JP2016213043A - 照明器具及び集光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】普段は照明器具として働き、夜間の停電などの電源喪失時に短時間の対策行動を可能にするだけの照明を確保するとともに、引き続き畜光材の燐光により、その位置確認のための標示機能を有する照明器具を提供する。【解決手段】畜光機能を持つ導光板型照明器具において、導光板から光を取り出す凸状の突起部3を半球レンズ形状とし、導光板からの光を集光して蓄光機能層に集光して畜光材への励起光照度を大きくする。蓄光拡散反射シート2はシート2に入射してくる光源15からの光の側から順に畜光機能を有する蓄光材含有有機樹脂層、次に拡散反射する粒子を含有させた拡散反射層からなる2層構造とした。【選択図】図11

Description

本発明は通常、照明器具として機能し、夜間商用電源等の喪失を導く様な非常時に短
時間の対策に必要な明るさを提供する照明、及びその集光方法に関する。
夜間に照明のない状態で畜光材の燐光を利用して避難経路や位置を示す表示用製品が従来から提案されている。また商用電源の喪失時に畜光材の燐光を利用して案内図等を光らせる標識製品が普及している。更に通常時は商用電源を用いて蓄電を行い、電源喪失などの非常時に蓄電した電力を照明に利用する器具が存在する。
特許文献1〜4では畜光の利用が提案されている。しかし、これらの発明は、省エネルギーが目的であり、周辺の照明をするに足る光度の確保を目的としていない。このため照明器具として機能するとともに、非常用照明に足る光量の提供は難しい。
蓄電池を利用した非常用電源による照明器具が特許文献5・6で提案されている。しかし、非常時に万一蓄電池や照明器具が故障して使用できなくなれば人命にかかわる危険を招く可能性があり、全てを、この様な器具に頼るわけにはゆかない。
特許3427797号広報 特開2001−350143号広報 特開2010−040385号広報 特開平7−281032号広報 特開2014−229467 特開2015−15191
畜光材を用い、太陽光から受光して畜光する方式の既存の器具では、畜光してから利用する時間帯まで経過した後では燐光の光度が低く、周囲を照らすに足るだけの光度は得られない。更に、これらの器具は通常の照明として機能しない為、別に照明器具を設備する必要がある。また一般照明器具から受光して蓄光する器具では、蓄光材の励起に必要な励起光照度が低く、その結果、蓄光による燐光は光度が低い。加えてこれら一般照明器具からの受光照度の低さにより、蓄光材が蓄光状態に至るまでには長時間を要する。
これらの問題を解決するために、本発明では通常は照明器具として機能し、停電などの電源喪失時に短時間、暗闇でも手探りをしないで対策行動を可能にするだけの照明を提供できると共に、その後引き続き蓄光材の燐光により、その位置確認のための表示機能を有する照明器具の提供を目的とする。
前記課題を達成するために請求項1の発明は、光源と,この光を導く導光板とを揃えた照明器具であって、前記導光板の片面に凸状の突起部を設け、この突起部に対向して蓄光拡散反射シートを設け、この蓄光拡散反射シートは、前記凸状の突起部で集光する光を蓄光する蓄光機能層と、これを透過した光を反射する拡散反射層とを備える事を特徴とする照明器具である。
請求項2の発明は、光源と、この光源からの光を導く導光板と、この導光板の片面に設けた凸状の突起部と、この突起部に対向して設けられた蓄光機能層と、この蓄光機能層を透過した光を反射する拡散反射層とを備え、前記導光板からの光を前記突起部で前記蓄光機能層に集光させることを特徴とする集光方法である。
請求項3の発明は、導光板の片面に設けた凸状の突起部が、半球レンズ状であることを特徴とする請求項1記載の照明器具および請求項2記載の集光方法である。
請求項4の発明は、蓄光機能層に用いられる蓄光材は、励起スペクトルが0.38〜 0.49μmの範囲にある波長の光のエネルギー総量が励起スペクトル全体のエネルギー総量に対して20%以上となる畜光材を用いる事を特徴とする請求項1から3記載の照明器具および蓄光方法である。
請求項5の発明は、蓄光機能層は、25cm角の平面形状の蓄光機能層の表面を700ルーメンの可視光で30秒間照明してから、これを止め、蓄光機能層の中心から垂直な線上の15cm離れた位置で2秒後の測定照度が40ルクス以上となる燐光発光能力を有する畜光機能層である事を特徴とする請求項1から請求項4記載の照明器具および蓄光能力の達成方法である。
請求項1から5に記載の本発明の照明器具によれば、蓄光機能層における照度、つまり励起光照度が均一な照射に比べて集光箇所で大きくなる事により、蓄光機能層の燐光発光光度を大きくする事ができる。これにより本発明の照明器具は、通常時一般照明器具として使用しながら夜間非常時には緊急対策を可能にするに足る光度の燐光による照明を提供できる。
解決方法の詳述
本発明の照明器具に用いる蓄光材及び照明器具の構造に関して計測結果から得たところの本発明に必要な諸特性について記述する。測定結果によると励起光照度が大きい程燐光初期光度と総燐光光量は大きくなる事が判った。本発明の目的を達成する為には光源停止後の燐光初期光度と総燐光光量を大きくする事が必要であり、その為には畜光材への励起光照度を大きくする必要がある。これを実現する為に照明器具の畜光機能層に対する励起光照度を大きくする構造を検討し、更にこの器具に用いる畜光材の特性やその必要量の基準を規定する為に器具の燐光発光能力を評価する方法を定めた。
畜光による燐光発光光度の経過時間による減衰の様子を、その減衰曲線から観測した。図3、図9のグラフの燐光発光光度と経過時間の関係において、励起光停止から2秒後の光度を本発明においては燐光初期光度と規定した。
蓄光材の電子を励起する光の蓄光機能層表面における照度を本発明では励起光照度
とする。この照度とは標準分光視感効率に基いて観測光の測定データを数値処理した
値であり、それはこの数値処理を行う照度計から得られる測定値の事である。
図1の燐光初期光度と照射時間の関係において、励起光照度を固定した照射条件では、励起光照射時間はある特定時間以上増やしても燐光初期光度がそれ以上増加しない照射時間に到達する。この時の燐光初期光度を飽和燐光光度と称する。また図1のt−7、t−8の様にこの光度に達する時間を飽和燐光到達時間と称する。観測の結果、図1、2に示す様に(1)照射光による励起光照度を大きくする事で飽和燐光光度は増加する。また同時に(2)飽和燐光到達時間は短くなる事が確認できる。
蓄光材の燐光発光光度の減衰はふたつの減衰様式の異なる領域に分類される。ここで、図3、図9において励起光により蓄光した蓄光材の燐光発光光度は大きな光度から急激に減衰しながら短い時間に光度を落としてゆく領域と、安定した光度で長い時間に渡り同程度の光度を保ちながら徐々に暗くなる領域が現れる。境界領域を定める基準として励起光照度、励起光照射時間を様々な値に変化させた時、燐光発光光度の減衰曲線が変化する領域を第一領域、励起光照度、励起光照射時間を変化させても燐光発光光度の減衰曲線が変化しない領域を第二領域と定めた。図3において各領域の境界がその転換点である。
本発明では主として第一領域の燐光の発光を非常用の光源として用いる。この領域では燐光発光光度が大きく周囲を照らすに足る光度を数分に渡って提供でき、緊急の対応措置を可能とする事ができる。引き続き第二領域では第一領域よりも暗いけれど位置を確認できる程度の発光が長時間継続するので、その位置を示す標示機能を提供できる。
第一領域と第二領域の出現に関して、減衰機構からの検討を行い、その適切な利用方法を検討した。畜光による燐光発光光度は基本的に減衰曲線に従いその光度を減少させる。これは図13で示した式に従い図10の減衰曲線の減衰形式となるはずである。しかし、実際には図3、図9の様に第一領域と第二領域の境界において図13の式におけるk値が異なる値に入れ替わる。これは第一領域のk値で計算した燐光発光光度よりも第二領域では大きなk値に従う事が観測から確認された事による。この変換点において、k値の入れ替わりが発生しているとすると、これは一連の電子のエネルギー間での遷移機構全体の中の燐光を発光させるに至る過程における律速段階が交代している可能性がある。しかし、手元にESR等のデータがなく、電子の多重度に関する知見はないので正しい機構は判らない。但し、実際の観測現象では第一領域において励起光照度、または励起光照射時間の変化で燐光初期光度が変化する。またこの第一領域の継続する時間は上記条件の変化にかかわらず、ほぼ一定の時間である。第二領域では照射光照度、または励起光照射時間の変化があっても燐光光度の減衰曲線は常に同様の曲線に従う事が観測される。以上の事実のなかで、第一領域では励起光照度に関して、これを大きくすれば燐光発光光度が大きくなる。つまり、本発明の目的のためには励起光照度を大きくする事が必要である。
本発明の照明器具の光源喪失時に一定以上の燐光光度を確保するために、この条件を満たす畜光機能層への励起光照度を大きくする照明器具の構造と、燐光発光光度を大きくする畜光材の選択を行った。
畜光機能層への励起光照度を大きくするための器具を 図4、図11の導光板型照明器具構造とした。この構造では光源と蓄光材の距離を短く保ち、導光板内部に閉じ込めた光を導光板の半球レンズ状の突起部を介して図5の様に集光しながら板外へ取り出して蓄光拡散反射シートへ照射する。こうする事で励起光照度を大きくする構造とした。
蓄光拡散反射シートの蓄光機能層における畜光材粒子は受光した側へより多く発光する傾向があるので、シートの入射した側に大きく燐光発光する。これで燐光発光の効果をより多く利用できる。
図11の導光板型照明器具の構造において、畜光拡散反射シートは図の様に導光板下部に対向し接触させて配置する。蓄光拡散反射シートの構造は図7の構成からなり、励起光が入射する側から順次、蓄光材を含有した蓄光機能層、その次に高い反射率の拡散反射する粒子を含有した拡散反射層の二層構造からなる。この構造により畜光機能層を光が通過する時に蓄光材の電子を光が励起する。ここで吸収される光のエネルギーは光源からの光のごく一部でしかなく、励起光の大部分は拡散反射層で反射して白色光として照明に使われる。
畜光機能層で白色光のスペクトルから励起に有効な波長域の光を吸収させ、畜光材の電子を励起する。本発明の照明器具は通常時には一般照明器具として利用するので光源からの光は可視光領域の白色光であり、白色光の短波長側だけが畜光材の電子励起に有効に働く。
本発明では非常時に用いる照明として蓄光材の燐光を利用する。燐光の発光過程を図12に示したダイアグラムを使って説明すると、励起された電子のエネルギーは内部緩和、蛍光発光、一部は項間交差、燐光発光等を通して励起前の基底状態に戻るという過程を通る。本発明ではこのうちの燐光発光を非常用の照明に用いる。
図8、図12を比較してスペクトルの波長の長短とエネルギー準位間の差の大きさとの関係を見る。励起スペクトルと燐光発光スペクトルの波長の長短と、それに対応するエネルギー準位間の差の大小とは反比例する。図12の燐光発光のエネルギー準位差よりも励起のエネルギー準位差の方が大きい事がダイアグラムで示されている。これは図8の燐光発光スペクトルの波長よりも励起スペクトルの波長の方が短い事という事に対応する。
以上の関係より、燐光発光が目で見える為には、燐光発光スペクトルの波長領域が可視光の波長領域に含まれる必要がある。その結果、励起光のスペクトルの波長は一般に可視光の短波長領域から近紫外領域に属する。そして、光源からの白色光を吸収させて畜光材を励起するにはこの励起光スペクトルの一部が前期白色光のスペクトルの一部と重なりあう事が必要である。この重複する波長領域においてだけ、畜光材が光源からの光を吸収できる。図8で示した蓄光材の励起スペクトルを例にとると、この吸収の主波長は約350μm付近にあり、これは可視光領域よりも短い波長で、この領域の光を含まないLED照明の白色光では畜光材を励起できない。しかし、畜光材の結晶構造の乱れや電子のエネルギー準位間の遷移の微細構造などから、この主スペクトル線は分散して可視光領域までスペクトルの巾が広がる。この事により励起スペクトルは白色光の可視光領域と重複する領域が発生して白色光から光を吸収する事ができる。この励起スペクトルの広がり巾は畜光材固有の物性や製造過程の履歴に依存する。畜光材は、この重複領域の励起スペクトルのエネルギーが励起スペクトル全体のエネルギーに対して一定以上の比率となる事が必要である。こうする事で、大きな燐光発光を得る事ができる。
励起光照度を大きくする事が燐光発光光度、総燐光光量を大きくするという現象は図12のダイアグラムに於いては、励起光照度を大きくする事により第一励起一重項にある電子数を増やすという事に相当する。これにより燐光発光光度を大きくし、総燐光光量も大きくする。この現象は励起光照度と励起光照射時間を増加してもそれ以上第一励起一重項にある電子数がそれ以上増えなくなるという状態である飽和状態まで現われる現象である。
蓄光機能層が本発明の照明器具としての非常時における照明の能力を評価する方法と基準を定めた。蓄光能力の評価方法とは、25cm角の平面形状の蓄光機能層表面を700ルーメンの可視光で30秒間、光照射を行い、その後光照射を停止し、蓄光機能層の中心から垂直な線上の15cm離れた位置で2秒後の照度測定を行い、この測定値を蓄光能力の基準とした。また、蓄光能力の基準として測定照度が40ルクス以上を実用上有用な基準と定めた。40ルクスという基準値は、官能試験から得た数値、すなわち、目視観測により電源喪失時において対策活動を可能とする光の提供という状況を保持できると判断される照度であった。
畜光材の特性、発光層の面積、その面積あたりの畜光材重量、つまり器具に属する畜光材の総重量、励起光のスペクトル分布、光源の光度、畜光に要する励起時間などがこの測定照度に影響を与えるが、これら全ての要素の結果として得られる測定照度を蓄光能力の基準とした。こうする事で本発明の蓄光能力を確保する基準を設定できる。
光源からの照射光の照射時間による燐光初期光度変化 光源からの照射光の励起光照度による飽和燐光光度 照射光による励起光照度を変えた時の燐光発光光度の時間変化 導光板型照明器具中の光路 導光板の半球レンズと畜光拡散反射シートへの集光 蓄光拡散反射シート上における拡散反射 蓄光拡散反射シートの構造 蓄光材の励起スペクトルと燐光発光スペクトルの例 燐光発光光度の経過時間における領域区分 様々なk値の計算による減衰曲線 導光板型蓄光照明器具の構造 蓄光材の電子励起と緩和過程のダイアグラム 減衰過程の微分方程式と解
図11は本発明の導光板型照明器具であり、図4は導光板照明器具中の光路を表し
ている。本発明の導光板型照明器具では、導光板側面に設置された光源からの光を図4のように導光板内部に導き板内で全反射を繰り返す事で導光板内部に光を閉じ込める。
ここで光源は蛍光灯、LED、発光管など任意の光源が利用できる。但し、非常用用途としては光源の寿命や動作の安定性、設置における占有空間の小ささからLEDが望ましい。次に、この光は導光板の片面に設けた半球レンズ状の凸状突起部を用いて導光板から板外へ集光しながら取り出して畜光拡散反射シート内で蓄光機能層を通過し拡散反射層で光の拡散反射が行われ、その拡散反射光は導光板を横切って進み、照明に用いられる。ここで導光板から光を取り出す方法は様々であるが、(1)導光板表面に板の内側に向かって傷や溝をいれてその部分で光を散乱させ外部に取り出す方法、(2)導光板の外側に突起部分を設けてそこから光を外部に取り出す方法、(3)導光板と同じ屈折率の有機樹脂に光拡散反射粒子を含有させ、この有機樹脂層を密着させて導光板から取り出した光をその拡散反射粒子で拡散反射させて外部に取り出す方法などが用いられる。本発明では(2)の外側の突起部を半球形状とする事で導光板から集光させながら光を取り出す照明器具を構成した。この構造で半球レンズ状突起部は凸レンズの役割を果たし図5の様に外部へ取り出す光を集光して蓄光拡散反射シート上に集光し、畜光機能層への励起光照度を大きくする構造としている。この様に取り出した光は蓄光拡散反射シートに侵入し、蓄光機能層に含有させた蓄光材粒子そして拡散反射層の拡散反射粒子により蓄光拡散反射を行う。又、この構造により畜光拡散反射シートから放出される光は、図6に示すように照明器具の外側を照明する事ができる。この構造により大きな照度の光を畜光機能層に届け、照射停止後に極めて明るい燐光を得ることが出来る。
なお、(1)の方法が本発明に対して適さない理由は導光板内部からの光採り出し部分の傷が、光の全てを蓄光拡散反射シートに向かわせるのではないので、蓄光の効率を最大にはできない事と、導光板において光源に近い部分で散乱が大きいため、光源付近で照明光は明るくなり、光源から離れるに従って暗くなるという照度の不均一を発生させ、蓄光拡散反射シート全体を有効に利用できない事による。
図7は、本発明に用いる畜光拡散反射シートの構造を表したものである。励起光の
入射してくる側から順に畜光機能層、次に拡散反射する粒子(炭酸マグネシウム、硫酸バリウムなどの様に拡散反射率の高い材料)を含有させた拡散反射層からなる2層で構成する。高反射完全拡散面を構成するために金属膜を用いた反射層を試みたが、金属は反射率が高いけれど、同時に鏡面反射となる。反射層へ導光板から取り出した光は反射層に対して浅い入射角度、すなわち反射層に対して、より平行に近い入射角度となり反射光は照明に必要である反射層とは垂直な方向へと進まないで、より水平方向に進み、その結果、照明器具としては暗い器具になる。金属表面を荒く加工する事で反射光の拡散を試みたが、その改良の効果は小さかった。この結果から、本発明では、拡散反射する粒子を有機樹脂に含有させた拡散反射層を必要な厚さにする方法に至った。
蓄光拡散反射シートの畜光機能層における畜光材は、蓄光材の励起スペクトルのうち波長が0.38〜0.55μmの範囲にある光のエネルギー総和量が少なくとも畜光材の励起スペクトル全体のエネルギー量の20%以上となる畜光材である事が好ましい。これは20%よりも低い数値ではLEDを光源とした白色光で効率良く励起できないためであり、それはすなわち蓄光材の一部でしか励起光を吸収できない事に起因する。これを解決するためには高価な蓄光材を大量に使用しなければならず合理的とは言えない。実際の励起スペクトルの波長に関するエネルギー分布から判断して、品質の変動なども考慮すると20%が適当である。なお、蓄光機能層は、ポリエステル、ナイロン、PET、ABS等様々な透明樹脂のフィルムやシート、板として形成しても良いし、また透明塗料に蓄光材を分散させ、塗料として塗布し形成しても良い。
本発明を具体化した蓄光照明器具を製作した。外寸は30×30cm厚さ15mmで
照明の開口部は25×25cmの平面形状である。光源としてLEDを用いた導光板型照明器具であり、導光板の片面に半球レンズ状の突起部を形成した。また蓄光拡散反射シートは図7の構造の2層構成シートであり、蓄光機能層にはイサム塗料製のアクリルウレタン樹脂塗料のハイアート#1000SPの塗料中に蓄光材として株式会社ネモト・ルミマテリアル製N夜光ルミノーバGLL-300Mを1.5g/cm2含有させた。拡散反射層として 東レ株式会社製ルミラーE6SR、#225を使用した。LEDの光源は光束量850ルーメン、通電照明時に照明器具から15cmの距離の照度は4300ルクス、光源消灯時から2秒後に68ルクス、30秒後に11ルクス、1分後に5ルクス、2分後に2.5ルクス、5分経過後2ルクスで、その後は長時間同じ状態が継続した。30分経過後も暗闇に照明器具の面が光を放ち、その位置が確認できる程で表示機能は果たした。
本発明により通常は一般照明器具として使用できると共に夜間電源喪失時には短時間の非常対策照明として機能し、さらに引き続きその位置を示す表示機能を提供できる。これに加えて本発明では蓄光の励起時間が短い事から点灯、消灯を繰り返す間欠点灯で電力消費を低く抑える器具への応用が可能になる。これにより電力を削減でき、省エネルギーにも貢献できる。更に夜間に発生した地震で津波が襲う可能性を想定した避難路の路側に足元照明として配置し電源喪失時に安全な避難路の案内を支援する非常用照明器具としても使用できる。
1 導光板内部
2 畜光拡散反射シート
3 半球レンズ状突起部
4 畜光機能層
5 拡散反射層
7 高照度励起光の照射による燐光初期光度
8 7項よりも低い励起光照度による燐光初期光度
9 飽和到達点
10 励起スペクトル
11 燐光発光スペクトル
12 高励起光照度での燐光発光光度減衰
13 12項よりも低い励起光照度による燐光発光光度減衰
14 13項よりも低い励起光照度による燐光発光光度減衰
15 光源

Claims (5)

  1. 光源と,この光を導く導光板とを揃えた照明器具であって、前記導光板の片面に凸状の突起部を設け、この突起部に対向して蓄光拡散反射シートを設け、この蓄光拡散反射シートは、前記凸状の突起部で集光する光を蓄光する蓄光機能層と、これを透過した光を反射する拡散反射層とを備える事を特徴とする照明器具。
  2. 光源と、この光源からの光を導く導光板と、この導光板の片面に設けた凸状の突起部と、この突起部に対向して設けられた蓄光機能層と、この蓄光機能層を透過した光を反射する拡散反射層とを備え、前記導光板からの光を前記突起部で前記蓄光機能層に集光させることを特徴とする集光方法。
  3. 導光板の片面に設けた凸状の突起部が、半球レンズ状であることを特徴とする請求項1
    記載の照明器具および請求項2記載の集光方法。
  4. 蓄光機能層に用いられる蓄光材は、励起スペクトルが0.38〜0.49μmの範囲にある波長の光のエネルギー総量が励起スペクトル全体のエネルギー総量に対して20%以上となる畜光材を用いる事を特徴とする請求項1から3記載の照明器具および蓄光方法。
  5. 蓄光機能層は、25cm角の平面形状の蓄光機能層の表面を700ルーメンの可視光で30秒間照明してから、これを止め、蓄光機能層の中心から垂直な線上の15cm離れた位置で2秒後の測定照度が40ルクス以上となる燐光発光能力を有する畜光機能層である事を特徴とする請求項1から4記載の照明器具および蓄光能力の達成方法。
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