JP2016200401A - 廃棄物移送設備と廃棄物移送方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遮蔽壁開口(既設開口14)を有する生体遮蔽壁1aに、既設開口14を囲んで設置された気密の中間遮蔽室22と、中間遮蔽室22に直列に連結可能かつ分離可能な気密の回収遮蔽室30と、回収遮蔽室30に格納され、中間遮蔽室22と既設開口14を通り抜け、スロープ15を介して、ペデスタル内と回収遮蔽室30の間を往復動可能な回収台車40と、を備える。
【選択図】図7
Description
そこで、ペデスタル内の燃料デブリ等を回収する手段として、特許文献1〜4が提案されている。
また、遮蔽壁開口は、原子炉圧力容器のペデスタルに設けられた開口(ペデスタル開口)に対向して位置しており、その間に、遮蔽壁開口とペデスタル開口を連結するスロープ(レールとも呼ばれる)が設けられている。
前記遮蔽壁開口を有する生体遮蔽壁に、前記遮蔽壁開口を囲んで設置された気密の中間遮蔽室と、
前記中間遮蔽室に直列に連結可能かつ分離可能な気密の回収遮蔽室と、
前記回収遮蔽室に格納され、前記中間遮蔽室と前記遮蔽壁開口を通り抜け、前記スロープを介して、前記ペデスタル内と前記回収遮蔽室の間を往復動可能な回収台車と、を備えたことを特徴とする廃棄物移送設備が提供される。
前記回収レールは、その先端が前記第2遮蔽扉及び前記第1遮蔽扉を通り抜けて前記中間レールの後端に近接又は密着する位置まで水平移動する。
前記巻取装置は、前記牽引ワイヤを介して前記回収台車を前記スロープに沿って牽引可能である。
前記回収遮蔽室は、前記回収容器を内部で移載する容器移載装置を有する。
前記前方台車と前記後方台車は、それぞれ、自走可能な駆動車輪と、前記スロープに沿って操舵可能な自動操舵装置とを有する。
(A)前記遮蔽壁開口を有する生体遮蔽壁に、前記遮蔽壁開口を囲んで設置された気密の中間遮蔽室と、
前記中間遮蔽室に直列に連結可能かつ分離可能な気密の回収遮蔽室と、
前記回収遮蔽室に格納され、前記中間遮蔽室と前記遮蔽壁開口を通り抜け、前記スロープを介して、前記ペデスタル内と前記回収遮蔽室の間を往復動可能な回収台車と、を準備する準備工程と、
(B)前記回収台車を格納した前記回収遮蔽室を前記中間遮蔽室に連結するドッキング工程と、
(C)前記回収遮蔽室内の回収レールを前記中間遮蔽室内の中間レールに連結するレール連結工程と、
(D)前記回収台車を、前記中間遮蔽室と前記遮蔽壁開口を通り抜け、前記スロープを介して、前記ペデスタル内と前記回収遮蔽室の間を往復動させる廃棄物回収工程と、を有することを特徴とする廃棄物移送方法が提供される。
(C1)前記回収遮蔽室の中間遮蔽室側に設けられた第2遮蔽扉を開き、
(C2)前記中間遮蔽室の回収遮蔽室側に設けられた第1遮蔽扉を開き、
(C3)前記第2遮蔽扉及び前記第1遮蔽扉を通り抜けて前記回収遮蔽室内の回収レールを前進させ、前記回収レールの先端を前記中間レールの後端に近接又は密着させる。
(D1)前記回収遮蔽室において、空の回収容器を前記回収台車に搭載し、
(D2)前記中間遮蔽室と前記遮蔽壁開口を通り抜けて、前記回収台車を、前記回収遮蔽室から前記ペデスタル開口まで搬入し、
(D3)前記遮蔽壁開口と前記中間遮蔽室を通り抜けて、前記回収台車を、前記ペデスタル開口から前記回収遮蔽室まで搬出し、
(D4)前記回収遮蔽室において、廃棄物を収容した前記回収容器を、前記回収台車から保管位置に移載する。
(F)分離した前記回収遮蔽室を搬送車両により搬送する搬送工程と、を有する。
(E1)前記回収台車を、前記回収遮蔽室内に収容し、
(E2)前記回収遮蔽室内の回収レールを後退させて、前記回収レールを前記回収遮蔽室内に収容し、
(E3)前記中間遮蔽室の回収遮蔽室側に設けられた第1遮蔽扉と、前記回収遮蔽室の中間遮蔽室側に設けられた第2遮蔽扉とを全閉し、
(E4)前記回収遮蔽室を前記中間遮蔽室から分離する。
従って、回収遮蔽室に格納された回収台車を、中間遮蔽室と遮蔽壁開口を通り抜け、スロープを介して、ペデスタル内と回収遮蔽室の間を往復動させることができる。
この図において、原子炉建屋1は、沸騰水型原子力プラントの建屋であり、2は原子炉圧力容器(RPV)、3は原子炉格納容器(PCV)、5は原子炉格納容器3の上蓋、6はドライウェル、7は圧力抑制室、9はシールドプラグ、10は原子炉建屋1の運転床である。
さらに、この図において、4は燃料プール、8は機器仮置きプール(DSピット)、11は原子炉ウエル、12は天井クレーン、13はペデスタル、13aはペデスタル13に設けられたペデスタル開口、14は原子炉圧力容器2を囲む生体遮蔽壁1aに設けられた既設の遮蔽壁開口(既設開口)、15は、既設開口14とペデスタル開口13aを連結するスロープ(又はレール)である。
図2(A)に示すように、既設開口14は、原子炉圧力容器2のペデスタル13に設けられたペデスタル開口13aに対向して位置しており、その間に、既設開口14とペデスタル開口13aを連結するスロープ15(レールとも呼ぶ)が設けられている。
また、生体遮蔽壁1aは、厚さT2のコンクリート壁であり、その内側に原子炉格納容器3(PCV)の外壁が近接して位置している。
下部水平部15aの内端は、ペデスタル開口13aの下端近傍であって、ペデスタル13の内面付近に位置する。
傾斜部15bは、この例では約15°(10〜20°)の勾配を有する。
上部水平部15cの外端は、既設開口14の中央付近であって、生体遮蔽壁1aより外側に位置する。
スロープ15の幅B2は、この例では約500mmであり、既設開口14の中心より下側に位置する。
本発明の廃棄物移送設備20は、ペデスタル開口13aと遮蔽壁開口(既設開口14)との間に設置されたスロープ15を用いてペデスタル内から生体遮蔽壁外まで廃棄物(燃料デブリ等)を移送する設備である。
すなわち中間遮蔽室22は、生体遮蔽壁1aの外面に図示しないシール材を介して密着して配置されている。また、中間遮蔽室22は、放射線を遮蔽できる遮蔽材によって内部を気密に保持できるように構成されている。
第1遮蔽扉23は、第1開口22aを開閉可能な気密ハッチである。
この例で、上部水平部24cの位置は、下部水平部24aより高く設定されている。なお本発明はこれに限定されず、必要により、上部水平部24cを下部水平部24aより低く設定してもよい。
ケーブル33は、牽引ワイヤと動力線を含んでいる。なお、ケーブル33は、信号線も含んでいることが好ましい。
巻取装置34は、牽引ワイヤを介して回収台車40をスロープ15に沿って牽引する。すなわち巻取装置34は、回収台車40がスロープ15やレール上を登る際に、ケーブル33により回収台車40を牽引可能であり、回収台車40を牽引してその移動を補助する。動力線は、回収台車40に必要な動力を供給する。
容器移載装置35は、回収容器Vを把持する容器把持装置35aと、容器把持装置35aを昇降させ移動する天井クレーン35bとを有し、回収容器Vを内部で移載する。
なお、回収遮蔽室30は、さらに、内部を照明し撮影する照明装置とカメラを有することが好ましい。
また、この例で、前方台車41は、廃棄物を収容する回収容器Vを収容し搬送可能に構成されている。また、後方台車42は、端子箱46を備える。端子箱46は、ケーブル33に含まれる動力線と信号線を、駆動車輪44及び自動操舵装置45の動力線と信号線に接続している。
本発明の廃棄物移送方法は、ペデスタル開口13aと遮蔽壁開口(既設開口14)との間に設置されたスロープ15を用いてペデスタル内から生体遮蔽壁外まで廃棄物を移送する方法である。
S1(準備工程)では、上述した中間遮蔽室22、回収遮蔽室30、及び回収台車40を準備する。
S2(ドッキング工程)では、図7(A)に示すように、回収台車40を格納した回収遮蔽室30を中間遮蔽室22に連結する。
このレール連結工程において、最初に、図7(B)に示すように、第2遮蔽扉31を開き、かつ第1遮蔽扉23を開く。
次いで、図7(C)に示すように、第2遮蔽扉31及び第1遮蔽扉23を通り抜けて回収遮蔽室内の回収レール32を前進させ、回収レール32の先端を中間レール24の後端に近接又は密着させる。
この廃棄物回収工程において、最初に、回収遮蔽室30において、空の回収容器Vを回収台車40に搭載する。次いで、中間遮蔽室22と遮蔽壁開口(既設開口14)を通り抜けて、回収台車40を、回収遮蔽室30からペデスタル開口13aまで搬入する。
ペデスタル開口13aにおいて、解体回収装置が解体し回収した廃棄物(燃料デブリ等)が回収容器Vに収容される。
次いで、回収遮蔽室30において、廃棄物を収容した回収容器Vを、回収台車40から保管位置に移載する。
この分離工程において、最初に、回収台車40を、回収遮蔽室内に収容する。次いで、回収遮蔽室内の回収レール32を後退させて、回収レール32を回収遮蔽室内に収容する。
次に、第1遮蔽扉23と第2遮蔽扉31を全閉する。次いで、回収遮蔽室30を中間遮蔽室22から分離する。
この搬送車両50により回収遮蔽室30を図示しない廃棄物処理室(例えば上述した運転床10に搬送し、回収容器Vを例えば燃料プール4の水中に保管する。
従って、回収遮蔽室30に格納された回収台車40を、中間遮蔽室22と遮蔽壁開口を通り抜け、スロープ15を介して、ペデスタル内と回収遮蔽室30の間を往復動させることができる。
2 原子炉圧力容器(RPV)、3 原子炉格納容器(PCV)、
4 燃料プール、5 原子炉格納容器の上蓋、6 ドライウェル、
7 圧力抑制室、8 機器仮置きプール(DSピット)、
9 シールドプラグ、10 原子炉建屋の運転床、
11 原子炉ウエル、12 天井クレーン、13 ペデスタル、
13a ペデスタル開口、14 遮蔽壁開口(既設開口)、
15 スロープ(レール)、15a 下部水平部、15b 傾斜部、
15c 上部水平部、20 廃棄物移送設備、22 中間遮蔽室、
22a 第1開口、22b 位置決め装置、23 第1遮蔽扉、
24 中間レール、24a 下部水平部、24b 中間傾斜部、
24c 上部水平部、30 回収遮蔽室、30a 第2開口、
31 第2遮蔽扉、32 回収レール、33 ケーブル、34 巻取装置、
35 容器移載装置、35a 容器把持装置、35b 天井クレーン、
40 回収台車、41 前方台車、42 後方台車、43 水平ピン、
44 駆動車輪、45 自動操舵装置、45a 距離センサ、
45b 自動操舵車輪、50 搬送車両
Claims (12)
- ペデスタル開口と遮蔽壁開口との間に設置されたスロープを用いてペデスタル内から生体遮蔽壁外まで廃棄物を移送する廃棄物移送設備であって、
前記遮蔽壁開口を有する生体遮蔽壁に、前記遮蔽壁開口を囲んで設置された気密の中間遮蔽室と、
前記中間遮蔽室に直列に連結可能かつ分離可能な気密の回収遮蔽室と、
前記回収遮蔽室に格納され、前記中間遮蔽室と前記遮蔽壁開口を通り抜け、前記スロープを介して、前記ペデスタル内と前記回収遮蔽室の間を往復動可能な回収台車と、を備えたことを特徴とする廃棄物移送設備。 - 前記中間遮蔽室は、回収遮蔽室側に設けられた第1遮蔽扉と、前記第1遮蔽扉の内側から前記スロープまで前記回収台車を案内する中間レールと、を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物移送設備。
- 前記回収遮蔽室は、中間遮蔽室側に設けられた第2遮蔽扉と、前記回収台車を内部から前記第2遮蔽扉及び前記第1遮蔽扉を通り抜けて前記中間レールまで案内する回収レールと、前記回収台車に一端が固定されたケーブルと、ケーブルを巻取り可能な巻取装置と、を有し、
前記回収レールは、その先端が前記第2遮蔽扉及び前記第1遮蔽扉を通り抜けて前記中間レールの後端に近接又は密着する位置まで水平移動する、ことを特徴とする請求項2に記載の廃棄物移送設備。 - 前記ケーブルは、牽引ワイヤと動力線を含んでおり、
前記巻取装置は、前記牽引ワイヤを介して前記回収台車を前記スロープに沿って牽引可能である、ことを特徴とする請求項3に記載の廃棄物移送設備。 - 前記回収台車は、廃棄物を収容する回収容器を搬送可能であり、
前記回収遮蔽室は、前記回収容器を内部で移載する容器移載装置を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の廃棄物移送設備。 - 前記回収台車は、前記スロープの幅方向に延びる水平ピンで互いに連結された前方台車と後方台車とを有し、
前記前方台車と前記後方台車は、それぞれ、自走可能な駆動車輪と、前記スロープに沿って操舵可能な自動操舵装置とを有する、ことを特徴とする請求項3に記載の廃棄物移送設備。 - 前記回収遮蔽室を搭載し搬送する搬送車両をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物移送設備。
- ペデスタル開口と遮蔽壁開口との間に設置されたスロープを用いてペデスタル内から生体遮蔽壁外まで廃棄物を移送する廃棄物移送方法であって、
(A)前記遮蔽壁開口を有する生体遮蔽壁に、前記遮蔽壁開口を囲んで設置された気密の中間遮蔽室と、
前記中間遮蔽室に直列に連結可能かつ分離可能な気密の回収遮蔽室と、
前記回収遮蔽室に格納され、前記中間遮蔽室と前記遮蔽壁開口を通り抜け、前記スロープを介して、前記ペデスタル内と前記回収遮蔽室の間を往復動可能な回収台車と、を準備する準備工程と、
(B)前記回収台車を格納した前記回収遮蔽室を前記中間遮蔽室に連結するドッキング工程と、
(C)前記回収遮蔽室内の回収レールを前記中間遮蔽室内の中間レールに連結するレール連結工程と、
(D)前記回収台車を、前記中間遮蔽室と前記遮蔽壁開口を通り抜け、前記スロープを介して、前記ペデスタル内と前記回収遮蔽室の間を往復動させる廃棄物回収工程と、を有することを特徴とする廃棄物移送方法。 - 前記レール連結工程において、
(C1)前記回収遮蔽室の中間遮蔽室側に設けられた第2遮蔽扉を開き、
(C2)前記中間遮蔽室の回収遮蔽室側に設けられた第1遮蔽扉を開き、
(C3)前記第2遮蔽扉及び前記第1遮蔽扉を通り抜けて前記回収遮蔽室内の回収レールを前進させ、前記回収レールの先端を前記中間レールの後端に近接又は密着させる、ことを特徴とする請求項8に記載の廃棄物移送方法。 - 前記廃棄物回収工程において、
(D1)前記回収遮蔽室において、空の回収容器を前記回収台車に搭載し、
(D2)前記中間遮蔽室と前記遮蔽壁開口を通り抜けて、前記回収台車を、前記回収遮蔽室から前記ペデスタル開口まで搬入し、
(D3)前記遮蔽壁開口と前記中間遮蔽室を通り抜けて、前記回収台車を、前記ペデスタル開口から前記回収遮蔽室まで搬出し、
(D4)前記回収遮蔽室において、廃棄物を収容した前記回収容器を、前記回収台車から保管位置に移載する、ことを特徴とする請求項9に記載の廃棄物移送方法。 - (E)前記回収台車を格納した前記回収遮蔽室を前記中間遮蔽室から分離する分離工程と、
(F)分離した前記回収遮蔽室を搬送車両により搬送する搬送工程と、を有する、ことを特徴とする請求項8に記載の廃棄物移送方法。 - 前記分離工程において、
(E1)前記回収台車を、前記回収遮蔽室内に収容し、
(E2)前記回収遮蔽室内の回収レールを後退させて、前記回収レールを前記回収遮蔽室内に収容し、
(E3)前記中間遮蔽室の回収遮蔽室側に設けられた第1遮蔽扉と、前記回収遮蔽室の中間遮蔽室側に設けられた第2遮蔽扉とを全閉し、
(E4)前記回収遮蔽室を前記中間遮蔽室から分離する、ことを特徴とする請求項11に記載の廃棄物移送方法。
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