JP2016212388A - 顕微鏡および顕微鏡画像取得方法 - Google Patents

顕微鏡および顕微鏡画像取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シート照明方式により、標本における照明光学系の光軸方向に異なる位置を観察する場合に鮮明な画像を取得する。【解決手段】空気と異なる屈折率を有する媒質に浸漬されて容器に収容されている標本Sから発せられる蛍光を検出して蛍光画像を取得する検出光学系13と、励起光源から発せられる励起光を検出光学系13の光軸Qに交差する平面に沿って平面状に集光させて、容器内の標本Sに入射させる照明装置5と、シリンドリカルレンズの光軸方向に標本Sを移動させる駆動部12と、駆動部12により移動させられる標本Sの移動量に基づき、照明装置5から検出光学系13の光軸Qまでの励起光の光路に沿う空気換算長を一定に維持するように、照明装置5の焦点位置を調節する照明制御部37とを備える顕微鏡1を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、顕微鏡および顕微鏡画像取得方法に関するものである。
従来、標本からの蛍光を検出する検出光学系の光軸に対して交差する入射平面に沿って、照明光学系により平面状に集光させた励起光を標本に入射させるシート照明方式の顕微鏡が知られている(例えば、特許文献1参照。)。落射照明方式あるいは透過照明方式においては、1点または複数点に集光させた励起光を2次元的に走査することにより2次元的な画像を取得するが、シート照明方式によれば、1度に広い範囲に照明でき、検出光学系の焦点面内で励起光の焦点があった範囲のみが照明されるため、画像の取得に要する時間を短縮することができる。
国際公開第2011/120629号
しかしながら、従来のシート照明方式の顕微鏡では、空気と異なる屈折率を有する媒質に浸漬されて容器に収容されている標本を容器ごと照明光学系の光軸方向に移動させると、照明光学系から検出光学系の光軸までの励起光の光路上に介在する空気、容器内の媒質および標本における照明光学系の光軸方向の厚さの比率が変化することにより、検出光学系の光軸に対して励起光の焦点位置にずれが生じてしまう。そのため、標本における照明光学系の光軸方向に異なる位置を観察しようとしても、鮮明な画像が得られなくなるという問題がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、シート照明方式により、標本における照明光学系の光軸方向に異なる位置を観察する場合に鮮明な画像を取得することができる顕微鏡および顕微鏡画像取得方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、空気と異なる屈折率を有する媒質に浸漬されて容器に収容されている標本から発せられる蛍光を検出して蛍光画像を取得する検出光学系と、光源から発せられる励起光を前記検出光学系の光軸に交差する平面に沿って平面状に集光させて、前記容器内の前記標本に入射させるシート照明光学系と、該シート照明光学系の光軸方向に前記標本を移動させる駆動部と、該駆動部によって前記標本が移動させられることにより、前記シート照明光学系から前記検出光学系の光軸までの前記励起光の光路に沿う空気換算長に変化が生じる場合に、前記シート照明光学系の焦点位置を前記検出光学系の光軸位置からずれないように調節する焦点位置調節部とを備える顕微鏡を提供する。
本発明によれば、光源から発せられた励起光がシート照明光学系により検出光学系の光軸に交差する平面に沿って平面状に集光されて容器内の標本に入射されると、励起光の入射平面に沿って標本内の蛍光物質が励起されて蛍光が発生する。したがって、標本における励起光の入射平面に検出光学系の焦点面を一致させることにより、検出光学系の焦点面に沿う広い範囲において発生する蛍光を1度に検出することができる。また、駆動部の作動により、シート照明光学系の光軸方向に標本を移動させることで、標本における蛍光画像の取得位置をシート照明光学系の光軸方向に変えて標本を観察することができる。
この場合において、シート照明光学系の焦点位置は、シート照明光学系から検出光学系の光軸までの励起光の光路に沿う方向に介在する空気や容器内の媒質、標本等におけるシート照明光学系の光軸方向の厚さの比率に応じて変動し、シート照明光学系の焦点位置が検出光学系の光軸からずれると蛍光画像の解像度が低下してしまう。
これに対し、駆動部によって標本がシート照明光学系の光軸方向に移動させられることにより、シート照明光学系から検出光学系の光軸までの励起光の光路に沿う空気換算長に変化が生じる場合に、焦点位置調節部により、シート照明光学系の焦点位置が調節されて、検出光学系の光軸に対してシート照明光学系の焦点位置がずれることが防止される。したがって、シート照明方式により、標本におけるシート照明光学系の光軸方向に異なる位置を鮮明な蛍光画像を取得して観察することができる。空気換算長とは、空気と異なる屈折率を有する物質中における光路長を空気中における光路長に換算した長さをいう。
上記発明においては、前記駆動部が、前記シート照明光学系の光軸方向に前記容器ごと前記標本を移動させることとしてもよい。
また、上記発明においては、前記容器が、前記検出光学系が備えられる顕微鏡本体部に固定され、前記駆動部が、前記顕微鏡本体部に固定された前記容器内の前記標本を前記シート照明光学系の光軸方向に移動させることとしてもよい。
上記発明においては、前記焦点位置調節部が、前記駆動部により移動させられる前記標本の移動量に基づき、前記空気換算長を一定に維持するように前記シート照明光学系の焦点位置を調節することとしてもよい。
このように構成することで、標本を移動させて蛍光画像の取得位置をシート照明光学系の光軸方向に変更した場合であっても、検出光学系の光軸に対してシート照明光学系の焦点位置がずれるのを防ぐことができる。
上記発明においては、前記焦点位置調節部が、前記シート照明光学系を光軸方向に移動させることにより、前記シート照明光学系の焦点位置を調節することとしてもよい。
このように構成することで、検出光学系の光軸に対してシート照明光学系の焦点位置がずれる分だけ、予めシート照明光学系を光軸方向にずらすだけの簡易な方法で、シート照明光学系の焦点位置と検出光学系の光軸とを一致させた状態を維持することができる。
上記発明においては、前記駆動部が、前記励起光の入射平面に沿う2次元方向に前記標本を移動可能であることとしてもよい。
このように構成することで、励起光の入射平面に沿って、標本におけるより広範囲を鮮明な画像によって観察することができる。
上記発明においては、前記駆動部により移動させられる前記標本の座標ごとに、前記検出光学系により取得される前記標本の蛍光画像を配列して貼り合わせ画像を生成する画像処理部を備えることとしてもよい。
このように構成することで、駆動部による標本の移動に伴い、焦点位置調節部によりシート照明光学系の焦点位置と検出光学系の光軸とが一致した状態が維持された状態で検出光学系により取得された鮮明な蛍光画像が、画像処理部により標本の座標ごとに配列されて貼り合わせ画像が生成される。したがって、より大きい鮮明な画像によって標本を観察することができる。
本発明は、空気と異なる屈折率を有する媒質に浸漬されて容器に収容されている標本を検出光学系の光軸に交差するシート照明光学系の光軸に沿う方向に移動させる移動ステップと、光源から発せられた励起光を前記シート照明光学系により前記検出光学系の光軸に交差する平面に沿って平面状に集光させて前記標本に入射させる入射ステップと、前記移動ステップによって前記標本が移動させられることにより、前記シート照明光学系から前記検出光学系の光軸までの前記励起光の光路に沿う空気換算長に変化が生じる場合に、前記シート照明光学系の焦点位置を前記検出光学系の光軸位置からずれないように調節する焦点位置調節ステップと、前記入射ステップにより前記励起光が入射された前記標本において発生する蛍光を前記検出光学系より検出する検出ステップとを含む顕微鏡画像取得方法を提供する。
本発明によれば、移動ステップにより、シート照明光学系の光軸方向に標本を移動させることで、入射ステップにおいて、標本の移動方向の異なる位置に検出光学系の光軸に交差する平面に沿う平面状の励起光を集光させることができる。ここで、移動ステップによって標本がシート照明光学系の光軸に沿う方向に移動させられることにより、シート照明光学系から検出光学系の光軸までの励起光の光路に沿う空気換算長に変化が生じる場合に、焦点位置調節ステップにより、シート照明光学系の焦点位置が調節されて、検出光学系の光軸に対してシート照明光学系の焦点位置がずれることが防止される。
したがって、標本における励起光の入射平面に検出光学系の焦点面を一致させておけば、シート照明光学系の光軸方向における標本の位置に関わらず、検出ステップにおいて、検出光学系の焦点面に沿う広い範囲において発生する蛍光を1度に検出して鮮明な画像を取得することができる。したがって、シート照明方式により、標本におけるシート照明光学系の光軸方向に異なる位置を鮮明な蛍光画像を取得して観察することができる。
上記発明においては、前記移動ステップが、前記シート照明光学系の光軸方向に前記容器ごと前記標本を移動させることとしてもよい。
また、上記発明においては、前記容器が、前記検出光学系が備えられる顕微鏡本体部に固定され、前記移動ステップが、前記顕微鏡本体部に固定された前記容器内の前記標本を前記シート照明光学系の光軸方向に移動させることとしてもよい。
また、上記発明においては、前記焦点位置調節ステップが、前記移動ステップにより移動させられる前記標本の移動量に基づき、前記空気換算長を一定に維持するように、前記シート照明光学系の焦点位置を調節することとしてもよい。
このように構成することで、標本を移動させて蛍光画像の取得位置をシート照明光学系の光軸方向に変更した場合であっても、検出光学系の光軸に対してシート照明光学系の焦点位置がずれるのを防ぐことができる。
本発明によれば、シート照明方式により、標本における照明光学系の光軸方向に異なる位置を観察する場合に鮮明な画像を取得することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る顕微鏡を示す概略構成図である。 (a)は図1の照明装置および標本を検出光軸と照明光軸に垂直な方向から見た図であり、(b)は図1の照明装置および標本を検出光軸に沿う方向から見た図である。 (a)は観察視野内に標本の観察領域Aを配置した状態を検出光軸に沿う方向から見た図であり、(b)は観察視野内に標本の観察領域Bを配置した状態を検出光軸に沿う方向から見た図である。 (a)は観察視野内に標本の観察領域Aを配置した状態を検出光軸と照明光軸に垂直な方向からに見た図であり、(b)は観察視野内に標本の観察領域Bを配置した状態を検出光軸と照明光軸に垂直な方向からに見た図である。 本発明の第1実施形態に係る顕微鏡画像取得方法を説明するフローチャートである。 (a)は本発明の第2実施形態に係る顕微鏡により、観察視野内に標本の観察領域Aを配置した状態を検出光軸と照明光軸に垂直な方向から見た図であり、(b)は観察視野内に標本の観察領域Bを配置した状態を検出光軸と照明光軸に垂直な方向から見た図である。 (a)は図6(a)を検出光軸に沿う方向から見た図であり、(b)は図6(b)を検出光軸に沿う方向から見た図である。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る顕微鏡および顕微鏡画像取得方法について図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る顕微鏡1は、図1に示されるように、顕微鏡本体3と、顕微鏡本体(顕微鏡本体部)3に接続される照明装置5と、顕微鏡本体3および照明装置5を制御する制御装置7とを備えている。制御装置7にはモニタ9が接続され、顕微鏡本体3により取得された画像をモニタ9に表示することができるようになっている。
顕微鏡本体3は、標本Sを載置するステージ11と、ステージ11を駆動する駆動部12と、照明光軸(以下、光軸Pとする。)とは垂直な方向に延びる検出光軸(以下、光軸Qとする。)を有し、ステージ11上の標本Sにおいて発生する蛍光を検出して標本Sの画像(蛍光画像)を取得する検出光学系13とを備えている。
標本Sは、図2(a)に示すように、ステージ11に搭載された容器15に収容されている。容器15には水(媒質)Wが充填されており、標本Sが水Wに浸漬されている。容器15は、照明装置5から発せられる励起光を透過可能な材質で形成されており、検出光学系13に対向する方向が開口している。
ステージ11は、駆動部12により、検出光軸方向およびそれと垂直な面内の2次元方向に移動することができるようになっている。
検出光学系13は、図1に示されるように、ステージ11上の標本Sに対して垂直な方向、すなわち、ステージ11の載置面に対して垂直な方向において標本Sに対向して配置される対物レンズ17と、対物レンズ17により集光された標本Sからの蛍光を結像させる結像レンズ19と、結像レンズ19により結像された蛍光を撮影して画像信号を取得するCCDのような撮像素子21とを備えている。図中、符号23は、蛍光に含まれる励起光を除去するバリアフィルタを備えるフィルタホイールである。
照明装置5は、図2(a),(b)に示されるように、略平行光からなる励起光Lを射出する励起光源(光源)25と、励起光源25から発せられた励起光Lをその光束径寸法と同じ所定の幅寸法を有するライン状(平面状)に集光させるシリンドリカルレンズ(シート照明光学系)27と、シリンドリカルレンズ27を光軸Pに沿う方向に移動可能な移動機構29とを備えている。
シリンドリカルレンズ27は、光軸Pに直交する一方向にパワーを有している。このシリンドリカルレンズ27は、検出光学系13の光軸Qに直交する平面に沿ってシート状に励起光Lを集光させて、光軸Qと垂直な方向に広がる入射平面に沿うシート状の励起光Lを容器15を介して標本Sに入射させることができるようになっている。
移動機構29は、図2(a)に示す例では、シリンドリカルレンズ27を支持するスライダ31と、スライダ31をシリンドリカルレンズ27の光軸Pに沿う方向に移動可能に案内する直線ガイド33と、直線ガイド33に沿ってスライダ31を直線的に移動させる図示しないモータとを備えている。
制御装置7は、PC(Personal Computer、図示略)と、PCとステージ11および照明装置5の移動機構29などの各種電動部との間で信号の入出力を行う制御基板(図示略)とを備えている。PCは、画像処理プログラム、顕微鏡制御プログラムおよび照明制御プログラムが記憶されたメモリ(図示略)と、メモリに記憶されているこれらのプログラムを読み込んで、各プログラムを実行する機能を有する演算処理装置(図示略)とを備えている。
すなわち、PCの演算処理装置は、顕微鏡制御プログラムの実行により顕微鏡本体3を制御する顕微鏡制御部としての機能と、照明制御プログラムの実行により照明装置5を制御する照明制御部としての機能と、画像処理プログラムの実行により撮像素子21によって取得された画像信号を処理する画像処理部としての機能とを有している。以下、PCの演算処理装置を顕微鏡制御部35、照明制御部(焦点位置調節部)37および画像処理部39として説明する。また、図1には、制御装置7の構成要素として、顕微鏡制御部35、照明制御部(焦点位置調節部)37および画像処理部39を表示する。なお、制御装置7には、ユーザに指示を入力させるマウスやキーボード等の入力部41が接続されている。
顕微鏡制御部35は、PCのメモリに記憶されている顕微鏡制御プログラムの実行により、入力部41によって入力されるユーザの指示に基づいて、対物レンズ17や結像レンズ19を交換あるいは倍率調節したり、フィルタホイール23を作動させてフィルタを交換したりする等、顕微鏡本体3の制御を行うことができるようになっている。また、顕微鏡制御部35は、同じく顕微鏡制御プログラムの実行により、ユーザが入力するステージ11の移動方向および移動量の情報に基づいて駆動部12を制御し、ステージ11を移動させて標本Sの位置を変更するようになっている。
照明制御部37は、ステージ11がシリンドリカルレンズ27の光軸Pに沿う方向に移動させられる場合に、PCのメモリに記憶されている照明制御プログラムの実行により、ステージ11の移動に連動して、シリンドリカルレンズ27の焦点位置を調節するようになっている。具体的には、照明制御部37は、ステージ11によって容器15と共に移動させられる標本Sの移動方向および移動量に基づいて、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの励起光の光路に沿う空気換算長を一定に維持するように、シリンドリカルレンズ27の焦点位置を調節するようになっている。
空気換算長とは、空気と異なる屈折率を有する物質中における光路長を空気中における光路長に換算した長さをいい、屈折率nの物質における光路の空気換算長はその光路長に1/nを乗じた値である。本実施形態においては、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの空気、水Wおよび標本Sの各層における励起光の光路に沿う空気換算長の和が一定に維持される。空気の層における空気換算長は空気の層の厚さそのものである。
この照明制御部37は、光軸Pに沿う方向への標本Sの移動に伴って検出光学系13の光軸Qに対してシリンドリカルレンズ27の焦点位置が光軸Pに沿う方向にずれる分だけ、移動機構29によりシリンドリカルレンズ27の位置を光軸Pに沿う方向にずらすことで、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの励起光の光路に沿う空気換算長を一定に維持するようになっている。シリンドリカルレンズ27の移動量は、PCが、照明制御部37による照明制御プログラムの実行により、ステージ11の移動量に基づいて算出するようになっている。
ここで、検出光学系13の光軸Qに対するシリンドリカルレンズ27の焦点位置のずれ量、すなわち、シリンドリカルレンズ27を光軸Pに沿う方向に移動させる量は、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの間に介在する空気、水Wおよび標本Sの屈折率と、標本Sが光軸Pに沿う方向に移動した移動量とに基づいて算出することができる。
本実施形態においては、標本Sの屈折率は水Wの屈折率と同視できるものとする。空気の屈折率を1.0とし、水Wおよび標本Sの屈折率をnとした場合、水中での光路長(Lb)は下記の式(1)から求められる。
Lb=(f−La)×(n)・・・(1)
ここで、f:シリンドリカルレンズ27の焦点距離、La:空気中での光路長である。
また、標本Sの光軸Pに沿う方向への移動に伴いシリンドリカルレンズ27を移動させる量(X)は、下記の式(2)から求められる。
X=(Δx)×(1−1/n)・・・(2)
ここで、Δx:標本Sの移動量である。
また、標本Sを容器15ごと光軸Pに沿ってシリンドリカルレンズ27に近づける方向に移動させると、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの範囲において、屈折率が小さい空気の層の厚さの比率が小さくなり、その分、屈折率が大きい標本Sの層の厚さの比率が大きくなる。このため、検出光学系13の光軸Qに一致させられていたシリンドリカルレンズ27の焦点位置は、シリンドリカルレンズ27から遠ざかる方向にずれることになる。
この場合、照明制御部37は、標本Sの移動量に基づいて算出されるシリンドリカルレンズ27の移動量の分だけ、光軸Pに沿って検出光学系13の光軸Qから遠ざける方向にシリンドリカルレンズ27を移動させるようになっている。
一方、標本Sを容器15ごと光軸Pに沿ってシリンドリカルレンズ27から遠ざける方向に移動させると、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの範囲において、屈折率が小さい空気の層の厚さの比率が大きくなり、その分、屈折率が大きい標本Sの層の厚さの比率が小さくなる。このため、検出光学系13の光軸Qに一致させられていたシリンドリカルレンズ27の焦点位置は、シリンドリカルレンズ27に近づく方向にずれることになる。
この場合、照明制御部37は、標本Sの移動量に基づいて算出されるシリンドリカルレンズ27の移動量の分だけ、光軸Pに沿って検出光学系13の光軸Qに近づける方向にシリンドリカルレンズ27を移動させるようになっている。
画像処理部39は、PCのメモリに記憶されている画像処理プログラムの実行により、撮像素子21から送られてくる画像信号を処理して画像化するようになっている。
次に、本実施形態に係る顕微鏡画像取得方法について説明する。
本実施形態に係る顕微鏡画像取得方法は、図5のフローチャートに示されるように、水Wに浸漬されて容器15に収容されている標本Sをシリンドリカルレンズ27の光軸Pに沿う方向に容器15ごと移動させる移動ステップS1と、移動ステップS1により移動させられる標本Sの移動量に基づき、照明装置5から検出光学系13の光軸Qまでの励起光の光路に沿う空気換算長を一定に維持するように、シリンドリカルレンズ27の焦点位置を調節する焦点位置調節ステップS2と、励起光源25から発せられた励起光を、シリンドリカルレンズ27により検出光学系13の光軸Qに交差する平面に沿ってシート状に集光させて標本Sに入射させる入射ステップS3と、入射ステップS3により励起光が入射された標本Sにおいて発生する蛍光を検出光学系13より検出する検出ステップS4とを含んでいる。
このように構成された顕微鏡1および顕微鏡画像取得方法の作用について説明する。
本実施形態に係る顕微鏡1および顕微鏡画像取得方法により標本Sを観察する場合は、水Wに標本Sを浸漬させた容器15をステージ11上に載置し、標本Sに対して垂直な方向に対物レンズ17を対向させて配置する。そして、励起光源25を作動させて励起光を射出させる。
励起光源25から射出された励起光は、シリンドリカルレンズ27により検出光学系13の光軸Qに交差する平面に沿ってシート状に集光されて容器15を透過し、水Wを介して標本Sに入射される。標本Sにシート状の励起光が入射することにより、励起光の入射平面に沿って標本S内の蛍光物質が励起されて蛍光が発生する。
標本Sにおいて発生した蛍光の内、検出光学系13の光軸Qに沿う方向に放射された蛍光は、対物レンズ17により集光されてフィルタホイール23のバリアフィルタを通過した後、結像レンズ19により結像されて撮像素子21により撮影される。そして、画像処理部39により画像処理プログラムが実行され、撮像素子21により取得される標本Sにおける画像信号が画像化されてモニタ9に表示される。
光軸Qと垂直な方向に広がる入射平面に沿うシート状の励起光を標本Sに入射させることで、例えば、励起光の入射平面に検出光学系13の焦点面を一致させた状態で、図3(a)および図4(a)に示すように、シリンドリカルレンズ27の焦点位置と検出光学系13の光軸Qとを一致させることにより、検出光学系13の焦点面に沿う広い範囲において発生する蛍光を撮像素子21により1度に検出して、標本Sにおける観察領域Aの鮮明な蛍光画像を取得することができる。
続いて、標本Sの観察領域を変更する場合について、図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、顕微鏡制御部35により、顕微鏡制御プログラムが実行され、ステージ11を光軸Pに沿ってシリンドリカルレンズ27に近づける方向に移動させて、図3(b)および図4(b)に示すように、標本Sにおける観察領域Bを観察視野内に移動させる(移動ステップS1)。
ここで、標本Sを容器15ごとシリンドリカルレンズ27の光軸Pに沿う方向に移動させると、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸までの励起光の光路に沿う方向に介在する空気や容器15内の水W、標本Sにおけるシリンドリカルレンズ27の光軸Pに沿う方向の厚さの比率が変わるため、検出光学系13の光軸Qに対するシリンドリカルレンズ27の焦点位置が変化することになる。
この場合、観察領域Aの場合と比較して、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの範囲において、屈折率が小さい空気の層の厚さの比率が小さくなり、その分、屈折率が大きい標本Sの層の厚さの比率が大きくなる。このため、検出光学系13の光軸Qに一致させられていたシリンドリカルレンズ27の焦点位置が、シリンドリカルレンズ27から遠ざかる方向にずれることになる。
例えば、図3(a)に示すように、観察領域Aにおいては容器15の壁面からLb1の位置に集光させた励起光は、標本Sを容器15ごと光軸Pに沿ってΔX移動させることにより、図3(b)に示すように、容器15の壁面からLb1+Δxの位置ではなく、Lb1+(Δx)×(n)の位置(図3(b)において、容器15の壁面からLb2の位置。)に集光することになる。
この場合、照明制御部37により、照明制御プログラムが実行され、シリンドリカルレンズ27の焦点位置が調節される。具体的には、照明制御部37により、まず、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの励起光の光路に沿う空気換算長が一定に維持されるように、上記式(2)に基づいて、シリンドリカルレンズ27を移動させる量(X)が算出される。そして、照明制御部37により、算出された移動量(X)の分だけ、シリンドリカルレンズ27の位置が検出光学系13の光軸Qから遠ざかる方向に移動させられる(焦点位置調節ステップS2)。
これにより、標本Sの観察領域Bにおいて、検出光学系13の光軸Qに対してシリンドリカルレンズ27の焦点位置がずれるのを防ぐことができる。したがって、この状態で、シリンドリカルレンズ27によりシート状に集光される励起光が標本Sに入射されることで(入射ステップS3)、標本Sにおいて発せられる蛍光に基づき観察領域Bの鮮明な蛍光画像を取得することができる(検出ステップS4)。
同様にして、ステージ11を移動させて観察視野を観察領域Bから観察領域Cに切り替える場合も、観察領域Aから観察領域Bに切り替える場合と同様に、照明制御部37により、標本Sの移動量に基づきシリンドリカルレンズ27の位置が調節されて、検出光学系13の光軸Qとシリンドリカルレンズ27の焦点位置とが一致した状態が維持される。これにより、標本Sにおける観察領域Cの鮮明な蛍光画像が取得される。
次に、ステージ11を移動させて観察視野を観察領域Cから観察領域Dに切り替える場合は、標本Sの移動に伴う検出光学系13の光軸Qに対するシリンドリカルレンズ27の焦点位置のずれが発生しない。したがって、照明制御部37によるシリンドリカルレンズ27の位置の調節が行われることなく、標本Sにおける観察領域Dの鮮明な蛍光画像が取得される。
次に、ステージ11を移動させて観察視野を観察領域Dから観察領域Eに切り替える場合、すなわち、標本Sを容器15ごと光軸Pに沿ってシリンドリカルレンズ27から遠ざける方向に移動させる場合は、観察領域Dの場合と比較して、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの範囲において、屈折率が小さい空気の層の厚さの比率が大きくなり、その分、屈折率が大きい標本Sの層の厚さの比率が小さくなる。このため、検出光学系13の光軸Qに一致させられていたシリンドリカルレンズ27の焦点位置が、シリンドリカルレンズ27に近づく方向にずれることになる。
この場合、照明制御部37により、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの励起光の光路に沿う空気換算長が一定に維持されるように、上記式(2)に基づいて、シリンドリカルレンズ27を移動させる量(X)が算出され、算出された移動量(X)の分だけシリンドリカルレンズ27の位置が検出光学系13の光軸Qに近づく方向に移動させられる。これにより、標本Sの観察領域Eにおいても、検出光学系13の光軸Qに対してシリンドリカルレンズ27の焦点位置がずれるのを防いで鮮明な蛍光画像を取得することができる。
同様にして、ステージ11を移動させて観察視野を観察領域Eから観察領域Fに切り替える場合も、観察領域Dから観察領域Eに切り替える場合と同様に、照明制御部37により、標本Sの移動量に基づきシリンドリカルレンズ27の位置が調節されて、検出光学系13の光軸Qとシリンドリカルレンズ27の焦点位置とが一致した状態が維持されて、鮮明な蛍光画像が取得される。
以上説明したように、本実施形態に係る顕微鏡および顕微鏡画像取得方法によれば、標本Sを移動させて蛍光画像の取得位置をシリンドリカルレンズ27の光軸方向に変更した場合であっても、標本Sの移動量に基づき、シリンドリカルレンズ27の焦点位置が調節されて、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの励起光の光路に沿う空気換算長が一定に維持されることで、検出光学系13の光軸Qに対してシリンドリカルレンズ27の焦点位置がずれるのを防ぐことができる。したがって、シート照明方式により、標本Sにおける異なる観察領域を鮮明な蛍光画像を取得して観察することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る顕微鏡および顕微鏡画像取得方法について説明する。
本実施形態に係る顕微鏡1は、図6(a),(b)および図7(a),(b)に示すように、ステージ11に代えて、容器15に収容された防水型XYステージ43を備え、顕微鏡本体3に容器15が固定された状態で標本Sのみをシリンドリカルレンズ27の光軸方向に移動させる点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係る顕微鏡および顕微鏡画像取得方法と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
容器15は、顕微鏡本体3に固定されている。
防水型XYステージ43は、液体(媒質)mが充填された容器15内で、駆動部12により検出光軸方向に垂直な面内の2次元方向に移動することができるようになっている。
顕微鏡制御部35は、顕微鏡制御プログラムの実行により、ユーザが入力する防水型XYステージ43の移動方向および移動量の情報に基づいて駆動部12を制御し、防水型XYステージ43を移動させて、容器15内で標本Sの位置を変更するようになっている。
本実施形態においては、空気の屈折率を1.0とし、液体mの屈折率をn1とし、標本Sの屈折率をn2とする。そして、標本Sを移動させる前の光軸Pに沿う方向のシリンドリカルレンズ27から容器15の端面までの間に介在する空気中での光路長をLa1、光軸Pに沿う方向の容器15の壁面から標本Sまでの間に介在する液体m中での光路長Lb1の空気換算長をLb1/n1、光軸Pに沿う方向の標本Sの端面から検出光学系13の光軸Qまでの標本S中での光路長Lc1の空気換算長をLc1/n2とする。また、標本Sを移動させた後の光軸Pに沿う方向のシリンドリカルレンズ27から容器15の端面までの間に介在する空気中での光路長をLa2+X、光軸Pに沿う方向の容器15から標本Sまでの間に介在する液体m中での光路長Lb2の空気換算長をLb2/n1、光軸Pに沿う方向の標本Sの端面から検出光学系13の光軸Qまでの標本S中での光路長Lc2の空気換算長をLc2/n2とする。Xは、標本Sの光軸Pに沿う方向への移動に伴いシリンドリカルレンズ27を移動させる量である。
照明制御部37は、標本Sの移動の前後におけるシリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの励起光の光路に沿う空気換算長を一定に維持するように、シリンドリカルレンズ27の焦点位置を調節するので、下記の式(3)が成り立つ。
La1+Lb1/n1+Lc1/n2=La2+X+Lb2/n1+Lc2/n2・・・(3)
また、下記の式(4),(5),(6)が成り立つ。
La1=La2・・・(4)
Lb1−Lb2=Δx・・・(5)
Lc2−Lc1=Δx・・・(6)
よって、標本Sの光軸Pに沿う方向への移動に伴いシリンドリカルレンズ27を移動させる量(X)は、上記式(3)−(6)に基づいて、下記の式(7)から求められる。
X=(Δx)×(1/n1−1/n2)・・・(7)
このように構成された顕微鏡1および顕微鏡画像取得方法の作用について説明する。
本実施形態に係る顕微鏡1および顕微鏡画像取得方法により標本Sの観察領域を変更する場合は、顕微鏡制御部35により、顕微鏡制御プログラムが実行されて、容器15内で防水型XYステージ43が光軸Pに沿って移動される(移動ステップS1)。
ここで、顕微鏡本体3に容器15が固定された状態で標本Sのみをシリンドリカルレンズ27の光軸Pに沿う方向に移動させると、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの励起光の光路に沿う方向に介在する空気や容器15内の液体m、標本Sにおけるシリンドリカルレンズ27の光軸Pに沿う方向の厚さの比率が変わるため、検出光学系13の光軸Qに対するシリンドリカルレンズ27の焦点位置が変化することになる。
この場合、例えば、図6(a),(b)および図7(a),(b)に示すように、標本Sの観察領域Aから観察領域Bに観察視野を切り替えた場合のように、防水型XYステージ43を光軸Pに沿ってシリンドリカルレンズ27に近づける方向に移動させた場合は、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの範囲において、空気の層の厚さの比率は変わらず、容器15内の液体mの層の厚さが小さくなる分、標本Sの層の厚さの比率が大きくなる。
この場合は、照明制御部37において、上記式(7)により、標本Sの光軸Pに沿う方向への移動に伴いシリンドリカルレンズ27を移動させる量(X)が算出される。算出された移動量Xが正の値の場合は、照明制御部37により、図6(b)および図7(b)に示すように、算出された移動量の分だけ、シリンドリカルレンズ27の位置が検出光学系13の光軸Qから遠ざかる方向に移動させられる(焦点位置調節ステップS2)。一方、算出された移動量Xが負の値の場合は、照明制御部37により、算出された移動量の分だけ、シリンドリカルレンズ27の位置が検出光学系13の光軸Qに近づく方向に移動させられる(焦点位置調節ステップS2)。
一方、標本Sの観察領域Bから観察領域Aに観察視野を切り替えた場合のように、防水型XYステージ43を光軸Pに沿ってシリンドリカルレンズ27から遠ざかる方向に移動させた場合は、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの範囲において、空気の層の厚さの比率は変わらず、容器15内の液体mの層の厚さが大きくなる分、標本Sの層の厚さの比率が小さくなる。
この場合も、上記式(7)により、算出された移動量Xが正の値の場合は、照明制御部37により、算出された移動量の分だけ、シリンドリカルレンズ27の位置が検出光学系13の光軸Qから遠ざかる方向に移動させられる(焦点位置調節ステップS2)。一方、算出された移動量Xが負の値の場合は、照明制御部37により、算出された移動量の分だけ、シリンドリカルレンズ27の位置が検出光学系13の光軸Qに近づく方向に移動させられる(焦点位置調節ステップS2)。
これにより、シリンドリカルレンズ27から検出光学系13の光軸Qまでの励起光の光路に沿う空気換算長が一定に維持され、標本Sの切り替え後の観察領域において、検出光学系13の光軸Qに対してシリンドリカルレンズ27の焦点位置がずれるのを防ぐことができる。したがって、この状態で、シリンドリカルレンズ27によりシート状に集光される励起光が標本Sに入射されることで(入射ステップS3)、標本Sにおいて発せられる蛍光に基づき切り替え後の観察領域の鮮明な蛍光画像を取得することができる(検出ステップS4)。
以上説明したように、本実施形態に係る顕微鏡および顕微鏡画像取得方法によれば、顕微鏡本体3に固定された容器15内で標本Sのみがシリンドリカルレンズ27の光軸Pに沿う方向に移動する場合において、液体mと標本Sとの屈折率差を無視できないときは、上記式(7)に基づいて、シリンドリカルレンズ27の励起光の焦点位置のずれを補正し、より鮮明な観察画像を得ることができる。
上記各実施形態においては、画像処理部39が、PCのメモリに記憶されている画像処理プログラムの実行により、駆動部12により移動させられる標本Sの座標ごとに、検出光学系13により取得される標本Sの蛍光画像を配列して貼り合わせ画像を生成することとしてもよい。この場合、上記のように、標本Sの移動に伴い、シリンドリカルレンズ27の位置が調節されて取得された観察領域A,B,C,D,E,Fの蛍光画像を座標ごとに配列して貼り合わせることとすればよい。
このようにすることで、より大きい鮮明な蛍光画像によって標本Sを観察することができる。
また、上記各実施形態においては、照明制御部37が、シリンドリカルレンズ27の移動量をステージ11の移動量に基づいて算出することとしたが、これに代えて、例えば、照明制御部37が、予め記憶したステージ11の移動量と焦点調節量の対照表を参照して、シリンドリカルレンズ27の移動量を求めることとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記各実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。また、第1実施形態においては、容器15に充填する媒質として水を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、液体またはゲル状の物質を採用することとすればよい。
また、上記各実施形態においては、シリンドリカルレンズ27のみを移動させてシリンドリカルレンズ27の焦点位置を調節することとしたが、これに代えて、照明装置5全体を光軸Pに沿う方向に移動させてシリンドリカルレンズ27の焦点位置を調節することとしてもよい。また、シリンドリカルレンズ27を移動させる代わりに、シリンドリカルレンズ27と容器15との間に複数のミラーで構成される迂回光路を設け、これらのミラーを移動させて迂回光路の光路長を変化させることで焦点の位置を移動させてもよい。
1 顕微鏡
3 顕微鏡本体(顕微鏡本体部)
12 駆動部
13 検出光学系
27 シリンドリカルレンズ(シート照明光学系)
37 照明制御部(焦点位置調節部)
39 画像処理部
S1 移動ステップ
S2 焦点位置調節ステップ
S3 入射ステップ
S4 検出ステップ

Claims (11)

  1. 空気と異なる屈折率を有する媒質に浸漬されて容器に収容されている標本から発せられる蛍光を検出して蛍光画像を取得する検出光学系と、
    光源から発せられる励起光を前記検出光学系の光軸に交差する平面に沿って平面状に集光させて、前記容器内の前記標本に入射させるシート照明光学系と、
    該シート照明光学系の光軸方向に前記標本を移動させる駆動部と、
    該駆動部によって前記標本が移動させられることにより、前記シート照明光学系から前記検出光学系の光軸までの前記励起光の光路に沿う空気換算長に変化が生じる場合に、前記シート照明光学系の焦点位置を前記検出光学系の光軸位置からずれないように調節する焦点位置調節部とを備える顕微鏡。
  2. 前記駆動部が、前記シート照明光学系の光軸方向に前記容器ごと前記標本を移動させる請求項1に記載の顕微鏡。
  3. 前記容器が、前記検出光学系が備えられる顕微鏡本体部に固定され、
    前記駆動部が、前記顕微鏡本体部に固定された前記容器内の前記標本を前記シート照明光学系の光軸方向に移動させる請求項1に記載の顕微鏡。
  4. 前記焦点位置調節部が、前記駆動部により移動させられる前記標本の移動量に基づき、前記空気換算長を一定に維持するように前記シート照明光学系の焦点位置を調節する請求項1から請求項3のいずれかに記載の顕微鏡。
  5. 前記焦点位置調節部が、前記シート照明光学系を光軸方向に移動させることにより、前記シート照明光学系の焦点位置を調節する請求項1から請求項4のいずれかに記載の顕微鏡。
  6. 前記駆動部が、前記励起光の入射平面に沿う2次元方向に前記標本を移動可能である請求項1から請求項5のいずれかに記載の顕微鏡。
  7. 前記駆動部により移動させられる前記標本の座標ごとに、前記検出光学系により取得される前記標本の蛍光画像を配列して貼り合わせ画像を生成する画像処理部を備える請求項1から請求項6のいずれかに記載の顕微鏡。
  8. 空気と異なる屈折率を有する媒質に浸漬されて容器に収容されている標本を検出光学系の光軸に交差するシート照明光学系の光軸に沿う方向に移動させる移動ステップと、
    光源から発せられた励起光を前記シート照明光学系により前記検出光学系の光軸に交差する平面に沿って平面状に集光させて前記標本に入射させる入射ステップと、
    前記移動ステップによって前記標本が移動させられることにより、前記シート照明光学系から前記検出光学系の光軸までの前記励起光の光路に沿う空気換算長に変化が生じる場合に、前記シート照明光学系の焦点位置を前記検出光学系の光軸位置からずれないように調節する焦点位置調節ステップと、
    前記入射ステップにより前記励起光が入射された前記標本において発生する蛍光を前記検出光学系より検出する検出ステップとを含む顕微鏡画像取得方法。
  9. 前記移動ステップが、前記シート照明光学系の光軸方向に前記容器ごと前記標本を移動させる請求項8に記載の顕微鏡画像取得方法。
  10. 前記容器が、前記検出光学系が備えられる顕微鏡本体部に固定され、
    前記移動ステップが、前記顕微鏡本体部に固定された前記容器内の前記標本を前記シート照明光学系の光軸方向に移動させる請求項8に記載の顕微鏡画像取得方法。
  11. 前記焦点位置調節ステップが、前記移動ステップにより移動させられる前記標本の移動量に基づき、前記空気換算長を一定に維持するように、前記シート照明光学系の焦点位置を調節する請求項8から請求項10のいずれかに記載の顕微鏡画像取得方法。
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