JP2016214263A - 果実袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】切込部を具備する果実袋であって、開口部を開いた際に切込部の下方端部から引き裂かれることを防止する果実袋を提供する。【解決手段】二重果実袋において、内袋20の切り込み線23の下方終端部または外袋30の切り込み線33の下方終端部、若しくは内袋20及び外袋30の両方の切り込み線23,33の下方終端部の位置に粘着剤Bが塗布されている。粘着剤Bの塗布の場所と位置は、粘着剤によって内袋20と外袋30とを貼着させることで内袋20と外袋30が離脱しないという効果が生じることを鑑みて、少なくとも粘着剤Bを内袋20の外側面及び/又は外袋30の内側面に塗布することが望ましい。【選択図】図5

Description

本発明は、桃、りんご、プラム等の果実に使用する果実袋に関し、特に柑橘類の果実の使用に適した果実袋に関する。
従来、果樹栽培において、果実を病害や虫害、風雨、散布薬剤などから保護するために、一重の果実袋または複数の果実袋を重ねた多重果実袋を用いて果実を覆うことを行っている。その中でも、桃やりんご、柑橘類などは、枝の上で結束するか、果軸に挟んで結束するため、果実袋の開口部に口切と呼ばれるI型の切り込み線を入れたり、V型に切り抜いたりすることで開口部を広げ易くして使用している。例えば本願出願人は、特許文献1において、開口部に口切部を備えた果実二重袋を出願している。
以降、本願明細書においては、I型の切り込み線及びV型の切り抜き等を総じて切込部と称呼して説明する。また、本願明細書においては、単に「果実袋」と称した場合は、一重の果実袋または複数の果実袋を重ねた多重果実袋を意味するものである。
特開2004−208658号公報
果実袋を掛ける時期は通常は幼果期であるが、柑橘類に関しては冬季の霜よけや寒害防止が目的であり、十分に果実が成長してから袋掛けを行うことが一般的である。このような柑橘類に対する袋掛けは、生産者が袋を掛ける際に果軸にI型の切り込み線103を挟み込むとき、開口部101を大きく開く必要がある。例えば図11に示すような、切欠部102から連続した切り込み線103を具備する果実袋100を果実に掛ける際、図12に示すように、開口部101を開いて果実Aを果実袋100の内部に導入するときに、開口部101と切り込み線103の両脇部分を大きく開きすぎたときや、切り込み線103に果軸または枝を挟み込んだとき、隙間なく果実袋を結束しようとするときなどに、切り込み線103の下方の終端部103’から果実袋100に切り裂け105が生じてしまい、もはや果実袋として用いることができなくなるという問題が生じていた。図11において、符号104は切り込み線103に通した果軸や枝に開口部101の上端部を折り込み巻きつけるための止金である。
これを解消するためには、従来、果実袋の素材(紙)を厚くしたり、硬くしたりして裂けづらくするといった方法が行われてきたが、一日に数千枚の果実の袋掛け作業を行う生産者にとっては、果実袋の素材が厚かったり硬かったりすることで手指の疲労が大きくなり、袋掛け作業の能率が低下する問題点が生じていた。
本発明は、上記課題に鑑みて、袋掛けの際に裂けにくく、且つ薄く柔らかい果実袋を提供することを目的とする。
本発明に係る三重果実袋は、シート状材を折りたたんで袋状として内包する果実を保護する果実袋であって、該果実袋は内袋と外袋からなり、夫々内袋及び外袋の上部に果実を導入する開口部を備えており、該夫々の開口部の開口端部から下方に向けて切込部を形成しており、さらに前記内袋と前記外袋の間に中袋を備えており、
該該切込部の下部の終端部近傍に果実袋の切り裂きの発生を防ぐための補強手段として接着剤又は粘着剤を施したことを特徴とする。
その際、開口部の開口端部から下方に向けて形成された切込部は、切り込み線であるか、又は、切抜部であるか何れでも良い。
上記構成によれば、開口部を開いて果実を導入する際、果実袋が切込部下方の終端部から裂けることを防止し、耐久性向上を図ることができる。
本発明に係る果実袋は、前記果実袋のうち2以上の果実袋を重ねた多重果実袋では、前記2以上の果実袋のうち少なくとも1以上の果実袋に前記補強手段を施したことを特徴とする。
上記構成によれば、複数の果実袋を重ねた多重果実袋である場合、何れか1つの果実袋を補強することで、果実袋そのものが切込部終端部から裂けることを防止し、耐久性の向上を図ることができる。
本発明に係る果実袋は、前記補強手段は、プラスチック、接着剤、粘着剤、及び、接着剤または粘着剤を塗布した補強テープの何れかであることを特徴とする。
上記構成によれば、プラスチック、接着剤、粘着剤の何れかを所定の位置に塗布し、又は補強テープを貼着するのみで補強部材を構成することができるので、低コストにて強度の高い果実袋の提供が可能となる。
本発明に係る果実袋は、前記補強手段を施した果実袋は、前記切込部の下部終端部近傍の引裂強度が400mN(ミリニュートン)以上であることを特徴とする。
上記構成によれば、引裂強度の弱い、薄い紙によって形成された果実袋であっても、補強部材を備えることで、開口部を開く際に切込部から裂けることがない。
本発明に係る果実袋は、シート状材を折りたたんで袋状として内包する果実を保護する果実袋であって、該果実袋は上部に果実を導入する開口部を備えており、該開口部の開口端部から下方に向けて切込部を形成しており、該切込部の下部の終端部近傍に果実袋の切り裂きの発生を防ぐための補強手段を施したので、果実を果実袋内部に導入する際に作業者が開口部を広げるときや、切込部に果軸または枝を挟み込んだとき、隙間なく果実袋を結束しようとするときなどに、開口部に設けた切込部から果実袋を裂こうとする力がかかった場合であっても、補強部材がストッパーとなって果実袋の破損を最小限にすることができ、破損に伴うコストの増大を防止することができる。また、果実袋の素材を従来同様の薄く引裂強度の低い紙を利用することができるので、果実袋の素材をそのままに強度を向上させることができ、作業者の袋掛け作業の負担が、補強部材によって増加することはない。
本発明に係る果実袋は、前記果実袋のうち2以上の果実袋を重ねた多重果実袋では、前記2以上の果実袋のうち少なくとも1以上の果実袋に前記補強手段を施したので、多重果実袋であっても少なくともいずれか1つ、または複数の果実袋に補強部材を設けることで、果実を果実袋内部に導入し結束するまで、開口部に設けた切込部から果実袋が裂けて破損することを防止できる。
本発明に係る果実袋は、前記補強手段は、プラスチック、接着剤、粘着剤、及び、接着剤または粘着剤を塗布した補強テープの何れかであるので、果実袋の補強部材の形成を容易且つ安価に行うことができる。
本発明に係る果実袋は、前記補強手段を施した果実袋は、前記切込部の下部終端部近傍の引裂強度が400mN(ミリニュートン)以上であるので、引裂強度の弱い紙を用いた果実袋であっても、引裂強度を向上させることができる。
本発明に係る果実袋によって、果実袋が裂けて破損することを防止できるので、果実袋の再度の利用も可能となり、生産者にとって経済的である。
本発明の実施例1における、果実袋の正面図である。 同上、果実袋に柑橘類の果実を導入した状態を示す説明図である。 同上、果実袋の切込部に導入した果軸を果実袋で挟み込んだ状態を示す説明図である。 同上、果実袋の開口部を閉じた状態を示す説明図である。 本発明の実施例2における、二重果実袋の正面図であり、(a)内袋、(b)外袋、(c)外袋に内袋を入れて重ねた状態を各々示す。 本発明の実施例3における、三重果実袋の正面図であり、(a)内袋、(b)中袋、(c)外袋、(d)3種の袋を重ねた状態を各々示す。 本発明の実施例4における、V型切抜部を備える果実袋を示す正面図である。 同上、V型切抜部を備える果実袋に果軸の短い桃を導入した状態を示す説明図である。 同上、果実袋のV型切抜部に導入した枝を果実袋で挟み込んだ状態を示す説明図である。 同上、果実袋の開口部を閉じた状態を示す説明図である。 従来の果実袋を示す正面図である。 従来の果実袋を柑橘類の果実に袋掛けをする一例を示す説明図である。
以下、本発明の具体的実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施態様は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するためのものではない。なお、本発明の説明においては、図面に示した状態で果実袋の上下方向を「上」「下」として表現している。これにより、製品としての果実袋の上下を規定しているものではない。
本発明の実施例1について、図1及び図2に基づいて説明する。図1は実施例1における果実袋の正面図である。符号10は、果実袋全体を指している。符号11は、果実を果実袋内部へ導入するための果実袋10の上端部に設けられた開口部である。符号12は、作業者が開口部11を開きやすいように開口部11の上端部を始点として果実袋側面を切り抜いて加工した切欠部である。この切欠部12の形状は図1に示した形状に限らない。符号13は、開口部11を開きやすくし、果軸や枝などを挟み込むことを容易にするための切り込み線である。符号14は、切り込み線13に通した果軸や枝に開口部11の上端部を折り込み巻きつけるための止金である。切り込み線13の下方の終端部には、切り込み線13の裂けを防止するための補強手段としての粘着剤Bが所定形状に塗布されている。果実袋10は、シート状の紙葉を折り畳み接着部15で接着することで袋状を形成している。
図2は、図1に示す果実袋を果実A(本実施例では柑橘類)に袋掛けする最初の状態を示している。作業者によって開口部11を開かれた果実袋10は、その開口部11を両側に引っ張る方向に力Fが加えられる。従来の果実袋では先に説明した通り、この力Fが切り込み線13下方の終端部13’に集中して引き裂き力となり、切り込み線13の終端部13’からさらに下方に向けて果実袋が裂けてしまっていたが、本実施例の果実袋10は、補強手段としての粘着剤Bによって引き裂き力に耐えうる強度を得ることができる。尚、粘着剤Bは、自らの粘着力により果実袋10の側面に粘着し、裂けに対して一定の強度を有するものであればよく、プラスチック、接着剤、粘着剤、または一面に接着面または粘着面を有した補強テープ等を用いることが可能である。なお、プラスチック、接着剤、粘着剤は、塗布時には粘着性があっても、製品完成時には粘着力が無視できる素材が選択される(例えば、乾燥による)。
また、図3に示すように、袋掛け作業の次の段階では、切り込み線13の開口部側端部を交差させて果軸を挟み込む。この際、作業者に力が入りすぎるなどして必要以上に交差することで、切り込み線13から下方に向けて引き裂かれるおそれがあったが、粘着剤Bによって補強された終端部13’によって引き裂かれることを防止することができる。その後、図4に示すように、通常の果実袋と同様、果実袋10が果実から離脱しないよう、止金14を用いて開口部11を閉じる。このようにして、果実袋10の切り込み線13下方の終端部13’からの引き裂きが防止できる。
続いて、実施例2について図5に基づいて説明する。図5は二重果実袋の構成を示しており、(a)は内袋、(b)は外袋、(c)はこれらを重ねた二重果実袋を示す。符号20は二重果実袋の内袋である。実施例1の果実袋と同様、開口部21、切欠部22、切り込み線23が形成されている。符号30は外袋である。外袋30も同様に開口部31、切欠部32、切り込み線33が形成され、外袋30にはさらに止金34が取り付けられている。外袋30内部に内袋20を収容して二重果実袋40を形成する。開口部21、31及びその他の外形の寸法は外袋30が内袋20よりも一回り大きく形成される。図5(c)は外袋30に内袋20が収容された状態(内袋20は点線表示)の二重果実袋40を示している。
上記のような構成の二重果実袋において、内袋20の切り込み線23の下方終端部または外袋30の切り込み線33の下方終端部、若しくは内袋20及び外袋30の両方の切り込み線23,33の下方終端部の位置に粘着剤Bが塗布されている。図5に示した実施例2においては、内袋20の切り込み線23の下方終端部の外側面にのみ粘着剤Bを塗布した例を示している。この粘着剤Bによって、先の実施例1と同様に、二重果実袋40に対して引き裂き力に耐えうる強度を付与することが可能となる。
このように、粘着剤Bの塗布の場所と位置は、内袋20又は/及び外袋30の内側又は/及び外側の何れか一か所以上でよいが、内包する果実の品質を考慮すると、内袋30の内側以外に塗布することが望ましい。また果実袋の製造工程及びコストの観点と、一般的に外袋の強度が内袋の強度を上回ること、粘着剤によって内袋20と外袋30とを貼着させることで内袋20と外袋30が離脱しないという効果が生じることを鑑みて、少なくとも粘着剤Bを内袋20の外側面及び/又は外袋30の内側面に塗布することが望ましい。その際は、内袋20の外側面又は外袋30の内側面に塗布した粘着剤が、内袋20と外袋30を接着しても良いし、内袋20と外袋30は接着せずに、相互のズレを許容するようにしても良い。尚、実施例2の場合も、粘着剤Bは、プラスチックや接着剤、粘着剤、及び両面接着可能な補強テープ(外袋30の外側に貼着する場合は片面接着可能な補強テープで良い)等を用いることが可能である。このようにして、二重果実袋40であっても、切り込み線23、33の下方の終端部からの引き裂きが防止できる。
続いて、実施例3について図6に基づいて説明する。図6は三重果実袋の構成を示しており、(a)は内袋、(b)は中袋、(c)は外袋、(d)はこれらを重ねた三重果実袋を示す。符号50は内袋である。その構成は、実施例1及び実施例2と同様に、開口部51、切欠部52、切り込み線53が形成される。符号60は中袋である。中袋60は開口部61のみを具備したシンプルな袋状に形成される。符号70は外袋であり、開口部71、切欠部72、切り込み線73が形成され、止金74が取り付けられている。
内袋50が中袋60に収容され、内袋50と中袋60が外袋70に収容されることで図6(d)に示す三重果実袋80となる(内袋50、中袋60は点線表示)。このとき、図6(d)に示すように、中袋60の開口部61の上端部が、内袋50の切り込み線53及び外袋70の切り込み線73の各々の下方の終端部53’及び73’近傍に位置するような寸法で各々の寸法が決められる。
図6に示した三重果実袋80において、補強部材としての粘着剤Bは、中袋61外側の開口部近傍の中央部に塗布されている。外袋70の内部に内袋50及び中袋60を入れた際、外袋70の内側且つ切り込み線73の終端部73’の下方と、中袋60に塗布された粘着剤Bの位置とが一致し(図6(d)参照)、三重果実袋80の引き裂き力を中袋60に塗布された粘着剤Bが吸収し、三重果実袋80の終端部73’を内側から補強することができる。これにより、実施例1及び実施例2と同様、この粘着剤Bの存在によって、三重果実袋80に対して引き裂き力に耐えうる強度を付与することが可能となる。尚、上記以外にも、外袋70の終端部73’の下方に外側面から直接粘着剤Bによって補強してもよいし、必要な強度が確保できるのであれば内袋50に対して粘着剤Bを施して補強してもよい。当然これらの位置全てに塗布しても良い。
以上のような一重乃至は多重の果実袋においては、果実袋に形成された切り込み線の下方の終端部に補強手段としての粘着剤を配置したことによって、果実袋の引裂強度を向上させ、開口部を広げるときや、切り込み線に果軸または枝を挟み込んだとき、隙間なく果実袋を結束しようとするときなどに荷重を掛けた場合でも、切り込み線から連続して果実袋の側面が裂けることを抑止することができる。また切り込み線に引き裂き力に耐えうる補強手段を施すのみであるため、果実袋そのものは従来と同様に薄く作業性の良い素材を用いることができる。
ここで、本発明の効果を実験によって実証してみた。果実に袋を掛けやすい果実袋は素材が薄いことから切り込み線から裂け易く、その引裂強度は表1の従来品1として示すように267.7mNとなっている。これに対して、従来品2のように素材を厚くすることで、その引裂強度を333.4mNまで高めることができた。このことから、果実袋の切り込み線の引裂強度は400mNもあれば、切り込み線から引き裂かれない強度となることが分かる。尚、調査方法はJIS P 8116:紙−引裂強さ試験方法−エルメンドルフ形引裂試験機法に準じた方法にて行った。
Figure 2016214263
しかしながら、従来品2やそれ以上の引裂強度を持つ素材を用いた果実袋といった、単純に引裂強度400mN以上のものを果実袋の素材とすると、果実袋の強度は増すものの、素材が硬くなるとともに、果実袋の厚みは増大し、果実袋の総重量が増大し且つ袋掛け作業の際に作業者の手指に大きな負担が掛かってしまう。
そこで、上述した実施例1乃至実施例3に示した補強手段を施す前と、施した後の果実袋に対して同じような実験を試みたところ、表1に示すように、補強手段を施す前の果実袋の切り込み線部の引裂強度が267.7mNであったのに対し、実施例1の補強手段を施した後の果実袋の切り込み線部の引裂強度は544.3mNとほぼ倍増し、引裂強度は著しく向上した。また、従来品1及び実施例1と同じ素材を用いた袋を外袋とし、外袋よりも引裂強度が低い素材を用いた内袋に粘着剤を塗布して貼着させたもの、即ち実施例2の態様の果実袋の切り込み線部の引裂強度は451.1mNとなることが、更に、従来品1及び実施例1と同じ素材を用いた袋を外袋とし、他の素材(外袋よりも引裂強度は低いもの)を用いた中袋、内袋を用いた三重袋の、外袋の切り込み線の終端に粘着剤を塗布して中袋を貼着させたもの、即ち実施例3の態様の果実袋の切り込み線部の引裂強度は725.7mNとなることが、それぞれ実験結果として得ることができた。これにより、本発明の補強手段を施した果実袋では、袋掛け作業で必要とされる指先の力は大きくせずに、切込部の下部終端部近傍の引裂強度を、少なくとも400mN(ミリニュートン)以上にすることにより効果を発揮することが実証された。
上述した実施例1乃至3とは異なる、桃の果実に対して袋掛けを行う際の果実袋について、図7乃至図10に基づいて説明する。桃用の果実袋90は開口部91を容易に開くことができるよう切欠部92が形成される。桃は果軸が短いことから、実施例1乃至3とはことなり、果実袋の表と裏の双方にV型の切抜部93(双方に形成されていればI型の切り込み線であってもよい)を形成する。桃用果実袋90は、袋掛けの際に引き裂かれることの無いようV型切抜部93の先端にRを持たせたラウンド状に形成しても良い。これを更に補強するため、粘着剤BをV型切抜部先端に塗布する。当然これは、先の実施例と同様にプラスチックや接着剤、補強テープなどに置き換えても何ら問題ない。
図7に示す桃用果実袋90を桃の果実に袋掛けする手順を説明する。最初に、図8に示すように、開口部91を開いて桃用果実袋90の内部に桃の果実A’を導入する。その際、桃の枝をV型切抜部93に嵌めこむように配置する。その後、図9に示すように手前側のV型切抜部93の上端を交差させ、同様に奥側のV型切抜部93の上端も交差させて、枝を挟み込む。この際、V型切抜部93の先端に負荷がかかっても、粘着剤Bによって果実袋のV型切抜部の引裂強度が向上していることから、果実袋が引き裂かれることが無い。続いて図10に示すように、挟み込んだ枝から果実袋90が離脱しないよう、止金94を折り曲げてV型切抜部上端を固定する。以上のようにして、桃の果実の袋掛けを行う。
以上のように、桃の果実用に形成したV型の切抜部であっても、粘着剤等によって補強することで、果実袋の袋掛けの際に果実袋が引き裂かれることを防止することができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、図示しないが、切り込み線又は切抜部をU型とした場合は、当該U型のラウンドした終端部の下方をカバーするように補強部材を配置すればよい。また、実施例では一乃至三重の果実袋として説明したが、これに限定せず、4以上の果実袋を重ねたものに対して本発明を適用したとしても、何ら問題はない。
10 果実袋
40 二重果実袋
80 三重果実袋
90 桃用果実袋
11,21,31,51,61,71、91 開口部
12,22,32,52,72,92 切欠部
13,23,33,53,73 切り込み線
93 V型切抜部
14,34,74、94 止金
A 果実(柑橘)
A’ 果実(桃)
B 粘着剤(補強手段)
本発明に係る果実袋は、シート状材を折りたたんで袋状として内包する果実を保護する果実袋であって、該果実袋は上部に果実を導入する開口部を備え、該開口部の開口端部から下方に向けて切込部を形成した内袋及び外袋を有しており、
前記切込部の下部の終端部近傍に果実袋の切り裂きの発生を防ぐための補強手段として接着剤又は粘着剤を前記内袋の外側面及び/又は外袋の内側面に施したことを特徴とする。
その際、開口部の開口端部から下方に向けて形成された切込部は、切り込み線であるか、又は、切抜部であるか何れでも良い。

Claims (3)

  1. シート状材を折りたたんで袋状として内包する果実を保護する果実袋であって、該果実袋は内袋と外袋からなり、夫々内袋及び外袋の上部に果実を導入する開口部を備えており、該夫々の開口部の開口端部から下方に向けて切込部を形成しており、さらに前記内袋と前記外袋の間に中袋を備えており、
    該切込部の下部の終端部近傍に果実袋の切り裂きの発生を防ぐための補強手段として接着剤又は粘着剤を施したことを特徴とする三重果実袋。
  2. 開口部の開口端部から下方に向けて形成された切込部は、切り込み線であることを特徴とする請求項1記載の三重果実袋。
  3. 開口部の開口端部から下方に向けて形成された切込部は、切抜部であることを特徴とする請求項1記載の三重果実袋。

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