JP2019002794A - 近接覚センサの制御方法 - Google Patents
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Description
近接覚センサの一例として、発光素子から放射された光の被検知物(相対的に接近する物体)による反射光を受光素子が受光する光センサ(反射型光センサ)と、この光センサからの反射光の受光強度に基づいて被検知物の位置情報を取得する位置情報取得部と、を有するもの(例えば、特許文献1を参照)が挙げられる。発光素子としては、通常、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)が使用されている。
また、このタイプの近接覚センサは、通常、一つの近接覚センサが複数の光センサを備えている。その場合、複数の光センサの設置間隔が狭いと、隣合う光センサによる検出領域が重なって、一方の光センサからの発光が他方の光センサによる受光に影響を及ぼす(つまり、隣り合う光センサが干渉する)恐れがある。これに伴い、正しい検出ができない可能性がある。
なお、特許文献1に記載された近接覚センサは、複数の光センサと被検知物との距離情報を取得する距離情報取得部が取得した距離情報に応じて、発光素子を発光または消灯させる発光制御装置を備えている。この発光制御装置により、予め設定したタイミングで発光素子を発光または消灯させている。
(1) 複数の光センサと位置情報取得部と発光制御部とを有する近接覚センサの発光素子の発光状態を制御する方法である。光センサは、発光素子と、発光素子から放射された光の被検知物による反射光を受光する受光素子と、を備えている。位置情報取得部は、複数の光センサからの反射光の受光強度に基づいて、被検知物の位置情報を取得する。発光制御部は、複数の光センサが有する複数の発光素子の発光状態を個別に制御する。
(2) 発光制御部により、同じタイミングで、二つの隣り合う発光素子のうちの一方が点灯し、他方が消灯した状態となるように制御する。
(3) 発光制御部により、複数の光センサの取り付け面に応じて、同じタイミングで、複数の前記発光素子の一部を点灯させ、残りを消灯させることにより、発光素子から放出される光が重ならないように制御する。
(4) 近接覚センサの複数の発光素子が一方向に沿う配列で配置されている。発光制御部により、複数の発光素子が配列順に点灯した後に消灯するように制御する。
(5) 近接覚センサは、位置情報取得部が取得した被検知物の位置情報に基づいて、被検知物が長距離位置から近づいてきたことを検出する接近検出部をさらに有する。近接覚センサの複数の発光素子が一方向に沿う配列で配置されている。
(6) 発光制御部により、複数の発光素子を、長距離物体検出用の第一発光素子と、中距離物体検出用の第二発光素子と、近距離物体検出用の第三発光素子と、に分けて、接近検出部が前記被検知物の接近を検出するまでは第一発光素子のみを発光させ、接近検出部が被検知物の接近を検出した後は第二発光素子および第三発光素子を発光させる制御を行う。
[近接覚センサの構成]
図1に示すように、この実施形態の近接覚センサ1は、n個の同じ光検出基板111〜11nと、統括基板12と、配線ケーブル13を有する。図1には、五個の光検出基板111〜113,11(n−1),11nが表示され、他は省略されている。以下においては、光検出基板111〜11nを光検出基板111として説明する。
光検出基板111は、短冊状のプリント配線板21と、プリント配線板21に実装されたn個(複数)の光センサ23、マイクロコントロールユニット(Micro Control Unit: 以下、「MCU」と略称する。)24、およびコネクタ25を有する。
光センサ23は、図2(a)および図2(b)に示すように、LED23aとフォトトランジスタ23bとからなる反射型の光センサであり、LED23aの発光面およびフォトトランジスタ23bの受光面が上向きに実装されている。LED23aは赤外線を放射する発光素子である。フォトトランジスタ23bは赤外線を受光する受光素子である。
駆動信号生成部26は、各光センサ231〜23nの発光状態を個別に制御する発光制御部28を備えている。
図3に示すように、各光センサ231〜23nは、駆動信号生成部26からの各駆動信号S1〜Snによって駆動する。つまり、各光センサ231〜23nのLED23aは発光制御部28で制御された発光状態で発光し、フォトトランジスタ23bは反射光を受光して、受光強度を示す信号Sr1〜Srnを位置情報取得部27に出力する。
位置情報取得部27は、各光センサ231〜23nのフォトトランジスタ23bから入力された受光強度を示す信号Sr1〜Srnに基づいて、予めプログラムされている演算を行い、被検知物の位置情報(光検出基板111と被検知物との距離を示す情報)を取得する。
MCU24は、演算機能の他、クロック信号を発生する機能と、ネットワークインターフェースとを備えている。MCU24は、電力の供給を受けるだけで動作することができる。
コネクタ25は、位置情報取得部27で取得された位置情報を示す信号を外部に出力するための接続部品である。
統括基板12は、各光検出基板111〜11nが取得した位置情報を統括する基板である。統括基板12は、プリント配線板30と、プリント配線板30に実装されたマイクロプロセッサ31、素子32,33,34、およびコネクタ37を有する。
統括基板12のコネクタ37は、可撓性を有する配線ケーブル13によって、光検出基板111のコネクタ25と接続されている。これにより、光検出基板111〜11nが有する各MCU24の位置情報取得部27で取得された位置情報が、配線ケーブル13を介して統括基板12のマイクロプロセッサ31に入力される。
素子32,33,34は、マイクロプロセッサ31が取得した総合的な位置情報に基づいて、近接覚センサ1が取り付けられている物体等を駆動する装置等に信号を送信する素子である。つまり、マイクロプロセッサ31は、被検知物の位置に係る位置情報を素子32,33,34に入力するように構成されている。素子32,33,34としては、例えば、CAN(Controller Area Network) インターフェイスIC、RS−422インターフェイスIC、I/Oポートが挙げられる。
この実施形態の近接覚センサ1は、例えばロボットアームに取り付けて使用される。そして、光検出基板111の取り付け面5は平面である。
近接覚センサ1を構成する光検出基板111〜11nの各MCU24に電源を供給すると、発光制御部28の作用により駆動信号生成部26から各光センサの各LEDに、図4(a)に対応する波形の駆動信号が供給される。これに伴い、図4(b)に示すように、時間t1では、一番目の光センサ231のLED23a(第一LED、図4では「LED1」)は点灯し、二番目の光センサ232のLED23a(第二LED、図4では「LED2」)は消灯し、三番目の光センサ233のLED23a(第三LED、図4では「LED3」)は点灯し、・・・というように隣り合う二つのLEDのうちの一方が点灯し、他方が消灯した状態になる。
なお、図5に示すように、第一LEDが消灯してから隣の第二LEDが点灯するまでの間に少し時間(1μs〜10μs)が開くように制御してもよい。
このようにして各MCU24で取得された位置情報信号が、コネクタ25、配線ケーブル13、統括基板12のコネクタ37を介して、マイクロプロセッサ31に送信される。そして、マイクロプロセッサ31により、全ての光検出基板111〜11nが取得した位置情報が演算されて、被検知物に関する総合的な位置情報が取得される。また、マイクロプロセッサ31から、被検知物の位置に係る位置情報が素子32,33,34に入力される。
また、素子32,33,34の少なくともいずれかにより、マイクロプロセッサ31が取得した総合的な位置情報に基づいて、ロボットアームの駆動装置に信号が送信されて、ロボットアームの駆動が制御される。例えば、ロボットアームが被検知物の接近方向と異なる方向に移動し、ロボットアームと被検知物との衝突を避けるように制御される。
この実施形態の近接覚センサ1では、n個のLEDが上述のような発光状態に制御される(第一態様の実施形態に相当する制御方法が実施される)ことによって、全てのLEDを点灯させる図4(c)の場合と比較して、隣り合うLEDから放射された光の重なり部分が少なくなる。つまり、隣合う光センサによる検出領域が重なる部分が少なくなる。つまり、一方の光センサからの発光が他方の光センサによる受光に影響を及ぼす(つまり、隣り合う光センサが干渉する)ことが防止されるため、近接覚センサ1による検出精度が向上する。
第二実施形態の近接覚センサ1は、各光センサ231〜23nが有するLED23aの発光状態の制御方法が第一実施形態の近接覚センサ1とは異なる。それ以外は第一実施形態と同じである。第二実施形態の近接覚センサ1も、光検出基板111の取り付け面5が平面である場合の例である。
第二実施形態の発光制御部28は、図6(a)に示すように、同じタイミングで点灯させるLED23aを二つ置きとしている。つまり、駆動信号生成部26は、図6(a)に示す発光状態となるように、各光センサ231〜23nへの各駆動信号S1〜Snを生成する。
次の時間t2では、第一LED、第三LED、および第四LEDは消灯し、第二LEDと第五LEDは点灯した状態になる。次の時間t3では、第三LEDは点灯し、第一LED、第二LED、第四LED、 および第五LEDは消灯した状態になる。
第三実施形態の近接覚センサ1は、各光センサ231〜23nが有するLED23aの発光状態の制御方法が第一実施形態の近接覚センサ1とは異なる。第三実施形態の近接覚センサ1は、光検出基板111の取り付け面5が凸円弧面である場合の例である。それ以外は第一実施形態と同じである。
第三実施形態の発光制御部28は、図7(a)に示すように、同じタイミングで点灯させるLED23aを一つ置きとしている。つまり、駆動信号生成部26は、図7(a)に示す発光状態となるように、各光センサ231〜23nへの各駆動信号S1〜Snを生成する。
第四実施形態の近接覚センサ1は、各光センサ231〜23nが有するLED23aの発光状態の制御方法が第一実施形態の近接覚センサ1とは異なる。それ以外は第一実施形態と同じである。
第四実施形態の発光制御部28は、図8(a)に示すように、複数のLED23aが配列順に点灯した後に消灯するように制御する。つまり、駆動信号生成部26は、図8(a)に示す発光状態となるように、各光センサ231〜23nへの各駆動信号S1〜Snを生成する。
また、同時に発光させるLED23aは二個以上であってもよい。つまり、複数のLED23aを配列順に複数のグループに分けて、各グループ内で配列順に点灯した後に消灯するように制御してもよい。その場合は、放出される光が互いに重ならない間隔で配置されたLED23a同士を同時に発光させる。
第五実施形態の近接覚センサ1は、各光センサ231〜23nが有するLED23aの発光状態の制御方法が第一実施形態の近接覚センサ1とは異なる。また、図9に示すように、統括基板12のマイクロプロセッサ31が接近検出部38を有している。これらの点以外は第一実施形態と同じである。
接近検出部38は、全ての光検出基板111〜11nが取得した位置情報を演算して、被検知物が光検出基板に対して長距離の位置にあるのか、中距離の位置にあるのか、近距離まで近づいてきているのかを判定する。また、長距離判定から中距離判定になった時点で、被検知物が近づいてきたことを示す接近検出信号Skを、各駆動信号生成部26の発光制御部28に出力する。
これにより、各光検出基板111の第三LEDおよび第六LEDの発光に基づいて統括基板12が物体の近接を検出するまで(時刻Tkまで)は、図11(b)に示すように、第一LEDと第六LEDは点灯し、これ以外のLEDは消灯した状態になる。時刻Tk以降は、図11(c)に示す発光状態と図11(d)に示す発光状態を繰り返す。
なお、時刻Tk以降は、第一発光素子である第三LEDおよび第六LEDは消灯させ、第二発光素子である第一LEDおよび第八LEDと、第三発光素子である第二LED、第四LED、第五LED、および第七LEDのみを発光させてもよい。
また、時刻Tk以降に、全てのLEDを長距離物体が検出できる強度(高強度)で発光させてもよい。ただし、その場合は、予め全てのLEDを、隣り合うLEDから高強度で放出された光が重ならないように配置する必要がある。
111〜11n 光検出基板
12 統括基板
21 プリント配線板
23,231〜23n 光センサ
23a LED(発光素子)
23b フォトトランジスタ
24 マイクロコントロールユニット
25 コネクタ
26 駆動信号生成部
27 位置情報取得部
28 発光制御部
30 プリント配線板
31 マイクロプロセッサ
32,33,34 素子
37 コネクタ
38 接近検出部
5 光検出基板の取り付け面
Claims (4)
- 発光素子と、前記発光素子から放射された光の被検知物による反射光を受光する受光素子と、を備えた、複数の光センサと、
前記複数の光センサからの前記反射光の受光強度に基づいて前記被検知物の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記複数の光センサが有する複数の前記発光素子の発光状態を個別に制御する発光制御部と、を有する近接覚センサの前記発光素子の発光状態を制御する方法であって、
前記発光制御部により、同じタイミングで、二つの隣り合う前記発光素子のうちの一方が点灯し、他方が消灯した状態となるように制御する近接覚センサの制御方法。 - 発光素子と、前記発光素子から放射された光の被検知物による反射光を受光する受光素子と、を備えた、複数の光センサと、
前記複数の光センサからの前記反射光の受光強度に基づいて前記被検知物の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記複数の光センサが有する複数の前記発光素子の発光状態を個別に制御する発光制御部と、を有する近接覚センサの前記発光素子の発光状態を制御する方法であって、
前記発光制御部により、前記複数の光センサの取り付け面に応じて、同じタイミングで、複数の前記発光素子の一部を点灯させ、残りを消灯させることにより、前記発光素子から放出される光が重ならないように制御する近接覚センサの制御方法。 - 発光素子と、前記発光素子から放射された光の被検知物による反射光を受光する受光素子と、を備えた、複数の光センサと、
前記複数の光センサからの前記反射光の受光強度に基づいて前記被検知物の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記複数の光センサが有する複数の前記発光素子の発光状態を個別に制御する発光制御部と、を有し、
複数の前記発光素子は一方向に沿う配列で配置されている近接覚センサの前記発光素子の発光状態を制御する方法であって、
前記発光制御部により、複数の前記発光素子が前記配列順に点灯した後に消灯するように制御する近接覚センサの制御方法。 - 発光素子と、前記発光素子から放射された光の被検知物による反射光を受光する受光素子と、を備えた、複数の光センサと、
前記複数の光センサからの前記反射光の受光強度に基づいて前記被検知物の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記複数の光センサが有する複数の前記発光素子の発光状態を個別に制御する発光制御部と、
前記位置情報取得部が取得した前記被検知物の位置情報に基づいて、前記被検知物が長距離位置から近づいてきたことを検出する接近検出部と、
を有し、
複数の前記発光素子は一方向に沿う配列で配置されている近接覚センサの前記発光素子の発光状態を制御する方法であって、
前記発光制御部により、
複数の前記発光素子を、長距離物体検出用の第一発光素子と、中距離物体検出用の第二発光素子と、近距離物体検出用の第三発光素子と、に分けて、
前記接近検出部が前記被検知物の接近を検出するまでは前記第一発光素子のみを発光させ、前記接近検出部が前記被検知物の接近を検出した後は前記第二発光素子および前記第三発光素子を発光させる制御を行う近接覚センサの制御方法。
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JP2017117638A JP2019002794A (ja) | 2017-06-15 | 2017-06-15 | 近接覚センサの制御方法 |
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