JP2016211016A - 無方向性電磁鋼板用熱延板とその製造方法および磁気特性が優れた無方向性電磁鋼板とその製造方法 - Google Patents

無方向性電磁鋼板用熱延板とその製造方法および磁気特性が優れた無方向性電磁鋼板とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Pの粒界偏析による磁束密度の向上と固溶Cによる磁束密度の向上を両立させることによって磁気特性が優れた無方向性電磁鋼板を得る。
【解決手段】質量%で2.0%≦Si≦4.0%、0.01%≦Al≦3.0%、0.05%≦Mn≦2.5%、0.03%≦P≦0.12%、0.001%≦C≦0.005%、S≦0.005%、N≦0.005%を含有し、残部がFeおよび不純物元素からなり、固溶C濃度が0.001mass%以上、0.005mass%以下であり、結晶粒界におけるP/Fe原子比が0.01以上、0.05以下である、無方向性電磁鋼板用熱延板。Pが粒界偏析する温度とCが粒界偏析する温度(固溶Cが減少する温度)が異なることに着目し、各温度域を別々に制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車に搭載される駆動モータや、二輪車および家庭用コージェネレーションシステムに搭載される小型発電機など、高いエネルギー効率と小型・高出力化を同時に要求される電気機器の鉄心の素材に好適な無方向性電磁鋼板およびその製造方法に関する。本発明は、さらに、無方向性電磁鋼板に用いられる無方向性電磁鋼板用熱延板とその製造方法に関する。
高効率モータには、低鉄損と高磁束密度を両立した無方向性電磁鋼板が要求される。近年、高効率モータへの要求が高まっており、特に高周波域での低鉄損と高磁束密度を両立した無方向性電磁鋼板への要求が強くなる傾向にある。無方向性電磁鋼板の高周波域における低鉄損化の手段には、Si、Alなどの合金元素添加による高比抵抗化があるが、磁束密度が低下する傾向がある。磁束密度を向上させるため、固溶Cによる冷延パス間時効を活用する技術と、高P材にバッチ焼鈍炉での熱延板焼鈍を施し、Pの粒界偏析を活用する技術が知られている。例えば特許文献1には、二回以上の冷間圧延のパス間において50〜300℃の温度で1〜10minの時効処理を行うことにより固溶Cを残存させることにより、圧延方向に高い磁束密度を有する無方向性電磁鋼板を製造する方法が開示されている。また、例えば特許文献2には、冷延前鋼板の粒界にPを偏析させることにより冷延後の集合組織を改善し、高い磁束密度を有する無方向性電磁鋼板を製造する方法が開示されている。
特開2011-256426号公報 特開2005-200756号公報
本発明者らは、Pの粒界偏析を活用して磁束密度を向上させる技術と、冷延パス間時効によって固溶Cを活用して磁束密度を向上させる技術を同時に活用することについて検討した。
そして、その検討初期において、この組合せには以下のような問題が存在することを認識した。すなわち、高P材で冷延時にPが粒界に偏析していると冷延焼鈍後の磁束密度は向上するが、冷延前にPを粒界に偏析させるためには熱延巻取り後または熱延焼鈍後の冷却速度を低速にする必要がある。しかしながら、熱延焼鈍後の冷却速度が低速であると鋼中の固溶Cが得られなくなり、冷延パス間の時効処理による磁束密度向上が達成できなくなる。また、Pを粒界に偏析させた高P材はもともと冷延性が低下する懸念を有しているが、冷延パス間時効により鋼板は硬化するため冷延性はさらに低下し、熱延焼鈍後の冷却速度が低速であると粒界にセメンタイトが形成し、冷延性は顕著に低下してしまう。
一方、熱延板で固溶Cを残存させるためには熱延板焼鈍後の冷却速度を高速にする必要がある。しかしながら、熱延焼鈍後の冷却速度が高速であるとPの粒界偏析による磁束密度の向上が達成できなくなってしまう。このように、熱延板に対しての冷却速度の制御指針が逆であることに加え、CおよびPのそれぞれの作用により冷延性が低下して板破断が危惧されるため、固溶Cによる冷延パス間時効とP偏析を同時に活用するには特に熱延板における冷却およびそこでの元素偏析に関する新たな技術開発が必要であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、Pの粒界偏析による磁束密度の向上と固溶Cによる磁束密度の向上を両立させることによって磁気特性が優れた無方向性電磁鋼板を得ることを目的としている。
上述したように、Pの粒界偏析と固溶C(冷延パス間時効)は、どちらも集合組織改善に効果的であるが、熱延での冷却をそれぞれ緩冷、急冷とする必要があり、両立は困難である。またどちらも冷延性が低下し同時活用を阻害する。本発明では、Pが粒界偏析する温度とCが粒界偏析する温度(固溶Cが減少する温度)が異なることに着目し、各温度域を別々に制御する。結果として、集合組織改善と冷延性低下回避を両立する適度な粒界Pが確保され、さらに粒界PがCの粒界偏析を抑制(サイトコンペティション)し、結果として固溶Cも効率的に確保できるようになる。本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]
質量%で
2.0%≦Si≦4.0%、
0.01%≦Al≦3.0%、
0.05%≦Mn≦2.5%、
0.03%≦P≦0.12%、
0.001%≦C≦0.005%、
S≦0.005%、
N≦0.005%
を含有し、残部がFeおよび不純物元素からなり、
固溶C濃度が0.001mass%以上、0.005mass%以下であり、結晶粒界におけるP/Fe原子比が0.01以上、0.05以下である、無方向性電磁鋼板用熱延板。
[2]
鋼板の表面ヴィッカース硬度Hとシャルピー遷移温度T(℃)が下記式(1)を満足する、[1]に記載の無方向性電磁鋼板用熱延板。
T(℃)≦4.5×(225-H) ・・・ 式(1)
[3]
質量%で
2.0%≦Si≦4.0%、
0.01%≦Al≦3.0%、
0.05%≦Mn≦2.5%、
0.03%≦P≦0.12%、
0.001%≦C≦0.005%、
S≦0.005%、
N≦0.005%
を含有し、残部がFeおよび不純物元素からなり、
{200}面のX線積分強度I200と{222}面のX線積分強度I222との比I200/I222が1.00以上であり、
結晶方位分布関数における{φ1,Φ,φ2}={25°,0°,45°}の強度が6.00以上であり、かつ、{φ1,Φ,φ2}={30°,55°,45°}の強度が5.00未満を満足し、
1,Φ,φ2}={25°,0°,45°}の強度≧{φ1,Φ,φ2}={20°,20°,45°}の強度
を満足し、
結晶粒径が30μm以上、板厚が0.10mm以上0.50mm以下である、無方向性電磁鋼板。
[4]
[1]または[2]に記載の無方向性電磁鋼板用熱延板を製造する方法であって、
質量%で
2.0%≦Si≦4.0%、
0.01%≦Al≦3.0%、
0.05%≦Mn≦2.5%、
0.03%≦P≦0.12%、
0.001%≦C≦0.005%、
S≦0.005%、
N≦0.005%
を含有し、残部がFeおよび不純物元素からなる鋼片を熱間圧延して焼鈍した後、500℃以上の温度域を、10℃/s以上、100℃/s以下の冷却速度で冷却し、500℃未満の温度域を、500℃以上の温度域における冷却速度よりも大きい冷却速度で冷却する、無方向性電磁鋼板用熱延板の製造方法。
[5]
[1]または[2]に記載の無方向性電磁鋼板用熱延板を製造する方法であって、
質量%で
2.0%≦Si≦4.0%、
0.01%≦Al≦3.0%、
0.05%≦Mn≦2.5%、
0.03%≦P≦0.12%、
0.001%≦C≦0.005%、
S≦0.005%、
N≦0.005%
を含有し、残部がFeおよび不純物元素からなる鋼片を熱間圧延して700℃以上で巻き取りを行い、500℃以上の温度域を、10℃/s以上、100℃/s以下の冷却速度で冷却し、500℃未満の温度域を、500℃以上の温度域における冷却速度よりも大きい冷却速度で冷却する、無方向性電磁鋼板用熱延板の製造方法。
[6]
[1]または[2]に記載の無方向性電磁鋼板用熱延板を冷間圧延し、仕上焼鈍して無方向性電磁鋼板を製造する方法であって、
前記冷間圧延をトータル圧下率が75%以上、95%以下の多パス圧延とし、各パス間にて100℃〜400℃で1〜60minの時効処理を施す、無方向性電磁鋼板の製造方法。
[7]
冷間圧延し、脱炭焼鈍を実施した後、仕上焼鈍する、[5]に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
本発明によれば、Pの粒界偏析による磁束密度の向上と固溶Cによる磁束密度の向上を両立させることによって磁気特性が優れた無方向性電磁鋼板を得ることが可能となる。
実験1における冷間圧延の説明図である。 実験1における磁束密度に及ぼすパス間時効実施の影響の説明図である。(プロット上部の数字は冷間圧延材からの向上量を示す。) 実験1における仕上焼鈍後の集合組織に及ぼすパス間時効の影響(φ2=45°)を示す結晶方位強度の説明図であり、(a)は時効省略、(b)時効実施の場合である。 実験2における冷間圧延の説明図である。 実験2における磁束密度に及ぼすトータル冷延率と時効の影響の説明図であり、(a)圧延方向から0°、(b)圧延方向から22.5°、(c)圧延方向から45°、(d)圧延方向から67.5°、(e)圧延方向から90°である。 参考例における冷間圧延の説明図である。 参考例における磁束密度に及ぼす時効とPの影響(2.0Si-0.2Mn-0.3Alベース)の説明図であり、(a)板厚0.25mm(トータル冷延率:87.5%相当)、(b)板厚0.20mm(トータル冷延率:90.0%相当)である。 参考例における磁束密度に及ぼす時効とPの影響(2.5Si-0.2Mn-1.0Alベース)であり、(a)板厚0.25mm(トータル冷延率:87.5%相当)、(b)板厚0.20mm(トータル冷延率:90.0%相当)である。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明の無方向性電磁鋼板用熱延板および無方向性電磁板は、以下の成分組成を有する。なお、鋼の成分組成について、「%」は「質量%」である。
2.0%≦Si≦4.0%
Siは、鋼の固有抵抗を増加させ、また、鉄損を低減する作用を呈する。この作用を得るためには、2.0%以上が必要である。一方、Siが4.0%を超えると、鋼が脆化し、圧延性が低下する。従って、Siは、2.0〜4.0%とする。好ましくは、2.0〜3.5%である。
0.01%≦Al≦3.0%
Alは、脱酸材として有効であり、更に、窒化物を粗大にして無害化することもできる。また、Siと同様に、鋼の固有抵抗を増加させ、鉄損を低減させる。これらの作用を得るためには、0.01%以上が必要である。しかし、3.0%を超えると、鋼が脆化し、圧延性が低下する。従って、Alは、0.01〜3.0%とする。好ましくは、0.2〜2.0%である。
0.05%≦Mn≦2.5%
Mnは、鋼の固有抵抗を高め、また、硫化物を粗大化して無害化する作用を呈する。この作用を得るためには、0.05%以上が必要である。一方、Mnが2.5%を超えると、磁束密度の低下及びコストの上昇を招くとともに、冷延時に割れ易くなる。従って、Mnは、0.05〜2.5%とする。好ましくは、0.1〜0.5%である。
0.03%≦P≦0.12%
Pは磁束密度を向上させる効果を有している。高磁束密度化効果を得る観点から、P含有量は0.03%以上とする。一方、P含有量が0.12%超では、冷間圧延時に破断を生じる可能性がある。したがって、P含有量は、0.03〜0.12%とする。
0.001%≦C≦0.005%、
Cは、鋼中に固溶Cとして存在して冷間圧延時のパス間の時効による集合組織改善効果を発現することにより、磁束密度を向上させる。その効果を得るために、Cは0.001%以上とする。一方、含有量が0.005%を超えると微細な炭化物が析出して磁気特性が劣化するので、C含有量は0.005%以下とする。好ましくは、0.002〜0.005質量%である。
残部はFeおよび不純物である。不純物のうち、S、Nは、析出物を形成して、焼鈍中の粒成長を妨げ、磁性を劣化させるので、いずれの元素も、0.005%以下とする。
本発明の無方向性電磁鋼板用熱延板は、以上の成分組成を有し、固溶C濃度が0.001mass%以上、0.005mass%以下であり、結晶粒界におけるP/Fe原子比が0.01以上、0.05以下である。
固溶C濃度が0.001mass%以上、0.005mass%以下
固溶C濃度が0.001mass%未満では、固溶Cによる磁束密度の向上が不十分である。一方、0.005mass%を超えると粒界にセメンタイトが形成し、冷延性が低下する。また、相変態する恐れもあり、熱延板焼鈍工程で相変態すると、冷延工程にて相変態しない場合に比べて{111}<uvw>方位が極めて強く発達し、仕上焼鈍板の{111}<uvw>方位が増加する。この方位は磁気特性を劣化させる方位であるので、発達させないことが望ましい。固溶C量は、種々の時効前後の試料を内部摩擦法にてスネークピーク値Qmax-1を測定し、下記式(2)、(3)の関係から求めればよい。
固溶C量(mass%)=K×Qmax-1 ・・・ 式(2)
K=1.55×{Mn量(mass%)}1/2+1.35 ・・・ 式(3)
結晶粒界におけるP/Fe原子比が0.01以上、0.05以下
結晶粒界におけるP/Fe原子比が0.01未満では、Pの粒界偏析を活用した磁束密度の向上が不十分である。一方、0.05を超えると冷間圧延時に破断を生じる可能性がある。P/Fe原子比は2.0mmt×20mmL×3mmWの試料をオージェ電子分光装置内に入れて液体窒素にて試料を冷却し、試料を破断させた。試料の粒界破壊した破面を探し出し、その粒界面におけるFe、 P量を分析し、P/Fe原子比を求めればよい。
また、本発明の無方向性電磁鋼板用熱延板は、鋼板の表面ヴィッカース硬度Hとシャルピー遷移温度T(℃)が下記式(1)を満足することが望ましい。
T(℃)≦4.5×(225-H) ・・・ 式(1)
本発明は前述のように固有抵抗を高めるためSi、Alを比較的高濃度で含有した鋼種において、磁束密度を向上させるためにPと固溶Cを活用することを特徴とし、圧延性を合わせて課題解決するものである。これら元素の含有量は、これら元素の固溶強化およびセメンタイトによる鋼板の硬化を考えて適切に設計する必要がある。本発明ではこの硬化を鋼板の表面ヴィッカース硬度Hで代表させ、圧延性と関連するシャルピー遷移温度T(℃)との関連で発明を好ましく限定することが可能であり、上記式(1)を満足する場合に、良好な磁気特性と圧延性のバランスが得られる。
また、本発明の無方向性電磁板は、以上の成分組成を有し、{200}面のX線積分強度が2.0以上、{222}面のX線積分強度が10.0以下であり、結晶粒径が30μm以上、板厚が0.10mm以上0.50mm以下である。
{200}面のX線積分強度が2.0以上、{222}面のX線積分強度が10.0以下
{200}面のX線積分強度が多いほど、磁気特性に好ましい集合組織になるので、{200}面のX線積分強度は2.0以上とする。一方、{222}面のX線積分強度が多いほど、磁気特性に好ましくない集合組織になるので、{222}面のX線積分強度は10.0以下とする。試料作製方法は、鋼板を切り出し、試料表面を化学研磨により測定する板厚まで減厚すればよい。また、定量化方法は作製した試料をエックス線回折装置にて{200}面、{110}面、{211}面の極点図を測定し、ODFを作成してから、{200}面、{222}面の積分強度を求める。板厚方向の集合組織のばらつきが大きい場合には、例えば板厚表面から1/10の位置、1/4の位置の部分の集合組織を測定し、結果を平均すればよい。
結晶粒径が30μm以上
結晶粒径が30μm未満では、良好な磁気特性が得られない。従って、結晶粒径は30μm以上とする。方法は、長手方向と板厚保方向の断面における金属組織を50倍程度で撮影し、線分法で測定すればよい。
板厚が0.10mm以上0.50mm以下
板厚薄手化により鉄損が減少する。そのため、低鉄損と高磁束密度を両立する観点から、板厚は0.10〜0.50mmとする。
次に、製造方法について説明する。
本発明では、先に述べた成分組成の鋼を、連続鋳造法あるいは鋼塊を分塊圧延する方法など一般的な方法により鋼片(スラブ)とし、熱間圧延を施す。熱間圧延の際のスラブ加熱温度は特に限定されるものではないが、コストおよび熱間圧延性の観点から1000〜1300℃とすることが好ましい。より好ましくは1050〜1250℃である。また、熱間圧延の各種条件は、熱延板焼鈍を実施する場合は特に限定されるものではなく、例えば仕上げ温度が700〜950℃、巻き取り温度が750℃以下など、一般的な条件に従って行えばよい。
熱間圧延後は、熱延板焼鈍を施す場合と、熱延板焼鈍を施さない場合のいずれでも良い。熱延板焼鈍を施す場合は、熱延板焼鈍は、例えば950℃以上1050℃以下で10秒間以上3分間以下保持する連続焼鈍にて実施する。熱延板焼鈍温度が上記範囲を超えると設備への負荷が大きくなり、熱延板焼鈍時間が上記範囲を超えると生産性の劣化を招く。熱延板焼鈍温度および熱延板焼鈍時間が上記範囲を下回ると磁気特性向上の効果が小さくなる。
そして熱延板焼鈍後、500℃以上の温度域を、10℃/s以上、100℃/s以下の冷却速度で冷却し、500℃未満の温度域を、500℃以上の温度域における冷却速度よりも大きい冷却速度で冷却して、無方向性電磁鋼板用熱延板を製造する。
また一方、熱延板焼鈍を施さない場合は、熱間圧延して700℃以上で巻き取った後、500℃以上の温度域を、10℃/s以上、100℃/s以下の冷却速度で冷却し、500℃未満の温度域を、500℃以上の温度域における冷却速度よりも大きい冷却速度で冷却して、無方向性電磁鋼板用熱延板を製造する。巻き取り温度は750℃以上とすることが望ましい。
本発明では、Pが粒界偏析する温度とCが粒界偏析する温度(固溶Cが減少する温度)が異なることに着目し、それぞれの元素にとって効果的な温度域の冷却速度を別々に制御する。これにより、適度なPの粒界偏析を確保し、P偏析による集合組織改善効果を得ると同時に冷延性低下を回避する。同時にPが粒界を占有するため、Cが粒界に偏析しにくくなり(サイトコンペティション)、結果として固溶Cの確保も達成できる。
Pの粒界偏析を冷延破断しない程度にし、かつP偏析により磁束密度が向上するため、熱間圧延して焼鈍した後の冷却過程において、500℃以上における冷却速度を10℃/s以上、100℃/s以下とする。好ましくは80℃/s以下、より好ましくは50℃/s以下とする。10℃/s以上としたのは、冷延中においてP偏析による破断を抑制するためである。100℃/s以下としたのは、P偏析により磁束密度を向上効果をえるためである。
さらに固溶Cによるパス間時効効果を十分発揮させるため、熱間圧延して焼鈍した後の冷却過程において、500℃未満における冷却速度を、500℃以上の温度域における冷却速度よりも大きくしてCを粒内に十分固溶させる。粒内に多く固溶させたCを転位に固着させて磁束密度向上を狙う。これらの観点から、500℃以下における冷却速度は20℃/s以上、好ましくは50℃/s以上、より好ましくは100℃/s以上とする。
更に本発明では、以上のようにして製造した無方向性電磁鋼板用熱延板について、時効処理を挟む2パス以上の冷間圧延を施し、次いで、仕上げ焼鈍して無方向性電磁鋼板を製造する。また、こうして無方向性電磁鋼板に、必要に応じて、絶縁被膜処理を施しても良い。ここで、冷間圧延は、トータル圧下率が75%以上、95%以下の多パス圧延とし、各パス間にて100℃〜400℃で1〜60minの時効処理を施す。
トータル圧下率が75%以上、95%以下の多パス圧延
時効処理を挟む2パス以上の冷間圧延を行うことにより、冷間圧延が1回の場合より高い磁束密度を得ることができる。トータル圧下率は製造上の制約から定められる。例えば熱延板厚を2.0mmとすると、無方向性電磁鋼板の板厚保である0.10mm以上0.50mm以下を得るためには圧下率が75%以上、95%以下になる。
各パス間にて100℃〜400℃で1〜60minの時効処理
冷間圧延のパス間に100〜400℃で1〜60minの時効処理を施すことによって、圧延方向に高い磁束密度を有する無方向性電磁鋼板を製造することができる。時効処理条件は、好ましくは100〜300℃で1〜60min、より好ましくは100〜250℃で1〜60min、さらに好ましくは150〜250℃で1〜60minである。Cが拡散でき、転位が拡散し難いことを両方満足させる観点から温度は100℃〜400℃とした。時間は、Cが転位を固着する頻度を稼ぐために1〜60minとした。なお、時間の上限(60min)は生産性の観点からの上限である。
また、冷間圧延後に脱炭焼鈍して固溶Cを無くし、さらに仕上焼鈍しても良い。これは、鋼板中に一定量以上の炭素があると、現実の電気機器運転中においては、鉄心の温度が150℃〜200℃まで上昇する場合があることから、時効効果により鉄心の磁気特性が劣化する問題を確実に防ぐ目的で行う。条件は通常行われている操業条件で構わない。
以下、実施例を例示して、本発明を具体的に説明する。
[実験1]
質量%で、Si:2.95%、Mn:0.2%、Al:0.5%の実機熱延板(板厚1.8mm)に1000℃で1min均熱する熱延板焼鈍を施し圧延した。その後1000℃で30s均熱する仕上焼鈍を施し、750℃で2h均熱するひずみ取り焼鈍を施した。55mm角磁気測定試験を採取し、LおよびC方向の5000A/mにおける磁束密度B50を測定した。
ここで、圧延工程について説明する。冷延途中の種々の板厚(1.8、 1.6、 1.2、 0.8、 0.5mm)を得たときに200℃で5min保持するパス間時効を実施した後、水冷し室温で冷延した(図1)。
時効実施により、LおよびC方向の磁束密度が向上する(図2)。このメカニズムは、仕上焼鈍後の集合組織における、{111}<112>方位({φ1,Φ,φ2}={30°,55°,45°})の低減と{100}<012>方位近傍({φ1,Φ,φ2}={20〜25°,0°,45°})の増加に起因する(図3)。
[実験2]
質量%で、Si:2.95%、Mn:0.2%、Al:0.5%の鋼をラボで真空溶解して、板厚2.0mmの熱延板を作製し、これに1000℃で1min均熱する熱延板焼鈍を施して圧延した。その後1000℃で30s均熱する仕上焼鈍を施し、750℃で2h均熱するひずみ取り焼鈍を施した。55mm角磁気測定試験を採取し、圧延方向から0、22.5、45、67.5、90°傾けた角度における磁束密度B50を測定した。
ここで、圧延工程について説明する。冷延途中の種々の板厚(2.0、 1.6、 1.2、 0.8、 0.5mm)を得たときに200℃で5min保持するパス間時効を実施した後、水冷し室温で冷延した。仕上板厚0.8mmはそのまま冷間圧延を完了とし仕上板厚0.5mm以下のものは、板厚0.5mm到達後そのまま仕上板厚(0.5、0.35、0.30、0.25、0.20、0.15mm)まで冷間圧延した(図4)。
図5に磁束密度に及ぼすトータル冷延率*の影響を示す。冷延率75%以上では、圧延方向から45°傾いた方向以外は時効実施により磁束密度が向上する。なお、トータル冷延率=100×(1-仕上焼鈍板の板厚/熱延板の板厚)である。
[実験3]
表1に示す化学組成の鋼を真空溶解した。1100℃で加熱して熱間圧延し、板厚2.0mmに仕上、750℃で巻き取った。この熱延板を1000℃で30s均熱する熱延板焼鈍を施し、500℃以上における冷却速度を20℃/sで炉冷、500℃未満における冷却速度を100℃/sで水冷した。
熱延焼鈍板から、固溶C量を調べるためのエイジングインデックス用試料と、粒界P偏析量を調べるためのオージェ電子分光用試料を切り出して作製しそれぞれ、固溶C量とP/Fe原子比を調べた。その結果を表2に示す。
鋼No.1〜7は固溶C量が全固溶し、粒界P/Feも適正範囲あるが、鋼No.8はC含有量が多く、Cが全固溶していなかった。鋼No.9、10はそれぞれ粒界P量が適正範囲になかった。
[実験4]
表1に示した鋼No.1と8を用いて、熱延後の巻き取り時の冷却速度の影響および熱延板焼鈍後の冷却速度が及ぼす固溶C量と粒界P/Feへの影響を調べた。また、SEMでセメンタイトを観察し、数密度を測定した。さらに、シャルピー衝撃試験により、延性−脆性遷移温度(以下、遷移温度)を求め、断面の1kgにおけるヴィッカース硬度、硬度パラメータ「4.5×(225-H)」を表3に示す。
条件1-e、1-jは500℃以上における冷却速度が速すぎて粒界P/Feが低かった。条件8-a〜8-lは500℃未満における冷却速度を制御してもCが全固溶せず、セメンタイトが析出していた。また、シャルピー遷移温度が硬度パラメータの値を上回っていた。これらに対し、条件1-a、 1-b、 1-c、 1-d、 1-f、 1-g、 1-h、 1-iは固溶C、粒界P/Feは適正範囲にあった。
[実験5]
実験3にて作製した表2に記載の熱延板焼鈍板を用いて冷間圧延を多パス圧延で行い、板厚0.25mm(圧下率87.5%)に仕上げた。200℃で300s保持するパス間時効を板厚1.8、 1.6、 1.2、 0.8、 0.5mmのときに実施した。また、比較材としてパス間時効を省略した通常冷延材も用意した。これらの冷延板を1000℃で30s保持する仕上焼鈍を行い、圧延方向から0°、22.5°、45°、67.5°、90°傾けた方向の5000A/mにおける磁束密度B50(0)、B50(22.5)、B50(45)、B50(67.5)、B50(90)と、400Hzで1.0Tまで磁化した時の鉄損W10/400(0)、W10/400(22.5)、W10/400(45)、W10/400(67.5)、W10/400(90)を測定した。これらの結果から、下記式(4)と(5)を用いて、B50とW10/400の全周平均を求めた。
B50={B50(0)+2×B50(22.5)+2×B50(45)+2×B50(67.5)+B50(90)}/8 ・・・ (4)
W10/400={W10/400 (0)+2×W10/400 (22.5)+2×W10/400 (45)+2×W10/400 (67.5)+ W10/400 (90)}/8 ・・・ (5)
また、板厚中心層の{200}面、{110}面、{211}面のX線積分強度を測定し、結晶方位分布関数ODFを求め、{200}面の積分強度、{222}面の積分強度、{φ1,Φ,φ2}={25°,0°,45°}({100}<012>方位近傍に相当)の強度、{φ1,Φ,φ2}={30°,55°,45°}({111}<112>方位に相当)の強度、{φ1,Φ,φ2}={20°,20°,45°}({411}<148>方位近傍に相当)の強度を評価した。結果を表4に示す。
いずれの鋼No.でもパス間時効した子番1は、パス間時効しなかった子番2に比べ{200}面のX線積分強度は増加したが、{222}面は減少した。また、その比I200/I222は、パス間時効した子番1では1.00以上あったのに対し、パス間時効しなかった子番2では1.00未満であった。これらの結果は、パス間時効により、磁気特性に好ましい{100}<012>方位の強度が増加して、磁気特性に好ましくない{111}<112>方位の強度が減少し、磁束密度B50が増加した。また、特性が良好であった試料(実施例)では、結晶方位分布関数の{100}<012>方位の強度は6.00以上かつ、{111}<112>方位の強度は5.00未満、かつ{100}<012>方位の強度が{411}<148>方位の強度を上回っていることが分かった。なお、{411}<148>方位も{100}面に近い方位であるため、磁気特性に好ましい方位ではあるが、{100}<012>方位の方が磁気特性に好ましいため、高い磁束密度B50を得るためには{100}<012>方位の強度を高める方が望ましい。これに対し、特性が良好でなかった試料(比較例)では、結晶方位分布関数の{100}<012>方位の強度は6.00未満、かつ、{111}<112>方位の強度は5.00以上あり、かつ、{100}<012>方位の強度が{411}<148>方位の強度を下回っていることが分かった。鋼No.8は固溶Cが基底値を超え、かつセメンタイトが析出したため、鋼No.10はP/Fe比が表2に示した通り規定値を超えたために圧延中に破断した。通常P含有量である鋼No.9-1、9-2とPを0.078%含有する鋼No.1-1、1-2に着目すると、表2に示した通り粒界P/Feが高いことによって、表3の通り磁束密度B50は増加したが、{100}<012>方位の強度は{411}<148>方位の強度よりも低かった。従って、実施例の特性を得るためには、表2に代表される素材を用いて、冷間圧延中にパス間時効を施す製法が必要である。
[実験6]
磁気特性へのパス間時効温度の影響とパス間時効時間の影響を調べるため、表3に示した鋼No.1-gと8-gを用いて、冷間圧延中の板厚1.8、1.6、1.2、0.8、0.5mmのときにパス間時効を実施し、1000℃で30s均熱する仕上焼鈍を施した。結果を表5に示す。B50とW10/400は実験5と同様の方法で測定し、全周平均を式(4)と式(5)から求めて評価した。
鋼No.8-g-1〜10は圧延中に破断した。これは表3に示した通り、シャルピー遷移温度と硬度パラメータの関係を満足しなかったためである。鋼No.1-g-10は鋼No.1-g-9と比べて時効時間は長いものの、磁束密度向上効果が得られなかった。これらに対し、鋼No.1-g-1〜9はパス間時効によって磁気特性が向上した。
[参考例](旧住金研究報告RE07345)
田中らは、P添加材へのパス間時効の適用を検討した。図6に実験工程を示す。質量%で、Si:2.0%、Mn:0.2%、Al:0.3%にPを0.01%、0.08%含有する鋼、及びSi:2.5%、Mn:0.2%、Al:1.0%にPを0.01%、0.08%含有する鋼をラボで真空溶解して、板厚2.0mmの熱延板を作製し、これに800℃で10h均熱、炉冷する箱焼鈍型熱延板焼鈍を施して圧延した。その後1050℃で1s均熱する仕上焼鈍を施した。55mm角磁気測定試験を採取し、L方向とT方向(C方向)磁束密度B50を測定した。
ここで、圧延工程について説明する。室温にて圧延を2パス実施した後に200℃の炉内で2 分保持し、室温まで空冷後、再度圧延を2パス実施する作業を繰り返して0.40mm 厚まで加工し、更に冷間圧延にて板厚0.20mm および0.25mm に仕上げた。
その結果を図7、図8に示す。時効実施による磁束密度向上効果にP添加効果が上乗せされて、さらに磁束密度が向上することが判明した。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

Claims (7)

  1. 質量%で
    2.0%≦Si≦4.0%、
    0.01%≦Al≦3.0%、
    0.05%≦Mn≦2.5%、
    0.03%≦P≦0.12%、
    0.001%≦C≦0.005%、
    S≦0.005%、
    N≦0.005%
    を含有し、残部がFeおよび不純物元素からなり、
    固溶C濃度が0.001mass%以上、0.005mass%以下であり、結晶粒界におけるP/Fe原子比が0.01以上、0.05以下である、無方向性電磁鋼板用熱延板。
  2. 鋼板の表面ヴィッカース硬度Hとシャルピー遷移温度T(℃)が下記式(1)を満足する、請求項1に記載の無方向性電磁鋼板用熱延板。
    T(℃)≦4.5×(225-H) ・・・ 式(1)
  3. 質量%で
    2.0%≦Si≦4.0%、
    0.01%≦Al≦3.0%、
    0.05%≦Mn≦2.5%、
    0.03%≦P≦0.12%、
    0.001%≦C≦0.005%、
    S≦0.005%、
    N≦0.005%
    を含有し、残部がFeおよび不純物元素からなり、
    {200}面のX線積分強度I200と{222}面のX線積分強度I222との比I200/I222が1.00以上であり、
    結晶方位分布関数における{φ1,Φ,φ2}={25°,0°,45°}の強度が6.00以上であり、かつ、{φ1,Φ,φ2}={30°,55°,45°}の強度が5.00未満を満足し、
    1,Φ,φ2}={25°,0°,45°}の強度≧{φ1,Φ,φ2}={20°,20°,45°}の強度
    を満足し、
    結晶粒径が30μm以上、板厚が0.10mm以上0.50mm以下である、無方向性電磁鋼板。
  4. 請求項1または2のいずれか一項に記載の無方向性電磁鋼板用熱延板を製造する方法であって、
    質量%で
    2.0%≦Si≦4.0%、
    0.01%≦Al≦3.0%、
    0.05%≦Mn≦2.5%、
    0.03%≦P≦0.12%、
    0.001%≦C≦0.005%、
    S≦0.005%、
    N≦0.005%
    を含有し、残部がFeおよび不純物元素からなる鋼片を熱間圧延して焼鈍した後、500℃以上の温度域を、10℃/s以上、100℃/s以下の冷却速度で冷却し、500℃未満の温度域を、500℃以上の温度域における冷却速度よりも大きい冷却速度で冷却する、無方向性電磁鋼板用熱延板の製造方法。
  5. 請求項1または2のいずれか一項に記載の無方向性電磁鋼板用熱延板を製造する方法であって、
    質量%で
    2.0%≦Si≦4.0%、
    0.01%≦Al≦3.0%、
    0.05%≦Mn≦2.5%、
    0.03%≦P≦0.12%、
    0.001%≦C≦0.005%、
    S≦0.005%、
    N≦0.005%
    を含有し、残部がFeおよび不純物元素からなる鋼片を熱間圧延して700℃以上で巻き取りを行い、500℃以上の温度域を、10℃/s以上、100℃/s以下の冷却速度で冷却し、500℃未満の温度域を、500℃以上の温度域における冷却速度よりも大きい冷却速度で冷却する、無方向性電磁鋼板用熱延板の製造方法。
  6. 請求項1または2のいずれか一項に記載の無方向性電磁鋼板用熱延板を冷間圧延し、仕上焼鈍して無方向性電磁鋼板を製造する方法であって、
    前記冷間圧延をトータル圧下率が75%以上、95%以下の多パス圧延とし、各パス間にて100℃〜400℃で1〜60minの時効処理を施す、無方向性電磁鋼板の製造方法。
  7. 冷間圧延し、脱炭焼鈍を実施した後、仕上焼鈍する、請求項5に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
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