JP2016214009A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多重インバータ構成で、1台のインバータセルの故障時に、低次の入力電流高調波を低減できる電力変換装置を提供する。【解決手段】単相インバータで構成される3台以上のセルを直列に接続した3組の直列回路SCu〜SCwを、多巻線変圧器のN個の電圧位相差を有する3組の二次側巻線に接続し、各セルの出力側に短絡スイッチを設け、セルの故障時に該当するセルの短絡スイッチをオン制御する統括制御装置30を備え、統括制御装置は、故障したセルの属する直列回路の正常なセルによる第1群と、故障したセルを含まない2つの直列回路のうち故障したセルの電圧位相が同じ2つのセルによる第2群と、残りのセルの第3群とに分け、第1群のセルの出力電圧を等しい等電圧に制御し、第2群及び前記第3群の少なくとも一方の出力電圧を等電圧と異なる電圧に制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、多重インバータ装置構成を有する電力変換装置に関する。
この種の多重インバータ装置構成を有する電力変換装置としては、例えば特許文献1及び特許文献2に記載された構成が知られている。
特許文献1に記載された従来例では、図7に示すように、複数の2次巻線を持つ入力変圧器101と、単位インバータセル102を複数個n段(例えばn=3)直列接続してU相回路103U、V相回路103V及びW相回路103Wを構成し、入力変圧器101と組み合わせて3相負荷に電力を供給する多重インバータ装置である。そして、入力変圧器101は3n(例えば3n=9)組の多相巻線を2次側に有し、n段の各相の単位インバータセルには各相で位相がずれた変圧器101の2次巻線を接続して構成した多重インバータ装置を構成している。
ここで、単位インバータセル102は、図8に示すように、入力される3相交流を直流に変換する6個のダイオードで構成された順変換部105と、この順変換部105で変換された直流を単相交流に変換する4個の半導体スイッチング素子で構成された逆変換部106とを少なくとも備えた単相インバータの構成を有する。
この多重インバータ装置では、出力各相のn段目の3台あるインバータセルの入力端子には、変圧器の二次側巻線の電圧位相が電気角20°ずつずれた端子が接続され、電力変換装置全体としては18パルス整流相当の入力電流高調波低減を図るようにしている。
そして、単位インバータセルが故障した際に、そのインバータセルをバイパスさせるスイッチを単位インバータセルの出力側に設けるようにしている。
この場合、1台のインバータセル故障した際には、そのインバータが属するn段目の3台あるインバータセルの出力側に設けたスイッチをオンしてバイパスさせ、他のインバータセルを運転して動作させることが記載されている。これにより、1台のインバータセルが故障した時にも、18パルス整流相当の入力電流高調波低減を保ったままの部分運転を実現できるとしている。この従来例では、インバータセルの直列数が3であり、3種類ある変圧器二次側巻線の電圧位相(0°,20°,40°)のそれぞれに接続された運転されるインバータセルの台数が、故障のない健全時には3台ずつであり、1台のインバータセルが故障したときには2台ずつと同数であるため、何れの場合にも、18パルス整流相当の入力電流高調波低減が実現できる。
また、特許文献2に記載された従来例では、1台のインバータセルが故障した際に、そのインバータセルの出力を短絡させてバイパスし、他のインバータセルを用いて部分運転することが開示されている。しかし、この部分運転する際の電流高調波低減に関しては考慮されていない。
特開平11−122943号公報 特開2000−60142号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来例にあっては、インバータセルの直列数が4以上であるときに、1台のインバータセルが故障した場合には、健全時に対して入力電流高調波の低次成分が大幅に増加するという課題がある。
これについて、インバータセルが5直列で計15台の場合を例にとって図9を伴って説明する。この場合、変圧器二次側巻線の電圧位相としては、5種類(0°,12°,24°,36°,48°)のものを3組設けることになり、3組の電圧位相が異なる二次巻線にU相インバータセルU101、V相インバータセルV101、W相インバータセルW101、U相インバータセルU102、V相インバータセルV102,W相インバータセルW102、U相インバータセルU103・・・W相インバータセルW105の順番で接続する。ここで、同一符号のインバータセル3台で1つのセル枠を形成し、5つのセル枠が形成される。故障したインバータセルがない健全時には、30パルス整流相当の入力電流高調波を低減した電力変換装置を実現できる。そして、1台のインバータセル例えばU102が故障した場合、図9で点線で囲んだ故障したインバータセルU102を含む同一セル枠の3台のインバータセルU102、V102及びW102の出力をバイパスして、残り12台のインバータセルで運転を継続することになるが、この特許文献1に記載された従来例の考え方では、変圧器二次側巻線の5種類の電圧位相のうち、
1)同じ電圧位相の変圧器二次側巻線に接続され、運転されるインバータセルが2台のものすなわち36°、48°及び0°の3種類の電圧位相(故障したインバータセルが属するn(=2)段目の3台を停止するため)
2)同じ電圧位相の変圧器二次側巻線に接続され、運転されるインバータセルが3台のものすなわち12°及び24°の2種類の電圧位相
となり、1)と2)とで異なる運転インバータセル台数となるため、健全時のような30パルス整流相当とはできず、低次の入力電流高調波が増加することになる。
同様に考えると、特許文献1に記載された方法では、1台のインバータセル故障時に低次の入力電流高調波が増加しないのは、出力相の3とインバータセルの直列数が等しい3直列の場合だけである。4直列以上になると、健全時に比べて、入力電流高調波の低次成分が大幅に増加するという問題がある。
また、特許文献2では、部分運転する際の入力電流高調波低減を考慮していないため、同様に、大きな低次の入力電流高調波が発生するという課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の課題に着目してなされたものであり、3直列以上の多重インバータ構成を有する場合に、1台のインバータセルの故障時に、低次の入力電流高調波の低減を行うことができる電力変換装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電力変換装置は、三相交流入力を直流出力に変換する順変換部と、この順変換部の直流出力を単相交流出力に変換して出力する逆変換部とを少なくとも有するN(Nは3以上の正の整数)台のインバータセルを直列に接続した3組の直列回路と、三相交流が入力される一次側巻線と、それぞれ電気角(60/N)°間隔で電気角0°を含むN個の電圧位相差を有する3組の二次側巻線とを有し、3組の二次側巻線に3組の直列回路を個別に接続する多巻線変圧器と、各インバータセルの出力側に設けた短絡スイッチと、インバータセルの故障時に該当するインバータセルの短絡スイッチをオン制御する統括制御装置とを備え、統括制御装置は、一つの故障したインバータセルの短絡スイッチをオン制御したときに、その故障したインバータセルの属する直列回路の正常なインバータセルによる第1群と、故障したインバータセルを含まない2つの直列回路のうち故障したインバータセルの電圧位相が同じ2つのインバータセルによる第2群と、残りのインバータセルの第3群とに分け、第1群のインバータセルの出力電圧を等しい等電圧に制御し、第2群及び前記第3群の少なくとも一方の出力電圧を等電圧と異なる電圧に制御する。
本発明の一態様によれば、インバータセルが1台故障した場合でも、低次の入力電流高調波を低減した部分運転が可能となる。
本発明の一態様に係る電力変換装置の第1の実施形態を示すブロック図である。 第1の実施形態における電圧制御状態を説明する図である。 本発明の一態様に係る電力変換装置の第1実施例を示すブロック図である。 第1実施例における電圧制御状態を説明する図である。 本発明の一態様に係る電力変換装置の第2の実施形態における電圧制御状態を説明する図である。 本発明の一態様に係る電力変換装置の第2実施例を示すブロック図である。 従来例のインバータセルを3直列とした場合を示す回路図である。 従来例のインバータセルの具体的構成を示す回路図である。 従来例のインバータセルを5直列とした場合を示す回路図である。
次に、図面を参照して、本発明の一実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものである。
また、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
〔第1の実施形態〕
まず、本発明の一態様を表す電力変換装置の第1の実施形態について説明する。
電力装置は、図1に示すように、一次側巻線に系統電源10が接続された多重巻線の三相変圧器により構成された多巻線変圧器11を有し、この多巻線変圧器11で系統電圧の絶縁と降圧を行う。この多巻線変圧器11の二次側巻線は、一次側の高調波電流を抑制する目的で、互いに電圧位相をずらして3組設けられている。
この第1の実施形態では、多巻線変圧器11の二次巻線の電圧位相がN(Nは3以上の正の整数)種類(0°,+(60/N)°,+2(60/N)°,・・・,+(N−1)(60/N)°)で、各電圧位相は3巻線ずつ設けたN直列多重インバータ構成である。ここで、U相用二次巻線Lu1〜LuN及びW相用二次巻線Lw1〜LwNについては一次巻線に時計方向に順次電気角が大きくなるように設定され、V相用二次巻線Lv1〜LvNについては、一次巻線に時計方向に順次電気角が小さくなるように設定されている。
この多巻線変圧器11の二次巻線Lu1〜LuN、Lv1〜LvN及びLw1〜LwNには、U相直列回路SCuを構成するN台直列に接続したU相用のインバータセルU1,U2,……UN、V相直列回路SCvを構成するN台直列に接続したV相用のインバータセルV1,V2,……VN及びW相直列回路SCwを構成するN台直列に接続したW相用のインバータセルW1,W2,……WNが接続されている。各相の直列回路SCu、SCv及びSCwの出力は例えば交流誘導電動機12に接続されている。
各インバータセルU1〜UN、V1〜VN及びW1〜WNは、インバータセルU1を代表として説明すると、図1に示すように、多巻線変圧器11の2次側から供給される三相交流入力を直流出力に変換するダイオードコンバータで構成される順変換部21と、この順変換部21の直流出力を平滑化するコンデンサ22と、このコンデンサ22の両端間に並列に接続された単相インバータで構成される逆変換部23とを備えている。
順変換部21は、正極側ラインLp及び負極側ラインLn間に例えば6個のダイオードD1〜D6が2つずつ直列に接続されて全波整流回路を構成している。
また、逆変換部23は、正極側ラインLp及び負極側ラインLn間に接続された例えばIGBTで構成される4個の半導体スイッチング素子Q1〜Q4を2つずつ直列に接続して正極側ラインLp及び負極側ラインLn間に並列に接続された構成を有する。各半導体スイッチング素子Q1〜Q4には、ダイオードD7〜D10が逆並列に接続されている。
そして、逆変換部23を構成する一方の半導体スイッチング素子Q1及びQ2の接続点が他相のインバータセルV1及びW1側に接続され、他方の半導体スイッチング素子Q3及びQ4の接続点が直列に接続された同相のインバータセルU2の逆変換部23における一方の半導体スイッチング素子Q1及びQ2間に接続されている。
逆変換部23を構成する各半導体スイッチング素子Q1〜Q4は、内部の制御回路24に入力されるセル出力電圧指令に出力電圧が一致するようにスイッチング制御される。
さらに、最終段のインバータセルUN、VN及びWNの他方の半導体スイッチ素子Q3及びQ4の接続点が負荷としての例えば交流誘導電動機12に接続されている。
各インバータセルU1〜UN、V1〜VN及びW1〜WNの逆変換部23の出力側となる半導体スイッチ素子Q3及びQ4の接続点と半導体スイッチ素子Q1及びQ2の接続点との間に各インバータセルの外側にバイパス用の短絡スイッチSWu1〜SWuN、SWv1〜SWvN及びSWw1〜SWwNが接続されている。
各インバータセルU1〜UN、V1〜VN及びW1〜WNの制御回路24には、電力変換装置全体を制御する統括制御装置30から各相の電力指令が入力され、各短絡スイッチSWu1〜SWuN、SWv1〜SWvN及びSWw1〜SWwNは統括制御装置30によってインバータセルの故障時にオン制御される。
この統括制御装置30は、全てのインバータセルU1〜UN、V1〜VN及びW1〜WNが正常である健全時には、交流誘導電動機12を駆動制御するU相出力電圧指令Vu、V相出力電圧指令Vv及びW相出力電圧指令Vwに各相のインバータセル数である1/Nを乗算した値Vu/N、Vv/N及びVw/Nを各インバータセルU1〜UN、V1〜VN及びW1〜WNに対するセル出力電圧指令Vu1〜VuN、Vv1〜VvN、Vw1〜VwNとして算出し、算出したセル出力電圧指令Vu1〜VuN、Vv1〜VvN、Vw1〜VwNを各インバータの制御回路24に出力する。このため、電力変換装置は、健全時にN×6パルス整流相当の入力電流高調波低減を実現している。
また、統括制御装置30は、インバータセルU1〜UN、V1〜VN及びW1〜WNの何れか1つに故障が発生したことを検出したときに、故障したインバータセルXi(X=U,V,W、i=1〜N)に対する短絡スイッチSWxi(x=u,v,w、i=1〜N)をオン状態に制御するスイッチ信号を出力するとともに、故障したインバータセルXiを除く正常なインバータセルに対する故障時のセル電圧指令を生成し、生成した故障時のセル電圧指令を各インバータセルU1〜UN、V1〜VN及びW1〜WN中の故障したインバータセルXiを除く各インバータの制御回路24に出力する。
ここで、統括制御装置30による故障時のセル電圧指令の生成は、以下のようにして行う。
まず、故障した1台のインバータセルXiの属する直列回路の正常な(N−1)台のインバータセルで構成される第1群と、前記故障したインバータセルを含まない2つの直列回路のうち前記故障したインバータセルXiと入力電圧位相が同じ2つのインバータセルで構成される第2群と、残りのインバータセルで構成される第3群とに分類する。
例えば、図1に示すように、U相直列回路SCuの電圧位相が(60/N)°のインバータセルU2が故障したものとすると、第1群は故障したインバータセルU2を含むU相直列回路SCuの正常なインバータセルU1、U3〜UNの(N−1)台で構成される。
また、第2群は、故障したインバータセルU2を含まないV相直列回路SCvの電圧位相が(60/N)°のインバータセルV(N−1)及びW相直列回路SCwの電圧位相が(60/N)°のインバータセルW2の2台で構成される。
さらに、第3群は残りのインバータセルV1〜V(N−2)、VN及びW1、W3〜WNの(N−1)台で構成される。
故障したインバータセルU2については、短絡スイッチSWu2をオン状態とすると共に、制御装置24からの逆変換部23への制御信号の出力を停止させる。
このため、U相直列回路SCuでは正常な(N−1)台のインバータセルU1、U3〜UNが駆動され、V相直列回路SCv及びW相直列回路SCwでは、それぞれ正常なN台のインバータV1〜VN及びW1〜WNが駆動されることになる。
また、三相出力をU,V,W相とし、電圧位相が同じ二次巻線に接続されるU,V及びW相の3台のインバータセルを同一グループとすると、第1グループ〜第Nグループが形成される。
1台のインバータセルが故障したときに、入力電流高調波の低次成分を健全時から増加させることなく、部分運転するには、故障したインバータセルU2を含むU相直列回路SCuと、故障したインバータセルU2を含まないV相直列回路SCv(又はW相直列回路SCw)とのトータル出力電圧を等しくする必要がある。
このためには、第1群のインバータセルの出力電圧(基本波)の大きさをE、第2群のインバータセルの出力電圧(基本波)の大きさをαE、第3群の出力電圧(基本波)の大きさをβEとすると、U相直列回路SCuは第1群のインバータセル(N−1)台で構成され、V相直列回路SCv(又はW相直列回路SCw)は第2群のインバータセルを1台、第3群のインバータセルを(N−1)台含んでいることから下記(1)式が成立する必要がある。
E×(N−1)台=αE×1台+βE×(N−1)台 ・・・(1)
この式(1)からα及びβの関係は、下記式(2)で表される。
α=(N−1)(1−β) ・・・(2)
また、1台のインバータセルが故障した時に、低次の入力電流高調波を増加させないようにするには、故障したインバータセルU2を含む故障グループ(第2グループ)の正常な2台のインバータセルV(N−1),W2と、それ以外の正常グループの3台のインバータセル(U1,VN,W1:U3,V(N−2),W3:U4,V(N−3),W4:・・・:UN,V1,WN)の合計の出力有効電力を等しくする必要がある。
ここで、故障グループは、第2群のインバータセル2台で構成される。一方、正常グループは、必ず第1群のインバータセルU1,U3〜UN中の1台と、第3群のインバータセルV1〜V(N−2),VN中の1台及びW1,W3〜WN中の1台の計2台とを含むことになる。
このため、故障グループと正常グループの合計の出力有効電力を等しくするには、第1群のインバータセルの出力有効電力をWとしたときに、下記式(3)が成立する必要がある。
αW×2台=W×1台+βW×2台 ・・・(3)
この式(3)からαとβとの関係は、下記式(4)で表される。
2α=1+2β ・・・(4)
なお、各インバータセルの出力電流の大きさは等しいので、インバータセル出力の有効電力はインバータセル出力電圧に比例する。
このように、故障グループと正常グループとの出力有効電力を等しくすると、多巻線変圧器11の二次巻線を流れる電流の合計アンペアターンを等しくできるので、これにより低次の入力電流高調波を低減することができる。
式(2)及び式(4)からα及びβを求めると、下記式(5)及び式(6)となる。
α=3(N−1)/(2N) ・・・(5)
β=(2N−3)/(2N) ・・・(6)
これら式(5)及び式(6)を満足させることにより、入力電流高調波の低次成分を健全時から増加させることなく1台のインバータセルの故障時でも部分運転することができる。
ここで、α,βが等しくなる条件は、式(5)及び式(6)を解くとN=0の時だけであり、この実施形態で想定しているNが3以上の整数の場合には、常にα≠βが成立する。
このため、第1群〜第3群において、同一の群のインバータセルの出力電圧の大きさを同一とし、異なる群の出力の大きさを少なくとも1つの群は異なるようにすることが、1台のインバータセルが故障したときにも、他のインバータセルで部分運転する際に低次の入力電流高調波を低減する必要条件となる。
したがって、上述した式(5)及び式(6)を満足させる、すなわち、第1群のインバータセルの出力電圧の大きさをEとすると、第2群のインバータセルの出力電圧の大きさを〔3(N−1)/2N〕Eとし、第3群の1台のインバータセルの出力電圧の大きさを〔(2N−3)/2N〕Eとすることにより、健全時と同等の入力電流高調波低減効果を発揮することができる。
よって、第1の実施形態のように、二次巻線の種類がNである場合に、例として電圧位相差(60/N)°の変圧器二次側巻線に接続されているインバータセルU2が故障した時には、統括制御装置30で、図2に示すように、故障したインバータセルU2の逆変換部23の出力側に接続された短絡スイッチSWu2をオン状態に制御するとともに、インバータセルU2の制御回路24へのセル出力電圧指令Vu2の出力を停止してインバータセルU2の運転を停止する。
また、統括制御装置30によって、他のインバータセルの逆変換部23の出力側に設けた短絡スイッチはオフ状態に制御される。
さらに、統括制御装置30は、U相直列回路SCuが、故障したインバータセルU2が属している相であるため第1群として設定され、正常な残り(N−1)台のインバータセルU1及びU3〜UNに対してU相出力電圧指令Vuを、乗算器30aを用いて1/(N−1)の等出力電圧指令Vu/(N−1)にし、これをインバータセルU1及びU3〜UNにセル出力電圧指令Vu1及びVu3〜VuNとして出力する。
また、統括制御装置30は、V相直列回路SCvが故障したインバータセルU2が属さない相であると判断し、故障したインバータセルU2と同じ変圧器二次側巻線の電圧位相であるインバータセルV(N−1)を第2群として設定し、制御回路24へV相出力電圧指令VvのU相用の運転しているインバータセルの等出力電圧指令の大きさと等しい等出力電圧指令Vv/(N−1)を乗算器30aを用いて算出し、算出した等出力電圧指令Vv/(N−1)をα〔=3(N−1)/2N〕倍したものを、乗算器30bを用いて算出し、これをインバータセルV(N−1)に対するセル出力電圧指令Vv(N−1)として制御回路24へ出力する。
さらに、統括制御装置30は、V相直列回路SCvの残りのインバータセルV1〜V(N−2)及びVNについては第3群として設定し、乗算器30aで算出したV相出力電圧指令Vvの等出力電圧指令Vv/(N−1)をβ〔=(2N−3)/2N〕倍したものを、乗算器30cを用いて算出し、これをインバータセルV1〜V(N−2)及びVNに対するセル出力電圧指令Vv1〜Vv(N−2)及びVvNとしてインバータセルV1〜V(N−2)及びVNの制御回路24へ出力する。
また、統括制御装置30は、W相直列回路SCwが故障したインバータセルU2が属さない相であると判断し、故障したインバータセルU2と同じ変圧器二次側巻線の電圧位相であるインバータセルW2を第2群として設定し、W相出力電圧指令VwのU相用の運転しているインバータセルの等出力電圧指令の大きさと等しい等出力電圧指令Vw/(N−1)を乗算器30aで算出し、算出した等電圧指令Vw/(N−1)をα〔=3(N−1)/2N〕倍したものを、乗算器30bを用いて算出し、これをインバータセルW2に対するセル出力電圧指令Vw2として制御回路24へ出力する。
さらに、統括制御装置30は、W相直列回路SCwの残りのインバータセルW1,W3〜WNについては第3群として設定し、乗算器30aで算出したW相出力電圧指令Vwの等出力電圧指令Vw/(N−1)をβ〔=(2N−3)/2N〕倍したものを、乗算器30cを用いて算出し、これをインバータセルW1及びW3〜VNに対するセル出力電圧指令Vw1及びVw3〜VwNとしてインバータセルW1及びW3〜WNの制御回路24へ出力する。
このようにすることにより、故障したインバータセルU2の属するU相直列回路SCuと、故障したインバータセルU2が属さないV相直列回路SCv及びW相直列回路SCwの出力電圧の大きさを一致させることができると共に、インバータセルを同一電圧位相でグループ化したときに、故障グループ(U2,V(N−1),W2)と正常グループ(U2,V(N−1),W2以外のグループ)との出力有効電力を等しくすることができ、健全時と同じN×6パルス整流相当の入力電流高調波低減効果を発揮することができる。すなわち、N×6パルス整流では、N×6×n±1(nは正の整数)で表される(N×6×1−1)次、(N×6×1+1次、(N×6×2−1)次,(N×6×2+1)次・・・)の入力電流高調波が発生することになる。したがって、(N×6×1−2)次以下の入力電流高調波を低減することができる。このため、高調波電流の増加に伴う電力設備への悪影響(例えば、高調波低減フィルタの焼損など)を招くことなく、部分運転が可能になる。
(第1実施例)
次に、第1の実施形態における二次巻線の種類数Nを5とした場合の第1実施例を図3及び図4を伴って説明する。
この第1実施例では、N=5とした5直列多重インバータ構成であり、多巻線変圧器11の三相の各相に対応する二次側巻線Lu1〜Lu5、Lv1〜Lv5及びLw1〜Lw5は、1相分が電気角60°を直列数N=5で除した電気角12°ずつずれた0°,12°,24°,36°,48°の5種類の電圧位相を有する。ここで、U相用二次巻線Lu1〜Lu5及びW相用二次巻線Lw1〜Lw5については一次巻線に時計方向に順次電気角が大きくなるように設定され、V相用二次巻線Lv1〜Lv5については、一次巻線に時計方向に順次電気角が小さくなるように設定されている。
統括制御装置30は、全てのインバータセルU1〜U5、V1〜V5及びW1〜W5が正常である健全時には、交流誘導電動機12を駆動制御するU相出力電圧指令Vu、V相出力電圧指令Vv及びW相出力電圧指令Vwに各相のインバータセル数である1/Nすなわち1/5を乗算した値を各インバータセルU1〜U5、V1〜V5及びW1〜W5に対するセル出力電圧指令Vu1〜Vu5、Vv1〜Vv5、Vw1〜Vw5として算出し、算出したセル出力電圧指令Vu1〜Vu5、Vv1〜Vv5、Vw1〜Vw5を各インバータセルU1〜U5、V1〜V5及びW1〜W5の制御回路24に出力する。このため、電力変換装置は、健全時に30パルス整流相当の入力電流高調波低減を実現している。
一方、第1の実施形態と同様にインバータセルU2が故障したものとすると、統括制御装置30で、図4に示すように、故障したインバータセルU2の逆変換部23の出力側に接続された短絡スイッチSWu2をオン状態に制御するとともに、インバータセルU2の制御回路24へのセル出力電圧指令Vu2の出力を停止してインバータセルU2の運転を停止する。
また、統括制御装置30によって、他のインバータセルの逆変換部23の出力側に設けた短絡スイッチはオフ状態に制御される。
さらに、統括制御装置30は、U相直列回路SCuが、故障したインバータセルU2が属している相であるため第1群として設定し、正常な残り4台のインバータセルU1及びU3〜U5に対してU相出力電圧指令Vuを、乗算器30aで1/(N−1)=1/(5−1)=1/4倍して等出力電圧指令Vu/4を算出し、この等出力電圧指令Vu/4をセル出力電圧指令Vu1及びVu3〜Vu5としてインバータセルU1及びU3〜U5の制御回路24へ出力する。
また、統括制御装置30は、V相直列回路SCvが故障したインバータセルU2が属さない相であると判断し、故障したインバータセルU2と同じ変圧器二次側巻線の電圧位相であるインバータセルV4を第2群として設定し、乗算器30aで算出した等出力電圧指令Vv/4を乗算器30bでα=1.2(〔α=3(5−1)/2・5〕)倍し、これをセル出力電圧指令Vv4としてインバータセルV4の制御回路24へ出力する。
さらに、統括制御装置30は、V相直列回路SCvの残りのインバータセルV1〜V3及びV5については第3群として設定し、乗算器30aで算出した等出力電圧指令Vv/4を乗算器30cでβ=0.7(β=〔(2・5−3)/2・5〕)倍し、これをセル出力電圧指令Vv1〜Vv3及びVv5としてインバータセルV1〜V3及びV5の制御回路24へ出力する。
また、統括制御装置30は、W相直列回路SCwが故障したインバータセルU2が属さない相であると判断し、故障したインバータセルU2と同じ変圧器二次側巻線の電圧位相であるインバータセルW2を第2群として設定し、W相出力電圧指令Vwに乗算器30aで1/4を乗算することにより、U相用の運転しているインバータセルの出力電圧指令の大きさと等しい等出力電圧指令Vw/4を算出し、この等出力電圧指令Vw/4を乗算器30bでα=1.2(〔α=3(5−1)/2・5〕)倍し、これをセル出力電圧指令Vw2としてインバータセルW2の制御回路24へ出力する。
さらに、統括制御装置30は、W相直列回路SCwの残りのインバータセルW1及びW3〜W5については第3群として設定し、乗算器30aで算出した等出力電圧指令Vw/4を乗算器30cでβ=0.7(β=〔(2・5−3)/2・5〕)倍し、これをセル出力電圧指令Vw1及びVw3〜Vw5としてインバータセルW1及びW3〜W5の制御回路24へ出力する。
このようにすることにより、故障したインバータセルU2の属するU相直列回路SCuと、故障したインバータセルU2が属さないV相直列回路SCv及びW相直列回路SCwの出力電圧を一致させることができると共に、故障グループ(第2グループ)と正常グループ(第1グループ、第3グループ〜第5グループ)との出力有効電力を等しくすることができ、健全時と同じ30パルス整流相当の入力電流高調波低減効果を発揮することができる。すなわち、30パルス整流では、30n±1(nは正の整数)で表される29次、31次、59次,61次・・・)の入力電流高調波が発生することになり、28次以下の入力電流高調波を低減することができる。このため、高調波電流の増加に伴う電力設備への悪影響(例えば、高調波低減フィルタの焼損など)を招くことなく、部分運転が可能になる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の一態様である電力変換装置の第2の実施形態について図5を伴って説明する。
この第2の実施形態では、1台のインバータセルが故障した時に、故障したインバータセルが属する直列回路と、故障したインバータセルが属さない直列回路との出力電圧を一致させると共に、故障グループと正常グループとの出力有効電力を等しくするようにして、健全時に比べて入力電流高調波の低次成分を増加させないようにした前述した第1の実施形態の条件を緩和し、特許文献1に記載された従来例よりも低次の入力電流高調波を同等あるいは低減する条件としたものである。
すなわち、特許文献1に記載された従来例では1台のインバータセルが故障した場合に、故障したインバータセルを含む同一セル枠の全てのインバータセルを停止させることにより、同一電圧位相のグループで健全時に3台のインバータセルで運転するところを故障時に2台のインバータセルで運転することになり、出力有効電力が健全時の2/3に低下する。
この特許文献1に記載された従来例と同等または従来例より低減するためには、故障したインバータセルが属する故障グループで運転する2台のインバータセルの合計の出力有効電力とそれ以外の直列回路で運転する3台のインバータセルの合計の出力有効電力の比が特許文献1に記載された従来例の場合の出力有効電力の比である2/3以上とし1未満の値にすれば低次の入力電流高調波を従来例と同等とするか従来例より低次の入力電流高調波を低減することができる。
すなわち、第1の実施形態では、故障したインバータセルが属する故障グループで運転する2台のインバータセルの合計の出力有効電力とそれ以外の正常グループで運転する3台のインバータセルの合計の出力有効電力の比は、前述した式(4)の両辺を(1+2β)で除して、両者の比とすることにより、下記式(7)で表すことができる。
2α/(1+2β)=1 ・・・(7)
低次の入力電流高調波を特許文献1に記載された従来例と同等とするか従来例よりも低次の入力電流高調波を低減する条件を緩和するためには、式(7)の左辺が1未満で従来例の出力有効電力の比2/3以上の範囲内であればよいので、条件を満たす不等式は下記式(8)となる。
2/3≦〔2α/(1+2β)〕<1 ・・・(8)
さらに、前述した式(2)を満足することにすれば、トータルの出力電圧は三相でバランスさせることができる。そこで、式(2)を式(7)に代入して、αに関する不等式とすると、下記式(9)が求まる。
3(N−1)/(3N−1)≦α<3(N−1)/2N ・・・(9)
したがって、この式(9)を満足するαを設定し、設定したαを前記式(2)に代入してβを算出することにより、低次の入力電流高調波を前述した特許文献1に記載された従来例と同等とするか従来例より低次の入力電流高調波を低減することができる。
この第2の実施形態の回路構成は、第1の実施形態における図1と全く同じ回路構成となる。
そして、第1の実施形態と同様に、インバータセルU2が故障した場合を例にとって説明すると、統括制御装置30で、前述した式(9)を満足するαを算出し、算出したαを前述した式(2)に代入してβを算出し、算出されたαとβとを用いて図5に示すように、出力電圧指令を算出すればよいことになる。
すなわち、故障したインバータセルU2が属するU相直列回路SCuでは、故障したインバータセルU2を除く正常なインバータセルU1及びU3〜UNを第1群として設定し、各インバータセルU1及びU3〜UNの制御回路24に対して、U相出力電圧指令Vuを乗算器30aで1/(N−1)倍したセル出力電圧指令Vu1及びVu3〜VuNを算出し、これを制御回路24へ出力する。
また、V相直列回路SCvでは、故障したインバータセルU2が属さないので、故障したインバータセルU2と変圧器二次側巻線の電圧位相が同じインバータセルV(N−1)を第2群として設定し、V相出力電圧指令Vvを乗算器30aで1/(N−1)倍して等出力電圧指令Vv/(N−1)を算出した後、乗算器30bで、等出力電圧指令値Vv/(N−1)をα倍してセル出力電圧指令Vv(N−1)を算出し、これをインバータセルV(N−1)の制御回路24へ出力し、残りのインバータセルV1〜V(N−2)及びVNに対して、乗算器30aから出力される等出力電圧指令Vu/(N−1)を乗算器30cでβ倍してセル出力電圧指令Vv1〜Vv(N−2)及びVvNを算出し、これらを各インバータセルの制御回路24へ出力する。
同様に、W相直列回路SCwでは、故障したインバータセルU2が属さないので、故障したインバータセルU2と変圧器二次側巻線の電圧位相が同じインバータセルW2を第2群として設定し、インバータセルW2の制御回路24に対して、W相出力電圧指令Vwを乗算器30aで1/(N−1)倍して等出力電圧指令Vw/(N−1)を算出した後、乗算器30bで、等出力電圧指令Vw/(N−1)をα倍してセル出力電圧指令Vw2を算出してこれをインバータセルW2の制御回路24へ出力し、残りのインバータセルW1及びW3〜WNの制御回路24に対して、乗算器30aから出力される等出力電圧指令Vw/(N−1)を乗算器30cでβ倍してセル出力電圧指令Vw1及びVw3〜VwNを算出し、これらを各インバータセルの制御回路24へ出力する。
このようにすることにより、故障したインバータセルU2の属するU相直列回路SCuと、故障したインバータセルU2が属さないV相直列回路SCv及びW相直列回路SCwの出力電圧を一致させることができると共に、インバータセルを同一電圧位相でグループ化したときに、故障グループ(U2,V(N−1),W2)と正常グループ(U2,V(N−1),W2以外のグループ)とのそれぞれの合計の出力有効電力の比を特許文献1の従来例より1に近づけることができ、この従来例に比べ入力電流高調波を同等あるいは低減できる。
したがって、故障したインバータセルU2のみをバイパスして部分運転している時に、低次の入力電流高調波を前述した特許文献1に記載された従来例に対して同等とするか従来例より低減することができる。このため、高調波電流の増加に伴う電力設備への悪影響(例えば、高調波低減フィルタの焼損など)を低減した、部分運転が可能になる。
(第2実施例)
第2の実施形態における二次巻線の種類数Nを5とした場合の第2実施例について図6を伴って説明する。
この実施例2では、N=5とした5直列多重インバータ構成であり、回路構成としては前述した実施例1の図3と同様の構成を有するので、その詳細説明はこれを省略する。
この第2の実施例では、総括制御装置30は、全てのインバータセルU1〜U5、V1〜V5及びW1〜W5が正常である健全時には、交流誘導電動機12を駆動制御するU相出力電圧指令Vu、V相出力電圧指令Vv及びW相出力電圧指令Vwに各相のインバータセル数である1/Nすなわち1/5を乗算した値を各インバータセルU1〜U5、V1〜V5及びW1〜W5に対するセル出力電圧指令Vu1〜Vu5、Vv1〜Vv5、Vw1〜Vw5として算出し、算出したセル出力電圧指令Vu1〜Vu5、Vv1〜Vv5、Vw1〜Vw5を各インバータセルU1〜U5、V1〜V5及びW1〜W5の制御回路24に出力する。このため、電力変換装置は、健全時に30パルス整流相当の入力電流高調波低減を実現している。
一方、第1の実施形態と同様にインバータセルU2が故障したものとすると、統括制御装置30で、図3に示すように、故障したインバータセルU2の逆変換部23の出力側に接続された短絡スイッチSWu2をオン状態に制御するとともに、インバータセルU2の制御回路24へのセル出力電圧指令Vu2の出力を停止してインバータセルU2の運転を停止する。
また、統括制御装置30によって、他のインバータセルの逆変換部23の出力側に設けた短絡スイッチはオフ状態に制御される。
また、統括制御装置30は、二次巻線の種類数Nが5であるので、前述した式(9)にN=5を代入することにより、αの選択範囲は、
0.86≦α<1.2 ・・・(10)
となる。
ここで、αとして例えば1.1を選択すると、このα=1.1を式(2)に代入することにより、βは0.725となる。
さらに、統括制御装置30は、U相直列回路SCuが、故障したインバータセルU2が属している相であるため第1群として設定し、正常な残り4台のインバータセルU1及びU3〜U5に対してU相出力電圧指令Vuを、乗算器30aで1/(N−1)=1/(5−1)=1/4倍して等出力電圧指令Vu/4を算出し、この等出力電圧指令Vu/4をセル出力電圧指令Vu1及びVu3〜Vu5としてインバータセルU1及びU3〜U5の制御回路24へ出力する。
また、統括制御装置30は、V相直列回路SCvが故障したインバータセルU2が属さない相であると判断し、故障したインバータセルU2と同じ変圧器二次側巻線の電圧位相であるインバータセルV4を第2群として設定し、乗算器30aで算出した等出力電圧指令Vv/4を乗算器30bでα=1.1倍し、これをセル出力電圧指令Vv4としてインバータセルV4の制御回路24へ出力する。
さらに、統括制御装置30は、V相直列回路SCvの残りのインバータセルV1〜V3及びV5については第3群として設定し、乗算器30aで算出した等出力電圧指令Vv/4を乗算器30cでβ=0.725倍し、これをセル出力電圧指令Vv1〜Vv3及びVv5としてインバータセルV1〜V3及びV5の制御回路24へ出力する。
また、統括制御装置30は、W相直列回路SCwが故障したインバータセルU2が属さない相であると判断し、故障したインバータセルU2と同じ変圧器二次側巻線の電圧位相であるインバータセルW2を第2群として設定し、W相出力電圧指令Vwを乗算器30aで1/4を乗算することにより、U相用の運転しているインバータセルの出力電圧指令の大きさと等しい等出力電圧指令Vw/4を算出し、この等出力電圧指令Vw/4を乗算器30bでα=1.1倍し、これをセル出力電圧指令Vw2としてインバータセルW2の制御回路24へ出力する。
さらに、統括制御装置30は、W相直列回路SCwの残りのインバータセルW1及びW3〜W5については第3群として設定し、乗算器30aで算出した等出力電圧指令Vw/4を乗算器30cでβ=0.725倍し、これをセル出力電圧指令Vw1及びVw3〜Vw5としてインバータセルW1及びW3〜W5の制御回路24へ出力する。
このようにすることにより、故障したインバータセルU2の属するU相直列回路SCuと、故障したインバータセルU2が属さないV相直列回路SCv及びW相直列回路SCwとの出力電圧を一致させることができると共に、故障グループと正常グループとの出力有効電力を等しくすることができ、従来例より良い入力電流高調波低減効果を発揮することができる。このため、高調波電流の増加に伴う電力設備への悪影響(例えば、高調波低減フィルタの焼損など)を低減した、部分運転が可能になる。ここで、αを0.86に設定することにより、三相の電圧バランスをとりながら従来例相当の入力電流高調波低減効果を発揮することが可能となる。
なお、上記第1及び第2の実施形態では、交流誘導電動機12を駆動する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、交流同期電動機を駆動する場合にも本発明を適用することができる。
また、上記第1及び第2の実施形態では、インバータセルの順変換部21をダイオードで構成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、自己消弧デバイスを用いた自励式の整流器などを使用するようにしてもよい。
さらに、上記第1及び第2の実施形態では、セル出力電圧指令を乗算器30a〜30cで形成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、マイクロコンピュータ等の演算処理装置を適用して演算処理によってセル出力電圧指令を算出するようにしてもよい。
さらに、上記第1及び第2の実施形態では、多巻線変圧器11の二次巻線Lv1〜LvNの電圧位相が他の二次巻線Lu1〜LuN及びLw1〜LwNに対して逆方向に電圧位相を変化させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、U相用の二次巻線Lu1〜LuN又はW相用の二次巻線Lw1〜LwNを他相の二次巻線とは逆方向に電圧位相を変化させるようにしてもよく、各相の二次巻線の電圧位相の変化する方向を時計方向又は反時計方向に全て揃えるようにしてもよい。
10…系統電源、11…多巻線変圧器、12…交流誘導電動機、U1〜UN、V1〜VN、W1〜WN…インバータセル、21…順変換部、22…コンデンサ、23…逆変換部、24…制御回路、30…統括制御装置、30a〜30c…乗算器

Claims (3)

  1. 三相交流入力を直流出力に変換する順変換部と、該順変換部の直流出力を単相交流出力に変換して出力する逆変換部とを少なくとも有するN(Nは3以上の正の整数)台のインバータセルを直列に接続した3組の直列回路と、
    三相交流が入力される一次側巻線と、それぞれ電気角(60/N)°間隔で電気角0°を含むN個の電圧位相差を有する3組の二次側巻線とを有し、前記3組の二次側巻線に前記3組の直列回路を個別に接続する多巻線変圧器と、
    前記各インバータセルの出力側に設けた短絡スイッチと、
    前記インバータセルの故障時に該当するインバータセルの短絡スイッチをオン制御する統括制御装置とを備え、
    前記統括制御装置は、一つの故障したインバータセルの短絡スイッチをオン制御したときに、当該故障したインバータセルの属する直列回路の正常なインバータセルによる第1群と、前記故障したインバータセルを含まない2つの直列回路のうち前記故障したインバータセルの電圧位相が同じ2つのインバータセルによる第2群と、残りのインバータセルの第3群とに分け、前記第1群のインバータセルの出力電圧を等しい等電圧に制御し、前記第2群及び前記第3群の少なくとも一方のインバータセルの出力電圧を前記等電圧と大きさが異なる電圧に制御することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記統括制御装置は、前記第1群の各インバータセルの出力電圧をEとしたとき、前記第2群の各インバータセルの出力電圧の大きさを〔3(N−1)/2N〕Eに制御し、前記3群の各インバータセルの出力電圧の大きさを〔(2N−3)/2N〕Eに制御することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記統括制御装置は、前記第1群の1台のインバータセルの出力電圧をEとし、前記第2群の1台のインバータセルの出力電圧をαEとし、前記第3群の1台のインバータセルの出力電圧をβEとしたとき、
    α=(N−1)(1−β)
    3(N−1)/(3N−1)≦α<3(N−1)/2N
    の関係を満足させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
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