JP2016202070A - 植物の生育状態診断装置及び生育状態診断方法 - Google Patents

植物の生育状態診断装置及び生育状態診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 植物の地下部の生育状態を、栽培培地中から地下部を取り出すことなく、地下部に損傷を与えずに診断する。
【解決手段】 生育状態診断装置1は、マイクロ波20を送信する送信アンテナ22と、マイクロ波20を受信する受信アンテナ24と、送信アンテナ22と受信アンテナ24との間に根30が存在する土壌40が配置された状態で送信アンテナ22から送信され且つ受信アンテナ24により受信されたマイクロ波20の信号強度を対象信号強度として取得し、送信アンテナ22と受信アンテナ24との間に根30が存在しない土壌40が配置された状態で送信アンテナ22から送信され且つ受信アンテナ24により受信されたマイクロ波20の信号強度を基準信号強度として取得するネットワークアナライザ10と、対象信号強度と基準信号強度との差分を算出し、差分に基づき根30の大きさを取得する演算部11と、備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、植物、特に植物の地下部の生育状態を診断する装置及び方法に関する。
一般に、生薬の原料としては、例えばオタネニンジン、トチバニンジン(フシニンジン)、又はオウレン等植物の根が用いられる。これらの植物の根を収穫するためには、例えば4、5年という長い栽培期間を要しており、適正な収穫時期を判断することが重要となる。適正な収穫時期を判断するためには、土壌中に存在する根の生育状態を診断する必要がある。
従来、植物の生育状態を測定することにより、植物に対する栽培環境等の適正診断を行う方法が知られている。例えば、特許文献1には、診断対象の植物の根圧を一定期間モニタリングし、モニタリングした根圧データに基づいて、栽培環境等の適正診断を行う技術が記載されている。
特許第4876257号公報
上記特許文献1に記載の技術では、診断対象の植物の根圧を測定するための測定機器を、当該植物の一部を切除した箇所に接続する必要がある。このため、診断対象の植物は傷付いた状態となり商品価値を失ってしまうという問題がある。
また、栽培培地である土壌は可視光を遮るため、土壌中に存在する地下部である根の生育状態を診断することは難しい。土壌中から根を一度取り出して根の生育状態を診断すると、取り出すことによって根に対して損傷等を与え、ひいては根が枯死する可能性がある。このように、土壌中から地下部を取り出すことなく地下部に損傷を与えずに地下部の生育状態を診断することは難しい。
そこで、本発明は、植物の地下部の生育状態を、栽培培地中から地下部を取り出すことなく、地下部に損傷を与えずに診断することができる生育状態診断装置及び生育状態診断方法を提供することを目的とする。
本発明に係る生育状態診断装置は、植物の栽培培地中の地下部の生育状態を診断する生育状態診断装置であって、マイクロ波を送信する送信手段と、送信手段から送信されたマイクロ波を受信する受信手段と、送信手段と受信手段との間に地下部が存在する栽培培地が配置された状態で送信手段から送信され且つ受信手段により受信されたマイクロ波の信号強度を対象信号強度として取得し、送信手段と受信手段との間に地下部が存在しない栽培培地が配置された状態で送信手段から送信され且つ受信手段により受信されたマイクロ波の信号強度を基準信号強度として取得する信号強度取得手段と、対象信号強度と基準信号強度との差分を算出し、差分に基づき地下部の領域の広がりを取得する演算手段と、備える。
本発明に係る生育状態診断方法は、植物の栽培培地中の地下部の生育状態を診断する生育状態診断方法であって、送信手段によりマイクロ波を送信する送信ステップと、送信ステップにおいて送信されたマイクロ波を受信手段により受信する受信ステップと、送信手段と受信手段との間に地下部が存在する栽培培地が配置された状態で送信手段から送信され且つ受信手段により受信されたマイクロ波の信号強度を対象信号強度として取得する対象信号強度取得ステップと、送信手段と受信手段との間に地下部が存在しない栽培培地が配置された状態で送信手段から送信され且つ受信手段により受信されたマイクロ波の信号強度を基準信号強度として取得する基準信号強度取得ステップと、対象信号強度取得ステップにおいて取得された対象信号強度と、基準信号強度取得ステップにおいて取得された基準信号強度との差分を算出し、差分に基づき地下部の領域の広がりを取得する演算ステップと、を含む。
本発明に係る生育状態診断装置及び生育状態診断方法では、送信手段から送信され受信手段により受信されるマイクロ波の信号強度として、対象信号強度及び基準信号強度が取得される。対象信号強度は、送信手段と受信手段との間に地下部が存在する栽培培地が配置された状態での信号強度である。基準信号強度は、送信手段と受信手段との間に地下部が存在しない栽培培地が配置された状態での信号強度である。栽培培地中における地下部が存在する領域と地下部と地下部が存在しない領域とでは、地下部に含まれる水分の影響等により誘電率が異なる。このため、対象信号強度と基準信号強度とには、当該誘電率の違いに基づき差が生じる。従って、対象信号強度と基準信号強度との差分は、栽培培地中において占める地下部の領域と相関がある。本発明に係る生育状態診断装置及び生育状態診断方法では、対象信号強度と基準信号強度との差分に基づき地下部の領域の広がりを取得するため、取得した地下部の領域の広がりの度合いによって、栽培培地から地下部を取り出すことなく地下部の生育状態を診断することができる。以上より、植物の地下部の生育状態を、栽培培地中から地下部を取り出すことなく、地下部に損傷を与えずに診断することができる。
送信手段から送信され且つ受信手段により受信されるマイクロ波の偏波面を変更する変更手段を備えてもよい。送信手段から送信され且つ受信手段により受信されるマイクロ波の偏波面は、可変であってもよい。この場合、送信手段から送信され且つ受信手段により受信されるマイクロ波の偏波面を変更して回転させることができるため、地下部の領域の広がりを走査することができ、地下部の領域の広がりを三次元的に可視化することが可能となる。
地下部が存在しない栽培培地の土壌条件と、地下部が存在する栽培培地の土壌条件とは、同等であってもよい。この場合、対象信号強度を取得する場合と基準信号強度を取得する場合とで、用いられる栽培培地の土壌条件が同等になるため、栽培培地の土壌条件の違いによる影響を受けることなく対象信号強度と基準信号強度との差分を算出することができる。よって、当該差分に基づく地下部の領域の広がりをより正確に取得することができる。
栽培培地は、盛り上げられた土壌により形成されていてもよい。この場合、盛り上げられた土壌を挟むようにして、送信手段及び受信手段を互いに近づけて配置することができる。これにより、送信手段から送信され且つ受信手段により受信されるマイクロ波の拡散を抑制することができ、その結果、マイクロ波の信号強度の測定誤差を抑制することができる。
本発明によれば、植物の地下部の生育状態を、栽培培地中から地下部を取り出すことなく、地下部に損傷を与えずに診断することができる生育状態診断装置及び生育状態診断方法を提供することができる。
第1実施形態に係る生育状態診断装置の概略構成図である。 図1に示す植物生育箱を示す斜視図である。 図2に示す植物生育箱のII−II線に沿った断面図である。 基準領域における信号強度を取得する場合における送信アンテナ及び受信アンテナの配置を示す上面図である。 対象領域における信号強度を取得する場合における送信アンテナ及び受信アンテナの配置を示す上面図である。 差分信号強度の周波数特性を示すグラフである。 図6に示す差分信号強度の所定の周波数範囲における積分結果を示すグラフである。 図1に示す生育状態診断装置における生育状態診断方法の一例を示すフロー図である。 第2実施形態に係る生育状態診断装置における送信アンテナ及び受信アンテナを示す概略上面図及び概略側面図である。 図9に示す駆動機構による送信アンテナ及び受信アンテナの移動パターンの一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
本発明の実施形態に係る生育状態診断装置は、土壌等の栽培培地中における植物の根の生育状態を診断して根の成長度合いを評価するための装置である。本実施形態の生育状態診断装置は、例えば生薬の原料であるオタネニンジン、トチバニンジン(フシニンジン)、又はオウレン等の根の生育状態を診断するために用いられる。まず、図1〜図5を参照して、第1実施形態に係る生育状態診断装置について説明する。図1は、第1実施形態に係る生育状態診断装置の概略構成図である。図2は、図1に示す植物生育箱を示す斜視図である。図3は、図2に示す植物生育箱のII−II線に沿った断面図である。図4は、基準領域における信号強度を取得する場合における送信アンテナ及び受信アンテナの配置を示す上面図である。図5は、対象領域における信号強度を取得する場合における送信アンテナ及び受信アンテナの配置を示す上面図である。
図1に示すように、生育状態診断装置1は、送信アンテナ22と、受信アンテナ24と、植物生育箱50と、ネットワークアナライザ10と、演算部11と、を備えている。
送信アンテナ22は、マイクロ波20を送信する送信手段である。受信アンテナ24は、送信アンテナ22からのマイクロ波20を受信する受信手段である。送信アンテナ22から送信され且つ受信アンテナ24により受信されるマイクロ波20は、特定の方向に振動する電波であり、偏波面を有している。偏波面とは、電波の電界面である。偏波面が水平である場合の電波は、電界成分が水平方向に振幅して伝播する水平偏波である。偏波面が地面に対して垂直である場合の電波は、電界成分が地面に対して垂直方向に振幅して伝播する垂直偏波である。マイクロ波20の偏波面は、送信アンテナ22及び受信アンテナ24の向きによって変更される。本実施形態において、送信アンテナ22及び受信アンテナ24の向きは所定の向きに固定されており、これによりマイクロ波20の偏波面も固定されている。
植物生育箱50は、送信アンテナ22と受信アンテナ24との間に配置されている。より具体的には、植物生育箱50は、送信アンテナ22と受信アンテナ24とを最短距離で結ぶ線分を軸5とした場合、軸5を遮る位置に配置されている。植物生育箱50には、土壌40が収容されている。土壌40は、植物生育箱50に収容されることによって地面に対して盛り上げられており、植物の根30の栽培培地を形成している。植物の根30は、例えば生薬の原料として用いられるオタネニンジン、トチバニンジン、又はオウレン等の根である。オタネニンジン及びトチバニンジンは、ウコギ科トチバニンジン属の植物であって、オウレンは、キンポウゲ科オウレン属の植物である。
送信アンテナ22と受信アンテナ24とは、植物生育箱50を挟むようにして、互いに対向している。送信アンテナ22と土壌40内の根30との間の距離60と、受信アンテナ24と土壌40内の根30との間の距離70とは、適宜設定される。例えば、距離60は、ネットワークアナライザ10による測定周波数範囲の下限値の一波長以上であってもよい。距離60が測定周波数範囲の下限値の一波長以上である場合、当該一波長未満の領域に誘電率の異なる物質が存在しないため、マイクロ波20の送信アンテナ22へ反射等による電波の質の低下を抑制することができる。同様に、距離70は、測定周波数範囲の下限値の一波長以上であってもよい。距離70は測定周波数の下限値の一波長以上である場合、当該一波長未満の領域に誘電率が異なる物質が存在しないため、電波の質が低下しないようにすることができる。例えば、測定周波数範囲の下限値が1.0GHzである場合、一波長は30cmであるため、距離60及び距離70を、当該一波長30cmの1.5倍である45cmとしてもよい。
図2及び図3に示すように、植物生育箱50は、例えば樹脂製であり、上面側が開口された略直方体状を有している。植物生育箱50は、線II−IIで示す方向に互いに対向する側面50a,50bと、線II−IIで示す方向と直交する方向(すなわち、図1に示す軸5の延在方向)に互いに対向する側面50c,50dと、各側面50a,50b,50c,50dを連結する底面50eとを有している。植物生育箱50と送信アンテナ22及び受信アンテナ24との距離は可能な限り近くてもよく、例えば送信アンテナ22は植物生育箱50の側面50cと接するように配置され、受信アンテナ24は植物生育箱50の側面50dと接するように配置されてもよい。このように配置された場合、送信アンテナ22から送信されたマイクロ波20が空気の影響等を受けて拡散することなく植物生育箱50へ直接照射される。
植物生育箱50内は、土壌40で満たされている。土壌40中には地下部である根30が位置し、根30に繋がる植物の茎又は葉等の地上部35が土壌40から表出している。植物生育箱50内において、植物の根30は、側面50aと側面50bとの間における中心部に位置する中心線A−Bからずれて位置している(図3参照)。中心線A−Bと植物の根30との距離80は、適宜設定される。例えば、距離80は、中心線A−Bと側面50aとの間の距離の半分である。植物生育箱50内の土壌40には、中心線A−Bよりも側面50a側に位置する根30が埋められた対象領域40A(以下、単に「対象領域40A」ともいう)と、中心線A−Bよりも側面50b側に位置する根30が埋められていない基準領域40B(以下、単に「基準領域40B」ともいう)とが存在する。対象領域40Aは、植物の根30が存在する領域であり、基準領域40Bは、植物の根30が存在しない領域である。対象領域40Aと基準領域40Bとは、同じ植物生育箱50内の土壌40の領域である。すなわち、対象領域40Aの土壌条件と、基準領域40Bの土壌条件とは、略同等である。
土壌条件とは、土壌の水分、又は土壌の成分等を含む土壌の状態を示す条件である。土壌条件が同等とは、土壌条件が等しいことに加えて、予め設定した範囲での微差等を含んだ範囲で同等としてもよい。例えば、土壌の水分の差が±10%の範囲内に含まれており、土壌の成分が±15%の範囲で等しい成分である場合には、土壌条件が同等であるとする。
図4に示すように、基準領域40Bにおける信号強度を取得する場合、送信アンテナ22と受信アンテナ24とは、側面50cと側面50dとの対向方向で基準領域40Bを挟むように配置された状態でマイクロ波20の送受信を行う。また、図5に示すように、対象領域における信号強度を取得する場合、送信アンテナ22と受信アンテナ24とは、側面50cと側面50dとの対向方向で対象領域40Aを挟むように配置された状態でマイクロ波20の送受信を行う。基準領域40Bは、例えば、送信アンテナ22と受信アンテナ24とに挟まれてマイクロ波20が照射される場合に、当該マイクロ波20が対象領域40Aにおける根30に当たらず土壌40のみに当たる程度の大きさを有している。
なお、植物生育箱50、送信アンテナ22、及び受信アンテナ24の配置位置は、例えば固定された植物生育箱50に対して送信アンテナ22及び受信アンテナ24をII−II線で示す方向に移動させることによって変更してもよい。また、当該配置位置は、例えば固定された送信アンテナ22及び受信アンテナ24に対して植物生育箱50をII−II線で示す方向に移動させることによって変更してもよい。植物生育箱50、送信アンテナ22、及び受信アンテナの配置位置の移動は、例えば駆動機構等によって行われてもよいし、ユーザによって手動で行われてもよい。
側面50cと側面50dとの対向方向(すなわち、図1に示す軸5の延在方向)での植物生育箱50の長さは、例えば略一定である。このため、送信アンテナ22からのマイクロ波20が土壌40を透過又は反射するときの周波数は、植物生育箱50に対する送信アンテナ22及び受信アンテナ24のII−II線で示す方向での配置位置によらず略一定となる。
ネットワークアナライザ10(図1参照)は、配線15によって送信アンテナ22と接続されていると共に、配線17によって受信アンテナ24と接続されている。ネットワークアナライザ10は、受信アンテナ24により受信されたマイクロ波20の信号強度を取得する信号強度取得手段である。
具体的には、ネットワークアナライザ10は、基準領域40Bを挟むように配置された状態でマイクロ波20の送受信が行われた場合(図4参照)と、対象領域40Aを挟むように配置された状態でマイクロ波20の送受信が行われた場合(図5参照)とのそれぞれに関し、受信アンテナ24によって受信されたマイクロ波20の信号強度を測定する。ネットワークアナライザ10は、図4の配置の場合の測定結果を基準信号強度として取得し、図5の配置の場合の測定結果を対象信号強度として取得する。ネットワークアナライザ10は、配線16によって演算部11と接続されており、取得した対象信号強度及び基準信号強度を演算部11へ出力する。
根30が存在する対象領域40Aと、根30が存在しない基準領域40Bとでは、根30に含まれる水分の影響等によって、誘電率が異なる。このため、対象信号強度と基準信号強度とには、当該誘電率との違いに基づき差が生じる。従って、対象信号強度と基準信号強度との差分は、対象領域40Aと基準領域40Bとの誘電率の違いを生じる原因である土壌40中に存在する根30の領域の広がりに対して相関がある。
演算部11は、ネットワークアナライザ10から出力された対象信号強度及び基準信号強度を取得する。演算部11は、取得した対象信号強度と基準信号強度との差分を算出し、差分に基づき、土壌40中に存在する根30の領域の広がりを取得する演算手段である。なお、演算部11は、電気回路として実現されてもよいし、中央演算処理装置又はメモリを有するコンピュータ内部でソフトウェアとして実現されてもよい。
根30の領域の広がりとは、土壌40内においてどれだけの場所を占めるかを示す度合い又は指標である。本実施形態において、根30の領域の広がりは、根30の長さ及び太さを含む大きさ(以下、単に「大きさ」ともいう)である。根30の領域の広がりは、根30の鉛直方向においては根30の長さを示し、根30の径方向においては根30の太さを示す。根30の領域の広がりとは、例えば主根そのものの体積である。なお、根30から枝分かれして伸びる側根の体積が大きい場合には、主根そのものだけでなく側根を含めた領域を根30の領域の広がりとしてもよい。
ここで、演算部11による根30の大きさを取得する方法を説明するため、まず図6及び図7を参照して、対象信号強度と基準信号強度との差分と根30の大きさとの相関について説明する。図6に、対象信号強度と基準信号強度との差分の一例を示す。以下、対象信号強度と基準信号強度との差分を「差分信号強度」ともいう。図6は、差分信号強度の周波数特性を示すグラフである。図6の横軸は、周波数[GHz]を示し、図6の縦軸は、差分信号強度[dBV]を示す。図6に示す差分信号強度の値は、対象信号強度から基準信号強度を差し引いた値である。図6におけるグラフ100aは、根30の長さが10cmであり且つ直径が2cmのゴボウを用いた場合を示し、図6におけるグラフ100bは、根30の長さが20cmであり且つ直径が2cmのゴボウを用いた場合を示している。
グラフ100a,100bで示される場合において、土壌40としては、水分率が約36%の赤玉土を用いている。なお、土壌40としては、例えば水分率が約69%の腐葉土を用いてもよい。送信アンテナ22と受信アンテナ24とは、マイクロ波20が垂直偏波となるように配置されている。すなわち、グラフ100a,100bで示される場合では、根30の長さを測定することができるように垂直偏波のマイクロ波20が用いられている。図6に示すように、グラフ100aとグラフ100bとの間には、周波数が4.0GHz〜6.0GHzの範囲で差分信号強度に差異が認められる。
図7は、図6に示す差分信号強度の所定の周波数範囲における積分結果を示すグラフである。図7の横軸は、周波数[GHz]を示し、図7の縦軸は、差分信号強度の積分値[dBV]を示す。図7は、図6においてグラフ100aとグラフ100bとの間で差分信号強度に差異が認められた4.0GHz〜6.0GHzの周波数範囲で積分を行った結果を示している。図7におけるグラフ101aは、図6におけるグラフ100aに対応し、図7におけるグラフ101bは、図6におけるグラフ100bに対応する。なお、図7は、図6における差分信号強度に多くのリプルが含まれていたため、図6において差分信号強度に差異が認められた周波数範囲のうち下限の4.0GHzの周波数を基準周波数として積分を行った結果であり、図7においてはリプルが除去されている。
図7に示すように、グラフ101a,101bは、いずれも4.0GHz〜6.0GHzの周波数範囲で減衰傾向を示す曲線を描いている。グラフ101aとグラフ101bとを比較すると、根30の長さが10cmである場合のグラフ101aよりも、根30の長さが20cmである場合のグラフ101bの方がより急激に減衰している。なお、グラフ101aとグラフ101bとの違いは、周波数5.2GHzで最も大きい。このように、根30の長さに応じて、周波数毎の差分信号強度の積分値が変化する。すなわち、根30の長さと差分信号強度とには、相関が認められる。
なお、図6及び図7では、根30の長さを測定することができるように垂直偏波のマイクロ波20を用いた場合の例を示しているが、根30の太さを測定することができるように水平偏波のマイクロ波20を用いてもよい。水平偏波のマイクロ波20を用いた場合には、根30の太さに応じて、周波数毎の差分信号強度の積分値が変化する。すなわち、根30の太さと差分信号強度とにも、相関が認められる。
以上のことから、例えば差分信号強度が強いほど、すなわち対象信号強度と基準信号強度との差分が大きいほど、根30の領域が広がっている。そこで、演算部11は、算出した差分信号強度に基づき、根30の大きさを取得する。根30の長さは、マイクロ波20が垂直偏波である場合に取得することができ、根30の太さは、マイクロ波20が水平偏波である場合に取得できる。演算部11は、例えば差分信号強度に基づき、以下のように根30の大きさを取得する。例えば、演算部11は、所定の周波数での差分信号強度と、根30の大きさとの対応関係を予め記憶している。演算部11は、当該対応関係に基づき、算出された差分信号強度のうち、所定の周波数での差分信号強度に対応付けられた根30の大きさを取得する。所定の周波数は、例えば評価に用いる周波数であって、具体的には例えば根30の大きさ毎の差分信号強度の差異が最も大きくなる周波数である。例えば、図6及び図7に示す例では、所定の周波数として5.2GHzを用いてもよい。所定の周波数は、土壌40又は根30の種類等によって異なっていてもよい。
また、演算部11は、評価に用いる所定の周波数の差分信号強度の範囲と、根30の大きさとの対応関係を予め記憶しており、当該対応関係に基づき根30の大きさを取得してもよい。すなわち、演算部11は、評価に用いる所定の周波数での差分信号強度の範囲が第一範囲内である場合には、当該第一範囲に対応付けられた根30の大きさを取得し、当該差分信号強度の範囲が第一範囲を超えて第二範囲内になった場合には、当該第二範囲に対応付けられた根30の大きさを取得してもよい。
なお、上記の評価に用いる所定の周波数での差分信号強度は、所定の周波数帯域での差分信号強度の平均値又は最大信号強度等であってもよい。また、演算部11は、差分信号強度に代えて差分信号強度の積分値と、根30の大きさとの対応関係に基づき根30の大きさを取得してもよい。
次に、図8を参照して、生育状態診断装置1を用いた根30の大きさの測定方法については説明する。図8は、図1に示す生育状態診断装置1における生育状態診断方法の一例を示すフロー図である。
まず、植物生育箱50、送信アンテナ22、及び受信アンテナ24が図4に示す位置で配置された状態で、送信アンテナ22によってマイクロ波20が送信されると共に、受信アンテナ24によってマイクロ波20が受信される(S1:送信ステップ及び受信ステップ)。続いて、ネットワークアナライザ10によって、受信アンテナ24で受信されたマイクロ波20の信号強度が測定され、その測定結果が基準信号強度として取得される(S2:基準信号強度取得ステップ)。
次に、植物生育箱50、送信アンテナ22、及び受信アンテナ24が図5に示すような位置で配置された状態で、送信アンテナ22によってマイクロ波20が送信される共に、受信アンテナ24によってマイクロ波20が受信される(S3:送信ステップ及び受信ステップ)。続いて、ネットワークアナライザ10によって、受信アンテナ24で受信されたマイクロ波20の信号強度が測定され、その測定結果が対象信号強度として取得される(S4:対象信号強度取得ステップ)。そして、演算部11によって、対象信号強度と基準信号強度との差分が算出され(S5:演算ステップ)、当該差分に基づき根30の大きさが取得される(S6:演算ステップ)。根30の大きさが取得されることにより、根30の大きさ度合いによって根30の生育状態を診断することができる。このようにして、生育状態診断装置1による根30の生育状態の診断が終了する。なお、上記の診断方法において、S1及びS2とS3及びS4とは反対の順序で行ってもよい。すなわち、対象信号強度を先に取得した後に基準信号強度を取得してもよい。
以上のように、本実施形態に係る生育状態診断装置1及び生育状態診断方法では、送信アンテナ22から送信され受信アンテナ24により受信されるマイクロ波20の信号強度として、対象信号強度及び基準信号強度が取得される。そして本実施形態に係る生育状態診断装置1及び生育状態診断方法では、対象信号強度と基準信号強度との差分に基づき根30の大きさを取得するため、取得した根30の大きさの度合いによって、土壌40から根30を取り出すことなく根30の生育状態を診断することができる。以上より、植物の根30の生育状態を、土壌40中から根30を取り出すことなく、根30に損傷を与えずに診断することができる。
本実施形態において、根30が存在しない土壌40の土壌条件と、根30が存在する土壌40の土壌条件とは、同等である。これにより、対象信号強度を取得する場合と基準信号強度を取得する場合とで、用いられる土壌40の土壌条件が同じになるため、土壌40の土壌条件の違いによる影響を受けることなく対象信号強度と基準信号強度との差分を算出することができる。よって、当該差分に基づく根30の大きさをより正確に取得することができる。
本実施形態において、栽培培地は、盛り上げられた土壌40により形成されている。よって、盛り上げられた土壌40を挟むようにして、送信アンテナ22及び受信アンテナ24を互いに近づけて配置することができる。これにより、送信アンテナ22から送信され且つ受信アンテナ24により受信されるマイクロ波20の拡散を抑制することができ、その結果、マイクロ波20の信号強度の測定誤差を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る生育状態診断装置について説明する。本実施形態に係る生育状態診断装置は、第1実施形態に係る生育状態診断装置1と同じく、送信アンテナ22と、受信アンテナ24と、植物生育箱50と、ネットワークアナライザ10と、演算部11とを備える。本実施形態に係る生育状態診断装置が第1実施形態に係る生育状態診断装置1と異なる点は、送信アンテナ22により送信され且つ受信アンテナ24により受信されるマイクロ波20の偏波面を変更する駆動機構23を備える点である。以下、図9を参照して、詳細に説明する。
図9は、第2実施形態に係る生育状態診断装置における送信アンテナ22及び受信アンテナ24を示す概略上面図及び概略側面図である。図9の(a)は、送信アンテナ22及び受信アンテナ24の概略上面図を示し、図9の(b)は、送信アンテナ22及び受信アンテナ24の概略側面図を示している。
図9に示すように、本実施形態において、送信アンテナ22及び受信アンテナ24には、駆動機構23が接続されている。駆動機構23は、送信アンテナ22から送信され且つ受信アンテナ24により受信されるマイクロ波20の偏波面を変更する変更手段である。送信アンテナ22及び受信アンテナ24は、駆動機構23によって、それぞれが回転方向R1及び回転方向R2に回転可能である。これにより、マイクロ波20の偏波面が可変となる。つまり、送信アンテナ22及び受信アンテナ24が回転することにより、送信アンテナ22から送信され且つ受信アンテナ24により受信されるマイクロ波20の偏波面が回転する。マイクロ波の偏波面が回転するとは、換言すると、マイクロ波20の振幅方向が、一つの方向に固定されておらず、水平方向、垂直方向、及び水平方向と垂直方向との間の斜め方向等に連続的に切り替えられることをいう。
さらに、送信アンテナ22及び受信アンテナ24は、駆動機構23によって、H1方向及びH2方向に水平移動可能であると共に、V1方向及びV2方向に垂直移動可能である。送信アンテナ22と受信アンテナ24とは、駆動機構23によって、互いに連動して同じ向き(すなわち回転方向R1又は回転方向R2)に回転し、回転しながら水平移動及び垂直移動を行う。
図10は、図9に示す駆動機構23による送信アンテナ22及び受信アンテナ24の移動パターンの一例を示す図である。図10に示すように、送信アンテナ22及び受信アンテナ24は、互いに連動して同じ向きに回転しながら、図示する受信アンテナ24の位置を移動開始位置とした場合に、H1方向へ移動した後、V2方向、H2方向、及びV1方向の順で移動を進め、移動開始位置に戻る。
本実施形態においても、第1実施形態と同じく、送信アンテナ22から送信され受信アンテナ24により受信されるマイクロ波20の信号強度として、対象信号強度及び基準信号強度が取得される。そして、対象信号強度と基準信号強度との差分に基づき根30の大きさが取得される。よって、取得した根30の大きさの度合いによって、土壌40から根30を取り出すことなく根30の生育状態を診断することができる。以上より、植物の根30の生育状態を、土壌40中から根30を取り出すことなく、根30に損傷を与えずに診断することができる。
さらに、本実施形態では、送信アンテナ22から送信され且つ受信アンテナ24により受信されるマイクロ波20の偏波面を変更する駆動機構23を備えている。よって、送信アンテナ22から送信され且つ受信アンテナ24により受信されるマイクロ波20の偏波面を変更して回転させることができるため、根30の領域の広がりを走査することができ、根30の領域の広がりを三次元的に可視化することが可能となる。
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他に適用してもよい。
例えば、上記実施形態において、栽培培地は、植物生育箱50内に収容された土壌40であるが、これに限られない。栽培培地は、例えば直線状に土壌を盛り上げて形成された畝等であってもよい。
上記実施形態において、生育状態診断装置1は、ネットワークアナライザ10と、演算部11とを備えているが、これに限られない。例えば、生育状態診断装置1は、演算部11を備えておらず、ネットワークアナライザ10が演算手段としての機能を兼ねていてもよい。
[実施例]
以下、上記実施形態による効果を説明すべく、本発明者が実施した実施例について説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の実施例では、上記第1実施形態の生育状態診断装置1を用いた。なお、送信アンテナ22としては、一例として、SCHWARZBECH MESS−ELEKTRONIK社のBBHA9021Dを用いた。当該送信アンテナ22は、1GHz〜18GHzの周波数範囲で使用可能である。また、受信アンテナ24としては、一例として、ETS Lindgren社の3115を用いた。当該受信アンテナ24は、750MHz〜18GHzの周波数範囲で使用可能である。
被評価物(すなわち測定対象である根30)としては、長さが10cm又は20cmであり、太さが直径1cm又は2cmのゴボウの根を用いた。土壌40としては、赤玉土又は腐葉土を用いた。赤玉土の水分率は約36%であり、腐葉土の水分率は約69%であった。生育状態診断装置1において、送信アンテナ22と受信アンテナ24とは、マイクロ波20が垂直偏波となるように配置した。
比較のために、まず、植物生育箱50内にゴボウの根30を配置しない状態で、送信アンテナ22及び受信アンテナ24によりマイクロ波20を送受信して、ネットワークアナライザ10による信号強度の測定を行った。信号強度の測定は、土壌40の上記第1実施形態における対象領域40Aに対応する領域、及び、上記第1実施形態における基準領域40Bに対応する領域のそれぞれについて行った。土壌40としては、赤玉土を用いた。
次に、上記第1実施形態に示すように植物生育箱50内に植物のゴボウの根30を配置した状態で、送信アンテナ22及び受信アンテナ24によりマイクロ波20を送受信して、ネットワークアナライザ10による信号強度の測定を行った。信号強度の測定は、対象領域40A及び基準領域40Bのそれぞれについて行った。この際、土壌40の種類及びゴボウの根30の大きさを変えて実施例1〜5を行った。
実施例1では、土壌40として赤玉土を用い、ゴボウの根30として長さが10cmで太さが直径1cmの根を用いた。実施例2では、土壌40として赤玉土を用い、長さが10cmで太さが直径2cmの根を用いた。実施例3では、土壌40として赤玉土を用い、長さが20cmで太さが直径2cmの根を用いた。実施例4では、土壌40として腐葉土を用い、ゴボウの根30として長さが10cmで太さが直径2cmの根を用いた。実施例5では、土壌40として腐葉土を用い、ゴボウの根30として長さが20cmで太さが直径2cmの根を用いた。
そして、各信号強度に基づき差分信号強度の積分値を算出し、算出結果を評価した。差分信号強度の積分値を算出するのに用いる基準周波数、及び、その算出結果を評価するのに用いる周波数は、土壌40の種類に応じて設定した。具体的には、土壌40が赤玉土の場合には、基準周波数を4.0GHzとし、評価に用いる周波数を5.2GHとした。土壌40が腐葉土の場合には、基準周波数を3.0GHzとし、評価に用いる周波数を4.0GHzとした。表1に評価結果を示す。
表1の試料番号1は、比較のために、植物生育箱50内にゴボウの根30を配置しない状態で信号強度を取得した場合の評価結果である。植物生育箱50内にゴボウの根30が配置されていないため、対象領域40Aに対応する領域、及び、上記第1実施形態における基準領域40Bに対応する領域のいずれについても略同じ信号強度となった。よって、差分信号強度は0dBVであった。
表1の試料番号2〜6は、それぞれ実施例1〜5の各評価結果を示す。実施例1と実施例2とを比較すると、ゴボウの根30の太さが異なっているが、差分信号強度の積分値は略同じとなっている。これは、本実施例では、送信アンテナ22と受信アンテナ24とがマイクロ波20が垂直偏波となるように配置されているため、太さの影響が生じていないことを示している。これに対し、実施例2と実施例3とを比較すると、ゴボウの根30の長さに応じて、差分信号強度の積分値が変化した。同様に、実施例4と実施例5とを比較すると、ゴボウの根30の長さに応じて、差分信号強度の積分値が変化した。例えば表1の例では、ゴボウの根30の長さが2倍となると、差分信号強度の積分値も2倍となっている。よって、生育状態診断装置1は、この根30の長さと差分信号強度との相関に基づき、差分信号強度の積分値を算出し、算出した値に対応するゴボウの根30の長さを取得することができる。
以上のように、本実施例によれば、土壌40から根30を取り出すことなく土壌40中の根30の大きさ(本実施例では、長さ)を取得することができ、根30の大きさ度合いから植物の根30の生育状態を診断することができることが確認された。
1…生育状態診断装置、10…ネットワークアナライザ、11…演算部、20…マイクロ波、22…送信アンテナ、23…駆動機構、24…受信アンテナ、30…根、40…土壌。

Claims (6)

  1. 植物の栽培培地中の地下部の生育状態を診断する生育状態診断装置であって、
    マイクロ波を送信する送信手段と、
    前記送信手段から送信されたマイクロ波を受信する受信手段と、
    前記送信手段と前記受信手段との間に前記地下部が存在する栽培培地が配置された状態で前記送信手段から送信され且つ前記受信手段により受信されたマイクロ波の信号強度を対象信号強度として取得し、前記送信手段と前記受信手段との間に前記地下部が存在しない栽培培地が配置された状態で前記送信手段から送信され且つ前記受信手段により受信されたマイクロ波の信号強度を基準信号強度として取得する信号強度取得手段と、
    前記対象信号強度と前記基準信号強度との差分を算出し、前記差分に基づき前記地下部の領域の広がりを取得する演算手段と、備える生育状態診断装置。
  2. 前記送信手段から送信され且つ前記受信手段により受信されるマイクロ波の偏波面を変更する変更手段を備える、請求項1に記載の生育状態診断装置。
  3. 植物の栽培培地中の地下部の生育状態を診断する生育状態診断方法であって、
    送信手段によりマイクロ波を送信する送信ステップと、
    前記送信ステップにおいて送信されたマイクロ波を受信手段により受信する受信ステップと、
    前記送信手段と前記受信手段との間に前記地下部が存在する栽培培地が配置された状態で前記送信手段から送信され且つ前記受信手段により受信されたマイクロ波の信号強度を対象信号強度として取得する対象信号強度取得ステップと、
    前記送信手段と前記受信手段との間に前記地下部が存在しない栽培培地が配置された状態で前記送信手段から送信され且つ前記受信手段により受信されたマイクロ波の信号強度を基準信号強度として取得する基準信号強度取得ステップと、
    前記対象信号強度取得ステップにおいて取得された前記対象信号強度と、前記基準信号強度取得ステップにおいて取得された前記基準信号強度との差分を算出し、前記差分に基づき前記地下部の領域の広がりを取得する演算ステップと、を含む生育状態診断方法。
  4. 前記送信手段から送信され且つ前記受信手段により受信されるマイクロ波の偏波面が可変である、請求項3に記載の生育状態診断方法。
  5. 前記地下部が存在しない栽培培地の土壌条件と、前記地下部が存在する栽培培地の土壌条件とは、同等である、請求項3又は4に記載の生育状態診断方法。
  6. 前記栽培培地は、盛り上げられた土壌により形成されている、請求項3〜5の何れか一項に記載の生育状態診断方法。
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