JP2016199210A - 温調システムおよび温調方法ならびに触媒ヒーター - Google Patents

温調システムおよび温調方法ならびに触媒ヒーター Download PDF

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健 美浜
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【課題】電気自動車等において、寒冷地等においても自動車としての能力の低下を防ぐことができ、快適に走行等させることができるように自動車各部を効率良く温め可能な温調システムおよび温調方法ならびに触媒ヒーターを提供する。【解決手段】電気自動車等の各部の温度を調節する温調システムであって、前記温調システムは、冷媒を用いてヒートポンプ方式のもので、冷媒と、ヒートポンプ循環路とを備えており、該ヒートポンプ循環路には、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器とが順に配置されており、蒸発器と圧縮機との間には触媒ヒーターがさらに配置されており、該触媒ヒーターは、触媒に燃料と酸化性ガスを供給することにより熱を発生するものであり、該発生した熱により、蒸発器で気化されて圧縮機へ送られる冷媒を補助加熱可能なものであることを特徴とする温調システム。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば電気自動車やハイブリッド(ガソリンエンジン+電気)車、燃料電池自動車のように、二次電池や燃料電池を利用して車輪をモーターで駆動させる自動車の各部の温度を調節する温調システムおよび温調方法ならびに触媒ヒーターに関する。
近年、環境問題の一つとして二酸化炭素の増加が挙げられている。二酸化炭素は地球温暖化の要因の一つとして挙げられており、その発生、例えば自動車等から排出されるガス量を抑制しようとしている。
そこで、二酸化炭素を排出しない、あるいは、従来品に比べて二酸化炭素の発生を抑制可能な電気自動車やハイブリッド車、燃料電池自動車など(以下、電気自動車等と呼ぶ)の開発に期待が寄せられている(特許文献1参照)。
特開平10−147138号公報
これらの電気自動車等は、上記のように環境問題への対策として有効なものであるが、一方で自動車自体の性能に関して問題点が挙げられている。
例えば、空調など自動車各部を温めることに関して、従来では、暖房用として、PTCヒーターで循環している水を温める方式や、PTCヒーターで空気を直接暖める方式のように電気を使用したヒーターを使用していた。
しかしながら、これらの自動車では、ガソリン車に比べてエンジンの廃熱が少ないため、例えば電気自動車であれば、空調の際、二次電池に充電した電力をヒーターで消費することになる。しかも、PTCヒーター等の伝熱式ヒーターは電力消費が大きい。
このようにヒーターに二次電池等の電力がまわされるため、その分だけ、これらの電気自動車等の航続距離が落ちるという問題があった。そのため、二次電池であれば充電頻度も高くなり、電池自体のライフも短くなる。燃料電池においても燃料の消費が早くなる。
また、ヒートポンプ方式を使用した暖房システムも考えられている。しかし、従来のヒートポンプ方式だと、寒冷地など、外気温が低いと著しく効率が下がる場合があり、各部を温めようとしても温まりにくい場合がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、電気自動車等において、寒冷地等においても自動車としての能力の低下を防ぐことができ、快適に走行等させることができるように自動車各部を効率良く温め可能な温調システムおよび温調方法ならびに触媒ヒーターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車輪をモーターで駆動させるための二次電池または燃料電池を搭載したモーター室と、人が乗るための車室を備えた自動車において、該自動車に組み込まれ、自動車各部の温度を調節する温調システムであって、前記温調システムは、冷媒を用いてヒートポンプ方式で前記自動車各部の温度を温める機能を有しており、前記冷媒と、該冷媒を循環させるヒートポンプ循環路とを備えており、該ヒートポンプ循環路には、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された冷媒と前記自動車各部との間で熱交換を行う凝縮器と、該凝縮器で熱交換が行われた冷媒を減圧させる膨張弁と、該膨張弁で減圧させられた冷媒を気化させる蒸発器とが順に配置されており、前記蒸発器と前記圧縮機との間には、触媒と、該触媒に燃料を供給する燃料タンクと、前記触媒に酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給ラインとを備えた触媒ヒーターがさらに配置されており、該触媒ヒーターは、前記触媒に前記燃料と前記酸化性ガスを供給することにより熱を発生するものであり、該発生した熱により、前記蒸発器で気化されて前記圧縮機へ送られる冷媒を補助加熱可能なものであることを特徴とする温調システムを提供する。
上記のような冷媒およびヒートポンプ循環路を備えたヒートポンプ方式のものであれば、比較的簡便に自動車各部(以下、単に各部ともいう)を温めることが可能である。PTCヒーターと比べ、二次電池等の電力消費も抑えることができる。そのため、二次電池等のライフを延ばすこともできるし、航続距離も伸ばすことができる。
しかも本発明では、ヒートポンプ循環路において、上記触媒ヒーターを備えており、蒸発器で気化されて圧縮機へ送られる冷媒を補助加熱可能であるため、該触媒ヒーターを備えていない従来のヒートポンプ方式の温調システムに比べ、冷媒の温度の底上げを図ることができる。したがって、たとえ寒冷地等であっても、温調システムの運転開始時において、いち早く冷媒の温度を上げることができる。それによって各部をより早く温めることが可能であるため、極めて効率的である。さらには、この補助加熱により、冷媒の温度上昇のために要する圧縮機等への二次電池等の電力消費をより一層抑えることができる。
しかも、触媒ヒーター自体はヒートポンプの補助に用いる程度のものであるので、大掛かりなものを用意する必要はなく、その簡易化・小型化を図ることができる。そのため電気自動車等のデザインを損なうこともなく、ヒートポンプ循環路内に容易に組み入れることができる。
このように電気自動車等としての能力(航続距離等)の低下を防ぎつつ、各部を効率良く温めることができる。
また、前記燃料が、メタノール、エタノール、ガソリン、灯油、軽油、水素、メタン、プロパン、LPGのうちのいずれか1つ以上であるものとすることができる。
上記メタノール等は、通常、種々の燃料としてよく使われているものであり、その入手や取扱いが比較的簡便である。
また、前記温度を調節する自動車各部は、前記二次電池、前記車室のうちのいずれか1つ以上であるものとすることができる。
二次電池を温めるものであれば、寒冷地等でも二次電池の放電温度特性を良好なものとすることができる。特には車の始動時において、いち早く加温して放電温度特性を改善し、スムーズな発進・走行を行うことができる。
また、車室を暖めるものであれば、寒冷地等でもいち早く快適な温度にまで上昇させることができる。
また、本発明は、車輪をモーターで駆動させるための二次電池または燃料電池を搭載したモーター室と、人が乗るための車室を備えた自動車の各部の温度を調節する温調方法であって、前記自動車各部の温度を、冷媒を用いてヒートポンプ方式で温める方法であり、前記自動車に、前記冷媒と、該冷媒を循環させるヒートポンプ循環路とを備え、該ヒートポンプ循環路には、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された冷媒と前記自動車各部との間で熱交換を行う凝縮器と、該凝縮器で熱交換が行われた冷媒を減圧させる膨張弁と、該膨張弁で減圧させられた冷媒を気化させる蒸発器とを順に配置し、前記蒸発器と前記圧縮機との間には、触媒と、該触媒に燃料を供給する燃料タンクと、前記触媒に酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給ラインとを備えた触媒ヒーターをさらに配置し、前記自動車各部の温度を温めるとき、温め開始時に、前記触媒ヒーターにおいて、前記触媒に前記燃料と前記酸化性ガスを供給することにより熱を発生させて、該発生した熱により、前記蒸発器で気化されて前記圧縮機へ送られる冷媒を補助加熱することを特徴とする温調方法を提供する。
上記のようにヒートポンプ方式で温めるのであれば、比較的簡便に各部を温めることができる。また、PTCヒーターを用いる場合に比べて二次電池等の電力消費を抑えることができ、二次電池等のライフを延ばし、また航続距離を伸ばすこともできる。
さらには、ヒートポンプ循環路に上記触媒ヒーターを配置して、温め開始時に冷媒の補助加熱に用いるので、触媒ヒーターによって冷媒の温度を底上げすることができ、従来よりも各部を早く温めることができる。このように温度調節において効率的であるし、触媒ヒーターで冷媒を補助加熱する分、冷媒を温めるのに要する圧縮機等への二次電池等の電力消費をより一層抑えることができる。
また補助加熱に用いる程度であるので、触媒ヒーター自体も簡易で小型のものを用いることもできるし、ヒートポンプ循環路に組み入れるのも容易である。
このように電気自動車等としての能力の低下を防ぎつつ、各部の温度を効率良く温めることができる。
このとき、前記燃料を、メタノール、エタノール、ガソリン、灯油、軽油、水素、メタン、プロパン、LPGのうちのいずれか1つ以上とすることができる。
上記メタノール等は、通常、種々の燃料としてよく使われているものであり、比較的入手しやすく、また、その取扱いも簡便である。
また、前記温度を調節する自動車各部を、前記二次電池、前記車室のうちのいずれか1つ以上とすることができる。
二次電池を温める場合、特には車の始動時において、いち早く加温して放電温度特性を改善し、スムーズな発進・走行を行うことができる。
また、車室を暖める場合、寒冷地等でもいち早く快適な温度にまで上昇させることができる。
また、本発明は、二次電池または燃料電池によって車輪をモーターで駆動させる自動車に組み込まれる触媒ヒーターであって、前記触媒ヒーターは、触媒と、該触媒に燃料を供給する燃料タンクと、前記触媒に酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給ラインとを備えており、前記触媒に前記燃料と前記酸化性ガスを供給することにより熱を発生するものであり、前記自動車の各部の温度をヒートポンプ方式で調節するため冷媒を循環させるヒートポンプ循環路に着脱可能に取り付けられて、該ヒートポンプ循環路内の冷媒を、前記発生した熱により補助加熱可能なものであることを特徴とする触媒ヒーターを提供する。
このような触媒ヒーターであれば、該触媒ヒーターをヒートポンプ循環路に取り付けて冷媒を補助加熱可能なものであるので、ヒートポンプ方式での各部の温度調節を効率良く行うことができる。また、着脱可能に取り付けることができるので、触媒ヒーターの整備点検や燃料タンクへの燃料の補充等も容易に行うことができる。
本発明の温調システムおよび温調方法ならびに触媒ヒーターであれば、電気自動車等において、寒冷地等においても各部の温度を簡便かつ効率良く調節することができる。いち早く快適な環境下で走行等させることができる。しかも、各部を温めるにあたって二次電池等の電力の消費を極力抑えることができ、電気自動車等の航続距離を伸ばしたり、二次電池のライフを延ばすことができる。
本発明の温調システムを組み込んだ電気自動車の一例を示す概略図である。 本発明の温調システムの一例を示す説明図である。 本発明の触媒ヒーターの一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に本発明の温調システムを組み込んだ電気自動車の一例の概略を示す。
ここでは温調システム1を、二次電池を搭載した電気自動車に搭載した場合を例に挙げて説明するが、その他ハイブリッド車(特には電気で駆動させる割合が高いもの)、燃料電池(および二次電池)を搭載した燃料電池自動車とすることもできる。
自動車2は人が乗るための車室3の他、モーター室4、車輪5を備えており、モーター室4内には二次電池6およびモーター7が搭載されている。車輪5は、二次電池6によってモーター7を回転させることで駆動させることができる。
なお、図1では、モーター室4は自動車2の下部に設けられているが、これに限定されず、他の条件に応じて適切な位置に設けることができる。
そして、このような自動車2に本発明の温調システム1が組み込まれており、該温調システム1はヒートポンプ方式によるものである。また自動車2には空調ダクト8や送液管9が設けられている。空調ダクト8は車室3につながっており、送液管9は二次電池6に巻き回されている。そして、温調システム1により温められた空調ダクト8内の空気が車室3に流れて暖房できるようになっている。また、温調システム1により温められた送液管9内の熱媒体によって、二次電池6を加温できるようになっている。
なお、温度調節対象の自動車各部としては、車室3や二次電池6に限定されるものではない。例えば、その他に座席なども挙げられる。
以下、本発明の温調システム1について図2を参照してさらに詳述する。なお、図2での冷媒の流れは自動車各部を温める際のときのものである。
温調システム1は、冷媒10と該冷媒10を循環させるヒートポンプ循環路11とを有している。そして、ヒートポンプ循環路11には、冷媒10を圧縮する圧縮機12と、該圧縮機12で圧縮された冷媒10と自動車各部との間で熱交換を行う凝縮器13と、該凝縮器13で熱交換が行われた冷媒10を減圧させる膨張弁14と、該膨張弁14で減圧させられた冷媒10を気化させる蒸発器15とが順に配置されている。
圧縮機12は二次電池6、あるいは他の蓄電池からの電力等により冷媒10を圧縮して温度上昇させるものであればよい。
凝縮器13では、圧縮機12で圧縮されて温度上昇した冷媒10の熱エネルギーを自動車各部、すなわち、例えば空調ダクト8や送液管9との間で適切に熱交換できるように熱交換器を備えたものとすることができる。また、送液管9を別個に設けるのではなく、ヒートポンプ循環路11を二次電池6などの加温対象まで伸ばして巻き回した構成を凝縮器13とすることもできる。
また、膨張弁14も、凝縮器13で熱交換されて温度が下がった冷媒10の圧力を下げることができるよう構成されていれば良い。
また、蒸発器15においても、膨張弁14で急激に圧力を下げてさらに温度が下がった冷媒10に、例えば自動車外部(外気等)、あるいは後述するように触媒ヒーターからの排気ガスの熱エネルギーを熱交換により与え、冷媒10を気化させる熱交換器を備えたものとすることができる。
これらの圧縮機12、凝縮器13、膨張弁14、蒸発器15は特に限定されず、例えば従来のヒートポンプ方式のシステムで用いられていたものと同様のものとすることができる。
そして、本発明の温調システム1では、蒸発器15と圧縮機12との間に触媒ヒーター16をさらに備えている。触媒ヒーター16から発生する熱エネルギーにより、蒸発器15からの冷媒10を補助加熱した上で圧縮機12へと送ることができるようになっている。
図3は、本発明の触媒ヒーター16の構成の一例を示したものである。以下、その構成および配置する意義について詳述する。
触媒ヒーター16は、少なくとも、触媒17(触媒17を担持した触媒体18)、燃料タンク19、酸化性ガス供給ライン20とからなっている。図3に示すように、自動車外部に通じており、外気(酸化性ガス)を取り込めるようになっている酸化性ガス供給ライン20が配置されており、該酸化性ガス供給ライン20の内部には触媒体18が配設されている。また、酸化性ガス供給ライン20の内部には燃料タンク19から燃料を供給できるようになっている。この燃料の供給手段は特に限定されず、弁等を用いることができる。酸化性ガスと燃料とが適度に混合し、触媒17上で反応して触媒燃焼が生じるように、燃料の供給、酸化性ガスの供給のための構造を適宜決定することができる。
なお、燃料としては例えばメタノール、エタノール、ガソリン、灯油、軽油、水素、メタン、プロパン、LPGのうちのいずれか1つ以上を用いることができる。これらは種々の燃料としてよく用いられているものであり、入手しやすく、またその取扱い方法もよく知られている。そのため比較的取扱い易いので好ましい。ただし、当然これらに限定されるものではない。
また酸化性ガス供給ライン20には、蒸発器15と圧縮機12との間に配置されたヒートポンプ循環路11が巻き回されており、触媒ヒーター16で発生した熱エネルギーをヒートポンプ循環路11内部の冷媒10へと伝えることができるようになっている。当然、この構成に限定されず、逆にヒートポンプ循環路11に酸化性ガス供給ライン20が巻き回されていても良いし、あるいは熱伝導体を別個に設けて該熱伝導体を介して触媒ヒーター16からの熱エネルギーをヒートポンプ循環路11内の冷媒へ伝えるものとすることもできる。
なお、酸化性ガス供給ライン20内の触媒燃焼後のガスは、上記ヒートポンプ循環路11との熱交換を経た後、自動車外部へと排出される。このとき、蒸発器15を排気口付近に配設し、この排出ガスの熱エネルギーを利用して蒸発器15にて冷媒10を気化させることもできる。
また、触媒ヒーター16はヒートポンプ循環路11に対して、着脱可能に取り付けられている。着脱可能なものであるため、触媒ヒーター16の整備点検や、燃料タンク19への燃料の補充等も簡単にできる。
また、触媒ヒーター16はヒートポンプ循環路11内の冷媒10を補助加熱できる程度のものであれば良い。すなわち、前述した車室3内の空気を温める役割を担うメインとなる構成は、基本のヒートポンプ機構(冷媒10、ヒートポンプ循環路11および圧縮機12等)であって、触媒ヒーター16の役割はその補助で十分である。しかし、補助として触媒ヒーター16を配設することによって、後述するように、各部の温度調節(加温)において極めて大きな効果を発揮することができる。より具体的には、例えば温調システム1の運転開始からしばらくの間において(暖房開始時)、冷媒10を補助加熱することによって冷媒10の温度の底上げを手伝うことができれば十分である。数kW程度のものであれば十分であり、冷媒を10℃程度も上昇させることができれば十分である。したがって、触媒ヒーター16のみで車室3内の温度調節をするために莫大な熱エネルギーを発生させるものである必要はなく、そのためにサイズが大きなものを用意する必要もなく、簡易的で小型のもので十分である。そして小型のものであれば電気自動車内に容易に組み込むことができる。
本発明の温調システム1は、このような本発明の触媒ヒーター16を備えており、各部を温める時に冷媒の補助加熱に用いることができるので、冷媒10の温度を底上げし、触媒ヒーター16を備えていない従来のヒートポンプ機構よりも各部を早く温めることができる。極めて効率的であり、この補助によって圧縮機12への二次電池6等からの電力供給も抑えることができる。したがって、二次電池6のライフを延ばし、航続距離を一層伸ばすことが可能になる。
次に、本発明の温調方法について説明する。
ここでは図1−3のような本発明の温調システム1を用い、一例として車室3内を暖房する場合について説明する。
まず、触媒ヒーター16を作動させ、酸化性ガスを酸化性ガス供給ライン20に供給するとともに燃料タンク19から上述したような燃料を供給し、燃料を触媒17上で触媒燃焼させる。この触媒燃焼で発生した熱エネルギーを用い、熱交換によってヒートポンプ循環路11内の冷媒10を補助加熱する。冷媒10を例えば10℃程度上昇させることができる。
このように冷媒10の温度を予め底上げしておくことによって、底上げしていない場合に比べて、圧縮機12で冷媒10を圧縮した際に冷媒10をより高温にすることができ、より大きな熱エネルギーを発生させることができる。特に寒冷地等では、冷媒10の温度が元々低くなっているので一層効果的である。
そして、凝縮器13において、その高温の冷媒10と空調ダクト8内の空気との間で熱交換し、空調ダクト8内の空気を温め、車室3へと供給することにより、暖房することができる。
先の触媒ヒーター16の働き(補助加熱)によって、触媒ヒーター16を配置していない場合に比べ、より大きな熱エネルギーを冷媒20が有しており、そのより大きな熱エネルギーを空調ダクト8内の空気へ与えることができるため、車室3をより早く所定の温度にまで暖房することができる。
一方、熱交換により温度が下がった冷媒10は、膨張弁14によって圧力が下がって温度がさらに下がる。そして、蒸発器15にて、自動車外部(外気)あるいは触媒ヒーター16からの温かい排出ガスとの間で熱交換をする。この熱交換により冷媒10は熱エネルギーを得て温度が上昇し、再度、触媒ヒーター16へと送られる。
このように車室3内の暖房について説明してきたが、温める対象を二次電池6としても有利な効果を得ることができる。
寒冷地などの気温が低い地域においては、二次電池6も冷えて温度が下がってしまっている。このように二次電池6の温度が低下していると、放電温度特性も良好ではなく、外気温が高い状況に比べて十分な電圧を得られにくくなり、そのため十分な電力をモーター7に供給しにくくなる。特に始動時において、スムーズに走行し始めるのが難しい。
そこで始動時にヒートポンプ機構を用いて二次電池6を温めることが考えられるが、本発明のように触媒ヒーター16をさらに用いることで、用いない場合に比べて冷媒10の温度をより一層早く高めることができ、それによって二次電池6をさらに早く加温して温度調節することができる。
そのため、単にヒートポンプ機構を用いただけの従来の場合に比べ、よりスムーズな始動が可能になり、効率的である。
さらには、車室3、二次電池6に限られず、座席など他の部位を温めて温度調節することができる。その温め開始時において、触媒ヒーター16を上記のように利用することで、効率良くその部位を温めることが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…本発明の温調システム、 2…自動車、 3…車室、 4…モーター室、
5…車輪、 6…二次電池、 7…モーター、 8…空調ダクト、
9…送液管、 10…冷媒、 11…ヒートポンプ循環路、
12…圧縮機、 13…凝縮器、 14…膨張弁、 15…蒸発器、
16…触媒ヒーター、 17…触媒、 18…触媒体、
19…燃料タンク、 20…酸化性ガス供給ライン。

Claims (7)

  1. 車輪をモーターで駆動させるための二次電池または燃料電池を搭載したモーター室と、人が乗るための車室を備えた自動車において、該自動車に組み込まれ、自動車各部の温度を調節する温調システムであって、
    前記温調システムは、冷媒を用いてヒートポンプ方式で前記自動車各部の温度を温める機能を有しており、前記冷媒と、該冷媒を循環させるヒートポンプ循環路とを備えており、
    該ヒートポンプ循環路には、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された冷媒と前記自動車各部との間で熱交換を行う凝縮器と、該凝縮器で熱交換が行われた冷媒を減圧させる膨張弁と、該膨張弁で減圧させられた冷媒を気化させる蒸発器とが順に配置されており、
    前記蒸発器と前記圧縮機との間には、触媒と、該触媒に燃料を供給する燃料タンクと、前記触媒に酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給ラインとを備えた触媒ヒーターがさらに配置されており、
    該触媒ヒーターは、前記触媒に前記燃料と前記酸化性ガスを供給することにより熱を発生するものであり、該発生した熱により、前記蒸発器で気化されて前記圧縮機へ送られる冷媒を補助加熱可能なものであることを特徴とする温調システム。
  2. 前記燃料が、メタノール、エタノール、ガソリン、灯油、軽油、水素、メタン、プロパン、LPGのうちのいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項1に記載の温調システム。
  3. 前記温度を調節する自動車各部は、前記二次電池、前記車室のうちのいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温調システム。
  4. 車輪をモーターで駆動させるための二次電池または燃料電池を搭載したモーター室と、人が乗るための車室を備えた自動車の各部の温度を調節する温調方法であって、
    前記自動車各部の温度を、冷媒を用いてヒートポンプ方式で温める方法であり、
    前記自動車に、前記冷媒と、該冷媒を循環させるヒートポンプ循環路とを備え、該ヒートポンプ循環路には、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された冷媒と前記自動車各部との間で熱交換を行う凝縮器と、該凝縮器で熱交換が行われた冷媒を減圧させる膨張弁と、該膨張弁で減圧させられた冷媒を気化させる蒸発器とを順に配置し、
    前記蒸発器と前記圧縮機との間には、触媒と、該触媒に燃料を供給する燃料タンクと、前記触媒に酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給ラインとを備えた触媒ヒーターをさらに配置し、
    前記自動車各部の温度を温めるとき、温め開始時に、前記触媒ヒーターにおいて、前記触媒に前記燃料と前記酸化性ガスを供給することにより熱を発生させて、該発生した熱により、前記蒸発器で気化されて前記圧縮機へ送られる冷媒を補助加熱することを特徴とする温調方法。
  5. 前記燃料を、メタノール、エタノール、ガソリン、灯油、軽油、水素、メタン、プロパン、LPGのうちのいずれか1つ以上とすることを特徴とする請求項4に記載の温調方法。
  6. 前記温度を調節する自動車各部を、前記二次電池、前記車室のうちのいずれか1つ以上とすることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の温調方法。
  7. 二次電池または燃料電池によって車輪をモーターで駆動させる自動車に組み込まれる触媒ヒーターであって、
    前記触媒ヒーターは、
    触媒と、該触媒に燃料を供給する燃料タンクと、前記触媒に酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給ラインとを備えており、
    前記触媒に前記燃料と前記酸化性ガスを供給することにより熱を発生するものであり、
    前記自動車の各部の温度をヒートポンプ方式で調節するため冷媒を循環させるヒートポンプ循環路に着脱可能に取り付けられて、該ヒートポンプ循環路内の冷媒を、前記発生した熱により補助加熱可能なものであることを特徴とする触媒ヒーター。
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