JP2016223158A - 回動開閉する障子の開放規制装置 - Google Patents

回動開閉する障子の開放規制装置 Download PDF

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Abstract

【課題】障子が風圧を受けて閉じ位置から急開放するのを確実に規制でき、さらに開放規制状態を解除する際に室外側へ引っ張られるのを解消して、障子の安全性を向上する。
【解決手段】ストップアーム10と、切換え構造11と、ストッパーピン12を備えている。切換え構造11は、ストッパーピン12を第1係合位置から第2係合位置に切換える。係合溝13は入口溝24と、ストッパー溝25と、切換え溝26と、出口溝27を備えている。ストッパー溝25の切換え溝26側の溝端にピン受壁28を設ける。障子2を閉じ位置から開放操作するとき、ストッパーピン12の接当部32をピン受壁28で受止めて開放規制位置に位置保持する。開放規制位置においてストッパーピン12を切換え構造11で第2係合位置に切換えて、接当部32が切換え溝26および出口溝27を通過できるようにし、ストップアーム10とストッパーピン12の係合状態を解除する。
【選択図】図1

Description

本発明は、揺動開閉するドアや、回動開閉する窓などの障子に適用されて、開き始めた障子が風圧を受けて急開放するのを規制する開放規制装置に関する。
高層階に位置する住宅、事務所、病院などにおいては、屋外の共用部分に面したドアを開き始めた場合に、ドアに大きな風圧が作用することがあり、こうした場合にドアが急開放されて、開口枠の周囲の壁面に激突しドアヒンジが損傷することがある。あるいは、ドアの外の開閉軌跡内に人がいた場合には、ドアが人に衝突して怪我をさせるおそれがある。また、開き始めた回転窓が風圧を受けて急開放され、ユーザーが室外側へ引っ張られて体勢が崩れるなど、極めて危険な状況に陥ることがある。こうした障子の急開放を防ぐために、特許文献1の調整器(開放規制装置)においては、開口枠に連結した支持ガイドで、窓(縦軸回転窓)に連結した支持杆を伸縮自在に案内支持し、支持杆の一端に設けたストローク部材を、支持ガイドに設けたガイドロッドでスライド自在に支持している。ガイドロッドには圧縮コイルばねが配置してあり、風圧を受けた窓が急開放するとき、圧縮コイルばねがストローク部材で圧縮変形されて窓の開放動作を規制する。圧縮コイルばねは、その自由長がストローク部材のスライドストロークより小さく設定してあり、窓の開量が小さい場合には、ストローク部材は圧縮コイルばねから分離している。
本発明においては、風圧を受けたドアが急開放するのをストップアームで規制したのち、ストップアームの規制状態を解除してドアを全開放できるようにするが、この種の開放規制装置は例えば特許文献2に公知である。そこでは、開口枠にガイドレールと、同レールで案内されるスライド部材を設け、スライド部材と内倒し窓(障子)を屈折自在な牽制アームで連結している。牽制アームは、スライド部材に連結される第1アームと、内倒し窓に連結される第2アームを屈折自在に連結して構成してある。内倒し窓には、第2アームの揺動を規制するラッチ部材が設けてあり、ラッチ部材で第2アームの揺動を規制した状態では、内倒し窓を第1アームのみで半開位置に保持でき、ラッチ部材による規制を解除した状態では、第1アームと第2アームが直線状に延びて内倒し窓を全開放できる。つまり、半開位置まで内倒し窓を開放した状態において、ラッチ部材を操作するだけで内倒し窓を全開放できる。
特許文献3には、開口枠に固定したベースと、窓障子に連結したアームからなる開き止め構造(開放規制装置)が開示してある。アームの揺動端にはピンが固定してあり、このピンをベースに設けた長穴で係合案内して、窓障子を半開位置に位置保持している。長穴の上端には、ピン抜き穴が形成してあり、半開位置においてアームを操作してピンをピン抜き穴から分離すると、ベースによるアームの拘束を解除して窓障子を全開放できる。長穴の下端には、長穴に連通する切欠と、切欠と長穴の連通部分を開閉する閉鎖板が設けてあり、全開放した窓障子を閉じ操作すると、ピンが切欠内に入込んだのち、閉鎖板をばね力に抗して押退けながら長穴内に入込んで、アームがベースに連結される。つまり、単に窓障子を閉じ操作するだけでアームおよびピンをベースに対してリセットすることができる。
特開平08−184255号公報(段落番号0011、図1) 特開2000−204821号公報(段落番号0018、図9) 特開平10−169284号公報(段落番号0031、図9)
特許文献1の調整器によれば、風圧を受けた窓が急開放するとき、圧縮コイルばねがストローク部材で圧縮変形されて窓の急開放動作を規制できる。しかし、ストローク部材が圧縮コイルばねに接触したのちは、窓の開放量が増えるのに比例して圧縮コイルばねの反発力が大きくなるので、風圧が作用していない状態の窓を、充分に開放するのが困難となる。窓を全開放状態に保持できない不満もある。また、支持ガイドの内部に支持杆とストローク部材を収容し、さらに、ガイドロッドと圧縮コイルばねを収容するので、調整器の全体構造が複雑で製造に要するコストが嵩む不利がある。
特許文献2の開放規制装置によれば、半開位置においてラッチ部材を操作するだけで内倒し窓を直ちに全開位置まで開放できる。しかし、特許文献2の開放規制装置を揺動開閉するドアに適用した場合には、開き始めたドアが風圧を受けて急開放されるのを第1アームで規制できるが、ラッチ部材による第2アームの拘束が解除されるのと同時に、ドアが急開放されるおそれがあり安全性に問題がある。また、ドアに先の開放規制装置を設ける場合には、ドアの上端または下端に配置するしかないが、そうすると、ラッチ部材がドアの上端または下端に位置することになり、ラッチ部材の切換え操作を簡便に行うことができず実用性に欠ける。
特許文献3の開き止め構造においては、半開位置においてユーザーがアームを握ってピンをピン抜き穴から分離操作することにより、アームの拘束を解除して窓障子を全開放する。そのため、窓障子に風圧が作用している場合に、窓障子が急開放してユーザーが室外側へ引っ張られて体勢が崩れるおそれがあり、安全性に問題がある。
本発明の目的は、障子が風圧を受けて閉じ位置から急開放するのを確実に規制でき、さらに開放規制状態を解除する際にユーザーが室外側へ引っ張られるのを解消して、障子の安全性を向上できる開放規制装置を提供することにある。
本発明の目的は、開放規制位置を越えて開放した障子を単に閉じ操作するだけで、障子側に設けたストッパーピンを開口枠に設けたストップアームに連結してリセットでき、従ってストッパーピンのリセット操作を行う必要がない使い勝手に優れた開放規制装置を提供することにある。
本発明に係る開放規制装置は、開口枠1に連結されて内外方向へ揺動するストップアーム10と、障子2に設けた切換え構造11と、切換え構造11で支持されてストップアーム10の係合溝13と係合するストッパーピン12を備えている。切換え構造11は、ストッパーピン12を第1係合位置と、第1係合位置から進出する第2係合位置に切換え操作できるよう構成してある。係合溝13は、ストップアーム10の外側面で開口する入口溝24と、入口溝24に連続してストップアーム10の揺動先端へ向かって延びるストッパー溝25と、ストップアーム10の先端側で開口する出口溝27と、ストッパー溝25および出口溝27と交差する切換え溝26を備えている。ストッパー溝25の切換え溝26側の溝端には、ストッパーピン12の接当部32を受止めて、開き始めた障子2の急開放を規制するピン受壁28を設ける。閉じ位置から開放操作された障子2は、ストッパーピン12の接当部32がピン受壁28で受止められて開放規制位置に位置保持される。開放規制位置においてストッパーピン12を切換え構造11で第2係合位置に切換えることにより、ストッパーピン12の接当部32とピン受壁28の係合状態を解除して、接当部32が切換え溝26および出口溝27を通過することにより、ストップアーム10とストッパーピン12の係合状態を解除できることを特徴とする。
切換え溝26はストッパー溝25に対して段違い状に形成する。ストッパーピン12を切換え構造11で第2係合位置に切換えた状態において、ストップアーム10が自重で下向きに揺動して、接当部32とピン受壁28の係合状態が解除され、接当部32が出口溝27へ進入可能な状態に切換るようにする。
ストップアーム10および切換え構造11は、開口枠1および障子2の屋外面に配置する。図7に示すように切換え構造11は、障子2に固定したケース本体43と、ケース本体43で左右スライド自在に支持したスライダー44と、スライダー44を退入付勢するリターンばね45と、リターンばね45の付勢力に抗してスライダー44をケース外へ向かって進出操作する操作体46を備えている。スライダー44の進出端にストッパーピン12を設ける。
操作体46は、障子2の屋内面に設けた切換えノブ51と、スライダー44をリターンばね45の付勢力に抗してケース外へ向かって進出操作するカムレバー52と、障子2を内外に貫通して切換えノブ51とカムレバー52を連動可能に連結する操作軸53を備えている。
ストッパーピン12のピン端部に設けたピン頭部32が接当部として機能している。切換え溝26および出口溝27において、ピン頭部32の首下面を段部17a・18aで受止める。
ケース本体43は、スライダー44、リターンばね45、およびカムレバー52を収容する内ケース47と、内ケース47の外面を覆う化粧カバー48とからなる。スライダー44は、内ケース47の内部に配置したカラー67で往復スライド自在に案内支持する。
ストッパーピン12から分離した状態におけるストップアーム10の入口溝24の上下位置と、ストッパーピン12の接当部32の上下位置が一致させてある。障子2を開放位置から閉じ操作する状態において、ストッパーピン12の接当部32が入口溝24からストッパー溝25に進入して、ストップアーム10とストッパーピン12をリセットできるようにする。
入口溝24に臨んで、同溝24を開閉するラッチ体33を配置する。ラッチ体33は、ストップアーム10に固定したラッチブロック19でスライド可能に支持されて、ラッチばね34で入口溝24を塞ぐ向きに移動付勢する。ラッチ体33は、入口溝24を通過する接当部32に操作されて、ラッチばね34の付勢力に抗して退入移動したのち、入口溝24を塞ぐ姿勢に復帰して、ストッパー溝25に進入したピン頭部32が入口溝24へ移動するのを規制する。
第2係合位置に切換えられたストッパーピン12が、切換え溝26または出口溝27と係合している開放途中状態において、障子2を閉じ操作すると、ストッパーピン12が出口溝27または切換え溝26からストッパー溝25へ移行できるように構成する。
本発明に係る開放規制装置は、障子2に連結されて内外方向へ揺動するストップアーム10と、開口枠1に設けた切換え構造11と、切換え構造11で支持されてストップアーム10の係合溝13と係合するストッパーピン12を備えている。切換え構造11は、ストッパーピン12を第1係合位置と、第1係合位置から進出する第2係合位置に切換え操作できるよう構成する。係合溝13は、ストップアーム10の側面で開口する入口溝24と、入口溝24に連続してストップアーム10の揺動先端へ向かって延びるストッパー溝25と、ストップアーム10の先端側で開口する出口溝27と、ストッパー溝25および出口溝27と交差する切換え溝26を備えている。ストッパー溝25の切換え溝26側の溝端には、ストッパーピン12の接当部32で受止められて、開き始めた障子2の急開放を規制するピン受壁28を設ける。閉じ位置から開放操作された障子2は、ピン受壁28がストッパーピン12の接当部32で受止められて開放規制位置に位置保持される。開放規制位置においてストッパーピン12を切換え構造11で第2係合位置に切換えることにより、ストッパーピン12の接当部32とピン受壁28の係合状態が解除されて、切換え溝26および出口溝27が接当部32と相対移動して、ストップアーム10とストッパーピン12の係合状態を解除できることを特徴とする。
本発明においては、ストップアーム10と、切換え構造11と、切換え構造11で支持されるストッパーピン12などで開放規制装置を構成し、ストッパーピン12を切換え構造11で第1係合位置と第2係合位置に切換え操作できるようにした。また、ストップアーム10の係合溝13を入口溝24と、ストッパー溝25と、切換え溝26と、出口溝27で構成して、切換え溝26がストッパー溝25および出口溝27に対して交差するようにした。さらに、ストッパー溝25の切換え溝26側の溝端にピン受壁28を設け、障子2が閉じ位置から開放操作されるとき、ストッパーピン12の接当部32をピン受壁28で受止めて、障子2を開放規制位置に位置保持できるようにした。
こうした開放規制装置によれば、開放し始めた障子2に大きな風圧が作用したとしても、ストッパーピン12の接当部32をピン受壁28で受止めて、ドア2が大きく急開放するのを規制できる。また、開放規制位置においてストッパーピン12を切換え構造11で第2係合位置に切換えることにより、ストッパーピン12の接当部32とピン受壁28の係合状態を解除して、接当部32が切換え溝26および出口溝27へ移行できるようにした。さらに、接当部32と切換え溝26が相対スライドして始めて、障子2が開放可能な状態になるようにし、相対スライドが完了しない限りは、ドア2に風圧が作用したとしても開放揺動できないようにするので、障子2の安全性を向上できる。また、障子2の側にユーザーを室外側へ引っ張るような構造体が存在しないので、急開放する障子2でユーザーの体勢が崩れるのを一掃でき、全体として障子2の安全性を向上できる。
切換え溝26をストッパー溝25に対して段違い状に形成し、さらにストッパー溝25および出口溝27に対して交差させると、開放規制位置において障子2ががたついたとしても、ピン頭部32が切換え溝26側へ進入する余地がなく、障子2を開放規制位置に位置保持し続けることができる。また、開放規制位置において、ストッパーピン12を切換え構造11で第2係合位置に切換えた状態において、ストップアーム10を自重で下向きに揺動させて、接当部32が出口溝27へ進入可能な状態に切換るようにした。このように、ストップアーム10の下向き揺動動作で接当部32を出口溝27に臨ませるようにすると、接当部32と切換え溝26が完全に相対移動するまではドア2の開放を規制し続けることができる。また、接当部32の一部が切換え溝26に進入したのちには、切換え構造11から手を離すことができるので、接当部32の全体が出口溝27に臨むまでの間に障子2に風圧が作用したとしても、障子2が開放揺動することはない。ストッパーピン12を切換え構造11で第2係合位置へ移動させ、さらに切換え溝26に沿ってスライド操作する場合に比べて、切換え構造11の構造を簡素化できる利点もある。
ケース本体43と、スライダー44と、リターンばね45と、スライダー44をケース外へ向かって進出操作する操作体46などで切換え構造11を構成すると、ストッパーピン12およびスライダー44を常に第1係合位置に位置保持できる。従って、ストッパーピン12を第2係合位置へ切換える場合には、操作体46をリターンばね45の付勢力に抗する向きへ操作すればよく、ストッパーピン12の位置の切換えを簡便に行うことができる。また、ケース本体43で左右スライド自在に支持したスライダー44の進出端にストッパーピン12を設けるので、ストッパーピン12をスライダー44に同行して常に的確に左右スライドさせて、第1係合位置および第2係合位置におけるストッパーピン12の接当部32の位置を適正化できる。
切換えノブ51と、スライダー44を進出操作するカムレバー52と、操作軸53などで構成した操作体46によれば、切換えノブ51をつまんで所定の方向へ回動するだけで、スライダー44およびストッパーピン12を第2係合位置へ簡単にスライド操作できる。また、切換えノブ51をつまんだ状態でストッパーピン12の位置を切換えるので、切換えノブ51をつまんだ状態で障子2が急開放したとしても、手が屋外へ向かって引っ張られることがなく安全性を確保できる利点がある。
ストッパーピン12のピン頭部32を接当部として機能させると、例えば、ピン軸部31にローラーやカラーなどを装着して接当部とする場合に比べて、構造が簡単であるうえコストを削減できる。また、ピン頭部32はピン軸部31と一体に形成してあるので、故障する余地がなく、使用時の信頼性を向上できる。切換え溝26および出口溝27において、ピン頭部32の首下面を段部17a・18aで受止めると、ピン頭部32が出口溝27から抜け出るまでの間、ストッパーピン12を第2係合位置に位置保持でき、ピン頭部32が出口溝27から分離して始めて、ストッパーピン12を第1係合位置に復帰できる。従って、障子2を自由に開放できる位置を常に一定にできる。また、ピン頭部32が切換え溝26と出口溝27を通過する間は、リターンばね45のばね力によってピン頭部32の首下面が段部17a・18aに押付けられるので、切換え溝26と出口溝27を通過するときのピン頭部32に摩擦抵抗を作用させて、ストッパーピン12の分離動作を抑止できる利点もある。
内ケース47と化粧カバー48でケース本体43を構成し、内ケース47に設けたカラー67でスライダー44を往復スライド自在に案内支持すると、スライダー44のスライド抵抗を小さくして、より小さな操作力でスライダー44を進出操作できる。従って、切換えノブ51によるストッパーピン12の第2係合位置への切換え操作を確実に、しかも軽快に行える。
ストップアーム10の入口溝24の上下位置と、ストッパーピン12の接当部32の上下位置を一致させるのは、障子2を開放位置から閉じ操作するとき、ストッパーピン12の接当部32を入口溝24からストッパー溝25に進入させるためである。こうした開放規制装置によれば、開放位置にある障子2を単に閉じ操作するだけで、ストッパーピン12をストップアーム10に連結してリセットできるので、ユーザーがストッパーピン12のリセット操作を行う必要がなく、開放規制装置の使い勝手を向上できる。
入口溝24に臨んでラッチ体33を配置し、これをラッチばね34で入口溝24を塞ぐ向きに移動付勢すると、接当部32がラッチ体33の下を潜り抜けるのと同時に、ラッチ体33が入口溝24を塞ぐ姿勢に復帰して、ストッパー溝25に進入したピン頭部32が出口溝24へ移動するのを規制できる。従って、ストッパーピン12をリセットした後に、ストップアーム10がいたずら等によって揺り動かされた場合でも、ストッパーピン12がストップアーム10から分離するのを確実に防止して、次回の障子2の開放動作に備えることができる。
ストッパーピン12が切換え溝26または出口溝27と係合している開放途中状態において、障子2を閉じ操作すると、ストッパーピン12が出口溝27または切換え溝26からストッパー溝25へ移行して、リターンばね45の付勢力で第1係合位置へ復帰操作され、障子2を閉じ位置まで戻すことができる。従って、ストッパーピン12が出口溝27から分離しきっていない開放途中状態においては、障子2を単に閉じ操作するだけで、ストッパーピン12をリセットすることができる。
本発明の別の開放規制装置においては、障子2にストップアーム10を設け、開口枠1に切換え構造11を設けるようにした。また、ストップアーム10と、切換え構造11と、切換え構造11で支持されるストッパーピン12などで開放規制装置を構成し、ストッパーピン12を切換え構造11で第1係合位置と第2係合位置に切換え操作できるようにした。さらに、ストップアーム10の係合溝13を入口溝24と、ストッパー溝25と、切換え溝26と、出口溝27で構成して、切換え溝26がストッパー溝25および出口溝27に対して交差するようにした。そのうえで、ストッパー溝25の切換え溝26側の溝端にピン受壁28を設け、障子2が閉じ位置から開放操作されるとき、ピン受壁28をストッパーピン12の接当部32で受止めて、障子2を開放規制位置に位置保持できるようにした。
こうした開放規制装置によれば、開放し始めた障子2に大きな風圧が作用したとしても、ピン受壁28をストッパーピン12の接当部32で受止めて、障子2が大きく急開放するのを規制できる。また、開放規制位置においてストッパーピン12を切換え構造11で第2係合位置に切換えることにより、ストッパーピン12の接当部32とピン受壁28の係合状態を解除して、接当部32が切換え溝26および出口溝27へ移行できるようにした。さらに、接当部32と切換え溝26が相対スライドして始めて、障子2が開放可能な状態になるようにし、相対スライドが完了しない限りは、障子2に風圧が作用したとしても開放揺動できないようにするので、障子2の安全性を向上できる。
本発明に係る開放規制装置を示す縦断側面図である。 開放規制装置の適用例を示すドアの正面図である。 開放規制装置の概略を示す正面図である。 開放規制装置の概略を示す平面図である。 図3におけるA−A線断面図である。 ストップアームの分解斜視図である。 切換え構造の縦断正面図である。 図7におけるE−E線断面図である。 図5におけるC−C線断面図である。 図5におけるD−D線断面図である。 開放規制装置の開放規制動作の概略を示す平面図である。 図1におけるB−B線断面図である。 ピン頭部が出口溝に臨んでいる状態を示す縦断側面図である。 ピン頭部が出口溝から分離する直前の状態を示す縦断側面図である。 ストッパーピンのリセット時の動作を示す縦断側面図である。 ストップアームの別の実施例を示す縦断側面図である。
(実施例1) 図1ないし図15は、本発明に係る開放規制装置を、高層住宅の屋上ドアに適用した実施例を示している。本発明における内外、左右、上下とは、図2および図4に示す交差矢印と、矢印の近傍の内外・左右・上下の表記に従う。図2において符号1は開口枠、符号2はドア(障子)であり、ドア2はヒンジ3で揺動開閉可能に支持してある。ドア2の揺動先端の屋内側にはドア錠4が設けてあり、その近傍の内外面にドアハンドル5が設けてある。ドア2が閉じ位置から急開放するのを規制するために、開口枠1とドア2の外面に開放規制装置を設けている。
図3において開放規制装置は、開口枠1に固定したアームブラケット8にピン9で連結されるストップアーム10と、ドア2に装着される切換え構造11と、切換え構造11で支持されてストップアーム10に係脱するストッパーピン12などで構成する。ストップアーム10はピン9を中心にして内外方向へ揺動でき、切換え構造11と対向するアーム部には、ストッパーピン12と係合する係合溝13が形成してある。
アームブラケット8は、開口枠1の外面に締結固定される縦長のベース壁8aと、ブラケット腕8bと、ガード壁8cを一体に備えたステンレス製のプレス成型品からなる。ブラケット腕8bとガード壁8cは、それぞれベース壁8aから外向きに折起し形成されており、ブラケット腕8bは後述するブラケット溝40に差し込まれて、ストップアーム10とピン9で連結してある。ドア2を閉じた状態におけるストップアーム10は垂直に垂れ下がっているが、この状態においてストップアーム10の側面をガード壁8cで覆っている。
図6に示すように、ストップアーム10は、それぞれステンレス板材で形成した第1、第2のベースプレート15・16と、これらのプレート15・16に固定される2個のスペーサーブロック17・18およびラッチブロック19と、これらのブロックを覆う断面コ字状のカバープレート20、およびアームカバー21などで構成する。カバープレート20はステンレス製の薄板で形成してあり、アームカバー21にインサート固定してある。アームカバー21とスペーサーブロック17・18およびラッチブロック19はそれぞれAES樹脂を素材とする射出成型品で形成してある。
図5において係合溝13は、包丁形に形成した第2ベースプレート16の周縁を囲む状態で形成してある。具体的には、係合溝13は入口溝24と、同溝24に連続するストッパー溝25と、ストッパー溝25に連続して屈曲する切換え溝26、および出口溝27で構成してある。ストッパー溝25の揺動先端側の溝端には、スペーサーブロック18の上面を利用してピン受壁28が設けてある。このピン受壁28でストッパーピン12のピン頭部32を受止めることにより、ドア2の急開放を規制することができる。入口溝24は、同溝24に臨むカバープレート20およびアームカバー21の外側面を切欠いて、ストップアーム10の外面側に向かって開口させてある。図5において符号22はベース壁8aに固定したゴム板であり、ストップアーム10がベース壁8aに衝突するのを防ぐために設けてある。
ストッパー溝25は入口溝24に連続してストップアーム10の揺動先端へ向かって垂直に延びる状態で形成してあり、入口溝24と直交している。切換え溝26は、ストッパー溝25の下端の溝側面から斜下向きに屈折しており、出口溝27は切換え溝26に連続して垂直に形成してある。このように、切換え溝26はストッパー溝25および出口溝27と交差するように設けてある。出口溝27の下端はストップアーム10の揺動先端において開口している。図5に示すように、ストッパー溝25はストップアーム10の幅方向の一側に沿って形成され、出口溝27はストップアーム10の幅方向の他側に沿って形成してある。垂直に垂れ下がった状態におけるストップアーム10の入口溝24の上下位置と、ストッパーピン12の上下位置は同じ高さ位置に一致させてある。
図7に示すようにストッパーピン12は、ピン軸部31と、同軸部31より大径のピン頭部(接当部)32を備えており、先の係合溝13はピン軸部31が相対スライドする幅狭の軸部溝13aと、ピン頭部32が相対スライドする頭部溝13bとで構成してある。係合溝13を構成する各溝のうち、入口溝24は広幅の頭部溝13bからなり、ストッパー溝25と切換え溝26および出口溝27は、軸部溝13aと頭部溝13bで構成してある。軸部溝13aは、先の第1、第2のベースプレート15・16のベース縁と、隣接するスペーサーブロック17・18の対向面によって形成されている。また、頭部溝13bはスペーサーブロック17の上面とラッチブロック19の下面の間と、スペーサーブロック17とカバープレート20の対向面と、スペーサーブロック17・18の対向面で形成してある。
図6および図10に示すように、切換え溝26および出口溝27は、スペーサーブロック17に形成したL字状の段部17aと、スペーサーブロック18に形成した垂直の段部18aで形成してある。このように、切換え溝26および出口溝27は、ストッパー溝25に対して段違い状に形成してある。ストッパーピン12は、そのピン頭部32が段部17aへ移行できる位置まで突出移動した状態でのみ、切換え溝26および出口溝27へ移行し移動できるが、その詳細は後述する。図6において、符号36は各ベースプレート15・16と、各ブロック17・18・19と、アームカバー21を一体化するかしめピンである。
先の入口溝24に臨んで、同溝24を開閉するラッチ体33が配置してある。ラッチ体33は、ストップアーム10の上部内面に配置したラッチブロック19で上下スライド可能に案内支持されて、その上部に配置したラッチばね34で入口溝24を塞ぐ向きに移動付勢してある。ラッチ体33は、断面が四角形状のラッチ軸を有するプラスチック成形品からなり、その軸下部の入口端側にストッパーピン12のピン頭部32を受止める傾斜面35が設けてある。ラッチばね34は圧縮コイルばねからなる。
図6に示すように入口溝24に臨むラッチブロック19の下面側には、ケース本体43と協同してラッチ体33をスライド自在に案内するガイド凹部38と、ラッチばね34を収容するばね凹部39が上下に隣接する状態で形成してある。ラッチ体33は、図5に示す閉じ位置と、ピン頭部32の通過を許す開放位置の間で上下スライドできる。ストッパーピン12のピン頭部32が傾斜面35に接当し、ラッチ体33がラッチばね34に抗して押上げ操作された状態において、ラッチ体33は開放位置へ切換る。
図15に示すように、入口溝24を通過するピン頭部32に操作されたラッチ体33は、ラッチばね34の付勢力に抗して退入移動して大半の部分がガイド凹部38内へ退入する。ピン頭部32がストッパー溝25内へ進入したのちは、ラッチ体33は、入口溝24を塞ぐ姿勢に復帰して、ストッパー溝25に進入したピン頭部32が入口溝24側へ移動するのを規制する。ラッチブロック19の上端には、ブラケット腕8bを収容するブラケット溝40が形成してある。
切換え構造11は、ストッパーピン12を第1係合位置と、第1係合位置から進出する第2係合位置に切換え操作するために設けてある。図4および図7に示すように切換え構造11は、ドア2の外面に固定されるケース本体43と、ケース本体43で左右スライド自在に支持した四角軸状のスライダー44と、スライダー44を退入付勢するリターンばね45と、リターンばね45の付勢力に抗してスライダー44をケース外へ進出操作する操作体46を備えている。先に説明したストッパーピン12は、亜鉛ダイキャスト製のスライダー44と一体に形成されて、スライダー44の進出端からケース外へ突出している。図8に示すように、ケース本体43は、内ケース47と、内ケース47の外面を覆う化粧カバー48を備えている。
図4に示すように、操作体46は、ドア2の屋内面に装着される切換えノブ51と、スライダー44をリターンばね45の付勢力に抗してケース外へ向かって進出操作するカムレバー52と、ドア2を内外に貫通して切換えノブ51とカムレバー52を連動可能に連結する操作軸53などを備えている。カムレバー52のレバー端には、スライダー44を進出操作するカム部54が一体に設けてあり、このカム部54はスライダー44の側端面に常に接当している。切換えノブ51を支持するためにドア2の内面にノブ枠55を配置し、同枠55に固定した3個の締結軸56を、内ケース47にビス69で締結している。スライダー44、リターンばね45、およびカムレバー52は、ケース本体43の内ケース47に収容されてユニット部品化してある。そのため施工時には、切換えノブ51およびノブ枠55と、ユニット部品化された内ケース47およびケース本体43をドア2の内外面に配置して、操作軸53をカムレバー52に連結したのち、ビス69を締結するだけで切換え構造11をドア2に装着できる。ユーザーが誤ってドア2を外面側から閉じ操作して、ドア2の外へ締め出されるのを防ぐために、切換えノブ51はドア2の内面に加えて、ケース本体43の外面にも設けてある。
屋内側の切換えノブ51を時計回転方向へ回動操作すると、その動作が操作軸53を介してカムレバー52に伝わり、回動するカム部54でスライダー44をリターンばね45の付勢力に抗してケース外へ進出操作できる。また、スライダー44の進出操作に伴って、ストッパーピン12を第1係合位置(図7に実線で示す状態)から第2係合位置(図7に想像線で示す状態)に切換え操作できる。先に述べた、ストッパーピン12のピン頭部32が段部17aへ移行できる位置まで突出移動した状態とは、ストッパーピン12が第1係合位置から第2係合位置へ切換えられた状態のことである。切換えノブ51を時計回転方向へ回動操作したのち、切換えノブ51から手を放すと、スライダー44がリターンばね45でケース内へ戻されるので、切換えノブ51およびカムレバー52は、回動前の初期状態に復帰する。
内ケース47は、ステンレス板材で形成した内外一対のケース枠を蓋合わせ状に接合して形成してあり、両ケース枠の内外の対向壁に左右横長のガイド溝59が形成してある(図7、図8参照)。また、ストッパーピン12が突出する側の内ケース47のケース壁と化粧カバー48のカバー壁には、スライダー44の出入りを許す進出口60が開口してある。スライダー44にはリターンばね45を収容するばね室61が形成してあり、ばね室61に収容したリターンばね45の一端は、内ケース47に固定されてばね室61を内外に貫通するばね受ブロック62で受止められ、リターンばね45の他端は、ばね室61の内面側端に設けたばね座で受止められている。スライダー44のばね座側に位置する端壁の内外には、先のガイド溝59に沿って往復スライドするスライドピン63が固定してある。
上記のように、スライダー44は左右に往復スライドするが、このスライド動作を円滑に行うために、スライダー44の上下面を4個のカラー67で案内支持している。4個のカラー67のうち図7に向かって右半側2個のカラー67は締結軸56に外嵌しており、左半側2個のカラー67はピン68に外嵌している。操作体46および切換え構造11をドア2の内外に配置し、操作軸53の一端をカムレバー52に係合した状態で、3個のビス69を締結軸56にねじ込むことにより、操作体46および切換え構造11をドア2に装着できる。ストッパーピン12が第1係合位置にあるとき、カムレバー52はスペーサーで受け止められており、ストッパーピン12が第2係合位置にあるとき、スライダー44に設けたストッパー70がカラー67に接当する。
以下に開放規制装置の作動状態を説明する。ドア2を閉じた状態におけるストップアーム10は垂直に垂れ下がっており、図5に示すように、ストッパーピン12のピン頭部32がストッパー溝25の上端に位置している。このときのピン頭部32は、図9に示すようにストッパー溝24内のカバープレート20寄りに位置している。この状態からドア錠4を解錠してドア2を開放すると、ドア2の開放揺動に同行してストップアーム10が外向きに揺動する。しかし、図1に示すようにピン頭部32がピン受壁28に接当すると、ストップアーム10はそれ以上揺動できないので、図11(a)に示すように、ドア2が開放揺動するのを規制できる。このように、閉じ位置から開放操作されたドア2は、ストッパーピン12のピン頭部32がピン受壁28で受止められて常に開放規制位置に位置保持される。このときドア2が閉じ位置から開放揺動したときの揺動角度は約9度であり、ドア2の揺動先端と開口枠1の間の寸法は約103mmである。このように、開放し始めた状態のドア2に大きな風圧が作用したとしても、同ドア2が大きく急開放するのをストップアーム10で規制してドア2の安全性を向上できる。
ストップアーム10が外向きに揺動するのに伴って、ドア2の揺動軌跡とストップアーム10の揺動軌跡にずれが生じるが、このずれは、図12に示すようにピン頭部32がストッパー溝25内をベースプレート15・16側へ移動することで吸収される。ピン頭部32をピン受壁28で受止めた開放規制位置においては、斜めに傾斜しているストップアーム10が、自重で下向きに揺動しようとする。しかし、図1に示すようにピン受壁28と対向するスペーサーブロック17の溝側の表面がピン頭部32の周面で受け止められているので、ストップアーム10が下向きに揺動することはない。開放規制位置においてドア2を閉じ操作すると、ストップアーム10はドア2の閉じ揺動に同行して内向きに揺動し、ピン頭部32がストッパー溝25の上端に位置する状態に復帰する。
開放規制位置からドア2をさらに開放する場合には、図11(b)に示すように、切換えノブ51を反時計回転方向へ回動操作して、スライダー44をカムレバー52でリターンばね45に抗して移動操作し、ストッパーピン12を第1係合位置から第2係合位置に切換える。このようにストッパーピン12を第2係合位置に切換えた状態においては、図12に想像線で示すように、ピン頭部32がストッパー溝25内においてカバープレート20に近づく向きに移動し、ピン頭部32の周面が切換え溝26に臨む状態となる。
上記のように、ストッパーピン12の位置が第2係合位置に切換わると、ピン頭部32とピン受壁28の係合状態が解除されて、ピン頭部32がスペーサーブロック17の側面から分離するので、図13に示すように、ストップアーム10は自重で下向きに揺動し、ピン頭部32が切換え溝26を相対移動して出口溝27に臨む。つまり、ストップアーム10の自重による下向き揺動動作で切換え溝26とピン頭部32が相対移動して、ピン頭部32が出口溝27に臨むことになる。従って、ドア2を開放操作すると、図14および図11(c)に示すように、ストッパーピン12が出口溝27を通り抜けてストップアーム10から分離するので、ドア2を任意の開放位置まで開放操作できる。
ストッパーピン12とスライダー44は、ピン頭部32が出口溝27から出た時点で、リターンばね45によって第1係合位置へ移動操作される。なお、切換え溝26および出口溝27においては、ストップアーム10が下向きに揺動したのちに切換えノブ51から手を離したとしても、ピン頭部32は、その首下面が段部17a・18aで受止められているので、ストッパーピン12が第1係合位置に復帰することはない。
垂直に垂れ下がった状態におけるストップアーム10の入口溝24の上下位置と、ストッパーピン12の上下位置は同じ高さ位置に一致させてある。そのため、ドア2を開放位置から閉じ操作すると、図15に示すように、ピン軸部31およびピン頭部32が入口溝24に進入して、ラッチ体33の傾斜面35に接当する。さらにドア2を閉じ操作すると、ピン頭部32がラッチ体33をラッチばね34の付勢力に抗して、ケース内部へ退入させながらストッパー溝25内へ入り込み、初期状態に復帰する。このように、開放規制装置は、全開位置まで開放したドア2を単に閉じ操作するだけで、ドア2に設けたストッパーピン12をストップアーム10に連結してリセットできる。従ってストッパーピン12のリセット操作を行う必要がなく、開放規制装置の使い勝手を向上できる。
以上のように構成した開放規制装置によれば、開放し始めた状態のドア2に大きな風圧が作用したとしても、ストッパーピン12のピン頭部32をピン受壁28で受止めて、同ドア2が大きく急開放するのを規制できる。また、切換え溝26はストッパー溝25および出口溝27と交差し、しかもストッパー溝25に対して段違い状に設けてあるので、開放規制位置においてドア2ががたついたとしても、ピン頭部32が切換え溝26側へ進入する余地はなく、ドア2を開放規制位置に位置保持し続けることができる。
さらに、開放規制位置において、ドア2側に設けた切換えノブ51を第2係合位置に切換えたとしても、ピン頭部32と切換え溝26とが完全に相対移動するまではドア2を開放できない。また、ピン頭部32の首下面の一部が切換え溝26の段部17a・18aで受止められたのちには、切換えノブ51から手を離すことができるので、ピン頭部32の全体が出口溝27に臨むまでの間にドア2に風圧が作用したとしても開放揺動することはない。つまり、切換えノブ51を切換え操作してから、ドア2が開放可能な状態になるまでの間にピン頭部32の相対スライド動作が介在し、しかもドア2の側にユーザーを室外側へ引っ張るような構造体が存在しないので、急開放するドア2でユーザーの体勢が崩れるのを一掃でき、全体として高層建築物の外面に臨むドア2の安全性を向上できる。また、開放位置にあるドア2を単に閉じ操作するだけで、ストッパーピン12のピン頭部32をストップアーム10に連結してリセットできるので、ストッパーピン12のリセット操作を行う必要がなく、使い勝手に優れた開放規制装置を提供できる。
図16はストップアーム10の別の実施例を示す。そこでは、切換え溝26とストップアーム10の長手方向の中心軸線とが挟む角度θを大きくして、切換え溝26または出口溝27内に位置しているストッパーピン12が、ストッパー溝25側へ戻るのを容易化した。こうしたストップアーム10によれば、ストッパーピン12を第2係合位置に切換えた後でも、ストッパーピン12が出口溝27から分離しきっていない開放途中状態においては、ドア2を単に閉じ操作するだけで、ストッパーピン12をリセット位置まで戻すことができる。開放途中状態からドア2を閉じ操作すると、ストッパーピン12が出口溝27または切換え溝26からストッパー溝25へ移行して、リターンばね45の付勢力で第1係合位置へ復帰操作される。また、ドア2を完全に閉じた状態では、ストップアーム10は自重で垂直姿勢に復帰し、ストッパーピン12のピン頭部32はストッパー溝25の上端に戻る。従って、上記の開放途中状態からドア2を閉じ操作するだけで、ストップアーム10とストッパーピン12を簡単にリセットできる。
上記の実施例以外に、接当部32はピン頭部である必要はなく、ピン軸部31の先端に設けたローラーやカラー、あるいは円板などで構成してあってもよい。出口溝27は、切換え溝26と同じ平面に設ける必要はなく、切換え溝26から出口溝27の開口端へ向かって下り傾斜する傾斜面で形成することができる。ストップアーム10は、実施例で説明した構造である必要はない。例えば、アームカバー21と、スペーサーブロック17・18と、ラッチブロック19は一体に成形してあってもよい。本発明に係る開放規制装置は、ドア以外に回転突き出し窓や、縦辷り窓、横辷り窓などの回転窓にも広く適用できる。
本発明に係る開放規制装置は、ストップアーム10を障子2に連結し、切換え構造11を開口枠1に設ける形態で実施することができる。また、開放規制装置は外開きドア2以外に、内開きドアにも適用できる。スライダー44を案内支持するカラー67に換えて、回転自在なローラーでスライダー44を案内することができる。
1 開口枠
2 ドア(障子)
10 ストップアーム
11 切換え構造
12 ストッパーピン
13 係合溝
24 入口溝
25 ストッパー溝
26 切換え溝
27 出口溝
33 ラッチ体
44 スライダー
45 リターンばね
46 操作体
51 切換えノブ
52 カムレバー

Claims (10)

  1. 開口枠(1)に連結されて内外方向へ揺動するストップアーム(10)と、障子(2)に設けた切換え構造(11)と、切換え構造(11)で支持されてストップアーム(10)の係合溝(13)と係合するストッパーピン(12)を備えており、
    切換え構造(11)は、ストッパーピン(12)を第1係合位置と、第1係合位置から進出する第2係合位置に切換え操作できるよう構成されており、
    係合溝(13)は、ストップアーム(10)の側面で開口する入口溝(24)と、入口溝(24)に連続してストップアーム(10)の揺動先端へ向かって延びるストッパー溝(25)と、ストップアーム(10)の先端側で開口する出口溝(27)と、ストッパー溝(25)および出口溝(27)と交差する切換え溝(26)を備えており、
    ストッパー溝(25)の切換え溝(26)側の溝端には、ストッパーピン(12)の接当部(32)を受止めて、開き始めた障子(2)の急開放を規制するピン受壁(28)が設けられており、
    閉じ位置から開放操作された障子(2)は、ストッパーピン(12)の接当部(32)がピン受壁(28)で受止められて開放規制位置に位置保持されており、
    開放規制位置においてストッパーピン(12)を切換え構造(11)で第2係合位置に切換えることにより、ストッパーピン(12)の接当部(32)とピン受壁(28)の係合状態が解除されて、接当部(32)が切換え溝(26)および出口溝(27)を通過して、ストップアーム(10)とストッパーピン(12)の係合状態を解除できることを特徴とする回動開閉する障子の開放規制装置。
  2. 切換え溝(26)がストッパー溝(25)に対して段違い状に形成されており、
    ストッパーピン(12)を切換え構造(11)で第2係合位置に切換えた状態において、ストップアーム(10)が自重で下向きに揺動して、接当部(32)とピン受壁(28)の係合状態が解除され、接当部(32)が出口溝(27)へ進入可能な状態に切換る請求項1に記載の回動開閉する障子の開放規制装置。
  3. ストップアーム(10)および切換え構造(11)が、開口枠(1)および障子(2)の屋外面に配置されており、
    切換え構造(11)が、障子(2)に固定したケース本体(43)と、ケース本体(43)で左右スライド自在に支持したスライダー(44)と、スライダー(44)を退入付勢するリターンばね(45)と、リターンばね(45)の付勢力に抗してスライダー(44)をケース外へ向かって進出操作する操作体(46)を備えており、
    スライダー(44)の進出端にストッパーピン(12)が設けてある請求項1または2に記載の回動開閉する障子の開放規制装置。
  4. 操作体(46)が、障子(2)の屋内面に設けた切換えノブ(51)と、スライダー(44)をリターンばね(45)の付勢力に抗してケース外へ向かって進出操作するカムレバー(52)と、障子(2)を内外に貫通して切換えノブ(51)とカムレバー(52)を連動可能に連結する操作軸(53)を備えている請求項3に記載の回動開閉する障子の開放規制装置。
  5. ストッパーピン(12)のピン端部に設けたピン頭部(32)が接当部として機能しており、
    切換え溝(26)および出口溝(27)において、ピン頭部(32)の首下面が段部(17a・18a)で受止められている請求項2から4のいずれかひとつに記載の回動開閉する障子の開放規制装置。
  6. ケース本体(43)が、スライダー(44)、リターンばね(45)、およびカムレバー(52)を収容する内ケース(47)と、内ケース(47)の外面を覆う化粧カバー(48)とからなり、
    スライダー(44)が、内ケース(47)の内部に配置したカラー(67)で往復スライド自在に案内支持してある請求項2から4のいずれかひとつに記載の回動開閉する障子の開放規制装置。
  7. ストッパーピン(12)から分離した状態におけるストップアーム(10)の入口溝(24)の上下位置と、ストッパーピン(12)の接当部(32)の上下位置が一致させてあり、
    障子(2)を開放位置から閉じ操作する状態において、ストッパーピン(12)の接当部(32)が入口溝(24)からストッパー溝(25)に進入して、ストップアーム(10)とストッパーピン(12)をリセットできる請求項1から6のいずれかひとつに記載の回動開閉する障子の開放規制装置。
  8. 入口溝(24)に臨んで、同溝(24)を開閉するラッチ体(33)が配置されており、
    ラッチ体(33)は、ストップアーム(10)に固定したラッチブロック(19)でスライド可能に支持されて、ラッチばね(34)で入口溝(24)を塞ぐ向きに移動付勢されており、
    ラッチ体(33)は、入口溝(24)を通過する接当部(32)に操作されて、ラッチばね(34)の付勢力に抗して退入移動したのち、入口溝(24)を塞ぐ姿勢に復帰して、ストッパー溝(25)に進入したピン頭部(32)が入口溝(24)へ移動するのを規制している請求項1から7のいずれかひとつに記載の回動開閉する障子の開放規制装置。
  9. 第2係合位置に切換えられたストッパーピン(12)が、切換え溝(26)または出口溝(27)と係合している開放途中状態において、障子(2)を閉じ操作すると、ストッパーピン(12)が出口溝(27)または切換え溝(26)からストッパー溝(25)へ移行できるように構成してある請求項1から8のいずれかひとつに記載の回動開閉する障子の開放規制装置。
  10. 障子(2)に連結されて内外方向へ揺動するストップアーム(10)と、開口枠(1)に設けた切換え構造(11)と、切換え構造(11)で支持されてストップアーム(10)の係合溝(13)と係合するストッパーピン(12)を備えており、
    切換え構造(11)は、ストッパーピン(12)を第1係合位置と、第1係合位置から進出する第2係合位置に切換え操作できるよう構成されており、
    係合溝(13)は、ストップアーム(10)の側面で開口する入口溝(24)と、入口溝(24)に連続してストップアーム(10)の揺動先端へ向かって延びるストッパー溝(25)と、ストップアーム(10)の先端側で開口する出口溝(27)と、ストッパー溝(25)および出口溝(27)と交差する切換え溝(26)を備えており、
    ストッパー溝(25)の切換え溝(26)側の溝端には、ストッパーピン(12)の接当部(32)で受止められて、開き始めた障子(2)の急開放を規制するピン受壁(28)が設けられており、
    閉じ位置から開放操作された障子(2)は、ピン受壁(28)がストッパーピン(12)の接当部(32)で受止められて開放規制位置に位置保持されており、
    開放規制位置においてストッパーピン(12)を切換え構造(11)で第2係合位置に切換えることにより、ストッパーピン(12)の接当部(32)とピン受壁(28)の係合状態が解除されて、切換え溝(26)および出口溝(27)が接当部(32)と相対移動して、ストップアーム(10)とストッパーピン(12)の係合状態を解除できることを特徴とする回動開閉する障子の開放規制装置。
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