JP2016215214A - エレクトロスラグ溶接方法及びエレクトロスラグ溶接装置 - Google Patents

エレクトロスラグ溶接方法及びエレクトロスラグ溶接装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016215214A
JP2016215214A JP2015100415A JP2015100415A JP2016215214A JP 2016215214 A JP2016215214 A JP 2016215214A JP 2015100415 A JP2015100415 A JP 2015100415A JP 2015100415 A JP2015100415 A JP 2015100415A JP 2016215214 A JP2016215214 A JP 2016215214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
slag bath
flux
molten slag
electroslag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015100415A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6460910B2 (ja
Inventor
倚旻 袁
Yimin Yuan
倚旻 袁
励一 鈴木
Reiichi Suzuki
励一 鈴木
徳治 丸山
Tokuji Maruyama
徳治 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2015100415A priority Critical patent/JP6460910B2/ja
Priority to KR1020160058329A priority patent/KR101852256B1/ko
Priority to CN201610318652.9A priority patent/CN106141423B/zh
Priority to SG10201603865WA priority patent/SG10201603865WA/en
Publication of JP2016215214A publication Critical patent/JP2016215214A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6460910B2 publication Critical patent/JP6460910B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K25/00Slag welding, i.e. using a heated layer or mass of powder, slag, or the like in contact with the material to be joined
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K31/00Processes relevant to this subclass, specially adapted for particular articles or purposes, but not covered by only one of the preceding main groups
    • B23K31/02Processes relevant to this subclass, specially adapted for particular articles or purposes, but not covered by only one of the preceding main groups relating to soldering or welding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K37/00Auxiliary devices or processes, not specially adapted to a procedure covered by only one of the preceding main groups
    • B23K37/02Carriages for supporting the welding or cutting element
    • B23K37/0247Driving means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K37/00Auxiliary devices or processes, not specially adapted to a procedure covered by only one of the preceding main groups
    • B23K37/02Carriages for supporting the welding or cutting element
    • B23K37/0282Carriages forming part of a welding unit
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K37/00Auxiliary devices or processes, not specially adapted to a procedure covered by only one of the preceding main groups
    • B23K37/06Auxiliary devices or processes, not specially adapted to a procedure covered by only one of the preceding main groups for positioning the molten material, e.g. confining it to a desired area

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Arc Welding In General (AREA)
  • Nonmetallic Welding Materials (AREA)

Abstract

【課題】摺動式当て金を用いたエレクトロスラグ溶接において、スラグ浴深さを予め定めた深さに保ちながら溶接を行い、健全な溶込みを確保して溶接金属の機械的性質の劣化を防止する。
【解決手段】エレクトロスラグ溶接装置100は、溶接ワイヤ6に給電するコンタクトチップ5を有する溶接トーチ4と、摺動式銅当て金2と、溶接トーチ4及び摺動式銅当て金2を搭載した走行台車16と、溶融スラグ浴検出器13と、フラックス供給装置14と、フラックス供給制御装置15と、走行台車制御装置17とを備える。フラックス供給制御装置15は、コンタクトチップ5の先端から溶融スラグ浴7までの溶接ワイヤ6の長さLdが予め定めた長さとなるように、フラックスの供給を制御する。走行台車制御装置17は、基準電流値に対して溶接電流8が予め定めた関係となるように走行台車16の走行速度を制御する。そして、スラグ浴深さLsを予め定めた深さに保ちつつ溶接が行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロスラグ溶接方法及びエレクトロスラグ溶接装置に関する。
近年、造船や産業機械分野において構造物の大型化に伴って板厚が増大する傾向にある。これらの構造物の立向き溶接は、高能率なエレクトロガスアーク溶接で行われてきた。しかしながら、溶接作業者にとってアーク放射熱、ヒューム、スパッタ等の作業環境上の問題があり、さらに板厚が増すとシールドが劣化し、溶接部の機械的性能が劣化するなどの問題が顕在化してきた。
これに対して、溶融スラグのジュール熱を熱源とするエレクトロスラグ溶接がある。エレクトロスラグ溶接は、露出したアークではなく溶融スラグ内で熱が発生してワイヤ及び母材を溶融するので、アーク放射熱が発生せず、またヒューム、スパッタの発生も少なく、作業環境の改善になる。また溶融スラグで溶接金属を大気から遮蔽するのでシールドガスが不要であり、板厚が大きくなってもシールド効果が劣化することがなく、大気に存在する窒素などの溶融金属内への侵入を板厚に関係なく効果的に防止できるので、溶接金属の機械的な劣化も発生しない。
一方、エレクトロガスアーク溶接は、溶融プールと母材の溶込み状態を監視することができるが、エレクトロスラグ溶接は、溶融プールと母材溶融部が溶融スラグで覆われており、溶込み状態を確認することができない。健全な溶込みが得られているか否かは、ビードを覆っている固まったスラグをハンマーなどで破壊してビードを目視することにより、初めて確認できることとなる。
また、健全な溶込みは、単に溶込み不良が発生するか否かだけではなく、溶込みの程度により、溶接金属の機械的性質が左右されるために重要である。すなわち、溶接金属の化学成分は、溶接ワイヤの化学成分と母材の化学成分と溶込み割合とで決定されるが、溶接ワイヤの化学成分と母材の化学成分とは異なるために、溶込み割合が変化すると溶接金属の化学成分が変化し、これが溶接金属の機械的性質に影響を及ぼす。そのため、溶込み比率をできるだけ一定にしながら溶接することが重要となる。
溶込みに影響する要因としては、溶接電流、溶接電圧、ワイヤ突出し長などに加えて、エレクトロスラグ溶接ではスラグ浴深さがある。溶接電流、溶接電圧、ワイヤ突き出し長などは容易に管理できるパラメータであるが、スラグ浴深さを測定することは難しく、制御することが難しい。
ここで、例えば、特許文献1には、従来のエレクトロガスアーク溶接として、実質上垂直に立てられた鋼板の上下方向zに延びる開先にフラックス入りワイヤを供給しつつ、上方向に溶接する立向エレクトロガス溶接装置において、開先内に先端が進入する第1電極、開先内の、第1電極の先端よりも鋼板の板厚方向xで開先開口側に近い位置に進入する第2電極、走行駆動用モータを含み、開先に沿って上昇する台車、及び、台車に支持され、第1及び第2電極を、板厚方向xに揺動駆動する振動手段を備える立向エレクトロガス溶接装置が開示されている。
また、この特許文献1には、溶接の進行に伴い、開先内には溶融メタルが形成され、さらにその上に溶融スラグが溜まっていき、その表面が上昇して溶接トーチから突き出されるワイヤの突き出し長が短くなって、電源回路と垂直板の間の電流値が所定値より上昇すると、台車に上昇指示を出すことが記載されている。さらに、溶融プール上の溶融スラグは、開先の開口を覆う摺動銅当て金が溶接の進行に伴って上昇するのに従って、順次摺動銅当て金と溶接ビードとの間に流入し、溶接ビード上に固化して行き、これにより消費されていくことが記載されている。
また、例えば、特許文献2には、従来のエレクトロスラグ溶接として、当て金及び母材にて囲み形成された開先を2電極で同時に溶接する非消耗ノズル式2電極エレクトロスラグ溶接において、2電極の給電ノズルを同時にそれらの並び方向に同方向で揺動させ、開先端部及び開先中央部近傍で停止させ、給電ノズル揺動時の電流エネルギWmと、開先端部停止時の電流エネルギWhと、開先中央部近傍で停止時の電流エネルギWcを、Wc<Wm<Whとし、更に、溶接電流が目標電流値となる溶接ワイヤ突出長を維持するように給電ノズルを引上げ駆動する非消耗ノズル式2電極エレクトロスラグ溶接方法が開示されている。
また、この特許文献2には、当て金及び母材で四方を囲まれた開先に対して溶接が行われ、溶接中のスラグ浴深さが15mmになるように、溶接スタート時に二酸化マンガン系フラックスが投入されることが記載されている。
特開平10−118771号公報 特開平5−42377号公報
エレクトロスラグ溶接は、エレクトロガスアーク溶接と比べて、アーク放射熱が発生せず、またヒュームやスパッタの発生も少ない等の特徴を有している。しかし、従来のエレクトロスラグ溶接では、鋼板で四方を囲まれた開先に対して上方から電極を垂らして溶接を行うため、スラグは消耗せずに適正なスラグ浴深さが維持されるが、母材が大きくなるほど作業性が悪くなり、ノズルの大きさに応じて溶接可能な母材の大きさが制限されていた。そのため、エレクトロスラグ溶接は、例えば数メートルの長さの建築用鋼材などを溶接する際に用いられるのが一般的であった。一方、エレクトロガスアーク溶接のように台車を用いて当て金を摺動させれば、より大きな母材に対して溶接が可能になるが、この場合には鋼板で四方を囲まれた開先に溶接を行うわけではないため、スラグが摺動式当て金と溶接ビードとの間に流入し消費されてしまう。
そこで、摺動式当て金を用いてエレクトロスラグ溶接を行う場合には、健全な溶込みを確保するために、スラグの消費分を補うためのフラックスを上部から投入して、スラグ浴深さをできるだけ一定に保つことが求められる。基本的には消耗分に相当したフラックスを投入すればスラグ浴を一定にすることができるが、開先幅が広くなるとビード幅が広がってスラグの消耗量が増加する。また、当て金の温度によりスラグの流れが変化して消耗量が変化する。さらに、当て金と母材との隙間が変化したり、溶接速度が変化したりすることによっても、消耗量は変化する。
このように、摺動式当て金を用いたエレクトロスラグ溶接においては、様々な要因でスラグの消費量が変化するために、フラックスの投入量を変えなければならないが、スラグ浴深さを測定することは難しく、投入量を溶接作業者の観察と推定で行わざるを得ない。そのため、溶接作業者の技量と推察力に依存してしまい、スラグ浴深さを予め定めた深さに保ち溶込みを健全にすることが極めて難しい。また、溶込みの変化は溶接欠陥の原因となるばかりでなく、溶接金属の機械的性質にも悪影響を及ぼす。
以上、特許文献1と特許文献2に示す方法で摺動式当て金を用いたエレクトロスラグ溶接を行うと、スラグ浴深さが変化し、溶込みや溶接金属の機械的性質に影響を及ぼすため、溶接作業性が優れるものの、残念ながら長い溶接線の構造物溶接に適用不可能であった。
本発明は、摺動式当て金を用いたエレクトロスラグ溶接において、スラグ浴深さを予め定めた深さに保ちながら溶接を行い、健全な溶込みを確保して溶接金属の機械的性質の劣化を防止することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、エレクトロスラグ溶接において、コンタクトチップ先端からスラグ浴までの溶接ワイヤの長さが予め定めた長さとなるようにフラックスを供給し、基準電流値に対して溶接電流が予め定めた関係となるように溶接トーチと摺動式当て金とを搭載した走行台車の走行速度を調整し、スラグ浴深さを予め定めた深さに保ちつつ溶接を行うエレクトロスラグ溶接方法である。
他の観点から捉えると、本発明は、溶接ワイヤに給電するコンタクトチップを有する溶接トーチと、摺動式当て金と、溶接トーチ及び摺動式当て金を搭載した走行台車と、走行台車制御装置と、スラグ浴検出器と、フラックス供給装置と、フラックス供給制御装置とを備え、スラグ浴検出器は、コンタクトチップの先端から予め定めた長さの位置にスラグ浴が上昇してきた場合にスラグ浴を検出し、フラックス供給制御装置は、コンタクトチップの先端からスラグ浴までの溶接ワイヤの長さが予め定めた長さとなるように、スラグ浴検出器がスラグ浴を検出した場合にはフラックスの供給を停止し、スラグ浴検出器がスラグ浴を検出していない場合にはフラックスの供給を行うようにフラックス供給装置を制御し、走行台車制御装置は、ワイヤ送給速度に応じて定められた基準電流値に対して溶接電流が予め定めた関係となるように走行台車の走行速度を制御し、スラグ浴深さを予め定めた深さに保ちつつ溶接を行うエレクトロスラグ溶接装置である。
また、走行台車制御装置は、予め定めた関係として、溶接電流が基準電流値より大きくなると走行台車の走行速度を増大させ、溶接電流が基準電流値より小さくなると走行台車の走行速度を減少させるように制御することを特徴とすることができる。
さらに、スラグ浴検出器は、スラグ浴検出器の検出端子がスラグ浴と接触したときに溶接電圧を検知して、スラグ浴を検出することを特徴とすることができる。
そして、スラグ浴検出器は、検知した溶接電圧を、ウィービング周期の1/2〜2倍を時定数とするフィルタで処理して、スラグ浴を検出したか否かの判定を行うことを特徴とすることができる。
また、検出端子は、溶接トーチと連結されていることを特徴とすることができる。
さらに、スラグ浴検出器は、スラグ浴検出器の検出端子に直流電源から抵抗を通して電圧を印加し、検出端子がスラグ浴と接触したとき、検出端子の電圧が低下することによりスラグ浴を検出することを特徴とすることができる。
そして、スラグ浴検出器は、フォトセンサーを有し、スラグ浴の光を検出して、スラグ浴を検出することを特徴とすることができる。
また、フラックス供給装置は、ソレノイドにより駆動される弁によりフラックスを供給することを特徴とすることができる。
さらに、フラックス供給装置は、モータによって駆動されるスクリューによりフラックスを供給することを特徴とすることができる。
そして、基準電流値は、ワイヤ送給速度を変更した場合、ワイヤ送給速度と基準電流値との関係を示す予め定められた関数をもとに、自動的に変更されることを特徴とすることができる。
また、基準電流値は、溶接ワイヤの種別に応じて定められる関数により種別ごとに求められることを特徴とすることができる。
本発明によれば、摺動式当て金を用いたエレクトロスラグ溶接において、スラグ浴深さを予め定めた深さに保ちながら溶接を行い、健全な溶込みを確保して溶接金属の機械的性質の劣化を防止することができる。
本実施の形態に係るエレクトロスラグ溶接装置の概略構成の一例を示す図である。 図1に示すエレクトロスラグ溶接装置をT方向から見た図である。 溶融スラグ浴の深さ、溶接ワイヤの長さ、溶接電流、溶込み幅の相関関係を示す図である。 溶融スラグ浴の深さ、溶接ワイヤの長さ、溶接電流、溶込み幅の相関関係を示す図である。 溶融スラグ浴の深さ、溶接ワイヤの長さ、溶接電流、溶込み幅の相関関係を示す図である。 溶融スラグ浴検出器の構成例を示す図である。 溶融スラグ浴表面の溶接電圧分布の一例を示す図である。 溶接トーチを板厚方向に揺動させた場合の溶融スラグ浴表面の溶接電圧分布の一例を示す図である。 溶接トーチを板厚方向に揺動させた場合の溶融スラグ浴表面の溶接電圧分布の一例を示す図である。 溶接トーチを板厚方向に揺動させた場合の溶融スラグ浴表面の溶接電圧分布の一例を示す図である。 図4に示す溶融スラグ浴検出装置にフィルタ回路を設けた構成例を示す図である。 フィルタ回路がない場合の溶接電圧波形の一例を示す図である。 フィルタ回路を介した場合の溶接電圧波形の一例を示す図である。 検出端子を溶接トーチに連結させた構成の一例を説明するための図である。 溶融スラグ浴検出器の他の構成例を示す図である。 溶融スラグ浴検出器の他の構成例を示す図である。 フラックス供給装置の構成例を示す図である。 フラックス供給装置の構成例を示す図である。 フラックス供給装置の他の構成例を示す図である。 スラグ浴制御しない場合と本実施の形態にてスラグ浴を制御する場合との比較結果を示す図である。 スラグ浴深さが溶接に及ぼす影響を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<溶接装置の構成>
まず、本実施の形態に係るエレクトロスラグ溶接装置100について説明する。図1は、本実施の形態に係るエレクトロスラグ溶接装置100の概略構成の一例を示す図である。図1において、矢印Zの示す方向を垂直方向(上下方向)の上方向とし、矢印Xの示す方向を板厚方向(左右方向)の右方向とするとともに、紙面に対して垂直に裏面より表面に向かう方向を水平横方向Yの手前方向とする。また、図2は、図1に示すエレクトロスラグ溶接装置100を矢印Tから見た図である。すなわち、図2は、エレクトロスラグ溶接装置100を上方より見下ろした図である。ただし、図2では、後述する溶接トーチ4、フラックス供給装置14、フラックス供給制御装置15、走行台車16、走行台車制御装置17等を省略している。
図1に示すように、本実施の形態に係るエレクトロスラグ溶接装置100は、固定の銅当て金1及び摺動式銅当て金2と、溶接トーチ4と、溶融スラグ浴検出器13と、フラックス供給装置14と、フラックス供給制御装置15と、走行台車16と、走行台車制御装置17とを備える。
エレクトロスラグ溶接装置100において、開先の裏側には固定の銅当て金1が配置されており、開先の表側には摺動式銅当て金2が配置される。ここで、裏側の銅当て金1の代わりに、耐熱性のセラミックスから構成される裏当て材を用いても良い。また、表側の摺動式銅当て金2は、上下方向に摺動する銅当て金であり、水冷されている。ただし、摺動式銅当て金2として、銅の代わりのものを用いても良い。
溶接トーチ4は、溶接電源(不図示)から供給される溶接電流8により溶接ワイヤ6を給電して溶接母材3を溶接する。また、溶接トーチ4は、コンタクトチップ5を有しており、コンタクトチップ5は、溶接ワイヤ6を案内するとともに溶接ワイヤ6に溶接電流8を供給する。
溶融スラグ浴検出器13は、溶融スラグ浴7の位置を検出する。
フラックス供給装置14は、溶融スラグ浴7にフラックス12を投入する。フラックス12は溶融して溶融スラグになるため、フラックス12を投入することにより、溶融スラグ浴7の量が増えることとなる。
フラックス供給制御装置15は、フラックス供給装置14の動作を制御し、溶融スラグ浴7に投入されるフラックス12の量を調整する。
走行台車16は、摺動式銅当て金2、溶接トーチ4、溶融スラグ浴検出器13、フラックス供給装置14、フラックス供給制御装置15、走行台車制御装置17を搭載しており、上方向(矢印zの示す方向)に移動する。すなわち、走行台車16は、摺動式銅当て金2、溶接トーチ4、溶融スラグ浴検出器13、フラックス供給装置14、フラックス供給制御装置15、走行台車制御装置17と一体となって移動するため、それぞれの相対的な位置関係は変わらない。走行台車16が上昇することにより、上方向に沿って溶接が行われる。
走行台車制御装置17は、走行台車16の走行速度を増大させたり減少させたりして、走行台車16の動作を制御する。
そして、溶接母材3、銅当て金1及び摺動式銅当て金2に囲まれた開先内に、溶接トーチ4のコンタクトチップ5から溶接ワイヤ6が送給され、開先内に形成された溶融スラグ浴7内に送り込まれる。溶接電流8は、溶接ワイヤ6から溶融スラグ浴7を通して溶融金属9に流れる。このとき、溶融スラグ浴7を流れる溶接電流8及び溶融スラグ浴7の抵抗により、ジュール熱が発生し、溶接ワイヤ6及び溶接母材3を溶融しながら溶接が進行する。
溶接が進行するにつれて、溶融金属9は冷却されて溶接金属10となり、溶融スラグ浴7の一部は、銅当て金1と溶接金属10との間、及び摺動式銅当て金2と溶接金属10との間に形成された溶融スラグ層となり、この溶融スラグ層が冷却されて固化スラグ11となる。このようにして、溶融スラグ浴7は、その一部がビード表面を覆う固化スラグ11となるので、溶接の進行につれて消費され、溶融スラグ浴7の深さLsが減少していくことになる。この溶融スラグ浴7の減少を補うためには、溶融して溶融スラグ浴7となるフラックス12を追加投入する必要がある。
ビード表面を覆う固化スラグ11の量は、ビード幅や溶接開先の幅によって変動する。また、固化スラグ11の量は、銅当て金1及び摺動式銅当て金2の密着度合や冷却状態によっても変動する。そのため、固化スラグ11の量は一定ではなく、溶融スラグ浴7の深さLsを一定に保つためには投入するフラックス12の量も変化させる必要がある。しかしながら、溶融スラグ浴7の深さLsがわからないために、フラックス12の投入量が適切でない場合には、溶融スラグ浴7の深さLsが変動することになる。
そこで、本実施の形態では、溶融スラグ浴7の深さLsを一定にするための制御を行う。ここで、一定とは、溶融スラグ浴7の深さLsが常に1つの値になる場合に限られず、誤差を考慮して溶融スラグ浴7の深さLsが一定の範囲内の値を示す場合も含まれる。すなわち、溶融スラグ浴7の深さLsは、予め定めた深さに保つように制御される。
そして、溶融スラグ浴7の深さLsを一定にするための第1の要件は、コンタクトチップ5の先端から溶融スラグ浴7の上面までの溶接ワイヤ長Ld(以下、ドライエクステンションLdと称する)が予め定めた長さになるように制御することである。また、溶融スラグ浴7の深さLsを一定にするための第2の要件は、ワイヤ送給速度に応じて定められた基準電流値に対して溶接電流8が予め定めた関係、すなわち、基準電流値と溶接電流8とが等しくなるように、走行台車制御装置17が走行台車16の走行速度を制御することである。
<溶融スラグ浴の深さを一定にする要件>
まず、溶融スラグ浴7の深さLsを一定にするための第1の要件について説明する。
フラックス供給制御装置15は、溶融スラグ浴検出器13が溶融スラグ浴7を検出していない場合、すなわち、摺動式銅当て金2の上部に設置された溶融スラグ浴検出器13が溶融スラグ浴7の上面に接触していない場合には、フラックス12を投入するようにフラックス供給装置14を制御する。一方、フラックス供給制御装置15は、溶融スラグ浴検出器13が溶融スラグ浴7を検出している場合、すなわち、摺動式銅当て金2の上部に設置された溶融スラグ浴検出器13が溶融スラグ浴7の上面に接触している場合には、フラックス12の投入を停止するようにフラックス供給装置14を制御する。このように、フラックス供給装置14は、溶融スラグ浴検出器13が溶融スラグ浴7を検出するようにフラックス12を投入し、溶融スラグ浴7の深さLsを調整する。
ここで、溶接トーチ4、摺動式銅当て金2、溶融スラグ浴検出器13は全て走行台車16に搭載されており、走行台車16が移動しても、相対的な位置関係は変わらない。そのため、コンタクトチップ5の先端と溶融スラグ浴検出器13との間の距離も変わらない。そして、コンタクトチップ5の先端から予め定めた長さの位置(すなわち、溶融スラグ浴検出器13の位置)に溶融スラグ浴7が上昇してきた場合に、溶融スラグ浴検出器13は溶融スラグ浴7を検出する。フラックス供給制御装置15は、溶融スラグ浴検出器13が溶融スラグ浴7を検出するようにフラックス12の投入量を制御するため、コンタクトチップ5先端から溶融スラグ浴7の上面までの距離、すなわちドライエクステンションLdは、予め定めた長さになるように制御される。
次に、溶融スラグ浴7の深さLsを一定にするための第2の要件について説明する。
図3−1〜図3−3は、溶融スラグ浴7の深さ、溶接ワイヤ6の長さ、溶接電流8、溶込み幅の相関関係を示す図である。ここで、図3−1〜図3−3に示すように、ドライエクステンションLdが予め定めた長さに制御された状態において、溶融スラグ浴7の深さLsが、Ls1>Ls2>Ls3と変化すると、溶接ワイヤ6が溶融スラグ浴7に浸漬している長さ(以下、ウェットエクステンションLwと称する)は、ほぼ比例してLw1>Lw2>Lw3と変化し、溶込み幅Lmは、Lm1<Lm2<Lm3と変化する。一方、溶接電流8の値をIwとすると、溶接電流Iwとワイヤ送給速度Vwとの関係は、次の数1式のように表される。
数1式において、K1〜K4は溶接ワイヤ6の径、構造及び材質により定まる定数である。
さらに、ワイヤ送給速度Vwを一定にして溶接している状態で、上述の第1の要件で示したようにフラックス供給制御装置15によりドライエクステンションLdが予め定めた長さに制御される条件下では、数1式は、次の数2式のように表される。
すなわち、数2式より、溶接電流Iwは、ウェットエクステンションLwに逆比例して変化し、ウェットエクステンションLwが大きくなると、溶接電流Iwは小さくなる。また、上述したように、溶融スラグ浴7の深さLsは、ウェットエクステンションLwに比例することから、適切な溶融スラグ浴7の深さLs2のときの溶接電流Iwを基準電流値Iw2として設定しておく。そして、溶接の進行に伴って、溶接電流Iwが基準電流値Iw2より大きくなった場合は、溶融スラグ浴7の深さLsがLs2より小さくなり、溶込み幅LmがLm2より大きくなったと判断して、走行台車制御装置17は走行台車16の走行速度を増大させる。走行台車16の走行速度が増大することにより、ワイヤ突き出し長(Ld+Lw)が大きくなり、溶接電流Iwが小さくなって基準電流値Iw2になるように制御される。一方、溶接電流Iwが基準電流値Iw2より小さくなった場合は、溶融スラグ浴7の深さLsがLs2より大きくなり、溶込み幅LmがLm2より小さくなったと判断して、走行台車制御装置17は走行台車16の走行速度を減少させる。
付言すると、初めに、溶融スラグ浴7の深さLsは、予め定めた深さとしてLs2に調整されて、溶接が開始される。また、走行台車16の走行速度は、溶接電流Iwの大きさに合わせて決定される。そして、溶接の進行に伴い、溶融スラグ浴7の一部は固化スラグ11となり消費されるため、溶融スラグ浴7の深さLsは減少する。摺動式銅当て金2の上部に設置された溶融スラグ浴検出器13が溶融スラグ浴7の上面に接触しない程度まで減少すると、フラックス供給制御装置15は、フラックス12を投入するようにフラックス供給装置14を制御する。しばらく投入し、フラックス供給制御装置15は、溶融スラグ浴検出器13が溶融スラグ浴7を検出する場合、すなわち、摺動式銅当て金2の上部に設置された溶融スラグ浴検出器13が溶融スラグ浴7の上面に接触すると、フラックス12の投入を停止するようにフラックス供給装置14を制御する。このように、コンタクトチップ5先端から溶融スラグ浴7の上面までの距離、すなわちドライエクステンションLdは、予め定めた長さになるように制御される。一方、適切な溶融スラグ浴深さの場合の溶接電流Iwが基準電流値Iw2として設定されているため、ドライエクステンションLdが上記の制御で一定となれば、ウェットエクステンションLwも一定となり、スラグ浴深さも一定となる。
このように、走行台車制御装置17は、溶接電流Iwが基準電流値Iw2と等しくなるように走行台車16の走行速度を制御することにより、溶融スラグ浴7の深さLsが適切な深さLs2で一定になるように制御され、適切な溶込み幅Lm2を得ることができる。また、安定した機械的性質を有する溶接金属を得ることができる。
また、基準電流値Iw2を決定するにあたり、まず、エレクトロスラグ溶接装置100において、ある溶接ワイヤ6を用いて、ワイヤ送給速度Vwを固定として溶接すると、ドライエクステンションLdは予め定めた長さに制御される。ここで何種類かの溶接電流Iwを用いて溶接を行うと、それぞれ異なったウェットエクステンションLw及び溶込み幅Lmの溶接が行われる。このとき最適な溶込み幅Lm2が得られたときの溶接電流Iwが、ワイヤ送給速度Vwの基準電流値Iw2として決定される。
次に、ワイヤ送給速度Vwを変更して、同様に最適な基準電流値Iw2を求める。これを繰り返して、基準電流値Iw2をワイヤ送給速度Vwの関数として得ることができる。この関数(基準電流値Iw2とワイヤ送給速度Vwとの関係を示す関数)を走行台車制御装置17に記憶させておき、ワイヤ送給速度設定器の出力、あるいはワイヤ送給速度の検出値を用いて、基準電流値Iw2を設定するように制御すれば、ワイヤ送給速度Vwに応じて基準電流値Iw2が設定される。ワイヤ送給速度Vwを変更した場合には、変更後のワイヤ送給速度Vwに合わせて自動的に基準電流値Iw2も変更される。そして、自動的に最適な溶込みの得られるウェットエクステンションLw(または溶融スラグ浴7の深さLs)で溶接することができる。
また、溶接ワイヤ6を変更して、上記手順を行うことで、各種溶接ワイヤ6についても、ワイヤ送給速度Vwに応じた基準電流値Iw2を求めることができる。ここで、基準電流値Iw2は、例えば、溶接ワイヤ6の径、構造及び材質などの溶接ワイヤ6の種別ごとに、ワイヤ送給速度Vwの関数で求められることとなる。付言すると、ワイヤ送給速度Vwの関数は、溶接ワイヤ6の種別に応じて定められ、基準電流値Iw2は、溶接ワイヤ6の種別ごとの関数により求められる。
<溶融スラグ浴検出器の構成>
次に、溶融スラグ浴検出器13の構成について詳細に説明する。図4は、溶融スラグ浴検出器13の構成例を示す図である。
図4に示すように、本実施の形態に係る溶融スラグ浴検出器13は、検出端子18、差動増幅器19、接触判定基準信号設定器20、比較器21を有し、検出端子18は導電性金属である銅からなり、一般には水冷されている。検出端子18は、溶融スラグ浴7に接触すると溶接電圧の一部の電圧を検出する。
差動増幅器19は、検出端子18の電圧と、摺動式銅当て金2の電圧とを入力として、両電圧の差を出力する。摺動式銅当て金2は溶接母材3と接触しているので、摺動式銅当て金2の電圧は母材電圧である。
接触判定基準信号設定器20は、検出端子18が溶融スラグ浴7に接触したときに検出する電圧の半分程度の電圧を、基準信号として出力する。例えば、図5に溶融スラグ浴7表面の溶接電圧分布の一例を示すが、検出端子18は通常6ボルト(電圧の単位:V)程度の溶接電圧を検出するので、例えば、基準信号としてはその半分の約3Vの電圧に設定される。検出端子18が溶融スラグ浴7に接触していないときは、溶接電圧が検出端子18にかからないので、検出端子18の電圧は0Vである。
比較器21は、差動増幅器19の出力信号と接触判定基準信号設定器20の基準信号とを入力として、差動増幅器19の出力信号が接触判定基準信号設定器20の基準信号より大きくなったとき、検出端子18と溶融スラグ浴7とが接触したと判断した信号を作成する。作成された信号は、フラックス供給制御装置15に送られ、フラックス供給装置14によりフラックス12の供給及び停止が行われ、溶融スラグ浴7の上面がコンタクトチップ5の先端から予め定めた長さに位置するように制御され、ドライエクステンションLdが予め定めた長さに保たれる。
また、図6−1〜図6−3は、溶接トーチ4を板厚方向に揺動させた場合の溶融スラグ浴7表面の溶接電圧分布の一例を示す図である。まず、図6−2に示す溶接電圧分布は、溶接ワイヤ6が板厚中央にいるときのものであり、検出端子18が検出する溶接電圧は6V程度である。そこで、板厚方向の溶込みを均一化するために溶接トーチ4を揺動させ、溶接トーチ4が銅当て金1の近傍にいるときは、摺動式銅当て金2の近傍に配置されている検出端子18の検出する電圧は、図6−1に示すように、6Vの半分の3V程度に低下する。逆に、図6−3に示すように、溶接トーチ4が摺動式銅当て金2の近傍に来たときには、検出端子18の検出する溶接電圧は、12V程度と高くなる。
ここで、接触判定基準信号設定器20の基準信号の電圧を1.5V程度に設定すれば、比較器21は溶融スラグ浴7と検出端子18とが接触していることを正しく判断できるが、基準信号の値が小さいため、溶接の状態あるいは外部ノイズ等で正しい判断ができない可能性もある。
この誤検知を防止するため、溶融スラグ浴検出装置13は、差動増幅器19の後にフィルタ回路22が設置され、フィルタ回路22により処理をした溶接電圧をもとに溶融スラグ浴7を検出したか否かの判定を行うこととしても良い。図7は、図4に示す溶融スラグ浴検出装置13にフィルタ回路22を設けた構成例を示す図である。フィルタ回路22は、溶接トーチ4の揺動周期程度、すなわち周期の1/2から2倍程度の時定数をもったフィルタ回路22とすることが望ましい。
図8は、フィルタ回路22がない場合の溶接電圧波形の一例を示す図であり、図9は、フィルタ回路22を介した場合の溶接電圧波形の一例を示す図である。具体的には、図8に示す波形は、サンプリング周期250msのフィルタのない場合に検出された溶接電圧波形である。また、図9に示す波形は、27データの移動平均、すなわち6.75秒(6750ms)の区間の移動平均の溶接電圧波形である。ここで、縦軸の1目盛りは3.000Vを示し、横軸の1目盛りは1秒(sec)を示している。また、図8及び図9に示す例では溶接トーチ4の揺動周期が8秒であるので、溶接電圧波形は溶接トーチ4の揺動周期と同等である。
これらの溶接電圧波形から明らかなように、フィルタがない場合には、溶接トーチ4が銅当て金1の近傍にあるときは、検出端子18が検出する電圧は3V程度まで低下し、溶接トーチ4が摺動式銅当て金2の近傍にあるときは、12V程度の検出電圧となる。また、検出された溶接電圧は大きな変動をもっている。これに対して、フィルタを介した溶接電圧波形は、9Vから12Vの範囲に平均化されている。そのため、フィルタ回路22を用いた場合には、接触判定の基準信号を3V〜6Vとすることができ、誤判定のリスクは大きく減少する。ここでは、揺動周期とほぼ同等な時定数を用いた例を示したが、揺動周期の1/2から2倍程度の時定数を用いたフィルタでも効果が確認された。
また、検出端子18は、溶接トーチ4と連結させることとしても良い。図10は、検出端子18を溶接トーチ4に連結させた構成の一例を説明するための図である。図10に示す例では、差動増幅器19、接触判定基準信号設定器20、比較器21、フィルタ回路22の構成は、図7に示す構成と同様であるが、検出端子18は溶接トーチ4と連結されている。そして、溶接トーチ4が揺動したときは、検出端子18も溶接トーチ4とともに揺動するため、検出端子18は、常に溶接ワイヤ6の近傍に位置する。このため、図6−1〜図6−3に示す溶接電圧分布を参照すると、検出端子18が溶融スラグ浴7と接触したときには、24V程度の溶接電圧を検出することができ、かつ溶接トーチ4の揺動にかかわらず、略一定の電圧を検出することができる。したがって、ノイズ等の影響を受けるリスクが減少する。
<溶融スラグ浴検出器の他の構成例>
次に、溶融スラグ浴検出器13の他の構成例について説明する。図11及び図12は、溶融スラグ浴検出器13の他の構成例を示す図である。
図11に示す例では、溶融スラグ浴検出器13は、検出端子18、直流電源23、抵抗24、差動増幅器19、フィルタ回路22、接触判定基準信号設定器20、比較器21を有している。直流電源23は、例えば100V〜200V程度の電源であり、この直流電源23の出力は、抵抗24を通して検出端子18に接続される。ここで抵抗24の値は、例えば20kΩ〜500kΩである。
検出端子18が溶融スラグ浴7に接触していない場合には、電流が流れないので、ほぼ直流電源23の電圧が検出端子18に印加される。一方、検出端子18が溶融スラグ浴7と接触すると、検出端子18から溶融スラグ浴7を通して摺動式銅当て金2に電流が流れるので、直流電源23の電圧が抵抗24によりドロップして、検出端子18の電圧は溶接電圧の一部、すなわち3V〜12V程度まで低下する。この変化を差動増幅器19、フィルタ回路22、接触判定基準信号設定器20、比較器21で判定して、溶融スラグ浴7を検出する。これらの動作については、前述の方法と同様であるので説明を省略する。
この方法によれば、検出端子18と溶融スラグ浴7とが接触していないときの検出端子18の電圧は100V〜200Vであるのに対して、検出端子18と溶融スラグ浴7とが接触しているときの検出端子18の電圧は3V〜12Vとなり、両電圧の差が大きいので、信頼性のある動作が期待される。
また、図12に示す例では、溶融スラグ浴検出器13は、フォトセンサーとして、溶融スラグ浴7の表面から放たれる光を受光する受光器25と、受光器25の光量があるレベルになったときを判定する受光判定器26とを有する。光量の判定レベルはあらかじめ決められたものとし、受光器25の角度等を調整して、ドライエクステンションLdが目標とする予め定めた長さとなるように調整する。また、この判定結果は、フラックス供給制御装置15に送られ、ドライエクステンションLdが一定になるようにフラックス12が供給される。
付言すると、受光判定器26が受光器25の光量があるレベルに達していると判定した場合、溶融スラグ浴7がコンタクトチップ5の先端から予め定めた長さの位置まで上昇してきたこととなる。この場合、ドライエクステンションLdは予め定めた長さ以下になるため、フラックス供給制御装置15はフラックス12の投入を停止するように制御する。一方、受光判定器26が受光器25の光量があるレベルに達していないと判定した場合、溶融スラグ浴7はコンタクトチップ5の先端から予め定めた長さの位置まで上昇していないこととなる。この場合、ドライエクステンションLdは予め定めた長さより大きい状態であり、フラックス供給制御装置15はフラックス12を投入するように制御する。
<フラックス供給装置の構成>
次に、フラックス供給装置14の構成について詳細に説明する。図13−1及び図13−2は、フラックス供給装置14の構成例を示す図である。
図13−1に示すように、本実施の形態に係るフラックス供給装置14は、ソレノイド27が矢印28のように往復動することにより、回転軸29を中心として、弁30が矢印31のように回転し、フラックス供給ノズル32が開閉する。この動作により、フラックスホッパー33のフラックス12が溶融スラグ浴7に供給される。
ここで、図13−1は、フラックス供給ノズル32が閉じている状態を示している。一方、図13−2は、フラックス供給ノズル32が開いている状態を示しており、フラックス供給ノズル32が開くことにより、フラックスホッパー33のフラックス12がフラックス供給ノズル32を介して溶融スラグ浴7に供給される。
<フラックス供給装置の他の構成例>
次に、フラックス供給装置14の他の構成例について説明する。図14は、フラックス供給装置14の他の構成例を示す図である。
図14に示す例では、フラックス供給装置14において、モータ34によって駆動されるスクリュー35の回転により、フラックスホッパー33からフラックス12が押し出され、図示していない経路を経て、溶融スラグ浴7へと供給される。
<実施例>
次に、実験結果を示し、本実施の形態における実施例について説明する。なお、本実施の形態はこの実施例に限定されるものではない。
図1に示すエレクトロスラグ溶接装置100において、1.6mmφの溶接ワイヤ6を用い、ワイヤ送給速度15.4m/min、溶接電圧42V、基準電流値380Aの条件で、板厚60mmの20°V開先溶接を行った。なお、チップ母材距離を45mmとした。また、スラグ浴深さ25mmで溶接を開始した。エレクトロスラグ溶接が安定してから、スラグ浴制御しない場合(従来法)と本実施の形態にてスラグ浴を制御する場合との比較結果を図15に示す。ここで、本実施の形態での結果を実施例、従来法での結果を比較例として示す。
図15には、エレクトロスラグ溶接が安定してからの距離として、走行台車16が上昇した距離を示し、各距離において、「アーク発生」、「表ビード幅」、「溶込み」の評価結果を示している。「アーク発生」では、アーク発生ありの場合に「×」、アーク発生なしの場合に「×」とした。また、「溶込み」では、溶込み不良ありの場合に「×」、溶込み不良なしの場合に「○」とした。図15に示す結果によると、溶融スラグ浴7を制御することで、溶込み深さがほぼ一定となり、表ビード幅が大きく変化していないことがわかる。
また、本実施の形態に係るエレクトロスラグ溶接装置100を用いて上記ワイヤ送給速度で溶接し、スラグ浴深さを変化させた場合の溶接結果について説明する。図16は、スラグ浴深さが溶接に及ぼす影響を説明するための図である。図16には、それぞれのスラグ浴深さにおいて、「アーク発生」、「表ビード幅」、「溶込み」、「靭性」の評価結果を示している。「靭性」では、温度−20度の条件で、39J(ジュール)以上の場合に「○」、39Jより小さい場合に「×」とした。図16に示す結果によると、この場合の適正スラグ浴深さが20〜60mmであることがわかる。ここでは一例のみを示しているが、実際に溶接で使用されるフラックス種類、ワイヤ種類、溶接電圧によって作業性が変化し、適正なフラグ浴深さも変化する。
また、本実施の形態では、エレクトロスラグ溶接装置100は1電極で溶接を行うこととしたが、このような構成に限られるものではなく、多電極で溶接を行うこととしても良い。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態には限定されない。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々に変更したり代替態様を採用したりすることが可能なことは、当業者に明らかである。
1…銅当て金、2…摺動式銅当て金、3…溶接母材、4…溶接トーチ、5…コンタクトチップ、6…溶接ワイヤ、7…溶融スラグ浴、8…溶接電流、9…溶融金属、10…溶接金属、11…固化スラグ、12…フラックス、13…溶融スラグ浴検出器、14…フラックス供給装置、15…フラックス供給制御装置、16…走行台車、17…走行台車制御装置、18…検出端子、19…差動増幅器、20…接触判定基準信号設定器、21…比較器、22…フィルタ回路、23…直流電源、24…抵抗、25…受光器、26…受光判定器、27…ソレノイド、28…矢印、29…回転軸、30…弁、31…矢印、32…フラックス供給ノズル、33…フラックスホッパー、34…モータ、35…スクリュー、100…エレクトロスラグ溶接装置

Claims (12)

  1. エレクトロスラグ溶接において、
    コンタクトチップ先端からスラグ浴までの溶接ワイヤの長さが予め定めた長さとなるようにフラックスを供給し、
    基準電流値に対して溶接電流が予め定めた関係となるように溶接トーチと摺動式当て金とを搭載した走行台車の走行速度を調整し、
    スラグ浴深さを予め定めた深さに保ちつつ溶接を行うエレクトロスラグ溶接方法。
  2. 溶接ワイヤに給電するコンタクトチップを有する溶接トーチと、摺動式当て金と、
    前記溶接トーチ及び前記摺動式当て金を搭載した走行台車と、走行台車制御装置と、
    スラグ浴検出器と、フラックス供給装置と、フラックス供給制御装置とを備え、
    前記スラグ浴検出器は、前記コンタクトチップの先端から予め定めた長さの位置にスラグ浴が上昇してきた場合にスラグ浴を検出し、
    前記フラックス供給制御装置は、前記コンタクトチップの先端からスラグ浴までの溶接ワイヤの長さが前記予め定めた長さとなるように、前記スラグ浴検出器がスラグ浴を検出した場合にはフラックスの供給を停止し、当該スラグ浴検出器がスラグ浴を検出していない場合にはフラックスの供給を行うように前記フラックス供給装置を制御し、
    前記走行台車制御装置は、ワイヤ送給速度に応じて定められた基準電流値に対して溶接電流が予め定めた関係となるように前記走行台車の走行速度を制御し、
    スラグ浴深さを予め定めた深さに保ちつつ溶接を行うエレクトロスラグ溶接装置。
  3. 前記走行台車制御装置は、前記予め定めた関係として、前記溶接電流が前記基準電流値より大きくなると前記走行台車の走行速度を増大させ、当該溶接電流が当該基準電流値より小さくなると当該走行台車の走行速度を減少させるように制御すること
    を特徴とする請求項2に記載のエレクトロスラグ溶接装置。
  4. 前記スラグ浴検出器は、当該スラグ浴検出器の検出端子がスラグ浴と接触したときに溶接電圧を検知して、スラグ浴を検出すること
    を特徴とする請求項2に記載のエレクトロスラグ溶接装置。
  5. 前記スラグ浴検出器は、検知した前記溶接電圧を、ウィービング周期の1/2から2倍を時定数とするフィルタで処理して、スラグ浴を検出したか否かの判定を行うこと
    を特徴とする請求項4に記載のエレクトロスラグ溶接装置。
  6. 前記検出端子は、前記溶接トーチと連結されていること
    を特徴とする請求項4に記載のエレクトロスラグ溶接装置。
  7. 前記スラグ浴検出器は、当該スラグ浴検出器の検出端子に直流電源から抵抗を通して電圧を印加し、当該検出端子がスラグ浴と接触したとき、当該検出端子の電圧が低下することによりスラグ浴を検出すること
    を特徴とする請求項2に記載のエレクトロスラグ溶接装置。
  8. 前記スラグ浴検出器は、フォトセンサーを有し、スラグ浴の光を検出して、スラグ浴を検出すること
    を特徴とする請求項2に記載のエレクトロスラグ溶接装置。
  9. 前記フラックス供給装置は、ソレノイドにより駆動される弁によりフラックスを供給すること
    を特徴とする請求項2に記載のエレクトロスラグ溶接装置。
  10. 前記フラックス供給装置は、モータによって駆動されるスクリューによりフラックスを供給すること
    を特徴とする請求項2に記載のエレクトロスラグ溶接装置。
  11. 前記基準電流値は、ワイヤ送給速度を変更した場合、当該ワイヤ送給速度と当該基準電流値との関係を示す予め定められた関数をもとに、自動的に変更されること
    を特徴とする請求項2に記載のエレクトロスラグ溶接装置。
  12. 前記基準電流値は、前記溶接ワイヤの種別に応じて定められる前記関数により当該種別ごとに求められること
    を特徴とする請求項11に記載のエレクトロスラグ溶接装置。
JP2015100415A 2015-05-15 2015-05-15 エレクトロスラグ溶接方法及びエレクトロスラグ溶接装置 Active JP6460910B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015100415A JP6460910B2 (ja) 2015-05-15 2015-05-15 エレクトロスラグ溶接方法及びエレクトロスラグ溶接装置
KR1020160058329A KR101852256B1 (ko) 2015-05-15 2016-05-12 일렉트로슬래그 용접 방법 및 일렉트로슬래그 용접 장치
CN201610318652.9A CN106141423B (zh) 2015-05-15 2016-05-13 电渣焊方法和电渣焊设备
SG10201603865WA SG10201603865WA (en) 2015-05-15 2016-05-13 Electroslag welding method and electroslag welding apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015100415A JP6460910B2 (ja) 2015-05-15 2015-05-15 エレクトロスラグ溶接方法及びエレクトロスラグ溶接装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016215214A true JP2016215214A (ja) 2016-12-22
JP6460910B2 JP6460910B2 (ja) 2019-01-30

Family

ID=57352859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015100415A Active JP6460910B2 (ja) 2015-05-15 2015-05-15 エレクトロスラグ溶接方法及びエレクトロスラグ溶接装置

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6460910B2 (ja)
KR (1) KR101852256B1 (ja)
CN (1) CN106141423B (ja)
SG (1) SG10201603865WA (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3360638A1 (en) * 2017-02-08 2018-08-15 General Electric Company System and method to locate and repair insert holes on a gas turbine component
CN112589371A (zh) * 2019-10-01 2021-04-02 株式会社神户制钢所 焊接用滑动铜垫板和焊接方法
WO2021177106A1 (ja) 2020-03-06 2021-09-10 株式会社神戸製鋼所 エレクトロスラグ溶接用フラックス及びエレクトロスラグ溶接方法
KR20220092782A (ko) 2020-12-25 2022-07-04 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 용접용 접동 구리 백킹판, 용접 장치 및 용접 방법
KR20230110612A (ko) 2021-03-03 2023-07-24 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 일렉트로 슬래그 용접 또는 일렉트로 가스 용접의 제어 방법, 제어 장치, 용접 시스템, 및 프로그램

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5190954A (ja) * 1975-02-07 1976-08-10
JPS555118A (en) * 1978-06-24 1980-01-16 Kobe Steel Ltd Automatic controlling method for ascent of sliding copper plate in electroslag welding
JPS5641079A (en) * 1979-09-14 1981-04-17 Nippon Kokan Kk <Nkk> Electroslag welding method
JPS59101289A (ja) * 1982-11-30 1984-06-11 Nippon Steel Corp エレクトロスラグ溶接における溶融金属位置検知方法
JPS611477A (ja) * 1984-06-15 1986-01-07 Hitachi Ltd 溶接線倣い制御方法及び装置
JPH09295170A (ja) * 1996-05-10 1997-11-18 Nippon Steel Corp 非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接の溶込み制御方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2543524B2 (ja) * 1987-05-26 1996-10-16 株式会社日立製作所 自動ア−ク溶接装置
JP2849243B2 (ja) 1991-08-13 1999-01-20 日鐵溶接工業株式会社 非消耗ノズル式2電極エレクトロスラグ溶接方法
JP3582811B2 (ja) 1996-10-17 2004-10-27 日鐵住金溶接工業株式会社 立向エレクトロガス溶接装置
KR200443539Y1 (ko) * 2007-09-07 2009-02-20 주식회사 한진중공업 소모성 가이드 노즐방식의 일렉트로슬래그 용접장치

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5190954A (ja) * 1975-02-07 1976-08-10
JPS555118A (en) * 1978-06-24 1980-01-16 Kobe Steel Ltd Automatic controlling method for ascent of sliding copper plate in electroslag welding
JPS5641079A (en) * 1979-09-14 1981-04-17 Nippon Kokan Kk <Nkk> Electroslag welding method
JPS59101289A (ja) * 1982-11-30 1984-06-11 Nippon Steel Corp エレクトロスラグ溶接における溶融金属位置検知方法
JPS611477A (ja) * 1984-06-15 1986-01-07 Hitachi Ltd 溶接線倣い制御方法及び装置
JPH09295170A (ja) * 1996-05-10 1997-11-18 Nippon Steel Corp 非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接の溶込み制御方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3360638A1 (en) * 2017-02-08 2018-08-15 General Electric Company System and method to locate and repair insert holes on a gas turbine component
US10399187B2 (en) 2017-02-08 2019-09-03 General Electric Company System and method to locate and repair insert holes on a gas turbine component
CN112589371A (zh) * 2019-10-01 2021-04-02 株式会社神户制钢所 焊接用滑动铜垫板和焊接方法
JP2021053687A (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 株式会社神戸製鋼所 溶接用摺動銅当て金及び溶接方法
KR20210039300A (ko) 2019-10-01 2021-04-09 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 용접용 미끄럼운동 동 백킹판 및 용접 방법
JP7235635B2 (ja) 2019-10-01 2023-03-08 株式会社神戸製鋼所 溶接用摺動銅当て金及び溶接方法
CN112589371B (zh) * 2019-10-01 2023-03-14 株式会社神户制钢所 焊接用滑动铜垫板和焊接方法
WO2021177106A1 (ja) 2020-03-06 2021-09-10 株式会社神戸製鋼所 エレクトロスラグ溶接用フラックス及びエレクトロスラグ溶接方法
KR20220092782A (ko) 2020-12-25 2022-07-04 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 용접용 접동 구리 백킹판, 용접 장치 및 용접 방법
JP7389013B2 (ja) 2020-12-25 2023-11-29 株式会社神戸製鋼所 溶接用摺動銅当て金、溶接装置及び溶接方法
KR20230110612A (ko) 2021-03-03 2023-07-24 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 일렉트로 슬래그 용접 또는 일렉트로 가스 용접의 제어 방법, 제어 장치, 용접 시스템, 및 프로그램

Also Published As

Publication number Publication date
KR20160134550A (ko) 2016-11-23
SG10201603865WA (en) 2016-12-29
CN106141423B (zh) 2021-03-19
CN106141423A (zh) 2016-11-23
JP6460910B2 (ja) 2019-01-30
KR101852256B1 (ko) 2018-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6460910B2 (ja) エレクトロスラグ溶接方法及びエレクトロスラグ溶接装置
JP3200613U (ja) レーザーアークハイブリッド工程中に消耗品を誘導加熱するためのシステム
JP5278426B2 (ja) 複合溶接方法および複合溶接装置
US10086461B2 (en) Method and system to start and use combination filler wire feed and high intensity energy source for welding
US8809740B2 (en) Two-electrode welding method
JP5797633B2 (ja) アーク溶接装置、定電圧特性溶接電源及びアーク溶接方法
US9409250B2 (en) Method and system of controlling heating current for hot wire processes
KR102134045B1 (ko) 적응식 회전 아크 용접 방법 및 시스템
US20160175975A1 (en) Burner for a welding apparatus
US20130092667A1 (en) Method and System to Start and Use Combination Filler Wire Feed and High Intensity Energy Source for Welding
JP3201246U (ja) 溶接のためにフィラーワイヤ送給装置と高強度エネルギー源との組み合せを開始及び使用するシステム
KR20130112692A (ko) 단락 아크 용접 시스템
KR101538209B1 (ko) 다전극 가스 실드 아크 용접 방법 및 다전극 가스 실드 아크 용접 장치
KR101533178B1 (ko) 다전극 가스 실드 아크 자동 용접 장치
JP5408055B2 (ja) 溶接継手の製造方法及びその方法を実施するための溶接装置
KR20210039300A (ko) 용접용 미끄럼운동 동 백킹판 및 용접 방법
JP5494292B2 (ja) 溶接継手の製造方法及びその製造方法を実施するための溶接装置
WO2022185959A1 (ja) エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガス溶接の制御方法、制御装置、溶接システム、およびプログラム
JP5346102B1 (ja) 2電極式ホットワイヤmag溶接方法
JP4151777B2 (ja) ホットワイヤ溶接方法および装置
KR101271872B1 (ko) 탠덤 일렉트로 가스 아크 용접 장치 및 이의 스틱 아웃 제어 방법
JP2002079373A (ja) 高周波パルスア一ク溶接の溶接位置制御方法及びその装置
JP2016049548A (ja) タンデムアーク溶接方法、タンデムアーク溶接装置およびタンデムアーク溶接システム
KR20100032010A (ko) 와이어의 극간 위치제어가 가능한 일렉트로 가스 아크 용접장치 및 그 위치제어방법
KR20220009303A (ko) 일렉트로 가스 용접방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170901

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180814

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6460910

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150