JP2001147109A - 3次元画像検出装置 - Google Patents

3次元画像検出装置

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JP2001147109A
JP2001147109A JP33022599A JP33022599A JP2001147109A JP 2001147109 A JP2001147109 A JP 2001147109A JP 33022599 A JP33022599 A JP 33022599A JP 33022599 A JP33022599 A JP 33022599A JP 2001147109 A JP2001147109 A JP 2001147109A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射光の時間遅れを利用し、被写体までの距
離を画素毎に検出する3次元画像検出装置において、測
距レンジを広くしかつ測距精度を向上させる。 【解決手段】 発光装置14から被計測物体にレーザ光
を照射する。被計測物体からの反射光を撮像レンズ11
を介してCCD28で受光する。発光装置14の発光の
タイミングと、CCD28で蓄積動作のタイミングを制
御することにより被計測物体までの距離に応じた信号電
荷をCCD28において検出する。検出された信号電荷
に基づく画像信号をCDSアンプ29、ゲインアンプ3
1、バイアス調整回路32を介してA/D変換器24へ
出力する。ゲインアンプ31、バイアス調整回路32の
ゲインとバイアスを調整することにより画像信号の一部
をA/D変換器24の動作範囲に適合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光伝播時間測定法
を用いて被写体の3次元形状等を検出する3次元画像検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来3次元画像検出装置における3次元
計測では、光伝播時間測定法を利用したものが知られて
いる。「Measurement Science and Technology」(S. C
hristie 他、vol.6, p1301-1308, 1995 年)に記載され
た3次元画像検出装置では、パルス変調されたレーザ光
が被写体に照射され、その反射光がイメージインテンシ
ファイアが取付けられた2次元CCDセンサによって受
光され、電気信号に変換される。イメージインテンシフ
ァイアはレーザ光のパルス発光に同期したゲートパルス
によってシャッタ制御される。一方、国際公開97/01111
号公報に開示された装置では、パルス変調されたレーザ
光等の光が被写体に照射され、その反射光がメカニカル
又は液晶素子等から成る電気光学的シャッタと組み合わ
された2次元CCDセンサによって受光され、電気信号
に変換される。これらの3次元画像検出装置では、2次
元CCDセンサの各画素で受光される反射光の時間遅れ
を利用し、被写体までの距離を画素毎に検出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記3次元画像検出装
置において、CCDからの出力信号をデジタル信号に変
換するA/D変換器のビット数を変更することなく、測
距可能な距離レンジ(測距レンジ)を広くとり、かつ深
度方向の距離計測に関する測定精度を向上させる(信号
の量子化に伴う誤差を小さくする)には、測距レンジを
複数のレンジに分割し、分割されたレンジ毎に測距を行
なう必要がある。このとき、測距光の発光タイミングと
シャッタの駆動タイミングとをレンジ毎に調整すること
により、各レンジでの計測を行なう方法が考えられる。
しかし、測距光の発光タイミングとシャッタの駆動タイ
ミングとの調整は、光源やCCDを時間的に高精度に制
御する必要があり極めて困難である。
【0004】本発明は、反射光の時間遅れを利用し、被
写体までの距離を画素毎に検出する3次元画像検出装置
であって、測距レンジの深度が深く、かつ深度方向の距
離計測に対する測定精度の高い3次元画像検出装置を簡
単に得ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の3次元画像検出
装置は、被写体に測距光を照射し、その反射光を撮像部
で受光することにより被写体までの距離に対応する信号
を画素毎に画像信号として検出する3次元画像検出装置
であって、入力される信号を増幅する信号増幅手段と、
増幅手段における増幅率を制御する増幅率制御手段と、
入力される信号の偏倚を調整するバイアス調整手段と、
バイアス調整手段における偏倚量を制御する偏倚量制御
手段と、増幅率制御手段および偏倚量制御手段を駆動し
て、所定の距離範囲に対応する画像信号を所定の信号レ
ベルに変換する信号レベル変換手段とを備えることを特
徴としている。
【0006】好ましくは3次元画像検出装置は、入力さ
れるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換
手段を備え、信号レベル変換手段における所定の信号レ
ベルが、A/D変換手段へ入力可能な信号レベルに対応
している。
【0007】好ましくは、信号レベル変換手段におい
て、初めに増幅率制御手段を駆動し、次に偏倚量制御手
段を駆動することにより、画像信号を前記所定の信号レ
ベルに変換する。
【0008】好ましくは増幅率の制御は、第1の増幅率
と第1の増幅率よりも大きい第2の増幅率との間におい
て選択的に行われ、信号レベル変換手段における所定の
距離範囲が、第1の増幅率のもとでは検出可能な最大の
距離範囲に対応し、第2の増幅率のもとでは検出可能な
最大の距離範囲の一部の範囲に対応する。
【0009】好ましくは、第2の増幅率のもとでの信号
レベル変換手段における所定の距離範囲が複数設定さ
れ、検出可能な最大の距離範囲内にある任意の距離が、
複数設定された所定の距離範囲のうちの何れか1つに含
まれる。このとき好ましくは、複数の設定された所定の
距離範囲の各々が互いに重複しない。また、より好まし
くは、複数設定された所定の距離範囲の各々が、偏倚量
を制御することにより選択可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態
であるカメラ型の3次元画像検出装置の斜視図である。
【0011】カメラ本体10の前面において、撮影レン
ズ11の左上にはファインダ窓12が設けられ、右上に
はストロボ13が設けられている。カメラ本体10の上
面において、撮影レンズ11の真上には、測距光である
レーザ光を照射する発光装置(光源)14が配設されて
いる。発光装置14の左側にはレリーズスイッチ15と
液晶表示パネル16が設けられ、また右側にはモード切
替ダイヤル17とV/Dモード切替スイッチ18が設け
られている。カメラ本体10の側面には、ICメモリカ
ード等の記録媒体を挿入するためのカード挿入口19が
形成され、また、ビデオ出力端子20とインターフェー
スコネクタ21が設けられている。
【0012】図2は図1に示すカメラの回路構成を示す
ブロック図である。撮影レンズ11の中には絞り25が
設けられている。絞り25の開度はアイリス駆動回路2
6によって調整される。撮影レンズ11の焦点調節動作
およびズーミング動作はレンズ駆動回路27によって制
御される。
【0013】撮影レンズ11の光軸上には、CCD(撮
像部)28が配設されている。CCD28には、撮影レ
ンズ11によって被写体像が形成され、被写体像に対応
した電荷が発生する。CCD28における電荷の蓄積動
作、電荷の読出動作等の動作はCCD駆動回路30によ
って制御される。CCD28から読み出された電荷信号
(画像信号)は、ランダム雑音を低減するCDSアンプ
(相関二重サンプリング回路)29を経てゲインアンプ
31において増幅され、バイアス調整回路32へ出力さ
れる。バイアス調整回路32では、画像信号のバイアス
が調整され、その後、画像信号はA/D変換器32にお
いてアナログ信号からデジタル信号に変換される。デジ
タルの画像信号は、撮像信号処理回路33においてガン
マ補正等の処理を施され、画像メモリ34に一時的に格
納される。アイリス駆動回路26、レンズ駆動回路2
7、CCD駆動回路30、ゲインアンプ31、A/D変
換器32、撮像信号処理回路33はシステムコントロー
ル回路35によって制御される。
【0014】画像信号は画像メモリ34から読み出さ
れ、LCD駆動回路36に供給される。LCD駆動回路
36は画像信号に応じて動作し、これにより画像表示L
CDパネル37には、画像信号に対応した画像が表示さ
れる。
【0015】カメラをカメラ本体10の外部に設けられ
たモニターTV39とケーブルで接続すれば、画像メモ
リ34から読み出された画像信号はTV信号エンコーダ
38、ビデオ出力端子20を介してモニターTV39に
伝送可能である。またシステムコントロール回路35は
インターフェース回路40に接続されており、インター
フェース回路40はインターフェースコネクタ21に接
続されている。したがってカメラをカメラ本体10の外
部に設けられたコンピュータ41とインターフェースケ
ーブルを介して接続すれば、画像メモリ34から読み出
された画像信号をコンピュータ41に伝送可能である。
システムコントロール回路35は、記録媒体制御回路4
2を介して画像記録装置43に接続されている。したが
って画像メモリ34から読み出された画像信号は、画像
記録装置43に装着されたICメモリカード等の記録媒
体Mに記録可能である。
【0016】発光装置14は発光素子14aと照明レン
ズ14bにより構成され、発光素子14aの発光動作は
発光素子制御回路44によって制御される。発光素子1
4aはレーザダイオード(LD)であり、照射されるレ
ーザ光は被写体の距離を検出するための測距光として用
いられる。このレーザ光は照明レンズ14bを介して被
写体の全体に照射される。被写体で反射した光は撮影レ
ンズ11に入射する。この光をCCD28で検出するこ
とにより、被写体の表面形状に関する距離情報が得られ
る。
【0017】システムコントロール回路35には、レリ
ーズスイッチ15、モード切替ダイヤル17、V/Dモ
ード切替スイッチ18から成るスイッチ群45と、液晶
表示パネル(表示素子)16とが接続されている。
【0018】次に図3および図4を参照して、本実施形
態における距離測定の原理について説明する。なお図4
において横軸は時間tである。
【0019】距離測定装置Bから出力された測距光は被
写体Sにおいて反射し、図示しないCCDによって受光
される。測距光は所定のパルス幅Hを有するパルス状の
光であり、したがって被写体Sからの反射光も、同じパ
ルス幅Hを有するパルス状の光である。また反射光のパ
ルスの立ち上がりは、測距光のパルスの立ち上がりより
も時間δ・t(δは遅延係数)だけ遅れる。測距光と反
射光は距離測定装置Bと被写体Sの間の2倍の距離rを
進んだことになるから、その距離rは r=δ・t・C/2 ・・・(1) により得られる。ただしCは光速である。
【0020】例えば測距光のパルスの立ち上がりから反
射光を検知可能な状態に定め、反射光のパルスが立ち下
がる前に検知不可能な状態に切換えるようにすると、す
なわち反射光検知期間Tを設けると、この反射光検知期
間Tにおける受光量Aは距離rの関数である。すなわち
受光量Aは、距離rが大きくなるほど(時間δ・tが大
きくなるほど)小さくなる。
【0021】本実施形態では上述した原理を利用して、
CCD28に設けられ、2次元的に配列された複数のフ
ォトダイオードにおいてそれぞれ受光量Aを検出するこ
とにより、カメラ本体10から被写体Sの表面の各点ま
での距離をそれぞれ検出し、被写体Sの表面形状に関す
る3次元画像のデータを一括して入力している。
【0022】図5は、CCD28に設けられるフォトダ
イオード51と垂直転送部52の配置を示す図である。
図6は、CCD28を基板53に垂直な平面で切断して
示す断面図である。このCCD28は従来公知のインタ
ーライン型CCDであり、不要電荷の掃出しにVOD
(縦型オーバーフロードレイン)方式を用いたものであ
る。
【0023】フォトダイオード51と垂直転送部52は
n型基板53の面に沿って形成されている。フォトダイ
オード51は2次元的に格子状に配列され、垂直転送部
52は所定の方向(図5において上下方向)に1列に並
ぶフォトダイオード51に隣接して設けられている。垂
直転送部52は、1つのフォトダイオード51に対して
4つの垂直転送電極52a,52b,52c,52dを
有している。したがって垂直転送部52では、4つのポ
テンシャルの井戸が形成可能であり、従来公知のよう
に、これらの井戸の深さを制御することによって、信号
電荷をCCD28から出力することができる。なお、垂
直転送電極の数は目的に応じて自由に変更できる。
【0024】基板53の表面に形成されたp型井戸の中
にフォトダイオード51が形成され、p型井戸とn型基
板53の間に印加される逆バイアス電圧によってp型井
戸が完全空乏化される。この状態において、入射光(被
写体からの反射光)の光量に応じた電荷がフォトダイオ
ード51において蓄積される。基板電圧Vsub を所定値
以上に大きくすると、フォトダイオード51に蓄積した
電荷は、基板53側に掃出される。これに対し、転送ゲ
ート部54に電荷転送信号(電圧信号)が印加されたと
き、フォトダイオード51に蓄積した電荷は垂直転送部
52に転送される。すなわち電荷掃出信号によって電荷
を基板53側に掃出した後、フォトダイオード51に蓄
積した信号電荷が、電荷転送信号によって垂直転送部5
2側に転送される。このような動作を繰り返すことによ
り、垂直転送部52において信号電荷が積分され、いわ
ゆる電子シャッタ動作が実現される。
【0025】図7は本実施形態の距離情報検出動作にお
けるタイミングチャートであり、図1、図2、図5〜図
7を参照して本実施形態における距離情報検出動作につ
いて説明する。なお本実施形態の距離情報検出動作で
は、図4を参照して行なった距離測定の原理の説明とは
異なり、外光の影響による雑音を低減するために測距光
のパルスの立ち下がりから反射光を検知可能な状態に定
め、反射光のパルスが立ち下がった後に検知不可能な状
態に切換えるようにタイミングチャートを構成している
が原理的には何ら異なるものではない。
【0026】垂直同期信号(図示せず)の出力に同期し
て電荷掃出し信号(パルス信号)S1が出力され、これ
によりフォトダイオード51に蓄積していた不要電荷が
基板53の方向に掃出され、フォトダイオード51にお
ける蓄積電荷量はゼロになる(符号S2)。電荷掃出し
信号S1の出力の開始の後、一定のパルス幅を有するパ
ルス状の測距光S3が出力される。測距光S3が出力さ
れる期間(パルス幅)は調整可能であり、図示例では、
電荷掃出し信号S1の出力と同時に測距光S3がオフす
るように調整されている。
【0027】測距光S3は被写体において反射し、CC
D28に入射する。すなわちCCD28によって被写体
からの反射光S4が受光されるが、電荷掃出し信号S1
が出力されている間は、フォトダイオード51において
電荷は蓄積されない(符号S2)。電荷掃出し信号S1
の出力が停止されると、フォトダイオード51では、反
射光S4の受光によって電荷蓄積が開始され、反射光S
4と外光とに起因する信号電荷S5が発生する。反射光
S4が消滅すると(符号S6)フォトダイオード51で
は、反射光に基く電荷蓄積は終了するが(符号S7)、
外光のみに起因する電荷蓄積が継続する(符号S8)。
【0028】その後、電荷転送信号S9が出力される
と、フォトダイオード51に蓄積された電荷が垂直転送
部52に転送される。この電荷転送は、電荷転送信号の
出力の終了(符号S10)によって完了する。すなわ
ち、外光が存在するためにフォトダイオード51では電
荷蓄積が継続するが、電荷転送信号の出力が終了するま
でフォトダイオード51に蓄積されていた信号電荷S1
1が垂直転送部52へ転送される。電荷転送信号の出力
終了後に蓄積している電荷S14は、そのままフォトダ
イオード51に残留する。
【0029】このように電荷掃出し信号S1の出力の終
了から電荷転送信号S9の出力が終了するまでの期間T
U1の間、フォトダイオード51には、被写体までの距離
に対応した信号電荷が蓄積される。そして、反射光S4
の受光終了(符号S6)までフォトダイオード51に蓄
積している電荷が、被写体の距離情報と対応した信号電
荷S12(斜線部)として垂直転送部52へ転送され、
その他の信号電荷S13は外光のみに起因するものであ
る。
【0030】電荷転送信号S9の出力から一定時間が経
過した後、再び電荷掃出し信号S1が出力され、垂直転
送部52への信号電荷の転送後にフォトダイオード51
に蓄積された不要電荷が基板53の方向へ掃出される。
すなわち、フォトダイオード51において新たに信号電
荷の蓄積が開始する。そして、上述したのと同様に、電
荷蓄積期間TU1が経過したとき、信号電荷は垂直転送部
52へ転送される。
【0031】このような信号電荷S11の垂直転送部5
2への転送動作は、次の垂直同期信号が出力されるま
で、繰り返し実行される。これにより垂直転送部52に
おいて、信号電荷S11が積分され、1フィールドの期
間(2つの垂直同期信号によって挟まれる期間)に積分
された信号電荷S11は、その期間被写体が静止してい
ると見做せれば、被写体までの距離情報に対応してい
る。
【0032】以上説明した信号電荷S11の検出動作は
1つのフォトダイオード51に関するものであり、全て
のフォトダイオード51においてこのような検出動作が
行なわれる。1フィールドの期間における検出動作の結
果、各フォトダイオード51に隣接した垂直転送部52
の各部位には、そのフォトダイオード51によって検出
された距離情報が保持される。この距離情報は垂直転送
部52における垂直転送動作および図示しない水平転送
部における水平転送動作によってCCD28から出力さ
れる。
【0033】しかしCCD28により検出された反射光
には、被写体からの反射光以外に外光等の成分も含がれ
ており、これに起因する誤差が存在する。したがって、
これらの誤差を補正するには、反射光以外の光(外光)
による距離補正情報も検出する必要がある。
【0034】図9は、距離補正情報を考慮した距離情報
検出動作のフローチャートである。図1、図2、図7〜
図9を参照して、距離補正情報を考慮した距離情報検出
動作について説明する。なお図8は、距離補正情報の検
出動作におけるタイミングチャートである。
【0035】ステップ101では、垂直同期信号が出力
されるとともに測距光制御が開始される。すなわち発光
装置14が駆動され、パルス状の測距光S3が断続的に
出力される。次いでステップ102が実行され、CCD
28による検知制御が開始される。すなわち図7を参照
して説明した距離情報検出動作が開始され、電荷掃出し
信号S1と電荷転送信号S9が交互に出力されて、距離
情報の信号電荷S11が垂直転送部52において積分さ
れる。
【0036】ステップ103では、距離情報検出動作の
開始から1フィールド期間が終了したか否か、すなわち
新たに垂直同期信号が出力されたか否かが判定される。
1フィールド期間が終了すると、1フィールド期間にわ
たる信号電荷S11の積分が完了し、積分された信号電
荷がステップ104においてCCD28から出力され
る。この積分された信号電荷は距離情報に対応し、ステ
ップ105において画像メモリ34に一時的に記憶され
る。ステップ106では測距光制御がオフ状態に切換え
られ、発光装置14の発光動作が停止する。
【0037】ステップ107〜110では、距離補正情
報の検出動作(図8参照)が行なわれる。まずステップ
107では、垂直同期信号が出力されるとともにCCD
28による検知制御が開始される。すなわち発光装置1
4の発光動作が行なわれることなく、光源が消灯された
状態で、電荷掃出し信号S21と電荷転送信号S22が
交互に出力される。電荷蓄積時間TU1は図7に示す距離
情報検出動作と同じであるが、被写体に測距光が照射さ
れないため(符号S23)、反射光は存在せず(符号S
24)。したがって、距離情報の信号電荷は発生しない
が、CCD28には外光等の外乱成分が入射するため、
この外乱成分に対応した信号電荷S25が発生し、電荷
転送信号S22の出力によって、それまでフォトダイオ
ードに蓄積していた信号電荷S26が垂直転送部へ転送
される。この信号電荷S26は、外乱成分が距離情報に
及ぼす影響を補正するための、電荷蓄積時間TU1に対す
る距離補正情報に対応している。
【0038】ステップ108では、距離補正情報の検出
動作の開始から1フィールド期間が終了したか否か、す
なわち新たに垂直同期信号が出力されたか否かが判定さ
れる。1フィールド期間が終了すると信号電荷S26の
1フィールド期間にわたる積分が完了し、ステップ10
9においてこの積分された信号電荷がCCD28から出
力される。この積分された信号電荷は距離補正情報に対
応し、ステップ110において画像メモリ34に一時的
に記憶され、この距離情報検出動作のプログラムは終了
する。
【0039】以上のようにして検出された距離情報と距
離補正情報から、外光等の影響を除去した距離情報が得
られる。しかし、CCD28により検出された反射光
は、被写体の表面の反射率の影響も受けているため、こ
の反射光を介して得られた距離情報は反射率に起因する
誤差も含んでいる。
【0040】次に図10〜図12を参照して被写体表面
の反射率の影響に関する反射率情報の検出動作について
説明する。なお、反射率情報には、距離情報を検出した
ときと同様に、外光等に起因する誤差が存在するので、
これによる誤差の影響を補正するための反射率補正情報
も検出される。図10、図11は、反射率情報および反
射率補正情報の検出動作におけるタイミングチャートで
ある
【0041】ステップ201〜206では、反射率情報
の検出動作(図10参照)が行なわれる。ステップ20
1では、垂直同期信号が出力されるとともに測距光制御
が開始され、パルス状の測距光S33が断続的に出力さ
れる。ステップ202では、CCD28による検知制御
が開始され、電荷掃出し信号S31と電荷転送信号S3
5が交互に出力される。電荷掃出し信号S31が出力さ
れることによって、フォトダイオードにおける蓄積電荷
量はゼロになる(符号S32)。電荷掃出し信号S31
の出力が終了すると、測距光S33が出力され、CCD
には反射光S34が入射する。反射光S34が消滅した
後、電荷転送信号S35が出力される。すなわち反射率
情報の検出動作は、電荷掃出し信号S31の出力が終了
してから電荷転送信号S35の出力が終了するまでの電
荷蓄積期間TU2内に、反射光S34の全てが受光される
ように制御される。
【0042】このようにフォトダイオード51では、 反
射光S34を受光している間は反射光S34と外光に起
因する信号電荷S36が蓄積され、また、反射光S34
を受光していない間は外光のみに起因する信号電荷S3
7、S38が蓄積される。そして電荷転送信号S35の
出力により、それまでのフォトダイオードに蓄積されて
いた信号電荷S39が垂直転送部へ転送される。この信
号電荷S39は反射率情報に対応し、外光に基く成分
S’39を含んでいる。
【0043】ステップ203では、反射率情報検出動作
の開始から1フィールド期間が終了したか否か、すなわ
ち新たに垂直同期信号が出力されたか否かが判定され
る。1フィールド期間が終了すると信号電荷S39の1
フィールド期間にわたる積分が完了し、ステップ204
においてこの積分された信号電荷がCCD28から出力
される。この積分された信号電荷は反射率情報に対応
し、ステップ205において画像メモリ34に一時的に
記憶される。ステップ206では測距光制御がオフ状態
に切換えられ、発光装置14の発光動作が停止する。
【0044】ステップ207〜210では、反射率補正
情報の検出動作(図11参照)が行なわれる。ステップ
207では、垂直同期信号が出力されるとともにCCD
28による検知制御が開始される。すなわち発光装置1
4の発光動作が行なわれることなく、光源が消灯された
状態で、電荷掃出し信号S41と電荷転送信号S42が
交互に出力される。電荷蓄積時間TU2は図9に示す反射
率情報検出動作と同じであるが、被写体に測距光が照射
されないため(符号S43)、反射光は存在せず(符号
S44)。したがって、反射率情報の信号電荷は発生し
ないが、CCD28には外光等の外乱成分が入射するた
め、この外光等の外乱成分に対応した信号電荷S46が
発生し、電荷転送信号S42の出力によって、それまで
フォトダイオードに蓄積していた信号電荷S47が垂直
転送部へ転送される。この信号電荷S47は、外乱成分
が電荷蓄積時間TU2に対する反射率情報に及ぼす影響を
補正するための反射率補正情報に対応している。
【0045】ステップ208では、反射率補正情報の検
出動作の開始から1フィールド期間が終了したか否か、
すなわち新たに垂直同期信号が出力されたか否かが判定
される。1フィールド期間が終了すると信号電荷S47
の1フィールド期間にわたる積分が完了し、ステップ2
09においてこの積分された信号電荷がCCD28から
出力される。この積分された信号電荷は反射率補正情報
に対応し、ステップ210において画像メモリ34に一
時的に記憶される。
【0046】ステップ211では、距離情報検出動作
(図9)およびステッププ201〜210において得ら
れた距離情報、距離補正情報、反射率情報および反射率
補正情報を用いて距離データの演算処理が行なわれる。
ステップ212では、算出された距離データが記録媒体
Mにも記録(保存)され、この反射率情報の検出動作は
終了する。
【0047】次にステップ211において実行される演
算処理の内容を図7〜図11を参照して説明する。反射
率Rの被写体が照明され、この被写体が輝度Iの2次光
源と見做されてCCDに結像された場合を想定する。こ
のとき、電荷蓄積時間tの間にフォトダイオード51に
発生した電荷が積分されて得られる出力Snは、 Sn=k・R・I・t ・・・(2) で表される。ここでkは比例定数で、撮影レンズのFナ
ンバーや倍率等によって変化する。
【0048】被写体がレーザ等の光源からの光で照明さ
れる場合、輝度Iはその光源による輝度IS と背景光に
よる輝度IB との合成されたものとなり、 I=IS +IB ・・・(3) と表せる。
【0049】図7に示されるように電荷蓄積時間を
U1、測距光S3のパルス幅をTS 、距離情報の信号電
荷S12のパルス幅をTD とし、1フィールド期間中の
その電荷蓄積時間がN回繰り返されるとすると、得られ
る出力SM10は、 SM10=Σ(k・R(IS ・TD +IB ・TU1)) =k・N・R(IS ・TD +IB ・TU1) ・・・(4) となる。なお、パルス幅TD は TD =δ・t =2r/C ・・・(5) と表せる。
【0050】図10に示されるようにパルス状の電荷蓄
積時間TU2が、測距光S23の期間(パルス幅)TS
りも十分大きく、反射光の単位受光時間を全部含むよう
に制御された場合に得られる出力SM20は、 SM20=Σ(k・R(IS ・TS +IB ・TU2)) =k・N・R(IS ・TS +IB ・TU2) ・・・(6) となる。
【0051】図8に示されるように発光を止めて、図7
と同じ時間幅でのパルス状の電荷蓄積を行なった場合に
得られる出力SM11は、 SM11=Σ(k・R・IB ・TU1) =k・N・R・IB ・TU1 ・・・(7) となる。同様に、図11に示されるような電荷蓄積を行
なった場合に得られる出力SM21は、 SM21=Σ(k・R・IB ・TU2) =k・N・R・IB ・TU2 ・・・(8) となる。
【0052】(4)、(6)、(7)、(8)式から、 SD =(SM10−SM11)/(SM20−SM21) =TD /TS ・・・(9) が得られる。
【0053】上述したように測距光S3と反射光S4に
はそれぞれ外光等の外乱成分(背景光による輝度IB
が含まれている。(9)式のTD /TS は、測距光S3
を照射したときの被写体からの反射光S4の光量を、測
距光S3の光量によって正規化したものであり、これ
は、測距光S3の光量(図7の信号電荷S11に相当)
から外乱成分(図8の信号電荷S26に相当)を除去し
た値と、反射光S4の光量(図10の信号電荷S39に
相当)から外乱成分(図11の信号電荷S47に相当)
を除去した値との比に等しい。
【0054】(9)式の各出力値SM10、SM11、SM
20、SM21はステップ105、110、205、210
において、距離情報、距離補正情報、反射率情報、反射
率補正情報として画像メモリ34に格納されている。し
たがって、これらの情報に基いて、TD /TS が得られ
る。パルス幅Ts は既知であるから、(5)式とTD
S から距離rが得られる。すなわち 2r=C・TS ・(SM10−SM11)/(SM20−SM21) (10) より距離rが得られる。
【0055】次に図13、図14を参照して距離計測の
測定精度を向上させる方法について説明する。
【0056】図13は、測距レンジは広いが、距離計測
の測定精度は低いWideモードで撮影(測距)した場
合における、バイアス調整回路32からA/D変換器2
4へ出力される画像信号の出力レベルと被写体までの距
離との関係を模式的に表したものであり、横軸は被写体
までの距離、縦軸は画像信号の出力レベルを表してい
る。Vmin 〜Vmax はA/D変換器24の動作範囲であ
り、R0〜R3はWideモードにおける測距レンジ
(Wideレンジ)である。また、区間R0〜R1、区
間R1〜R2、区間R2〜R3は、Wideレンジを3
つの区間に等分割したものであり、それぞれ近距離レン
ジ、中距離レンジ、遠距離レンジである。
【0057】実線L0は、被写体までの距離と距離情報
に対応する画像信号の出力レベルとの関係を表してい
る。すなわち距離情報の検出動作において、被写体まで
の距離がR0のとき、バイアス調整回路32からA/D
変換器24へ出力される画像信号の出力はVmin であ
り、被写体までの距離がR3のときにはVmax である。
また、破線L0’は、被写体までの距離と反射率情報に
対応する画像信号の出力レベルとの関係を表している。
すなわち反射率情報の検出動作において、被写体までの
距離がR0のとき、バイアス調整回路32からA/D変
換器24へ出力される画像信号の出力はVmax であり、
被写体までの距離がR3のときにはVmin である。な
お、距離情報に対応する画像信号の出力レベルと、反射
率情報に対応する画像信号の出力レベルは、測距レンジ
において略同じ出力レベルになるように測距光の出力が
大まかに調整されている。
【0058】A/D変換器24が例えば8ビットで入力
信号を量子化するとすると、アナログの画像信号(Vmi
n 〜Vmax )は256(28 )のデジタル信号に変換さ
れる。したがって、例えば図13のように画像信号の出
力が距離と直線的な関係にあり、A/D変換器24が線
形量子化を行なう場合には、Wideモードにおける距
離の測定精度は(R3−R0)/256となる。
【0059】図14は、測距レンジを近距離レンジ、中
距離レンジ、遠距離レンジに限定する代わりに、各レン
ジにおける測定精度を向上させた近距離モード、中距離
モード、遠距離モードにおいて撮影(測距)を行なった
ときの被写体までの距離と画像信号の出力レベルとの関
係を模式的に表したものである。直線L1は、Wide
モードにおける距離情報の画像信号を表す直線L0(図
13)を3倍したものである。すなわち直線L1は、ゲ
インアンプ31におけるゲインをWideモードの3倍
にしたときにゲインアンプ31からバイアス調整回路3
2へ出力される距離情報の画像信号を表している。直線
L1’は、Wideモードにおける反射率情報の画像信
号を表す直線L0’(図13)を3倍したものであり、
L1と同様、ゲインアンプ31におけるゲインをWid
eモードの3倍にしたときにゲインアンプ31からバイ
アス調整回路32へ出力される反射率情報の画像信号を
表している。
【0060】直線L2は直線L1を下方へΔV1シフト
したものであり、直線L2が太い実線で描かれた区間R
0〜R1(近距離レンジ)においては、その出力レベル
はA/D変換器24の動作範囲内(Vmin 〜Vmax )に
ある。したがって、近距離レンジ内の距離は8ビットで
量子化され、その測定精度は(R0−R1)/256と
なり、Wideモードのときの3倍の精度となる。中距
離レンジ(区間R1〜R2)や遠距離レンジ(区間R2
〜R3)においても、近距離レンジの距離の計測と同様
に、直線L1を下方へΔV2、ΔV3シフトした直線L
3、L4の太い実線で描かれた部分が各レンジにおける
距離情報の画像信号を表している。したがって中距離モ
ード、遠距離モードにおいても、Wideモードのとき
の3倍の測定精度で各レンジの距離を測定することがで
きる。なお、距離情報の検出では、被写体までの距離が
増大するにしたがって画像信号の出力レベルが増大する
ので、目的とする距離レンジにおける画像信号の出力レ
ベルをA/D変換器24の動作範囲であるVmin 〜V
max に適合させるには、その距離レンジが遠距離にある
ときほど画像信号の下方へのシフト量を大きくしなけれ
ばならない。
【0061】直線L2’、L3’、L4’は、直線L
1’を下方へそれぞれΔV1、ΔV2、ΔV3シフトし
たものであり、各直線の太い破線部分がそれぞれ遠距離
レンジ、中距離レンジ、近距離レンジに対応している。
したがって、反射率情報の画像信号に関しても、近距離
モード、中距離モード、遠距離モードでは、Wideモ
ードの3倍の測定精度で検出することができる。なお、
反射率情報の検出では、被写体までの距離が増大するに
したがって画像信号の出力レベルが減少するので、目的
とする距離レンジにおける画像信号の出力レベルをA/
D変換器24の動作範囲であるVmin 〜Vmax に適合さ
せるには、その距離レンジが近距離にあるときほど画像
信号の下方へのシフト量を大きくしなければならない。
【0062】図15は、本実施形態のカメラにおいて実
行される撮影動作のプログラムのフローチャートであ
る。図15を参照して本実施形態で実行される撮影動作
について説明する。
【0063】ステップ301においてレリーズスイッチ
15が全押しされていることが確認されるとステップ3
02が実行され、ビデオ(V)モードと距離測定(D)
モードのいずれが選択されているかが判定される。これ
らのモード間における切替はV/Dモード切替スイッチ
18を操作することによって行なわれる。
【0064】Dモードが選択されていると判定されたと
きには、ステップ303においてWideモードが選択
されているか否かが判定される。Wideモードが選択
されていると判定されると、Wideモードの撮影動作
であるステップ310〜ステップ313が実行される。
【0065】ステップ310、ステップ311では、画
像信号のゲインおよびバイアスがWideモードにおけ
る所定の値にそれぞれ設定される。これらの設定は、ゲ
インアンプ31およびバイアス調整回路32を制御する
ことにより行われる。ステップ312では、図9のフロ
ーチャートを参照して説明した距離情報の検出動作が実
行される。その後ステップ313において図12を参照
して説明した反射率情報の検出動作が実行され、この撮
影動作は終了する。
【0066】ステップ303においてWideモードが
選択されていないと判定されると、ステップ304にお
いて近距離モードが選択されているか否かが判定され
る。近距離モードが選択されていると判定されると近距
離モードの撮影動作であるステップ320〜ステップ3
24が実行される。
【0067】ステップ320では、ゲインアンプ31の
ゲインがWideモードのときのゲイン(ステップ31
0での所定値)の例えば3倍に設定される。すなわち、
Wideモードのときの距離と画像信号との関係である
直線L0(図13)が、図14の直線L1で示される関
係になる。ステップ321では、近距離レンジにおける
距離情報の信号レベルがA/D変換器24の動作範囲に
適合するように画像信号のバイアスが設定される。すな
わち直線L1が下方へΔV1シフトされ直線L2となる
ように画像信号のバイアスがバイアス調整回路32によ
り調整される。ステップ322では、図9のフローチャ
ートで示された距離情報の検出動作が実行される。次に
ステップ323において、近距離レンジにおける反射率
情報の信号レベルがA/D変換器24の動作範囲に適合
するように画像信号のバイアスが設定される。すなわち
直線L1’が下方へΔV3シフトされ直線L4’となる
ように画像信号のバイアスがバイアス調整回路32によ
り調整される。その後ステップ324において図12の
フローチャートで示された反射率情報の検出動作が実行
され、この撮影動作は終了する。
【0068】ステップ304において近距離モードが選
択されていないと判定されると、ステップ305におい
て中距離離モードが選択されているか否かが判定され
る。中距離モードが選択されていると判定されると中距
離モードの撮影動作であるステップ330〜ステップ3
33が実行される。
【0069】ステップ330では、近距離モードのステ
ップ320と同様にゲインアンプ31のゲインがWid
eモードのときのゲインの3倍に設定され、Wideモ
ードのときの距離と画像信号との関係である直線L0
(図13)が、図14の直線L1のようになる。ステッ
プ331では、中距離レンジにおける距離情報の信号レ
ベルがA/D変換器24の動作範囲に適合するように画
像信号のバイアスが設定される。すなわち直線L1が下
方へΔV2シフトされ直線L3となるように画像信号の
バイアスがバイアス調整回路32により調整される。ス
テップ332では、図9のフローチャートで示された距
離情報の検出動作が実行される。次にステップ333に
おいて、図12のフローチャートで示された反射率情報
の検出動作が実行され、この撮影動作は終了する。な
お、中距離モードでは、反射率情報の検出における直線
L1’から直線L3’へのシフト量は、距離情報の検出
における直線L1から直線L3へのシフト量ΔV2に等
しいので、近距離モードのときのように、反射率情報の
検出(ステップ333)を行なう前に画像信号に対する
バイアスの調整をする必要がない。
【0070】ステップ305において中距離モードが選
択されていないと判定されると、ステップ306におい
て遠距離モードが選択されているか否かが判定される。
遠距離モードが選択されていると判定されると遠距離モ
ードの撮影動作であるステップ340〜ステップ344
が実行される。
【0071】ステップ340では、近距離モードや中距
離モードのときと同様に、ゲインアンプ31のゲインが
Wideモードのときの3倍に設定され、距離と画像信
号との関係が図14の直線L1で示される。ステップ3
41では、遠距離レンジにおける距離情報の信号レベル
がA/D変換器24の動作範囲に適合するように画像信
号のバイアスが設定される。すなわち直線L1が下方へ
ΔV3シフトされ直線L4となるように画像信号のバイ
アスがバイアス調整回路32により調整される。ステッ
プ342では、図9のフローチャートで示された距離情
報の検出動作が実行される。次にステップ343におい
て、遠距離レンジにおける反射率情報の信号レベルがA
/D変換器24の動作範囲に適合するように画像信号の
バイアスが設定される。すなわち直線L1’が下方へΔ
V1シフトされ直線L2’となるように画像信号のバイ
アスがバイアス調整回路32により調整される。その後
ステップ344において図12のフローチャートで示さ
れた反射率情報の検出動作が実行され、この撮影動作は
終了する。
【0072】ステップ306において遠距離モードが選
択されていないと判定されたときには、ステップ303
へ戻りステップ303以下の処理を繰り返し実行する。
なお、Wideモード、近距離モード、中距離モード、
遠距離モードにおけるモード間の切替はモード切替ダイ
ヤル17を操作することにより行われる。
【0073】一方、ステップ302においてVモードが
選択されていると判定されたときには、ステップ350
において測距光制御がオフ状態に切換えられるととも
に、ステップ351においてCCD28による通常の撮
影動作(CCDビデオ制御)がオン状態に定められ、ス
テップ352で撮像された画像データが記録媒体Mに記
録(保存)される。
【0074】以上のように、本実施形態によれば、測距
光の発光タイミングとシャッタの駆動タイミングとの調
整をする必要がなく、CCD28から出力される信号の
バイアスを調整するだけで簡単に、深度方向の測距レン
ジが広く、かつ測定精度の高い3次元画像検出装置が得
られる。すなわち、近距離モード、中距離モード、遠距
離モードを用いて撮影を行なうことにより、Wideモ
ードと同じレンジの測距が可能であり、分割された測距
レンジごとに距離は測定されるので、測定精度も高くす
ることができる。また、CCD28から出力される信号
のゲインを調整することにより、測定精度は粗いが広い
測距レンジを得られるWideモードと、測定精度は高
いが1回の撮影では狭い測距レンジしか得られない近距
離モード、中距離モード、遠距離モードとの間の切替が
簡単に行なえる。
【0075】なお、本実施形態では、ゲインが3倍にし
Wideレンジを3つのレンジに分割し、各レンジには
互いに重なる領域がなかったが、ゲインをn倍(nは整
数でなくともよい)にしWideレンジをn以上の数の
レンジに分割してもよく、重なる領域があってもよい。
また、Wideモードのゲインの例えば2倍、3倍、4
倍など、複数の倍率を用意し、測定精度を段階をおって
選択できるようにしてもよい。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、反射光の
時間遅れを利用し、被写体までの距離を画素毎に検出す
る3次元画像検出装置であって、測距レンジの深度が深
く、かつ深度方向の距離計測に対する測定精度の高い3
次元画像検出装置を簡単に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるカメラ型の3次元画像
検出装置の斜視図である。
【図2】図1に示すカメラの回路構成を示すブロック図
である。
【図3】測距光による距離測定の原理を説明するための
図である。
【図4】測距光、反射光、ゲートパルス、およびCCD
が受光する光量分布を示す図である。
【図5】CCDに設けられるフォトダイオードと垂直転
送部の配置を示す図である。
【図6】CCDを基板に垂直な平面で切断して示す断面
図である。
【図7】距離情報を検出する際のタイミングチャートで
ある。
【図8】距離補正情報を検出する際のタイミングチャー
トである。
【図9】距離情報検出動作のプログラムのフローチャー
トである。
【図10】反射率情報を検出する際のタイミングチャー
トである。
【図11】反射率補正情報を検出する際のタイミングチ
ャートである。
【図12】反射率情報検出動作のプログラムのフローチ
ャートである。
【図13】Wideモードでの撮影において検出される
距離情報および反射率情報に対する信号出力と被写体ま
での距離との関係を模式的に表したグラフである。
【図14】近距離モード、中距離モード、遠距離モード
での撮影において検出される距離情報および反射率情報
に対する信号出力と被写体までの距離との関係を模式的
に表したグラフである。
【図15】撮影動作のプログラムのフローチャートであ
る。
【符号の説明】
14 発光装置 24 A/D変換器 28 CCD 31 ゲインアンプ 32 バイアス調整回路
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA04 AA06 AA53 FF01 FF04 FF12 FF33 GG04 JJ03 JJ26 NN08 NN13 QQ03 QQ14 QQ24 SS13 5B057 BA02 BA26 BA29 CA08 CA12 CA16 DA07 DB02 DB09 DC02 5C061 AA29 AB03 AB06 AB08 AB17 AB24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体に測距光を照射し、その反射光を
    撮像部で受光することにより前記被写体までの距離に対
    応する信号を画素毎に画像信号として検出する3次元画
    像検出装置であって、 入力される信号を増幅する信号増幅手段と、 前記増幅手段における増幅率を制御する増幅率制御手段
    と、 入力される信号の偏倚を調整するバイアス調整手段と、 前記バイアス調整手段における偏倚量を制御する偏倚量
    制御手段と、 前記増幅率制御手段および前記偏倚量制御手段を駆動し
    て、所定の距離範囲に対応する前記画像信号を所定の信
    号レベルに変換する信号レベル変換手段とを備えること
    を特徴とする3次元画像検出装置。
  2. 【請求項2】 入力されるアナログ信号をデジタル信号
    に変換するA/D変換手段を備え、前記信号レベル変換
    手段における前記所定の信号レベルが、前記A/D変換
    手段へ入力可能な信号レベルに対応していることを特徴
    とする請求項1に記載の3次元画像検出装置。
  3. 【請求項3】 前記信号レベル変換手段において、初め
    に前記増幅率制御手段を駆動し、次に前記偏倚量制御手
    段を駆動することにより、前記画像信号を前記所定の信
    号レベルに変換することを特徴とする請求項1に記載の
    3次元画像検出装置。
  4. 【請求項4】 前記増幅率の制御が、第1の増幅率と前
    記第1の増幅率よりも大きい第2の増幅率との間におい
    て選択的に行われ、前記信号レベル変換手段における前
    記所定の距離範囲が、前記第1の増幅率のもとでは検出
    可能な最大の距離範囲に対応し、第2の増幅率のもとで
    は前記検出可能な最大の距離範囲の一部の範囲に対応す
    ることを請求項1に記載の3次元画像検出装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の増幅率のもとでの前記信号レ
    ベル変換手段における前記所定の距離範囲が複数設定さ
    れ、前記検出可能な最大の距離範囲内にある任意の距離
    が、前記複数設定された所定の距離範囲のうちの何れか
    1つに含まれることを特徴とする請求項4に記載の3次
    元画像検出装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の設定された所定の距離範囲の
    各々が互いに重複しないことを特徴とする請求項5に記
    載の3次元画像検出装置。
  7. 【請求項7】 前記複数設定された所定の距離範囲の各
    々が、前記偏倚量を制御することにより選択可能である
    ことを特徴とする請求項6に記載の3次元画像検出装
    置。
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