JP2016199063A - 車載用給電装置 - Google Patents

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Takeshi Nakamura
武 中村
武藤 剛
Takeshi Muto
剛 武藤
健一 勝部
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健一 勝部
翔太 有本
Shota Arimoto
翔太 有本
久 齊藤
Hisashi Saito
久 齊藤
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Abstract

【課題】組付性及び耐久性の確保と、装置の全体構成の小型化とに寄与する。
【解決手段】車載用給電装置10では、シート本体に対して一体的にスライド可能とされた給電ブラケット40の一対の腕部40C1、40C2が、レールに取り付けられたスライダ38のブラケット係合部38Bに対してスライド方向に当接可能とされている。これらの腕部40C1、40C2とブラケット係合部38Bとの間には、両者のスライド方向の相対移動を許容する隙間51が設けられているため、各部材の寸法誤差や組付誤差などを、隙間51によって吸収することができる。さらに、スライダ38に配設されたブラシ接点を用いて給電を行うため、可撓性導電線を用いる構成と比較して、耐久性を確保し易い。また、ワイヤハーネスの余長部を収容するケースを設ける必要がないため、装置の全体構成の小型化に寄与する。
【選択図】図8

Description

本発明は、車両に搭載される給電装置に関する。
下記特許文献1に記載されたスライドシートの給電構造では、シートスライド装置のランナにブラケットを介して一体的に固定されたスライダが、シートスライド装置のガイドレールに固定された給電ダクトに対してスライド自在に嵌合している。そして、給電ダクトのボディサイドカプラに一端が結線された可撓性導電線が、給電ダクトのほぼ全域でのスライダのスライドを保障可能とする長さに形成されて、給電ダクトの内部に収納されている。この可撓性導電線の他端は、スライダに設けられたシートサイドカプラに対して結線されている。
下記特許文献2に記載されたスライドシートとスライダとの連結構造では、スライドシートの側面に設置されたハーネスレールに、スライダが摺動自在に嵌合している。そして、このスライダに形成された貫通溝又は貫通穴に、スライドシートの側面から突出したブラケットが挿通されている。これにより、スライドシートのスライドに連動してスライダが摺動される構成になっている。このスライダには、スライドシート内の電装品と接続されたワイヤハーネスが貫通している。このワイヤハーネスは、スライダのスライドを許容するための余長部を有しており、当該余長部がハーネスレールの側方に配置された余長収容ケース内に収容されている。
特開平11−28954号公報 特開2014−233162号公報
上記特許文献1に記載されたスライドシートの給電構造では、上記のように、シートスライド装置のランナに一体的に固定されたスライダが、シートスライド装置のガイドレールに固定された給電ダクトに嵌合している。このようなリジットな構造では、各部材の寸法誤差や組付誤差などにより、各部材を組み付けられなくなる可能性がある。また、スライダのスライドに伴い、可撓性導電線が給電ダクト内の狭いスペースで繰り返し撓むことになるため、耐久性の確保が困難になる可能性がある。
上記特許文献2に記載されたスライドシートとスライダとの連結構造では、上記のように、ワイヤハーネスの余長部を収容する余長収容ケースがハーネスレールの側方に配置される。このため、余長収容ケースを含めた全体構成が大型化しており、車両に対する取付レイアウト(車体床部における配設スペース)が大きくなっている。
本発明は上記事実を考慮し、組付性及び耐久性の確保と、装置の全体構成の小型化とに寄与する車載用給電装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車載用給電装置は、車両に対して水平方向にスライドされるスライド体のスライド方向に延びるレールと、前記レールに対して前記スライド方向にスライド可能に取り付けられると共に、ブラケット係合部を有するスライダと、前記レールに配設され、前記スライド方向に延びるレール端子と、前記スライダに配設され、前記レール端子に対して摺動可能に接触したブラシ接点と、前記スライド体に対して一体的にスライド可能に連結されると共に、前記ブラケット係合部に対して前記スライド方向の一側及び他側から当接可能なスライダ係合部を有し、当該スライダ係合部と前記ブラケット係合部との間に両者の前記スライド方向の相対移動を許容する隙間が設けられた給電ブラケットと、を備えている。
請求項1に記載の発明では、車両に対して水平方向にスライドされるスライド体のスライド方向にレールが延びており、当該レールにスライダが取り付けられている。このスライダは、スライド体のスライド方向にスライド可能とされており、ブラケット係合部を有している。また、上記のスライド体には、給電ブラケットが連結されている。この給電ブラケットは、スライド体に対して一体的にスライド可能とされており、スライダのブラケット係合部に対して前記スライド方向の一側及び他側から当接可能なスライダ係合部を有している。これにより、スライド体のスライドに連動してスライダをスライドさせることができる。しかも、スライダ係合部とブラケット係合部との間には、両者の上記スライド方向の相対移動を許容する隙間(クリアランス)が設けられているため、各部材の寸法誤差や組付誤差などを、当該隙間によって吸収することができる。これにより、組付性の向上に寄与する。
また、この発明では、スライダの本体部に配設されたブラシ接点が、レールの内部に配設されたレール端子に対して摺動可能に接触している。これらのブラシ接点及びレール端子を用いて給電を行うことができるため、可撓性導電線を狭いスペースで繰り返し撓ませる構成と比較して、耐久性を確保し易い。さらに、ワイヤハーネスに余長部を設定してスライダのスライドを許容する構成のように、ワイヤハーネスの余長部を収容する余長収容ケースを設ける必要がないため、装置の全体構成の小型化に寄与する。
請求項2に記載の発明に係る車載用給電装置は、請求項1において、前記スライダ係合部と前記ブラケット係合部とは、点接触又は線接触するように構成されている。
請求項2に記載の発明では、給電ブラケットのスライダ係合部と、スライダのブラケット係合部との当接によって、スライダがスライド体と共にスライドされる際には、スライダ係合部とブラケット係合部とが点接触又は線接触する。これにより、上記スライド時にスライダが抉られる(こじられる)ことを防止又は抑制できる。
つまり、スライダ係合部とブラケット係合部とが、スライダのスライド方向を向いた面において互いに面接触する構成では、接触面の傾きにより、スライダがスライド時にレールに対して傾いて抉られる可能性があるが、本発明ではこのような抉りを防止又は抑制することができる。これにより、耐久性の確保に一層寄与する。
請求項3に記載の発明に係る車載用給電装置は、請求項1又は請求項2において、前記給電ブラケットは、前記スライド体をスライド可能に支持するスライドレールのアッパレールに固定された固定部と、前記固定部から前記スライドレールと前記レールとの間へ延びると共に、下端側から前記スライダ係合部が延出された中間部と、を有している。
請求項3に記載の発明では、給電ブラケットは、スライド体をスライド可能に支持するスライドレールのアッパレールに固定された固定部と、当該固定部からスライドレールとレールとの間へ延びる中間部とを有しており、当該中間部の下端側からスライダ係合部が延出されている。このように、給電ブラケットの中間部がスライドレールとレールとの間に延びているため、給電ブラケットの中間部がレールに対してスライドレールとは反対側へ延びる構成と比較して、給電ブラケットの大きさを小さく設定することができる。これにより、車室内における給電ブラケットの露出を少なくすることができるので、見栄えの向上に寄与する。
請求項4に記載の発明に係る車載用給電装置は、請求項3において、前記スライダ係合部は、前記中間部の下端側から前記レール側へ向けて斜め下方に延びている。
請求項4に記載の発明では、給電ブラケットの中間部の下端側からレール側へ向けて斜め下方に延びるスライダ係合部が、スライダのブラケット係合部に対してスライド方向に当接可能に係合している。これにより、スライダ係合部が車両水平方向に延びてブラケット係合部に係合する構成と比較して、給電ブラケットの配設スペースを上方側へ縮小することができる。この給電ブラケットは、スライド体と共にスライドされるため、上記の配設スペースの縮小により、車両における装置の配設スペースの縮小に効果的に寄与する。
請求項5に記載の発明に係る車載用給電装置は、請求項4において、前記スライダ係合部は、前記スライド方向に並んだ一対の腕部を有し、当該一対の腕部の間に前記ブラケット係合部が位置しており、前記ブラシ接点に接続されたハーネスが、前記ブラケット係合部から前記一対の腕部の間を通って前記給電ブラケットに配策されている。
請求項5に記載の発明では、給電ブラケットのスライダ係合部が、スライダのスライド方向に並んだ一対の腕部を有しており、当該一対の腕部の間にスライダのブラケット係合部が位置している。これにより、スライダ係合部が、ブラケット係合部に対して上記スライド方向の一側及び他側から当接可能とされている。そして、スライダのブラシ接点に接続されたハーネスが、スライダのブラケット係合部から上記一対の腕部の間を通って給電ブラケットに配策されている。これにより、スライダ係合部すなわち給電ブラケットがスライド体と共にスライドする際に、上記のハーネスが一対の腕部とブラケット係合部との間に挟まれないようにすることができる。
以上説明したように、本発明に係る車載用給電装置では、組付性及び耐久性の確保と、装置の全体構成の小型化とに寄与する。
本発明の第1実施形態に係る車載用給電装置が適用された車両用シートを斜め前方側から見た斜視図である。 同車載用給電装置、および同車両用シートのスライドレールの斜視図である。 同スライドレールに対して同車載用給電装置が取り付けられる前の状態を示す斜視図である。 同車載用給電装置の主要部の構成を示す分解斜視図である。 同車載用給電装置の構成部材であるスライダを含む周辺部材の構成を示す斜視図である。 図2のF6−F6線に沿った切断面を示す断面図である。 図6の一部を拡大して示す拡大断面図である。 図7に示される構成の一部を、図7の矢印A方向から見た下面図である。 本発明の第2実施形態に係る車載用給電装置が適用されたコンソールボックスを斜め後方側から見た斜視図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図8を用いて、本発明の第1実施形態に係る車載用給電装置10について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FRは車両前方を示し、矢印RHは車両右方を示し、矢印UPは車両上方を示している。以下、単に前後左右上下の方向を用いて説明する場合、特に説明のない限り、車両に対する方向を示すものとする。
本実施形態に係る車載用給電装置10は、図1に示される車両用シート12のシート本体(スライド体)14に対して電気を供給するための車載用給電レールであり、車両用シート12の一部を構成している。この車両用シート12は、例えばミニバン等の車両の2列目のシートであり、ここでは車両の右側に配置されている。この車両用シート12の前後左右上下の方向は、車両の前後左右上下の方向と一致している。
シート本体14は、乗員が着座するシートクッション16と、乗員の背凭れとなるシートバック18とを備えている。シートクッション16は、車両用シート12の構成部材である左右のスライドレール(シートレール)20、22を介して車体床部23(図6参照)に連結されている。
左右のスライドレール20、22は、従来周知のものであり、図2、図3および図6に示されるように、ロアレール24およびアッパレール26を含んで構成されている。ロアレール24は、長手方向が車両前後方向に沿う姿勢で配置されており、車両前後方向に並んだ複数の支持ブラケット28(図2および図6以外では図示省略)を介して車体床部23(図6以外では図示省略)に固定されている。
アッパレール26は、ロアレール24に対して長手方向(車両前後方向)にスライド可能に支持されており、ロアレール24よりも上方側へ延びるシート連結部26Aが、シートクッション16の下面側に固定されている。これにより、シート本体14が車体に対して前後方向にスライド可能に連結されている。このアッパレール26は、シート本体14と共にスライドされる。なお、左右のスライドレール20、22は、板状に形成されたリップ(カバー)30、32によって上面を覆われている。
図2に示されるように、車載用給電装置10は、右側のスライドレール22におけるロアレール24の左側部(車両幅方向中央側の側部)に一体的に取り付けられており、左右のスライドレール20、22の間に配置されている。なお、図3には、右側のスライドレール22に対して車載用給電装置10が取り付けられる前の状態が図示されている。
この車載用給電装置10は、図2〜図4、図6、図7に示されるように、長尺状に形成されたケース34と、ケース34の内部に収容されたレール36と、レール36に対してスライド可能に支持されたスライダ38と、右側のスライドレール22のアッパレール26におけるシート連結部26Aに取り付けられた給電ブラケット40とを備えている。
さらに、この車載用給電装置10は、レール36に配設された左右一対の上側のレール端子41、42および下側のレール端子44と、スライダ38に配設された左右一対の上側のブラシ接点46、48および下側のブラシ接点50と、ブラシ接点46、48、50に接続されたハーネス52(図3及び5以外では図示省略)とを備えている。
ケース34は、長尺な略角筒状に形成され、車両前後方向を長手として配置されたケース本体54と、ケース本体54の長手方向一端部(前端部)に取り付けられたキャップ56と、ケース本体54の長手方向他端部(後端部)に取り付けられたターミナルホルダ58とによって構成されている。このケース34は、板状に形成されたリップ(カバー)61によって上面を覆われている。このリップ61におけるリップ30側の端縁部は、ゴムや樹脂部材61Aによって構成されており、リップ30におけるリップ61側の端縁部は、ゴムや樹脂部材30Aによって構成されている。
図6に示されるように、ケース本体54は、右側のスライドレール22に対して車両左側に間隔をあけて配置されている。このケース本体54は、図7に示されるように、車両上下方向に対向した上壁54Aおよび下壁54Bと、車両幅方向に対向した左壁54Cおよび右壁54Dと、右壁54Dを介して左壁54Cとは反対側に位置する垂下壁54Eとを一体に備えている。下壁54Bは、左壁54Cよりも車両左側(車両幅方向中央側)へ延びた左方延長部54B1を有しており、車両前後方向に並んだ複数の支持ブラケット60および前述した複数の支持ブラケット28を介して車体床部23に支持されている。
下壁54Bの車両右側端部からは、車両上方側へ向けて右壁54Dが延びている。この右壁54Dは、ケース34の一方の側壁を構成している。この右壁54Dの上下方向中間部には、車両前後方向に延びるケース側スリット62が形成されている。上壁54Aは、右壁54Dよりも車両右側へ延びた右方延長部54A1を有している。この右方延長部54A1の車両右側端部からは、下方側へ向けて垂下壁54Eが延びている。垂下壁54Eおよび右方延長部54A1は、埃避け壁(埃侵入防止壁)64を構成している。この埃避け壁64は、ケース側スリット62を、上方側およびレール36とは反対側(車両右方側)から覆っている。
垂下壁54Eの下端は、下壁54Bよりも若干車両上方側で且つケース側スリット62の下端よりも若干車両下方側に位置している。この垂下壁54Eの下端と、右壁54Dの下端部との間には、車両前後方向に延びるスリット状の開口部66が形成されており、当該開口部66によってケース本体54の内部と外部とが連通されている。
キャップ56は、ケース本体54の前端部に取り付けられており、ターミナルホルダ58は、ケース本体54の後端部に取り付けられている。これらのキャップ56およびターミナルホルダ58は、ケース本体54よりも車両右側へ突出しており、ボルト締結等の手段によって右側のスライドレール22のロアレール24に固定されている。
レール36は、図4、図6、図7に示されるように、長尺な略角筒状に形成されており、車両前後方向を長手としてケース本体54の内部における左壁54Cと右壁54Dとの間に配置されている。このレール36は、車両上下方向に対向した上壁36Aおよび下壁36Bと、車両幅方向に対向した左壁36Cおよび右壁36Dとを一体に備えている。上壁36Aおよび下壁36Bは、右壁36Dよりも車両右側に若干突出している。
レール36の一方の側壁である右壁36Dの上下方向中間部には、スリット37が形成されている。このスリット37は、前述したケース側スリット62に対向して車両前後方向に延びている。このスリット37によってレール36の内部が側方(ここでは車両右方)に開放されている。
スライダ38は、図4〜図7に示されるように、長尺な直方体状に形成され、レール36の内部に収容された本体部38Aと、本体部38Aの一端面である右端面から延出され、スリット37を通ってレール36の外部へ延びたブラケット係合部38Bとを備えている。本体部38Aは、レール36によって車両前後方向(すなわちシート本体14のスライド方向)にスライド可能に支持されている。ブラケット係合部38Bは、スリット37およびケース側スリット62を通って右壁54Dと垂下壁54Eとの間へ延びる横延部38B1と、該横延部38B1の先端部(右端部)から車両下方へ延びる下方突出部38B2とを有している。この下方突出部38B2は、開口部66を通ってケース本体54の下方側へ延びている。この下方突出部38B2は、図8に示されるように、車両前後方向を長手とする長尺状に形成されており、前端部及び後端部が車両上下方向から見て円弧状に湾曲した湾曲面45とされている。
給電ブラケット40は、図2、図3、図6に示されるように、車両前後方向から見て略クランク状に屈曲した板状の部材であり、右側のスライドレール22のアッパレール26におけるシート連結部26Aの左側面に固定された固定部40Aを備えている。これにより、給電ブラケット40がシート本体14に対して一体的にスライド可能に連結されている。この固定部40Aの下端からは、中間部40Bが延出されている。この中間部40Bは、右側のスライドレール22とケース本体54(レール36)との間へ延びている。
詳細には、上記の中間部40Bは、固定部40Aの下端から車両左方へ延びる左延部40B1と、左延部40B1の左端から車両下方へ延びる下延部40B2とによって構成されている。下延部40B2は、リップ30、61の間から右側のスライドレール22とケース本体54との間に挿入されており、下端がケース本体54よりも車両下方側に位置している。この下延部40B2の下端(中間部40Bの下端)からは、レール36側(車両左側)へ向けてスライダ係合部40Cが延出されている。このスライダ係合部40Cは、前後一対の腕部40C1、40C2(図8参照)によって構成されており、下延部40B2の下端から斜め下方へ延びている。
一対の腕部40C1、40C2は、先端側がケース本体54の下方側に位置している。一対の腕部40C1、40C2の間には、前述したブラケット係合部38Bの下方突出部38B2が位置しており、一対の腕部40C1、40C2の間に下方突出部38B2が挟まれている。これにより、一対の腕部40C1、40C2からなるスライダ係合部40Cが、下方突出部38B2に対してスライダ38のスライド方向の一側及び他側(車両前方側及び車両後方側)から当接可能とされている。このため、シート本体14が車両前後方向にスライドされた際には、スライダ38が給電ブラケット40の腕部40C1又は腕部40C2に押されて、車両前後方向にスライドされる構成になっている。
但し、一対の腕部40C1、40C2と下方突出部38B2との間には、両者の車両前後方向の相対移動を許容する隙間51(図8の隙間51A、51B参照)が設けられている。なお、図8では、一方の腕部41C1と下方突出部38B2との間、及び他方の腕部41C2と下方突出部38B2との間に、それぞれ隙間51A、51Bが存在する状態を図示しているが、一方の腕部41C1と下方突出部38B2とが当接した状態では、隙間51Aが存在しなくなり、隙間51Bが拡大される。同様に、他方の腕部41C2と下方突出部38B2とが当接した状態では、隙間51Bが存在しなくなり、隙間51Aが拡大される。
また、一対の腕部40C1、40C2は、互いに対向する側の端縁部(下方突出部38B2側の端縁部)が、一対の腕部40C1、40C2の長手方向から見て円弧状に湾曲した湾曲面47とされている。これにより、一対の腕部40C1、40C2の湾曲面47と、下方突出部38B2の前後の湾曲面45とが、それぞれ点接触するように構成されている。
一方、左右の上側のレール端子41、42は、レール36の上壁36Aの下面(レール36の内部の上面)に配設されており、車両幅方向(すなわちスライダ38のスライド方向である車両前後方向から見て車両上下方向と直交する方向)に並んでいる。下側のレール端子44は、レール36の下壁36Bの上面(レール36の内部の下面)に配設されている。これらのレール端子41、42、44は、配線パターンであり、レール36の略全長に亘って車両前後方向に延在している。これらのレール端子41、42、44は、ターミナルホルダ58に接続される配線を介して車両のバッテリー(何れも図示省略)に電気的に接続されている。本実施形態では、例えば、下側のレール端子44が車体にアースされており、上側のレール端子41、42が車両のイグニッションスイッチを介してバッテリーのプラス端子に接続されている。
左右の上側のブラシ接点46、48は、車両幅方向(すなわちスライダ38のスライド方向である車両前後方向から見て車両上下方向と直交する方向)に並んでスライダ38の本体部38Aの上面に配設されており、左右の上側のレール端子41、42の上面に摺動可能に接触している。下側のブラシ接点50は、スライダ38の本体部38Aの下面に配設されており、下側のレール端子44の上面に摺動可能に接触している。これらのブラシ接点46、48、50には、ハーネス52が電気的に接続されている。
このハーネス52の一端部は、図8に示されるように、スライダ38のブラケット係合部38Bにおける下方突出部38B2に形成された図示しない貫通穴に挿通され、ブラケット係合部38Bに設けられた接点68、70、72に接続されている。これらの接点68、70、72は、上記のブラシ接点46、48、50に接続されている。また、このハーネス52は、一対の腕部40C1、40C2の間を通って、給電ブラケット40の下延部40B2の下端側へ延びており、給電ブラケット40に配策されている。
具体的には、ハーネス52は、下延部40B2の左側面及び左延部40B1の下面に沿って上方側へ延びており、下延部40B2の左側面及び左延部40B1の下面に形成された係止部74、76、78によって給電ブラケット40に係止されている。さらに、このハーネス52は、右側のスライドレール22のアッパレール26におけるシート連結部26Aに取り付けられた略リング状の保持部材79に挿通されており、シート本体14側から延びる図示しない配線に接続されている。これにより、ハーネス52が前記配線を介して、シート本体14が備える電装品に電気的に接続されている。この電装品としては、例えば、シートスライド、リクライニング、リフター、チルトなどの各種電動機構やUSBポート、シガーソケット、ヒーターマット等の利便系装備品が挙げられる。
(作用および効果)
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。
上記構成の車載用給電装置10では、車両に対して前後方向にスライドされるシート本体14のスライド方向にレール36が延びており、当該レール36にスライダ38が取り付けられている。このスライダ38は、車両前後方向にスライド可能とされており、ブラケット係合部38Bを有している。また、シート本体14には、給電ブラケット40が連結されている。この給電ブラケット40は、シート本体14に対して一体的にスライド可能とされており、スライダ38のブラケット係合部38Bに対して車両前方側及び車両後方側から当接可能なスライダ係合部40Cを有している。これにより、シート本体14のスライドに連動してスライダ38をスライドさせることができる。しかも、スライダ係合部40Cとブラケット係合部38Bとの間には、両者の車両前後方向の相対移動を許容する隙間51(クリアランス)が設けられているため、各部材の寸法誤差や組付誤差などを、当該隙間51によって吸収することができる。これにより、組付性の向上に寄与する。
また、本実施形態では、スライダ38の本体部38Aに配設されたブラシ接点46、48、50が、レール36の内部に配設されたレール端子41、42、44に対して摺動可能に接触している。これらのブラシ接点46、48、50及びレール端子41、42、44を用いて給電を行うことができるため、可撓性導電線を狭いスペースで繰り返し撓ませる構成と比較して、耐久性を確保し易い。さらに、ワイヤハーネスに余長部を設定してスライダのスライドを許容する構成のように、ワイヤハーネスの余長部を収容する余長収容ケースを設ける必要がないため、装置の全体構成の小型化および部品点数の低減に寄与する。
さらに、本実施形態では、給電ブラケット40のスライダ係合部40Cと、スライダ38のブラケット係合部38Bとの当接によって、スライダ38がスライドされる際には、スライダ係合部40Cの一対の腕部40C1、40C2とブラケット係合部38Bとが点接触するように構成されている。これにより、スライダ38がスライド時に抉られる(こじられる)ことを防止又は抑制できる。
つまり、スライダ係合部40Cの一対の腕部40C1、40C2とブラケット係合部38Bとが、スライダ38のスライド方向を向いた面において互いに面接触する構成では、接触面の傾きにより、スライダ38がスライド時にレール36に対して傾いて抉られる可能性があるが、本実施形態ではこのような抉りを防止又は抑制することができる。これにより、耐久性の確保に一層寄与すると共に、スライダ38の円滑なスライドを長期にわたって維持することができる。
また、本実施形態では、給電ブラケット40は、シート本体14をスライド可能に支持するスライドレール22のアッパレール26に固定された固定部40Aと、当該固定部40Aからスライドレール22とレール36との間へ延びる中間部40Bとを有しており、当該中間部40Bの下端側からスライダ係合部40Cが延出されている。このように、給電ブラケット40の中間部40Bがスライドレール22とレール36との間に延びているため、給電ブラケット40の中間部40Bがレール36に対してスライドレール22とは反対側へ延びる構成と比較して、給電ブラケット40の大きさを小さく設定することができる。これにより、車室内における給電ブラケット40の露出を少なくすることができるので、見栄えの向上に寄与する。
また、本実施形態では、給電ブラケット40は、上記のように中間部40Bがスライドレール22とレール36との間へ延びている。そして、この中間部40Bの下端側からレール36側へ向けて斜め下方に延びるスライダ係合部40Cが、スライダ38のブラケット係合部38Bに対してスライド方向に当接可能に係合している。これにより、スライダ係合部40Cが車両水平方向に延びてブラケット係合部38Bに係合する構成と比較して、給電ブラケット40の配設スペースを上方側へ縮小することができる。この給電ブラケット40は、シート本体14と共にスライドするため、上記の配設スペースの縮小により、車両における装置の配設スペースの縮小に効果的に寄与すると共に、車体床部23に対するクリアランスの確保が容易になる。さらに、一対の腕部40C1、40C2とスライダ38との接触位置が高くなる(スライダ38の本体部38Aに近くなる)ため、前述した抉りを防止又は抑制する効果を向上させることができると共に、スライダ38の下方突出部38B2における車両上下方向の寸法を短く設定することができる。
また、本実施形態では、スライダ38のブラシ接点46、48、50に接続されたハーネス52が、スライダ38のブラケット係合部38Bから一対の腕部40C1、40C2の間を通って給電ブラケット40に配策されている。これにより、スライダ係合部40Cすなわち給電ブラケット40がシート本体14と共にスライドする際に、ハーネス52が、スライダ係合部40Cの一対の腕部40C1、40C2とスライダ38のブラケット係合部38Bとの間に挟まれないようにすることができる。また、ハーネス52の余長を、一対の腕部40C1、40C2の間で吸収することができるので、ハーネス52の配策が容易になる。
また、本実施形態では、スライダ38のブラケット係合部38Bが下方延出部38B2を有し、当該下方延出部38B2がケース34の開口部66から下方側へ延びている。これにより、ケース34内に埃、塵、ゴミ、液体等の異物が侵入し難くなる。その結果、ケース34内に収容されたレール36内に異物が侵入し難くなるので、ショート(短絡)の発生及び通電不良の防止に寄与する。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成および作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
図9には、本発明の第2実施形態に係る車載用給電装置80が適用されたコンソールボックス82が背面側から見た斜視図にて示されている。このコンソールボックス82は、車両の左右両側に配置された左右一対の車両用シート(図示省略)の間に配置されている。このコンソールボックス82は、車両用シートの一部としても使用可能なコンソールボックス本体84が、車両前後方向に延びる左右一対のスライドレール20、22を介して車体床部23に支持(連結)されている。これにより、コンソールボックス本体84が、車両前後方向にスライド可能とされている。このコンソールボックス本体84は、左右のスライドレール20、22が備えるロアレール24と共にスライド体を構成している。
車載用給電装置80は、左右のスライドレール20、22の間に配置されており、左側のスライドレール20におけるロアレール24の右側部に一体的に取り付けられている。この車載用給電装置80は、前記第1実施形態に係る車載用給電装置10と基本的に同様の構成とされているが、各構成部材が車載用給電装置10とは左右対称に構成されている。この車載用給電装置80では、左側のスライドレール20のロアレール24から延びた給電ブラケット40がスライダ38(何れも図9では図示省略)に係合しており、コンソールボックス本体84と共にスライダ38が車両前後方向にスライドされる構成になっている。この実施形態においても前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。
なお、上記各実施形態では、シート本体14及びコンソールボックス本体84(何れもスライド体)が車両前後方向にスライドされる構成にしたが、本発明はこれに限らず、スライド体が車両左右方向(車両幅方向)にスライドされる構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、スライダ38のブラケット係合部38Bと、給電ブラケット40のスライダ係合部40Cにおける一対の腕部40C1、40C2とが点接触する構成にしたが、本発明はこれに限らず、両者が線接触するように構成してもよい。例えば、上記各実施形態において、一対の腕部40C1、40C2における下方突出部38B2側の端縁部を、一対の腕部40C1、40C2の長手方向から見て平面状に形成すれば、一対の腕部40C1、40C2と下方突出部38B2とが線接触するようになる。
また、上記各実施形態では、スライダ係合部40Cが備える一対の腕部40C1、40C2の間にブラケット係合部38Bの位置する(挟まれた)構成にしたが、本発明はこれに限らず、スライダのブラケット係合部が備える一対の腕部(対向部)の間に、給電ブラケットのスライダ係合部が挟まれた構成にしてもよい。
さらに、上記各実施形態では、スライダ38のブラケット係合部38Bが下方延出部38B2を備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、スライダのブラケット係合部の延出方向は適宜変更可能である。例えば、上記各実施形態において、下方延出部38B2が省略され、横延部38B1がスライダ係合部40Cに当接される構成にしてもよいし、スライダのブラケット係合部が上方側へ延出される構成にしてもよい。但しその場合、ケース本体54の形状を変更する必要がある。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車載用給電装置
14 シート本体(スライド体)
22 スライドレール
26 アッパレール
36 レール
38 スライダ
38B ブラケット係合部
40 給電ブラケット
40A 固定部
40B 中間部
40C スライダ係合部
40C1、40C2 一対の腕部
41、42、44 レール端子
46、48、50 ブラシ接点
51 隙間
80 車載用給電装置
84 コンソールボックス本体(スライド体)

Claims (5)

  1. 車両に対して水平方向にスライドされるスライド体のスライド方向に延びるレールと、
    前記レールに対して前記スライド方向にスライド可能に取り付けられると共に、ブラケット係合部を有するスライダと、
    前記レールに配設され、前記スライド方向に延びるレール端子と、
    前記スライダに配設され、前記レール端子に対して摺動可能に接触したブラシ接点と、
    前記スライド体に対して一体的にスライド可能に連結されると共に、前記ブラケット係合部に対して前記スライド方向の一側及び他側から当接可能なスライダ係合部を有し、当該スライダ係合部と前記ブラケット係合部との間に両者の前記スライド方向の相対移動を許容する隙間が設けられた給電ブラケットと、
    を備えた車載用給電装置。
  2. 前記スライダ係合部と前記ブラケット係合部とは、点接触又は線接触するように構成されている請求項1に記載の車載用給電装置。
  3. 前記給電ブラケットは、
    前記スライド体をスライド可能に支持するスライドレールのアッパレールに固定された固定部と、
    前記固定部から前記スライドレールと前記レールとの間へ延びると共に、下端側から前記スライダ係合部が延出された中間部と、
    を有する請求項1又は請求項2に記載の車載用給電装置。
  4. 前記スライダ係合部は、前記中間部の下端側から前記レール側へ向けて斜め下方に延びている請求項3に記載の車載用給電装置。
  5. 前記スライダ係合部は、前記スライド方向に並んだ一対の腕部を有し、当該一対の腕部の間に前記ブラケット係合部が位置しており、
    前記ブラシ接点に接続されたハーネスが、前記ブラケット係合部から前記一対の腕部の間を通って前記給電ブラケットに配策されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車載用給電装置。
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