JP2016219829A - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異なる描画条件のパターンを描画する場合に双方の影響を考慮した近接効果補正が可能な描画装置を提供する。
【解決手段】荷電粒子ビーム描画装置は、基準照射量の異なる複数の描画グループが描画される予定の描画領域内に複数の面積処理ブロックを作成するブロック作成部と、描画グループ領域毎に、近接効果を補正するための複数の近接効果補正処理ブロックを作成するブロック作成部と、面積処理ブロック毎に、配置される図形パターンの面積密度を算出する面積密度演算部と、面積処理ブロック毎に、対応する描画グループ領域の基準照射量を用いて面積密度に重み付け演算を行う重み付け演算部と、近接効果補正処理ブロック毎に、該当する重み付けがされた面積密度を用いて、近接効果補正照射係数を演算する近接効果補正照射係数演算部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、電子線描画において、電子の後方散乱によるパターンの寸法変動を補正する手法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図10は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式(VSB方式)という。
電子ビーム描画では、電子ビームをレジストが塗布されたマスクに照射して回路パターンを描画する場合、電子ビームがレジスト層を透過してその下の層に達し、再度レジスト層に再入射する後方散乱による近接効果と呼ばれる現象が生じてしまう。これにより、描画の際、所望する寸法からずれた寸法に描画されてしまう寸法変動が生じてしまう。そのために、電子ビーム描画では、例えば、照射量を補正することでかかる寸法変動を抑制する近接効果補正を行なっている。
また、上述した電子ビーム描画では、例えば、スキャッタリングバー等、他のパターンよりも寸法が細いパターンを他のパターンよりも照射量を大きくして描画する場合がある。また、ある領域のパターンを照射量でリサイズするためにその領域だけ描画条件(照射量、及び近接効果補正係数等のパラメータ)を変える場合がある。また、一度描画した領域に描画条件を変えて再度描画する場合がある。これらの場合、異なる描画条件のパターン間でそれぞれ近接効果補正を行う必要がある。
しかしながら、近接効果補正では、異なる描画条件のパターンが周囲に配置される場合に、周囲の異なる描画条件のパターンについてもその影響を考慮する必要がある。一般に、異なる描画条件のパターン間では近接効果補正に関するパラメータが異なるため、周囲の異なる描画条件のパターンについて既存のモデルの近接効果補正計算式を適用することが困難であった。また、パラメータを一方の条件に合わせて近接効果補正しても、十分な精度で近接効果を補正することが困難であった。
ここで、基準照射量Dbase毎に近接効果補正がよく合う近接効果補正係数ηが存在する。そのため、基準照射量Dbaseと近接効果補正係数ηとの組を変えて近接効果補正を維持しながらローディング効果による寸法変動量もあわせて補正した照射量を算出する手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−150243号公報
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、異なる描画条件のパターンを描画する場合に双方の影響を考慮した近接効果補正が可能な描画装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
それぞれ複数の図形パターンが配置される、基準照射量の異なる複数の描画グループが描画される予定の描画領域内に複数の面積処理ブロックを作成するブロック作成部と、
描画グループ領域毎に、近接効果を補正するための複数の近接効果補正処理ブロックを作成するブロック作成部と、
面積処理ブロック毎に、配置される図形パターンの面積密度を算出する面積密度演算部と、
面積処理ブロック毎に、対応する描画グループ領域の基準照射量を用いて面積密度に重み付け演算を行う重み付け演算部と、
近接効果補正処理ブロック毎に、該当する重み付けがされた面積密度を用いて、近接効果を補正するための近接効果補正照射係数を演算する近接効果補正照射係数演算部と、
描画グループ領域毎の基準照射量と近接効果補正処理ブロック毎の近接効果補正照射係数を用いて荷電粒子ビームの照射量を演算する照射量演算部と、
描画グループ領域毎に、演算された照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて、試料に当該図形パターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
また、ブロック作成部は、複数の描画グループ領域を有する描画領域を描画グループ領域に関わりなく分割された複数の面積処理ブロックを作成し、
面積密度演算部は、描画グループ領域に関わりなく分割された面積処理ブロック毎に、面積密度を算出するように構成すると好適である。
また、描画グループ領域に関わりなく設定された基準照射量及び近接効果補正係数と、描画グループ領域毎の基準照射量と、を用いて、描画グループ領域毎の近接効果補正係数を演算する近接効果補正係数演算部をさらに備えると好適である。
また、近接効果補正照射係数演算部は、描画グループ領域毎の照射量方程式を連立して解いて上述した近接効果補正照射係数を演算するように構成すると好適である。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
それぞれ複数の図形パターンが配置される、基準照射量の異なる複数の描画グループが描画される予定の描画領域内に複数の面積処理ブロックを作成する工程と、
描画グループ領域毎に、近接効果を補正するための複数の近接効果補正処理ブロックを作成する工程と、
面積処理ブロック毎に、配置される図形パターンの面積密度を算出する工程と、
面積処理ブロック毎に、対応する描画グループ領域の基準照射量を用いて面積密度に重み付け演算を行う工程と、
近接効果補正処理ブロック毎に、該当する重み付けがされた面積密度を用いて、近接効果を補正するための近接効果補正照射係数を演算する工程と、
描画グループ領域毎の基準照射量と近接効果補正処理ブロック毎の近接効果補正照射係数を用いて荷電粒子ビームの照射量を演算する工程と、
描画グループ領域毎に、演算された照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて、試料に当該図形パターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、異なる描画条件のパターンを描画する場合に双方の影響を考慮した近接効果補正ができる。その結果、高精度な描画ができる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における描画レイアウトの一例を示す概念図である。 実施の形態1における描画レイアウトの一例を示す概念図である。 実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1における各処理ブロックの一例を示す概念図である。 実施の形態2における各処理ブロックの一例を示す概念図である。 実施の形態1,2における補正精度を示すグラフである。 実施の形態3における描画装置の構成を示す構成図である。 実施の形態4における描画装置の構成を示す構成図である。 可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。また、以下に説明する式等において、xは位置を示すベクトルとする。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。特に、可変成形型(VSB型)の描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、ブランキング偏向器212、ブランキングアパーチャ214、第1の成形アパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2の成形アパーチャ206、対物レンズ207、及び偏向器208が配置されている。描画室103内には、少なくともXY方向に移動可能なXYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画対象となる、レジストが表面に形成された試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造するための露光用のマスクやシリコンウェハ等が含まれる。マスクにはマスクブランクスが含まれる。
制御部160は、制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路130、デジタルアナログ変換器(DAC)アンプ132、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142,144を有している。制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路130、及び記憶装置140,142,144は、図示しないバスを介して互いに接続されている。偏向制御回路130は、DACアンプ132を介してブランキング偏向器212に接続される。
制御計算機110内には、面積処理ブロック作成部50、近接効果補正処理ブロック作成部52、判定部54,56、面積密度演算部58、重み付け演算部60、面積密度データマップ作成部62、近接効果補正照射係数演算部64、近接効果補正照射係数データマップ作成部66、照射量演算部68、描画データ処理部70、及び描画制御部72が配置されている。面積処理ブロック作成部50、近接効果補正処理ブロック作成部52、判定部54,56、面積密度演算部58、重み付け演算部60、面積密度データマップ作成部62、近接効果補正照射係数演算部64、近接効果補正照射係数データマップ作成部66、照射量演算部68、描画データ処理部70、及び描画制御部72といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。面積処理ブロック作成部50、近接効果補正処理ブロック作成部52、判定部54,56、面積密度演算部58、重み付け演算部60、面積密度データマップ作成部62、近接効果補正照射係数演算部64、近接効果補正照射係数データマップ作成部66、照射量演算部68、描画データ処理部70、及び描画制御部72に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ112に記憶される。
記憶装置140には、図形毎に、図形コード、基準位置の座標、及びx,y方向の図形サイズ等が定義された各図形データを含む描画データが外部より入力され、格納されている。また、記憶装置140には、基準照射量Dや近接効果補正係数η等、描画条件が異なる複数の描画データが格納されている。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、ここでは対物偏向を1段の偏向器208を用いて行っているが、2段以上の偏向器を用いても構わない。例えば、主副2段の主偏向器および副偏向器を用いてもよい。或いは、3段の第1の対物偏向器、第2の対物偏向器および第3の対物偏向器を用いてもよい。また、偏向制御回路130は、図示しない各DACアンプを介して、偏向器205、及び偏向器208に接続される。
図2は、実施の形態1における描画レイアウトの一例を示す概念図である。図2において、試料101の描画領域10には、描画条件の異なる複数の描画グループ(DG)のパターンが描画される。図2の例では、3つの描画グループ12(DG1)、描画グループ13(DG2)、及び描画グループ14(DG3)が配置される場合を示している。また、描画グループ12として、チップA,B,Cが描画される。図示していないが、描画グループ13,14についても、それぞれ少なくとも1つのチップが配置される。
図3は、実施の形態1における描画レイアウトの他の一例を示す概念図である。図3(a)に示すように、スキャッタリングバー等、他のパターンよりも寸法が細いパターンを他のパターンと異なる描画グループとして分けてもよい。或いは、照射量でリサイズするためにその領域だけ描画条件(照射量、及び近接効果補正係数等のパラメータ)を変えるために、その領域だけ異なる描画グループに分離してもよい。或いは、図3(b)に示すように、一度描画した領域に描画条件を変えて再度描画する場合に、1度目の描画と2度目の描画とで異なる描画グループに分離してもよい。
ここで、ある描画グループの近接効果補正計算を行う際に、例えば、近接効果の影響範囲内に、他の描画グループが含まれる場合、かかる他の描画グループに含まれるパターンの影響も受けてしまう。例えば、描画グループ12の近接効果補正計算を行う際に、描画グループ13と隣接する領域Aでは、描画グループ13に含まれるパターンの影響も受けてしまう。そのため、実施の形態1では、影響範囲内の各描画グループ内のパターンの影響も考慮した近接効果補正を実施する。
図4は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図4において、実施の形態1における描画方法は、面積処理ブロック作成工程(S102)と、近接効果補正処理ブロック作成工程(S104)と、判定工程(S106)と、保存データ読み込み工程(S108)と、判定工程(S110)と、保存データ読み込み工程(S112)と、面積密度ρ(x)演算工程(S114)と、重み付け演算工程(S116)と、面積密度ρ’(x)データマップ作成工程(S118)と、近接効果補正照射係数Dp(x)演算工程(S120)と、近接効果補正照射係数Dp(x)データマップ作成工程(S122)と、照射量D(x)演算工程(S124)と、描画工程(S126)と、いう一連の工程を実施する。
面積処理ブロック作成工程(S102)として、面積処理ブロック作成部50(ブロック作成部)は、それぞれ複数の図形パターンが配置される、基準照射量Dや近接効果補正係数ηの異なる複数の描画グループの各領域を有する描画領域10内に複数の面積処理ブロックを作成する。
図5は、実施の形態1における各処理ブロックの一例を示す概念図である。図5(a)では、図2と同様、試料101の描画領域10に、複数の描画グループ12,13,14が配置される(描画される)場合を示している。実施の形態1において、面積処理ブロック作成部50は、図5(b)に示すように、描画グループ毎に、パターン面積計算を行うための複数の面積処理ブロック20を作成する。他の描画グループについても、図示しないが、同様に、描画グループ毎に、パターン面積計算を行うための複数の面積処理ブロック20を作成する。ここでは、各面積処理ブロック20の図形データ量が概ね一定になるように分割されると好適である。
近接効果補正処理ブロック作成工程(S104)として、近接効果補正処理ブロック作成部52は、描画グループ領域毎に、近接効果を補正するための複数の近接効果補正処理ブロックを作成する。ここでは、図5(c)に示すように、同じサイズの複数の近接効果補正処理ブロック22を作成すると好適である。
また、描画制御部72は、図5(d)に示すように、描画グループ領域毎に、描画データをショットデータにデータ変換するための複数のショットデータ生成処理ブロック24を作成する。以降、近接効果補正計算と並行して、描画データ処理部70は、各描画グループの描画データをショットデータ生成処理ブロック24毎に記憶装置140から読み出して、複数段のデータ変換処理を行って描画装置100固有のショットデータを生成する。以下、近接効果補正計算に重点を置いて説明する。ショットデータは、例えば、1回のショットで照射可能な図形の図形コード、ショット座標、及びショット図形のサイズ等が定義される。
判定工程(S106)として、判定部54は、今回の描画グループ用の各位置における近接効果補正照射係数Dp(x)が計算済みかどうかを判定する。以前に同様の描画レイアウトのパターンを描画したことがある場合、或いは、以前の描画グループで今回の描画グループと重複する領域を計算したことがある場合は、その際に計算した近接効果補正照射係数Dp(x)を例えば記憶装置144に格納しておけばよい。計算済みの場合は保存データ読み込み工程(S108)へと進む。未計算であれば判定工程(S110)へと進む。
保存データ読み込み工程(S108)として、描画制御部72は、既に近接効果補正照射係数Dp(x)が計算済みである場合には、記憶装置144から保存データを読み込む。そして、近接効果補正照射係数Dp(x)データマップ作成工程(S122)へと進む。
判定工程(S110)として、判定部56は、近接効果補正照射係数Dp(x)が計算済みでない場合に、面積密度ρ’(x)が計算済みかどうかを判定する。以前に同様の描画レイアウトのパターンを描画したことがある場合、或いは、以前の描画グループで今回の描画グループと重複する領域を計算したことがある場合は、その際に計算した面積密度ρ’(x)を例えば記憶装置144に格納しておけばよい。計算済みの場合は保存データ読み込み工程(S112)へと進む。未計算であれば判定工程(S114)へと進む。ここでの面積密度ρ’(x)は、後述するように、面積処理ブロック20毎に、面積密度ρ(x)に対して対応する描画グループ領域の基準照射量を用いて重み付けされた値を示す。
保存データ読み込み工程(S112)として、描画制御部72は、既に面積密度ρ’(x)が計算済みである場合には、記憶装置144から保存データを読み込む。そして、面積密度ρ’(x)データマップ作成工程(S118)へと進む。
面積密度ρ(x)演算工程(S114)として、面積密度演算部58は、面積処理ブロック20毎に、配置される図形パターンの面積密度ρ(x)を算出する。他の描画グループ13,14についても同様に、それぞれの面積処理ブロック20毎に、配置される図形パターンの面積密度ρ(x)を算出する。演算された面積密度ρ(x)は記憶装置144に格納される。
重み付け演算工程(S116)として、重み付け演算部60は、面積処理ブロック20毎に、対応する描画グループ領域の基準照射量DBiを用いて面積密度ρ(x)に重み付け演算を行う。iは、描画グループDGの識別子を示す。これにより、重み付けされた面積密度ρ’(x)が算出される。例えば、ρ’(x)=DBi・ρ(x)で演算される。他の描画グループ13,14についても同様に、それぞれの面積処理ブロック20毎に、対応する描画グループ領域の基準照射量DBiを用いて面積密度ρ(x)に重み付け演算を行い、重み付けされた面積密度ρ’(x)を算出する。演算された面積密度ρ’(x)は記憶装置144に格納される。
面積密度ρ’(x)データマップ作成工程(S118)として、面積密度データマップ作成部62は、各描画グループの面積処理ブロック20毎に得られた、重み付けされた面積密度ρ’(x)を用いて、近接効果を補正するための近接効果補正処理ブロック22毎に、対応する面積密度ρ’(x)を抽出して、近接効果補正用の面積密度ρ’(x)データマップを作成する。
近接効果補正照射係数Dp(x)演算工程(S120)として、近接効果補正照射係数演算部64は、近接効果補正処理ブロック22毎に、該当する重み付けがされた面積密度ρ’(x)を用いて、近接効果を補正するための近接効果補正照射係数Dp(x)を演算する。実施の形態1では、近接効果補正照射係数演算部64は、描画グループ領域毎の照射量方程式を連立して解いて近接効果補正照射係数Dp(x)を演算する。例えば、描画グループ12(DG1)と描画グループ13(DG2)が近接効果の影響範囲内に含まれる領域について、各描画グループ用の近接効果補正照射係数Dp(x)を演算する際には、以下の式(1)と式(2)とを連立方程式として解くことで解を得る。
Figure 2016219829
Figure 2016219829
ここで、式(1)では、描画グループ12(DG1)用の基準照射量DB(DG1)、及び近接効果補正係数ηDG1を用いる。式(2)では、描画グループ13(DG2)用の基準照射量DB(DG2)、及び近接効果補正係数ηDG2を用いる。jは、描画グループの識別子(例えばインデックス)を示す。各描画グループの基準照射量DBj、及び近接効果補正係数ηは、それぞれ記憶装置142から読み出せはよい。また、位置xは、ベクトルを示す。
かかる式(1)と式(2)の連立方程式を解くには、例えば、以下のイタレーションを実施する解法を用いることができる。ここでは、便宜上、対象となる描画グループの識別子(例えばインデックス)をiで示し、影響を与える各描画グループの識別子(例えばインデックス)をjで示す。まず、第1回目(1次)の近接効果補正照射係数要素dp(1)(x)は、以下の式(3)で求めることができる。
Figure 2016219829
そして、第n回目(n次)の近接効果補正照射係数要素dp(n)(x)は、以下の式(4)で求めることができる。
Figure 2016219829
そして、対象となる描画グループ(i)の近接効果補正照射係数Dp(x)は、必要な次数kまでの近接効果補正照射係数要素dp(n)(x)の和となり、以下の式(5)で求めることができる。
Figure 2016219829
実際の計算に当っては、近接効果補正処理ブロック22内のすべてのメッシュ領域について、まず、第1回目の近接効果補正照射係数dp(1)(x)を計算し、その後、第2回目、第3回目、・・・と必要なイタレーション回数k分だけ繰り返し計算を行えばよい。
以上のように、関連する描画グループ毎の照射量方程式を連立して解いて近接効果補正照射係数Dp(x)を演算することで、関連する描画グループのパターンを考慮した近接効果補正照射係数Dp(x)を得ることができる。演算された近接効果補正照射係数Dp(x)は、記憶装置144に格納される。
上述した例では、式(1)と式(2)の連立方程式(A)を用いたが、連立方程式はこれに限るものではない。例えば、以下の式(6)と式(7)の連立方程式(B)を用いても良い。
Figure 2016219829
Figure 2016219829
かかる式(6)と式(7)の連立方程式を解くには、例えば、上述したように、イタレーションを実施する解法を用いればよい。連立方程式はこれに限るものではない。例えば、以下の式(8)と式(9)の連立方程式(C)を用いても良い。
Figure 2016219829
Figure 2016219829
かかる式(8)と式(9)の連立方程式を解くには、例えば、上述したように、イタレーションを実施する解法を用いればよい。
近接効果補正照射係数Dp(x)データマップ作成工程(S122)として、近接効果補正照射係数データマップ作成部66は、近接効果補正処理ブロック22毎に、対応する近接効果補正照射係数Dp(x)を抽出して、近接効果補正照射係数Dp(x)データマップを作成する。
照射量D(x)演算工程(S124)として、照射量演算部68は、描画グループ領域毎の基準照射量DBiと近接効果補正処理ブロック毎の近接効果補正照射係数Dp(x)を用いて電子ビームの照射量D(x)を演算する。照射量D(x)は、基準照射量DBiと近接効果補正照射係数Dp(x)との積で定義できる。
描画工程(S126)として、描画制御部72の制御の下、まず、偏向制御回路130は、照射量D(x)データを読み出し、ショット図形毎に、各ショット図形に定義された照射量(照射時間)だけ電子ビーム200を照射し、照射時間tが経過したら電子ビーム200を遮へいするように偏向するための偏向量を演算する。そして、かかる偏向量の偏向電圧をDACアンプ132を介して対応するブランキング偏向器212に印加する。また、偏向制御回路130は、ショットデータに沿って、定義された描画位置に電子ビーム200を偏向するための偏向量を演算する。同様に、各ショット図形に定義された図形種及びサイズの図形に成形するための偏向量を演算する。そして、図示しないDACアンプを介して各偏向量の偏向電圧を対応する偏向器205,208に印加する。そして、描画制御部72の制御の下、描画部150は、描画グループDG毎に、演算された照射量D(x)に基づいて、電子ビーム200を用いて、試料101に当該図形パターンを描画する。具体的には、以下の動作を行なう。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、ブランキング偏向器212内を通過する際にブランキング偏向器212によって、ビームONの状態では、ブランキングアパーチャ214を通過するように制御され、ビームOFFの状態では、ビーム全体がブランキングアパーチャ214で遮へいされるように偏向される。ビームOFFの状態からビームONとなり、その後ビームOFFになるまでにブランキングアパーチャ214を通過した電子ビーム200が1回の電子ビームのショットとなる。ブランキング偏向器212は、通過する電子ビーム200の向きを制御して、ビームONの状態とビームOFFの状態とを交互に生成する。例えば、ビームONの状態では電圧を印加せず、ビームOFFの際にブランキング偏向器212に電圧を印加すればよい。かかる各ショットの照射時間tで試料101に照射される電子ビーム200のショットあたりの照射量が調整されることになる。
以上のようにブランキング偏向器212とブランキングアパーチャ214を通過することによって生成された各ショットの電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形の穴を持つ第1の成形アパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形に成形する。そして、第1の成形アパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2の成形アパーチャ206上に投影される。偏向器205によって、かかる第2の成形アパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形を行なう)ことができる。かかる可変成形はショット毎に行なわれ、通常ショット毎に異なるビーム形状と寸法に成形される。そして、第2の成形アパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器208によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料101の所望する位置に照射される。XYステージ105は移動しているため、偏向器208はXYステージ105の移動に追従するように電子ビーム200を偏向する。
以上のように実施の形態1によれば、異なる描画条件のパターンを描画する場合に双方の影響を考慮した近接効果補正ができる。よって、異なる描画条件のパターン(複数の描画グループのパターン)を描画する場合でも、高精度な描画ができる。
また、描画しながらリアルタイムで近接効果補正を行っているため、従来、メモリへの負荷を軽減すべく、かかる補正計算に必要なパターン面積について、計算されたデータを一時的には保存しても計算に使用後は保存を続けずに捨てる方法を採っていた。そのため、異なる描画条件のパターン間でそれぞれ近接効果補正を行う場合、同じ領域について複数回面積計算が必要となり、計算時間が長期化してしまうといった問題があった。しかしながら、実施の形態1では、補正計算に必要なパターン面積密度ρ(x)、ρ’(x)等を記憶装置144に格納しておくことで、使い回しができる。よって、その都度計算する必要がなく、演算時間を短縮できる。
実施の形態2.
実施の形態1では、関連する描画グループ毎の照射量方程式を連立して解いて近接効果補正照射係数Dp(x)を演算したが、異なる描画条件のパターンの双方の影響を考慮した近接効果補正を行う手法はこれに限るものではない。実施の形態2では、他の手法について説明する。描画装置100の構成は図1と同様である。また、描画方法の各工程のフローチャートは図4と同様である。以下、特に説明しない点の内容は実施の形態1と同様である。
面積処理ブロック作成工程(S102)として、面積処理ブロック作成部50(ブロック作成部)は、それぞれ複数の図形パターンが配置される、基準照射量Dや近接効果補正係数ηの異なる複数の描画グループの各領域を有する描画領域10内に複数の面積処理ブロックを作成する。
図6は、実施の形態2における各処理ブロックの一例を示す概念図である。図6(a)では、図5(a)及び図2と同様、試料101の描画領域10に、複数の描画グループ12,13,14が配置される(描画される)場合を示している。実施の形態2において、面積処理ブロック作成部50は、図6(b)に示すように、複数の描画グループ領域を有する描画領域10を描画グループ領域に関わりなく分割された複数の面積処理ブロック20を作成する。ここでは、各面積処理ブロック20の図形データ量が概ね一定になるように分割されると好適である。
また、近接効果補正処理ブロック作成工程(S104)から保存データ読み込み工程(S112)までの各工程は実施の形態1と同様である。ここでは、図6(c)に示すように、描画グループ領域毎に、図5(c)と同様の同じサイズの複数の近接効果補正処理ブロック22が作成されると好適である。また、図6(d)に示すように、図5(d)と同様、描画グループ領域毎に、複数のショットデータ生成処理ブロック24が作成される。
面積密度ρ(x)演算工程(S114)として、面積密度演算部58は、描画グループに関わりなく分割された各面積処理ブロック20の面積密度ρ(x)を演算する。以下、重み付け演算工程(S116)から面積密度ρ’(x)データマップ作成工程(S118)までは同様である。
近接効果補正照射係数Dp(x)演算工程(S120)として、近接効果補正照射係数演算部64は、近接効果補正処理ブロック22毎に、該当する重み付けがされた面積密度ρ’(x)を用いて、近接効果を補正するための近接効果補正照射係数Dp(x)を演算する。実施の形態2では、近接効果補正照射係数演算部64は、描画グループ領域毎の照射量方程式を解いて近接効果補正照射係数Dp(x)を演算する。例えば、対象となる描画グループ(i)の近接効果補正照射係数Dp(x)を演算する際には、近接効果の影響範囲内に含まれる描画グループ(j)の影響を考慮した以下の式(10)で示す方程式(D)を解くことで解を得ることができる。
Figure 2016219829
かかる式(10)の方程式(D)を解くには、例えば、上述したように、イタレーションを実施する解法を用いればよい。実施の形態2における方程式はこれに限るものではない。例えば、以下の式(11)で定義される方程式(E)を用いても良い。
Figure 2016219829
かかる式(11)の方程式(E)を解くには、例えば、上述したように、イタレーションを実施する解法を用いればよい。
以上のように、関連する描画グループの基準照射量DBj、近接効果補正係数η、面積密度ρ’(x)を適宜用いた方程式を解くことで、関連する描画グループのパターンを考慮した近接効果補正照射係数Dp(x)を得ることができる。演算された近接効果補正照射係数Dp(x)は、記憶装置144に格納される。
以上のように、実施の形態2によれば、異なる描画条件のパターンを描画する場合に双方の影響を考慮した近接効果補正ができる。よって、異なる描画条件のパターン(複数の描画グループのパターン)を描画する場合でも、高精度な描画ができる。
また、描画しながらリアルタイムで近接効果補正を行っているため、従来、メモリへの負荷を軽減すべく、かかる補正計算に必要なパターン面積について、計算されたデータを一時的には保存しても計算に使用後は保存を続けずに捨てる方法を採っていた。そのため、異なる描画条件のパターン間でそれぞれ近接効果補正を行う場合、同じ領域について複数回面積計算が必要となり、計算時間が長期化してしまうといった問題があった。しかしながら、実施の形態2では、補正計算に必要なパターン面積密度ρ(x)、ρ’(x)等を記憶装置144に格納しておくことで、使い回しができる。よって、その都度計算する必要がなく、演算時間を短縮できる。
図7は、実施の形態1,2における補正精度の一例を示すグラフである。図7において、まず、比較例として、関連する描画グループを考慮しない方程式(Z)について、以下の式(12)に示す。
Figure 2016219829
図7に示すように、関連する描画グループを考慮しない方程式(Z)を用いた場合では、近接効果補正誤差ΔCDが大きいことがわかる。これに対して、実施の形態1で示した連立方程式(A)〜(C)および、実施の形態2で示した方程式(D)〜(E)を用いた場合では、比較例と比べて、近接効果補正誤差ΔCDが大幅に小さくなっていることがわかる。このように、実施の形態1,2によれば、近接効果補正を高精度に行うことができる。
実施の形態3.
実施の形態1,2では、描画グループ毎に基準照射量Dや近接効果補正係数η等が、それぞれ予め記憶装置142に格納されていた場合を示したが、実施の形態3では、描画グループに関わりなく共通する基準照射量DB0及び近接効果補正係数ηと、描画グループ毎の照射量変調係数αとを用いる場合について説明する。
図8は、実施の形態3における描画装置の構成を示す構成図である。図8において、制御計算機110内に、さらに、基準照射量演算部80、及び近接効果補正係数演算部82が配置された点と、記憶装置142に、描画グループに関わりなく共通する基準照射量DB0及び近接効果補正係数ηと、描画グループ毎の照射量変調係数αとが外部より入力され格納された点以外は図1と同様である。面積処理ブロック作成部50、近接効果補正処理ブロック作成部52、判定部54,56、面積密度演算部58、重み付け演算部60、面積密度データマップ作成部62、近接効果補正照射係数演算部64、近接効果補正照射係数データマップ作成部66、照射量演算部68、描画データ処理部70、描画制御部72、基準照射量演算部80、及び近接効果補正係数演算部82といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。面積処理ブロック作成部50、近接効果補正処理ブロック作成部52、判定部54,56、面積密度演算部58、重み付け演算部60、面積密度データマップ作成部62、近接効果補正照射係数演算部64、近接効果補正照射係数データマップ作成部66、照射量演算部68、描画データ処理部70、描画制御部72、基準照射量演算部80、及び近接効果補正係数演算部82に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ112に記憶される。
また、以下、説明する点以外の内容は、実施の形態1或いは実施の形態2と同様である。
実施の形態3では、描画グループ毎の基準照射量DBi及び近接効果補正係数ηとを描画装置100内で演算により求める。
まず、基準照射量DBi演算工程として、基準照射量演算部80は、記憶装置142から基準照射量DB0及び描画グループ毎の照射量変調係数αとを読み出し、描画グループ毎の基準照射量DBiを演算する。例えば、DBi=DB0・αで定義することができる。
次に、近接効果補正係数η演算工程として、近接効果補正係数演算部82は、記憶装置142から基準照射量DB0及び近接効果補正係数ηを読み出し、かかる基準照射量DB0及び近接効果補正係数ηと先に演算された描画グループ毎の基準照射量DBiとを用いて、描画グループ毎の近接効果補正係数ηを演算する。近接効果補正係数ηは、例えば、以下の式(13)で定義できる。
Figure 2016219829
以上のようにして得られた描画グループ毎の基準照射量DBiと近接効果補正係数ηを用いて、面積処理ブロック作成工程(S102)以降の各工程を実施する。面積処理ブロック作成工程(S102)以降の各工程の内容は実施の形態1又は2と同様である。
以上のように、描画グループに関わりなく共通する基準照射量DB0及び近接効果補正係数ηと、描画グループ毎の照射量変調係数αとを用いる場合でも、異なる描画条件のパターンを描画する場合に双方の影響を考慮した近接効果補正ができる。よって、異なる描画条件のパターン(複数の描画グループのパターン)を描画する場合でも、高精度な描画ができる。
実施の形態4.
実施の形態3では、描画グループに関わりなく共通する基準照射量DB0及び近接効果補正係数ηと、描画グループ毎の照射量変調係数αとを用いて、描画グループ毎の基準照射量DBiと近接効果補正係数ηを求めたが、これに限るものではない。実施の形態4では、描画グループに関わりなく共通する基準照射量DB0及び近接効果補正係数ηと、描画グループ毎のリサイズ量Rと、相関データとを用いる場合について説明する。
図9は、実施の形態4における描画装置の構成を示す構成図である。図9において、記憶装置142に、描画グループ毎のリサイズ量Rと、相関データとが外部より入力され格納された点以外は図8と同様である。相関データは、リサイズ量に対する最適な基準照射量と最適な近接効果補正係数との相関関係を示している。また、以下、説明する点以外の内容は、実施の形態3と同様である。
まず、基準照射量DBi演算工程として、基準照射量演算部80は、記憶装置142から描画グループ毎のリサイズ量Rと、相関データとを読み出し、描画グループ毎のリサイズ量Rに対応するそれぞれ最適な基準照射量をそれぞれ基準照射量DBiとして演算する。
次に、近接効果補正係数η演算工程として、近接効果補正係数演算部82は、描画グループ毎のリサイズ量Rに対応するそれぞれ最適な近接効果補正係数をそれぞれ近接効果補正係数ηとして演算する。
以上のようにして得られた描画グループ毎の基準照射量DBiと近接効果補正係数ηを用いて、面積処理ブロック作成工程(S102)以降の各工程を実施する。面積処理ブロック作成工程(S102)以降の各工程の内容は実施の形態1又は2と同様である。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
10 描画領域
12,13,14 描画グループ
20 面積処理ブロック
22 近接効果補正処理ブロック
24 ショットデータ生成処理ブロック
50 面積処理ブロック作成部
52 近接効果補正処理ブロック作成部
54,56 判定部
58 面積密度演算部
60 重み付け演算部
62 面積密度データマップ作成部
64 近接効果補正照射係数演算部
66 近接効果補正照射係数データマップ作成部
68 照射量演算部
70 描画データ処理部
72 描画制御部
80 基準照射量演算部
82 近接効果補正係数演算部
100 描画装置
101 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110 制御計算機
112 メモリ
130 偏向制御回路
132 DAC
140,142,144 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 第1の成形アパーチャ
204 投影レンズ
205 偏向器
206 第2の成形アパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 ブランキング偏向器
214 ブランキングアパーチャ
330 電子線
340 試料
410 第1のアパーチャ
411 開口
420 第2のアパーチャ
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (6)

  1. それぞれ複数の図形パターンが配置される複数の描画グループが描画される予定の描画領域内に複数の面積処理ブロックを作成する第1のブロック作成部と、
    前記描画領域内に、近接効果を補正するための複数の近接効果補正処理ブロックを作成する第2のブロック作成部と、
    前記面積処理ブロック毎に、配置される図形パターンの面積密度を算出する面積密度演算部と、
    前記近接効果補正処理ブロック毎に、前記複数の描画グループのうちの対応する描画グループの面積密度と基準照射量とを用いて、近接効果を補正するための近接効果補正照射係数を演算する近接効果補正照射係数演算部と、
    前記描画グループ毎の基準照射量と前記近接効果補正処理ブロック毎の前記近接効果補正照射係数を用いて荷電粒子ビームの照射量を演算する照射量演算部と、
    前記描画グループ毎に、演算された照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて、試料に当該図形パターンを描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記複数の描画グループのうちの対象となる描画グループの前記近接効果補正照射係数は、前記対象となる描画グループの周囲の描画条件が異なる描画グループの情報を利用して補正されることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記複数の描画グループのうちの対象となる描画グループの照射量変調係数を用いて、前記対象となる描画グループの前記基準照射量を演算する基準照射量演算部をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記複数の描画グループのうちの対象となる描画グループのリサイズ量を用いて、前記対象となる描画グループの前記基準照射量を演算する基準照射量演算部をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. それぞれ複数の図形パターンが配置される複数の描画グループが描画される予定の描画領域内に複数の面積処理ブロックを作成する工程と、
    前記描画領域内に、近接効果を補正するための複数の近接効果補正処理ブロックを作成する工程と、
    前記面積処理ブロック毎に、配置される図形パターンの面積密度を算出する工程と、
    前記近接効果補正処理ブロック毎に、前記複数の描画グループのうちの対応する描画グループの面積密度と基準照射量とを用いて、近接効果を補正するための近接効果補正照射係数を演算する工程と、
    前記描画グループ毎の基準照射量と前記近接効果補正処理ブロック毎の前記近接効果補正照射係数を用いて荷電粒子ビームの照射量を演算する工程と、
    前記描画グループ毎に、演算された照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて、試料に当該図形パターンを描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  6. 前記複数の描画グループのうちの対象となる描画グループの前記近接効果補正照射係数は、前記対象となる描画グループの周囲の描画条件が異なる描画グループの情報を利用して補正されることを特徴とする請求項5記載の荷電粒子ビーム描画方法。
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