JP2018139537A - 食道がんのリンパ節転移可能性のデータ取得方法 - Google Patents

食道がんのリンパ節転移可能性のデータ取得方法 Download PDF

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智輝 村松
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Abstract

【課題】食道がんのリンパ節転移についての非侵襲的なバイオマーカーを見出し、これを食道がんの有効かつ可能な限り侵襲の少ない治療の途を提供すること。
【解決手段】食道がん組織検体における、HOXB2遺伝子とSEPT9遺伝子におけるメチル化の亢進を、食道がんのリンパ節転移可能性のデータとして取得することにより、上記の課題を解決し得ることを見出した。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定の生体情報の検出方法に関する発明であり、さらに具体的には、特定遺伝子のメチル化の検出を基礎データとして、食道がんのリンパ節転移の可能性のシグナルとする、非侵襲的なデータの取得方法に関する発明である。
食道がん(Esophageal carcinoma)は、食道に発生する上皮性由来の腫瘍(がん)である。組織学的分類では扁平上皮がん(Esophageal Squamous-cell Carcinoma:ESCC)と腺がんがある。前者は食道の粘膜上皮細胞ががん化するもので、全体の90%以上を占める。日本人では食道がん全体の93%を占める。後者はバレット食道の細胞ががん化するもので、両者を合わせると食道がん全体の95%以上を占める。診断法としては、食道造影、内視鏡、超音波内視鏡検査、CT(コンピュータトモグラフィー)、PET(ポジトロン放射断層撮影装置)等の画像所見とSCC(扁平上皮がん関連抗原)及びCEA(がん胎児抗原)等の腫瘍マーカーに基づく方法が知られているが、必ずしも精度が高いとはいえず、悪性度を含めて初期食道がん診断を行うことは困難である状況が続いている。食道がんは初期の診断が困難であることも一因として、その予後が悪く、手術或いは放射線・化学療法の奏効率が悪いがんとして知られている。これは、食道がんにはリンパ節転移が多いことと、食道は他の消化器臓器と異なり、漿膜(外膜)を有していないために、がんが比較的周囲の組織に浸潤しやすいことが挙げられる。
食道がんは、早期のものは内視鏡手術による治療も可能であるが、ステージが進み一旦手術を選択することになれば、非常に侵襲の厳しい手術になることが知られている。しかも、上記のように広範囲にリンパ節転移をすることが知られており、手術の際のリンパ節の郭清が必要になることも多く、これが手術侵襲の強さを大きく左右する。また、早期の食道がんであってもリンパ節への転移が起こっていることもある。
図7に、食道表在がんの深達度の亜分類(食道癌診療ガイドライン(日本)より)とリンパ節転移との関連性を示した。図中上部に示された亜分類における深達度の「内視鏡的切除相対的適応」(T1a−MM(M3)−SM1)では、患者の10−20%程度において、リンパ節転移が存在することが知られている。すなわち、残りの8割強の患者にはリンパ節転移は存在しないことになり、このステージの患者において内視鏡的治療で済むか、又は、強い侵襲の手術を受けなければならないか、は極めて大きな違いである。
このように、食道がんに対する内視鏡手術の適応や、手術におけるリンパ節の郭清範囲の決定等、食道がんの治療方針決定に重要であるリンパ節転移の存在を、術前に正確に知ることは困難であり、これに対する高精度なバイオマーカーも存在しない。
Vieille-Grosjean,I.et al., J Biol Chem,270:4544-4550(1995) Lopez,R.et al.,Int J Gynecol Cancer,16:329-335(2006) Segara,D.et al.,Clin Cancer Res,11:3587-3596(2005) Inamura,K.et al.,J Thorac Oncol,2:802-807(2007) Lindbld,O.et al.,Biochem Biophys Res Cancer,118:1325-1329(2015) Xavier,FC.et al.,Arch Oral Biol,59:783-789(2014) Kuo,IY.et al.,Int J Med Sci,11:779-787(2014) Ladabaum,U.et al.,Cancer Epidemiol Biomarkers Prev,22:1567-1576(2013) Scott,M.et al.,Int J Cancer,118:1325-1329(2006)
本発明は、上記の状況に鑑み、食道がんのリンパ節転移についての非侵襲的なバイオマーカーを見出し、これを食道がんの有効かつ可能な限り侵襲の少ない治療の途を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題の解決に向けて、エピネジェネティクスに着目した。エピネジェネティクスは、DNAの一次構造変化を伴わない遺伝子発現調節機構の一つである。がんにおけるエピネジェネティクスな異常として、DNAメチル化の異常、ヒストン修飾の異常、ゲノムインプリンティング異常、等が挙げられる。
本発明者らは、これらのエピネジェネティクスな異常の中で、DNAのメチル化に着目した。すなわち、非侵襲的な術前リンパ節転移存在予測バイオマーカーの同定を目的として、食道がん原発巣のDNAのメチル化状態をゲノムワイドに解析した。その結果、HOXB2、及び、SEPT9の2つの遺伝子において、これらの遺伝子の特定領域のメチル化は、リンパ節転移陽性の食道がん原発巣において有意に亢進しており、その一方でリンパ節転移陰性の食道がん原発巣においては低メチル化状態であることを確認した。さらに、ペア検体として採取された非がん部組織では、検体提供者(食道がん患者)のリンパ節転移の有無に係わらず低メチル化状態であることを確認した。
これらの知見により、上記の2遺伝子のメチル化の程度は、食道がん原発巣からのリンパ節転移を予測し得る非侵襲的マーカーとなることを見出して、本発明を完成した。
すなわち本発明は、食道がん組織検体における、HOXB2遺伝子、及び/又は、SEPT9遺伝子におけるメチル化の亢進を検出することによる、食道がんのリンパ節転移可能性のデータの取得方法(以下、本発明のデータ取得方法ともいう)を提供する発明である。
本発明のデータ取得方法は、「食道がん組織検体における、HOXB2遺伝子、及び/又は、SEPT9遺伝子におけるメチル化の亢進を検出することによる、食道がんのリンパ節転移可能性の推定」を行うために必要なデータ取得方法である。
本発明のデータ取得方法における「遺伝子のメチル化の亢進」の検出対象である「食道がん組織検体」は、患者(検体提供者)の食道がん組織由来のものであり、当該検体は生検組織検体、又は、凍結組織検体、パラフィン組織検体等の保存組織検体であり、本発明において好適な食道がん組織検体としては、生検組織検体、又は、凍結組織検体が挙げられる。また、食道がんの種類としては、特に食道上皮組織であることが好適である。
検体組織は、健常人の食道組織か、食道がん患者の当該がん組織であるかを問わないが、現実的には、1)内視鏡検査等の結果、食道にがん化が疑われる病変が認められた場合の当該病変組織、または、2)食道がんであることが確定しているが、そのリンパ節転移の可能性を判定する必要がある食道がんの組織、等が主な対象となり得る。
また、食道がんが食道扁平上皮がんである場合に、本発明のデータ取得方法の適用が特に好適である。
メチル化の亢進の検出は、食道がん部組織検体のみにおけるメチル化の頻度の検出により行うことが可能である。この場合、検出されたメチル化の頻度と、複数人の過去のデータからの「非がん部」におけるメチル化の頻度の統計値との比較において、検出されたメチル化の頻度が亢進している場合に「転移陽性」とのデータとして扱うことができる。また、検体提供者における非がん部のメチル化の頻度とがん部のメチル化の頻度をそれぞれ検出して、両頻度の差分を指標として行うこともできる。「非がん部」は、がんが認められない体細胞組織一般を用いることができるが、メチル化亢進の検出対象となる食道がん組織と同じ食道組織であることが好適である。例えば、食道がんが食道扁平上皮がんである場合の「非がん部」は、食道扁平上皮細胞の非がん部であることが好適である。また、「非がん部」の検体提供者は、「がん部」の検体提供者と同一人であることが好適である。
本発明のデータ取得方法における標的遺伝子である、HOXB2遺伝子とSEPT9遺伝子について説明する。
[標的遺伝子]
(1)HOXB2遺伝子
HOXB2遺伝子は、既に塩基配列公知の遺伝子であり(配列番号1)、ヒト第17番染色体長腕の21.32に存在している。HOXB2遺伝子は、ホメオボックスDNA結合ドメインを持った核タンパク質をコードしている(非特許文献1)。HOXB2発現及びがんの進行の間の関連は、いくつかの研究論文において報告されており、HOXB2は、がん遺伝子として、及びがん抑制遺伝子として、相反する2通りの役割を有していることが示されている。HOXB2遺伝子の過剰発現は、子宮頸がん、膵臓がん、及び肺腺がんにおけるがんの進行に関連していることが示された(非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4)。
他方、HOXB2の遺伝子発現の抑制は、乳がん細胞株の異種移植モデルマウスにおける腫瘍成長を促進し、HOXB2の過剰発現は、急性骨髄性白血病(AML)においてin vitroでのアポトーシス細胞死を引き起こした(非特許文献5)。さらに、HOXBクラスター遺伝子の発現は、口腔がん細胞株においてDNAメチル化によって抑制された(非特許文献6)。目下のところ、HOXB2遺伝子に関する食道がんのリンパ節転移に関する報告はない。
(2)SEPT9遺伝子
SEPT9遺伝子は、既に塩基配列公知の遺伝子であり(配列番号2)、ヒト第17番染色体長腕の25.3に存在している。
SEPT9遺伝子は、セプチンファミリーの1つであり、細胞質分裂及び細胞周期を調節し、多数のスプライシング変異体を有している。SEPT9は食道扁平上皮がん、卵巣がん、乳がん、前立腺がん、結腸直腸がんにおいて異常に発現され、がん遺伝子又はがん抑制遺伝子として働くことが報告されている(非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9、非特許文献10、非特許文献11)。SEPT9遺伝子は、食道扁平上皮がん及び直腸結腸がんにおいて高い頻度でメチル化されることが知られている(非特許文献7、非特許文献8)。血漿におけるメチル化SEPT9遺伝子の検出は、直腸結腸がんの診断的評価において補助として使用されている(非特許文献8)。この方法は、全てのステージの直腸結腸がんの存在を検出することができるが、ほとんどの腺腫(アデノーマ)を検出することができなかった。また、SEPT9遺伝子のメチル化が食道がんのリンパ節転移と関連している報告は認められない。
[メチル化の検出手段]
本発明のデータ取得方法における、上記遺伝子のメチル化の検出方法としては、公知の手段を用いることができる。DNAのメチル化は、主にCpG部位(シトシン−ホスホジエステル結合−グアニン)において認められ、この部位のメチル化を検出することで体細胞のメチル化頻度は、ほぼ近似される。よって、メチル化シトシンはそのままに、非メチル化シトシンはウラシルに変換する「バイサルファイト処理」を行い、メチル化シトシンと非メチル化シトシンが「塩基の相違」として区別されたDNA(以下、バイサルファイトDNAともいう)を用いて、対象DNAのメチル化を検知することができる。
典型的には、バイサルファイトDNAをPCR法等の遺伝子増幅法を用いて遺伝子増幅産物を得て、これを素に対象DNAの検出を行うことができる。例えば、当該遺伝子増幅産物のシーケンス解析を行う方法、メチル化/非メチル化DNA特異的PCR[Methylation Specific PCR(MSP)]を行う方法が挙げられる。後者のMSPでは、リアルタイムPCRを行うことで半定量的解析も可能である[qAMP(quantitative analysis of DNA methylation using real−time PCR)法]。また、前者のシーケンス解析において、メチル化の定量的な解析にはパイロシーケンス法が用いられる。パイロシーケンス法では、バイサルファイトDNAをPCRで増幅し、その産物をビオチン化した後、特異的なプライマーを用いてシーケンス解析を行う。得られたデータは、メチル化頻度を百分率として算出可能であるため、非がん部およびがん部におけるメチル化の頻度を正確に定量することができる。また、COBRA(Combined Bisulfite Restriction Analysis)法、すなわち、バイサルファイトDNAに対してメチル化DNAと非メチル化DNAに共通のプライマーを用いて検出対象領域をPCR増幅後、メチル化DNAと非メチル化DNAで配列が異なる箇所を認識する制限酵素で処理を行う方法も行うことができる。メチル化アレイとしては、上記のバイサルファイトDNAを用いる方法の他、抗5−メチルシトシン抗体を用いてメチル化したDNAを分離してアレイ解析する方法等、各種の方法を用いることができる。後述する具体例では、バイサルファイトDNAを用いる方法を開示した。ゲノムワイドのメチル化アレイでは、メチル化されたターゲット(対象DNA)が含まれていれば検出可能であり、さらに対象DNAが選択されて搭載された「カスタムアレイ」を作成して、これを検出用アレイとして用いることも可能である。
このようにして検出された上記遺伝子におけるメチル化頻度が非がん部よりもがん部で高い場合に「亢進」として検出され、本発明のデータ取得方法において「リンパ節転移の可能性が高い」データとして扱われる。陽性と陰性を分けるカットオフ値は、ある程度の擬陽性を許容しても検出の漏れを防ぐ方針の場合は低くなり、ある程度の検出の漏れを許容しても擬陽性の検出を防ぐ方針の場合は高くなる。よって、様々な要素を勘案して定められるべきもので、画一的に限定されるものではない。具体例については後述する。
食道がんに罹患しているか否かが不明の被験者の内視鏡検査等の結果、食道にがん化が疑われる病変が認められた場合に、当該病変部由来の検体に対して本発明のデータ取得方法を行うことにより、上記2種の遺伝子のメチル化頻度が、亢進(がん組織検体からの直接値における「亢進」であっても、がん組織検体と非がん組織検体との間の差分値における「亢進」であってもよい)していることが判明した場合には、「リンパ節転移の可能性が高い」ことが取得データから判断される。このような場合には、検体提供者における早急な本格的治療(手術による病変部の除去と周囲のリンパ節の郭清、リンパ節転移を視野に入れた本格的な化学療法)を行う必要性が示される。
また、病変組織が、特に、図7に示した「内視鏡的切除相対的適応ステージ」である場合において上記遺伝子のがん部におけるメチル化亢進が認められた場合には、「当該食道がんはリンパ節転移の可能性が高い」ことが取得データから判断される。この場合も、早急な本格的治療(手術による病変部の除去と周囲のリンパ節の郭清、リンパ節転移を視野に入れた本格的な化学療法)を行う必要性が示される。また、逆に上記遺伝子のがん部におけるメチル化の亢進が認められなかった場合には、内視鏡手術の適応が認められ、本格的な手術を行う場合にも、リンパ球郭清に関しては消極的な裏付けを得ることができる。
本発明により、食道がんのリンパ節転移可能性のシグナルを非侵襲的に得ることが可能になり、本来侵襲が非常に大きいことで知られている食道がんの手術を、適切に軽減する手段が提供される。
候補遺伝子の一つであるHOXB2遺伝子から算出されたデルタ・ベータ値を示すヒートマップである。 HOXB2遺伝子を含む候補10遺伝子についてのデルタ・ベータ値を示すヒートマップである。 Aは、HOXB2遺伝子において、7つのCpGサイトを設計した配列範囲の中で同定した結果を表し、Bは、HOXB2遺伝子を含む上記10候補遺伝子における各々のCpG部位のパイロシーケンスデータの相関ダイアグラムである。 ディスカバリーコホートの67名の食道扁平上皮がん患者における候補遺伝子各々のDNAのメチル化解析の結果を表す図面であり、AはN3検体において、BはN0検体においての結果を示している。 ディスカバリーコホートの67名の食道扁平上皮がん患者における各々の候補遺伝子のDNAのメチル化の解析を全てのステージの検体において行った結果を表す図面である。 検証コホートの59人の食道扁平上皮がん患者における、HOXB2、SLC15A3、及びSEPT9遺伝子のメチル化解析の結果を表す図面である。 食道表在がんの深達度の亜分類(食道癌診療ガイドライン(日本)より)とリンパ節転移の頻度の関係を示した図面である。
ここに上述した本発明のデータ取得方法の詳細を記載する。本発明のデータ取得方法は、下記の内容において確立したものである。
[メチル化検出対象遺伝子]
本発明のデータ取得方法においてメチル化の検出を行う対象となる遺伝子は、食道扁平上皮がん検体を用いた検討により見出された。
1.がんサンプル
本発明のデータ取得方法の確立のために用いられた臨床検体は、東京医科歯科大学食道外科にて2005年から2010年に切除された、化学的治療と放射線治療の無い食道扁平上皮がんと、それぞれの非がん部のペアサンプル凍結臨床検体67患者[平均年齢65.6歳(46〜83歳)で男性62名、女性5名]の134サンプルをディスカバリーコホート(discovery cohort)として用いた。リンパ節転移(TMN分類)は、N0が15患者、N1が15患者、N2が17患者、N3が20患者である。表1に、その内訳を記載した。
これに加えて、京都府立医科大学消化器外科にて2003年から2013年の間に切除された食道扁平上皮がんパラフィンブロック検体59サンプルを検証コホート(validation cohort;検証用の検体群)として使用した。これらについては京都府立大学の倫理委員会の承認の後、全ての患者からの承諾書を取った。この集団では、上記パラフィンブロック検体からT1(TNM分類)はDNA抽出が困難なので除外した。サンプルは、UICC7thのTNM分類に基づいて分けられた。
2.DNA抽出とバイサルファイト処理
フェノール−クロロホルム法により、凍結サンプルからDNAを抽出し、EZ DNA Methlation kit(Zymo Research社)のマニュアルに従ってバイサルファイト処理を行った。パラフィンブロック検体からのDNA抽出は、DNeasy Blood&Tissue kit(QIAGEN社)のマニュアルに従って行った。
3.網羅的メチル化解析
上記ディスカバリーコホートより抽出した、上記TMN分類がN0〜N3の134検体のDNAを用いて網羅的なDNAのメチル化状態の解析を施行した。解析は、全ゲノムを包括的にカバーした45万箇所以上のメチル化サイトをターゲットとするイルミナ社のメチル化アレイInfinium HumanMethylation450 BeadChip arrayを用いて行った。当該メチル化アレイにおけるゲノムのメチル化情報は、67の非がん部及びがん部のペア食道扁平上皮がん凍結検体中の485577CpG部位の全部がカバーされていた。約500ngのバイサルファイト処理DNAがアレイにアプライされ、解析された。データのチェックと正規化には「The GenomeStudio software(Illumina社)」が用いられ、アウトプットをタブ分離ファイルとして保存した。シトシンメチル化の度合いを、ベータ値(各CpG部位に関するメチル化及び非メチル化プローブの強度比であり、0(非メチル化)から1(メチル化)までの値である)によって記録した。抽出データの解析には「JMP9(SAS Institute Inc.)」が用いられ、2つのアプローチを、候補プローブの抽出のために行った。すなわち、(i)メチル化状態の相違を示す単一プローブの同定を行い、これにより、NEFL、SLC15A3、OBSL1、PLEC1、SEPT9、及びHOXD9の6遺伝子が候補となった。さらに、(ii)メチル化の相違を示すプローブ群(互いに1000bp内に位置するプローブ群)の同定を行い、HOXB2、PAX6、MIR124−2、及びKDM2Bの4遺伝子が候補となった。
このようにして、10遺伝子(HOXB2、NEFL、SLC15A3、OBSL1、MIR124−2、KDM2B、PAX6、PLEC、SEPT9、HOXD9)が候補として抽出された。
図1は、候補遺伝子の一つであるHOXB2遺伝子から算出されたデルタ・ベータ値を示すヒートマップである。右側のパネルには数式を示し、ボックスはメチル化の亢進(濃い色はデルタ・ベータ値が1であることを示す)とメチル化の低減(白はデルタ・ベータ値が−1であることを示す)を表している。それぞれの行では、検体がUICC7thに従うLNM値によって並べられている。Nステージの隣の数字は検体数を示している。それぞれの配列において、アレイのプローブはIllumina probe IDによって並べられた。
図2は、上記HOXB2遺伝子を含む候補10遺伝子について、上記図1と同様のヒートマップである。
表2は、これらの10候補遺伝子の一覧である。
[パイロシーケンス法]
上記10候補遺伝子についてのリンパ節転移のバイオマーカーとしての有用性を検討するため、上記のメチル化アレイの結果の評価を上記137DNA検体において非がん部・がん部共に、キアゲン社のPyroMark Q961Dを用いたパイロシーケンスにて行った。当該アッセイに必要なPCRのフォワードプライマーとリバースプライマー(表3)は、「PyroMark Assay Design software(version2.01.15 QIAGEN)」を用いてデザインした。表3中の「○」は、ビオチン標識を示している。
表3における配列番号の割り振りは、下記の通りである。
(1)PCRの増幅用プライマー
HOXB2遺伝子増幅用フォワードプライマー:配列番号3
HOXB2遺伝子増幅用リバースプライマー:配列番号4
NEFL遺伝子増幅用フォワードプライマー:配列番号5
NEFL遺伝子増幅用リバースプライマー:配列番号6
SLC15A3遺伝子増幅用フォワードプライマー:配列番号7
SLC15A3遺伝子増幅用リバースプライマー:配列番号8
OBSL1遺伝子増幅用フォワードプライマー:配列番号9
OBSL1遺伝子増幅用リバースプライマー:配列番号10
MIR124−2遺伝子増幅用フォワードプライマー:配列番号11
MIR124−2遺伝子増幅用リバースプライマー:配列番号12
KDM2B遺伝子増幅用フォワードプライマー:配列番号13
KDM2B遺伝子増幅用リバースプライマー:配列番号14
PAX6遺伝子増幅用フォワードプライマー:配列番号15
PAX6遺伝子増幅用リバースプライマー:配列番号16
PLEC遺伝子増幅用フォワードプライマー:配列番号17
PLEC遺伝子増幅用リバースプライマー:配列番号18
SEPT9遺伝子増幅用フォワードプライマー:配列番号19
SEPT9遺伝子増幅用リバースプライマー:配列番号20
HOXD9遺伝子増幅用フォワードプライマー:配列番号21
HOXD9遺伝子増幅用リバースプライマー:配列番号22
(2)メチル化解析用のプローブ
HOXB2遺伝子シーケンシングプライマー:配列番号23
HOXB2遺伝子解析配列:配列番号24
NEFL遺伝子シーケンシングプライマー:配列番号25
NEFL遺伝子解析配列:配列番号26
SLC15A3遺伝子シーケンシングプライマー:配列番号27
SLC15A3遺伝子解析配列:配列番号28
OBSL1遺伝子シーケンシングプライマー:配列番号29
OBSL1遺伝子解析配列:配列番号30
MIR124−2遺伝子シーケンシングプライマー:配列番号31
MIR124−2遺伝子解析配列:配列番号32
KDM2B遺伝子シーケンシングプライマー:配列番号33
KDM2B遺伝子解析配列:配列番号34
PAX6遺伝子シーケンシングプライマー:配列番号35
PAX6遺伝子解析配列:配列番号36
PLEC遺伝子シーケンシングプライマー:配列番号37
PLEC遺伝子解析配列:配列番号38
SEPT9遺伝子シーケンシングプライマー:配列番号39
SEPT9遺伝子解析配列:配列番号40
HOXD9遺伝子シーケンシングプライマー:配列番号41
HOXD9遺伝子解析配列:配列番号42
PCRは、PyroMark PCR kitを用いたビオチンラベルプライマーを用いて標準的な条件で行われた。得られた遺伝子増幅産物は、電気泳動にかけられ、PyroMark Vacuum Prep Tool(Biotage社)とPyroMark Q96 ID pyrosequencer(QIAGEN社)に付された。このようにして得られたパイロシーケンスデータは、PyroMark Q96 software(version2.5.8)とJMP9で解析された。単変量解析、多変量解析及びロジスティック回帰分析は、JMP9で行われた。
パイロシーケンスにより、PCRの遺伝子増幅産物中のCpG配列の評価が可能になり、各候補遺伝子の標的領域中の全てのCpGサイトのメチル化状態を確認することができた。例えば、HOXB2遺伝子において、7つのCpGサイトを設計した配列範囲の中で同定した(図3A)。図3Aの上下のチャートには、HOXB2遺伝子における候補のCpGsが示されている。N3のがん組織検体における平均メチル化率(上:47%)は、N0のがん組織(下:2%)よりも大きかった。
図3Bは、当該HOXB2遺伝子を含む上記10候補遺伝子における各々のCpG部位のパイロシーケンスデータの相関ダイアグラムである。図3Bの右下の枠は、パイロシーケンス解析のシーケンシング領域における全てのCpG部位における相関係数(−1〜1)を示している。各々の候補遺伝子は、多数のCpG部位を含んでいた。図3Bの行と列は、各々の候補遺伝子の各々のCpG部位を示している。検討の結果、どのプローブも、メチル化アレイの結果とパイロシーケンスの結果が相関することが確認された(図3B)。従って、各候補遺伝子のプローブは、独立したメチル化マーカーとして有用であり得ると考えられた。
[候補遺伝子の検証]
次いで、非がん部及びがん部の間のメチル化状態の違いを、N0及びN3検体において調査し、上記のパイロシーケンスによって得られたデータをマンホイットニーU検定(Mann-Whitney U-test)によって分析した。その結果、全ての候補遺伝子は、N3検体において非がん部及びがん部の間でメチル化状態に著しい相違を示した(図4A)。これに対してN0検体では、10遺伝子のうちの5遺伝子が著しい相違を示した(図4B)。
これらの結果は、HOXB3、SLC15A3、OBSL1、PAX6、PLEC1、及びSEPT9遺伝子が、食道扁平上皮がんのリンパ節転移のバイオマーカーとして潜在的に有用であり得ることを示唆している。さらに、全てのN期において、10候補遺伝子中の9遺伝子が、非がん部及びがん部の間でメチル化状態の著しい相違を示した(図5)。これらのデータは、抽出された10候補遺伝子のうち9遺伝子が、リンパ節転移のみならず、がん自体の存在の予測因子(possible predictors)として使用され得ることを示唆した。
さらに、候補遺伝子の臨床病理学的特徴及びメチル化状態の間の関連を、ピアソンのカイ二乗検定によって分析した。その結果、10遺伝子のうちの9遺伝子において、メチル化状態が、リンパ節転移の有無との強い相関関係を示した(表4−1、4−2)。
各候補遺伝子のメチル化状態がリンパ節転移を予測できるか否かの評価のために、単変量分類解析を行った結果、10候補遺伝子のうちの8遺伝子が、著しい予測力を示した。さらに、ROC分析においてAUCが、10候補遺伝子のうちの7遺伝子において、0.7以上をしめし、中程度の精度を示した(表5)。
さらにリンパ節転移予測のためのより強力な候補遺伝子を同定するために、多変量解析を、ロジスティック回帰及びステップワイズ変数選択を用いて行い(表6)、3つの候補遺伝子、HOXB2、SLC15A3及びSEPT9を抽出した。
これら3種の候補遺伝子であるHOXB2、SLC15A3、及びSEPT9が検証コホート中のリンパ節転移を予測できるかを決定するため、これらの3遺伝子についてのパイロシークエンシング解析を、59食道扁平上皮がん検体を含む検証コホートにおいて行った。検証コホートの臨床病理学的情報を、表7に示す。
HOXB2及びSEPT9遺伝子のメチル化状態は、リンパ節転移陰性検体及びリンパ節転移陽性検体の間で著しい相違を示した(図6)。従って、HOXB2遺伝子及びSEPT9遺伝子が、食道がんにおけるリンパ節転移に対する、DNAメチル化による最も好適な予測バイオマーカーであることが判明した。
[カットオフ値の算出]
上記検証コホートにおいて、上記2種の遺伝子についての「メチル化のリンパ節転移予測能の感度、特異度が最大になるカットオフ値を設定した。
(1)HOXB2遺伝子:カットオフ値27.774
感度:65.4%
特異度:90.9%
陽性反応的中率:94.4%
陰性反応的中率:52.6%
陽性尤度比:7.192
(2)SEPT9遺伝子:カットオフ値24.588
感度:95.1%
特異度:53.3%
陽性反応的中率:84.8%
陰性反応的中率:80.0%
陽性尤度比:2.308
[本発明のデータ取得方法の確立]
上述した結果に基づき、本発明のデータ取得方法、すなわち、「検体中の食道がん細胞における、HOXB2遺伝子、及び/又は、SEPT9遺伝子におけるメチル化の亢進を検出することによる、食道がんのリンパ節転移可能性のデータの取得方法」が確立した。本発明のデータ取得方法における「メチル化の亢進の検出」は、今回の発明の確立過程において用いたDNAのメチル化の検出方法に限定されず、現在提供されている、又は、将来提供され得るDNAにおけるメチル化の検出方法、特に好適にはメチル化の度合いを定量可能な検出方法を用いることが可能である。
上述のように、67例の食道扁平上皮細胞がん組織、及びそれらとの対をなす正常な食道組織のディスカバリーコホートにおけるDNAメチル化状態のゲノム全般でのスクリーニングを行った。すなわち、ディスカバリーコホートにおいていくつかの統計的分析とパイロシークエンシング分析を用いて、3つの遺伝子、HOXB2,SLC15A3、及びSEPT9を、ESCC中のリンパ節転移の有無を予測するより強力な候補として抽出した。そして最終的に、HOXB2及びSEPT9遺伝子が、上記59例の食道扁平上皮細胞がん検体中のリンパ節転移陽性検体において高度にメチル化されていることを確認した。
一般に、低侵襲性治療である内視鏡的切除は、初期食道がんの治療のために望ましい。この適応は、腫瘍の深さが粘膜の内部に止まっている(UICC7thのTNM分類のT1a)場合の低いリンパ節転移の可能性と、頸部リンパ節切除は、明らかなリンパ節転移のない食道がんの場合に、除外することができるという考えに基づいている。従って、リンパ節転移の正確な予測バイオマーカーは、食道がん患者のための低侵襲性治療の適応のために重要である。従って、上記検証に基づいて提供される本発明のデータ取得方法は、当該予測バイオマーカーとして有用であることが分かる。
本発明のデータ取得方法は、遺伝子発現ではなく、標的DNAのメチル化状態のみをシグナルとするものであるところに一つの特徴がある。
特にHOXB2遺伝子及びSEPT9遺伝子のDNAメチル化は、食道がんのリンパ節転移の予測バイオマーカーとして特に有用であることが判明した。
食道がんのリンパ節転移は、予後不良と高度に関連し、治療前のリンパ節転移の予測は、臨床診断において重要である。臨床的に、リンパ節転移予測を行うDNAメチル化バイオマーカーの使用は、食道がん患者の腫瘍組織から少量のDNAしか必要としないので、当該バイオマーカーの現実的な使用も容易である。このようなバイオマーカーの使用は、CTにより検出することができない微小転移巣の検出を可能にするかもしれない。

Claims (6)

  1. 食道がん組織検体における、HOXB2遺伝子、及び/又は、SEPT9遺伝子におけるメチル化の亢進を検出することによる、食道がんのリンパ節転移可能性のデータの取得方法。
  2. メチル化亢進の検出は、食道がん部組織検体のみにおけるメチル化の頻度の検出により行われることを特徴とする、請求項1に記載のデータ取得方法。
  3. メチル化の亢進の検出は、検体提供者における非がん部組織検体のメチル化の頻度とがん部組織検体のメチル化の頻度をそれぞれ検出して、両頻度の差分を指標として行うことを特徴とする、請求項1に記載のデータ取得方法。
  4. 組織検体は、生検組織検体又は凍結組織検体であることを特徴とする、請求項1−3のいずれか1に記載のデータの取得方法。
  5. 食道がんは、食道扁平上皮がんであることを特徴とする、請求項1−4のいずれか1項に記載のデータの取得方法。
  6. メチル化の検出は、パイロシーケンス法、メチル化アレイ法、バイサルファイトシーケンス法、COBRA(Combined Bisulfite Restriction Analysis)法、及び、qAMP(quantitative analysis of DNA methylation using real−timePCR)法からなる群から選ばれるいずれかの方法により行われることを特徴とする、請求項1−5のいずれか1項に記載のデータ取得方法。
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