JP2016214377A - 歩行速度推定装置およびこれを備える電気刺激装置 - Google Patents
歩行速度推定装置およびこれを備える電気刺激装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】歩行速度を正確に推定することに寄与する歩行速度推定装置およびこれを備える電気刺激装置を提供する。
【解決手段】歩行速度推定装置1は、大腿の角速度が反映された信号を出力する角速度センサー20と、角速度センサー20の検出結果から得られる大腿の角速度に関する情報である角速度情報に基づいて歩行速度を算出する演算部43とを備える。演算部43は予め決められた演算周期である所定の時間毎に歩行速度を繰り返し算出する。
【選択図】図2
【解決手段】歩行速度推定装置1は、大腿の角速度が反映された信号を出力する角速度センサー20と、角速度センサー20の検出結果から得られる大腿の角速度に関する情報である角速度情報に基づいて歩行速度を算出する演算部43とを備える。演算部43は予め決められた演算周期である所定の時間毎に歩行速度を繰り返し算出する。
【選択図】図2
Description
本発明は歩行速度推定装置およびこれを備える電気刺激装置に関する。
歩行速度を推定する歩行速度推定装置が知られている。その一例である特許文献1の歩行速度推定装置は、ユーザーが歩行している時間を計測するストップウォッチ、歩数を検出する加速度センサー、および、ユーザー毎に設定される歩幅を記憶する記憶部を備える。この歩行速度推定装置によれば、ストップウォッチにより計測された時間、加速度センサーにより検出された歩数、および、ユーザー毎に設定された歩幅に基づいて歩行速度の平均値が演算される。
ユーザーの歩幅は歩行中に変化することがある。このため、ユーザー毎に設定された一定の歩幅を用いて歩行速度を算出する上記歩行速度推定装置によれば、歩行中に歩幅が変化した場合、推定される歩行速度が実際の歩行速度から大きくずれるおそれがある。
本発明の目的は歩行速度を正確に推定することに寄与する歩行速度推定装置およびこれを備える電気刺激装置を提供することである。
本発明に従う歩行速度推定装置の一形態は、大腿の角速度が反映された信号を出力する角速度センサーと、前記角速度センサーの検出結果から得られる大腿の角速度に関する情報である角速度情報に基づいて、予め決められた演算周期である所定の時間毎に歩行速度を繰り返し算出する演算部とを備える。
本発明に従う電気刺激装置の一形態は、歩行速度推定装置と、電気刺激を出力する電極と、前記電極により出力される前記電気刺激を前記歩行速度推定装置により算出された前記歩行速度に基づいて制御する電圧制御部とを備える。
上記歩行速度推定装置およびこれを備える電気刺激装置は、歩行速度を正確に推定することに寄与する。
(歩行速度推定装置およびこれを備える電気刺激装置が取り得る形態の一例)
〔1〕本発明に従う歩行速度推定装置の一形態は、大腿の角速度が反映された信号を出力する角速度センサーと、前記角速度センサーの検出結果から得られる大腿の角速度に関する情報である角速度情報に基づいて、予め決められた演算周期である所定の時間毎に歩行速度を繰り返し算出する演算部とを備える。
〔1〕本発明に従う歩行速度推定装置の一形態は、大腿の角速度が反映された信号を出力する角速度センサーと、前記角速度センサーの検出結果から得られる大腿の角速度に関する情報である角速度情報に基づいて、予め決められた演算周期である所定の時間毎に歩行速度を繰り返し算出する演算部とを備える。
大腿が股関節まわりで回転することにより人体の歩行動作が形成されるため、大腿の角速度は歩行速度と相関を有する。このため、上記歩行速度推定装置によれば歩行速度が正確に推定される。また、所定の時間毎に歩行速度が繰り返し算出されるため、歩行動作を開始してから終了するまでの間において歩行速度が1回だけ算出される従来の技術と異なり、歩行中における歩行速度の変化をユーザーに提供できる。
〔2〕前記歩行速度推定装置の一例によれば、前記角速度情報は前記所定の時間内に検出される前記大腿の角速度の最大値と最小値との差を含む。
立脚期および遊脚期の一方の期間において大腿が体幹の下方を通過するとき、大腿の角速度は1歩行周期における最大値を取る。また、立脚期および遊脚期の他方の期間において大腿が体幹の下方を通過するとき、大腿の角速度は1歩行周期における最小値を取る。本願発明者が実施した試験によれば、これら最大値と最小値との差が歩行速度と高い相関を有することが確認された。このため、上記歩行速度推定装置によれば、例えば角速度の最大値だけを用いて歩行速度を算出する場合よりも正確な歩行速度が得られやすい。また、例えば1歩行周期において多数の角速度情報を取得し、それに基づいて歩行速度を算出する場合よりも演算部の演算が簡素化される。
立脚期および遊脚期の一方の期間において大腿が体幹の下方を通過するとき、大腿の角速度は1歩行周期における最大値を取る。また、立脚期および遊脚期の他方の期間において大腿が体幹の下方を通過するとき、大腿の角速度は1歩行周期における最小値を取る。本願発明者が実施した試験によれば、これら最大値と最小値との差が歩行速度と高い相関を有することが確認された。このため、上記歩行速度推定装置によれば、例えば角速度の最大値だけを用いて歩行速度を算出する場合よりも正確な歩行速度が得られやすい。また、例えば1歩行周期において多数の角速度情報を取得し、それに基づいて歩行速度を算出する場合よりも演算部の演算が簡素化される。
〔3〕前記歩行速度推定装置の一例によれば、身長に関する情報および性別に関する情報の少なくとも一方を含む情報である生体情報を入力するための情報入力部をさらに備え、前記演算部は前記角速度情報および前記生体情報に基づいて歩行速度を算出する。
大腿の角速度と歩行速度との関係は身体の特徴および性別に応じて異なることがある。例えば、脚が長いユーザーおよび脚が短いユーザーを取り上げた場合、各ユーザーの大腿の角速度が等しくても歩行速度は脚が長いユーザーの方が速い。上記歩行速度推定装置によれば、大腿の角速度に加えて生体情報も歩行速度の算出に用いられるため、より正確な歩行速度が得られやすい。
〔4〕前記歩行速度推定装置の一例によれば、前記角速度センサーの検出結果に基づいて歩行周期を算出する歩行周期算出部と、前記歩行周期に基づいて前記演算周期を更新する演算周期更新部とをさらに備える。
角速度情報に基づいて算出される歩行速度の精度はその演算周期に依存する。演算周期が長い場合、歩行速度が算出されるまでに実際の歩行速度が大きく変動することがある。その場合、算出された歩行速度がその時点での実際の歩行速度から大きくずれているおそれがある。上記歩行速度推定装置によれば、歩行周期に基づいて演算周期が更新されるため、算出される歩行速度の精度が低下しにくい。
〔5〕前記歩行速度推定装置の一例によれば、前記歩行周期算出部は算出した前記歩行周期を立脚期および遊脚期に分割し、前記演算部は前記立脚期および前記遊脚期の一方の期間において前記大腿の角速度の最大値を算出し、前記立脚期および前記遊脚期の他方の期間において前記大腿の角速度の最小値を算出する。
脚が規則的に歩行動作を形成する場合、遊脚期および立脚期の一方において大腿の角速度が最大値を取り、遊脚期および立脚期の他方において大腿の角速度が最小値を取る。一方、脚が不規則な歩行動作を形成する場合、例えば遊脚期において大腿の角速度が最大値および最小値を取ることがある。このような場合、角速度の最大値と最小値との差に基づいて歩行速度を正確に算出することが難しい。上記歩行速度推定装置によれば、角速度の最大値および最小値を算出する期間が決められているため、脚の不規則な歩行動作に起因して歩行速度の推定精度が低下するおそれが低減される。
〔6〕本発明に従う電気刺激装置の一形態は、上記〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の歩行速度推定装置と、電気刺激を出力する電極と、前記電極により出力される前記電気刺激を前記歩行速度推定装置により算出された前記歩行速度に基づいて制御する電圧制御部とを備える。
電気刺激が下腿に与えられた場合、筋肉の収縮により下腿の動作を補助する効果、および、下腿の筋肉を鍛錬する効果などが得られる。これらの効果は主に、歩行速度と電気刺激の強さとの関係に依存する。上記電気刺激装置によれば、下腿の動作を反映する歩行速度に基づいて電気刺激が出力されるため、上述の効果が高められることが期待できる。
(実施の形態1)
図1は歩行速度推定装置1の使用状態の一例を示す。歩行速度推定装置1は、大腿200に装着される一対のサポーター10、各サポーター10に取り付けられる角速度センサー20、および、電気的な複数の要素により構成されるコントローラー30を備える。歩行速度推定装置1はさらに、各角速度センサー20とコントローラー30とを電気的に接続するケーブル60を備える。
図1は歩行速度推定装置1の使用状態の一例を示す。歩行速度推定装置1は、大腿200に装着される一対のサポーター10、各サポーター10に取り付けられる角速度センサー20、および、電気的な複数の要素により構成されるコントローラー30を備える。歩行速度推定装置1はさらに、各角速度センサー20とコントローラー30とを電気的に接続するケーブル60を備える。
右脚の大腿200に装着される右脚用のサポーター10、および、左脚の大腿200に装着される左脚用のサポーター10は、身体の正中面に対して左右対称の関係を有し、実質的に同じ構成である。なお、図1は左脚用のサポーター10を示し、右脚用のサポーター10を省略している。
各サポーター10は、角速度センサー20を収容するホルダー11を備える。ホルダー11は、例えばサポーター10の内面に形成される。角速度センサー20は、歩行時の遊脚期において角速度の値が正の値を示し、歩行時の立脚期において角速度の値が負の値を示すようにホルダー11に収容される。角速度センサー20は、股関節まわりで回転する大腿200の角速度が反映された信号を出力する。
コントローラー30は、歩行速度推定装置1の電源のオンおよびオフを切り替える電源スイッチ31Aを含む操作部31、および、情報が出力される表示部32を備える。表示部32の一例はディスプレイである。
図2は歩行速度推定装置1の電気的な接続関係を示す。コントローラー30は、各角速度センサー20の検出結果が入力される制御部40、および、一次電池または二次電池の電力を制御部40に供給する電源部50をさらに備える。電源部50は制御部40の他に、操作部31および表示部32と電気的に接続されている。
制御部40は、各角速度センサー20から入力された信号を信号処理する信号処理部41、および、各角速度センサー20の検出結果から得られる大腿200(図1参照)の角速度に関する情報である角速度情報に基づいて歩行速度を算出する演算部43を備える。制御部40はさらに、演算部43が歩行速度を演算する周期である演算周期を設定する演算周期設定部42を備える。
信号処理部41は例えばマイクロコンピューターを含み、各角速度センサー20から入力された信号を信号処理することにより正弦波信号を生成する。信号処理は、高周波成分等のノイズの除去、移動平均値の算出、および、周波数解析等を含む。信号処理部41は、生成した正弦波信号を演算周期設定部42に出力する。
演算周期設定部42は歩行中に時間を計測するタイマー(図示略)を含む。演算周期設定部42はタイマーによりカウントされた時間に基づいて、信号処理部41から得られた正弦波信号を予め決められた演算周期である所定の時間毎に演算部43に出力する。所定の時間の一例は1.5秒である。
演算部43は、信号処理部41から演算周期設定部42を介して得られる所定の時間毎の正弦波信号に基づいて角速度情報を算出する。角速度情報は、例えば所定の時間内に検出される大腿200の角速度の最大値と最小値との差を含む。大腿200の角速度の最大値は、主に遊脚期において大腿200が体幹の下方を通過するときに検出される。一方、大腿200の角速度の最小値は、主に立脚期において大腿200が体幹の下方を通過するときに検出される。
図3を参照して、角速度情報の算出方法について説明する。なお、図3は歩行時において演算部43に入力される正弦波信号の一例を示す。
演算部43はまず、正弦波信号に基づいて大腿200の角速度の最大値である第1の特徴点PA、および、大腿200の角速度の最小値である第2の特徴点PBを算出する。第1の特徴点PAおよび第2の特徴点PBは、演算周期設定部42により設定された所定の時間内において検出される変曲点から算出される。
演算部43はまず、正弦波信号に基づいて大腿200の角速度の最大値である第1の特徴点PA、および、大腿200の角速度の最小値である第2の特徴点PBを算出する。第1の特徴点PAおよび第2の特徴点PBは、演算周期設定部42により設定された所定の時間内において検出される変曲点から算出される。
演算部43は不適切な各特徴点PA,PBを破棄するための2つの閾値TA,TBを記憶している。閾値TAは角速度の値が正の値を示す位置に設定され、閾値TBは角速度の値が負の値を示す位置に設定される。演算部43は、算出した第1の特徴点PAが閾値TA以下の場合、または、算出した第2の特徴点PBが閾値TB以上の場合、その特徴点を破棄し、この所定の時間に対応する歩行速度を算出しない。
演算部43は次に、第1の特徴点PAおよび第2の特徴点PBに基づいて、大腿200の角速度の最大値と最小値との差である特徴値PPを算出する。これにより、角速度情報として特徴値PPが算出される。
演算部43は、角速度情報に基づいて歩行速度を算出するための関係式である第1の関係式をさらに記憶している。第1の関係式は、例えば下記式[1]により記述される。演算部43は角速度情報および第1の関係式に基づいて、所定の時間毎に歩行速度Vを繰り返し算出する。
歩行速度との相関が高い角速度情報について検討した結果、特徴値PPが歩行速度と高い相関を有することを確認した。そこで、歩行速度と相関を持つ特徴値PPを測定する歩行テストを実施した。この歩行テストでは、複数の被験者の大腿200に角速度センサー20を取り付け、歩行時における角速度センサー20の検出結果から得られる特徴値PPを記録し、記録された特徴値PPと対応する歩行速度をトレッドミル等の別の手法により測定した。そして、上記歩行テストにより測定された歩行速度と特徴値PPとの関係を示す検量線に基づいて、係数a1および定数C1を設定した。
演算部43は、特徴値PPを第1の関係式に代入することにより歩行速度Vを算出する。歩行速度Vは、一方の角速度センサー20の検出結果から得られる特徴値PPおよび第1の関係式に基づいて算出される歩行速度と、他方の角速度センサー20の検出結果から得られる特徴値PPおよび第1の関係式に基づいて算出される歩行速度との平均値である。演算部43は算出した歩行速度Vに関する情報を表示部32に出力する。
図4を参照して、歩行速度の演算周期について説明する。
時刻t11において、電源スイッチ31Aがオンに設定されることにより、各角速度センサー20が大腿200の角速度が反映された信号を制御部40に出力し始める。
時刻t11において、電源スイッチ31Aがオンに設定されることにより、各角速度センサー20が大腿200の角速度が反映された信号を制御部40に出力し始める。
時刻t11から所定の時間が経過した時刻である時刻t12において、演算周期設定部42から得られる時刻t11から時刻t12までの所定の時間内における正弦波信号に基づいて、演算部43が特徴値PPを算出する。このとき、図4(a)に示される一方の角速度センサー20の検出結果から得られる特徴値PP、および、図4(b)に示される他方の角速度センサー20の検出結果から得られる特徴値PPが算出される。演算部43は、一方の特徴値PPを第1の関係式に代入することにより得られる歩行速度と、他方の特徴値PPを第1の関係式に代入することにより得られる歩行速度との平均値を演算することにより歩行速度Vを算出する。そして、表示部32は演算部43から得られた歩行速度Vに関する情報を出力する。
時刻t12から所定の時間が経過した時刻である時刻t13において、演算周期設定部42から得られる時刻t12から時刻t13までの所定の時間内における正弦波信号に基づいて、演算部43が特徴値PPを算出する。演算部43は時刻t12における処理と同様に歩行速度Vを算出する。そして、表示部32は演算部43から得られた歩行速度Vに関する情報を出力する。なお、時刻t12および時刻t13における所定の時間は1.5秒である。
このように、演算部43は所定の時間毎に歩行速度を繰り返し算出する。なお、時刻t13以降においても歩行動作が継続される場合、制御部40は時刻t12に実施する処理と同様の処理を繰り返し実行する。
図1および図2を参照して、歩行速度推定装置1の作用について説明する。
歩行速度推定装置1を利用するユーザーは、右脚用のサポーター10を右脚の大腿200に装着し、左脚用のサポーター10を左脚の大腿200に装着する。そして、ユーザーは例えば衣服等にコントローラー30を取り付ける。
歩行速度推定装置1を利用するユーザーは、右脚用のサポーター10を右脚の大腿200に装着し、左脚用のサポーター10を左脚の大腿200に装着する。そして、ユーザーは例えば衣服等にコントローラー30を取り付ける。
ユーザーは歩行前または歩行中において、電源スイッチ31Aをオフからオンに切り替える。電源スイッチ31Aがオンに設定されることにより、各角速度センサー20が大腿200の角速度が反映された信号を制御部40に出力し始め、演算部43が特徴値PPおよび第1の関係式に基づいて所定の時間毎に歩行速度Vを繰り返し算出する。そして、歩行速度Vに関する情報が所定の時間毎に表示部32に表示される。このため、ユーザーは歩行中にその時々の歩行速度を把握できる。
大腿200が股関節まわりで回転することにより人体の歩行動作が形成されるため、大腿200の角速度は歩行速度と相関を有する。一方、歩行速度推定装置1によれば、各角速度センサー20の検出結果から得られる特徴値PPに基づいて歩行速度Vが算出される。このため、歩行速度が正確に推定される。
実施の形態1の歩行速度推定装置1によれば、さらに以下の効果が得られる。
(1)歩行速度推定装置1によれば、所定の時間毎に歩行速度Vが繰り返し算出される。このため、歩行動作を開始してから終了するまでの間において歩行速度が1回だけ算出される場合と異なり、歩行中における歩行速度の変化をユーザーに提供できる。
(1)歩行速度推定装置1によれば、所定の時間毎に歩行速度Vが繰り返し算出される。このため、歩行動作を開始してから終了するまでの間において歩行速度が1回だけ算出される場合と異なり、歩行中における歩行速度の変化をユーザーに提供できる。
(2)正確な歩行速度を推定するために、歩行速度との相関が高い角速度情報について検討した結果、大腿の角速度の最大値と最小値との差である特徴値PPが歩行速度と高い相関を有することが確認された。歩行速度推定装置1はこの点を踏まえ、所定の時間内に検出される特徴値PPを角速度情報として利用している。このため、例えば角速度の最大値だけを用いて歩行速度を算出する場合よりも正確な歩行速度が得られやすい。また、例えば1歩行周期において多数の角速度情報を取得し、それに基づいて歩行速度を算出する場合よりも演算部43の演算が簡素化される。
(3)歩行速度推定装置1は、不適切な各特徴点PA,PBを破棄するための2つの閾値TA,TBを備える。演算部43は、算出した第1の特徴点PAが閾値TA以下の場合、または、算出した第2の特徴点PBが閾値TB以上の場合、その特徴点を破棄し、この所定の時間に対応する歩行速度を算出しない。すなわち、ユーザーの動作が微小な場合、または、角速度センサー20が誤検出した場合等により得られた各特徴点PA,PBが破棄される。このため、上記の場合等における不正確な歩行速度に関する情報がユーザーに提供されにくい。
(実施の形態2)
実施の形態2の歩行速度推定装置1は、以下に説明する点において実施の形態1の歩行速度推定装置1と相違し、その他の点において実施の形態1の歩行速度推定装置1と実質的に同じ構成を備える。なお、実施の形態2の歩行速度推定装置1の説明は、実施の形態1の歩行速度推定装置1と共通する構成に同一の符号を付し、その構成の説明の一部または全部を省略する。
実施の形態2の歩行速度推定装置1は、以下に説明する点において実施の形態1の歩行速度推定装置1と相違し、その他の点において実施の形態1の歩行速度推定装置1と実質的に同じ構成を備える。なお、実施の形態2の歩行速度推定装置1の説明は、実施の形態1の歩行速度推定装置1と共通する構成に同一の符号を付し、その構成の説明の一部または全部を省略する。
図5は歩行速度推定装置1の電気的な接続関係を示す。演算周期設定部42は、角速度センサー20の検出結果に基づいて歩行周期を算出する歩行周期算出部42A、および、歩行周期算出部42Aにより算出された歩行周期に基づいて演算周期を更新する演算周期更新部42Bを備える。
歩行周期算出部42Aは、演算部43により算出された第1の特徴点PAおよび第2の特徴点PBに基づいて1歩行周期の時間を算出する。例えば、歩行周期算出部42Aは第1の特徴点PAと第2の特徴点PBとの間の時間の2倍の時間を1歩行周期の時間として算出する。歩行周期算出部42Aは各特徴点PA,PBに基づいて1歩行周期の時間を繰り返し算出する。
演算周期更新部42Bは歩行周期算出部42Aにより算出された1歩行周期の時間に基づいて予め設定された演算周期を更新する。具体的には、演算周期更新部42Bは予め設定された所定の時間と1歩行周期の時間とが乖離している場合、所定の時間を1歩行周期の時間に更新する。すなわち、演算周期を1歩行周期の時間に更新する。また、演算周期更新部42Bは更新された1歩行周期の時間と更新後に算出された1歩行周期の時間とが乖離している場合、演算周期をさらに更新する。
歩行周期算出部42Aはさらに、算出された1歩行周期の時間を所定の割合で分割することによって、1歩行周期を立脚期および遊脚期に分割する。例えば、歩行周期算出部42Aは1歩行周期の時間を半分の期間で分割し、一方の期間を立脚期とし、他方の期間を遊脚期とする。歩行周期算出部42Aは、例えば信号処理部41から得られた正弦波信号の変化に基づいて、分割した一方の期間が立脚期であると判定し、他方の期間が遊脚期であると判定する。歩行周期算出部42Aは立脚期および遊脚期に関する情報を演算部43に出力する。
演算部43は歩行周期算出部42Aから得られる遊脚期に関する情報に基づいて、遊脚期の期間において検出される変曲点から第1の特徴点PAを算出する。すなわち、演算部43は1歩行周期のうちの遊脚期の期間に得られた正弦波信号に基づいて第1の特徴点PAを算出する。一方、演算部43は歩行周期算出部42Aから得られる立脚期に関する情報に基づいて、立脚期の期間において検出される変曲点から第2の特徴点PBを算出する。すなわち、演算部43は1歩行周期のうちの立脚期の期間に得られた正弦波信号に基づいて第2の特徴点PBを算出する。
操作部31は、身長に関する情報および性別に関する情報の両方を含む情報である生体情報を入力するための情報入力部31Bをさらに備える。情報入力部31Bは例えば複数のボタンにより構成される。ユーザーは電源スイッチ31Aをオフからオンに切り替えた後において、情報入力部31Bにより生体情報である身長に関する情報および性別に関する情報を入力する。操作部31は情報入力部31Bにより入力された生体情報を演算部43に出力する。
演算部43は、角速度情報および情報入力部31Bから得られる生体情報に基づいて歩行速度を算出するための関係式である第2の関係式を記憶している。第2の関係式は、例えば下記式[2]により記述される。演算部43は角速度情報、生体情報、および、第2の関係式に基づいて歩行速度Vを繰り返し算出する。
演算部43は、特徴値PP、身長に関する情報、および、性別に関する情報を第2の関係式に代入することにより歩行速度Vを算出する。演算部43は算出した歩行速度Vに関する情報を表示部32に出力する。なお、情報入力部31Bにより生体情報が入力されない場合、演算部43は特徴値PPを第1の関係式に代入することにより歩行速度Vを算出してもよい。
図6を参照して、歩行速度の演算周期について説明する。なお、図6は一方の角速度センサー20の検出結果から得られる正弦波信号の一例を示し、他方の角速度センサー20の検出結果から得られる正弦波信号を省略している。
時刻t21において、電源スイッチ31Aがオンに設定されることにより、各角速度センサー20が大腿200の角速度が反映された信号を制御部40に出力し始める。
時刻t21から所定の時間が経過した時刻である時刻t22において、演算周期設定部42から得られる時刻t21から時刻t22までの所定の時間内における正弦波信号に基づいて、演算部43が特徴値PPを算出する。歩行周期算出部42Aは、演算部43により算出された各特徴点PA,PBに基づいて1歩行周期の時間を算出する。演算周期更新部42Bは予め設定された所定の時間と1歩行周期の時間とが乖離していると判定した場合、演算周期を更新する。演算部43は、例えば特徴値PP、身長に関する情報、および、性別に関する情報を第2の関係式に代入することにより歩行速度Vを算出する。そして、表示部32は演算部43から得られた歩行速度Vに関する情報を出力する。
時刻t21から所定の時間が経過した時刻である時刻t22において、演算周期設定部42から得られる時刻t21から時刻t22までの所定の時間内における正弦波信号に基づいて、演算部43が特徴値PPを算出する。歩行周期算出部42Aは、演算部43により算出された各特徴点PA,PBに基づいて1歩行周期の時間を算出する。演算周期更新部42Bは予め設定された所定の時間と1歩行周期の時間とが乖離していると判定した場合、演算周期を更新する。演算部43は、例えば特徴値PP、身長に関する情報、および、性別に関する情報を第2の関係式に代入することにより歩行速度Vを算出する。そして、表示部32は演算部43から得られた歩行速度Vに関する情報を出力する。
時刻t22から所定の時間または更新された演算周期に相当する時間が経過した時刻である時刻t23において、演算周期設定部42から得られる時刻t22から時刻t23までの所定の時間内における正弦波信号に基づいて、演算部43が特徴値PPを算出する。歩行周期算出部42A、演算周期更新部42B、および、演算部43は時刻t22における処理と同様の処理を実行する。そして、表示部32は演算部43から得られた歩行速度Vに関する情報を出力する。
このように、演算部43は演算周期を更新しながら歩行速度を繰り返し算出する。なお、時刻t23以降においても歩行動作が継続される場合、制御部40は時刻t23に実施する処理と同様の処理を繰り返し実行する。
実施の形態2の歩行速度推定装置1によれば、実施の形態1により得られる(1)〜(3)の効果に加えて、さらに以下の効果が得られる。
(4)大腿200の角速度と歩行速度との関係は身体の特徴および性別に応じて異なることがある。例えば、脚が長いユーザーおよび脚が短いユーザーを取り上げた場合、各ユーザーの大腿200の角速度が等しくても歩行速度は脚が長いユーザーの方が速い。歩行速度推定装置1によれば、大腿200の角速度に加えて生体情報も歩行速度の算出に用いられるため、より正確な歩行速度が得られやすい。
(4)大腿200の角速度と歩行速度との関係は身体の特徴および性別に応じて異なることがある。例えば、脚が長いユーザーおよび脚が短いユーザーを取り上げた場合、各ユーザーの大腿200の角速度が等しくても歩行速度は脚が長いユーザーの方が速い。歩行速度推定装置1によれば、大腿200の角速度に加えて生体情報も歩行速度の算出に用いられるため、より正確な歩行速度が得られやすい。
(5)角速度情報に基づいて算出される歩行速度の精度はその演算周期に依存する。演算周期が長い場合、歩行速度が算出されるまでに実際の歩行速度が大きく変動することがある。その場合、算出された歩行速度がその時点での実際の歩行速度から大きくずれているおそれがある。
一方、演算周期が短い場合、演算部43により適切な各特徴点PA,PBが算出されないことがある。これは、演算周期がユーザーの1歩行周期よりも短い場合に生じる。その場合、算出された歩行速度が実際の歩行速度から大きくずれているおそれがある。歩行速度推定装置1によれば、歩行周期に基づいて演算周期が更新されるため、算出される歩行速度の精度が低下しにくい。
(6)脚が規則的に歩行動作を形成する場合、遊脚期において大腿200の角速度が最大値を取り、立脚期において大腿200の角速度が最小値を取る。一方、脚が不規則な歩行動作を形成する場合、例えば遊脚期において大腿200の角速度が最大値および最小値を取ることがある。このような場合、角速度の最大値と最小値との差である特徴値PPに基づいて歩行速度を正確に算出することが難しい。歩行速度推定装置1によれば、第1の特徴点PAおよび第2の特徴点PBを算出する期間が決められているため、脚の不規則な歩行動作に起因して歩行速度の推定精度が低下するおそれが低減される。
(実施の形態3)
実施の形態3の歩行速度推定装置1は、以下に説明する点において実施の形態2の歩行速度推定装置1と相違し、その他の点において実施の形態2の歩行速度推定装置1と実質的に同じ構成を備える。なお、実施の形態3の歩行速度推定装置1の説明は、実施の形態2の歩行速度推定装置1と共通する構成に同一の符号を付し、その構成の説明の一部または全部を省略する。
実施の形態3の歩行速度推定装置1は、以下に説明する点において実施の形態2の歩行速度推定装置1と相違し、その他の点において実施の形態2の歩行速度推定装置1と実質的に同じ構成を備える。なお、実施の形態3の歩行速度推定装置1の説明は、実施の形態2の歩行速度推定装置1と共通する構成に同一の符号を付し、その構成の説明の一部または全部を省略する。
図7は電気刺激装置100の使用状態の一例を示す。電気刺激装置100は、歩行速度推定装置1、および、電気刺激を出力する一対の電極110を備える。なお、図7は左脚用のサポーター10を示し、右脚用のサポーター10を省略している。
各電極は一対の陽極および陰極を有する。各電極110は、例えばサポーター10の内面のうちのホルダー11と対応する位置において外部に露出するように取り付けられる。各電極110はケーブル60を介してコントローラー30と電気的に接続されている。
図8は電気刺激装置100の電気的な接続関係を示す。電気刺激装置100は、各電極110により出力される電気刺激を歩行速度推定装置1の演算部43により算出された歩行速度Vに基づいて制御する電圧制御部120をさらに備える。電圧制御部120はコントローラー30の内部に収容され、電源部50と電気的に接続されている。なお、電圧制御部120は、パルス変調した電気刺激を各電極110に出力させる。
電圧制御部120は、各電極110により出力される電気刺激の出力形態として第1の出力形態および第2の出力形態を記憶している。第1の出力形態では、歩行速度Vが所定の歩行速度以上のときに電気刺激がオンに設定され、歩行速度Vが所定の歩行速度未満のときに電気刺激がオフに設定される。所定の歩行速度は、例えば時速3kmである。なお、第1の出力形態において電気刺激がオンに設定されている場合、各電極110から第1の出力電圧V1が出力される。
第2の出力形態では、歩行速度Vに比例して段階的に電気刺激が強められる。第2の出力形態において各電極110から出力される出力電圧は、第3の出力電圧V3、第3の出力電圧V3よりも高い電圧である第2の出力電圧V2、および、第2の出力電圧V2よりも高い電圧である第1の出力電圧V1である。電圧制御部120は第2の出力形態において、第1の出力電圧V1、第2の出力電圧V2、および、第3の出力電圧V3を歩行速度Vに基づいて切り替える。
操作部31は、各電極110から出力される電気刺激の出力形態を選択するための出力形態選択部31Cをさらに備える。出力形態選択部31Cは選択された出力形態に関する情報を電圧制御部120に出力する。
図9を参照して、第1の出力形態および第2の出力形態について説明する。なお、図9(a)は一方の角速度センサー20の検出結果から得られる正弦波信号の一例を示し、他方の角速度センサー20の検出結果から得られる正弦波信号を省略している。
図9(b)に示されるとおり、時刻t31において、出力形態選択部31Cにより第1の出力形態が選択される。このとき、演算部43により歩行速度Vが算出されていないため、電圧制御部120は各電極110から出力される電気刺激をオフに設定する、または、オフの状態を維持する。
時刻t31から所定の時間が経過した時刻である時刻t32において、演算部43が図6に示される時刻t22における処理と同様に歩行速度Vを算出する。電圧制御部120は演算部43により算出された歩行速度Vが所定の歩行速度以上であるか否かを判定する。所定の歩行速度は、例えば時速3kmである。電圧制御部120は歩行速度Vが所定の歩行速度未満であると判定したため、各電極110から出力される電気刺激がオフの状態を維持する。
時刻t32から所定の時間または更新された演算周期に相当する時間が経過した時刻である時刻t33において、演算部43が図6に示される時刻t23における処理と同様に歩行速度Vを算出する。電圧制御部120は演算部43により算出された歩行速度Vが所定の歩行速度以上であるか否かを判定する。電圧制御部120は歩行速度Vが所定の歩行速度以上であると判定したため、各電極110から第1の出力電圧V1を出力させる。
このように、電圧制御部120は第1の出力形態により各電極110から出力される電気刺激を制御する。なお、時刻t33以降においても歩行動作が継続される場合、制御部40および電圧制御部120は時刻t33に実施する処理と同様の処理を繰り返し実行する。
図9(c)に示されるとおり、時刻t31において、出力形態選択部31Cにより第2の出力形態が選択される。このとき、演算部43により歩行速度Vが算出されていないため、電圧制御部120は各電極110から第3の出力電圧V3を出力させる。
時刻t31から所定の時間が経過した時刻である時刻t32において、演算部43が図6に示される時刻t22における処理と同様に歩行速度Vを算出する。電圧制御部120は演算部43により算出された歩行速度Vに基づいて出力電圧を選択する。電圧制御部120は時刻t32において、例えば第3の出力電圧V3に代えて第2の出力電圧V2を各電極110から出力させる。なお、電圧制御部120は例えば予め決められた歩行速度に関する複数の閾値(図示略)に基づいて出力電圧を選択する。
時刻t32から所定の時間または更新された演算周期に相当する時間が経過した時刻である時刻t33において、演算部43が図6に示される時刻t23における処理と同様に歩行速度Vを算出する。電圧制御部120は演算部43により算出された歩行速度Vに基づいて出力電圧を選択する。電圧制御部120は時刻t33において、例えば第2の出力電圧V2に代えて第1の出力電圧V1を各電極110から出力させる。
このように、電圧制御部120は第2の出力形態により各電極110から出力される電気刺激を制御する。なお、時刻t33以降においても歩行動作が継続される場合、制御部40および電圧制御部120は時刻t33に実施する処理と同様の処理を繰り返し実行する。
図7および図8を参照して、電気刺激装置100の作用について説明する。
電気刺激装置100を利用するユーザーは、右脚用のサポーター10を右脚の大腿200に装着し、左脚用のサポーター10を左脚の大腿200に装着する。そして、ユーザーは例えば衣服等にコントローラー30を取り付ける。
電気刺激装置100を利用するユーザーは、右脚用のサポーター10を右脚の大腿200に装着し、左脚用のサポーター10を左脚の大腿200に装着する。そして、ユーザーは例えば衣服等にコントローラー30を取り付ける。
ユーザーは歩行前または歩行中において、電源スイッチ31Aをオフからオンに切り替え、出力形態選択部31Cにより各電極110により出力される電気刺激の出力形態を選択する。これにより、演算部43により算出された歩行速度V、および、選択された出力形態に基づいて各電極110から出力される電気刺激が制御される。
第1の出力形態が選択される場合、歩行速度Vが所定の歩行速度以上のときに電気刺激がオンに設定され、歩行速度Vが所定の歩行速度未満のときに電気刺激がオフに設定される。一方、歩行速度が遅いとき、すなわち大腿200にかかる負荷が小さいときは、電気刺激により得られる効果が小さいことが予想される。電気刺激装置100によれば、第1の出力形態が選択される場合において、電気刺激により得られる効果が小さいときに電気刺激がオフに設定されるため、電力の浪費が抑制される。
第2の出力形態が選択される場合、歩行速度Vに比例して段階的に電気刺激が強められる。すなわち、歩行速度が遅い場合は電気刺激が弱められ、歩行速度が速い場合は電気刺激が強められる。このため、大腿200にかかる負荷に応じた電気刺激が与えられることにより、電気刺激により得られる効果が高められることが期待できる。また、電気刺激装置100によれば、第2の出力形態が選択される場合において、大腿200に与えられる電気刺激が急に強くなりにくいため、人体に負担がかかりにくい。
実施の形態3の電気刺激装置100によれば、実施の形態2により得られる(1)〜(6)の効果に加えて、さらに以下の効果が得られる。
(7)電気刺激が大腿200に与えられた場合、筋肉の収縮により大腿200の動作を補助する効果、および、大腿200の筋肉を鍛錬する効果などが得られる。これらの効果は主に、歩行速度と電気刺激の強さとの関係に依存する。電気刺激装置100によれば、大腿200の動作を反映する歩行速度Vに基づいて電気刺激が出力されるため、上述の効果が高められることが期待できる。
(7)電気刺激が大腿200に与えられた場合、筋肉の収縮により大腿200の動作を補助する効果、および、大腿200の筋肉を鍛錬する効果などが得られる。これらの効果は主に、歩行速度と電気刺激の強さとの関係に依存する。電気刺激装置100によれば、大腿200の動作を反映する歩行速度Vに基づいて電気刺激が出力されるため、上述の効果が高められることが期待できる。
(変形例)
実施の形態に関する説明は本発明に従う歩行速度推定装置および電気刺激装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う歩行速度推定装置および電気刺激装置は実施の形態以外に例えば以下に示される実施の形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
実施の形態に関する説明は本発明に従う歩行速度推定装置および電気刺激装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う歩行速度推定装置および電気刺激装置は実施の形態以外に例えば以下に示される実施の形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
・実施の形態1の変形例の演算部43は、第1の関係式に代えて、角速度情報と歩行速度とが関連付けられたマップに基づいて歩行速度Vを算出する。なお、実施の形態2および実施の形態3の第2の関係式においても同様の変形が成立する。
・実施の形態1の変形例の演算部43は、一方の角速度センサー20の検出結果から得られる特徴値PPと、他方の角速度センサー20の検出結果から得られる特徴値PPとの平均値を演算し、演算された特徴値PPを第1の関係式に代入することにより歩行速度Vを算出する。なお、実施の形態2および実施の形態3においても同様の変形が成立する。
・実施の形態2の変形例の歩行周期算出部42Aは、第1の特徴点PAと次の演算周期に算出される第1の特徴点PAとの間の時間を1歩行周期の時間として算出する。別の変形例の歩行周期算出部42Aは、第2の特徴点PBと次の演算周期に算出される第2の特徴点PBとの間の時間を1歩行周期の時間として算出する。なお、実施の形態3においても同様の変形が成立する。
・実施の形態2の変形例の歩行周期算出部42Aは、靴の裏等に取り付けられた圧力センサーの検出結果に基づいて1歩行周期を算出する。また、変形例の歩行周期算出部42Aは、圧力センサーの検出結果に基づいて1歩行周期を立脚期および遊脚期に分割する。この変形例によれば、1歩行周期を正確に算出できるとともに、1歩行周期を立脚期および遊脚期に正確に分割できる。
・実施の形態2の変形例の演算周期更新部42Bは、歩行周期算出部42Aにより1歩行周期の時間が算出される毎に演算周期を更新する。なお、実施の形態3においても同様の変形が成立する。
・実施の形態2の変形例の演算部43は、角速度情報および情報入力部31Bから得られる生体情報のうちの身長に関する情報に基づいて歩行速度を算出するための関係式である第3の関係式を記憶している。第3の関係式は、例えば下記式[3]により記述される。演算部43は角速度情報、身長に関する情報、および、第3の関係式に基づいて歩行速度Vを繰り返し算出する。
また、別の変形例の演算部43は、角速度情報および情報入力部31Bから得られる生体情報のうちの性別に関する情報に基づいて歩行速度を算出するための関係式である第4の関係式を記憶している。演算部43は、角速度情報、性別に関する情報、および、第4の関係式に基づいて歩行速度Vを繰り返し算出する。
・実施の形態3の変形例の電圧制御部120によれば、各電極110に出力させる電気刺激の周波数を歩行速度Vに応じて変化させる。
・実施の形態3の変形例のサポーター10によれば、大腿200および下腿に跨って装着される。この変形例によれば、各電極110に代えてまたは加えて、下腿に装着される部分における各サポーター10の内面に電極を取り付けてもよい。
・実施の形態3の変形例のサポーター10によれば、大腿200および下腿に跨って装着される。この変形例によれば、各電極110に代えてまたは加えて、下腿に装着される部分における各サポーター10の内面に電極を取り付けてもよい。
・変形例の演算部43は、角速度情報として第1の特徴点PAを用いて歩行速度Vを算出する。
・変形例の演算部43は、角速度情報として第2の特徴点PBを用いて歩行速度Vを算出する。
・変形例の演算部43は、角速度情報として第2の特徴点PBを用いて歩行速度Vを算出する。
・変形例の制御部40によれば、演算部43から2つの閾値TA,TBが省略される。
・変形例の歩行速度推定装置1は、演算部43が歩行速度Vおよび歩行周期等に基づいて消費カロリーおよび歩数等を算出し、表示部32が歩行速度Vに加えて消費カロリーおよび歩数等を出力する。
・変形例の歩行速度推定装置1は、演算部43が歩行速度Vおよび歩行周期等に基づいて消費カロリーおよび歩数等を算出し、表示部32が歩行速度Vに加えて消費カロリーおよび歩数等を出力する。
・変形例の歩行速度推定装置1によれば、一対の角速度センサー20のうちの一方が省略される。
・変形例の歩行速度推定装置1によれば、一対のサポーター10のうちの一方が省略される。
・変形例の歩行速度推定装置1によれば、一対のサポーター10のうちの一方が省略される。
・変形例の歩行速度推定装置1によれば、各角速度センサー20とコントローラー30とが無線により電気的に接続される。
・変形例の歩行速度推定装置1は、表示部32に代えてまたは加えて、音声により歩行速度Vに関する情報を出力する報知部を備える。
・変形例の歩行速度推定装置1は、表示部32に代えてまたは加えて、音声により歩行速度Vに関する情報を出力する報知部を備える。
(課題を解決するための手段に関する付記)
〔付記1〕大腿の角速度が反映された信号を出力する角速度センサーと、前記角速度センサーの検出結果から得られる大腿の角速度に関する情報である角速度情報に基づいて歩行速度を算出する演算部とを備え、前記角速度情報は、歩行時に検出される前記大腿の角速度の最大値、歩行時に検出される前記大腿の角速度の最小値、および、歩行時に検出される前記大腿の角速度の最大値と最小値との差のいずれかを含む、歩行速度推定装置。
〔付記1〕大腿の角速度が反映された信号を出力する角速度センサーと、前記角速度センサーの検出結果から得られる大腿の角速度に関する情報である角速度情報に基づいて歩行速度を算出する演算部とを備え、前記角速度情報は、歩行時に検出される前記大腿の角速度の最大値、歩行時に検出される前記大腿の角速度の最小値、および、歩行時に検出される前記大腿の角速度の最大値と最小値との差のいずれかを含む、歩行速度推定装置。
〔付記2〕大腿の角速度が反映された信号を出力する角速度センサーと、身長に関する情報および性別に関する情報の少なくとも一方を含む情報である生体情報を入力するための情報入力部と、前記角速度センサーの検出結果から得られる大腿の角速度に関する情報である角速度情報および前記生体情報に基づいて歩行速度を演算する演算部とを備える、歩行速度推定装置。
〔付記3〕大腿の角速度が反映された信号を出力する角速度センサーと、前記角速度センサーの検出結果に基づいて歩行周期を算出する歩行周期算出部と、前記角速度センサーの検出結果から得られる大腿の角速度に関する情報である角速度情報および前記歩行周期に基づいて歩行速度を演算する演算部とを備える、歩行速度推定装置。
本歩行速度推定装置およびこれを備える電気刺激装置は携帯可能な小型電気機器、および、トレーニングのための据置型電気機器をはじめとして各種の装置に適用可能である。
1 :歩行速度推定装置
20 :角速度センサー
31B:情報入力部
42A:歩行周期算出部
42B:演算周期更新部
43 :演算部
100:電気刺激装置
110:電極
120:電圧制御部
200:大腿
V :歩行速度
20 :角速度センサー
31B:情報入力部
42A:歩行周期算出部
42B:演算周期更新部
43 :演算部
100:電気刺激装置
110:電極
120:電圧制御部
200:大腿
V :歩行速度
Claims (6)
- 大腿の角速度が反映された信号を出力する角速度センサーと、
前記角速度センサーの検出結果から得られる大腿の角速度に関する情報である角速度情報に基づいて、予め決められた演算周期である所定の時間毎に歩行速度を繰り返し算出する演算部とを備える
歩行速度推定装置。 - 前記角速度情報は前記所定の時間内に検出される前記大腿の角速度の最大値と最小値との差を含む
請求項1に記載の歩行速度推定装置。 - 身長に関する情報および性別に関する情報の少なくとも一方を含む情報である生体情報を入力するための情報入力部をさらに備え、
前記演算部は前記角速度情報および前記生体情報に基づいて歩行速度を算出する
請求項1または2に記載の歩行速度推定装置。 - 前記角速度センサーの検出結果に基づいて歩行周期を算出する歩行周期算出部と、
前記歩行周期に基づいて前記演算周期を更新する演算周期更新部とをさらに備える
請求項1〜3のいずれか一項に記載の歩行速度推定装置。 - 前記歩行周期算出部は算出した前記歩行周期を立脚期および遊脚期に分割し、
前記演算部は前記立脚期および前記遊脚期の一方の期間において前記大腿の角速度の最大値を算出し、前記立脚期および前記遊脚期の他方の期間において前記大腿の角速度の最小値を算出する
請求項2を直接的または間接的に引用する請求項4に記載の歩行速度推定装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の歩行速度推定装置と、
電気刺激を出力する電極と、
前記電極により出力される前記電気刺激を前記歩行速度推定装置により算出された前記歩行速度に基づいて制御する電圧制御部と
を備える電気刺激装置。
Priority Applications (1)
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JP2015100263A JP2016214377A (ja) | 2015-05-15 | 2015-05-15 | 歩行速度推定装置およびこれを備える電気刺激装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110891649A (zh) * | 2017-07-10 | 2020-03-17 | 欧姆龙健康医疗事业株式会社 | 电疗仪、电子设备及终端装置 |
KR20220170414A (ko) * | 2021-06-22 | 2022-12-30 | 김장백 | 가상운동기 및 가상운동시스템 |
-
2015
- 2015-05-15 JP JP2015100263A patent/JP2016214377A/ja active Pending
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