JP2013208587A - 分離装置、および分離方法 - Google Patents

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洋平 神野
Shinya Sato
晋哉 佐藤
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Abstract

【課題】 複数の成分を含む混合物から所望の成分を分離することができる分離装置および分離方法を提供する。
【解決手段】 分離装置は、沈降速度の異なる成分を含むスラリーが導入される分離槽と、前記分離槽に滞留するスラリーを排出するための排出口を開閉する開閉手段と、前記開閉手段からの送液先を切り替える切替手段と、を備える。分離方法は、沈降速度の異なる成分を含むスラリーを分離槽に導入する工程と、前記分離槽の下部に滞留するスラリーを排出するための排出口を開く工程と、前記排出口からの送液先を切り替える工程と、を含む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、分離装置、および分離方法に関する。
銅製錬の過程で排出される製錬ダストには、銅が5mass%〜25mass%程度含まれている。製錬ダストから銅を回収する場合、例えばこのダストを酸で浸出し、浸出しない硫化銅やメタル銅は、重力による沈降を利用した湿式の分級装置で分離し(例えば、特許文献1参照)、浸出する硫酸銅は、中和もしくは硫化するなどして、鉛、ビスマスなどの不純物と分離され、回収する方法などが取られる。回収された銅は、製錬工程へ繰り返される。
特開2007−231333号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、銅分が鉛を主成分とする未溶解残滓に混入することがある。そこで、希硫酸を用いて銅分を溶解させる方法が考えられる。この場合、希硫酸濃度、温度、時間などの各条件を選択することによって、更なる溶解・回収が可能である。しかしながら、薬剤コストが増加し、大規模設備が必要となってしまう。このように、複数の成分を含む混合物から所望の成分を分離するのは困難である。
本発明は、上記課題に鑑み、複数の成分を含む混合物から所望の成分を分離することができる分離装置および分離方法を提供することを目的とする。
本発明に係る分離装置は、沈降速度の異なる成分を含むスラリーが導入される分離槽と、前記分離槽に滞留するスラリーを排出するための排出口を開閉する開閉手段と、前記開閉手段からの送液先を切り替える切替手段と、を備えることを特徴とする。本発明に係る分離装置によれば、複数の成分を含む混合物から所望の成分を分離することができる。
前記切替手段は、前記開閉手段から排出されるスラリーの成分に応じて送液先を切り替えてもよい。前記切替手段は、前記開閉手段からスラリーが排出される際に、経過時間に応じて前記スラリーの送液先を切り替えてもよい。前記開閉手段は、所定期間「閉」の状態を維持した後に開いてもよい。
前記分離槽内のスラリーに上昇流を生じさせる上昇流発生装置を備えていてもよい。前記上昇流発生装置は、前記スラリーを攪拌することによって上昇させる攪拌装置であってもよい。前記排出口は、前記攪拌装置の攪拌羽根よりも下方に設けられていてもよい。
前記分離槽に導入されるスラリーは、製錬ダストを浸出液に導入することによって得られるスラリーであってもよい。前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるBi化合物の最小粒径および比重から求まる沈降速度以上であってもよい。前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるBi化合物の平均粒径および比重から求まる沈降速度以上であってもよい。
前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるPb化合物の最小粒径および比重から求まる沈降速度以上であってもよい。前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるPb化合物の平均粒径および比重から求まる沈降速度以上であってもよい。
前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるCuまたはCu化合物の最大粒径および比重から求まる沈降速度以下であることを特徴とする請求項9記載の分離装置。前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるCuまたはCu化合物の平均粒径および比重から求まる沈降速度以下であってもよい。前記開閉手段からの各送液先は、ろ過装置としてもよい。前記製錬ダストは、銅製錬工程の転炉から排出されるガスに含まれていてもよい。
本発明に係る分離方法は、沈降速度の異なる成分を含むスラリーを分離槽に導入する工程と、前記分離槽の下部に滞留するスラリーを排出するための排出口を開く工程と、前記排出口からの送液先を切り替える工程と、を含むことを特徴とする。本発明に係る分離方法によれば、複数の成分を含む混合物から所望の成分を分離することができる。
本発明によれば、複数の成分を含む混合物から所望の成分を分離することができる分離装置および分離方法を提供することができる。
銅の製錬炉の1つである転炉の排ガス処理工程を示す図である。 製錬ダストから不純物成分を分離するための分離システムの全体構成を示す模式図である。 分離装置の詳細を示す模式図である。 具体的な制御について説明するためのフローチャートである。 分離システムの他の例を示す図である。 分級装置の詳細図である。 (a)および(b)は実験1の結果を示す図である。 (a)および(b)は実験2の結果を示す図である。 (a)および(b)は実験3の結果を示す図である。
以下、本発明を実施するための実施形態について説明する。
(実施の形態)
まず、本実施形態における分離対象について説明する。本実施形態においては、分離対象として、沈降速度の異なる複数の成分を含む混合物を用いる。当該混合物として、製錬ダストを用いることができる。一例として、製錬ダストのうち、銅製錬工程において排出されるダストについて説明する。図1は、銅の製錬炉の1つである転炉1の排ガス処理工程を示す図である。転炉1で排出された排気ガスは、廃熱ボイラー2で熱を回収した後、サイクロン、乾式電気集塵機などの集塵機3に送られる。集塵機3は、排気ガスに含まれるダストを回収する。集塵機3を通過したガスは、ガス洗浄冷却設備4に送られる。ガス洗浄冷却設備4は、スクラバー、湿式電気集塵機によりガスを洗浄および冷却し、硫酸製造設備に送る。製錬炉の種類によっては、排気ガスの温度に依存して、廃熱ボイラを経由しない場合もある。このように、製錬炉から排出される排気ガスに含まれ、集塵機にて回収されるダストを、製錬ダストと称する。
転炉ダストは、製錬ダストの1種である。転炉の排気ガスから電気集じん機(EP)で捕集されるダストには、銅成分および不純物成分が含まれる。銅成分には、硫化銅CuS、硫酸銅CuSOなどの銅化合物、および、メタル銅が含まれる。不純物成分には、硫酸BiなどのBi化合物、硫酸PbなどのPb化合物などが含まれる。銅化合物、Bi化合物、Pb化合物など製錬ダストに含まれる成分は比重や粒径が異なるため、沈降速度の異なる粒子を形成する。
製錬ダストは、その処理工程へと導入される。図2は、製錬ダストから不純物成分を分離するための分離システム100の全体構成を示す模式図である。図2に示すように、分離システム100は、ダストビン10、浸出槽20、分離装置30、ポンプ40a,40b、バルブ50a,50b、貯液槽60、フィルタープレス70a,70b、制御部80などを備える。
ダストビン10は、回収された製錬ダストの導出口である。製錬ダストは、ダストビン10を介して浸出槽20に導入される。浸出槽20では、希硫酸などの浸出液が貯留している。製錬ダストは、浸出槽20の浸出液で浸出処理される。浸出処理された製錬ダストは、スラリーとして分離装置30に導入される。
図3は、分離装置30の詳細を示す模式図である。分離装置30は、上昇流を利用して、沈降速度の高い成分と沈降速度の低い成分とを分離する装置である。図3に示すように、分離装置30は、略円柱状の分離槽31を備える。分離槽31には、スラリー導入管32が設けられている。スラリー導入管32の配置箇所は特に限定されるものではない。一例として、スラリー導入管32は、分離槽31の上面から分離槽31内部まで延びている。スラリー導入管32の出口の向きも特に限定されるものではない。一例として、スラリー導入管32の出口は、鉛直下側に向かっている。それにより、スラリーは、鉛直下側に向かって分離槽31に導入される。
ここで、下記のStokesの式によれば、流体中の粒子の粒径が大きいほど沈降速度が高く、比重が高いほど沈降速度が高くなる。スラリー中の硫酸BiなどのBi化合物および硫酸PbなどのPb化合物は、他の粒子に比べて比重はほとんど変わらないが、比較的小さい粒径を有している。一方で、スラリー中の銅または銅化合物(例えば硫化銅)は、他の粒子に比べて比重はほとんど変わらないが、比較的大きい粒径を有している。それにより、分離槽31では、スラリーは、不純物成分(Bi化合物およびPb化合物)と、銅成分とにおおまかに分離される。
Figure 2013208587
:粒子の終端速度(m/s)
:粒子径(m)
ρ:粒子の密度(kg/m
ρ:流体の密度(kg/m
g:重力加速度(m/s
η:流体の粘度(Pa・s)
分離槽31内には、撹拌機33が設けられている。撹拌機33は、攪拌力を利用して、分離槽31内のスラリーの上昇流を生じさせる装置である。分離槽31の底面は、鉛直下に向かって半径が小さくなる円錐の形状に形成されている。それにより、分離装置30において、沈降速度の高い成分(銅分)が底面の中心部に向かって沈降する。攪拌機33の攪拌羽根よりも下方の排出口に排出配管34が接続されている。排出配管34の接続部は底面でも側面でもよく、図3の例では、排出配管34は、分離槽31の底面中心部の排出口に接続されている。排出配管34には、排出弁35が設けられている。排出弁35は、制御部80の指示に従って動作する。排出弁35は、所定期間閉状態を維持し、その後開状態となる開閉手段として機能する。それにより、分離槽31の下部において銅成分を濃縮させてから排出させることができる。なお、分離槽31の下部形状は特に限定されるものではない。例えば、分離槽31の下部形状は、円柱状などであってもよい。
撹拌機33は、モータなどの動力を利用してスラリーを攪拌する。分離槽31内のスラリーは、撹拌機33によって上昇する。この場合、沈降速度の低い成分(不純物成分)が分離槽31の上部に滞留しやすくなる。したがって、有価物(本実施形態ではCu)の回収率を下げずに不純物成分の回収率を向上させることができる。その結果、不純物成分の銅製錬炉への繰返し量が減少し、銅製錬で製造される銅アノードの品質が向上する。また、攪拌によって、銅成分と不純物成分とが効率よく分離されるので、上記銅アノードの品質が向上する点に加えて、分離されたBi化合物、Pb化合物からBi,Pb等の金属精製を行うことで外販可能有価金属を製造できる。
撹拌機33によって生じる上昇流速度よりも沈降速度の高い成分は、分離槽31の底面側に沈降しやすくなる。一方、撹拌機33によって生じる上昇流速度よりも沈降速度の低い成分は、分離槽31の上部に滞留しやすくなる。したがって、Bi分離の観点から、撹拌機33によって生じる上昇流の上昇速度は、スラリーに含まれるBi化合物の最小粒径および比重から求まる沈降速度以上であることが好ましく、スラリーに含まれるBi化合物の平均粒径および比重から求まる沈降速度以上であることがより好ましい。
また、Pb分離の観点から、撹拌機33によって生じる上昇流の上昇速度は、スラリーに含まれるPb化合物の最小粒径および比重から求まる沈降速度以上であることが好ましく、スラリーに含まれるPb化合物の平均粒径および比重から求まる沈降速度以上であることがより好ましい。さらに、Cu回収の観点から、撹拌機33によって生じる上昇流の上昇速度は、スラリーに含まれるCuまたはCu化合物の最大粒径および比重から求まる沈降速度以下であることが好ましく、スラリーに含まれるCuまたはCu化合物の平均粒径および比重から求まる沈降速度以下であることがより好ましい。
ここで、スラリー中の硫酸Bi(BiSO)の粒径1μm〜10μm(平均粒径が2.75μm)であるとする。硫酸Bi(BiSO)の比重は5.08である。したがって、上記のStokesの式によれば、硫酸Bi(BiSO)の沈降速度は、0.008〜0.780m/hr=0.13〜13mm/min(平均沈降速度=0.98mm/min)となる。
スラリー中の硫酸Pb(PbSO)の粒径1μm〜10μm(平均粒径が2.75μm)であるとする。硫酸Pb(PbSO)の比重は6.2である。したがって、上記のStokesの式によれば、硫酸Pb(PbSO)の沈降速度は、0.01〜1.00m/hr=0.17〜16.7mm/min(平均沈降速度=1.27mm/min)となる。
スラリー中の硫化Cu(CuS)の粒径10μm以上(平均粒径が40μm)であるとする。硫化Cu(CuS)の比重は5.60である。したがって、上記のStokesの式によれば、硫化Cu(CuS)の沈降速度は、0.882m/hr=15mm/min以上(平均沈降速度=235mm/min)となる。なお、スラリー中のCuの比重は硫化Cu(CuS)の比重よりも高いため、撹拌機33によって生じる上昇流の上昇速度は、スラリーに含まれる硫化Cu(CuS)の平均粒径および比重から求まる沈降速度以下であることが好ましい。
再度図2を参照して、排出配管34の排出弁35よりも下流側には、ポンプ40aが配置されている。ポンプ40aよりも下流において、配管が第1配管Aと第2配管Bとに分岐している。第1配管Aには、バルブ50a、貯液槽60、ポンプ40bおよびフィルタープレス70aがこの順に配置されている。第2配管Bには、バルブ50bおよびフィルタープレス70bがこの順に配置されている。
バルブ50a,50bは、制御部80の指示に従って、開閉を行う。ポンプ40aは、バルブ50aが「開」に制御されると、排出弁35から排出されたスラリーを貯液槽60に送液する。貯液槽60は、スラリーを中和する中和器である。ポンプ40bは、貯液槽60に貯液されたスラリーをフィルタープレス70aに送液する。フィルタープレス70aは、スラリーに対して加圧ろ過を行う装置である。ポンプ40aは、バルブ50bが「開」に制御されると、排出弁35から排出されたスラリーをフィルタープレス70bに送液する。フィルタープレス70bは、スラリーに対して加圧ろ過を行う。このように、バルブ50a,50bは、排出弁35から排出されたスラリーの送液先を切り替える切替手段として機能する。
ここで、分離装置30の下部に滞留するスラリーの詳細について説明する。上述したように、分離槽31においては、沈降速度の高い銅成分が不純物成分と比較して優先して分離槽31の底面側に沈降する。すなわち、下部に滞留するスラリーは、主として銅成分を含む。
沈降速度の高い銅成分が不純物成分と比較して優先して沈降することから、排出弁35を所定期間「閉」にした後に「開」にすると、銅成分が優先して排出弁35から排出される。そこで、本実施形態においては、排出弁35を「開」にしてから所望の成分が排出された後に送液先を切り替える。それにより、沈降速度の高い銅成分と沈降速度の低い不純物成分とを分離することができる。この場合、排出弁35を「開」にしてから所定期間が経過するまでの間の送液先と、所定期間が経過した後の送液先とを切り替えるように制御してもよい。
図4は、具体的な制御について説明するためのフローチャートである。まず、制御部80は、分離槽31に一定量のスラリーが貯留されるまで排出弁35を所定期間「閉」に制御する(ステップS1)。次に、制御部80は、排出弁35を「開」に制御するとともに、バルブ50aを「開」に制御して第1配管Aを開通させ、バルブ50bを「閉」に制御して第2配管Bを閉じる(ステップS2)。それにより、排出弁35から排出されたスラリーがフィルタープレス70aに送液される。次に、制御部80は、所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3において「No」と判定された場合、制御部80は、ステップS3を再度実行する。ステップS3において「Yes」と判定された場合、制御部80は、バルブ50aを「閉」に制御して第1配管Aを閉じ、バルブ50bを「開」に制御して第2配管Bを開通させる(ステップS4)。それにより、排出弁35から排出されたスラリーがフィルタープレス70bに送液される。すなわち、スラリーの送液先が切り替わる。次に、制御部80は、所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5において「No」と判定された場合、制御部80は、ステップS5を再度実行する。ステップS5において「Yes」と判定された場合、制御部80は、排出弁35を「閉」に制御する(ステップS6)。その後、フローチャートの実行が終了する。
このように、排出弁35を「開」にしてから所定期間が経過するまでの間の送液先と、所定期間が経過した後の送液先とを切り替えることによって、銅成分を多く含むスラリーと不純物成分を多く含むスラリーとに分離することができる。フィルタープレス70aで得られる脱水ケーキは、銅製錬工程に繰り返すことができる。それにより、銅成分の回収率を向上させることができる。フィルタープレス70bで得られる脱水ケーキは、不純物回収工程に供することができる。
(他の例)
図5は、分離システム100の他の例(分離システム100a)を示す図である。図5に示すように、分離システム100aにおいては、浸出槽20と分離装置30との間に、ポンプ40cおよび分級装置90がこの順に設けられている。本例においては、浸出槽20で浸出処理された製錬ダストは、スラリーとして分級装置90に導入される。スラリーは、ポンプ40cの圧送力で分級装置90に導入される。
図6は、分級装置90の詳細図である。分級装置90は、重力を利用して、沈降速度の高い成分と沈降速度の低い成分とを分離する湿式の分級装置である。図6に示すように、分級装置90は、略円柱状の分級槽91を備える。分級槽91の側面から内部へスラリー導入管92が設けられている。スラリー導入管92から分級槽91に導入されるスラリーは、重力によって底面側へと沈降する。この場合、沈降速度の高い成分が優先的に分級槽91の底面側に沈降する。沈降速度の低い成分は、分級槽91において、主として上部に滞留するようになる。
分級槽91の底面は、鉛直下に向かって半径が小さくなる円錐の形状に形成されている。それにより、分級装置90において、沈降速度の高い成分が底面の中心部に向かって沈降する。分級槽91の底面中心部には、排出配管93が接続されている。分級槽91の下部に滞留する成分は、排出配管93から排出される。分級槽91の側面上部には、排出配管94が接続されている。分級槽91の上部に滞留する成分は、排出配管94から排出され、分離装置30に導入される。
本例においては、浸出槽20から排出されるスラリーに含まれる沈降成分を事前に低減しておくことができる。それにより、浸出槽20から排出されるスラリーに沈降成分が多く含まれていても、分離装置30の排出弁35における詰まりを抑制することができる。
なお、上記各形態においては、上昇流発生装置として撹拌機33を用いたが、それに限られない。スラリーを攪拌しなくても上昇させることができる装置であれば用いることができる。また、上昇流発生装置を設けなくてもよい。上昇流を発生させなくても、沈降速度の高い成分と沈降速度の低い成分とを分離することができるからである。また、上記各形態においては製錬ダストの一例として転炉からのダストを用いたが、沈降速度の異なる複数の成分を含む混合物であれば用いることができる。例えば、自溶炉からのダストを用いてもよい。また、フィルタープレスの代わりに他のろ過装置を使用してもよい。また、上記各形態においては制御部80が自動的に送液先を切り替えているが、ユーザの手動によって送液先を切り替えてもよい。上記形態においては貯液槽60が中和器としての機能を有しているが、他の機能を有していてもよい。また、上記各形態においては第1経路Aに貯液槽60が配置されているが、貯液槽60は設けられていなくてもよい。
(実験例)
以下、実験例について説明する。実験例においては、分離システム100aにおいてバルブ50aを「閉」とし、バルブ50bを「開」とした場合において、フィルタープレス70bに送られるスラリー成分の経時変化について測定した。実験1においては、排出弁35の「開」から30秒ごとにサンプルを抜き出し、成分測定を行った。実験2においては、排出弁35の「開」から3分後までは30秒ごと、それ以降は3分ごとにサンプルを抜き出し、成分測定を行った。実験3においては、排出弁35の「開」から3分ごとにサンプルを抜き出し、成分測定を行った。図7(a)および図7(b)は、実験1の結果を示す。図8(a)および図8(b)は、実験2の結果を示す。図9(a)および図9(b)は、実験3の結果を示す。各含有率(%)は、mass%を示す。
図7(a)〜図9(b)の各図に示すように、排出弁35の「開」の直後において、銅濃度が大きくなっている。当該銅濃度は、時間の経過とともに、増減を繰り返しつつ低下していく。これに対して、ビスマス、鉛などの不純物濃度は、排出弁35の「開」の直後において、小さくなっている。当該不純物濃度は、時間の経過とともに漸増する。以上の結果から、排出弁35を「開」にしてから所定期間が経過するまでの間の送液先と、所定期間が経過した後の送液先とを切り替えることによって、銅成分と不純物成分とを分離できることがわかる。
10 ダストビン
20 浸出槽
30 分離装置
31 分離槽
32 スラリー導入管
33 撹拌機
34 排出配管
35 排出弁
40a〜40c ポンプ
50a,50b バルブ
60 貯液槽
70a,70b フィルタープレス
80 制御部
90 分級装置
100 分離システム

Claims (17)

  1. 沈降速度の異なる成分を含むスラリーが導入される分離槽と、
    前記分離槽に滞留するスラリーを排出するための排出口を開閉する開閉手段と、
    前記開閉手段からの送液先を切り替える切替手段と、を備えることを特徴とする分離装置。
  2. 前記切替手段は、前記開閉手段から排出されるスラリーの成分に応じて送液先を切り替えることを特徴とする請求項1記載の分離装置。
  3. 前記切替手段は、前記開閉手段からスラリーが排出される際に、経過時間に応じて前記スラリーの送液先を切り替えることを特徴とする請求項1記載の分離装置。
  4. 前記開閉手段は、所定期間「閉」の状態を維持した後に開くことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の分離装置。
  5. 前記分離槽内のスラリーに上昇流を生じさせる上昇流発生装置を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離装置。
  6. 前記上昇流発生装置は、前記スラリーを攪拌することによって上昇させる攪拌装置であることを特徴とする請求項5記載の分離装置。
  7. 前記排出口は、前記攪拌装置の攪拌羽根よりも下方に設けられていることを特徴とする請求項6記載の分離装置。
  8. 前記分離槽に導入されるスラリーは、製錬ダストを浸出液に導入することによって得られるスラリーであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の分離装置。
  9. 前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるBi化合物の最小粒径および比重から求まる沈降速度以上であることを特徴とする請求項8記載の分離装置。
  10. 前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるBi化合物の平均粒径および比重から求まる沈降速度以上であることを特徴とする請求項8記載の分離装置。
  11. 前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるPb化合物の最小粒径および比重から求まる沈降速度以上であることを特徴とする請求項8記載の分離装置。
  12. 前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるPb化合物の平均粒径および比重から求まる沈降速度以上であることを特徴とする請求項8記載の分離装置。
  13. 前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるCuまたはCu化合物の最大粒径および比重から求まる沈降速度以下であることを特徴とする請求項8記載の分離装置。
  14. 前記上昇流発生装置によって生じる上昇流の上昇速度は、前記スラリーに含まれるCuまたはCu化合物の平均粒径および比重から求まる沈降速度以下であることを特徴とする請求項8記載の分離装置。
  15. 前記開閉手段からの各送液先は、ろ過装置であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の分離装置。
  16. 前記製錬ダストは、銅製錬工程の転炉から排出されるガスに含まれていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の製錬ダストの分離装置。
  17. 沈降速度の異なる成分を含むスラリーを分離槽に導入する工程と、
    前記分離槽の下部に滞留するスラリーを排出するための排出口を開く工程と、
    前記排出口からの送液先を切り替える工程と、を含むことを特徴とする分離方法。

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