JP2016217837A - 近接覚センサ - Google Patents

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【課題】開発に係るコストを抑え、サイズや形状の異なる様々な被取付部に対応できる近接覚センサを提供する。【解決手段】近接覚センサは、搭載する光センサ23の数や種類が異なる多種類の第1基板11に対して、第2基板12に搭載されたマイクロプロセッサ31がそれらの種類を自動的に認識し、位置情報取得部14に送信する信号を制御し、また最適な変換テーブルを選択する。そのため、第1基板と第2基板とを接続するためコネクタ27に第1基板の種類を示すためのピンを設けている。【選択図】図2

Description

本発明は、相対的に接近してくる被検知物を検知する近接覚センサに関する。
現在、ロボット等に対して相対的に接近する物体(以下、本明細書では「被検知物」と記す)を検知し、被検知物との衝突を回避する技術が研究、開発されている。なお、本明細書において、「相対的に接近する」とは、ロボットが移動して被検知物に接近する、被検知物が移動してロボットに接近する、及びロボットと被検知物の両方が移動して結果的に両者が接近する、のいずれの場合も含む。
被検知物の検知は、ピジョンセンサによっても行われるが、ピジョンセンサの死角となるロボットの脚周りや腕周辺には近接覚センサを設けることが行われている。
ロボットに設けられる近接覚センサは、例えば、特許文献1、特許文献2に記載されている。特許文献1には、発光素子と受光素子とを入れ替えて使用することにより、回路網を簡易化する近接覚センサが記載されている。特許文献2には、ロボットの腕等にセンサ素子を含むノードペア同士を網目状に接続し、センサ素子が円柱等の側周面に沿って配列されることが記載されている。また、特許文献2には、比較例として、フォトリフレクタが設けられたシート状の基板でロボットの腕等を覆うことが記載されている。
特開2007−71564号公報 特許第5517039号
しかしながら、特許文献1、特許文献2に記載の構成は、いずれも近接覚センサが取り付けられるロボット等の形状に合わせて複数のセンサ素子同士を接続し、接続されたセンサを一体的にロボット等に取付けている。このため、特許文献1、特許文献2に記載の近接覚センサは、被取付部材に合わせて仕様(センサ素子の数、配置及び範囲等)を変えることが必要な、所謂一品一様の構成となっていた。
被取付部材毎に仕様を変えることは、近接覚センサの開発コストの観点からは不利である。即ち、ロボットに取付けられる近接覚センサでは、脚や腕のサイズが異なるロボット毎にセンサ素子を搭載する基板を設計し直す必要が生じる。
また、光センサは稼働中はLEDを常時点灯させるのが一般的でな使用方法であり、光センサの出力信号を利用しない時間帯では無駄な電力を消費していた。また、光センサは被検知物が遠いときは反射光強度が低くなりセンサの感度が低下する、すなわち検出精度が低下するという問題があった。また、光センサの出力電圧と被検知物との距離が非線形な関係にあるため、電圧から距離への変換が煩雑になるという問題があった。また、光センサは使用目的によって必要となる数が異なるが、光センサの制御部分まで使用目的に合わせて交換するとコストアップ要因になる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、開発に係るコストを抑え、サイズや形状の異なる様々な被取付部に対応できる近接覚センサを提供することを目的とする。また、本発明は無駄な電力消費を抑えた近接覚センサを提供することを目的とする。また、本発明は被検知物が遠い場合でも精度良く検出することを目的とする。また、本発明は光センサの出力電圧を距離に変換する簡便な方法を提供する。また、光センサの数を自動的に認識する方法を提供する。
上記課題を解決するため、本発明の一態様の近接覚センサは、
光強度を検出する複数の光センサを備える第1基板と、
第1基板の複数の光センサが出力した信号に基づいて複数の光センサと被検知物との距離情報を取得する距離情報取得部を備える第2基板と、
第1基板から第2基板へ信号生成部によって生成された信号を送信する信号送信部と、を含む。
また、本発明の一態様の近接覚センサは、上記態様において、第1基板が、光センサが一方向に配列された光センサ列を1列以上備えることが望ましい。
また、本発明の一態様の近接覚センサは、上記態様において、第2基板の距離情報取得部が取得した距離情報に基づいて、複数の光センサが配置された第1基板上の領域における被検知物の位置を取得する位置情報取得部を備えることが望ましい。
また、本発明の一態様の近接覚センサは、距離情報取得部が光センサの出力を取り込むタイミングで発光させ、取り込んだ後に消灯させることが望ましい。
また、本発明の一態様の近接覚センサは、光センサの出力信号を距離情報に変換する変換テーブルを距離情報取得部が備えることが望ましい。
また、本発明の一態様の近接覚センサは、搭載する光センサの数や種類が異なる様々な第1基板に対して、第2基板に搭載されたマイクロプロセッサがそれらの種類を自動的に認識し、上述の位置情報取得部に送信する信号を制御し、また最適な変換テーブルを選択する機能を持つことが望ましい。
また、本発明の一態様の近接覚センサは、光センサに供給する電圧を変化させる機能を有し、被検知物と第1基板との距離が離れている場合は高い電圧を供給し、被検知物との距離が近くなると低い電圧を供給することが望ましい。
本発明は、開発に係るコストを抑え、サイズや形状の異なる様々な被取付部に対応できる近接覚センサを提供することができる
本発明に係る近接覚センサの構成を示した図である。 第1基板の斜視図である。 第1基板と第2基板及び第3基板を接続した状態を示した図である。 LEDの発光パターンと受光素子が検出する反射光強度の関係を示す図である。 本発明の変形例を示す回路図である。 (a)は低い供給電圧におけるセンサ出力と検出距離の関係を示す模式図であり、(b)は高い供給電圧におけるセンサ出力と検出距離の関係を示す模式図である。 異なる種類の第1基板を接続した状態を示す模式図である。 本発明の第5実施形態の一例を示す図である。
以下、本発明の各実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る近接覚センサの全体構成を示した図である。図2は第1基板11の斜視図である。第1基板11は、被検知物によって反射した光の光強度を検出する複数個の光センサ23を有している。また、第1基板11は、光センサ23を実装する基板21を有している。基板21には、光センサ23が生成した出力信号を外部に出力するためのコネクタ27が設けられている。
第2基板12は、第1基板11に備えられている複数の光センサからの出力信号を取得するマイクロプロセッサ31を備えている。マイクロプロセッサ31は、基板35上に実装されており、第1基板11に備えられている複数の光センサ23からの出力信号に基づいて、当該光センサ23と被検知物との距離に変換する。第1基板11のコネクタ27と第2基板12のコネクタ37とは、可撓性を有する配線ケーブル13によって接続されている。
第1実施形態の光センサ23は、反射型のフォトインタラプタであり、発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下、「LED」と記す)23aとフォトトランジスタ23bとが一対となった構成を有している。第1実施形態のLED23aは、赤外線を発する発光素子であり、フォトトランジスタ23bは赤外線を受光する受光素子である。
上記光センサ23は、LED23aが赤外線を発していて、LED23aが発する赤外線は、被検知物が存在しない場合にはフォトトランジスタ23bに受光されないように設定されている。被検知物とロボットアームとが相対的に近づいたとき、LEDが発した赤外線は、被検知物で反射される。反射された赤外線は、フォトトランジスタ23bによって受光される。フォトトランジスタ23bが受光する赤外線の強度は、フォトトランジスタ23bと被検知物との距離に応じて変化する。
図2に示しように、基板21上には、配線が設けられている。複数の光センサ23及びコネクタ27は、配線によって電気的に接続されている。複数のフォトトランジスタ23bは、赤外線を受光することによって受光された赤外線の強度に応じた信号を各々生成し、コネクタ27を通して第2基板に送信する。このため、第1実施形態は、第1基板に対して被検知物が相対的に近づいたことを検知することができる。
また、第1実施形態は、上述の構成に限定されるものではない。例えば、第1実施形態は、フォトトランジスタ23bと個別に接続されたAD変換器を基板21上に設け、フォトトランジスタ23bらの出力を第1基板上にてデジタル信号に変換し、そのままコネクタ27から配線ケーブル13を介して第2基板12のコネクタ37、マイクロプロセッサ31に送信するようにしてもよい。このような構成とすることで、フォトトランジスタ23bの出力信号の劣化を抑制しつつマイクロプロセッサ31に伝達することができる。第1基板11等と第2基板12との間の通信は、複数の配線ケーブル43のうちの1本の配線が1つの光センサ23の出力信号を送信するパラレル通信によって行われる。
さらに、第1実施形態は、第1基板からの出力信号を配線ケーブル13によって第2基板12に送信するものに限定されるものではない。第1実施形態は、フォトトランジスタ23bの出力信号を無線によって第2基板に送信することもできる。このような場合、第1基板及び第2基板には無線信号を送受信するための通信部を備える構成が用いられる。
また、第1実施形態の第1基板は、図1及び図2に示したように、光センサ23を一列に配置する構成に限定されるものではない。図3は、光センサ23を2列備える第1基板611を示した図である。
第2基板12に搭載されているマイクロプロセッサ31はコネクタ37を経由して第1基板上の複数の光センサ23の出力信号を取り込む。マイクロプロセッサ31は個々の光センサ23の出力信号である電圧を、光センサ23と被検知物との距離に変換する。変換は何らかの計算式を用いて行うこともできるが、光センサ23に用いられるフォトトランジスタ23bが受光する反射光の強度と、フォトトランジスタ23bと被検知物との距離の関係は非線形である場合が多く、計算式が複雑になる虞がある。
そのため、マイクロプロセッサ31にフォトトランジスタ23bが受光する反射光の強度と、フォトトランジスタ23bと被検知物との距離との関係を表す変換テーブルを記憶させる。
マイクロプロセッサ31はAD変換器と、演算部と、を含んでいる。マイクロプロセッサ31は複数の光センサ23の出力信号を受信すると、AD変換器によってアナログ値である電圧をデジタル値に変換した後、上述の変換テーブルを参照して個々の出力信号を電圧から距離に変換する。変換テーブルは光センサ23の種類に応じて設定される。1つのマイクロプロセッサ31に1つまたはそれ以上の変換テーブルを記憶させても良い。マイクロプロセッサ31は個々の光センサ23の出力を距離情報に変換し、上位の制御装置14に送信する。
上位の制御装置14には1つ、または複数個の第2基板が接続される。制御装置14はマイクロプロセッサ31が算出した個々の光センサ23と被検知物との距離情報を解釈し、複数の光センサ23が配置された第1基板11上の領域における被検知物の位置を取得する。すなわち、特定の第2基板12から送信された複数個の距離情報を比較し、その第2基板12に接続されている特定の第1基板11上に配置されている光センサ23の中で最も被検知物と近い距離にある光センサ23を抽出することで、特定の第1基板11上における被検知物の位置情報を求める。制御装置14は求めた位置情報をさらに上位の制御装置、例えばロボットのコントローラ等に送信する。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では光センサ23に用いられているLED23aを必要な時のみ発光させる。マイクロプロセッサ31が光センサ23の出力を読み込むタイミングに合わせてLED23aを発光させ、それ以外のタイミングでは消光させる。発光させるタイミングはLED23aの光強度が安定する時間を勘案して決定する。
LED23aが発光した後、フォトトランジスタ23bの出力信号が安定するのをマイクロプロセッサ31が確認した後、個々の光センサ23の出力を決定する。または、予めLED23aの光強度が安定する時間を求めておき、光強度が安定する時間を勘案して決定したクロック信号を第2基板から第1基板に送信し、LED23aの周期的な発光を制御しても良い。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態では、被検知物の距離に応じてLED23aに供給する電圧を変更する。光センサ23は被検知物が遠いと反射光が弱くなってセンサ感度が低下し、検知能力が低下する問題があった。そこで、図6(b)に示すように被検知物が光センサ23から遠い位置にある場合、LED23aに供給する電圧を上げ、図6(a)に示すように被検知物が光センサ23から近い位置にある場合、LED23aに供給する電圧を下げる。電圧を上げることでLED23aの発する光強度が増大し、被検知物が遠くても強い反射光が得られるので、遠い物体を正確に検知することができる。
この場合、上述の変換テーブルも供給電圧に応じて最適なものを選択し、使用する。LED23aへの供給電圧を可変とすることで、遠くにある被検知物を正確に検知することができ、かつ被検知物が近くにある場合は消費電力を低減することができる。
[第4実施形態]
図7は本発明の第4実施形態を表す模式図であり、搭載する光センサ23の数が異なる複数種類の第1基板の中から、第2基板に接続されている第1基板の種類を自動的に認識する機能を第2基板に設ける。
第1基板11のコネクタ27と第2基板12のコネクタ37には、第1基板の種類を特定するためのピンが設けられている。図 は例として4種類の第1基板が存在する場合の認識方法を示している。コネクタ27には第1基板の種類を識別するためのピンが2本あり、それぞれのピンには第1基板の種類に応じて0Vまたは3.3V〜5Vの電圧が掛けられている。
ピンに電圧を掛ける場合を1、電圧を掛けない場合を0と表すと(0,0)、(0,1)、(1,0)、(1,1)の4種類の状態が存在するので、これらを第1基板の種類に対応付けることで、第1基板の種類を自動で認識することができる。上述の変換テーブルも認識した第1基板に適したものを自動で選択する。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態は、ワーク搬送用ハンド100やロボットハンド101に第1基板11を取り付け、ワークWを適切に把持するためのハンドの位置決めを行う。図8はコンベア110上を流れるワークWを、コンベア110を止めずに把持するシステムの模式図である。第1基板11が取り付けられたハンド100を、コンベア110によって搬送されているワークWに接近させる。
ハンド100はコンベア110の搬送速度に追従するよう図8の右方向に移動しつつワークWに接近する。ワークWが第1基板11の光センサ23の検出範囲にはいったら、光センサ23の出力信号を基に求めた位置情報を参照してハンド100をワークWの真上に位置させる。
[変形例]
第1基板11に複数の光センサ23を搭載する場合、動作電力の供給は単純に配線を分岐させても良いが、分岐数が増えると電圧が低下する虞がある。そのため、図5に示すようにトランジスタTを用いて共通の電源線から取り込んだ電源を、発光タイミング信号を用いてLED23aをON/OFFさせても良い。電源電圧が安定するので、反射光の光強度にばらつきが少なくなり、検出精度が向上する。
1 近接覚センサ
11 第1基板
12 第2基板、
13 配線ケーブル
14 制御装置
23 光センサ
23a 発光ダイオード、23b フォトトランジスタ
31 マイクロプロセッサ

Claims (1)

  1. 光強度を検出する複数の光センサを備える第1基板と、
    第1基板の複数の前記光センサが出力した信号に基づいて複数の前期光センサと被検知物との距離情報を取得する距離情報取得部を備える第2基板と、
    前記第1基板から前記第2基板へ信号生成部によって生成された信号を送信する信号送信部とを含む近接覚センサであって、前記第2基板と接続される前記第1基板のコネクタには搭載する前記光センサの数を認識するためのピンが設けられていることを特徴とする近接覚センサ。
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