JP2016197697A - 表示装置、及び、表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する工程の負荷を軽減するとともに、駆動電圧のより低い有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】有機エレクトロルミネッセンス素子によって構成される表示装置であって、有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極電極層と、陽極電極層と対向して配置された陰極電極層と、陽極電極層と陰極電極層との間に配置された発光層と、発光層と陰極電極層及びまたは陽極電極層との間に配置されたキャリア輸送層及びキャリア注入層と、キャリア輸送層とキャリア注入層との間に配置された混合層と、を有し、混合層は、キャリア輸送層を構成する材料と、キャリア注入層を構成する材料とが混合した材料で形成され、キャリア輸送層からキャリア注入層に向かって、混合した材料に含まれるキャリア注入層を構成する材料の比率が次第に増加するように形成されている、ことを特徴とする。【選択図】図4
Description
本発明は、表示装置、及び、表示装置の製造方法に関する。
近年、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)と呼ばれる自発光体(以下、有機エレクトロルミネッセンス素子)を用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置が実用化されている。
特許文献1は、陽極透明電極、ホール注入層、混合層、ホール輸送層、発光層、電子注入層、陰極電極層が順に積層された有機エレクトロルミネッセンス素子を用い、当該混合層が、ホール注入層及びホール輸送層の材料を用いた共蒸着によって形成される点を開示している。
図7は、特許文献1のように、ホール注入層とホール輸送層の間に混合層を設けた場合における、素子構造の断面、エネルギーバンド、及び、当該素子構造を製造するための蒸着源について説明する為の模式図である。図7下図に示すように、ホール注入層とホール輸送層の間に混合層を形成するため、ホール注入層の蒸着源、ホール注入層とホール輸送層の共蒸着源、及び、ホール輸送層の蒸着源という個別の蒸着源が設けられる。そして、図7上図に示すようなホール注入層、混合層、ホール輸送層が積層された構造は、各蒸着源を用いて、ホール注入層を形成する工程、混合層を形成する工程、及び、ホール輸送層を形成する工程、という各工程を順に経て形成される。従って、従来技術は、混合層を形成する為に、共蒸着に必要な共蒸着源や共蒸着槽を用意する必要があり、有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する工程の負荷が大きい。
また、図7中図は、上記のように形成された各層毎のエネルギーバンドを示している。図7中図の左右方向は各層の厚み方向における位置を示し、図7上図の断面図と対応して、左からホール注入層、混合層、ホール輸送層の順に示されている。また、図7中図の上下方向はエネルギーの大きさを示し、各層の四角形の下側の辺が価電子帯を表し、四角形の上側の辺が導電帯を表している。図7中図に示すように、ホール注入層と混合層の間、及び、混合層とホール輸送層の間には、それぞれ、価電子帯及び導電体のエネルギーレベルに差異(いわゆるエネルギー障壁)が存在する。
ここで、一般に、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光は、素子に電圧が印加された際に、陰極電極層からホール注入層、混合層及びホール輸送層を経て発光層に注入されたホールと、陰極電極層から発光層に注入された電子が再結合することによって生成された励起子の励起エネルギーが緩和するときに光を放出することによって得られる。しかしながら、上記のようなエネルギー障壁は、有機エレクトロルミネッセンス素子を発光させる為に印加する電圧を増大させる要因となる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する工程の負荷を軽減すること、及び、駆動電圧のより低い有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することにある。
本発明の一態様は、有機エレクトロルミネッセンス素子によって構成される表示装置であって、前記有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極電極層と、前記陽極電極層と対向して配置された陰極電極層と、前記陽極電極層と前記陰極電極層との間に配置された発光層と、前記発光層と前記陰極電極層及びまたは前記陽極電極層との間に配置されたキャリア輸送層及びキャリア注入層と、前記キャリア輸送層と前記キャリア注入層との間に配置された混合層と、を有し、前記混合層は、前記キャリア輸送層を構成する材料と、前記キャリア注入層を構成する材料とが混合した材料で形成され、前記キャリア輸送層から前記キャリア注入層に向かって、前記混合した材料に含まれる前記キャリア注入層を構成する材料の比率が次第に増加するように形成されている、ことを特徴としたものである。
また、本発明の他の一態様は、有機エレクトロルミネッセンス素子によって構成される表示装置の製造方法であって、導電材料からなる電極層を製膜する工程と、キャリア注入層の蒸着源と、キャリア輸送層の蒸着源の上部を、基板を移動させながら蒸着を行うことによって、前記電極層の上部に、前記キャリア注入層、混合層、及び、キャリア輸送層を製膜する工程と、を備えることを特徴としたものである。
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に評される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略することがある。
図1は、本発明の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス表示装置100の概略を示す図である。図に示すように、有機エレクトロルミネッセンス表示装置100は、上フレーム110及び下フレーム120に挟まれるように固定された有機エレクトロルミネッセンスパネル200から構成されている。
図2は、図1の有機エレクトロルミネッセンスパネル200の構成を示す図である。有機エレクトロルミネッセンスパネル200は、TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)基板と封止基板202の2枚の基板を有し、これらの基板の間には透明樹脂が充填されている。
TFT基板201は、表示領域203にマトリクス状に配置された副画素204を有している。具体的には、例えば、副画素204は、互いに異なる波長領域の光を出射する3つないし4つの副画素204を組み合わせて一画素を構成する。TFT基板201には、各画素に配置されたトランジスタの駆動IC205(Integrated Circuit)を有する。具体的には、例えば、駆動IC205は、副画素204のそれぞれに配置された画素トランジスタの走査信号線に対してソース・ドレイン間を導通させるための電位を印加すると共に、各画素トランジスタのデータ信号線に対して副画素204の階調値に対応する電圧を印加する。
図3は、図2のIII−III線における有機エレクトロルミネッセンスパネル200の副画素204の断面について概略的に示す図である。図に示すように、TFT基板201には、絶縁基板であるガラス基板301が配置されている。そして、ガラス基板301上に、図面上の下から上に向かって順に、駆動トランジスタ302等を有する回路が形成されたTFT回路層303と、TFT回路層303上に絶縁材料により形成された平坦化膜304と、後述する発光層311で発光した光を反射する反射層305が配置される。そして、反射層305の上部に、平坦化膜304に開けられたスルーホールを介してTFT回路層303の回路と接続される陽極電極層306と、陽極電極層306の端部を覆い、副画素204間において電極間を絶縁する絶縁層と、陽極電極層306及び絶縁層上に表示領域203全体を覆うようにそれぞれ形成されたホール注入層308、混合層309、ホール輸送層310、発光層311、電子輸送層312、電子注入層313、及び、陰極電極層314が配置される。さらに、陰極電極層314の上部に、陰極電極層314から陰極電極層314にかけて各層の劣化を防ぐために外部から空気や水の侵入を遮断する封止膜315と、各副画素204の色に合わせた波長の光を透過するカラーフィルタ層316と、TFT回路層303から封止膜315までを保護する封止基板202と、が配置されている。各副画素204における発光層311の発光の輝度は、駆動トランジスタ302において制御される。
なお、本実施形態において、陽極電極層306から陰極電極層314までの構成を有機エレクトロルミネッセンス素子と呼ぶこととする。また、図3の形態においては、トップエミッション方式の有機エレクトロルミネッセンス表示装置100としているが、一例であり、ボトムエミッション方式の有機エレクトロルミネッセンス表示装置100であってもよく、また他の断面構造のTFT基板201を用いることができる。また、トランジスタには、アモルファスシリコン、低温ポリシリコンその他の半導体材料によるトランジスタを用いることができる。また、本実施形態においては、有機層は表示領域203全体を覆うように形成されることとしたが、有機層を各副画素204で個別に形成することとしてもよい。この場合には、各副画素204で発光する色を異ならせることができる。
続いて、図3で説明したホール注入層308、混合層309、ホール輸送層310を成膜する方法について説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス表示装置100の製造過程において、ホール注入層308、混合層309、ホール輸送層310を成膜する工程を示す図である。なお、当該工程の前に、TFT回路層303乃至陽極電極層306を製膜する工程が行われ、当該工程の後に、発光層311乃至風封止層を製膜する工程が行われるが、それぞれの工程はいずれも従来技術と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図4に示すように、ホール注入層308の蒸着源とホール輸送層310の蒸着源は、それぞれ、基板の移動する方向と垂直な方向に複数等間隔に並べて配置されている。また、基板は、図3に示す陽極電極層306まで既に形成された状態であり、ホール注入層308の蒸着源が配置された領域の左側に配置されている。そして、ホール注入層308及びホール輸送層310の蒸着源は、いずれも蒸着材料を加熱して気化し、予め設定された製膜レートで蒸着を行える状態となっている。
まず、図面上左側に配置された基板は、右側に向かって移動を開始する。そして、基板がホール注入層308の蒸着源から気化された分子が吸着する領域(図面上、ホール注入層308の蒸着源群に記載した扇形状で示す領域)に到達すると、基板上にホール注入層308が形成される。この状態においては、基板は、ホール輸送層310の蒸着源から気化された分子が吸着する領域(図面上、ホール輸送層310の蒸着源群に記載した扇形状で示す領域)にはまだ到達していないことから、基板上にはホール輸送層310の材料を含まないホール注入層308が形成される。
続いて、基板が右側に向かって移動を続けると、基板は、ホール注入層308の蒸着源から気化された分子が吸着する領域と、ホール輸送層310の蒸着源から気化された分子が吸着する領域とが重複する領域に到達する。当該領域には、ホール注入層308とホール輸送層310の各材料が気化した状態で存在することから、基板上にホール注入層308とホール輸送層310の混合層309が形成される。なお、混合層309に含まれるホール注入層308とホール輸送層310の材料の比率については後述する。
さらに、基板が右側に向かって移動を続けると、ホール注入層308の蒸着源から気化された分子が吸着する領域を通過し、ホール輸送層310の蒸着源から気化された分子のみが吸着する領域に到達する。当該領域には、ホール輸送層310の材料のみが気化した状態で存在することから、基板上にホール注入層308の材料を含まないホール輸送層310の混合層309が形成される。上記のように、ホール注入層308の蒸着源とホール輸送層310の蒸着源の上部を順に基板を通過させることによって、1回の工程でホール注入層308、混合層309、及び、ホール輸送層310が形成される。従って、図7を用いて説明したような従来技術と比較して、本実施形態によれば有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する工程の負荷を軽減することができる。
なお、基板を移動させる速度は、一定の速度であることが望ましい。基板の移動速度を一定とすることにより、後述する混合層309におけるホール注入層308とホール輸送層310の材料の割合をなめらかに変化させることができる。
また、ホール注入層308の蒸着源とホール輸送層310の蒸着源は、それぞれ、基板の移動する方向と垂直な方向に複数等間隔に一列に並べて配置されているが、各蒸着源の配置レイアウトはこれに限られない。具体的には、例えば、ホール注入層308の蒸着源とホール輸送層310の蒸着源の一方、または、それぞれを、基板の移動する方向と垂直な方向に複数列に並べて配置してもよいし、列ごとに交互にずらすように配置してもよい。すなわち、ホール注入層308及びホール輸送層310の膜厚が基板の進行方向と垂直な方向に向かって均一となるように、ホール注入層308の蒸着源とホール輸送層310の蒸着源を配置するようにしてもよい。
続いて、図5を用いて、図4で説明した方法によって形成したホール注入層308、混合層309、及び、ホール輸送層310における、素子構造の断面、素子内の濃度分布、及び、エネルギーバンドについて説明する。図5上図は、図4で説明した方法によって形成した素子の断面図を示す図であり、図面右方向(素子の厚み方向)に向かってホール注入層308、混合層309、及び、ホール輸送層310が積層されていることを示す。
図5中図は、図5上図の断面図と対応して、各層における素子内に占めるホール注入層308及びホール輸送層310の材料が占める濃度の割合を示す図である。本図に示すように、ホール注入層308に含まれるホール注入層308及びホール輸送層310の材料の濃度の比率は、ホール注入層308の材料が占める割合が100%であり、ホール輸送層310の材料が占める割合は0%である。当該ホール注入層308は、基板がホール注入層308の蒸着源から気化された分子が吸着する領域に到達しているものの、ホール輸送層310の蒸着源から気化された分子が吸着する領域には到達していない状態において形成されたものである。
混合層309に含まれるホール注入層308の材料が占める割合は、ホール注入層308と混合層309の境界部を100%とし、ホール輸送層310と混合層309の境界部に向けて次第に減少する。一方、混合層309に含まれるホール輸送層310の材料が占める割合は、ホール注入層308と混合層309の境界部を0%とし、ホール輸送層310と混合層309の境界部に向けて次第に増加する。具体的には、例えば、混合層309の厚み方向の中央部におけるホール注入層308及びホール輸送層310の材料が占める割合は、それぞれ50%である。すなわち、当該混合層309は、基板がホール注入層308の蒸着源から気化された分子が吸着する領域と、ホール輸送層310の蒸着源から気化された分子が吸着する領域とが重複する領域にある状態において形成されたものであり、ホール注入層308の蒸着源に近い領域で形成された混合膜ほどホール注入層308の材料が占める割合が高く、ホール輸送層310の蒸着源に近い領域で形成された混合膜ほどホール輸送層310の材料が占める割合が高い。なお、図5中図に示す混合層309内の濃度分布図は、基板の移動速度を一定とした場合における分布図を示している。
また、ホール輸送層310に含まれるホール注入層308及びホール輸送層310の材料の濃度の比率は、ホール注入層308の材料が占める割合が0%であり、ホール輸送層310の材料が占める割合は100%である。当該ホール輸送層310は、基板がホール注入層308の蒸着源から気化された分子が吸着する領域を通過し、ホール輸送層310の蒸着源から気化された分子のみが吸着する領域にある状態において形成されたものである。
図5下図は、各層毎のエネルギーバンドを示している。本図の左右方向は各層の厚み方向における位置を示し、上下方向がエネルギーを示す。図7下図と同様に、エネルギーバンドは、図5上図の断面図と対応して、左からホール注入層308、混合層309、ホール輸送層310の順に示し、各層の四角形の下側の辺が価電子帯を表し、四角形の上側の辺が導電帯を表している。本図に示すように、混合層309における価電子帯及び導電帯は、ホール注入層308からホール輸送層310に向かって、それぞれホール注入層308及びホール輸送層310の価電子帯及び導電帯と同じレベルになるように次第に変化している。そのため、本実施形態によれば、図7で示したような従来技術と比較して、ホール注入層308と混合層309の間、及び、混合層309とホール輸送層310の間に存在するエネルギーエネルギー障壁が軽減され、有機エレクトロルミネッセンス素子を発光させる為に印加する駆動電圧を低減させることができる。
なお、上記においては、基板の移動速度を一定とする実施形態について説明したが、基板を移動させる速度を変化させてもよい。図5中図においては、混合層309における各材料の占める割合は線形に変化する場合を記載しているが、この場合であっても、混合層309内におけるホール注入層308及びホール輸送層310の材料が占める割合が次第に変化(例えば曲線的に変化)することにより、駆動電圧を低減させる効果が得られる。
さらに、上述の実施形態においては、混合層309がホール注入層308とホール輸送層310の間に配置される実施形態について説明したが、混合層309が設けられる位置は上記実施形態に限られず、キャリア輸送層とキャリア注入層の間に配置されるようにしてもよい。具体的な変形例について、以下に図6を用いて説明する。
図6は、上述の実施形態の変形例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の積層構造について概略的に示す図である。図3の有機エレクトロルミネッセンス素子と異なる点は、混合層309が、ホール輸送層310とホール注入層308の間ではなく、電子輸送層312と電子注入層313の間に配置され、混合層309の材料が電子輸送層312と電子注入層313の材料を混合したもので形成されている点である。
図3と同様に、TFT基板201の副画素204は、絶縁基板であるガラス基板301が配置されている。そして、ガラス基板301上に、図面上の下部から上部に向かって順に、TFT回路層303から陽極電極層306まで図3と同様の各層が形成されている。そして、陽極電極層306及び絶縁層307上に表示領域203全体を覆うように形成されたホール注入層308、ホール輸送層310、発光層311、電子輸送層312、混合層309、電子注入層313、及び、陰極電極層314、が順に配置されている。本実施形態における電子輸送層312、混合層309、及び、電子注入層313の製造方法は、図4を用いて説明した製造方法において、ホール注入層308の蒸着源を電子輸送層312に変更し、ホール輸送層310の蒸着源を電子注入層313に変更する点以外は同様であり、従来技術と比較して、有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する工程の負荷を軽減することができる。
さらに、本変形例のように電子輸送層312と電子注入層313の間に混合層309を有する構成であっても、陰極電極層314から発光層311に電子を注入する際におけるエネルギー障壁を小さくすることにより、上述の実施形態と同様に、駆動電圧を低減する効果を得ることができる。なお、電子輸送層312と電子注入層313の間と、ホール注入層308とホール輸送層310の間のどちらか一方にのみ混合層309を設けるのではなく、両方に混合層309を設ける構成としてもよい。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
100 有機エレクトロルミネッセンス表示装置、110 上フレーム、120 下フレーム、200 有機エレクトロルミネッセンスパネル、201 TFT基板、202 封止基板、203 表示領域、204 副画素、205 駆動IC、301 ガラス基板、302 駆動トランジスタ、303 TFT回路層、304 平坦化膜、305 反射層、306 陽極電極層、307 絶縁層、308 ホール注入層、309 混合層、310 ホール輸送層、311 発光層、312 電子輸送層、313 電子注入層、314 陰極電極層、315 封止膜、316 カラーフィルタ層。
Claims (6)
- 有機エレクトロルミネッセンス素子によって構成される表示装置であって、
前記有機エレクトロルミネッセンス素子は、
陽極電極層と、
前記陽極電極層と対向して配置された陰極電極層と、
前記陽極電極層と前記陰極電極層との間に配置された発光層と、
前記発光層と前記陰極電極層及びまたは前記陽極電極層との間に配置されたキャリア輸送層及びキャリア注入層と、
前記キャリア輸送層と前記キャリア注入層との間に配置された混合層と、
を有し、
前記混合層は、前記キャリア輸送層を構成する材料と、前記キャリア注入層を構成する材料とが混合した材料で形成され、前記キャリア輸送層から前記キャリア注入層に向かって、前記混合した材料に含まれる前記キャリア注入層を構成する材料の比率が次第に増加するように形成されている、
ことを特徴とする表示装置。 - 前記キャリア輸送層は、ホール輸送層であって、前記キャリア注入層は、ホール注入層であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記キャリア輸送層は、電子輸送層であって、前記キャリア注入層は、電子注入層であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 導電材料からなる電極層を製膜する工程と、
キャリア注入層の蒸着源と、キャリア輸送層の蒸着源の上部を、基板を移動させながら蒸着を行うことによって、前記電極層の上部に、前記キャリア注入層、混合層、及び、キャリア輸送層を製膜する工程と、
を備えることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子によって構成される表示装置の製造方法。 - 前記キャリア注入層及び前記キャリア輸送層の前記蒸着源は、それぞれ、前記基板の移動する方向と垂直な方向に複数等間隔に並べて配置されている、ことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
- 前記基板は一定の速度で移動することを特徴とする請求項5または6に記載の製造方法。
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