JPH08292253A - マイクロ波散乱計 - Google Patents
マイクロ波散乱計Info
- Publication number
- JPH08292253A JPH08292253A JP7094793A JP9479395A JPH08292253A JP H08292253 A JPH08292253 A JP H08292253A JP 7094793 A JP7094793 A JP 7094793A JP 9479395 A JP9479395 A JP 9479395A JP H08292253 A JPH08292253 A JP H08292253A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- microwave
- antenna
- measured
- polarization
- receiving antenna
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S13/00—Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
- G01S13/88—Radar or analogous systems specially adapted for specific applications
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Radar, Positioning & Navigation (AREA)
- Remote Sensing (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
- Cultivation Of Plants (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 発信アンテナと受信アンテナとを並置してな
るマイクロ波散乱計において、発信アンテナから放射さ
れるマイクロ波発信電力を、1mW以下の低出力電力と
する。また、発信アンテナと受信アンテナとは、アンテ
ナ昇降機に設けられた機械的偏波変換機に取り付けられ
る。 【効果】 低出力電力としたことにより、被測定物周辺
からの反射受信電力を低減できるので、測定精度を上げ
ることができ、しかも、装置の構成部品を安価なものと
することができるので、システム全体を安価なものとす
ることができる。また、機械的偏波変換機の使用によ
り、偏波変換を容易にしかもより安価に行なうことがで
き、アンテナ昇降機の使用により、ブラッグ散乱効果に
よる測定誤差をなくすることができる。
るマイクロ波散乱計において、発信アンテナから放射さ
れるマイクロ波発信電力を、1mW以下の低出力電力と
する。また、発信アンテナと受信アンテナとは、アンテ
ナ昇降機に設けられた機械的偏波変換機に取り付けられ
る。 【効果】 低出力電力としたことにより、被測定物周辺
からの反射受信電力を低減できるので、測定精度を上げ
ることができ、しかも、装置の構成部品を安価なものと
することができるので、システム全体を安価なものとす
ることができる。また、機械的偏波変換機の使用によ
り、偏波変換を容易にしかもより安価に行なうことがで
き、アンテナ昇降機の使用により、ブラッグ散乱効果に
よる測定誤差をなくすることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波散乱計に関
するものである。
するものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波散乱計は、レーダーの一種で
あり、主として、次のような分野において利用されてい
る。農林業分野におけるグランドトルース用機器とし
て、農作物の群落の構造差、植被率、バイオマス要素の
調査、土壌の構造差(表面の粗さ)、土壌水分(含水
量)の測定調査のために使用されたり、また、水資源分
野における基礎研究用機器として、雪質、積雪水量、積
雪深等の測定調査、土壌水分(含水量)の測定調査のた
めに使用されている。
あり、主として、次のような分野において利用されてい
る。農林業分野におけるグランドトルース用機器とし
て、農作物の群落の構造差、植被率、バイオマス要素の
調査、土壌の構造差(表面の粗さ)、土壌水分(含水
量)の測定調査のために使用されたり、また、水資源分
野における基礎研究用機器として、雪質、積雪水量、積
雪深等の測定調査、土壌水分(含水量)の測定調査のた
めに使用されている。
【0003】従来、地上型マイクロ波散乱計の中でも多
偏波を取り扱う場合、クロス成分(HV、VH)の低反
射受信電力を補うために、あるいは送受同一アンテナで
4偏波成分(HH、VV、HV、VH)を組み合わせる
ために、高い送信電力(時には100mW以上)を必要
とし、高出力電力の仕様を用いたものが一般的である。
また、受信波の位相がそろうことによって生ずるブラッ
グ散乱効果の軽減は、アンテナ移動方向にデータを取得
し、それらを平滑化することにより行っている。さらに
また、多偏波の切り換えは、電気回路の切り換えによっ
て行っている。
偏波を取り扱う場合、クロス成分(HV、VH)の低反
射受信電力を補うために、あるいは送受同一アンテナで
4偏波成分(HH、VV、HV、VH)を組み合わせる
ために、高い送信電力(時には100mW以上)を必要
とし、高出力電力の仕様を用いたものが一般的である。
また、受信波の位相がそろうことによって生ずるブラッ
グ散乱効果の軽減は、アンテナ移動方向にデータを取得
し、それらを平滑化することにより行っている。さらに
また、多偏波の切り換えは、電気回路の切り換えによっ
て行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、高出力
電力の仕様とすると、どうしても送受信器を構成する部
品が特殊になり、全体的に高価格な計測機器になってし
まい、一般的な研究、調査用機器として普及し難くいも
のとなってしまう。その上、高出力電力とすればするほ
ど、受信アンテナが、被測定物からの反射受信電力の他
にその周辺からの反射電力も受信し易くなり、誤差を生
じ易くなる。送受同軸アンテナでない場合、アンテナビ
ームパターンのサイドローブによる発信アンテナと受信
アンテナ間の電波の回り込みが生じるため、発信アンテ
ナと受信アンテナの間隔を狭くすることができない。し
たがって、被測定物の照射範囲と反射範囲が十分に重な
らない(100%オーバーラップが困難)。同様にサイ
ドローブによる発信アンテナおよび受信アンテナ間の電
波の回り込みのため、偏波の組み合わせが限定される
(例えば、水平成分だけとか垂直成分だけというような
組み合わせで多偏波に応用できない)。
電力の仕様とすると、どうしても送受信器を構成する部
品が特殊になり、全体的に高価格な計測機器になってし
まい、一般的な研究、調査用機器として普及し難くいも
のとなってしまう。その上、高出力電力とすればするほ
ど、受信アンテナが、被測定物からの反射受信電力の他
にその周辺からの反射電力も受信し易くなり、誤差を生
じ易くなる。送受同軸アンテナでない場合、アンテナビ
ームパターンのサイドローブによる発信アンテナと受信
アンテナ間の電波の回り込みが生じるため、発信アンテ
ナと受信アンテナの間隔を狭くすることができない。し
たがって、被測定物の照射範囲と反射範囲が十分に重な
らない(100%オーバーラップが困難)。同様にサイ
ドローブによる発信アンテナおよび受信アンテナ間の電
波の回り込みのため、偏波の組み合わせが限定される
(例えば、水平成分だけとか垂直成分だけというような
組み合わせで多偏波に応用できない)。
【0005】ブラッグ散乱効果の軽減を、アンテナの移
動方向のデータの平滑化処理によって行なうのでは、被
測定物のラフネスがある程度ランダム分布していない
と、散乱係数の測定誤差要因となってしまう。一様なラ
フネスでは、照射距離を変更するなどの工夫が必要とな
る。
動方向のデータの平滑化処理によって行なうのでは、被
測定物のラフネスがある程度ランダム分布していない
と、散乱係数の測定誤差要因となってしまう。一様なラ
フネスでは、照射距離を変更するなどの工夫が必要とな
る。
【0006】また、偏波の切り換えを電気回路の切り換
えによって行なうのでは、高出力電力に伴う、装置設計
の複雑化及び装置部品の特殊化による高価格化に加え
て、その高価格化をさらに増進してしまう結果となって
いた。
えによって行なうのでは、高出力電力に伴う、装置設計
の複雑化及び装置部品の特殊化による高価格化に加え
て、その高価格化をさらに増進してしまう結果となって
いた。
【0007】本発明の目的は、前述したような従来技術
の問題点を解消しうるようなマイクロ波散乱計を提供す
ることである。
の問題点を解消しうるようなマイクロ波散乱計を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の特徴によ
れば、所定の周波数のマイクロ波を発生するマイクロ波
発信器と、該マイクロ波発信器からのマイクロ波を受け
て被測定物へ向けて一定間隔でマイクロ波パルスを所定
の偏波にて放射する発信アンテナと、該発信アンテナに
近接して並置され、被測定物から散乱され反射されてく
るマイクロ波を所定の偏波にて受信する受信アンテナ
と、該受信アンテナで受信されたマイクロ波を増幅して
マイクロ波受信電圧を発生するマイクロ波受信器と、前
記発信アンテナから放射されたマイクロ波発信電力と前
記マイクロ波受信器からのマイクロ波受信電圧に相当す
る散乱波受信電力との比から前記被測定物の散乱係数を
求めるデータ処理手段とを備えたマイクロ波散乱計にお
いて、前記発信アンテナから放射されるマイクロ波発信
電力を、1mW以下の低出力電力とする。
れば、所定の周波数のマイクロ波を発生するマイクロ波
発信器と、該マイクロ波発信器からのマイクロ波を受け
て被測定物へ向けて一定間隔でマイクロ波パルスを所定
の偏波にて放射する発信アンテナと、該発信アンテナに
近接して並置され、被測定物から散乱され反射されてく
るマイクロ波を所定の偏波にて受信する受信アンテナ
と、該受信アンテナで受信されたマイクロ波を増幅して
マイクロ波受信電圧を発生するマイクロ波受信器と、前
記発信アンテナから放射されたマイクロ波発信電力と前
記マイクロ波受信器からのマイクロ波受信電圧に相当す
る散乱波受信電力との比から前記被測定物の散乱係数を
求めるデータ処理手段とを備えたマイクロ波散乱計にお
いて、前記発信アンテナから放射されるマイクロ波発信
電力を、1mW以下の低出力電力とする。
【0009】本発明の第二の特徴によれば、所定の周波
数のマイクロ波を発生するマイクロ波発信器と、該マイ
クロ波発信器からのマイクロ波を受けて被測定物へ向け
て一定間隔でマイクロ波パルスを所定の偏波にて放射す
る発信アンテナと、該発信アンテナに近接して並置さ
れ、被測定物から散乱され反射されてくるマイクロ波を
所定の偏波にて受信する受信アンテナと、該受信アンテ
ナで受信されたマイクロ波を増幅してマイクロ波受信電
圧を発生するマイクロ波受信器と、前記発信アンテナか
ら放射されたマイクロ波発信電力と前記マイクロ波受信
器からのマイクロ波受信電圧に相当する散乱波受信電力
との比から前記被測定物の散乱係数を求めるデータ処理
手段とを備えたマイクロ波散乱計において、前記発信ア
ンテナと前記受信アンテナとは、機械的偏波変換機に取
り付けられていて、機械的に前記所定の偏波を別の偏波
へと変換できるようにされる。
数のマイクロ波を発生するマイクロ波発信器と、該マイ
クロ波発信器からのマイクロ波を受けて被測定物へ向け
て一定間隔でマイクロ波パルスを所定の偏波にて放射す
る発信アンテナと、該発信アンテナに近接して並置さ
れ、被測定物から散乱され反射されてくるマイクロ波を
所定の偏波にて受信する受信アンテナと、該受信アンテ
ナで受信されたマイクロ波を増幅してマイクロ波受信電
圧を発生するマイクロ波受信器と、前記発信アンテナか
ら放射されたマイクロ波発信電力と前記マイクロ波受信
器からのマイクロ波受信電圧に相当する散乱波受信電力
との比から前記被測定物の散乱係数を求めるデータ処理
手段とを備えたマイクロ波散乱計において、前記発信ア
ンテナと前記受信アンテナとは、機械的偏波変換機に取
り付けられていて、機械的に前記所定の偏波を別の偏波
へと変換できるようにされる。
【0010】本発明の第三の特徴によれば、所定の周波
数のマイクロ波を発生するマイクロ波発信器と、該マイ
クロ波発信器からのマイクロ波を受けて被測定物へ向け
て一定間隔でマイクロ波パルスを所定の偏波にて放射す
る発信アンテナと、該発信アンテナに近接して並置さ
れ、被測定物から散乱され反射されてくるマイクロ波を
所定の偏波にて受信する受信アンテナと、該受信アンテ
ナで受信されたマイクロ波を増幅してマイクロ波受信電
圧を発生するマイクロ波受信器と、前記発信アンテナか
ら放射されたマイクロ波発信電力と前記マイクロ波受信
器からのマイクロ波受信電圧に相当する散乱波受信電力
との比から前記被測定物の散乱係数を求めるデータ処理
手段とを備えたマイクロ波散乱計において、前記発信ア
ンテナと前記受信アンテナとは、アンテナ昇降機に取り
付けられており、同時に一定速度で前記被測定物の方へ
近づけられたり遠ざけられたりしうる。
数のマイクロ波を発生するマイクロ波発信器と、該マイ
クロ波発信器からのマイクロ波を受けて被測定物へ向け
て一定間隔でマイクロ波パルスを所定の偏波にて放射す
る発信アンテナと、該発信アンテナに近接して並置さ
れ、被測定物から散乱され反射されてくるマイクロ波を
所定の偏波にて受信する受信アンテナと、該受信アンテ
ナで受信されたマイクロ波を増幅してマイクロ波受信電
圧を発生するマイクロ波受信器と、前記発信アンテナか
ら放射されたマイクロ波発信電力と前記マイクロ波受信
器からのマイクロ波受信電圧に相当する散乱波受信電力
との比から前記被測定物の散乱係数を求めるデータ処理
手段とを備えたマイクロ波散乱計において、前記発信ア
ンテナと前記受信アンテナとは、アンテナ昇降機に取り
付けられており、同時に一定速度で前記被測定物の方へ
近づけられたり遠ざけられたりしうる。
【0011】本発明の第四の特徴によれば、所定の周波
数のマイクロ波を発生するマイクロ波発信器と、該マイ
クロ波発信器からのマイクロ波を受けて被測定物へ向け
て一定間隔でマイクロ波パルスを所定の偏波にて放射す
る発信アンテナと、該発信アンテナに近接して並置さ
れ、被測定物から散乱され反射されてくるマイクロ波を
所定の偏波にて受信する受信アンテナと、該受信アンテ
ナで受信されたマイクロ波を増幅してマイクロ波受信電
圧を発生するマイクロ波受信器と、前記発信アンテナか
ら放射されたマイクロ波発信電力と前記マイクロ波受信
器からのマイクロ波受信電圧に相当する散乱波受信電力
との比から前記被測定物の散乱係数を求めるデータ処理
手段とを備えたマイクロ波散乱計において、前記発信ア
ンテナから放射されるマイクロ波発信電力を、1mW以
下の低出力電力とし、前記発信アンテナと前記受信アン
テナとは、機械的偏波変換機に取り付けられていて、機
械的に前記所定の偏波を別の偏波へと変換できるように
される。
数のマイクロ波を発生するマイクロ波発信器と、該マイ
クロ波発信器からのマイクロ波を受けて被測定物へ向け
て一定間隔でマイクロ波パルスを所定の偏波にて放射す
る発信アンテナと、該発信アンテナに近接して並置さ
れ、被測定物から散乱され反射されてくるマイクロ波を
所定の偏波にて受信する受信アンテナと、該受信アンテ
ナで受信されたマイクロ波を増幅してマイクロ波受信電
圧を発生するマイクロ波受信器と、前記発信アンテナか
ら放射されたマイクロ波発信電力と前記マイクロ波受信
器からのマイクロ波受信電圧に相当する散乱波受信電力
との比から前記被測定物の散乱係数を求めるデータ処理
手段とを備えたマイクロ波散乱計において、前記発信ア
ンテナから放射されるマイクロ波発信電力を、1mW以
下の低出力電力とし、前記発信アンテナと前記受信アン
テナとは、機械的偏波変換機に取り付けられていて、機
械的に前記所定の偏波を別の偏波へと変換できるように
される。
【0012】本発明の第五の特徴によれば、所定の周波
数のマイクロ波を発生するマイクロ波発信器と、該マイ
クロ波発信器からのマイクロ波を受けて被測定物へ向け
て一定間隔でマイクロ波パルスを所定の偏波にて放射す
る発信アンテナと、該発信アンテナに近接して並置さ
れ、被測定物から散乱され反射されてくるマイクロ波を
所定の偏波にて受信する受信アンテナと、該受信アンテ
ナで受信されたマイクロ波を増幅してマイクロ波受信電
圧を発生するマイクロ波受信器と、前記発信アンテナか
ら放射されたマイクロ波発信電力と前記マイクロ波受信
器からのマイクロ波受信電圧に相当する散乱波受信電力
との比から前記被測定物の散乱係数を求めるデータ処理
手段とを備えたマイクロ波散乱計において、前記発信ア
ンテナから放射されるマイクロ波発信電力を、1mW以
下の低出力電力とし、前記発信アンテナと前記受信アン
テナとは、機械的偏波変換機に取り付けられていて、機
械的に前記所定の偏波を別の偏波へと変換できるように
されており、前記発信アンテナと前記受信アンテナと
は、アンテナ昇降機に取り付けられており、同時に一定
速度で前記被測定物の方へ近づけられたり遠ざけられた
りしうる。
数のマイクロ波を発生するマイクロ波発信器と、該マイ
クロ波発信器からのマイクロ波を受けて被測定物へ向け
て一定間隔でマイクロ波パルスを所定の偏波にて放射す
る発信アンテナと、該発信アンテナに近接して並置さ
れ、被測定物から散乱され反射されてくるマイクロ波を
所定の偏波にて受信する受信アンテナと、該受信アンテ
ナで受信されたマイクロ波を増幅してマイクロ波受信電
圧を発生するマイクロ波受信器と、前記発信アンテナか
ら放射されたマイクロ波発信電力と前記マイクロ波受信
器からのマイクロ波受信電圧に相当する散乱波受信電力
との比から前記被測定物の散乱係数を求めるデータ処理
手段とを備えたマイクロ波散乱計において、前記発信ア
ンテナから放射されるマイクロ波発信電力を、1mW以
下の低出力電力とし、前記発信アンテナと前記受信アン
テナとは、機械的偏波変換機に取り付けられていて、機
械的に前記所定の偏波を別の偏波へと変換できるように
されており、前記発信アンテナと前記受信アンテナと
は、アンテナ昇降機に取り付けられており、同時に一定
速度で前記被測定物の方へ近づけられたり遠ざけられた
りしうる。
【0013】本発明の好ましい実施態様においては、前
記マイクロ波発信器は、種々な周波数のマイクロ波を発
生しうる。また、本発明の別の実施態様においては、前
記発信アンテナのマイクロ波パルスの放射方向に視野を
合わすことができるようにTVカメラが設けられる。
記マイクロ波発信器は、種々な周波数のマイクロ波を発
生しうる。また、本発明の別の実施態様においては、前
記発信アンテナのマイクロ波パルスの放射方向に視野を
合わすことができるようにTVカメラが設けられる。
【0014】
【実施例】次に、添付図面に基づいて、本発明の実施例
について本発明をより詳細に説明する。
について本発明をより詳細に説明する。
【0015】先ず、本発明の実施例について詳細に説明
する前に、本発明者は、本発明に至ることができた着眼
点についてまとめて説明しておく。第一に、従来技術に
おいては、この種のマイクロ波散乱計においては、測定
精度を上げるためには、受信電力をできるだけ大きくす
るために発信アンテナからの出力電力を高くする必要が
あると考えられていた。したがって、従来においては、
その出力電力は、30mW〜100mWもの高いものと
されていた。これに対し、本発明者は、出力電力を1m
W以下の低いものとすることにより、従来より測定精度
を上げて、しかも装置全体として安価なものとすること
ができることを見出したのである。すなわち、1mW以
下の低出力電力とすることにより、被測定物周辺からの
反射受信電力を低減でき、アンテナ間の電波の回り込み
を少なくすることができるので、アンテナ間隔を狭くす
ることが可能になり、電波の照射面積の100%オーバ
ーラップ(重ね合わせ)を容易にすることができること
を見出したのである。
する前に、本発明者は、本発明に至ることができた着眼
点についてまとめて説明しておく。第一に、従来技術に
おいては、この種のマイクロ波散乱計においては、測定
精度を上げるためには、受信電力をできるだけ大きくす
るために発信アンテナからの出力電力を高くする必要が
あると考えられていた。したがって、従来においては、
その出力電力は、30mW〜100mWもの高いものと
されていた。これに対し、本発明者は、出力電力を1m
W以下の低いものとすることにより、従来より測定精度
を上げて、しかも装置全体として安価なものとすること
ができることを見出したのである。すなわち、1mW以
下の低出力電力とすることにより、被測定物周辺からの
反射受信電力を低減でき、アンテナ間の電波の回り込み
を少なくすることができるので、アンテナ間隔を狭くす
ることが可能になり、電波の照射面積の100%オーバ
ーラップ(重ね合わせ)を容易にすることができること
を見出したのである。
【0016】第二に、本発明者は、従来、発信アンテナ
および受信アンテナの偏波面の切り換えを電気回路で行
っていたものを、機械的偏波変換機を使用することで、
より安価にこれを行なうことができることを見出したの
である。すなわち、出力電力の低減化と同時に機械的偏
波変換機を取り付けることにより、サイドローブによる
電波の回り込みを防ぐと同時に、発信アンテナ、受信ア
ンテナをそのままの状態で90°機械的に回転すること
ができるので、HH、VV、HV、VHの偏波の組み合
わせを低出力電力で簡易に行なうことが可能となること
を見出したのである。
および受信アンテナの偏波面の切り換えを電気回路で行
っていたものを、機械的偏波変換機を使用することで、
より安価にこれを行なうことができることを見出したの
である。すなわち、出力電力の低減化と同時に機械的偏
波変換機を取り付けることにより、サイドローブによる
電波の回り込みを防ぐと同時に、発信アンテナ、受信ア
ンテナをそのままの状態で90°機械的に回転すること
ができるので、HH、VV、HV、VHの偏波の組み合
わせを低出力電力で簡易に行なうことが可能となること
を見出したのである。
【0017】第三に、本発明者は、発信アンテナと受信
アンテナとをアンテナ昇降機に取り付けることにより、
発信アンテナと受信アンテナを同時に一定速度で被測定
物に近づけたり遠ざけたりして、被測定物からの反射受
信電力の変化を捉え、その反射受信電力の平均値を求め
ることにより、ブラッグ散乱効果の大きな変動を防ぐこ
とができることを見出したのである。この場合におい
て、観測台車を移動させてデータ取得する必要はないの
である。
アンテナとをアンテナ昇降機に取り付けることにより、
発信アンテナと受信アンテナを同時に一定速度で被測定
物に近づけたり遠ざけたりして、被測定物からの反射受
信電力の変化を捉え、その反射受信電力の平均値を求め
ることにより、ブラッグ散乱効果の大きな変動を防ぐこ
とができることを見出したのである。この場合におい
て、観測台車を移動させてデータ取得する必要はないの
である。
【0018】このように、本発明によれば、出力電力の
低減化のために、低価格部品を使用することが可能にな
り、装置全体の価格を低減でき、経済性の向上を図るこ
とができる。
低減化のために、低価格部品を使用することが可能にな
り、装置全体の価格を低減でき、経済性の向上を図るこ
とができる。
【0019】添付図面の図1は、本発明の一実施例とし
ての多周波マイクロ波散乱計の全体構造を示す概略側面
図である。この実施例の多周波マイクロ波散乱計は、主
として、移動計測台車100と、アンテナ駆動装置20
0とからなっている。移動計測台車100には、発動発
電機101が付属している。移動計測台車100は、モ
ートラック103の下部台の両側にアウトリガー104
を取り付けて、測定時にその場の固定されうるようにな
っている。その下部台には、発動発電機101からの電
力を各部へ配電するための配電箱102が配設されてい
る。さらにまた、下部台上には、旋回板105が取り付
けられており、この旋回板105の上に、支柱106が
配設されている。図3の平面図に示されるように、旋回
板105を手動にて旋回させることにより、支柱10
6、したがって、アンテナタワー107を水平面内にお
いて旋回範囲350°で回動させることができるように
なっている。
ての多周波マイクロ波散乱計の全体構造を示す概略側面
図である。この実施例の多周波マイクロ波散乱計は、主
として、移動計測台車100と、アンテナ駆動装置20
0とからなっている。移動計測台車100には、発動発
電機101が付属している。移動計測台車100は、モ
ートラック103の下部台の両側にアウトリガー104
を取り付けて、測定時にその場の固定されうるようにな
っている。その下部台には、発動発電機101からの電
力を各部へ配電するための配電箱102が配設されてい
る。さらにまた、下部台上には、旋回板105が取り付
けられており、この旋回板105の上に、支柱106が
配設されている。図3の平面図に示されるように、旋回
板105を手動にて旋回させることにより、支柱10
6、したがって、アンテナタワー107を水平面内にお
いて旋回範囲350°で回動させることができるように
なっている。
【0020】支柱106には、アンテナタワー107が
鉛直面において回動しうるように取り付けられている。
支柱106とアンテナタワー107との間には、起伏シ
リンダー108が取り付けられている。図2の説明図に
示されるように、この起伏シリンダー108を作動させ
ることにより、アンテナタワー107を鉛直面内におい
て起伏範囲0〜80°で回動させることができるように
なっている。さらにまた、アンテナタワー107には、
昇降用復動シリンダー109が配設されていて、この昇
降用復動シリンダー109を作動させることにより、図
2の説明図に示されるように、アンテナタワー107を
自在に伸縮させることができる。アンテナタワー107
の先端には、アンテナ駆動装置取り付け用ブラケット1
10が設けられている。図2の説明図に示されているよ
うに、アンテナタワー107には、配電箱102からア
ンテナ駆動装置200へと延びる入出力ケーブル(図示
していない)を案内するためのケーブルリング111が
設けられている。さらに、巻尺(手動)112を取り付
けたり、角度計113を取り付けたりできるようになっ
ている。
鉛直面において回動しうるように取り付けられている。
支柱106とアンテナタワー107との間には、起伏シ
リンダー108が取り付けられている。図2の説明図に
示されるように、この起伏シリンダー108を作動させ
ることにより、アンテナタワー107を鉛直面内におい
て起伏範囲0〜80°で回動させることができるように
なっている。さらにまた、アンテナタワー107には、
昇降用復動シリンダー109が配設されていて、この昇
降用復動シリンダー109を作動させることにより、図
2の説明図に示されるように、アンテナタワー107を
自在に伸縮させることができる。アンテナタワー107
の先端には、アンテナ駆動装置取り付け用ブラケット1
10が設けられている。図2の説明図に示されているよ
うに、アンテナタワー107には、配電箱102からア
ンテナ駆動装置200へと延びる入出力ケーブル(図示
していない)を案内するためのケーブルリング111が
設けられている。さらに、巻尺(手動)112を取り付
けたり、角度計113を取り付けたりできるようになっ
ている。
【0021】移動計測台車100は、このような構造で
あるので、アンテナタワー107の先端のブラケット1
10に取り付けたアンテナ駆動装置200を、図2の説
明図および図3の平面図に示すような範囲内において、
種々な位置に配置することができる。図2に付記してい
る種々な数値は、この移動計測台車100によって取り
うる、アンテナタワー107の大地レベルG.Lに対す
る傾斜角度や、アンテナ駆動装置取り付け用ブラケット
110の垂直位置および水平位置の例を、ミリメートル
単位にて示したものである。
あるので、アンテナタワー107の先端のブラケット1
10に取り付けたアンテナ駆動装置200を、図2の説
明図および図3の平面図に示すような範囲内において、
種々な位置に配置することができる。図2に付記してい
る種々な数値は、この移動計測台車100によって取り
うる、アンテナタワー107の大地レベルG.Lに対す
る傾斜角度や、アンテナ駆動装置取り付け用ブラケット
110の垂直位置および水平位置の例を、ミリメートル
単位にて示したものである。
【0022】次に、アンテナ駆動装置200の構成につ
いて、特に、図4および図5を参照して説明する。図4
は、アンテナ駆動装置200の拡大側面図であり、図5
は、その正面図である。これら図4および図5によく示
されるように、このアンテナ駆動装置200は、移動計
測台車100のアンテナタワー107の先端のブラケッ
ト110に取り付けられるようになった取り付けブラケ
ット201を備えており、この取り付けブラケット20
1には、水平観測角制御モータ202Aを収納した旋回
駆動部202が取り付けられている。この旋回駆動部2
02には、水平観測角制御モータ202Aによって水平
面内において旋回させられるようになった仰角駆動部2
03が設けられており、この仰角駆動部内には、鉛直観
測角制御モータ203Aが収納されている。
いて、特に、図4および図5を参照して説明する。図4
は、アンテナ駆動装置200の拡大側面図であり、図5
は、その正面図である。これら図4および図5によく示
されるように、このアンテナ駆動装置200は、移動計
測台車100のアンテナタワー107の先端のブラケッ
ト110に取り付けられるようになった取り付けブラケ
ット201を備えており、この取り付けブラケット20
1には、水平観測角制御モータ202Aを収納した旋回
駆動部202が取り付けられている。この旋回駆動部2
02には、水平観測角制御モータ202Aによって水平
面内において旋回させられるようになった仰角駆動部2
03が設けられており、この仰角駆動部内には、鉛直観
測角制御モータ203Aが収納されている。
【0023】さらに、仰角駆動部203には、鉛直観測
角制御モータ203Aによって、鉛直面内において回動
させられるようにアーム部217が取り付けられてい
る。このアーム部217には、アンテナ駆動装置入出力
ケーブル分配器213や、傾斜角センサ214および観
測角センサ215や、観測角(鉛直、水平)リミットス
イッチ216が設けられている。さらに、このアーム部
217の先端の下部には、アンテナ昇降機を構成するパ
ワーシリンダー205が取り付けられており、これに関
連させて、アンテナ昇降制御モータとしての電磁ブレー
キ付きモータ206が設けられれている。このモータ2
06は、付勢されるときに、パワーシリンダー205の
ピストンロッド205Aを往復動作させるものである。
角制御モータ203Aによって、鉛直面内において回動
させられるようにアーム部217が取り付けられてい
る。このアーム部217には、アンテナ駆動装置入出力
ケーブル分配器213や、傾斜角センサ214および観
測角センサ215や、観測角(鉛直、水平)リミットス
イッチ216が設けられている。さらに、このアーム部
217の先端の下部には、アンテナ昇降機を構成するパ
ワーシリンダー205が取り付けられており、これに関
連させて、アンテナ昇降制御モータとしての電磁ブレー
キ付きモータ206が設けられれている。このモータ2
06は、付勢されるときに、パワーシリンダー205の
ピストンロッド205Aを往復動作させるものである。
【0024】パワーシリンダ205の先端には、ガイド
板207が取り付けられており、このガイド板207の
両側には、ガイドスリーブ207Aが設けられている。
これらガイドスリーブ207Aを通して往復移動しうる
ようにガイドロッド208が設けられていて、これらガ
イドロッド208の先端に、アンテナ保持ベース板20
9が取り付けられている。そして、このアンテナ保持ベ
ース板209に、パワーシンリンダー205のピストン
ロッド205Aの先端が結合されている。したがって、
このアンテナ保持ベース板209は、パワーシリンダー
205の付勢時に、ピストンロッド205Aが往復移動
させられるとき、ガイドスリーブ207Aとガイドロッ
ド208との案内作用により、並進的に往復移動させら
れるものである。この実施例では、ピストンロッド20
5Aの往復移動のストロークは、20cmとされてい
る。
板207が取り付けられており、このガイド板207の
両側には、ガイドスリーブ207Aが設けられている。
これらガイドスリーブ207Aを通して往復移動しうる
ようにガイドロッド208が設けられていて、これらガ
イドロッド208の先端に、アンテナ保持ベース板20
9が取り付けられている。そして、このアンテナ保持ベ
ース板209に、パワーシンリンダー205のピストン
ロッド205Aの先端が結合されている。したがって、
このアンテナ保持ベース板209は、パワーシリンダー
205の付勢時に、ピストンロッド205Aが往復移動
させられるとき、ガイドスリーブ207Aとガイドロッ
ド208との案内作用により、並進的に往復移動させら
れるものである。この実施例では、ピストンロッド20
5Aの往復移動のストロークは、20cmとされてい
る。
【0025】アンテナ保持ベース板209には、アンテ
ナ取付け及び偏波用回転板210が締付け器具211に
よって回動しうるように取り付けられている。このアン
テナ取付け及び偏波用回転板210には、両側に、この
実施例では20cmの間隔を置いて発信アンテナ301
と受信アンテナ302が取り付けられている。図5にお
いて、発信アンテナ301と受信アンテナ302との間
に示した部分下視図によく示されるように、アンテナ保
持ベース板209とアンテナ取付け及び偏波用回転板2
10との間には、中心から各側45°の位置に、90°
変換位置決めノック212が設けられている。したがっ
て、このアンテナ取付け及び偏波用回転板210は、図
4および図5に示した位置から、締付け器具211をゆ
るめることにより、90°だけ回転させた位置に固定し
なおすことができるようになっている。
ナ取付け及び偏波用回転板210が締付け器具211に
よって回動しうるように取り付けられている。このアン
テナ取付け及び偏波用回転板210には、両側に、この
実施例では20cmの間隔を置いて発信アンテナ301
と受信アンテナ302が取り付けられている。図5にお
いて、発信アンテナ301と受信アンテナ302との間
に示した部分下視図によく示されるように、アンテナ保
持ベース板209とアンテナ取付け及び偏波用回転板2
10との間には、中心から各側45°の位置に、90°
変換位置決めノック212が設けられている。したがっ
て、このアンテナ取付け及び偏波用回転板210は、図
4および図5に示した位置から、締付け器具211をゆ
るめることにより、90°だけ回転させた位置に固定し
なおすことができるようになっている。
【0026】さらにまた、図5においては図を簡単化す
るために省略されているが、図1および図4によく示さ
れるように、アンテナ取付け及び偏波用回転板210に
は、発信アンテナ301と受信アンテナ302との間の
位置に、発信アンテナのマイクロ波パルスの放射方向に
視野を合わすことができるようにTVカメラ400が取
り付けられるようになっている。
るために省略されているが、図1および図4によく示さ
れるように、アンテナ取付け及び偏波用回転板210に
は、発信アンテナ301と受信アンテナ302との間の
位置に、発信アンテナのマイクロ波パルスの放射方向に
視野を合わすことができるようにTVカメラ400が取
り付けられるようになっている。
【0027】図1に戻って、移動計測台車100上に
は、測定器搭載用クッション113が設けられていて、
この測定器搭載用クッション113の上に、L・C・X
バンドマイクロ波発信器・受信器、アンテナ昇降スイッ
チ1や、マイクロコンピュータ(ノートパソコン)2
や、観測角(鉛垂、水平)制御器4や、TVモニタ3等
が搭載されている。図6は、図1から図5に関して前述
したような機械的な構造を有した多周波マイクロ波散乱
計の全体の電気回路接続を示すブロック図である。
は、測定器搭載用クッション113が設けられていて、
この測定器搭載用クッション113の上に、L・C・X
バンドマイクロ波発信器・受信器、アンテナ昇降スイッ
チ1や、マイクロコンピュータ(ノートパソコン)2
や、観測角(鉛垂、水平)制御器4や、TVモニタ3等
が搭載されている。図6は、図1から図5に関して前述
したような機械的な構造を有した多周波マイクロ波散乱
計の全体の電気回路接続を示すブロック図である。
【0028】この実施例の多周波マイクロ波散乱計は、
Lバンド(1275MHZ)、Cバンド(5300MH
Z)およびXバンド(10520MHZ)の多周波で、
しかも、ライク成分として、発信側水平偏波−受信側水
平偏波(H・H偏波)および発信側水平偏波−受信側垂
直偏波(V・V偏波)、クロス成分として、発信側水平
偏波−受信側垂直偏波(H・V偏波)および発信側垂直
偏波−受信側水平偏波(V・H偏波)の多偏波で測定を
行なうことができるようにしている。次に、このような
構成の多周波マイクロ波散乱計を用いて、被測定物の散
乱係数を測定する操作手順について、順を追って説明す
る。
Lバンド(1275MHZ)、Cバンド(5300MH
Z)およびXバンド(10520MHZ)の多周波で、
しかも、ライク成分として、発信側水平偏波−受信側水
平偏波(H・H偏波)および発信側水平偏波−受信側垂
直偏波(V・V偏波)、クロス成分として、発信側水平
偏波−受信側垂直偏波(H・V偏波)および発信側垂直
偏波−受信側水平偏波(V・H偏波)の多偏波で測定を
行なうことができるようにしている。次に、このような
構成の多周波マイクロ波散乱計を用いて、被測定物の散
乱係数を測定する操作手順について、順を追って説明す
る。
【0029】先ず、測定バンドは、L・C・Xバンドの
3波が用意されているので、例えばCバンドを使用して
測定する場合は、操作パネル(図示していない)のバン
ド切換スイッチをCに切り換え、アンテナ取付け及び偏
波用回転板210にCバンド発信アンテナ301、Cバ
ンド受信アンテナ302を取り付ける。アンテナを取り
付ける時、発信・受信アンテナの外側に照射面積が10
0%オーバーラップするように(アンテナの高さ(H)
が2mのとき)別途用意したセパレータを挿入して固定
する。アンテナ取付け及び偏波用回転板210にH・H
偏波で取り付けたアンテナは、そのまま、90°回転す
ることによりV・V偏波でマイクロ波散乱波のデータを
収集することが可能である(ライク成分)。また、H・
V偏波で取り付けたアンテナは、そのまま90°回転す
ることによりV・H偏波でマイクロ波散乱波のデータを
収集することが可能である(クロス成分)。
3波が用意されているので、例えばCバンドを使用して
測定する場合は、操作パネル(図示していない)のバン
ド切換スイッチをCに切り換え、アンテナ取付け及び偏
波用回転板210にCバンド発信アンテナ301、Cバ
ンド受信アンテナ302を取り付ける。アンテナを取り
付ける時、発信・受信アンテナの外側に照射面積が10
0%オーバーラップするように(アンテナの高さ(H)
が2mのとき)別途用意したセパレータを挿入して固定
する。アンテナ取付け及び偏波用回転板210にH・H
偏波で取り付けたアンテナは、そのまま、90°回転す
ることによりV・V偏波でマイクロ波散乱波のデータを
収集することが可能である(ライク成分)。また、H・
V偏波で取り付けたアンテナは、そのまま90°回転す
ることによりV・H偏波でマイクロ波散乱波のデータを
収集することが可能である(クロス成分)。
【0030】電源は、発動発電機101を使用するが、
オプションとしてインバーターも使用できるようにする
ことができる。発動発電機101を使用する場合は、出
力電圧をAC100V±10Vに設定する。出力電圧
は、テーブルタップへ受電して給電する。発動発電機、
インバーターの運用は、観測地の環境(騒音、外部から
の給電の適・不適)に応じて使い分ける。
オプションとしてインバーターも使用できるようにする
ことができる。発動発電機101を使用する場合は、出
力電圧をAC100V±10Vに設定する。出力電圧
は、テーブルタップへ受電して給電する。発動発電機、
インバーターの運用は、観測地の環境(騒音、外部から
の給電の適・不適)に応じて使い分ける。
【0031】次に、装置間のケーブル接続の確認をし
て、各ケーブルコネクターの接触不良のない事も再確認
する。アンテナの偏波は、観測計画(圃場で収集するデ
ータの種別等)に基づいて、アンテナをアンテナ取付け
及び偏波用回転板210へ取り付ける時点で決めてお
く。この場合のアンテナの組み合わせについて、図7の
表に示している。ここで、本発明における機械的偏波変
換器による電波の回り込みついて、図8から図15を参
照して説明しておく。
て、各ケーブルコネクターの接触不良のない事も再確認
する。アンテナの偏波は、観測計画(圃場で収集するデ
ータの種別等)に基づいて、アンテナをアンテナ取付け
及び偏波用回転板210へ取り付ける時点で決めてお
く。この場合のアンテナの組み合わせについて、図7の
表に示している。ここで、本発明における機械的偏波変
換器による電波の回り込みついて、図8から図15を参
照して説明しておく。
【0032】先ず、発信アンテナから受信アンテナへの
電波の回り込みについて説明するに、アンテナのフィー
ルドパターン(放射電力の模様)は、一般的にアンテナ
から放射される電波のE面(電界面)とH面(磁界面)
によって説明される。E面(電界面)は、例えば図8に
示すように、ホーンアンテナの場合、長辺のa面にあ
り、フィールドパターンは、図9に示すようになる。ま
た、H面(磁界面)は、図8のホーンアンテナの短辺の
b面にあり、フィールドパターンは、図10に示すよう
になる。したがって、発信アンテナにおけるサイドロー
ブの放射電力はE面<H面となる。
電波の回り込みについて説明するに、アンテナのフィー
ルドパターン(放射電力の模様)は、一般的にアンテナ
から放射される電波のE面(電界面)とH面(磁界面)
によって説明される。E面(電界面)は、例えば図8に
示すように、ホーンアンテナの場合、長辺のa面にあ
り、フィールドパターンは、図9に示すようになる。ま
た、H面(磁界面)は、図8のホーンアンテナの短辺の
b面にあり、フィールドパターンは、図10に示すよう
になる。したがって、発信アンテナにおけるサイドロー
ブの放射電力はE面<H面となる。
【0033】図8に示すような水平偏波の形で、発信ア
ンテナと受信アンテナを平行に並べた時(H・H偏波)
には、発信アンテナのサイドローブの放射電力が小さい
ため、アンテナ間隔を小さくすることができる。しか
し、図11に示すような垂直偏波の形で、発信アンテナ
と受信アンテナを平行に並べた時(V・V偏波)では、
発信アンテナのサイドローブの放射電力が大きくなる
(電波の回り込みが大きくなる)ため、アンテナ間隔を
大きく(電波の回り込みが小さくなる間隔に)しなけれ
ばならない。そこで、発信アンテナと受信アンテナの間
隔を基準にしてアンテナを固定する必要がある(回り込
みの影響がなくなるまでアンテナ間隔を大きくしなけれ
ばならない)。なお、Lバンドの場合の八木アンテナの
E面、H面のフィールドパターンも、ホーンアンテナ
(C、Xバンド用)のE面、H面のフィールドパターン
と同様なパターンを示す。
ンテナと受信アンテナを平行に並べた時(H・H偏波)
には、発信アンテナのサイドローブの放射電力が小さい
ため、アンテナ間隔を小さくすることができる。しか
し、図11に示すような垂直偏波の形で、発信アンテナ
と受信アンテナを平行に並べた時(V・V偏波)では、
発信アンテナのサイドローブの放射電力が大きくなる
(電波の回り込みが大きくなる)ため、アンテナ間隔を
大きく(電波の回り込みが小さくなる間隔に)しなけれ
ばならない。そこで、発信アンテナと受信アンテナの間
隔を基準にしてアンテナを固定する必要がある(回り込
みの影響がなくなるまでアンテナ間隔を大きくしなけれ
ばならない)。なお、Lバンドの場合の八木アンテナの
E面、H面のフィールドパターンも、ホーンアンテナ
(C、Xバンド用)のE面、H面のフィールドパターン
と同様なパターンを示す。
【0034】次に、電波の回り込みを防ぐ方法について
説明するに、アンテナ間隔を変えないでサイドローブに
よる電波の回り込みを防ぐ方法として以下のことが考え
られる。図12に示す発信アンテナ(H偏波)、受信ア
ンテナ(H偏波)を平行に並べる場合には問題ないが、
V・V偏波を得るためには、H・H偏波のアンテナ取付
け及び偏波用回転板を90°回転し、図13に示す発信
アンテナ(V偏波)と受信アンテナ(V偏波)の関係に
アンテナの位置を切り替える。H面の発信アンテナから
のサイドローブの放射電力は、図から推定できるように
受信アンテナへは回り込まない。
説明するに、アンテナ間隔を変えないでサイドローブに
よる電波の回り込みを防ぐ方法として以下のことが考え
られる。図12に示す発信アンテナ(H偏波)、受信ア
ンテナ(H偏波)を平行に並べる場合には問題ないが、
V・V偏波を得るためには、H・H偏波のアンテナ取付
け及び偏波用回転板を90°回転し、図13に示す発信
アンテナ(V偏波)と受信アンテナ(V偏波)の関係に
アンテナの位置を切り替える。H面の発信アンテナから
のサイドローブの放射電力は、図から推定できるように
受信アンテナへは回り込まない。
【0035】この方法の利点は、(1) 電波の回り込みが
小さいH・H偏波(発信アンテナと受信アンテナの間隔
が小さい)モードからH・H偏波と同様に電波の回り込
みの小さいV・V偏波モードに簡単に切り替えることが
できる、(2) 各アンテナの視準方向はH・H偏波もV・
V偏波も同じ、および(3) アンテナはV・V偏波の状態
で固定したままで可能、ということである。
小さいH・H偏波(発信アンテナと受信アンテナの間隔
が小さい)モードからH・H偏波と同様に電波の回り込
みの小さいV・V偏波モードに簡単に切り替えることが
できる、(2) 各アンテナの視準方向はH・H偏波もV・
V偏波も同じ、および(3) アンテナはV・V偏波の状態
で固定したままで可能、ということである。
【0036】さらに、H・V偏波からV・H偏波への切
り替えもH・H偏波からV・V偏波への切り替えと同様
である。そのために、図14に示すように、受信アンテ
ナの偏波面をHからVに替えて、発信アンテナ(H偏
波)と受信アンテナ(V偏波)のアンテナ取付け及び偏
波用回転板を、図15に示すように、90°回転するこ
とにより簡単に行なうことができる。
り替えもH・H偏波からV・V偏波への切り替えと同様
である。そのために、図14に示すように、受信アンテ
ナの偏波面をHからVに替えて、発信アンテナ(H偏
波)と受信アンテナ(V偏波)のアンテナ取付け及び偏
波用回転板を、図15に示すように、90°回転するこ
とにより簡単に行なうことができる。
【0037】このようにして、アンテナ偏波の確認をし
た後、受信レベルの設定を行なうのであるが、マイクロ
波の受信レベルは、測定に支障がないように予め設定し
ておく。次いで、電源を投入するのであるが、発信器、
受信器1、パソコン2等の電源スイッチをオンにする。
各装置に異常がなければ電源ランプが点灯する。そし
て、本体(発信器・受信器を、以下、「本体」という)
のスイッチがオンの状態でTVカメラ400が正常に作
動しているか、TVモニタ3で確認する。また、観測角
(鉛直、水平)制御モータ203A、202Aが正常に
作動するかどうか、また、観測角(鉛直、水平)制御器
4を操作しながら、TVモニタ3で被測定物の移動を確
認すると同時に、観測角メータ(図示していない)で0
°〜60°まで、観測角が制御できるかどうかを確認す
る。観測角メータの観測角は観測時のデータとして取り
扱う。アンテナの昇降動作が制御できるかどうか、本体
のアンテナ昇降スイッチを後(UP)と前(DOWN)
と交互に繰り返して、アンテナ昇降制御モータ206の
作動状態をTVモニタ3で確認する。アンテナの姿勢を
確認するため、本体の傾斜角(水準)メータ(図示して
いない)で傾斜角センサ(214)のセンシング出力デ
ータの確認を行なう。傾斜角(水準)は、アンテナの姿
勢を知る補助データとして扱う。したがって、傾斜角
(水準)のリモートコントロールは行わない。
た後、受信レベルの設定を行なうのであるが、マイクロ
波の受信レベルは、測定に支障がないように予め設定し
ておく。次いで、電源を投入するのであるが、発信器、
受信器1、パソコン2等の電源スイッチをオンにする。
各装置に異常がなければ電源ランプが点灯する。そし
て、本体(発信器・受信器を、以下、「本体」という)
のスイッチがオンの状態でTVカメラ400が正常に作
動しているか、TVモニタ3で確認する。また、観測角
(鉛直、水平)制御モータ203A、202Aが正常に
作動するかどうか、また、観測角(鉛直、水平)制御器
4を操作しながら、TVモニタ3で被測定物の移動を確
認すると同時に、観測角メータ(図示していない)で0
°〜60°まで、観測角が制御できるかどうかを確認す
る。観測角メータの観測角は観測時のデータとして取り
扱う。アンテナの昇降動作が制御できるかどうか、本体
のアンテナ昇降スイッチを後(UP)と前(DOWN)
と交互に繰り返して、アンテナ昇降制御モータ206の
作動状態をTVモニタ3で確認する。アンテナの姿勢を
確認するため、本体の傾斜角(水準)メータ(図示して
いない)で傾斜角センサ(214)のセンシング出力デ
ータの確認を行なう。傾斜角(水準)は、アンテナの姿
勢を知る補助データとして扱う。したがって、傾斜角
(水準)のリモートコントロールは行わない。
【0038】こうして、各装置の電源が正常に投入され
ることが確認できたならば、次の手順に従って測定を開
始する。先ず、受信零レベルの確認を行なうために、ア
ンテナ観測角(鉛直)制御器4でアンテナを天空に設定
する。天空をTVモニタ3で確認し、受信レベルメータ
(図示していない)が零レベルを示すことを確認する。
発信アンテナから電波を天空へ放射すると、電波は、空
間で減衰して受信アンテナには到達しない。したがっ
て、受信レベルメータは、零を示す(発信アンテナから
受信アンテナへの電波の回り込みの検査)。これは、測
定前に1回行えばよい。
ることが確認できたならば、次の手順に従って測定を開
始する。先ず、受信零レベルの確認を行なうために、ア
ンテナ観測角(鉛直)制御器4でアンテナを天空に設定
する。天空をTVモニタ3で確認し、受信レベルメータ
(図示していない)が零レベルを示すことを確認する。
発信アンテナから電波を天空へ放射すると、電波は、空
間で減衰して受信アンテナには到達しない。したがっ
て、受信レベルメータは、零を示す(発信アンテナから
受信アンテナへの電波の回り込みの検査)。これは、測
定前に1回行えばよい。
【0039】次に、その都度、観測角(鉛直・水平)制
御器4を使用して、観測角(鉛直)メータ(本体)を見
ながら観測角(鉛直)を設定する。測定範囲は、TVカ
メラ400、TVモニタ3と観測角(鉛直)メータを用
いて確認する。観測高に対応する各観測角の推定測定範
囲がわかる枠を、TVモニタ3の表示部にオーバラップ
できるようにしておくとよい。そして、パソコン2のテ
ストプログラムをロードし、受信レベルを確認するため
に、アンテナ昇降リモートスイッチを操作して、アンテ
ナの高さを変化させ、受信レベルの変化を見る。
御器4を使用して、観測角(鉛直)メータ(本体)を見
ながら観測角(鉛直)を設定する。測定範囲は、TVカ
メラ400、TVモニタ3と観測角(鉛直)メータを用
いて確認する。観測高に対応する各観測角の推定測定範
囲がわかる枠を、TVモニタ3の表示部にオーバラップ
できるようにしておくとよい。そして、パソコン2のテ
ストプログラムをロードし、受信レベルを確認するため
に、アンテナ昇降リモートスイッチを操作して、アンテ
ナの高さを変化させ、受信レベルの変化を見る。
【0040】これで測定開始することになるが、例え
ば、被測定物が黒ボク土壌として、アンテナは、図7の
表を参考にして、Cバンド、H・Hで固定する。観測高
を約2mに設定する。観測角(鉛直)制御器で観測角を
20度に設定する。本体のバンド切替スイッチでバンド
Cの位置に設定する。本体のアンテナ昇降スイッチで前
(DOWN)にする。同時にパソコン2のリターンキー
を押す。DOWNリミットスイッチが作動してアンテナ
昇降モータ206は停止する。この動作で被測定物から
のマイクロ波反射電力のデータ収集が終了する。本体の
アンテナ昇降スイッチで後(UP)にする。同時にパソ
コン2のリターンキーを押す。後(UP)のリミットス
イッチが作動してアンテナ昇降モータ206は停止す
る。このようなアンテナ昇降スイッチの前(DOWN)
と、後(UP)との操作で、第1回目の被測定物からの
マイクロ波反射電力のデータ収集が完了する。
ば、被測定物が黒ボク土壌として、アンテナは、図7の
表を参考にして、Cバンド、H・Hで固定する。観測高
を約2mに設定する。観測角(鉛直)制御器で観測角を
20度に設定する。本体のバンド切替スイッチでバンド
Cの位置に設定する。本体のアンテナ昇降スイッチで前
(DOWN)にする。同時にパソコン2のリターンキー
を押す。DOWNリミットスイッチが作動してアンテナ
昇降モータ206は停止する。この動作で被測定物から
のマイクロ波反射電力のデータ収集が終了する。本体の
アンテナ昇降スイッチで後(UP)にする。同時にパソ
コン2のリターンキーを押す。後(UP)のリミットス
イッチが作動してアンテナ昇降モータ206は停止す
る。このようなアンテナ昇降スイッチの前(DOWN)
と、後(UP)との操作で、第1回目の被測定物からの
マイクロ波反射電力のデータ収集が完了する。
【0041】次に、本発明の多周波マイクロ波散乱計の
動作原理について説明する。発信アンテナ301から一
定間隔で放射されたマイクロ波(パルス)は、被測定物
(農作物、土壌など)にあたり散乱され反射してくる。
この散乱反射マイクロ波を受信アンテナ302で受信し
て、マイクロ波受信器1で増幅する。増幅された散乱反
射マイクロ波はマイクロ波受信器1から電圧として出力
される(出力電圧はマイクロ波の受信電力に換算され
る)。
動作原理について説明する。発信アンテナ301から一
定間隔で放射されたマイクロ波(パルス)は、被測定物
(農作物、土壌など)にあたり散乱され反射してくる。
この散乱反射マイクロ波を受信アンテナ302で受信し
て、マイクロ波受信器1で増幅する。増幅された散乱反
射マイクロ波はマイクロ波受信器1から電圧として出力
される(出力電圧はマイクロ波の受信電力に換算され
る)。
【0042】放射されたマイクロ波発信電力と散乱波受
信電力の比(散乱係数)から被測定物(農作物、土壌な
ど)の電気的、物理的特性を調べ、これらのデータを統
計的に処理して、農作物情報(群落の構造差、植被率、
バイオマス要素など)及び土壌情報(土壌の構造差(表
面の粗さ)、含水量など)を得る。また、被測定物から
の散乱波反射エネルギーデータをマイクロコンピュータ
で処理し、その散乱係数で、農作物情報及び土壌情報を
評価する。散乱係数を求める式については、よく知られ
ていることであるので、ここでは、詳述しない。
信電力の比(散乱係数)から被測定物(農作物、土壌な
ど)の電気的、物理的特性を調べ、これらのデータを統
計的に処理して、農作物情報(群落の構造差、植被率、
バイオマス要素など)及び土壌情報(土壌の構造差(表
面の粗さ)、含水量など)を得る。また、被測定物から
の散乱波反射エネルギーデータをマイクロコンピュータ
で処理し、その散乱係数で、農作物情報及び土壌情報を
評価する。散乱係数を求める式については、よく知られ
ていることであるので、ここでは、詳述しない。
【0043】一般に、農作物、土壌などの被測定物の散
乱係数は、次のパラメータに依存し、これらの要素が複
雑にからみあって散乱の状態を決定する。 σ°=f(λ,φ,θ,P,ε,κ,Γ) ここで、σ°:散乱係数 λ:波長 θ:
観測天頂角 φ:方位角 P:偏波方向 ε:誘電率 κ:導電率 Γ:表面の粗さを表す関数
乱係数は、次のパラメータに依存し、これらの要素が複
雑にからみあって散乱の状態を決定する。 σ°=f(λ,φ,θ,P,ε,κ,Γ) ここで、σ°:散乱係数 λ:波長 θ:
観測天頂角 φ:方位角 P:偏波方向 ε:誘電率 κ:導電率 Γ:表面の粗さを表す関数
【0044】この関係は、一般に、次のように考えられ
ている。 (1) 表面の粗さ 表面の粗さはσ°を決める第1要素で、粗い面では等方
性散乱が起こり、なめらかな面では鏡面反射方向に強く
散乱する。したがって、σ°の粗さに対する依存性は、
入射角θやφにより異なる。 (2) 誘電率、導電率 農作物、土壌の誘電率は、一般に含水量によって最も大
きく変化する。水の比誘電率は、常温で約80で極めて
高く、したがって、農作物、土壌の含水量が高いほど誘
電率は高く、マイクロ波の反射率が高い。また、導電率
の高い鉄板等は高い反射率をもつ。 (3) 波長 農作物、土壌等、物体表面の実効的な粗さと、透視深度
に影響を与える。 (4) 偏波面 完全偏向したマイクロ波が被測定物に向けて発信された
としても、散乱波には、同じ偏波のもの以外に、偏波の
異なった成分も現れる。この偏波面の回転の度合を調べ
るため、σ°(散乱係数)の測定には、次のような方法
がとられる。
ている。 (1) 表面の粗さ 表面の粗さはσ°を決める第1要素で、粗い面では等方
性散乱が起こり、なめらかな面では鏡面反射方向に強く
散乱する。したがって、σ°の粗さに対する依存性は、
入射角θやφにより異なる。 (2) 誘電率、導電率 農作物、土壌の誘電率は、一般に含水量によって最も大
きく変化する。水の比誘電率は、常温で約80で極めて
高く、したがって、農作物、土壌の含水量が高いほど誘
電率は高く、マイクロ波の反射率が高い。また、導電率
の高い鉄板等は高い反射率をもつ。 (3) 波長 農作物、土壌等、物体表面の実効的な粗さと、透視深度
に影響を与える。 (4) 偏波面 完全偏向したマイクロ波が被測定物に向けて発信された
としても、散乱波には、同じ偏波のもの以外に、偏波の
異なった成分も現れる。この偏波面の回転の度合を調べ
るため、σ°(散乱係数)の測定には、次のような方法
がとられる。
【0045】 ライク成分 H・H:水平偏波発信、水平偏波受信 ライク成分 V・V:垂直偏波発信、垂直偏波受信 クロス成分 H・V:水平偏波発信、垂直偏波受信 クロス成分 V・H:垂直偏波発信、水平偏波受信
【0046】農作物、土壌の散乱係数は、農作物、土壌
の幾何学的構成と電気的特性に依存する。したがって、
マイクロ波のライク成分・クロス成分(偏波の組合せ)
を評価することにより、農作物(群落の構造差、植被
率、バイオマス要素)、土壌の表面の粗さや含水量を推
定することが可能である。予め実験により、農作物、土
壌等の種々な状態における散乱係数を求めておくことに
より、本発明のマイクロ波散乱計にて被測定物の散乱係
数を測定することにより、被測定物の状態を知ることが
できる。なお、このような電磁波の散乱は、準鏡面反
射、粗表面散乱、多重散乱、体積散乱の4つの機構に分
けて考えるのが一般的である。
の幾何学的構成と電気的特性に依存する。したがって、
マイクロ波のライク成分・クロス成分(偏波の組合せ)
を評価することにより、農作物(群落の構造差、植被
率、バイオマス要素)、土壌の表面の粗さや含水量を推
定することが可能である。予め実験により、農作物、土
壌等の種々な状態における散乱係数を求めておくことに
より、本発明のマイクロ波散乱計にて被測定物の散乱係
数を測定することにより、被測定物の状態を知ることが
できる。なお、このような電磁波の散乱は、準鏡面反
射、粗表面散乱、多重散乱、体積散乱の4つの機構に分
けて考えるのが一般的である。
【0047】次に、本発明によるアンテナ昇降機による
ブラッグ散乱効果の検出及び散乱係数の平均化について
説明する。アンテナ昇降機は、前述したように、アンテ
ナ駆動装置200に組み込まれていて、主として、アン
テナ昇降制御モータ206およびパワーシリンダ20
5、並びに、ガイド板207、ガイドスリーブ207A
およびガイドロッド208によって構成されている。図
1および図4に示した角度では、アンテナ保持ベース板
209およびアンテナ取付け及び偏波用回転板210が
上下に20cm移動させられるようになっている。
ブラッグ散乱効果の検出及び散乱係数の平均化について
説明する。アンテナ昇降機は、前述したように、アンテ
ナ駆動装置200に組み込まれていて、主として、アン
テナ昇降制御モータ206およびパワーシリンダ20
5、並びに、ガイド板207、ガイドスリーブ207A
およびガイドロッド208によって構成されている。図
1および図4に示した角度では、アンテナ保持ベース板
209およびアンテナ取付け及び偏波用回転板210が
上下に20cm移動させられるようになっている。
【0048】アンテナ昇降機を使用して連続的にデータ
を収集すると、図16のグラフに示すように、ブラッグ
散乱効果により正弦波に近いカーブで出力される(実際
の現地テストデータ)。図16のグラフにおいて、縦軸
が受信出力電圧、横軸がアンテナ昇降距離である。この
ように同一地点で同一被測定物を測定しても、アンテナ
昇降距離(被測定物までの距離)の違いによって大きく
異なった出力が得られる。したがって、アンテナ昇降な
しの測定では、場合によっては最大の出力電圧になった
り、最小の出力電圧になったりして、データ値が偶然性
に支配されてしまうものと思われる。これに対し、本発
明によりアンテナ昇降機を用いた手法によれば、図16
のグラフにおけるカーブを平均化することにより信頼の
おけるデータ収集が可能となる。例えば、ケース1の場
合もケース2の場合も平均値は、約3ボルトになり同一
被測定物について同じ測定値を得ることができる。
を収集すると、図16のグラフに示すように、ブラッグ
散乱効果により正弦波に近いカーブで出力される(実際
の現地テストデータ)。図16のグラフにおいて、縦軸
が受信出力電圧、横軸がアンテナ昇降距離である。この
ように同一地点で同一被測定物を測定しても、アンテナ
昇降距離(被測定物までの距離)の違いによって大きく
異なった出力が得られる。したがって、アンテナ昇降な
しの測定では、場合によっては最大の出力電圧になった
り、最小の出力電圧になったりして、データ値が偶然性
に支配されてしまうものと思われる。これに対し、本発
明によりアンテナ昇降機を用いた手法によれば、図16
のグラフにおけるカーブを平均化することにより信頼の
おけるデータ収集が可能となる。例えば、ケース1の場
合もケース2の場合も平均値は、約3ボルトになり同一
被測定物について同じ測定値を得ることができる。
【0049】最後に、本発明の実施例に使用した各機器
の仕様および性能等について具体的に示しておく。図1
7は、Lバンドのアンテナの仕様を示す表を示す図であ
り、図18は、Cバンドのアンテナの仕様を示す表を示
す図であり、図19は、Xバンドのアンテナの仕様を示
す表を示す図である。図20は、Lバンドのアンテナの
輻射パターンの測定方法の概念図であり、図21は、C
バンドおよびXバンドのアンテナの輻射パターンの測定
方法の概念図であり、図22は、このような測定方法に
よって測定された各バンドのアンテナの測定値を示す表
を示す図である。図23は、受信器の仕様を示す表を示
す図であり、図24は、受信器の各バンドにおける入力
電力と受信レベルとの関係を示すグラフを示す図であ
り、図25は、各バンドにおける受信レベルを示す表を
示す図である。そして、図26は、発信器の仕様を示す
表を示す図である。
の仕様および性能等について具体的に示しておく。図1
7は、Lバンドのアンテナの仕様を示す表を示す図であ
り、図18は、Cバンドのアンテナの仕様を示す表を示
す図であり、図19は、Xバンドのアンテナの仕様を示
す表を示す図である。図20は、Lバンドのアンテナの
輻射パターンの測定方法の概念図であり、図21は、C
バンドおよびXバンドのアンテナの輻射パターンの測定
方法の概念図であり、図22は、このような測定方法に
よって測定された各バンドのアンテナの測定値を示す表
を示す図である。図23は、受信器の仕様を示す表を示
す図であり、図24は、受信器の各バンドにおける入力
電力と受信レベルとの関係を示すグラフを示す図であ
り、図25は、各バンドにおける受信レベルを示す表を
示す図である。そして、図26は、発信器の仕様を示す
表を示す図である。
【0050】また、アンテナ昇降機に使用するパワーシ
リンダーは、定格推力43kgf 、定格速度8mm/sec 、
通称ストローク200mmのものである。受信器側に使用
するアンログ・デジタル変換器は、分解能1/5000
〜1/10000で、サンプリング周期が、S(低
速):2.5回/秒、M(中速):15回/秒(60H
z)、12.5回/秒(50Hz)、F(高速):60回
/秒(60Hz)、50回/秒(50Hz)のものであ
る。
リンダーは、定格推力43kgf 、定格速度8mm/sec 、
通称ストローク200mmのものである。受信器側に使用
するアンログ・デジタル変換器は、分解能1/5000
〜1/10000で、サンプリング周期が、S(低
速):2.5回/秒、M(中速):15回/秒(60H
z)、12.5回/秒(50Hz)、F(高速):60回
/秒(60Hz)、50回/秒(50Hz)のものであ
る。
【0051】
【発明の効果】低出力電力としたことにより、被測定物
周辺からの反射受信電力を低減できるので、測定精度を
上げることができ、しかも、アンテナ間の電波の回り込
みを少なくすることができるので、アンテナ間隔を狭く
することが可能となり、電波の照射面積と反射面積の1
00%オーバーラップ(重ね合わせ)を容易とすること
ができる。
周辺からの反射受信電力を低減できるので、測定精度を
上げることができ、しかも、アンテナ間の電波の回り込
みを少なくすることができるので、アンテナ間隔を狭く
することが可能となり、電波の照射面積と反射面積の1
00%オーバーラップ(重ね合わせ)を容易とすること
ができる。
【0052】出力電力の低減化と同時に機械的偏波変換
機を使用したことにより、サイドローブによる電波の回
り込みを防ぐと同時に、発信アンテナ、受信アンテナを
そのままの状態で90°機械的に回転することができる
ので、H・H、V・V、H・V、V・Hの偏波の組み合
わせを低出力電力で簡易に行なうことが可能となる。
機を使用したことにより、サイドローブによる電波の回
り込みを防ぐと同時に、発信アンテナ、受信アンテナを
そのままの状態で90°機械的に回転することができる
ので、H・H、V・V、H・V、V・Hの偏波の組み合
わせを低出力電力で簡易に行なうことが可能となる。
【0053】アンテナ昇降機を使用することにより、発
信アンテナと受信アンテナを同時に一定速度でターゲッ
ト方向へ変化させることができ、ターゲットからの反射
受信電力の変化を捉え、その反射受信電力の平均値を求
めてブラッグ散乱効果の大きな変動を防ぐことが可能と
なる。この補正では、観測台車を移動させてデータ取得
する必要はない。
信アンテナと受信アンテナを同時に一定速度でターゲッ
ト方向へ変化させることができ、ターゲットからの反射
受信電力の変化を捉え、その反射受信電力の平均値を求
めてブラッグ散乱効果の大きな変動を防ぐことが可能と
なる。この補正では、観測台車を移動させてデータ取得
する必要はない。
【0054】出力電力の低減化とそれに伴う機器の改良
改善により、低出力電力への装置改善は、低価格部品の
調達及び製作費用の軽減になり、経済性の向上を図るこ
とが可能となり、システム全体の価格を安価なものとす
ることができる。
改善により、低出力電力への装置改善は、低価格部品の
調達及び製作費用の軽減になり、経済性の向上を図るこ
とが可能となり、システム全体の価格を安価なものとす
ることができる。
【図1】本発明の一実施例としての多周波マイクロ波散
乱計の全体構造を示す概略側面図である。
乱計の全体構造を示す概略側面図である。
【図2】図1の多周波マイクロ波散乱計の移動計測台車
のアンテナタワーの取りうる位置状態を示すための図で
ある。
のアンテナタワーの取りうる位置状態を示すための図で
ある。
【図3】図1の多周波マイクロ波散乱計の移動計測台車
の平面図である。
の平面図である。
【図4】図1の多周波マイクロ波散乱計のアンテナ駆動
装置の拡大側面図である。
装置の拡大側面図である。
【図5】図1の多周波マイクロ波散乱計のアンテナ駆動
装置の拡大正面図である。
装置の拡大正面図である。
【図6】図1から図5に示した多周波マイクロ波散乱計
の全体の電気回路接続を示すブロック図である。
の全体の電気回路接続を示すブロック図である。
【図7】図1の多周波マイクロ波散乱計に使用するアン
テナの組み合わせを示す表を示す図である。
テナの組み合わせを示す表を示す図である。
【図8】水平偏波に配置したホーンアンテナの概念図で
ある。
ある。
【図9】図8のホーンアンテナのE面フィールドパター
ンの概念図である。
ンの概念図である。
【図10】図8のホーンアンテナのH面フィールドパタ
ーンの概念図である。
ーンの概念図である。
【図11】垂直偏波に配置したホーンアンテナの概念図
である。
である。
【図12】H・H偏波に配置したアンテナの概念図であ
る。
る。
【図13】図12のH・H偏波の配置状態からV・V偏
波へのアンテナ切り替えを示す概念図である。
波へのアンテナ切り替えを示す概念図である。
【図14】H・V偏波に配置したアンテナの概念図であ
る。
る。
【図15】図14のH・V偏波の配置状態からV・H偏
波へのアンテナ切り替えを示す概念図である。
波へのアンテナ切り替えを示す概念図である。
【図16】本発明によるアンテナ昇降機を用いたブラッ
グ散乱効果の検出と平均化の一例を示すグラフを示す図
である。
グ散乱効果の検出と平均化の一例を示すグラフを示す図
である。
【図17】Lバンドのアンテナの仕様を示す表を示す図
である。
である。
【図18】Cバンドのアンテナの仕様を示す表を示す図
である。
である。
【図19】Xバンドのアンテナの仕様を示す表を示す図
である。
である。
【図20】Lバンドのアンテナの輻射パターンの測定方
法の概念図である。
法の概念図である。
【図21】CバンドおよびXバンドのアンテナの輻射パ
ターンの測定方法の概念図である。
ターンの測定方法の概念図である。
【図22】図20および図21に示すような測定方法に
よって測定された各バンドのアンテナの測定値を示す表
を示す図である。
よって測定された各バンドのアンテナの測定値を示す表
を示す図である。
【図23】受信器の仕様を示す表を示す図である。
【図24】受信器の各バンドにおける入力電力と受信レ
ベルとの関係を示すグラフを示す図である。
ベルとの関係を示すグラフを示す図である。
【図25】各バンドにおける受信レベルを示す表を示す
図である。
図である。
【図26】発信器の仕様を示す表を示す図である。
1 発信器・受信器 2 パソコン 3 TVモニタ 4 観測角(鉛直、水平)制御器 100 移動計測台車 101 発動発電機 103 モートラック 105 旋回板 106 支柱 107 アンテナタワー 108 起伏シリンダー 109 昇降用復動シリンダー 110 アンテナ駆動装置取付け用ブラケット 200 アンテナ駆動装置 201 取り付けブラケット 202 旋回駆動部 202A 水平観測角制御モータ 203 仰角駆動部 203A 鉛直観測角制御モータ 205 パワーシリンダー 205A ピストンロッド 206 電磁ブレーキ付きモータ 207 ガイド板 207A ガイドスリーブ 208 ガイドロッド 209 アンテナ保持ベース板 210 アンテナ取付け及び偏波用回転板 211 締付け器具 212 90°変換位置決めノック 213 アンテナ駆動装置入出力ケーブル分配器 214 傾斜角センサ214 215 観測角センサ 216 観測角(鉛直、水平)リミットスイッチ 217 アンテナアーム部 301 発信アンテナ 302 受信アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G01W 1/14 G01S 13/89
Claims (7)
- 【請求項1】 所定の周波数のマイクロ波を発生するマ
イクロ波発信器と、該マイクロ波発信器からのマイクロ
波を受けて被測定物へ向けて一定間隔でマイクロ波パル
スを所定の偏波にて放射する発信アンテナと、該発信ア
ンテナに近接して並置され、被測定物から散乱され反射
されてくるマイクロ波を所定の偏波にて受信する受信ア
ンテナと、該受信アンテナで受信されたマイクロ波を増
幅してマイクロ波受信電圧を発生するマイクロ波受信器
と、前記発信アンテナから放射されたマイクロ波発信電
力と前記マイクロ波受信器からのマイクロ波受信電圧に
相当する散乱波受信電力との比から前記被測定物の散乱
係数を求めるデータ処理手段とを備えたマイクロ波散乱
計において、前記発信アンテナから放射されるマイクロ
波発信電力を、1mW以下の低出力電力としたことを特
徴とするマイクロ波散乱計。 - 【請求項2】 所定の周波数のマイクロ波を発生するマ
イクロ波発信器と、該マイクロ波発信器からのマイクロ
波を受けて被測定物へ向けて一定間隔でマイクロ波パル
スを所定の偏波にて放射する発信アンテナと、該発信ア
ンテナに近接して並置され、被測定物から散乱され反射
されてくるマイクロ波を所定の偏波にて受信する受信ア
ンテナと、該受信アンテナで受信されたマイクロ波を増
幅してマイクロ波受信電圧を発生するマイクロ波受信器
と、前記発信アンテナから放射されたマイクロ波発信電
力と前記マイクロ波受信器からのマイクロ波受信電圧に
相当する散乱波受信電力との比から前記被測定物の散乱
係数を求めるデータ処理手段とを備えたマイクロ波散乱
計において、前記発信アンテナと前記受信アンテナと
は、機械的偏波変換機に取り付けられていて、機械的に
前記所定の偏波を別の偏波へと変換できるようにされた
ことを特徴とするマイクロ波散乱計。 - 【請求項3】 所定の周波数のマイクロ波を発生するマ
イクロ波発信器と、該マイクロ波発信器からのマイクロ
波を受けて被測定物へ向けて一定間隔でマイクロ波パル
スを所定の偏波にて放射する発信アンテナと、該発信ア
ンテナに近接して並置され、被測定物から散乱され反射
されてくるマイクロ波を所定の偏波にて受信する受信ア
ンテナと、該受信アンテナで受信されたマイクロ波を増
幅してマイクロ波受信電圧を発生するマイクロ波受信器
と、前記発信アンテナから放射されたマイクロ波発信電
力と前記マイクロ波受信器からのマイクロ波受信電圧に
相当する散乱波受信電力との比から前記被測定物の散乱
係数を求めるデータ処理手段とを備えたマイクロ波散乱
計において、前記発信アンテナと前記受信アンテナと
は、アンテナ昇降機に取り付けられており、同時に一定
速度で前記被測定物の方へ近づけられたり遠ざけられた
りしうることを特徴とするマイクロ波散乱計。 - 【請求項4】 所定の周波数のマイクロ波を発生するマ
イクロ波発信器と、該マイクロ波発信器からのマイクロ
波を受けて被測定物へ向けて一定間隔でマイクロ波パル
スを所定の偏波にて放射する発信アンテナと、該発信ア
ンテナに近接して並置され、被測定物から散乱され反射
されてくるマイクロ波を所定の偏波にて受信する受信ア
ンテナと、該受信アンテナで受信されたマイクロ波を増
幅してマイクロ波受信電圧を発生するマイクロ波受信器
と、前記発信アンテナから放射されたマイクロ波発信電
力と前記マイクロ波受信器からのマイクロ波受信電圧に
相当する散乱波受信電力との比から前記被測定物の散乱
係数を求めるデータ処理手段とを備えたマイクロ波散乱
計において、前記発信アンテナから放射されるマイクロ
波発信電力を、1mW以下の低出力電力とし、前記発信
アンテナと前記受信アンテナとは、機械的偏波変換機に
取り付けられていて、機械的に前記所定の偏波を別の偏
波へと変換できるようにされたことを特徴とするマイク
ロ波散乱計。 - 【請求項5】 所定の周波数のマイクロ波を発生するマ
イクロ波発信器と、該マイクロ波発信器からのマイクロ
波を受けて被測定物へ向けて一定間隔でマイクロ波パル
スを所定の偏波にて放射する発信アンテナと、該発信ア
ンテナに近接して並置され、被測定物から散乱され反射
されてくるマイクロ波を所定の偏波にて受信する受信ア
ンテナと、該受信アンテナで受信されたマイクロ波を増
幅してマイクロ波受信電圧を発生するマイクロ波受信器
と、前記発信アンテナから放射されたマイクロ波発信電
力と前記マイクロ波受信器からのマイクロ波受信電圧に
相当する散乱波受信電力との比から前記被測定物の散乱
係数を求めるデータ処理手段とを備えたマイクロ波散乱
計において、前記発信アンテナから放射されるマイクロ
波発信電力を、1mW以下の低出力電力とし、前記発信
アンテナと前記受信アンテナとは、機械的偏波変換機に
取り付けられていて、機械的に前記所定の偏波を別の偏
波へと変換できるようにされており、前記発信アンテナ
と前記受信アンテナとは、アンテナ昇降機に取り付けら
れており、同時に一定速度で前記被測定物の方へ近づけ
られたり遠ざけられたりしうることを特徴とするマイク
ロ波散乱計。 - 【請求項6】 前記マイクロ波発信器は、種々な周波数
のマイクロ波を発生しうる請求項1から5のうちのいず
れかに記載のマイクロ波散乱計。 - 【請求項7】 前記発信アンテナのマイクロ波パルスの
放射方向に視野を合わすことができるようにTVカメラ
が設けられた請求項1から6のうちのいずれかに記載の
マイクロ波散乱計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7094793A JPH08292253A (ja) | 1995-04-20 | 1995-04-20 | マイクロ波散乱計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7094793A JPH08292253A (ja) | 1995-04-20 | 1995-04-20 | マイクロ波散乱計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08292253A true JPH08292253A (ja) | 1996-11-05 |
Family
ID=14119961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7094793A Pending JPH08292253A (ja) | 1995-04-20 | 1995-04-20 | マイクロ波散乱計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08292253A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008286693A (ja) * | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Mitsubishi Denki Tokki System Kk | マイクロ波検出システム、マイクロ波検出方法および道路監視システム |
JP2010197316A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-09 | Akita Prefecture | 高周波材料定数測定システム |
JP2013229676A (ja) * | 2012-04-24 | 2013-11-07 | Hitachi Kokusai Electric Inc | アンテナ装置 |
JP2016202070A (ja) * | 2015-04-22 | 2016-12-08 | Tdk株式会社 | 植物の生育状態診断装置及び生育状態診断方法 |
JP2018512558A (ja) * | 2015-03-24 | 2018-05-17 | ユーティリス イスラエル リミテッド | 地下水の検出システムおよび方法 |
JP2018096824A (ja) * | 2016-12-13 | 2018-06-21 | 鹿島建設株式会社 | 土質測定方法及び土質測定装置 |
CN108448257A (zh) * | 2018-04-17 | 2018-08-24 | 北京星网卫通科技开发有限公司 | 机械式极化切换装置 |
CN108983153A (zh) * | 2018-09-11 | 2018-12-11 | 许金梅 | 一种角度可调自由旋转的雷达支架 |
WO2019201614A1 (en) | 2018-04-19 | 2019-10-24 | Cnh Industrial Belgium Nv | Soil roughness system and method |
US10884128B2 (en) | 2015-03-24 | 2021-01-05 | Utilis Israel Ltd. | System and method of underground water detection |
DE102013010491B4 (de) | 2013-02-28 | 2024-01-25 | Daniel Seyfried | Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung der Topographie einer Pflanze |
-
1995
- 1995-04-20 JP JP7094793A patent/JPH08292253A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008286693A (ja) * | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Mitsubishi Denki Tokki System Kk | マイクロ波検出システム、マイクロ波検出方法および道路監視システム |
JP2010197316A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-09 | Akita Prefecture | 高周波材料定数測定システム |
JP2013229676A (ja) * | 2012-04-24 | 2013-11-07 | Hitachi Kokusai Electric Inc | アンテナ装置 |
DE102013010491B4 (de) | 2013-02-28 | 2024-01-25 | Daniel Seyfried | Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung der Topographie einer Pflanze |
JP2018512558A (ja) * | 2015-03-24 | 2018-05-17 | ユーティリス イスラエル リミテッド | 地下水の検出システムおよび方法 |
US10884128B2 (en) | 2015-03-24 | 2021-01-05 | Utilis Israel Ltd. | System and method of underground water detection |
JP2016202070A (ja) * | 2015-04-22 | 2016-12-08 | Tdk株式会社 | 植物の生育状態診断装置及び生育状態診断方法 |
JP2018096824A (ja) * | 2016-12-13 | 2018-06-21 | 鹿島建設株式会社 | 土質測定方法及び土質測定装置 |
CN108448257A (zh) * | 2018-04-17 | 2018-08-24 | 北京星网卫通科技开发有限公司 | 机械式极化切换装置 |
WO2019201614A1 (en) | 2018-04-19 | 2019-10-24 | Cnh Industrial Belgium Nv | Soil roughness system and method |
BE1026217B1 (nl) * | 2018-04-19 | 2019-11-21 | Cnh Industrial Belgium Nv | Grondruwheidssysteem en werkwijze |
CN108983153A (zh) * | 2018-09-11 | 2018-12-11 | 许金梅 | 一种角度可调自由旋转的雷达支架 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN111190184B (zh) | 一种俯仰多波束天气雷达及其探测方法 | |
US7746266B2 (en) | Microwave and millimeter wave imaging system | |
US7903038B2 (en) | Mobile radar array | |
US20200096625A1 (en) | Frequency Modulated Continuous Wave Antenna System | |
US12025697B2 (en) | Dual-polarized phased array antenna and dual-polarized phased array weather radar | |
US7999560B2 (en) | Interference exclusion capability testing apparatus | |
JPH08292253A (ja) | マイクロ波散乱計 | |
CN106872975A (zh) | 一种毫米波主动式近场成像装置 | |
US20080198063A1 (en) | Apparatus and method using continuous-wave radiation for detecting and locating targets hidden behind a surface | |
JP3479311B2 (ja) | 空中線指向特性測定方法および測定装置 | |
CN210294411U (zh) | 一种基于电扫天线的太赫兹紧缩场测试系统 | |
EP3257439B1 (en) | A tissue anomaly detection apparatus comprising a probe transmitter device | |
CN114624660A (zh) | 天线发射方向图、接收方向图以及波束方向图测试方法 | |
CN211856905U (zh) | 一种多功能主动式太赫兹成像系统装置 | |
Broquetas et al. | Circular synthetic aperture radar (C-SAR) system for ground-based applications | |
CN108981922B (zh) | 一种微波黑体发射率测量装置及测量方法 | |
CN212932938U (zh) | 辐射源测向设备 | |
Doviak et al. | Comparing theory and measurements of cross-polar fields of a phased-array weather radar | |
KR100963575B1 (ko) | 아크 합성구경 레이다 시스템 | |
CN202522700U (zh) | 天线半圆弧运动提高地面雷达方位分辨率装置 | |
CN217820602U (zh) | 一种紧缩场、球面近场复合天线测试系统 | |
CN110531436A (zh) | 一种二维扫描被动毫米波成像系统及方法 | |
CN217112678U (zh) | 一种平面波生成装置及平面波生成装置测试系统 | |
CN115166733B (zh) | 一种便携式无损重构微波成像仪 | |
Han et al. | Reactive-field anechoic box for ESPAR antenna measurement |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040628 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041108 |