JP2016195649A - 体内監視カメラシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】術者の作業の邪魔にならない体内監視カメラシステムを提供する。【解決手段】カメラ支持管13と、カメラユニットと、これらを接合する支持管接合部14と、カメラユニットに接続され、カメラ支持管13を通って体外に引き出されるカメラ側ケーブル12と、カメラ支持管13を屈曲可能とする屈曲固定部133と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、体内に導入可能な撮像部を備えた体内監視カメラに関する。
内視鏡手術は、患者を開腹することなく、検査や治療処置を行う低侵襲性の手術である。内視鏡手術では、鉗子等の処置具と内視鏡とが別々に患者の体腔内に導入され、術者は、体腔内に挿入された処置具の先端部分の画像を内視鏡の観察視野内に捕らえ、処置具による患部の処置状態を内視鏡によって観察しながらその処置作業を行う。内視鏡手術では、患者の腹部に穿刺した筒(トロッカーと呼ばれる)を通して処置具及び内視鏡を体腔内に導入する。
術者は臓器の切開や縫合の際には内視鏡を臓器に近づけ画像を拡大して行うため、視野が非常に狭くなってしまう。このため、作業領域外の状態(作業領域外の処置具の動き、出血箇所、ガーゼなどの残留物等)を広く把握できるような装置が要望されている。
このような要望に対して、特許文献1では、針形状を持つコネクタ電極を腹壁に直接差し込み、体内でこのコネクタ電極とカメラとを接合する装置が開示されている。
また、特許文献2では、カメラユニットとこれに接合する通信ケーブルとをトロッカーから挿入し、腹壁孔から挿入した針に通信ケーブルの端部を引っ掛けた状態で針および通信ケーブルを腹壁孔から体外に引き出して通信ケーブルを固定する装置が開示されている。
特許4472727号公報(2010年6月2日発行) 特許4599474号公報(2010年12月15日発行) 特許5131661号公報(2013年1月30日発行)
特許文献1の技術では針形状のコネクタ電極を腹壁に直接差し込み、体内でコネクタ電極とカメラとを接合するため、コネクタ電極とカメラとの接合部に異物が混入し、電気接続が不良となるおそれがある。
特許文献2の技術では、通信ケーブルを体外に引き出して固定するが、通信ケーブルの特質ゆえに通信ケーブルとカメラユニットとの接合強度が得られにくく、カメラユニットの向きを体外から変えることも難しい。
この問題の解決策として、特許文献3では、カメラのコネクタから延びる信号線を、体壁に挿入した針に通し、当該針をディスプレイの配線のコネクタに接続する技術を開示している。
しかしながら、特許文献3の技術では、針が体壁に対して略垂直方向に延びることとなり、手術の際に邪魔になるおそれがある。この問題は特に、術者がロボットを操作して行う手術において顕著である。具体的には、手術を行うロボットのアームの動作は、人間の動作に比べて制限が多く、体壁から延びる針が邪魔になる可能性が高いという問題がある。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、術者の作業の邪魔にならない体内監視カメラシステムを提案するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る体内監視カメラシステムは、一方の端部が体内に導入される支持管と、上記支持管と体内にて接合される撮像部と、
上記撮像部と上記支持管とを接合する接合部と、上記撮像部に接続され、上記支持管を通って体外へ引き出されるケーブルと、体外にあり、上記ケーブルに電気的に接続され、少なくとも表示装置を含む制御システムと、上記支持管を屈曲可能とする屈曲部と、を備える。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る体内監視カメラシステムは、一方の端部が体内に導入される支持管と、上記支持管と体内にて接合される撮像部と、
上記撮像部と上記支持管とを接合する接合部と、上記撮像部に接続され、上記支持管を通って体外へ引き出されるケーブルと、体外にあり、上記ケーブルに電気的に接続され、少なくとも表示装置を含む制御システムと、上記支持管を伸縮可能とする伸縮部と、を備える。
本発明の一態様によれば、術者の作業の邪魔にならない体内監視カメラシステムを提案することができるという効果を奏する。
(a)は、実施形態1に係る体内監視カメラシステムにおけるカメラ支持管、カメラ側ケーブル、および支持管接合部の模式的断面図であり、(b)は、(a)に示すカメラ支持管における屈曲固定部の拡大図である。 実施形態1に係る体内監視カメラシステムの構成を示す模式図である。 (a)は、実施形態1に係るカメラユニットの模式的断面図であり、(b)はその上面図である。 (a)は、実施形態1に係るカメラ支持管を支持管体外部および支持管体内部に分離した状態の模式図であり、(b)は、(a)に示すカメラ支持管における屈曲固定部の拡大図である。 カメラ支持管を屈曲させない場合の接続方法を示す遷移図である。 カメラ支持管を90度屈曲させる場合の接続方法を示す遷移図である。 (a)は、カメラ支持管を屈曲させずに接続した場合における屈曲固定部の拡大図であり、(b)は、支持管体内部のAA’断面図およびDD’断面図であり、(c)は支持管体外部のAA’断面図およびCC’断面図であり、(d)は、屈曲させずに接続したカメラ支持管のAA’断面図であり、(e)は、支持管体内部のBB’断面図およびDD’断面図であり、(f)は、支持管体外部のBB’断面図およびCC’断面図であり、(g)は、屈曲させずに接続したカメラ支持管のBB’断面図である。 カメラ支持管の伝熱性構造を示す模式図である。 (a)は、カニューレの構造を示す断面図であり、(b)は、図1のカメラ支持管を(a)のカニューレに挿入した状態を示す断面図であり、(c)は、カニューレに挿入されたカメラ支持管と図3のカメラユニットとの接合状態を示す断面図である。 (a)〜(g)は、実施形態1におけるカメラユニットの体内設置方法を示す模式図である。 実施形態1におけるカメラユニットの使用方法を示す模式図である。 (a)は、カメラ支持管を屈曲させない場合の体内監視カメラシステムの構成を示す模式図であり、(b)は、カメラ支持管を90度屈曲させた場合の体内監視カメラシステムの構成を示す模式図である。 実施形態1に係るカメラ支持管の変形例を示す模式図である。 実施形態2に係るカメラ支持管の構成を示す模式図である。 実施形態2に係るカメラ支持管の変形例の構成を示す模式図である。 (a)は、実施形態3に係る体内監視カメラシステムの構成を示す模式図であり、(b)は(a)に示すカメラ支持管とケーブルホルダとの接続方法を示す遷移図である。 実施形態3に係る体内監視カメラシステムの変形例の構成を示す模式図である。 実施形態3に係る体内監視カメラシステムの別の変形例の構成を示す模式図である。 (a)は、実施形態4に係るカメラ支持管の構成を示す模式図であり、(b)は、実施形態4に係る体内監視カメラシステムを体壁の薄い患者に適用した場合の模式図であり、(c)は、実施形態4に係る体内監視カメラシステムを体壁の厚い患者に適用した場合の模式図である。 実施形態5に係る体内監視カメラシステムの構成を示す模式図である。 実施形態6に係る体内監視カメラシステムの構成を示す模式図であり、(a)は、カメラ支持管を伸ばした状態を示す模式図であり、(b)は、カメラ支持管を縮めた状態を示す模式図である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、各図面に記載した構成の形状、並びに、長さ、大きさおよび幅などの寸法は、実際の形状や寸法を反映させたものではなく、図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更している。
(体内監視カメラシステムの構成)
図2は、実施形態1の体内監視カメラシステムの構成を示す模式図である。図2に示すように、体内監視カメラシステム1は、カメラユニット11(撮像部)、並びに、これに接続するカメラ側ケーブル12(ケーブル)およびカメラ側ケーブルコネクタ15aを含む撮像装置と、カメラ支持管13(支持管)と、機器側ケーブルコネクタ15b(第2コネクタ)と、機器側ケーブル16と、カメラユニット制御機器17およびディスプレイ18(表示装置)を含む制御システム3とを備える。なお、以降、ケーブルコネクタを総称して「ケーブルコネクタ15」と称する場合がある。
カメラ支持管13は、腹壁に穿刺されたカニューレ31(套管)の内部を通じて、その一方の端部が体内に導入される。体内撮影を行うカメラユニット11は、トロッカーと呼ばれる管状部材を通して体内に導入される。そして、カメラ支持管13の内部にカメラ側ケーブル12を通した状態で、カメラ支持管13の一方の端部(体内側)と体内のカメラユニット11とが支持管接合部14(接合部)にて接合される。なお、カメラ支持管13の詳細については後述する。
カメラユニット11は、カメラ側ケーブル12、カメラ側ケーブルコネクタ15a、機器側ケーブルコネクタ15b、および機器側ケーブル16を介してカメラユニット制御機器17と接続され、カメラユニット11が撮影した映像はカメラユニット制御機器17に送信され、カメラユニット制御機器17からの制御信号がカメラユニット11に送信される。具体的には、カメラ側ケーブル12のカメラユニット11と接続されている側と反対側の端部に備えられたカメラ側ケーブルコネクタ15aと、機器側ケーブル16のカメラユニット制御機器17と接続されている側と反対側の端部に備えられた機器側ケーブルコネクタ15bとを嵌合することで、カメラ側ケーブル12と機器側ケーブル16とを接続する。例えば、図2に示すように、オス型のカメラ側ケーブルコネクタ15aのピン部分を、メス型の機器側ケーブルコネクタ15bに挿入することで、両ケーブルコネクタが嵌合する。これにより、カメラユニット11とカメラユニット制御機器17とが接続される。なお、オス型とメス型は逆であってもよく、メス型のカメラ側ケーブルコネクタ15aとオス型の機器側ケーブルコネクタ15bを嵌合するように構成してもかまわない。
なお、詳細については後述するが、カメラユニット11とカメラ支持管13とを接続するときに、カメラ側ケーブルコネクタ15aおよびカメラ側ケーブル12はカメラ支持管13を通って体内から体外に引き出される。そのため、カメラ側ケーブルコネクタ15aの外径は、カメラ支持管13の外径より小さくなる。そのため、カメラ側ケーブルコネクタ15aの外径を小さくすれば、カメラ支持管13の外径を小さくすることができる。これにより、低侵襲性が向上するといった特段の効果がある。つまり、カメラ側ケーブルコネクタ15aの外径はなるべく小さくすることが望ましい。例えば、図2に示すように、カメラ側ケーブルコネクタ15aの外径は、機器側ケーブルコネクタ15bの外径以下とすることが望ましい。
なお図2では、図面の見易さのためにカメラ側ケーブルコネクタ15aの外径を実際の外径よりも大きく記載している。実際は上述したように、カメラ側ケーブルコネクタ15aの外径は、カメラ支持管13の外径よりも小さい。また図2では、簡略化してピン部分を1本で図示している。通常は、ケーブルに使用する電線の本数に応じたピン本数で構成される。これは、カメラ支持管13とカメラ側ケーブルコネクタ15aとが示されている他の図面においても同様である。
カメラユニット11からカメラユニット制御機器17への伝送に有線方式を採用しているため、伝送速度が高速化でき、信号を安定して送受信できるため高解像度の画像を得ることができる。また無線方式に比べ低電力で通信でき、電源を外部から供給することによりカメラユニット11の小型化を図ることができる。したがって、小型化により、カメラユニット11を体内に導入するときの傷を小さくできるので、低侵襲性が向上するといった特段の効果がある。
カメラユニット制御機器17は、カメラユニット11から送信された映像をディスプレイ18に表示させ、また、制御信号をカメラユニット11に送信する。なお、カメラユニット制御機器17とディスプレイ18とは、一体でも別体でも構わない。
(撮像装置の構成)
図3(a)は実施形態1のカメラユニットの模式的断面図であり、図3(b)はその上面図である。図3(a)(b)に示すように、カメラユニット11では、カメラ筐体21内に、回路基板19と、回路基板19に接続する、固体撮像素子25、制御回路28、および照明装置27と、レンズ26とが設けられている。カメラ筐体21の上面には、凹形状の支持管接合部14が設けられている。支持管接合部14は、円形開口の孔構造であり、その内側面に、当該内側面を一回りする畝状凸部23が設けられている。また、カメラ筐体21の対向する両側面それぞれから握持部22が突出している。握持部22は、鉗子を用いて、カメラユニット11を体内に導入する際に把持されたり、カメラユニット11およびカメラ支持管13の接合時に、カメラユニット11の上面(支持管接合部14が設けられた面)がカメラ支持管13の端部に向かい合うように把持されたりする。
カメラ側ケーブル12は回路基板19に接続され、支持管接合部14の内部を通るようにカメラユニット11の外部に導出されている。回路基板19およびカメラ側ケーブル12の接続部は樹脂などで封止されている。さらに、支持管接合部14内部の、カメラ側ケーブル12が引き出される部分(凹形状の支持管接合部14の底部)において、カメラ側ケーブル12が支持管接合部14内部に接着固定(例えば、接着剤やOリング(オーリング)による封止固定を)されており、この部分から(カメラユニット11内への)浸水や異物混入等が起きない構成となっている。カメラ側ケーブル12は、トロッカーを通して体腔内に導入されるため、柔軟な材料で形成されている。
固体撮像素子25は、CCDやCMOSイメージセンサなどであり、照明装置27は、体内を照らすことで、カメラユニット11が撮影する映像を明瞭にするものである。照明装置27は、小型のものが好ましく、例えばLEDなどが好適に利用できる。なお、図2に示すように、照明装置27はカメラユニット11に複数設置されていてもよい。
また、凹形状の支持管接合部14は、その底部に、例えば、SUS(Stainless Used Steel)などの熱伝導性に優れた金属材料からなる伝熱性凸部を有し、伝熱性凸部の内部にカメラ側ケーブル12が接着固定されていてもよい。この場合、カメラ支持管13の体内側の端部は、伝熱性凸部の形状に対応するものとなる。例えば、伝熱性凸部が支持管接合部14の開口部(入口部)に近づくにつれて先細りする円錐台形状である場合、カメラ支持管13の体内側の端部は、円錐台形状に応じた逆テーパ形状(先端に近づくにつれて内径が大きくなる形状)となる。これにより、カメラ支持管13を支持管接合部14に嵌め込んだときに、カメラ支持管13の端部の外周面は支持管接合部14の内側壁に接触し、カメラ支持管13の端部の内周面は支持管接合部14の伝熱性凸部と接触することになるので、両者の接合性が高まるとともに、カメラユニット11からカメラ支持管13に伝わった熱の放熱性が向上するといった特段の効果が生じる。
なお、カメラ支持管13の端部空間を逆テーパ形状とする場合には、カメラ支持管13の外径を一定、もしくは、若干先細り形状とし、カメラ支持管13の肉厚を先端に向けて薄くすることで、カメラ支持管13の外径が太くならないようにすることが望ましい。このようにすれば、カメラ支持管13をカニューレ等の管状デバイス内部に挿入する際、カメラ支持管13が管状デバイスの内壁に引っ掛かって抜けなくなるような事態を回避することができる。
また、伝熱性凸部を採用する場合、支持管接合部14の伝熱性凸部からカメラ側ケーブル12が引き出される。該接着固定の一例としては、圧着、接着剤またはOリング(オーリング)による封止固定が挙げられる。これにより、該接着固定された部分からカメラユニット11内への浸水および異物混入等が防止されている。
また、カメラユニット11のカメラ筐体21は、レンズ26や照明装置27が配置された部分は透明の材料で構成されるが、それ以外の領域は、体内で目立ちやすい青色や緑色の材料で構成することが望ましい。また、カメラ側ケーブル12の表面の被膜を青色や緑色の材料で構成することが、より一層望ましい。更に、カメラ側ケーブルコネクタ15aも同様に着色した材料で構成することが望ましい。このように、赤色や黄色である体内色に対して、補色の関係にある青色や緑色にすることによって、後述する体内での設置作業や回収作業時に視認し易くできる。なお、カメラ側ケーブル12、カメラ側ケーブルコネクタ15a、およびカメラ筐体21におけるレンズ26や照明装置27が配置された以外の部分において、全体ではなく一部のみを着色してもよい。
また、上記のように青色や緑色材料で着色する以外にも、カメラ側ケーブル12、カメラ側ケーブルコネクタ15a、およびカメラ筐体21におけるレンズ26や照明装置27が配置された以外の部分の表面に使用される材料として、視認しやすい蓄光材料や反射材料を用いても良い。このようにすることによって、視認しにくい臓器の陰や、照明光が届きにくい視野の端にあるときに、直ちに見つけることができるので、特に効果的である。
(カメラ支持管の構造)
図1にカメラ支持管13の概略構造を示す。図1の(a)は、カメラ支持管13、カメラ側ケーブル12、および支持管接合部14の模式的断面図である。図1の(b)は、図1の(a)に示すカメラ支持管13における屈曲固定部133の拡大図である。
カメラ支持管13は円筒状の管であり、図1の(a)に示すように、体内に導入される側の端部に、外側面を一回りする溝状凹部123を有している。また、支持管接合部14は、上述した畝状凸部23を有している。カメラ支持管13は、円筒形状であるため物理的衝撃に強く、同じく円筒形状の管である一般的なカニューレとの組み合わせも容易である。
図1の(b)に示すように、カメラ支持管13は、体外に露出する支持管体外部131(第1の管状部材)と、体内に挿入される支持管体内部132(第2の管状部材)とからなり、支持管体外部131と支持管体内部132とは、屈曲固定部133(屈曲部)によって接続されることで、カメラ支持管13を形成する。なお、屈曲固定部133の詳細、並びに、支持管体外部131および支持管体内部132の接続方法については後述する。
(屈曲固定部の構造)
次に、屈曲固定部133の構造について説明する。図4の(a)は、カメラ支持管13を支持管体外部131および支持管体内部132に分離した状態の模式図であり、図4の(b)は、図4の(a)に示すカメラ支持管13における屈曲固定部133の拡大図である。
図4の(a)に示すように、カメラ支持管13は、支持管体外部131および支持管体内部132を接続することによって形成される。図4の(b)に示すように、支持管体外部131には、屈曲固定部133として、正方形状に突出した2つの角型凸部134(第1の凸部)が対向するように設けられている。
一方、支持管体内部132には、屈曲固定部133として、円形状に切り取られた丸型凹部135(第1の凹部)と、角型凸部134を嵌め込んだときに、支持管体外部131の軸と支持管体内部132の軸とがなす角度である屈曲角度が保持されるように、正方形状に切り取られた角型凹部136(第2の凹部)とが、連結される形で設けられている。なお、角型凹部136の形状は、角型凸部134を嵌め込んだときに、支持管体外部131の軸と支持管体内部132の軸とがなす屈曲角度が保持される形状であれば、図4の例に限定されるものではない。
なお以降、丸型凹部135と角型凹部136とを合わせて、「凹部」と呼称する場合がある。凹部についても、角型凸部134と同様に、互いに対向するように2つ設けられている。また、図4の(b)では、凹部は、凹部が形成されている凹部形成部351を貫通する(凹部形成部351の外側表面まで達する)ように形成されているが、凹部形成部351を貫通しない(凹部形成部351の外側表面まで達しない)凹部が形成されてもよい。
また、図4の(b)に示す角型凸部134は、対向する2辺のうちの1組が支持管体外部131の長手方向に対して垂直となる正方形状であり、角型凹部136は、対向する2辺のうちの1組が支持管体内部132の長手方向に対して垂直となる正方形状であるが、この例に限定されるものではない。例えば、図4の(b)に示す角型凸部134および角型凹部136の正方形状が、45度傾いた正方形状であってもよい。ただし、図4の(b)に示すように、角型凸部134が、対向する2辺のうちの1組が支持管体外部131の長手方向に対して垂直となる正方形状であり、角型凹部136が、対向する2辺のうちの1組が支持管体内部132の長手方向に対して垂直となる正方形状である方が望ましい。これは、図4の(b)の構成とする方が、角型凹部136が角型凸部134を固定した状態を保持する強度が強いためである。
また、支持管体外部131は、支持管体内部132と接続する側の端部が、角型凸部134が形成されている凸部形成部341から支持管体外部131の円周方向に向かって斜め方向に切り取られた形状になっている。同様に、支持管体内部132は、支持管体外部131と接続する側の端部が、凹部形成部351から支持管体内部132の円周方向に向かって斜め方向に切り取られた形状となっている(支持管体外部131および支持管体内部132は、屈曲固定部133側の開口部および壁面を通る断面によって切り取られている)。これにより、カメラ支持管13が屈曲した状態であっても、カメラ支持管13内部の空間が塞がることが無いので、カメラ支持管13内にカメラ側ケーブル12を通すことができる。
(屈曲固定部による接続)
次に、屈曲固定部133による支持管体外部131と支持管体内部132との接続の詳細について説明する。図5は、カメラ支持管13を屈曲させない場合の接続方法を示す遷移図である。図6は、カメラ支持管13を90度屈曲させる場合の接続方法を示す遷移図である。図7は、屈曲固定部133による接続の詳細について示す図であり、図7の(a)は、カメラ支持管を屈曲させずに接続した場合における屈曲固定部の拡大図であり、図7の(b)は、支持管体内部のAA’断面図およびDD’断面図であり、図7の(c)は支持管体外部のAA’断面図およびCC’断面図であり、図7の(d)は、屈曲させずに接続したカメラ支持管のAA’断面図であり、図7の(e)は、支持管体内部のBB’断面図およびDD’断面図であり、図7の(f)は、支持管体外部のBB’断面図およびCC’断面図であり、図7の(g)は、屈曲させずに接続したカメラ支持管のBB’断面図である。
図5の(a)に示すように、支持管体外部131と支持管体内部132とを接続する場合、角型凸部134が丸型凹部135に嵌め込まれる。丸型凹部135は、支持管体外部131が角型凸部134を中心として回転可能な大きさに形成されているため、角型凸部134が丸型凹部135に嵌め込まれた状態では、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度が変更可能となっている。続いて、角型凸部134の側面(正方形状の面と隣接する面)が角型凹部136の底面(角型凹部136において最も体内側にある面)と対向するように支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度が調整された状態で、角型凸部134が角型凹部136に移動される。これにより、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度が固定される。本実施形態の場合、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度を、0度(カメラ支持管13が屈曲しない状態)、または90度(カメラ支持管13が屈曲する状態)のいずれかとすることができる。
なお、「支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度」とは、支持管体外部131の軸と支持管体内部132の軸とがなす角度である。なお以降、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度が0度である場合を除き、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度が〜度であることを、「カメラ支持管13が〜度屈曲した状態」と表現する場合がある。また、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度が0度であることを、「カメラ支持管13が屈曲していない状態」と表現する場合がある。
例えば、図5の(b)に示すように、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度を0度として、支持管体外部131を支持管体内部132方向に押し込むと、図5の(c)に示す、屈曲していないカメラ支持管13が形成される。
なお、カメラ支持管13は、予め(例えば製造時に)屈曲していないカメラ支持管13としておくことが好ましい。具体的には、製造時に角型凸部134を丸型凹部135に嵌め込み、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度を0度とした状態で角型凸部134を角型凹部136に移動させておくことが好ましい。これにより、術者が使用するときに、支持管体外部131と支持管体内部132とを接続する必要がなくなるという利点がある。
これに対して、図6の(a)に示すように、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度を90度として、角型凸部134を角型凹部136に移動させると、図6の(b)に示す、90度屈曲したカメラ支持管13が形成される。
屈曲固定部133による支持管体外部131と支持管体内部132との接続について、図7を参照してより詳細に説明する。図7の(b)には、支持管体内部132のAA’断面(実線)およびDD’断面(破線)を示す。また、図7の(c)には、支持管体外部131のAA’断面(実線)およびCC’断面(破線)を示す。ここで、図7の(a)に示すように、屈曲していないカメラ支持管13を形成した場合、カメラ支持管13のAA’断面は図7の(d)に示すようなものとなる。つまり、支持管体外部131と支持管体内部132とは、AA’断面において互いに接触した状態となっている。
また、図7の(e)には、支持管体内部132のBB’断面(実線)およびDD’断面(破線)を示す。また、図7の(d)には、支持管体外部131のBB’断面(実線)およびCC’断面(破線)を示す。ここで、図7の(a)に示すように、屈曲していないカメラ支持管13を形成した場合、カメラ支持管13のBB’断面は図7の(g)に示すようなものとなる。つまり、支持管体外部131と支持管体内部132とは、BB’断面において互いに接触した状態となっている。
以上のように、支持管体外部131の角型凸部134を支持管体内部132の角型凹部136に嵌め込むことにより、支持管体外部131と支持管体内部132とは互いに接触し、固定された状態(支持管体外部131が回転しない状態)となる。
(カメラ支持管の伝熱性構造)
図8は、カメラ支持管13の伝熱性構造を示す図面である。本実施形態の支持管体外部131および支持管体内部132は、互いに接触する部分が金属などの伝熱性の高い材質(伝熱性材料)で構成されている。図8では斜線で示す部分が伝熱性材料で構成された部分である。
本実施形態に係るカメラ支持管13は、支持管体外部131および支持管体内部132を接続して形成する構成であるので、カメラ支持管13の伝熱性が低下する可能性がある。そこで、図8に示すように、支持管体外部131および支持管体内部132の互いに接触する部分を伝熱性材料で構成することで、カメラ支持管13の伝熱性を維持し、カメラユニット11から発生する熱を効率的に放熱することができる。
なお、図8に示すように、斜線で示した部分を伝熱性材料で構成するのは一例であり、これに限定されるものではない。例えば、図8において斜線で示した部分のうち、一部を伝熱性材料で構成してもよい。また、伝熱性を維持する必要が無い場合は、カメラ支持管13の一部を伝熱性材料で構成しなくてもよい。
(カメラ支持管のカニューレへの挿入とカメラユニットへの接合)
図9(a)は、カニューレの断面図である。図9(a)に示すように、カニューレ31は管状デバイスであり、一方の端部(体外側)が他方の端部(体内側)よりも太く、この一方の端部(体外側)の内部に、復元性を有するバルブ37を有する構造である。バルブ37は、その中央部に、太い方の端部(体外側)から細い方の端部(体内側)の向きに外力が加わると押し広げられる弁構造を有している。なお、カニューレ31は、カメラ支持管13の屈曲に応じて屈曲するように可撓性を有する。この詳細については後述する。
カメラユニット11を体内にてカメラ支持管13に接合する場合には、まず、図9の(b)に示すように、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度が0度の状態で接続されたカメラ支持管13の内部にカメラ側ケーブルを通した状態で、カメラ支持管13の支持管体内部132側の端部を、カニューレ31の太い方(体外側)の端部に押し当て、カメラ支持管13の支持管体内部132側の端部が、カニューレ31から露出するまで、カメラ支持管13をカニューレ31内に挿し込む。このとき、バルブ37はカメラ支持管13によって押し広げられ、その復元性によってカメラ支持管13を強く締め付けることとなり、結果としてカメラ支持管13はカニューレ31に固定される。なお、カメラ支持管13の体外側の端部もカニューレ31から露出させておく。次いで、図9の(c)に示すように、カメラ側ケーブル12をガイドとして用いて、カメラ支持管13の細い方の端部(体内側)を凹形状の支持管接合部14に挿入することで、畝状凸部23が溝状凹部123に嵌り、カメラユニット11とカメラ支持管13とが高い機械的強度で接合される。なお、畝状凸部23および溝状凹部123については、互いに嵌め合う形状であれば何でもよく、畝状凸部23の代わりにOリング等を用いることもできる。
なお、図9の(c)に示すようにカメラ支持管13とカメラユニット11とが接合された状態では、カメラ支持管13の屈曲固定部133(図9の(c)には不図示)は体外部側に位置している。これにより、術者はカメラ支持管13とカメラユニット11とが接合された状態で、カメラ支持管の屈曲角度(支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度)を変更することができる。
続いて、術者がカメラ支持管13の屈曲角度を変更する場合について、図5および図6を参照して説明する。術者は、図5の(c)に示すように、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度が0度の状態で接続されたカメラ支持管13において、角型凸部134を角型凹部136から丸型凹部135に移動させる。これにより、カメラ支持管13は、図5の(b)に示す状態となり、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度を変更することが可能な状態となる。続いて術者は、図6の(a)に示すように、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度を90度に変更する。上述したように、カニューレ31は可撓性を有しているので、カメラ支持管13の屈曲に応じて屈曲する。その後、角型凸部134を角型凹部136に移動させる。これにより、カメラ支持管13の屈曲角度は図6の(b)に示すように90度で固定される。
なお、カメラ支持管13と支持管接合部14とを嵌合させる強度は、カメラ側ケーブル12とカメラユニット11とを接着固定している接着固定部の接着強度より小さく設定しておくことが望ましい。これは、カメラ支持管13をカメラユニット11の支持管接合部14に挿入する際に、ケーブルを持ち、引っぱって支えながら挿入する必要があるため、もしカメラ支持管13と支持管接合部14との嵌合強度が、上記接着固定部の接着強度より大きいと、接着固定部が破損するおそれが生じるためである。
例えば、具体的には、カメラ支持管13と支持管接合部14とを嵌合させる強度は、接着固定部の接着強度より小さい30N(ニュートン)以下にすることが望ましい。更に、最適な範囲としては、3Nから6Nの範囲に設定することが望ましい。この範囲に設定すれば、嵌め込む際にむやみに大きな力を加えることなく嵌合でき、また、カメラ支持管13が嵌った感触が手元に伝わるので、むやみに力を加え続けることなく安全に設置できるといった特段の効果がある。
なお、上述した説明では、カメラ支持管13は、支持管体外部131と支持管体内部132とが予め(例えば製造時に)接続された状態で、術者がカメラ支持管13とカメラユニット11とを接合する例を説明したが、支持管体外部131と支持管体内部132とは、予め接続されていなくてもよい。つまり、術者が支持管体外部131と支持管体内部132とを接続した後、カメラ支持管13とカメラユニット11とを接合してもよい。
またこの場合、術者が支持管体外部131の角型凸部134を、支持管体内部132の丸型凹部135に嵌め込むこととなるため、支持管体外部131の屈曲固定部133側の端部、および支持管体内部132の屈曲固定部133側の端部は弾力性のある材料で構成されていることが好ましい。
なお、支持管体外部131と支持管体内部132とを予め接続しておく場合は、カメラ支持管13の強度を上げるために、支持管体外部131の屈曲固定部133側の端部、および支持管体内部132の屈曲固定部133側の端部を金属などの硬い材料で構成することが好ましい。またこの場合、支持管体外部131と支持管体内部132とを接続しやすくするために、角型凸部134を丸型凹部135に嵌め込みやすくするためのガイド溝を支持管体内部132に予め形成しておき、角型凸部134を丸型凹部135に嵌め込んだ後で、当該ガイド溝を留め金などで埋めることで角型凸部134が丸型凹部135から外れないようにしてもよい。
(実施形態1における体内監視カメラシステムの使用方法と効果)
図10(a)〜(g)は、実施形態1におけるカメラユニットの体内設置方法を示す模式図であり、図11は、実施形態1における体内監視カメラシステムの使用状況を示す模式図である。
図10(a)に示すように、まず、術者は、鉗子や内視鏡を体腔内に挿入するための孔(ポート)を体壁41に開け、ポートにトロッカー32a〜32cを挿入する。さらに、カメラユニット11を体腔内に設置するために、体壁41における、患部を含む臓器全体を見渡すことのできる位置にポートを開け、カニューレ31を挿入する。具体的には、針形状のオブチュレータをカニューレ31内に通した状態でオブチュレータをポートに穿刺することでカニューレ31が体壁41に挿入される。また、カニューレ31は、低侵襲性を実現するために、直径が短いものが好ましい。具体的には、カニューレ31は、直径が3mm以下であることが好ましい。なお、トロッカー32a〜32cおよびカニューレ31の少なくとも一つが挿入された後、術者は、トロッカーを通してガスを体内に送り、前もって体腔内を膨張させ、器具を挿入する空間を確保しておく。
次に、図10(b)に示すように、術者は、トロッカー32cを通して内視鏡34を体腔内に挿入し、内視鏡34を用いて体内を観察しながら、鉗子33aで把持したカメラユニット11を、トロッカー32bを通して体腔内に挿入する。
次に、図10(c)に示すように、術者は、鉗子33aを操作してカメラユニット11をカニューレ31の近傍に移動させるとともに、カニューレ31を通して鉗子33bを体腔内に挿入する。
次に、図10(d)に示すように、術者は、鉗子33bにてカメラ側ケーブル12を挟んだ状態で鉗子33bをカニューレ31から引き抜くことで、カメラ側ケーブル12を体外に導出する。このとき、カメラユニット11(その握持部22)は鉗子33aによって把持された状態となっている。
次に、図10(e)に示すように、術者は、トロッカー32aを通して鉗子33cを体腔内に挿入し、カメラユニット11の支持管接合部14とカニューレ31の開口とが平行でかつ近接するように、カメラユニット11の両側面の握持部22を、2つの鉗子33a・33cで把持しつつ、体外に導出したカメラ側ケーブル12をカメラ支持管13の内部に通し、かつカメラ支持管13をカニューレ31に挿入する。
次に、図10(f)に示すように、術者は、カニューレ31から露出したカメラ支持管13の端部を、カメラ側ケーブル12をガイドとして用いて、カメラユニット11の支持管接合部14に挿入し、カメラ支持管13とカメラユニット11とを接合する。
カメラ支持管13を支持管接合部14に挿入する際には、カメラ側ケーブル12とカメラユニット11との接着固定部の接着強度(例えば、30N以上)よりも、カメラ支持管13と支持管接合部14とを嵌合させるために必要な力(例えば、3N〜6N)を十分小さくしてあるので、ケーブルをガイドにしながら引っ張ることで、カメラ支持管13を安全に挿入し、嵌合させることができる。
次いで、図10(g)に示すように、術者は、体腔内をできるだけ広く撮影できるように、カメラ支持管13を引き上げ、カメラユニット11を、カニューレ31の体内側の端部と接触させる。カメラ支持管13はカニューレ31のバルブ37(図8参照)によって強く締め付けられているため、カメラ支持管13およびカメラユニット11は、この状態を維持する。
カメラユニット11を体内に設置した後は、図11に示すように、ケーブルコネクタ15を用いて、カメラ側ケーブル12と機器側ケーブル16とを接合する。これにより、処置部の局所映像は、内視鏡制御機器117によってディスプレイ118に表示され、カメラユニット11で撮影された臓器42内の全体映像はカメラユニット制御機器17によってディスプレイ18に表示される。
なお、カメラ側ケーブル12と機器側ケーブル16との接続は、上述した例に限定されない。具体的には、カメラ側ケーブル12と機器側ケーブル16との接続には、これらの中間に、それらを接続する中間ケーブル(不図示)を設けることが望ましい。このようにすることによって、極細のカメラ側ケーブル12と太い機器側ケーブル16のケーブル径やケーブルコネクタの太さを段階的に変換することができ、伝送速度の比較的遅い細径ケーブルの使用を必要最低限にして構成できるので、伝送速度を高速化でき、高解像度画像を得ることができる。また、カメラ側ケーブルコネクタ15aと第1中間ケーブルコネクタ(不図示)とを嵌合することによって、カメラ側ケーブル12と中間ケーブルとが接続される。また、機器側ケーブルコネクタ15bと第2中間ケーブルコネクタ(不図示)とを嵌合することによって、機器側ケーブル16と中間ケーブルとが接続される。この例においてケーブル径やケーブルコネクタの太さを段階的に変換する場合、「カメラ側ケーブル12の外径<中間ケーブルの外径<機器側ケーブル16の外径」、および、「カメラ側ケーブルコネクタ15aの外径≦第1中間ケーブルコネクタの外径<第2中間ケーブルコネクタの外径≦機器側ケーブルコネクタ15bの外径」とすることが望ましい。
また、中間ケーブルを使うことで、手術時の清潔野と不潔野の分離を効果的に行うことができるといった特段の効果がある。つまり、体内に入れるカメラ側ケーブル12は、前述した伝送速度の面や設置時の取扱いを容易にするため、必要最低限の長さに設定しておき、そこから清潔野を超えて不潔野に入るまでは、予め滅菌処理済みの中間ケーブルを用いる。このようにすることによって、カメラ側ケーブルコネクタ15aと第1中間ケーブルコネクタとの嵌合は、清潔野の中で行うことができ、清潔を維持できる。一方、第2中間ケーブルコネクタは、不潔野にある機器側ケーブルコネクタ15bと嵌合され、不潔となり、嵌合後は不潔な器具として扱う。したがって、清潔な器具側とは完全に分離することができる。
なお、体内監視カメラシステムにおいて「清潔野」に含まれる部分は、滅菌処理が行われて清潔性が維持されている。一方、「不潔野」に含まれる部分は、滅菌処理が行われていない、または、滅菌処理が行われた後に不潔野に入った部分である。
なお、カメラ側ケーブル12と、中間ケーブルもしくは機器側ケーブル16とをケーブルコネクタ15によって接続(嵌合)するときの接続強度(嵌合強度)は、カメラ側ケーブル12とカメラユニット11とを接着固定する接着固定部の接着強度より小さく設定しておくことが望ましい。
これは、通常の使用時では想定していない大きな力がケーブルに加わった際に、先にケーブルコネクタ15による接続(嵌合)部分が外れることにより、接着固定部が破損したり、カメラユニット11が体外方向に引っ張られることで患者の体壁を損傷したりするおそれを無くし、安全性を高めるためである。また、術者や助手等がケーブルを引っ掛けて転倒したり、カメラユニット制御機器17が引っ張られて台から落下したりする事故を防止することもできる。
例えば、具体的には、ケーブルコネクタ15によってケーブル同士を接続(嵌合)する強度は、接着固定部の接着強度より小さい30N(ニュートン)以下にすることが望ましい。更に、最適な範囲としては、4Nから10Nの範囲に設定することが望ましい。この範囲に設定すれば、接続する際にむやみに大きな力を加えることなく接続でき、また、外す際にも、むやみに大きな力を加える必要が無い。
また、不潔野にある機器側ケーブルコネクタ15bと第2中間ケーブルコネクタとの嵌合強度や、機器側ケーブル16におけるカメラユニット制御機器17側にあるケーブルコネクタ(不図示)による機器側ケーブル16とカメラユニット制御機器17との嵌合強度を、カメラ側ケーブルコネクタ15aと第1中間ケーブルコネクタとの嵌合強度より大きく設定(例えば、50N〜100N)しておけば、ケーブルに想定外の力が加わった際に、清潔野におけるカメラ側ケーブル12と中間ケーブルとの接続(カメラ側ケーブルコネクタ15aと第1中間ケーブルコネクタとの嵌合)が必ず先に外れるように設定できる。もし、これが逆で、例えば不潔野における中間ケーブルと機器側ケーブル16との接続(機器側ケーブルコネクタ15bと第2中間ケーブルコネクタとの嵌合)が先に外れてしまうと、反動で中間ケーブルの不潔野にある部分、および第2中間ケーブルコネクタが清潔野に入ってしまう危険が生じる。よって、清潔野における接続が先に外れることは、手術時の安全確保のために特段の効果がある。なお、もし、清潔野における接続が外れて中間ケーブルの清潔野にある部分、換言すれば、中間ケーブルにおいて、カメラ側ケーブルコネクタ15aと第1中間ケーブルコネクタとの嵌合部分から所定の長さの部分(清潔部分)、および第1中間ケーブルコネクタが不潔野に触れた場合は、清潔な中間ケーブル(第1中間ケーブルコネクタを含む)と交換すればよいので安全である。また、ケーブルコネクタが独立した単独の部品で構成されている場合であって、当該ケーブルコネクタが中間ケーブルの清潔野にある側とともに不潔野に触れた場合は、中間ケーブルと当該ケーブルコネクタとを清潔なものと交換すればよい。
また、カメラ側ケーブル12は、カメラ側ケーブル12と上記清潔部分とを足した長さ(1m程度)に比べて十分短くしておくことが望ましい。具体的には、カメラ側ケーブル12は、カメラ側ケーブル12と上記清潔部分とを足した長さの半分以下、すなわち最長でも50cmであることが望ましい。これにより、カメラ側ケーブル12が不潔野に入ることを防ぐことができる。
また、上述した例では、カメラ側ケーブル12と機器側ケーブル16とを中間ケーブルで接続する場合を説明したが、カメラ側ケーブル12と機器側ケーブル16とが直接接続される場合においても、カメラ側ケーブル12は、カメラ側ケーブル12と清潔部分とを足した長さ(1m程度)に比べて十分短くしておくことが望ましい。この場合、清潔部分は、機器側ケーブル16において、カメラ側ケーブルコネクタ15aと機器側ケーブルコネクタ15bとの嵌合部分から所定の長さの部分となる。
以上より、術者は、ディスプレイ18で作業領域(局所領域)を拡大観察しながら鉗子33aおよび鉗子33cによって処置を行いつつ、ディスプレイ18で作業領域外の状態(作業領域外の鉗子などの動きや、出血箇所、ガーゼなどの残留物等)も把握することができる。
そして、カメラユニット11とカメラ支持管13とが高い機械的強度で接合され、従来よりもカメラユニット11の支持力が高い。また、カメラ側ケーブル12がカメラ支持管13の内部を通って体外に導出されるので、カメラユニット11とカメラ支持管13とが接合された後は、カメラ側ケーブル12に負荷がかかったり、カメラ側ケーブル12が体内で露出したり、体壁41に接触したりすることがない。これにより、カメラ側ケーブル12および回路基板19の電気的接続の確実性(接続部分の防水性、防汚性)が高まる。以上から、信頼性の高い体内監視カメラシステムが実現できる。
また、術者は、状況に応じてカメラ支持管13を操作し、カメラユニット11の向き(視野方向)を変えることができる。具体的には、体壁41の弾力を利用して、カメラ支持管13を傾けることでカメラユニット11の向きを変えることができる。このとき、術者がカメラ支持管13から手を離すと、体壁41の弾力で元の向きに戻るため、術者の作業効率を向上させることができる。また、カニューレ31およびこれに挿入したカメラ支持管13はともに円筒状の管であるため、カメラ支持管13を容易に円周方向に回転させることができる。これにより、術者は、体壁41に負担をかけずにカメラユニット11の向きを変えることができる。また、カメラ支持管13は、カニューレ31によって、その長手方向(管の延伸方向)に移動可能に保持されているため、術者は、カメラ支持管13を体内側に押し込んだり、体外側に引き上げたりすることで、体壁41に負担をかけずに撮像ズームを変えることも可能となる。以上から、使い勝手の良い体内監視カメラシステムが実現できる。
実施形態1ではカニューレ31とカメラ支持管13とをカニューレ31内のバルブによって固定しているが、バルブを有していない一般的なカニューレを用いる場合には、カニューレとカメラ支持管13とをテープにて固定することもできる。
(カメラユニット11とカメラ支持管13との分離)
次に、カメラユニット11とカメラ支持管13とを分離させる方法について説明する。まず、術者は、体内のカメラユニット11の握持部22を鉗子33aおよび鉗子33cにて把持した状態でカメラ支持管13を体外方向に引っ張り、カメラ支持管13をカメラユニット11の支持管接合部14から引き抜く。次いで、術者は、カメラ支持管13をカニューレ31から引き抜いてカメラ支持管13とカメラ側ケーブル12とを分離させた後、トロッカー32aまたはトロッカー32bから、カメラユニット11およびカメラ側ケーブル12を体外に導出する。
なお、カメラユニット11とカメラ支持管13とを分離させる時にも同様に、カメラ支持管13と支持管接合部14との嵌合強度は、カメラ側ケーブル12とカメラユニット11との接着固定部の接着強度より小さいことが望ましい。もしカメラ支持管13と支持管接合部14との嵌合強度が接着固定部の接着強度より大きいと、カメラ支持管13を支持管接合部14から外す際に大きな力を加えなければならないため、接着固定部が破損するおそれが生じるためである。例えば、嵌合強度を、3Nから6Nの範囲に設定しておけば、むやみに大きな力を加えることなく外すことができ、また、カメラ支持管13が外れた感触が手元に伝わるので、むやみに力を加え続けることがなく安全に分離できるといった特段の効果がある。
なお、カメラ側ケーブルコネクタ15aは、回収時に体内を経由するが、清潔が維持されているため問題はない。
(カメラ支持管を屈曲させることによる効果)
図12の(a)は、カメラ支持管13を屈曲させない場合の体内監視カメラシステム1の構成を示す模式図であり、図12の(b)は、カメラ支持管13を90度屈曲させた場合の体内監視カメラシステム1の構成を示す模式図である。
カメラ支持管13を屈曲させない場合、図12の(a)に示すように、カメラ支持管13(支持管体外部131)が体壁41に対して略垂直方向に延びる。これにより、支持管体外部131が術者(またはロボット手術において使用されるロボットアーム)の作業の邪魔になることがある。
これに対して、カメラ支持管13を90度屈曲させた場合、図12の(b)に示すように、支持管体外部131が体壁41に沿う方向に延びる。これにより、術者やロボットアームが作業可能な空間を十分に確保し、術者やロボットアームの作業の邪魔になることを防ぐことができる。
逆に、支持管体外部131が体壁41に沿う方向に延びていることで、術者やロボットアームの作業の邪魔になる場合は、図12の(a)に示すようにカメラ支持管13を屈曲させないようにすることで、術者やロボットアームの作業の邪魔になることを防ぐことができる。
なお、カメラ支持管13の表面は、屈曲を実現するために、一部に穴が開いた構造となっている(図5の(c)における屈曲固定部133の左側部分)。このため、カメラ支持管13が直接体壁41に接触すると、カメラ支持管13の内部が汚れるおそれがある。そのため、図12に示すように、体壁にカニューレ31を挿入して、カニューレ31の内部にカメラ支持管13を挿入する構成とすることが好ましい。これにより、カメラ支持管13の内部が汚れることを防ぐことができる。
また、図12の(b)に示すように、カニューレ31は、カメラ支持管13の屈曲に応じて屈曲するように可撓性を有する。可撓性を有するカニューレ31を使用することで、カメラ支持管13を屈曲させる場合とさせない場合とで、同じカニューレを使用することができる。
(実施形態1に係る体内監視カメラシステムの変形例)
次に、実施形態1に係る体内監視カメラシステムの変形例について、図13を参照して説明する。図13は、本実施形態に係るカメラ支持管13の変形例を示す模式図である。
実施形態1では、カメラ支持管13は、支持管体外部131に形成された、対向する2つの凸部形成部341、および、支持管体内部132に形成された、対向する2つの凹部形成部351を有する構成であった。しかしながら、カメラ支持管13は屈曲していない状態と、90度に屈曲した状態とのいずれかで固定されるものであれば、この構成に限定されるものではない。例えば、1つの凸部形成部341および凹部形成部351を有するものであってもよい。
また、実施形態1では、支持管体内部132に設けられた丸型凹部135および角型凹部136は、丸型凹部135が凹部形成部351の体外側、角型凹部136が凹部形成部351の体内側に設けられていた(図4の(b)参照)。すなわち、丸型凹部135と角型凹部136とは、図4の(b)の上下方向に連結する構成であった。しかしながら、カメラ支持管13は屈曲していない状態と、90度に屈曲した状態とのいずれかで固定されるものであれば、この構成に限定されるものではない。
また、支持管体外部131と支持管体内部132とは、屈曲固定部133以外の固定機構を有していてもよい。例えば、カメラ支持管13は、屈曲固定部133の図13の(a)における右側部分に補助固定部230を有していてもよい。補助固定部230は例えば、図13の(a)に示すように、支持管体外部131の一部壁面の外側を削ることで形成された溝状凹部231と、支持管体内部132の一部壁面の内側を削ることで形成された畝状凸部232を有するものである。溝状凹部231と畝状凸部232とは、図13の(a)に示すように、互いの削った部分を補完するような形状となっている。これにより、カメラ支持管13を屈曲させない場合において、角型凸部134を丸型凹部135から角型凹部136に移動させたとき、畝状凸部232が溝状凹部231に嵌め込まれ、ずれのない管状構造を形成する。なお、溝状凹部231の端部は、図13の(a)に示すように突起が形成され、畝状凸部232には、当該突起に対応する形状の凹部が形成されていることが好ましい。これにより、嵌め込んだときに嵌め込んだ感触(クリック感)がある凹凸形状となり、支持管体外部131と支持管体内部132との接続強度が上がり、角型凸部134が丸型凹部135側に移動する(支持管体外部131と支持管体内部132との接続が解除される)ことを防ぐことができる。
また例えば、カメラ支持管13は、屈曲固定部133の図13の(a)における左側部分に補助固定部330を有していてもよい。補助固定部330は例えば、屈曲固定部133を図13の(b)に示すように、支持管体外部131の一部壁面の外側を削ることで形成された溝状凹部331と、支持管体内部132の屈曲固定部133側の端部に形成された畝状凸部332を有するものである。これにより、カメラ支持管13を90度屈曲させる場合において、角型凸部134を丸型凹部135から角型凹部136に移動させたとき、畝状凸部332が溝状凹部331に嵌め込まれる。なお、溝状凹部331の端部(支持管体外部131の表面部分)は、図13の(b)に示すように突起が形成され、畝状凸部332には、当該突起に対応する形状の凹部が形成されていることが好ましい。これにより、嵌め込んだときに嵌め込んだ感触(クリック感)がある凹凸形状となり、支持管体外部131と支持管体内部132との接続強度が上がり、角型凸部134が丸型凹部135側に移動する(支持管体外部131と支持管体内部132との接続が解除される)ことを防ぐことができる。
なお、図13に示す補助固定部230および補助固定部330の構成は一例であり、補助固定部230および補助固定部330の構成はこの例に限定されるものではない。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図14は、実施形態2に係るカメラ支持管13aの構成を示す模式図である。実施形態1では、角型凸部134は正方形状に突出した構成であった。一方本実施形態では、図14に示すように、支持管体外部131aは、正八角形状に突出した角型凸部134aを備える。この正八角形状は、対向する2辺のうちの1組が支持管体外部131の長手方向に対して垂直となっている。そして、支持管体内部132aは、角型凸部134aを嵌め込んだときに支持管体外部131aの軸と支持管体内部132aの軸とがなす角度(屈曲角度)が保持されるように、正八角形状に切り取られた角型凹部136aを備える。角型凹部136aは、実施形態1と同様に円形状に切り取られた丸型凹部135aと連結している。
本実施形態のカメラ支持管13aは、角型凸部134aが正八角形状に突出した形状となっているため、支持管体外部131aと支持管体内部132aとを接続して、支持管体内部132aに対する支持管体外部131aの屈曲角度が固定された(角型凸部134aの側面と角型凹部136aの底面とが対向する状態で、角型凸部134aを丸型凹部135aから角型凹部136aに移動させた)場合、図14の(b)〜(d)に示すように、カメラ支持管13aが屈曲しない状態、カメラ支持管13aが45度屈曲した状態、および、カメラ支持管13aが90度屈曲した状態の3つの状態のいずれかとなる。
つまり、本実施形態のカメラ支持管13aによれば、実施形態1のカメラ支持管13に比べて、より細かく支持管体内部132aに対する支持管体外部131aの屈曲角度を調整することができる。これにより、手術の状況に応じてカメラ支持管13aの屈曲度合いを変更し、カメラ支持管13aが術者やロボットアームの作業の邪魔になることを防ぐことができる。
(実施形態2に係るカメラ支持管の変形例)
次に、実施形態2に係るカメラ支持管13aの変形例について、図15を参照して説明する。図15は、実施形態2に係るカメラ支持管13aの変形例を示す模式図である。
実施形態2では、角型凸部134aは正八角形状に突出していたが、対向する辺の間の距離がすべて等しければ、角型凸部は正八角形状に突出したものに限定されない。例えば、図15の(a)に示すように、内接する円を八等分したときに、中心角が30度の円弧と60度の円弧が交互に現れるような八角形状に突出した角型凸部134bであってもよい。この八角形状は、対向する2辺のうちの1組が支持管体外部131の長手方向に対して垂直となっている。この場合、図15に示すように、支持管体内部132bは、角型凸部134bを嵌め込んだときに支持管体外部131bの軸と支持管体内部132bの軸とがなす角度(屈曲角度)が保持されるように、角型凸部134bの突出形状(すなわち、内接する円を八等分したときに、中心角が30度の円弧と60度の円弧が交互に現れるような八角形状)における対向する辺の間の距離と略同一の幅(図15における角型凹部136bの左右方向の長さ)を有する、正方形状に切り取られた角型凹部136bを備える。つまり、角型凹部136bは、角型凸部を嵌め込んだときに支持管体外部131bの軸と支持管体内部132bの軸とがなす角度(屈曲角度)が保持される形状であれば、角型凸部に応じた形状でなくてもよい。角型凹部136bは、実施形態1および2と同様に円形状に切り取られた丸型凹部135bと連結している。
本変形例のカメラ支持管13bは、角型凸部134bが図15の(a)に示す八角形状に突出した形状となっているため、支持管体外部131bと支持管体内部132bとを接続して、支持管体内部132bに対する支持管体外部131bの屈曲角度が固定された(角型凸部134bの側面と角型凹部136bの底面とが対向する状態で、角型凸部134bを丸型凹部135bから角型凹部136bに移動させた)場合、図15の(b)〜(d)に示すように、カメラ支持管13bが屈曲しない状態、カメラ支持管13bが30度屈曲した状態、カメラ支持管13bが60度屈曲した状態、および、カメラ支持管13bが90度屈曲した状態の3つの状態のいずれかとなる。
なお、カメラ支持管13bが30度屈曲した状態から、カメラ支持管13bが60度屈曲した状態に変更する場合、図15の(d)に示すように、カメラ支持管13bを、図15の(c)の屈曲方向と逆方向に屈曲させることで実現することができる。
つまり、本変形例のカメラ支持管13bによれば、実施形態2のカメラ支持管13aに比べて、より細かく屈曲度合いを調整することができる。これにより、手術の状況に応じてカメラ支持管13bの屈曲度合いを変更し、カメラ支持管13bが術者やロボットアームの作業の邪魔になることを防ぐことができる。
なお、本実施形態では角型凸部の形状を八角形としたが、角型凸部の形状は、対向する辺が平行であり、かつ、対向する辺の間の距離がすべて等しい凸多角形であればよく、八角形に限定されない。なお、凸多角形とは、多角形のいずれの内角も二直角(180度)より小さい多角形のことである。
また、角型凹部の形状は、実施形態2の変形例にて示したように、角型凸部の突出形状における対向する辺の間の距離と略同一の幅を有する正方形状としておくことが好ましい。これにより、角型凸部の形状がどのような形状であっても、角型凸部を嵌め込んだときに支持管体外部131bの軸と支持管体内部132bの軸とがなす角度(屈曲角度)を保持することができる。なお、角型凹部の形状について換言すれば、「角型凸部と接触する接触面と、上記接触面に対して垂直な、互いに対向する2面を有し、当該2面の間の距離は、角型凸部における対向する2辺の間の距離と略同一である」と表現することができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図16に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図16の(a)は、本実施形態に係る体内監視カメラシステム1cの構成を示す模式図であり、図16の(b)は図16の(a)に示すカメラ支持管13とケーブルホルダ138との接続方法を示す遷移図である。本実施形態では、図16の(a)に示すように、カメラ側ケーブル12をカメラ支持管13cに固定するケーブルホルダ138をカメラ支持管13cに取り付けることで、支持管体外部131cと支持管体内部132との接続強度を上げる構成について説明する。
本実施形態に係る支持管体外部131cは、図16の(b)に示すように、屈曲固定部133が設けられている側と反対側の端部に、屈曲固定部133が設けられている側の端部より径が長い円筒形状である支持管持ち手部137を有する。支持管持ち手部137は、支持管が体内に抜け落ちることを防止する役割も担っており、支持管の端部に有していることが望ましい。また、支持管持ち手部137は、カニューレ31やトロッカーの体外側端部の内径よりも大きい外径を有していることが望ましい。なお、図16の(a)においては、図面の見易さを考慮し、支持管持ち手部137を省略している。
また、本実施形態に係るケーブルホルダ138は、図16の(b)に示すように、蓋部138aを貫通する、カメラ側ケーブル12の径に対応する径を有するケーブル孔138bが設けられた構成である。ケーブルホルダ138は、ケーブル孔138b内にカメラ側ケーブル12をホールドした状態で、図16の(b)に示すように、支持管体外部131c(支持管持ち手部137)の端部に嵌め込まれる。また、ケーブルホルダ138にはカメラ側ケーブル12を通しやすくするために、スリットが設けられていてもよいし、ケーブルホルダ138がクリップのようにカメラ側ケーブル12を挟み込んで固定する形状になっていても構わない。クリップを有する構造にすることで、カメラ側ケーブル12を安定して保持することができ、また、サイズの異なる種々のタイプカメラ側ケーブルやカメラ支持管に適用することが可能となる。また、ケーブルホルダが支持管と一体化していても構わない。この構成の具体例については、後述する実施形態3の変形例にて、図17を参照して説明する。
ケーブルホルダ138によるカメラ側ケーブル12の固定についてより詳細に説明すると、術者は、支持管体外部131cと支持管体内部132とが接続された状態で、支持管体外部131cから延びるカメラ側ケーブル12を引っ張りながら、ケーブルホルダ138で固定する。これにより、カメラ側ケーブル12が体外側に動かなくなると同時に、支持管体外部131cも体外側に動かなくなる。すなわち、角型凸部134が、丸型凹部135に移動することが無くなるので、支持管体外部131cと支持管体内部132との接続が解除されることを防ぐことができる(支持管体外部131cと支持管体内部132との固定強度を上げることができる)。
(実施形態3に係る体内監視カメラシステムの変形例)
次に、実施形態3に係る体内監視カメラシステム1cの変形例について、図17および18を参照して説明する。図17は、本実施形態に係る体内監視カメラシステム1cの変形例の構成を示す模式図であり、図18は、本実施形態に係る体内監視カメラシステム1cの別の変形例の構成を示す模式図である。
本実施形態に係るケーブルホルダは、ケーブルホルダ138に限定されない。具体的には、上述したようにケーブルホルダがカメラ支持管と一体化していてもよい。具体的には、本変形例に係る体内監視カメラシステム1c’は、図17の(a)に示すように、実施形態3と異なり、カメラ支持管13cの代わりにカメラ支持管13c’を有する構成である。カメラ支持管13c’は、支持管体外部131cの代わりに支持管体外部131c’を有する。
図17の(b)は、支持管体外部131c’の断面図および上面図を並べて示す図であり、図17の(c)は、カメラ側ケーブル12をカメラ支持管13c’に通したときの支持管体外部131c’の断面図および上面図を並べて示す図である。
本変形例では、カメラ側ケーブル12をカメラ支持管13c’に係止するために、図17の(b)および図17の(c)に示すように、支持管体外部131c’の体外側の端部(支持管持ち手部137)にケーブル留め具43を設けている。これにより、カメラ側ケーブル12を安定して保持することができるとともに、カメラユニット11の設置作業の途中でカメラ側ケーブル12を仮止めすることができ、作業性が向上するという利点もある。また、設置後はカメラ側ケーブル12が体外で引っ張られても、カメラユニット11とカメラ側ケーブル12との接続部に負荷がかからず、カメラ側ケーブル12の断線を防止することができるという利点もある。
ケーブル留め具43は、図17の(b)および図17の(c)に示すように、支持管体外部131c’の軸方向に延伸し、支持管体外部131c’の中央から外側(側面方向)に向けて幅が狭くなる(横断面が外向きテーパとなる)縦溝43aを有している。なお、縦溝43aとして、ケーブル留め具43にテーパ状の縦溝を設ける代わりに、ケーブル留め具43を弾性材料で構成し、該ケーブル留め具43に、縦溝43aとして切込みを設けることで、弾性材料による付勢力によってカメラ側ケーブル12を保持する構成としてもよい。
本変形例によれば、このように、ケーブル留め具43の縦溝43aの底部(幅狭になっている部分)にカメラ側ケーブル12を固定することで、支持管体外部131c’にカメラ側ケーブル12を固定することができる。つまり、カメラ支持管13c’にカメラ側ケーブル12を固定することができる。
したがって、本変形例によれば、図17の(c)に示すようにケーブル留め具43によってカメラ側ケーブル12とカメラ支持管13c’とを固定することができる。
また、本変形例に係る体内監視カメラシステム1dは、図18に示すように、ケーブルホルダ138に代えて、カメラ支持管13c(支持管体外部131c)をカニューレ31に固定する、いわゆる支持管ホルダの機能、および、カメラ支持管13とカニューレ31との隙間の少なくとも一部を塞ぐ、いわゆる空気栓の機能を有するケーブルホルダ139であってもよい。ケーブルホルダ139を用いることで、支持管体外部131cとカニューレ31との固定強度が上がるので、支持管体外部131cと支持管体内部132との接続が解除されることを防ぐことができる(支持管体外部131cと支持管体内部132との固定強度を上げることができる)。
なお、図18では、ケーブルホルダ139によって支持管体外部131cをカニューレ31に固定する例を説明したが、支持管体外部131cをカニューレ以外の管状部材(例えばトロッカーなど)に固定してもよい。
また、支持管体外部131cの支持管持ち手部137の端部に、ケーブルホルダ以外の支持管用付属具を取り付けてもよい。この支持管用付属具の具体例としては、例えば、上述した支持管ホルダが挙げられる。支持管ホルダを取り付けることで、支持管体外部131cとカニューレ31との固定強度が上がるので、支持管体外部131cと支持管体内部132との接続が解除されることを防ぐことができる。なお、支持管ホルダは、カメラ支持管13cとカニューレ31とに嵌め込むことでカメラ支持管13cを固定する形状であってもよいし、クリップのようにカメラ支持管13cを挟み込んで固定する形状であってもよい。クリップを有する構造にすることで、カメラ支持管13cを安定して保持することができ、また、サイズの異なる種々のタイプのカメラ支持管やカニューレに適用することが可能となる。
また、支持管用付属具は上述した空気栓であってもよい。カメラ支持管13cを設置するカニューレやトロッカーなどの管状部材は、その内径サイズやバルブなどの内部構造に種々のタイプがある。このため、管状部材にカメラ支持管13cを設置したときに、管状部材の種類によっては、カメラ支持管13cと管状部材との隙間から、腹壁を膨らませているガスが抜け、不都合が生じる場合がある。このため、管状部材とカメラ支持管13との間に、漏れを低減する空気栓を設けることで、腸壁を膨らませているガスが抜けることを防ぐことができる。
なお、空気栓によってカニューレ31を完全に密封する(カメラ支持管13cとカニューレ31との隙間を完全に塞ぐ)必要は無く、ガスは随時供給されているので、膨らませた腹腔が縮むような大きな漏れを防ぐことができれば十分である。この隙間が幾分か残っており、適度にガス漏れをすることは、体内の温度を下げる効果があり、むしろ望ましい。また、カメラ支持管13cを冷やすことにもなるので、カメラユニット11から発生した熱を、カメラ支持管13を介して外部に逃がす効果を高めることができる。
また、支持管用付属具は、上述したケーブルホルダ139のように、複数の機能を有する支持管用付属具であってもよい。また、ケーブルホルダ139のように、ケーブルホルダとしての機能と支持管ホルダとしての機能を有する支持管用付属具の場合に、クリップによってカメラ側ケーブル12およびカメラ支持管13cを固定する、いわゆる2重クリップ構造の支持管用付属具であってもよい。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図19に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図19の(a)は、本実施形態に係るカメラ支持管13eの構成を示す模式図であり、図19の(b)は、本実施形態に係る体内監視カメラシステム1eを体壁の薄い患者に適用した場合の模式図であり、図19の(c)は、本実施形態に係る体内監視カメラシステム1eを体壁の厚い患者に適用した場合の模式図である。
本実施形態に係るカメラ支持管13eは、図19の(a)に示すように、支持管体外部431、支持管中間部432、支持管体内部433が接続することで形成される。すなわち、本実施形態に係るカメラ支持管13eは、実施形態1〜3にて説明したカメラ支持管と異なり、第1の屈曲固定部434および第2の屈曲固定部435の2箇所で屈曲させることが可能なカメラ支持管である。
なお、第1の屈曲固定部434および第2の屈曲固定部435の構造の詳細、および支持管体外部431、支持管中間部432、支持管体内部433の接続方法の詳細については、実施形態1で説明したカメラ支持管13と同様である。すなわち、支持管体外部431の角型凸部436は、支持管中間部432の丸型凹部437(第3の凹部)に予め嵌め込まれている。また、支持管中間部432の角型凸部438(第2の凸部)は、支持管体内部433の丸型凹部439に予め嵌め込まれている。そして、支持管中間部432に対する支持管体外部431の屈曲角度、および、支持管体内部433に対する支持管中間部432の屈曲角度をそれぞれ調節した後、角型凸部436および角型凸部438を角型凹部に移動させる(嵌め込む)ことで、これらの屈曲角度を固定する。これにより、支持管体外部431、支持管中間部432、および支持管体内部433が接続され、カメラ支持管13eが形成される。
カメラ支持管13eは2箇所で屈曲させることが可能であるため、患者の体壁の厚みに合わせてカメラ支持管13eを屈曲させることが可能となる。具体的には、図18の(b)に示すように、患者の体壁が薄い場合は、第2の屈曲固定部435で屈曲させることで、カメラ支持管13eのうち体外側にある部分を体壁に沿う方向に延ばすことができ、術者やロボットアームが作業可能な空間を十分に確保することができる。また、カメラユニット11が不必要に体内の深部に入ってしまうことを防ぐことができる。
また、図18の(c)に示すように、患者の体壁が厚い場合、屈曲固定部が1箇所であると、屈曲固定部が体壁中に位置し、カメラ支持管を屈曲させることができない場合がある。そこで、本実施形態のカメラ支持管13eのように屈曲固定部を2箇所設け、第1の屈曲固定部434で屈曲させることで、体壁が厚い患者であっても、カメラ支持管13eのうち体外側にある部分を体壁に沿う方向に延ばすことができ、術者やロボットアームが作業可能な空間を十分に確保することができる。
なお、本実施形態では2箇所で屈曲するカメラ支持管13eについて説明したが、屈曲箇所は2箇所に限定されない。例えば、4つの管状部材から形成される、3箇所で屈曲するカメラ支持管であってもよい。
また、本実施形態では第1の屈曲固定部434および第2の屈曲固定部435における角型凸部について、いずれも四角形状に突出しているものとしたが、この例に限定されるものではない。例えば、いずれの角型凸部も正八角形状に突出しているものであってもよいし、一方の角型凸部が正方形状、他方の角型凸部が正八角形状に突出しているものであってもよい。
なお、本実施形態は、支持管体外部431、支持管中間部432、および支持管体内部433が予め互いに接続されてカメラ支持管13eを形成しているものとして説明したが、カメラ支持管13eとカメラユニット11を接合するときに、支持管体外部431、支持管中間部432、および支持管体内部433を術者が接続してもよい。この場合、上述したように、第1の屈曲固定部434および第2の屈曲固定部435の部分は、弾力性のある材料で構成されていることが好ましい。
〔実施形態5〕
本発明の他の実施形態について、図20に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図20は、本実施形態に係る体内監視カメラシステム1fの構成を示す模式図である。本実施形態では、カメラ支持管の支持管体内部に、カメラユニット11の向きを変えるための屈曲部を設ける構成について説明する。
本実施形態の支持管体内部132fは、カメラユニット11の向きを変え、視野範囲を変更するための体内屈曲部533を有する。体内屈曲部533は、カメラユニット11の向きを自在に変更でき、かつ、カメラユニット11を所望の方向に向けたまま維持できるような構成であればよく、その構成の詳細は特に限定されない。例えば、体内屈曲部533は、内部に針金を有する樹脂で構成されていてもよい。また、カメラユニット11の向きは体外側から自在に変更できることが好ましい。例えば、カメラ支持管13の軸を中心とした回転と、体内屈曲部533の動きとを連動させ、支持管体外部131を、支持管体外部131の軸を中心として回転させることで、カメラユニット11の向きを変更する構成であってもよい。具体的には、支持管体外部131を、支持管体外部131の軸を中心として回転させることでワイヤが引っ張られて、カメラユニット11の向きが曲がるような機構を取り付ける構成であってもよい。
なお、体内屈曲部533の位置は、支持管体内部132fにおけるカメラユニット11の近傍に設けることが好ましい。これにより、カメラユニット11の動きが最小限となり、視野の制御が容易となる。また、カメラユニット11を安定して固定することができる、体内における空間が狭い場所においてもカメラユニット11を容易に操作することができる、といった効果を奏する。
このように、本実施形態に係る体内監視カメラシステム1fは、カメラユニット11の向きを変えることができる体内屈曲部533を有する。これにより、カメラユニット11の視野範囲の自由度をより高めることができる。
〔実施形態6〕
本発明の他の実施形態について、図21に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態では、伸縮可能なカメラ支持管13gを有する体内監視カメラシステム1gについて説明する。図21は、本実施形態に係る体内監視カメラシステム1gの構成を示す模式図であり、図21の(a)は、カメラ支持管13gを伸ばした状態を示す模式図であり、図21の(b)は、カメラ支持管を縮めた状態を示す模式図である。
本実施形態のカメラ支持管13gは、支持管上部131g(伸縮部)と支持管下部132gとを接続することで形成される。図21に示すように、支持管上部131gの外径は支持管下部132gの内径より小さく、支持管上部131gは、支持管下部132gの内部に導入可能な構成となっている。また、支持管上部131gは、その体内側端部に、支持管上部131gの外側面を一回りする畝状凸部133gを有している。
支持管下部132gは、その体外側端部に、支持管下部132gの内側面を一回りする溝状凹部134gを有している。また、支持管下部132gは、その体内側端部に、支持管下部132gの内側面を一回りする溝状凹部135fを有している。支持管上部131gの畝状凸部133gが、支持管下部132gの溝状凹部134gまたは溝状凹部135gのいずれかに嵌め込まれることで、カメラ支持管13gの長さが固定される。なお、支持管上部131gの外壁と支持管下部132gの内壁とは弾性材料で構成されており、畝状凸部133gを溝状凹部134gから溝状凹部135gに移動させる場合は、支持管上部131gのスライドに応じて支持管上部131gの外壁と支持管下部132gの内壁とが少し変形することで、畝状凸部133gを溝状凹部135gまで移動させることができる。
図21の(a)に示すように、畝状凸部133gが溝状凹部134gに嵌め込まれた場合、カメラ支持管13gの長さは、支持管上部131gの長さおよび支持管下部132gの長さを合わせた長さと略同じとなる。一方、図21の(b)に示すように、畝状凸部133gが溝状凹部134gに嵌め込まれた場合、カメラ支持管13gの長さは、支持管下部132gの長さと略同じとなる。
このように、本実施形態に係るカメラ支持管13gは、その長さを2段階に変更可能である。これにより、カメラ支持管13gの長さを図21の(b)に示すように短くすれば、体壁から延びる部分を短くできるので、術者やロボットアームが作業可能な空間を十分に確保し、術者やロボットアームの作業の邪魔になることを防ぐことができる。また、カメラ支持管13gの長さを図21の(a)に示すように長くすれば、患者の体壁が厚い場合でもカメラ支持管13gの体外側の長さを十分にとることができるので、カメラ支持管13gの体外側の部分を操作して、カメラユニット11の視野範囲を変更することが可能となる。
なお、カメラ支持管13gの伸縮機構および固定機構は、本実施形態にて説明した例に限定されない。例えば伸縮機構については、溝状凹部134gと溝状凹部135gの間に、別の溝状凹部を設けることで、長さを3段階に調整できる構成であってもよい。また、支持管上部131gと支持管下部132gとを互い違いに繰り返しつなげることで、長さを複数段階に調整できる構成であってもよい。また固定機構については、係止孔にガイド溝を形成しておき、当該ガイド溝に係止爪を嵌め込み、ひねって固定する構成であってもよい。
〔変形例〕
実施形態1〜6では、カメラ支持管を円筒形状であり、溝状凹部123を有するものとして説明したが、カメラ支持管の形状および支持管接合部14と接合するための構造はこれに限定されるものではない。実施形態1を例に挙げて具体的に説明すれば、カメラ支持管13は、四角柱型の管(断面が長方形状)であってもよいし、トロッカーやカニューレなどの筒状の器具を、屈曲固定部を有する構成とし、カメラ支持管として使用してもかまわない。また、先端を尖らせたり、注射針のように斜めに輪切りした形状の穿刺器具を、屈曲固定部を有する構成とし、カメラ支持管として用いたりしてもかまわない。
また、実施形態1〜6において、カメラ支持管における支持管接合部14と接合するための構造は、カメラ支持管の外周の一部(少なくとも2か所)に設けられた係止孔であってもよいし、係止雄ねじであってもよい。なお、支持管接合部14におけるカメラ支持管と接合するための構造は、カメラ支持管における構造に応じて変わる。すなわち、カメラ支持管が係止孔を有する場合、支持管接合部14は係止爪を有し、カメラ支持管が係止雄ねじを有する場合、支持管接合部14は係止雌ねじを有する。
また、実施形態1〜6において、カメラ支持管の側面には、カメラ支持管の高さ方向に沿ったスリットが設けられていてもよい。つまり、実施形態1〜6において、支持管体外部および支持管体内部には、両者を互いに接続したときに1つのスリットとなるような位置にそれぞれ、体外部スリットおよび体内部スリットが設けられている。このようなスリットが設けられていることにより、体内監視カメラシステム1を設置する場合において、以下のような設置方法を取ることができる。なお以下では、本変形例の構成を実施形態1にて説明した体内監視カメラシステム1に適用した例を説明する。なお、支持管体外部131および支持管体内部132は、予め接続されており、屈曲していないカメラ支持管13を形成している。また、体外部スリットおよび体内部スリットは、カメラ支持管13を屈曲させたとき、スリットがカメラ支持管13の外側に来るように形成されていることが好ましい。この点について図4の(b)を参照して説明すると、支持管体外部131および支持管体内部132において、図4の(b)の右側部分に体外部スリットおよび体内部スリットがそれぞれ設けられる。
まず、カメラ側ケーブル12をカニューレ31から引き上げた後、カメラ側ケーブル12の一部をカメラ支持管13のスリットの下部に挿入する。
次いで、スリットがカメラ側ケーブル12に沿うように、カメラ支持管13をカニューレ31に挿入する。すなわち、カメラ側ケーブル12の一部をスリットの下部に挿入した状態でカメラ側ケーブル12を上方へ引き上げると同時に、カメラ側ケーブル12をガイドとして用いて、カメラ支持管13をカニューレ31内に挿入する。
ここで、支持管体内部132に対する支持管体外部131の屈曲角度を変更する場合、角型凸部134を丸型凹部135に移動させた後、当該屈曲角度を調整する。そして、角型凸部134を角型凹部136に移動させ、屈曲角度を固定する。
このように、カメラ支持管の側面にスリットが設けられていることで、カメラ側ケーブル12をカメラ支持管の内部に通す際に、カメラ側ケーブル12をスリットからカメラ支持管の内部に挿入することができる。
このため、カメラ側ケーブル12をカメラ支持管の内部に簡易に通すことができるとともに、カメラ支持管の体内への挿入作業が非常に簡素になる。
また、カメラ支持管の側面にスリットが設けられていることで、カメラ支持管が屈曲した状態であっても、カメラ側ケーブル12をカメラ支持管の内部に通すことができる。
また、カメラ支持管を体内に導入するためにカニューレ31を使用する場合、スリットが設けられていない場合には、カニューレ31から引き出したカメラ側ケーブル12をカメラ支持管の内部に通すために、少なくともカニューレ31とカメラ支持管とを足し合わせた長さが必要となる。
しかしながら、スリットが設けられている場合には、カメラ側ケーブル12の長さは、カニューレ31の長さよりも長ければよい。したがって、このようにカメラ支持管にスリットが設けられていることで、カメラ側ケーブル12の長さの制限を小さくすることができる。
また、カメラ支持管にスリットを設けることで、カメラ側ケーブル12に接続されたカメラ側ケーブルコネクタ15aの外形寸法を、カメラ支持管の内径よりも大きくすることができる。このため、カメラ側ケーブルコネクタ15aを機器側ケーブル16に接続しやすくなり、作業効率を上げることができる。なお、カメラ側ケーブルコネクタ15aの外形寸法は、カニューレ31の内径よりは小さくする。
また、スリットを有するカメラ支持管は、支持管体外部の両端および支持管体内部の両端について、スリットの両エッジに、互いに向かい合うようなペア突起を形成する構成であってもよい。これにより、ペア突起に対応するスリットの一部がカメラ側ケーブル12の径より小さくなる。よって、カメラ側ケーブル12をカメラ支持管に通す際には、スリットの一部ではカメラ側ケーブル12を一時的に弾性変形させて通すことができ、通した後はカメラ側ケーブル12の径が元に戻ることになる。これにより、カメラ側ケーブル12がカメラ支持管から容易には外れないようになり、カメラ支持管を設置するときの作業性が格段に向上する。
またこのとき、支持管体外部における、屈曲固定部と反対側に設けられる体外側突起、並びに、支持管体外部および支持管体内部の屈曲固定部側に設けられる2組の中間部突起は、支持管体内部における屈曲固定部と反対側に設けられる体内側突起に比べて、カメラ支持管の高さ方向の長さ(以下、単に「長さ」と呼称する)が長くなっていることが好ましい。
上述したように、スリットを有するカメラ支持管においては、まずカメラ側ケーブル12の一部をカメラ支持管のスリットの下部(すなわち支持管体内部の体内側端部)に挿入する。そのため、体内側突起は、カメラ側ケーブル12を挿入しやすいように、その長さが短くなっている。一方、体外側突起、および中間部突起は、カメラ側ケーブル12をカメラ支持管に強固に固定するために、その長さが長くなっている。
また、体外側突起、および中間部突起は、その長さを長くする代わりに、カメラ支持管の内部方向に延びる突起を有する構成としてもよい。これにより、内部方向に延びる突起によってカメラ側ケーブル12を固定することができる。なお、体外側突起、および中間部突起は、その長さを長くしたうえで、内部方向に延びる突起を有する構成であってもよい。
なお、この変形例では、支持管体外部131および支持管体内部132が予め互いに接続されてカメラ支持管13を形成しているものとして説明したが、カメラ支持管13とカメラユニット11とを接合するときに、支持管体外部131および支持管体内部132を術者が接続してもよい。この場合、上述したように、屈曲固定部133の部分は、弾力性のある材料で構成されていることが好ましい。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る体内監視カメラシステム(1)は、一方の端部が体内に導入される支持管(カメラ支持管13)と、上記支持管と体内にて接合される撮像部(カメラユニット11)と、上記撮像部と上記支持管とを接合する接合部(支持管接合部14)と、上記撮像部に接続され、上記支持管を通って体外へ引き出されるケーブル(カメラ側ケーブル12)と、体外にあり、上記ケーブルに電気的に接続され、少なくとも表示装置(ディスプレイ18)を含む制御システム(3)と、上記支持管を屈曲可能とする屈曲部(屈曲固定部133)と、を備える。
上記の構成によれば、支持管を屈曲可能とする屈曲部を備えるので、支持管を体壁に対して略垂直方向ではなく、体壁に沿う方向に延ばすことができる。これにより、術者やロボットアームが作業可能な空間を十分に確保し、支持管が術者の作業の邪魔になることを防ぐことができる。
本発明の態様2に係る体内監視カメラシステムは、上記態様1において、上記支持管は、少なくとも第1の管状部材(支持管体外部131)および第2の管状部材(支持管体内部132)からなり、上記第1の管状部材は、上記屈曲部として第1の凸部(角型凸部134)を一方の端部に有し、上記第2の管状部材は、上記屈曲部として、上記第1の凸部を嵌め込んだときに上記第1の管状部材が上記第1の凸部を中心に回転可能な形状の第1の凹部(丸型凹部135)を一方の端部に有してもよい。
上記の構成によれば、第1の管状部材の第1の凸部を第2の管状部材の第1の凹部に嵌め込んだとき、第1の管状部材は第1の凸部を中心に回転可能となる。これにより、第1の管状部材の軸と第2の管状部材の軸とがなす角度(屈曲角度)を自由に変えることができる。よって、支持管を屈曲させることができ、術者の作業の邪魔になることを防ぐことができる支持管を実現することができる。
本発明の態様3に係る体内監視カメラシステムは、上記態様2において、上記第2の管状部材は、上記第1の凸部を移動させることができるように上記第1の凹部と連結した第2の凹部(角型凹部136)を有し、上記第2の凹部は、上記第1の管状部材の軸と上記第2の管状部材の軸とがなす角度が保持されるように、上記第1の凸部を固定してもよい。
上記の構成によれば、第1の凸部を第1の凹部から第2の凹部に移動させることで、第1の管状部材の軸と第2の管状部材の軸とがなす角度(屈曲角度)が固定される。これにより、支持管の屈曲状態を維持することができ、支持管の屈曲度合いが術者の作業中に変わることを防ぐことができる。
本発明の態様4に係る体内監視カメラシステムは、上記態様3において、上記第1の凸部が、対向する2辺が互いに平行であり、かつ当該2辺の間の距離がすべて等しい凸多角形の形状で突出し、上記第2の凹部は、上記第1の凸部と接触する接触面と、上記接触面に対して垂直な、互いに対向する2面とを有し、当該2面の間の距離は、上記第1の凸部における対向する2辺の間の距離と略同一であってもよい。
上記の構成によれば、第1の凸部は、対向する2辺が互いに平行であり、かつ当該2辺の間の距離がすべて等しい凸多角形の形状で突出し、第2の凹部は、第1の凸部と接触する接触面と、接触面に対して垂直な、互いに対向する2面とを有し、当該2面の間の距離は、第1の凸部における対向する2辺の間の距離と略同一である。これにより、第1の凸部を第1の凹部に嵌め込み、第1の管状部材を第1の凸部を中心に回転させたとき、第1の凸部を第2の凹部に移動させた場合に、第1の管状部材の軸と第2の管状部材の軸とがなす角度(屈曲角度)が固定される状態がいくつか存在することとなる。この状態において、第1の凸部を第2の凹部に嵌め込むことで、第1の管状部材の軸と第2の管状部材の軸とがなす角度(屈曲角度)を、凸多角形の形状に応じた角度とした状態で固定することができる。
例えば、凸多角形が正方形である場合、上記の状態とは、第1の管状部材の軸と第2の管状部材の軸とがなす角度(屈曲角度)が、0度または90度の状態である。つまり、第1の管状部材の軸と第2の管状部材の軸とがなす角度(屈曲角度)を0度または90度で固定することが可能となる。よって、支持管を90度屈曲させることができ、術者の作業の邪魔になることを防ぐことができる支持管を実現することができる。
なお、凸多角形とは、多角形のいずれの内角も二直角(180度)より小さい多角形のことである。
本発明の態様5に係る体内監視カメラシステムは、上記態様4において、上記第1の凸部が、対向する2辺が平行であり、かつ当該2辺の距離がすべて等しい八角形の形状で突出してもよい。
上記の構成によれば、第1の凸部は、各辺の長さが等しい八角形の形状で突出している。
ここで、第1の凸部が正八角形の形状で突出している場合、第1の管状部材の軸と第2の管状部材の軸とがなす角度(屈曲角度)は、0度、45度または90度で固定可能となる。よって、支持管が屈曲した状態と、支持管が90度屈曲した状態の他に、支持管が45度屈曲した状態を作ることができる。
また、第1の凸部が、内接する円を八等分したときに、中心角が30度の円弧と60度の円弧が交互に現れるような八角形の形状に突出している場合、第1の管状部材の軸と第2の管状部材の軸とがなす角度(屈曲角度)は、0度、30度、60度または90度で固定可能となる。よって、支持管が屈曲した状態と、支持管が90度屈曲した状態の他に、支持管が30度または60度屈曲した状態を作ることができる。
以上より、第1の凸部が各辺の長さが等しい八角形の形状で突出させることで、支持管の屈曲度合いを細かく調整することができ、術者の作業状況に応じた屈曲度合いとすることができる。
本発明の態様6に係る体内監視カメラシステムは、上記態様2から5のいずれかにおいて、上記第1の管状部材と上記第2の管状部材とが接触する部分の少なくとも一部は、伝熱性材料にて形成されていてもよい。
上記の構成によれば、第1の管状部材と第2の管状部材とが接触する部分の少なくとも一部が、伝熱性材料にて形成されている。これにより、撮像部から発生した熱を、第2の管状部材だけでなく第1の管状部材にも伝えることができるので、撮像部から発生した熱を効率的に放熱することができる。
本発明の態様7に係る体内監視カメラシステムは、上記態様2から6のいずれかにおいて、上記第1の管状部材および上記第2の管状部材は、上記屈曲部側の開口部および壁面を通る断面によって切り取られていてもよい。
上記の構成によれば、第1の管状部材および第2の管状部材は、上記屈曲部側の開口部および壁面を通る断面によって切り取られている。すなわち、第1の管状部材および第2の管状部材は、屈曲部側の開口部から斜めに切り取られている。これにより、支持管を屈曲させたときに支持管の内部の空間が塞がることが無いので、支持管が屈曲した場合であっても、ケーブルで支持管を貫通することができる。よって、支持管が屈曲した場合であっても、撮像部と制御システムとを、支持管を通るケーブルで電気的に接続することができる。
本発明の態様8に係る体内監視カメラシステムは、上記態様1から7のいずれかにおいて、少なくとも上記支持管の体外側端部に取り付け可能であり、上記ケーブルを保持するケーブルホルダ(138)を備えてもよい。
上記の構成によれば、支持管の体外側端部に取り付けることで、ケーブルを保持するケーブルホルダを備える。これにより、撮像部が接合部から外れたとしても、撮像部およびケーブルが体内に落下することを防ぐことができる。
また、ケーブルと支持管とがケーブルホルダによって固定されているので、第1の管状部材と第2の管状部材とを屈曲部において接続する構成であって、第1の凹部と第2の凹部とが体壁に対して略垂直方向に連結している場合、ケーブルを引っ張った状態でケーブルホルダに固定しておけば、ケーブルおよび支持管がこれ以上体外側に移動しなくなるので、凸部が第1の凹部に移動して、第1の管状部材と第2の管状部材との接続が解除されることを防ぐことができる。すなわち、第1の管状部材と第2の管状部材との接続強度を上げることができる。
本発明の態様9に係る体内監視カメラシステムは、上記態様1から8のいずれかにおいて、少なくとも、上記支持管を内部に挿通可能な環状構造を有する套管(カニューレ31)の体外側端部に取り付け可能であり、上記支持管を保持する支持管ホルダを備えてもよい。
上記の構成によれば、套管の体外側端部に取り付けることで、支持管を保持する支持管ホルダを備える。これにより、支持管が体内に落下することを防ぐことができる。
本発明の態様10に係る体内監視カメラシステムは、上記態様1から9のいずれかにおいて、上記支持管を内部に挿通可能な環状構造を有し、可撓性を有する套管をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、套管は可撓性を有するので、支持管の屈曲に応じて套管を屈曲させることが可能となる。これにより、屈曲部を備える支持管において、套管を使用することができる。
また、支持管の屈曲度合いに応じた套管を用意する必要が無くなるため、施術における器具を少なくすることができる。また、器具が増えることによる、器具の取り違えなどの混乱を防ぐことができる。
本発明の態様11に係る体内監視カメラシステムは、上記態様2において、上記支持管は、さらに第3の管状部材(支持管中間部432)を含み、上記第3の管状部材は、上記第1の凸部を嵌め込んだときに上記第1の管状部材が上記凸部を中心に回転可能な形状の第3の凹部(丸型凹部437)を一方の端部に有するともに、上記第1の凹部に嵌め込むことが可能な第2の凸部(角型凸部438)を他方の端部に有してもよい。
上記の構成によれば、第1の管状部材の第1の凸部を第3の管状部材の第3の凹部に嵌め込み、第3の管状部材の第2の凸部を第2の管状部材の第1の凹部に嵌め込むことにより、屈曲部を2箇所作ることができる。これにより、支持管の屈曲箇所を、術者の作業や患者の状態に応じて変更することができる。
例えば、患者の体壁が薄いときは、より体内側の屈曲箇所にて屈曲させ、患者の体壁が厚いときは、より体外側の屈曲箇所にて屈曲させることで、患者の体壁の厚みがどのような場合であっても、支持管における、体壁から略垂直に伸びる部分の割合を減らすことができる。これにより、術者やロボットアームが作業可能な空間を十分に確保し、支持管が術者の作業の邪魔になることを防ぐことができる。
本発明の態様12に係る体内監視カメラシステム(1g)は、一方の端部が体内に導入される支持管(カメラ支持管13g)と、上記支持管と体内にて接合される撮像部(カメラユニット11)と、上記撮像部と上記支持管とを接合する接合部(支持管接合部14)と、上記撮像部に接続され、上記支持管を通って体外へ引き出されるケーブル(カメラ側ケーブル12)と、体外にあり、上記ケーブルに電気的に接続され、少なくとも表示装置(ディスプレイ18)を含む制御システム(3)と、上記支持管を伸縮可能とする伸縮部(支持管上部131g)と、を備える。
上記の構成によれば、支持管を伸縮可能とする伸縮部を備えるので、支持管における体壁に対して略垂直方向に延びる部分を短くすることができる。これにより、術者やロボットアームが作業可能な空間を十分に確保し、支持管が術者の作業の邪魔になることを防ぐことができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本撮像装置は、内視鏡手術などに好適である。
1 体内監視カメラシステム
1g 体内監視カメラシステム
3 制御システム
11 カメラユニット(撮像部)
12 カメラ側ケーブル(ケーブル)
13 カメラ支持管(支持管)
13g カメラ支持管(支持管)
14 支持管接合部(接合部)
18 ディスプレイ(表示装置)
31 カニューレ(套管)
131 支持管体外部(第1の管状部材)
131g 支持管上部(伸縮部)
132 支持管体内部(第2の管状部材)
133 屈曲固定部(屈曲部)
134 角型凸部(第1の凸部)
135 丸型凹部(第1の凹部)
136 角型凹部(第2の凹部)
138 ケーブルホルダ
432 支持管中間部(第3の管状部材)
437 丸型凹部(第3の凹部)
438 角型凸部(第2の凸部)

Claims (11)

  1. 一方の端部が体内に導入される支持管と、
    上記支持管と体内にて接合される撮像部と、
    上記撮像部と上記支持管とを接合する接合部と、
    上記撮像部に接続され、上記支持管を通って体外へ引き出されるケーブルと、
    体外にあり、上記ケーブルに電気的に接続され、少なくとも表示装置を含む制御システムと、
    上記支持管を屈曲可能とする屈曲部と、を備えることを特徴とする体内監視カメラシステム。
  2. 上記支持管は、少なくとも第1の管状部材および第2の管状部材からなり、
    上記第1の管状部材は、上記屈曲部として第1の凸部を一方の端部に有し、
    上記第2の管状部材は、上記屈曲部として、上記第1の凸部を嵌め込んだときに上記第1の管状部材が上記第1の凸部を中心に回転可能な形状の第1の凹部を一方の端部に有することを特徴とする請求項1に記載の体内監視カメラシステム。
  3. 上記第2の管状部材は、上記第1の凸部を移動させることができるように上記第1の凹部と連結した第2の凹部を有し、
    上記第2の凹部は、上記第1の管状部材の軸と上記第2の管状部材の軸とがなす角度が保持されるように、上記第1の凸部を固定することを特徴とする請求項2に記載の体内監視カメラシステム。
  4. 上記第1の凸部が、対向する2辺が互いに平行であり、かつ当該2辺の間の距離がすべて等しい凸多角形の形状で突出し、
    上記第2の凹部は、上記第1の凸部と接触する接触面と、上記接触面に対して垂直な、互いに対向する2面とを有し、
    当該2面の間の距離は、上記第1の凸部における対向する2辺の間の距離と略同一であることを特徴とする請求項3に記載の体内監視カメラシステム。
  5. 上記第1の凸部が、対向する2辺が平行であり、かつ当該2辺の距離がすべて等しい八角形の形状で突出していることを特徴とする請求項4に記載の体内監視カメラシステム。
  6. 上記第1の管状部材と上記第2の管状部材とが接触する部分の少なくとも一部は、伝熱性材料にて形成されていることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の体内監視カメラシステム。
  7. 少なくとも上記支持管の体外側端部に取り付け可能であり、上記ケーブルを保持するケーブルホルダを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の体内監視カメラシステム。
  8. 少なくとも、上記支持管を内部に挿通可能な環状構造を有する套管の体外側端部に取り付け可能であり、上記支持管を保持する支持管ホルダを備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の体内監視カメラシステム。
  9. 上記支持管を内部に挿通可能な環状構造を有し、可撓性を有する套管をさらに備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の体内監視カメラシステム。
  10. 上記支持管は、さらに第3の管状部材を含み、
    上記第3の管状部材は、上記第1の凸部を嵌め込んだときに上記第1の管状部材が上記第1の凸部を中心に回転可能な形状の第3の凹部を一方の端部に有するともに、上記第1の凹部に嵌め込むことが可能な第2の凸部を他方の端部に有することを特徴とする請求項2に記載の体内監視カメラシステム。
  11. 一方の端部が体内に導入される支持管と、
    上記支持管と体内にて接合される撮像部と、
    上記撮像部と上記支持管とを接合する接合部と、
    上記撮像部に接続され、上記支持管を通って体外へ引き出されるケーブルと、
    体外にあり、上記ケーブルに電気的に接続され、少なくとも表示装置を含む制御システムと、
    上記支持管を伸縮可能とする伸縮部と、を備えることを特徴とする体内監視カメラシステム。
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