JP2016199900A - 自動ドア装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドア本体が開閉する際に、駆動部から音が発生するのを抑制可能な自動ドア装置を提供すること。【解決手段】自動ドア装置1であって、ドア本体30と、電力により伸縮するコイル状形状記憶合金52と、前記伸縮部材に電力を付与する電力供給部70と、制御部80とを備え、前記制御部80は、前記電力供給部70から前記コイル状形状記憶合金52に付与する電力を制御して前記ドア本体30を移動させるように構成されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

この発明は、ドア本体を移動し又は姿勢を変化させて、開閉させることが可能な自動ドア装置に関する。
周知のように、例えば、建物等の壁部に形成された開口部にドア本体を設けて、この開口部近傍に設けられたセンサにより利用者を検知した場合に、ドア本体を自動的にスライドさせて開閉させることにより、利用者が効率的に通行するのを可能にする自動ドア装置が広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
また、改札や空港のゲートでは、開口部に設けたドア本体を、所定の範囲で回動させることにより、利用者が一方向のみに効率的に通行するのを可能とする自動ドア装置が用いられている(例えば、特許文献2参照。)。
このような特許文献1、2に記載された自動ドア装置は、一般的に、駆動部にモータを配置して、このモータによってドア本体を移動又は回動させることにより、開口部を開閉するようになっている。
特開2006−197750号公報 特開平08−138099号公報
しかしながら、このようなモータをドア装置では、ドア本体を開閉させる際に、モータが回転駆動されるのにともなって駆動音が発生するので、自動ドア装置を静粛に運転するのには限界があった。
また、ドア本体が大型化するにつれて、モータの出力を大きくする必要があるため、自動ドア装置の駆動部を小型化することが困難であった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、以下に示す解決課題を、少なくとも一つ解決することが可能とされる自動ドア装置を提供することを目的としている。
(1)ドア本体が開閉する際に、駆動部から音が発生するのを抑制すること
(2)ドア本体を大型化しても、駆動部が大型化するのを抑制して、駆動部を小型化すること
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、少なくとも1つのドア本体と、電力又は熱によって形態変化することにより長手方向に伸縮可能とされ、前記長手方向のいずれかの位置で前記ドア本体と連結された伸縮部材と、前記伸縮部材に電力又は熱を付与するエネルギー供給部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記エネルギー供給部から前記伸縮部材に付与する電力又は熱を制御して前記ドア本体を移動又は姿勢変更させるように構成されていることを特徴とする。
この発明に係る自動ドア装置によれば、少なくとも1つのドア本体と、電力又は熱により長手方向に伸縮可能とされ伸縮部材と、エネルギー供給部と、制御部とを備え、伸縮部材の長手方向のいずれかの位置がドア本体と連結されていて、制御部がエネルギー供給部から伸縮部材に付与する電力又は熱を制御することにより、ドア本体を移動又は姿勢変更させる。
その結果、駆動部にモータを用いる必要がないので、ドア本体が開閉する際に音が発生するのを抑制することができる。
また、駆動部が伸縮部材を備えていて、モータが必要とされないので、ドア本体が開閉するための駆動部を小型化することができる。
この明細書において、伸縮部材とは、電力又は熱を付加することによって形状(分子レベルのねじり等を含む)等の形態が可逆的に変化して、伸縮又は伸長する性質を有する物をいい、例えば、コイル状になるまでねじられたモノフィラメント(例えば、ナイロン6)、導電性ポリマー、形状記憶合金、カーボンナノチューブ、所定の形態を有する繊維等が含まれる。
また、電力又は熱を制御するとは、電力又は熱(加熱又は冷却)をON−OFFすることに他、電力又は熱の出入り量を調整することをいう。
また、伸縮部材に熱を加えるとは加熱及び冷却のいずれか又は双方を含む概念である。
また、ドア本体を姿勢変更させるとは、例えば、一端側に形成された支点を中心とするドア本体の回動又は回転の他、利用者が通行するのを実現するためのドア本体の種々の姿勢変更を含むものとする。
請求項2に記載の発明は、ドア装置であって、前記伸縮部材の伸縮長を延長する伸縮長延長部を備え、前記伸縮長延長部は、前記伸縮部材の収容長さを延長して、前記伸縮部材がドア本体の移動又は姿勢変更に寄与する伸縮長を延長するように構成されていることを特徴とする。
この発明に係る自動ドア装置によれば、伸縮部材の伸縮長を延長する伸縮長延長部を備えていて、伸縮長延長部が、伸縮部材の収容長さを延長して、伸縮部材がドア本体の移動又は姿勢変更に寄与する伸縮長を延長するので、効率的に移動又は姿勢変更することが可能な量を大きく擦ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の自動ドア装置であって、前記伸縮長延長部は、前記伸縮部材が掛けられるプーリを備えることを特徴とする。
この発明に係る自動ドア装置によれば、伸縮長延長部が、伸縮部材が掛けられるプーリを備えているので、簡単な構造により、伸縮部材の長手方向における伸縮を大きくすることができる。
その結果、ドア本体を、効率的に大きな距離を移動させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動ドア装置であって、前記駆動部は、前記伸縮部材の伸縮方向と反対側が下方に傾斜する傾斜部を備え、前記伸縮部材に付与する電力又は熱が減少した場合に、前記ドア本体を所定位置に移動させるように構成されていることを特徴とする。
この発明に係る自動ドア装置によれば、駆動部は、伸縮部材の伸縮方向と反対側が下方に傾斜する傾斜部を備え、伸縮部材に付与する電力又は熱が減少した場合に、ドア本体を所定位置に移動させるように構成されているので、伸縮部材が電力又は熱により一方向にしか生じない場合や、伸縮と反対向きの力が小さい場合であっても、ドア本体を所定位置に移動させることができる。
この明細書において、ドア本体を所定位置に移動させるとは、ドア本体を開側又は閉側の端部に移動させることの他、ドア本体の移動区間における中間位置に移動すること、その場停止することを含む。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動ドア装置であって、前記駆動部は、前記伸縮部材の伸縮方向と反対側に向かう引張力を発生させるアクチュエータを備え、前記伸縮部材に付与する電力又は熱が減少した場合に、前記ドア本体を所定位置に移動させるように構成されていることを特徴とする。
この発明に係る自動ドア装置によれば、駆動部は、前記伸縮部材の伸縮方向と反対側に向かう引張力を発生させるアクチュエータを備え、前記伸縮部材に付与する電力又は熱が減少した場合に、前記ドア本体を所定位置に移動させるように構成されているので、伸縮部材が電力又は熱により一方向にしか生じない場合や、伸縮と反対向きの力が小さい場合であっても、ドア本体を所定位置に移動させることができる。
この明細書において、アクチュエータとは、ぜんまいバネ、シリンダ、モータを含むものとする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動ドア装置であって、外部から供給する熱エネルギーにより前記伸縮部材を直接加熱する伸縮部材加熱装置を備え、前記伸縮部材加熱装置は、長手方向に沿って見たときの断面が一方から他方に向かって拡幅され、前記伸縮部材と接触して伝熱する側壁部を有する加熱装置本体と、前記側壁部に熱エネルギーを供給する加熱手段と、を備えていることを特徴とする。
この発明に係る自動ドア装置によれば、長手方向に沿って見たときの断面が一方から他方に向かって拡幅され、伸縮部材と接触して伝熱する側壁部を有する加熱装置本体と、側壁部に熱エネルギーを供給する加熱手段と、を備えた伸縮部材加熱装置を備えているので、外部から供給する熱エネルギーによって、伸縮部材を効率的に加熱することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動ドア装置であって、前記伸縮部材は、ポリマーからなるモノフィラメントがコイル状となるまでねじられて形成されたコイル状伸縮繊維部材であることを特徴とする。
この発明に係る自動ドア装置によれば、伸縮部材が、ポリマーからなるモノフィラメントがコイル状となるまでねじられて形成されたコイル状伸縮繊維部材であるので、大きな伸縮を効率的に得ることができる。また、大きな力を出力することが可能である。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動ドア装置であって、前記伸縮部材は、形状記憶合金がコイル状に形成されたコイル状記憶合金部材であることを特徴とする。
この発明に係る自動ドア装置によれば、伸縮部材が、形状記憶合金がコイル状に形成されたコイル状記憶合金部材であるので、大きな伸縮を効率的に得ることができる。また、通電による加熱と外部から熱エネルギーを供給することによる加熱のいずれも適用することができる。
この発明に係る自動ドア装置によれば、ドア本体が開閉する際に、駆動部から音が発生するのを抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る自動ドア装置の概略構成の一例を説明する正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動ドア装置の駆動部の概略構成の一例を説明する図であり、図1に矢視IIで示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動ドア装置の制御部の概略構成の一例を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動ドア装置の制御部のブロック構成の一例を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動ドア装置の動作を説明するためのフローチャートの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る自動ドア装置の制御部のブロック構成の一例を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係る自動ドア装置の概略構成の一例を説明する正面図である。 本発明の第3の実施形態に係る自動ドア装置の駆動部の概略構成の一例を説明する図であり、(A)は図7に矢視VIIIで示す平面図であり、(B)伸縮部材加熱装置の概略を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る自動ドア装置に用いられる伸縮部材を説明する図であり、(A)は伸縮部材の概略構成を示す図であり、(B)は伸縮部材が伸長している状態を示す斜視図であり、(C)は伸縮部材が収縮している状態を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る自動ドア装置に係る伸縮部材加熱装置の詳細構成と伸縮部材の作用を説明する図であり、(A)は伸縮部材が伸長している状態を、(B)は伸縮部材が収縮した状態を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る自動ドア装置に用いられる伸縮部材を説明する図であり、製造工程に基づいて伸縮部材の概略構成の一例を説明する図である。 本発明の第3の実施形態の第1変形例に係る伸縮部材加熱装置における伸縮部材の作用を説明する図であり、(A)は伸縮部材が伸長している状態を、(B)は伸縮部材が収縮した状態を示す図である。 本発明の第3の実施形態の第2変形例に係る伸縮部材加熱装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る自動ドア装置の概略構成の一例を説明する正面図である。 本発明の第4の実施形態に係る自動ドア装置の駆動部の概略構成の一例を説明する図であり、図14に矢視XVで示す平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る自動ドア装置の制御部のブロック構成の一例を説明する図である。 本発明の第5の実施形態に係る自動ドア装置の概略構成を説明するための正面図である。 本発明に係る駆動部と伸縮部材の関係についての適用例を説明する図であり、(A)は伸縮部材の収縮率が50%以上である場合の例を、(B)は伸縮部材の周縮率が25%以上50%未満である場合の例を、(C)は伸縮部材の周縮率が25%未満である場合の例を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜5を参照して、この発明の第1の実施形態に係る自動ドア装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る自動ドア装置の概略構成の一例を説明する図であり、図2は、第1の実施形態に係る自動ドア装置の駆動部の概略構成の平面図である。図において、符号1は自動ドア装置を、符号50は駆動部を示している。
自動ドア装置1は、図1に示すように、例えば、内側エリアと外側エリアとを区画する壁部2の開口部2Aに配置されドア本体30と、駆動部50と、電力供給部(エネルギー供給部)70と、制御部80とを備えており、開口部2Aに近づいた利用者を検知して、ドア本体30を開閉することにより、内側エリアと外側エリアの間を利用者が効率的に通行できるように構成されている。
また、自動ドア装置1は、例えば、非接触センサ、併用センサ、自動ドアセンサ、補助センサ(いずれも不図示)を備えている。
ドア本体30は、例えば、壁部2の開口部2Aに配置されて、壁部2の一方側に位置される内側エリアと、他方側に位置される外側エリアの間を壁部2とともに区画しており、駆動部50によって駆動されて開口部2Aを開閉するようになっている。
また、ドア本体30は、例えば、近接スイッチ(不図示)等により、開閉端に位置されていることを検知されるようになっている。
駆動部50は、図1、図2に示すように、例えば、駆動部50の駆動力をドア本体30に伝達する連結部51と、コイル状形状記憶合金(コイル状形状記憶合金部材)52と、コイル状形状記憶合金52の一端と連結されるワイヤ53と、テンション付与バネ54と、コイル状形状記憶合金52によるドア本体30の移動距離を長くするためのプーリ(伸縮長延長部)60と、ドア本体30が載置される傾斜レール(傾斜部)65とを備えている。
連結部51は、例えば、傾斜レール65に載置されるローラ51Wと、ローラ51W及びドア本体30とを連結するプレート51Pとを備えており、ドア本体30の移動方向における両端部近傍の2か所において、ワイヤ53とドア本体30とを連結するように構成されている。
その結果、ドア本体30は、傾斜レール65に沿って、床面(水平面)に対して傾斜して移動するようになっている。
この実施形態では、例えば、ドア本体30が閉じられて原位置にあるときに、コイル状形状記憶合金52が伸長した状態とされている。
そして、コイル状形状記憶合金52は、図2に示すように、例えば、第1端部52Aと第2端部52Bが電力供給部(エネルギー供給部)70に接続されていて、電力供給部70によって電圧を印加することにより、コイル状形状記憶合金52を加熱して、収縮させる構成とされている。なお、電力供給部70が、コイル状形状記憶合金52の任意の二点間に電圧を印加する構成としてもよい。
この実施形態では、コイル状形状記憶合金52は、例えば、NiTi系の形状記憶合金により形成されたコイル部材とされていて、電圧を印加して温度が上昇することにより、約50%の収縮が生じるようになっている。
また、コイル状形状記憶合金52は、第1端部52Aが固定部とされ、第2端部52Bがワイヤ53に連結されていて、コイル状形状記憶合金52が収縮することにより、第2端部52Bがワイヤ53を引張するようになっている。
ワイヤ53は、一端がコイル状形状記憶合金52の第2端部52Bと連結され、他端がテンション付与バネ54と連結されるとともに、連結部51を介してドア本体30が取付けられている。
そして、コイル状形状記憶合金52が収縮すると、コイル状形状記憶合金52の第2端部52Bがコイル状形状記憶合金52の第1端側52A側に引き寄せられ、それにともなってドア本体30を矢印T1側に移動するようになっている。
テンション付与バネ54は、ワイヤ53の第2端53Bに連結されて、コイル状形状記憶合金52及びワイヤ53にテンションを与えるとともに、コイル状形状記憶合金52が伸長する場合に、コイル状形状記憶合金52およびワイヤ53に緩みが生じないようになっている。
プーリ(伸縮長延長部)60は、コイル状形状記憶合金52の伸縮可能な長さを延長するものであり、コイル状形状記憶合金52の収納長さを延長することにより、ドア本体30の移動距離を大きくすることが可能な位置に配置されている。
そして、コイル状形状記憶合金52は、プーリ60に掛けられることにより、駆動部50に収容可能なコイル状形状記憶合金52の長さ(コイル状形状記憶合金52の第1端部52A〜第2端部52Bまでの長さ)(全長)は、第1端部52A〜プーリ60までの長さより長くなり、その結果、ドア本体30の移動距離を大きく確保するのに寄与することが可能となる。
プーリ(伸縮長延長部)60は、コイル状形状記憶合金52が収縮してドア本体30を移動する際に例えば、以下のように寄与している。
例えば、図2に示すように、ワイヤ53の長さ及び開口部2Aの幅をL1とし、コイル状形状記憶合金52の第2端部52Bからプーリ60までの長さL2とした場合、第1端部52Aから第2端までのコイル状形状記憶合金52の長さは(L1+L2×2)である。そして、コイル状形状記憶合金52の収縮率が50%と仮定すると、コイル状形状記憶合金52は、(L1+L2×2)×(50%)=(L1×50%+L2)だけ収縮可能である。
そして、コイル状形状記憶合金52がプーリ60に掛けられているので、ドア本体30は(L1×25%+L2×50%)だけ移動する。すなわち、L2=L1×1.5とすると、収縮率が50%でドア本体30は開口部2Aの幅(=L1)だけ移動可能であることになる。
以上のように、コイル状形状記憶合金52の長さは、開口部2Aの幅、ワイヤ53の長さ、コイル状形状記憶合金52の長さ、コイル状形状記憶合金52の収縮率等に基づいて、適宜設定することが可能である。
傾斜レール65は、ドア本体30を支持するローラ51Wが載置されていて、ドア本体30は傾斜レール65の傾斜に沿って閉まる側に移動するようになっている。
傾斜レール65の長さは、開口部2Aにおけるドア本体30の移動距離と対応して設定されている。
また、コイル状形状記憶合金52に対する入力が解除された場合や減少した場合に、ドア本体30は、重力により、傾斜レール65に沿って閉動作するようになっている。
ワイヤ53、コイル状形状記憶合金52及びプーリ60は、傾斜レール65の傾きに沿って配置されている。
電力供給部(エネルギー供給部)70は、例えば、コイル状形状記憶合金52の第1端部52Aと第2端部52Bに接続され、第1端部52Aと第2端部52Bの間に電圧を印加することによりコイル状形状記憶合金52に電力を供給するように構成されている。
制御部80は、図3に示すように、演算部81と、センサ信号入力部82と、速度設定部84と、位置情報入力部86とを備え、電力供給源83と、電力供給部(エネルギー供給部)70に接続されている。
そして、制御部80は、センサ信号入力部82を介して、センサ(例えば、非接触センサ、併用センサ、自動ドアセンサ、補助センサ)(不図示)からの信号が入力されるようになっている。
また、位置情報入力部86を介して近接スイッチに接続され、ドア本体30が開閉端に位置されていることを示す位置情報が入力されるようになっている。
ここで、非接触センサは、例えば、赤外線センサ等により構成され、内側エリアに設けられていて、内側エリアにおいてドア本体30に近づいた利用者を検知するようになっている。
また、併用センサは、例えば、壁部2の開口部2Aの上方に配置され、ドア本体30近傍の所定の範囲内にいる利用者を検出可能とされている。
そして、開口部2A近傍の所定範囲にいる利用者を検出することにより、複数の利用者が開口部2Aを通行する際に、すべての利用者が通行するまでドア本体30を開放するようになっている。
自動ドアセンサは、例えば、外側エリアに設けられていて、例えば、赤外線により、外側エリアにおいてドア本体30に近づいた利用者検知するようになっている。
補助センサは、例えば、開口部の両側に隔てて配置されていて、開口部に利用者がいる場合に、ドア本体30が閉動作するのを防止するように構成されている。
また、演算部81は、センサ信号入力部82、速度設定部84、位置情報入力部86から入力された信号に基づいて、電力供給源83から供給される電力を電力供給部(エネルギー供給部)70を介してコイル状形状記憶合金52に出力して、ドア本体30を駆動するようになっている。
また、ドア本体30は、傾斜レール65上における重力による閉動作側の分力がコイル状形状記憶合金52の分力より大きくなった場合には、閉動作をするようになっている。
なお、ドア本体30の速度は、速度設定部84を設定することにより調整可能とされている。この実施形態では、例えば、コイル状形状記憶合金52が収縮する際に生じる引張力と、傾斜レール65によるドア本体30の重力の分力をバランスさせることにより速度を調整することが可能である。
次に、図4、図5を参照して、自動ドア装置1の動作の一例について説明する。
図4、図5は、自動ドア装置1の動作の流れの一例を説明する図である。
(1)制御部80は、センサ信号入力部82から自動ドアセンサ信号が入力されておらず、かつ位置情報入力部86を介して入力される近接スイッチが検出したドア本体30の位置情報が閉状態とされている場合にスタートする(S1)。
S1を実行したら、S2に移行する。
(2)制御部80は、センサ信号入力部82から自動ドアセンサ信号が入力されているかどうかを判定する(S2)。
自動ドア信号出力が入力されている場合(S2:Yes)はS3に移行し、自動ドア信号出力が入力されていない場合(S2:No)はS1に移行する。
(3)制御部80は、電力供給部70を介して駆動部50にドア本体30の開動作信号を出力する(S3)。
S3を実行したら、S4に移行する。
電力供給部70から電力が供給されてコイル状形状記憶合金52に通電されると、コイル状形状記憶合金52が昇温して収縮し、ドア本体30が移動される。
(4)制御部80は、センサ信号入力部82から自動ドア信号が入力されているかどうかを判定する(S4)。
自動ドア信号出力が入力されている場合(S4:Yes)はS5に移行し、自動ドア信号出力が入力されていない場合(S4:No)はS6に移行する。
(5)制御部80は、動ドア信号出力が入力されると、電力供給部70を介して、駆動部50にドア本体30を開状態で保持する信号を出力する(S5)。
電力供給部70から電力が供給されてコイル状形状記憶合金52に通電されると、コイル状形状記憶合金52はドア本体30が傾斜レール65上で重力から受ける分力と釣り合う力が出力されるように昇温されて、傾斜レール上でドア本体30を停止させる。
S5を実行したら、S4に移行する。
(6)制御部80は、電力供給部70を介して、駆動部50にドア本体30を閉動作させる信号出力をする(S6)。
S6を実行したら、S7に移行する。
(7)制御部80は、ドア本体30が閉まったらS1に移行する(S7)。
第1の実施形態に係る自動ドア装置1によれば、コイル状形状記憶合金52に付与する電力を制御することによりドア本体30を移動させる。
その結果、ドア本体30の移動にモータ等の駆動部が必要とされないので、ドア本体30を静かに移動させることができる。
また、自動ドア装置1の駆動部50を効率的に小型化することができる。
第1の実施形態に係る自動ドア装置1によれば、プーリ60を設けてドア本体30の移動に寄与するコイル状形状記憶合金52の伸縮可能な長さを延長するので、簡単な構成により、ドア本体30の移動可能な距離を大きくすることができる。
その結果、ドア本体30を、効率的に大きく移動させることができる。
また、第1の実施形態に係る自動ドア装置1によれば、コイル状形状記憶合金52の伸縮方向と反対側に向かって下方に傾斜された傾斜レール65によってドア本体30に閉動作をさせるので、コイル状形状記憶合金52に付与する電力を減少させることができる。
<第2の実施形態>
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施形態に係る自動ドア装置について説明する。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なるのは、ドア本体30がエンコーダ(不図示)に連結されていて、ドア本体30の位置情報をエンコーダが検知することにより開放端、閉鎖端以外の位置でも検出されるようになっている点である。図1〜図3、図5は、第1の実施形態と同様である。
制御部80は、演算部81に、位置情報入力部86を介してエンコーダからドア本体30の位置情報が入力されるようになっている。
また、演算部81は、電力供給源83から供給される電力を電力供給部70を介してコイル状形状記憶合金52に出力して、駆動部50によりドア本体30を開動作させるようになっている。
また、傾斜レール65上において、重力によってドア本体30に付加される閉動作側に向かう分力が、コイル状形状記憶合金52の収縮力より大きい場合には、ドア本体30は閉動作するようになっている。
また、例えば、コイル状形状記憶合金52が収縮する際に生じる引張力と、傾斜レール65によるドア本体30の重力の分力をバランスさせることにより速度及び停止位置を調整することが可能とされている。
また、図5に示すフローチャートにおけるスタートは、制御部80がセンサ信号入力部82を介して自動ドアセンサ信号が入力されておらず、かつ位置情報入力部86を介してエンコーダから入力されるドア本体30が閉状態であることを示す位置情報信号によってスタートするように構成されている。その他は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
第2の実施形態に係る自動ドア装置によれば、ドア本体30の位置を検知するエンコーダを備えているので、ドア本体30を所定位置で停止させることができる。
また、第2の実施形態によれば、傾斜レール65上におけるドア本体30の重力の分力とコイル状形状記憶合金52の引張力のバランスを取ることにより、ドア本体30を所望の位置に移動させて停止することができる。
<第3の実施形態>
次に、図7〜図11を参照して、本発明の第3の実施形態に係る自動ドア装置について説明する。図7において、符号1Aは、自動ドア装置を示している。
第3の実施形態が第1の実施形態と異なるのは、図7に示すように、自動ドア装置1Bが、駆動部50に代えて、駆動部150を備えている点である。その他は、第1の実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
以下、図7、図8を参照して、駆動部150について説明する。図8は、第3の実施形態に係る自動ドア装置の駆動部の概略構成の一例を説明する図であり、図8(A)は図7に矢視VIIIで示す平面図であり、図8(B)は伸縮部材加熱装置170の概略を示す斜視図である。
駆動部150は、図7、図8(A)に示すように、例えば、ドア本体30と連結されて駆動部150の駆動力をドア本体30に伝達する連結部51と、第1端部152Aが固定されたコイル状繊維部材(コイル状伸縮繊維部材)152と、コイル状繊維部材152の第2端部152Bと連結されるワイヤ53と、テンション付与バネ154と、ドア本体30が載置される傾斜レール(傾斜部)65と、伸縮部材加熱装置170とを備えている。連結部51、ワイヤ53、テンション付与バネ154、傾斜レール65は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
コイル状繊維部材152は、図8(A)、図8(B)に示すように、例えば、伸縮部材加熱装置170に長手方向に沿って配置され、伸縮部材加熱装置170によって加熱、昇温されるようになっている。
伸縮部材加熱装置170は、図8(B)に示すように、例えば、断面視略V字形とされ長尺に形成された加熱装置本体171と、加熱ヒータ(加熱手段)172とを備えている。
加熱装置本体171は、例えば、円弧状に形成された円弧状壁部とこの円弧状壁部の両端から漸次拡がる側壁部とを備え、側壁部には加熱ヒータ172が長手方向に沿って配置されている。
そして、加熱ヒータ172の両端に形成された電極部172A、172Bには、電力供給部70が接続され、電力供給部70が電極部172Aと電極部172Bの間に電圧を印加して通電することにより、加熱ヒータ172が加熱、昇温されるようになっている。
以下、図9を参照して、コイル状繊維部材152の概略構成について説明する。
図9は、コイル状繊維部材152を説明する図である。
コイル状繊維部材152は、例えば、図9(A)に示すように、ねじられた化学繊維(例えば、ナイロン6)がコイル状に巻き取られることによって構成されたコイル状の伸縮部材(人工筋肉)とされている。
そして、コイル状繊維部材152は、温度変化により伸縮可能とされていて、例えば、昇温されると常温時の長さに対して50%収縮可能とされるとともに、常温に戻すと元の位置に戻る伸縮可能とされている。コイル状繊維部材152として、例えば、
(http://japanese.joins.com/article/114/182114.html)に示されるようなものを適用することにより、ドア本体30を移動させるのに充分な収縮力を出力することが可能である。
また、コイル状繊維部材152は、図9(B)に示すように、収縮していない状態でコイル径φ=DSであるが、加熱されて収縮した場合には、図9(C)に示すように、コイル径φ=DL(>DS)に拡径するようになっている。
以下、図10を参照して、伸縮部材加熱装置170の詳細構成とコイル状繊維部材152の作用について説明する。図10は、伸縮部材加熱装置の詳細構成と、コイル状繊維部材152の作用を説明する図であり、図10(A)は伸縮部材が伸長している状態を、図10(B)は伸縮部材が収縮した状態を示す図である。
第3の実施形態に係る伸縮部材加熱装置170は、以下の課題を有している。
(1)コイル状繊維部材152は、第1の実施形態の場合と異なって導電性を有していないので、直接通電して加熱することが不可能であることから、昇温するための熱エネルギーを外部から供給する必要がある。
(2)また、コイル状繊維部材152が伸長した状態、収縮した状態の双方において、コイル状繊維部材152に熱エネルギーを供給(又は熱エネルギーを吸収)できることが必要である。
(3)コイル状繊維部材152の外周側表面、内周側表面の大きな面積を介して熱エネルギーを供給できることが好適である。
(4)コイル状繊維部材152を長手方向に効率的に約50%収縮させるためには、伸長状態においてコイル状繊維部材152の全長にわたって熱エネルギーが供給されることが好適である。
(5)伸縮部材加熱装置170の外形形状が小型化でき、構造が簡単であることが好適である。
そこで、図10(A)に示すように、伸縮部材加熱装置170は、例えば、長手方向に沿って見たときに視略U字形とされ、側壁部同士の隙間が開放側にわずかに拡幅される形態とされている。
また、加熱装置本体171の側壁部は、コイル状繊維部材152が伸長状態において、コイル状繊維部材152の全長にわたって加熱装置本体171の側壁部と接触して収容可能な長さに形成されていて、コイル状繊維部材152の伸長状態〜収縮状態も間で、加熱装置本体171の側壁部と常時接触することができるようになっている。
そして、伸縮部材加熱装置170は、伸長状態においてコイル状繊維部材152が全長にわたって側壁部と接触していたコイル状繊維部材152は、加熱されて収縮するにつれて拡径されて矢印P方向に移動する。
伸縮部材加熱装置170によれば、常温状態においてコイル径φ=DSであるコイル状繊維部材152が、加熱されてコイル径φ=DLに拡径されても、コイル状繊維部材152のコイル径に関わらず、側壁部からコイル状繊維部材152に熱エネルギーを供給することができる。
また、伸縮部材加熱装置170が、コイル状繊維部材152が常温で伸長した状態において、コイル状繊維部材152がU字形の底部と接触するように形成されているので、熱エネルギー供給時に、初期の短時間でコイル状繊維部材152が効率的に収縮することができる。
また、側壁部同士の隙間が略U字形の開放側に近づくにつれて拡幅されているので、コイル状繊維部材152が上下方向に移動する際に、摺動抵抗等が発生することが抑制されて、スムースに上下に移動することができ、引っ掛かり等に起因する熱エネルギーの供給障害が発生するのを抑制することができる。
また、コイル状繊維部材152の収縮につれてワイヤ53が加熱装置本体171の内方に引き込まれても、漸次ワイヤ53が側壁部から浮き上がって側壁部との接触が抑制されて、ワイヤ53が側壁部から吸熱することに起因するエネルギーロスを抑制することができる。
以下、図11を参照して、コイル状繊維部材152について説明する。
図11は、コイル状繊維部材152の概略構成を製造工程に基づいて説明する図である。
コイル状繊維部材152は、図11に示す製造工程により製造することが可能とされ、例えば、次のURL( http://ggsoku.com/tech/artificial-muscle-from-fishing-line/ )に示されるようにとおりである。
(1)まず、図11(A)に示すように、例えば、クランプC1、C2によってナイロン6の素線1520の両端部を把持する。この実施形態において、クランプC2はモータ等の回転駆動部に接続されている。なお、クランプC1、C2の双方をモータに接続してもよい。
(2)次に、図11(B)に示すように、クランプC1、C2により両端部を把持したナイロン6の素線1520をモータ等によりねじってねじれ素線1521を形成する。
(3)次いで、図11(C)に示すように、ねじれ素線1521をさらにねじって、ねじれ素線1521をコイル状に形成する。
(4)次に、図11(D)に示すように、全長がコイル状となるまでねじって、コイル状繊維部材素材1522を形成する。
(5)そして、コイル状繊維部材素材1522の表面に、ほつれが生じないように加熱処理を施して、コイル状繊維部材152とする。加熱処理には、例えば、約150℃に設定したヒートガン等を使用することが好適である。
第3の実施形態に係る自動ドア装置1Bによれば、コイル状繊維部材152が大きな伸縮を確保できるので、小さなスペースに収容することができる。
<第3の実施形態(第1変形例)>
次に、図12を参照して、本発明の第3の実施形態の第1変形例について説明する。
図12は、第3の実施形態の第1変形例に係る伸縮部材加熱装置を説明する図であり、(A)は伸縮部材が伸長している状態を、(B)は伸縮部材が収縮した状態を示す図である。第3の実施形態の第1変形例が、第3の実施形態と異なるのは、図12に示すように、伸縮部材加熱装置170Aを構成する加熱装置本体175がV字形に形成されている点であり、その他は、第3の実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
伸縮部材加熱装置170Aでは、先端が先鋭に形成されているので、加熱装置本体175の幅方向寸法を小さくすることができる。
<第3の実施形態(第2変形例)>
次に、図13を参照して、本発明の第3の実施形態の第2変形例について説明する。
図13は、第3の実施形態の第2変形例に係る伸縮部材加熱装置の概略構成を説明する斜視図であり、符号176は、伸縮部材加熱装置(加熱手段)を示している。
伸縮部材加熱装置(加熱手段)176は、例えば、一端に電極176A、他端に電極176Bが形成された、加熱に好適な金属棒(例えば、絶縁材で被覆されたものを含む)からなり、コイル状繊維部材152の内方に配置されている。
かかる構成により、コイル状繊維部材152を内方で支持するとともに、電極176Aと電極176Bの間に通電することによって加熱、昇温されて、コイル状繊維部材152を収縮することができる。また、伸縮部材加熱装置176がコイル状繊維部材152の内方に配置されているので、伸縮部材加熱装置176から発生した熱が効率的にコイル状繊維部材152を加熱するとともに、コイル状繊維部材152が拡径されてもコイル状繊維部材152を安定して支持することができる。
<第4の実施形態>
次に、図14〜図16を参照して、本発明の第4の実施形態に係る自動ドア装置について説明する。図14において、符号1Cは、自動ドア装置を示している。
第4の実施形態に係る自動ドア装置1Cは、図14に示すように、駆動部50に代えて駆動部50Cを備えており、駆動部50Cはドア本体30を戻すための傾斜レール65を備えない構成とされている。
駆動部50Cは、図15に示すように、例えば、ドア本体30と連結されて駆動部50の駆動力をドア本体30に伝達する連結部51と、コイル状形状記憶合金52と、コイル状形状記憶合金52の一端と連結されるワイヤ53と、ぜんまいバネ(アクチュエータ)56と、コイル状形状記憶合金52によるドア本体30の移動距離を長くするための第1プーリ(伸縮長延長部)61と、第2プーリ(伸縮長延長部)62とを備えている。
そして、駆動部50Cは、コイル状形状記憶合金52が、第1端部52Cが位置される第1プーリ61側から第2プーリ62に掛けられてから第2プーリ62で折り返し、さらに第1プーリ61に掛けられてから折返して第2端部52Dにおいてワイヤ53と連結されている。
また、第1プーリ61及び第2プーリ62は、所定の位置で固定されている。
そして、コイル状形状記憶合金52の第1端部52Cは、第1プーリ61の近傍に固定されている。
ぜんまいバネ56は、ぜんまいによるトルク(引張力)により一方向に捲き戻し可能とされた回転体を有していて、ワイヤ53を捲き戻し方向に収納し又は引っ張り出すことが可能とされており、周知のものを使用することが可能である。
そして、ワイヤ53は、第2端53Dがぜんまいバネ56に連結されていて、コイル状形状記憶合金52が収縮することによりぜんまいバネ56から引っ張り出されるとともに、コイル状形状記憶合金52の収縮が解除又は減少した場合にぜんまいバネ56に捲き戻されるようになっている。
その他は、第1の実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
第4の実施形態に係る自動ドア装置1Cによれば、傾斜レール65を備えていなくても、ドア本体30が閉動作することができる。
<第5の実施形態>
次に、図17を参照して、本発明の第5の実施形態に係る自動ドア装置について説明する。図17において、符号1Dは、自動ドア装置を示している。
第5の実施形態が第4の実施形態と異なるのは、駆動部50Cに代えて駆動部50Dを用いることにより、二つのドア本体30A、30Bが反対方向に同期して開閉動作をする点である。
その他は、第4の実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
駆動部50Dは、図17に示すように、例えば、ドア本体30と連結されて駆動部50Cの駆動力をドア本体30A、30Bに伝達する連結部51と、コイル状形状記憶合金52と、ぜんまいバネ(アクチュエータ)56Aと、同期装置58とを備えている。
そして、駆動部50Dは、コイル状形状記憶合金52の第1端部52Eが固定端とされ、第2端部52Fにぜんまいバネ56Aが連結されている。
同期装置58は、第1プーリ(伸縮長延長部)63Aと、第2プーリ(伸縮長延長部)63Bと、第1プーリ63A及び第2プーリ63Bに巻回されたワイヤ63Cと、を備えている。
また、図17におけるワイヤ63Cの上側と下側とは、反対向きに移動するように構成されている。
そして、二つのドア本体30A、30Bは、ドア本体30Aが、コイル状形状記憶合金52の第2端部52F及びワイヤ63Cの上側と連結され、ドア本体30Bが、ワイヤ63Cの下側と連結されている。
このように構成されていることにより、コイル状形状記憶合金52が収縮すると、コイル状形状記憶合金52の第2端部52Fは、第1端部52E側に引っ張られて、ぜんまいバネ56Aを引き出しながら第1端部52E側に移動する。
そして、コイル状形状記憶合金52の第2端部52Fが第1端部52E側に移動すると、ドア本体30Aは、矢印T3側に移動する。
また、ドア本体30Aが、矢印T3側に移動すると、同期装置58によりドア本体30Bが同期して矢印T4側に移動する。
第5の実施形態に係る自動ドア装置1Dによれば、二つのドア本体30A、30Bを同期させて互いに反対側に移動させ、二つのドア本体30A、30Bを効率的に開閉することができる。
次に、図18を参照して、本発明における駆動部における伸縮長延長部材の適用例について説明する。
図18(A)は、第1適用例に係る駆動部50Eの概略構成を説明する図である。
駆動部50Eは、コイル状形状記憶合金52が収縮した場合には、ワイヤ53が引き出されて第2端部52Dに連結されたドア本体を開き、コイル状形状記憶合金52が伸長された場合には、ワイヤ53がぜんまいバネ56により収納されてドア本体を閉めるようになっている。
その結果、例えば、コイル状形状記憶合金52の周縮率が50%以上である場合に、伸縮部材延長部を設けること好適に適用することができる。
図18(B)は、第2適用例に係る駆動部50Fの概略構成を説明する図である。
駆動部50Fは、伸縮部材延長部として一つのプーリ60を設けて、プーリ60を介してコイル状形状記憶合金52とワイヤ53とが直列に連結された構成とされている。
その結果、例えば、第1適用例と比較して、コイル状形状記憶合金52の長さを約1.5〜2倍にすることができ、コイル状形状記憶合金52の周縮率が25%以上、50%未満である場合に好適に適用することができる。
図18(C)は、第3適用例に係る駆動部50Fの概略構成を説明する図である。
駆動部50Gは、伸縮部材延長部として二つのプーリ61、62を設けて、プーリ61及びプーリ62を介してコイル状形状記憶合金52とワイヤ53とが直列に連結された構成とされている。
その結果、例えば、第1適用例と比較して、コイル状形状記憶合金52の長さを約2.5〜3倍にすることができ、コイル状形状記憶合金52の周縮率が25%未満である場合に適用することができる。
なお、上記の実施形態において記載した技術的事項については、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、伸縮部材として、コイル状に形成されたNiTi系の形状記憶合金からなるコイル状形状記憶合金52、ナイロン6をねじってコイル状としたコイル状繊維部材152を適用する場合について説明したが、例えば、NiTi系以外の形状記憶合金、ナイロン6以外のコイル状伸縮繊維部材を使用してもよい。
また、上記実施の形態においては、コイル状形状記憶合金52を通電して加熱する場合について説明したが、通電によらずに外部に配置した加熱ヒータにより加熱してもよい。
また、コイル状形状記憶合金52、コイル状繊維部材152を加熱する場合に、電力を用いる場合について説明したが、例えば、外部から導いた熱媒体等の熱エネルギーにより直接加熱してもよい。
また、コイル状形状記憶合金部材、コイル状伸縮繊維部材に代えて、導電性ポリマーやカーボンナノチューブ等の伸縮部材を適用してもよい。
上記実施の形態においては、ドア本体30の戻り側の移動を、傾斜レール65又はぜんまいバネ56で行う場合について説明したが、戻り側の移動にエアシリンダ等のアクチュエータを適用してもよい。
上記実施の形態においては、ドア本体30を開く際に、コイル状形状記憶合金52、コイル状繊維部材152を収縮する側で使用する場合について説明したが、ぜんまいバネ等のアクチュエータと組み合わせて伸長する側で開くように構成してもよい。その場合に、例えば、ドア本体30が閉まる側で伸縮部材を加熱する構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、伸縮長延長部がプーリにより構成されている場合について説明したが、プーリ以外の機械要素により構成してもよい。
また、上記実施の形態においては、伸縮長延長部が、1つ又は2つのプーリにより構成される場合について説明したが、3つ以上のプーリにより構成してもよいし、例えば、三角形等、多角形の頂点と対応する位置に配置された複数のプーリによって伸縮長延長部を構成してもよい。
また、上記実施の形態においては、制御部80が、図5に示すようなフローチャートに基づいてドア本体30を開く場合について説明したが、上記以外のアルゴリズムに基づいてドア本体30の開閉動作を行ってもよい。
また、ドア本体30の位置情報を、近接スイッチ、エンコーダ、その他の位置検出手段とするかは、任意に設定することができる。
また、上記実施の形態においては、コイル状形状記憶合金52、1コイル状繊維部材52が、自動ドア装置1、1A、1C、1Dにおいてドア本体30をスライドする場合について説明したが、例えば、改札等に適用される回動式の自動ドア装置に適用してもよい。
本発明に係る自動ドア装置によれば、ドア本体を駆動する際に駆動部から音が発生するのを抑制することができるので、産業上利用可能である。
1、1B、1C、1D 自動ドア装置
30、30A、30B ドア本体
50、50C、50D、50E、50F、50G 駆動部
52 コイル状形状記憶合金(伸縮部材、コイル状形状記憶合金部材)
56、56A ぜんまいバネ(アクチュエータ)
58 同期装置
60、61、62 プーリ(伸縮長延長部)
65 傾斜レール(傾斜部)
70 電力供給部(エネルギー供給部)
80 制御部
152 コイル状繊維部材(伸縮部材、コイル状伸縮繊維部材)
170、170A 伸縮部材加熱装置
172 加熱ヒータ(加熱手段)
176 伸縮部材加熱装置

Claims (8)

  1. 少なくとも1つのドア本体と、
    電力又は熱によって形態変化することにより長手方向に伸縮可能とされ、前記長手方向のいずれかの位置で前記ドア本体と連結された伸縮部材と、
    前記伸縮部材に電力又は熱を付与するエネルギー供給部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記エネルギー供給部から前記伸縮部材に付与する電力又は熱を制御して前記ドア本体を移動又は姿勢変更させるように構成されていることを特徴とする自動ドア装置。
  2. 請求項1に記載の自動ドア装置であって、
    前記伸縮部材の伸縮長を延長する伸縮長延長部を備え、
    前記伸縮長延長部は、
    前記伸縮部材の収容長さを延長して、前記伸縮部材がドア本体の移動又は姿勢変更に寄与する伸縮長を延長するように構成されていることを特徴とする自動ドア装置。
  3. 請求項2に記載の自動ドア装置であって、
    前記伸縮長延長部は、
    前記伸縮部材が掛けられるプーリを備えることを特徴とする自動ドア装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動ドア装置であって、
    前記駆動部は、前記伸縮部材の伸縮方向と反対側が下方に傾斜する傾斜部を備え、前記伸縮部材に付与する電力又は熱が減少した場合に、前記ドア本体を所定位置に移動させるように構成されていることを特徴とする自動ドア装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動ドア装置であって、
    前記駆動部は、前記伸縮部材の伸縮方向と反対側に向かう引張力を発生させるアクチュエータを備え、前記伸縮部材に付与する電力又は熱が減少した場合に、前記ドア本体を所定位置に移動させるように構成されていることを特徴とする自動ドア装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動ドア装置であって、
    外部から供給する熱エネルギーにより前記伸縮部材を直接加熱する伸縮部材加熱装置を備え、
    前記伸縮部材加熱装置は、
    長手方向に沿って見たときの断面が一方から他方に向かって拡幅され、前記伸縮部材と接触して伝熱する側壁部を有する加熱装置本体と、前記側壁部に熱エネルギーを供給する加熱手段と、を備えていることを特徴とする自動ドア装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動ドア装置であって、
    前記伸縮部材は、ポリマーからなるモノフィラメントがコイル状となるまでねじることにより形成されたコイル状伸縮繊維部材であることを特徴とする自動ドア装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動ドア装置であって、
    前記伸縮部材は、形状記憶合金がコイル状に形成されたコイル状記憶合金部材であることを特徴とする自動ドア装置。
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