JP2016201999A - 大腸癌を検出する方法 - Google Patents

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    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/154Methylation markers

Abstract

【課題】
従来の大腸癌検査方法と比較して、より低侵襲性、高感度かつ多種の大腸癌を検出可能な、汎用的に用いることができる簡便な検査方法を提供する。
【解決手段】
対象から得られた経口腸管洗浄液(BLF)に由来する試料において、複数の遺伝子の異常DNAメチル化を検出することを含む、大腸癌の検査、スクリーニングまたは診断方法、該方法に用いるキット。
【選択図】なし

Description

本発明は、対象から非侵襲的に得られた試料を用いて、対象における大腸癌を検査する方法、および該方法に用いるための診断キット等に関する。
大腸癌は世界でも最も頻度の高い癌の1つであり、近年日本でも患者数が増加の一途をたどっている。2006年度の統計では、男女ともに2番目に多い癌となっており、死亡者数でも上位を占めている。一方で大腸癌は早期発見できれば高確率で根治が可能な癌でもあり、ステージIまでに発見が可能であれば、5年生存率は90%以上となる。したがって癌の早期発見が治療において非常に重要な要素となるが、早期の大腸癌は自覚症状を認めないことがほとんどである。
そのため、大腸癌の早期発見には、検診などでのスクリーニング検査を行うことが非常に有効である。現在のところ、大腸癌のスクリーニング検査として一般に普及しているのは便潜血検査(FOBT)であり、便潜血検査で陽性であった対象には、2次検診として内視鏡検査や注腸造影検査などの精密検査が行われている。便潜血検査は、採取した便の中に混入した血液を検出する低侵襲性の検査であり、大腸癌がある場合、腫瘍部は脆く、便がこすれて容易に出血するため、簡便な検査としては有用である。
しかしながら、例えば痔など消化管壁以外からの出血にも反応してしまったり、便の採取箇所によっては潜血を検出できなかったりなど、便潜血検査の精度は十分とはいえず、実際は多くの対象に対して不必要に、侵襲性の高い二次検査が行われているのが現状であり、ゴールドスタンダードと呼べるようなスクリーニング方法は未だに確立されていない。加えて、検診自体の受診率も低く、実際の早期発見率は高いとはいえない。そのため、より低侵襲かつ高精度なスクリーニング方法の確立が求められている。
近年、遺伝子マーカーを用いた便検査が大腸癌の早期発見に有用であるとの研究結果が数多く報告されている。例えば非特許文献1には、ビメンチンのエクソン1において、健常者の糞便から得たDNAではメチル化がほとんど起こっていないのに対し、癌患者の糞便から得たDNAや癌組織から得たDNAでは高頻度でメチル化が観察されたことが記載されている。
非特許文献2には、大腸癌を有する患者および健常者から、内視鏡検査中に得られた腸管洗浄液や手術中に得られた粘膜および大腸内容物から単離したDNAを調査し、SFRP1、SFRP2、SFRP5、TFF1、PGR、IGFBP2、CALCA、CDH13、TWIST1、MYOD1の10の遺伝子が大腸癌患者同定のためのマーカーとして優れた能力を有すること、これらの10遺伝子のうち、SFRP2、SFRP5、PGR、CALCAおよびIGFBP2の特定遺伝子座のメチル化について、健常者と大腸癌患者に顕著な違いがみられたことが記載されている。
特許文献1には、被検細胞中のゲノム配列におけるTWIST1遺伝子の−477〜−747領域内の1または2以上のCpG配列のメチル化の程度を測定することで大腸腫瘍の有無を判定する方法が記載されており、被検細胞として大便中に含まれる細胞や、大腸洗浄液中に含まれる細胞が記載されている。
特許文献2には、大腸腫瘍部位に直接散布し、回収した洗浄液から得られた細胞中のDNAにおけるメチル化を計測することにより、腫瘍の浸潤性や深達度を診断する指標を得るための方法が記載されており、対象遺伝子としてSFRP1、SFRP2、DKK2、hsa−mir−34b/cなどが記載されている。
国際公開第2010/113529号パンフレット 国際公開第2011/024999号パンフレット
Chen et al., J. Natl. Cancer Inst.; 97(15):1124-32. Mueller et al., Lancet 2004; 363: 1283-85
従来の糞便を試料として用いる方法において、糞便から得たDNAは、実際にはほとんどが細菌由来のものであり、その中から微量の大腸癌組織由来DNAを検出する必要があるために検出が困難であった。また、従来の大腸癌マーカーは特定の大腸癌は検出できても、他の大腸癌に対する感度は低く、大腸癌全般に汎用的に用い得るものではなかった。さらに、例えばAPC遺伝子のように、大腸癌において高頻度に変異しているマーカーも存在はするものの、これらの遺伝子がコードされる全てのコード領域を解析するのは時間もコストもかかってしまい、実用性に欠けるものであった。そこで、さらに低侵襲性で、高感度に多種の大腸癌を検出可能な、汎用的に用いることができる簡便な検査方法が求められている。
本発明者らは、従来よりも低侵襲かつ高感度の簡便な検査方法を模索する中で、大腸内視鏡検査等の際に前処理薬として服用、排泄される経口腸管洗浄液(Bowel Lavage Fluid、BLF)に着目し、BLF中に存在するDNAにおいてメチル化を計測することにより、大腸癌を高感度に検出することが可能であることを見出した。かかる新たな知見に基づき鋭意研究を続け、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下に関する。
[1]対象における大腸癌を検査する方法であって、対象から得られた経口腸管洗浄液に由来する試料において、miR 124−3、LOC386578、SFRP1、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、APC、DKK2、WIF1およびZNF582からなる群から選択される少なくとも3種の遺伝子の異常DNAメチル化を検出することを含む、前記方法。
[2]少なくともmiR 124−3、SFRP1およびLOC386578における異常DNAメチル化を検出することを含む、[1]の方法。
[3]異常DNAメチル化が検出された遺伝子の種類の数をスコア化することをさらに含む、[1]または[2]の方法。
[4]異常DNAメチル化の検出が、メチル化特異的PCR法、バイサルファイトシークエンス法、パイロシークエンス法、コブラ法およびメチライト法によって行われる、[1]〜[3]の方法。
[5]異常DNAメチル化が、対象となる遺伝子のCpGアイランドにおけるCpGジヌクレオチドの過剰メチル化である、[1]〜[4]の方法。
[6]さらに、便潜血反応検査、内視鏡検査および3D−CT撮影検査からなる群から選択される1または2以上の検査と組み合わせて行われる、[1]〜[5]の方法。
[7]大腸癌のスクリーニングのための、[1]〜[6]の方法。
[8]miR 124−3、LOC386578、SFRP1、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、APC、DKK2、WIF1およびZNF582からなる群から選択される少なくとも3種以上の遺伝子の異常DNAメチル化を検出するためのプライマーを含む、大腸癌の検査、スクリーニングおよび/または診断のためのキット。
[9]miR 124−3、SFRP1およびLOC386578におけるDNAメチル化を検出するためのプライマーを含む、[8]のキット。
[10]異常DNAメチル化の検出が、メチル化特異的PCR法、バイサルファイトシークエンス法、パイロシークエンス法、コブラ法およびメチライト法によって行われる、[8]または[9]のキット。
[11]配列番号1、2および3で表される塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列中の連続する15〜40塩基をそれぞれ含むセンスプライマー、ならびに配列番号1、2および3で表される塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列に相補的な塩基配列中の連続する15〜40塩基をそれぞれ含むアンチセンスプライマーを含む、[8]〜[10]のキット。
本発明によれば、非侵襲的かつ簡便に大腸癌を検査することが可能となるため、被験者に負担を強いることなく検査を行うことができる。また、便潜血検査などの従来の方法と比較して感度および特異度が高いため、偽陽性率および偽陰性率が低く、被験者に本来不要であったはずの高負荷な二次検査を強いたり、大腸癌を看過してしまったりするリスクを低減することが可能となる。また、経口腸管洗浄液を用いることにより、腸管内全体を隈なく検査することができるため、腫瘍の正確な位置が特定できていない、内視鏡でも視認できない、看過しやすい、腸管の癒着などにより大腸全域の内視鏡検査ができない、内視鏡検査を行う者の技術が未熟であるなどの状況下でも、大腸癌を漏らさず検出することができる。さらに、本発明は、少なくとも3種の遺伝子の異常メチル化の検出を組み合わせることにより、発生部位、病期、腫瘍径などの臨床所見に影響されず、広範な大腸癌を検出することが可能である。したがって、本発明は、多数の被験者に過度の負担なく適用可能で、多種の大腸癌に対して高い感度および特異度が要求される、大腸癌のスクリーニング検査などにとくに有用である。
図1は、遺伝子miR 124−3、LOC386758およびSFRP1のCpGアイランドにおけるメチル化率(PMR)を用いて作成したROC曲線である。丸で囲った部分は、Youden Indexにより決定した、各遺伝子のベストカットオフ値を表す。 図2は、大腸癌症例における臨床所見とメチルスコアとの相関関係を示したグラフである。a)は発生部位とメチルスコアとの関係、b)はDukes分類とメチルスコアとの関係、c)は腫瘍径とメチルスコアとの関係をそれぞれ表す。いずれにおいてもメチルスコアとの間に明らかな偏りは見られなかった。 図3は、大腸癌症例におけるメチルスコアとAluC4のCt値との関係を表した図である。Ct値が高い症例においてメチルスコアが低くなりやすい傾向にあることが分かる。 図4は、BLFの各性状スケールに分類される代表的なBLFの写真図である。 図5は、BLFの性状スケールとAluC4のCt値との関係を示したグラフである。性状が良好なBLFを用いた場合の方が有意に低いCt値が得られることがわかる。 図6は同一の大腸癌症例において、性状スケールの異なるBLFを用いてメチル化解析した場合の結果を示した図である。性状がよいBLFの方が、DNA量は少ないものの、正確にDNAメチル化を検出できていた。 図7は前癌病変とメチルスコアとの関係を示したグラフである。a)は腫瘍の種類ごとのメチルスコアの分布を表したものであり、大腸癌においてはメチルスコアの高い対象が大半を占めているのに対し、それ以外の前癌病変および良性腫瘍の場合は、健常な対象と類似の分布であった。b)は前癌病変の対象群における、発生部位とメチルスコアとの関係を表すグラフであり、発生部位とメチルスコアとの間に相関は見られなかった。c)は前癌病変の対象群における、腫瘍径とメチルスコアとの関係を表すグラフである。平均腫瘍径について、メチルスコアによる有意な差異は認められなかった。
本明細書において別様に定義されない限り、本明細書で用いる全ての技術用語および科学用語は、当業者が通常理解しているものと同じ意味を有する。本明細書中で参照する全ての特許、出願、公開された出願および他の出版物は、その全体を参照により本明細書に援用する。
本発明は1つの側面において、対象における大腸癌を検査する方法であって、対象から得られた経口腸管洗浄液に由来する試料において、miR 124−3、LOC386578、SFRP1、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、 APC、DKK2、WIF1およびZNF582からなる群から選択される少なくとも3種の遺伝子の異常DNAメチル化を検出することを含む、前記方法に関する。
一般的に「DNAメチル化」とは、遺伝子の代表的なエピジェネティック変化であり、シトシンのピリミジン環の5位の炭素原子もしくはアデニンのプリン環の6位の窒素原子へのメチル基の付加反応またはメチル基が付加された状態をいう。本発明における「遺伝子のDNAメチル化」は、対象となる遺伝子内における上記メチル基の付加反応またはメチル基の付加状態を意味し、とくに好ましくは対象となる遺伝子の5’調節領域内に存在するCpGアイランドと呼ばれる領域におけるCpGジヌクレオチドのシトシンへのメチル基の付加状態をいう。
本発明において「遺伝子の異常DNAメチル化を検出する」とは、特段の記載がない限り、対象となる遺伝子における異常なメチル化状態を検出することをいう。「異常DNAメチル化」には大きく分けて過剰メチル化と低メチル化があり、前者は通常よりも過剰にメチル化されている状態をいい、後者は通常よりも脱メチル化されている状態をいう。したがって異常なメチル化状態を検出する場合、例えば参照値などの正常状態を表すもの(例えば、大腸癌を有しない個体の同様の試料における遺伝子のメチル化状態や、内部標準遺伝子のメチル化状態など)と比較して過剰にメチル化されているか、または脱メチル化されているかを検出する。本発明において用いる場合、とくに好ましいのは、対象となる遺伝子のCpGアイランドにおけるCpGジヌクレオチドの過剰メチル化を検出することである。これにより、CpGアイランドが存在する転写開始点付近の一部領域のみを検査すれば足りるという利点もある。
本発明において、異常DNAメチル化が検出されるとは、正常状態と比較して過剰にメチル化されているか、または低メチル化されていることが検出されることをいう。かかる検出は当該技術分野において知られた方法で行われてよく、これに限定するものではないが、例えばメチル化特異的PCR法、バイサルファイトシークエンス法、パイロシークエンス法、コブラ(COBRA:Combined bisulfite restriction assay)法、メチライト(MethyLight)法、MS−SNuPE(Methylation-sensitive single nucleotide primer extension)法、マスアレイ(MassARRAY(R))などの質量分析法を用いる方法、DMH(differential methylation hybridization)法、MLPA(Multiplex Ligation Probe Amplification)法などが挙げられる。これらのうち、検出の簡便性や迅速性の観点から、試料中の複数の異なる遺伝子のDNAメチル化を同時に検出できるものが好ましい。また、検出感度などの観点から、PCRなどの核酸増幅法を用いるものが好ましい。かかる検査においてプライマーやプローブなどの検査対象特異的なツールを必要とする場合、当業者であればこれらのツールを、本明細書の記載や、例えば配列情報などの既知の情報および/または既知の方法に基づいて作製することができる。
DNAの異常メチル化を評価する指標としては、限定されずに、例えば、メチル化率(PMR:percent(または percentage) of methylated reference、Weisenberger et al., Nucleic Acids Res, 2005, Vol. 33, No. 21, 6823-6836)などが挙げられる。メチル化率は、一般的に、対象となる遺伝子またはその一部領域(検査対象領域)においてメチル化され得るヌクレオチドが最大限メチル化された場合を100とした場合の、実際のメチル化されているヌクレオチドの割合をいう。メチル化率の計算方法の例としては、これに限定するものではないが、例えば、試験試料における対象遺伝子のDNAメチル化値と対照遺伝子のDNAメチル化値との比率を、 SssIで処理した試料における対象遺伝子のDNAメチル化値と対照遺伝子のDNAメチル化値との比率で除し、100倍する方法などが挙げられる。
本発明において、経口腸管洗浄液とは、経口で摂取された腸管洗浄剤が、腸管内腔を経て回収されたものをいい、したがって腸管内壁全体を洗浄した後のものである。本発明は、経口腸管洗浄液を用いることにより、腸管内のあらゆる部分に存在する大腸癌を隈なく検査することが可能であり、また大腸癌の病変部位に左右されることなく病変の存在を検出することができる。「対象から得られた経口腸管洗浄液」とは、対象に経口で摂取され、腸管内腔を経て回収された経口腸管洗浄液を意味する。経口腸管洗浄液は、対象から排泄されたものを回収してもよいし、対象の直腸に貯留している排泄寸前のものを回収してもよい。経口腸管洗浄剤としては市販のものを用いることができ、これに限定するものではないが、例えばマグコロール、ニフレック (R) 、ムーベン、オーペグ、スクリット、ニフプラスなどが挙げられる。
経口腸管洗浄液は、大腸内視鏡検査やCTコロノグラフィー(大腸3D−CT撮影検査とも呼ばれる)などの、本発明の検査方法とは異なる検査の際に前処理薬として経口摂取した経口腸管洗浄剤に由来するものであっても、本発明の方法のために経口摂取した経口腸管洗浄剤に由来するものであってもよい。
本発明における経口腸管洗浄液に由来する試料は、対象から得た無処理の経口腸管洗浄液のみならず、経口腸管洗浄液に何らかの処理、例えば、遠心分離による沈殿物の除去、キレート剤などのDNA保護剤の添加などを施した試料を含む。
本発明の検査方法は、対象から得られた経口腸管洗浄液に由来する試料中に存在するDNAにおける異常DNAメチル化を検出することを含む。大腸癌においては、病変部位から癌細胞が容易に剥離することが知られている。したがって、経口腸管洗浄液を採取し、その中に存在するDNAにおける異常DNAメチル化を検出することで、癌細胞由来のDNAが存在する、すなわち剥離癌細胞が存在すると判定することができる。かかる判定は、例えば異常DNAメチル化が所定の閾値(カットオフ値ともいう)以上または以下で検出されること、所定の数以上の遺伝子において異常DNAメチル化が検出されることなどの基準に基づいて行うことができる。
異常DNAメチル化を検出する遺伝子は、大腸癌において異常DNAメチル化が起こっていることが知られている遺伝子であればいかなる遺伝子であってもよい。大腸癌において異常DNAメチル化が起こっていることが知られている遺伝子としては、これに限定するものではないが、例えばmiR 124−3、LOC386578、SFRP1、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、APC、DKK2、WIF1、ZNF582などが挙げられる。多くの大腸癌における汎用性、大腸癌検査の正確性、感度、特異度などの観点から、好ましくは、miR 124−3、LOC386578、SFRP1、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、APC、DKK2、WIF1、ZNF582からなる群から選択される1種または2種以上、さらに好ましくは、miR 124−1、SFRP1、LOC386578から選択される1種または2種以上を用いることができる。
同時に複数の遺伝子(限定されずに、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9または10種以上)における異常DNAメチル化を検出することで、大腸癌検査の正確性は高まる。なお、本発明において遺伝子の数に言及する場合、特段の記載がない限り遺伝子の種類の数を意味するものとする。また、複数の遺伝子を用いて解析を行うことにより、個々の遺伝子についてはある程度の信頼性で陰性か陽性かの判定ができれば精密な解析をする必要がないため、全体としては簡便な検査を行うだけでよくなる。さらに、個々の遺伝子についての判定結果において多少のエラーが生じた場合であっても、他の遺伝子の解析結果によりかかるエラーを補うことが可能となるため、最終的な結果としては従来の検査よりも正確に大腸癌の有無を判定することが可能となる。
したがって本発明の好ましい態様においては、少なくとも3種の遺伝子における異常DNAメチル化を検出することを含む。本発明のより好ましい態様においては、miR 124−3、LOC386578、SFRP1、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、APC、DKK2、WIF1、ZNF582からなる群から選択される少なくとも3種の遺伝子の異常DNAメチル化を検出することを含む。
本発明の好ましい一態様において、少なくともmiR 124−3、LOC386578およびSFRP1における異常DNAメチル化を検出することを含む。これら3種の遺伝子は、いずれも多くの大腸癌においてCpGアイランドの過剰メチル化が観察されている遺伝子であり、miR 124−3、LOC386578およびSFRP1のそれぞれ個々の遺伝子のみについて異常DNAメチル化を検出した場合でも高い感度および特異度で大腸癌を検出可能であるが、これらを組み合わせて用いることで、より高い感度と特異度を両立することが可能となる。
上述のとおり、本発明の方法においては、複数の遺伝子について異常DNAメチル化を観察することが望ましい。複数の遺伝子の異常DNAメチル化を検出する場合、検出された異常DNAメチル化を評価して、大腸癌の存在について陽性か陰性かを判定する。異常DNAメチル化の評価方法としては、当該技術分野において知られた評価方法を用いることができる。評価方法の例としては、これに限定するものではないが、例えば検査対象となる全DNAに対するメチル化DNAの割合を計測し、その割合の大小で評価する方法、正規化された個々の遺伝子のDNAメチル化のレベル(例えば、メチル化率)の平均値または積算値で評価する方法、複数の遺伝子における異常DNAメチル化を計測し、異常DNAメチル化が観察された遺伝子の数で評価する方法などが挙げられる。
大腸癌の存在について陽性か陰性かの判定は、メチル化DNAの割合の大小で評価する方法においては、例えば、メチル化DNAの割合が所定の閾値以上であれば陽性と判定し、それ未満であれば陰性と判定すること、または、メチル化DNAの割合が所定の閾値以下であれば陽性と判定し、それを超えれば陰性と判定することができ、異常DNAメチル化のレベルの平均値または積算値で評価する方法においては、例えば、平均値または積算値が所定の閾値以上であれば陽性と判定し、それ未満であれば陰性と判定すること、または、平均値または積算値が所定の閾値以下であれば陽性と判定し、それを超えれば陰性と判定することができ、異常DNAメチル化が観察された遺伝子の数で評価する方法においては、例えば、当該遺伝子の数が所定の閾値以上であれば陽性と判定し、それ未満であれば陰性と判定することができる。
大腸癌の存在について陽性か陰性かを判定するための閾値は、行われる検査、求められる正確性、検査対象の遺伝子の種類および数などによって適宜設定されてよく、当業者であればかかる値を設定することが可能である。例えば、かかる閾値として、複数の候補閾値における感度および特異度をもとにROC曲線を作成し(例えば図1参照)、グラフの左上隅(すなわち、感度および特異度が100%となる点)からの距離が最小となる点や、AUC=0.500となる直線から最も離れた点(Youden index)を閾値とすることができる。また、感度および特異度のいずれかを重視する場合は、上記の点から意図的にずらした閾値を採用することもできる。
簡便に検査できるという観点から、本発明の好ましい一態様においては、異常DNAメチル化を異常DNAメチル化が観察される遺伝子の数で評価する。かかる評価は、限定されずに、例えば、複数の遺伝子における異常DNAメチル化を検出し、異常DNAメチル化が検出された遺伝子の種類の数をスコア化することにより行ってもよい。
「遺伝子の種類の数をスコア化する」とは、ある試料を検査するにあたり、n種の遺伝子について異常DNAメチル化を検査した場合において、m種の遺伝子において異常DNAメチル化が検出されたときに、当該試料のスコアを、例えばn点満点中m点などとすることをいう。具体的には、例えば、ある試料の検査において3種の遺伝子の異常DNAメチル化を検査し、そのうち1種において異常DNAメチル化が検出された場合、当該試料のスコアは3点満点中1点、そのうち2種において異常DNAメチル化が検出された場合、当該試料のスコアは3点満点中2点、そのうち3種において異常DNAメチル化が検出された場合、当該試料のスコアは3点満点中3点、いずれの遺伝子にも異常DNAメチル化が検出されなかった場合、当該試料のスコアは3点満点中0点ということになる。スコアは、検査対象の遺伝子をすべて1点として算出しても、遺伝子ごとに異なる点数を割り当てて算出してもよい。
上記スコア化により、複雑な解析手段を用いることなく、複数の遺伝子を同時に解析および評価し、従来の解析よりもより簡便かつ正確に大腸癌を検査することが可能となる。すなわち、複数の遺伝子の異常DNAメチル化をスコア化することにより、スコア自体を評価すれば足りるため、個々の遺伝子の異常DNAメチル化の程度などを精密に解析する必要がなくなるうえ、ある遺伝子では異常DNAメチル化が検出されない癌であっても、他の遺伝子で異常DNAメチル化が検出されれば、陽性と判定される余地があり、また、大腸癌を有しない対象において、ある遺伝子の異常メチル化が検出される場合であっても、他の遺伝子で異常メチル化が検出されなければ、陰性と判定される余地がある。このため、偽陽性症例および/または偽陰性症例を低減することが可能となる。
偽陽性症例および/または偽陰性症例の低減効果は、感度および/または特異度の点で相互補完するような遺伝子を組み合わせることでより高めることができる。かかる遺伝子の組み合わせとしては、限定されずに、例えば、miR 124−3、LOC386578およびSFRP1を含む遺伝子の組み合わせが挙げられる。この遺伝子の組み合わせは、miR 124−3、LOC386578およびSFRP1の3種を含んでいる限り、他の遺伝子、例えば、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、APC、DKK2、WIF1、ZNF582からなる群から選択される1種または2種以上の遺伝子を含んでいてもよい。
本発明の検査方法は、当該技術分野において既知の他の大腸癌検査方法と併用することが可能であり、併用することで検査結果の信頼性を高めることが可能となる。併用可能な検査方法にとくに制限はなく、大腸癌の検査に有用な既知のあらゆる方法と併用することができる。例としては、これに限定するものではないが、便潜血反応検査、大腸内視鏡検査、CTコロノグラフィー、腫瘍マーカー検査(例えば、CEA、CA19−9、NCC−ST−439など)、糞便DNA検査などを挙げることができる。検査の簡便性や対象への負担の軽さ、経口腸管洗浄液の有効利用などの観点から、本発明の検査方法は、好ましくは便潜血反応検査、大腸内視鏡検査、CTコロノグラフィーなどと併用される。
一態様において、本発明の検査方法は、大腸癌のスクリーニングのためのものである。疾患のスクリーニングとは、一般的に、対象の集団から目的とする疾患を有する対象を選び出すことを意味する。スクリーニングにより陽性と判定された者については、通常、その後精密検査により診断の確定が行われる。したがって、スクリーニングは、医師の判断を必要とする診断とは異なる。スクリーニングは、多くの対象に対して行われるため、スクリーニングを目的とする検査としては、対象の身体的、経済的負担が少ないものが好ましい。また、対象となる疾患の取りこぼしが少なく、かつ、不要な精密検査が少なくなることが好ましい。したがって、これらの要件を満たす本発明の検査方法は、大腸癌のスクリーニングに極めて有用である。
大腸癌のスクリーニングのための本発明の検査方法は、検査により大腸癌の存在について陽性と判定された対象、および/または、陰性と判定された対象を選別するステップを含んでもよく、陽性と判定された対象(対象がヒト以外の動物である場合は、当該動物のオーナーまたは管理者)に精密検査を受けることを指示するステップをさらに含んでもよい。
本発明は別の側面において、対象における大腸癌をスクリーニングする方法であって、対象から得られた経口腸管洗浄液に由来する試料において、miR 124−3、LOC386578、SFRP1、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、miR 124−1、SFRP1、LOC386578、miR 1−1、miR 9−1、miR 9−3、miR 34b/c、miR 124−2、miR 124−3、miR 137、SFRP2、APC、DKK2、WIF1およびZNF582からなる群から選択される少なくとも3種の遺伝子の異常DNAメチル化を検出することを含む、前記方法に関する。本発明のスクリーニング方法における各構成は、本発明の検査方法、とくに大腸癌のスクリーニングのための本発明の検査方法について上記したとおりである。
本発明のスクリーニング方法は、所定の遺伝子の異常DNAメチル化を評価し、大腸癌の存在について陽性または陰性の判定を行った結果、大腸癌の存在について陽性と判定された対象、および/または、陰性と判定された対象を選別するステップを含んでもよく、陽性と判定された対象(対象がヒト以外の動物である場合は、当該動物のオーナーまたは管理者)に精密検査を受けることを指示するステップをさらに含んでもよい。大腸癌の存在についての陽性または陰性の判定については、本発明の検査方法について上記したとおりである。
本発明は別の側面において、対象における大腸癌を診断する方法であって、対象から得られた経口腸管洗浄液に由来する試料において、miR 124−3、LOC386578、SFRP1、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、miR 124−1、SFRP1、LOC386578、miR 1−1、miR 9−1、miR 9−3、miR 34b/c、miR 124−2、miR 124−3、miR 137、SFRP2、APC、DKK2、WIF1およびZNF582からなる群から選択される少なくとも3種の遺伝子の異常DNAメチル化を検出することを含む、前記方法に関する。本発明の診断方法における各構成は、本発明の検査方法について上記したとおりである。
本発明の診断方法においては、所定の遺伝子の異常DNAメチル化を評価した結果、大腸癌の存在について陽性と判定された場合に、大腸癌であるかまたは大腸癌を有するリスクがあると診断される。大腸癌の存在についての陽性の判定については、本発明の検査方法について上記したとおりである。本発明の診断方法においては、上記所定の遺伝子の異常DNAメチル化の検出のみを用いて大腸癌であるかまたは大腸癌を有するリスクがあると診断してもよいし、当該技術分野において既知の他の大腸癌検査方法と組み合わせて、大腸癌であるかまたは大腸癌を有するリスクがあると診断してもよい。
一態様において、本発明の検査方法、スクリーニング方法および診断方法に含まれるすべてのステップは in vitro で行われる。したがって、この態様は in vivo で行われるステップを含まない。
別の態様において、本発明の検査方法、スクリーニング方法および診断方法は、 in vivo で行われるステップを含む。 in vivo で行われるステップとしては、限定されずに、例えば、経口腸管洗浄剤を対象に投与するステップ、経口腸管洗浄液を対象から得るステップなどが挙げられる。より具体的な態様において、本発明の上記各方法は、異常DNAメチル化を検出するステップの前に、経口腸管洗浄剤を対象に投与するステップを含む。別の具体的な態様において、本発明の上記各方法は、異常DNAメチル化を検出するステップの前に、経口腸管洗浄液を対象から得るステップを含む。さらに具体的な態様において、本発明の上記各方法は、異常DNAメチル化を検出するステップの前に、経口腸管洗浄液を対象から得るステップを含み、経口腸管洗浄液を対象から得るステップの前に経口腸管洗浄剤を対象に投与するステップを含む。
経口腸管洗浄剤の用量は、典型的には、大腸内視鏡検査などに通常使用する用量(例えば、ニフレック (R) の場合は、1袋(137.155g)を約2リットルの水に溶解したもの)であるが、得られた経口腸管洗浄液に由来する試料において、対象遺伝子の異常DNAメチル化の検出が可能であれば、薬学的に許容される範囲で、当該用量より多くても少なくてもよい。投与する経口腸管洗浄剤の用量が多いと、得られる経口腸管洗浄液の濁りや沈殿物は少なくなり、異常DNAメチル化の検出が容易になる傾向がある。一方、投与する経口腸管洗浄剤の用量が少ないと、対象の負担が軽減される。当業者は、対象の健康状態、年齢、身長、体重、検査前の最後の食事の時間および量などを考慮して、適切な用量を決定することができる。
経口腸管洗浄液を対象から得るステップは、対象から排泄される経口腸管洗浄液を回収することによって行ってもよいし、対象の直腸に貯留している排泄寸前のものを回収することによって行ってもよい。後者の場合、経口腸管洗浄液は、内視鏡を用いて回収してもよい。経口腸管洗浄液を対象から得るステップは、対象から経口腸管洗浄液が排泄され始めた直後のものを回収しても、経口腸管洗浄液がある程度排泄された後に排泄されたもの、または、直腸に到達したものを回収してもよいが、経口腸管洗浄液の性状の観点から、ある程度排泄が進んだ後に排泄されたもの、または、直腸に到達したものを回収するのが好ましい。経口腸管洗浄液を採取するタイミングは、例えば、排泄された洗浄液の濁度などを基準に判断することができる。この場合、濁度が低下してから洗浄液を回収すると、性状の良好な経口腸管洗浄液を得ることができる。濁度の判断は、目視で行っても、濁度計などの計測機器を用いて行ってもよい。また、経口腸管洗浄液を対象から得るステップに続けて、得られた経口腸管洗浄液を処理して経口腸管洗浄液に由来する試料を得るステップをさらに含んでよい。当該ステップにおいて行われる処理は、続く遺伝子の検出ステップにおいて有用であることが当該技術分野において知られている任意の処理を行ってよい。かかる処理の例としては、これに限定するものではないが、例えば遠心分離による沈殿物の除去、キレート剤などのDNA保護剤の添加などを含む。
本発明は別の側面において、大腸癌の検査、スクリーニングおよび/または診断に用いるためのキットに関する。本発明のキットは、複数の遺伝子の異常DNAメチル化を検出するためのツールを含む。ツールとしては、異常DNAメチル化を検出し得るものであれば特に限定されないが、個々の遺伝子毎に異常DNAメチル化を検出できるツールが好ましい。かかるツールとしては、これに限定するものではないが、例えば個々の遺伝子に対するバイサルファイト・シークエンスプライマー、メチル化特異的なプライマー、メチル化特異的プローブ、複数のメチル化特異的プローブを含むマイクロアレイなどが挙げられ、好ましくは個々の遺伝子のメチル化特異的プライマーおよび/またはプローブである。
異常DNAメチル化の検出対象遺伝子には、大腸癌において異常DNAメチル化が知られている任意の遺伝子が含まれる。具体的な遺伝子としては、これに限定するものではないが、例えばmiR 124−1(MI0000443)、SFRP1(NM_003012)、LOC386578(NR_037159、NR_037160、NR_037161)、miR 1−1(MI0000651)、miR 9−1(MI0000466)、miR 9−3(MI0000468)、miR 34b/c(MI0000742、MI0000743)、miR 124−2(MI0000444)、miR 124−3(MI0000445)、miR 137(MI0000454)、SFRP2(NM_003013)、APC(NM_001127511)、DKK2(NM_014421)、WIF1(NM_007191)、ZNF582(NM_144690)などが挙げられる。多くの大腸癌における汎用性、大腸癌検査の正確性などの観点から、これらのうち、miR 124−1、SFRP1、LOC386578、miR 1−1、miR 9−1、miR 9−3、miR 34b/c、miR 124−2、miR 124−3、miR 137、SFRP2、APC、DKK2、WIF1、ZNF582からなる群から選択される1種または2種以上が好ましく、miR 124−1、SFRP1、LOC386578から選択される1種または2種以上がさらに好ましい。
異常DNAメチル化を検出する対象の遺伝子の種類は、多ければ多いほど正確な検査が可能となる。したがって、本発明のキットは、好ましくは3種以上の遺伝子の異常DNAメチル化を検出するためのポリヌクレオチド(例えば、プライマーおよび/またはプローブ)を含み、より好ましくは、miR 124−1、SFRP1、LOC386578、miR 1−1、miR 9−1、miR 9−3、miR 34b/c、miR 124−2、miR 124−3、miR 137、SFRP2、APC、DKK2、WIF1およびZNF582からなる群から選択される3種以上の遺伝子の異常DNAメチル化を検出するためのポリヌクレオチドを含む。ポリヌクレオチドの長さは、特定の遺伝子のDNAメチル化を検出すること(好ましくは特異的に検出すること)ができれば特に限定されないが、例えば、8〜100塩基長、9〜90塩基長、10〜75塩基長、12〜50塩基長、14〜40塩基長などであってもよい。
上記ポリヌクレオチドの例としては、 bisulfite 処理後の各遺伝子のCpGアイランドの塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列中の連続する15〜40塩基を含むセンスプライマー、 bisulfite 処理後の各遺伝子のCpGアイランドの塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列に相補的な塩基配列中の連続する15〜40塩基を含むアンチセンスプライマー、 bisulfite 処理後の各遺伝子のCpGアイランドの塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列中の連続する15〜40塩基を含むプローブなどが挙げられる。 bisulfite 処理後の各遺伝子のCpGアイランドの塩基配列の例を下表に示す。
より具体的なポリヌクレオチドの例としては、配列番号15〜29のいずれかに記載のセンスプライマー、配列番号30〜44のいずれかに記載のアンチセンスプライマー、配列番号45〜59のいずれかに記載のプローブなどが挙げられる。上記各配列番号と各遺伝子との対応を下表に示す。
本発明において、「複数の遺伝子の異常DNAメチル化を検出するためのポリヌクレオチド」は、典型的には、個々の遺伝子の異常DNAメチル化を検出するための異なるポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドのセットを、検査対象の遺伝子の数だけ含むことを意味するが、同一のポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドのセットが、検査対象の遺伝子のすべてまたは一部(2以上の遺伝子を含む)の異常DNAメチル化を検出することができる場合は、検査対象のすべての遺伝子の異常DNAメチル化を検出することができるかぎりにおいて、異なるポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドのセットの種類は、検査対象の遺伝子の数より少なくてもよい。
本発明におけるポリヌクレオチドのセットとしては、例えば、特定の遺伝子のDNAメチル化を検出するためのセンスプライマーとアンチセンスプライマーとのセット、特定の遺伝子のDNAメチル化を検出するためのセンスプライマーと、アンチセンスプライマーと、プローブとのセットなどが挙げられる。
本発明における特定の遺伝子のDNAメチル化を検出するためのポリヌクレオチドは、検出方法に適した標識を有していてもよい。かかる標識としては既知の任意のものを用いることができる。
本発明のキットに含まれるツールは、好ましくは3〜10種、より好ましくは3〜4種、さらに好ましくは3種の遺伝子の異常DNAメチル化を検出するためのポリヌクレオチドであってもよい。検査の正確性および簡便性を兼ね備えた組み合わせとして、本発明のキットの一態様は、ツールとしてmiR 124−3、SFRP1およびLOC386578におけるDNAメチル化を検出するためのポリヌクレオチドを含み、本発明のキットの別の態様は、ツールとしてmiR 124−3、SFRP1およびLOC386578におけるDNAメチル化を検出するためのポリヌクレオチドのみを含む。
本発明のキットに含まれるツール(例えばプライマー、プローブなど)を用いて異常DNAメチル化を検出する方法としては、当該技術分野において既知のあらゆる方法を用いることができ、かかる方法としては、これに限定するものではないが、例えばメチル化特異的PCR法、バイサルファイトシークエンス法、パイロシークエンス法、コブラ法、メチライト法、MS−SNuPE法、バイサルファイト−SSCP法、DMH法、MLPA法などが挙げられる。
本発明の好ましい一態様において、本発明のキットは、配列番号1、2および3で表される塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列中の連続する15〜40塩基をそれぞれ含むセンスプライマー、ならびに配列番号1、2および3で表される塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列に相補的な塩基配列中の連続する15〜40塩基を含むアンチセンスプライマーを含む。上記センスプライマーの例としては、これに限定するものではないが、例えば配列番号15、16および17が挙げられ、上記アンチセンスプライマーの例としては、これに限定するものではないが、例えば例えば配列番号30、31および32が挙げられる。
本発明の別の好ましい一態様において、本発明のキットは、配列番号1、2および3で表される塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列中の連続する15〜40塩基をそれぞれ含むプローブを含む。上記プローブの例としては、これに限定するものではないが、例えば配列番号45、46および47が挙げられる。
本発明のキットは、上記ツール以外にさらに様々な付属物を含んでよい。付属物としては、例えば、1個または2個以上の容器、上記キットまたはツールの使用方法などに関する説明書や、CD、DVD、フラッシュメモリー等の電子記録媒体、包装、異常DNAメチル化の検出方法に用いられる他のツール(例えばDNAポリメラーゼなど)、経口腸管洗浄剤などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明のキットは、本発明の検査方法、スクリーニング方法および診断方法に用いることができる。したがって、本発明のキットの一態様は、本発明の検査方法、スクリーニング方法および診断方法に用いるためのものである。
また、本発明の検査方法、スクリーニング方法および診断方法は、本発明のキットを用いて行うことができる。
以下の例は、本発明についてさらに具体的に説明するものであり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。当業者として通常の知識および技術を有するものは、本発明の精神を逸脱しない範囲で、下記例および本明細書の他の箇所で示された態様に多様な改変を行うことができるが、かかる改変された態様も本発明に含まれる。
以下の例において、「遺伝子のメチル化」は、他に記載がない限り、遺伝子のCpGアイランドにおけるCpGジヌクレオチドの過剰メチル化を意味する。
例1.検体および分析方法
(1)対象および検体
2011年1月から2012年7月までに、秋田赤十字病院消化器病センターで全大腸内視鏡検査が施行された患者のうち、BLF遺伝子解析に同意を得た506人を対象とし、無作為に症例をトレーニングセット345人(大腸癌症例39人)、テストセット151人(大腸癌症例16人)の2群に振り分けた。検体は、大腸内視鏡検査の際、内視鏡挿入時に直腸に貯留する腸管洗浄液(BLF)10mlを回収したものを用い、DNAを抽出した。なお、各対象には、大腸内視鏡検査の前に、前処置薬として、ニフレック (R) 約2リットルを投与した。
(2)遺伝子解析
遺伝子解析は、大腸癌において高頻度に異常なDNAメチル化が認められることが知られているmiR1−1、miR9−1、miR9−3、miR34b/c、miR124−1、miR124−2、miR124−3、miR137、SFRP1、SFRP2、APC、DKK2、WIF1、LOC386758、ZNF582の15遺伝子を用いて、上記BLFから抽出したDNAにおいてDNAメチル化の検出を行った。
(3)DNAメチル化の検出
DNAメチル化の検出はメチライト(MethyLight)法を用いて行った。具体的には、まずサンプル中のDNAのバイサルファイト処理を、EpiTect Bisulfite kit(キアゲン)を用いて、取扱説明書のとおりに行った。バイサルファイト処理後、DNAを10〜20μg、TaqMan FastUniversal PCR Master Mix(アプライドバイオシステム)を10μl、フォワードプライマーを1.25pmol、リバースプライマーを1.25pmolおよびプローブを5pmol、適量の分子生物学的グレードの水に加え、合計20μlとした。このDNA溶液に対し、95℃、20秒を1サイクル、95℃、3秒と60℃、30秒を40サイクルの反応条件で、PCR反応を行った。PCR反応には7500 Fast Real-Time PCR System(アプライドバイオシステム)を用い、リアルタイムPCRにより蛍光を測定し、メチル化の程度を観察した。解析した各遺伝子のCpGアイランド、バイサルファイト処理後のCpGアイランド、リアルタイムPCR用のフォワードプライマー、リバースプライマーおよびプローブのヌクレオチド配列は、表1に示すとおり、配列番号1〜73に記載されている。
メチル化の程度の指標とするため、内在性コントロールとしてALU反復配列を用いた。ALU反復配列の MethyLight プライマーおよびプローブ配列としてALU−C4(配列番号74、配列番号75、配列番号76)を用いた。メチル化率(percent of methylated reference;PMR)の計算は、 Weisenberger et al., Nat. Genet., 38(7), 787-793, 2006, "CpG island methylator phenotype underlies sporadic microsatellite instability and is tightly associated with BRAF mutation in colorectal cancer."の791頁、"DNA methylation analysis"の項に記載の方法およびWeisenberger et al., Nucleic. Acids. Res., 33(21), 6823-6836, 2005, "Analysis of repetitive element DNA methylation by MethyLight."の6825頁、"Methylation calculations"の項に記載の方法に準じて行った。
例2.候補遺伝子の選別
トレーニングセットの対象から採取したDNAにおける上記遺伝子解析結果から、各遺伝子についてROC(Receiver Operating Characteristic)曲線を作成し、AUC(Area Under the Curve)で評価を行った。結果を表2および図1に示す。
表2に示すとおり、miR124−3(AUC=0.812)、LOC386758(AUC=0.767)およびSFRP1(AUC=0.722)などにおいて良好な結果が得られた。AUCが高い上位3種の遺伝子の個々の感度および特異度を表3に示す。
例3.メチルスコアによる診断パネルの作成
次に、例2において高いAUCが得られた3つのマーカー(miR124−3、LOC386758およびSFRP1)を組み合わせて、メチルスコアによる診断パネルを作成した。具体的には、各遺伝子においてPMRが0より大きい場合(過剰メチル化が検出された場合)を1点、0の場合を0点として、3つの遺伝子の合計点(メチルスコア:0〜3点)を算出した。このメチルスコアを基にROC曲線を描いてAUCを算出し、評価を行った。結果を表4および表5に示す。
AUC値は、トレーニングセットにおいては0.8335、テストセットにおいては0.8044となり、より多くの大腸癌症例を拾い上げることができた。またメチルスコアが高くなればなるほど、大腸癌の症例が高頻度に分布することが実証された。
例4.便潜血反応検査との併用
便潜血検査を行った349例(うち大腸癌18例)について、さらにメチルスコアによる診断を行った。結果を表6および表7に示す。
便潜血検査において陰性と判断された193例(うち大腸癌3例)においては、メチルスコアのカットオフ値を2とすることで、大腸癌の3例を全て検出することができた(フィッシャーの正確確率検定によるp値=0.0066)。また便潜血検査において陽性と判断された156例(うち大腸癌14例)においては、メチルスコアのカットオフ値を1とすることで、大腸癌の14例のうち12例を検出することができた。したがってメチルスコアによる検査を併用することにより、二次検査を行うべき対象をさらに絞り込むことが可能となる。なお、便潜血陽性群において検出できなかった2例の大腸癌症例については、採取したBLFから回収されたDNAの量が不十分だったためと考えられ、DNA回収量を上げることでより正確な検出が可能となることが期待される。
例5.臨床所見によるメチルスコアとの関係
大腸癌55例において、メチルスコアと大腸癌の臨床所見との間の相関関係について検討した。その結果、腫瘍の部位、進行ステージ(Dukes分類)および腫瘍径とメチルスコアとの間には、明らかな偏りは見られなかった(図2)。また55例の大腸癌のうち生検組織でのDNAメチル化の解析を行った42例について、生検組織でのDNAメチル化解析の結果は、ほとんどの症例において各遺伝子のDNAメチル化レベルは高かった。また、メチライト法において基準遺伝子として用いたAluC4のCt値が高かった例においては、メチルスコアが低くなる傾向が見受けられた(図3)。このことに鑑みると、メチルスコア検査において偽陰性と判断された症例については、偽陰性の原因が分子マーカーのDNAメチル化の有無よりも、むしろ採取した試料(BLF)から十分な量のDNAが回収されたかどうかに大きく影響されていると考えられた。
例6.BLFの性状とDNAメチル化検出能との関係
BLFを、腸管洗浄が十分になされた検体を1、腸管洗浄が不十分な検体を4として、性状、すなわち濁度および沈殿物の量により4つのスケールに分類した(図4)。腸管洗浄が十分なBLF(スケール1または2)においては、不十分なBLF(スケール3または4)と比較して、抽出されたDNA量は少なかったものの、基準遺伝子(AluC4)のメチル化検出は良好であった(p=0.0143)(図5)。また、同一の大腸癌症例で性状スケールの異なるBLFを複数回収してDNAメチル化解析を行った結果では、十分に洗浄された検体の方が、メチル化検出能が優れている傾向にあった(図6)。大腸腫瘍の有無によって抽出されるDNA量には有意な差が認められなかったことから、洗浄が不十分なBLFでは、腸内細菌などの大腸癌細胞以外のものに由来するDNAの量が増加しているために、大腸癌由来のDNA量が相対的に低下し、結果としてDNAメチル化の検出感度を低下させている可能性が示唆された。
例7.前癌病変の診断
前癌病変と考えられる大腸腺腫(Advanced adenoma:腫瘍径10mm以上、絨毛成分または高度異型のいずれかを有する腺腫)を認めた53例のメチルスコアの分布について検討した。その結果、前癌病変を有する症例とその他の非大腸癌症例との間に有意な差は観察されなかった(図7a)。また、前癌病変の所見ごとの解析の結果も、腫瘍径や発生部位による有意差が認められなかった(図7bおよびc)ことから、DNAメチル化は癌特異的に検出できることが示唆された。また小さな腫瘍径の癌であってもDNAメチル化が高感度に検出可能であることから、前癌病変と癌との鑑別が可能であることが示唆された。
本発明によれば、大腸癌を正確かつ低侵襲に検査することが可能となるため、従来の検査方法に代わる、または従来の検査方法と併用できる有用な検査方法となる。また、簡便な検査方法であり、被験者の負担が少ないため、大腸癌検査の普及に貢献することにより、大腸癌の早期発見率を高めることができ、結果として大腸癌による死亡者数を低減することが可能となる。

Claims (11)

  1. 対象における大腸癌を検査する方法であって、対象から得られた経口腸管洗浄液に由来する試料において、miR 124−3、LOC386578、SFRP1、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、APC、DKK2、WIF1およびZNF582からなる群から選択される少なくとも3種の遺伝子の異常DNAメチル化を検出することを含む、前記方法。
  2. 少なくともmiR 124−3、SFRP1およびLOC386578における異常DNAメチル化を検出することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 異常DNAメチル化が検出された遺伝子の種類の数をスコア化することをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 異常DNAメチル化の検出が、メチル化特異的PCR法、バイサルファイトシークエンス法、パイロシークエンス法、コブラ法およびメチライト法によって行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 異常DNAメチル化が、対象となる遺伝子のCpGアイランドにおけるCpGジヌクレオチドの過剰メチル化である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. さらに、便潜血反応検査、内視鏡検査および3D−CT撮影検査からなる群から選択される1または2以上の検査と組み合わせて行われる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 大腸癌のスクリーニングのための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. miR 124−3、LOC386578、SFRP1、miR 137、miR 34b/c、SFRP2、miR 9−1、miR 1−1、miR 9−3、miR 124−1、miR 124−2、APC、DKK2、WIF1およびZNF582からなる群から選択される少なくとも3種以上の遺伝子の異常DNAメチル化を検出するためのプライマーを含む、大腸癌の検査、スクリーニングおよび/または診断のためのキット。
  9. miR 124−3、SFRP1およびLOC386578におけるDNAメチル化を検出するためのプライマーを含む、請求項8に記載のキット。
  10. 異常DNAメチル化の検出が、メチル化特異的PCR法、バイサルファイトシークエンス法、パイロシークエンス法、コブラ法およびメチライト法によって行われる、請求項8または9に記載のキット。
  11. 配列番号1、2および3で表される塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列中の連続する15〜40塩基をそれぞれ含むセンスプライマー、ならびに配列番号1、2および3で表される塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列に相補的な塩基配列中の連続する15〜40塩基をそれぞれ含むアンチセンスプライマーを含む、請求項8〜10のいずれか一項に記載のキット。
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