JP2016197103A - 放電発生箇所の検出装置 - Google Patents

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伸一 中村
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Abstract

【課題】長いアンテナを折り畳み、伸縮して収納する等の使い易い構造を提供する。【解決手段】筐体2の上に支持ブロック5が配置されている。支持ブロック5の上に基端部を設け、水平方向又は垂直方向に設けられ、放電により発生する電磁波を受信するX軸アンテナ6、Y軸アンテナ11、Z軸アンテナ16は使用時には、互いに直角をなるように配置されている。各アンテナのアームは、収納のために、伸縮、又は折り畳みできる。各アンテナは、筐体の外壁に沿って縮めて又は折り畳んで収納、又は筐体の内部に縮めて又は折り畳んで各測定装置と共に収納可能な構造である。【選択図】図1

Description

本発明は、静電気等により放電が発生する発生源を検出する放電発生箇所の検出装置に関する。詳しくは、被測定対象物から放電される電磁波を受信アンテナによって放電発生源を検出する放電発生箇所の検出装置に関する。
製造現場等では、静電気が放電する現象が発生することが良くある。静電気が放電すると、それに伴って電磁波が発生し周囲の空間を伝播する。特に、精密測定機器等を取り扱う現場では、静電気放電による電磁波のノイズは、精密測定機器等に影響を与えることもあり、間接的には製造される製品の品質にも影響する。また、合成樹脂製等の包装フィルムの製造現場での静電気による放電は、不良品となるピンホールを発生することもあるので、このための監視も必要である。静電気放電による電磁波は、アンテナで受信することができる。静電気放電の発生箇所とアンテナの位置関係から、アンテナで受信した受信信号の強度、位相等が異なる。特に、2本以上のアンテナがあると、静電気放電の発生箇所から各アンテナに到達する電磁波が時間差と位相差が生じる。
この時間差とアンテナの設置位置の関係から、放電の可能性がある位置を双曲線法により計算して求めることができる。このようにアンテナで受信した受信信号を、信号処理することで、静電気放電の発生箇所を特定することができる。従来、静電気放電に伴う電磁波を受信して、その発生箇所を特定する技術が多数提案されている。例えば、特許文献1には、静電気放電発生箇所の検出装置が開示されている。この検出装置によると、静電気放電に伴い発生する電磁波を複数の受信アンテナで受信し、全ての受信アンテナで受信した電磁波の電圧レベルの時間的変化を、計測器で同じ時間軸でデジタルデータとして記録し、この記録したデータを利用し双曲線法を用いて、検出基準点に対する静電気放電の発生箇所の位置情報を算出することで、静電気放電発生箇所を特定している。
双曲線法とは、受信アンテナ全てに対して、異なる2本のアンテナの組み合わせによる双曲線を求め、各双曲線の交差点から、静電気放電の発生箇所の位置情報を算出するものである。発生箇所の位置情報を算出するとき、演算装置は、検出基準点に対する静電気放電の発生箇所の位置情報(角度(方位、仰角)、直線距離、X・Y・Z座標)等を算出する。検出基準点に設置した可視レーザー距離計で、各アンテナまでの距離を計測し、その結果を、演算装置に予め入力している。また、特許文献2には静電気放電発生箇所を可視化する装置を開示しており、特許文献1に記載された発明と同一原理を利用して可視化している。
この可視化装置では、静電気放電発生箇所をビデオカメラで撮影し、撮影された映像の中に静電気発生箇所を強調するマーキング表示している。この可視化装置は、複数のアンテナを支持体に固定したものであり、静電気放電発生箇所を特定するとき、各アンテナで検知した信号を信号処理して、同じく双曲線を利用している。更に、3本以上の受信アンテナを利用して、双曲線法による解析手法を用いて、配電線の部分放電の発生位置を探査する探査装置が開示されている(特許文献3参照。)この探査装置は、車に積載され移動しながら2箇所以上で測定を行う。この探査装置は、GPS装置も備えており、最終的に、配電線路が記録された地図上に、各測定点から部分放電発生源方向へ直線を延ばして表示装置上に表示している。
特開2010−43992号公報(特許第4931252号) 特開2010−236918号公報 特開2001−33510号公報
しかながら、特許文献1、2に開示された複数の受信アンテナは、座標軸X、Y、Zが互いに直交して右手系をなす座標系である三脚のアームに設置されており、その設置のために取り付け作業をしなければならず、不便である。何より、三脚を利用するため、広い空間、場所を必要とする。このように、放電発生箇所の検出装置に利用する受信アンテナは、折り畳み構造にし、又は、収納しやすく使い勝手の良い構造が求められている。特許文献3に記載された探査装置は、車等の移動体に積載されて移動しながら2箇所以上で静電気放電箇所を検知するため、電線等のように常時静電気放電を行っている場合にその検知に適していると言えるが、突発的に静電気放電が行われる場合は、検知できない。
大型の移動手段を備えているので室内での利用が難しい。以上のように、従来、静電気放電検知において、複数のアンテナを個別に設置しているので、個々にアンテナの位置調整が必要である。また、これらの複数のアンテナを支持体に固定しているものは、アンテナ間を広く設置できる構造ではなく限定された固定構造になる。制御装置を含め各装置が分散して配置されており、測定作業が能率的ではなく、アンテナも収容でき、かつ他の各装置を収納でき、しかもコンパクトかつ実用的な測定装置が求められている。
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記の目的を達成する。
本発明の目的は、使い易い構造を有する受信アンテナを備えた放電発生箇所の検出装置を提供する。
本発明の他の目的は、折り畳み構造を有する受信アンテナを備えた放電発生箇所の検出装置を提供する。
本発明の更に他の目的は、コンパクトで、かつ実用的な放電発生箇所の検出装置を提供する。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の放電発生箇所の検出装置は、
被検出対象物から放電される電磁波を、受信アンテナを介して受け、放電発生源の方位箇所を検出するための放電発生箇所の検出装置であって、
前記受信アンテナを支持又は収納する筐体(2、31、50、203)と、
前記筐体(2、30、50、203)に配置された基台(5、44、51、201)に設けられ、基準座標位置を設定する基準アンテナ(4、214)を支持する支持体(5)と、
前記基台(5、44、51、201)に設けられ、端部に第1アンテナ(6、210)を有して略平面内に張り出し配置される第1アーム(7、31、52、205)と、
前記基台(5、44、51、201)に設けられ、前記第1アーム(7、31、52、205)に対し所定角度をなし、端部に第2アンテナ(11、211)を有して前記平面内に張り出し配置される第2アーム(12、34、53、206)と、
前記基台(5、44、51、201)に設けられ、端部に第3アンテナ(16、212)を有して前記第1アーム(7、30、52、205)及び前記第2アーム(12、34、53、206)の前記平面に対し略垂直又は所定角度に張り出して配置される第3アーム(17、37、64、207)と、
前記第1アンテナ(6、210)、前記第2アンテナ(11、211)、及び前記第3アンテナ(16、212)で受信された位置情報を算出し、前記被検出対象物の放電発生箇所を検出するための制御装置(21)と、
前記位置情報を特定して画像に表示し可視化するための画像表示装置(9、22)と
からなる。
本発明2の放電発生箇所の検出装置は、本発明1において、
前記第1アーム(7、31、52)、前記第2アーム(12、34、53)、及び前記第3アーム(17、37、64)は、
前記第1アンテナ(6)、前記第2アンテナ(11)、及び前記第3アンテナ(16)の位置を変更するために、若しくは前記筐体(2、30、50)に収納するために長さを伸縮自在にできる伸縮機構(25、57、58)、並びに/又は
前記筐体(2、30、50)に収納するために端部又は中間位置で揺動できる折り畳み機構(9、14、24)
を有している、ことを特徴とする。
本発明3の放電発生箇所の検出装置は、本発明1又は2において、
前記基台(201)は、前記第1アーム(205)、前記第2アーム(206)、及び前記第3アーム(207)を前記筐体(203)から着脱するための着脱機構(216)を有している、ことを特徴とする。
本発明4の放電発生箇所の検出装置は、本発明1又は2において、
前記筐体(2、30、50、203)は、該筐体の下部に移動可能とするキャスター(3、217)を有している、ことを特徴とする。
本発明5の放電発生箇所の検出装置は、本発明2において、
前記第1アーム(7、31)、前記第2アーム(12、34)、及び前記第3アーム(17、37)は、前記収納時に、前記伸縮機構(25、57)、及び前記折り畳み機構(9、14、24)により、前記筐体(2、30)の外壁に沿って縮めて及び折り畳んで保持される、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
本発明6の放電発生箇所の検出装置は、本発明2において、
前記基台(51)は、前記筐体(50)の内部に前記第1アーム(7、31)、前記第2アーム(12、34)、及び前記第3アーム(17、37)を収納するために揺動軸(70)を有している、ことを特徴とする。
本発明7の放電発生箇所の検出装置は、本発明1ないし6において、
前記基台(5、201)には、周囲の映像を撮影するための映像撮影手段(20、215)を備え、
前記映像撮影手段(20、215)は、前記制御装置(21)で算出された前記位置情報を、前記撮影された映像又は撮影中の映像に重ねて表示する表示手段(9、22)を備えている、ことを特徴とする。
本発明8の放電発生箇所の検出装置は、本発明1ないし6において、
前記基台(5、201)は、前記映像撮影手段(20、215)を直交する二軸の各軸で自由な角度位置に変えて固定できる自在固定手段(100、200)を有している、ことを特徴とする。
本発明9の放電発生箇所の検出装置は、本発明1ないし6において、
前記基台前記基台(5、44、51、201)には、前記基準アンテナ(4、214)から前記前記第1アンテナ(6、210)、前記第2アンテナ(11、211)、及び前記第3アンテナ(16、212)までの距離及び角度を検出するアンテナ位置計測手段が配置されている、ことを特徴とする。
本発明10の放電発生箇所の検出装置は、本発明9において、
前記アンテナ位置計測手段は、レーザー計測装置、レーザー変位計、並びに、前記第1アーム、前記第2アーム、及び前記第3アームに刻設されたダイヤル目盛り、から選択される1以上の計測手段である、ことを特徴とする。
本発明11の放電発生箇所の検出装置は、本発明8において、
前記筐体(203)は、該筐体(203)を上下移動できる上下動駆動手段を備え、かつ床に設置される3本の脚を有する三脚台である、ことを特徴とする。
本発明12の放電発生箇所の検出装置は、本発明11において、
前記第3アーム(207)は、前記基準アンテナ(214)を取り付け可能な基準アンテナ固定手段(213)を有し、
前記第1アーム(205)、前記第2アーム(206)、及び前記第3アーム(207)には、前記第1アーム(205)、前記第2アーム(206)、及び前記第3アーム(207)上で、それぞれ前記第1アンテナ(210)、前記第2アンテナ、(211)及び前記第3アンテナ(207)を移動自在で、かつ任意の移動位置で固定可能なアンテナ固定手段(213)をそれぞれ有している、ことを特徴とする。
本発明13の放電発生箇所の検出装置は、本発明11において、
前記基台(201)は、建造物の天井または壁体に固定可能な取り付け部(301)を有している、ことを特徴とする。
本発明によると、次の効果が奏される。本発明の放電発生箇所の検出装置の受信アンテナは、そのアームが伸縮自在な構造になり、設置個所の広さに合わせてアームの長さを調整できるようになった。本発明の放電発生箇所の検出装置の受信アンテナは、そのアームが折り畳み自在な構造になり、設置個所に合わせて、配置方向の角度が調整できるようになった。本発明の放電発生箇所の検出装置の受信アンテナは、基台に対して、着脱可能、又は筐体内に縮めて又は折り畳みにより収納できるようになり、使い勝手が向上し、かつ収納が容易になった。本発明の放電発生箇所の検出装置は、筐体内にアンテナを始め、検出機器を移動自在な筐体に収納できるようになり、従ってコンパクトになり、持ち運びやすく実用的になった。
図1は、本発明の放電発生箇所の検出装置の実施の形態1であり、検出作業時の全体構成を示す平面図である。 図2は、図1の側面図である。 図3は、図1に示した実施の形態1であり、各アンテナ、アームを筐体外側壁に収納したときの全体構成を示す平面図である。 図4は、図1に示した実施の形態1であり、各アンテナ、アームを筐体外側壁に収納したときの全体構成を示す側面図である。 図5は、図1に示した実施の形態1であり、Z軸アームの折り畳み構造を示す説明図である。 図6は、本発明の放電発生箇所の検出装置の実施の形態2で、検出作業時の外観を示す側面図である。 図7は、図6に示した実施の形態2であり、Y軸アームの縮小させた構造を示す説明図である。 図8は、図6に示した実施の形態2で、各アンテナ、アームを筐体上面に収納する全体構造を示す平面図である。 図9は、本発明の放電発生箇所の検出装置の実施の形態3であり、検出作業時の構造を示す平面図である。 図10は、実施の形態3であり、図9のX−X部分断面図である。 図11は、実施の形態3であり、検出作業時の構成を示す側面図である。 図12は、実施の形態3であり、各アンテナ、アームを筐体内部に収納する構造を示す断面図である。 図13は、本発明の放電発生箇所の検出装置の実施の形態4で、各アンテナ、アームを筐体内部に収納する構造を示す断面図である。 図14は、本発明の放電発生箇所の検出装置の実施の形態5であり、操作パネルの収納構造を示す断面図である。 図15は、ビデオカメラの自在固定機構の正面図である。 図16は、図15の側面図である。 図17は、図15の平面である。 図18は、本発明の放電発生箇所の検出装置の実施の形態6であり、基台が筐体に対し離脱可能な取り付け状態を示す部分平面図である。 図19は、離脱させた基台を三脚台に取り付けた状態を示す全体構造図である。 図20は、図19の構造を断面図で示す詳細図である。 図21は、図19のA部の詳細を示す部分図である。 図22は、図19のB部及びC部の詳細を示す部分図である。 図23は、図19のD部の詳細を示す部分図である。 図24は、実施の形態7で、基台を天井に取り付けた状態を示す使用例である。 図25は、実施の形態7で、基台をテーブルに置いた状態を示す使用例である。
以下、本発明の放電発生箇所の検出装置を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の放電発生箇所の検出装置の実施の形態1の平面図であり、図2はその側面図である。本発明における放電箇所の検出方法は、本発明の要旨でもなく、かつ種々の公知例が知られているのでそれらの説明は省略するが、本発明にもこれらの検出方法を適用できる。例えば、前述した特許文献1、2には、アンテナを使用し双曲線法により放電箇所を検出する技術が示されている。本発明は、これらの公知の検出技術に対応し、アンテナ受信による検出技術に適用し、静電気放電の発生箇所を容易に検出するための機構である。前提として、本例は3次元の検出構造とし、各軸はX軸、Y軸、Z軸の構造として説明する。本放電発生箇所の検出装置は、4つのアンテナを有する複数のアームを1つの筐体2にまとめた構成をベースとしている。
放電発生箇所の検出装置1は、各々のアンテナを支持し3次元の位置検出を可能とする装置である。この放電発生箇所の検出装置1の本体を成す筐体2は、枠体で構成され薄板の側壁を有し、軽量化したボックスタイプである。筐体2の下部にキャスター3を設け、筐体2そのものを手押し操作で任意の位置へ、移動させることができる。図1、2に図示した放電発生箇所の検出装置1は、放電発生箇所の検出作業時の状態の構成を示し、参照番号4、6、11及び16で示され、筐体2の上方に設置された4つのアンテナが配置されている。4つのアンテナは、放電発生箇所で発生する電磁波を受信するためのものである。1つ目のアンテナは、検出位置の算出のための基準となる基準アンテナ4であって、支持ブロック5上に配置されている。2つ目のアンテナは、X軸アンテナ6である。
このX軸アンテナ6は、座標X軸線上に配置されたX軸アーム7の先端部に取り付けられている。このX軸アーム7を含め全てのアームは、アルミ等の軽量材や軽量型鋼等で形成されるが、その材質は限定されない。X軸アーム7は、折り畳み可能な2つの分割アームで構成されている。各々の分割アームは、X支持アーム8とこのX支持アーム8に継手部9を介して、ボルト(図示せず。)で固定されたX先端アーム10の2本とからなっている。この継手部9は、X支持アーム8とX先端アーム10の2本のアームの端部を重ね合わせた連結構造であり、このボルトを中心に揺動して折り畳むことができる。X先端アーム10は、使用時には筐体2の側壁を越えて外方に張り出した位置に設置される。X軸アーム7は、一方のX先端アーム10の先端部にX軸アンテナ6を有し、他方のX支持アーム8は筐体2の側壁に沿った上面のX軸方向に、水平状態で固定され、その基端部は支持ブロック5に固定されている。
3つ目のアンテナは、Y軸アンテナ11である。このY軸アンテナ11はY軸アー
ム12に取り付けられている。このY軸アーム12の構造は、X軸アーム7の構造に準じている。即ち、Y軸アーム12は折り畳み可能であり、他のアームと同様に、連結される2つの分割アームで構成されている。各々の分割アームは、Y支持アーム13とこのY支持アーム13に継手部14を介して、ボルトで固定されたY先端アーム15とからなっている。Y先端アーム15は、筐体2の上面及び側壁を越えて外方に張り出し設置される。このY軸アーム12は、Y先端アーム15の先端部にY軸アンテナ11が配置されている。他方のY支持アーム13は、筐体2の上面及び側壁に沿った上面のY軸方向に水平状態に配置され、その端部は支持ブロック5に固定されている。X軸アーム7とY軸アーム12とは、90度の角度で扇状に開いて水平方向に設置されている。
X軸アンテナ6とY軸アンテナ11との離間距離が長いほど、放電箇所の検出に際して正確性が増すので好ましいが、アームの長さの設定には限界がある。4つ目のアンテナは、Z軸アンテナ16である。このZ軸アンテナ16は、Z軸アーム17に取り付けられている。Z軸アーム17は、入れ子式の相互に伸縮可能な2つの分割アームで構成されている。この分割アームの下部は、支持ブロック5に取り付けられている。Z軸アーム17は、垂直に起立させたZ支持アーム18と、このZ支持アーム18の案内部に沿って垂直方向に進退自在なZ先端アーム19とから構成されている。Z支持アーム18の案内部は、Z先端アーム19を長手方向のみ進退自在できるように規制して案内可能にする構造である。
案内部の形状は、フレーム構造の重ね合わせで相対的にスライドさせる構造であってもよく、パイプ状に重ね合わせて相対的にスライドさせる構造であっても良い。その構造は公知例を適用し、そのスライド構造に限定はない。Z軸アンテナ16は、Z先端アーム19の先端に固定されている。このように、X軸アーム7、Y軸アーム12、Z軸アーム17は、収納のために、伸縮、又は折り畳み構造を採用することにより、配置長さを変更できる構造になっている。X軸アーム7、Y軸アーム12は、折り畳み又は揺動回転させることで、即ち、先端部の配置方向の角度を変更でき、収納できるようにしている。支持ブロック5上には、アンテナ以外に、X軸とY軸の間で撮影を行える方向にビデオカメラ20を取り付けている。このビデオカメラ20は、設置された方向の周囲を撮影し、動画又は静止画の映像データを出力するための撮影手段である。ビデオカメラ20は、映像データを表示するための表示手段を備える。
表示手段は、アンテナで受信された位置情報を映像情報に重ねて可視化して表示することができる。本発明の放電発生箇所の検出装置1は、ビデオカメラ20で撮影した映像データと、アンテナで受信された位置情報を重ねて可視化して、放電発生箇所を画面上に表示させるための表示手段を備える。この表示手段の一例は、限定しないが、後述する表示装置22a(図1参照)、ビデオカメラ20の表示手段等である。筐体2には、アンテナで受信された位置情報を算出し、放電発生箇所の位置を特定させるための制御装置21(図2参照)が内蔵されている。この制御装置21の一部は、算出結果等をグラフ等で表示させるための表示装置22aと、データを入力させる入力装置22bを含む操作パネル22が、筐体2の外側前面に搭載されている。この操作パネル22は、ヒンジ22c(図2)を介して図1の二点鎖線で示すように、矢印の方向に開閉が可能な構造である。
検出作業時には、この操作パネル22を開き、裏面に表示部のある表示装置22aと、筐体側の入力装置22bで操作する。基準アンテナ4、及び各軸のアンテナ6、11、16は、このように各軸のアーム7、12、17により、相互に離れた位置に固定状態を維持して設置することができる構造となっている。更に、画像表示装置であるビデオカメラ20と、制御装置21も1つの筐体2に集約させた構成となっている上に、筐体2を移動させ任意の位置に設置することができる構造となっている。従来のように、基準アンテナ4、及び各軸のアンテナ6、11、16を個別に設置する必要はなく、各アンテナを支持ブロック5、及び各アームに支持した構造で、支持ブロック5に集約している。放電発生箇所の検出装置1を移動させても、全ての機能を1つの支持ブロック5、及びこれを搭載した筐体2に集約しているので、各アンテナは相互の離間距離を広く維持しつつ、任意位置に固定させることができる。なお、Z軸アーム17のZ支持アーム18の基端は、支持ブロック5に固定されると説明したが、支持ブロック5に対し折り曲げられる構成の固定であっても良い(後述する。)。
この場合の固定構造は、X軸アーム7及びY軸アーム12のものと同様に、支持ブロック5に対しブラケット23を介して複数のボルトで締結する構造となる。このように、複数のアンテナを1つの筐体2に集約したことで、放電発生箇所の検出作業は、個別装置の位置調整等の準備作業は必要なく、検出作業は短時間で行なうことができ能率的となる。又、各アンテナの位置は特定されているので、各アンテナ間の位置計測のためのレーザー計測装置の必要もない等、検出装置としてコンパクトな構成となっている。次に、検出作業を行なわないときの装置の扱いについて説明する。検出作業を行なわないときに、以上説明した構造であると各アンテナ及び各アームが外方に張り出したままであり、所要床面積が大きくなり、筐体2の扱いが問題となる。本例の場合は、アームを折り畳みの構造にしたことでその問題点を解決した。
図3〜図5は各アームを折り畳んだ検出装置1の構成を示す。図3は各アームを折り畳み、筐体2の外側壁面に収納したときの平面図であり、図4はその側面図である。図に示すように、各アンテナは筐体2側に寄せられている。アームの折り畳み機構は、X軸アーム7の場合で説明すると、継手部9の一方のボルトを取り外し他方のボルトは外さず残し、この残したボルトを支点9aにして、X先端アーム10をX支持アーム8に対し90度折り曲げて下げる(図4参照)。
この継手部9の位置は、筐体2の枠端部(角部)である。この結果、X先端アーム10は、折り畳まれて筐体2の側壁に沿って配置される。このような折り畳み可能な連結構造にすることで、X軸アンテナ6は筐体2の下部位置に保持し収められる。Y軸アーム12についても同様の構造である。Yアンテナ11もY支持アーム13の継手部14を介して折り曲げられたY先端アーム15に、固定された状態で筐体2の下部に収められる(図4参照)。Z軸アーム17については、まずZ先端アーム19を起立状態のZ支持アーム18側に縮め(図4の二点鎖線の状態)、その縮めた構造のZ軸アーム17を起立状態から揺動させて収納可能な水平状態にする。この場合、Z軸アーム17を支持ブロック5から取り外して水平に設置することはできるが、本例の場合は折り曲げできる折り畳み機構の構造とした。Z支持アーム18の固定構造は、図5(a)に示す。
即ち、検出作業の状態のときに、Z支持アーム18を起立させているが、この構成は、2つの対向するブラケット23に複数のボルト24で締結し、Z支持アーム18を挟持して固定する。このZ支持アーム18には、内部に案内溝25が形成されている。この案内溝25内には、ナット体26が嵌め込まれていて上下のボルト24で締め付け可能である。ナット体26を案内溝25に、ボルトによる締結で押圧し、Z支持アーム18はブラケット23に固定される。図5(b)は、図5(a)の側面図で、検出作業するときの状態ではなく収納状態の場合の形態を示している。この場合は、ブラケット23の下部のボルト24のみを外し、上部のボルト24を残し支軸としている。Z支持アーム18は上下方向に揺動自在となり、ボルト24である支軸を中心に揺動しこのZ支持アーム18を起立状態から倒伏状態にする。Z支持アーム18は、その基端で倒伏し揺動する折り畳み機構を備えている。
前述したように、更に、Z軸アーム17のZ先端アーム19は、Z支持アーム18側に縮められた状態になっているので、Z軸アーム17は短く縮められる伸縮構造も備えている。このようにして、折り畳み機構と伸縮機構により、Z軸アーム17を倒伏させ収納させた状態が、図3、図4で示したようになる。Z軸アーム17は、X軸アーム7とY軸アーム12の間で、筐体2の上面に対角線状に折り畳まれて設置される。Z軸アンテナ16は、筐体2の角部に位置する。このように、3つの各アームを折り畳み構造、又は伸縮構造にすることで、筐体2にコンパクトに収めることができる構造となる。この結果、各アンテナ及び各アームは、筐体2より大きく張り出すことはなく、移動時であっても、設備、建物の壁等と干渉することは避けられ、又、狭く限られたスペースにも筐体2を収納できることになる。なお、X軸アーム7及びY軸アーム12もZ軸アーム17のように伸縮機構を備えたものであっても良い。
[実施の形態2]
図6〜図8は、アームを相互に伸縮させることを可能にした本発明の放電発生箇所の検出装置の実施の形態2を示す。図6は、この検出装置の検出作業時の外観を示す側面図である。図7は、同じくY軸アームの縮小させた構造を示す説明図である。図8は、同じく各アンテナ、アームを筐体上面に収納する全体構造を示す平面図である。X軸アーム31は、筐体30に固定されるX支持アーム32と、X支持アーム32の案内部を介して、長手方向に移動自在なX先端アーム33とから構成されている。案内部の案内構造は、前述のとおり種々の技術が知られており、本例でもその公知技術を適用するので、その詳細な構造の説明は省略する。X軸アーム31の基端のX支持アーム32は、筐体2の枠長さに合わせた長さであり、筐体30に固定されている。従って、X先端アーム33は、筐体30からはみ出し外方に張り出して設置されている。X軸アンテナ6は、X先端アーム33の先端に固定されている。図6に示した状態(実線)は、X先端アーム33を最大位置に外方へ張り出して固定した状態を示している。
図6において、Y軸アーム34は、図示されていないが、X軸と90度の角度開きで、X軸アーム31と同様に筐体30の側壁に沿って、筐体30の上面で水平方向のY軸方向に配置されている。Y軸アーム34の構造もX軸アーム31と同様の構造であり、筐体30に固定されるY支持アーム35と、Y支持アーム35の案内部を介して、長手方向に移動自在なY先端アーム36とから構成されている。Y軸アンテナ11は、Y先端アーム36の先端に固定されている。次に、Z軸アーム37の構造について説明する。筐体30上には、支持体38が配置されている。支持体38は、Z軸アーム37の下端部を支持し、かつZ軸アーム37を上下方向に進退移動可能に支持する。この支持体38の移動方向側壁には、ラック39が刻設されている。又、筐体30には、このラック39に噛み合うピニオン40が回転自在に支持され、筐体30に設置されたツマミ41により、手動で回転可能としている。
即ち、このツマミ41を回すことで、支持体38をラック39とピニオン40の噛み合いで、上下方向に進退移動可能であり、要するにZ軸アーム37の突出長さを調整できる伸縮機構である。検出作業のときには、この支持体38を上昇端まで上昇させてその位置で固定する。支持体38の上部には、Z支持アーム42が取り付けられている。このZ支持アーム42にもX軸、Y軸と同様に案内部が設けられていて、Z先端アーム43がこの案内部に嵌合し案内され、Z先端アーム43の突出長さを上下方向に移動可能であり、突出長さを調整できる。図6に示した状態は、Z先端アーム43がZ支持アーム42に対し、最大位置に張り出し固定された状態を示している。従って、Z軸アンテナ16は、このZ先端アーム43の先端部に固定され、機構上はZ軸方向の最先端部に設置されることになる。本例において、図示はしていないが、検出作業時の開いた状態で設置されたY軸アーム34、X軸アーム31の各アンテナの配置は、アームの構造は異なるものの、前述の図1に準じる平面構造となる。
又、基準アンテナ4は、筐体30上の角部に配置された支持ブロック44に固定されている。更に、ビデオカメラ20もこの支持ブロック44上に配置され、取り付けられている。次に、検出作業時以外のアンテナ及びアーム収納の場合の構造について説明する。X軸アーム31については、X軸アンテナ6を保持したままX先端アーム33をX支持アーム32との固定状態を解除する。続いて、二点鎖線で示すようにX先端アーム33を筐体30側に移動させ、X軸アーム31を縮小させた状態にして固定する。要するに、X軸アンテナ6はその長さを自在に調整できる伸縮機構を有している。このようにすることで、X軸アーム31は外方に張り出すことなく、全体が筐体30上面内に収納されることになる。又、Y軸アーム34については、図7に示すように、X軸アーム31と同様な収納操作で、Y軸アーム34の構造を縮小させた状態で固定する。
図7に示した構造のY軸アーム34は、X軸アーム31(図7の二点鎖線)より、上下位相の高い位置に配置した構造となっている。X軸、Y軸ともに収納に際しては、各アームを筐体30上面で安定的に支持するために、支持ブロック44を添えている。Z軸アーム37についても同様で向きは異なるが、Z支持アーム42との固定状態を解除した後に、Z軸アンテナ16を保持したままZ先端アーム43をZ支持アーム42側に寄せる。図6の二点鎖線で示すようにZ軸アンテナ16を筐体30側に下げ移動させ、結果的にZ軸アーム37を縮小させた状態とする。次に、Z支持アーム42と支持体38の固定状態を解除し、Z軸アーム37を支持体38から取り外す。取り外されたZ軸アーム37は、倒伏状態で筐体30上面に設置する。
この固定手段は図示していないが、筐体30の上面に設けられた固定部材を介して固定する。又、基準アンテナ4は短いので、取り外さずそのままの状態とする。仮に、支障が生じれば、取り外すようにし筐体30の上面に倒し収納する。又、Z軸アーム37の支持体38は、固定状態を解除した後にツマミ41を回して下げられ、図7に示すように筐体30内に収納する。更に、ビデオカメラ20も取り外し、筐体30内の収納室45に図6に示すように収納する。このようにしてX軸、Y軸、Z軸の各アームを、各アンテナを保持したまま縮小する構造で収納し、他の装置を含め全ての装置を筐体30上面に収納する。収納後にカバー46で覆うことで、各装置、部材を損傷することなく安全に保管することができる。
[実施の形態3]
図9〜図12は、各アンテナ、各アームを含む全ての装置を筐体50内部に収納する場合の実施の形態3を示すものである。筐体50は下部にキャスター3が設けられ、移動自在な台車構造である。実施の形態3のものは、筐体50上部に揺動自在な支持ブロック51を設け、この支持ブロック51に全てのアームを取り付けた構造である。筐体50に対するX軸アーム52とY軸アーム53の配置は、前述したものと異なり筐体50の中心から対称形になるように配置されている。X軸アーム52とY軸アーム53は全く同じなので、X軸アーム52のみについてその構造を説明する。X軸アーム52は、3段構造の分割アームであり、断面形状が円形、角形等のパイプ形状により重ね合わせ、相互に案内され伸縮自在の構造である。
即ち、このX軸アーム52は、支持ブロック51にその基端が取り付けられたX支持アーム54と、このX支持アーム54に案内され伸縮可能なX中間アーム55と、このX中間アーム55に案内され伸縮可能なX先端アーム56とから構成されている。X軸アンテナ6は、X先端アーム56の先端部に取り付けられている。又、X支持アーム54は、筐体50の側壁から傾斜方向に張り出す構造である(図9参照)。X中間アーム55をX支持アーム54から最端部まで引き出した後は、ネジナット57でX中間アーム55をX支持アーム54に固定する。更に、X先端アーム56をX中間アーム55から最端部まで引き出した後は、ネジナット58で固定する。このような固定構造は、写真機等の固定に使用されている周知技術である三脚構造と類似構造であり、その詳細な固定構造の説明は省略する。
このようにして、全てのアームを最先端まで引き出し、X軸アーム52を最長の長さとする。X支持アーム54のブロック51に対する取り付け構造は、ヒンジ構造としている。即ち、ブロック51に設けられた支軸59を支点に、X支持アーム54を上下方向に90度の範囲で揺動自在としている(図11)。図9、図11に示す状態は、検出作業時の場合の状態であり、X支持アーム54を倒伏状態とし、筐体50上面に設置している状態を示している。この検出作業時には、X支持アーム54を筐体50に固定する。この固定は筐体50の側壁に設けられた固定部材60により、このX支持アーム54を支持すると同時に筐体50に固定するものである。この固定部材60は、固定解除の場合には、反転させて筐体50側壁下方向へ退避させ(二点鎖線位置)、筐体50上面への張り出しを避けるようにしている。
このような構造により、X軸アンテナ52は安定的に固定された構造となる。アームの構造をX軸アーム52で説明したが、Y軸アーム53、Z軸アーム64も同様の構造である。即ち、Y軸アーム53は、Y支持アーム61、Y中間アーム62、Y先端アーム63の構造であり、Y軸アンテナ11は、Y先端アーム63の先端に固定されている。又、Z軸アーム64は、Z支持アーム65、Z中間アーム66、Z先端アーム67等からなる構造であり、Z軸アンテナ16はZ先端アーム67の先端に固定されている。各アーム間の固定は、X軸アーム52と同様にネジナットで行なう。Z軸アーム64の場合は、Z支持アーム65の下部がブロック51に揺動しない構造で、固定されている。このように構造された3次元の各先端アームの先端には、各アンテナが固定されていて、各アームが最長端の状態にあるときに検出作業を行う。
基準アンテナ4は、支持ブロック51に支持部材68を介して固定されている。又、支持ブロック51には、ビデオカメラ20が取り付けられている。この支持ブロック51は、筐体50に設けられた支軸70を介して揺動可能な構造である。支持ブロック51の背部には、第1プレート71が、又支持ブロック51の下部に同形状の第2プレート72が固定されている。支持ブロック51は、この第1プレート71とともに筐体50の固定部材50aにボルト50bで固定される。この固定部材50aは、アングル材で筐体50の枠体の一部をなしている。筐体50の上面はカバー73で覆われていて、このカバー73は図10で示すように、二分割されたカバー73の中心が開くものであり、所謂、観音開きの構造である。
検出作業の場合は、図9に示すようにカバー73は閉じた状態になっているが、カバー73を開くときには、図10の二点鎖線のように観音開きになり、分割されたカバー73a、73bは、ヒンジ73cを介して2つに分かれて開く。又、この筐体50の内部には、制御装置21が内蔵されていて、筐体50の前面の側壁には制御装置21の一部である操作パネル74を配置して、この検出装置1の操作を行なう。次に、これらアーム等の装置を、筐体50の内部に収納させる構造について説明する。図12は、収納させた構造を示す断面図である。放電発生箇所の検出装置を起動して検出作業を行うときには、各アームが張り出した状態である。しかし、検出作業以外のときにこのままの状態で放置することは、前述の場合と同様に不具合である。収納時には先にアームの収納を行なうが、これはX軸アーム52、Y軸アーム53、Z軸アーム64共に共通である。
まず、各ネジナットを緩め、各先端アームを各中間アームに縮め、各中間アームを各支持アームに縮め、各アームの長さを略各支持アームの長さの構造に縮小させる。次に、X軸アーム52とY軸アーム53の固定状態を解除して、支持ブロック51上の支軸59を支点として揺動させ、X軸アーム52とY軸アーム53を水平状態から垂直状態に起立させる(図12の二点鎖線位置)。このようにすることで、X軸アーム52、Y軸アーム53及びZ軸アーム64の全アームの軸線が、平行状態に集約された構造となり支持ブロック51上に起立する。構造は図示していないが、起立したときにこれらのアームをバンド等で第1プレート71に固定する。この固定方法は、嵌め込みでもよく、固定部材を介してボルト締め等であってもよく、どのような方法でも良い。
基準アンテナ4及びビデオカメラ20は、隣接して支持ブロック51上に設置されたままとなる。この状態のときに観音開きのカバー73を開き、筐体50上部を開放する。続いて、筐体50の固定部材50aの締結状態を解除し、支持ブロック51を切り離す。これで全ての装置を設置したままブロック51はフリーの状態となるので、この支持ブロック51を、支軸70を介して下方向に揺動で下げる。揺動端で第2プレート72が筐体50の枠体に当接し位置決めがなされ、自重でその位置は保持される。これにより、図12に示すようにアームの他、全ての装置が筐体50内に収容される。同時にこのとき第1プレート71は、筐体50上面のカバーを構造する。
続いて、ブロック51が収納された後に観音開きのカバー73を閉じる。図9の二点鎖線は、全てのアンテナ、アームを収納した状態を平面構造で示している。このようにして、検出に関わる全ての装置を、ワンタッチに近い操作で外部に装置がはみ出ることなく、筐体50内に収納することができる。尚、Z軸アンテナ16は、検出作業時は長手方向に張り出しているので、収納時は図に示すように横向きに位置を変えた構造にしている。検出作業時には、この工程の逆の操作を行えば良い。これにより検出作業のための準備時間が短縮される。
[実施の形態4]
本例は実施の形態3の変形例で、図13に示すように、アーム関係を搭載している実施の形態3の支持ブロックを分割して筐体50から取り外し、筐体50内に個別に収納した例である。この例は筐体50内の上部スペースに制約があり、アーム等が収納できない場合に適用される構造である。アーム自体は長い部材であるので、筐体50の大きさによっては上部に収納できない場合もある。本例は、取り外したアーム関係の装置を縦方向に向きを変え、筐体50内の空きスペースに収納する構造である。図13はアームの先端部を下に向け分割ブロック80を上部に位置させ、筐体50の枠の一部50cで支持する構造である。ビデオカメラ20等については、実施の形態3に準じ分割された分割ブロック81に支持され、同様の構造で筐体50内に収納した構造にしている。しかし、取り外して筐体50内に収納しても良い。
[実施の形態5]
本実施の形態5は、図14に示すように、制御装置の一部である操作パネルの配置に関わる他の実施の形態である。筐体90の前面にある操作パネル91を上下方向に開閉させる構造である。本実施の形態5は、操作パネル91の表示装置91aを筐体90の前面に配置させ、検出作業時にこの表示装置91aを上方のヒンジ92を介して上方に開く構造である。開いた装置の裏面が表示部となり、表示装置91aが筐体90の上部に位置し、表示部が見やすい位置となる。続いて、表示装置91aの内側に配置されている入力装置91bを、下方のヒンジ93を介して開き水平方向に保持する。この入力装置91bの裏面が入力操作面となる。
この位置はキー等の操作が行い易い位置になる。本例の構造は、操作パネル91が表示装置91aと入力装置91bに別れている場合に適用可能である。本例は操作パネル91を2つの装置として説明したが、上下方向に開閉させる構造の装置を1つのみにすれば、表示装置と入力装置を1つの操作パネルに集約する構造となる。本例の筐体は前述のとおり、アンテナ固定のためのアームの他、ビデオカメラ20も搭載している。このビデオカメラ20の設置は、前述した実施の形態、及び後述する実施の形態の全てにおいて、同様の構造が適用できる。次に、その具体的な構造について説明する。このビデオカメラ20の構造は、図15〜図17に示すように、カメラの撮影定等で使用されている三脚として使用されている雲台の上に搭載したものである。雲台は、写真機・撮影機等を三脚に任意の向きに固定する器具として知られているものであり、直交する二軸の各軸で自由な角度位置に変えて固定できる自在固定機構である。図15は、ビデオカメラの自在固定機構の正面図で、図16は図15の側面図で、図17は図15の平面である。
この自在固定機構100は、以下に説明する構造である。このビデオカメラ20は可視化設定可能なビデオカメラで、実施の形態1の例であると、X軸アーム7とY軸アーム12の中間部に設置されている。ビデオカメラ20は、支持ブロック5に固定された支持体101に揺動する手段が設けられた構造である。支持体101は、その中心軸線が略鉛直方向に向くように配置された円柱状体である。この支持体101の上部に、軸体102が水平方向の軸線を中心に回動自在に設けられている。軸体102は、支持体101上で、設定角度に比し、水平方向の回動角αの回動方向に回動して位置決めされ、ネジ体103により支持体101に固定される。又、ネジ体103の取り付けられた回動体104は、ビデオカメラ支持体であり、軸体102上で垂直方向を含む面内で揺動自在である。この回動体104の上部は、ビデオカメラ20をネジ体105で回動体104上に固定できる。
又、軸体102への回動体104の支持部は、部分的に分割形状になっていて締結用のネジが形成されている。このネジ部にクランプレバー106がねじ込まれている。回動体104は、軸体102の中心に揺動できる。例えば、支持体101の中心線から揺動角β度で揺動して位置決めし、このクランクレバー106を回すことで分割部分が縮み、回動体104を軸体102に固定ができる。また、詳細は図示していないが、図16のA位置に、相対する部材の相対位置のズレを検出できる装置を付随して設けることも可能である。例えば、ダイヤル目盛りを刻設した構造で、その位置を目視で判読しそのデータを操作パネルに入力することも可能であり、電圧等のような電気的な信号で動作する角度計測器を設け自動的にズレ角度を検出し、その補正値を操作パネルに自動入力させることも可能である。
[実施の形態6]
図18〜図23は、本発明の放電発生箇所の検出装置の実施の形態6を示すものである。前述した放電発生箇所の検出装置は、基台を筐体に固定した構造であった。この実施の形態6のものは、基台を筐体より分離する構造である点で異なる。各アンテナを各アームに支持したままで、支持ブロック201を分離し検出できる構造例である。即ち、前述した実施の形態1においては、支持ブロック5を筐体2に固定した形態で、実施の形態3においては、ブロック44を筐体2に対して揺動できる形態で、又、実施の形態4においては、ブロック80を分割し筐体50内に収納する形態の構造を説明した。本実施の形態6においては、図19等に示すように、検出体を筐体から離脱させ支持ブロック201とし、通常に検出作業のできる形態の構造のものを説明する。
図18に示すように、支持ブロック201は筐体2に対しボルト202を介して着脱可能な構造としている。この構造の支持ブロック201は、独立して使用することが可能である。図18に示すものは、筐体2に対し、支持ブロック201がボルト202により固定されている構造を示す平面図である。このボルト202を外すことにより、支持ブロック201を筐体2から離脱させることができる。以下、この離脱された支持ブロック201を主要部とした検出装置の構造を説明する。図19は、各アンテナ、各アームを支持した支持ブロック201を、三脚台203に取り付けた構造例を示す外観図である。図20は、その詳細な構造図である。
実施の形態6の三脚台203は、前述した実施の形態1、2、3、4の筐体2、30、50と同様のものである。即ち、三脚台203は、各アンテナが、放電が発生する発生源を検出するときに各アンテナを固定して支持するものである。三脚台203は、写真機等が取り付けられる汎用で公知のものである。支持ブロック201は、下面にねじ穴が設けられていて、三脚台203に対してボルト204により固定される(図20参照)。この三脚台203に関わる構造は、公知技術であるので、詳細な説明は省略する。支持ブロック201には、各軸方向に3つのアーム、即ち、X軸アーム205、Y軸アーム206、Z軸アーム207が取り付けられている。また各アームに配置される各アンテナ構造は前述したものと同様である。
これらの各アームは、本例では3本とも断面形状が円形で直状の棒状体である。この各アームの先端部に、各アンテナが各ブロックを介して取り付けられている。各ブロックは各アームにより若干異なる形状になっていて、X軸アーム205には、ブロック208を介してXアンテナ210が、Y軸アーム206には、ブロック208を介してYアンテナ211が、Zアーム207には、ブロック209を介してZアンテナ212が配置され取り付けられている。
このように各ブロックには各アンテナがそれぞれ固定されていて、更に、各アームを貫通させる貫通穴が設けられている。この貫通穴を介して各ブロックを各アームの先端部に取り付け、各ブロックは、各アームの貫通方向に沿って移動させ位置調整が可能である。各ブロックが各アーム上で位置が定まった場合には、図21、図22に示すように、各ブロックに設けられたボルト213で各ブロックを各アームの任意位置に固定することができる。
この各ブロックには各アンテナが固定されているので、支持ブロック201に対して相対的に各アーム上で各ブロックを移動し位置が変わることで、各アンテナの位置が変更されることになる。図21〜図22に示した構造は、各アンテナを各アーム先端部に設けた構造であるが、各アンテナは個別に各アームの中間部位にセットすることもできる。この各アームの他端部は、支持ブロック201に差し込んで固定するものであり、その固定は着脱自在である。その着脱構造は、X軸アーム205の例として図23に示すように、X軸アーム205の端部205aが段差形状であり、この端部205aが支持ブロック201に設けられた穴に差し込まれる構造となっている。
X軸アーム205を段差部で突き当てた状態のとき、ボルト218で押圧し位置が定まり固定される。収納時にボルト218を緩めるとX軸アーム205は取り外し可能となる。本例では説明していないが、各アームを支持ブロック201から離脱させず折り畳み可能な構造にすることも可能である。その構造は前述の実施の形態に準じた構造とする。収納時には、Xアームを揺動させて折り畳み収納状態にする。この各アームの取り付け構造は、Yアーム206、Z軸アーム207も同様の構造である。
また支持ブロック201には、Z軸アーム207の支持ブロック201側の端部に基準アンテナ214がZアンテナ212と同様の構造で、ブロック209を介して設けられている。従って、Z軸アーム207には、2つのアンテナが同構造で設けられることになる。又、この支持ブロック201には、映像撮影手段としてのカメラ215が取り付けられている。
一方、三脚台203の上には、雲台を備えている。この雲台は、前述した実施の形態5で説明したものと同様の機能を有するものであり、直交する二軸の各軸で自由な角度位置に変えて固定できる自在固定機構200である。自在固定機構200の詳細な機構、機能は周知技術であり、その説明は省略する。自在固定機構200の上に支持ブロック201が搭載され固定されている。自在固定機構200は、他機材取り付け部203aがレバー203bの操作により、水平方向の軸線とこの軸線と直交する垂直軸線を中心とする面内で揺動可能な構造である。支持ブロック201は、この他機材取り付け部203aにボルト216を介して取り付けられる。従って、本構造においては、支持ブロック201が他機材取り付け部203aに固定され、カメラ215の撮影向きを変えたいとき、支持ブロック201は各アーム及び各アンテナを搭載した状態で揺動方向とこの揺動方向と垂直方向の軸線を中心に揺動できる。
また三脚台203は、他機材取り付け部203aをラック、ピニオン等で上下に駆動する上下駆動機構(図示せず)を備えている。上下駆動機構による高さ調整ができるので、カメラ215を周囲の任意方向に向きを変えることができることに加え、高さの位置調整も行うことができる。また、この三脚台203の脚部203cの下端にはキャスター217が取り付けられていて、支持ブロック201を滑らかに移動させることもできる。このように三脚台203を適用することにより、筐体である三脚台203と離間させた任意位置に検出体のみを移動させ、姿勢を安定させ簡素な構造で容易に検出作業ができる。
[実施の形態7]
以上、支持ブロック201を筐体より分離する形態の使用例として、支持ブロック201を三脚台に取り付ける構造で説明したが、支持ブロック201を単独で所定箇所に設置し検出を行うことも可能である。図24、及び図25に示したものは、実施の形態7として示す他の使用例である。図24に示すものは、支持ブロック201を建物の天井300に取り付けた使用例を示す。この場合の取り付けは、支持ブロック201に設けられたボルト穴を使用する。このボルト穴を介してボルト301で支持ブロック201の下面を天井300に固定する。また天井の設置状態によっては、支持ブロック201に専用の取り付け具を設けて天井に固定する方法でも良い。
この構造において、X軸アーム205及びY軸アーム206は、天井面に這う状態で設置され、Z軸アーム207は下方向に向けて設置される。この使用例の場合は、検出体の設置場所が限定され、長期間設置の場合等に適用される。被検出装置周辺に検出体を設置しないので、アーム等と他装置との干渉が避けられ、検出スペースに余裕が生じる利点がある。カメラ215を支持ブロック201に設置して検出を行う場合には、カメラ215の向きを変えられる前述した雲台構造が必要となる。
この場合には、この雲台装置302を支持ブロック201とカメラ215の間に設置し、装置302に設けられたレバー302a等で、カメラ215の向きを変え固定すれば良い。この雲台構造は前述の三脚台203に搭載した自在固定機構200の構造に準じる。また他の構造例として、自在継手で採用されている球体支持構造の場合であっても良い。カメラを保持して自由に向きを変えクランプすれば良い。
図25は、同構造の支持ブロック201をテーブル等303の平坦な面に置くだけの構造でも検出できる使用例を示したものである。この場合は、一時的に短時間で検出作業を行う場合に適用する。支持ブロック201の各アーム等の構造は前述と全く同様である。
以上、各実施の形態についてその構造の詳細を説明したが、このような本発明の特徴は、各アンテナを軽量化されて離れて張り出し設置のできるアームに取り付けたことにあり、又その広く離間した位置に固定的に設定することができる構造を、1つの筐体にまとめ移動自在な装置としたことにある。従って、検出作業のときには、3次元のアンテナ間の距離は特定されるので、前もってその距離を制御装置に入力しておけば良い。筐体を検出現場に設置し検出を開始するときには、アンテナ設定が既にできている状態となる。又検出作業以外のときには、折り畳み等でアーム等を筐体に収納し装置の構造を縮小するようにしているので、装置のスペースはとらない。この結果、効率よく検出作業が行なえる装置となっている。
又、従来のように離間したアンテナ間の距離測定に測定器を使用して計測する必要はない構造である。しかし、アンテナ位置を肉眼で確認し計測する精度は、0.5mm程度であり、それ以上の精密な測定を要する場合、レーザー変位計(レーザー計測装置)を設置し、自動計測を行なうのが好ましい。また、アンテナ位置が特定できない場合には、レーザー変位計を設置し、自動計測を行なうのが好ましい。本発明は、各アンテナの設定軸をX軸、Y軸、Z軸として説明したが、必ずしもこの軸に限定されるものではなく、3次元として3方向にアンテナを設置しその位置情報を検出する構造であれば、前述した何れの実施の形態においても適用可能である。
〔位置合わせについて〕
上述の説明において、検出位置の算出のための基準となる基準点は、基準アンテナ4の位置を基準にしている。基準点から検出位置までの距離と角度等の位置情報が算出され、この位置情報を元に、ビデオカメラ20の撮影角度を調整して撮影を行い、検出位置を、撮影データに重ね合わせて表示する。よって、利用者は、ビデオカメラ20で撮影された映像データをそのまま再生若しくはスローモーションでゆっくり再生、又は、映像データから静止画を抽出して表示することで、静電放電された位置を目視で確認することができる。ビデオカメラ20は、基準アンテナ4が設置されている支持ブロック5、ブロック44、51等に設置されており、ビデオカメラ20で撮影する角度を調整するための基準点となる撮影基準点は基準アンテナ4と位置ずれしている。
このように基準アンテナ4と撮影基準点が隣り合って設置されている場合、ビデオカメラ20が撮影時に広角の範囲を撮影するものであれば、基準点から検出位置までの角度でビデオカメラ20の撮影角度を調整すると静電放電位置を撮影することができる。言い換えると、静電放電は通常瞬時に発生するので、静電放電の発生位置を検出してから、ビデオカメラ20の角度設定を行うと、静電放電を撮影することができない。しかし、ビデオカメラ20の撮影角度と、検出位置の方位がほぼ同じ方位である場合、ビデオカメラ20の撮影映像の中に、静電放電位置が写っている。よって、これを確認し、ビデオカメラ20で撮影された映像データに検出位置を重ね合わせて表示する。連続して発生する静電放電を撮影する場合は、静電放電の発生位置を検出してから、ビデオカメラ20の角度設定を行うとことができるし、また、静電放電の発生位置を、撮影範囲の真ん中になるように詳細な位置合わせを行うことができる。
更に、特定の範囲で静電放電が発生する現象を監視する場合は、ビデオカメラ20の撮影範囲をその監視範囲に設定すると良い。ビデオカメラ20が基準アンテナ4を内蔵する構造、又は、撮影基準点に基準アンテナ4を設置する構造にすると上述のような、撮影角度等の設定は容易に行うことができる。撮影基準点と上述の基準点との位置関係が分かっていれば、ビデオカメラ20の撮影角度を、検出位置に設定することができる。撮影基準点と上述の基準点との位置関係は、予め測定され、制御装置21に入力される必要があり、これを用いて座標計算や幾何学計算等で算出される。よって、ビデオカメラ20と基準アンテナ4を離して筐体上に設置することができる。又、ビデオカメラ20は、検出装置1の筐体上ではなくて、離れた任意の場所に設置することもできる。
また、基準点又は基準アンテナ4にレーザー計測装置は設置し、各アンテナまでの距離を計測又は自動計測すると良い。これに限定されないが、例えば、各アンテナ又は各アンテナを支持するポールにレーザー光反射板を設置して計測を行う。レーザー計測装置からこれらのレーザー光反射板にレーザー光を照射してその反射光を受信して、各アンテナまでの距離、角度を計測する。また、ビデオカメラ20にもレーザー光反射板を設置して、レーザー計測装置でビデオカメラ20までの距離と角度を測定することもできる。ビデオカメラ20の表示手段は、アンテナで受信された位置情報を、撮影された映像情報に重ねて可視化して表示することができる。この場合は、ビデオカメラ20の表示手段は、制御装置21の算出結果を受信して、映像情報に重ねて表示する。
制御装置21は、位置情報を算出し静電放電位置を特定し、また、ビデオカメラ20で撮影した映像情報をデータ処理して、映像情報中に静電放電位置を示す印を重ねて表示している。そのため、制御装置21が出力する、静電放電位置を示す印を含む映像情報を、ビデオカメラ20の表示手段に表示することができる。静電放電位置を示す印は、映像情報中の位置に関する情報と、そこに表示するデータ等からなる。映像情報中の位置に関する情報としては、フレーム中の座標、ピクセル位置等が例示できる。表示するデータとしては、表示するピクセル、ピクセル色等が例示できる。又は、静電放電位置を示す印は、映像情報と同じ大きさのフレーム中に透明な背景の上に、静電放電位置を示す印があるフレームであることもできる。
このフレームを、映像情報に重ねて表示すると、透明な背景があるところは映像情報が表示され、印があるところは映像情報の上に印が表示される。これらの処理は、映像情報を編集する映像プログラミングができる当業者等ができるものである。又は、静電放電位置を示す印に関するデータを、制御装置21からビデオカメラ20が受信して、ビデオカメラ20の表示手段が表示する撮影中の映像に重ねて表示することができる。ビデオカメラ20の表示手段は、ビデオカメラ20の映像撮影手段と独立した部品であり、その入力に、制御装置21から受信した静電放電位置を示す印に関するデータを重ねて表示する。
ビデオカメラ20の表示手段には、静電放電位置を示す印を表示すると、それと別に表示装置を必要とせず、ビデオカメラ20で静電放電方向を撮影しながら、静電放電位置をビデオカメラ20のディスプレイ上に確認することができる。よって、本発明の放電発生箇所の検出装置1はよりコンパクトにすることができる。以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されることはなく、本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内での変更が可能なことはいうまでもない。
本発明は、静電気が発生しそれを検出又は監視する必要な産業分野に利用すると良い。例えば、製造現場で静電気が発生しその発生箇所の特定する必要性のある技術分野、静電気発生の原因を特定する必要のある製造現場、可燃物の貯蔵庫等で利用すると良い。
1…検出装置
2、30、50…筐体
3…キャスター
4…基準アンテナ
5、51、201…支持ブロック(基台)
6…X軸アンテナ
7、31、52、205…X軸アーム
11…Y軸アンテナ
12、34、53、206…Y軸アーム
16…Z軸アンテナ
17、37、64、207…Z軸アーム
20…ビデオカメラ
21…制御装置
22…操作パネル
38…支持体
200…自在固定機構
203…三脚台
215…カメラ

Claims (13)

  1. 被検出対象物から放電される電磁波を、受信アンテナを介して受け、放電発生源の方位箇所を検出するための放電発生箇所の検出装置であって、
    前記受信アンテナを支持又は収納する筐体(2、31、50、203)と、
    前記筐体(2、30、50、203)に配置された基台(5、44、51、201)に設けられ、基準座標位置を設定する基準アンテナ(4、214)を支持する支持体(5)と、
    前記基台(5、44、51、201)に設けられ、端部に第1アンテナ(6、210)を有して略平面内に張り出し配置される第1アーム(7、31、52、205)と、
    前記基台(5、44、51、201)に設けられ、前記第1アーム(7、31、52、205)に対し所定角度をなし、端部に第2アンテナ(11、211)を有して前記平面内に張り出し配置される第2アーム(12、34、53、206)と、
    前記基台(5、44、51、201)に設けられ、端部に第3アンテナ(16、212)を有して前記第1アーム(7、30、52、205)及び前記第2アーム(12、34、53、206)の前記平面に対し略垂直又は所定角度に張り出して配置される第3アーム(17、37、64、207)と、
    前記第1アンテナ(6、210)、前記第2アンテナ(11、211)、及び前記第3アンテナ(16、212)で受信された位置情報を算出し、前記被検出対象物の放電発生箇所を検出するための制御装置(21)と、
    前記位置情報を特定して画像に表示し可視化するための画像表示装置(9、22)と
    からなることを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  2. 請求項1に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記第1アーム(7、31、52)、前記第2アーム(12、34、53)、及び前記第3アーム(17、37、64)は、
    前記第1アンテナ(6)、前記第2アンテナ(11)、及び前記第3アンテナ(16)の位置を変更するために、若しくは前記筐体(2、30、50)に収納するために長さを伸縮自在にできる伸縮機構(25、57、58)、並びに/又は
    前記筐体(2、30、50)に収納するために端部又は中間位置で揺動できる折り畳み機構(9、14、24)
    を有している、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記基台(201)は、前記第1アーム(205)、前記第2アーム(206)、及び前記第3アーム(207)を前記筐体(203)から着脱するための着脱機構(216)を有している、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  4. 請求項1又は2に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記筐体(2、30、50、203)は、該筐体の下部に移動可能とするキャスター(3、217)を有している、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  5. 請求項2に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記第1アーム(7、31)、前記第2アーム(12、34)、及び前記第3アーム(17、37)は、前記収納時に、前記伸縮機構(25、57)、及び前記折り畳み機構(9、14、24)により、前記筐体(2、30)の外壁に沿って縮めて及び折り畳んで保持される、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  6. 請求項2に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記基台(51)は、前記筐体(50)の内部に前記第1アーム(7、31)、前記第2アーム(12、34)、及び前記第3アーム(17、37)を収納するために揺動軸(70)を有している、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  7. 請求項1ないし6から選択される1項に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記基台(5、201)には、周囲の映像を撮影するための映像撮影手段(20、215)を備え、
    前記映像撮影手段(20、215)は、前記制御装置(21)で算出された前記位置情報を、前記撮影された映像又は撮影中の映像に重ねて表示する表示手段(9、22)を備えている、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  8. 請求項1ないし6から選択される1項に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記基台(5、201)は、前記映像撮影手段(20、215)を直交する二軸の各軸で自由な角度位置に変えて固定できる自在固定手段(100、200)を有している、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  9. 請求項1ないし6から選択される1項に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記基台前記基台(5、44、51、201)には、前記基準アンテナ(4、214)から前記前記第1アンテナ(6、210)、前記第2アンテナ(11、211)、及び前記第3アンテナ(16、212)までの距離及び角度を検出するアンテナ位置計測手段が配置されている、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  10. 請求項9に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記アンテナ位置計測手段は、レーザー計測装置、レーザー変位計、並びに、前記第1アーム、前記第2アーム、及び前記第3アームに刻設されたダイヤル目盛り、から選択される1以上の計測手段である、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  11. 請求項8に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記筐体(203)は、前記基台(201)を上下移動できる上下動駆動手段を備え、かつ床に設置される3本の脚を有する三脚台である、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  12. 請求項11に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記第3アーム(207)は、前記基準アンテナ(214)を取り付け可能な基準アンテナ固定手段(213)を有し、
    前記第1アーム(205)、前記第2アーム(206)、及び前記第3アーム(207)には、前記第1アーム(205)、前記第2アーム(206)、及び前記第3アーム(207)上で、それぞれ前記第1アンテナ(210)、前記第2アンテナ、(211)及び前記第3アンテナ(207)を移動自在で、かつ任意の移動位置で固定可能なアンテナ固定手段(213)をそれぞれ有している、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
  13. 請求項11に記載の放電発生箇所の検出装置において、
    前記基台(201)は、建造物の天井または壁体に固定可能な取り付け部(301)を有している、ことを特徴とする放電発生箇所の検出装置。
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