JP2016213837A - 選択的なチャネル評価 - Google Patents

選択的なチャネル評価 Download PDF

Info

Publication number
JP2016213837A
JP2016213837A JP2016092914A JP2016092914A JP2016213837A JP 2016213837 A JP2016213837 A JP 2016213837A JP 2016092914 A JP2016092914 A JP 2016092914A JP 2016092914 A JP2016092914 A JP 2016092914A JP 2016213837 A JP2016213837 A JP 2016213837A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
symbol
noise component
symbols
predetermined synchronization
sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016092914A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6296571B2 (ja
Inventor
ローラント,ツークンフト
Zukunft Roland
ピッダー,カッセル
Kassel Pidder
シュテファン,クラウゼ
Krause Stefan
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Intel Germany Holding GmbH
Original Assignee
Lantiq Beteiligungs GmbH and Co KG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lantiq Beteiligungs GmbH and Co KG filed Critical Lantiq Beteiligungs GmbH and Co KG
Publication of JP2016213837A publication Critical patent/JP2016213837A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6296571B2 publication Critical patent/JP6296571B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/0202Channel estimation
    • H04L25/0224Channel estimation using sounding signals
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/0202Channel estimation
    • H04L25/0224Channel estimation using sounding signals
    • H04L25/0228Channel estimation using sounding signals with direct estimation from sounding signals
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J1/00Frequency-division multiplex systems
    • H04J1/02Details
    • H04J1/12Arrangements for reducing cross-talk between channels
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/02Details
    • H04B3/32Reducing cross-talk, e.g. by compensating
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/02Details
    • H04B3/46Monitoring; Testing
    • H04B3/487Testing crosstalk effects
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L1/00Arrangements for detecting or preventing errors in the information received
    • H04L1/004Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by using forward error control
    • H04L1/0045Arrangements at the receiver end
    • H04L1/0054Maximum-likelihood or sequential decoding, e.g. Viterbi, Fano, ZJ algorithms
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/0202Channel estimation
    • H04L25/0204Channel estimation of multiple channels
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/0202Channel estimation
    • H04L25/024Channel estimation channel estimation algorithms
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/26Systems using multi-frequency codes
    • H04L27/2601Multicarrier modulation systems
    • H04L27/2647Arrangements specific to the receiver only
    • H04L27/2655Synchronisation arrangements
    • H04L27/2689Link with other circuits, i.e. special connections between synchronisation arrangements and other circuits for achieving synchronisation
    • H04L27/2695Link with other circuits, i.e. special connections between synchronisation arrangements and other circuits for achieving synchronisation with channel estimation, e.g. determination of delay spread, derivative or peak tracking
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/0054Detection of the synchronisation error by features other than the received signal transition
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M3/00Automatic or semi-automatic exchanges
    • H04M3/22Arrangements for supervision, monitoring or testing
    • H04M3/26Arrangements for supervision, monitoring or testing with means for applying test signals or for measuring
    • H04M3/34Testing for cross-talk

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

【課題】チャネル間クロストークを、同期シンボルのノイズ成分に基づいて求める。【解決手段】シンボル(201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)を第1チャネルにおいて受信し、所定の同期シンボル(201−2)のノイズ成分、および少なくとも1つのシンボル(201−1、201−3、202−1〜202−14)の参照ノイズ成分を推定する。第1チャネルと第2チャネルとの間におけるクロストーク結合係数を決定する場合に、ノイズ成分および参照ノイズ成分に基づき、所定のシンボル(201−2)を選択的に考慮する。【選択図】図2

Description

本発明は、各実施形態において、2つのチャネル間のクロストーク結合係数を決定する際に、所定の同期シンボルのノイズ成分および少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分に応じて、シンボルシーケンスにおける同期シンボルを選択的に考慮に入れることに関する。特に、各実施形態は、ベクトル化通信システムにおいて、同期シンボルの信頼値を考慮に入れることで、選択的な方式に従ってチャネル評価を行うことに関する。
従来、例えばADSL、ADSL2、(S)HDSL、VDSL、VDSL2や間もなく導入されるG.fastを含むデジタル加入者線(DSL)技術は、その全ての歴史の中で、より多くのブロードバンドサービスを顧客へ提供することを目的として、ビットレートを向上しようとする試みが成されてきた。しかし、中央局(CO)と顧客の構内機器(CPE)との間に展開されている銅回線は、非常に長いため、毎秒数メガビット以上のビットレートでのデータ送信ができない。したがって、顧客の利用可能なビットレートを増加させるために、現代のアクセスネットワークでは、ストリートキャビネット、MDU−キャビネット、および配布ポイント(DP)とも呼ばれる類似の構成が用いられている。該キャビネットまたは他のDPは、例えばギガビット受動光ネットワーク(GPON)などの高速ファイバ通信ラインによってCOに接続されると共に、顧客の構内機器付近に設置されている。これらのキャビネットは、超高速ビットレートDSL(VDSL)などの高速DSLシステムによってCPEとの接続を実現している。現在展開されているVDSLシステム(ITU−T推奨G.993.2)は、約1kmの範囲を有し、毎秒数十メガビットの範囲のビットレートを提供している。そして、キャビネットから展開されるVDSLシステムのビットレートを増加させるために、最新のITU−T推奨G.993.5では、上りストリームおよび下りストリームのビットレートを100Mb/s以上にまで増加させることが可能なベクトル化伝送が定義されている。なお、該ベクトル化は、間もなく導入されるG.fastにも用いられる。
DSLシステムにおける重要な構成要素または段階の1つは、初期化(またはトレーニング)である。初期化において、ベクトル化グループに加わるチャネルは、新しいチャネルからのクロストークに適応する機能を現存するアクティブなチャネルに提供し、そして、アクティブなチャネルおよび他の加わるチャネルからのクロストークに適応する機能を加わるチャネルに提供し、最後に、適切な送信パワーおよびビットロードを加わるチャネルに提供する。
本願は、中でもベクトル化チャネルの初期化および適合について扱う。ベクトル化チャネルは、特に非常に高い周波数(例えば、5MHz以上)が用いられた場合、強いクロストークという深刻な問題が伴う。初期化およびトレーニングの過程では、複数のラインを含むケーブル束におけるライン上に確立されたチャネル同士間のFEXT(遠端クロストーク)が低減または除去されない場合、チャネルを「飛び越えて」送信された信号が他の全てのチャネル内に出現することは、言うまでもない。FEXTは、データ送信の主要な妨害になり得るが、一般的にはCO側においてベクトル化によって除去可能である。
一般的に、下りストリーム方向では、チャネル上に送られるプリコーディング送信信号によってFEXTを除去することができる。上りストリーム方向では、チャネル上で受信されるポスト処理信号によってFEXTを除去することができる。いずれの場合でも、一般的には、ベクトル化プロセッサ(VP)がケーブル束内の全チャネルの信号にアクセスし続ける必要がある。除去は、通常、全チャネルにおけるシンボルの加重送信および加重受信の周波数域において、上りストリーム方向および下りストリーム方向の各々のいわゆる除去用行列を用いて行う。したがって、除去用行列には、ケーブル束のライン上におけるいずれか2つのチャネル間のFEXTが記述されている。
除去用行列は、例えば初期化の過程中に、チャネル評価から得られたパラメータを用いて算出することができる。一般的に、VPは、チャネルを直接評価し、そのチャネル評価に基づいて除去用行列を算出するか、中央局およびCPEから提供された値を利用して除去用行列の算出または適応を行う。通常、放送中に、初期化が終わった後、例えば適応アルゴリズムを用いてクロストークのパラメータを適合させる。そして、除去用行列を適宜に更新/改修する。
通常、チャネル評価のために、該チャネルを介して送信されるストリームまたはシンボルシーケンス内に同期シンボルが含まれている。時には、1つ以上の同期シンボルが、チャネル上の現在の非FEXTノイズ、例えばバックグラウンドノイズやインパルスノイズに著しく影響される場合がある。このような構成において、もし除去用行列を決定/改修するために同期シンボルを用いると、FEXTの低減精度が低下する結果となる虞がある。特に、チャネル上の現在のインパルスノイズは、除去用行列の決定精度に対して相当強い影響を与えるかもしれない。
この問題をある程度に対処するために、ITU−T Rec.G.933.5の7.2.3.1節によれば、CPEがメッセージ内のいわゆる信頼性ビットを用いてエラーベクトルを報告することが知られている。信頼性ビットは、報告されたエラー値が信頼的なものであるか否かを、シークして示すものである。しかし、このような信頼性ビットの利用が正確でない場合や、信頼性ビットが正確に決定されたものであるか否かが疑わしい場合がある。また、信頼性ビットの生成は、CPEの一機能であり、CPEによっては、制御信号の送受信(control signalling)、および、信頼性ビットの決定における非正確性が増加することがある。
また、US2012/0106605A1によれば、報告されたフィードバックのエラー値に基づき、混入ノイズを推定することも知られている。しかし、このような手法も同様にバックグラウンドノイズ、特にインパルスノイズに敏感である。
EP2858255A1 EP2835911 US2011/0007788
それゆえ、異なるチャネル間のクロストーク結合係数を決定する手法の改良が求められている。特に、DSL技術において、FEXTを軽減させるベクトル化手法に用いられる除去用行列の結合係数を決定する手法の改良が求められている。さらに、結合係数を決定するために用いられるパラメータとして報告されたパラメータの信頼性、特に同期シンボルの信頼性に関する情報を提供する手法が求められている。
これらの要求に対して、本願の独立請求項の特徴が対応している。その形態について、本願の従属請求項が定義をしている。
本発明の一態様によれば、装置を提供する。該装置は、第1チャネルにおいて、シンボルのシーケンスを受信するように構成されたインターフェースを含む。該装置は、シンボルのシーケンスにおける所定の同期シンボルのノイズ成分を推定するように構成された少なくとも1つのプロセッサをさらに含む。上記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、シンボルのシーケンスにおける少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分を推定するように構成されている。上記少なくとも1つのプロセッサは、第1チャネルと第2チャネルとの間におけるクロストーク結合係数を決定する場合に、所定の同期シンボルのノイズ成分、および少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分に基づき、所定の同期シンボルを選択的に考慮するように構成されている。
本発明の一態様によれば、方法を提供する。該方法は、第1チャネルにおいて、シンボルのシーケンスを受信するステップを含む。該方法は、シンボルのシーケンスにおける所定の同期シンボルのノイズ成分を推定するステップをさらに含む。該方法は、シンボルのシーケンスにおける少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分(402)を推定するステップをさらに含む。該方法は、第1チャネルと第2チャネルとの間におけるクロストーク結合係数を決定する場合に、所定の同期シンボルのノイズ成分、および少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分に基づき、所定の同期シンボルを選択的に考慮するステップをさらに含む。
上記シンボルのシーケンス内において上記所定の同期シンボルに近接する複数のデータシンボルに基づき、上記所定の同期シンボルのノイズ成分を推定してもよい。
上記少なくとも1つの別のシンボルは、上記シンボルのシーケンス内において上記所定の同期シンボルと連なる少なくとも1つの別の同期シンボルを含んでもよい。
上記少なくとも1つの別のシンボルは、上記シンボルのシーケンス内において上記所定の同期シンボルに近接して配置された複数のデータシンボル、好ましくは1〜300個のデータシンボル、より好ましくは100〜256個のデータシンボルを含んでもよい。
上記複数のデータシンボルのノイズ成分の平均値に基づき、上記少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分を特定してもよい。
ビタビ復号器の復号化信頼性に基づき、上記少なくとも1つの別のシンボルの少なくとも1つの参照ノイズ成分と、上記所定の同期シンボルのノイズ成分とを推定してもよい。
各シンボルにおける少なくとも1つのトーンのエラー値に基づき、上記少なくとも1つの別のシンボルの少なくとも1つの参照ノイズ成分と、上記所定の同期シンボルのノイズ成分を推定してもよい。
該方法は、上記所定の同期シンボルのノイズ成分と、上記少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分との差分を特定するステップと、上記差分と予め定義された閾値との閾値比較を実行するステップとをさらに含んでもよい。結合係数を決定する場合に、上記閾値比較の実行結果に基づいて上記所定の同期シンボルを選択的に考慮してもよい。
上述した特徴および後述の特徴は、示された各形態の組み合わせのみならず、本発明の範囲を逸脱しない別の組み合わせ、若しくは個別の形態にも適用され得ることが理解される。
本発明の上記の特徴と、付加的な特徴と、効果とは、同様の要素を示す同一参照番号を含む添付の図面を後の詳細な説明と併せて閲読することにより、明らかになるのであろう。
本発明の各実施形態に係る技法を実現できるDSL通信システムを例示する図である。DSL通信システムは、プロバイダ機器と、ケーブル束内の各ラインに対応するそれぞれのチャネルを介して該プロバイダ機器と結合された複数のCPEと、を含む。 アップリンク方向において第1チャネルを介して送信され、データシンボルおよび同期シンボルを含む、シンボルシーケンスを例示する図である。 複数のトーンを含む同期シンボルを例示する図である。 シンボルシーケンスにおける所定の同期シンボルのノイズ成分と、シンボルシーケンスにおける少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分との対比を例示する図である。 本発明の各実施形態に係る方法を例示するフローチャートである。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態の詳細を説明する。各実施形態の以下の説明は、限定的なものではないと理解すべきである。本発明の範囲は、下記の実施形態または図面によって限定されることが意図されておらず、これらの実施形態または図面は単に例示的なものである。
また、図面は、図形的表現と見做すべきであり、図面に例示された手段は実物比率で示す必要がない。さらに、各手段は代表的なものであるため、その機能および一般的用途は、当業者にとって明白なものである。図面若しくは本明細書に記載された如何なる機能的ブロック、デバイス、コンポーネント、または他の物理的若しくは機能的ユニットの互いの接続または結合も、間接的な接続または結合によって実現されてもよい。コンポーネント同士間の結合は、ワイヤレス接続によって確立されてもよい。機能的ブロックは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせによって実現され得る。
以下、第1チャネルと第2チャネルとの間のクロストーク結合係数を比較的高精度に決定できる技法を説明する。特に、結合係数の決定は、比較的に信頼できるものであり、すなわち、結合係数を決定する際に用いられる所定の同期シンボルが干渉されたか否かを確実に検出することが可能である。この検出を、同期シンボルに関連付けられた信頼性値として表現してもよい。この技法によって、VPは、除去用行列の係数、例えばベクトル化DSL通信システムの係数を決定する場合に、同期シンボルを選択的に考慮することができる。
例を挙げると、第1同期シンボルが非FEXTノイズに干渉されていないと判明した場合、VPは、結合係数を決定する際に第1同期シンボルを使用することができる。一方、第2同期シンボルが非FEXTノイズに干渉されたと判明した場合、VPは、結合係数を決定する際に第2同期シンボルを除外することができる。一般的には、同期シンボルを含むトレーニングシーケンスが時間上における周期的なものであるため、一定の時間が経過した後、干渉された同期シンボルの情報を、後の時点で送信される別の同期シンボルから導出することが可能である。このような手法は、CPEがシンボルシーケンスを送信する必要のない場合における下りストリーム方向には、特に有用である。
本明細書に記載の技術は、VPには大容量のメモリおよび/または高い演算能力が必要ないという点で有利である。
各実施形態において、所定の同期シンボルのノイズ成分は、該所定の同期シンボルのみに基づいて評価するのではなく、むしろ、該ノイズ成分は、少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分に対応して存在する。これにより、何らかの同期シンボルが干渉されたか否かを判断する際に、シンボルシーケンスにも左右される参照値を得ることができる。上記参照値は、システムの電流ノイズ環境に特化しており、例えば調整された一定のレイテンシをかけて、ノイズ環境の変化に適合させてもよい。それゆえ、所定の同期シンボルのノイズ成分を絶対的な方式に従って特定するのではなく、所定の同期シンボルのノイズ成分を相対的に特定することができる。この構成によれば、所定の同期シンボルが干渉されたか否かを推定する際に、より高い信頼性を実現できる。
このように、一般的には、シンボルシーケンスにおける所定の同期シンボルのノイズ成分を推定し、さらに、シンボルシーケンスにおける少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分を推定することができる。そして、第1チャネルと第2チャネルとの間のクロストーク結合係数を決定する際に、所定の同期シンボルのノイズ成分と少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分とに基づき、所定の同期シンボルを選択的に考慮することができる。
例えば、上記少なくとも1つの別のシンボルは、同期シンボルよりも前にチャネル上に送信された複数のシンボル、および/または、同期シンボルよりも後にチャネル上に送信される複数のシンボルを含んでもよい。例を挙げると、複数のシンボルのエラー値の平均値、例えば移動平均値および/または加重平均値を算出することが可能である。上記の技法によって、チャネル上の送信環境に起こる突然の変化を、決められた時間内(例えば、幾つかの同期シンボルの送信完了後)に参照値に反映させることは確実となる。したがって、上記から分かるように、参照値は、一定のレイテンシをかけて適合させることが可能である。つまり、インパルスノイズが発生する典型的な時間スケールよりも上記レイテンシのほうが長い場合には、インパルスノイズを確実に検出できると共に、参照値を送信環境の変化に適合させることができる。特に、ITU−T Rec.G.993.2によるVDSL2などの場合における125μs若しくは250μsの典型的なシンボル持続期間、または、ITU−T Rec.G.9701によるG.fastの約21μsの典型的なシンボル持続期間を考慮すると、多数の連続するシンボル(例えば10個を超えるシンボル、または50個を超えるシンボル)に1つのノイズイベントが影響を及ぼす可能性は比較的低いが、1つのノイズイベントが、1つのシンボルまたは少数の連続するシンボル(例えば、10個未満のシンボル、または5個未満のシンボル)に影響を及ぼす可能性は高い。それゆえ、完全に干渉されるかも知れない所定の同期シンボルのノイズ成分を特定する場合には、少なくとも1つの別のシンボルに基づく参照値を提供するのが有利であろう。所定の同期シンボルの送信と、上記少なくとも1つの別のシンボルの少なくとも一部の送信との時間差は、チャネル上に発生すると予測されるインパルスノイズの平均持続時間(例えば、シンボル10個若しくは50個分に相当する時間)よりも長いことが好ましい。
図面に戻って説明する。図1は一実施形態に係る通信システムを示す。図1のシステムは、複数のCPEユニット180−1〜180−3と通信するプロバイダ機器100を含む。なお、図1に3つのCPEユニット180−1〜18−3が示されているが、これは単なる一例にすぎず、任意の数のCPEユニット180−1〜180−3を備えてもよい。プロバイダ機器100は、CO装置、配布ポイント(DP)内の装置、またはプロバイダ側において使用される何らかの別の装置であってもよい。プロバイダ機器100がDPの一部である場合に、光ファイバ接続を介してネットワークからデータを受信し、ネットワークへデータを送信してもよい。なお、別の実施形態において、他の種類の接続を利用してもよい。
図1に示す実施形態では、プロバイダ機器100は、それぞれの通信チャネル170−1〜170−3を介してCPEユニット180−1〜180−3と通信する複数のトランシーバ121−1〜121−3を含む。通信チャネル170−1〜170−3は、銅線(例えば、ツイストペア銅線)上において実現されてもよい。図1に示す線が全て1つのケーブル束内に含まれているため、隣り合う線間のFEXTが著しくなる。チャネル170−1〜170−3を介しての通信は、離散型マルチトーン変調(DMT;Discrete Multitone Modulation)および/または直交周波数分割多重(OFDM;Orthogonal Frequency Division Multiplexing)のようなマルチ搬送波変調に基づいてもよい。例えば、ADSL、VDSL、VDSL2、G.Fast等のようなxDSL通信、すなわち、複数の搬送波においてデータを変調するような通信は、トーンとも呼ばれる。プロバイダ機器100からCPEユニット180−1〜180−3に向かう通信方向は、下りストリーム方向とも呼ばれ、CPEユニット180−1〜180−3からプロバイダ機器100に向かう通信方向は、上りストリーム方向とも呼ばれる。また、下りストリーム方向上のベクトル化は、クロストーク事前補償(crosstalk pre−compensation)とも呼ばれ、逆に、上りストリーム方向上のベクトル化は、クロストーク除去またはクロストーク平均化とも呼ばれる。プロバイダ機器100および/またはCPEユニット180−1〜180−3は、従来から通信システムに用いられる別の通信回路(図示せず)、例えば、変調回路、ビットロード回路、フーリエ変換回路を含んでもよい。
一部の実施形態において、通信システムは、FEXTを低減させるベクトル化を利用してもよい。ベクトル化の機能性は、図1に示すVP111によって実現される。ベクトル化は、FEXTを減らすために、送信または受信されるべき信号の複合化処理を含む。
ベクトル群に新たなチャネル170−1〜170−3が加わる場合、VP111は、加わるチャネル170−1〜170−3からアクティブな全チャネル170−1〜170−3へのクロストークの結合係数と、アクティブなチャネル170−1〜170−3から加わるチャネル170−1〜170−3へのクロストークの結合係数と、を算出する。幾つかのチャネル170−1〜170−3が並行して加わる場合には、加わるチャネル170−1〜170−3間のクロストークの結合係数を追加算出する。全てのチャネル170−1〜170−3が放送中であるとき、VP111は通常、ノイズ環境の変化に追従するためにクロストーク結合係数を時々再決定(更新)する。
上記クロストーク結合係数は、除去用行列のクロストーク除去係数と呼ばれることもあり、通常、チャネル評価から得た結果、すなわち関連パラメータに基づいて算出される。G.VECTOR規格およびG.FAST規格によれば、これらのパラメータは、例えば4−直交振幅変調(QAM;Quadrature Amplitude Modulation)のように比較的に小さな集合サイズを有する各同期シンボルに亘って、算出されることができる。一般的に、送信機は、これらの同期シンボルの幾つか若しくは全てのトーンを専用シーケンスとして変調する。この点に関し、G.VECTOR規格では、専用シーケンスに−1および+1の値が用いられているが、G.FAST規格では−1、0、および+1の値が変調のために用いられる。変調シーケンスは、受信機へ通知されるか、または、受信機が、受信した信号に基づいて、送信されてきたシーケンスから推定する。なお、G.VECTOR規格では、同期シンボルにおける大多数のトーンが「ベンダ決定シーケンス(vendor−discretionary sequence)」によって変調される。これら大多数のトーンは、通常、プローブトーンと呼ばれる。残りのトーンは、フラグトーンと呼ばれる。これらのトーンは、ビットスワップのような信号変化に適用され、通常、チャネル評価中に定数シーケンスとして変調される。
参考の実行例として、下りストリーム方向では、通常、チャネル評価は、CPEからCOへ報告された判断エラーに基づいて行なわれる。上りストリーム方向では、チャネル評価は、判断エラーおよび/または受信した信号に基づいて算出することができる。また、参考の実行例として、下りストリーム方向では、通常、CPE180−1〜180−3が、各同期シンボルに亘る判断エラーの情報をVP111に提供する。上りストリーム方向では、プロバイダ機器100、例えばCOが、判断エラーまたは受信されたシンボルに関する情報をVP111に提供する。なお、上記情報は、クロストーク結合係数を決定する際に利用可能である。
クロストーク結合係数を推定するために、一般的に、VP111は、シンボルの、専用の周期性トレーニングシーケンスの一周期に亘って、全チャネル170−1〜170−3に関して報告されたパラメータを収集し、行列とする。この行列は、送信されたシーケンスの逆によって構成された別の行列と乗算される。この計算は、送信されたシーケンスが直交しており、かつ、報告されたエラー値と、対応する直交シーケンスとが関連付けられていることで、VP111がチャネル評価アルゴリズムのコアを実行できるという場合には、かなり簡易化することができる。
上述した参照的な実行例は、干渉に比較的に敏感であり、特にシーケンス内の1つ若しくは少数の連続するシンボルに衝突するインパルスノイズに敏感であるという不利な点がある。この点について、次の例を挙げて説明する。例えば通信ラインが独立のケーブル束として収束されているために所定のチャネル170−1〜170−3上に、他の全てのチャネル170−1〜170−3と結合する無視できる程度のFEXTが存在すると仮定した場合、所定のチャネル170−1〜170−3に関して報告されるエラー値は、比較的に小さいものと思われる。もし、チャネル評価のために用いられる1つの同期シンボルが、強いインパルスノイズイベントによって干渉されると、対応するエラー値はかなり高くなる。ここで、通常は、エラーのどの部分がFEXTまたはバックグラウンドノイズに起因したものであるか、どの部分がインパルスノイズイベントに起因したものであるかを特定することができないかもしれない。このように、インパルスノイズイベントの結果、該所定のチャネル170−1〜170−3に対する全ての干渉の除去係数が0ではなくなる。したがって、この場合、VPは、疑似ノイズを取り入れることになる。このように、上記の構成では、FEXTとインパルスノイズとを区別することが困難となり、これにより、クロストーク結合係数を決定する際にエラーが生じ得る。
この問題を緩和するために、以下は、報告されたパラメータの信頼性に関する情報、特に同期シンボルに関する情報(信頼値)にVP111がアクセスできるようにする手法を説明する。同期シンボルが干渉されたことが高精度(低精度)に判明された場合、クロストーク結合係数を決定する際に当該同期シンボルを選択的に除外する(含める)ことができる。
図2は、通信チャネル170−1〜170−3を介したデータ通信をより詳細に示している。一部の実施形態では、通信チャネル170−1〜170−3を介した通信は、フレームに基づく通信である。複数のフレームがスーパーフレームを構成していてもよい(図2にはフレームおよびスーパーフレームが示されていない)。図2には、シンボル201−1〜201−3、202−1〜202−14のシーケンス200が示されている。シーケンス200は、データシンボル202−1〜202−14と、同期シンボル201−1〜201−3とを含む。シーケンス200内の同期シンボル201−1〜201−3の密集度は変更することができる。例えば、連続する同期シンボル201−1〜201−3の間に256個のデータシンボル202−1〜202−14が存在し得る。一般的に、データシンボル202−1〜202−14は、トレリスコードを復号するビタビ復号器によって保護される。また、通常、同期シンボル201−1〜201−3は、例えばトレリスコードに基づく符号化のようなビタビコードによって保護される必要がない。同期シンボル201−1〜201−3は、ケーブル束内の配線上の各チャネル170−1〜170−3と、別のチャネル170−1〜170−3との間におけるクロストークの結合係数の決定を可能にする情報を搬送する。そして、データシンボル202−1〜202−14は、ペイロードデータを搬送する。
上述と同様に、シンボル201−1〜201−3、202−1〜202−14のいずれかの持続期間は、採用される通信技術に応じて、例えば20μsから250μsの間で異なり得る。
以下、所定の同期シンボル201−2について各実施形態を説明する。結合係数を決定する際は、所定の同期シンボル201−2を選択的に考慮する。所定の同期シンボル201−2を考慮するかどうかは、(i)所定の同期シンボル201−2のノイズ成分に基づいて決定してもよく、(ii)複数の近接データシンボル202−1〜202−14および/または近接同期シンボル201−1、201−3の参照ノイズ成分に基づいて決定してもよい。そのため、参照ノイズ成分は参照値の役割を果たす。所定の同期シンボル201−2を考慮するかどうかは、例えば、暗黙的または明示的に決定してもよい各信頼値に応じて決めてもよい。
所定の同期シンボル201−2に近接する複数のデータシンボル202−1〜202〜14がとは、シーケンス200内で所定の同期シンボル201−2の近傍に配置される複数のデータシンボル202−1〜202−14のことを指す。つまり、所定の同期シンボル201−2と、該所定の同期シンボル201−2の前後に位置する2つの最近接(next-neighbor)同期シンボル201−1、201−3との間に、複数のデータシンボル202−1〜202−14を配置することが可能である。
各実施形態によれば、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分は、所定の同期シンボル201−2の少なくとも1つのトーン301、302の判断エラーに基づいて特定される(図3を参照)。少なくとも1つのトーン301、302は、例えばフラグトーン302であってもよい。一般的に、フラグトーン302は、各々の同期シンボル201−1〜201−3に亘って、同様に変調される。これにより、同期シンボル201−1〜201−3の判断エラーを高精度に特定することができる。通常、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分を推定する際に、N個である多数のトーン301、302について考慮すれば、より高い精度を実現することができる。
一般的に、プローブトーン301は、チャネル依存型シーケンス(channel−dependent sequence)として送信機によって変調される。そのため、1つのプローブトーン301のエラー値は、顕著な時間依存性を示すことがある。FEXTが主要なノイズ源である場合、プローブトーン301上のノイズは、主に幾つかの干渉によるFEXTの合計から構成される。そして、送信される同期シンボル201−1、201−2、201−3は、これら幾つかの干渉によってチャネル特有型シーケンス(channel−specific sequence)として変化するため、同期シンボル201−1、201−2、201−3から同期シンボル201−1、201−2、201−3まで、これら各々のノイズ成分の合計が著しく変化することがある。上述のように、ノイズ成分を特定する際は、フラグトーン301、302について考慮するのが有利である。なぜなら、上記のような構成において、各々の同期シンボル201−1〜201−3のノイズ成分の違いが、主として外界の非FEXTノイズに左右されるからである。なお、以上の内容は、クロストーク環境が変化しないままの状態、すなわち、チャネルが加わることおよび離脱がなく、上記数個の同期シンボル201−1〜201−3の送信において、対応するクロストーク結合係数が変化しないままの状態を想定したものである。
フラグトーン302が変調される場合も考えられる。例えば、再構築の手順を示すためにフラグトーン302は変調され得る。一般的には、所定の同期シンボル201−1〜201−3の全てのフラグトーン302が、対応する送信機によって同時に符号反転される。それゆえ、VP111が本明細書において説明される技法を用いてチャネル評価を実行する間は、チャネル170−1〜170−3の再構築ができないようにすることが望ましい。
上記の構成において、所定の同期シンボル201−2に関するノイズ成分X1(k)を下記のように表現できる。
Figure 2016213837
式中、指数jは、所定の同期シンボル201−2において重要なトーン301、302について繰返すものであり、e(j)は、トーンj、301、302の判断エラーを表す。必要に応じて、X1(k)は、Nについて規格化されるか、別の方法で規格化されてもよい。式(1)の絶対値の代わりに、二乗絶対値など、別の関数を考慮に入れてもよい。
一般的に、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分は、所定の同期シンボルのみ、例えば所定の同期シンボル201−2の上記トーン301、302のみに基づいて特定されるのではない。例えば、所定の同期シンボルのみに基づく上記手法に対する代替的または付加的な構成として、所定の同期シンボル201−2に関するノイズ成分を特定する際に、該所定の同期シンボル201−2に近接するデータシンボル202−1〜202−14も考慮に入れることが可能である。
図2の構成では、所定の同期シンボル201−2に関するノイズ成分を推定するために、近接するデータシンボル202−6〜202−9(図2では、市松模様で示されている)の特性を考慮に入れることが想定されている。
ここで、最近接データシンボル202−6〜202−9について考慮されるが、より離れたデータシンボル202−1〜202−14についても考慮することが可能である。いずれの場合でも、データシンボル202−6〜202−9が暗号化されたトレリスコードをビタビ復号器が復号化するときの復号化信頼性に基づいて、所定の同期シンボル201−2に関するノイズ成分を推定することができる。
これは、例えば最も信頼性の高い復号化経路に対応する復号メトリックと、2番目に信頼性の高い別の復号化経路に対応する復号メトリックとを比較して、該2つのメトリックの相違が大きい(小さい)ほど、対応の信頼性が低く(高く)なることを意味するかもしれない。このことは、例えばH.K.Sim 、 D.G.M.Cruickshank共著「A sub−optimum MLSE detector with a folded state−transition trellis preselection stage」,『3G Mobile Comm.Tech.』,2000年,271〜275頁を参考すればよい。
図2では、所定の同期シンボル201−2に関するノイズ成分を特定する際に考慮されるデータシンボル202−6〜202−9は、シーケンス200内において、所定の同期シンボル201−2の直前および直後に位置する。これにより、所定の同期シンボル201−2と、所定の同期シンボル202−2のノイズ成分を推定する際に考慮される近接データシンボル202−6〜202−9との両方に、シーケンス200の対応部分に衝突したインパルスノイズが影響を及ぼすことを回避する。
一般的に、所定の同期シンボル201−2に関するノイズ成分を特定する際に考慮される近接データシンボル202−1〜202−14の数が変化し得る。考慮されるデータシンボル202−1〜202−14の数は、インパルスノイズが一般的に発生している持続時間に相当することが好ましい。インパルスノイズは、一般的に0.5msから10msの時間スケールで発生するが、より長い時間に亘って発生することもある。これに応じて、1〜100個の近接データシンボル、好ましくは1〜8個の近接データシンボル、より好ましくは2〜4個の近接データシンボルを考慮に入れることが可能である。
ビタビ復号器がシンボルkを復号するときの判断エラーをV(k)とすると、所定の同期シンボル201−2に関するノイズ成分X2(k)を下記のように表現できる。
Figure 2016213837
式中、指数iは、シーケンス内のデータシンボルについて繰返すものであり、kは、シーケンス200内の全てのシンボル201−1〜201−3、202−1〜202−14を連続的に指し、V(k)は、データシンボルkのビタビ復号化(ビタビメトリック)の信頼性を示す。
ビタビ信頼性を用いることには、各々のデータシンボル201−1〜202−14に亘って、ビタビメトリックを比較的速く特定でき、大量の演算処理が必要ないという利点がある。また、一般的に、ビタビメトリックは、加わるチャネル170−1〜170−3が通常、初期トレーニング状態において同期シンボルしか送信しないため、加わるチャネル170−1〜170−3の初期トレーニング状態に影響されない。また、ビタビメトリックは、データシンボル201−1〜202−14の伝送中には動作しない。
以上、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分401を推定する2つの構成を説明した(図4参照)。各実施形態において、ノイズ成分401は、1つ以上の別のシンボル201−1、201−3、202−1〜202−14の参照ノイズ成分402と関連付けられる。これにより、所定の同期シンボル201−2用の信頼性値を特定する際の相対的なベースラインを実現でき、上記の技法が、送信環境またはノイズ背景の動向や変化に対してより強固なものになる。
以下は、上記相対的なベースラインを実現できる技法、すなわち1つ以上の別のシンボル201−1、201−3、202−1〜202−14の参照ノイズ成分402を特定することが可能な技法を説明する。
一般的に、1つ以上の別のシンボル201−1、201−3、202−1〜202−14が、シーケンス200内において所定の同期シンボル201−2に近接することが好ましい。これにより、所定の同期シンボル201−2の信頼性値を推定する場合に、確実に最新の参照値が考慮される。なお、上記1つ以上の別のシンボル201−1、201−3、202−1〜202−14が所定の同期シンボル201−2の最近接シンボルである必要はない。
さらに、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分401の特定に用いられる特定のメトリックによっては、上記少なくとも1つの別のシンボル201−1、201−3、202−1〜202−14の参照ノイズ成分402の特定が必要となる場合がある。
例えば、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分401を、所定の同期シンボル201−2におけるトーン301、302の判断エラーに基づいて特定する場合には、参照ノイズ成分402についても、シーケンス200内において所定の同期シンボル201−2と連なる少なくとも1つの別の同期シンボル201−1、201−3、すなわち、シーケンス200内においてデータシンボル202−1〜201−14のみを挟んだ2つの最近接同期シンボル201の少なくとも一方におけるトーン301、302の判断エラーに基づいて、特定することが可能である。好ましくは、シーケンス200内において所定の同期シンボル201−2と連なる複数の別の同期シンボル201−1、201−3について考慮する。
式1を考慮すると、少なくとも1つの別の同期シンボルの参照ノイズ成分402であるX1refを下式で求めることができる。
Figure 2016213837
式中、kは、同期シンボル201−1、201−3、例えば所定の同期シンボル201−2の前の最近接同期シンボル201−1を表し、aは、0から1までの範囲のパラメータである。式3は、移動平均値に相当する。但し、X1refを求める際に、式3による移動平均値の代わりに、別の種類の平均値を考慮してもよい。例えば、より多くの連続する同期シンボル201−1、201−3、すなわち二番目で最近接の同期シンボル等を考慮に入れることが可能である。
少なくとも1つの別の同期シンボルの参照ノイズ成分402と、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分401との差分450について考慮することによって得られる信頼性値Y1を、下式によって得ることができる。
Figure 2016213837
代替的若しくは付加的な構成として、Y1(k)を下式によって求めてもよい。
Figure 2016213837
クロストーク結合係数の決定時に所定の同期シンボル201−1について考慮すべきかどうかを判断する際に、信頼性値Y1と予め定義された閾値とを閾値比較において比較することができる。そして閾値比較の結果により、所定の同期シンボル201−2を考慮するかどうかを決定する。
以上から分かるように、所定の同期シンボル201−2および1つ以上の別の同期シンボル201−1、201−3のみに基づいて、信頼性値を求めることができる。但し、式2についての説明のように、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分401を特定する際に、近接データシンボル202−6〜202−9を考慮に入れることも可能である。同様に、少なくとも1つの別のシンボル201−1、201−3、202−1〜202−14の参照ノイズ成分402を特定する際に、シーケンス200内において所定の同期シンボル201−2に近接して配置されたデータシンボル202−1〜202−14を考慮に入れることも可能である。一般的には、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分401を特定する際に考慮される近接データシンボル202−6〜202−9の数は、複数の別のデータシンボル202−1〜201−14の参照ノイズ成分402の特定する際に考慮される近接データシンボル202−1〜201〜14の数よりも少ない。
式3は、シーケンス200の送信中に新たなチャネル170−1〜170−3が加わる場合が考慮されたものである。そのため、受け入れられるFEXTが突然変化する。例えば、FEXTが突然に増加することがある。そして、参照ノイズ成分402は、平均値として特定されるため、その時点で変化したFEXT環境に追随して、一定のレイテンシが経過した後に変化する。したがって、クロストーク結合係数を決定する際に、少数の同期シンボル201−1〜201−3が非信頼的なものとしてマークされ、これらについて考慮されない可能性がある。式3のパラメータaを調節することにより、上述のレイテンシを必要に応じて調節することができる。
例えば、参照ノイズ成分402を特定する際に、比較的多数の近接データシンボル201−1〜202−14を考慮に入れてもよい。例えば、所定の同期シンボル201−2と、シーケンス200内の所定の同期シンボル201−2の前の最近接同期シンボル201−1との間に配置された1個から300個のデータシンボル、好ましくは100〜256個のデータシンボル、より好ましくは全てのデータシンボルを考慮に入れることが可能である。代替的若しくは付加的な構成として、参照ノイズ成分402を特定する際に、シーケンス200内において所定の同期シンボル201−2の後の全ての最近接データシンボル202−8〜202−14を考慮に入れることも可能である。そして、複数のデータシンボル202−1〜202−14のノイズ成分の平均値に基づき、複数のデータシンボル202−1〜202−14の参照ノイズ成分402を特定することが可能となる。
数学的な表現として、所定の同期シンボル201−2に対応する複数のデータシンボル202−1〜202−14の参照ノイズ成分402を、例えば下記のように表すことができる。
Figure 2016213837
式中、N=256、M=0であることが好ましく、iは、シーケンス200内の全データシンボル202−1〜202−14についての繰返しである。kは、所定の同期シンボル201−2の位置を表す。
式5によるアプローチの代替的若しくは付加的な構成として、移動平均値を考慮に入れてもよい。
少なくとも1つの別の同期シンボルの参照ノイズ成分402と、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分401との差分450について考慮することによって得られる信頼性値Y2を、下式によって得ることができる。
Figure 2016213837
クロストーク結合係数の決定時に所定の同期シンボル201−1について考慮すべきかどうかを判断する際に、信頼性値Y2と予め定義された閾値とを閾値比較において比較することができる。
一般的に、Y1(k)およびY2(k)は、単独で、または組み合わせて加重平均や類似の方法に用いられ、例えば下式に用いられてもよい。
Figure 2016213837
式中、Wは最終的な信頼性値であり、bおよびcは何らかのパラメータである。Y1(k)およびY2(k)を例えば式7のように組み合わせて用いる場合には、少なくとも一部の異なるシンボル201−1〜201−3、202−1〜201−4に基づくことが望ましい。
この点に関しては、所定の同期シンボルのノイズ成分401の特定時に考慮をなされたデータシンボル202−6〜202−9を、参照ノイズ成分402の特定時に除外し、および/または、その逆の除外をしてもよい。
実際、上記除外は、既に式2において各指数iで考慮されたデータシンボル202−1〜202−14を示すiについての値を、式5による合計値から除外することに相当する。
以上のように、一般的には、少なくとも1つの別のシンボル201−1、201−3、202−1〜202−14の第1参照ノイズ成分402と、所定の同期シンボル201−2の第1ノイズ成分401とを、ビタビ復号器の復号化信頼性に基づいて推定することができる。さらに、少なくとも1つの別のシンボル201−1、201−3、202−1〜202−14の第2参照ノイズ成分402と、所定の同期シンボル201−1の第2ノイズ成分401とを、各シンボルにおける少なくとも1つのトーン301、302のエラー値に基づいて推定することができる。
このように、各実施形態において、所定の同期シンボル201−2について考慮すべきかどうかを判断する際は、2つの基準、すなわちビタビ信頼性とエータ絶対値との加重合計について考慮することができる。したがって、シンボルシーケンス内の近接シンボルをさらに考慮に入れることにより、所定の同期シンボルのノイズ成分をより正確に推定することができる。
図5は、各実施形態に係る方法のフローチャートである。
ステップA1では、CO等のプロバイダ機器100が、所定のチャネル170−1〜170−3を介して、シンボル201−1〜201−3、202−1〜202−14のシーケンス200を受信する。
ステップA2では、所定の同期シンボル201−2のノイズ成分401を推定する。推定は、所定の同期シンボル201−2のみに基づき、例えばフラグトーン302のエラー絶対値に基づいて行ってもよい。代替的若しくは付加的な構成として、近接データシンボル202−6〜202−9に基づいて推定を行ってもよく、例えば2個から10個のデータシンボル202−6〜202−9を考慮に入れてもよい。ここで、トレリスコード保護済みのデータシンボル202−6〜209をビタビ復号器が復号化して得た信頼性情報を、ノイズ成分401を特定するためのメトリックとして用いてもよい。
所定の同期シンボル201−2のノイズ成分401は、参照値、すなわち、少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分402と関連付けられる。一部の実施形態において、参照ノイズ成分402を、同期シンボル201−1の前の最近接シンボルのみに基づいて推定してもよい。
より多数の同期シンボル201−1、201−3を考慮に入れてもよい。さらに、フラグトーン302のエラー絶対値を用いてもよい。また、複数のデータシンボル202−1〜202−14、例えば前の最近接同期シンボル201−1と所定の同期シンボル201−2との間に存在する全てのデータシンボル202−1〜202−7を考慮することも可能である。ここで、ビタビ復号器の復号化信頼性について考慮してもよい。
ステップA4では、チャネル行列の決定/更新の際に所定の同期シンボル201−2について考慮すべきかどうかを決定する。例えば、ステップA2のノイズ成分401とステップA3のノイズ成分402との差分450を特定し、該差分の絶対値が予め定義された閾値よりも大きい(小さい)場合には、ステップA5において結合係数を決定する際に、当該所定の同期シンボル201−2について考慮しなくてもよい(考慮してもよい)。
チャネル行列の決定/更新の際に所定の同期シンボル201−2のエラー値について考慮しない場合には、次に繰返されるシーケンス200における関連のエラー値を待つ必要があるかもしれない。これによってトレーニング時間が増えるが、トレーニングの精度が上がる。
以上を要約すると、上記例示された技法によれば、同期シンボルのために信頼性値を精度良く特定することができる。これにより、クロストーク結合係数を決定する際に同期シンボルを選択的に考慮することが可能になる。本発明の技法によれば、何らかの同期シンボルが非信頼的なものであると思われる場面に関し、明確に定義される基準の設定が可能になる。さらに、本発明の技法は、高い精度で信頼性を正確に推定することができるプロバイダ機器による全自動制御の下で使用してもよい。また、制御信号の送受信(control signalling)が減少する。また、たとえ該手法を従来のトレーニングシーケンスに適用させても、トレーニング時間を追加する必要がない。また、上記技法を実行するためのメモリの必要性が低い。
信頼性ビットがCPEによって特定される場合の参照的な実行例を考慮すると、各実施形態の利点は明らかである。ここで、CPEにとって、意図された方法を用いて正確に信頼性ビットを特定することが困難であるかもしれない。例えば、もし幾つかのトーンがCPE側の無線周波数妨害によって連続的に干渉されると、これらのトーンについて計画的に算出されるエラーの本来の精度および信頼性が得られなくなる。そうすると、たとえクロストーク結合係数の決定にエラーベクトルを十分に利用可能であるとしても、全てのエラーベクトルが非信頼的なものとしてマークされるという結果になる。また、もし新たなチャネルがベクトル化グループに加わると、別の問題も発生し得る。この場合、新チャネルが新たなFEXT環境によりトレーニング中であるとき、ベクトル化グループの一部である受信側が、同期シンボル間に亘る高いエラー振幅による影響を即座に受けるおそれがある。それゆえ、上記の場合でも、たとえクロストーク結合係数の決定にエラーベクトルを十分に利用可能であるとしても、全てのエラーベクトルが非信頼的なものとしてマークされるということになる。以上の例示から、上記に示す技術と比べる場合、参考の実行例による信頼性ビットの値が限定される可能性がある。
本発明の各実施形態は、例えば従来技術であるUS2012/0106605A1と比較する場合、更なる利点が呈される。US2012/0106605A1では、アクティブなチャネルと加わるチャネルとの合算よりも大きい長さを有する直交シーケンスが用いられた。ここで、VPは、報告されるエラー値と、アクティブな送信機において応用されたシーケンスと直交するシーケンスと、を関連付けることにより、ノイズ環境に関する追加情報を得ることができる。この方法によれば、VPは、インパルスノイズ妨害によって干渉された報告エラー値を推定することができる。上記の技法では、報告されるエラー値に完全に依存すること、および、インパルスノイズが発生してもCPEが全ての計算を正確に行うと想定されていることが、不利な点である。また、上記の技法では、別途で計算すべき関連の合計値を格納するための追加メモリを、VPに大量に設ける必要がある。また、受信されるエラー報告からインパルスノイズを減算しようとする場合、必要なメモリの数がさらに著しく増加する。もう1つの不利な点としては、応用される直交シーケンスが上記いずれの場合においても冗長なため、初期のトレーニング時間が増加する。
以上、幾つかの好ましい実施例について本発明を開示、説明したが、当業者は、明細書を閲読し理解した上でその均等的構成および構成の変更を想到することができる。本発明は、このようなあらゆる均等的構成および構成の変更を含むと共に、添付される特許請求の範囲のみに限定される。

Claims (20)

  1. 第1チャネル(170−1〜170−3)において、シンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)を受信するように構成されたインターフェース(121−1〜121−3)と、
    前記シンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)における所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)のノイズ成分(401)を推定し、さらに、シンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)における少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の参照ノイズ成分(402)を推定するように構成された少なくとも1つのプロセッサ(101)とを含み、
    前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    第1チャネル(170−1〜170−3)と第2チャネル(107−1〜170−3)との間におけるクロストーク結合係数を決定する場合に、所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)のノイズ成分(401)、および少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の参照ノイズ成分(402)に基づき、所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)を選択的に考慮するように構成されていることを特徴とする装置(100)。
  2. 前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    前記シンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)内において前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)に近接する複数のデータシンボル(202−1〜202−14)に基づき、前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)のノイズ成分(401)を推定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(100)。
  3. 前記複数のデータシンボル(202−1〜202−14)の少なくとも1つが、シンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)内において前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)の後に位置していることを特徴とする請求項2に記載の装置(100)。
  4. 前記複数のデータシンボル(202−1〜202−14)は、1〜100個のデータシンボル(202−1〜202−14)、好ましくは1〜8個のデータシンボル(202−1〜202−14)、より好ましくは2〜4個のデータシンボル(202−1〜202−14)を含むことを特徴とする請求項2に記載の装置(100)。
  5. 前記少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)は、前記シンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)内において前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)と連なる少なくとも1つの別の同期シンボル(201、201−1〜201−3)を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置(100)。
  6. 前記少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)は、前記シンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)内において前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)に近接して配置された複数のデータシンボル(202−1〜202−14)、好ましくは1〜300個のデータシンボル(202−1〜202−14)、より好ましくは100〜256個のデータシンボル(202−1〜202−14)を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置(100)。
  7. 前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、前記複数のデータシンボル(202−1〜202−14)のノイズ成分の平均値に基づき、前記少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の参照ノイズ成分(402)を特定するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の装置(100)。
  8. 前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    ビタビ復号器の復号化信頼性に基づき、前記少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の少なくとも1つの参照ノイズ成分(402)と、前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)のノイズ成分(401)とを推定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(100)。
  9. 前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    各シンボル(201、201−1〜201〜3、202−1〜202−14)における少なくとも1つのトーン(301、302)のエラー値に基づき、前記少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の少なくとも1つの参照ノイズ成分(402)と、前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)のノイズ成分(401)とを推定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(100)。
  10. 前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)における少なくとも1つのフラグトーン(302)のエラー値に基づき、前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)のノイズ成分(401)を推定するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の装置(100)。
  11. 前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    ビタビ復号器の復号化信頼性に基づき、前記少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の少なくとも1つの参照ノイズ成分(402)と、前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)のノイズ成分(401)を推定するように構成され、
    前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    ビタビ復号器の復号化信頼性に基づき、前記少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の第1参照ノイズ成分(402)と、前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)の第1ノイズ成分(401)とを推定するように構成され、
    前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    各シンボルにおける少なくとも1つのトーン(301、302)のエラー値に基づき、前記少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の第2参照ノイズ成分(402)と、前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)の第2ノイズ成分(401)とを推定するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の装置(100)。
  12. 前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)のノイズ成分(401)と、前記少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の参照ノイズ成分(402)との差分(450)を特定するように構成され、
    前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    前記差分(450)と予め定義された閾値との閾値比較を実行するように構成され、
    前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、
    前記結合係数を決定する場合に、前記閾値比較の実行結果に基づき、前記所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)を選択的に考慮するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(100)。
  13. 前記少なくとも1つのプロセッサ(101)は、さらに、
    放送中に、ベクトル化デジタル加入者線システム内において、前記第1チャネル(170−1〜170−3)上の遠端クロストークを、決定された前記クロストーク結合係数に基づいて除去するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(100)。
  14. 第1チャネル(170−1〜170−3)において、シンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)を受信するステップと、
    前記シンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)における所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)のノイズ成分(401)を推定し、さらに、シンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)のシーケンス(200)における少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の参照ノイズ成分(402)を推定するステップと、
    第1チャネル(170−1〜170−3)と第2チャネル(107−1〜170−3)との間におけるクロストーク結合係数を決定する場合に、所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)のノイズ成分(401)、および少なくとも1つの別のシンボル(201、201−1〜201−3、202−1〜202−14)の参照ノイズ成分(402)に基づき、所定の同期シンボル(201、201−1〜201−3)を選択的に考慮するステップとを含むことを特徴とする方法。
  15. 前記シンボルのシーケンス内において前記所定の同期シンボルに近接する複数のデータシンボルに基づき、前記所定の同期シンボルのノイズ成分を推定することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記少なくとも1つの別のシンボルは、前記シンボルのシーケンス内において前記所定の同期シンボルと連なる少なくとも1つの別の同期シンボルを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 前記少なくとも1つの別のシンボルは、前記シンボルのシーケンス内において前記所定の同期シンボルに近接して配置された複数のデータシンボル、好ましくは1〜300個のデータシンボル、より好ましくは100〜256個のデータシンボルを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. ビタビ復号器の復号化信頼性に基づき、前記少なくとも1つの別のシンボルの少なくとも1つの参照ノイズ成分と、前記所定の同期シンボルのノイズ成分とを推定することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  19. 各シンボルにおける少なくとも1つのトーンのエラー値に基づき、前記少なくとも1つの別のシンボルの少なくとも1つの参照ノイズ成分と、所定の同期シンボルのノイズ成分とを推定することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  20. 前記所定の同期シンボルのノイズ成分と、前記少なくとも1つの別のシンボルの参照ノイズ成分との差分を特定するステップと、
    前記差分と予め定義された閾値との閾値比較を実行するステップとをさらに含み、
    前記結合係数を決定する場合、前記閾値比較の実行結果に基づき、前記所定の同期シンボルを選択的に考慮することを特徴とする請求項14に記載の方法。
JP2016092914A 2015-05-08 2016-05-06 選択的なチャネル評価 Expired - Fee Related JP6296571B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15166970.2A EP3091670B1 (en) 2015-05-08 2015-05-08 Selective channel estimation
EP15166970.2 2015-05-08

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016213837A true JP2016213837A (ja) 2016-12-15
JP6296571B2 JP6296571B2 (ja) 2018-03-20

Family

ID=53180553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016092914A Expired - Fee Related JP6296571B2 (ja) 2015-05-08 2016-05-06 選択的なチャネル評価

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9819430B2 (ja)
EP (2) EP3522381A1 (ja)
JP (1) JP6296571B2 (ja)
KR (1) KR101874541B1 (ja)
CN (1) CN106130934B (ja)
BR (1) BR102016010033A8 (ja)
TW (1) TWI602404B (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10033431B2 (en) * 2013-05-05 2018-07-24 Lantiq Deutschland Gmbh Training optimization of multiple lines in a vectored system using a prepared-to-join group
US10038473B2 (en) * 2015-01-30 2018-07-31 Alcatel Lucent Methods and systems for reducing crosstalk via stabilized vectoring control
US10141976B2 (en) * 2015-02-24 2018-11-27 Lantiq Beteiligungs-GmbH & Co. KG Crosstalk mitigation
US20160380673A1 (en) * 2015-06-23 2016-12-29 Ikanos Communications, Inc. Vectoring across multiple co boxes/cards/dslams either owned by the same operator or by different operators
CN109600179B (zh) 2017-09-30 2021-04-27 富士通株式会社 信道间线性串扰的估计方法、装置和接收机
US10608673B2 (en) 2017-12-22 2020-03-31 Massachusetts Institute Of Technology Decoding signals by guessing noise
KR102030921B1 (ko) * 2018-03-27 2019-10-10 한국교통대학교산학협력단 Ofdm 시스템에서의 업데이트 가중치 매트릭스 기반의 채널 추정 방법 및 이를 이용하는 시스템
US11382129B2 (en) 2018-11-08 2022-07-05 Acer Incorporated Device and method for handling channel access procedure
GB201918218D0 (en) 2019-12-11 2020-01-22 Maynooth Univ A method of decoding a codeword
US11431368B2 (en) 2020-03-16 2022-08-30 Massachusetts Institute Of Technology Noise recycling
WO2021252066A1 (en) 2020-06-08 2021-12-16 Massachusetts Institute Of Technology Universal guessing random additive noise decoding (grand) decoder

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000068976A (ja) * 1998-06-19 2000-03-03 Lucent Technol Inc ディスクリ―ト・マルチト―ン(dmt)ベ―スの通信システムにおける符号化技法
US20120163491A1 (en) * 2009-07-20 2012-06-28 Lantiq Deutschland Gmbh Method and Apparatus for Vectored Data Communication
WO2013044264A1 (en) * 2011-09-23 2013-03-28 Ikanos Communications, Inc. Diagnostics primitives on l2/erb normalized error samples
JP2013543340A (ja) * 2010-10-29 2013-11-28 アルカテル−ルーセント クロストーク制御方法およびクロストーク制御装置
WO2014180794A1 (en) * 2013-05-05 2014-11-13 Lantiq Deutschland Gmbh Low power modes for data transmission from a distribution point
EP2858255A1 (en) * 2009-07-10 2015-04-08 Huawei Technologies Co., Ltd. Method for robust crosstalk precoder training in channels with impulse noise

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5991311A (en) 1997-10-25 1999-11-23 Centillium Technology Time-multiplexed transmission on digital-subscriber lines synchronized to existing TCM-ISDN for reduced cross-talk
FR2840133B1 (fr) 2002-05-24 2005-10-14 Dibcom Procede et dispositif d'estimation amelioree de la fonction de transfert d'un canal de transmission variable
US7430291B2 (en) 2003-09-03 2008-09-30 Thunder Creative Technologies, Inc. Common mode transmission line termination
IL181207A0 (en) * 2007-02-07 2007-07-04 Eci Telecom Ltd Method for estimating crosstalk interferences in a communication network
KR20080104836A (ko) 2007-05-29 2008-12-03 삼성전자주식회사 비터비 디코더 정보를 이용하여 등화 효율을 향상시키는양방향 등화기 및 이를 이용한 등화 방법
US20090097596A1 (en) * 2007-10-16 2009-04-16 Augusta Technology, Inc. Methods and Systems for Impulse Noise Compensation for OFDM Systems
US8717862B2 (en) * 2008-01-07 2014-05-06 Lantiq Deutschland Gmbh Communication apparatus and method
US8605837B2 (en) 2008-10-10 2013-12-10 Broadcom Corporation Adaptive frequency-domain reference noise canceller for multicarrier communications systems
US8982934B2 (en) 2011-11-02 2015-03-17 Futurewei Technologies, Inc. Symbol-gated discontinuous mode for efficient power management of digital subscriber line transceivers
ES2641997T3 (es) 2012-05-02 2017-11-14 Huawei Technologies Co., Ltd. Alineación de los símbolos DMT de flujo ascendente de múltiples líneas en un sistema DSL TDD
US10033430B2 (en) * 2012-10-30 2018-07-24 Lantiq Deutschland Gmbh Spectrum management
EP2835911B1 (en) * 2013-08-06 2016-04-06 Alcatel Lucent Detection of demapping errors
CN104426817B (zh) * 2013-08-19 2017-11-10 联芯科技有限公司 一种信道估计方法及其装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000068976A (ja) * 1998-06-19 2000-03-03 Lucent Technol Inc ディスクリ―ト・マルチト―ン(dmt)ベ―スの通信システムにおける符号化技法
EP2858255A1 (en) * 2009-07-10 2015-04-08 Huawei Technologies Co., Ltd. Method for robust crosstalk precoder training in channels with impulse noise
US20120163491A1 (en) * 2009-07-20 2012-06-28 Lantiq Deutschland Gmbh Method and Apparatus for Vectored Data Communication
JP2013543340A (ja) * 2010-10-29 2013-11-28 アルカテル−ルーセント クロストーク制御方法およびクロストーク制御装置
WO2013044264A1 (en) * 2011-09-23 2013-03-28 Ikanos Communications, Inc. Diagnostics primitives on l2/erb normalized error samples
WO2014180794A1 (en) * 2013-05-05 2014-11-13 Lantiq Deutschland Gmbh Low power modes for data transmission from a distribution point

Also Published As

Publication number Publication date
JP6296571B2 (ja) 2018-03-20
US20160329978A1 (en) 2016-11-10
KR101874541B1 (ko) 2018-07-04
BR102016010033A8 (pt) 2021-09-14
EP3522381A1 (en) 2019-08-07
CN106130934A (zh) 2016-11-16
TWI602404B (zh) 2017-10-11
US9819430B2 (en) 2017-11-14
BR102016010033A2 (pt) 2016-11-08
EP3091670B1 (en) 2019-02-27
CN106130934B (zh) 2019-10-11
KR20160131925A (ko) 2016-11-16
TW201640851A (zh) 2016-11-16
EP3091670A1 (en) 2016-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6296571B2 (ja) 選択的なチャネル評価
US9083785B2 (en) Systems and methods selectively excluding tones from vectoring
JP5788986B2 (ja) Dslシステムで干渉を制御する方法および装置
KR101364327B1 (ko) xDSL 시스템에서의 MIMO 프리코딩을 위한 시스템 및 방법
CN102907009B (zh) 用于处理数字订户线路系统中的无序事件的方法和装置
EP2566064B1 (en) Adaptive monitoring of crosstalk coupling strength
BRPI1014664B1 (pt) Sistema e método de treinamento de diafonia
JP6286043B2 (ja) デマッピングエラーの検出
BRPI0611136A2 (pt) método, controlador e produto de programa de computador de um novo conjunto de linhas "dsl"
US11728844B2 (en) Partial echo cancellation duplexing
CN107005345B (zh) 用于控制矢量处理器的方法和设备
KR20140064720A (ko) 동기화된 다중-사용자 다중-반송파 통신에서 누화 잡음의 프로파일링 및 스펙트럼 효율을 개선하는 시스템 및 방법
US9130655B2 (en) Methods and systems for detecting metallic faults affecting communications links
CN106716853B (zh) Dsl向量化系统中的方法和布置
WO2018178188A1 (en) Method and apparatus for operating communication system
GB2561008A (en) Method and apparatus for operating communication system

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20161104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6296571

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees