JP2016196133A - バリア容器の製造方法及びバリア容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】バリア層の位置及び厚みを容易に制御でき、バリア容器の形状を容易に所望の形状とすることができるバリア容器の製造方法を提供する。【解決手段】胴部用バリア性フィルムを第一の雌型内に挿入し、フランジ部となる部分に当該胴部用バリア性フィルムの上端部が配置されるように位置合わせした後、第一の雄型と型締めし、第一の溶融樹脂をバリア性フィルムの内面側に射出することによって内側樹脂層を形成する一次成形工程と、前記一次成形工程により得られた中間成形体を、前記第一の雄型に装着されたままの状態で前記第一の雌型から取り出すか、又は別の第二の雄型に装着し、底面部用バリア性フィルムを前記中間成形体の底面に装着した状態で、第二の雄型と型締めし、第二の溶融樹脂をバリア性フィルムの外面側に射出することによって、外側樹脂層を形成する二次成形工程とを有する、バリア容器の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、バリア容器の製造方法及びバリア容器に関する。
食品又は飲料品の包装容器は、賞味期限を数ヶ月以上の長期間にしたいものや、酸化することにより味や風味が変わるもの等の包装に対応するため、酸素等のガスの透過がない、即ちバリア性であることが求められる。従来、食品又は飲料品包装用の樹脂製容器としては、容器壁内にバリア層が設けられた多層容器が用いられており、このような多層容器は、例えばシート成形、共射出成形、圧縮成形、インモールド射出成形等により製造されている。
シート成形による方法(特許文献1等)では、バリア層がラミネートされた多層シートを用いて真空成形や圧空成形により容器形状を成形する。この容器形状の成形時に、バリア層が均一に延伸されない場合があるため、シート成形による方法は、容器壁内のバリア層の位置及び厚みの制御が困難であり、製品ごとのバリア性のばらつきが大きいという問題がある。また、シート成形による方法では、脚付きの容器等の複雑な形状を有する容器を成形することが困難である。
共射出成形による方法(特許文献2等)や圧縮成形による方法(特許文献3等)は、バリア層の位置や厚みを制御することが難しく、バリア層を容器開口部周縁の端部にまで安定して行き渡らせることが難しい。
インモールド射出成形による方法では、バリア性を有するラベル(バリア性フィルム)を金型内に配置し、その内面又は外面に射出成形により樹脂層を形成することにより容器を作製し、バリア層は当該ラベルにより形成される。そのため、容器壁内に設けられるバリア層の位置及び厚みを制御しやすい。
しかし、例えば側壁面用のラベルを容器の外側に配置した脚付きのバリア容器の場合(例えば特許文献4)、側壁面と底面とが交差している部位において、側壁面用のラベルと底面用のラベルとの間に隙間が生じ、当該隙間から酸素等のガスが透過してしまう。
一方で、容器の内側にバリア性のラベルを配置した容器(例えば特許文献5)は、例えば図6に示すように、ラベルの端面が容器の内側に露出して内容物と接してしまう恐れがあるため、使用することは好ましくない。
また、本出願人は、側面部用バリア性フィルムと底面部用バリア性フィルムとを用いて容器外面を隙間なく被覆し、これらのバリア性フィルムの内側に樹脂層を形成するインモールド射出成形によるバリア容器の製造を提案した(特許文献6)。
特開2001−55216号公報 特開2008−307846号公報 特開2014−101132号公報 特開平9−174595号公報 特開2002−255185号公報 特開2014−46979号公報
特許文献4及び特許文献6に記載されるような、バリア性フィルムの内側に樹脂層を射出成形する方法では、容器開口部の周縁にフランジ部を形成する場合、当該フランジ部に十分な強度を付与するために、図7に示すようにバリア性フィルム上に厚み0.8〜1.2mm程度の樹脂層を形成する必要がある。
しかしながら、射出成形により形成された樹脂層は、酸素等のガスを透過するため、このような従来のバリア容器は、容器開口部をバリア性の蓋材により密封した場合であっても、酸素等のガスがフランジ部の前記樹脂層を透過し容器内に侵入するという問題がある。
また、特許文献6に記載の方法では、脚付きの容器等の複雑な形状を有するバリア容器を形成することは困難である。
本発明は上記実情を鑑みてなされたものであり、バリア層の位置及び厚みを容易に制御できることにより、フランジ部における酸素等のガスの透過防止性を向上し、好ましくは胴部と底面部との交差部分においても酸素等のガスの透過防止性を向上し、更にバリア容器の形状を容易に所望の形状とすることができるインモールド射出成形によるバリア容器の製造方法、及び酸素等のガスの透過防止性に優れ、バリア層が内容物に触れることがなく、所望の形状を有するバリア容器を提供することを目的とする。
本発明に係るバリア容器の製造方法は、筒状の胴部、前記胴部下端の底面部、前記胴部上端の容器開口部、及び前記容器開口部の全周に設けられたフランジ部を備え、容器の内面側から順に内側樹脂層、バリア層、及び外側樹脂層が設けられた多層構造を有するバリア容器の製造方法であって、
前記胴部及び前記フランジ部内のバリア層を形成するための胴部用バリア性フィルムを第一の雌型内に挿入し、当該第一の雌型のキャビティにおいてバリア容器のフランジ部となる部分に当該胴部用バリア性フィルムの上端部が配置されるように位置合わせして当該第一の雌型に装着した後、当該第一の雌型と第一の雄型とを型締めし、当該第一の雌型側から第一の溶融樹脂を前記胴部用バリア性フィルムの内面側に射出することによって、内側樹脂層を形成する一次成形工程と、
前記一次成形工程により得られた中間成形体を、前記第一の雄型に装着されたままの状態で前記第一の雌型から取り出すか、又は別の第二の雄型に装着し、前記底面部のバリア層を形成するための底面部用バリア性フィルムを、前記第一又は第二の雄型に装着された前記中間成形体の底面に装着した状態で、第二の雌型と前記第一又は第二の雄型とを型締めし、当該第二の雌型側から第二の溶融樹脂を前記胴部用及び底面部用バリア性フィルムの外面側に射出することによって、外側樹脂層を形成する二次成形工程とを有することを特徴とする。
本発明に係るバリア容器は、バリア性フィルムを金型内に配置し、溶融樹脂を射出することにより成形されたバリア容器であって、
筒状の胴部、前記胴部下端の底面部、前記胴部上端の容器開口部、及び前記容器開口部の全周に設けられたフランジ部を備え、容器の内面側から順に内側樹脂層、バリア層、及び外側樹脂層が設けられた多層構造を有し、
前記バリア層の上端部が前記フランジ部内に存在し、前記フランジ部の天面から前記バリア層までの距離が、前記フランジ部の全周に亘って前記フランジ部の厚みよりも小さいことを特徴とする。
本発明に係るバリア容器の製造方法は、バリア層の位置及び厚みを容易に制御できることにより、フランジ部における酸素等のガスの透過防止性を向上し、好ましくは胴部と底面部との交差部分においても酸素等のガスの透過防止性を向上し、更にバリア容器の形状を容易に所望の形状とすることができる。
また、本発明に係るバリア容器は、酸素等のガスの透過防止性に優れ、バリア層が内容物に触れることがなく、所望の形状を有するものとすることができる。
本発明に係るバリア容器の一例を示す断面図である。 本発明に係るバリア容器の製造方法の一次成形工程の一例を説明する図である。 本発明に係るバリア容器の製造方法の二次成形工程の一例を説明する図である。 本発明に係るバリア容器が有するフランジ部の具体例を示す断面図である。 本発明に係るバリア容器が有するフランジ部の一例を示す断面図である。 従来のバリア容器の断面図である。 従来のバリア容器が有するフランジ部の断面図である。
本発明に係るバリア容器の製造方法は、筒状の胴部、前記胴部下端の底面部、前記胴部上端の容器開口部、及び前記容器開口部の全周に設けられたフランジ部を備え、容器の内面側から順に内側樹脂層、バリア層、及び外側樹脂層が設けられた多層構造を有するバリア容器の製造方法であって、
前記胴部及び前記フランジ部内のバリア層を形成するための胴部用バリア性フィルムを第一の雌型内に挿入し、当該第一の雌型のキャビティにおいてバリア容器のフランジ部となる部分に当該胴部用バリア性フィルムの上端部が配置されるように位置合わせして当該第一の雌型に装着した後、当該第一の雌型と第一の雄型とを型締めし、当該第一の雌型側から第一の溶融樹脂を前記胴部用バリア性フィルムの内面側に射出することによって、内側樹脂層を形成する一次成形工程と、
前記一次成形工程により得られた中間成形体を、前記第一の雄型に装着されたままの状態で前記第一の雌型から取り出すか、又は別の第二の雄型に装着し、前記底面部のバリア層を形成するための底面部用バリア性フィルムを、前記第一又は第二の雄型に装着された前記中間成形体の底面に装着した状態で、第二の雌型と前記第一又は第二の雄型とを型締めし、当該第二の雌型側から第二の溶融樹脂を前記胴部用及び底面部用バリア性フィルムの外面側に射出することによって、外側樹脂層を形成する二次成形工程とを有することを特徴とする。
本発明に係るバリア容器の製造方法においては、容器壁内のバリア層を形成するためにバリア性フィルムを用い、インモールド射出成形により当該バリア性フィルムの内外両面に射出成形により樹脂層を形成する。よって、本発明の製造方法では、射出成形により形成される樹脂層の厚み及び形状を制御することにより、容器壁内におけるバリア層の位置を、当該容器壁の厚み方向及び厚み方向に対して垂直な方向(つまり容器壁面が延在する方向)の両方において容易に調整することができる。また、本発明に係るバリア容器の製造方法においては、予めフィルム状に成形したバリア性フィルムを用いてバリア層を形成する。そのため、共射出成形や圧縮成形等とは異なり、容器を成形する際にバリア層自体が変形し難いことから、バリア性フィルムの形成時にバリア層の厚みを調整することにより、バリア容器の容器壁内に形成されるバリア層の厚みも容易に調整することができる。そのため、本発明の製造方法では、従来バリア層を所望の位置及び厚みで設けることが困難であった容器のフランジ部においても、バリア層の位置及び厚みを容易に制御することができる。
容器のフランジ部の天面からバリア層までの射出成形樹脂からなる領域は、容器の外部から内部へ酸素等のガスを透過するガス透過路となるから、容器内部へのガス侵入を防止する観点からは、できるだけフランジ部の天面からバリア層までの距離を小さくして、ガス透過路の垂直断面積を小さくすることが望まれる。しかし従来、容器に充填された内容物と、容器のバリア層との接触を避けるために容器内面側に内側樹脂層を設ける場合には、フランジの強度を確保するために充分な厚さの内側樹脂層を形成しなければならず、そうなるとフランジ部の天面からバリア層までの距離が大きくなり、容器内部へのガス侵入を許していた。
この問題を解決するために、本発明の製造方法においては、バリア性フィルムの両面に樹脂層(つまり内側樹脂層及び外側樹脂層)を形成するので、フランジ部の強度を確保するためのフランジ部全体厚を十分な厚さにすると同時に、容器の内容物とバリア層との接触を遮断するための内側樹脂層の厚みを薄くすることができる。よって本発明の製造方法によれば、容器のフランジ部の天面からバリア層までの距離を小さくし、当該ガス透過路の垂直断面積を小さくすることにより、フランジ部における酸素等のガスの透過を抑制することができる。
また、本発明の製造方法では、図7に示したようなバリア容器の内面全体に内側樹脂層を形成するため、バリア層の端面と内容物との接触が防止される。
さらに、本発明の製造方法では、溶融樹脂の射出成形により内側樹脂層及び外側樹脂層をそれぞれ形成するため、容器の内側及び外側の形状を容易に所望の形状とすることができる。よって、例えば脚付きの容器等の複雑な形状等の所望の容器形状とすることができる。
また、特許文献6に記載されるような従来のインモールド射出成形を用いた方法により得られるバリア容器は、バリア性フィルムの重複部分が容器外面から浮かないようにするためには、バリア性フィルムの重複部分を溶着処理する必要があるため、製造工程が煩雑になるという問題もある。それに対し、本発明の製造方法は、溶着処理を行わずに、容器表面に所望の形状を付与することができる。
また、本発明に係るバリア容器は、バリア性フィルムを金型内に配置し、溶融樹脂を射出することにより成形されたバリア容器であって、
筒状の胴部、前記胴部下端の底面部、前記胴部上端の容器開口部、及び前記容器開口部の全周に設けられたフランジ部を備え、容器の内面側から順に内側樹脂層、バリア層、及び外側樹脂層が設けられた多層構造を有し、
前記バリア層の上端部が前記フランジ部内に存在し、前記フランジ部の天面から前記バリア層までの距離が、前記フランジ部の全周に亘って前記フランジ部の厚みよりも小さいことを特徴とする。
本発明に係るバリア容器は、フランジ部の天面からバリア層までの距離が、フランジ部の全周に亘ってフランジ部の厚みよりも小さいため、フランジ部内にバリア層を有しない場合と比べ、フランジ部における酸素等のガスの透過が抑制される。よって、本発明に係るバリア容器は、酸素等のガスの透過防止性に優れる。また、本発明に係るバリア容器は、容器全体においてバリア層の内面側に内側樹脂層を有するため、バリア層が内容物に触れることがない。さらに、本発明に係るバリア容器は、バリア層の内外両面に、射出成形により形成された樹脂層を有するため、当該射出成形において所望の形状の金型を用いることにより、バリア容器の形状も所望の形状とすることができる。
以下、図面を参照して本発明にかかるバリア容器について詳細に説明する。但し、以下に示す各図は、構造の理解を容易にするために実寸とは異なるものである。また、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に、本発明に係るバリア容器の一例であるバリア容器1の断面図を示す。バリア容器1は、筒状の胴部2、前記胴部2下端の底面部3、前記胴部2上端の容器開口部4、及び前記容器開口部4の全周に設けられたフランジ部5を備える。フランジ部5は、厚みt2の領域であり、容器開口部4の周縁において容器開口部の拡径方向(つまり容器開口部の上面視において開口部の中心側から周縁側に向かう方向)に向けて、典型的には水平又は略水平に突出させることにより、胴部壁厚よりも幅広の天面を形成した部分であり、容器開口部4を上方から見下ろしたときに、容器開口部4の内周から突出した部分の外周までの領域を含む。また、バリア容器1は、容器の内面側から順に内側樹脂層6、バリア層7、外側樹脂層8が設けられた多層構造を有する。本発明において、内側樹脂層6、バリア層7及び外側樹脂層8の各層は連続層である。
次に、本発明に係るバリア容器の製造方法の一例について、図2及び図3を参照しつつ説明する。図2は内側樹脂層を形成する一次成形工程の一例について説明する図であり、図3は外側樹脂層を形成する二次成形工程の一例について説明する図である。
前記一次成形工程では、まず、工程(2A)により、胴部2及びフランジ部5内のバリア層を形成するための胴部用バリア性フィルム7’を第一の雌型10内に挿入し、第一の雌型10のキャビティにおいてバリア容器のフランジ部となる部分に胴部用バリア性フィルムの上端部7’aが配置されるように位置合わせして、胴部用バリア性フィルム7’を第一の雌型10に装着する。
次いで工程(2B)により、第一の雌型10と第一の雄型11とを型締めし、工程(2C)により、第一の雌型10側から第一の溶融樹脂12を胴部用バリア性フィルム7’の内面側に射出し、工程(2D)により、第一の溶融樹脂12を硬化して内側樹脂層6を形成し、バリア容器の中間成形体を得る。
なお、本発明において樹脂が硬化するとは、化学反応を経て又は経ないで樹脂が固化することをいい、熱可塑性樹脂の場合は、加熱溶融させた溶融樹脂が冷却されることにより固化することをいう。
前記二次成形工程では、まず工程(3A)により、前記一次成形工程により得られた中間成形体を、第一の雄型11に装着されたままの状態で第一の雌型10から取り出すか、又は別の第二の雄型21に装着する。
次いで、工程(3B)により、バリア容器の底面部3のバリア層7を形成するための底面部用バリア性フィルム7''を、第一の雄型11又は第二の雄型21に装着された中間成形体の底面に装着した状態で、第二の雌型20と、中間成形体が装着された第一の雄型11又は第二の雄型21とを型締めする。
その後、工程(3C)により、第二の雌型20側から第二の溶融樹脂22を胴部用バリア性フィルム7’及び底面部用バリア性フィルム7''の外面側に射出し、工程(3D)により、第二の溶融樹脂22を硬化して外側樹脂層8を形成し、金型から取り出すことによりバリア容器を得る。
本発明の製造方法においては、前記一次成形工程により得られた中間成形体は、前記二次成形工程において、第一の雄型11に装着されたままの状態で第一の雌型10から取り出してもよいし、第一の雄型11及び第一の雌型10から取り出した後に、別の第二の雄型21に装着してもよいが、前記二次成形工程において、前記中間成形体を第一の雄型11に装着されたままの状態で用いることが、製造工程が簡略化されることにより、簡易にバリア容器を製造することができ、バリア容器の量産が可能である点から好ましい。
このような簡略化された方法は、例えば二色成形機を用いることにより行うことができる。二色成形機は、一般的には、色や材料等が異なる異質材料を2回に分けて射出し、一体に成形をする場合に用いられ、例えばキーボードのキートップ等、表面に文字や図形が描かれた樹脂製品等の製造に用いられる場合が多い。
本発明の製造方法では、二色成形機又は二材成形機と呼ばれる公知の装置を用いることができ、例えば、住友重機械工業(株)製のダブルショットシリーズ(Double−shot series)、日精樹脂工業(株)製のDCEシリーズ等の一般的な二色成形機を用いることができる。
本発明に用いられる胴部用バリア性フィルム7’及び底面部用バリア性フィルム7''を含むバリア性フィルムは、射出成形により形成される内側樹脂層及び外側樹脂層とは異なる部材として存在していたものである。前記バリア性フィルムは、少なくともバリア層を有するものであれば特に限定されないが、バリア層の両面(表面及び裏面)に接着樹脂層を設けた層構成を有する複合フィルムであることが、得られるバリア容器において、バリア層と内側樹脂層及び外側樹脂層との接着性が優れる点から好ましい。
前記バリア層の材料としては、バリア性に優れるものとして公知の材料を用いることができ、例えば特許文献6に記載されるもの等が挙げられ、具体的には、アルミニウム、結晶性ポリグリコール酸(PGA)、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、PVDCコート二軸延伸プラスチックフィルム、ベントナイト粘土フィルム、並びに、酸化珪素蒸着プラスチックフィルム、酸化アルミニウム蒸着プラスチックフィルム及びアルミニウム蒸着プラスチックフィルム等の金属若しくは金属酸化物を蒸着などでプラスチックフィルム等に積層した積層フィルム等が挙げられる。
前記バリア層に用いられる材料としては、中でもアルミニウム、EVOH、ナイロンが好ましく、耐水性が良好である点から、特に前記バリア層はアルミニウムからなることが好ましい。バリア層がフランジ部の表面(天面及び終端面)において露出する場合、当該バリア層が例えばEVOHやナイロン等の水分によってガスの透過防止性能が劣化し得る材料からなる場合、容器開口部4が蓋材によって密封される前のバリア容器の製造過程において、露出したバリア層が大気中の水分に晒されるため、バリア層のガス透過防止性能が劣化するおそれがある。一方で、アルミニウムは水分によってもガスの透過防止性能が劣化し難いため、そのようなバリア層の劣化が抑制される。
前記バリア層の厚みは、前記バリア層が十分なガス透過防止性能を発揮し得る厚みであれば特に限定はされず、前記バリア層に用いられる材料によって適宜調整されるが、10〜200μmであることが好ましい。
前記バリア層がアルミニウムからなる場合は、前記バリア層の厚みは10〜100μmであることが好ましい。前記バリア層の厚みが前記範囲内であると、バリア層強度及び作業性に優れ、10μm未満であるとバリア層にピンホールが出来易く、ガスの透過防止性能の低下が起き、100μmを超えるとガスの透過防止性能が飽和するためコスト高となる。
前記バリア性フィルムが前記複合フィルムである場合、内側樹脂層側の接着樹脂層に用いられる材料は、内側樹脂層を形成する一次成形工程で用いられる第一の溶融樹脂と一体化する樹脂であり、好ましくは、第一の溶融樹脂と同種の樹脂である。また、外側樹脂層側の接着樹脂層に用いられる材料は、外側樹脂層を形成する二次成形工程で用いられる第二の溶融樹脂と一体化する樹脂であり、好ましくは、第二の溶融樹脂と同種の樹脂である。これにより、接着樹脂層が第一又は第二の溶融射出樹脂と一体化して内側樹脂層又は外側樹脂層の一部となることによって、バリア層と内側樹脂層又は外側樹脂層とが接着される。
また、前記接着樹脂層の材料としては、バリア層の一方の面に設けられる接着樹脂層と他方の面に設けられる接着樹脂層とが同じ材料であることが、バリア性フィルムのカールを防止する点から好ましい。
前記接着樹脂層の厚みは、前記バリア層と前記内側樹脂層及び前記外側樹脂層とを接着することができる厚みであれば特に限定はされないが、接着性の観点から、10μm以上であることが好ましく、バリア性フィルムが湾曲しやすく、また、容器壁の薄型化及びコストを抑える観点から、50μm以下であることが好ましい。
前記複合フィルムは、前記バリア層及び前記接着樹脂層の他に、必要に応じて更に別の層を有するものであってもよい。前記別の層としては、例えば、前記バリア層と前記接着樹脂層との接着性を向上するためのプライマー層(下塗り層)、商品名等が印刷された印刷基材層等が挙げられる。
前記プライマー層は、前記バリア層と前記接着樹脂層との間に設けられる層である。前記バリア性フィルムを押し出しラミネ−トにより製造する場合は、前記プライマー層の材料としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の接着性押し出し樹脂を使用することができる。前記バリア性フィルムをドライラミネ−トにより製造する場合は、前記プライマー層の材料としては、例えば、ドライラミネ−ト等において使用される2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等を使用することができる。
本発明に用いられるバリア性フィルムは、当該バリア性フィルムを構成する各層に用いられる材料に応じて適宜選択される公知の方法によって製造することができる。例えば、フィルム状又はシート状の各層を製造し、得られた各層をドライラミネーション、熱(サーマル)ラミネーションなどの公知の方法で積層して接合させる方法、及び、一部又は全層を共押出し積層する方法等が挙げられる。
本発明において、バリア性フィルムの各層を構成するものとして、予めフィルム状又はシート状に製造されているものとしては、未延伸のもの、一軸若しくは二軸方向に延伸されたシュリンクフィルム、又は一軸若しくは二軸方向に延伸され且つヒートセット処理がされたもの等のいずれのものであってもよい。なお、本発明において、シュリンクフィルムとは、収縮性を有するフィルム状又はシート状のものを意味し、通常はヒートセット処理を行わずに製造されるが、収縮性を調整するためのヒートセット処理がなされたものであっても良い。本発明においては、これらの中でも、未延伸のもの又は一軸若しくは二軸方向に延伸されたシュリンクフィルムを用いることが好ましい。これにより、バリア性フィルムの各層が伸縮性又は収縮性を有するため、当該バリア性フィルムが皺になり難くなる。
本発明に用いられるバリア性フィルムの厚みは、10〜200μmであることが好ましい。バリア性フィルムの厚みが前記下限値以上であることにより、バリア層をガス透過防止性能を発揮し得る十分な厚みとすることができる。また、バリア性フィルムの厚みが前記上限値以下であることにより、バリア性フィルムが柔軟で湾曲しやすく、それにより、容器壁内におけるバリア層の位置及び湾曲形状を制御しやすい。
本発明の製造方法の前記一次成形工程では、バリア容器のフランジ部5において、バリア層7の上端部7aがフランジ部5内に存在し、フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離が、フランジ部5の全周に亘ってフランジ部の厚みよりも小さくなるように、胴部用バリア性フィルム7’が第一の雌型10のキャビティに位置合わせされる。これにより、フランジ部5内にバリア層7が存在しない場合(つまり、バリア性フィルムの容器内面側に内側樹脂層を形成した結果、フランジ部においてはフランジの下面にバリア性フィルムが積層されている場合)に比べて、フランジ部5におけるガスの透過が抑制される。
中でも前記一次成形工程では、胴部用バリア性フィルム7’は第一の雌型10のキャビティにおいて、バリア容器のフランジ部の天面5aとなる部分から前記胴部用バリア性フィルム7’のバリア層までの距離がフランジ部の全周に亘って、好ましくは0.0〜0.6mmとなるように、より好ましくは0.0〜0.3mmとなるように、更により好ましくは0〜50μmとなるように位置合わせされる。フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離が小さいほど、フランジ部5における酸素等のガスの透過が防止されるため、前記のように胴部用バリア性フィルム7’を位置合わせすることにより、バリア容器の酸素等のガスの透過防止性が向上する。なお、本発明において「0.0」とは、小数点第2位を四捨五入して「0.0」になることを意味し、「0」とは、小数点第1位を四捨五入して「0」になることを意味する。
本発明に係るバリア容器においては、バリア層7がフランジ部の天面5aに到達するまで延伸することにより、フランジ部5の全体において内側樹脂層6と外側樹脂層8との間にバリア層7が配置されていてもよいし、バリア層7がフランジ部の天面5aまでは延伸せず、フランジ部5の内部で停止していることにより、フランジ部の天面5aからバリア層7までの領域において、内側樹脂層と外側樹脂層とが一体化した樹脂層が形成されていてもよい。
図4は、本発明に係るバリア容器が有するフランジ部の具体例を示す断面図であり、フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離をt1として示す。図4の(a)、(b)、(c)に各々示すフランジ部は、バリア層7がフランジ部の天面5aまでは延伸せず、フランジ部5の内部で停止する。また、図4の(a)、(b)に各々示すフランジ部は、フランジ部の天面5aからバリア層7までの領域は、内側樹脂層6と外側樹脂層8とが一体化した樹脂層9からなる。なお、図4の(a)、(b)において、内側樹脂層6と外側樹脂層8とが一体化した樹脂層9は、厚みt1の領域である。図4の(d)、(e)に示すフランジ部は、バリア層7がフランジ部の天面5aに到達するまで延伸し、フランジ部全体において内側樹脂層6と外側樹脂層8との間にバリア層7が配置されている。
なお、本発明に係るバリア容器は、胴部2及び底面部3においては、内側樹脂層6と外側樹脂層8との間にバリア層7が設けられた多層構造を有する。
フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離t1は、ガスの透過防止性が向上する点から、フランジ部の全周に亘って0.0〜0.6mmであることが好ましく、0.0〜0.3mmであることがより好ましく、0〜50μmであることが更により好ましい。
また、本発明に係るバリア容器が有するバリア層7は、フランジ部5内において、例えば図4の(a)、(c)、(d)、(e)に示すように、バリア層の上端部7aが湾曲していても良いし、例えば図4の(b)に示すように、内側樹脂層6と平行方向又は略平行方向にバリア層7が延伸し、バリア層の上端部7aは湾曲していなくても良い。中でも本発明においては、バリア層の上端部7aが、フランジ部の天面5aに近づくにつれて容器開口部の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲することが、バリア層7の端面がフランジ部、特にフランジ部の天面5aから露出し難い点から好ましい。
なお、図4の(c)に示すフランジ部が有するバリア層7は、バリア層7の端面がフランジ部の側面から露出している。図4の(d)に示すフランジ部が有するバリア層7は、バリア層7の側面がフランジ部の天面5aと面一になっており、バリア層7の側面の一部がフランジ部の天面5aから露出している。図4の(e)に示すフランジ部が有するバリア層7は、バリア層7の端面の一部がフランジ部の天面5aから露出している。しかし、これらのフランジ部は、容器の内面においてはバリア層が露出していないため、バリア層と容器中に充填される内容物との接触は防止される。
なお、本発明においてバリア層7が湾曲しているとは、バリア層7が胴部2側からフランジ部の天面5a側に向かうにつれて当該バリア層7の内径が拡径し、且つ下記式により算出されるバリア層7の拡径率が連続的に増加する部分を有していることをいう。
拡径率(%)={(拡径後の内径−拡径前の内径)/拡径前の内径}×100
また、本発明に係るバリア容器の製造方法において、前記一次成形工程に用いられる第一の雌型10は、バリア容器1のフランジ部5となる部分のキャビティ内面が、バリア容器の底面部3側から容器開口部4側に近づくにつれてバリア容器の容器開口部4の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲する曲面形状を有することが好ましい。そのような第一の雌型10を用いることによって、バリア容器のフランジ部5に存在するバリア層7を、容器開口部の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲する曲面形状とすることができる。
また、当該第一の雌型10のキャビティ内面の前記曲面形状を有する部分10aに、胴部用バリア性フィルムの上端部7’aが配置されるように、胴部用バリア性フィルム7’を位置合わせすることが好ましい。
前記一次成形工程において、内側樹脂層6を形成するための第一の溶融樹脂12は第一の雌型10側から射出されるため、胴部用バリア性フィルム7’を前記のように位置合わせすると、当該射出時の圧力により、胴部用バリア性フィルム7’が第一の雌型10の内面に押しつけられるため、胴部用バリア性フィルムの上端部7’aが第一の雌型10のキャビティ内面の前記曲面形状を有する部分10aの内面形状に沿って、外側に向かって湾曲する。これにより、バリア容器のフランジ部5内にあるバリア層の上端部7aは、フランジ部の天面5aに近づくにつれて容器開口部4の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲するため、バリア層7の端面がフランジ部の天面5aから露出し難くなる。また、第一の雌型10の形状によっては、胴部用バリア性フィルムの上端部7’aは、フランジ部の天面5aと平行に延伸してから停止する。これにより、バリア層7の端面がフランジ部の天面5aから露出することが防止される。
また、前記第一の雌型10のキャビティ内面の前記曲面形状は、バリア容器のフランジ部の天面5aと胴部用バリア性フィルム7’の側面とが面一となる位置(つまり容器の高さ方向位置)で拡径方向に向かって延伸するような曲面形状であることがより好ましい。これにより、胴部用バリア性フィルム7’の側面がフランジ部の天面5aの一部を構成する。そのため、胴部用バリア性フィルム7’が接着樹脂層を有しない場合は、フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離は0.0mmとなり、接着樹脂層を有する場合は、フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離は当該接着樹脂層の厚みと等しい大きさとなる。よって、フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離を極力小さくすることができ、それにより、フランジ部5におけるガスの透過を更に抑制することができる。
前記第一の雌型10のキャビティ内面の前記曲面形状は、中でも、第一の雌型10の開口部に対する垂直断面(つまり第一の雌型の縦断面)において、前記曲面形状を有する部分10aが円弧を描くことが好ましく、当該円弧の曲率半径が、0.3〜2.0mmであることが好ましく、0.5〜1.2mmであることがより好ましい。これにより、前記一次成形工程において、胴部用バリア性フィルムの上端部7’aが、前記第一の雌型10のキャビティ内面の前記曲面形状を有する部分10aに沿って湾曲しやすい。
さらに、前記一次成形工程においては、胴部用バリア性フィルム7’の端面がフランジ部5から露出しないように第一の雌型10に位置合わせされることが好ましい。胴部用バリア性フィルム7’の端面がフランジ部5から露出しないようにすることにより、バリア層7の端面がバリア容器の製造及び搬送過程等において大気に晒されないため、大気中の水分等によってガス透過防止性能が劣化する材料をバリア層7が含む場合であっても、ガス透過防止性能が劣化を抑制することができる。
具体的には、胴部用バリア性フィルムの上端部7’aがフランジ部の天面5aと平行に延伸してから停止するように、胴部用バリア性フィルム7’が第一の雌型10に位置合わせされることが好ましい。
本発明に係るバリア容器においては、ガスの透過防止性に優れ且つバリア層の端面がフランジ部の天面5aから露出しない点から、バリア層の上端部7aが、フランジ部の天面5aに近づくにつれて容器開口部の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲し、さらに前記天面5aと平行に延伸してから停止しており、前記天面5aからバリア層7までの距離が、フランジ部5の全周に亘って0〜50μmであることが好ましく、前記距離は0〜30μmであることがより好ましい。
本発明に係るバリア容器は、ガスの透過防止性に優れ、バリア層に対する内側樹脂層及び外側樹脂層の接着性に優れ、バリア層の表面がフランジ部5から露出しない点から、前記バリア層7が、バリア性フィルムとして前記複合フィルムを用いて形成されており、前記バリア層の上端部が、前記フランジ部の天面に近づくにつれて容器開口部の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲し、さらに前記天面と平行に延伸してから停止しており、前記フランジ部の天面から前記バリア層までの距離が、前記バリア性フィルムの接着樹脂層の厚みと等しいことが好ましい。
なお、前記バリア層7がバリア性フィルムとして前記複合フィルムを用いて形成されてなる場合は、当該複合フィルムが有する接着樹脂層は、射出成形時に用いられる溶融樹脂と一体化して、内側樹脂層又は外側樹脂層を形成する。図5に、バリア性フィルムとして前記複合フィルムを用いた場合におけるフランジ部の一例の断面図を示す。図5において、内側樹脂層6及び外側樹脂層8のうち、バリア性フィルムが有する接着樹脂層により形成された領域と、射出成形により形成された領域とを一点鎖線により区切って示す。
また、本発明に係るバリア容器において、フランジ部5内に存在するバリア層7が、容器開口部の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲する曲面形状を有する場合は、バリア容器の容器開口部4に対する垂直断面(つまり容器の縦断面)において、前記曲面形状を有する部分が円弧を描くことが好ましく、当該円弧の曲率半径が、0.3〜2.0mmであることが好ましく、0.5〜1.2mmであることがより好ましい。
本発明に係るバリア容器が有するフランジ部5は、容器開口部4の内周からフランジ部5の突出した外周までの距離(d1)が、3〜6mmであることが、蓋材により容器開口部4を密封し易い点から好ましい。
また、本発明に係るバリア容器において、フランジ部5の厚さ(t2)は、溶融射出樹脂の種類に応じて十分な強度を有するように適宜調整され、特に限定はされないが、フランジ部の強度の観点から、0.8mm以上であることが好ましく、1.0mm以上であることがより好ましい。また、フランジ部5の厚さ(t2)は、コスト及び成型のし易さの点から、1.9mm以下であることが好ましく、1.7mm以下であることがより好ましく、1.5mm以下であることが特に好ましい。
また、本発明に係るバリア容器の製造方法においては、バリア性フィルムの端部同士が突き合される位置において、バリア性フィルムの重ね合わせ代(しろ)を設けることが好ましい。具体的には、胴部用バリア性フィルム7’の胴部回り方向長さが第一の雌型10の胴部回り内周よりも長く、前記一次成形工程において、当該胴部バリア性フィルム7’は自らの両端部同士が重複し、第一の雌型10の胴部回り内周を隙間なく被覆するように第一の雌型10に装着され、底面部用バリア性フィルム7''が、前記一次成形工程により得られた中間成形体の底面の外形よりも大きく、前記二次成形工程において、当該底面部用バリア性フィルム7''は前記胴部用バリア性フィルム7’と重複し、当該底面部用バリア性フィルム7''と当該胴部用バリア性フィルム7’の境界を隙間なく被覆するように前記第一又は第二の雄型に装着されることが好ましい。これにより、バリア性フィルムの端部において容器本体の樹脂が露出する隙間がなく、ガスの透過防止性が向上する。
なお、中間成形体の底面の外形とは、中間成形体の底面の外周の形状であり、例えば図3の工程(3A)に示す中間成形体においては、胴部用バリア性フィルム7’の外側表面によって形成される底面の外周の形状である。
また、前記胴部用バリア性フィルム7’と前記底面部用バリア性フィルム7''との重複部分においては、図1及び図3に示すように、前記底面部用バリア性フィルム7''が前記胴部用バリア性フィルム7’の外側となることが、前記二次成形工程の射出成形時において当該重複部分の剥離が生じ難い点から好ましい。
胴部用バリア性フィルムの両端部同士の重複部分の幅は、好ましくは0.3〜20.0mm、より好ましくは1.0〜5.0mmである。
底面部用バリア性フィルムの外周端部と、前記側面部用バリア性フィルムの底面部側端部との重複部分の幅は、好ましくは0.3〜10.0mmである。
また、底面部用バリアフィルムの上面視形状において、外接円の中心から底面部用バリアフィルムの外周までの距離(w1)と、前記一次成形工程により得られる中間成形体の底面部の外接円の中心から当該底面部の外周までの距離(w2)の比(w1/w2)は、特に限定されないが、1.0<w1/w2≦2.0であることが好ましい。
前記一次成形工程において、前記内側樹脂層の形成に用いられる前記第一の溶融樹脂としては、射出成形に用いられる公知の熱可塑性樹脂を用いることができ、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられ、中でも、溶融樹脂としたときの流動性が良好であり、射出成形により形成される樹脂層の厚みの制御が容易である点から、ポリプロピレン系、ポリエチレン系樹脂が好ましい。
また、前記二次成形工程において、前記外側樹脂層の形成に用いられる前記第二の溶融樹脂としては、例えば、前記第一の溶融樹脂と同種の樹脂を挙げることができる。
なお、前記内側樹脂層及び前記外側樹脂層は、非発泡層であることが好ましい。
本発明に係るバリア容器の製造方法に用いられる金型の形状は、所望のバリア容器の形状となるように適宜選択される。
本発明に係るバリア容器の形状は、筒状の胴部2、前記胴部2下端の底面部3、前記胴部2上端の容器開口部4、及び前記容器開口部4の全周に設けられたフランジ部5を備える形状であれば特に限定はされない。本発明に係るバリア容器は、前述の本発明の製造方法により得られることから複雑な形状とすることができ、例えば、図1に示すように、底面部3に脚部3aを有する脚付きの容器とすることができる。
なお、本発明に係るバリア容器は、容器開口部4から内容物を充填し、当該容器開口部4を蓋材で密封して、内容物の包装製品を製造する。
前記胴部2の形状としては、その水平断面は、例えば、円、楕円、多角形、ひょうたん型等が挙げられ、その垂直断面は、例えば、長方形、台形、平行四辺形、ひょうたん型等が挙げられる。
前記底面部3の形状としては、例えば、円、楕円、多角形、ひょうたん型等が挙げられる。
前記容器開口部4の形状としては、蓋材によって密封できる形状であれば特に限定されず、例えば上記底面部3の形状と同様の形状等が挙げられる。
本発明に係るバリア容器と組み合わせて用いられる蓋材としては、前記容器開口部4を密封することができ、且つガスの透過防止性を有するものが用いられ、例えば、フランジ部5の全周に亘ってヒートシールされることにより容器開口部4を密封できるフィルム状の蓋材が挙げられる。なお、本発明に係るバリア容器においては、ヒートシール性のフィルム状の蓋材に限らず、例えば、嵌着やネジ栓式等の方法により容器開口部4を密封することができる蓋材を組み合わせて用いた場合であっても、バリア容器のフランジ部の天面からバリア層までの距離が小さいことによるガスの透過抑制効果は得られる。
本発明に係るバリア容器の製造方法は、前記一次成形工程と前記二次成形工程を有することにより、前述した通り、フランジ部5内に存在するバリア層7の位置を容易に制御できる。そのため、前記製造方法により得られるバリア容器は、フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離を、フランジ部5の全周に亘って、フランジ部5の厚みよりも小さくすることができる。
本発明に係るバリア容器は、バリア層を有する領域においてはガスの透過が防止されるため、フランジ部の外形が同じ場合においては、フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離によって、ガスの透過抑制効果が異なり、フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離が小さいほど、ガスの透過防止性に優れる。
具体的に、外側樹脂層及び内側樹脂層がポリプロピレン樹脂からなり、フランジ部以外の部位においてガスが透過しないと仮定した場合の本発明に係るバリア容器の酸素ガス透過度について説明する。
ここで、一般的にポリプロピレン樹脂は、厚み20μm、温度25℃で、酸素透過度は単位面積1mあたり8.10cc・24h/atmである。ポリプロピレン樹脂層に対する酸素透過度は、厚みに反比例し、面積に比例する。例えば、ポリプロピレン樹脂層の面積を一定にしたまま、厚みを20μmからその10倍の200μmにすると、酸素透過度は10分の1の0.810ccに減少する。また、ポリプロピレン樹脂層の厚みを一定にしたまま、面積を1mからその10分の1の10cmにすると、酸素透過度は10分の1の0.810ccに減少する。
よって、例えば図4の(a)に示すようなフランジ部を有する本発明に係るバリア容器において、バリア層7の位置を変えることにより、フランジ部の天面5aからバリア層7までの距離(t1)を2分の1にすると、フランジ部におけるガス透過路、すなわち厚みt1の領域の垂直断面積は2分の1となるため、酸素透過度も2分の1となる。また、図7に示すようなフランジ部を有し、且つt1が1.2mmの従来のバリア容器に比べて、図4の(a)に示すようなフランジ部を有し、且つt1が0.2mmの本発明に係るバリア容器は、ガス透過路となるt1の領域の垂直断面積が前記従来のバリア容器の6分の1となるため、酸素透過度も6分の1となる。同様に、図4の(a)に示すようなフランジ部を有し、且つt1が50μmの本発明に係るバリア容器は、ガス透過路となるt1の領域の垂直断面積が前記従来のバリア容器に比べて24分の1となるため、酸素透過度も24分の1となる。
なお、バリア容器におけるガスの透過防止性は、酸素ガスの透過率を測定することにより評価することができる。酸素ガス透過率の測定は、例えば、23℃、50%Rhの条件でJIS K7126−2に準じて、酸素ガス透過率測定装置(モコン社製 OX−TRAN2/20 SM)を用いて行うことができる。
具体的には、まず、バリア容器の容器開口部を、ガス入出管を備えた治具で密閉し、バリア容器を恒温恒湿槽(ヤマト科学(株)製、1G42M)で覆い、バリア容器の外部環境を23℃、50%RHに保つようにする。次に、バリア容器内をNガス(H1%混合)で置換した後、酸素透過試験機(モコン社製、OX−TRAN2/20 SM)を用いて、バリア容器の外部から内部へ透過した酸素の透過率の測定を行う。実際に測定される酸素透過率は、空気中の酸素の透過率であるので、空気中の酸素濃度を21%とし、恒温恒湿槽内が空気ではなく酸素ガスで満たされていたと仮定して、酸素透過率は、実際に測定された酸素透過率を0.21で割った値とする。
以下、本発明に係るバリア容器の製造方法について実施例を示して具体的に説明する。なお、これらの記載により本発明を制限するものではない。
1.バリア性フィルムの製造
ステアリン酸アマイド(花王社製、脂肪酸アマイドS)を0.5重量%含有させたポリプロピレン樹脂を二軸延伸させ、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(膜厚30μm)を製造した。得られたOPPフィルム(膜厚30μm)が接着樹脂層となり、アルミニウム箔(膜厚12μm)がバリア層となるように、ポリエチレン系接着剤からなるプライマー層を介して、OPPフィルム/プライマー層/アルミニウム/プライマー層/OPPフィルムの層構成を有する積層体をドライラミネートすることにより、バリア性フィルムを得た。
得られたバリア性フィルムを切断し、後述する一次成形工程に用いた第一の雌型のキャビティ内面が隙間なく被覆されるような胴部用バリア性フィルム及び底面部用バリア性フィルムを得た。
2.バリア容器の製造
全自動二材射出成形機(住友重機工業(株)製、Double−shot series、SE230HS−CI)を用いて、バリア容器の製造を行った。また、図1に示すような、脚付きのカップ状の容器を成形可能な金型を用いた。第一の雌型としては、バリア容器のフランジ部となる部分のキャビティ内面が、バリア容器の底面部側から容器開口部側に近づくにつれてバリア容器の容器開口部の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲する曲面形状を有し、当該曲面形状を有する部分の曲率半径が0.5mmであるものを用いた。
(一次成形工程)
前記第一の雌型のキャビティ内面の前記曲面形状を有する部分に前記で得られた胴部用バリア性フィルムの上端部が配置されるように位置合わせして、胴部用バリア性フィルムを装着した。このとき、胴部用バリア性フィルムは、両端部同士が幅1〜2mmの範囲内で重複部分を有していた。
次いで、前記第一の雌型と第一の雄型とを型締めし、前記第一の雌型側から第一の溶融樹脂(ポリプロピレン)を前記胴部用バリア性フィルムの内面側に射出成形することにより、中間成形体を得た。
得られた中間成形体において、胴部用バリア性フィルムは、その上端部の側面がバリア容器のフランジ部となる部分の天面と面一となるように湾曲していた。
(二次成形工程)
前記で得られた中間成形体を、第一の雄型に装着されたままの状態で第一の雌型から取り出し、当該中間成形体の底面部に、前記で得られた底面部用バリア性フィルムを装着した。底面部用バリア性フィルムは、その外周の端部が胴部用バリア性フィルムの底面部側端部の外側を覆うように装着され、胴部用バリア性フィルムと底面部用バリア性フィルムとの重複部分の幅は、1.5〜2.5mmの範囲内であった。
その後、中間体を装着した第一の雄型と、第二の雌型とを型締めし、第二の雌型側から第二の溶融樹脂(ポリプロピレン)を前記胴部用及び底面部用バリア性フィルムの外面側に射出成形し、金型から取り出すことにより、バリア容器を得た。
得られたバリア容器は、図1に示すような脚付きのカップ状容器であり、容器の内面形状は、高さが105mm、容器開口部の内周が65mm、底面部の内周が53mmであり、容器の外面形状は、高さ(底面部に設けられた脚部を含む)が110mm、容器開口部の外周が68.5mm、底面部の外周が56.5mmであった。バリア容器のフランジ部は、容器開口部の内周から突出した部分の外周までの距離(フランジ幅)が全周に亘って5mm±0.5mmの範囲内であり、厚みは1.6mm±0.05mmの範囲内であった。
また、得られたバリア容器の容器開口部に対する垂直断面(つまり容器の縦断面)を観察すると、胴部及び底面部(脚部を除く)において、内側樹脂層(ポリプロピレン樹脂層)の厚みが0.8mm±0.03mmの範囲内であり、バリア層(アルミニウム)の厚みが12μm±2μmの範囲内であり、外側樹脂層(ポリプロピレン樹脂層)の厚みが0.8mm±0.03mmの範囲内であった。フランジ部の天面からバリア層までの距離は、フランジ部の全周に亘って500μm±100μmの範囲内であった。また、フランジ部内に存在するバリア層の上端部は、フランジ部の天面に近づくにつれて容器開口部の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲し、さらに前記天面と平行に且つ拡径方向に向かって延伸してから停止しており、胴部用バリア性フィルムの上端部の側面がバリア容器のフランジ部の天面と面一となっていた。また、バリア層の上端部の湾曲形状は、フランジ部の全周に亘り、前記垂直断面において、曲率半径が500〜600μmの範囲内の円弧を示す形状であった。また、フランジ部内に存在するバリア層の厚みは、12μm±2μmの範囲内であった。
1 バリア容器
2 胴部
3 底面部
4 容器開口部
5 フランジ部
6 内側樹脂層
7 バリア層
7’ 胴部用バリア性フィルム
7'' 底面部用バリア性フィルム
8 外側樹脂層
9 樹脂層
10 第一の雌型
11 第一の雄型
12 第一の溶融樹脂
20 第二の雌型
21 第二の雄型
22 第二の溶融樹脂

Claims (14)

  1. 筒状の胴部、前記胴部下端の底面部、前記胴部上端の容器開口部、及び前記容器開口部の全周に設けられたフランジ部を備え、容器の内面側から順に内側樹脂層、バリア層、及び外側樹脂層が設けられた多層構造を有するバリア容器の製造方法であって、
    前記胴部及び前記フランジ部内のバリア層を形成するための胴部用バリア性フィルムを第一の雌型内に挿入し、当該第一の雌型のキャビティにおいてバリア容器のフランジ部となる部分に当該胴部用バリア性フィルムの上端部が配置されるように位置合わせして当該第一の雌型に装着した後、当該第一の雌型と第一の雄型とを型締めし、当該第一の雌型側から第一の溶融樹脂を前記胴部用バリア性フィルムの内面側に射出することによって、内側樹脂層を形成する一次成形工程と、
    前記一次成形工程により得られた中間成形体を、前記第一の雄型に装着されたままの状態で前記第一の雌型から取り出すか、又は別の第二の雄型に装着し、前記底面部のバリア層を形成するための底面部用バリア性フィルムを、前記第一又は第二の雄型に装着された前記中間成形体の底面に装着した状態で、第二の雌型と前記第一又は第二の雄型とを型締めし、当該第二の雌型側から第二の溶融樹脂を前記胴部用及び底面部用バリア性フィルムの外面側に射出することによって、外側樹脂層を形成する二次成形工程とを有することを特徴とする、バリア容器の製造方法。
  2. 前記二次成形工程において、前記中間成形体を前記第一の雄型に装着されたままの状態で用いる、請求項1に記載のバリア容器の製造方法。
  3. 前記一次成形工程において、前記胴部用バリア性フィルムは、前記第一の雌型のキャビティにおいて、バリア容器のフランジ部の天面となる部分から前記胴部用バリア性フィルムのバリア層までの距離がフランジ部の全周に亘って0.0〜0.6mmとなるように位置合わせされる、請求項1又は2に記載のバリア容器の製造方法。
  4. 前記フランジ部の厚さが0.8mm以上となるように成形される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のバリア容器の製造方法。
  5. 前記胴部用バリア性フィルムの胴部回り方向長さが前記第一の雌型の胴部回り内周よりも長く、前記一次成形工程において、当該胴部バリア性フィルムは自らの両端部同士が重複し、前記第一の雌型の胴部回り内周を隙間なく被覆するように前記第一の雌型に装着され、
    前記底面部用バリア性フィルムが、前記一次成形工程により得られた中間成形体の底面の外形よりも大きく、前記二次成形工程において、当該底面部用バリア性フィルムは前記胴部用バリア性フィルムと重複し、当該底面部用バリア性フィルムと当該胴部用バリア性フィルムの境界を隙間なく被覆するように前記第一又は第二の雄型に装着される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のバリア容器の製造方法。
  6. 前記一次成形工程において、前記第一の雌型は、バリア容器のフランジ部となる部分のキャビティ内面が、バリア容器の底面部側から容器開口部側に近づくにつれてバリア容器の容器開口部の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲し、さらにバリア容器のフランジ部の天面と前記胴部用バリア性フィルムの側面とが面一となる位置で拡径方向に向かって延伸する曲面形状を有しており、
    当該第一の雌型のキャビティ内面の前記曲面形状を有する部分に、前記胴部用バリア性フィルムの上端部が配置されるように位置合わせする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のバリア容器の製造方法。
  7. 前記胴部用及び底面部用バリア性フィルムは、バリア層の両面に接着樹脂層を設けた層構成を有する複合フィルムである、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のバリア容器の製造方法。
  8. 前記胴部用及び底面部用バリア性フィルムのバリア層がアルミニウムからなる、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のバリア容器の製造方法。
  9. バリア性フィルムを金型内に配置し、溶融樹脂を射出することにより成形されたバリア容器であって、
    筒状の胴部、前記胴部下端の底面部、前記胴部上端の容器開口部、及び前記容器開口部の全周に設けられたフランジ部を備え、容器の内面側から順に内側樹脂層、バリア層、及び外側樹脂層が設けられた多層構造を有し、
    前記バリア層の上端部が前記フランジ部内に存在し、前記フランジ部の天面から前記バリア層までの距離が、前記フランジ部の全周に亘って前記フランジ部の厚みよりも小さいことを特徴とする、バリア容器。
  10. 前記フランジ部の天面から前記バリア層までの距離が、フランジ部の全周に亘って0.0〜0.6mmである、請求項9に記載のバリア容器。
  11. 前記フランジ部の厚さが0.8mm以上である、請求項9又は10に記載のバリア容器。
  12. 前記バリア層の上端部が、前記フランジ部の天面に近づくにつれて容器開口部の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲し、さらに前記天面と平行に拡径方向に向かって延伸してから停止しており、
    前記フランジ部の天面から前記バリア層までの距離が、前記フランジ部の全周に亘って0〜50μmである、請求項9乃至11のいずれか一項に記載のバリア容器。
  13. 前記バリア層は、バリア層の両面に接着樹脂層を設けたバリア性フィルムを用いて形成されており、
    前記バリア層の上端部が、前記フランジ部の天面に近づくにつれて容器開口部の拡径方向に向かって拡がりながら湾曲し、さらに前記天面と平行に拡径方向に向かって延伸してから停止しており、
    前記フランジ部の天面から前記バリア層までの距離が、前記バリア性フィルムの接着樹脂層の厚みと等しい、請求項9乃至11のいずれか一項に記載のバリア容器。
  14. 前記バリア層がアルミニウムからなる、請求項9乃至13のいずれか一項に記載のバリア容器。
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