JP2016214210A - 細胞培養担体及びこれを備える細胞シート - Google Patents

細胞培養担体及びこれを備える細胞シート Download PDF

Info

Publication number
JP2016214210A
JP2016214210A JP2015106567A JP2015106567A JP2016214210A JP 2016214210 A JP2016214210 A JP 2016214210A JP 2015106567 A JP2015106567 A JP 2015106567A JP 2015106567 A JP2015106567 A JP 2015106567A JP 2016214210 A JP2016214210 A JP 2016214210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell culture
resin film
cells
porous resin
culture carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015106567A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6671865B2 (ja
Inventor
奥田 泰弘
Yasuhiro Okuda
泰弘 奥田
寛一 片山
Kanichi Katayama
寛一 片山
文弘 林
Fumihiro Hayashi
文弘 林
一博 饗庭
Kazuhiro Aeba
一博 饗庭
劉 莉
Li Liu
莉 劉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stem Cell & Device Lab Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Stem Cell & Device Lab Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stem Cell & Device Lab Inc, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Stem Cell & Device Lab Inc
Priority to JP2015106567A priority Critical patent/JP6671865B2/ja
Publication of JP2016214210A publication Critical patent/JP2016214210A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6671865B2 publication Critical patent/JP6671865B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

【課題】十分な細胞の接着性を有する細胞培養担体、及びこれを備える細胞シートを提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係る細胞培養担体は、多孔質樹脂膜を備える細胞培養担体であって、上記多孔質樹脂膜が、複数のノードとこれらのノード間の少なくとも一部を接続する多数のフィブリルとを有し、上記フィブリルの数密度が、0.01本/μm以下である。上記多孔質樹脂膜の表面粗さRaとしては、1.1μm以上が好ましい。ノードの平均間隔としては、1μm以上100μm以下が好ましい。多孔質樹脂膜の主ポリマーとしては、フッ素樹脂が好ましく、ポリテトラフルオロエチレンが特に好ましい。本発明の一態様に係る細胞シートは、細胞培養担体とこの細胞培養担体上で培養された細胞とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、細胞培養担体及びこれを備える細胞シートに関する。
近年、医学、生物学等の分野において、細胞培養への関心が高まっている。細胞培養とは、生体の器官や組織等に由来する細胞などを生体外で培養する技術である。培養の対象となる細胞には、浮遊状態で生育する浮遊細胞や、何かに接着又は付着した状態で生育する接着細胞(付着細胞とも呼ばれる)があり、各細胞の性質に応じて培養方法が選択される。接着細胞の培養を行う場合、細胞が接着する担体が必要となる。心筋細胞や肝細胞、神経細胞などの培養細胞が生体組織同様の機能を持つためには細胞を配列させて立体構造化するための足場材(担体)が重要である。また幹細胞(ES細胞、iPS細胞等)は、幼弱で破壊し易く、分化や増殖を行うために足場材(担体)が必要とされる。この担体には、多孔質構造が有効であるとされている。
このような多孔質構造の細胞培養担体としては、孔径が5μm〜500μmの孔を多数有する含フッ素樹脂の多孔質膜が開発されている(特開2013−215152号公報参照)。この多孔質膜によれば、上記孔径範囲の孔を有することで、細胞の移動が可能であり、多量に細胞を保持しても目詰まりが起こり難いとされている。
特開2013−215152号公報
しかし、単に比較的孔径の大きい多孔質膜を用いても、樹脂製の多孔質構造を形成する多数のフィブリルの存在などにより細胞の接着や伸長が阻害され、十分な培養が行われない。
本発明は以上のような実情に基づいてなされたものであり、十分な細胞の接着性を有する細胞培養担体、及びこれを備える細胞シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係る細胞培養担体は、多孔質樹脂膜を備える細胞培養担体であって、上記多孔質樹脂膜が、複数のノードと、これらのノード間の少なくとも一部を接続する多数のフィブリルとを有し、上記多孔質樹脂膜の最表面に存在するフィブリルの数密度が、0.01本/μm以下である。
上記課題を解決するためになされた別の本発明の一態様に係る細胞シートは、上記細胞培養担体と、この細胞培養担体上で培養された細胞とを備える。
本発明の細胞培養担体及び細胞シートは、十分な細胞の接着性を有する。
本発明の一実施形態に係る細胞培養担体の模式的部分拡大平面図である。 実施例で作製した膜C表面のSEM写真である。 本実施例で作製した膜C’表面のSEM写真である。 本実施例で作製した膜C”表面のSEM写真である。 評価試験における膜Cの2週間後の状態を示す写真である。 評価試験における膜C’の2週間後の状態を示す写真である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明の一態様に係る細胞培養担体は、多孔質樹脂膜を備える細胞培養担体であって、上記多孔質樹脂膜が、複数のノード(結節)と、これらのノード間に接続する多数のフィブリルとを有し、上記多孔質樹脂膜の最表面に存在するフィブリルの数密度が、0.01本/μm以下である。
通常、多孔質樹脂膜において培養される細胞は、線状のフィブリルと比して大きい幅(径)を有するノードの表面に接着し、ノードの裏側へ回りこむように絡みつきながら移動及び増殖する。この際、多数のフィブリルの存在は、細胞のノードへの接着や絡みつき、移動を妨げる。従って、例えばノードの寸法や間隔が一定の場合や、同一平均孔径の場合であれば、フィブリルの数密度が低いことが求められる。そこで、当該細胞培養担体においては、多孔質樹脂膜の表面に存在するフィブリルの数密度を上記範囲のように小さくすることにより、フィブリルが細胞のノードへの接着や絡みつきを阻害することを抑制している。従って、当該細胞培養担体によれば、十分な細胞の接着性(付着性)を有し、細胞を効率的に培養することができる。
ここで、「多孔質樹脂膜の最表面に存在するフィブリルの数密度」とは、SEMで撮像した視野内に存在する複数のフィブリルのうち、最表面に存在するフィブリルの本数を視野の面積で除した値をいう。「最表面に存在するフィブリル」とは、例えば256階調のSEM画像において、最も明度値の高い画素を含んでいるフィブリルとして特定することができる。最表面に存在するフィブリルの本数は、具体的には、二値化画像処理によるコントラスト調整によって、SEM画像から最表面を抽出して、最表面に存在するフィビリル数を数えることにより求めることができる。なお、SEMで撮像した視野とは、例えば30μm×40μmの領域の拡大領域であり、この領域で十分の数の測定対象物が存在しない場合は、200μm×260μmの領域の拡大領域とすることができる。以下、SEMで撮像した視野は上記と同様とする。
上記多孔質樹脂膜の表面粗さRaとしては、1.1μm以上が好ましい。多孔質樹脂膜の表面をこのように粗い面とすることにより、細胞の接着性をさらに高め、細胞をより効率的に培養することができる。なお、「表面粗さRa」とは、JIS−B−0601(2001年)に準拠して、カットオフ値(λc)2.5mm、評価長さ(l)0.106mmで、ノードに対して垂直方向にレーザーを走査して測定される算術平均粗さを指す。
上記ノードの平均間隔としては、1μm以上100μm以下が好ましい。ノード間の平均距離をこのような範囲とすることで、細胞のノード裏側への回り込みを、隣接するノードが阻害しにくくなる。また細胞の配列性が向上する。このため、細胞がより効果的に接着(付着)及び増殖することができる。
上記多孔質樹脂膜の主ポリマーとしては、フッ素樹脂が好ましい。フッ素樹脂は、非分解性であり、フッ素樹脂を用いることにより多孔質樹脂膜の耐久性等を高めることができる。また、フッ素樹脂は、細胞に対して不活性で毒性が低いことからも好適である。
上記フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が好ましい。PTFEを用いることにより、多孔質樹脂膜の耐熱性、耐薬品性、加工特性、機械特性(弾性率やその異方制御性など)等がより良好になる。さらに、PTFEは、細胞に対して無毒性であり、ノード及びフィブリルの配向、繊維径、気孔率等の多孔質状態の制御を良好に行うことができる。
上記多孔質樹脂膜は、樹脂フィルムの延伸及び焼成により形成されていることが好ましい。樹脂フィルムの延伸及び焼成により所望のサイズのフィブリル等を有する多孔質樹脂膜を効率的に形成することができ、生産性を高めることなどができる。また、このような形成方法によれば、ノード及びフィブリルの配向制御等も効果的に行うことができる。
本発明の一態様に係る細胞シートは、上記細胞培養担体と、この細胞培養担体上で培養された細胞とを備える。当該細胞シートは、上記細胞培養担体を備えるため、この細胞培養担体上の細胞は、十分に細胞培養担体に接着された状態で良好に培養されたものとなっている。このため、当該細胞シートは、再生医療用途や創薬のスクリーニング用途等に好適に用いることができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態に係る細胞培養担体及び細胞シートについて、図面を参照しつつ説明する。
〔細胞培養担体]
図1に示す細胞培養担体1は、多孔質樹脂膜2を備える。
多孔質樹脂膜2は、複数のノード3と、これらのノード3間に接続する多数のフィブリル4とを有する。ここで、図1においては、便宜上、膜の最表面及びその近傍に存在するノード3及びフィブリル4のみを模式的に図示している。すなわち、後述するように、フィブリル4の数密度は、最表面においては極めて低いが、図1においては模式的にある程度の数のフィブリル4を図示している。但し、複数のノード3及び複数のフィブリル4は、通常、膜厚方向に多重に存在している。ノード3及びフィブリル4は共に樹脂である。樹脂の塊であるノード3から線状のフィブリル4が引き出され、フィブリル4はノード3間を連結している。また、複数のノード3及びフィブリル4によって区切られる各空間が、多孔質構造における各孔となる。
(ノード)
複数のノード3は、それぞれ棒状である。ここで、棒状とは、多孔質樹脂膜2を平面視した状態において、幅(Wn)よりも長さ(Ln)が長い形状であることをいい、柱状であってもよいし、偏平した帯状であってもよい。また、棒状とは、直線状であっても曲線状であってもよい。ノード3の幅(Wn)に対する長さ(Ln)の比(Ln/Wn)の下限としては、例えば3であり、5が好ましく、10がより好ましい。この比(Ln/Wn)の上限としては、特に制限されないが、例えば500であり、100が好ましく、30がより好ましい。
複数のノード3は、一方向(図1においては左右方向)に沿って配設されている。なお、一方向に沿って配設されているとは、全てのノード3が平行に配設されている必要はなく、例えば全てのノード3の少なくとも70%が一方向に対して±30°の範囲内に配向していればよく、±10°の範囲内に配向していればより好ましく、±5°の範囲内に配向していることがさらに好ましい。このように複数のノード3が実質的に一方向に沿って配設されていると、これらのノード3とフィブリル4とにより形成される複数の孔のサイズが略均等化される。これにより、細胞の均質な培養が可能となり、良質な細胞シートを得ることなどができる。
ノード3の幅(Wn)は、線状のフィブリル4の直径と比較して通常大きく、例えばフィブリル4の直径の2倍以上であり、4倍以上が好ましい。なお、この上限としては、例えば20倍である。ノード3の平均幅の下限としては、0.1μmが好ましく、1μmがより好ましい。一方、この上限としては、10μmが好ましく、4μmがより好ましい。ノード3の平均幅が上記下限以上であることにより、細胞がノード3表面に接着しやすくなる。ノード3の平均幅が上記上限を超えると、細胞がノード3の裏側に回り込みにくくなり、増殖が阻害される場合がある。
なお、ノード3の平均幅とは、SEMで撮像した視野内に存在する複数のノード3のうち、長さが大きい上位5本のノード3の各幅の平均値をいう。また、各ノード3の幅(Wn)とは、その一本のノード3における最大幅をいう。
ノード3の平均長さの下限としては、20μmが好ましく、30μmがより好ましい。一方、この上限としては、特に制限されないが、例えば2,000μmであり、300μmが好ましく、100μmがより好ましい。ノードの平均長さを上記下限以上とすることで、ノード3の十分な面積が確保され細胞が接着しやすくなる。また、このような長さとすることで、細胞の十分な伸長、増殖及び移動が可能となり、細胞がより効率的に培養できる。
なお、ノード3の平均長さとは、SEMで撮像した視野内に存在する複数のノード3のうち、長さが大きい上位5本のノード3の各長さ(Ln)の平均値をいう。また、各ノード3の長さ(Ln)とは、その一本のノード3の両端間の直線距離をいう。
ノード3の平均間隔(Dn)の下限としては、1μmが好ましく、3μmがより好ましく、8μmがさらに好ましく、12μmが特に好ましい。一方、この上限としては、100μmが好ましく、50μmがより好ましく、25μmがさらに好ましく、15μmが特に好ましい。ノード3の平均間隔を上記下限以上とすることにより、細胞のノード3裏側への回り込みを隣接するノード3が阻害しにくくなり、細胞がより効果的に接着及び増殖することができる。なお、ノード3の平均間隔が上記上限を超えると、細胞が接着する領域が狭くなり、細胞の接着性が低下するおそれがある。
なお、ノード3の平均間隔(Dn)とは、以下の方法で求める値とする。SEMで撮像した、表面に存在するノード3が5本以上確認できる視野内(例えば200μm×260μmの領域の拡大領域)において、表面に存在するノード3のうち、ノード3の軸方向(配向方向)に略垂直な任意の直線と交わるノード3の本数を求める(但し、交わるノード3の本数が5本以上となる視野内で行う。)。上記直線の長さ(例えば200μm)を上記直線と交わる本数で除した値をノード3の平均間隔とする。
(フィブリル)
多数のフィブリル4は、線状であり、ノード3同士を連結している。フィブリル4は、所定方向に沿って配設されている。具体的なフィブリル4の配設方向は、複数のノード3の配設方向(軸方向)と平面視で略垂直方向(図1において略上下方向)である。ここで配設方向が略垂直方向とは、例えば複数のフィブリル4の少なくとも70%が±30°内の範囲で垂直方向に配設していることをいい、少なくとも70%が±10°内の範囲で垂直方向に配向していることが好ましい。
フィブリル4の平均径(直径)の下限としては、例えば0.002μmであり、0.01μmが好ましく、0.1μmがより好ましい。一方、この上限としては、例えば3μmであり、1μmが好ましく、0.6μmがより好ましい。フィブリル4の平均径が上記下限未満であると、多孔質樹脂膜2の強度が低下するおそれがある。一方、フィブリル4の平均径が上記上限を超えると、太いフィブリル4が接着した細胞の移動等を阻害するおそれがある。
なお、フィブリル4の平均径とは、SEMで撮像した視野内に存在する複数のフィブリル4のうち、長さが大きい上位5本のフィブリル4の各直径の平均値をいう。また、各フィブリル4の直径は、フィブリル4の長さ方向中央位置での直径をいう。
フィブリル4の平均間隔(Df)の下限としては、例えば0.1μmであり、0.5μmが好ましく、1μmがより好ましい。一方、この上限としては、8μmが好ましく、4μmがより好ましい。フィブリル4の平均間隔が上記下限未満の場合は、密に存在するフィブリル4により細胞の回り込みや増殖を阻害することがある。逆に、フィブリル4の平均間隔が上記上限を超える場合は、フィブリル4の強度が低下するおそれなどがある。
なお、フィブリル4の平均間隔(Df)とは、以下の方法で求める値とする。SEMで撮像した、表面に存在するフィブリル4が5本以上確認できる視野内(例えば30μm×40μmの領域の拡大領域)おいて、表面に存在するフィブリル4のうち、フィブリル4の配設方向(軸方向)に略垂直な任意の直線と交わるフィブリル4の本数を求める。上記直線の長さ(例えば40μm)を上記直線と交わる本数で除した値をフィブリル4の平均間隔とする。
多孔質樹脂膜2の最表面に存在するフィブリル4の数密度は、0.01本/μm以下である。これにより、ノード3、特に最表面に存在するノード3に対する細胞の十分な絡みつき等を可能とし、細胞を効率的に培養することができる。多孔質樹脂膜2の最表面のフィブリル4の数密度の下限としては、特に限定されず0本/μmであってよい。なお、最表面にフィブリル4が存在しない場合であっても、最表面以外の部分、すなわち多孔質樹脂膜2の内部にノード3間を結合するフィブリル4が存在する。従って、多孔質樹脂膜2は十分な強度等を維持することができる。
(他の形状等)
多孔質樹脂膜2の表面粗さRaの下限としては、1.1μmが好ましく、4.5μmがより好ましい。多孔質樹脂膜2の表面をこのように粗い面とすることにより、細胞の接着性をさらに高め、細胞をより効率的に培養することができる。なお、多孔質樹脂膜2の表面粗さRaの上限としては、特に限定されないが、例えば20μmとすることができ、10μmが好ましい。
多孔質樹脂膜2の平均孔径の下限としては、0.5μmが好ましく、2μmがより好ましく、3μmがさらに好ましい。一方、この上限としては、10μmが好ましく、8μmがより好ましく、6μmがさらに好ましい。平均孔径が上記下限未満の場合は、細胞がノード3に絡みついて増殖するための十分な空間がとれないため、培養の効率が低下するおそれがある。逆に、平均孔径が上記上限を超える場合も、十分な細胞接着面積が確保できないため、培養の効率が低下するおそれがある。なお、平均孔径は、粒子除去性能試験に基づく値である。
多孔質樹脂膜2の気孔率の下限としては、50体積%が好ましく、70体積%がより好ましい。一方、この上限としては、99体積%が好ましく、95体積%がより好ましい。多孔質樹脂膜2の気孔率をこのような範囲とすることにより、強度等を維持しつつ、十分な細胞接着面積を確保することなどができる。気孔率は、ASTM D−792に準じて測定する値とする。
多孔質樹脂膜2の平均膜厚の下限としては、3μmが好ましく、5μmがより好ましい。また、この上限としては、例えば200μm以下であり、100μmが好ましく、50μmが好ましく、10μmがより好ましい。平均膜厚を上記下限以上とすることで、十分な細胞接着面積を確保することなどができる。一方、平均膜厚が上記上限を超えると、生産コストの増加や取扱性の低下が生じるおそれがある。なお、平均膜厚とは、任意の10箇所で測定した膜厚の平均値とする。
(形成樹脂)
多孔質樹脂膜2の主ポリマー(多孔質樹脂膜2の形成樹脂)としては特に限定されず、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ナイロン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、液晶ポリマー、生分解性ポリマー等が挙げられるが、フッ素樹脂が好ましい。フッ素樹脂を主ポリマーとすることにより、多孔質樹脂膜2の耐久性等を高めることができる。なお、主ポリマーとは質量基準で最も含有量が多いポリマー(樹脂)をいう。多孔質樹脂膜2中の主ポリマーの含有量の下限としては、例えば50質量%であり、90質量%が好ましい。
フッ素樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等を挙げることができる。これらの中でも、耐熱性、耐薬品性、加工特性、機械特性(弾性率やその異方制御性等)などの点からPTFEが好ましい。また、PTFEは、細胞に対して無毒性であり、ノード3及びフィブリル4の配向、繊維径、気孔率等の多孔質状態の制御を良好に行うことができる。
多孔質樹脂膜2を形成する樹脂は、1種又は2種以上を混合して用いることができる。また、この樹脂には、潤滑剤、顔料、充填剤等の添加剤が含有されていてもよい。
(形成方法)
多孔質樹脂膜2における多孔質構造を形成する方法としては、造孔法、相分離法、溶媒抽出法、レーザー照射法、エッチング等を挙げることができる。これらの中でも、均一な孔径分布の多孔質樹脂膜2を得ることができるなどの点から延伸法が好ましい。
延伸法による多孔質樹脂膜2の形成は、例えばPTFEを用いた例として、以下の手順で行うことができる。まず、PTFEの未焼結粉末に液体潤滑剤を混合し、この混合物をシート状に成形し、樹脂フィルムを得る。成形後、必要に応じ、樹脂フィルムから液体潤滑剤を除去する。次いで、樹脂フィルムを一軸方向又は二軸方向に延伸することにより、未焼結の多孔質PTFE膜が得られる。未焼結の多孔質PTFE膜を、収縮が起こらないように固定した状態で、PTFEの融点である327℃以上の温度で焼成(加熱)する。これにより、延伸された構造が焼結して固定され、強度の高い延伸多孔質PTFE膜(多孔質樹脂膜2)が得られる。
なお、延伸の際の延伸率、二軸延伸における延伸比(縦方向の延伸率と、横方向の延伸率との比)を調整することなどにより、ノード3やフィブリル4の形状や空孔率等を調整することができる。例えば、延伸率を高くするとフィブリル4の平均長さを大きく、数密度を小さくできる。一軸延伸とすること、又は二軸延伸における延伸比を高くすることなどにより、ノード3の平均長さを大きくすることなどができる。また、延伸率を高くすると平均孔径が大きくなる一方、ノード3の平均幅や平均長さが小さくなる傾向にある。
延伸及び焼成後の樹脂膜に対し、フィブリル(微細繊維)の一部の除去処理を施すことが好ましい。これにより、フィブリル4の数密度をより好ましい状態に低下させることができる。この除去処理方法としては、アルカリ溶液等によるケミカルエッチング法や、高温熱分解法等を挙げることができる。ケミカルエッチング法は、得られた樹脂膜をアルカリ溶液に浸漬することなどにより行うことができる。このアルカリ溶液としては特に限定されず、例えばナトリウム−ナフタレン溶液等を挙げることができる。
(親水化処理)
多孔質樹脂膜2は、表面(ノード3及びフィブリル4の表面)が親水化処理されていることが好ましい。親水化処理されていることにより、細胞培養液の浸透性が高まり、ひいては培養効率が高まる。親水化処理は、通常、親水性樹脂溶液を多孔質樹脂膜2に含浸させ、次いで親水性樹脂を架橋させることにより行われる。これにより、親水性樹脂が多孔質樹脂膜表面にコーティングされる。なお、親水性樹脂溶液の含浸は、浸漬や塗布等により行うことができる。
親水性樹脂としては、水酸基、カルボニル基等の親水性基を有する化合物を挙げることができ、例えばポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、グリセリン、デキストリン、澱粉等を挙げることができる。
架橋方法としては、電子線等の照射による照射架橋、熱架橋、架橋剤を用いる化学架橋などを挙げることができるが、化学架橋が好ましい。架橋剤としては、親水性樹脂が有する反応性基と架橋反応する官能基を有する化合物を適宜選択すればよいが、例えばグルタルアルデヒド、パラホルムアルデヒド、テレフタルアルデヒド、ジアルデヒドデンプン等のアルデヒド類、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート等の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、N−ヒドロキシスクシンイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等を挙げることができる。これらは、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
なお、親水化処理としては、上記方法以外に、例えばプラズマ処理等によって行うこともできる。
また、タンパク質、ペプチド、これらの化学修飾体等が多孔質樹脂膜2(ノード3及びフィブリル4)表面にコーティングされていてもよい。これらがコーティングされていることで、細胞の接着性、ひいては培養効率を高めることができる。このような成分としては、コラーゲン、ゼラチン、ラミニン(ラミニンフラグメントを含む)、フィブロネクチン、マトリゲル等を挙げることができ、ラミニンが好ましい。なお、マトリゲルとしては、BD社製、コーニング社製等の市販品を用いることができる。また、上記の他、血清成分、細胞外マトリックス成分、成長因子、分化誘導因子、形態形成因子(モルフォゲン)等がコーティングされていてもよい。なお、多孔質樹脂膜2においては、これらのタンパク質、細胞外マトリックス成分等のコーティングを必須とせず、これらがコーティングされていなくとも、十分な細胞接着性を発揮することができる。
(使用方法)
細胞培養担体1は、細胞培養において細胞が接着する担体として用いられる。細胞(通常、接着細胞)は、多孔質樹脂膜2の主にノード3に接着し、伸長、増殖する。培養方法は、特に限定されず公知の方法により行えばよい。
培養される細胞としては、特に限定されず、心筋細胞、肝細胞、神経細胞、骨格筋細胞、骨芽細胞、線維芽細胞、髄核細胞等のヒト細胞を含む動物細胞などが挙げられる。また、ES細胞(胚性幹細胞)、iPS細胞(人工多能性幹細胞)、mGS細胞(多能性生殖幹細胞)等の多能性幹細胞、これらの多能性幹細胞由来の上記各動物細胞なども挙げられる。これらの中でも、細胞培養担体1は、iPS細胞及び心筋細胞の培養に好適に用いることができ、心筋細胞(iPS細胞由来の心筋細胞等)の培養に特に好適に用いることができる。当該細胞培養担体は、上述のように細胞が効果的にノード3に絡まり、増殖することが可能な構造であるため、心筋細胞のような拍動する細胞であっても担体からの滑落を防止でき、培養に好適である。
培養に用いられる培養液(培地)としては、培養する細胞にあわせて適宜選択すればよいが、無血清培地が好ましく、支持細胞であるフィーダー細胞を必要としない無血清培地がより好ましい。培養する細胞が多能性幹細胞等である場合、例えばSTEMCELL Technologies社製の「mTeSR1」や「TeSR2」等の市販品を用いることができる。
〔細胞シート〕
本発明の一態様に係る細胞シートは、細胞培養担体と、この細胞培養担体上で培養された細胞とを備える。細胞培養担体は、上述した図1の細胞培養担体1が用いられる。培養された細胞(培養されている細胞)としては、上記の細胞培養担体の使用方法において例示したものを挙げることができる。細胞は、細胞培養担体の外面に接着しており、好ましくは膜状に略均等に接着している。なお、細胞の少なくとも一部は、通常、細胞培養担体のノードに絡みつくように接着している。
当該細胞シートは、例えば再生医療や創薬のスクリーニング等に好適に用いられる。なお、使用の際は、膜状に培養された細胞を細胞培養担体から剥離して使用することもできるし、細胞培養担体に接着した状態で使用することもできる。
〔その他の実施形態]
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
上記実施形態では、細胞培養担体は1枚の多孔質樹脂膜のみで構成されているが、細胞培養担体は、多孔質樹脂膜を支持又は固定する基板、シート等をさらに有していてもよい。また、細胞培養担体は、多孔質樹脂膜と他の機能を有する膜(例えば酸素透過膜やイオン交換膜等)との積層体や、複数枚の多孔質樹脂膜の積層体であってもよい。さらには、ノードの形状は棒状以外に、例えば球状等であってよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは無い。
樹脂としてPTFEを用いた延伸法により、延伸率及び延伸比を調整し、平均孔径1μmの膜A、及び平均孔径5μmの膜Cをそれぞれ作製した。これらの各膜は、棒状の複数のノードと、これらのノード間に接続する多数のフィブリルとを有する多孔質樹脂膜である。次いで、各膜に対して、以下のフィブリル除去のためのケミカルエッチングを施した。膜Aを窒素中、室温下でナトリウム−ナフタレン溶液に10秒浸漬することにより膜A’を得た。同様に、膜Aを20秒浸漬することにより膜C”を得た。同様に、膜Cを窒素中、室温下でナトリウム−ナフタレン溶液に10秒浸漬することにより膜C’を得た。同様に、膜Cを20秒浸漬することにより膜C”を得た。フィブリル除去処理前の膜CのSEM画像(WD:11.1mm、加速電圧2kV)を図2に、フィブリル除去処理後の膜C’のSEM画像を図3に、フィブリル除去処理後の膜C”のSEM画像を図4に示す。この処理により、フィブリルが大幅に除去されたことが確認できた。
多孔質樹脂膜(膜C及びC’)を細胞培養担体として、以下の評価試験により、細胞の接着性(付着性)を評価した。また、膜A、A’、A”、C、C’及びC”の測定値を以下の表1に示す。なお、膜A及びCは比較例、その他の膜は実施例の膜である。
各測定は、実施の形態に記載の方法により行った。表面粗さRaは、キーエンス社製レーザー顕微鏡「VK−X150」を用いて測定した。
<評価試験>iPS細胞由来の心筋細胞の接着性評価
まず、公知の方法で培養されたiPS細胞由来の心筋細胞のコロニーを単一細胞に分散させた。分散させた心筋細胞をmTeSR1培養液に懸濁させ、この心筋細胞を膜C及び膜C’にそれぞれ播種した。2週間後の細胞の接着状態を観察した。なお、mTeSR1培養液は毎日交換した。培養開始から後の培養細胞の写真を図5〜図6に示す。図5は膜Cの2週間後の状態、図6は膜C’の2週間後の状態である。なお、いずれも膜に対してラミニンをコーティングして行った。
図5〜図6において、塊状部分が表面に接着している細胞であり、筋状の基材膜が確認できる部分は細胞が接着していない部分である。図6に示されるように、表面フィブリル密度が低く、表面粗さが大きい膜C’においては、2週間後にも基材膜の露出部分が少なく良好な細胞接着が得られている。一方、図5に示されるように、表面フィブリル密度が0.11本/μmと高く、表面粗さも小さい膜Cにおいては、部分的に接着しているものの、筋状の基材膜が露出する部分が多い。すなわち、細胞の滑落が多く、接着した細胞の分布が不均一な状態であることがわかる。このように、実施例の多孔質樹脂膜(細胞培養担体)である膜C’においては、心筋細胞が良好に接着し、培養可能であることが確認できた。
本発明の細胞培養担体は各種接着細胞の培養に好適に用いられ、細胞シートは再生医療、創薬開発等に好適に用いられる。
1 細胞培養担体
2 多孔質樹脂膜
3 ノード
4 フィブリル

Claims (7)

  1. 多孔質樹脂膜を備える細胞培養担体であって、
    上記多孔質樹脂膜が、複数のノードと、これらのノード間の少なくとも一部を接続する多数のフィブリルとを有し、
    上記多孔質樹脂膜の最表面に存在するフィブリルの数密度が、0.01本/μm以下である細胞培養担体。
  2. 上記多孔質樹脂膜の表面粗さRaが、1.1μm以上である請求項1の細胞培養担体。
  3. 上記ノードの平均間隔が、1μm以上100μm以下である請求項1又は請求項2に記載の細胞培養担体。
  4. 上記多孔質樹脂膜の主ポリマーが、フッ素樹脂である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の細胞培養担体。
  5. 上記フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレンである請求項4に記載の細胞培養担体。
  6. 上記多孔質樹脂膜が、樹脂フィルムの延伸及び焼成により形成されている請求項4又は請求項5に記載の細胞培養担体。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の細胞培養担体と、
    この細胞培養担体上で培養された細胞と
    を備える細胞シート。
JP2015106567A 2015-05-26 2015-05-26 細胞培養担体及びこれを備える細胞シート Active JP6671865B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015106567A JP6671865B2 (ja) 2015-05-26 2015-05-26 細胞培養担体及びこれを備える細胞シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015106567A JP6671865B2 (ja) 2015-05-26 2015-05-26 細胞培養担体及びこれを備える細胞シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016214210A true JP2016214210A (ja) 2016-12-22
JP6671865B2 JP6671865B2 (ja) 2020-03-25

Family

ID=57577642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015106567A Active JP6671865B2 (ja) 2015-05-26 2015-05-26 細胞培養担体及びこれを備える細胞シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6671865B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021006242A1 (ja) 2019-07-05 2021-01-14 学校法人近畿大学 細胞培養足場、その製造方法と足場製造キット及び細胞培養物の作製方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05237141A (ja) * 1992-02-27 1993-09-17 Jinkou Ketsukan Gijutsu Kenkyu Center:Kk 人工血管およびその製造方法
JP2008306977A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Nitto Denko Corp 細胞培養基材

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05237141A (ja) * 1992-02-27 1993-09-17 Jinkou Ketsukan Gijutsu Kenkyu Center:Kk 人工血管およびその製造方法
JP2008306977A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Nitto Denko Corp 細胞培養基材

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
APPLIED SURFACE SCIENCE, vol. 314, JPN6018040256, 2014, pages 670 - 678, ISSN: 0003897164 *
BIOMATERIALS, vol. 12, JPN6018040253, 1991, pages 130 - 138, ISSN: 0003897163 *
NEW. ENGL. BIOENG. CONF., vol. 6, JPN6018040252, 1978, pages 313 - 316, ISSN: 0003897162 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021006242A1 (ja) 2019-07-05 2021-01-14 学校法人近畿大学 細胞培養足場、その製造方法と足場製造キット及び細胞培養物の作製方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6671865B2 (ja) 2020-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kim et al. Highly porous 3D nanofiber scaffold using an electrospinning technique
Akkineni et al. A versatile method for combining different biopolymers in a core/shell fashion by 3D plotting to achieve mechanically robust constructs
US10350329B2 (en) Graphene-based ink compositions for three-dimensional printing applications
JP2022103203A (ja) 構造スペーサを有する細胞カプセル化デバイス
CN106730026B (zh) 一种组织工程软骨复合支架及制备方法
US11813377B2 (en) Microfiber structures and methods of synthesis and use thereof
US9242024B2 (en) Three-dimensional nanofiber scaffold for tissue repair and preparation method thereof
US10369252B2 (en) Electrospun three-dimensional nanofibrous scaffolds with interconnected and hierarchically structured pores
Ko et al. Preparation of novel collagen sponges using an ice particulate template
Gang et al. Highly porous three-dimensional poly (lactide-co-glycolide)(PLGA) microfibrous scaffold prepared by electrospinning method: A comparison study with other PLGA type scaffolds on its biological evaluation
JP6602047B2 (ja) 細胞培養担体及びこれを備える細胞シート
KR20130120572A (ko) 세포가 포함된 다공성 3차원 구조체 및 이의 제조방법
JP6671865B2 (ja) 細胞培養担体及びこれを備える細胞シート
Ginestra et al. Hybrid multi-layered scaffolds produced via grain extrusion and electrospinning for 3D cell culture tests
JP6530638B2 (ja) 細胞培養担体及びこれを備える細胞シート
Zhou et al. Generation of 3D nanofiber structure by divergence electrospinning for tissue engineering scaffold
US7534610B1 (en) 3D tissue constructs on the basis of colloidal crystals surface modified by sequential layering
JP4437227B2 (ja) 人工血管
KR101723193B1 (ko) 전기방사를 이용한 수화젤 스캐폴드의 제조방법 및 이에 의해 제조된 수화젤 스캐폴드
KR20110128990A (ko) 폴리비닐알코올 및 젤라틴을 함유하는 생체 적합성 섬유 복합체 및 그 제조 방법
KR101449645B1 (ko) 두께 조절이 가능한 다공성 전기방사 섬유, 이의 제조방법 및 이를 이용한 4차원 조직재생용 지지체
WO2013071062A1 (en) Multilayered collagen tubular scaffold
KR20160133061A (ko) 수용성 고분자를 이용한 세포 배양 지지체
JP7371929B2 (ja) 細胞足場材料
Mo et al. PCL-PGLA composite tubular scaffold preparation and biocompatibility investigation

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171122

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20171122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200303

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6671865

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250