JP2016210900A - 粘着シート - Google Patents

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Haru Koyano
春 小谷野
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Yuichi Sumii
佑一 炭井
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Hajime Nosetani
元 野世渓
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Abstract

【課題】応力緩和性に優れ、かつ液晶のムラ見えを抑制できる粘着シートを提供する。
【解決手段】本発明に係る粘着シート1は、(メタ)アクリル系粘着剤層2を備え、(メタ)アクリル系粘着剤層2が、(メタ)アクリル共重合体により形成されており、(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量が、30万以下であり、(メタ)アクリル系粘着剤層2の周波数10Hz、かつ温度200℃における損失正接tanδが、0.5以上であり、(メタ)アクリル系粘着剤層2のゲル分率が、35重量%以上、70重量%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、(メタ)アクリル系粘着剤層を備える、粘着シートに関する。
近年、スマートフォン、携帯電話、ノートパソコン、タブレットPC、複写機又はカーナビゲーションなどの電子機器において、タッチパネル式の液晶表示装置が広く用いられている。このような液晶表示装置の組立てに際しては、通常、粘着シートが使用されている。
上記粘着シートには、(メタ)アクリル系粘着剤が用いられている。下記の特許文献1には、アクリル酸エステル系樹脂及び粘着付与樹脂を含む粘着剤組成物により形成された粘着テープが開示されている。特許文献1では、上記アクリル酸エステル系樹脂として、重量平均分子量が、50万〜150万のアクリル酸エステル系樹脂が用いられている。
特開2009−155629号公報
近年、液晶モジュールとタッチセンサーパネルとの間の空気ギャップを埋める用途(ダイレクトボンディング用途)においても、粘着テープや、粘着シートが使用されている。特許文献1では、粘着テープをダイレクトボンディング用途に適用することは特に記載されていない。本願発明者らが検討した結果、ダイレクトボンディング用途において、仮に特許文献1のような粘着テープを用いて貼り合わせを行うと、液晶のムラ見えが生じることがあった。
この原因について本願発明者らが鋭意検討した結果、タッチパネルの縁取り部の印刷段差による応力が液晶を圧縮し、その結果液晶のムラ見えが生じることを見出した。
本発明の目的は、応力緩和性に優れ、かつ液晶のムラ見えを抑制できる粘着シートを提供することにある。
本発明の広い局面によれば、(メタ)アクリル系粘着剤層を備え、前記(メタ)アクリル系粘着剤層が、(メタ)アクリル共重合体により形成されており、前記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量が、30万以下であり、前記(メタ)アクリル系粘着剤層の周波数10Hz、かつ温度200℃における損失正接tanδが、0.5以上であり、前記(メタ)アクリル系粘着剤層のゲル分率が、35重量%以上、70重量%以下である、粘着シートが提供される。
本発明に係る粘着シートのある特定の局面では、基材を備え、前記(メタ)アクリル系粘着剤層の少なくとも一方の表面上に、前記基材が積層されている。
本発明に係る粘着シートのある特定の局面では、タッチパネル式の液晶表示装置に用いられる。
本発明に係る粘着シートのある特定の局面では、液晶モジュールとタッチセンサーパネルとの間の空気ギャップを埋めるために用いられる。
本発明に係る粘着シートは(メタ)アクリル系粘着剤層を備え、前記(メタ)アクリル系粘着剤層が、(メタ)アクリル共重合体により形成されており、前記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量が、30万以下であり、前記(メタ)アクリル系粘着剤層の周波数10Hz、かつ温度200℃における損失正接tanδが、0.5以上であり、前記(メタ)アクリル系粘着剤層のゲル分率が、35重量%以上、70重量%以下であるため、応力緩和性に優れ、かつ液晶のムラ見えを抑えることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る粘着シートを示す模式的正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る粘着シートの具体的な実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る粘着シートを示す模式的正面断面図である。図1に示すように、粘着シート1は、(メタ)アクリル系粘着剤層2、第1の基材3及び第2の基材4を備える。
(メタ)アクリル系粘着剤層2は、第1の表面2a及び第2の表面2bを有する。第1の表面2aと、第2の表面2bとは、互いに対向している。第1の表面2a上に、第1の基材3が積層されている。第2の表面2b上に、第2の基材4が積層されている。
粘着シート1では、(メタ)アクリル系粘着剤層2の両面に基材が設けられている。なお、本発明においては、(メタ)アクリル系粘着剤層2の一方側の表面にのみ基材が設けられていてもよい。
また、第1及び第2の基材3,4は、使用時には取り外して用いられることが好ましい。従って、粘着シート1では、(メタ)アクリル系粘着剤層2の表面上に基材が設けられていなくてもよい。粘着シート1は、(メタ)アクリル系粘着剤層2によってのみ構成されていてもよい。
(メタ)アクリル系粘着剤層2は、(メタ)アクリル共重合体により形成されている。上記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量は、30万以下である。(メタ)アクリル系粘着剤層2の周波数10Hz、かつ温度200℃における損失正接tanδは、0.5以上である。(メタ)アクリル系粘着剤層2のゲル分率は、35重量%以上、70重量%以下である。
粘着シート1などの本発明に係る粘着シートは、上述した構成を備えているため、応力緩和性に優れている。そのため、本発明に係る粘着シートを液晶表示装置に用いた場合に、液晶のムラ見えが抑えられる。特に、本発明に係る粘着シートを、液晶モジュールとタッチセンサーパネルとの間の空気ギャップを埋める用途(ダイレクトボンディング用途)で用いた場合、液晶のムラ見えが生じ難い。
また、本発明に係る粘着シートは、応力緩和性に優れているため、タッチパネル式の液晶表示装置に好適に用いることができる。特に、本発明に係る粘着シートは、液晶モジュールとタッチセンサーパネルとの間の空気ギャップを埋めるために好適に用いることができ、上記のダイレクトボンディング用途において好適に用いることができる。なお、上記粘着シートには、粘着テープが含まれる。また、本発明に係る粘着シートは、凸部を表面に有する部材に積層して用いることができる。上記部材では、上記凸部により段差が形成されている。凸部を表面に有する部材に積層したとしても、粘着シートは充分に追従し、かつ優れた応力緩和性を発揮することができる。上記凸部の高さは、1μm以上であってもよく、5μm以上であってもよく、粘着テープの厚み以下であってもよく、50μm以下であってもよく、30μm以下であってもよい。
以下、本発明の粘着シートを構成する材料の詳細について説明する。
((メタ)アクリル系粘着剤層)
(メタ)アクリル系粘着剤層は、(メタ)アクリル共重合体により形成されている。(メタ)アクリル系粘着剤層は、(メタ)アクリル共重合体を架橋剤により架橋を進行させた組成物により形成されていてもよい。
(メタ)アクリル系粘着剤層は、架橋剤によって、上記(メタ)アクリル共重合体の架橋が進行した架橋体を含んでいてもよい。なお、(メタ)アクリル系粘着剤層は、架橋に寄与していない未反応の(メタ)アクリル共重合体及び架橋剤を含んでいてもよい。架橋の進行の程度は、ゲル分率などを考慮して適宜調整される。
(メタ)アクリル系粘着剤層の周波数10Hz、かつ温度200℃における損失正接tanδは、0.5以上である。上記損失正接tanδが、上記下限以上である場合、(メタ)アクリル系粘着剤層及び粘着シートの応力緩和性が高められる。また、上記損失正接tanδの好ましい上限は、1.0である。上記損失正接tanδが、上記上限以下である場合、高温高湿下において粘着剤と偏光板などの被着体との界面で発生する気泡や浮き剥がれをより一層抑制することができ、粘着シートの信頼性をより一層高めることができる。
なお、上記損失正接tanδは、動的粘弾性測定により測定される。上記動的粘弾性測定は、動的粘弾性測定装置を用いて、せん断モードで、周波数10Hz、ひずみ0.1%、昇温速度5℃/分の条件下で行われる。
また、上記(メタ)アクリル系粘着剤層のゲル分率は、35重量%以上、70重量%以下である。上記ゲル分率を上記下限以上とすることにより、高温高湿下において粘着剤と偏光板などの被着体との界面で発生する気泡や浮き剥がれを抑制することができ、粘着シートの信頼性を高めることができる。また、上記ゲル分率を上記上限以下とすることにより、(メタ)アクリル系粘着剤層及び粘着シートの応力緩和性を高めることができる。
なお、上記ゲル分率は以下のようにして測定される。
(メタ)アクリル系粘着剤層から(メタ)アクリル系粘着剤をW1(g)採取し、採取した(メタ)アクリル系粘着剤を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した際の不溶解分を200メッシュの金網で濾過する。この金網上の残渣を110℃にて加熱乾燥し、得られた乾燥残渣の重量W2(g)を測定する。下記式(1)によりゲル分率(架橋度)を算出する。
ゲル分率(重量%)=100×W2/W1 …(1)
(メタ)アクリル系粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、好ましくは20μm以上、より好ましくは50μm以上、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下である。また、(メタ)アクリル系粘着剤層は、多層構造を有していてもよい。
(メタ)アクリル共重合体;
上記(メタ)アクリル系粘着剤層に含まれる(メタ)アクリル共重合体は、重量平均分子量(Mw)が、30万以下である。上記重量平均分子量(Mw)を上記上限以下とすることにより、(メタ)アクリル系粘着剤層及び粘着シートの応力緩和性を高めることができる。
上記重量平均分子量(Mw)を上記範囲に調整するためには、重合開始剤、重合温度等の重合条件を調整すればよい。上記重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算での重量平均分子量を示す。
(メタ)アクリル系粘着剤層及び粘着シートの応力緩和性をより一層高め、粘着シートの信頼性をより一層高める観点から、上記重量平均分子量(Mw)は、好ましくは20万以上である。
上記(メタ)アクリル共重合体は、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、他の共重合可能な重合性モノマーとを含む混合モノマーを共重合して得られた(メタ)アクリル共重合体であることが好ましい。上記(メタ)アクリル共重合体を構成する全モノマー(混合モノマー)100重量%中、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの含有量は好ましくは90重量%以上、好ましくは99.5重量%以下である。
上記(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、特に限定されないが、アルキル基の炭素数が1〜12の1級又は2級のアルキルアルコールと、(メタ)アクリル酸とのエステル化反応により得られる(メタ)アクリル酸エステルモノマーが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシルなどが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記共重合可能な他の重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル;(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等の官能性モノマーが挙げられる。上記共重合可能な他の重合性モノマーは、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記混合モノマーを共重合させて上記(メタ)アクリル共重合体を得るには、例えば、上記混合モノマーを、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させる。上記混合モノマーをラジカル反応させる方法、即ち、重合方法としては、従来公知の方法が用いられる。重合方法としては、例えば、溶液重合法(沸点重合法又は定温重合法)、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、およびUV重合法等が挙げられる。
上記重合開始剤としては特に限定されず、有機過酸化物、及びアゾ化合物、光重合開始剤等が挙げられる。上記有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、及びt−ブチルパーオキシラウレート、等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、及びアゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。上記光重合開始剤として、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ベンゾフェノン等が挙げられる。上記重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤;
上記(メタ)アクリル粘着剤層では、架橋剤により、上記(メタ)アクリル共重合体の架橋が進行されていることが好ましい。
上記架橋剤としては、特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤、多官能アクリレートなどが挙げられる。上記架橋剤は、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記(メタ)アクリル系粘着剤層及び上記粘着シートの応力緩和性をより一層高める観点からは、上記架橋剤は、上記イソシアネート系架橋剤を含むことが好ましい。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネート;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネートなどが挙げられる。上記イソシアネート系架橋剤は、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
架橋が進行する前の上記組成物において、上記架橋剤の含有量は、特に限定されず、上記粘着シートのゲル分率を35重量%以上、70重量%以下の範囲に反応させる適宜の量を使用することができる。
粘着付与樹脂;
上記(メタ)アクリル系粘着剤層は、さらに粘着付与樹脂を含んでいてもよい。
上記粘着付与樹脂としては、特に限定されないが、例えば、脂肪族系共重合体、芳香族系共重合体、脂肪族・芳香族系共重合体及び脂環式系共重合体等の石油系樹脂;クマロン−インデン系樹脂;テルペン系樹脂;テルペンフェノール系樹脂;重合ロジン等のロジン系樹脂;フェノール系樹脂;キシレン系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、水素添加された樹脂であってもよい。上記粘着付与樹脂は、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
なお、上記(メタ)アクリル系粘着剤層は、さらに、本発明の効果を阻害しない範囲内で、必要に応じて充てん剤、酸化防止剤又は紫外線吸収剤等の従来公知の添加剤を含有してもよい。
また、上記粘着付与樹脂は、(メタ)アクリル共重合体と混合して用いてもよいし、架橋が進行する前の上記組成物と混合して用いてもよいし、上記組成物の架橋を進行させた後に混合して用いてもよい。
(基材)
基材は、樹脂により構成されていることが好ましい。従って、基材の材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン、ポリエーテルサルフォン、ポリスルホン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、セルロースナノファイバー等が挙げられる。基材の材料は、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
基材は、離型処理が施されたフィルムであることが好ましい。このようなフィルムとしては、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが挙げられる。
基材の厚みは、特に限定されないが、23μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましく、200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。基材の厚みが、上記下限以上及び上記上限以下である場合、より一層薄型化を図ることができる。
また、基材の光透過率に関しては、波長380〜780nmの可視光領域における平均透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
また、基材には、各種安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤又は着色剤が含まれていてもよい。
(粘着シートの他の詳細)
本発明の粘着シートの製造方法として、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、(メタ)アクリル共重合体に、必要に応じて架橋剤等を加え、また溶剤を加えて(メタ)アクリル系粘着剤の溶液を作製する。この(メタ)アクリル系粘着剤の溶液を離型フィルムの離型処理面に塗布する。溶液中の溶剤を乾燥除去するとともに、(メタ)アクリル共重合体の架橋を進行させ(メタ)アクリル系粘着剤層を形成する。次に、形成された(メタ)アクリル系粘着剤層の上に離型フィルムをその離型処理面が(メタ)アクリル系粘着剤層に対向した状態に重ね合わせる。この結果、離型フィルム/(メタ)アクリル系粘着剤層/離型フィルムの積層構造を有する粘着シートが得られる。なお、離型フィルムは、(メタ)アクリル系粘着剤層の片面にのみ設けてもよい。また、離型フィルムは、使用時には(メタ)アクリル系粘着剤層から取り外して用いられる。
上記(メタ)アクリル系粘着剤の溶液を作製するための溶剤としては、特に限定されず、酢酸エチル、トルエン、ジメチルスルホキシド、エタノール、アセトン、ジエチルエーテルなどが挙げられる。
上記溶剤の乾燥方法としては、IRヒータやオーブンなどの乾燥炉に入れて乾燥させる方法が挙げられる。乾燥は、常圧下で行ってもよく、減圧下で行ってもよい。
本発明の粘着シートの厚みは、好ましくは20μm以上、より好ましくは50μm以上、好ましくは1mm以下、より好ましくは500μm以下、更に好ましくは300μm以下である。
本発明の粘着シートの形状は特に限定されず、長方形、額縁状、円形、楕円形、及び円環状等が挙げられる。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づき、更に詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
アクリル共重合体の調製;
温度計、攪拌機及び冷却管を備えた反応器内に、2−エチルヘキシルアクリレート50重量部と、イソボルニルアクリレート20重量部と、アクリル酸1重量部と、2−ヒドロキシエチルアクリレート19重量部とからなる混合モノマー100重量部と、酢酸エチル100重量部とを加え、窒素置換した後、反応器を加熱して還流を開始した。30分間後、混合モノマー100重量部に対して0.2重量部の重合開始剤としてのt−ヘキシルパーオキシピバレートを5重量部の酢酸エチルで希釈することにより得られた重合開始剤溶液を、上記反応器内に2時間かけて滴下添加した。その後、70℃にて、重合開始剤の添加開始から8時間還流させて、固形分50%のアクリル共重合体溶液を得た。
得られたアクリル共重合体について、カラムとしてWaters社製、品番「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)を測定した。得られたアクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)は25万であった。
粘着シートの作製;
得られたアクリル共重合体100重量部に、架橋剤として、日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHX」を0.5重量部添加して、攪拌することにより、粘着剤組成物を調製した。
得られた粘着剤組成物を、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムの離型処理面に塗工し、110℃で8分間乾燥させることにより、厚み200μmの粘着剤層を形成した。得られた粘着剤層の上に、離型処理面が粘着剤層に接するようにして新たに用意した離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを重ね合わせて積層体を得た。得られた積層体をゴムローラにより加圧することにより、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが両面に貼り付けられた粘着シートを得た。
(実施例2,3及び比較例1)
架橋剤の添加量を下記表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを得た。
(比較例2)
アクリル共重合体の調製;
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器内に、2−エチルヘキシルアクリレート50重量部と、イソボルニルアクリレート20重量部と、アクリル酸1重量部と、2−ヒドロキシエチルアクリレート19重量部との混合モノマー100重量部と、酢酸エチル100重量部とを加え、窒素置換した後、反応器を加熱して還流を開始した。30分間後、混合モノマー100重量部に対して0.1重量部の重合開始剤としてのt−ヘキシルパーオキシピバレートを5重量部の酢酸エチルで希釈し、得られた重合開始剤溶液を上記反応器内に2時間かけて滴下添加した。その後、70℃にて、重合開始剤の添加開始から8時間還流させて、固形分50%のアクリル共重合体溶液を得た。得られたアクリル共重合体について、カラムとしてWaters社製、品番「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)を測定した。得られたアクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)は60万であった。このようにして得られたアクリル共重合体を用いたこと、並びに架橋剤の添加量を下記表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを得た。
(比較例3,4)
架橋剤の添加量を下記表1に示すように設定したこと以外は、比較例1と同様にして、粘着シートを得た。
<評価>
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた粘着シートについて、下記の評価を行った。結果を下記の表1に示す。
(1)ゲル分率
得られた粘着シートの片面から離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし、粘着シートから粘着剤を0.1gほど切り出し、粘着剤の塊の重量W1を測定した。粘着剤の塊を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した際の、不溶解分を200メッシュの金網で濾過した。この金網上の残渣を110℃にて加熱乾燥し、得られた乾燥残渣の重量W2(g)を測定し、下記式(1)によりゲル分率(架橋度)を算出した。
ゲル分率(重量%)=100×W2/W1 …(1)
(2)tanδ
得られた粘着シートの片面から離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし、続いて粘着シートから粘着剤を切り出し、動的粘弾性測定により粘着剤のtanδを測定した。上記動的粘弾性測定は、動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御社製、商品名「DVA−200」)を用いて、固体せん断モードで、周波数10Hz、ひずみ0.1%、昇温速度5℃/分の条件下で行い、200℃におけるtanδを測定した。
(3)液晶ムラ見えテスト
得られた粘着シートの片面の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、印刷段差(10μm)の縁取りをつけたソーダガラス(サイズ76mm×52mm、厚み1mm)に貼り合わせた。続いて、もう一方の面の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、市販のタッチパネル式携帯電話のカバーパネルを剥がした液晶表示装置に貼り合せることで試験体を作製した。次に、得られた試験体をオートクレーブにて0.45MPa、45℃、30分の条件で圧着させた。その後、携帯電話のスイッチを入れ液晶を白色点灯させ表示にムラが見えないか目視で観察をおこなった。
[液晶ムラ見えテストの判定基準]
○…表示ムラが目視で観察されない。
×…表示ムラが目視で観察された。
Figure 2016210900
1…粘着シート
2…(メタ)アクリル系粘着剤層
2a…第1の表面
2b…第2の表面
3,4…第1,第2の基材

Claims (4)

  1. (メタ)アクリル系粘着剤層を備え、
    前記(メタ)アクリル系粘着剤層が、(メタ)アクリル共重合体により形成されており、
    前記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量が、30万以下であり、
    前記(メタ)アクリル系粘着剤層の周波数10Hz、かつ温度200℃における損失正接tanδが、0.5以上であり、
    前記(メタ)アクリル系粘着剤層のゲル分率が、35重量%以上、70重量%以下である、粘着シート。
  2. 基材を備え、
    前記(メタ)アクリル系粘着剤層の少なくとも一方の表面上に、前記基材が積層されている、請求項1の記載の粘着シート。
  3. タッチパネル式の液晶表示装置に用いられる、請求項1又は2に記載の粘着シート。
  4. 液晶モジュールとタッチセンサーパネルとの間の空気ギャップを埋めるために用いられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着シート。
JP2015096259A 2015-05-11 2015-05-11 粘着シート Pending JP2016210900A (ja)

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