JP6666618B2 - 辷り出し窓の開度設定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、窓枠に対し、障子(窓などの面材)を片持ち状態で外開き(揺動開閉)自在に取り付ける場合において、障子の開度を全開位置と全閉位置との中間位置に(半開き状態に)保持できるようにした辷り出し窓の開度設定装置に関する。
なお、本明細書において「外開き」は、障子に正対する者(開閉の操作をする者)から見て、障子を超えた外側を言う。但し、この外側は、必ずしも「屋外」や「室外」を限定するものではない。例えば、屋内や室内を仕切る仕切り壁等に障子が設けられている場合では、この障子の外側は屋内や室内であることもある。
また、「中間位置」は、障子が全開位置と全閉位置との中心で停止することを限定するものではなく、全開位置と全閉位置との間であってこれら2位置を除く任意の位置を言うものとする。
辷り出し窓は、窓枠の上枠や下枠に対してスライダーを左右方向へ移動自在に設けておき、このスライダーに障子の揺動支点を接合した構造を有している。スライダーの左右移動を案内するガイドレールの一端側と障子との間はアーム材によってリンク接合してある。そのため、障子を揺動開閉するのに伴い、障子の開度に応じてスライダーが左右移動するものである。
従来、この種の辷り出し窓において、障子の開度を中間位置で停止できる(半開き状態に維持できる)ようにしたものが提案されている(特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の技術では、スライダー(文献内では「往復座4」と呼称)に対し、その上方へ突出する状態に係止部品(文献内では「ロックピン18」と呼称)をバネ付勢して設けると共に、スライダーの上方へ被せるように設けた板材(文献内では「頂壁22」と呼称)に対し、係止部品が係合する係止孔(文献内では「ロック孔23a,23b」と呼称)を設けた構造としてある。すなわち、スライダーが係止孔に対応した位置に到達すると、係止部品が係止孔に係合してスライダーが移動不能とされ、障子の開度を中間位置で停止できるという仕組みであった。なお、中間位置で停止させた障子を全閉又は全開させる際には、係止孔に係合した係止部品を係合孔の上から押し下げて係合を外すものと説明されている。
特許文献2に記載の技術では、スライダーに対し、ガイドレールの内側の立面(文献内では「第1案内板部1d」と呼称)へ向く方向へ横突出する状態に係止部品(文献内では「ストッパ51」と呼称)をバネ付勢して設けると共に、ガイドレールの内側の立面に係止部品が係合する係止孔(文献内では「切欠き53」と呼称)を設けたものである。作用的には、係止部品の突出方向(バネ付勢方向)が異なるだけで、その他は特許文献1と略同じである。
実開平8−963号公報([0016]〜[0017]及び図2〜図4参照) 特開平9−41770号公報([0055]、[0058]及び図14〜図16参照)
障子には、屋外へ向けられる面に強風が吹き付けたとき等に発生する負圧を原因として、屋外側へ強い力で引っ張られる作用が生じることは周知である。このような屋外側への引っ張り作用に対して、障子は、全閉状態のときであれば障子の全周を取り囲む窓枠や全閉状態を保持するロック装置などに保護され、ある程度の耐力は有している。しかしながら、障子が半開き状態や全開状態のときに屋外側への引っ張り作用が生じると、この作用が障子に連結されたリンク機構やスライダーに伝わるようになる。
従来提案に係る障子の中間停止技術では、前記したようにスライダー自体に係止部品を設けることで、スライダーの左右移動を停止させる構造であったため、障子に生じた外側への引っ張り作用がスライダーにも伝わると、この作用が係止部品や、この係止部品と係止孔との係合部分にも派生することになる。これに伴い、係止部品と係止孔との係合状態が無理矢理解除されることがあり、障子が風に煽られて全開位置や全閉位置へ叩きつけられて衝撃音や振動を発生させることがあった。
更に、この際、係止部品をはじめ、スライダーやガイドレール、ひいては窓枠や障子に変形や欠損等が発生したり、甚だしい場合には障子に嵌められたガラスや窓枠周りの壁材などに亀裂や破損が発生したりするおそれがあった。結果として、障子に生じた屋外側への引っ張り作用に対して、従来提案に係る障子の中間停止技術は耐力の弱いもの,或いは耐力のないものであったと言わざるを得ない。
加えて、係止部品と係止孔との係合状態を解除するには、窓枠に対し、ガイドレールの中間位置に停止しているスライダーの位置まで手を差し入れなければならず、しかも係止孔から係止部品が突出している部位が小さくて見つけにくい箇所であることなども要因となって、解除操作がとてもやり難いという問題があった。また、場合によっては障子と窓枠との間、リンク機構とスライダーとの間、スライダーとガイドレールとの間などで指を詰めるおそれもあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、辷り出し窓において、障子の開度を全開位置と全閉位置との中間位置に(半開き状態に)保持できるようにするうえで、障子の開閉操作はもとより、中間位置への停止状態を解除する操作が極めて円滑且つ容易に行えるようにし、また障子に生じた外側(屋外や室外には限定されない)への引っ張り作用に対して破損等の不具合が起こらないようにできる辷り出し窓の開度設定装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る辷り出し窓の開度設定装置は、片持ち状態で外開きとされる障子の揺動支点を当該障子の開閉に伴わせて窓枠の上枠及び/又は下枠方向に沿って移動自在に保持するスライダーに対し障子開動時に当該スライダーが進出する先方へ向けて延出して設けられる連動バーと、前記窓枠の上枠及び/又は下枠方向に沿って前記スライダーから見たときに前記障子を前記窓枠に対して開閉自在に支持するメインアームの前記窓枠側の接地側支点を超えた位置に設けられるストッパ装置と、を有しており、前記ストッパ装置は、前記障子が全閉時と全開時との間にあるときの前記連動バーの側面に押し付け付勢されるストッパ部材と、前記ストッパ部材を前記連動バーに押し付け付勢される状態に保持して前記連動バーが移動不能に拘束されるようにする連動バー拘束状態と前記ストッパ部材を前記連動バーから離して前記連動バーが移動自在に保持されるようにする連動バー解放状態とを切り換える解放操作部と、を有し、前記連動バーは前記ストッパ装置を通り抜ける長さに形成されていることを特徴とする。
前記ストッパ装置は、前記スライダーと一体的に移動する前記連動バーに対してその側面に当接するか又は微少隙間を介して近接する制振部を有したものとすることができる。
前記連動バーには、前記ストッパ装置が前記ストッパ部材を押し付けるときに当該ストッパ部材の先端を嵌め入れる閂孔が形成されたものとするのが好適である。
前記解放操作部は全閉時の前記障子よりも手前側に配置されたものとすることができる。
本発明に係る辷り出し窓の開度設定装置は、障子の開度を全開位置と全閉位置との中間位置に保持できるようにするうえで、障子の開閉操作はもとより、中間位置への停止状態を解除する操作が極めて円滑且つ容易に行えるものであり、また障子に生じた外側への引っ張り作用に対して破損等の不具合を未然に防止することができる。
本発明装置を辷り出し窓に実施した状況を外側から示した斜視図(図2(a)の矢符A方向から見た図)である。 図2(b)のB−B線断面図である。 本発明装置を実施した辷り出し窓の開閉装置において障子を中間位置で停止させた状態を示した平面図である。 本発明装置を実施した辷り出し窓の開閉装置において障子を全閉させた状態を示した平面図である。 図3の矢符C方向からストッパ装置を示した斜視図である。 ストッパ装置を拡大して示す平面図である。 図3のC−C線断面図である。 図4のD−D線断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図8は、本発明に係る辷り出し窓の開度設定装置1(以下、「本発明装置1」と言う)の一実施形態を示している。本実施形態では、図2(a)によって明らかなように、窓枠2から開き勝手を「右」にして片持ちの状態で外開きに保持された障子3(面材であって図例ではガラスGを備えた窓としている)を例示してあり、このなかで本発明装置1は、障子3を揺動開閉させるための開閉装置4に対して適用したものとしてある。
開閉装置4及び本発明装置1は、図2(b)から明らかなように、窓枠2の上枠下面と障子3の上框上面との上下隙間、及び窓枠2の下枠上面と障子3の下框下面との上下隙間、の上下2箇所に設けられている。
なお、上下の開閉装置4,4及び上下の本発明装置1,1は、互いに上下対称となる部品形状及び配置を有して構成されているが、窓枠2に対して障子3を開閉させる作用としては上下対称となる点を除いて同じである。そこで以下では、主として下部側に配置する開閉装置4及び本発明装置1(図1参照)について説明する。
まず、開閉装置4について説明する。図3及び図4に示すように、この開閉装置4は、窓枠2の上枠や下枠の長手方向(障子3を全閉状態にして障子3に正対したときの左右方向に略同じ)に沿って移動自在に設けられたスライダー10と、このスライダー10に対して水平揺動自在にリンク接合された作動カム11と、この作動カム11に対して水平揺動自在にリンク接合された障子側アーム12と、一端部を接地側(窓枠2側)で他端部を障子側アーム12とするようにして水平揺動自在にリンク接合させたメインアーム13と、一端部をメインアーム13で他端部を作動カム11とするようにして水平揺動自在にリンク接合させた補助アーム14とを有している。
このように、作動カム11、障子側アーム12、メインアーム13、補助アーム14は四節リンク機構を構成しており、メインアーム13の接地側支点17を[静止点]、揺動させる障子側アーム12を[原動節]として、作動カム11と補助アーム14とのリンク接合点又はその近傍に設けたスライダー10を左右移動する[従動節]とさせるものである。そして、障子3は、障子側アーム12に設けられた結合孔16を利用してこの障子側アーム12の長手方向と平行するように取り付けられている。
なお、図2(b)に示すように、障子3には、その内側であって、且つ開閉装置4が配置されるのとは左右方向の逆側となる位置に、開閉操作をし易くするための把手20が設けられている。
要するに、この障子3は、障子側アーム12と作動カム11とがリンク接合された部位を揺動支点18として揺動自在に保持される状態にある。しかしながら障子側アーム12は、メインアーム13が接地側支点17のまわりで揺動する範囲を逸脱しないように拘束されている(係留状態にある)。そのため、障子3を全閉状態(図2参照)から外側へ押し開く際には、障子側アーム12が揺動すればするほど、障子側アーム12の揺動支点18はメインアーム13の接地側支点17へ引き寄せられる現象が起こる。その結果、作動カム11からスライダー10に力が伝搬してスライダー10がメインアーム13の接地側支点17へ接近する方向へ移動するようになる。
当然のことながら、障子3が中間位置での停止状態又は全開状態にあるときに、この障子3を手前側(内側)に引き寄せて、閉める際には、障子側アーム12が揺動すればするほど、障子側アーム12の揺動支点18はメインアーム13の接地側支点17から押し出される現象が起こる。その結果、作動カム11からスライダー10に力が伝搬してスライダー10がメインアーム13の接地側支点17から遠ざかる方向へ移動するようになる。
このように、障子3を揺動開閉するのに伴い、障子3の開度に応じてスライダー10が障子3の揺動支点18を窓枠2の上枠や下枠方向(左右方向)へ移動する。
なお、この開閉装置4は、スライダー10の移動範囲をその全長にわたって支持する長さのベース部材23を有しており、このベース部材23には、スライダー10の移動をガイドするためのガイドレール部材24と、ガイドレール部材24の端部位置でスライダー10の停止状態を保障するための負圧受け部材25とが設けられている。また、このベース部材23によってメインアーム13の接地側支点17が不動に保持されている。
ガイドレール部材24は、ベース部材23の片側の長辺部に沿って起立し、また起立した上端にはスライダー10の上方へ向けて張り出すように庇部材が設けられており、その端面形状が倒立したL字状に形成されている。
負圧受け部材25は、障子3の全閉時にスライダー10の一部上面を抑え込むように係合するようになっており、障子3が負圧など受けたときにスライダー10に浮上やガタツキが生ずるのを防止するものである。
本発明装置1は、このような構成の開閉装置4(詳細構造全てが限定されるものではなく障子3を開閉するための基本的な構成を言う)が備えるスライダー10に対して設けられる連動バー27と、この連動バー27の側面に対応するように窓枠2側に設けられるストッパ装置28とを有している。
連動バー27は、障子3を開動させるときのスライダー10の移動時に、スライダー10が進出する先方(図3では左方に該当)へ向けて延出するようにして設けられている。この連動バー27の形成素材は特に限定されるものではないが、例えば帯幅の細い金属製(鉄やステンレス等)の硬質帯板などによって形成することで、曲がりなどに対して強い耐性を持たせることができるため、好適と言える。
この連動バー27には、ストッパ装置28内を通過する領域(スライダー10のストローク相当)に、バー長手方向に沿って互いに間隔を開けながら複数の閂孔30が設けられている。閂孔30が設けられる位置や個数は、障子3を中間停止させようとする開度や停止箇所数に応じて設定されている。これら閂孔30は、窓枠2における内外方向(前後方向)で連動バー27を貫通したものとされている。
ストッパ装置28は、スライダー10から見てメインアーム13の接地側支点17を超えた位置に配置されている。従って、障子3の開閉に伴ってスライダー10が左右移動するときには、このストッパ装置28に対して連動バー27が往復の通過動作を生じるようになっている。
このストッパ装置28は、図5及び図6に示すように、ブラケット部材32を下敷きにして角筒形のストッパケース33が載設された構成とされている。このストッパケース33内に、後述のストッパ部材43(図7及び図8参照)が装填されている。また、このストッパ装置28には、ストッパケース33の上面を突き抜けて上方へ突出する解放操作部34が設けられている。
ブラケット部材32は、窓枠2等に取り付ける際に取付ネジ38を挿通させるのに用いる取付ベース35と、連動バー27の通過部分を抱き込むように壁状に立ち上がる制振部36と、この制振部36から連動バー27の上面に被さるように水平方向へ張り出した覆蓋部37とを有している。
これに対し、ストッパケース33は、角筒形の筒軸を連動バー27の通過方向(バー長手方向に同じ)と直交させる方向にして配置されたものであって、図7及び図8に示すように、連動バー27に臨む側の端部は開放され、これとは反対側の端部はバネ受け壁41によって閉鎖されている。なお、本実施形態では、ストッパケース33の開放端において下面部に比べて天井部の方がオーバーハング状に張り出すものとされて、この張り出した天井部分で連動バー27の上方を覆い被さるようにしてある。
このストッパケース33は、ブラケット部材32を取付ネジ38で窓枠2等へ固定する際に、この取付ネジ38を利用してブラケット部材32と共に窓枠2等に固定される。
なお、本実施形態では、ブラケット部材32及びストッパケース33がいずれも金属製板素材の折り曲げによって形成されたものとして図示したが、これに限定されず、金属素材(鉄やアルミ、真鍮など)の鋳造品としたり、溶接やネジ止めなどにより複数部品を組み立てる構成としたりしてもよい。
ストッパケース33内には、バネ受け壁41に当て止めされるコイルバネ42と、このコイルバネ42によりストッパケース33の開放端から押し出される向きに付勢されるストッパ部材43とが装填されている。
ストッパ部材43は、ストッパケース33内でガタツキなく摺動自在となる形状の摺動体部45と、この摺動体部45から連動バー27へ向けて一体的に突設された棒状の閂46とを有している。なお、閂46には丸棒や角棒を用いればよいが、場合によってはパイプ等の中空材やL型、C型、H型等の条材を用いてもよい。
ストッパ部材43の摺動体部45には、ストッパケース33の天井部を貫通して上方へ突出する従動軸47が設けられており、この従動軸47には、ストッパケース33を突き抜けた部分に円盤状のカムフォロワー48が取り付けされている。なお、ストッパケース33の天井部には、従動軸47が貫通する部分に、長手方向をストッパケース33の筒軸方向に合わせた長孔49が形成されている(図5及び図6参照)。
そのため、従動軸47及びカムフォロワー48はストッパケース33の筒軸方向に沿って移動自在となっており、これら従動軸47及びカムフォロワー48の移動と共に、ストッパケース33内ではストッパ部材43(摺動体部45及び閂46)も移動自在となっている。
なお、ストッパ部材43は、コイルバネ42による付勢力を受けているので、常に、ストッパケース33から突出する作用(連動バー27の側面に向けて進出する作用)が付与されたものとなっている。従って、ストッパ部材43の先端(閂46)と連動バー27の閂孔30とが一致したときには、ストッパ部材43の先端が蓋然的に連動バー27の閂孔30に嵌り込み、この嵌り込み状態が維持されるようになる。これにより、連動バー27は移動不能な状態に拘束される。
解放操作部34は、ストッパケース33上に設けられたカムフォロワー48に対して当接又は近接する状態で隣接配置されるカム52と、このカム52を回転させるカム駆動軸53と、このカム駆動軸53の上端部に設けられた操作レバー54とを有している。カム52は、図6に示すように半円形の偏心位置にカム駆動軸53を結合させた所謂「偏心カム」である。
すなわち、操作レバー54を90°程度回転操作すると、カム52が回転してカムフォロワー48との当接度合いを次第に高めるようになり、これによりカムフォロワー48が長孔49に沿って押し退けられるようになるので、このカムフォロワー48の移動に伴ってストッパ部材43もコイルバネ42のバネ力に抗しつつ、同方向に押し退けられるものである。
このような、ストッパ部材43の押し退け方向の移動が、連動バー27に押し付け付勢されるストッパ部材43を連動バー27から離す方向へ動作させることになる。当然に、連動バー27の閂孔30にストッパ部材43の先端(閂46)が嵌った状態でストッパ部材43が押し退け方向へ移動された場合は、閂孔30からストッパ部材43が外れるようになる。従って、連動バー27が移動自在な状態に解放される。
なお、本実施形態では、ストッパケース33の天井部分とブラケット部材32の覆蓋部37との上下間にカム52を挟持する隙間が形成されるようにして、この隙間内でカム52が傾きやガタツキを生じずに安定的に回転するようにしてある。
次に、図2に示した障子3の全閉状態から、障子3の把手20を持つなどして障子3を押し開く場合について、開閉装置4の動作に伴う本発明装置1の動作状況を説明する。
障子3を揺動させることでスライダー10が移動しはじめると、ストッパ装置28ではスライダー10と一体的に連動バー27も移動することになる。
ストッパ装置28では、ストッパ部材43がコイルバネ42による付勢力でストッパケース33から突出する作用を生じているので、ストッパ部材43の先端(閂46)に対して連動バー27の閂孔30が一致したときに、ストッパ部材43の先端が連動バー27の閂孔30に嵌り込むようになる。これにより、連動バー27は移動不能な状態に拘束される。すなわち、障子3は、全開状態に至る前の中間位置で停止され、この状態を維持するようになる。
障子3の開度を更に開き方向(全開方向)へ変更しようとする場合、或いは全閉状態に戻そうとする場合には、ストッパ装置28の解放操作部34を90°程度回転操作することで、ストッパ部材43の先端が連動バー27の閂孔30から外れるので、連動バー27及びスライダー10は移動自在な状態へと解放され、改めて障子3を開閉することができるようになる。
障子3を中間停止させるときの開度やその停止箇所数は、連動バー27に設ける閂孔30の形成位置や形成数で対応することができる。例えば、障子3の開度を30°、45°、60°、90°の4箇所で停止させる場合には、連動バー27に4箇所以上(開度0°の全閉位置を含めて5箇所としてもよい)に閂孔30を形成すればよい。なお、90°を超える開度を設定することも可能である。
このような構成とされたストッパ装置28では、ブラケット部材32の制振部36を、連動バー27の側面に当接するか又は微少隙間を介して近接するような位置関係に保持して配置することになる。そのため、スライダー10から延出した連動バー27は、ストッパ装置28内を通過する領域で、ブラケット部材32の制振部36とストッパケース33との間で挟持状に保持されることになる。
これにより、連動バー27は、その移動時に側面が前後に大きく振動するといったことが確実に防止されることになり、移動の安定化や連動バー27による振動騒音(摩擦音やガタツキ音等)の防止が図られるものとなる。
また、本実施形態では連動バー27の下面がストッパ装置28におけるブラケット部材32の取付ベース35で支持されていると共に、連動バー27の上方にはストッパケース33のオーバーハングした天井部が覆い被さっていることにより、連動バー27はその上下方向でも挟持状に保持されている。そのため、連動バー27は、上下方向でもガタツキの生じない安定状態に保持されることになる。
のみならず、このように連動バー27は前後及び上下の四方が囲まれたことによる制振作用を受けるので、この制振作用が開閉装置4におけるスライダー10の左右移動をも安定に保持するように派生することになる。結果として、連動バー27及びスライダー10の安定移動が障子3の開閉動作をも安定化させるものとなる。
加えて、開閉装置4(障子3を開閉するのに伴って左右移動するスライダー10)からすれば、連動バー27によるストッパ装置28の通過位置を一つの支持点と見なすことができるので、スライダー10はガイドレール部材24による自身の支持と合わせて2点支持状態を維持しながら左右移動するのと同じとなり、スライダー10のこじれ等を防止することに繋がり、これらの結果として、強度の面から補強されていると言うこともできる。
また、このストッパ装置28は、その作用との関係により、必然的に解放操作部34が全閉時の障子3よりも手前側(内側)に配置されているものである(図3、図4、図7、図8等参照)。そのため、解放操作部34を操作する操作者が、全閉させる障子3と窓枠2との間で指詰めを起こすといったことはないという利点を得ることができる。
更に、解放操作部34は、障子3に設けられた把手20(図2(b)参照)から見て、開閉装置4よりも可及的に接近するような配置となっているので、操作者は両手で把手20と解放操作部34とを操作することが自然体で行えるようになり、操作性が良好となる利点にも繋がっている。
このように本発明装置1は、障子3の開度を全開位置と全閉位置との中間位置に保持できるようにするうえで、障子3の開閉操作はもとより、中間位置への停止状態を解除する操作が極めて円滑且つ容易に行えるものであり、また障子3に生じた外側への引っ張り作用に対して破損等の不具合を未然に防止することができるものである。
なお、本実施形態では、ストッパ装置28を開閉装置4のベース部材23と別個独立した構成としてある(セパレートタイプとしている)ので、ストッパ装置28の交換は、それ自体単独で行えることになる。
ところで、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、ストッパ装置28において、ストッパ部材43はコイルバネ42によって付勢することが限定されるものではなく、連動バー27の閂孔30に対してストッパ部材43の先端を嵌め込む動作も、人為的な操作で行う構造とすることができる。
ストッパ部材43は、摺動体部45と閂46とが一体形成されたものとしてもよい。またストッパ部材43の先端が連動バー27の閂孔30に嵌る構造のみを説明したが、連動バー27の側面に凹凸を設けておいて、この凹凸の凹の部分にストッパ部材43の先端が係合するような構造や、ストッパ部材43の先端で連動バー27の側面を圧接するような構造などを採用することもできる。これらの場合、当然に連動バー27の側面に閂孔30を設ける必要はない。
開閉装置4において、四節リンク機構などの詳細構造については図示したものに限定されるものではなく、適宜変更可能である。要は、障子3の開閉に伴ってスライダー10が左右移動する構成を備えたものであればよい。
1 開度設定装置(本発明装置)
2 窓枠
3 障子
4 開閉装置
10 スライダー
11 作動カム
12 障子側アーム
13 メインアーム
14 補助アーム
16 結合孔
17 接地側支点
18 揺動支点
20 把手
22 頂壁
23 ベース部材
23a ロック孔
24 ガイドレール部材
25 負圧受け部材
27 連動バー
28 ストッパ装置
30 閂孔
32 ブラケット部材
33 ストッパケース
34 解放操作部
35 取付ベース
36 制振部
37 覆蓋部
38 取付ネジ
41 バネ受け壁
42 コイルバネ
43 ストッパ部材
45 摺動体部
46 閂
47 従動軸
48 カムフォロワー
49 長孔
52 カム
53 カム駆動軸
54 操作レバー

Claims (4)

  1. 片持ち状態で外開きとされる障子の揺動支点を当該障子の開閉に伴わせて窓枠の上枠及び/又は下枠方向に沿って移動自在に保持するスライダーに対し障子開動時に当該スライダーが進出する先方へ向けて延出して設けられる連動バーと、
    前記窓枠の上枠及び/又は下枠方向に沿って前記スライダーから見たときに前記障子を前記窓枠に対して開閉自在に支持するメインアームの前記窓枠側の接地側支点を超えた位置に設けられるストッパ装置と、
    を有しており、
    前記ストッパ装置は、前記障子が全閉時と全開時との間にあるときの前記連動バーの側面に押し付け付勢されるストッパ部材と、
    前記ストッパ部材を前記連動バーに押し付け付勢される状態に保持して前記連動バーが移動不能に拘束されるようにする連動バー拘束状態と前記ストッパ部材を前記連動バーから離して前記連動バーが移動自在に保持されるようにする連動バー解放状態とを切り換える解放操作部と、
    を有し、
    前記連動バーは前記ストッパ装置を通り抜ける長さに形成されている
    ことを特徴とする辷り出し窓の開度設定装。
  2. 前記ストッパ装置は、前記スライダーと一体的に移動する前記連動バーに対してその側面に当接するか又は微少隙間を介して近接する制振部を有していることを特徴とする請求項1記載の辷り出し窓の開度設定装置。
  3. 前記連動バーには、前記ストッパ装置が前記ストッパ部材を押し付けるときに当該ストッパ部材の先端を嵌め入れる閂孔が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の辷り出し窓の開度設定装置。
  4. 前記解放操作部は全閉時の前記障子よりも手前側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の辷り出し窓の開度設定装置。
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