JP2016209599A - リン酸カルシウム配合骨セメントを用いる脊椎骨の最小侵襲治療(mitv) - Google Patents
リン酸カルシウム配合骨セメントを用いる脊椎骨の最小侵襲治療(mitv) Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016209599A JP2016209599A JP2016101062A JP2016101062A JP2016209599A JP 2016209599 A JP2016209599 A JP 2016209599A JP 2016101062 A JP2016101062 A JP 2016101062A JP 2016101062 A JP2016101062 A JP 2016101062A JP 2016209599 A JP2016209599 A JP 2016209599A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- poly
- bone cement
- acid
- phosphate
- flowable
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Ceased
Links
Images
Landscapes
- Surgical Instruments (AREA)
- Materials For Medical Uses (AREA)
- Prostheses (AREA)
Abstract
【解決手段】生体適合性で、注入可能で、自己硬化型で、粘着性で、骨結合性で、かつリモデリング性のリン酸カルシウムコンポジット材料、ならびにたとえば椎体形成術の強化および椎骨形成術において欠損骨を修復する。リン酸カルシウム材料は、ナノ結晶アパタイト(NCA)またはナノ低結晶アパタイト(NLCA)であり、これらはたとえば低温複分解技術または高エネルギー粉砕技術を用いて合成されうる。
【選択図】なし
Description
天然に存在する骨は、約70%のミネラル(ナノメートルサイズのカルシウム欠損ヒドロキシアパタイト)と、約30%の有機マトリクス(コラーゲン、タンパク質等)からなる。骨の喪失は、骨形成に対して骨破壊(破骨活性による吸収)が増加した結果(加齢または疾患による)として起こる。骨吸収および骨形成はいずれも、正常な骨格機能の一部として骨格において持続的に起こっている。このプロセスの際に、大量の骨が、リモデリングと呼ばれるプロセスにおいて破壊されてリモデリングされる。
(a)多糖類、核酸、糖質、タンパク質、ポリペプチド、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ラクトン)、ポリ(アミノ酸)、ポリ(酸無水物)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(酸無水物-コ-イミド)、ポリ(オルトカーボネート)、ポリ(α-ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(リン酸エステル)、ポリ(L-ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,L-ラクチド)(PDLLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)、ポリ(L-ラクチド-コ-D,L-ラクチド)、ポリ(D,L-ラクチド-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリ(δ-バレロラクトン)、ポリ(γ-ブチロラクトン)、ポリ(カプロラクトン)、ポリアクリル酸、ポリカルボン酸、ポリ(塩酸アリルアミン)、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)、ポリ(エチレンイミン)、フマル酸ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル、炭素繊維、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(エチレンオキサイド)-コ-ポリ(プロピレンオキサイド)ブロックコポリマー、ポリ(エチレンテレフタレート)ポリアミド、およびこれらのコポリマーから選択される1つまたは複数のポリマー;
(b)アクロレインカリウム、メタクリルアミド、メタクリル酸およびその塩、メタクリレート、アクリロニトリル、エチレン、エチレングリコール、エチレンイミン、エチレンオキサイド、スチレンスルホン酸、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニル、およびビニルピロリドンからなる群より選択される1つまたは複数の単量体を有するホモポリマーまたはコポリマー;
(c)ガロタンニン、エラジタンニン、タラガロタンニン、カフェタンニン、プロアントシアニジン、カテキン、エピカテキン、クロロゲン酸、およびアルブチンから選択されるポリフェノール複合物質;または
(d)アルギン酸、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、ゼラチン、キチン、キトサン、酢酸キトサン、乳酸キトサン、コンドロイチン硫酸、N,O-カルボキシメチルキトサン、デキストラン、フィブリン糊、グリセロール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、セルロース、グルコサミン、プロテオグリカン、デンプン、乳酸、プルロニック、グリセロリン酸ナトリウム、コラーゲン、グリコーゲン、ケラチン、絹、およびこれらの混合物から選択される物質。
[本発明1001]
以下の段階を含む、椎体において椎体形成術を行うための方法:
(a)流動可能な骨セメントを産生するために十分な量の、ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウム、放射線不透過物質、および薬学的に許容される液体を含む該流動可能な骨セメントを、少なくとも1つの該椎体に注入する段階;ならびに
(b)硬化した場合に1 mPaまたはそれより大きい圧縮強度を有しかつインビボで吸収可能である該流動可能な骨セメントを、硬化させる段階。
[本発明1002]
前記流動可能な骨セメントが、骨増殖を促進するかまたは骨吸収を阻害する少なくとも1つの物質をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記流動可能な骨セメントが、脱灰骨基質をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1004]
前記薬学的に許容される液体が、水、生理食塩液、リン酸緩衝液、生物学的液体、特に血液または血液成分を含む液体、およびグリセロールから選択される、本発明1001の方法。
[本発明1005]
前記椎体が非ヒト哺乳動物に存在する、本発明1001の方法。
[本発明1006]
前記椎体がヒトに存在する、本発明1001の方法。
[本発明1007]
2つ以上の椎体内に前記流動可能な骨セメントを注入する段階をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1008]
前記椎体が骨折した骨または骨粗鬆症の骨を含む、本発明1001の方法。
[本発明1009]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが30〜80 nmの範囲の結晶を含む、本発明1001の方法。
[本発明1010]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが30〜50 nmの範囲の結晶を含む、本発明1009の方法。
[本発明1011]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが、ヒドロキシアパタイトと比較して60%未満の結晶度指数値を有する、本発明1001の方法。
[本発明1012]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが、ヒドロキシアパタイトと比較して50%未満の結晶度指数値を有する、本発明1011の方法。
[本発明1013]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが、ヒドロキシアパタイトと比較して40%未満の結晶度指数値を有する、本発明1012の方法。
[本発明1014]
前記流動可能な骨セメントが、1つまたは複数の結晶成長阻害剤をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1015]
前記流動可能な骨セメントが、過酸化ベンゾイル粉末をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1016]
前記流動可能な骨セメントが、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1017]
前記流動可能なリン酸カルシウムセメントが、粘着物質、骨形成物質、または医用物質をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1018]
前記粘着物質が以下からなる群より選択される、本発明1017の方法:
(a)多糖類、核酸、糖質、タンパク質、ポリペプチド、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ラクトン)、ポリ(アミノ酸)、ポリ(酸無水物)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(酸無水物-コ-イミド)、ポリ(オルトカーボネート)、ポリ(α-ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(リン酸エステル)、ポリ(L-ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,L-ラクチド)(PDLLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)、ポリ(L-ラクチド-コ-D,L-ラクチド)、ポリ(D,L-ラクチド-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリ(δ-バレロラクトン)、ポリ(γ-ブチロラクトン)、ポリ(カプロラクトン)、ポリアクリル酸、ポリカルボン酸、ポリ(塩酸アリルアミン)、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)、ポリ(エチレンイミン)、フマル酸ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル、炭素繊維、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(エチレンオキサイド)-コ-ポリ(プロピレンオキサイド)ブロックコポリマー、ポリ(エチレンテレフタレート)ポリアミド、およびこれらのコポリマーから選択される1つまたは複数のポリマー;
(b)アクロレインカリウム、メタクリルアミド、メタクリル酸およびその塩、メタクリレート、アクリロニトリル、エチレン、エチレングリコール、エチレンイミン、エチレンオキサイド、スチレンスルホン酸、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニル、およびビニルピロリドンからなる群より選択される1つまたは複数の単量体を有するホモポリマーまたはコポリマー;
(c)ガロタンニン、エラジタンニン、タラガロタンニン、カフェタンニン、プロアントシアニジン、カテキン、エピカテキン、クロロゲン酸、およびアルブチンから選択されるポリフェノール複合物質;または
(d)アルギン酸、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、ゼラチン、キチン、キトサン、酢酸キトサン、乳酸キトサン、コンドロイチン硫酸、N,O-カルボキシメチルキトサン、デキストラン、フィブリン糊、グリセロール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、セルロース、特にカルボキシメチルセルロース、グルコサミン、プロテオグリカン、デンプン、乳酸、プルロニック、グリセロリン酸ナトリウム、コラーゲン、グリコーゲン、ケラチン、絹、およびこれらの混合物から選択される物質。
[本発明1019]
前記骨形成物質が、トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)、アクチビン、インヒビン、および骨形態形成タンパク質(BMP)からなる群より選択される、本発明1017の方法。
[本発明1020]
前記医用物質が、抗生物質、酵素阻害剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、筋弛緩剤、鎮痙剤、鎮痛剤、プロスタグランジン、抗うつ剤、栄養因子、およびホルモンからなる群より選択される、本発明1017の方法。
[本発明1021]
16ゲージ以下のサイズを有する針を用いて前記流動可能な骨セメントを前記椎体に注入する段階を含む、本発明1001の方法。
[本発明1022]
前記針が11ゲージ針である、本発明1021の方法。
[本発明1023]
前記椎体内に空隙を作製する段階、および前記流動可能な骨セメントを該空隙に注入する段階をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1024]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが、非晶質リン酸カルシウム、低結晶リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、炭酸アパタイト(カルシウム欠損ヒドロキシアパタイト)、リン酸一カルシウム、メタリン酸カルシウム、リン酸七カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム、ピロリン酸カルシウム、およびリン酸三カルシウム、またはこれらの混合物から選択される、本発明1001の方法。
[本発明1025]
ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウム材料、放射線不透過物質、補助材料、および薬学的に許容される液体を含む、流動可能な骨セメントであって、37℃において1時間未満で硬化し、硬化後1 mPa以上の圧縮強度を有し、かつインビボで吸収可能である、該流動可能な骨セメント。
[本発明1026]
前記補助材料が、粘着物質、骨形成物質、および医用物質からなる群より選択される、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1027]
前記粘着物質が以下からなる群より選択される、本発明1026の流動可能な骨セメント:
(a)多糖類、核酸、糖質、タンパク質、ポリペプチド、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ラクトン)、ポリ(アミノ酸)、ポリ(酸無水物)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(酸無水物-コ-イミド)、ポリ(オルトカーボネート)、ポリ(α-ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(リン酸エステル)、ポリ(L-ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,L-ラクチド)(PDLLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)、ポリ(L-ラクチド-コ-D,L-ラクチド)、ポリ(D,L-ラクチド-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリ(δ-バレロラクトン)、ポリ(γ-ブチロラクトン)、ポリ(カプロラクトン)、ポリアクリル酸、ポリカルボン酸、ポリ(塩酸アリルアミン)、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)、ポリ(エチレンイミン)、フマル酸ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル、炭素繊維、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(エチレンオキサイド)-コ-ポリ(プロピレンオキサイド)ブロックコポリマー、ポリ(エチレンテレフタレート)ポリアミド、およびこれらのコポリマーから選択される1つまたは複数のポリマー;
(b)アクロレインカリウム、メタクリルアミド、メタクリル酸およびその塩、メタクリレート、アクリロニトリル、エチレン、エチレングリコール、エチレンイミン、エチレンオキサイド、スチレンスルホン酸、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニル、およびビニルピロリドンからなる群より選択される1つまたは複数の単量体を有するホモポリマーまたはコポリマー;
(c)ガロタンニン、エラジタンニン、タラガロタンニン、カフェタンニン、プロアントシアニジン、カテキン、エピカテキン、クロロゲン酸、およびアルブチンから選択されるポリフェノール複合物質;または
(d)アルギン酸、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、ゼラチン、キチン、キトサン、酢酸キトサン、乳酸キトサン、コンドロイチン硫酸、N,O-カルボキシメチルキトサン、デキストラン、フィブリン糊、グリセロール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、セルロース、特にカルボキシメチルセルロース、グルコサミン、プロテオグリカン、デンプン、乳酸、プルロニック、グリセロリン酸ナトリウム、コラーゲン、グリコーゲン、ケラチン、絹、およびこれらの混合物から選択される物質。
[本発明1028]
前記骨形成物質が、トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)、アクチビン、インヒビン、および骨形態形成タンパク質(BMP)からなる群より選択される、本発明1026の流動可能な骨セメント。
[本発明1029]
前記医用物質が、抗生物質、酵素阻害剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、筋弛緩剤、鎮痙剤、鎮痛剤、プロスタグランジン、抗うつ剤、栄養因子、およびホルモンからなる群より選択される、本発明1026の流動可能な骨セメント。
[本発明1030]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが、非晶質リン酸カルシウム、低結晶リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、炭酸アパタイト(カルシウム欠損ヒドロキシアパタイト)、リン酸一カルシウム、メタリン酸カルシウム、リン酸七カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム、ピロリン酸カルシウム、およびリン酸三カルシウム、またはこれらの混合物から選択される、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1031]
発泡剤をさらに含む、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1032]
骨成長を促進するかまたは骨吸収を阻害する少なくとも1つの物質をさらに含む、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1033]
脱灰骨基質をさらに含む、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1034]
前記薬学的に許容される液体が、水、生理食塩液、リン酸緩衝液、生物学的液体、特に血液または血液成分を含む液体、およびグリセロールから選択される、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1035]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが30〜80 nmの範囲内の結晶を含む、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1036]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが30〜50 nmの範囲内の結晶を含む、本発明1035の流動可能な骨セメント。
[本発明1037]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムがヒドロキシアパタイトと比較して60%未満の結晶度指数値を有する、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1038]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムがヒドロキシアパタイトと比較して50%未満の結晶度指数値を有する、本発明1037の流動可能な骨セメント。
[本発明1039]
前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムがヒドロキシアパタイトと比較して40%未満の結晶度指数値を有する、本発明1038の流動可能な骨セメント。
[本発明1040]
1つまたは複数の結晶成長阻害剤をさらに含む、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1041]
過酸化ベンゾイル粉末をさらに含む、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1042]
ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)をさらに含む、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1043]
前記流動可能な骨セメントが、16ゲージ以下のサイズを有する針を通して注入されうる、本発明1025の流動可能な骨セメント。
[本発明1044]
前記針が11ゲージ針である、本発明1043の流動可能な骨セメント。
[本発明1045]
本発明1025の流動可能な骨セメントと、該流動可能な骨セメントを送達するためのシリンジとを含む、キット。
本発明は、椎体形成術強化および椎骨形成術のために用いることができる、生体適合性で、注射可能で、自己硬化型で、粘着性で、骨結合性で、かつリモデリング性のリン酸カルシウムコンポジット(CaPコンポジット)を特徴とする。
本発明のCaPコンポジットには、生体適合性の粘着物質が含まれてもよい。適した生体適合性の粘着物質の非制限的な例には、多糖類、核酸、糖質、タンパク質、ポリペプチド、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ラクトン)、ポリ(アミノ酸)、ポリ(酸無水物)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(酸無水物-コ-イミド)、ポリ(オルトカーボネート)、ポリ(α-ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(リン酸エステル)、ポリ(L-ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,L-ラクチド)(PDLLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)、ポリ(L-ラクチド-コ-D,L-ラクチド)、ポリ(D,L-ラクチド-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリ(δ-バレロラクトン)、ポリ(γ-ブチロラクトン)、ポリ(カプロラクトン)、ポリアクリル酸、ポリカルボン酸、ポリ(塩酸アリルアミン)、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)、ポリ(エチレンイミン)、フマル酸ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル、炭素繊維、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(エチレンオキサイド)-コ-ポリ(プロピレンオキサイド)ブロックコポリマー、ポリ(エチレンテレフタレート)ポリアミド、およびこれらのコポリマーから選択されるポリマーが含まれる。好ましい粘着物質にはまた、アルギン酸、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、ゼラチン、キチン、キトサン、酢酸キトサン、乳酸キトサン、コンドロイチン硫酸、N,O-カルボキシメチルキトサン、デキストラン(たとえば、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、またはデキストラン硫酸ナトリウム)、フィブリン糊、グリセロール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、セルロース(たとえば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはヒドロキシエチルセルロース)、グルコサミン、プロテオグリカン、デンプン(たとえば、ヒドロキシエチルデンプンまたは可溶性デンプン)、乳酸、プルロニック、グリセロリン酸ナトリウム、コラーゲン、グリコーゲン、ケラチン、絹、およびこれらの混合物が含まれる。いくつかの態様において、生体適合性の粘着物質は水溶性である。水溶性の粘着物質は、インビボで埋め込まれた直後にインプラント材料から溶解して、それによって骨インプラント材料にマクロ孔が導入される。このマクロ孔は、近づきやすくなることによって骨インプラント材料の骨伝導性を増加させて、その結果埋め込み部位での破骨細胞および骨芽細胞のリモデリング活性を強化する。
本発明のCaPコンポジットにはまた、生物活性物質が含まれうる。一般的に、生物活性物質は、CaPコンポジットの製造の際にペースト内で活性であり続けなければならない、またはCaPコンポジットの製造後に活性化もしくは再活性化されることができなければならない。または、生物活性物質は、宿主へのCaPコンポジットの埋め込み時に(成型可能なもしくは注入可能なペーストとしてまたは硬化したセメントとして)または水性環境で37℃で硬化した後に添加されうる。
生物活性物質は、望ましくはアクチビン、インヒビン、および骨形態形成タンパク質(BMP)が含まれるトランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)スーパーファミリータンパク質として公知であるタンパク質ファミリーから選択される。最も好ましくは、活性物質には、骨形成活性、ならびに他の増殖および分化型活性を有することが開示されているBMPとして一般的に知られるタンパク質のサブクラスから選択される少なくとも1つのタンパク質が含まれる。これらのBMPには、例として米国特許第5,108,922号、第5,013,649号、第5,116,738号、第5,106,748号、第5,187,076号、および第5,141,905号において開示されるBMPタンパク質BMP-2、BMP-3、BMP-3b、BMP-4、BMP-5、BMP-6、およびBMP-7;PCT出願WO 91/18098において開示されるBMP-8;PCT出願WO 93/00432において開示されるBMP-9、PCT出願WO 94/26893において開示されるBMP-10;PCT出願WO 94/26892において開示されるBMP-11、またはPCT出願WO 95/16035において開示されるBMP-12もしくはBMP-13;BMP-14;米国特許第5,635,372号において開示されるBMP-15;または米国特許第5,965,403号において開示されるBMP-16が含まれる。他のBMPには、BMP-17およびBMP-18が含まれる。
好ましい態様において、生物活性物質はDBMである。DBMは、酸処置によって脱灰された長骨片から最も一般的に得られる有機骨誘導材料である。酸処置は、骨における無機ミネラル成分および酸可溶性タンパク質を溶解させ、コラーゲンマトリクスならびに酸不溶性のタンパク質および増殖因子を残す(たとえば、Glowacki et al. (1985) Clin Plast Surg 12(2):233-241;Covey et al. (1989) Orthop Rev 17(8):857-863を参照されたい)。残留した酸不溶性タンパク質および増殖因子は、骨形態形成タンパク質(BMP)およびトランスフォーミング増殖因子(TGF)などの骨誘導因子である。このように、DBMは、骨誘導性で、十分な吸収性を有し、本明細書において記述されるCaPコンポジットのリン酸カルシウム成分と組み合わせて用いられる場合、それらが天然の骨の化学組成を厳密に模倣することから、生体適合性の高い骨インプラント材料を生じる。都合がよいことに、DBMは、単離されたBMPなどの多くの他の市販の有機骨組成物添加剤より安価である。
結晶成長阻害剤を有しないナノ結晶アパタイト(NCA)の調製
蒸留水1000 mlにNa2HPO4・7H2O 100 gを加えて、0.37 M溶液(溶液1)を調製する。蒸留水300 mlにCa(NO3)2・4H2O 35 gを加えて、0.49 M溶液(溶液2)を調製する。
1つの結晶成長阻害剤(CO3 2-イオン)によるナノ低結晶アパタイト(NLCA)の調製
蒸留水1000 mlにNa2HPO4・7H2O 100 gを加えて、0.37 M溶液を調製する。溶解後、NaHCO3 40 gを加えて撹拌して溶解する(溶液1)。
2つの結晶成長阻害剤(CO3 2-イオンとP2O7 4-イオン)によるナノ低結晶アパタイト(NLCA)の調製
蒸留水1000 mlにNa2HPO4・7H2O 100 gを加えて、0.37 M溶液を調製する。溶解後、NaHCO3 40 gを加えて撹拌して溶解する。全て溶解後、0.5 Na4P2O7・10 H2Oを加えて撹拌して溶解する(溶液1)。
3つの結晶成長阻害剤(CO3 2-、P2O7 4-、およびMg2+イオン)によるナノ低結晶アパタイト(NLCA)の調製
蒸留水1000 mlにNa2HPO4・7H2O 100 gを加えて、0.37 M溶液を調製する。溶解後、NaHCO3 40 gを加えて撹拌して溶解する。全て溶解後、0.5 Na4P2O7・10 H2Oを加えて撹拌して溶解する(溶液1)。
共重合化(CaPポリマーの物理的固定)
実施例1、2、3または4に従ってアパタイト(NCAおよび/またはNLCA)粉末を調製する。
CaP材料の共重合化(化学的連結、共有結合)
実施例1、2、3、または4に従ってアパタイト(NCAおよび/またはNLCA)粉末を調製する。
成人死体脊椎に注入したCaPペーストの撮像能
CaP材料を以前に開発された配合に従って作製した(たとえば、参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第7,318,841号を参照されたい)。
粘着物質(CA)を有するCaP基質
CaP材料を以前に開発された配合に従って作製した(たとえば、参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第7,318,841号を参照されたい)。
骨誘導物質(OI)を有するCaP基質:
CaP材料を以前に開発された配合に従って作製した(たとえば、参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第7,318,841号を参照されたい)。
医用物質(MA)を有するCaP基質:
CaP材料を以前に開発された配合に従って作製した(たとえば、参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第7,318,841号を参照されたい)。
複合コンポジット:
CaP材料を以前に開発された配合に従って作製した(たとえば、参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第7,318,841号を参照されたい)。
ヒト死体モデルにおける椎体形成術の適用可能性に関して、CaPコンポジットの多数の配合物を試験した。CaPコンポジットは、強度が高くかつ急速に硬化するリン酸カルシウム、およびカルボキシメチルセルロース(CMC)の乾燥粉末を混合することによって調製された。乾燥粉末を水和させて、なめらかなペーストが形成されるまで、ヨウ素ベースの造影剤ISOVUE(Bracco Diagnostics)と混合した。異なるCPC配合物を作製するために、CMCの百分率、CMCの分子量、および水和容積を変化させた。
椎体形成術は、脊椎骨を強化するために、弱くなった脊椎における小さな穴に本発明の骨セメントを注入する段階を伴い、これによって、再び骨折する可能性を低下させかつ疼痛の低減を提供する。画像誘導を用いて、トロッカーと呼ばれる中空針を、皮膚を通して脊椎骨の中に通して、本発明の骨セメントを脊椎に注入する。
本発明をその特異的態様に関連して記述してきたが、さらなる改変を行うことができ、本出願は、一般的に本発明の原理に従う本発明の任意の変更、使用、または適応を範囲に含めると意図され、および本発明が属する当業者の公知のまたは慣例的な実践の範囲内である本開示からのそのような逸脱が含まれると意図され、および本明細書においてこれまで記載された本質的な特徴に当てはまる可能性があると理解されるであろう。
Claims (45)
- 以下の段階を含む、椎体において椎体形成術を行うための方法:
(a)流動可能な骨セメントを産生するために十分な量の、ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウム、放射線不透過物質、および薬学的に許容される液体を含む該流動可能な骨セメントを、少なくとも1つの該椎体に注入する段階;ならびに
(b)硬化した場合に1 mPaまたはそれより大きい圧縮強度を有しかつインビボで吸収可能である該流動可能な骨セメントを、硬化させる段階。 - 前記流動可能な骨セメントが、骨増殖を促進するかまたは骨吸収を阻害する少なくとも1つの物質をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記流動可能な骨セメントが、脱灰骨基質をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記薬学的に許容される液体が、水、生理食塩液、リン酸緩衝液、生物学的液体、特に血液または血液成分を含む液体、およびグリセロールから選択される、請求項1記載の方法。
- 前記椎体が非ヒト哺乳動物に存在する、請求項1記載の方法。
- 前記椎体がヒトに存在する、請求項1記載の方法。
- 2つ以上の椎体内に前記流動可能な骨セメントを注入する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記椎体が骨折した骨または骨粗鬆症の骨を含む、請求項1記載の方法。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが30〜80 nmの範囲の結晶を含む、請求項1記載の方法。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが30〜50 nmの範囲の結晶を含む、請求項9記載の方法。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが、ヒドロキシアパタイトと比較して60%未満の結晶度指数値を有する、請求項1記載の方法。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが、ヒドロキシアパタイトと比較して50%未満の結晶度指数値を有する、請求項11記載の方法。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが、ヒドロキシアパタイトと比較して40%未満の結晶度指数値を有する、請求項12記載の方法。
- 前記流動可能な骨セメントが、1つまたは複数の結晶成長阻害剤をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記流動可能な骨セメントが、過酸化ベンゾイル粉末をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記流動可能な骨セメントが、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記流動可能なリン酸カルシウムセメントが、粘着物質、骨形成物質、または医用物質をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記粘着物質が以下からなる群より選択される、請求項17記載の方法:
(a)多糖類、核酸、糖質、タンパク質、ポリペプチド、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ラクトン)、ポリ(アミノ酸)、ポリ(酸無水物)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(酸無水物-コ-イミド)、ポリ(オルトカーボネート)、ポリ(α-ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(リン酸エステル)、ポリ(L-ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,L-ラクチド)(PDLLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)、ポリ(L-ラクチド-コ-D,L-ラクチド)、ポリ(D,L-ラクチド-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリ(δ-バレロラクトン)、ポリ(γ-ブチロラクトン)、ポリ(カプロラクトン)、ポリアクリル酸、ポリカルボン酸、ポリ(塩酸アリルアミン)、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)、ポリ(エチレンイミン)、フマル酸ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル、炭素繊維、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(エチレンオキサイド)-コ-ポリ(プロピレンオキサイド)ブロックコポリマー、ポリ(エチレンテレフタレート)ポリアミド、およびこれらのコポリマーから選択される1つまたは複数のポリマー;
(b)アクロレインカリウム、メタクリルアミド、メタクリル酸およびその塩、メタクリレート、アクリロニトリル、エチレン、エチレングリコール、エチレンイミン、エチレンオキサイド、スチレンスルホン酸、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニル、およびビニルピロリドンからなる群より選択される1つまたは複数の単量体を有するホモポリマーまたはコポリマー;
(c)ガロタンニン、エラジタンニン、タラガロタンニン、カフェタンニン、プロアントシアニジン、カテキン、エピカテキン、クロロゲン酸、およびアルブチンから選択されるポリフェノール複合物質;または
(d)アルギン酸、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、ゼラチン、キチン、キトサン、酢酸キトサン、乳酸キトサン、コンドロイチン硫酸、N,O-カルボキシメチルキトサン、デキストラン、フィブリン糊、グリセロール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、セルロース、特にカルボキシメチルセルロース、グルコサミン、プロテオグリカン、デンプン、乳酸、プルロニック、グリセロリン酸ナトリウム、コラーゲン、グリコーゲン、ケラチン、絹、およびこれらの混合物から選択される物質。 - 前記骨形成物質が、トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)、アクチビン、インヒビン、および骨形態形成タンパク質(BMP)からなる群より選択される、請求項17記載の方法。
- 前記医用物質が、抗生物質、酵素阻害剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、筋弛緩剤、鎮痙剤、鎮痛剤、プロスタグランジン、抗うつ剤、栄養因子、およびホルモンからなる群より選択される、請求項17記載の方法。
- 16ゲージ以下のサイズを有する針を用いて前記流動可能な骨セメントを前記椎体に注入する段階を含む、請求項1記載の方法。
- 前記針が11ゲージ針である、請求項21記載の方法。
- 前記椎体内に空隙を作製する段階、および前記流動可能な骨セメントを該空隙に注入する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが、非晶質リン酸カルシウム、低結晶リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、炭酸アパタイト(カルシウム欠損ヒドロキシアパタイト)、リン酸一カルシウム、メタリン酸カルシウム、リン酸七カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム、ピロリン酸カルシウム、およびリン酸三カルシウム、またはこれらの混合物から選択される、請求項1記載の方法。
- ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウム材料、放射線不透過物質、補助材料、および薬学的に許容される液体を含む、流動可能な骨セメントであって、37℃において1時間未満で硬化し、硬化後1 mPa以上の圧縮強度を有し、かつインビボで吸収可能である、該流動可能な骨セメント。
- 前記補助材料が、粘着物質、骨形成物質、および医用物質からなる群より選択される、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 前記粘着物質が以下からなる群より選択される、請求項26記載の流動可能な骨セメント:
(a)多糖類、核酸、糖質、タンパク質、ポリペプチド、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ラクトン)、ポリ(アミノ酸)、ポリ(酸無水物)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(酸無水物-コ-イミド)、ポリ(オルトカーボネート)、ポリ(α-ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(リン酸エステル)、ポリ(L-ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,L-ラクチド)(PDLLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)、ポリ(L-ラクチド-コ-D,L-ラクチド)、ポリ(D,L-ラクチド-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリ(δ-バレロラクトン)、ポリ(γ-ブチロラクトン)、ポリ(カプロラクトン)、ポリアクリル酸、ポリカルボン酸、ポリ(塩酸アリルアミン)、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)、ポリ(エチレンイミン)、フマル酸ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル、炭素繊維、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(エチレンオキサイド)-コ-ポリ(プロピレンオキサイド)ブロックコポリマー、ポリ(エチレンテレフタレート)ポリアミド、およびこれらのコポリマーから選択される1つまたは複数のポリマー;
(b)アクロレインカリウム、メタクリルアミド、メタクリル酸およびその塩、メタクリレート、アクリロニトリル、エチレン、エチレングリコール、エチレンイミン、エチレンオキサイド、スチレンスルホン酸、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニル、およびビニルピロリドンからなる群より選択される1つまたは複数の単量体を有するホモポリマーまたはコポリマー;
(c)ガロタンニン、エラジタンニン、タラガロタンニン、カフェタンニン、プロアントシアニジン、カテキン、エピカテキン、クロロゲン酸、およびアルブチンから選択されるポリフェノール複合物質;または
(d)アルギン酸、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、ゼラチン、キチン、キトサン、酢酸キトサン、乳酸キトサン、コンドロイチン硫酸、N,O-カルボキシメチルキトサン、デキストラン、フィブリン糊、グリセロール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、セルロース、特にカルボキシメチルセルロース、グルコサミン、プロテオグリカン、デンプン、乳酸、プルロニック、グリセロリン酸ナトリウム、コラーゲン、グリコーゲン、ケラチン、絹、およびこれらの混合物から選択される物質。 - 前記骨形成物質が、トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)、アクチビン、インヒビン、および骨形態形成タンパク質(BMP)からなる群より選択される、請求項26記載の流動可能な骨セメント。
- 前記医用物質が、抗生物質、酵素阻害剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、筋弛緩剤、鎮痙剤、鎮痛剤、プロスタグランジン、抗うつ剤、栄養因子、およびホルモンからなる群より選択される、請求項26記載の流動可能な骨セメント。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが、非晶質リン酸カルシウム、低結晶リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、炭酸アパタイト(カルシウム欠損ヒドロキシアパタイト)、リン酸一カルシウム、メタリン酸カルシウム、リン酸七カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム、ピロリン酸カルシウム、およびリン酸三カルシウム、またはこれらの混合物から選択される、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 発泡剤をさらに含む、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 骨成長を促進するかまたは骨吸収を阻害する少なくとも1つの物質をさらに含む、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 脱灰骨基質をさらに含む、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 前記薬学的に許容される液体が、水、生理食塩液、リン酸緩衝液、生物学的液体、特に血液または血液成分を含む液体、およびグリセロールから選択される、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが30〜80 nmの範囲内の結晶を含む、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムが30〜50 nmの範囲内の結晶を含む、請求項35記載の流動可能な骨セメント。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムがヒドロキシアパタイトと比較して60%未満の結晶度指数値を有する、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムがヒドロキシアパタイトと比較して50%未満の結晶度指数値を有する、請求項37記載の流動可能な骨セメント。
- 前記ナノ結晶アパタイトリン酸カルシウムがヒドロキシアパタイトと比較して40%未満の結晶度指数値を有する、請求項38記載の流動可能な骨セメント。
- 1つまたは複数の結晶成長阻害剤をさらに含む、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 過酸化ベンゾイル粉末をさらに含む、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)をさらに含む、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 前記流動可能な骨セメントが、16ゲージ以下のサイズを有する針を通して注入されうる、請求項25記載の流動可能な骨セメント。
- 前記針が11ゲージ針である、請求項43記載の流動可能な骨セメント。
- 請求項25記載の流動可能な骨セメントと、該流動可能な骨セメントを送達するためのシリンジとを含む、キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016101062A JP2016209599A (ja) | 2016-05-20 | 2016-05-20 | リン酸カルシウム配合骨セメントを用いる脊椎骨の最小侵襲治療(mitv) |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016101062A JP2016209599A (ja) | 2016-05-20 | 2016-05-20 | リン酸カルシウム配合骨セメントを用いる脊椎骨の最小侵襲治療(mitv) |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011505170A Division JP6324653B2 (ja) | 2008-04-15 | 2009-04-15 | リン酸カルシウム配合骨セメントを用いる脊椎骨の最小侵襲治療(mitv) |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016209599A true JP2016209599A (ja) | 2016-12-15 |
JP2016209599A5 JP2016209599A5 (ja) | 2017-04-27 |
Family
ID=57549189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016101062A Ceased JP2016209599A (ja) | 2016-05-20 | 2016-05-20 | リン酸カルシウム配合骨セメントを用いる脊椎骨の最小侵襲治療(mitv) |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016209599A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113769159A (zh) * | 2021-08-23 | 2021-12-10 | 广州润虹医药科技股份有限公司 | 一种无水状态磷酸钙骨水泥及其制备方法 |
CN113769173A (zh) * | 2021-10-26 | 2021-12-10 | 南充市中心医院 | 一种空心磷酸钙微球/丙三醇改性pmma骨水泥及其制备方法 |
CN113769160A (zh) * | 2021-08-23 | 2021-12-10 | 广州润虹医药科技股份有限公司 | 一种温敏性微球及其即用型温敏性磷酸钙骨水泥 |
CN114209879A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-03-22 | 北京科技大学 | 一种复合骨水泥材料及其制备方法 |
JP7541280B2 (ja) | 2019-08-27 | 2024-08-28 | 邦夫 石川 | 医療用炭酸カルシウム組成物、および関連医療用組成物、ならびにこれらの製造方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001502215A (ja) * | 1996-10-16 | 2001-02-20 | エテックス コーポレイション | 不完全結晶性カルシウムホスフェートの製造法及びその使用法 |
JP2005512757A (ja) * | 2001-12-21 | 2005-05-12 | エテックス コーポレーション | 機械加工によって予備形成されたリン酸カルシウム骨代用材料インプラント |
JP2006522670A (ja) * | 2003-04-11 | 2006-10-05 | エテックス コーポレーション | 骨誘導性骨材料 |
WO2007067561A2 (en) * | 2005-12-06 | 2007-06-14 | Etex Corporation | Porous calcium phosphate bone material |
WO2009032173A1 (en) * | 2007-08-29 | 2009-03-12 | Etex Corporation | Bone cement mixing and delivery system and methods of use thereof |
-
2016
- 2016-05-20 JP JP2016101062A patent/JP2016209599A/ja not_active Ceased
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001502215A (ja) * | 1996-10-16 | 2001-02-20 | エテックス コーポレイション | 不完全結晶性カルシウムホスフェートの製造法及びその使用法 |
JP2005512757A (ja) * | 2001-12-21 | 2005-05-12 | エテックス コーポレーション | 機械加工によって予備形成されたリン酸カルシウム骨代用材料インプラント |
JP2006522670A (ja) * | 2003-04-11 | 2006-10-05 | エテックス コーポレーション | 骨誘導性骨材料 |
WO2007067561A2 (en) * | 2005-12-06 | 2007-06-14 | Etex Corporation | Porous calcium phosphate bone material |
WO2009032173A1 (en) * | 2007-08-29 | 2009-03-12 | Etex Corporation | Bone cement mixing and delivery system and methods of use thereof |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7541280B2 (ja) | 2019-08-27 | 2024-08-28 | 邦夫 石川 | 医療用炭酸カルシウム組成物、および関連医療用組成物、ならびにこれらの製造方法 |
CN113769159A (zh) * | 2021-08-23 | 2021-12-10 | 广州润虹医药科技股份有限公司 | 一种无水状态磷酸钙骨水泥及其制备方法 |
CN113769160A (zh) * | 2021-08-23 | 2021-12-10 | 广州润虹医药科技股份有限公司 | 一种温敏性微球及其即用型温敏性磷酸钙骨水泥 |
CN113769173A (zh) * | 2021-10-26 | 2021-12-10 | 南充市中心医院 | 一种空心磷酸钙微球/丙三醇改性pmma骨水泥及其制备方法 |
CN113769173B (zh) * | 2021-10-26 | 2022-09-27 | 南充市中心医院 | 一种空心磷酸钙微球/丙三醇改性pmma骨水泥及其制备方法 |
CN114209879A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-03-22 | 北京科技大学 | 一种复合骨水泥材料及其制备方法 |
CN114209879B (zh) * | 2021-12-28 | 2022-10-14 | 北京科技大学 | 一种复合骨水泥材料及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6324653B2 (ja) | リン酸カルシウム配合骨セメントを用いる脊椎骨の最小侵襲治療(mitv) | |
US11850323B2 (en) | Implantable polymer for bone and vascular lesions | |
Agrawal et al. | A review on carrier systems for bone morphogenetic protein‐2 | |
JP4414218B2 (ja) | 骨誘導性タンパク質のためのリン酸カルシウム送達ビヒクル | |
US7019192B2 (en) | Composition for filling bone defects | |
JP5189763B2 (ja) | 骨誘導性骨材料 | |
JP2007533376A (ja) | 遅延凝固リン酸カルシウムペースト | |
KR100810736B1 (ko) | 다당류-기능화 나노입자 및 수화젤 담체를 포함하는복합체, 이를 포함하는 서방형 약물전달 제제, 뼈충진제 및이들의 제조방법 | |
JP6248068B2 (ja) | 仮骨延長のための組成物および方法 | |
WO2011017091A1 (en) | Si substituted calcium phosphate cement for drug delivery | |
JP2016209599A (ja) | リン酸カルシウム配合骨セメントを用いる脊椎骨の最小侵襲治療(mitv) | |
CN101495541A (zh) | 易流动的生物材料组合物 | |
Moussi et al. | Injectable macromolecule-based calcium phosphate bone substitutes | |
US20060198863A1 (en) | Ceramic composition for filling bone defects | |
NL2007850C2 (en) | Injectable calcium phosphate cement comprising glucono-delta-lactone. | |
Levashov et al. | An Overview of Bone Cement Compositions used in Vertebroplasty and Their Viability in Clinical Settings | |
AU2015215892B2 (en) | Minimally invasive treatment of vertebra (mitv) using a calcium phosphate combination bone cement | |
Sezer et al. | In vivo performance of poly (ε-caprolactone) constructs loaded with gentamicin releasing composite microspheres for use in bone regeneration | |
Schnettler et al. | Glycerol-l-lactide coating polymer leads to delay in bone ingrowth in hydroxyapatite implants | |
CA2742719A1 (en) | Carrier material for bone forming cells | |
AU2008200841A1 (en) | Composition For Filling Bone Defects |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160826 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170324 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170510 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20170809 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171109 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180416 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20180717 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181015 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181121 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20181221 |
|
A045 | Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment] |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045 Effective date: 20190325 |