しかしながら、特許文献1〜3に記載の例では、いずれも本体構造体とその外側の容器との間に形成された隙間に顆粒状の断熱材を充填する。このため、隙間に万遍なく断熱材が行き渡るようにするためには、断熱材の充填時に本体構造体を加振する必要があり、本体構造体(特に、その接合部や触媒層等)に負担が掛かる虞がある。また、断熱材の充填作業時に本体構造体(特に、配管の入口)をしっかり養生しないと、断熱材から発生した粉が配管等を通じて本体構造体の内部に侵入し、本体構造体の性能が低下する虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃料処理装置又は燃料電池モジュールの本体構造体に負担が掛かること、及び、本体構造体の性能が低下することを抑制することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の断熱容器は、外筒と、熱収縮性を有する樹脂で形成されると共に、前記外筒の内側に設けられて前記外筒とで密閉された断熱材収容空間を形成し、かつ、燃料処理装置又は燃料電池モジュールの本体構造体が挿入される内筒と、前記断熱材収容空間に充填された顆粒状の断熱材と、を備える。
この断熱容器によれば、外筒の内側には、内筒が設けられており、この外筒及び内筒によって断熱材を充填するための断熱材収容空間が形成されている。したがって、本体構造体を断熱容器に組み付ける前の状態で断熱材を断熱材収容空間に充填することができるので、断熱材の充填時に本体構造体を加振しなくて済む。これにより、本体構造体に負担が掛かることを抑制することができる。
また、上述の如く断熱材の充填時に本体構造体を加振しなくて済み、しかも、断熱材は、密閉された断熱材収容空間に充填されているので、本体構造体を断熱容器に組み付ける際には、断熱材から発生する粉が断熱材収容空間の外部に飛散することを抑制することができる。これにより、本体構造体の断熱容器への組付作業を清潔な環境で行うことができ、断熱材から発生する粉が配管等を通じて本体構造体の内部に侵入することを抑制することができるので、本体構造体の性能が低下することを抑制することができる。
なお、請求項2に記載のように、請求項1に記載の断熱容器において、前記内筒には、前記内筒の径方向外側へ凹み、前記内筒の軸方向一方側に開口する凹部が形成されていても良い。
この断熱容器によれば、内筒には、内筒の径方向外側へ凹む凹部が形成されている。この凹部は、内筒の軸方向一方側に開口する。したがって、例えば、本体構造体の外周部に触媒反応器や配管等の張出部が設けられている場合でも、この張出部を内筒の軸方向一方側から凹部に挿入することで、張出部を有する本体構造体の断熱容器への組付が可能になる。
また、請求項3に記載のように、請求項1又は請求項2に記載の断熱容器において、前記外筒は、周壁部及び底壁部を有する有底筒状に形成され、前記周壁部及び底壁部の少なくとも一方には、貫通孔が形成され、前記内筒には、前記貫通孔に向けて延出されて前記貫通孔の周縁部と接続されると共に、貫通する筒状部が形成されていても良い。
この断熱容器によれば、外筒の周壁部及び底壁部の少なくとも一方には、貫通孔が形成されており、内筒には、貫通孔に向けて延出された筒状部が形成されている。この筒状部は、貫通されており、貫通孔の周縁部と接続されている。したがって、例えば、本体構造体に外部接続用の配線部材が設けられる場合でも、筒状部を通じて配線部材を断熱容器の外側に導出することができる。
また、上記目的を達成するために、請求項4に記載の燃料処理装置は、原燃料を処理して水素を主成分とする燃料ガスを生成するための触媒反応器を有する本体構造体と、外筒と、熱収縮性を有する樹脂で形成されると共に、前記外筒の内側に設けられて前記外筒とで密閉された断熱材収容空間を形成する内筒と、前記断熱材収容空間に充填された顆粒状の断熱材とを有し、前記内筒に前記本体構造体が挿入された断熱容器と、を備える。
この燃料処理装置によれば、本体構造体とは別に断熱容器が用いられており、この断熱容器には、外筒の内側に内筒が設けられると共に、この外筒及び内筒によって断熱材を充填するための断熱材収容空間が形成されている。したがって、本体構造体を断熱容器に組み付ける前の状態で断熱材を断熱材収容空間に充填することができるので、断熱材の充填時に本体構造体を加振しなくて済む。これにより、本体構造体に負担が掛かることを抑制することができる。
また、上述の如く断熱材の充填時に本体構造体を加振しなくて済み、しかも、断熱材は、密閉された断熱材収容空間に充填されているので、本体構造体を断熱容器に組み付ける際には、断熱材から発生する粉が断熱材収容空間の外部に飛散することを抑制することができる。これにより、本体構造体の断熱容器への組付作業を清潔な環境で行うことができ、断熱材から発生する粉が配管等を通じて本体構造体の内部に侵入することを抑制することができるので、本体構造体の性能が低下することを抑制することができる。
なお、請求項5に記載のように、請求項4に記載の燃料処理装置における前記本体構造体の初回の運転前の状態において、前記内筒の内径は、前記本体構造体の外径よりも大きくても良い。
この燃料処理装置によれば、本体構造体の初回の運転前の状態においては、内筒の内径が本体構造体の外径よりも大きいので、本体構造体を内筒に遊挿(隙間を有した状態で挿入)することができる。これにより、本体構造体を内筒に容易に挿入することができるので、断熱容器への本体構造体の組付性を良好にすることができる。
また、請求項6に記載のように、請求項4又は請求項5に記載の燃料処理装置において、前記内筒は、熱収縮されて前記本体構造体に密着されていても良い。
この燃料処理装置によれば、内筒は、熱収縮されることにより本体構造体に密着されているので、本体構造体に対する断熱効率を向上させることができる。
また、請求項7に記載のように、請求項6に記載の燃料処理装置において、前記内筒は、前記本体構造体の運転時に生ずる熱により熱収縮されていても良い。
この燃料処理装置によれば、内筒は、本体構造体の運転時に生ずる熱により熱収縮される。したがって、内筒を熱収縮させるには、本体構造体を運転させれば良いので、内筒を本体構造体に密着させるための作業が容易である。
また、請求項8に記載のように、請求項4〜請求項7のいずれか一項に記載の燃料処理装置において、前記内筒は、前記本体構造体の前記内筒への挿入時に前記本体構造体を位置決めする位置決め部を有していても良い。
この燃料処理装置によれば、内筒は、本体構造体の内筒への挿入時に本体構造体を位置決めする位置決め部を有するので、本体構造体を位置決めするための専用の位置決め部材を不要にできる。これにより、専用の位置決め部材を用いる場合に比して、部品点数を削減できるので、コストダウンすることができる。
また、請求項9に記載のように、請求項4〜請求項8のいずれか一項に記載の燃料処理装置において、前記断熱容器は、軸方向一方側に開口を有すると共に、軸方向他方側に底部を有する有底筒状に形成され、前記本体構造体は、運転時に軸方向一方側よりも他方側の方が高温とされても良い。
この燃料処理装置によれば、本体構造体は、運転時に軸方向一方側よりも他方側の方が高温とされるので、断熱容器の開口よりも底部側において内筒を本体構造体に密着させることができる。これにより、本体構造体をより安定して断熱容器に保持させることができる。
また、請求項10に記載のように、請求項4〜請求項9のいずれか一項に記載の燃料処理装置において、前記内筒には、前記内筒の径方向外側へ凹み、前記内筒の軸方向一方側に開口する凹部が形成され、前記本体構造体の外周部には、前記凹部に収容された張出部が設けられていても良い。
この燃料処理装置によれば、断熱容器の内筒には、内筒の径方向外側へ凹む凹部が形成されている。この凹部は、内筒の軸方向一方側に開口する。したがって、例えば、本体構造体の外周部に触媒反応器や配管等の張出部が設けられている場合でも、この張出部を内筒の軸方向一方側から凹部に挿入することで、張出部を有する本体構造体の断熱容器への組付が可能になる。
また、請求項11に記載のように、請求項10に記載の燃料処理装置において、前記張出部は、前記本体構造体の軸方向一方側に延びて前記凹部から導出された配管とされても良い。
この燃料処理装置によれば、張出部としての配管は、本体構造体の軸方向一方側に延びて凹部から導出される。したがって、配管を断熱容器の径方向外側に導出するための穴を断熱容器に形成しなくて済むので、断熱容器の構造を簡素化することができる。
また、請求項12に記載のように、請求項4〜請求項11のいずれか一項に記載の燃料処理装置において、前記外筒は、周壁部及び底壁部を有する有底筒状に形成され、前記周壁部及び底壁部の少なくとも一方には、貫通孔が形成され、前記内筒には、前記貫通孔に向けて延出されて前記貫通孔の周縁部と接続されると共に、貫通する筒状部が形成され、前記本体構造体には、前記筒状部を通じて前記断熱容器の外側に導出された配線部材を有する電気部材が設けられていても良い。
この燃料処理装置によれば、断熱容器に設けられた外筒の周壁部及び底壁部の少なくとも一方には、貫通孔が形成されており、内筒には、貫通孔に向けて延出された筒状部が形成されている。この筒状部は、貫通されており、貫通孔の周縁部と接続されている。したがって、例えば、本体構造体に外部接続用の配線部材が設けられる場合でも、筒状部を通じて配線部材を断熱容器の外側に導出することができる。
また、請求項13に記載のように、請求項12に記載の燃料処理装置において、前記筒状部は、熱収縮されて前記配線部材に密着されていても良い。
この燃料処理装置によれば、筒状部は、熱収縮されて配線部材に密着されている。したがって、例えば、本体構造体と密着する内筒の一部が炭化して断熱材が内筒の内側に漏出した場合でも、この断熱材が筒状部の内孔を通じて外部に漏出することを抑制することができる。
しかも、筒状部が配線部材に密着されることにより、筒状部の内孔を塞ぐことができるので、断熱効率を確保することができる。
また、例えば、配線部材を有する電気部材が本体構造体に後付けされる場合には、筒状部が配線部材に密着することにより、電気部材の本体構造体からの抜けを抑制することができる。
また、請求項14に記載のように、請求項13に記載の燃料処理装置において、前記筒状部は、前記本体構造体の運転時に生ずる熱により熱収縮されていても良い。
この燃料処理装置によれば、筒状部は、本体構造体の運転時に生ずる熱により熱収縮されている。したがって、筒状部を熱収縮させるには、本体構造体を運転させれば良いので、手作業で筒状部の穴を塞ぐなどの手間を省くことができる。これにより、品質管理が容易になると共に、製造コストを低減することができる。
また、請求項15に記載のように、請求項12〜請求項14のいずれか一項に記載の燃料処理装置において、前記本体構造体には、前記筒状部と反対側に延出されると共に、前記筒状部側に開口する有底筒状に形成され、かつ、前記筒状部と連通する鞘管が設けられ、前記電気部材は、前記配線部材と接続された本体部を有し、前記本体部は、前記鞘管に挿入されていても良い。
この燃料処理装置によれば、本体構造体には、筒状部と反対側に延出された鞘管が設けられている。そして、本体構造体を断熱容器の組み付けた状態では、鞘管が筒状部側に開口し筒状部と連通される。これにより、筒状部を通じて鞘管に電気部材の本体部を挿入することができるので、本体構造体が断熱容器に組み付けられた後であっても、電気部材の本体部を本体構造体に組み付けることができる。
また、電気部材の本体部は、鞘管に挿入された状態では、この鞘管によって保護されるので、電気部材の性能を確保することができる。
また、請求項16に記載のように、請求項4〜請求項15のいずれか一項に記載の燃料処理装置における前記本体構造体の初回の運転前の状態において、前記内筒の軸方向一方側の端部は、前記外筒の軸方向一方側の開口から突出する突出部を有していても良い。
この燃料処理装置によれば、内筒の軸方向一方側を鉛直方向上側にした状態で本体構造体の初回の運転が行われると、内筒が熱収縮されることにより生じた隙間に断熱材が沈降し、この断熱材の沈降分に相当する空間が内筒の軸方向一方側の端部の内側に形成される。
したがって、例えば、内筒の軸方向一方側の端部をドライヤー等で加熱して熱収縮させれば、空間を塞ぐことができる。これにより、その後、燃料処理装置を横置き又は逆さ置き等にした場合でも、断熱材が流動することを抑制することができる。
また、本体構造体の初回の運転前の状態において、内筒の軸方向一方側の端部は、外筒の軸方向一方側の開口から突出する突出部を有する。したがって、突出部がドライヤー等で加熱されて熱収縮された場合には、この突出部を有する内筒の軸方向一方側の端部と、外筒の軸方向一方側の端部との位置を揃えることができる。
また、上記目的を達成するために、請求項17に記載の燃料電池モジュールは、燃料電池セルスタックと、前記燃料電池セルスタックから排出され燃焼された燃焼排ガスの熱を利用して原燃料を気化して原燃料ガスを生成する気化部と、前記燃焼排ガスの熱を利用して前記原燃料ガスから前記燃料電池セルスタックに供給される改質ガスを生成する改質部とを有する本体構造体と、外筒と、熱収縮性を有する樹脂で形成されると共に、前記外筒の内側に設けられて前記外筒とで密閉された断熱材収容空間を形成する内筒と、前記断熱材収容空間に充填された顆粒状の断熱材とを有し、前記内筒に前記本体構造体が挿入された断熱容器と、を備える。
この燃料電池モジュールによれば、本体構造体とは別に断熱容器が用いられており、この断熱容器には、外筒の内側に内筒が設けられると共に、この外筒及び内筒によって断熱材を充填するための断熱材収容空間が形成されている。したがって、本体構造体を断熱容器に組み付ける前の状態で断熱材を断熱材収容空間に充填することができるので、断熱材の充填時に本体構造体を加振しなくて済む。これにより、本体構造体に負担が掛かることを抑制することができる。
また、上述の如く断熱材の充填時に本体構造体を加振しなくて済み、しかも、断熱材は、密閉された断熱材収容空間に充填されているので、本体構造体を断熱容器に組み付ける際には、断熱材から発生する粉が断熱材収容空間の外部に飛散することを抑制することができる。これにより、本体構造体の断熱容器への組付作業を清潔な環境で行うことができ、断熱材から発生する粉が配管等を通じて本体構造体の内部に侵入することを抑制することができるので、本体構造体の性能が低下することを抑制することができる。
なお、請求項18に記載のように、請求項17に記載の燃料電池モジュールにおける前記本体構造体の初回の運転前の状態において、前記内筒の内径は、前記本体構造体の外径よりも大きくても良い。
この燃料電池モジュールによれば、本体構造体の初回の運転前の状態においては、内筒の内径が本体構造体の外径よりも大きいので、本体構造体を内筒に遊挿(隙間を有した状態で挿入)することができる。これにより、本体構造体を内筒に容易に挿入することができるので、断熱容器への本体構造体の組付性を良好にすることができる。
また、請求項19に記載のように、請求項17又は請求項18に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記内筒は、熱収縮されて前記本体構造体に密着されていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、内筒は、熱収縮されることにより本体構造体に密着されているので、本体構造体に対する断熱効率を向上させることができる。
また、請求項20に記載のように、請求項19に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記内筒は、前記本体構造体の運転時に生ずる熱により熱収縮されていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、内筒は、本体構造体の運転時に生ずる熱により熱収縮される。したがって、内筒を熱収縮させるには、本体構造体を運転させれば良いので、内筒を本体構造体に密着させるための作業が容易である。
また、請求項21に記載のように、請求項17〜請求項20のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記内筒は、前記本体構造体の前記内筒への挿入時に前記本体構造体を位置決めする位置決め部を有していても良い。
この燃料電池モジュールによれば、内筒は、本体構造体の内筒への挿入時に本体構造体を位置決めする位置決め部を有するので、本体構造体を位置決めするための専用の位置決め部材を不要にできる。これにより、専用の位置決め部材を用いる場合に比して、部品点数を削減できるので、コストダウンすることができる。
また、請求項22に記載のように、請求項17〜請求項21のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記断熱容器は、軸方向一方側に開口を有すると共に、軸方向他方側に底部を有する有底筒状に形成され、前記本体構造体は、運転時に軸方向一方側よりも他方側の方が高温とされても良い。
この燃料電池モジュールによれば、本体構造体は、運転時に軸方向一方側よりも他方側の方が高温とされるので、断熱容器の開口よりも底部側において内筒を本体構造体に密着させることができる。これにより、本体構造体をより安定して断熱容器に保持させることができる。
また、請求項23に記載のように、請求項17〜請求項22のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記本体構造体に設けられた配管は、前記内筒の軸方向一方側に配置されていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、本体構造体に設けられた配管は、内筒よりも内筒の軸方向一方側に配置されている。したがって、配管を断熱容器の径方向外側に導出するための穴を断熱容器に形成しなくて済むので、断熱容器の構造を簡素化することができる。
また、請求項24に記載のように、請求項17〜請求項23のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記外筒の底壁部には、貫通孔が形成され、前記内筒には、前記貫通孔に向けて延出されて前記貫通孔の周縁部と接続されると共に、貫通する筒状部が形成され、前記本体構造体には、前記筒状部を通じて前記断熱容器の外側に導出された配線部材が設けられていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、断熱容器に設けられた外筒の底壁部には、貫通孔が形成されており、内筒には、貫通孔に向けて延出された筒状部が形成されている。この筒状部は、貫通されており、貫通孔の周縁部と接続されている。したがって、例えば、本体構造体に外部接続用の配線部材が設けられる場合でも、筒状部を通じて配線部材を断熱容器の外側に導出することができる。
また、請求項25に記載のように、請求項24に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記筒状部は、熱収縮されて前記配線部材に密着されていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、筒状部は、熱収縮されて配線部材に密着されている。したがって、例えば、本体構造体と密着する内筒の一部が炭化して断熱材が内筒の内側に漏出した場合でも、この断熱材が筒状部の内孔を通じて外部に漏出することを抑制することができる。
しかも、筒状部が配線部材に密着されることにより、筒状部の内孔を塞ぐことができるので、断熱効率を確保することができる。
また、請求項26に記載のように、請求項25に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記筒状部は、前記本体構造体の運転時に生ずる熱により熱収縮されていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、筒状部は、本体構造体の運転時に生ずる熱により熱収縮されている。したがって、筒状部を熱収縮させるには、本体構造体を運転させれば良いので、手作業で筒状部の穴を塞ぐなどの手間を省くことができる。これにより、品質管理が容易になると共に、製造コストを低減することができる。
また、請求項27に記載のように、請求項17〜請求項26のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおける前記本体構造体の初回の運転前の状態において、前記内筒の軸方向一方側の端部は、前記外筒の軸方向一方側の開口から突出する突出部を有していても良い。
この燃料電池モジュールによれば、内筒の軸方向一方側を鉛直方向上側にした状態で本体構造体の初回の運転が行われると、内筒が熱収縮されることにより生じた隙間に断熱材が沈降し、この断熱材の沈降分に相当する空間が内筒の軸方向一方側の端部の内側に形成される。
したがって、例えば、内筒の軸方向一方側の端部をドライヤー等で加熱して熱収縮させれば、空間を塞ぐことができる。これにより、その後、燃料電池モジュールを横置き又は逆さ置き等にした場合でも、断熱材が流動することを抑制することができる。
また、本体構造体の初回の運転前の状態において、内筒の軸方向一方側の端部は、外筒の軸方向一方側の開口から突出する突出部を有する。したがって、突出部がドライヤー等で加熱されて熱収縮された場合には、この突出部を有する内筒の軸方向一方側の端部と、外筒の軸方向一方側の端部との位置を揃えることができる。
以上詳述したように、本発明によれば、燃料処理装置又は燃料電池モジュールの本体構造体に負担が掛かること、及び、本体構造体の性能が低下することを抑制することができる。
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
(燃料処理装置の全体構成)
図1〜図5に示される本発明の第一実施形態に係る燃料処理装置10は、例えば、PEFC(固体高分子形燃料電池)向けのものであり、原燃料を処理して水素を主成分とする燃料ガスを生成するものである。この燃料処理装置10は、燃料処理装置本体である本体構造体20と、断熱容器100とを備える。
各図において、矢印A1は、燃料処理装置10における軸方向一方側を示しており、矢印A2は、燃料処理装置10における軸方向他方側を示している。この燃料処理装置10は、一例として、軸方向一方側を上側とすると共に、軸方向他方側を下側として配置される。以降、燃料処理装置10の軸方向一方側を上側、燃料処理装置10の軸方向他方側を下側として説明する。
(本体構造体の構成)
図6に示されるように、本体構造体20は、多重管構造とされており、バーナ部22と、改質部24と、一酸化炭素低減部26とを有する。改質部24及び一酸化炭素低減部26は、「触媒反応器」の一例である。また、本体構造体20には、燃焼空気導入管28、燃料導入管30、排気ガス排出管32、改質用水導入管34、燃料ガス送出管36、選択酸化空気導入管38、及び、原燃料導入管40が設けられている。
図6では、図1〜図5に示される本体構造体20が模式的に示されている。つまり、図6では、理解の容易のために、本体構造体20の縦横比が変更されると共に、本体構造体20が簡素化されて示されている。本実施形態では、一例として、本体構造体20の外形形状は、真円形とされている。このような多重管構造の本体構造体20としては、例えば、特開2006−96597号公報に記載のものが適用される。
バーナ部22は、本体構造体20の軸芯部に設けられており、バーナ42を有する。バーナ部22には、燃焼空気導入管28から導入された空気と、燃料導入管30から導入された燃焼用燃料が供給される。バーナ部22にて燃焼された燃焼排ガスは、多重管構造に形成された流路を通じて排気ガス排出管32から外部に排出される。
改質部24は、改質触媒層44を有する。改質触媒層44には、改質用水導入管34から導入された改質用水と、原燃料導入管40から導入された原燃料が多重管構造に形成された流路を通じて供給される。そして、この改質部24では、バーナ部22にて燃焼された燃焼排ガスの熱を利用することにより原燃料が水蒸気改質されて改質ガスが生成される。
この改質部24に供給される原燃料としては、例えば、都市ガスが好適に用いられるが、プロパンなどの炭化水素を主成分とするガスが用いられても良く、また、原燃料として炭化水素系液体が用いられても良い。
一酸化炭素低減部26は、改質ガスに含まれる一酸化炭素を低減して燃料ガスを生成するためのものであり、シフト触媒層46と、選択酸化触媒層48を有する。
シフト触媒層46には、改質部24にて生成された改質ガスが多重管構造に形成された流路を通じて供給される。このシフト触媒層46では、改質ガス中の一酸化炭素がシフト反応により変成され、シフトガスが生成される。
選択酸化触媒層48には、選択酸化空気導入管38から導入された空気と、上述のシフト触媒層46で生成されたシフトガスが供給される。そして、選択酸化触媒層48では、シフトガス中の一酸化炭素が選択酸化反応により除去され、燃料ガスが生成される。選択酸化触媒層48で生成された燃料ガスは、燃料ガス送出管36を通じて外部に送出される。
また、一酸化炭素低減部26には、本体構造体20の径方向外側に膨出された膨出部50が形成されている。膨出部50は、本体構造体20の周方向に沿って環状に形成されると共に、本体構造体20の軸方向に略一定の断面で形成されている。
また、上述の排気ガス排出管32、改質用水導入管34、及び、燃料ガス送出管36は、より具体的には、本体構造体20の外周部から本体構造体20の上側に延びている。同様に、上述の選択酸化空気導入管38、及び、原燃料導入管40も、本体構造体20の外周部から本体構造体20の上側に延びている。
これら膨出部50、排気ガス排出管32、改質用水導入管34、燃料ガス送出管36、選択酸化空気導入管38、及び、原燃料導入管40は、本体構造体20の外周部に設けられた「張出部」の一例である。また、排気ガス排出管32、改質用水導入管34、燃料ガス送出管36、選択酸化空気導入管38、及び、原燃料導入管40は、「配管」の一例である。
選択酸化空気導入管38及び原燃料導入管40の基部には、半円弧状の湾曲部52が形成されており、これにより、選択酸化空気導入管38及び原燃料導入管40の湾曲部52よりも先端側の部分54は、湾曲部52よりも本体構造体20に近い側に配置されている(図2も参照)。
また、図7に示されるように、本体構造体20の外周部には、該外周部(周壁部)の内側に突出する一対の鞘管56が設けられている。この一対の鞘管56は、本体構造体20の径方向外側に開口する有底筒状に形成されている。一方の鞘管56は、シフト触媒層46が設けられた流路の入口に対応して設けられており、他方の鞘管56は、選択酸化触媒層48が設けられた流路の入口に対応して設けられている。
この一対の鞘管56が設けられた本体構造体20の外周部には、一対の熱電対58が設けられている。この一対の熱電対58は、本体部62と、この本体部62に接続された配線部材64とを有する。この熱電対58の本体部62は、鞘管56に挿入される。一方の熱電対58からは、シフト触媒層46が設けられた流路の入口温度に応じた信号が出力され、他方の熱電対58からは、選択酸化触媒層48が設けられた流路の入口温度に応じた信号が出力される。
また、図8に示されるように、本体構造体20の底部には、熱電対60が設けられている。この熱電対60は、本体部66と、配線部材68と、コネクタ70と、フィッティング部材72とを有する。配線部材68は、フィッティング部材72を貫通し、本体部66と接続されている。フィッティング部材72は、本体構造体20の底部に固定されており、本体部66は、改質部24に形成された改質流路の出口に配置されている。この熱電対60からは、改質流路の出口温度に応じた信号が出力される。これら複数の熱電対58,60は、「電気部材」の一例である。
(断熱容器の構成)
図9〜図11に示されるように、断熱容器100は、外筒102と、内筒104と、断熱材106とを備える。外筒102及び内筒104の断面形状は、本体構造体20の外形形状に対応した形状とされる。本実施形態では、一例として、外筒102及び内筒104の断面形状は、真円形とされている。
外筒102は、周壁部108及び底壁部110を有する有底筒状に形成されている。外筒102は、内筒104よりも高強度の材料で形成され、内筒104よりも高剛性とされる。この外筒102は、後述する内筒104と接着可能な材料で形成されることが望ましく、例えば、金属、耐熱樹脂、耐熱発泡樹脂等で形成される。
外筒102を樹脂で形成する場合、この樹脂としては、PE(ポリエチレン)樹脂、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂が好適である。図11に示されるように、外筒102の周壁部108及び底壁部110には、貫通孔112,114がそれぞれ形成されている。
内筒104は、熱収縮性を有する樹脂で形成されている。この内筒104を形成する樹脂としては、成型性が良く、熱分解時に有害物質を出さないものが好ましい。このような樹脂としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂がある。
この内筒104は、上述の外筒102と同様に、周壁部118及び底壁部120を有する有底筒状に形成されており、外筒102の内側に設けられている。内筒104の周壁部118は、外筒102の周壁部108と離間されており、内筒104の底壁部120は、外筒102の底壁部110と離間されている。外筒102及び内筒104がそれぞれ有底筒状に形成されることにより、断熱容器100は、上側に開口を有すると共に下側に底部を有する有底筒状に形成されている。
内筒104の上端部104Aには、内筒104の径方向外側に広がる環状部122が形成されており、環状部122の径方向外側の端部には、内筒104の下側に向けて折り曲げられた折曲部124が形成されている。折曲部124は、外筒102の上端部の内周面に沿って延びており、折曲部124の下端部は、例えば溶着や接着等により外筒102に結合されている。そして、この内筒104と外筒102とで囲まれることにより、密閉された断熱材収容空間126が形成されている。
また、内筒104には、内筒104の径方向外側へ凹む複数の凹部128,130,132が形成されている。この複数の凹部128,130,132は、いずれも内筒104の上側に開口されている。
凹部128は、上述の一酸化炭素低減部26に形成された膨出部50(図1,図2参照)に対応して環状に形成されている。一方、凹部130は、上述の排気ガス排出管32、改質用水導入管34、及び、燃料ガス送出管36(図2参照)に対応して溝状に形成されており、同様に、凹部132は、上述の選択酸化空気導入管38及び原燃料導入管40(図2参照)に対応して溝状に形成されている。
また、図11に示されるように、内筒104には、複数の筒状部134,136が形成されている。一対の筒状部134は、内筒104の周壁部118の上部(凹部128)に形成されており、外筒102の周壁部108に形成された貫通孔112と同軸上に配置されている。この一対の筒状部134は、貫通孔112に向けて延出され、貫通孔112に挿入されている。この一対の筒状部134の先端部と貫通孔112の周縁部(一例として内周面)とは、例えば溶着や接着等により結合されている。
一方、筒状部136は、内筒104の底壁部120に形成されており、外筒102の底壁部110に形成された貫通孔114と同軸上に配置されている。この筒状部136は、貫通孔114に向けて延出され、貫通孔114に挿入されている。この筒状部136の先端部と貫通孔114の周縁部(一例として内周面)とは、例えば溶着や接着等により結合されている。これら複数の筒状部134,136は、いずれも貫通されている。
また、図7に示されるように、内筒104の周壁部118に形成された一対の筒状部134は、上述の一対の鞘管56と対応する位置に形成されている。一対の鞘管56は、筒状部134と反対側に延出されると共に、筒状部134側に開口している。この一対の筒状部134と一対の鞘管56とは、それぞれ連通されている。
この複数の筒状部134,136を有する内筒104は、後述する如く本体構造体20の運転時に生ずる熱により熱収縮されて本体構造体20に密着される。図1,図2に示されるように、本体構造体20の初回の運転前の状態において、凹部128を有する位置での内筒104の内径(φd1)は、本体構造体20の外周部(膨出部50の外周部)の外径(φD1)よりも大きい寸法に設定されている(φd1>φD1)。
同様に、本体構造体20の初回の運転前の状態において、凹部128よりも下側の位置での内筒104の内径(φd2)は、本体構造体20の外周部(膨出部50よりも下側の外周部)の外径(φD2)よりも大きい寸法に設定されている(φd2>φD2)。
内筒104のうち内径φd1で示される部分(膨出部50と対応する部分)と、内筒104のうち内径φd2で示される部分(膨出部50よりも下側と対応する部分)とは、本体構造体20の内筒104への挿入時に本体構造体20を位置決めする位置決め部140,142としてそれぞれ形成されている(図10,図11も参照)。
図10,図11に示される断熱材106は、顆粒状とされており、断熱材収容空間126に予め充填されている。断熱材106は、外筒102に内筒104が組み付けられた後に、例えば、外筒102の底壁部110に形成された断熱材充填口から断熱材収容空間126に充填される。断熱材106の充填の際、断熱材収容空間126に万遍なく断熱材106が行き渡るように、断熱容器100は加振されても良い。断熱材106の充填後、断熱材充填口は塞がれる。
(燃料処理装置の製造方法)
そして、以上の構成の燃料処理装置10は、例えば、以下の要領で製造される(組み立てられる)。すなわち、図1,図2に示されるように、先ず、本体構造体20が断熱容器100に組み付けられる。このとき、本体構造体20は、内筒104に挿入される。内筒104の内径(φd1,φd2)は、本体構造体20の外径(φD1,φD2)よりも大きいので、本体構造体20は、内筒104に遊挿(隙間を有した状態で挿入)される。
また、膨出部50は、内筒104の上側から凹部128に挿入される。さらに、図2に示されるように、排気ガス排出管32、改質用水導入管34、及び、燃料ガス送出管36は、内筒104の上側から凹部130に挿入され、選択酸化空気導入管38及び原燃料導入管40は、内筒104の上側から凹部132に挿入される。
本体構造体20の底部に設けられた熱電対60は、本体構造体20が内筒104に挿入される際には、本体構造体20の底部に組み付けられた状態とされる。図8に示されるように、熱電対60の配線部材68及びコネクタ70は、本体構造体20が内筒104に挿入される際に、内筒104の底壁部120に設けられた筒状部136を通じて断熱容器100の外側に導出される。
一方、図7に示される本体構造体20の外周部に設けられた一対の熱電対58は、本体構造体20が内筒104に挿入された後に、本体構造体20の外周部に組み付けられる。この一対の熱電対58の本体部62及び配線部材64は、断熱容器100の外側から筒状部134に挿入され、さらに、本体部62は、鞘管56に挿入される。本体部62が鞘管56に挿入された状態において、配線部材64は、筒状部134を通じて断熱容器100の外側に導出される。
続いて、内筒104を含む断熱容器100の軸方向一方側を鉛直方向上側にした状態で、本体構造体20の初回の運転が行われる。この本体構造体20の初回の運転は、例えば、各触媒を還元させるための運転である。図3に示されるように、本体構造体20の初回の運転が行われると、内筒104は、本体構造体20の運転時に生ずる熱により熱収縮されて本体構造体20に密着される。
この本体構造体20の初回の運転時に、本体構造体20は、上部よりも下部の方が高温とされる。具体的には、本体構造体20において、下部は、約700℃になり、中央部は、約300℃になり、上部は、約100℃となる。約100℃を超えると、内筒104が十分に熱収縮されるので、比較的低温とされる内筒104の上部でも、内筒104が本体構造体20に密着され、内筒104と本体構造体20との間の隙間が無くなる。
なお、本体構造体20の下部では、表面の温度が600℃を超えるため、内筒104の下部は、いずれ炭化し熱分解される。
ところで、上述のように、内筒104が熱収縮されて本体構造体20に密着されると、内筒104が熱収縮されることにより生じた隙間に断熱材106が沈降し、この断熱材106の沈降分に相当する空間144が内筒104の上端部104A(断熱材収容空間126の上端部)に形成される。
そこで、図4,図5に示されるように、この内筒104の上端部104Aは、例えばドライヤー等により追加で加熱されて熱収縮される。内筒104の上端部104Aは、「内筒の軸方向一方側の端部」の一例である。この内筒104の上端部104Aが熱収縮されると、断熱材収容空間126の上端部に形成された空間144が塞がれ、内筒104の内周面の上端部が本体構造体20の上端部に密着される。
図12,図13には、各配管が位置する部位で内筒104が熱収縮される前後の状態が示されている。図12,図13において、左図には、本体構造体20の初回の運転前において内筒104が熱収縮される前の状態が示されており、右図には、本体構造体20の初回の運転後にさらにドライヤー等で加熱されることで内筒104の上端部104Aが熱収縮された状態が示されている。
図12に示されるように、本体構造体20の初回の運転が行われると、凹部130に対応する位置にて内筒104が排気ガス排出管32、改質用水導入管34、及び、燃料ガス送出管36に密着される。また、上述の如く内筒104の上端部104Aが例えばドライヤー等で加熱されると、内筒104の上端部104Aが熱収縮されて密着度が向上される。
このとき、排気ガス排出管32、改質用水導入管34、及び、燃料ガス送出管36と、本体構造体20との間には隙間146が残るが、この部分は低温であるため、断熱材106が充填されていなくても断熱効率への影響は少ない。一方、燃料ガス送出管36の外側面36Aには、内筒104が密着され、外側面36Aと内筒104との間には隙間は生じない。
同様に、図13に示されるように、本体構造体20の初回の運転が行われると、凹部132に対応する位置にて内筒104が選択酸化空気導入管38及び原燃料導入管40に密着される。また、上述の如く内筒104の上端部104Aが例えばドライヤー等で加熱されると、内筒104の上端部104Aが熱収縮されて密着度が向上される。
このとき、選択酸化空気導入管38及び原燃料導入管40と本体構造体20との間には、隙間148が残るが、この部分は低温であるため、断熱材106が充填されていなくても断熱効率への影響は少ない。
ここで、選択酸化空気導入管38及び原燃料導入管40は、先端側の部分54の方が湾曲部52よりも本体構造体20に近い側に配置されている。したがって、内筒104は、湾曲部52に対応する位置よりも先端側の部分54に対応する位置にて大きく熱収縮されて選択酸化空気導入管38及び原燃料導入管40に密着される。
また、本体構造体20の上部は、約100℃程度であるので、内筒104の上端部104Aは、炭化されずに選択酸化空気導入管38及び原燃料導入管40の先端側の部分54に密着され、断熱材106の漏出が抑制される。
一方、湾曲部52の内側には、空洞150が生じるが、この空洞150付近では、300℃くらいと温度が高いため、内筒104が炭化かつ熱分解し、内筒104の一部が消失することで最終的には断熱材106が空洞150に流入し空洞150が断熱材106で埋められる。湾曲部52の外側面52Aには、内筒104が密着され、外側面52Aと内筒104との間には隙間は生じない。
さらに、上述の如く本体構造体20の初回の運転が行われると、図14に示されるように、断熱材106の内部の温度が高くなることにより筒状部134が熱収縮されて配線部材64に密着される。同様に、図15に示されるように、筒状部136も熱収縮されて配線部材68に密着される。
筒状部136は、コネクタ70を通す必要があるので、上述の筒状部134よりも大径となるが、筒状部136が熱収縮性の高いPET樹脂等で形成されることにより、筒状部136が配線部材68に密着される。また、断熱材106の外筒102側は温度が低いため、筒状部136の外筒102側は熱収縮されないが、断熱材106の内筒104側は温度が高いため、筒状部136は内筒104側にて熱収縮される。
同様に、図14に示される筒状部134も、外筒102側では熱収縮されないが内筒104側にて熱収縮される。以上の要領で、本体構造体20は、断熱容器100に組み付けられる。
次に、本発明の第一実施形態の作用及び効果について説明する。
先ず、本発明の第一実施形態の作用及び効果を明確にするために、比較例について説明する。図19に示される第一比較例に係る燃料処理装置410では、成型されたブロック状の断熱材406が使用されている。また、この断熱材406の周囲には、ブロック状の断熱材406を保護すると共に断熱材406から発生する粉の飛散を抑制するために、例えばグラスウールやロックウール等のフエルト状の断熱材である外皮材408が巻き付けられている。
また、本体構造体420に設けられた排気ガス排出管32、改質用水導入管34、燃料ガス送出管36、選択酸化空気導入管38、及び、原燃料導入管40は、いずれも本体構造体20の径方向外側に延び、断熱材406を貫通して外部に導出されている。さらに、これら配管と同様に、複数の熱電対58,60の配線部材64,68も、本体構造体20の径方向外側に延び、断熱材406を貫通して外部に導出されている。
しかしながら、この第一比較例に係る燃料処理装置410では、以下の問題がある。
(A)本体構造体420と断熱材406との間に組立用のクリアランスが必要であるので、断熱効率が低下すると共に、僅かであるが燃料処理装置410の径方向の寸法が大きくなる。
(B)重なり合う断熱材406の間に隙間が生じるので、断熱効率が低下する。
(C)断熱材406に形成された穴と、配管や配線部材との間に隙間が生じるので、断熱効率が低下する。
(D)配管や配線部材を貫通させるための穴をブロック状の断熱材406に追加工する必要があるので、コストアップとなる。
(E)ブロック状の断熱材406を積み重ねる作業が手作業であるので、品質のばらつき、コストアップ、作業環境の低下などの問題が生ずる。
(F)外皮材408を巻き付ける作業が手作業であるので、品質のばらつき、コストアップなどの問題が生ずる。
一方、図20に示される第二比較例に係る燃料処理装置510では、顆粒状の断熱材506が使用されている。この顆粒状の断熱材506は、本体構造体520とその外側の容器508との間の隙間に充填されている。この燃料処理装置510では、本体構造体520を容器508の内側に収容した後に、本体構造体20と容器508との間の隙間に顆粒状の断熱材506が充填される。顆粒状の断熱材506が容器508の開口からこぼれないようにするために、容器508の開口は、蓋514で閉止される。
また、本体構造体520に設けられた排気ガス排出管32、改質用水導入管34、燃料ガス送出管36、選択酸化空気導入管38、及び、原燃料導入管40は、いずれも本体構造体520の上側に延び、蓋514を貫通して外部に導出されている。同様に、本体構造体520に設けられた熱電対58,60の配線部材64,68も、本体構造体520の上側に延び、蓋514を貫通して外部に導出されている。
しかしながら、この第二比較例に係る燃料処理装置510では、以下の問題がある。
(a)本体構造体520と容器508との間の隙間に万遍なく断熱材506が行き渡るようにするためには、断熱材506の充填時に本体構造体520を加振する必要があり、本体構造体520(特に、その接合部や触媒層等)に負担が掛かる虞がある。
(b)断熱材506の充填作業時に本体構造体520(特に、配管の入口)をしっかり養生しないと、断熱材506から発生した粉が配管等を通じて本体構造体520の内部に侵入し、本体構造体520の性能が低下する虞がある。
(c)熱電対58,60の配線部材64,68を本体構造体520の上側へ伸ばす必要があるので、コストアップとなる。
(d)断熱材506を充填する際に、本体構造体520を容器508の中心に位置決めするための専用の位置決め部材512が必要になるので、コストアップとなる。
これに対し、本発明の第一実施形態に係る燃料処理装置10によれば、上述の第一比較例及び第二比較例に対し、次の如く有利な効果を奏する。
(1)図1,図2に示されるように、断熱容器100には、外筒102の内側に内筒104が設けられており、この外筒102及び内筒104によって断熱材106を充填するための断熱材収容空間126が形成されている(図10,図11も参照)。したがって、本体構造体20を断熱容器100に組み付ける前の状態で断熱材106を断熱材収容空間126に充填することができるので、断熱材106の充填時に本体構造体20を加振しなくて済む。これにより、本体構造体20に負担が掛かることを抑制することができる。
(2)断熱材106の充填時に本体構造体20を加振しなくて済み、しかも、断熱材106は、密閉された断熱材収容空間126に充填されているので、本体構造体20を断熱容器100に組み付ける際には、断熱材106から発生する粉が断熱材収容空間126の外部に飛散することを抑制することができる。これにより、本体構造体20の断熱容器100への組付作業を清潔な環境で行うことができ、断熱材106から発生する粉が配管等を通じて本体構造体20の内部に侵入することを抑制することができるので、本体構造体20の性能が低下することを抑制することができる。
(3)図1,図2に示されるように、本体構造体20の初回の運転前の状態においては、内筒104の内径φd1,d2が本体構造体20の外径φD1,D2よりも大きいので、本体構造体20を内筒104に遊挿(隙間を有した状態で挿入)することができる。これにより、本体構造体20を内筒104に容易に挿入することができるので、断熱容器100への本体構造体20の組付性を良好にすることができる。
(4)内筒104は、本体構造体20の内筒104への挿入時に本体構造体20を位置決めする位置決め部140,142を有するので、本体構造体20を位置決めするための専用の位置決め部材を不要にできる。これにより、専用の位置決め部材を用いる場合に比して、部品点数を削減できるので、コストダウンすることができる。
(5)図1,図2に示されるように、断熱容器100の内筒104には、内筒104の径方向外側へ凹む凹部128,130,132が形成されている(図10,図11も参照)。この凹部128,130,132は、内筒104の上側に開口する。したがって、例えば、本体構造体20の外周部に膨出部50や排気ガス排出管32等の配管が設けられている場合でも、これらを内筒104の上側から凹部128,130,132に挿入することで、本体構造体20の断熱容器100への組付が可能になる。
(6)図2に示されるように、排気ガス排出管32、改質用水導入管34、燃料ガス送出管36、選択酸化空気導入管38、及び、原燃料導入管40は、本体構造体20の上側に延びて凹部130,132から導出される。したがって、これらの配管を断熱容器100の径方向外側に導出するための穴を断熱容器100に形成しなくて済むので、断熱容器100の構造を簡素化することができる。
(7)図7,図8に示されるように、外筒102の周壁部108及び底壁部110には、貫通孔112,114がそれぞれ形成されており、内筒104には、貫通孔112,114に向けて延出された筒状部134,136が形成されている。これら複数の筒状部134,136は、貫通されており、貫通孔112,114の周縁部と接続されている。したがって、例えば、本体構造体20に外部接続用の配線部材64,68が設けられる場合でも、筒状部134,136を通じて配線部材64,68を断熱容器100の外側に導出することができる。
(8)図7に示されるように、本体構造体20には、筒状部134と反対側に延出された鞘管56が設けられている。そして、本体構造体20を断熱容器100の組み付けた状態では、鞘管56が筒状部134側に開口し筒状部134と連通される。これにより、筒状部134を通じて鞘管56に熱電対58の本体部62を挿入することができるので、本体構造体20が断熱容器100に組み付けられた後であっても、熱電対58の本体部62を本体構造体20に組み付けることができる。
(9)図3に示されるように、内筒104は、熱収縮された状態では、本体構造体20に密着されるので、本体構造体20に対する断熱効率を向上させることができる。
(10)内筒104は、本体構造体20の運転時に生ずる熱により熱収縮される。したがって、内筒104を熱収縮させるには、本体構造体20を運転させれば良いので、内筒104を本体構造体20に密着させるための作業が容易である。
(11)本体構造体20は、運転時に上側よりも下側の方が高温とされるので、断熱容器100の開口よりも底部側において内筒104を本体構造体20に密着させることができる。これにより、本体構造体20をより安定して断熱容器100に保持させることができる。
(12)図14,図15に示されるように、筒状部134,136は、熱収縮されて配線部材64,68に密着される。したがって、例えば、本体構造体20と密着する内筒104の一部が炭化して断熱材106が内筒104の内側に漏出した場合でも、この断熱材106が筒状部134,136の内孔を通じて外部に漏出することを抑制することができる。
(13)筒状部134,136が配線部材64,68に密着されることにより、筒状部134,136の内孔を塞ぐことができるので、断熱効率を確保することができる。
(14)熱電対58,60は、本体構造体20に後付けされるが、筒状部134,136が配線部材64,68に密着することにより、熱電対58,60の本体構造体20からの抜けを抑制することができる。
(15)筒状部134,136は、本体構造体20の運転時に生ずる熱により熱収縮される。したがって、筒状部134,136を熱収縮させるには、本体構造体20を運転させれば良いので、手作業で筒状部134,136の穴を塞ぐなどの手間を省くことができる。これにより、品質管理が容易になると共に、製造コストを低減することができる。
(16)筒状部134が熱収縮して配線部材64に密着されることにより、熱電対58を本体構造体20に固定することができる。したがって、熱電対58の本体部62については、鞘管56に挿入するだけで済むので、熱電対58の本体構造体20への組付作業を容易にすることができる。
(17)熱電対58の本体部62は、鞘管56に挿入された状態では、この鞘管56によって保護されるので、熱電対58の性能を確保することができる。
(18)図3に示されるように、内筒104の上側を鉛直方向上側にした状態で本体構造体20の初回の運転が行われると、内筒104が熱収縮されることにより生じた隙間に断熱材106が沈降し、この断熱材106の沈降分に相当する空間144が内筒104の上端部104Aの内側に形成される。しかしながら、例えば、内筒104の上端部104Aをドライヤー等で加熱して熱収縮させるので、空間144を塞ぐことができる。これにより、その後、燃料処理装置10を横置き又は逆さ置き等にした場合でも、断熱材106が流動することを抑制することができる。
次に、本発明の第一実施形態の変形例について説明する。
上述の第一実施形態において、燃料処理装置10は、「触媒反応器」の一例として、改質部24及び一酸化炭素低減部26を備えるが、原燃料を処理して水素を主成分とする燃料ガスを生成するための触媒反応器であれば、どのようなものを備えていても良い。
また、「電気部材」の一例として、熱電対58,60が用いられているが、例えばヒータなどの熱電対以外の電気部材が用いられても良い。
また、本体構造体20の外周部及び底部には、熱電対58,60がそれぞれ設けられているが、この熱電対58,60のいずれかは省かれても良い。また、これに対応して、貫通孔112及び筒状部134と、貫通孔114及び筒状部136のうちのいずれかは省かれても良い。
また、図16の左図に示されるように、本体構造体20の初回の運転前の状態において、内筒104の上端部104Aは、外筒102の上側の開口から突出する突出部152を有していても良い。このように構成されていると、図16の中図に示されるように、本体構造体20の初回の運転が行われた状態では、突出部152の内側に空間144が形成される。ところが、図16の右図に示されるように、突出部152がドライヤー等で加熱されて熱収縮された場合には、内筒104と外筒102とで上端部の位置を揃えることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
(燃料電池モジュールの全体構成)
図17に示される本発明の第二実施形態に係る燃料電池モジュール210は、燃料電池モジュール本体である本体構造体220と、断熱容器300とを備える。
各図において、矢印A1は、燃料電池モジュール210における軸方向一方側を示しており、矢印A2は、燃料電池モジュール210における軸方向他方側を示している。この燃料電池モジュール210は、一例として、軸方向一方側を上側とすると共に、軸方向他方側を下側として配置される。以降、燃料電池モジュール210の軸方向一方側を上側、燃料電池モジュール210の軸方向他方側を下側として説明する。
(本体構造体の構成)
本体構造体220は、燃料電池セルスタック230と、多重管構造物240とを有する。燃料電池セルスタック230には、一例として、SOFC(固体酸化物形燃料電池)スタックが用いられている。多重管構造物240は、収容部242と、燃焼部244と、熱交換部246と、気化部248と、改質部250とを有する。
収容部242には、燃料電池セルスタック230が収容されている。燃焼部244は、収容部242の上側に形成されており、改質部250は、燃焼部244の上側に形成されている。また、気化部248は、改質部250の上側に形成されており、熱交換部246は、気化部248の上側に形成されている。
この多重管構造物240には、酸化剤空気導入管252、原燃料導入管254、及び、燃焼排ガス排出管256が設けられている。この酸化剤空気導入管252、原燃料導入管254、及び、燃焼排ガス排出管256は、「配管」の一例であり、断熱容器300の上方に配置されている。
多重管構造物240における管体の間の隙間には、各部を繋ぐ流路が形成されており、多重管構造物240の軸芯部には、先端部が燃焼部244内に配置された点火用の電極258が設けられている。
本体構造体220の底部からは、燃料電池セルスタック230と接続された電源用の配線部材260が導出されている。燃焼部244からは、燃料電池セルスタック230から排出され燃焼された燃焼排ガスが排出される。酸化剤空気導入管252及び原燃料導入管254からは、酸化剤空気及び原燃料がそれぞれ導入され、熱交換部246では、原燃料と燃焼排ガスとの間で熱交換される。
気化部248では、燃焼排ガスの熱を利用して原燃料が気化されて原燃料ガスが生成される。改質部250には、改質触媒層262が設けられており、改質部250では、燃焼排ガスの熱を利用して原燃料ガスから燃料電池セルスタック230に供給される改質ガスが生成される。本体構造体220は、下部に燃料電池セルスタック230を有するため、運転時には上側よりも下側の方が高温とされる。このような多重管構造の本体構造体220としては、例えば、特願2014−186419号公報に記載のものが適用される。
(断熱容器の構成)
断熱容器300は、上述の第一実施形態に係る断熱容器100から凹部128,130,132及び筒状部134(いずれも図1〜図15参照)が省かれた構造とされている。第二実施形態に係る断熱容器300において、上述の第一実施形態と同様の構成については、同一の符号を用いる。図17において、断熱容器300は、内筒104が熱収縮された状態で示されている。
図18には、内筒104が熱収縮される様子が順に示されている。図18の左図に示されるように、本体構造体220の初回の運転前の状態において、内筒104の内径φd3は、本体構造体220の外径φD3よりも大きい寸法に設定されている。また、この内筒104の全体は、本体構造体220の内筒104への挿入時に本体構造体220を位置決めする位置決め部142としての機能を有する。
(燃料電池モジュールの製造方法)
そして、以上の構成の燃料電池モジュール210は、上述の第一実施形態に係る燃料処理装置10(図1〜図15参照)と同様の要領で製造される(組み立てられる)。つまり、図18の左図に示される如く本体構造体220が内筒104の内側に挿入された後に、本体構造体220の初回の運転が行われる。この本体構造体220の初回の運転は、例えば、燃料電池セルスタック230を還元させるための運転である。
そして、本体構造体220の初回の運転が行われると、図18の中図に示されるように、内筒104は、本体構造体220の運転時に生ずる熱により熱収縮されて本体構造体220に密着される。また、図1に示される筒状部136も、熱収縮されて配線部材260に密着される。
図18の中図に示されるように、内筒104が熱収縮されて本体構造体220に密着されると、内筒104が熱収縮されることにより生じた隙間に断熱材106が沈降する。本体構造体220の初回の運転前の状態(図18の左図参照)において、内筒104の上端部104Aは、外筒102の上側の開口から突出する突出部152を有している。したがって、図18の中図に示されるように、本体構造体220の初回の運転が行われた状態では、突出部152の内側に、上述の断熱材106の沈降分に相当する空間144が形成される。
そして、図18の右図に示されるように、この空間144が形成された突出部152は、例えばドライヤー等により追加で加熱されて熱収縮される。突出部152が熱収縮されると、突出部152の内側に形成された空間144が塞がれ、内筒104の内周面の上端部が本体構造体220の上端部に密着される。以上の要領で、本体構造体220は、断熱容器300に組み付けられる。
次に、本発明の第二実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)図17に示されるように、断熱容器300には、外筒102の内側に内筒104が設けられており、この外筒102及び内筒104によって断熱材106を充填するための断熱材収容空間126が形成されている。したがって、本体構造体220を断熱容器300に組み付ける前の状態で断熱材106を断熱材収容空間126に充填することができるので、断熱材106の充填時に本体構造体220を加振しなくて済む。これにより、本体構造体220に負担が掛かることを抑制することができる。
(2)断熱材106の充填時に本体構造体220を加振しなくて済み、しかも、断熱材106は、密閉された断熱材収容空間126に充填されているので、本体構造体220を断熱容器300に組み付ける際には、断熱材106から発生する粉が断熱材収容空間126の外部に飛散することを抑制することができる。これにより、本体構造体220の断熱容器300への組付作業を清潔な環境で行うことができ、断熱材106から発生する粉が配管等を通じて本体構造体220の内部に侵入することを抑制することができるので、本体構造体220の性能が低下することを抑制することができる。
(3)図18の左図に示されるように、本体構造体220の初回の運転前の状態においては、内筒104の内径φd3が本体構造体220の外径φD3よりも大きいので、本体構造体220を内筒104に遊挿(隙間を有した状態で挿入)することができる。これにより、本体構造体220を内筒104に容易に挿入することができるので、断熱容器300への本体構造体220の組付性を良好にすることができる。
(4)内筒104の全体は、本体構造体220の内筒104への挿入時に本体構造体220を位置決めする位置決め部142として機能するので、本体構造体220を位置決めするための専用の位置決め部材を不要にできる。これにより、専用の位置決め部材を用いる場合に比して、部品点数を削減できるので、コストダウンすることができる。
(5)酸化剤空気導入管252、原燃料導入管254、及び、燃焼排ガス排出管256は、断熱容器300の内筒104の上方に配置されている。したがって、これらの配管を断熱容器300の径方向外側に導出するための穴を断熱容器300に形成しなくて済むので、断熱容器300の構造を簡素化することができる。
(6)断熱容器300に設けられた外筒102の底壁部110には、貫通孔114が形成されており、内筒104には、貫通孔114に向けて延出された筒状部136が形成されている。この筒状部136は、貫通されており、貫通孔114の周縁部(一例として内周面)と接続されている。したがって、例えば、本体構造体220に外部接続用の配線部材260が設けられる場合でも、筒状部136を通じて配線部材260を断熱容器300の外側に導出することができる。
(7)内筒104は、熱収縮されることにより本体構造体220に密着されているので、本体構造体220に対する断熱効率を向上させることができる。
(8)内筒104は、本体構造体220の運転時に生ずる熱により熱収縮される。したがって、内筒104を熱収縮させるには、本体構造体220を運転させれば良いので、内筒104を本体構造体220に密着させるための作業が容易である。
(9)本体構造体220は、運転時に上側よりも下側の方が高温とされるので、断熱容器300の開口よりも底部側において内筒104を本体構造体220に密着させることができる。これにより、本体構造体220をより安定して断熱容器300に保持させることができる。
(10)筒状部136は、熱収縮されて配線部材260に密着されている。したがって、例えば、本体構造体220と密着する内筒104の一部が炭化して断熱材106が内筒104の内側に漏出した場合でも、この断熱材106が筒状部136の内孔を通じて外部に漏出することを抑制することができる。
(11)筒状部136が配線部材260に密着されることにより、筒状部136の内孔を塞ぐことができるので、断熱効率を確保することができる。
(12)筒状部136は、本体構造体220の運転時に生ずる熱により熱収縮されている。したがって、筒状部136を熱収縮させるには、本体構造体220を運転させれば良いので、手作業で筒状部136の穴を塞ぐなどの手間を省くことができる。これにより、品質管理が容易になると共に、製造コストを低減することができる。
(13)内筒104の上側を鉛直方向上側にした状態で本体構造体20の初回の運転が行われると、内筒104が熱収縮されることにより生じた隙間に断熱材106が沈降し、この断熱材106の沈降分に相当する空間144が内筒104の上端部104Aの内側に形成される。しかしながら、例えば、内筒104の上端部104Aをドライヤー等で加熱して熱収縮させるので、空間144を塞ぐことができる。これにより、その後、燃料処理装置10を横置き又は逆さ置き等にした場合でも、断熱材106が流動することを抑制することができる。
(14)本体構造体220の初回の運転前の状態において、内筒104の上端部104Aは、外筒102の上側の開口から突出する突出部152を有する。したがって、突出部152がドライヤー等で加熱されて熱収縮された場合には、内筒104と外筒102とで上端部の位置を揃えることができる。
次に、本発明の第二実施形態の変形例について説明する。
上述の第二実施形態において、燃料電池セルスタック230には、SOFC(固体酸化物形燃料電池)スタックが用いられているが、その他の形式の燃料電池セルスタックが用いられても良い。
また、本体構造体220(多重管構造物240)は、熱交換部246を有するが、熱交換部246は、省かれても良い。
以上、本発明の第一及び第二実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。