JP2016209650A - タワー型乗り物 - Google Patents

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Abstract

【課題】小さな設置面積に設置したローラーコースターを提供する。【解決手段】タワー型乗り物において、懸下式の車両104はレール111,112,113,114上に載置され、レールは完全な二重螺旋の経路である軌道を形成する。この軌道により、車両を回転させる必要も、軌道を切り替える必要もない車両用の経路を提供することができる。車両は4弦トラス軌道から懸下され、安定のために2本の底部レール112,113上を走行する。【選択図】図4

Description

[他の出願との相互参照]
本出願は、2011年5月26日出願のアメリカ合衆国仮特許出願第61/490、135号、同年11月2日出願のアメリカ合衆国仮特許出願第61/554、865号、および、2012年3月28日出願のアメリカ合衆国仮特許出願第61/616、585号に基づく優先権を主張する出願であり、前記各仮特許出願の内容は全ての目的のため引用により本明細書に取り込まれる。
タワー(塔)上に軌道を有する娯楽用乗り物(アミューズメントライド)が従来知られている。従来のそのような乗り物の問題として、タワーを上る場合と下る場合とで長さが違うことや、搭乗者の視界をタワーが遮ってしまうことがあった。一つの解決策は、タワーを螺旋状に上るようにすることである。しかし、従来のタワー型乗り物(タワーライド)においては、乗り物をひっくり返すことなくタワーを降下させたり、側面をたどってまっすぐに軌道を下ろしたりすることの困難さが示されている。より好ましいことは、軌道がタワーを螺旋状に上り、かつ、下るようにして、狭い空間内で軌道をより長くすることであり、上りと下りで分離した同じ長さの搭乗を可能とすることである。また、より多くの伝統的なローラーコースターを、小さな設置面積に設置したいという要請もある。
上記の従来技術の例とそれに関連する制約は説明のためのものであり、それらに限られない。当業者であれば、明細書を読み図面を研究すれば、従来技術のその他の制約についても明らかになるだろう。
本発明の一つの局面によるタワー型乗り物は、タワーの周りを螺旋状に上り、かつ、下りる軌道を有する。
本発明の別の局面によれば、タワー型乗り物は、ローラーコースターに類似する。
以下の実施形態とその各局面は、システム、道具および方法と併せて記載され説明されるが、これらは例示用、説明用であることを意図するものであり、範囲を限定するものではない。様々な変形例において、一または複数の上記問題は低減または解消され、他の実施形態は、他の改良に向けられる。
開示の乗り物の一実施形態は懸下式の車両を有し、車両用の完全な二重螺旋の軌道を形成し、車両の向きを変えたり軌道を切り替えたりする必要がない。車両は4本のトラス状軌道から懸下され、安定性のため2本の底部レール上を走行する。螺旋形状の曲り具合の強さは広い範囲から選択することができる。これにより設計者は、タワーの高さ、車両の速さ、乗り物の全長を選択することができる。
開示のタワー型乗り物の別の実施形態はコースター式のタワー型乗り物であり、軌道の一部に被駆動部分を有し、被駆動部分は乗客キャリッジをタワーの頂上まで運搬する。軌道の別の部分は下に向かう部分であって、その部分では乗客キャリッジは従来のコースターのように転がり落ちる。
上記した例示的な局面および実施形態に加えて、更なる局面および実施形態は、本詳細な説明の一部を構成する添付図面を参照することで明らかとなる。類似する参照文字は複数の図における相当する部材を表す。
図1は、ホテル等の建物の外側に備えられるタワー型乗り物の側部立面図である。 図2は、タワー型乗り物の基部の斜視図である。 図3は、タワー型乗り物の基部内の軌道の図である。 図4は、タワー型乗り物の頂上部の斜視図である。 図5は、タワー型乗り物の頂上部内の軌道の斜視図である。 図6は、乗客キャリッジの斜視図である。 図7は、軌道の部分の上にある乗客キャリッジの斜視図である。 図8は、軌道上の乗客キャリッジの側部立面図である。 図9は、ラックおよびローラピニオン駆動システムの斜視図である。 図10は、ローラピニオンを備える乗客キャリッジの上部斜視図である。 図11は、軌道上の駆動システムの下部斜視図である。 図12は、独立式タワーのタワー型乗り物の斜視図である。 図13は、タワー型乗り物の代替実施形態の側部立面図である。 図14は、図10の頂上の上部平面図である。 図15は、代替実施形態に係るタワー型乗り物の基部の側部平面図である。 図16は、可能な代替的頂上部の側部平面図である。 図17は、柱に取り付けられた軌道の近接図である。 図18は、タワー型乗り物のローラーコースターとしての実施形態の斜視図である。 図19は、螺旋型内部軌道を有するタワー型乗り物のローラーコースターとしての実施形態の斜視図である。 図20は、軌道上の車両の概略近接図である。 図21は、下部および上部セクションの両方に車両がある軌道の別の部分を示す概略図である。 図22は、軌道部分の頂上の概略図である。 図23は、観測プラットフォームを備えるタワーの概略図である。
本発明の開示の実施形態を詳細に説明する前に、本発明はその応用において、開示される特定の配置の詳細に限定されるものではないことが理解されるべきである。本発明の他の実施形態も実現可能だからである。例示的な実施形態は、図を参照しながら説明される。ここに開示の実施形態と図面は限定ではなく説明のためのものであることが意図される。また、ここに用いる用語は描写を目的とし、限定を目的としない。
図1は、タワー200の本体部201の周りに二重螺旋を形成する軌道101を備えるタワー型娯楽用乗り物100の斜視図である。図示の実施形態において、タワーの本体部201は、ホテルその他の高層建築物等の建物である。娯楽用乗り物100は、営業中のタワー構造物の上に構築することも可能である。軌道101は、第1螺旋部分102と、第2螺旋部分103を有する。第1螺旋部分102は、タワーの本体部上を上方向または下方向の一の方向に進む乗客キャリッジ(客車)104を支持する。第2螺旋部分103は、タワーの本体部の上を他の方向へ進む乗客キャリッジを支持する。図示実施形態において、部分102は上へ向かう部分であり、部分103は下へ向かう部分である。しかし、これは単に説明を目的とするものである。推進システムの設計に応じて、必要であれば、乗客キャリッジの進行方向を反対にしても良い。従来技術と異なり、部分102、103のいずれを上へ向かう部分または下へ向かう部分に設定するかということは、乗り物の運転において差がない。図示実施形態において、第1および第2螺旋部分は、タワーの本体部の高さHの大部分において、互いに実質的に平行である。図示実施形態において、第1螺旋部分102と第2螺旋部分103は、互いに一定の距離だけ離隔されている。ただし、乗客キャリッジ104が、その下にある軌道に接触しないための十分な空間を第1螺旋部分102と第2螺旋部分103の間に確保できる限り、他の構成も可能である。軌道部分が平行に走らないようにして、乗り物100に様々な設計上の外観を与えるようにしても良い。
図示実施形態において、軌道101は、4弦トラス上に形成される。4弦トラスは、4本のレール111、112、113、114により形成される。4本のレールは、サポート116により互いに繋ぎ合わされる。軌道のレールの図示を簡単にするため、軌道102の図の大部分において、レールを繋ぎ合わせるサポートを図示しない。軌道101上のサポートの数と設置間隔は、乗客キャリッジの重量、軌道101上の乗客キャリッジ104の数、乗客キャリッジに許容される最大負荷といった標準的な工学的考察により決定される。
次に図2、3を参照し、タワーの基部には、建物120の内部の搭乗エリアがある。レール112、113はそれぞれ軌道101の第1及び第2の底部レールであり、乗客キャリッジ104を支持する。レール111、114は軌道101の上部を形成し、それぞれ第1及び第2の上部レールである。第1螺旋部分102において、レール112、114は軌道の内側レールであり、レール111、113は軌道の外側レールである。外側レールは内側レールよりも径方向外側に配置され、内側レールに対して実質的に平行である。タワーの底部において、2つの螺旋部分は軌道の第1S字カーブ115により繋がれる。第1S字カーブ115は、4弦トラスの向きを曲げ、これにより、図3に示すように、第2螺旋部分103において、レール112、114は外側レールとなり、レール113、111は内側レールとなる。第1底部レール112は外側底部レールとなり、第2底部レール113は内側底部レールとなる。このS字カーブ115により、異なる軌道に切り替えられることも、レール112、113に対して乗客キャリッジの向きを変えることも、その他、従来技術に開示されたいかなる解決手段も必要とすることなく、2つの螺旋部分102、103は互いに連結される。S字カーブは軌道のスイッチバック部分であり、軌道の向きを変え、結果として乗客キャリッジの向きを変える。このことは、軌道の第1螺旋部分上では乗客キャリッジの第1側面が外側を向き、軌道の第2螺旋部分上では乗客キャリッジの第2側面が外側を向くことを意味する。乗客キャリッジの第1側面と第2側面は互いに反対向きである。二重螺旋構造は、所与の空間において、より長い軌道101を実現可能とし、より長い乗車時間を実現可能とする。この二重螺旋構造は長い乗車時間を実現可能とし、地上の設置面積が非常に限られていても鉛直方向の大幅な上昇を可能とする。このことは、限られた地上面積内で可能な限り多数の乗り物を備えたいと欲するサイトや娯楽施設では非常に望ましいことである。
次に図4、5を参照し、第2S字カーブ部130は、2つの螺旋部分102、103をタワーの頂上で繋ぐ。第1S字カーブ部115について論じたように、第2S字カーブは再び、どちらのレールが軌道101の外側または内側にあるかを変更する。これにより、軌道の変更を必要とせず、両方向の螺旋軌道を可能としながら、円滑なループを完成させる。乗客キャリッジ104がその上を移動するタワーの頂上110の領域には、フロア135が存在する。所望の場合、乗客がタワーの頂上110で外に出られるように乗り物を構成することもできる。これらのS字カーブ部がある結果、乗客キャリッジは軌道の第1螺旋部分102上で外側を向く第1側面と、軌道101の第2螺旋部分103上で外側を向く第2側面を有することになる。
図6、7、8は乗客キャリッジ104を示す。図7、8に示すように、L形レール117、118は、レール112、113の底部から延びる。トラスの2本のレールが2本の底部レール112、113を形成し、第3のレールがそれらの上にある限り、3弦トラス(図示せず)を利用しても良い。
乗客キャリッジは、L形のレール117、118に沿って走る車輪301を有する載置部300を有する。乗客キャリッジをレールに載置するための他の方法を、乗り物の設計に応じて用いても良い。図示実施形態において4つの車輪301を用いたが、乗り物の設計に応じて、これより多いか、または少ない数を選択しても良い。乗客キャリッジ104は、載置部300の下に回動可能に設置されている。図示実施形態においては、単純な軸回動式設計が示されているが、他の可能な載置方法を用いても良い。乗り物の設計に応じて、乗客キャリッジ104は、一定の速度で動くものとしてよく、その速度は、搭乗者が搭乗するのに十分な程度遅い。あるいは、乗客キャリッジは、搭乗エリアにおいて速度低下したり停止したりしても良い。乗客キャリッジ104は、連続的ループ内に一緒に取り付けられていてもよく、あるいは、互いに接続されずにレールに対して別々に取り付けられてもよい。乗客キャリッジ104が別々に取り付けられる場合は、乗客キャリッジ104どうしが接近したり衝突したりすることを防止する安全機構を有することが好ましい。乗客キャリッジ104は、軌道周りを個別に駆動されることができ、駆動はチェーンや、ケーブル駆動装置、ラックアンドピニオンや、他の駆動機構により行うことができる。乗客キャリッジ104は、その両側にドア210を有し、これにより乗客は乗客キャリッジ104のいずれかの側から搭乗したり降車したりすることができる。乗客キャリッジ104が乗り物の頂上および底部のS字カーブを通るときに向きを変えることにより、乗客は常に軌道の外側に降車することができる。ほとんどの構成において、乗客が軌道の外側に降車できることが望ましい。内在的な危険をはらむ、乗客による軌道の横切りがほぼ起こらないからである。乗客が軌道の内側にて搭乗することが好ましいような場所においては、高架通路または地下通路を建物内に構築して、乗客を乗客キャリッジの通路に入らせることなく、軌道の内側へ入れるようにすることができる。
駆動システムの一つのタイプの例を図9、10、11に示す。ラックおよびローラピニオン式の駆動システム800を示す。3弦トラス軌道を複数の図面に示す。このシステムは3弦トラスまたは4弦トラスと共に稼働するものとして良いが、これらに限定されるものではない。ラック(歯竿)801は、第1及び第2の底部レール112、113の間に設置される。ラック801の歯は図11に最も分かりやすく示される。駆動ローラピニオン802はラック801と係合し、モータ804により駆動される。駆動ピニオン802は、独立した浮揚プレート803システム上に設置される。図示するモータは直列ギアモータであるが、他の構成に設置される他のモータも採用可能である。第2の組のローラピニオン805は、第2の組の板の上に設置され、過速度システムを形成する。標準のピニオン(図示せず)を用いることもできるが、概してローラピニオンは静粛性がより高く、注油を必要としない。
次に図12を参照し、タワー本体200は、少なくとも4本の中央柱106からなり、中央柱106は梯子またはエレベータといったアクセス機構を有する(図示せず)。図示実施形態において、搭乗領域120は複数の柱122に支持される屋根121を有する。アクセス機構により、維持管理のためにタワーの頂上110に接近することができる。軌道101は複数の支柱109上に設置され、支柱109は中央柱106の径方向の周囲に配置される。図示実施形態において、中央柱106の周りに4本の支柱109が設置される。支柱の本数は軌道の重量、軌道がタワーの周囲を周回する回数、乗り物の乗客キャリッジの数、その他の設計的要因に依存する。軌道102は、支柱109に対してブレース(図示せず)により取り付けられる。レール、サポート、ブレースのサイズと重量は、所与の設備に対する安全許容誤差をもって、満員の乗客キャリッジの重量に耐えられるように選択される。タワー頂上には、エレベータ108で接近可能な展望プラットフォーム131を備えることができる。このエリアは一般に開放することができ、設備の所望の用途に応じて、私的な催しに用いたり、維持管理用のアクセスにのみ用いたりすることができる。
図13は、タワー型娯楽用乗り物500の別の実施形態の斜視図であり、乗り物500は、タワー600の本体601の周りに二重螺旋を形成する軌道501を有する。図示実施形態において、タワーの本体601は3本の柱602、603、604である。娯楽用乗り物500は、営業中のタワー構造物の上に構築することもできる。軌道501は第1螺旋部分502と第2螺旋部分503を有する。第1螺旋部分502はタワー本体部上を上り、または下る乗客キャリッジ104を支持する。第2螺旋部分503はタワー本体部上を逆方向に進む乗客キャリッジを支持する。本実施形態において、軌道501は、柱602の1本のみの周囲に第1螺旋部分502を巻回して始まる。選択した位置607において、第1螺旋部分502は3本の柱の全てを巻回するように切り替わる。軌道をこのように巻回させる理由の一つは、軌道のうち(高度が低いために)眺望の良くない部分を短くできるためである。軌道がただ一本の柱の周りを回るだけだからである。これにより、乗客は、より広がりのある眺望が得られる軌道部分に、より早く到着することができる。第2螺旋部分503は位置607より低い位置で柱604の周りを周回する。所望により、軌道は一つの柱の周りを回る構成と、3本の柱からなるタワー600の本体601の周りを回る構成との間を、何度でも切り替わるようにすることもできる。軌道501は、3本の柱602、603、604の全てに巻き付くようになる前に、それらのうちいずれの周りを巻回するようにしても良い。簡単のため、軌道のレールの間のサポートおよび、軌道を柱に取り付けるサポートは図示を省略した。
図示実施形態において、部分502は上昇部分であり、部分503は下降部分である。しかし、これは説明目的に過ぎない。所望の場合、推進システムの設計に応じて、乗り物の進む方向を反対向きにすることもできる。従来技術と異なり、部分502、503のいずれを上向き部分または下向き部分と設定するかは、乗り物の運転において差異がない。図示実施形態において、第1螺旋部分および第2螺旋部分は、タワーの本体部の高さHの大部分において、互いに実質的に平行である。図示実施形態において、第1螺旋部分502と第2螺旋部分503は、互いに一定の距離だけ離隔されている。ただし、乗客キャリッジ104が、その下の軌道に接触しないようにするための十分な空間を第1螺旋部分502と第2螺旋部分503の間に確保できる限り、他の構成も可能である。軌道部分が平行に走らないようにして、乗り物500に様々な設計上の外観を与えるようにしても良い。
図13に示す実施形態において、乗り物の頂上550は宝石のような形状となっている。図16は、サッカーボールの外観を有する代替的な頂上の側部斜視図である。乗り物の頂上部については、多数の異なる装飾的設計が可能である。柱も装飾的外観を有するように形成することが可能である。
次に、図14、15を参照し、第2S字カーブ部530は、2つの螺旋部分502、503をタワーの頂上において繋ぎ、第1S字カーブ部515は、2つの螺旋部分502、503を繋ぐ。S字カーブ部115、130について上述したのと同様である。S字カーブ部515は、柱602、603、604の基部の間を引き回される。第2S字カーブは、第1S字カーブ部115について上述した通り、いずれのレールが軌道501の外側または内側となるかを変更する。これにより、軌道の変更を必要とせずにスムーズなループを完成し、両方向の螺旋軌道を可能とする。乗客キャリッジ104が上を移動するタワー600の頂上のエリアは、フロア534を有する。所望の場合、乗客がタワー600の頂上で外に出られるように乗り物を構成することができる。これにより、タワーを上る場合と下る場合とで2つの別々の、チケットによる乗車とすることができる。
図17は、柱の一つに取り付けられた軌道の一部分の近接図である。軌道をブレースで固定する構成の一組を示す。図示実施形態は三角形交差ブレースを有するが、他の可能なブレースパターンを使用することもできる。
図1、9の図示実施形態は、軌道101、501を展望用の乗り物のために用いるものであり、乗客キャリッジは、ほぼ連続的な速度でゆっくりと移動する。代替的な実施形態において、軌道101、501は、展望用の乗り物と、コースター式乗り物の組み合わせに用いることができる。当該実施形態においては、上方向螺旋部分は乗客キャリッジを乗り物の頂上へゆっくりと移動させ、展望を可能とする。乗客キャリッジが頂上S字カーブの終点に到達し、第2螺旋部分を下り始める時、乗客キャリッジは駆動手段(チェーン駆動または他の既知の駆動手段等)から切り離され、ローラーコースターのように、第2螺旋部分を軌道に沿って自由落下するものとして良い。本実施形態においては、乗客キャリッジどうしをチェーンで連結することが最も可能性が高い。乗客キャリッジは、上述のように軌道の下につるされるようにしたり、あるいは、通常のコースターの様に2本の上部レールの上に設置されるようにしたりすることができる。または、以下に述べるように3弦トラスを用いることもできる。
他の可能な実施形態は、より標準的なコースター軌道をタワーで支持して図18に示すコースタータワー700とするものである。軌道のレールを見やすくするため、レールどうしを繋いでレールをタワーに繋ぐサポートはタワー700の図の大部分において図示しない。タワーコースターの実施形態において、3弦トラスを軌道701として用いたり、上述のように4本レール軌道(図示せず)を用いたりすることができる。乗客キャリッジ702は、軌道上を単独で、または一列に連結された状態で(図示せず)走行することができる。軌道701上のサポートの数と設置間隔は、乗客キャリッジ702の重量、軌道701上の乗客キャリッジ702の数、乗客キャリッジ702に許容される最大負荷といった通常の工学的考察により決定される。本実施形態において、タワーは8本の柱によって構成される。乗り物についての工学的要請に応じて、それより多いかまたは少ない数の柱を使用することができる。柱703の数または形状については何ら限定されない。本実施形態において、軌道は柱の外径側及び内径側のいずれをも走行する。これにより、軌道の角度および勾配を変更することについてより多くの余地と選択肢を提供することができ、軌道701に上下逆さまになる部分704を備えることができる。図示実施形態において、軌道は連続的なループであり、そのため軌道701の一部分は軌道701の被駆動部分としなければならず、これにより車両を地上レベルからタワー700の頂上まで持ち上げる。他のキャリッジが降下する間に軌道を上昇する一つの乗客キャリッジ702を示す。コースター産業における既知の間隔保持およびブレーキ技術を用いて、2台以上並んだ乗客キャリッジを同じ軌道701上にて用いることが期待できる。この例において、軌道の下降部分は、上述したように自由落下部分として良い。タワーの基部705に、乗客が乗降するための搭乗エリア706が備えられる。
タワー700の軌道701の代替的構成において、乗客キャリッジを駆動し上昇させる軌道711の部分は、図19に示すように、内径側に備えられる単純な螺旋としても良い。外側部分712は、図示するようにループ状にして勾配を変化させ、コースター式乗り物がタワー700を下るようにして良い。
次に図20を参照し、軌道701の近接図は、軌道701を降下する乗客キャリッジ702を示す。図示実施形態において、図示を単純化するために一つの乗客キャリッジを示し、軌道701のレール間を繋ぐコネクタを図示しない。車両の数に限定はない。
軌道701の上下反転部分704の近接図を図21に示す。2台の乗客キャリッジ702が軌道701の2つの部分を同時に下降するところを示す。本発明の追加的な実施形態はエレベータ(図示せず)または類似の手段を用いて乗客キャリッジ702をタワーまで上昇させるものであり、次に軌道の2つの別々の部分を2つの下向きのローラーコースター軌道として用いるものである。これにより、時間当たりより多くの乗客を乗り物に搭乗させることができ、同じ空間を別々の乗り物が実質的に占めるようにすることができる。所望の場合、2つの軌道を実際のタワー建物の外側と内側に設置することができ、これにより2つの軌道間に更なる差異を付与することができる。一方を、あらゆる可能性のある内側の管理された環境を有する軌道とし、他方を、眺望を伴う外側の軌道とすることができる。
次に図22を参照し、軌道701の頂上を、内側を上る部分711と、外径側を下る部分712とを有する軌道701により図示する。本例はローラーコースター式であるから、乗客キャリッジ702の姿勢をねじることは許容され、むしろ所望される。また、3弦トラス軌道はより容易に用いられる。上方向から下方向への軌道の切り替えは、ローラーコースター式では単純化される。タワーの内径側と外径側の両方を用いることができ、図の場所Aに示すように、複数の軌道が重なり合うようにすることができるからである。
所望の場合、タワー700の頂上に、エレベータまたは階段で接近可能な囲まれた空間750を備えることができる。図23に示すように、囲まれた空間750は、観測プラットフォーム、レストラン/ショッピング空間または他の小売スペースとすることができる。
いくつかの例示的な局面および実施形態を上述したが、当業者であれば、それらの変形例、置換、追加、サブコンビネーションに想到するだろう。そのため、以後に添付する特許請求の範囲は、その趣旨と範囲の中において、そのような全ての変形、置換、追加、サブコンビネーションを含むことを意図する。ここに示す装置の実施形態はそれぞれ数々の均等物を有する。
採用した用語と表現は記述のための用語であって、限定のためのものではなく、そのような用語や表現の使用においては、開示した特徴およびその部分のいかなる均等物をも排除することを意図したものではなく、特許請求の範囲に係る発明の範囲内で様々な変形が可能であることを認識するものである。このように、本発明は特に好ましい実施形態と選択された特徴により特に開示したものの、ここに示した概念の変形やバリエーションは当業者であれば用いることができること、およびそのような変形やバリエーションは添付の特許請求の範囲に規定する本発明の範囲内にあると考えられることは理解されるべきである。明細書において範囲が与えられているとしても、全ての中間的な範囲やより狭い範囲は、それらの範囲に含まれる個別の値と同様に、開示に含まれていることを意図するものである。
概して、ここに用いた用語および文章は、それらの技術的に認識される意味を持つものであり、標準的なテキストや、刊行参照物や、当業者に知られた文脈を参照すれば分かるものである。上述の定義は、本発明の文脈の中における特定の使用を明らかにするために与えられたものである。

Claims (2)

  1. ローラーコースターであって、
    支持タワーと、
    前記支持タワー上に設置され、互いに略平行である第1レールおよび第2レールを有する軌道と、
    移動可能な態様で前記第1レールおよび前記第2レール上に載置される複数の乗客キャリッジと、
    前記支持タワーに設置され、様々な向きと傾きを有する前記軌道の第1部分であって、前記軌道の前記第1部分は下向きのローラーコースター軌道として機能し、前記複数の乗客キャリッジは重力によって推進され前記軌道の前記第1部分を下降する、前記軌道の前記第1部分と、
    前記軌道の底部から頂上まで前記複数の乗客キャリッジを持ち上げる駆動システムを有する前記軌道の第2部分と、を備え、
    前記軌道の前記第1部分は、前記複数の乗客キャリッジを上下反転させる少なくとも一つの部分を有する、ローラーコースター。
  2. ローラーコースターであって、
    支持タワーと、
    前記支持タワー上に設置され、互いに略平行である第1レールおよび第2レールを有する軌道と、
    移動可能な態様で前記第1レールおよび前記第2レール上に載置される複数の乗客キャリッジと、
    前記支持タワーに設置され、様々な向きと傾きを有する前記軌道の第1部分であって、前記軌道の前記第1部分は下向きのローラーコースター軌道として機能し、前記複数の乗客キャリッジは重力によって推進され前記軌道の前記第1部分を下降する、前記軌道の前記第1部分と、
    前記軌道の底部から頂上まで前記複数の乗客キャリッジを持ち上げる駆動システムを有する前記軌道の第2部分と、を備え、
    前記軌道の少なくとも前記第1部分は前記支持タワーの外径側に設置され、前記軌道の前記第2部分は前記支持タワーの内径側に設置される、ローラーコースター。
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