JP2016211091A - 布帛状トランスデューサーおよびこれを含むデバイス - Google Patents

布帛状トランスデューサーおよびこれを含むデバイス Download PDF

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Yoshiro Tanuki
佳郎 田實
小野 雄平
Yuhei Ono
雄平 小野
山本 智義
Tomoyoshi Yamamoto
智義 山本
俊介 兼松
Shunsuke Kanematsu
俊介 兼松
さと子 吉崎
Satoko Yoshizaki
さと子 吉崎
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Abstract

【課題】伸縮性に優れた柔軟性に富む布帛状のトランスデューサー並びにそのトランスデューサーからの信号を用いたデバイス及び/又は電気信号を入力することにより機能するデバイスを提供する。
【解決手段】導電性繊維2及び圧電性繊維1が電気的接続するように略同一平面上に配置されている圧電単位を含む、電気信号を出力または入力とするトランスデューサーであって、導電性繊維2及び圧電性繊維1はいずれも伸度が3%以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、外力による形状変化により電気信号を出力および/または電気信号の入力により形状変化するトランスデューサーに関する。さらに詳しくは、柔軟かつ三次元的に形状変化できることを特徴とする布帛状のトランスデューサーに関する。
近年、いわゆるウェアラブルセンサーが注目を浴びており、眼鏡型や腕時計といった形状の商品が世に出始めた。しかし、これらのデバイスは、装着しているという感覚があり、究極のウェアラブルである、布状、つまり衣類のような形状のものが望まれている。そのようなセンサーとしては、布に圧電素子を装着し、そこから信号を取り出すものが開示されている(特許文献1、2)。しかしこれらは織編物の表面上に別の構造体を必要とすることから、自由曲面への適応が困難で触感が悪く、取り扱い性、施工性、加工性にて不具合を生じるなど実用性に欠ける。また、圧電性材料と導電性材料をフィルム状にしたもので布状の構造体を形成するもの(特許文献3)もあるが、これも自由曲面への適応が困難で触感が悪く、取り扱い性、施工性、加工性にて不具合を生じるなど実用性に欠ける。
さらに、繊維のみからなる布帛状センサーとして導電繊維間の抵抗を検出するもの(特許文献4)も提案されているが、布帛上の圧力を検出するものであり直接的に形状変化を検出するものではなかった。
さらに特許文献5には、2本の導電性繊維および1本の圧電性繊維を含み、これらが互いに接点を有しつつ、略同一平面上に配置されている圧電単位を含む圧電素子が開示され、その導電性繊維として炭素繊維が例示されている。しかしながら炭素繊維を用いた織物は繊維軸方向の伸度が低いため、曲げのような伸びを伴う変形に対しては、若干ゆとりを持たせた状態で布帛上圧電素子を装着する必要があったため、微小な変化を検出できないという課題があった。
特表2007−518886号公報 特開平6−323929号公報 特開2002−203996号公報 特開2006−284276号公報 国際公開第2014/058077号パンフレット
本発明の目的は、繊維材料を用いて、かつ従前の織編物構造を作製することで伸縮性に優れた柔軟性に富む布帛状のトランスデューサーを提供することにある。さらには、そのトランスデューサーからの信号を用いたデバイスおよび/または電気信号を入力することにより機能するデバイスを提供することである。
本発明者らは、導電性繊維と圧電性繊維の組み合わせ配置により、圧電素子として機能することを見出し、さらにこの圧電素子に用いる導電性繊維および圧電性繊維の伸度を3%以上とすることで伸縮性に優れるトランスデューサーを提供できることを発見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
1.導電性繊維および圧電性繊維が電気的接続を提供するように略同一平面上に配置されている圧電単位を含む、電気信号を出力または入力とするトランスデューサーであって、該導電性繊維および該圧電性繊維はいずれも伸度が3%以上であることを特徴とするトランスデューサー。
2.さらに絶縁性繊維が前記略同一平面上に配置されており、該絶縁性繊維の伸度も3%以上である、上記1記載のトランスデューサー。
3.前記圧電単位は2本の前記導電性繊維および1本の前記圧電性繊維を含み、該導電性繊維、該圧電性繊維および該導電性繊維が、この順序に配置されている、上記1または2記載のトランスデューサー。
4.前記導電性繊維および前記圧電性繊維が互いに物理的に接する接点を有している、上記1または2記載のトランスデューサー。
5.前記圧電単位中の導電性繊維が他の圧電単位中の導電性繊維および/または圧電性繊維に対して電気的接続しないように、絶縁性繊維が配置されている、上記1または2記載のトランスデューサー。
6.前記圧電性繊維が主としてポリ乳酸を含む、上記1または2記載のトランスデューサー。
7.前記圧電性繊維が主として光学純度99%以上のポリ−L−乳酸またはポリ−D−乳酸を含む、上記1または2記載のトランスデューサー。
8.前記圧電性繊維が一軸配向し且つ結晶を含む、上記1または2記載のトランスデューサー。
9.前記導電性繊維が金属メッキ繊維である、上記1または2記載のトランスデューサー。
10.複数の前記圧電単位を含有する織編物である、上記1または2記載のトランスデューサー。
11.複数の前記圧電単位を含有する織物であって、その織組織が平織、綾織、サテン織およびそれらの複合組織である、上記10記載のトランスデューサー。
12.複数の前記織物を組み合わせて用いる、上記11記載のトランスデューサー。
13.上記1〜12のいずれか一項に記載のトランスデューサーと、印加された圧力に応じて前記トランスデューサーから出力される電気信号を増幅する増幅手段と、前記増幅手段で増幅された電気信号を出力する出力手段と、を備えるデバイス。
14.前記出力手段から出力された電気信号を外部機器へ送信する送信手段をさらに備える、上記13に記載のデバイス。
15.上記1〜12のいずれか一項に記載のトランスデューサーと、印加された圧力に応じて前記トランスデューサーから電気信号を出力する出力手段と、前記出力手段から出力された電気信号を外部機器へ送信する送信手段を備えるデバイス。
16.電気信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信した電気信号が印加される、上記1〜12のいずれか一項に記載のトランスデューサーと、を備えるデバイス。
本発明によれば繊維材料を用いて、かつ従前の織編物構造を作製することで柔軟性に富む布帛状のトランスデューサーを得ることができる。本発明のトランスデューサーは、フレキシブルであるため、ハンカチのような折り畳み可能な布帛状、さらには着衣状など布帛で実現できるあらゆる形状の電気信号を入出力とするトランスデューサーを実現することができる。
実施例1、および比較例1の平織物の模式図である。 本発明のトランスデューサーを用いたデバイスの第1の具体例を示すブロック図である。 本発明のトランスデューサーを用いたデバイスの第2の具体例を示すブロック図である。 本発明のトランスデューサーを用いたデバイスの第3の具体例を示すブロック図である。
本発明の目的は、導電性繊維および圧電性繊維が電気的接続を提供するように略同一平面上に配置されている圧電単位を含む、電気信号を出力または入力とするトランスデューサーであって、該導電性繊維および該圧電性繊維はいずれも伸度が3%以上であることを特徴とするトランスデューサーによって達成される。以下に各構成について説明する。
(導電性繊維)
導電性繊維としては、導電性を示すものであればよく、公知のあらゆるものが用いられ、例えば、金属繊維、導電性高分子からなる繊維、炭素繊維、繊維状あるいは粒状の導電性フィラーを分散させた高分子からなる繊維、あるいは繊維状物の表面に導電性を有する層を設けた繊維が挙げられる。繊維状物の表面に導電性を有する層を設ける方法としては、金属コート、導電性高分子コート、導電性繊維の巻付けなどが挙げられる。なかでも金属コートが導電性、耐久性、柔軟性などの観点から好ましい。金属をコートする具体的な方法としては、蒸着、スパッタ、電解メッキ、無電解メッキなどが挙げられるが生産性などの観点からメッキが好ましい。
金属をコートされるベースの繊維として、導電性の有無によらず公知の繊維を用いることができ、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、塩化ビニル繊維、アラミド繊維、ポリスルホン繊維、ポリエーテル繊維、ポリウレタン繊維等の他、綿、麻、絹等の天然繊維、アセテート等の半合成繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維を用いることができる。ベースの繊維はこれらに限定されるものではなく、公知の繊維を任意に用いることができ、これらの繊維を組み合わせて用いてもよい。
ベースの繊維にコートされる金属は導電性を示し、本発明の効果を奏する限り、いずれを用いてもよい。
例えば、金、銀、白金、銅、ニッケル、スズ、亜鉛、パラジウ、酸化インジウム錫、硫化銅など、およびこれらの混合物や合金などを用いることができる。
導電性繊維は、フィラメントを複数本束ねたマルチフィラメントを用いても、また、フィラメント一本からなるモノフィラメントを用いてもよい。マルチフィラメントとして用いる方が電気特性の長尺安定性の観点で好ましい。モノフィラメントの径としては1μm〜5000μmであり、好ましくは2μm〜100μmである。さらに好ましくは3μm〜50μmである。フィラメント数としては、1本〜100000本が好ましく、より好ましくは5本〜500本、さらに好ましくは10本〜100本である。直径が小さいと強度が低下しハンドリングが困難となり、また、直径が大きい場合にはフレキシブル性が犠牲になる。導電性繊維の断面形状としては円または楕円であることが、圧電素子の設計および製造の観点で好ましいが、これに限定されない。
また、圧電性高分子からの電気出力を効率よく取り出すため、電気抵抗は低いことが好ましく、体積抵抗率としては10−1Ω・cm以下であることが好ましく、より好ましくは10−2Ω・cm以下、さらに好ましくは10−3Ω・cm以下である。ただし、信号検出に強度が得られるのであれば導電性繊維の抵抗率はこの限りではない。
本発明の伸縮性に優れるトランスデューサー得るためには、導電性繊維の伸度が3%以上であることが重要である。伸度が3%未満である場合には、圧電素子を変形箇所に取り付けた際に、繊維軸と並行方向の動きを抑制してしまい、本来の動き、特に大きな動きを十分に検出できない場合がある。導電性繊維の伸度は、より好ましくは5%以上、さらに好ましくは8%以上、最も好ましくは10%以上である。
また、導電性繊維の強度は1〜15cN/dtexであることが好ましい。強度が1cN/dtex未満であると布帛強度が保てない場合があり、より好ましくは2cN/dtex以上、さらに好ましくは3cN/dtex以上である。一方、15cN/dtexより大きいと圧電素子が変形箇所の動きを抑制してしまう場合があり、より好ましくは10cN/dtex以下、さらに好ましくは8cN/dtex以下である。
上述した伸度および強度を満足する繊維としては、繊維状物の表面に導電性を有する層を設けた繊維が好ましく、具体的には金属をメッキした高分子繊維が好ましい。
(圧電性繊維)
圧電性繊維は圧電性を有する繊維である。圧電性繊維は圧電性高分子からなることが好ましい。圧電性高分子としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリ乳酸など圧電性を示す高分子であれば利用できるが、主としてポリ乳酸を含むことが好ましい。ポリ乳酸は溶融紡糸後に延伸によって容易に配向して圧電性を示し、ポリフッ化ビニリデンなどで必要となる電界配向処理が不要な点で生産性に優れている。さらに、ポリ乳酸からなる圧電性繊維はその軸方向への引張や圧縮応力では、分極が小さく、圧電素子として機能させることが困難であるが、せん断応力によっては比較的大きな電気出力が得られ、せん断応力を圧電性高分子に付与しやすい構成体を有する本発明の圧電素子においては好ましい。
圧電性高分子は、主としてポリ乳酸を含むことが好ましい。「主として」とは、好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは98モル%以上のことを言う。
ポリ乳酸としては、その結晶構造によって、L−乳酸、L−ラクチドを重合してなるポリ−L−乳酸、D−乳酸、D−ラクチドを重合してなるポリ−D−乳酸、さらに、それらのハイブリッド構造からなるステレオコンプレックスポリ乳酸などがあるが、圧電性を示すものであればいずれも利用できる。圧電率の高さの観点で好ましくは、ポリ−L−乳酸、ポリ−D−乳酸である。ポリ−L−乳酸、ポリ−D−乳酸はそれぞれ、同じ応力に対して分極が逆になるために、目的に応じてこれらを組み合わせて使用することも可能である。ポリ乳酸の光学純度は99%以上であることが好ましく、より好ましくは99.3%以上、さらに好ましくは99.5%以上である。光学純度が99%未満であると著しく圧電率が低下する場合があり、圧電性繊維の形状変化によって十分な電気出力を得ることが難しくなる場合がある。圧電性高分子が、主としてポリ−L−乳酸またはポリ−D−乳酸を含み、これらの光学純度は99%以上であることが好ましい。
圧電性繊維は繊維の繊維軸方向に一軸配向しかつ結晶を含むものであることが好ましく、より好ましくは結晶を有する一軸配向ポリ乳酸である。なぜなら、ポリ乳酸はその結晶状態および一軸配向において大きな圧電性を示すためである。
ポリ乳酸は加水分解が比較的速いポリエステルであるから、耐湿熱性が問題となる場合においては、公知の、イソシアネート化合物、オキサゾリン化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物などの加水分解防止剤を添加してもよい。また、必要に応じてリン酸系化合物などの酸化防止剤、可塑剤、光劣化防止剤などを添加して物性改良してもよい。
また、ポリ乳酸は他のポリマーとのアロイとして用いてもよいが、ポリ乳酸を主たる圧電性高分子として用いるならば、アロイの全重量を基準として少なくとも50重量%以上でポリ乳酸を含有していることが好ましく、さらに好ましくは70重量%以上、最も好ましくは90重量%以上である。
アロイとする場合のポリ乳酸以外のポリマーとしては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート共重合体、ポリメタクリレート等が好適な例として挙げられるが、これらに限定されるものではなく、本発明で目的とする圧電性を奏する限り、どのようなポリマーを用いてもよい。
圧電性繊維は、フィラメントを複数本束ねたマルチフィラメントを用いても、また、フィラメント一本からなるモノフィラメントを用いてもよい。マルチフィラメントとして用いる方が電気特性の長尺安定性の観点で好ましい。モノフィラメントの径としては1μm〜5000μmであり、好ましくは2μm〜100μmである。さらに好ましくは3μm〜50μmである。フィラメント数としては、1本〜100000本が好ましく、より好ましくは5本〜500本、さらに好ましくは10本〜100本である。
このような圧電性高分子を圧電性繊維とするためには、高分子を繊維化するための公知の手法を、本発明の効果を奏する限りいずれも採用することができ、圧電性高分子を押し出し成型して繊維化する手法、圧電性高分子を溶融紡糸して繊維化する手法、圧電性高分子を乾式あるいは湿式紡糸により繊維化する手法、圧電性高分子を静電紡糸により繊維化する手法等を採用することができる。これらの紡糸条件は、採用する圧電性高分子に応じて公知の手法を適用すればよく、通常は工業的に生産の容易な溶融紡糸法を採用すればよい。
なお、上述の通りに、圧電性高分子がポリ乳酸である場合には、一軸延伸配向し、かつ結晶を含むとより大きな圧電性を示すことから、繊維は延伸することが好ましい。
本発明の伸縮性に優れるトランスデューサー得るためには、圧電性繊維の伸度が3%以上であることが重要である。伸度が3%未満である場合には、圧電素子を変形箇所に取り付けた際に、繊維軸と並行方向の動きを抑制してしまい、本来の動き、特に大きな動きを十分に検出できない場合がある。圧電性繊維の伸度は、より好ましくは5%以上、さらに好ましくは8%以上、最も好ましくは10%以上である。
また、圧電性繊維の強度は1〜15cN/dtexであることが好ましい。強度が1cN/dtex未満であると布帛強度が保てない場合があり、より好ましくは2cN/dtex以上、さらに好ましくは3cN/dtex以上である。一方、15cN/dtexより大きいと圧電素子が変形箇所の動きを抑制してしまう場合があり、より好ましくは10cN/dtex以下、さらに好ましくは8cN/dtex以下である。
(略同一平面上)
本発明の圧電素子において、導電性繊維と圧電性繊維は、略同一平面上に配置される。ここで略同一平面上とは、繊維の繊維軸が略平面上に配置されることを意味し、「略」とは、繊維同士の交差点で厚みが生じることが含まれることを意味するものである。
例えば、2本の平行な導電性繊維の間に、1本の圧電性繊維が更に平行に引き揃えられた形態は、略同一平面上にある形態である。また、当該1本の圧電性繊維の繊維軸を、当該2本の平行な導電性繊維とは平行でない状態に傾けていても、略同一平面上にある。さらに、1本の導電性繊維と1本の圧電性繊維とを平行に引き揃え、もう1本の導電性繊維を、この引き揃えられた導電性繊維と圧電性繊維とに、交差させたとしても略同一平面上にある。
略平面上に配置されることで、当該圧電単位を組み合わせて、布帛状の圧電素子を形成しやすく、布帛状の形態の圧電素子を利用すれば、トランスデューサーの形状設計に自由度を増すことができる。布帛の種類としては、織物、編物、不織布などが例示される。
これらの、圧電繊維と導電繊維の関係は検出したい形状変化により適宜選択される。
(配置順序)
圧電単位における繊維の配置は、導電性繊維および圧電性繊維が電気的接続を提供するように配置されている限り特に限定されるものではない。例えば、圧電単位が2本の導電性繊維と1本の圧電性繊維からなる場合には、導電性繊維、圧電性繊維、導電性繊維が、この順に配置されていることが好ましい。このように配置することで、圧電単位の2本の導電性繊維同士が接触することがなくなり、導電性繊維に他の手段、例えば絶縁性物質を被覆するなどの技術を適用しなくても圧電単位として有効に機能させることができる。
この際、導電性繊維と圧電性繊維とが互いに物理的に接する接点を有していることが望ましいが、導電性繊維と圧電性繊維との間隔が4mm以内の範囲であれば、物理的に接していなくても電気的接続を提供することができる。導電性繊維と圧電性繊維との間隔は、好ましくは3mm以下、さらに好ましくは2mm以下、さらに好ましくは1mm以下、最も好ましくは0.5mm以下である。この間隔が4mm超であると圧電性繊維の形状変化に伴う電気出力が小さくなり、トランスデューサーとして用いることが困難となる。
形態としては、例えば、2本の導電性繊維が平行に配置され、1本の圧電性繊維が、これら2本の導電性繊維に交わるように配置された形態などを挙げることができる。さらには、2本の導電性繊維を経糸(または緯糸)として配し、1本の圧電性繊維を緯糸(または経糸)として配してもよい。この場合は2本の導電性繊維同士は接触していないことが好ましく、2本の導電性繊維の間には好ましくは絶縁性物質、例えば絶縁性繊維を介在させる形態の他、導電性繊維が接触しやすい表面にのみ絶縁性物質を被覆し、圧電性繊維とは直接導電性繊維が接触するようにする形態も採用することができる。
(絶縁性繊維)
本発明の圧電単位は、絶縁性繊維を含み、該絶縁性繊維は、圧電単位中の導電性繊維が、他の導電性繊維並びに圧電性繊維に接しないように導電性繊維と圧電性繊維の間に配されることがある。この際、絶縁性繊維は布帛の柔軟性を向上する目的で伸縮性のある素材、形状を有する繊維を用いることができる。また、圧電単位中の導電性繊維が、他の圧電単位中の導電性繊維並びに圧電性繊維に接しないように配されることもある。
圧電単位にこのように絶縁性繊維を配置することで、圧電単位を複数組み合わせた場合でも導電性繊維が接触することがなく、トランスデューサーとしての性能を向上させることが可能である。
このような絶縁性繊維としては、体積抵抗率が10Ω・cm以上であれば用いることができ、より好ましくは10Ω・cm以上、さらに好ましくは1010Ω・cm以上がよい。
絶縁性繊維として例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、塩化ビニル繊維、アラミド繊維、ポリスルホン繊維、ポリエーテル繊維、ポリウレタン繊維等の他、綿、麻、絹等の天然繊維、アセテート等の半合成繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維を用いることができる。これらに限定されるものではなく、公知の絶縁性繊維を任意に用いることができる。さらに、これらの絶縁性繊維を組み合わせて用いてもよく、絶縁性を有しない繊維と組み合わせ、全体として絶縁性を有する繊維としてもよい。
絶縁性繊維は、フィラメントを複数本束ねたマルチフィラメントを用いても、また、フィラメント一本からなるモノフィラメントを用いてもよい。マルチフィラメントとして用いる方が絶縁特性の長尺安定性の観点で好ましい。モノフィラメントとして用いる場合、その糸径は1μm〜5000μmであり、好ましくは50μm〜1000μmである。マルチフィラメントとして用いる場合は、その単糸径は0.1μm〜5000μmであり、好ましくは2μm〜100μmである。さらに好ましくは3μm〜50μmである。マルチフィラメントのフィラメント数としては、1本〜100000本が好ましく、より好ましくは5本〜500本、さらに好ましくは10本〜100本である。
また、布帛に柔軟性を持たせる目的で、公知のあらゆる形状の繊維も用いることができる。
本発明の伸縮性に優れるトランスデューサー得るためには、絶縁性繊維の伸度が3%以上であることが重要である。伸度が3%未満である場合には、圧電素子を変形箇所に取り付けた際に、その繊維軸と並行方向の本来の動きを抑制してしまい、本来の動き、特に大きな動きを十分に検出できない場合がある。絶縁性繊維の伸度は、より好ましくは5%以上、さらに好ましくは8%以上、最も好ましくは10%以上である。
また、絶縁性繊維の強度は1〜15cN/dtexであることが好ましい。強度1cN/dtex未満であると布帛強度が保てない場合があり、より好ましくは2cN/dtex以上、さらに好ましくは3cN/dtex以上である。一方、15cN/dtexより大きいと圧電素子が変形箇所の動きを抑制してしまう場合があり、より好ましくは10cN/dtex以下、さらに好ましくは8cN/dtex以下である。
(圧電単位の組み合わせ形態)
本発明において、複数の並列した圧電単位を含有する織編物であることが好ましい。このような形態であることで、圧電素子として、形状の変形自由度(フレキシブルさ)を向上させることが可能である。
このような織編物形状は複数の圧電単位を含み、圧電素子としての機能を発揮する限り何らの限定は無い。織物形状または編物形状を得るには、通常の織機または編機により製編織すればよい。一枚の布帛に複数の圧電単位を導入する場合は、製織もしくは製編の際に連続して作製しても、別々に作成した複数の布帛を接合することで作製してもよい。
織物の織組織としては、平織、綾織、朱子織等の三原組織、変化組織、たて二重織、よこ二重織等の片二重組織、たてビロードなどが例示される。
編物の種類は、丸編物(緯編物)であってもよいし経編物であってもよい。丸編物(緯編物)の組織としては、平編、ゴム編、両面編、パール編、タック編、浮き編、片畔編、レース編、添え毛編等が好ましく例示される。経編組織としては、シングルデンビー編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフトリコット編、裏毛編、ジャガード編等が例示される。層数も単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。更には、カットパイルおよび/またはループパイルからなる立毛部と地組織部とで構成される立毛織物、立毛編み物であってもよい。
なお、圧電単位が織り組織ないし編み組織に組み込まれて存在する場合、圧電性繊維そのものに屈曲部分が存在するが、圧電素子としての圧電性能を効率よく発現させるためには、圧電性繊維の屈曲部分が小さい方が好ましい。従って、織物と編み物とでは織物の方が好ましい。
この場合でも、上述の通り、圧電性繊維の屈曲部分が小さい方が、圧電性能が効率よく発現することから、織組織としては平織よりは綾織りが好ましく、綾織よりもサテン織(朱子織)が好ましい。特にサテン織(朱子織)のなかでも、飛び数が3〜7の範囲にあると、織組織の保持と圧電性性能とを高い水準で発揮することから好ましい。
なお、織組織は、検出したい形状変化により適宜選択される。例えば曲げを検出したい場合には、平織構造、圧電性繊維と導電性繊維が平行関係であることが好ましく、捩じりを検出したい場合には、朱子織構造、圧電性繊維と導電性繊維が直行関係であることが好ましい。
また、圧電性繊維であるポリ乳酸は帯電しやすいため、誤作動しやすくなる場合がある。このような場合には、信号を取り出そうとする圧電繊維を接地(アース)して使用することもできる。接地(アース)する方法としては信号を取り出す導電性繊維とは別に、導電性繊維を配置することが好ましい。この場合、導電性繊維の体積抵抗率としては10−1Ω・cm以下であることが好ましく、より好ましくは10−2Ω・cm以下、さらに好ましくは10−3Ω・cm以下である。
(複数の圧電素子)
また、圧電素子を複数並べて用いることも可能である。並べ方としても一次元的に一段で並べても、二次元的に重ねて並べても良く、さらには布状に編織して用いたり、組み紐に製紐したりしてもよい。それによって布状、紐状の圧電素子を実現することも可能となる。布状、紐状にするにあたっては、本発明の目的を達成する限り、圧電素子以外の他の繊維と組み合わせて、混繊、交織、交編等を行ってもよく、また、樹脂などに組み込んで使ってもよい。
(積層)
本発明のトランスデューサーは本発明の目的を失わない範囲であれば、他の布帛と積層してもよい。例えば、絶縁性を有する層、導電性を有する層、他のセンシング機能を有する層、耐摩耗性などの耐久性を有する層、粘着層や接着層などの対象物へ固定する層などが挙げられる。
(圧電素子の適用技術)
本発明のトランスデューサーはいずれの様態であっても、表面への接触、圧力、形状変化を電気信号として出力することができる。図2は、本発明のトランスデューサーを用いたデバイスの第1の具体例を示すブロック図である。例えば、本発明のトランスデューサー11と、印加された圧力に応じてトランスデューサー11から出力される電気信号を増幅する増幅手段12と、増幅手段12で増幅された電気信号を出力する出力手段13と、出力手段13から出力された電気信号を外部機器(図示せず)へ送信する送信手段14とからなるデバイス101を構成すれば、トランスデューサー11の表面への接触、圧力、形状変化により出力された電気信号を容易に取り出すことができるので、様々な用途に適用可能である。なお、送信手段14による送信方式を無線によるもの有線によるものにするかは、適用される装置に応じて適宜決定すればよい。
また、増幅手段だけではなく、ノイズを除去する手段や他の信号と組み合わせて処理する手段などの公知の信号処理手段を組み合わせて用いることができる。これらの手段の接続の順序は目的に応じて適宜変えることができる。もちろん、トランスデューサー11から出力される電気信号をそのまま外部機器へ送信した後で信号処理してもよい。
具体的な例としては、帽子や手袋、靴下などを含む着衣、サポーター、ハンカチ状などの形状をした、タッチパネル、人や動物の表面感圧センサー、関節部の曲げ、捩じり、伸縮を感知するセンサーが挙げられる。例えば人に用いる場合には、接触や動きを検出し、医療用途などの関節などの動きの情報収集、アミューズメント用途、失われた組織やロボットを動かすためのインターフェースとして用いることができる。他には、動物や人型を模したぬいぐるみやロボットの表面感圧センサー、関節部の曲げ、捩じり、伸縮を感知するセンサーとして用いることができる。他には、シーツや枕などの寝具、靴底、手袋、椅子、敷物、袋、旗などの表面感圧センサーや形状変化センサーとして用いることができる。
さらには、本発明のセンサーは布帛状であるため、伸縮性と柔軟性があるので、あらゆる構造物の全体あるいは一部の表面に貼付あるいは被覆することにより表面感圧センサー、形状変化センサーとして用いることができる。
また、本発明のトランスデューサーは電気信号を出力として取り出すことができるため、この電気信号を他のデバイスを動かすための電力源あるいは蓄電するなど、発電素子として用いることもできる。図3は、本発明のトランスデューサーを用いたデバイスの第2の具体例を示すブロック図である。例えば、本発明のトランスデューサー11と、印加された圧力に応じてトランスデューサー11から出力される電気信号を増幅する増幅手段12と、増幅手段12で増幅された電気信号を出力する出力手段13とからなるデバイス102を構成すれば、トランスデューサー11の表面への接触、圧力、形状変化により出力された電気信号を他のデバイスを動かすための電力源として用いたりあるいは蓄電装置に蓄電したりすることができる。
また、増幅手段だけではなく、ノイズを除去する手段や他の信号と組み合わせて処理する手段などの公知の信号処理手段を組み合わせて用いることができる。これらの手段の接続の順序は目的に応じて適宜変えることができる。もちろん、トランスデューサー11から出力される電気信号をそのまま外部機器へ送信した後で信号処理してもよい。
このような具体例としては、人、動物、ロボット、機械など自発的に動くものの可動部に用いることによる発電、靴底、敷物、外部から圧力を受ける構造物の表面での発電、流体中での形状変化による発電、などが挙げられる。流体中での形状変化により電気信号を発するために、流体中の帯電性物質を吸着させたり付着を抑制させたりすることも可能である。
一方、本発明のトランスデューサーはいずれの様態であっても、電気信号が入力されることで、力学的な力を発生させることができる。図4は、本発明のトランスデューサーを用いたデバイスの第3の具体例を示すブロック図である。例えば、外部機器(図示せず)から電気信号を受信する受信手段15と、受信手段15により受信した電気信号が印加される本発明のトランスデューサー11とからなるデバイス103を構成すれば、入力された電気信号に応じた力をトランスデューサー11に発生させることができる。
また、増幅手段だけではなく、ノイズを除去する手段や他の信号と組み合わせて処理する手段などの公知の信号処理手段を組み合わせて用いることができる。これらの手段の接続の順序は目的に応じて適宜変えることができる。もちろん、トランスデューサー11から出力される電気信号をそのまま外部機器へ送信した後で信号処理してもよい。
電気信号を入力とする用途の具体的な例としては、布帛状とした圧電素子に電気信号を印加して、布帛表面に載置した対象物を移動させたり、対象物を包んだり、圧縮したり、振動させることができる。また布帛を構成する各圧電素子へ印加する電気信号を制御することによりさまざまな形状を表現することが可能である。さらには、布帛自体が振動することによりスピーカーとして機能させることも可能である。
他の例としては、帽子や手袋、靴下などを含む着衣、サポーター、ハンカチ状などの形状をした、人や動物や物の表面に圧力を与えるアクチュエーター、関節部の曲げ、捩じり、伸縮をサポートするアクチュエーターがある。例えば人に用いる場合には、接触や動きや圧力を与えるアミューズメント用途や失われた組織を動かすことができる。他には、動物や人型を模したぬいぐるみやロボットの表面を膨らませたり、伸ばしたりするアクチュエーター、関節部に曲げ、捩じり、伸縮などの動きを与えるアクチュエーターとして用いることができる。他には、シーツや枕などの寝具、靴底、手袋、椅子、敷物、袋、旗などの表面を動かすアクチュエーターや、電気信号で形状変化するハンカチ、風呂敷、袋など布状のあらゆる形状のアクチュエーターとして用いることができる。
さらには、本発明のアクチュエーターは布帛状であるため、伸縮性と柔軟性があるので、あらゆる構造物の全体あるいは一部の表面に貼付あるいは被覆することにより表面形状を変えるアクチュエーターとして用いることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に記載するが本発明はこれによって何らの限定を受けるものではない。各物性は以下の方法により測定した。
(1)ポリ乳酸の光学純度:
布帛を構成する1本(マルチフィラメントの場合は1束)のポリ乳酸繊維0.1gを採取し、5モル/リットル濃度の水酸化ナトリウム水溶液1.0mL/メタノール1.0mLを加え、65℃に設定した水浴振とう器にセットして、ポリ乳酸が均一溶液になるまで30分程度加水分解を行い、さらに加水分解が完了した溶液に0.25モル/リットルの硫酸を加え中和し、その分解溶液を0.1mL採取して高速液体クロマトグラフィー(HPLC)移動相溶液3mLにより希釈し、メンブレンフィルター(0.45μm)によりろ過した。この調整溶液のHPLC測定を行い、L−乳酸モノマーとD−乳酸モノマーの比率を定量した。1本のポリ乳酸繊維が0.1gに満たない場合は、採取可能な量に合わせ他の溶液の使用量を調整し、HPLC測定に供するサンプル溶液のポリ乳酸濃度が上記と同等から100分の1の範囲になるようにした。
<HPLC測定条件>
カラム:住化分析センター社製「スミキラル(登録商標)」OA−5000(4.6m
mφ×150mm)、
移動相:1.0ミリモル/リットルの硫酸銅水溶液
移動相流量:1.0ミリリットル/分
検出器:UV検出器(波長254nm)
注入量:100マイクロリットル
L乳酸モノマーに由来するピーク面積をSLLAとし、D−乳酸モノマーに由来するピーク面積をSDLAとすると、SLLAおよびSDLAはL−乳酸モノマーのモル濃度MLLAおよびD−乳酸モノマーのモル濃度MDLAにそれぞれ比例するため、SLLAとSDLAのうち大きい方の値をSMLAとし、光学純度は下記式1で計算した。
光学純度(%) = SMLA÷(SLLA+SDLA)×100 (1)
(2)繊維の伸度、強度
JIS L1013に準拠して測定した。
(ポリ乳酸の製造)
実施例において用いたポリ乳酸は以下の方法で製造した。
L−ラクチド((株)武蔵野化学研究所製、光学純度100%)100重量部に対し、オクチル酸スズを0.005重量部加え、窒素雰囲気下、撹拌翼のついた反応機にて180℃で2時間反応させ、オクチル酸スズに対し1.2倍当量のリン酸を添加しその後、13.3Paで残存するラクチドを減圧除去し、チップ化し、ポリ−L−乳酸(PLLA1)を得た。得られたPLLA1の重量平均分子量は15.2万、ガラス転移点(Tg)は55℃、融点は175℃であった。
(圧電性繊維)
230℃にて溶融させたPLLA1を24ホールのキャップから16.8g/minで吐出し、1300m/minにて引き取り、引き続き80℃、1.54倍に延伸し、125℃で熱固定処理することにより84dTex/24filamentのマルチフィラメント圧電性繊維1を得た。圧電性繊維1の伸度は17%、強度は2.8cN/dtexであった。
(導電性繊維)
体積抵抗率が1.1×10−3Ω・cmである三ツ冨士繊維工業製の銀メッキナイロン 品名『AGposs』を導電性繊維2とした。導電性繊維2の伸度は36%、強度は3.4cN/dtexであった。
東邦テナックス(株)製の炭素繊維マルチフィラメントである品名『HTS40 3K』を導電性繊維2aとして用いた。当該導電性繊維2aは直径7.0μmのフィラメント3000本を1束としたマルチフィラメントであり、伸度は1.1%、強度24cN/dtexであった。
(絶縁性繊維)
280℃にて溶融させたポリエチレンテレフタレートを24ホールのキャップから22g/minで吐出し、800m/minにて引き取った。この未延伸糸を80℃、2.5倍に延伸し、180℃で熱固定処理することによりすることにより84dTex/24フィラメントの絶縁性繊維3を得た。絶縁性繊維3の伸度は22%、4.2cN/dtexであった。
実施例1
図1に示すように経糸に絶縁性繊維3を配し、緯糸に圧電性繊維1、導電性繊維2、絶縁性繊維3に配した平織物1を作製した。
平織物1を肘部に両面テープで固定し、平織物1中の圧電性繊維1を挟む一対の導電性繊維2を信号線としてオシロスコープ(横河電機(株)製デジタルオシロスコープDL6000シリーズ商品名『DL6000』)に接続し、当該信号線を繋いだ状態で肘を曲げたところ、違和感なく曲げ伸ばし運動が可能であり、腕の動きに合わせて電圧信号が得られた。
比較例1
緯糸の導電性繊維2を導電性繊維2aに変えた以外は実施例1と同様にして平織物2を作製した。
平織物2を肘部に両面テープで固定し、平織物2中の圧電性繊維1を挟む一対の導電性繊維2aを信号線としてオシロスコープ(横河電機(株)製デジタルオシロスコープDL6000シリーズ商品名『DL6000』)に接続し、当該信号線を繋いだ状態で肘を曲げたところ、曲げる時に抵抗が大きく、複数回曲げ伸ばし運動をしたところ、両面テープがはがれ継続的に電圧信号を得ることができなかった。
1 圧電性繊維
2 導電性繊維
3 絶縁性繊維
11 トランスデューサー
12 増幅手段
13 出力手段
14 送信手段
15 受信手段
101、102、103 デバイス

Claims (16)

  1. 導電性繊維および圧電性繊維が電気的接続を提供するように略同一平面上に配置されている圧電単位を含む、電気信号を出力または入力とするトランスデューサーであって、該導電性繊維および該圧電性繊維はいずれも伸度が3%以上であることを特徴とするトランスデューサー。
  2. さらに絶縁性繊維が前記略同一平面上に配置されており、該絶縁性繊維の伸度も3%以上である、請求項1記載のトランスデューサー。
  3. 前記圧電単位は2本の前記導電性繊維および1本の前記圧電性繊維を含み、該導電性繊維、該圧電性繊維および該導電性繊維が、この順序に配置されている、請求項1または2記載のトランスデューサー。
  4. 前記導電性繊維および前記圧電性繊維が互いに物理的に接する接点を有している、請求項1または2記載のトランスデューサー。
  5. 前記圧電単位中の導電性繊維が他の圧電単位中の導電性繊維および/または圧電性繊維に対して電気的接続しないように、絶縁性繊維が配置されている、請求項1または2記載のトランスデューサー。
  6. 前記圧電性繊維が主としてポリ乳酸を含む、請求項1または2記載のトランスデューサー。
  7. 前記圧電性繊維が主として光学純度99%以上のポリ−L−乳酸またはポリ−D−乳酸を含む、請求項1または2記載のトランスデューサー。
  8. 前記圧電性繊維が一軸配向し且つ結晶を含む、請求項1または2記載のトランスデューサー。
  9. 前記導電性繊維が金属メッキ繊維である、請求項1または2記載のトランスデューサー。
  10. 複数の前記圧電単位を含有する織編物である、請求項1または2記載のトランスデューサー。
  11. 複数の前記圧電単位を含有する織物であって、その織組織が平織、綾織、サテン織およびそれらの複合組織である、請求項10記載のトランスデューサー。
  12. 複数の前記織物を組み合わせて用いる、請求項11記載のトランスデューサー。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のトランスデューサーと、
    印加された圧力に応じて前記トランスデューサーから出力される電気信号を増幅する増幅手段と、
    前記増幅手段で増幅された電気信号を出力する出力手段と、
    を備えるデバイス。
  14. 前記出力手段から出力された電気信号を外部機器へ送信する送信手段をさらに備える請求項13に記載のデバイス。
  15. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のトランスデューサーと、
    印加された圧力に応じて前記トランスデューサーから電気信号を出力する出力手段と、
    前記出力手段から出力された電気信号を外部機器へ送信する送信手段と、
    を備えるデバイス。
  16. 電気信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した電気信号が印加される、請求項1〜12のいずれか一項に記載のトランスデューサーと、
    を備えるデバイス。
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