JP2016200138A - 燃料供給装置 - Google Patents

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真 鴻巣
誠一 北村
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誠一 北村
聯蔵 神田
Renzo Kanda
聯蔵 神田
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Abstract

【課題】往復式ポンプから吐出される燃料の供給量を内燃機関の負荷に応じて調整することができる燃料供給装置を提供する。【解決手段】リニアアクチュエータと、リニアアクチュエータによって駆動され軸方向に往復する昇圧用ピストンを有し、昇圧用ピストンが軸方向の第1の方向に移動したときに燃料を吸入し、昇圧用ピストンが軸方向の第2の方向に移動したときに燃料を昇圧して吐出する往復式ポンプと、リニアアクチュエータの駆動を制御するコントローラと、を備える燃料供給装置である。コントローラは、リニアアクチュエータにより昇圧用ピストンのストローク長を内燃機関の負荷に応じて調整することで、昇圧用シリンダから吐出される燃料の容量を調整する。【選択図】 図2

Description

本発明は、ディーゼルエンジン等の内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置に関する。
従来の船舶においては、低速での出力が可能であり、プロペラに直結して駆動することができる、2ストロークサイクルの低速ディーゼルエンジンが用いられている。
近年、低速ディーゼルエンジンの燃料として、NO、SO排出量の少ない天然ガスが注目されている。低速ディーゼルエンジンの燃焼室に高圧の天然ガスを燃料として噴射して燃焼させることで、高熱効率で出力が得られる。
例えばクランク軸を用いて回転運動を往復運動に変えることで、往復式ポンプを駆動することが行われている。クランク軸を用いて往復式ポンプのピストンを駆動する場合、ピストンストロークがクランク軸によって定まるため、ピストンストロークを自由に調整することができない。また、複数の往復式ポンプを同一のクランク軸によって駆動する場合、往復式ポンプのそれぞれを独立して制御することができなかった。
一方、特許文献1には、液体の燃料を、往復式ポンプを用いて昇圧してエンジンに供給する装置が記載されている。特許文献1の装置では、往復式ポンプのピストンを左右方向に駆動しており、ピストンを駆動するリニアアクチュエータとして、「線形油圧モータ」(油圧シリンダユニット)が用いられている。特許文献1では、油圧シリンダユニットへ油圧ポンプから供給する作動油の方向を方向切替弁で切り替えることにより、往復式ポンプのピストンの移動方向を切り替えている。油圧シリンダユニットを用いる場合、クランク軸を用いる場合よりも、低速で往復式ポンプを駆動することができる。また、ピストンが一定の速度で移動するようにピストン行程を制御することができるという利点がある。
特表2005−504927号公報
ところで、クランク軸駆動の往復式ポンプを用いて内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置では、内燃機関の負荷に応じて燃料の供給量を調整する場合、往復式ポンプの往復周期を変更する必要がある。しかし、往復式ポンプの往復周期を変更すると、燃料の圧力や流量が往復周期に応じて変動し、最適な流量を実現することが困難な場合があり特に低出力時が困難である。
クランク軸駆動往復ポンプの場合、荷重が一方向であり特に接合棒のシリンダ側軸受への潤滑条件は低回転時、非常に厳しい状態になり軸受の異常摩耗、焼付け発展する可能性が高い。従ってクランク軸駆動往復式ポンプの場合、低容量が必要な場合は、ポンプ吐出量を適時多くし、必要量に対する余分な量はバイパスして対応しなければならない。このためこれが動力損失となっていた。
そこで、本発明は、往復式ポンプの往復周期を変更しなくても往復式ポンプから吐出される燃料の供給量を任意に調整することができる燃料供給装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、内燃機関の燃焼室内へ燃料を供給する燃料供給装置であって、リニアアクチュエータと、前記リニアアクチュエータによって駆動され軸方向に往復する昇圧用ピストンを有し、前記昇圧用ピストンが軸方向の第1の方向に移動したときに前記燃料を吸入し、前記昇圧用ピストンが軸方向の第2の方向に移動したときに前記燃料を昇圧して吐出する往復式ポンプと、前記リニアアクチュエータの駆動を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記リニアアクチュエータにより前記昇圧用ピストンのストローク長を前記内燃機関の負荷に応じて調整することで、前記昇圧用シリンダから吐出される燃料の容量を調整することを特徴とする。
本発明の第2の態様は、内燃機関の燃焼室内へ燃料を供給する燃料供給装置であって、低圧の燃料が供給される低圧燃料供給管と、前記燃焼室内へ供給される高圧の燃料が供給される高圧燃料供給管と、前記低圧燃料供給管と前記高圧燃料供給管との間に設けられ、前記低圧燃料供給管内の燃料を昇圧してそれぞれ前記高圧燃料供給管に供給する複数の燃料供給部と、前記複数の燃料供給部を制御する制御部と、を備え、前記燃料供給部のそれぞれは、リニアアクチュエータと、前記リニアアクチュエータによって駆動され軸方向に往復する昇圧用ピストンを有し、前記昇圧用ピストンが軸方向の第1の方向に移動したときに前記燃料を吸入し、前記昇圧用ピストンが軸方向の第2の方向に移動したときに前記燃料を昇圧して吐出する往復式ポンプと、前記リニアアクチュエータの駆動を制御するコントローラと、を備え、前記制御部は、前記コントローラのそれぞれを制御して、前記リニアアクチュエータのそれぞれにより前記昇圧用ピストンのそれぞれのストローク長を調整することで、前記昇圧用シリンダのそれぞれから吐出される燃料の容量の合計を調整することを特徴とする。
前記昇圧用ピストンの少なくとも1つのストローク長は、他の昇圧用ピストンのストローク長と異なるように調整されてもよい。
前記制御部は、前記昇圧用ピストンの速度および前記ストローク長を調整することで、前記昇圧用シリンダから燃料が吐出される時間長さあるいはタイミングを調整してもよい。
前記ストローク長は、前記昇圧用シリンダ内の容積が最小となる前記昇圧用ピストンの位置を基準として設定されることが好ましい。
前記ストローク長は、前記内燃機関が必要とする燃料の量に応じた長さとなるように調整されることが好ましい。
前記リニアアクチュエータは、油圧シリンダユニットであって、作動油を収容する作動油収容空間を有し、軸方向が前記昇圧用ピストンの軸方向と一致するように配置された油圧シリンダと、前記油圧シリンダ内で軸方向に移動可能に設けられ、前記作動油収容空間を第1チャンバと第2チャンバとに区画する油圧ピストンと、前記油圧ピストンと前記昇圧用ピストンとを連結するピストンロッドと、前記第1チャンバに作動油を供給することで前記油圧ピストンを軸方向の第1の方向に移動させ、前記第2チャンバに作動油を供給することで前記油圧ピストンを軸方向の第2の方向に移動させる油圧ポンプと、前記油圧ピストンが軸方向に往復するように前記油圧ポンプを駆動する電動モータとを備え、前記コントローラは、前記電動モータを制御することで前記油圧ピストンの前記油圧シリンダ内での移動を制御することが好ましい。
前記油圧シリンダユニットは、一端が前記油圧ポンプと接続され、他端が前記第1チャンバと接続され、前記油圧ポンプから吐出される全ての作動油を前記第1チャンバに供給し、前記第1チャンバから排出される全ての作動油を前記油圧ポンプに戻す密閉された第1の油圧配管と、一端が前記油圧ポンプと接続され、他端が前記第2チャンバと接続され、前記油圧ポンプから吐出される全ての作動油を前記第2チャンバに供給し、前記第2チャンバから排出される全ての作動油を前記油圧ポンプに戻す密閉された第2の油圧配管と、
をさらに備えることが好ましい。
前記昇圧用ピストンの位置を検出する位置センサをさらに有することが好ましい。
また、前記リニアアクチュエータは、電動シリンダユニットであってもよい。
電動シリンダユニットは、電動モータと、前記電動モータの動力により回転するボールナットと、前記ボールナットが螺合し、軸方向が前記昇圧用ピストンの軸方向と一致した状態で前記昇圧用ピストンと連結され、前記ボールナットの回転により軸方向に移動するボールねじと、を備え、前記コントローラは、前記電動モータを制御することで前記ボールねじの軸方向の移動を制御することが好ましい。
本発明によれば、コントローラによってリニアアクチュエータを制御して、昇圧用ピストンのストローク長を調整することで、昇圧用シリンダから吐出される燃料の容量を内燃機関の負荷に応じて調整することができる。
本実施形態の燃料ガス供給装置の概略の構成図である。 燃料吸引時のリニアアクチュエータ30および往復式ポンプ50の断面図である。 燃料吐出時のリニアアクチュエータ30および往復式ポンプ50の断面図である。 電動シリンダユニットをリニアアクチュエータ30として用いた燃料供給部を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る燃料供給装置を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の燃料供給装置10は、液体燃料を昇圧・加熱し、内燃機関90の燃焼室内へ高圧で噴射して供給する装置である。内燃機関90はシリンダ内の燃焼室で燃料を燃焼させ、その熱エネルギーによって仕事をする原動機であり、例えばレシプロエンジン、ガスタービンである。特に、燃料を圧縮着火させるディーゼルエンジンを内燃機関90として用いることが好ましい。以下の実施形態では、内燃機関90として船舶に搭載されるディーゼルエンジンを用いる場合について説明するが、本発明は船舶以外のディーゼルエンジンへの燃料供給装置に適用することもできる。
燃料供給装置10は、図1に示すように、液体燃料タンク11と、低圧燃料供給管12と、複数の燃料供給部20A、20B、20Cと、高圧燃料供給管13と、熱交換器14と、高温燃料供給管15と、調圧弁16と、圧力計17と、制御部80と、を備える。燃料供給装置10のこれらの構成要素は全て船舶に搭載される。
液体燃料タンク11は、内燃機関90に供給される燃料を液体の状態で貯留する。液体燃料タンク11に貯留される液体燃料として、例えば、液化メタン、液化エタン、液化プロパン等を用いることができる。液体燃料タンク11は、低圧燃料供給管12と接続されており、低圧燃料供給管12を介して液体燃料を燃料供給部20A、20B、20Cに供給する。
燃料供給部20A、20B、20Cとの接続部における低圧燃料供給管12内の液体燃料の圧力は、液体燃料タンク11内の液体燃料の温度、液面高さ等に応じた圧力となっている。この圧力を高め有効吸込みヘッド(NPSH:Net Positive Suction Head)を確保し、燃料供給部20A、20B,20Cに液体燃料を供給しやすくするために、液体燃料タンク11は、燃料供給部20A、20B、20Cよりも高い位置に配置されている。
なお、液体燃料タンク11が高い位置に配置できない場合は、液体燃料タンク11に液体燃料を供給するブースターポンプにより液体燃料タンク11内の液体燃料の圧力を高めることで、有効吸込ヘッドを確保してもよい。
燃料供給部20A、20B、20Cは、低圧燃料供給管12と高圧燃料供給管13との間に並列に設けられている。燃料供給部20A、20B、20Cは、それぞれ、コントローラ21と、リニアアクチュエータ30と、往復式ポンプ50とを備える。
往復式ポンプ50は、低圧燃料供給管12から供給される液体燃料を昇圧し、高圧燃料供給管13を介して熱交換器14に供給する。低圧燃料管12および高圧燃料供給管13は、燃料供給部20A、20B、20Cから着脱可能である。
リニアアクチュエータ30は往復式ポンプ50のピストンを駆動するものである。リニアアクチュエータ30を用いることで、クランク軸を用いる場合よりも往復式ポンプ50のピストンを低速で駆動することや、ピストン行程において往復式ポンプの液流入始め、液昇圧始め、液昇圧終了時以外は、ピストンが一定の速度で移動するように駆動制御することができる。リニアアクチュエータ30として、例えば、油圧シリンダユニット、電動シリンダユニット等を用いることができる。本実施形態では、リニアアクチュエータ30として油圧シリンダユニットを用いる場合について説明する。
コントローラ21は、制御部80から入力される制御信号により制御され、リニアアクチュエータ30を制御する。また、コントローラ21には、後述するように、往復式ポンプ50のピストンの位置を示す位置信号が入力される。コントローラ21は、位置信号に応じて往復式ポンプ50の吐出量が調節されるようにリニアアクチュエータ30を位置制御する。
なお、図1においては、3つの燃料供給部20A、20B、20Cが低圧燃料供給管12と高圧燃料供給管13との間に並列に設けられているが、燃料供給部の数はこれに限られず、供給する燃料の量に応じて任意に変更することができる。
熱交換器14は、入口側が高圧燃料供給管13と接続され、出口側が高温燃料供給管15と接続されている。熱交換器14は、高圧燃料供給管13を介して供給される昇圧後の液体燃料を加熱する。液体燃料を加熱する熱源として、例えば、液体燃料タンク11で発生するボイルオフガスの燃焼熱を用いることができる。例えば、ボイルオフガスの燃焼熱で加熱した温水との熱交換により液体燃料を加熱してもよい。
高温燃料供給管15には、調圧弁16が設けられており、高温燃料供給管15の一端は熱交換器14と、他端は内燃機関90の燃焼室と接続されている。熱交換器14で加熱後の液体燃料は、調圧弁16により内燃機関90が必要とする所定の範囲の圧力に調圧された後、高温燃料供給管15を介して内燃機関90の燃焼室に供給される。調圧弁16は制御部80により制御される。
ここで、内燃機関90が必要とする所定の範囲の圧力は、内燃機関90の種類や性能に応じて異なる。内燃機関90が船舶用の2ストロークサイクルの低速ディーゼルエンジンであれば、所定の範囲の圧力は、例えば5〜100MPa、好ましくは20〜70MPaであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、高温燃料供給管15には、圧力計17が設けられている。圧力計17は高温燃料供給管15内の圧力を計測し、計測信号を制御部80に出力する。
制御部80には、内燃機関90から内燃機関90の負荷を示す信号が入力される。内燃機関90の負荷を示す信号は、例えば、回転数を示す信号である。
制御部80は、燃料供給部20A、20B、20Cに制御信号を出力することで、往復式ポンプ50の吐出量を調整する。往復式ポンプ50の吐出量は、高温燃料供給管15内の圧力が、必要とされる内燃機関90の負荷に応じた圧力となるように調整される。
なお、内燃機関90により駆動される推進用プロペラ(図示せず)の回転数を計測し、回転数に応じて高温燃料供給管15内の圧力を調整してもよい。
液体燃料タンク11、低圧燃料供給管12、リニアアクチュエータ30、往復式ポンプ50、高圧燃料供給管13、熱交換器14、高温燃料供給管15、調圧弁16、圧力計17は、危険区域に配置される。一方、コントローラ21および制御部80は、一般に非防爆対応品であるが、防爆対応ができていない場合には、危険区域から防爆隔壁により隔離された非危険区域に配置するか、危険区域から十分に距離を隔てた非防爆区域に配置しなければならない。
次に、図2、図3を用いて、電動モータにサーボモータを使用したリニアアクチュエータ30および往復式ポンプ50の具体的な構成について詳細に説明する。なお、以下の説明では、リニアアクチュエータ30として油圧シリンダユニットを用いる場合について説明するが、リニアアクチュエータ30は油圧シリンダユニットに限られるものではない。
図2、図3において、上下方向は鉛直方向と一致し、左右方向は水平方向と一致する。
以下の説明では、鉛直方向の上方向を「上方」、上方の部分を「上部」、鉛直方向の下方を「下方」、下方向の部分を「下部」という。なお、以下の説明では、軸方向が鉛直方向となるように配置されたリニアアクチュエータ30および往復式ポンプ50について説明するが、本発明はこれに限らず、軸方向が水平方向となる場合や角度を持たせた方向となるように配置されたリニアアクチュエータ30および往復式ポンプ50を用いてもよい。
本実施形態においては、リニアアクチュエータ30および往復式ポンプ50が軸方向を鉛直方向に向けて配置される。なお、図2、図3においては、リニアアクチュエータ30の下方に往復式ポンプ50が配置される例について説明するが、リニアアクチュエータ30の上方に往復式ポンプ50が配置されてもよい。
〔油圧シリンダユニット〕
図2、図3に示すように、油圧シリンダユニット(リニアアクチュエータ30)は、電動モータ31、油圧ポンプ32、第1の油圧配管33、第2の油圧配管34、固定部40、油圧シリンダ41、油圧ピストン42、等を備える。
油圧シリンダユニットは、架台100の天板101に設けられている。天板101は脚102により支持されており、脚102は船体の甲板や内底板等の構造体に固定される。
電動モータ31は天板101の上部に設けられている。電動モータ31はコントローラ21によって制御され、油圧ポンプ23を駆動する。電動モータ31には、例えばインバータモータ又はサーボモータが用いられる。
油圧ポンプ32は天板101の上部に設けられている。油圧ポンプ32は電動モータ31により駆動され、油圧シリンダ41内に作動油を供給することで油圧ピストン42を鉛直方向に移動させる。作動油としては、石油系作動油、合成系作動油、水成形作動油等から任意の作動油を採用することができる。
油圧ポンプ32は第1の油圧配管33および第2の油圧配管34と接続されている。油圧ポンプ32は電動モータ31によって駆動される。
電動モータ31がサーボモータである場合、電動モータ31の正逆の回転方向に応じて油圧ポンプ32から作動油が吐出される方向が切り替わる。例えば、電動モータ31の正回転時には、油圧ポンプ32は第1の油圧配管33内の作動油を吸引し、吸引した作動油を第2の油圧配管34側へ吐出する。また、電動モータ31の逆回転時には、油圧ポンプ32は第2の油圧配管34内の作動油を吸引し、吸引した作動油を第1の油圧配管33側へ吐出する。この場合、第1の油圧配管33および第2の油圧配管34に方向切替弁は不要である。
一方、電動モータ31がインバータモータである場合、作動油が流れる方向は、第1の油圧配管33および第2の油圧配管34に設けられる方向切替弁(図示せず)によって変更する。
なお、第1の油圧配管33および第2の油圧配管34内の作動油の流量、圧力は、油圧ポンプ32の吐出量によって決定される。電動モータ31がサーボモータである場合、電動モータ31がインバータモータである場合のいずれの場合も、作動油の流量、圧力は電動モータ31の回転数によって調整することができる。
固定部40は天板101に設けられた開口101a内に配置された状態で天板101に固定されている。固定部40の上部には油圧シリンダ41が固定され、固定部40の下部には往復式ポンプ50が固定されている。固定部40は中空の筒状であり、内部に空洞部48が設けられている。
油圧シリンダ41は、作動油を収容する作動油収容空間43を有し、軸方向が鉛直方向となるように天板101の上面に載置される。また、油圧シリンダ41の側壁には、作動油収容空間43の上端部に通じる上側貫通孔44、および、作動油収容空間43の下端部に通じる下側貫通孔45が設けられている。上側貫通孔44の外側開口部は第1の油圧配管33と接続されており、下側貫通孔45の外側開口部は第2の油圧配管34と接続されている。
油圧ピストン42には、ピストンリング42bが設けられている。油圧ピストン42は、ピストンリング42bを油圧シリンダ41の作動油収容空間43の内壁面と接触させながら鉛直方向に移動可能に作動油収容空間43内に収容されているライダーリング42aは油圧ピストン42が鉛直方向に移動するときの水平方向の振れを補正する役割を果たす。ピストンリング42bは油圧ピストン42と作動油収容空間43の内壁面との隙間を塞ぐ役割を果たす。
油圧ピストン42は作動油収容空間43を油圧ピストン42よりも上側の上側チャンバ43aと油圧ピストン42よりも下側の下側チャンバ43bとに区画する。
油圧ピストン42はダブルロッド型であり、油圧シリンダ41の上部および下部から外部へ突出するピストンロッド47を有している。ピストンロッド47は油圧ピストン42とともに上下動する。油圧ピストン42がダブルロッド型であるため、油圧ピストン42が上昇したときの上側チャンバ43aの容積の減少量と下側チャンバ43bの容積の増加量とが等しい。油圧ピストン42はシングルロッド型であっても良い。ただし、この場合は移動する作動油の量が変化することによる圧力変動が生じるので脈動防止タンクを設けるのが望ましい。
油圧シリンダ41のピストンロッド47が貫通する部分には、ブッシュ46が設けられている。ブッシュ46内にはオイルシールが組み込まれている。ブッシュ46はピストンロッド47を上下動可能に支持するとともに、作動油収容空間43から作動油が漏出することを防いでいる。
空洞部48内には、ピストンロッド47の下端部と、往復式ポンプ50の昇圧用ピストン52の上端部とを連結する連結部49が設けられている。連結部49はピストンロッド47の上下動に伴い、空洞部48内で上下動する。尚、連結部49は、油圧シリンダのピストンロッド47と往復式ポンプ50のピストン52の軸芯ズレ調整機能を持っている。
空洞部48には、往復式ポンプ50からのガス漏れ防止の観点から外部から室温の窒素ガスが供給されている。窒素ガスは往復式ポンプ50のロッドパッキン部57に供給してもよい。空洞部48が設けられることで、往復式ポンプ50内の低温熱源(液体燃料)への熱伝導が抑制され、ピストンロッド47を介して作動油収容空間43内の高温熱源(作動油)が冷却されるのを防ぐことができる。なお、防爆形ヒータや吸熱フィンを設けることで高温熱源が冷却されることを防いでもよい。
〔往復式ポンプ〕
往復式ポンプ50として、例えば特許第5519857号に記載されているのと同様の構造を有する往復式ポンプを用いることができる。
具体的には、往復式ポンプ50は、昇圧用シリンダ51と、昇圧用ピストン52と、シリンダライナ53と、カバー54と、弁箱60と、等を有する。
昇圧用シリンダ51の上端部は固定部40の下端部に固定されている。昇圧用シリンダ51の側壁は架台100の脚102に固定されている。昇圧用シリンダ51の上側部分にはロッドパッキン部57が設けられている。
昇圧用シリンダ51は内部に昇圧用ピストン52、シリンダライナ53、および弁箱60を収容する空間を有し、昇圧シリンダ51の下端部にはカバー54が固定されている。カバー54によってシリンダライナ53および弁箱60は昇圧用シリンダ51内で固定されている。
昇圧用シリンダ51の側壁には、内部に弁箱60が固定される高さの位置に、吸入口55が設けられている。吸入口55は低圧燃料供給管12と接続されている。
カバー54には、鉛直方向に貫通する吐出口56が設けられている。吐出口56は高圧燃料供給管13と接続されている。
ここで、弁箱60が昇圧用ピストン52よりも下方に設けられており、昇圧用ピストン52を鉛直上方に移動したときに昇圧用シリンダ51の内部であって昇圧用ピストン52の下部に燃料を吸入するため、往復式ポンプ50の吸入口55をより低い位置に配置することができる。吸入口55との接続部における低圧燃料供給管12内の液体燃料の圧力は、液体燃料タンク11内の液体燃料の液面の高さと吸入口55の高さとの差に比例する圧力となる。このため、吸入口55をより低い位置に配置することで、吸入口55との接続部における低圧燃料供給管12内の液体燃料の圧力を高めることができる。これにより、吸入口55から昇圧用シリンダ51内への燃料の供給を容易にすることができる。
昇圧用ピストン52の上端部は、連結部49によってピストンロッド47の下端部と連結されており、昇圧用ピストン52はピストンロッド47と連動して上下動する。
また、昇圧用ピストン52の上端部には、位置センサが設けられる。位置センサは、昇圧用ピストン52の鉛直方向の位置を検出し、位置信号をコントローラ21に出力する。なお、位置信号を用いて、昇圧用ピストン52の変位を時間微分することにより、昇圧用ピストン52の速度を求めることができる。すなわち、位置センサを速度センサとしても用いることができる。
なお、位置センサを油圧シリンダ41に取り付けてもよい。
位置センサとして、例えば、磁歪式位置センサ70や超音波センサを用いることができる。ここでは磁歪式位置センサを使用した場合について説明する。
具体的には、磁歪式位置センサ70は、センサプローブ71(磁歪線)と、環状マグネット72と、検出器73とを有する。センサプローブ71は空洞部48内に鉛直方向に設けられる。環状マグネット72は中央にセンサプローブ71が挿入された状態で、センサプローブ71に沿って昇圧用ピストン52とともに上下動するように昇圧用ピストン52の上端部に取り付けられる。センサプローブ71の一端にはセンサプローブ71に生じる歪みを検出する検出器73が設けられている。センサプローブ71に電流パルス信号を与えると、センサプローブ71を中心とする円周方向の磁場が生じる。センサプローブ71のマグネット72と同じ高さの位置では、センサプロ−ブ71の軸方向に磁場が与えられるため、軸方向に対して斜め方向の合成磁場が生じる。これにより、センサプローブ71に局部的なねじり歪みが生じる。検出器73はこのねじり歪みを検出することで、マグネット72の高さ方向の位置を検出し、昇圧用ピストン52の高さ方向の位置を示す位置信号をコントローラ21に出力する。
昇圧用ピストン52の下部にはライダーリング52aおよびピストンリング52bが設けられている。昇圧用ピストン52はライダーリング52aおよびピストンリング52bをシリンダライナ53の内壁面と接触させながら鉛直方向に移動可能にシリンダライナ53内に収納されている。ロッドパッキン部57にもライダーリング51aが装備されている。これらのライダーリング51a、52aは、昇圧用ピストン52が鉛直方向に移動するときの水平方向の振れを補正する役割を果たす。ピストンリング52bは昇圧用ピストン52とシリンダライナ53の内壁面との隙間を塞ぎ、先端の昇圧された液体燃料の圧力を封止する役割を果たす。
弁箱60は昇圧用シリンダ51内でシリンダライナ53の下部に固定されている。弁箱60には、吐出流路61、吐出用弁体62、吸入流路64、吸入用弁体65、等が設けられている。
吐出流路61は弁箱60を鉛直方向に貫通するように設けられている。吐出流路61の内部には、吐出用弁体62が鉛直方向に移動可能に収容されている。吐出流路61の上端部側は内径が吐出用弁体62の外径よりも小さい細径部となっている。細径部の下側開口は、吐出用弁体62が配置される弁座63となっている。吐出用弁体62および弁座63により吐出弁が構成される。
吐出流路61の弁箱60の下側の開口はカバー54の吐出口56と対向する位置に設けられている。
吸入流路64は弁箱60の外側壁から弁箱60の上面であって昇圧用ピストン52の位置に連通する位置に設けられている。吸入流路64の弁箱60の外側壁側の開口は昇圧用シリンダ51の吸入口55と対向する位置に設けられている。
吸入流路64の弁箱60の上面側の開口の外周部は吸入用弁体65用の弁座66となっており、弁座66の上部に吸入用弁体65が鉛直方向に移動可能に設けられている。吸入用弁体65および弁座66により吸入弁が構成される。
ロッドパッキン部57は、空洞部48に接続されており、液体燃料が気化したガスを外気へ漏洩させないようシールリングを装備してシールしている。ピストンリング52bによりシールできず漏洩した液体燃料は低圧下で気化し、このロッドパッキン部57でシールされる。液体燃料が気化したガスの外部への漏洩を防止するため、空洞部48に窒素ガスを供給する代わりにこのロッドパッキン部57へ供給してもよい。
〔リニアアクチュエータおよび往復式ポンプの動作〕
次に、電動モータにサーボモータを使用したリニアアクチュエータ30および往復式ポンプ50の動作について説明する。
まず、電動モータ31により油圧ポンプ32を駆動し、図2に示すように、上側チャンバ43a内の作動油を上側貫通孔44から排出し、第1の油圧配管33、第2の油圧配管34を経て下側貫通孔45から下側チャンバ43bへ供給する。すると、下側チャンバ43bの容積が大きくなり、上側チャンバ43aの容積が小さくなるように、油圧ピストン42が作動油収容空間43内で上昇する。なお、第1の油圧配管33および第2の油圧配管は分岐等を有さないため、上側チャンバ43aから流出した作動油は全て下側チャンバ43bへ供給される。
油圧ピストン42が上昇すると、連結部49でピストンロッド47の下端部と連結されている昇圧用ピストン52がシリンダライナ53内で上昇する。すると、吸入用弁体65が弁座66から離れて上昇し、吸入口55から供給される液体燃料が吸入流路64を通ってシリンダライナ53の内部であって昇圧用ピストン52の下部の空間に流入する。このとき、吐出用弁体62は弁座63を塞いだ状態である。
次に、コントローラ21により電動モータ31の回転方向を切り替え、油圧ポンプ32を図2とは反対方向に駆動し、図3に示すように、下側チャンバ43b内の作動油を下側貫通孔45から排出し、第2の油圧配管34、第1の油圧配管33を経て上側貫通孔44から上側チャンバ43aへ供給する。すると、下側チャンバ43bの容積が小さくなり、上側チャンバ43aの容積が大きくなるように、油圧ピストン42が作動油収容空間43内で下降する。なお、第1の油圧配管33および第2の油圧配管は分岐等を有さないため、下側チャンバ43bから流出した作動油は全て上側チャンバ43aへ供給される。
油圧ピストン42が下降すると、連結部49でピストンロッド47の下端部と連結されている昇圧用ピストン52がシリンダライナ53内で下降する。すると、シリンダライナ53の内部であって昇圧用ピストン52の下部の空間に吸入された液体燃料が吐出用弁体62を押し下げて弁座63から離し、吸入流路64を通って吐出口56から排出される。このとき、吸入用弁体65は弁座66を塞いだ状態である。
このように、電動モータ31の回転方向を切り替え、油圧ポンプ32の駆動方向を切り替えることで、上側チャンバ43aと下側チャンバ43bとの間で作動油を交互に行き来させ、油圧ピストン42および昇圧用ピストン52を鉛直方向に往復移動させ、吸入口55から吸入した液体燃料を昇圧して吐出口56から吐出することができる。
なお、電動モータにインバータモータを使用したリニアアクチュエータ30の場合は、方向切替弁により作動油の流れ方向を切り替えることで上側チャンバ43aと下側チャンバ43bとの間で作動油を交互に行き来させ、油圧ピストン42および昇圧用ピストン52を鉛直方向に往復移動させ、吸入口55から吸入した液体燃料を昇圧して吐出口56から吐出することができる。
本実施形態においては、コントローラ21によってリニアアクチュエータ30を制御して、昇圧用ピストン52のストローク長を調整することで、昇圧用シリンダ51から吐出される燃料の吐出量を調整することができる。ここで、昇圧用シリンダ51から吐出される燃料の吐出量は、昇圧用ピストン52の断面積と速度の積となる。このため、リニアアクチュエータ30によって昇圧用ピストン52の速度を調整することで、昇圧用シリンダ51から吐出される燃料の吐出量を調整することができる。例えば、内燃機関90が必要とする燃料の量(燃料需要)に応じて吐出量を調節することができる。
例えば、港湾内等で船速が遅く、低負荷である場合には、内燃機関90の回転数を小さく(例えば60rpmに)する。このとき、圧力計17により計測される圧力が比較的低圧(例えば20MPa)となるように、昇圧用シリンダ51から吐出される燃料の吐出量を調整する。
一方、例えば、外洋等で船速が速く、高負荷である場合には、内燃機関90の回転数を多く(例えば120rpmに)する。このとき、圧力計17により計測される圧力が比較的高圧(例えば70MPa)となるように、昇圧用シリンダ51から吐出される燃料の吐出量を調整する。
上記以外の場合でも、負荷に応じて内燃機関90の回転数を調節するために、圧力計17により計測される圧力が所望の回転数に応じた圧力となるように、昇圧用シリンダ51から吐出される燃料の吐出量を調整する。
吐出量を調節するには、例えば、昇圧用ピストン52の往復のサイクルの時間長さ、タイミングあるいはストローク長を調節する方法がある。例えば、昇圧用ピストン52のストローク長を2倍にすることで、往復式ポンプ50からの1サイクル当たりの燃料の吐出量を2倍にすることができる。
ここで、ストロークは、昇圧用ピストン52が上下方向に往復するときの最下点から最上点までの高さである。ストロークはシリンダライナ53内における昇圧用ピストン52の最下部の位置を基準として設定される。昇圧用ピストン52の最下部の位置は、シリンダライナ53の内部であって昇圧用ピストン52の下部の空間の容積が最小となる位置である。この位置を基準としてストロークを調整することで、ストロークをどのように設定しても、往復式ポンプ50内の液体燃料は各サイクルで全て吐出されることとなる。
また、昇圧用ピストン52の速度およびストローク長を調整することで、昇圧用シリンダ51から燃料が吐出される時間長さあるいはタイミングを調整することができる。例えば、昇圧用ピストン52の速度を一定としたままストローク長を2倍にすることで、往復式ポンプ50からの単位時間当たりの燃料の吐出量を一定としたまま、吐出時間を2倍にすることができる。
また、吸入および吐出を1サイクルとするとき、吐出時間と吸入時間との比を調整することで、1サイクルの時間を一定としたままで吐出量を調節することができる。
また、複数の燃料供給部20A、20B、20Cは独立して制御可能であるため、内燃機関90の燃料需要に応じて運転稼動する燃料供給部の数を変更することもできる。
また、複数の燃料供給部20A、20B、20Cは独立して制御可能であるため、各燃料供給部20A、20B、20Cから高圧燃料供給管13に吐出される液体燃料の圧力の合計値が一定となるように、各昇圧用ピストン52の速度や位置を調節することができる。例えば、2つの燃料供給部20A、20Bを用いる場合、燃料供給部20Aから高圧燃料供給管13に吐出される液体燃料の圧力の増加量と、燃料供給部20Bから高圧燃料供給管13に吐出される液体燃料の圧力の減少量とが同一となるようにそれぞれの昇圧用ピストン52の速度を調節することで、圧燃料供給管13に吐出される液体燃料の圧力を一定とし、脈動を防止することができる。
また、昇圧用ピストン52の鉛直方向の位置を検出する位置センサを設けることで、確実に昇圧用ピストン52の速度や位置を調節することができる。
また、本実施形態においては、油圧ピストン42および昇圧用ピストン52を鉛直方向に移動させるため、反作用として油圧シリンダ41および昇圧用シリンダ51もまた鉛直方向の力を受ける。このため、油圧ピストン42および昇圧用ピストン52を駆動しても、油圧シリンダ41および昇圧用シリンダ51の設置場所には水平方向に作用する力が働かないため、油圧シリンダ41および昇圧用シリンダ51を容易に固定することができる。また、油圧シリンダ41および昇圧用シリンダ51の設置に必要な床面積を小さくすることができる。
また、油圧ピストン42および昇圧用ピストン52を鉛直方向に移動させるため、ピストンリング42b、52b、ライダーリング51a、52aが局所的に摩耗することがない。
また、サーボモータを用いる場合、油圧シリンダ41内へ供給する作動油の流れ方向を油圧ポンプ32の正逆回転方向によって切り替えることで油圧ピストン42の移動方向を切り替えることができる。この場合は、作動油の流れ方向を方向切替弁で切り替えないため、油圧ポンプ32を定格回転数で運転し続ける必要がない。このため、油圧ポンプ32を定格回転数で運転し続ける場合と比較してエネルギー消費を低減することができる。
また、複数の燃料供給部20A、20B、20Cが低圧燃料供給管12と高圧燃料供給管13との間に並列に設けられているため、燃料供給部の数を容易に変更することができる。また、複数の燃料供給部のうち、いずれかにトラブルが発生したときや、メンテナンスを行うときでも、その何れかの燃料供給部を取り外し、他の燃料供給部を駆動し続けることができる。
また、複数の燃料供給部20A、20B、20Cは独立して制御可能であるため、内燃機関90の燃料需要に応じて稼動する燃料供給部の数を変更することもできる。
また、昇圧用ピストン52の鉛直方向の位置を検出する位置センサを設けることで、確実に昇圧用ピストン52の速度や位置を調節することができる。
なお、上記説明においては、3台の燃料供給部20A、20B、20Cを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限らず、任意の数の燃料供給部を用いることができる。また、往復式ポンプ50の形状は図2、図3に示される形状のものに限定されることなく、任意の形状の往復式ポンプを用いることができる。
また、上記説明においては、船舶に搭載する燃料供給装置について説明したが、本発明はこれに限られることはない。リニアアクチュエータ30および往復式ポンプ50は任意の構造体上に設置することができる。例えば、自動車の車体上にリニアアクチュエータ30および往復式ポンプ50を搭載してもよいし、建物の躯体の床上にリニアアクチュエータ30および往復式ポンプ50を設置してもよい。
<変形例>
図4は、電動シリンダユニットをリニアアクチュエータ30として用いた燃料供給部を示す図である。なお、図2、図3と同様の構成については、同符号を付して説明を割愛する。
電動シリンダユニットは、電動モータ31、歯車35a、35b、ボールナット37、ボールねじ38を備える。
歯車35aは電動モータ31の動力で回転し、歯車35aの回転は歯車35bに伝達される。
歯車35bはボールナット37と一体に設けられており、歯車35aの回転をボールナット37に伝達する。
ボールナット37はボールねじ38と螺合しており、歯車35bとともに回転する。
ボールねじ38の下端は連結部49により昇圧用ピストン52の上端と連結されている。ボールナット37が回転することでボールねじ38は軸方向に移動する。ボールねじ38が軸方向に移動することで、昇圧用ピストン52もまた軸方向に移動する。
本変形例においても、リニアアクチュエータ30として油圧シリンダユニットを用いた場合と同様の効果が得られる。
尚、ポンプ設置場所が非防爆箇所、あるいは第二種危険場所の場合には、歯車35a、35bの代わりに、プーリおよびタイミングベルトを用いて電動モータ31の回転をボールナットに伝達してもよい。
10 燃料供給装置
11 液体燃料タンク
12 低圧燃料供給管
13 高圧燃料供給管
14 熱交換器
15 高温燃料供給管
16 調圧弁
17 圧力計20A、20B、20C 燃料供給部
21 コントローラ
30 リニアアクチュエータ
31 電動モータ
32 油圧ポンプ
33 第1の油圧配管
34 第2の油圧配管
35a、35b 歯車
37 ボールナット
38 ボールねじ
41 油圧シリンダ
42 油圧ピストン
42b、52b ピストンリング
43 作動油収容空間
43a 上側チャンバ
43b 下側チャンバ
47 ピストンロッド
48 断熱空洞部
49 連結部
50 往復式ポンプ
51 昇圧用シリンダ
51a、52a ライダーリング
52 昇圧用ピストン
53 シリンダライナ
54 カバー
55 吸入口
56 吐出口
57 ロッドパッキン部
60 弁箱
61 吐出流路
62 吐出用弁体
63、66 弁座
64 吸入流路
65 吸入用弁体
70 位置センサ
80 制御部
90 内燃機関

Claims (10)

  1. 内燃機関の燃焼室内へ燃料を供給する燃料供給装置であって、
    リニアアクチュエータと、
    前記リニアアクチュエータによって駆動され軸方向に往復する昇圧用ピストンを有し、前記昇圧用ピストンが軸方向の第1の方向に移動したときに前記燃料を吸入し、前記昇圧用ピストンが軸方向の第2の方向に移動したときに前記燃料を昇圧して吐出する往復式ポンプと、
    前記リニアアクチュエータの駆動を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、前記リニアアクチュエータにより前記昇圧用ピストンのストローク長を前記内燃機関の負荷に応じて調整することで、前記昇圧用シリンダから吐出される燃料の容量を調整する、燃料供給装置。
  2. 内燃機関の燃焼室内へ燃料を供給する燃料供給装置であって、
    低圧の燃料が供給される低圧燃料供給管と、
    前記燃焼室内へ供給される高圧の燃料が供給される高圧燃料供給管と、
    前記低圧燃料供給管と前記高圧燃料供給管との間に設けられ、前記低圧燃料供給管内の燃料を昇圧してそれぞれ前記高圧燃料供給管に供給する複数の燃料供給部と、
    前記複数の燃料供給部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記燃料供給部のそれぞれは、
    リニアアクチュエータと、
    前記リニアアクチュエータによって駆動され軸方向に往復する昇圧用ピストンを有し、前記昇圧用ピストンが軸方向の第1の方向に移動したときに前記燃料を吸入し、前記昇圧用ピストンが軸方向の第2の方向に移動したときに前記燃料を昇圧して吐出する往復式ポンプと、
    前記リニアアクチュエータの駆動を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記制御部は、前記コントローラのそれぞれを制御して、前記リニアアクチュエータのそれぞれにより前記昇圧用ピストンのそれぞれのストローク長を調整することで、前記昇圧用シリンダのそれぞれから吐出される燃料の容量の合計を調整する、燃料供給装置。
  3. 前記昇圧用ピストンの少なくとも1つのストローク長は、他の昇圧用ピストンのストローク長と異なるように調整される、請求項2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記制御部は、前記昇圧用ピストンの速度および前記ストローク長を調整することで、前記昇圧用シリンダから燃料が吐出される時間長さあるいはタイミングを調整する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  5. 前記ストローク長は、前記昇圧用シリンダ内の容積が最小となる前記昇圧用ピストンの位置を基準として設定される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  6. 前記ストローク長は、前記内燃機関が必要とする燃料の量に応じた長さとなるように調整される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  7. 前記リニアアクチュエータは、油圧シリンダユニットであって、
    作動油を収容する作動油収容空間を有し、軸方向が前記昇圧用ピストンの軸方向と一致するように配置された油圧シリンダと、
    前記油圧シリンダ内で軸方向に移動可能に設けられ、前記作動油収容空間を第1チャンバと第2チャンバとに区画する油圧ピストンと、
    前記油圧ピストンと前記昇圧用ピストンとを連結するピストンロッドと、
    前記第1チャンバに作動油を供給することで前記油圧ピストンを軸方向の第1の方向に移動させ、前記第2チャンバに作動油を供給することで前記油圧ピストンを軸方向の第2の方向に移動させる油圧ポンプと、
    前記油圧ピストンが軸方向に往復するように前記油圧ポンプを駆動する電動モータとを備え、
    前記コントローラは、前記電動モータを制御することで前記油圧ピストンの前記油圧シリンダ内での移動を制御する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  8. 前記油圧シリンダユニットは、
    一端が前記油圧ポンプと接続され、他端が前記第1チャンバと接続され、前記油圧ポンプから吐出される全ての作動油を前記第1チャンバに供給し、前記第1チャンバから排出される全ての作動油を前記油圧ポンプに戻す密閉された第1の油圧配管と、
    一端が前記油圧ポンプと接続され、他端が前記第2チャンバと接続され、前記油圧ポンプから吐出される全ての作動油を前記第2チャンバに供給し、前記第2チャンバから排出される全ての作動油を前記油圧ポンプに戻す密閉された第2の油圧配管と、
    をさらに備える、請求項7に記載の燃料供給装置。
  9. 前記昇圧用ピストンの位置を検出する位置センサをさらに有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  10. 前記リニアアクチュエータは、電動シリンダユニットであって、
    電動モータと、
    前記電動モータの動力により回転するボールナットと、
    前記ボールナットが螺合し、軸方向が前記昇圧用ピストンの軸方向と一致した状態で前記昇圧用ピストンと連結され、前記ボールナットの回転により軸方向に移動するボールねじと、
    を備え、
    前記コントローラは、前記電動モータを制御することで前記ボールねじの軸方向の移動を制御する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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