JP2016212011A - 物体検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な構成により直接到達波の影響を軽減し、物体が近距離にある場合にも正しく距離を計測できるようにする。【解決手段】超音波信号を送出する送信器と、前記超音波信号が物体に反射して戻る反射波を受信する受信器と、前記超音波信号が送出されてから前記反射波を前記受信器が受信するまでの期間に基づいて前記物体までの距離を検知する検知部と、前記送信器から超音波信号が到達する領域に楕円体の一部をなすように形成される消音反射部とを備え、前記楕円体は、前記送信器および前記受信器の位置をそれぞれ焦点としかつ前記送信器から前記受信器へ直接到達する直接到達波に対して逆位相の反射波が前記消音反射部から前記受信器へ戻るように長径および短径が選択されたものである物体検知装置。【選択図】図1

Description

この発明は、検知対象の物体までの距離を検知する物体検知装置に関する。
環境に対する配慮から各種機器に省電力化が求められている。機器の省電力化のため、待機中は単に機器の動作を停止した状態よりも消費電力の低い省電力モードとなり、予め定められた起動条件を満たしたら省電力モードから復帰する機器が増えている。
起動条件として、人体(物体)を検知するとその検知に応答して省電力モードからの復帰を行う手法がある。
ここで、対象物の検知に超音波を用い、送波から対象物に反射した反射波が戻ってくるまでに要した期間に基づいて対象物のおおよその位置を検知する技術が知られている。
ところが、出力された超音波の一部は対象物に反射し反射波として戻ってくるが、その外に出力装置から検知装置に直接到達する直接到達波(直接波ともいう)が存在する。対象物が近くにあると、反射波が短時間で受波素子に届くため直接到達波と重なってしまう。そのために、対象物の位置を正しく検知できないことがある。
これに関して、直接波の影響を軽減するため、複数の受波素子を使用する技術が知られている。
特開2007−170975号公報
特許文献1には、除去すべき直接到達波のノイズを相殺することができ、SN比を上げて誤検知を減少できる旨が述べられている。直接到達波のノイズを相殺することによって、近距離の物体検知や、短い時間間隔で送波を繰り返すリアルタイムの物体検知が可能である旨も述べられている。
反面、複数の受波素子を用いるのでコストが高くなってしまう可能性がある。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、単純な構成により直接到達波の影響を軽減し、物体が近距離にある場合にも正しく距離を計測できる物体検知装置を提供するものである。
この発明は、超音波信号を送出する送信器と、前記超音波信号が物体に反射して戻る反射波を受信する受信器と、前記超音波信号が送出されてから前記反射波を前記受信器が受信するまでの期間に基づいて前記物体までの距離を検知する検知部と、前記送信器から超音波信号が到達する領域に楕円体の表面の一部をなすように形成される消音反射部とを備え、前記楕円体は、前記送信器および前記受信器の位置をそれぞれ焦点としかつ前記送信器から前記受信器へ直接到達する直接到達波に対して逆位相の反射波が前記消音反射部から前記受信器へ戻るように長径および短径が選択されたものである物体検知装置を提供する。
前記物体検出装置は、物体として例えば人体を検知できるがこれに限らず超音波を反射する物体であれば検出可能である。例えば、壁や机なども検出し得る。
この物体検出装置が適用可能な機器の一例は画像形成装置である。画像形成装置に接近するユーザ(人体)を検出してそのユーザが画像形成装置に到達するまでに省電力モードからの復帰を開始させることができる。
適用可能な機器の他の例は、自走あるいは歩行可能なロボットである。ロボットが移動する経路上の障害物を検出して回避行動をとらせることが可能である。
その他、監視カメラや照明のオンオフなど人感センサを用いて制御を行う機器に適用可能である。
この発明による物体検知装置は、楕円体の表面の一部をなすように形成される消音反射部を備え、前記楕円体は、前記送信器および前記受信器の位置をそれぞれ焦点としかつ前記送信器から前記受信器へ直接到達する直接到達波に対して逆位相の反射波が前記消音反射部から前記受信器へ戻るように長径および短径が選択されたものであるので、単純な構成により直接到達波を打消す位相の反射波を発生させて直接到達波の影響を軽減し、物体が近距離にある場合にも正しく距離を計測できる。
この発明による物体検知装置の外観例を示す斜視図である。 図1に示す物体検知装置のA−A矢視断面図である。 この発明による物体検知装置を搭載した機器の一例としてデジタル複合機の外観を示す斜視図である。 図3に示すデジタル複合機の機能的な構成を示すブロック図である。 前記デジタル複合機の物体検知装置において各部の信号波形を模式的に示す波形図である。 図5の波形図に対して検知対象がより遠方にあるときの信号波形を模式的に示す波形図である。 この発明による物体検知装置の図1と異なる態様の外観例を示す斜視図である。 図7に示す物体検知装置のB−B矢視断面図である。 この発明による物体検知装置の図7と異なる態様の外観例を示す斜視図である。 図9に示す物体検知装置のC−C矢視断面図である。 図9の物体検知装置に遮蔽体を加えた態様の外観例を示す斜視図である。 図11に示す物体検知装置のD−D矢視断面図である。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
(実施の形態1)
≪物体検知装置およびそれを備えた機器の外観例≫
図1は、この発明による物体検知装置の外観例を示す斜視図である。図2は、図1に示す物体検知装置のA−A矢視断面図である。
図1および図2に示すように、物体検知装置10は、超音波信号を送信する送信器20を有する。さらに、送信器20から送信され検知物体であるユーザに反射して返ってくる反射信号を受信する受信器30を有する。送信器20と受信器30とは、外部に露出した状態で予め定められた間隔を隔てて配置されている。送信器20と受信器30の周囲には半楕円面状に凹んだ反射面12が形成されている。その反射面は、この発明の消音反射部に該当する。
送信器20および受信器30は、それぞれ反射面12から突出している。送信器20の先端には超音波を送出する送出口が形成されている。また、受信器30の先端は、反射波を受信する収音口が形成されている。送出口の中心および収音口の中心はそれぞれ、半楕円体の表面形状の反射面12に係る楕円の焦点に位置している。
図3は、この発明による物体検知装置を搭載した機器の一例としてデジタル複合機の外観を示す斜視図である。図4は、図3に示すデジタル複合機の機能的な構成を示すブロック図である。
図3に示すように、この実施形態のデジタル複合機100は、操作パネル60の近傍に、この発明による物体検知装置10を備える。また、操作パネル60の下方には、印刷されたシートが排出される排出トレイ39が配置されている。物体検知装置10は、操作パネル60の前方の領域に位置する物体を検知する。
送信器20からの超音波信号が到達し物体検知装置10が物体を検知可能な範囲を、感知領域と呼ぶ。前記感知領域は、操作パネル60の前方に存在する。
図3に示す操作パネル60は、ウォークアップジョブの実行に係るユーザの操作を受付ける。ここで、ウォークアップジョブは、デジタル複合機100が実行する処理のうち、例えばコピーなど画像形成装置が置かれた場所までユーザがやってきて原稿を所定の場所に置いたり操作パネルを用いて設定を行ったりした後に、操作パネルを用いてスタートの指示を与えることにより処理が開始されるものを指す。一度のスタートの指示に基づいて実行される一連の処理をジョブと呼んでいる。
物体検知装置10は、デジタル複合機100にウォークアップジョブを実行させるために操作パネル60に接近するユーザや、排出トレイ39に排出された印刷シートを回収するために接近するユーザを検知できる。
操作パネル60は、ユーザの操作を受付けて操作に応じた信号を図4に示す制御部40に送る。また、操作パネル60は、デジタル複合機の状態や操作に係る設定内容を表示する表示部を有している。
物体検知装置10の反射面12の材質は、超音波信号を反射するものであれば特に限定されない。図3に示すデジタル複合機100のような機器に実装される場合、その機器の外装の一部に反射面12が形成されてもよい。デジタル複合機100がABS樹脂等、樹脂製の外装を有する場合、反射面12はその外装と一体に樹脂で形成されてもよい。
≪物体検知装置の機能的構成≫
図4に示すように、物体検知装置10は、送信器20および受信器30のほかに、送信ドライバ21、アンプ/コンパレータ31およびタイミング発生部41を備える。またデジタル複合機100は、物体検知装置10および操作パネル60のほかに、制御部40、原稿走査部71および印刷処理部75を備える。制御部40は、演算部42、記憶部43および省電力制御部46を備える。また、印刷処理部75は、画像処理部72および印刷部73を備える。
制御部40は、操作パネル60が受付けた操作に応答してデジタル複合機の各部を制御すると共に、前記表示部に表示させる内容を制御する。また、物体検知装置10が逐次検知を行い演算部42が位置の移動を認識した検知対象(物体)の位置を、感知履歴として記憶部43に格納する。制御部40は、CPUを中心として入出力回路やリアルタイムクロックを含むハードウェア資源で構成される。記憶部43は、フラッシュメモリおよびRAMを中心とするハードウェア資源で構成される。
図4に示す原稿走査部71、画像処理部72、印刷部73は、それぞれ画像形成の処理に係る部分である。原稿走査部71は、原稿を読み取る。画像処理部72は、原稿読取りや印刷に係る画像データを処理する。印刷部73は画像データを印刷シートに印刷し、印刷された印刷シートを排出トレイ39へ出力する。印刷処理部75は、ネットワークプリンタジョブの実行を担う部分であり、画像処理部72と印刷部73を含む。
物体検知装置10は制御部40によって制御され、受信器30が受信した反射信号はそれぞれ制御部40に入力される。制御部40は、それらの反射信号に基づき検知物体であるユーザまでの距離および方向を演算する演算部42を有する。
演算部42は、算出された距離および方向に基づいて感知領域内のユーザの位置を特定する。さらに、時間の経過に伴う位置の変化に基づいてユーザが移動する速度を算出することができる。位置の変化がなかったり予め定められた通常の移動速度の範囲外であったりした場合、その検知物体をノイズとして無視することが好ましい。
さらに、記憶部43は、演算部42の結果を感知履歴として格納し、また、他のデータを記憶する。
さらに省電力制御部46は、通常モードから省電力モードへの遷移および省電力モードから通常モードへの復帰を制御する。省電力制御部46は、省電力モード中に物体検知装置10が検知した物体のうち、時間の経過に伴って位置が接近する物体を演算部42が認識したら、その物体をデジタル複合機100に近づくユーザと判断し、省電力モードから通常モードへの復帰を行うように制御する。
≪物体検知装置および制御部の詳細≫
ここで、物体検知装置10についてさらに詳しく説明する。
物体検知装置10は、制御部40によって各部動作が制御される。制御部40は、送信器20が送信した信号と受信器30が受信した反射信号との関係に基づいて、送信器20から感知領域内にある検知物体に反射して受信器30に至る経路の距離を算出する。前述した制御部40の処理は、物体検知装置10と一体不可分の機能である。この実施形態においては、デジタル複合機100の動作制御やユーザインターフェイス制御と同時並行的に制御部40が物体検知装置10の制御を実行する。即ち、具体的なハードウェア資源として制御部40は、複数の処理を行い、その処理は、物体検知装置10を制御する処理を含む。換言すれば、制御部40は機能的に、物体検知装置10の一部の機能を担っている。ただし、この発明の本質はこの構成に限定されるものでない。例えば、上記処理を行う専用の制御部を物体検知装置10が有する態様もあり得る。
タイミング発生部41は、送信ドライバ21を介して送信器20と接続されている。タイミング発生部41は、制御部40の制御下で所定のタイミングで断続的に周期的な送信信号を生成し、送信器20に出力して対応する超音波信号を送出させる。
受信器30は、アンプ/コンパレータ31を介して制御部40の演算部42と接続されている。アンプ/コンパレータ31は、送信器20から送信され検知物体で反射され戻ってきた反射信号を電気信号として増幅し、演算部42が演算できる状態の信号にする。そして、その信号を演算部42へ送る。
演算部42は、受信器30による受信信号の受信結果に基づき、送信器20から検知物体までの距離を算出する。
具体的には、演算部42は、送信信号と受信信号との時間差に基づいて送信器20から検知物体までの距離を演算する。
演算部42は、超音波信号の送出および検知物体までの距離の算出を逐次行う。そして演算部42は、時間の経過に伴って検知物体までの距離が変化し、接近すると認識したら、デジタル複合機100に近づくユーザと判断する。そして、その距離の変化を感知履歴として記憶部43に格納する。
≪物体検知装置の動作≫
次に、物体検知装置10によりユーザを検知する際の送信器20と受信器30の動作状態について波形図を用いて説明する。
図5および図6は、物体検知装置の各部の信号波形を模式的に示す波形図である。
図5に示すように、物体検知装置10のタイミング発生部41は、送信器20を駆動するため所定の周期のクロック信号を生成する。(図5の波形(a)参照)。そのクロック信号に基づいて、送信器20へ予め定められたバースト幅(クロック数)およびバースト間隔の間欠的なクロック信号を逐次出力する(図5の波形(b)参照)。図5に示す例では、タイミング発生部41から40KHzの周期で信号が出力される。
送信器20の信号媒体としては超音波が用いられ、周波数が40kHzの前記信号で駆動される。図5に示す例ではDuty比は50%としている。
送信器20が送信する信号の1バースト当たりのパルス数が多い程検知距離が大きくなるが、ある程度大きくなるとで飽和する。また、パルス数が多くなると消費電力が高くなるため、検知距離とのバランスをとるのが望ましい。
送信器20の駆動周波数とパルス数が決まるとバースト幅が決まる。例えば、送信器20の駆動周波数が40kHz、パルス数が10とするとバースト幅は250(マイクロ秒)となる。
送信ドライバ21が出力する駆動信号の波形は、図5に示すような矩形波としている。ただしこれは送信器20を電気的に駆動している波形であって、実際の超音波の波形は送信器の応答性や空気の特性(弾性)のために矩形波状にはならない。図5および図6では超音波信号を正弦波で模している。
送信器20において、送信ドライバ21からの電気信号が超音波信号(弾性信号)に変換される(図5の波形(c)参照)。そして、直接到達波、反射面12からの反射波および感知領域内にある検知対象の物体(検知物体)で反射された超音波信号が受信器30にて受信される(図5の波形(d)〜(g)参照)。
ところで、受信器30は、図5に示すように、送信ドライバ21の駆動による送信器20からの送信信号の発信とほぼ同時に受信信号を受けている。これは送信器20から受信器30へ直接到達する直接到達波である。受信器30により直接到達波以外の信号が受信された場合は、その受信信号は反射波である。その反射波は検知物体であるユーザから反射した受信信号を含む。
送信器20と受信器30との間に遮蔽物があっても、回折によりある程度の強さの直接到達波が受信器30で受信される。
この実施形態では、消音反射部として機能する反射面12が形成されている。送信器20から送出された超音波信号のうち消音反射部に反射して受信器30に戻る反射波は、理想的には直接到達波と180°の位相差を有しかつ直接到達波と等しい強度の信号である。図5は理想の状態を示している。両者の強度は、反射面12の面積や直接到達波の伝搬経路上に遮蔽物が配置されているか否かによって変わる。設計者は、反射面12や遮蔽物の形状によって両者の強度を調整できる。両者の位相、強度が理想の状態から多少のずれがあっても、反射波が直接到達波と重なり合った場合に重なった信号が直接到達波よりも大きくならず、かえって直接到達波を打消すように作用すれば消音反射部としての機能が実現できる。
ここで、感知領域に物体がない場合をまず考える。受信器30は、直接到達波と反射面12からの反射波を受信する(図5の波形(d)および(e)参照)。直接到達波と反射面12からの反射波とはほぼ同時に受信され、両者はほぼ打ち消し合う(図5の波形(f)参照)。図5に示す波形で、反射面12からの反射波は直接到達波に対して半周期遅れで受信器30に受信される。ただし、これは一例で、直接到達波に対し(1/2×n)周期(nは0または正の整数)だけ遅れて受信器30に受信されればよい。
次に、物体検知装置10の近傍の感知領域内に物体がある場合を考える。その場合、受信器30はさらにその検出物体で反射された反射波を受信する(図5の波形(g)参照)。直接到達波と反射面12からの反射波とが打ち消し合うので、検知物体が物体検知装置10の近傍にあっても直接到達波に邪魔されずに検知物体までの距離を測定できる。
受信器30は、受信した超音波信号を微小な電気信号に変換する。
アンプ/コンパレータ31は、まずアンプとして受信器30からの微小な電気信号をオペアンプ等で増幅し、所定の周波数で包絡線検波を行なう。
併せて、パルスノイズの除去を行う。受信器30では、音声ノイズの影響避けるために送信器20から送出された特定の周波数(図5の例では40kHz)のみを検知するようにフィルタリングを行う。このフィルタリングで特定の周波数を検知するには、複数周期続く受信波形が必要となる。よって、(f)に示す半周期分の信号波形は信号として出力されない。また、フィルタの分別能力が低くて半周期分の信号波形が完全には除去されなくても、信号の継続時間は半周期程度と短いため、インパルスノイズを除去する回路によって容易に除去可能となる。半周期の場合に限らず、上述の(1/2×n)周期遅れの場合も同様である。
アンプ/コンパレータ31はさらにコンパレータとして、包絡線検波された信号と所定のしきい値を比較する。そして、しきい値を超えた部分をアクティブとし、しきい値以下の部分をインアクティブとすることで、デジタル信号化された信号を出力する(図5の波形(h)および(i)参照)。パルスノイズを除去するために、受信器30が信号を受信してからアンプ/コンパレータ31からデジタル信号が出力されるまでに多少の時間遅延がある。しかし、この遅れ時間は一定で設計値として判っている。
演算部42はタイマを用いて、送信器20が超音波信号を送出してからアンプ/コンパレータ31の出力信号がアクティブになるまでの期間を計測する。この期間から前述の時間遅延を差引いた期間は、送信器20が超音波信号を送出してから受信器30が検出対象からの反射波を受信するまでの期間に相当する。前記期間に基づいて演算部42は、物体検知装置10から検出対象までの距離を計算する。
距離計算は超音波信号が空中を伝搬する際の以下の特性に基づいて算出する。この期間は、送信器20から検出対象の物体までの距離とその検出物体から受信器までの距離の合計を超音波信号が空中を伝搬する速度(いわゆる音速。気温が25℃では、約340(m/sec))で除して得られる。
ここで、送信器と受信器の距離は、検出対象までの距離と比較して十分小さいと考えると、物体検知装置10から検出物体までの距離は、音速を前記期間で乗じた積の値を、さらに2で除して得られる。
演算部42は、この計算を逐次実行して物体検知装置10から検出物体までの距離を得、得られた距離を記憶部43に記録する。
検出対象までの距離を測定してから次の距離測定を行うまでの時間の間隔は、バースト間隔によって決まる。バースト間隔は調整可能である。
一例で、バースト間隔は40(ミリ秒)である。
この期間を検知対象の距離に換算すると、音速とバースト間隔との積を2で除して、
340(メートル/秒)×40/1000(秒)/2=6.8(メートル)
である。即ち、物体検知装置10から6.8メートル以内が感知領域で会ってそれ以上離れた位置の物体は距離測定の対象でない。理論上、バースト間隔を長くすればより遠方の物体を測定できる。しかし、反射波が弱くなるので限界がある。
一方、バースト間隔を短くすると距離測定の前後の時間間隔が縮まるので検出対象が移動する場合に位置の変化をよりきめ細かく測定できる。
図6は、図5の(g)で示す波形の場合よりさらに遠方に物体がある場合を示している。その場合、受信器30は(g)よりもさらに遅れて前記物体から戻る反射波を受信する(図6の波形(j)参照)。演算部42はタイマを用いて、送信器20が超音波信号を送出してからアンプ/コンパレータ31の出力信号がアクティブになるまでの期間を計測し、さらに前述の時間遅延を差引いた期間に基づいて物体検知装置10から検出物体までの距離を算出する(図6の波形(k)および(l)参照)。
ここで、感知領域内に壁や机等移動しない物体が置かれ、それら移動しない物体(静止物)から反射波が戻ることがある。ユーザまでの距離を検出する場合、好ましくは静止物を考慮し、感知領域内を予め定められた範囲内の速度で移動する物体を検出対象とし、移動しない物体は無視する。
(実施の形態2)
物体感知装置の実施の形態1と異なる態様を示す。
図7は、この発明による物体検知装置の図1と異なる態様の外観例を示す斜視図である。図8は、図7に示す物体検知装置のB−B矢視断面図である。
図7および図8に示す物体検知装置10は、超音波信号を送出する送信器20の先端部および反射波を受信する受信器30の先端部が背後の反射面13から突出している。また、送信器20および受信器30の中間の用域には、上下方向に対向して反射面12が形成されている。
反射面12は、送信器20および受信器30の先端中央部を焦点とする楕円体の一部にほぼ沿うように形成され、消音反射部として機能する。ここで、反射面12の形状は、完全な楕円体に沿うことは必ずしも必要とされず、平面、円柱の側面、楕円柱の側面およびそれらの組合せで近似されてもよい。そうすれば楕円体よりも形状の実現が容易である。ほぼ逆位相の反射波が受信器30に戻る範囲であれば近似の形状で楕円体と誤差があってもよい。楕円体は長軸方向に沿った2つの焦点の中間部で曲率がゆるやかであるから、それを直線、折れ線、曲線等で近似しても誤差は少ない。ほぼ逆位相とは、超音波信号の一周期360°に対して180°ずれた逆位相を基準として±30°の範囲内であればよく、好ましくは±15°、より好ましくは±10°の範囲内であればよい。
一方、反射面13は、消音反射部としては機能しない。反射面13の水平断面は、送信器20と受信器30との中間に突部を有し、その突部の両側へいくにつれて送信器20および受信器30の背面側へ後退する形状を有している。この形状によって、送信器20の先端部から送出された超音波信号が背面側方の反射面13に反射すると、物体検知装置10の側方かつ外方へむけて反射される。このように、反射面13は、そこで反射される反射波が、距離測定に悪影響を与えるノイズ成分とならないように形成されている。
(実施の形態3)
実施の形態1および2とさらに異なる物体感知装置の態様を示す。
図9は、この発明による物体検知装置の図1と異なる態様の外観例を示す斜視図である。図10は、図9に示す物体検知装置のC−C矢視断面図である。
図9および図10に示す物体検知装置10は、送信器20および受信器30の先端部が背後の反射面13から突出し、それらの先端部の中間の領域域の背面側に、反射面12が形成されている。
反射面12は、送信器20および受信器30の先端中央部を焦点とする楕円体の一部にほぼ沿うように形成され、消音反射部として機能する。ここで、反射面12の形状は、完全は楕円体に沿うことは必ずしも必要とされず、平面、円柱の側面、楕円柱の側面およびそれらの組合せで近似されてもよい。ほぼ逆位相の反射波が受信器30に戻る範囲であれば近似の形状であってもよい。
反射面12の両端の側方には、反射面13が形成されている。反射面13は、より両端側へいくにつれて送信器20および受信器30の背面側へ後退する形状を有している。この形状によって、送信器20の先端部から送出された超音波信号が背面側方の反射面13に反射すると、物体検知装置10の側方かつ外方へむけて反射される。このように、反射面13は、そこで反射される反射波が、距離測定に悪影響を与えるノイズ成分とならないように形成されている。
(実施の形態4)
さらに、前記送信器と前記受信器との間に、前記直接到達波を減衰させる遮蔽部を備えてもよい。
図11は、図9に示す物体検知装置10に遮蔽体14を加えた外観例を示す斜視図である。図12は、図11に示す物体検知装置のD−D矢視断面図である。
図9および図10に示す物体検知装置10は、送信器20と受信器30の先端部を結ぶ直線経路上に、三角柱状の遮蔽体14が配置されている。
遮蔽体14は、反射面12に対して支持体15に支持されている。遮蔽体14は、遮蔽体14がなければ直接到達波となる送信器20からの超音波信号を正面方向へ反射させる。ただし、回折等の現象があるため直接到達波は完全には遮蔽されない。送信器20から遮蔽体14までの距離に比べて検知対象の物体までの距離が十分遠ければ、遮蔽体14で反射され正面方向へ反射された超音波信号は、送信器20から前記物体へ直接到達する超音波信号とほぼ同一の期間で受信器30への反射波として受信される。
遮蔽体14の有無や大きさと、反射面12の面積とを適宜設計することによって、直接到達波の強度と消音反射部からの反射波の強度を拮抗させることができる。よって、直接到達波を消音反射部からの反射波で打消して十分小さくすることができる。
以上に述べたように、
(i)この発明による物体検知装置は、超音波信号を送出する送信器と、前記超音波信号が物体に反射して戻る反射波を受信する受信器と、前記超音波信号が送出されてから前記反射波を前記受信器が受信するまでの期間に基づいて前記物体までの距離を検知する検知部と、前記送信器から超音波信号が到達する領域に楕円体の一部をなすように形成される消音反射部とを備え、前記楕円体は、前記送信器および前記受信器の位置をそれぞれ焦点としかつ前記送信器から前記受信器へ直接到達する直接到達波に対して逆位相の反射波が前記消音反射部から前記受信器へ戻るように長径および短径が選択されたものである。
この発明において、消音反射部は、送信器および受信器のそれぞれの位置を焦点とする楕円体の一部に配置される。送信器および受信器はある程度の大きさを有するため厳密には点でない。また、空中を伝搬する超音波の特性は温度や気圧など環境条件の影響を受ける。しかし、誤差を含んでいるとしても消音反射部が楕円状の曲面に形成されていれば、超音波信号が消音反射部のどの部分で反射しても直接到達波と略逆位相の反射波が受信器に戻り、直接到達波の影響を軽減できる。
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)前記楕円体は、前記送信器から送出され前記消音反射部で反射され前記受信器に至る超音波信号の伝搬路長をd、前記直接到達波の伝搬路長をd、前記超音波信号の波長をλ、ゼロ以上の整数をnとするとき、dが下記式
=d+(n+1/2)×λ
を満たすように形成されてもよい。
このようにすれば、dとdとは超音波信号の半波長分だけ位相がずれるので互いに逆位相となって両者は打ち消し合う。環境条件等の影響により誤差を含むとしても直接到達波と略逆位相の反射波が消音反射部から受信器に戻るので、直接到達波の影響を軽減できる。
(iii)前記超音波信号が検知対象の物体に到達する方向を前記送信器からみた正面方向とするとき、前記消音反射部は、前記送信器からみた背面側方向または側面方向の少なくとも何れかに配置されてもよい。
この態様によれば消音反射部は、検知対象の物体に到達する超音波信号を遮ることのない方向(位置)に配置される。
なお、送信器からみて検知対象の物体に到達する方向、即ち、対象の物体を検知可能な方向は、通常はある程度の広がりを有している。この広がりは、検知領域に対応する。消音反射部は、その検知領域に到達する超音波信号を遮らない位置に配置される。
(iv)前記反射波が検知対象の物体から到達する方向を前記受信器からみた正面方向とするとき、前記消音反射部は、前記受信器からみた背面側方向または側面方向の少なくとも何れかに配置されてもよい。
この態様によれば消音反射部は、検知対象の物体からの受信器に到達する反射波を遮ることのない方向(位置)に配置される。
なお、対象の物体を検知可能な検知領域は、通常はある程度の広がりを有している。消音反射部は、その検知領域にある物体から受信器に到達する反射波を遮らない位置に配置される。
(v)前記送信器と前記受信器との間に、前記直接到達波を減衰させる遮蔽部をさらに備えてもよい。
このようにすれば、消音反射部と遮蔽部との相乗効果で直接到達波の影響を軽減できる。
この発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
10:物体検知装置、 12、13:反射面、 14:遮蔽体、 15:支持体、 20:送信器、 21:送信ドライバ、 30:受信器、 31:アンプ/コンパレータ、 39:排出トレイ、 40:制御部、 41:タイミング発生部、 42:演算部、 43:記憶部、 46:省電力制御部、 60:操作パネル、 71:原稿走査部、 72:画像処理部、 73:印刷部、 75:印刷処理部、 100:デジタル複合機

Claims (5)

  1. 超音波信号を送出する送信器と、
    前記超音波信号が物体に反射して戻る反射波を受信する受信器と、
    前記超音波信号が送出されてから前記反射波を前記受信器が受信するまでの期間に基づいて前記物体までの距離を検知する検知部と、
    前記送信器から超音波信号が到達する領域に楕円体の表面の一部をなすように形成される消音反射部とを備え、
    前記楕円体は、前記送信器および前記受信器の位置をそれぞれ焦点としかつ前記送信器から前記受信器へ直接到達する直接到達波に対して逆位相の反射波が前記消音反射部から前記受信器へ戻るように長径および短径が選択されたものである物体検知装置。
  2. 前記楕円体は、前記送信器から送出され前記消音反射部で反射され前記受信器に至る超音波信号の伝搬路長をd、前記直接到達波の伝搬路長をd、前記超音波信号の波長をλ、ゼロ以上の整数をnとするとき、dが下記式
    =d+(n+1/2)×λ
    を満たすように形成される請求項1に記載の装置。
  3. 前記超音波信号が検知対象の物体に到達する方向を前記送信器からみた正面方向とするとき、前記消音反射部は、前記送信器からみて背面側方向または側面方向の少なくとも何れかに配置される請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記反射波が検知対象の物体から到達する方向を前記受信器からみた正面方向とするとき、前記消音反射部は、前記受信器からみて背面側方向または側面方向の少なくとも何れかに配置される請求項1〜3の何れか一つに記載の装置。
  5. 前記送信器と前記受信器との間に、前記直接到達波を減衰させる遮蔽部をさらに備える請求項1〜4の何れか一つに記載の装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019018519A (ja) * 2017-07-21 2019-02-07 株式会社ピーエムティー インクジェット印刷装置及びインクジェット吐出制御方法
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