<全体構造>
図1は本発明の一実施形態の係るスロットマシン100の斜視図である。図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔143はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ16bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<内部構造>
図2は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、下部の音孔143に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部>
図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。電源装置252に備えられる電源基板600は、主制御部300と第1副制御部400に電力を供給する。電源基板600は第2副制御部500にも直接電力を供給してもよいが、本実施形態では第1副制御部400を経由して第2副制御部500に電力を供給する構成としている。
<主制御部>
まず、スロットマシン1100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。基本回路302は本実施形態の場合、ワンチップマイコンなどのマイクロプロセッサである。
なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部1300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(例えば9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402は本実施形態の場合、ワンチップマイコンなどのマイクロプロセッサである。
基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。
また、第1副制御部400には、駆動回路(例えばLEDドライバ)422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路(例えばモータドライバ)424を設けており、この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426にはシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502は本実施形態の場合、ワンチップマイコンなどのマイクロプロセッサである。
基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図4(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図4(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する特別役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる再遊技役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特別役又は特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる再遊技役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特別役又は特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
<制御部の処理例>
<主制御部メイン処理>
図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップSA01で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップSA03ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップSA05へ進む。
ステップSA05では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップSA07では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップSA09では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップSA07で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップSA11では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップSA13では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップSA15では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップSA11で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップSA17へ進む。
ステップSA17では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップSA19では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップSA21では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップSA03へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップSB07では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。ステップSB09では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップSB11では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB13では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップSB15では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップSB17では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB21に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB19に進む。
ステップSB19では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB21では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図7(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図7(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。
ステップSC07では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップSC11では、ステップC09の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップSC13では、ステップC09の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップSC15では、ステップC09の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップSC03へ戻る。
次に、図7(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図7(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップSE01では、図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップSE03では、ステップSC15で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
図8を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図8(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図8(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図8(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図8(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
ステップSG01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSF01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSF03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSF05の処理に移行する。ステップSF05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSF07では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSF09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSF07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップSF11では、ステップSF09の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップSF09読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い、ステップSF02へ戻る。
次に、図8(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSG01では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図8(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップSH01では、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSF03において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSF03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
次に、図8(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップSF13の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップSI01では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップSI03では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSI05に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSI05では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップSI01でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップSI07では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップSI09では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSI11に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSI11では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<副制御基板の構成例>
第1副制御部400を構成する副制御基板の構成例について説明する。既に説明したように第1制御部400は主に演出の制御を行う。スロットマシン100の開発においては、その機種のモチーフに応じてランプやスピーカなどの演出装置を設計する。例えば、音に特徴を持たせたいモチーフ(例:DJによりディスコサウンドに変化をもたせるようなモチーフ)の場合、高音質の音が出力されることで遊技者に世界観を浸透させることできるので、演出装置として高音質の音を出力可能なスピーカを設計することとなる。また例えば、レトロなモチーフ(例:旧機種のリバイバル機のモチーフ)の場合、旧機種を回想させる低音質の音が出力されることで遊技者に世界観を浸透させることができる。
どのような機種が新たにつくられるか不確定な開発段階で、想定され得る仕様の全てに対応する装置を設計した場合、装置の大きさが過度に大きくなる問題や、製作コストが大きくなるなどの問題が生じる。また、個別の機種に対応する装置を専用設計した場合、別機種に使用できないことからリサイクル面で問題が生じる。本実施形態では、装置の大きさが過度に大きくなる問題や、製作コストが大きくなるなどの問題、さらにリサイクル面での問題を解決する。
図9は第1副制御部400を構成する副制御基板1のブロック図である。副制御基板1は、電気的に互いに接続される一方、互いに機械的に分離可能な複数の回路基板2及び回路基板3を備える。本実施形態では、副制御基板1を2つの回路基板2及び回路基板3で構成しているが、3以上の回路基板で構成してもよい。
回路基板2及び回路基板3の電源電圧に関わる構成について説明する。回路基板2には大きさが異なる複数の電圧が入力される。本実施形態の場合、回路基板2は、電源基板600から電源電圧が入力される入力端子T1、T2を備え、入力端子T1、T2には異なる電圧が入力される。本実施形態の場合、入力端子T1には直流12Vの電圧が供給され、入力端子T2には直流24Vの電圧が供給される。回路基板2は、電源電圧を出力する端子を複数備え、本実施形態の場合、出力端子T3、T4、T7を備える。出力端子T3、T4、T7は、本実施形態の場合、いずれも、入力端子T1に入力された直流12Vの電圧を出力する。第2副制御部500は出力端子T7から電源電圧が入力されて直流12Vで動作する。
回路基板3は電源電圧が入力される複数の入力端子を備え、本実施形態の場合、2つの入力端子T11、T12を備える。入力端子T12には、回路基板400のデジタル回路の電源電圧を発生するための電源電圧が入力される。入力端子T12には、本実施形態の場合、電圧変換回路(DC−DCコンバータ)401が接続されており、入力端子T12に入力された直流12Vの電圧は、直流3.3Vの電圧に変換される。この直流3.3Vの電圧はアンプ419の他、図示を省略しているが、基本回路402、音源IC418、ROM406、ROM418a、RAM418b等、各デジタルICに供給される。
入力端子T11には、アンプ419の信号増幅用の電源電圧が入力され、アンプ419は入力端子T11に接続されている。アンプ419のデジタル回路部分は、電圧変換回路401から出力される直流電圧で動作し、信号増幅回路は入力端子T11に入力される直流電圧(ここでは12V)を電源電圧として動作し、音声信号を増幅する。アンプ416がアナログ回路のみで構成される場合、電圧変換回路401から出力される直流電圧は供給不要な場合がある。アンプ416はスピーカ272、277毎に設けられるか、或いは、複数のスピーカが接続可能なものが用いられる。
本実施形態の場合、アンプ416は、回路基板2に入力される複数の電圧の各電圧を電源電圧として音声信号を増幅可能なアンプであり、直流12V、直流24Vのいずれも電源電圧として音声信号を増幅可能である。アンプ416は、使用が予想されるスピーカのいずれにも対応可能な、比較的定格出力が大きいものを選択できる。例えば、6Vスピーカ、12Vスピーカ、24Vスピーカの使用が想定される場合、24Vスピーカに対応可能な定格出力を備えるものを選択してもよい。或いは、想定されるスピーカのうちの許容入力が最も大きいものに対応可能な定格出力を備えるものを選択してもよい。
次に、回路基板2及び回路基板3に実装される代表的な回路について説明する。本実施形態の場合、回路基板2は機種個別のものとし、回路基板3は各機種共通のものとして利用することを想定している。回路基板3は、現行の機種に共通に採用するほか、中古品として回収された過去の機種に搭載されているものをリユースして新機種に流用することも可能である。
回路基板2には、上述した駆動回路(例えばモータドライバ)424、駆動回路(例えばLEDドライバ)422、センサ回路426が実装されている。これらは機種毎に変動の大きい要素である。例えば、演出装置におけるモータ数や可動部材のセンサ数は、演出装置の動作軸数等により大きく変化するため、駆動回路424やセンサ回路426は機種単位で設計することが合理的である。同様に、LED等のランプの数も機種毎のモチーフで大きく変動するので、駆動回路422は機種単位で設計することが合理的である。
駆動回路424の電源電圧としては、入力端子T2から直流24Vの電圧が供給される。回路基板2には、電圧変換回路(DC−DCコンバータ)430が実装されている。電圧変換回路430は入力端子T1に接続されており、直流12Vの電圧を直流5Vの電圧に変換してセンサ回路426、駆動回路422に供給する。このように回路基板2内で必要な駆動電圧は、回路基板2に電圧変換回路を設けて供給するようにしている。
回路基板2は、また、入出力端子T5、T6を備える。内部的には入出力端子T5と入出力端子T6とは単に接続されているだけである。入出力端子T6には第2副制御部500が接続され、入出力端子T5は回路基板3に接続されている。回路基板3の基本回路402は、バッファ、入出力端子T13を介して入出力端子T5に電気的に接続され、第2副制御部500との双方向通信が可能である。
本実施形態では、回路基板2が、電源基板600、演出装置(シャッタ163のモータ、シャッタセンサ428、ランプ420等)、第2副制御部500と、回路基板3とを中継する中継基板としても機能しており、回路基板3は、回路基板2以外の外部デバイスとの配線数を削減することができる。
回路基板3には、上述した基本回路402、音源IC418、水晶発振器414、アンプ419、電圧変換回路401が設けられている。これらは機種毎に変動の小さい要素である。したがって、各機種共通に設計されることが合理的である。また、これらは比較的単価の高い部品である。したがって、リユースにも適している。
音源IC418には音声データが記憶されたROM(サウンドROM)418aやRAM418bが接続されており、このROMから取得した音声データに基づく音声信号をバッファを介してアンプ419へ出力する。アンプ419は音声信号を増幅してスピーカ272、277へ出力する。スピーカ272、277は、アンプ419が増幅した音声信号を音声に変換して出力する。
回路基板3には、また、スイッチ413が設けられている。このスイッチ413は基本回路402に接続されている。スイッチ413は、例えば、スピーカ272、277の音量を調整するボリュームスイッチとして利用することができる。スイッチ413の入力は基本回路402へ入力され、基本回路402がアンプ419の増幅率を制御するようにするようにしてもよい。
回路基板3には、また、電圧変換回路(DC−DCコンバータ)423、425及び427を備える。電圧変換回路423、425は基本回路402から出力される直流3.3Vの制御信号を直流5Vの制御信号に変換する。電圧変換回路427はセンサ回路426から出力される直流5Vの検知信号を直流3.3Vの検知信号に変換する。これらの電圧変換回路423、425、427は回路基板2に設けることも可能である。しかし、回路基板3に設けることで、例えば、リユース可能な部品を増やす一方、回路基板2の部品点数を減らしてコストダウンを図ることができる場合がある。つまり、回路基板2は、回路基板3より先に電源基板から電圧入力されるので、回路基板3で使用する電圧は、回路基板3に入力させるように構成しつつ、回路基板2で使用する電圧を回路基板2内で生成すればよいところ、回路基板2は、回路基板2で使用する電圧の一部は回路基板2内で生成することなく、回路基板3内で生成された電圧を使用する。なお、回路基板3には、駆動回路422、424、センサ回路426の電源電圧(5V)を発生する電圧変換回路(DC−DCコンバータ)を設けてもよい。この場合、電圧変換回路430が回路基板2から不要となる場合がある。
回路基板2にはコネクタC1が設けられており、回路基板3にはコネクタC2が設けられている。コネクタC1とコネクタC2との間は、ハーネスを介して電気的に接続してもよいが、本実施形態の場合、コネクタC1、C2がボードコネクタ(ボードtoボードコネクタ/基板対基板コネクタ)である。基板対基板コネクタで水平接続されていることで、基板接続後に一方向から両者基板の部品配置の確認が容易である。コネクタC1には、出力端子T3、T4を含む、回路基板3と電気的に接続される各端子が含まれ、コネクタC2には入力端子T11、T12、入出力端子T13を含む、回路基板2と電気的に接続される各端子が含まれる。
図10は回路基板2及び回路基板3の接続・分離態様を示している。同図の上側の図は分離状態を示し、下側の図は接続状態を示す。コネクタC1とコネクタC2とを接続することで、回路基板2と回路基板3とが電気的、機械的に接続されて一体化する。コネクタC1とコネクタC2とを分離することで、回路基板2と回路基板3とが電気的、機械的に分離される。回路基板2と回路基板3とが相互に接続される端子群を、コネクタC1とコネクタC2に集約することで、例えば、回路基板3に動作不良が生じた場合に、確認箇所を減らすことができる場合がある。例えば、スピーカ272、277から音が出ていない場合、入力端子T11、T12に電圧が供給されているか等をコネクタC1とコネクタC2の接続箇所で確認でき、点検個所を減らせる場合がある。
副制御基板1は、回路基板2と回路基板3とが電気的、機械的に接続された状態で副制御基板収納ケース220に収納することができる。副制御基板収納ケース220は、例えば、ケース本体と蓋とにより構成される中空体であり、ケース本体と蓋とが開封困難なようにカシメられるものでもよい。副制御基板収納ケース220は、内部を外部から視認できるように、少なくとも一部が透過性を有する部材であってもよい。
次に、回路基板3が電源電圧が入力される複数の入力端子T11、T12を備えている利点について説明する。図11(a)及び(b)は従来の副制御基板1の開発例を説明する図であり、回路基板2、回路基板3に相当する部分が一つの基板で構成されている例を示している。図11(a)は比較的小出力のスピーカ272、277を採用した場合を示している。スピーカ272、277を比較的大出力のスピーカに変更する場合、図11(b)で網掛けで示すように新規の副制御基板1が必要となる。つまり、副制御基板1全体の設計が必要となり、かつ、リユースも不可能である。
図11(c)及び(d)は本実施形態の副制御基板1の開発例を説明する図である。図11(c)は比較的小出力のスピーカ272、277を採用した場合を示している。スピーカ272、277を比較的大出力のスピーカに変更する場合、図11(d)で網掛けで示すように回路基板2を変更するだけで対応可能となる。つまり、副制御基板1全体の設計は不要であり、かつ、回路基板3のリユースが可能である。
図12は、図9の例に対して回路基板2のみを変更した例を示している。異なる点のみ説明すると、回路基板2の出力端子T3が入力端子T2と接続されている。このため、出力端子T3は直流24Vの電圧を出力し、アンプ419には入力端子T11を介して直流24Vの電圧が信号増幅用の電源電圧として入力される。スピーカ272、277として24V用のスピーカを利用可能である。
このように本実施形態では、回路基板3を共通にしながら、回路基板2を変更することで、個別の機種のモチーフに応じた演出装置やスピーカを選択することができる場合があり、設計負担の軽減やリユース性を向上できる場合がある。
<副制御基板の他の構成例>
図9及び図12の例では、回路基板3の入力端子T12に、回路基板2を介して電源電圧を入力したが、電源基板600から直接入力することも可能である。図13はその一例を示す。同図の例では、回路基板2が、入力端子T12と電気的に接続される出力端子を有しておらず、電源基板600が入力端子T12と接続されて直流12Vが入力されている。このような構成であっても、回路基板3を共通にしながら、回路基板2を変更することで、個別の機種のモチーフに応じた演出装置やスピーカを選択することができる場合があり、設計負担の軽減やリユース性を向上できる場合がある。
次に、図9、図12及び図13の例では、電源基板600が出力する直流電圧が2種類(12V、24V)であったが、3種類以上であってもよい。図14はその一例を示す。同図の電源基板600は、12V、24Vに加えて6Vの直流電圧を出力するものである。回路基板2には、上述した入力端子T1、T2に加えて、直流6Vの電圧が入力される入力端子T0が設けられている。同図の例では、スピーカ272、277として6Vのスピーカを使用することを想定し、回路基板2は入力端子T0と出力端子T3とが接続されている。このため、出力端子T3は直流6Vの電圧を出力し、アンプ419には入力端子T11を介して直流6Vの電圧が信号増幅用の電源電圧として入力される。このような構成であっても、回路基板3を共通にしながら、回路基板2を変更することで、個別の機種のモチーフに応じた演出装置やスピーカを選択することができる場合があり、設計負担の軽減やリユース性を向上できる場合がある。
<適用可能な遊技台の例>
上記実施形態では本発明をスロットマシンに適用した例を例示したが、本発明はぱちんこ機や封入式遊技機といったスロットマシン以外の遊技台にも適用可能である。
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
音声信号を増幅する増幅手段(例えば419)と、
前記増幅手段が増幅した音声信号を音声に変換して出力する音声出力手段(例えば272,277)と、
を備えた遊技台であって、
第一の回路基板(例えば2)と、
第二の回路基板(例えば3)と、を備え、
前記第一の回路基板は、大きさが異なる複数の電圧(例えば12V,24V)が入力される回路基板であり、
前記第一の回路基板は、前記複数の電圧のうちの一つの電圧を出力する第一の出力端子(例えばT3)を備えた回路基板であり、
前記第二の回路基板は、第一の入力端子(例えばT11)を備えた回路基板であり、
前記第二の回路基板は、第二の入力端子(例えばT12)を備えた回路基板であり、
前記第二の回路基板は、前記増幅手段を備えた回路基板であり、
前記第二の回路基板は、該第二の回路基板の電源電圧を発生する電圧変換手段(例えば401)を備えた回路基板であり、
前記電圧変換手段は、前記第二の入力端子に電気的に接続された手段であり、
前記第一の入力端子は、前記第一の出力端子に電気的に接続された入力端子であり、
前記増幅手段は、前記第一の入力端子に電気的に接続され、該第一の入力端子に入力された電圧を電源電圧として音声信号を増幅可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、回路基板に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、前記第二の回路基板を共通にしながら、前記第一の回路基板を変更することで、個別の機種のモチーフに応じた演出装置やスピーカを選択することができる場合があり、設計負担の軽減やリユース性を向上できる場合がある。
2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記増幅手段は、前記複数の電圧の各電圧(例えば12V,24V)を電源電圧として音声信号を増幅可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の回路基板を共通にしながら、前記第一の回路基板を変更することで、個別の機種のモチーフに応じたスピーカを選択することができる場合があり、設計負担の軽減やリユース性を向上できる場合がある。
3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の回路基板は、前記複数の電圧のうちの一つの電圧を出力する第二の出力端子(例えばT4)を備えた回路基板であり、
前記第二の入力端子は、前記第二の出力端子に接続された入力端子である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記増幅手段及び前記電圧変換手段の双方に前記第一の回路基板を介して電圧を供給できる。
4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の回路基板は、第一の接続手段(例えばC1)を備えた回路基板であり、
前記第二の回路基板は、第二の接続手段(例えばC2)を備えた回路基板であり、
前記第一の接続手段は、前記第一の出力端子を備えた手段であり、
前記第一の接続手段は、前記第二の出力端子を備えた手段であり、
前記第二の接続手段は、前記第一の入力端子を備えた手段であり、
前記第二の接続手段は、前記第二の入力端子を備えた手段であり、
前記第一の接続手段は、前記第二の接続手段に分離可能に接続される手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の接続手段及び前記第二の接続手段を点検することで、各端子間の接続状態を確認できる場合がある。
5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の接続手段と前記第二の接続手段とは、ボードコネクタである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の接続手段及び前記第二の接続手段によって、前記第一の回路基板と前記第二の回路基板とを電気的、機械的に接続、分離できる場合がある。
6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の出力端子は、前記複数の電圧のうち、前記第二の出力端子が出力する電圧と同じ大きさの電圧(例えば12V)を出力する出力端子である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記増幅手段及び前記電圧変換手段に同じ電圧を供給できる。
7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の出力端子は、前記複数の電圧のうち、前記第二の出力端子が出力する電圧(例えば12V)と異なる大きさの電圧(例えば24V)を出力する出力端子である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記増幅手段と前記電圧変換手段に異なる電圧を供給できる。
8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の回路基板は、プログラムを実行するマイクロプロセッサ(例えば402)を備えた回路基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、機種毎の設計負担を減らすことができる場合があり、また、リユースによりコスト削減が図れる場合がある。
9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の回路基板は、演出手段(例えば163,420)を駆動する駆動回路(例えば,424,422)を備えた回路基板であり、
前記駆動回路は、前記マイクロプロセッサによって制御される駆動回路である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、機種毎のモチーフに応じた回路基板を開発し易くなる場合がある。
10.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記駆動回路は、モータドライバ(例えば424)である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動物を備えた機種に対応した回路基板を開発し易くなる場合がある。
11.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記駆動回路は、LEDドライバ(例えば422)である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、照明装置を備えた機種に対応した回路基板を開発し易くなる場合がある。
12.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の回路基板は、前記電圧変換手段とは異なる第二の電圧変換手段(例えば423,425)を備え、
前記第二の電圧変換手段は、前記マイクロプロセッサから出力される信号を前記駆動回路に入力可能な電圧の信号に変換する、
ことを特徴とする。
この構成によれば、機種毎の設計負担を減らすことができる場合があり、また、リユースによりコスト削減が図れる場合がある。
13.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
電源基板(例えば600)を備え、
前記第一の回路基板は、前記電源基板に電気的に接続される基板であり、
前記電源基板は、前記第一の回路基板に前記複数の電圧を入力する基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の回路基板を前記電源基板に対する中継基板としても利用できる場合がある。