JP2016218741A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像データのスプールを行うとき、SSDの寿命を短くしないようにしつつ、どのようなジョブでもスプール画像データの読み出しの遅延を無くす。
【解決手段】画像形成装置は、動作する複数種の振動発生部、ジョブの実行条件を設定する設定部、ジョブ用データを取得する取得部とSSDとシークエラー情報を記憶するHDDを含む記憶部、ジョブ実行条件に応じて必要な振動発生部のみを動作させ、初期状態では動作させる振動発生部のパターンがどのようなパターンでも、画像データをHDDにスプールさせ、シークエラーが生じるほどHDDの振動は大きいか否かを判断し、大きいと判断したジョブで動作させた振動発生部のパターンを記憶部に記憶させ、スプール先変更パターンと同じパターンで振動発生部を動作させるジョブでは、画像データのスプール先をSSDに変更する制御部を含む。
【選択図】図4
【解決手段】画像形成装置は、動作する複数種の振動発生部、ジョブの実行条件を設定する設定部、ジョブ用データを取得する取得部とSSDとシークエラー情報を記憶するHDDを含む記憶部、ジョブ実行条件に応じて必要な振動発生部のみを動作させ、初期状態では動作させる振動発生部のパターンがどのようなパターンでも、画像データをHDDにスプールさせ、シークエラーが生じるほどHDDの振動は大きいか否かを判断し、大きいと判断したジョブで動作させた振動発生部のパターンを記憶部に記憶させ、スプール先変更パターンと同じパターンで振動発生部を動作させるジョブでは、画像データのスプール先をSSDに変更する制御部を含む。
【選択図】図4
Description
本発明は、HDD(Hard Disk Drive)とSSD(Solid State Drive)を搭載する画像形成装置に関する。
現在、HDDとSSDは、大容量の不揮発的な記憶装置として用いられている。HDDは、磁気ディスクを用いた記憶装置である。SSDは、フラッシュメモリーを含む。SSDは、HDDよりもビットあたりの単価が高いが、HDDよりも高速なアクセス可能といった利点がある。そして、特許文献1には、HDDとSSDの両方を備えたストレージの一例が記載されている。
具体的に、特許文献1には、複数の記憶媒体(ディスク装置と不揮発性半導体メモリー)で情報を記憶して、読み書きを行い、ユーザの指定、または、稼動状態にしたがって、
ハイブリッドストレージの読み書きの対象とする記憶媒体を少なくとも一つ以上選択し、記憶媒体の選択の状態に関係なく、外部に継続してアクセスすることが可能なハイブリッドストレージが記載されている。そして、稼動状態の判定条件は、温度、振動・衝撃、気圧、バッテリー残量、音圧もしくは暗騒音に対する回転型記憶装置の相対発生音、ディスク装置の発生音、装置の電源投入時・切断時である点が記載されている(特許文献1:請求項1、請求項4)。
ハイブリッドストレージの読み書きの対象とする記憶媒体を少なくとも一つ以上選択し、記憶媒体の選択の状態に関係なく、外部に継続してアクセスすることが可能なハイブリッドストレージが記載されている。そして、稼動状態の判定条件は、温度、振動・衝撃、気圧、バッテリー残量、音圧もしくは暗騒音に対する回転型記憶装置の相対発生音、ディスク装置の発生音、装置の電源投入時・切断時である点が記載されている(特許文献1:請求項1、請求項4)。
複合機、複写機、ファクシミリ装置、プリンターのような画像形成装置には、HDDが搭載されることがある。HDDは大容量なので、多くの画像データを記憶させることもできる。また、HDDには、制御用のプログラムや各種データを記憶させることもできる。
複数ページに及ぶジョブの場合、全ページの画像データのサイズはかなり大きくなる場合がある。そこで、ジョブに用いる画像データを一時的に画像形成装置のHDDに記憶させる場合がある。例えば、コピージョブのとき、スキャンにより得られた各原稿の画像データを圧縮してHDDに一時的に保存する(スプールする)。そして、スプールされた画像データは、ジョブの進行にあわせて順番にHDDから読み出される。
ここで、HDD内部では、磁気ディスク上の書込位置や読出位置のような目的位置にヘッドを移動させるシーク動作が行われる。HDDに振動が加えられると、ヘッドが揺れることによりシークエラー(目的位置への到達失敗)が生ずることがある。このように、HDDは、振動に弱いという側面がある。
HDDは振動が大きくなる固有の周波数(固有振動数)がある。HDDの固有振動の周波数は、HDD自体の構成や、画像形成装置の内部構造に基づく。画像形成装置は、実行するジョブの内容によって、動作する部分(振動発生部、振動源)の数が異なる。振動発生部の数や位置の差によって、HDDに伝わる振動の大きさや周波数成分にも差が出る。つまり、ジョブで動作させる振動発生部のパターンに応じ(ジョブの実行条件に応じ)、HDDの振動の大きさに差が出る。動作させる振動発生部のパターンのうち、HDDの固有振動の周波数に近い周波数がHDDに多く伝わるパターンでは、シークエラーが生ずるほどHDDの振動が大きくなる場合がある。
そして、振動によってHDDでシークエラーが頻発すると、スプールしてある画像データの読み出しが遅延し、HDDの実質的なデータ転送速度が低下するという問題がある。場合によっては、画像データの読み出しが間に合わず、印刷のようなジョブでは、正しく印刷できない場合もあり得る。
そこで、HDDに変えてSSDを用いることが考えられる。しかし、SSDに内蔵されるフラッシュメモリーのメモリーセルには、書き込み回数の制限があり、HDDに比べて寿命の点で問題がある。SSDの寿命を考えると、SSDでは画像データのスプールのような大きなデータの書き込み、消去の繰り返しを避けることが好ましい。
ここで、特許文献1記載の技術は、ディスク装置と不揮発性半導体メモリーを用いて、環境に応じて、データの一貫性と処理の継続を保証する制御を行おうとする。しかし、特許文献1では、温度センサー、気圧センサー、加速度センサー、バッテリーチェッカー、マイクを初めとして、環境の判定に極めて多数のセンサーと各センサーの出力を処理する回路が必要であり、現実的ではないというデメリットがある。また、特許文献1記載の装置は、製造コストが高くなりすぎる場合がある点もデメリットである。
本発明は、上記問題点を鑑み、ジョブを実行のため画像データのスプールを行うとき、SSDの寿命を短くしないようにしつつ、どのようなジョブでもスプールした画像データの読み出しの遅延を無くす。
上記目的を達成するために請求項1に係る画像形成装置は、ジョブ実行のために動作する複数種の振動発生部と、ジョブの実行条件を設定するための設定部と、ジョブ用のデータを取得する取得部と、SSDと、シークエラーの発生に関するシークエラー情報を記憶するHDDと、を含む記憶部と、複数種の前記振動発生部のうちジョブ実行条件に応じて必要な前記振動発生部のみを動作させ、初期状態ではジョブで動作させる前記振動発生部のパターンがどのようなパターンでも、前記取得部で取得されたデータに基づく画像データであって、ジョブに用いる画像データを前記HDDにスプールさせ、画像データを前記HDDにスプールしてジョブを実行したとき、前記シークエラー情報に基づき前記シークエラーが生じるほどHDDの振動は大きいか否かを判断し、大きいと判断したジョブで動作させた前記振動発生部のパターンをスプール先変更パターンとして前記記憶部に記憶させ、前記スプール先変更パターンと同じパターンで前記振動発生部を動作させるジョブでは、画像データのスプール先を前記SSDに変更する制御部とを含む。
本発明によれば、複数の振動発生部のうち、HDDの振動が大きくなるスプール先変更パターンと同じパターンで振動発生部を動作させるジョブに限り、画像データをSSDにスプールすることができる。従って、どのような実行条件のジョブでも画像データの読み出しの遅延は生じない。また、SSDにのみ画像データのスプールを行う場合に比べ、SSDの寿命を長くすることができる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図6を用いて説明する。そして、以下の説明では、複合機100(画像形成装置に相当)を例に挙げて説明する。但し、各実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
(画像形成装置の概要)
まず、図1を用いて、実施形態に係る複合機100の概要を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
まず、図1を用いて、実施形態に係る複合機100の概要を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
図1に示すように、複合機100は、操作パネル1(設定部に相当)を有する。又、複合機100の上部には、原稿搬送部2(振動発生部に相当)と画像読取部3(取得部、振動発生部に相当)が設けられる。また、複合機100は、内部に、第1給紙部4a(振動発生部に相当)、第2給紙部4b(振動発生部に相当)、手差し給紙部4c(振動発生部に相当)、搬送部4d(振動発生部に相当)、画像形成部4e(振動発生部に相当)、定着部4f(振動発生部に相当)を含む印刷部4を有する。また、複合機100には、後処理装置5(振動発生部に相当)が取り付けられる。
原稿搬送部2は、セットされた原稿を1枚ずつ読み取り位置(送り読取用コンタクトガラス、不図示)に向けて連続的、自動的に搬送する。画像読取部3は、原稿搬送部2により搬送される原稿や、載置読取用コンタクトガラス(不図示)にセットされた原稿を読み取り、画像データを生成する。
操作パネル1は、印刷やスキャンに関する設定画面や各種メッセージを表示する表示パネル11、表示パネル11に対して設けられたタッチパネル部12、スタートキー13のようなハードキーを含む。そして、操作パネル1は、印刷ジョブや送信ジョブのようなジョブの実行条件の設定(設定値の設定操作)を受け付ける。
第1給紙部4a、第2給紙部4b、手差し給紙部4cは、印刷時、用紙を供給する。第1給紙部4a、第2給紙部4bは、複合機100の下方で、2段積み重ねて取り付けられた用紙カセットである。手差し給紙部4cは、手差しトレイ(不図示)を含む。印刷を伴うジョブのとき、第1給紙部4a、第2給紙部4b、手差し給紙部4cの何れかが用紙を搬送部4dに送り出す。
搬送部4dは、各給紙部から送り出された用紙を装置内で搬送する。画像形成部4eは、画像データに基づきトナー像を形成し、用紙に転写する。定着部4fは、トナー像が転写された用紙を加熱・加圧して、用紙にトナー像を定着させる。搬送部4dは、定着後の用紙を本体トレイ又は後処理装置5に送る。本体トレイは、複合機100本体に取り付けられ、排出さる用紙をうけるトレイである。
後処理装置5は、用紙に穴を開けるパンチ部51や、用紙束をスタックするスタック部52や、用紙束にステープルを行うステープル部53や、後処理装置5に送り込まれた用紙を後処理装置5に設けられた排出トレイに排出する後処理搬送部54を含む。
図1に示すように、複合機100は、内部に制御部6(制御基板)を含む。制御部6は装置の各部を制御する。制御部6は、各種演算や処理を行うCPU61、画像データに対し画像処理を行って印刷や送信に用いる画像データを生成する画像処理部62を含む。また、複合機100は、大容量の記憶装置としてHDD7とSSD8を含む。HDD7とSSD8は制御部6と通信可能に接続される。記憶部6aは、ROM6b、HDD7、SSD8のような不揮発性の記憶装置と、RAM6cのような揮発性の記憶装置を含む。CPU61は、中央演算処理装置である。CPU61は記憶部6aに記憶された制御プログラムや制御用データD1に基づき、演算や処理を行って複合機100の各部の制御を行う。
制御部6は、印刷部4(第1給紙部4a、第2給紙部4b、手差し給紙部4c、搬送部4d、画像形成部4e、定着部4f)の各部と通信可能に接続される。制御部6は、給紙、用紙搬送、トナー像の形成、転写、定着を行う印刷部4の各部を制御する。また、制御部6は、後処理装置5と通信可能に接続される。制御部6は、操作パネル1で設定された後処理の内容(実行条件)に応じた後処理を後処理装置5に行わせる。なお、制御部6とは別にエンジン制御部を設け、制御部6がエンジン制御部に動作指示を与え、印刷部4の実際の制御をエンジン制御部に行わせることにより印刷部4の動作が制御されるようにしてもよい。
又、制御部6には、通信部9(取得部に相当)が接続される。通信部9は、PCやサーバーのようなコンピューター200やFAX装置300と、ネットワークやケーブルを介して通信を行う。制御部6は、通信部9がコンピューター200から受信した印刷用データ(画像データや印刷設定)に基づき印刷部4に印刷を行わせる(プリンター機能)。又、通信部9は、画像データをコンピューター200やFAX装置300に送信できる(送信機能)。
又、制御部6は、画像読取部3や原稿搬送部2と通信可能に接続される。制御部6は、画像読取部3や原稿搬送部2に動作指示を与える。画像読取部3や原稿搬送部2は、指示に応じて動作する。又、制御部6は、表示パネル11の表示を制御する。また、制御部6は、操作パネル1と通信を行い、タッチパネル部12へのタッチや、スタートキー13のようなハードキーに対する操作に基づき、設定内容を認識する。そして、制御部6は、使用者の設定に合うように、印刷部4、画像読取部3、原稿搬送部2、後処理装置5、通信部9を制御してジョブを実行させる。
また、複合機100には接続部9aが設けられる。接続部9aは、USBメモリーのような記憶媒体6dを接続するためのインターフェイスである。接続部9aは、対応する記憶媒体6dの読み取りや書き込みを行うための回路、メモリー、コネクターを含む。制御部6は、接続部9aと接続される。制御部6は、接続部9aを介し、データを記憶媒体6dに書き込むことができる。また、制御部6は、接続部9aを介し、記憶媒体6dのデータを取り込むこともできる。
(HDD7とSSD8)
次に、図2に基づき、本発明の実施形態に係る複合機100に搭載されるHDD7とSSD8の概要を説明する。図2は、実施形態に係るHDD7とSSD8を説明するための図である。
次に、図2に基づき、本発明の実施形態に係る複合機100に搭載されるHDD7とSSD8の概要を説明する。図2は、実施形態に係るHDD7とSSD8を説明するための図である。
本実施形態の複合機100には、HDD7とSSD8の両方が搭載される。HDD7及びSSD8とデータの送受信を行うため、制御部6にはホストコントローラー63とインターフェイス部64が設けられる。ホストコントローラー63はCPU61に内蔵されていてもよい。インターフェイス部64はコネクターを含み、ケーブルを介して、HDDインターフェイス71と、SSDインターフェイス81に接続される。本実施形態では、制御部6、HDD7、SSD8の接続は、SATA(Serial ATA)の規格に準拠する(SATAの以外の規格に準拠してもよい)。
ホストコントローラー63は、インターフェイス部64に接続されたHDD7とSSD8を認識する。ホストコントローラー63は、認識結果をCPU61に通知する。ホストコントローラー63は、HDD7からのデータの読み出しとSSD8からのデータの読み出しを制御する。また、ホストコントローラー63は、HDD7へのデータの書き込みと、SSD8へのデータの書き込みを制御する。
具体的に、CPU61からのHDD7のデータの読み出し指示に基づき、ホストコントローラー63は、CPU61に指定されたHDD7の読み出し場所からデータを読み出す。また、CPU61からの書き込み指示に基づき、ホストコントローラー63は、CPU61に指定された書き込み場所へのデータの書き込みをHDD7に行わせる。また、CPU61からSSD8のデータの読み出し指示に基づき、ホストコントローラー63は、CPU61に指定されたSSD8の読み出し場所からデータを読み出す。また、CPU61からの書き込み指示に基づき、ホストコントローラー63は、CPU61に指定された書き込み場所へのデータの書き込みをSSD8に行わせる。
HDD7は、HDDコントローラー70、HDDインターフェイス71、バッファメモリー72、磁気ヘッド部73、磁気ディスク74を含む。磁気ディスク74へのデータの書き込みと読み出しは、磁気ヘッド部73によりなされる。磁気ヘッド部73は、磁気ディスク74に面して情報の読み取りや書き込みを行うヘッド73aと、読み取りや書き込みを行う位置にヘッド73aを移動させる(シークを行う)移動機構73bを含む。なお、HDD7には磁気ディスク74を回転させるHDDモーター(不図示)が設けられる。
そして、HDDコントローラー70は、ホストコントローラー63とやり取りをしつつHDD7の全機能(HDDコントローラー70は、磁気ヘッド部73、バッファメモリー72の動作)を制御する。
HDDインターフェイス71は、書き込むデータを受信する。HDDコントローラー70は、受信データをまずは、バッファメモリー72に記憶させる。そして、HDDコントローラー70は、バッファメモリー72に記憶されたデータの磁気ディスク74への書き込みを順次、磁気ヘッド部73に行わせる。HDDコントローラー70は、磁気ディスク74から読み出したデータをバッファメモリー72にいったん記憶させる。そして、HDDコントローラー70は、HDDインターフェイス71を介し、制御部6(ホストコントローラー63)などに読み出されたデータを送信する。
一方、SSD8は、SSDコントローラー80、SSDインターフェイス81、バッファメモリー82、フラッシュメモリー83(例えば、NAND型)を含む。フラッシュメモリー83のメモリーチップは、実際、複数設けられるが、図3では、便宜上、フラッシュメモリー83を1つのみ図示する。
そして、SSDコントローラー80は、ホストコントローラー63とやり取りをしつつSSD8の全機能(バッファメモリー82とフラッシュメモリー83の動作)の制御を行う。また、SSDコントローラー80は、論理アドレスと物理アドレスの変換を担う。また、SSDコントローラー80は、フラッシュメモリー83のメモリーブロックごとの消去回数を記憶し、各メモリーブロックの書き換え回数が均等となるように、データを書き込むアドレスを調整する。また、SSDコントローラー80は、不良が発生した領域を使用禁止にし、予備のブロックを代わりに割り当てる。
SSDインターフェイス81は、ホストコントローラー63から受信したデータをまずは、バッファメモリー82に記憶させる。そして、SSDコントローラー80は、バッファメモリー82に記憶されたデータをフラッシュメモリー83に記憶させる(書き込みする)。SSDコントローラー80は、フラッシュメモリー83からデータを読み出し、バッファメモリー82にいったん記憶させる。SSDコントローラー80は、SSDインターフェイス81を介し、読み出したデータを制御部6(ホストコントローラー63)などに送信する。
HDD7とSSD8にはそれぞれ、プログラムP1、制御用データD1、画像データD2などを記憶させることができる。また、SSD8は、HDD7に比べ、データの読み出しがHDD7よりも速いという特徴がある。そこで、SSD8は、複合機100の起動用プログラムP2を記憶する。そして、制御部6は、SSD8から起動用プログラムP2を読み出して起動処理を行う。これにより、複合機100の起動時間を短くすることができる。
本実施形態のHDD7とSSD8には、それぞれ、S.M.A.R.T.(Self−Monitoring Analysis and Reporting Technology、以下、「SMART」と称する。)機能が搭載されている。HDDコントローラー70とSSDコントローラー80は、予め定められた検査項目について検査を行う。そして、HDD7の検査結果は、SMART情報iHとしてHDD7に記憶される。一方、SSD8の検査結果は、SMART情報iSとしてSSD8に記憶される。
SMART情報iH、iSには、シークエラー発生率(シークエラー発生回数/全シーク回数)の項目が含まれる(項目ID「07」)。HDDコントローラー70は、シーク動作を行うごとに、シークエラー率の値を更新する。制御部6は、HDD7に記憶されたSMART情報iHを参照して、現在のシークエラー率を認識できる。また、制御部6はジョブの開始前と開始後のシークエラー率の値を比べることにより、ジョブ開始後にシークエラーが発生したか否かを確認できる。なお、HDD7は、SMART機能を有するものでなくてもよく、HDDコントローラー70がシークエラー率やシークエラー発生回数を履歴(データ)として磁気ディスク74に随時記憶させるものでもよい。
(画像データのスプール)
次に、図3を用いて、実施形態に係る複合機100での画像データのスプールを説明する。図3は、実施形態に係る複合機100でのスプールの流れの一例を示す図である。
次に、図3を用いて、実施形態に係る複合機100での画像データのスプールを説明する。図3は、実施形態に係る複合機100でのスプールの流れの一例を示す図である。
本実施形態の複合機100は、ストレージとしてHDD7とSSD8を含む。印刷、送信のようなジョブを行うとき、ジョブに用いる画像データをRAM6cに記憶させると、RAM6cの記憶領域を占めてしまう。そこで、制御部6は、ジョブに用いる画像データを圧縮し、圧縮した画像データをHDD7とSSD8の何れかにスプール(一時保存)する。そして、出力タイミング(印刷や送信のタイミング)に応じてスプールした画像データを読み出す(出力する)。このように、本実施形態の複合機100では、HDD7又はSSD8はジョブに用いる画像データを一時保存する。
そこで、図3を用いて、画像データの流れの一例を説明する。まず、画像形成装置の取得部がジョブ用のデータを取得する。コピーや送信のようなスキャンを伴うジョブでは、画像読取部3が取得部として機能する。印刷用データに基づき印刷を行うプリントジョブでは、印刷用データを受信する通信部9が取得部として機能する。各取得部で取得された原稿の画像データや印刷用データは、いったんRAM6cに格納される。そして、原稿の画像データや印刷用データは、画像処理部62に送られる。これらのデータは、画像処理部62に直接転送してもよい。
画像処理部62は、操作パネル1でなされた設定に応じて画像処理を行う。また、印刷用データがPDLで記述されたデータであるとき、画像処理部62は、PDLの記述に基づき画像データを生成する。そして、画像処理部62は、印刷用データに含まれる設定データに基づき、生成した画像データに対し画像処理を施す。そして、画像処理部62は、JPEG方式のような所定の方式で画像データを圧縮する。そして、画像処理部62は、HDD7とSSD8の何れか一方に画像データを送る。これにより、画像データがスプールされる。HDD7とSSD8のうち、いずれに画像データをスプールするかの詳細は後述する。
スプールした画像データを出力するタイミングに到ると、コピーやプリントのとき、HDD7又はSSD8は、画像処理部62を介して画像データを画像形成部4eに送る。このとき、画像処理部62は、画像データの伸長処理や印刷に必要な画像処理を行う。送信のとき(JPEGデータを送信するとき)、HDD7又はSSD8は、画像データを通信部9や記憶媒体6dに送る。
(ジョブの実行条件に応じた動作させる振動発生部のパターン)
次に、図4を用いて、ジョブの実行条件に応じた動作させる振動発生部のパターンを説明する。図4は、ジョブの実行条件に応じた動作を説明するための図である。
次に、図4を用いて、ジョブの実行条件に応じた動作させる振動発生部のパターンを説明する。図4は、ジョブの実行条件に応じた動作を説明するための図である。
SSD8は、フラッシュメモリー83にデータを記憶するので、HDD7よりも振動に強い。しかし、SSD8では、データを書き換えると、フラッシュメモリー83(メモリーセル)の絶縁膜が劣化する。そのため、フラッシュメモリー83のデータの書き換え可能回数は、限りがある。このような書き換え可能回数の制限は、HDD7にはない。
一方、HDD7は、ヘッド73aを用いて磁気ディスク74にデータを記憶させる。振動によりヘッド73aの位置が揺れるとシークエラーが生ずる。そのため、HDD7に大きな振動が伝わると、シークエラーと、シークリトライが繰り返され、実質的なデータの読み出し速度が遅れる場合がある。
複合機100は、モーターのような振動発生源を含み、ジョブのとき動作する部分(振動発生部)として、原稿搬送部2、画像読取部3、第1給紙部4a、第2給紙部4b、手差し給紙部4c、搬送部4d、画像形成部4e、定着部4f、後処理装置5を含む。原稿搬送部2は、原稿を読み取り位置に搬送するための原稿搬送用のモーターを含む。画像読取部3は、モーターによって光源のような読み取りに必要な部材を移動させ、搬送される原稿又は載置読取用コンタクトガラスにセットされた原稿を読み取って画像データを生成する。第1給紙部4a、第2給紙部4b、手差し給紙部4cはそれぞれ、用紙を送り出すためのモーターを含む。搬送部4dは、用紙搬送用のモーターやクラッチを含む。画像形成部4eは、画像データに基づくトナー像を形成に用いる回転体を回転させるモーターを含む。定着部4fは、用紙の加熱、加圧を行って転写されたトナー像を用紙に定着させる回転体を回転させるモーターを含む。後処理装置5は、排出先の1つであり、装置内で用紙を搬送や、後処理用のモーターを含む。また、これらの振動発生部は、モーターにより回転する回転体や駆動伝達を伝達する機構を有する。回転体や伝達機構から振動が生ずる場合がある。このように、振動発生部を動作させると、振動が生ずる。
これらの振動発生部は、ジョブの実行時、常に全てが動作するわけではない。制御部6は、操作パネル1での使用者の設定、あるいは、コンピューター200から受信した設定データに応じてジョブの実行条件を認識する。そして、制御部6は、ジョブの実行に必要な振動発生部のみを動作させる。図4を用いて、この点を説明する。図4での「〇」印は、その条件下で動作させる振動発生部を示し、「−」の印は、その条件下で動作させない振動発生部を示す。
図4に示す実行条件1、2は、スキャンジョブで設定され得る実行条件(なされ得る設定)の一例である。具体的に、実行条件1のスキャンジョブは、送り読取を行う設定がなされたジョブである。操作パネル1のスタートキー13への操作により、実行条件1でスキャンジョブが実行されると、制御部6は、原稿搬送部2を動作させるとともに、搬送される原稿の読み取りを画像読取部3に行わせる。実行条件2のスキャンジョブは、載置読取を行う設定がなされた例を示す。実行条件2でスキャンジョブが実行されると、制御部6は、原稿搬送部2を動作させず、画像読取部3に原稿読み取りを行わせる。その結果、制御部6は、画像読取部3が生成した画像データをHDD7又はSSD8にスプールさせる。なお、スキャンジョブでは、印刷部4、後処理装置5は動作させる必要はない。
図4に示す実行条件3、4は、コピージョブで設定され得る実行条件(なされ得る設定)の一例である。具体的に、実行条件3のコピージョブは、送り読取を行い、第1給紙部4aから給紙し、本体トレイに印刷済用紙を排出する設定がなされたジョブである。スタートキー13への操作により、実行条件3でコピージョブが実行されると、制御部6は、原稿搬送部2、画像読取部3、第1給紙部4a、搬送部4d、画像形成部4e、定着部4fを動作させる。実行条件4のコピージョブは、載置読取を行い、第2給紙部4bから給紙し、後処理装置5に印刷済用紙を排出する設定がなされたジョブである。実行条件4でコピージョブが実行されると、制御部6は、画像読取部3、第2給紙部4b、搬送部4d、画像形成部4e、定着部4f、後処理装置5を動作させる。このように、コピージョブでは、原稿の読み取り方式、給紙場所、排出先の設定によって、動作する振動発生部に違いがある。
図4に示す実行条件5、6は、プリントジョブで設定され得る実行条件(なされ得る設定)の一例である。具体的に、実行条件5のプリントジョブは、手差し給紙部4cから給紙し、本体トレイに印刷済用紙を排出する設定がコンピューター200(プリンタードライバーソフトウェア)でなされたジョブである。通信部9がコンピューター200から設定データを含む印刷用データを受信するとプリントジョブが開始される。実行条件5でプリントジョブが実行されると、制御部6は、手差し給紙部4c、搬送部4d、画像形成部4e、定着部4fを動作させる。実行条件6のプリントジョブは、第1給紙部4aから給紙し、後処理装置5に印刷済用紙を排出する設定がなされたジョブである。操作パネル1のスタートキー13への操作により、実行条件6でプリントジョブが実行されると、制御部6は、第1給紙部4a、搬送部4d、画像形成部4e、定着部4f、後処理装置5を動作させる。
このように、制御部6は、コピーやプリントのような印刷を伴うジョブを行うとき、搬送部4dと画像形成部4eと定着部4fを動作させるとともに、何れか1つの給紙部に給紙動作を行わせる。また、給紙場所、排出先の設定によって、動作する振動発生部に違いがある。
実行するジョブの種類によって、動作させる振動発生部が異なる。また、ジョブの実行条件には複数の選択肢があるので、ジョブの種類、読取方式、給紙場所、排出先のようなジョブの実行条件によって、動作させる振動発生部のパターン(組合せ)は様々である。
動作させる振動発生部のパターン(組合せ)によって、HDD7の振動の大きさに違いが出る場合がある。ある振動発生部が生じさせる振動が、HDD7の固有振動の基本周波数近い場合のように、HDD7の振動が大きくさせる周波数成分を多く含む場合がある。また、複数の振動発生部の特定の組合せでは、それぞれの振動発生部が生じさせる振動が重なりあった結果、HDD7の振動を大きくさせる周波数成分を多く含むようになる場合がある。
そして、図4に示すような動作させる振動発生部のパターンのうち、シークエラーを生じさせるほどHDD7の振動が大きくなるようなパターン(実行条件)が存在する場合がある。また、動作させる振動発生部のパターンがどのようなパターンでも、シークエラーが生ずるような振動がHDD7で生じないように画像形成装置を設計しても、搭載モーターの変更やモーターの回転速度変更のような画像形成装置の仕様変更によって、事後的にシークエラーを生じさせるほどHDD7の振動が大きくなるようなパターンが出てくる可能性がある。
そこで、本実施形態の複合機100では、HDD7のシークエラーが生ずるようなパターン(組合せ)で振動発生部を動作させるとき、スプール先をSSD8とする。言い換えると、HDD7のシークエラーが生ずる実行条件でジョブを実行するとき、スプール先をSSD8とする。
(HDD7からSSD8へのスプール先の変更)
次に、図5に基づき、実施形態に係るスプール先の変更の流れの一例を説明する。図5は、実施形態に係るスプール先の変更の流れの一例を示すフローチャートである。
次に、図5に基づき、実施形態に係るスプール先の変更の流れの一例を説明する。図5は、実施形態に係るスプール先の変更の流れの一例を示すフローチャートである。
図5のスタートは、スキャンジョブやコピージョブのような画像データをHDD7にスプールするジョブを開始する前の時点である。なお、本実施形態の複合機100では、できるだけ画像データのスプールをHDD7を行うようにするため、初期状態では、どのような実行条件のジョブでも(動作させる振動発生部のパターンがどのようなパターンでも)、HDD7に画像データをスプールする。
まず、制御部6は、ジョブの実行開始前のSMART情報iHをHDD7から取得する(ステップ♯1)。制御部6は、HDD7への画像データのスプール(一時保存)と、スプールした画像データの読み出しを開始し、実行条件に応じ、ジョブの実行に必要な振動発生部を順次動作させる(ステップ♯2、スプール及びジョブの実行開始)。
続いて、制御部6は、ジョブの実行開始後、ジョブの実行に必要な振動発生部の全ての動作を開始してからSMART情報iHをHDD7から取得する(ステップ♯3)。そして、制御部6は、取得したSMART情報iHのシークエラー発生率の値を確認する。また、制御部6は、実行している(実行した)ジョブの実行条件で画像データをHDD7にスプールしたとき、シークエラーが生ずるほどHDD7の振動は大きいか否かを判定する(ステップ♯4)。
具体的に、制御部6は、ステップ♯1で取得したSMART情報iHと、ステップ♯3で取得したSMART情報iHでのシークエラー発生率の値を比較する。そして、制御部6は、ジョブの実行開始前よりもシークエラー発生率のシークエラーの発生率が高くなっているとき、シークエラーが生じたと判定する(ステップ♯4のYes)。なお、ジョブの実行に伴ってHDD7へのスプールが行われるので、シーク動作は少なくとも1回行われる。つまり、ステップ♯1とステップ♯3の間で、シーク発生率の分母は増加している。そのため、ジョブの実行開始前と後でシークエラー発生率が同じでも、制御部6は、シークエラーが生じたと判定してもよい。
一方、偶然生じたシークエラーを無視するため、ジョブの実行開始前よりもシークエラー発生率が高くなってはいるが、発生率の上昇量が所定値を超えていないとき、制御部6は、シークエラーが生ずるほどHDD7の振動は大きくないと判定してもよい。
シークエラーが生ずるほどHDD7の振動は大きいと判定したとき(ステップ♯4のYes)、制御部6は、大きいと判定したジョブで動作させた振動発生部のパターンを示す情報をスプール先変更パターンP3として記憶部6a(HDD7又はSSD8)に記憶させる(ステップ♯5)。制御部6は、ジョブを実行するとき、スプール先変更パターンP3を確認する。そして、制御部6は、実行しようするジョブで動作させる振動発生部のパターンがスプール先変更パターンP3と完全一致するとき、ジョブに用いる画像データをSSD8にスプールする(完全一致で無ければ、HDD7にスプール)。つまり、制御部6は、次以降に実行されるジョブであって、スプール先変更パターンP3に定められた振動発生部と同じ(完全一致する)振動発生部を動作させるジョブでは、画像データのスプール先をSSD8に変更する(ステップ♯6→エンド)。
シークエラーが生ずるほどHDD7の振動は大きくないと判定したとき(ステップ♯4のNo)、以後、同じ実行条件のジョブ(動作させる振動発生部が同じジョブ)を行っても、振動によるシークエラーは生じないとみなしてよい。つまり、制御部6は、次以降に実行されるジョブであって、HDD7の振動が大きくないと判断したときと同じ振動発生部を動作させるジョブ(いずれのスプール先変更パターンP3とも動作させる振動発生部が異なるジョブ)では、画像データのスプール先をHDD7のままとする(ステップ♯7)。その結果、スプール先変更パターンP3を記憶することなく本フローを終了する(エンド)。
(初期状態へのリセット)
次に、図6に基づき、実施形態に係る複合機100でのスプール先の初期状態へのリセットを説明する。図6は、実施形態に係る複合機100でのスプール先の初期状態へのリセットの流れの一例を示すフローチャートである。
次に、図6に基づき、実施形態に係る複合機100でのスプール先の初期状態へのリセットを説明する。図6は、実施形態に係る複合機100でのスプール先の初期状態へのリセットの流れの一例を示すフローチャートである。
上述したように、初期状態は、どのような実行条件のジョブでも(動作させる振動発生部のパターンがどのようなパターンでも)、HDD7に画像データをスプールする状態である。そして、動作させる振動発生部のパターンがシークエラーが生ずるほどHDD7の振動が大きいと判定されたパターンと同じジョブでは、画像データのスプール先はSSD8に変更される。
しかし、たまたまシークエラーが発生することもあるので、複合機100を使用しているうちに大半のジョブで、画像データはSSD8にスプールされる状態となる可能性がある。また、画像形成装置の経年変化によって、以前は大きな振動を生じていたパターンは、現在、そのパターンと同じパターンで、ジョブを実行しても(振動発生部を動作させても)、HDD7の振動がシークエラーを生じさせるほどではなくなっている場合もある。そこで、制御部6は、予め定められた期間ごとに、画像データのスプール先を初期状態にリセットする。
図1のスタートは、主電源投入や、省電力モードからの復帰により、制御部6が動作を開始した時点である。そして、制御部6は、予め定められたリセット条件が満たされたか否かを確認する(ステップ♯11)。
リセット条件は適宜定めることができる。例えば、リセット条件は、予め定められた時点から予め定められた期間が経過したこととしてもよい。「予め定められた時点」は、適宜定めることができる。まだ初期状態にリセットしたことが無い場合、「予め定められた時点」は、複合機100で最初の主電源投入により起動した時点や、複合機100で最初にジョブが実行された時点とすることができる。また、以前に初期状態にリセットしたことがある場合、「予め定められた時点」は、前回の初期状態へのリセット処理を行った時点とすることができる。「予め定められた期間」も、1週間、数週間、1ヶ月、数ヶ月、6ヶ月のように適宜定めることができる。
またリセット条件は、所定枚数印刷したことをリセット条件としてもよい。所定枚数は、数百枚、1000枚、数千枚のように適宜定めることができる。初期状態にリセットしたことが無い場合、複合機100で最初に印刷された用紙が所定枚数(カウント)の1枚目とされる。また、以前に初期状態にリセットしたことがある場合、リセット後、最初に印刷された用紙が所定枚数(カウント)の1枚目とされる。つまり、所定枚数印刷するごとに初期状態に戻す。
リセット条件が満たされていないとき(ステップ♯11のNo)、フローは、ステップ♯11に戻る。一方、リセット条件が満たされたとき(ステップ♯11のYes)、制御部6は、記憶部6aに記憶されたスプール先変更パターンP3を消去させ、スプール先を初期状態に戻すリセット処理を行う(ステップ♯12)
初期状態は、記憶部6aにスプール先変更パターンP3が1つも記憶されていない状態である。記憶部6aにスプール先変更パターンP3が記憶されていない初期状態のとき、制御部6は、動作させる振動発生部のパターンがどのようなパターンでも、ジョブに用いる画像データをHDD7に一時保存させる。このように、制御部6は、全てのスプール先変更パターンP3を消去する処理をリセット処理として行う。
このようにして、実施形態に係る画像形成装置(複合機100)は、振動発生部(原稿搬送部2、画像読取部3、第1給紙部4a、第2給紙部4b、手差し給紙部4c、搬送部4d、画像形成部4e、定着部4f、後処理装置5)、設定部(操作パネル1、通信部9)、取得部(画像読取部3、通信部9)と、記憶部6a、制御部6を含む。振動発生部は、ジョブ実行のために動作し、複数種設けられる。設定部(操作パネル1、通信部9)は、ジョブの実行条件を設定するための部分である。取得部(画像読取部3、通信部9)は、ジョブ用のデータを取得する。記憶部6aは、SSD8と、シークエラーの発生に関するシークエラー情報を記憶するHDD7と、を含む。制御部6は、複数種の振動発生部のうちジョブ実行条件に応じて必要な振動発生部のみを動作させる。また、制御部6は、初期状態ではジョブで動作させる振動発生部のパターンがどのようなパターンでも、取得部で取得されたデータに基づく画像データであって、ジョブに用いる画像データをHDD7にスプールさせる。また、制御部6は、画像データをHDD7にスプールしてジョブを実行したとき、シークエラー情報に基づきシークエラーが生じるほどHDD7の振動は大きいか否かを判断する。そして、制御部6は、大きいと判断したジョブで動作させた振動発生部のパターンをスプール先変更パターンP3として記憶部6aに記憶させる。また、制御部6は、複数の振動発生部のうち、スプール先変更パターンP3と同じパターンで振動発生部を動作させるジョブでは、画像データのスプール先をSSD8に変更する。
動作する振動発生部のパターン(組合せ)がスプールした画像データの読み出しに遅延が生じないようなパターンのとき、HDD7に画像データをスプールする。一方、動作させる振動発生部のパターンが読み出しの遅延を生じさせるほどHDD7を振動させるパターンのとき、SSD8に画像データをスプールする。これにより、ジョブに用いる画像データの一時保存(スプール)先を適切に切り替えることかできる。従って、スプールした画像データを遅延無く読み出すことができる。
また、HDD7に記憶されるSMART情報iHのようなシークエラーの発生に関する情報を用いてシークエラーの発生の有無を確認しHDD7の振動がシークエラーを生じさせるほど大きいか否かを確認する。そのため、HDD7かSSD8のいずれに画像データをスプールするかを定めるために、新たなセンサーを1つも追加する必要が無い。従って、画像形成装置(複合機100)の製造コストを抑えることができる。また、全ての画像データをSSD8にスプールしないので、SSD8の各メモリーセルへのデータの書き換え回数を抑えることができる。従って、画像データをSSD8にのみスプールする場合に比べ、SSD8の寿命を延ばすことができる。
また、制御部6は、ジョブの実行開始後、ジョブの実行に必要な振動発生部の全てが動作を開始してからシークエラー情報をHDD7から取得し、シークエラーが生じるほどHDD7の振動は大きいか否かを判定する。
これにより、ジョブの実行に必要な振動発生部の全てを動作させた状態となってから、今回のジョブで動作した振動発生部のパターンはシークエラーが生じるほどHDD7の振動が大きいパターンか否かを判定することができる。そのため、そのパターンでHDD7とSSD8の何れを用いるべきかを正確に判定することができる。
画像形成装置(複合機100)の使用継続による経年変化によって、スプール先変更パターンP3と同じパターンで振動発生部を動作させてジョブを実行しても、シークエラーが生じるほどHDD7が振動しなくなる場合がある。また、振動以外の要因により、たまたまシークエラーが検出されたため、スプール先変更パターンP3が記憶される場合もある。そこで、制御部6は、予め定められたリセット条件が満たされたか否かを確認し、リセット条件が満たされたとき、記憶部6aに記憶されたスプール先変更パターンP3を消去させ、スプール先を初期状態に戻すリセット処理を行う。
これにより、どのような実行条件のジョブでも(ジョブで動作させる振動発生部のパターンがどのようなパターンでも)、HDD7への画像データのスプールがなされるようにリセットすることができる。これにより、経年変化によって、スプール先変更パターンP3のうちもはやシークエラーが生じるほどHDD7が振動させなくなったパターンについては、画像データのスプール先をHDD7に戻すことができる。また、誤って記憶されたスプール先変更パターンP3で振動発生部を動作させるジョブについても、画像データのスプール先をSSD8からHDD7に戻すことができる。従って、画像データのスプール先として、大容量なHDD7が用いられやすくなる。また、SSD8の寿命も延びる。
また、画像形成装置(複合機100)は、スキャンに関する振動発生部として、原稿を読み取り位置に搬送する原稿搬送部2と、搬送される原稿又は載置読取用コンタクトガラスにセットされた原稿を読み取り画像データを生成する画像読取部3を含む。制御部6は、スキャンを伴うジョブを行う場合、送り読み取りを行う実行条件のとき原稿搬送部2を動作させるとともに搬送される原稿の読み取りを画像読取部3に行わせ、載置読み取りを行う実行条件であるとき原稿搬送部2を動作させずに画像読取部3に原稿読み取りを行わせる。制御部6は、画像読取部3が生成した画像データをHDD7又はSSD8にスプールさせる。
また、本実施形態に係る画像形成装置(複合機100)は、印刷に関する振動発生部として、複数種の給紙部(第1給紙部4a、第2給紙部4b、手差し給紙部4c)と、用紙を搬送する搬送部4dと、画像データに基づきトナー像を形成する画像形成部4eと、転写されたトナー像を用紙に定着させる定着部4fを含む。制御部6は、印刷を伴うジョブを行うとき、搬送部4dと画像形成部4eと定着部4fを動作させるとともに、何れか1つの給紙部に給紙動作を行わせる。
本実施形態に係る画像形成装置(複合機100)には、印刷物の排出先として排出トレイと後処理装置5が設けられる。印刷を伴うジョブを行うとき、制御部6は、排出トレイと後処理装置5の何れかに印刷済用紙を搬送部4dに排出させ、印刷済用紙が後処理装置5に排出するとき、後処理装置5は振動発生部として動作する。
原稿搬送部2を動作させる場合とさせない場合とでは、画像形成装置(複合機100)で生ずる振動の大きさや周波数成分が異なる。また、画像形成装置(複合機100)に2以上の給紙部(給紙カセット)が設けられる場合がある。印刷ジョブのとき、給紙は何れか給紙部が給紙を行う。そして、動作させる給紙部によって、画像形成装置(複合機100)で生ずる振動の大きさや周波数成分に差が出る場合がある。また、画像形成装置(複合機100)に後処理装置5が設けられる場合がある。そして、印刷ジョブのとき、用紙は後処理装置5に排紙される場合がある。後処理装置5に用紙を排出するとき、後処理装置5を動作させる必要がある。後処理装置5を動作させるときとさせないときでは、画像形成装置(複合機100)で生ずる振動の大きさや周波数成分に差が出る場合がある。
原稿搬送部2の動作の有無や、給紙位置や、排紙位置のような違いに基づき、ジョブで動作させる振動発生部の違い(パターン)ごとに、シークエラーが生ずるほどHDD7の振動が大きいか否かを判別できる。そして、画像データのスプール先をHDD7とSSD8のいずれとすべきか迅速に定めることができる。
また、SSD8は、起動用プログラムP2を記憶する。制御部6は、SSD8の起動用プログラムP2を用いて起動処理を行う。これにより、フラッシュメモリー83を含み、高速に読み取りを行えるSSD8から起動用プログラムP2を読み出して実行することができる。従って、画像形成装置(複合機100)を高速に立ち上げることができる。また、従来設けていたROM6bの一部を省くことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、HDDとSSDを搭載した画像形成装置に利用可能である。
1 操作パネル(設定部) 2 原稿搬送部(振動発生部)
3 画像読取部(振動発生部、取得部)
4a 第1給紙部(振動発生部) 4b 第2給紙部(振動発生部)
4c 手差し給紙部(振動発生部) 4d 搬送部(振動発生部)
4e 画像形成部(振動発生部) 4f 定着部(振動発生部)
5 後処理装置(振動発生部) 6 制御部
6a 記憶部 7 HDD
8 SSD 9 通信部(設定部、取得部)
100 複合機(画像形成装置) P2 起動用プログラム
P3 スプール先変更パターン
3 画像読取部(振動発生部、取得部)
4a 第1給紙部(振動発生部) 4b 第2給紙部(振動発生部)
4c 手差し給紙部(振動発生部) 4d 搬送部(振動発生部)
4e 画像形成部(振動発生部) 4f 定着部(振動発生部)
5 後処理装置(振動発生部) 6 制御部
6a 記憶部 7 HDD
8 SSD 9 通信部(設定部、取得部)
100 複合機(画像形成装置) P2 起動用プログラム
P3 スプール先変更パターン
Claims (7)
- ジョブ実行のために動作する複数種の振動発生部と、
ジョブの実行条件を設定するための設定部と、
ジョブ用のデータを取得する取得部と、
SSDとシークエラーの発生に関するシークエラー情報を記憶するHDDとを含む記憶部と、
複数種の前記振動発生部のうちジョブ実行条件に応じて必要な前記振動発生部のみを動作させ、初期状態ではジョブで動作させる前記振動発生部のパターンがどのようなパターンでも、前記取得部で取得されたデータに基づく画像データであって、ジョブに用いる画像データを前記HDDにスプールさせ、画像データを前記HDDにスプールしてジョブを実行したとき、前記シークエラー情報に基づき前記シークエラーが生じるほどHDDの振動は大きいか否かを判断し、大きいと判断したジョブで動作させた前記振動発生部のパターンをスプール先変更パターンとして前記記憶部に記憶させ、前記スプール先変更パターンと同じパターンで前記振動発生部を動作させるジョブでは、画像データのスプール先を前記SSDに変更する制御部と、を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、ジョブの実行開始後、ジョブの実行に必要な前記振動発生部の全てが動作を開始してから前記シークエラー情報を前記HDDから取得し、前記シークエラーが生じるほどHDDの振動は大きいか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、予め定められたリセット条件が満たされたか否かを確認し、前記リセット条件が満たされたとき、前記記憶部に記憶された前記スプール先変更パターンを消去させ、スプール先を前記初期状態に戻すリセット処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- スキャンに関する前記振動発生部として、原稿を読み取り位置に搬送する原稿搬送部と、搬送される原稿又は載置読取用コンタクトガラスにセットされた原稿を読み取り画像データを生成する画像読取部を含み、
前記制御部は、スキャンを伴うジョブを行う場合、送り読み取りを行う実行条件のとき前記原稿搬送部を動作させるとともに搬送される原稿の読み取りを前記画像読取部に行わせ、載置読み取りを行う実行条件であるとき前記原稿搬送部を動作させずに前記画像読取部に原稿読み取りを行わせ、前記画像読取部が生成した画像データを前記HDD又は前記SSDにスプールさせることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 印刷に関する前記振動発生部として、複数種の給紙部と、用紙を搬送する搬送部と、画像データに基づきトナー像を形成する画像形成部と、転写されたトナー像を用紙に定着させる定着部を含み、
前記制御部は、印刷を伴うジョブを行うとき、前記搬送部と前記画像形成部と前記定着部を動作させるとともに、何れか1つの前記給紙部に給紙動作を行わせることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 印刷物の排出先として本体トレイと後処理装置が設けられ、
印刷を伴うジョブを行うとき、前記制御部は、前記本体トレイと前記後処理装置の何れかに印刷済用紙を前記搬送部に排出させ、
印刷済用紙が前記後処理装置に排出するとき、前記後処理装置は前記振動発生部として動作することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記SSDは、起動用プログラムを記憶し、
前記制御部は、前記SSDの起動用プログラムを用いて起動処理を行うことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015102964A JP2016218741A (ja) | 2015-05-20 | 2015-05-20 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020064696A (ja) * | 2018-10-17 | 2020-04-23 | アツミ電氣株式会社 | 電子的記録媒体の異常発生リスク検知方法 |
-
2015
- 2015-05-20 JP JP2015102964A patent/JP2016218741A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2020064696A (ja) * | 2018-10-17 | 2020-04-23 | アツミ電氣株式会社 | 電子的記録媒体の異常発生リスク検知方法 |
JP7138890B2 (ja) | 2018-10-17 | 2022-09-20 | アツミ電氣株式会社 | 電子的記録媒体の異常発生リスク検知方法 |
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