JP2016216800A - 金、銀の湿式電解採取方法および金、銀の湿式電解採取設備 - Google Patents

金、銀の湿式電解採取方法および金、銀の湿式電解採取設備 Download PDF

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Abstract

【課題】鉱石に不純物が含まれていても金、銀の回収効率を高くできる金、銀の湿式電解採取方法および金、銀の湿式電解採取設備を提供する。【解決手段】溶解液Sを使用して鉱石から金、銀を湿式電解採取する設備であって、溶解液Sを収容する収容槽2と、収容槽2内に設けられた、鉱石が載せられる鉱石保持部2gと、収容槽2内に配置された一対の電極11,12と、を備えており、一対の電極11,12のアノード電極11は、鉱石保持部2gにおいて鉱石が載せられる面に設置されている。鉱石を鉱石保持部2gに載せれば、金および/または銀をアノード電極11に接触させることができるので、一対の電極11,12間に電圧を印加すれば、大粒の金および/または銀であっても、溶解液Sに短時間で溶解させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、金、銀の湿式電解採取方法および金、銀の湿式電解採取設備に関する。さらに詳しくは、砒素などの不純物を含む鉱石から金または銀を採取する金、銀の湿式電解採取方法および金、銀の湿式電解採取設備に関する。
鉱石等に含まれる金や銀などの貴金属を回収する方法として、金や銀を錯イオンの形でシアン水溶液に溶解させて回収する方法が採用されている(例えば、特許文献1等参照)。金鉱山等では、破砕した金や銀を含有する鉱石を浮遊選鉱等の方法で選鉱して、得られた精鉱から高濃度シアン溶解工程(ILR工程)において金や銀を回収することが行われている。
ILR工程では、金や銀を溶解させた後、電解採取によって金や銀を回収するが、選鉱に含まれる大粒の金や銀(例えば1mm程度以上)は溶け切らずにその一部はロスとなっている。このため、ILR工程を行う前に、テーブル選鉱機により選鉱して、大粒の金や銀を回収することが行われている(例えば、特許文献2等参照)。
特開平6−145828号公報 特開2012−139675号公報
しかし、テーブル選鉱機でも、大粒の金や銀を完全に分離することは難しく、一部の大粒の金や銀は選鉱(尾鉱)中に残留する。すると、この尾鉱をそのままILR工程で使用した場合には、溶け切らない金や銀が発生するので、金や銀の回収ロスが発生してしまう。
テーブル選鉱機の尾鉱を乾式処理して大粒の金や銀を除去し、乾式処理後の尾鉱をILR工程に供給すれば、金や銀の回収ロスを抑えることができる可能性がある。しかし、尾鉱には硫砒鉄鉱などの砒素を含有する鉱石も含まれるので、乾式処理を行なった場合には、酸化した砒素が亜砒酸として蒸発する。すると、環境集塵設備などによって亜砒酸を回収する回収工程が必要になる。しかも、回収した後の亜砒酸を廃棄するために、亜砒酸を無害化処理する工程が必要になる。
本発明は上記事情に鑑み、鉱石に不純物が含まれていても金や銀の回収効率を高くできる湿式電解採取方法および金、銀の湿式電解採取設備を提供することを目的とする。
(金、銀の湿式電解採取設備)
第1発明の金、銀の湿式電解採取設備は、金、銀を溶解可能な溶解液を使用して鉱石から金、銀を湿式電解採取する設備であって、前記溶解液を収容する収容槽と、該収容槽内に設けられた、鉱石が載せられる鉱石保持部と、前記収容槽内に配置された一対の電極と、を備えており、該一対の電極のアノード電極は、前記鉱石保持部において鉱石が載せられる面に設置されていることを特徴とする。
第2発明の金、銀の湿式電解採取設備は、第1発明において、前記アノード電極は、鉱石が載せられる面にV字状の溝が形成されていることを特徴とする。
第3発明の金、銀の湿式電解採取設備は、第1または第2発明において、前記収容槽を振動させる振動手段を備えていることを特徴とする。
第4発明の金、銀の湿式電解採取設備は、第1、第2または第3発明において、前記アノード電極の近傍に前記溶解液を供給する溶解液供給手段が設けられていることを特徴とする。
第5発明の金、銀の湿式電解採取設備は、第4発明において、前記溶解液供給手段は、前記溶解液を前記アノード電極の近傍に供給する液供給部を複数備えていることを特徴とする。
第6発明の金、銀の湿式電解採取設備は、第4または第5発明において、前記溶解液がシアン溶液であり、前記溶解液供給手段は、前記シアン溶液に酸素を添加する酸素添加部を備えていることを特徴とする。
第7発明の金、銀の湿式電解採取設備は、第1乃至第6発明のいずれかにおいて、前記鉱石保持部に鉱石を供給する鉱石供給部と、前記収容槽内と外部との間を連通する鉱石排出部と、前記収容槽を振動させる振動手段と、を備えており、該鉱石排出部は、前記鉱石保持部と隣接する位置に、前記鉱石保持部から供給される鉱石を受け入れる鉱石受入口を有しており、該鉱石受入口は、前記アノード電極の表面よりも上方に設けられていることを特徴とする。
第8発明の金、銀の湿式電解採取設備は、第1乃至第7発明のいずれかにおいて、前記一対の電極のカソード電極を囲むようにフィルタ膜を備えていることを特徴とする。
第9発明の金、銀の湿式電解採取設備は、第8発明において、前記フィルタ膜内のカソード電極近傍に前記溶解液を供給することを特徴とする。
(金、銀の湿式電解採取方法)
第10発明の金、銀の湿式電解採取方法は、金、銀を溶解可能な溶解液を使用して鉱石から金、銀を湿式電解採取する方法であって、前記溶解液に浸漬された一対の電極におけるアノード電極上に鉱石を配置し、前記一対の電極間に電圧を印加することを特徴とする。
第11発明の金、銀の湿式電解採取方法は、第10発明において、前記一対の電極におけるアノード電極近傍に前記溶解液を供給することを特徴とする。
第12発明の金、銀の湿式電解採取方法は、第11発明において、前記溶解液がシアン溶液であることを特徴とする。
第13発明の金、銀の湿式電解採取方法は、第12発明において、前記一対の電極におけるアノード電極近傍に供給する前記溶解液に酸素を含有させることを特徴とする。
(金、銀の湿式電解採取方法)
第1発明によれば、鉱石を鉱石保持部に載せれば、金および/または銀をアノード電極に接触させることができるので、一対の電極間に電圧を印加すれば、大粒の金および/または銀であっても、溶解液に短時間で溶解させることができる。すると、本設備で処理された後の鉱石をILR工程に供給すれば、大粒の金および/または銀が鉱石中にほとんど存在しないので、ILR工程における鉱石の処理効率を高くすることができる。
第2発明によれば、V字状の溝に入った金および/または銀はアノード電極との接触面積も大きくなるので、金および/または銀への通電効率が良くなる。したがって、金および/または銀のシアン溶液への溶解性が高くなる。
第3発明によれば、振動によって重いものは下方に移動し軽いものは上方に移動するので、金および/または銀や、金および/または銀を含む鉱石は下方に移動する。すると、金および/または銀や、金および/または銀を含む鉱石をアノード電極に効果的に接触させることができるので、金および/または銀をシアン溶液に効率よく溶解させることができる。
第4発明によれば、電極近傍に溶解液を供給することによって、電極近傍の金イオンおよび/または銀イオンの濃度を低下させることができる。すると、金イオン濃度および/または銀イオン濃度の上昇に起因する金および/または銀の溶解効率の低下を防ぐことができる。
第5発明によれば、アノード電極の表面における溶解液の状態を調整できるので、金および/または銀を効率よく溶解させることができる。
第6発明によれば、電極近傍に供給するシアン溶液の酸素濃度を高くできるので、電極に印加する電圧を低くしても、金および/または銀のシアン溶液への溶解性を維持できる。すると、砒素などの不純物の溶解を低く抑えることができる。
第7発明によれば、振動によって鉱石が鉱石受入口に向かって移動すれば、鉱石を鉱石受入口に供給することができる。しかも、鉱石受入口がアノード電極の表面よりも上方に設けられているので、大粒の金および/または銀や、金および/または銀を含む鉱石は鉱石受入口に供給されにくくなる。すると、大粒の金および/または銀や、金および/または銀を含む鉱石の滞留時間が長くなるので、金および/または銀を効果的に溶解させることができる。
第8発明によれば、カソード電極で金および/または銀が還元される際に、不純物が混入することを防ぐことができる。
第9発明によれば、カソード電極近傍における金イオンおよび/または銀イオンの濃度をある程度高くできるので、金および銀の回収効率の低下を防ぐことができる。
(金、銀の湿式電解採取方法)
第10発明によれば、アノード電極に接触した金および/または銀は溶解液に溶解しやすくなる。したがって、大粒の金および/または銀であっても、短時間で溶解液に溶解させることができる。そして、本方法で処理された後の鉱石をILR工程に供給すれば、大粒の金および/または銀が鉱石中にほとんど存在しないので、ILR工程における鉱石の処理効率を高くすることができる。
第11発明によれば、カソード電極近傍における金イオンおよび/または銀イオンの濃度をある程度高くできるので、金および銀の回収効率の低下を防ぐことができる。
第12発明によれば、硫砒鉄鉱はシアン溶液には溶解しにくいので、金および/または銀を硫砒鉄鉱から容易に分離して回収することができる。
第13発明によれば、酸素を富化したシアン溶液をアノード電極近傍に供給できるので、金や銀の溶解を促進することができる。しかも、電極に印加する電圧を低くしても、金および/または銀のシアン溶液への溶解性を維持できる。すると、砒素などの不純物の溶解を抑えることができる。
本実施形態の湿式電解採取設備1の概略説明図である。 (A)は本実施形態の湿式電解採取設備1の鉱石Tを供給していない状態の概略平面図であり、(B)はアノード電極11の概略部分断面図である。 他の実施形態の湿式電解採取設備1の概略説明図である。
本発明の金、銀の湿式電解採取設備は、金や銀が含まれる物質から金や銀を回収する設備であって、金や銀を溶解液に溶解した後、電解採取によって溶解液から金や銀を回収する方法を採用した設備である。
そして、本発明の金、銀の湿式電解採取設備では、金や銀を溶解液に溶解させる際に、溶解液中の金や銀に電圧を印加して、金や銀を酸化するようにしたことに特徴を有するものである。
(溶解液)
なお、本発明の金、銀の湿式電解採取設備において使用される溶解液はとくに限定されない。金や銀と反応して、金や銀を溶解させることができる成分を含むものであればよい。例えば、シアン化カリウムやシアン化ナトリウム、シアン化カルシウム等を含むシアン溶液やチオ尿素、ヨウ素ヨウ化カリウム等を使用することができる。つまり、溶解液中において、金や銀を電極(アノード電極)に接触させて電圧を印加すると、上記溶解液に含まれる成分と金や銀が反応して錯体を形成するものであればよい。
例えば、シアン化カリウムを含むシアン溶液を使用した場合には、以下の反応によって、金や銀は錯体を形成する。したがって、金や銀をシアン溶液に溶解させることができる。

(金の反応式)
4Au+8NaCN+2HO+O→4NaAu(CN)+4NaOH・・(1)

(銀の反応式)
4Ag+8NaCN+2HO+O→4NaAg(CN)+4NaOH・・(2)
(処理物質)
また、本発明の金、銀の湿式電解採取設備によって、金や銀を回収する物質(処理物質)はとくに限定されない。例えば、破砕した鉱石を浮遊選鉱等によって選別して得られた精鉱や、かかる精鉱をテーブル選鉱した後の鉱石などを処理物質として挙げることができる。
とくに、大粒(例えば1mm以上)の金や銀を含む処理物質から金や銀を回収する設備や、処理物質中に砒素やアンチモン、ビスマス等の不純物が含有する処理物質から金や銀を回収する設備に適している。例えば、ILR工程を有するプラントであれば、ILR工程に供給する前の精鉱などの鉱石を処理する設備として、本発明の金、銀の湿式電解採取設備を採用することができる。
以下では、本発明の金、銀の湿式電解採取設備によって、精鉱をテーブル選鉱して得られた鉱石から金および/または銀を回収する場合を代表として説明する。
また、鉱石には、金粒および/または銀粒、金および/または銀を含む鉱石、金、銀をいずれも含まない鉱石、が混在している。以下では、金粒、銀粒、金および/または銀を含む石を合せて金銀含有粒という。
(金、銀の湿式電解採取設備1)
図1は、本実施形態の金、銀の湿式電解採取設備1(以下、単に湿式電解採取設備1という)を示している。この湿式電解採取設備1では、溶解液Sが収容され鉱石Tが処理される収容槽2と、収容槽2に鉱石Tを供給する鉱石供給部3と、処理後の鉱石を収容槽2から排出する鉱石排出部4と、を備えている。また、収容槽2内には、鉱石Tに電圧を印加する一対の電極11,12が浸漬されている。この一対の電極11,12のうち、アノード電極11は、その表面に鉱石T(つまり金銀含有粒)が載せられた状態となるように配置されている。そして、収容槽2には、収容槽2に振動を加える振動手段20が設けられている。
かかる構成であるので、鉱石供給部3から収容槽2のアノード電極11上に鉱石Tを供給すれば、振動手段20から加えられる振動によって、鉱石Tは徐々に鉱石排出部4に向かって移動する。鉱石Tが鉱石排出部4まで移動するにはある程度の時間を要するので、その間に、鉱石T中の金および/または銀が溶解液Sに溶解する。そして、溶解した金および/または銀を、カソード電極12の表面に析出させて回収することができる。
しかも、鉱石T中の金銀含有粒に通電させることができれば(例えば、金銀含有粒がアノード電極11と接触していれば)、金および/または銀の溶解性が高くなる。したがって、大粒の金および/または銀であっても、溶解液Sに短時間で溶解させることができる。
そして、湿式電解採取設備1によって処理された後の鉱石Tは鉱石排出部4に供給されるので、鉱石排出部4から鉱石Tを外部に排出することができる。この鉱石Tには大粒の金および/または銀がほとんど存在しない。したがって、鉱石排出部4から排出された金および/または銀をわずかに含む鉱石TをILR工程に供給すれば、ILR工程における鉱石Tの処理効率を高くすることができる。つまり、ILR工程で使用する溶解液(シアン溶液)の量を少なくでき、溶解液(シアン溶液)の濃度も抑えることができる。そして、ILR工程における鉱石Tの処理時間も短縮することができる。
また、溶解液Sにシアン溶液を使用した場合には、鉱石T中に硫砒鉄鉱(FeAsS)が含まれていても、硫砒鉄鉱はシアン溶液Sに溶解しにくいので、金および/または銀を硫砒鉄鉱から容易に分離して回収することができる。言い換えれば、硫砒鉄鉱の形態を変えることなく(鉱石のまま)、金および/または銀から分離して硫砒鉄鉱を回収することができる。すると、回収された硫砒鉄鉱は、鉱石の状態のままで埋設処理などに使用できる。また、硫砒鉄鉱を分離する過程で亜砒酸も発生しないので、亜砒酸を分離するための設備が不要である。つまり、環境集塵設備の強化や亜砒酸の廃棄処理工程が不要である。したがって、プラント設備が複雑化しないし、余分な設備費用も発生しない。
(振動の効果)
さらに、収容槽2を振動させてアノード電極11の表面に配置された鉱石Tに振動が加わると、鉱石Tは、重いもの(比重の大きいもの)が下方に、軽いもの(比重の小さいもの)が上方に移動する。例えば、金銀含有粒はそれ以外の粒よりも重いので下方に移動し、金銀含有粒以外の軽い粒は上方に移動する。すると、アノード電極11の表面上には、下から上に向かって重いものから軽いものとなるように、鉱石Tが積層された状態となる。
例えば、図1に示すように、アノード電極11の表面上に金銀含有粒の層(図1ではAuとAuBiの層が該当する)が形成され、その上に硫砒鉄鉱の層、軽石の層が順に形成される。すると、金銀含有粒がアノード電極11の表面と接触しやすくなるので、金銀含有粒に含まれる金や銀の粒を溶解させやすくなる。
また、金銀含有粒の層内でも、金銀含有粒に含まれる金や銀の量が多いものほど下方に配置されるので、大粒の金や銀がアノード電極11の表面に接触しやすくなる。したがって、大粒の金や銀を優先的に溶解させることができる。また、金や銀が溶解した金銀含有粒は軽くなるので、軽くなった金銀含有粒は上方に移動してアノード電極11から離れる。代わって、上方に位置していた金銀含有粒がアノード電極11に接触するようになる。つまり、金や銀の含有量が多い金銀含有粒を選択的にアノード電極11に接触させることができるので、金や銀を溶解して回収する効率を高くすることができる。
(溶解液S供給効果)
また、アノード電極11の表面に、収容槽2内において、アノード電極11から離れた位置の溶解液Sを供給するようになっていることが望ましい。この場合、アノード電極11の表面における金や銀の溶解性の低下を抑制することができる。その理由を、溶解液Sとしてシアン溶液を使用した場合を例にして説明する。
金がシアン溶液Sに溶解することによってジシアノ金酸イオン(Au(CN)2 -)が形成されるので、アノード電極11の近傍でも、ジシアノ金酸イオン(Au(CN)2 -)濃度が次第に高くなる。ジシアノ金酸イオン(Au(CN)2 -)濃度が高くなると、相対的に金を溶解する遊離シアンの量が減少し金がシアン溶液Sに溶解しにくくなる。しかし、上記のように、アノード電極11の表面近傍に、アノード電極11から離れた位置のシアン溶液S、つまり、ジシアノ金酸イオン(Au(CN)2 -)濃度が低く、遊離シアン濃度が高いシアン溶液Sをアノード電極11の表面を供給すれば、アノード電極11の表面近傍のシアン溶液Sの遊離シアン濃度を高くすることができる。すると、アノード電極11の表面における金の溶解性の低下を抑制することができる。銀の場合も同様である。
アノード電極11の表面に溶解液Sを供給する方法はとくに限定されない。例えば、図1に示すような構造を有する溶解液供給手段30を採用することができる。図1において、符号31は、溶解液供給手段30の供給管を示している。この供給管31は、一端が収容槽2内においてアノード電極11から離れた位置に配置されており、他端がアノード電極11の表面近傍に配置されている。この供給管31の他端部は、その軸方向がアノード電極11の表面に対してほぼ直交するように配設されている。そして、供給管31にはポンプ30pが設けられているので、ポンプ30pを作動させれば、アノード電極11の表面に溶解液Sを供給することができる。なお、図1における供給管31の他端部が、特許請求の範囲にいう液供給部に相当する。
また、図1では、供給管31を一本の管で形成しているが、供給管31の他端部(アノード電極11側の端部)に、液供給部32として、複数本の管状部32aからを設けてもよい(図3参照)。かかる複数本の管状部32aを有する液供給部32を設ければ、アノード電極11の複数個所に溶解液Sを供給することができる。この場合、複数本の管状部32aから供給する溶解液Sの流量は、全て同じ流量にしてもよいし、管状部32a毎に流量を変更してもよい。管状部32a毎に流量を変更した場合には、アノード電極11の表面の位置の状態に応じて溶解液Sの状態を適切な状態に調整することができる。なお、各管状部32aの流量調整は、各管状部32aにバルブなどを設けることで行うことができる。
(溶解液S供給の他の効果)
また、アノード電極11の表面近傍に供給管31から溶解液Sを供給した場合、アノード電極11の表面に形成される液流によって、堆積した鉱石Tが移動しやすい状態となる。すると、収容槽2を振動させた際に、上述したような鉱石Tの置換を生じさせやすくなる。
なお、供給管31から流出させる液流の強さはとくに限定されない。しかし、液流が強すぎると鉱石Tを攪拌してしまうので、ある程度弱い液流とすることが望ましい。例えば、供給管31から流出した溶解液Sが堆積された鉱石Tの表面からしみだす程度に調整する。すると、鉱石Tの置換は促進されるが、攪拌は生じないようにすることができる。
なお、溶解液供給手段30は上記のごとき構成に限定されない。例えば、アノード電極11の表裏を貫通する貫通孔を設けておき、その貫通孔から液流が吹き出すようにしてもよい。
また、溶解液供給手段30によってアノード電極11の表面に供給される溶解液Sは、必ずしも、収容槽2内の溶解液Sに限定されない。しかし、収容槽2内の溶解液Sを供給するようにすれば、収容槽2内の溶解液Sを有効活用できる。
(酸素添加)
また、溶解液供給手段30は、吸引した溶解液Sをそのままアノード電極11の近傍に供給してもよい。溶解液Sとしてシアン溶液を用いた場合には、酸素が富化された溶解液Sを供給すれば、金や銀の溶解を促進することができる。酸素が富化されたシアン溶液をアノード電極11の近傍に供給すれば、以下の式(3)に示す反応式において、右方向への反応が促進されるので、金や銀の溶解を促進することができる。

4Au+8NaCN+2HO+O2→4NaAu(CN)+4NaOH・・(3)
溶解液S(シアン溶液)の酸素を富化する方法はとくに限定されない。例えば、図3に示すように、酸素添加部35を設けて、溶解液S(シアン溶液)に酸素を含むガスを曝気すれば、溶解液S(シアン溶液)に含まれる酸素濃度を高くすることができる。なお、供給するガスは、純酸素に限らず、空気、過酸化水素等の酸素を含むものを適宜用いることができる。
そして、溶解液S(シアン溶液)の酸素が富化されれば、一対の電極11,12間に印加する電圧を低くしても、金および/または銀の溶解液S(シアン溶液)への溶解性を維持できる。すると、砒素Asなどの不純物の溶解を抑えることができる。
(装置各部の説明)
つぎに、上述した湿式電解採取設備1の各部の構成を詳細に説明する。
(収容槽2)
まず、図1および図2に示すように、収容槽2は、底面が平坦面に形成された平面視略矩形状に形成された容器である。この収容槽2は、溶解液Sを収容するものであり、溶解液Sによって損傷しない(腐食などしない)素材(例えば、ポリエチレン(PE)、塩化ビニール等)によって形成されている。
この収容槽2の内底面には、堰部2sが設けられており、この堰部2sによって、収容槽2の内底面近傍を、鉱石保持部2gと鉱石排出部4に分離している(図2参照)。この堰部2sを設けることによって、堰部2sと壁面との間に形成された鉱石保持部2gに鉱石Tを保持しておくことができる。すると、鉱石供給部3から収容槽2に供給された鉱石Tを滞留させることができる。しかも、堰部2sを設けることによって、堰部2sよりも上方に位置する鉱石Tだけを鉱石排出部4に排出することができる。つまり、硫砒鉄鉱や軽石などのように、金銀含有粒よりも軽いものを選択的に鉱石排出部4に排出することができ、金銀含有粒のうち比重の大きいもの(大粒の金や銀など)が鉱石排出部4に排出されにくくすることができる。
なお、堰部2sは、その高さが固定されていてもよいが、その高さを変更できるような構成としてもよい。例えば、収容槽2の内底面に固定されたベース部bから出没する板状の部材pを設ける。すると、部材pの突出量を調整することによって、鉱石保持部2g内に滞留させる鉱石Tの量や、鉱石Tの滞留時間(つまり金および/または銀を溶解させる時間)を調整することができる。
また、収容槽2の形状は、上記したような形状に限られず、種々の形状の容器を使用することができる。
(鉱石供給部3)
図1に示すように、鉱石供給部3は、漏斗状の収容部3aとバルブV等を備えた供給管3bとを備えている。鉱石供給部3の供給管3bは、その下端が収容槽2の内底面に設けられたアノード電極11の上方に配置されている。したがって、バルブV等を開閉すれば、収容部3a内の鉱石Tを、間欠的に収容槽2内のアノード電極11の表面上に供給することができる。
なお、供給管3bの下端とアノード電極11の表面との距離は、ある程度間隔を有していることが望ましい。その場合、供給管3bの下端から排出された鉱石Tは、比重の大きいものが速く沈降する。つまり、金銀含有粒が速く沈み、他はそれよりも遅く沈む。すると、アノード電極11の表面に鉱石Tが堆積される際に、金銀含有粒をアノード近傍に配置させやすくなるので、金銀含有潰金に含まれる金や銀を溶解させやすくなる。
(鉱石排出部4)
この収容槽2の内底面には、堰部2sによって鉱石保持部2gと分離された鉱石排出部4が設けられている。この鉱石排出部4は、上部に開口(鉱石受入口)を有する収容空間4aを有しており、この収容空間4aは鉱石排出部4の下端に接続されたバルブV等を備えた配管4bによって外部と連通されている。
したがって、堰部2sの上端よりも上方に位置する鉱石Tは、徐々に堰部2sを越えて開口から収容空間4a内に供給される。バルブV等を閉じておけば、供給された鉱石Tを収容空間4a内に溜めておくことができる。そして、バルブV等を開けば、収容空間4a内から鉱石T(同時に溶解液S)を外部に排出できる。
なお、鉱石排出部4から鉱石Tを外部に排出する際に、溶解液Sも排出される。このため、鉱石排出部4に、鉱石Tと溶解液Sを分離するフィルタを設けて、鉱石Tだけを次工程(例えばILR工程)に供給してもよい。例えば、次工程がILR工程の場合には、溶解液Sとしてシアン溶液を使用するが、湿式電解採取設備1に使用するシアン溶液の量は、通常、ILR工程で使用するシアン溶液よりも非常に少ない。したがって、固液分離せずシアン溶液を含んだまま鉱石TをILR工程に入れるようにしてもよい。
また、上記のように収容槽2を振動させた場合、鉱石排出部4の収容空間4a内において、鉱石Tが密集して詰りやすくなる。そこで、鉱石排出部4に詰り防止機能を設けてもよい。例えば、鉱石排出部4に打撃などによって衝撃を加える機構や、収容空間4a内に予め細い棒などを入れておく構成等を採用することができる。すると、衝撃によって鉱石Tがほぐれたり、細い棒を抜き取ることによって鉱石Tをばらしたりすることができる。
(振動手段20)
図1に示すように、湿式電解採取設備1は、収容槽2を振動させる振動手段20を備えている。この振動手段20は、収容槽2を振動させることができるものであればよく、その構成や収容槽2に振動を発生させる方法等は限定されない。例えば、収容槽2に打撃を加えて振動させるものや、モータ等の主軸に偏心した回転体を取り付けた振動発生源を有するもの等を振動手段20として採用することができる。
なお、振動手段20は必ずしも設けなくてもよく、人の手や機械によって収容槽2に衝撃等を加えて、収容槽2を振動させてもよい。
また、収容槽2に振動を加えずに処理を行ってもよい。しかし、収容槽2を振動させれば、上述したように、アノード電極11表面上の鉱石Tの位置を入れ替えることができるので、金銀含有粒をアノード電極11の表面と接触させやすくなり、金および/または銀の回収効率を高めることができる。
(一対の電極11,12)
図1に示すように、湿式電解採取設備1は、一対の電極11,12を備えている。この一対の電極11,12は、いずれも収容槽2の溶解液Sに浸漬するように設けられており、電源装置B(図示せず)に電気的に接続されている。このため、電源装置Bから一対の電極11,12間に所定の電圧を印加すれば、アノード電極11の表面では金属等を酸化することができ、カソード電極12の表面では金属等を還元することができる。
なお、一対の電極11,12の素材は、電圧を加えても溶解液Sに溶けない素材であれば、とくに限定されない。例えば、チタン板によって一対の電極11,12を形成することができる。
(アノード電極11)
一対の電極11,12のうち、アノード電極11は、収容槽2の内底面に配置されている。具体的には、堰部2sによって鉱石排出部4と分離された鉱石保持部2gに配置されている(図2参照)。このアノード電極11は略平板状に形成されており、その裏面が収容槽2の内底面に密着し、その表面が上方を向いた状態となるように配置されている。したがって、鉱石供給部3から鉱石保持部2gに鉱石Tが供給されれば、アノード電極11の表面上に鉱石Tを載せることができる。
このアノード電極11の表面には、複数本の溝11hが形成されている。この複数本の溝11hは、断面略V字状に形成されている。このV字状の溝11hをアノード電極11の表面に形成しておけば、溝11hに入った金銀含有粒とアノード電極11の接触面積が大きくなる。すると、金銀含有粒の金および/または銀への通電効率が良くなる。したがって、アノード電極11の表面にV字状の溝11hを形成しておけば、金および/または銀の溶解液Sへの溶解性を高くすることができる。
とくに、アノード電極11にV字状の溝11hが形成されている場合には、収容槽2を振動させれば、V字状の溝に入った鉱石Tの密集度を高くできる。また、金銀含有粒とアノード電極11の接触面積をより大きくできる。すると、金銀含有粒をアノード電極11に効果的に接触させることができるので、金および/または銀を溶解液Sに効率よく溶解させることができる。
なお、溝11hの深さや開口幅、開口角度等は、鉱石Tに含まれる金銀含有粒の大きさ等に合わせて適宜設定すればよい。例えば、溝11hの深さは、平均的に滞留する純金粒の大きさ程度にすれば、純金粒に通電させやすくなるので、好ましい。
また、溝11hは必ずしも設けなくてもよい。その場合でも、アノード電極11の表面に接した金銀含有粒の金および/または銀に通電できる。すると、溶解液Sとの反応だけで溶解する場合よりも、金および/または銀の溶解液Sへの溶解性を高くすることができる。
(カソード電極12)
一対の電極11,12のうち、カソード電極12は、アノード電極11からある程度離れた位置に配置されている。例えば、カソード電極12は、その下部が溶解液Sに浸漬された状態となるように、収容槽2の上部に配置されている。
このカソード電極12は、その周囲がフィルタ膜13fで覆われている。具体的には、フィルタ膜13fは、微細なゴミ等の不純物を濾過する機能(フィルタ機能)を有する素材によって形成された袋状の部材である。そして、この袋状のフィルタ膜13f内にカソード電極12が収容されている。このように、カソード電極12がフィルタ膜13fよって覆われていれば、カソード電極12近傍に不純物が存在しない状態で金および/または銀を還元することができる。すると、カソード電極12において金および/または銀が還元される際に、不純物が混入することを防ぐことができる。
(印加電圧について)
一対の電極11,12間に印加する電圧は、金および/または銀を溶解させることができる電圧であればよく、とくに限定されない。しかし、一対の電極11,12間に印加する電圧を高くし過ぎると、金および/または銀以外の金属(不純物)も溶解してしまう可能性がある。逆に、一対の電極11,12間に印加する電圧が低すぎると、金および/または銀が十分に溶解しなくなる。したがって、一対の電極11,12間に印加する電圧は、鉱石Tに含まれる不純物を考慮して、適切な電圧に調整することが望ましい。
(フィルタ膜13fについて)
フィルタ膜13fは必ずしも設けなくてもよいが、フィルタ膜13fを設けておけば、上述したような効果を得ることができる。かかるフィルタ膜13fの素材は、とくに限定されない。例えば、液中を浮遊するような細かな不純物が無い場合であれば、一般的な素材で形成された布などをフィルタ膜13fとして使用することができる。この場合でも、布の目よりも大きなゴミ等がカソード電極12に接近することを防止することができる。
また、カソード電極12の近傍では、還元により金酸を含むイオン(例えば、ジシアノ金酸イオン(Au(CN)2 -)等)が消費され、金が析出する。カソード電極12の近傍に溶解液Sの流れがある場合には、金酸を含むイオンの濃度はある程度一定に保たれる。しかし、上述したように、フィルタ膜13fを設けた場合には、カソード電極12の近傍における溶解液Sの流れが少なくなる。すると、カソード電極12の近傍における金酸を含むイオンの濃度が低くなって、金の回収効率が悪くなる。そこで、溶解液供給手段30の供給管31に分岐管33を設けて、この分岐管33から溶解液Sをフィルタ膜13f内に供給するようにする。すると、金酸を含むイオンを順次カソード電極12の近傍に供給できるので、金の回収効率の低下を防ぐことができる。同様の理由で、銀の回収率の低下も防ぐことができる。ただし、この場合、分岐管33から供給される溶解液Sに上述した不純物等が含まれないようにすることが望ましい。例えば、溶解液供給手段30の供給管31の吸引口にフィルタ膜13fと同等の素材や同等の機能を有する濾過部材を設けたり、溶解液供給手段30の供給管31の途中に不純物等を除去する浄化部33f(図3参照)を設けたりすればよい。
(湿式電解採取設備1の他の例)
上記例では、鉱石供給部3と鉱石排出部4を設けて、鉱石Tをほぼ連続的(間欠供給、間欠排出も含まれる)に処理する場合を説明した。しかし、湿式電解採取設備1は、バッチ処理で鉱石Tを処理してもよい。例えば、所定の量の鉱石Tを収容槽2に供給して、処理が完了した後、収容槽2の鉱石Tを全量排出して、再度所定の量の鉱石Tを収容槽2に供給するような構成としてもよい。かかるバッチ処理を行う場合に、湿式電解採取設備1は上記のような鉱石供給部3や鉱石排出部4を設けなくてもよくなるので、設備を簡素化できる。もちろん、バッチ処理を行う場合でも、鉱石供給部3や鉱石排出部4を湿式電解採取設備1に設けてもよい。
本発明の金、銀の湿式電解採取設備は、砒素等の不純物を含有する精鉱等から金および銀を採取する設備に適している。
1 湿式電解採取設備
2 収容槽
3 鉱石供給部
4 鉱石排出部
11 アノード電極
11h 溝
12 カソード電極
13f フィルタ膜
20 振動手段
30 溶解液供給手段
32 液供給部
35 酸素添加部
S 溶解液
T 鉱石

Claims (13)

  1. 金、銀を溶解可能な溶解液を使用して鉱石から金、銀を湿式電解採取する設備であって、
    前記溶解液を収容する収容槽と、
    該収容槽内に設けられた、鉱石が載せられる鉱石保持部と、
    前記収容槽内に配置された一対の電極と、を備えており、
    該一対の電極のアノード電極は、
    前記鉱石保持部において鉱石が載せられる面に設置されている
    ことを特徴とする金、銀の湿式電解採取設備。
  2. 前記アノード電極は、
    鉱石が載せられる面にV字状の溝が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の金、銀の湿式電解採取設備。
  3. 前記収容槽を振動させる振動手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の金、銀の湿式電解採取設備。
  4. 前記アノード電極の近傍に前記溶解液を供給する溶解液供給手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の金、銀の湿式電解採取設備。
  5. 前記溶解液供給手段は、
    前記溶解液を前記アノード電極の近傍に供給する液供給部を複数備えている
    ことを特徴とする請求項4記載の金、銀の湿式電解採取設備。
  6. 前記溶解液がシアン溶液であり、
    前記溶解液供給手段は、
    前記シアン溶液に酸素を添加する酸素添加部を備えている
    ことを特徴とする請求項4または5記載の金、銀の湿式電解採取設備。
  7. 前記鉱石保持部に鉱石を供給する鉱石供給部と、
    前記収容槽内と外部との間を連通する鉱石排出部と、
    前記収容槽を振動させる振動手段と、を備えており、
    該鉱石排出部は、
    前記鉱石保持部と隣接する位置に、前記鉱石保持部から供給される鉱石を受け入れる鉱石受入口を有しており、
    該鉱石受入口は、
    前記アノード電極の表面よりも上方に設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の金、銀の湿式電解採取設備。
  8. 前記一対の電極のカソード電極を囲むようにフィルタ膜を備えている
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の金、銀の湿式電解採取設備。
  9. 前記フィルタ膜内のカソード電極近傍に前記溶解液を供給する
    ことを特徴とする請求項8記載の金、銀の湿式電解採取設備。
  10. 金、銀を溶解可能な溶解液を使用して鉱石から金、銀を湿式電解採取する方法であって、
    前記溶解液に浸漬された一対の電極におけるアノード電極上に鉱石を配置し、前記一対の電極間に電圧を印加する
    ことを特徴とする金、銀の湿式電解採取方法。
  11. 前記一対の電極におけるアノード電極近傍に前記溶解液を供給する
    ことを特徴とする請求項10記載の金、銀の湿式電解採取方法。
  12. 前記溶解液がシアン溶液である
    ことを特徴とする請求項11記載の金、銀の湿式電解採取方法。
  13. 前記一対の電極におけるアノード電極近傍に供給する前記溶解液に酸素を含有させる
    ことを特徴とする請求項12記載の金、銀の湿式電解採取方法。
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