JP2016194982A - 電子デバイス及び電子機器 - Google Patents

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Toshihiro Fujie
俊浩 藤江
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Abstract

【課題】異物に起因する発光ムラを抑制することができる、電子デバイス及び電子機器を提供する。
【解決手段】基体100と、基体の主面に設けられる下地層30と、下地層の、基体とは反対側の面に設けられる隔壁24と、隔壁により側壁が形成され、少なくとも下地層により底面が形成されてなる少なくとも一つの凹部60と、凹部の底面に配置され、液滴吐出法により形成される機能層10と、を備え、底面の少なくとも一部は、基体に平行な平面に対し、凹部の端部に向かって傾斜している傾斜面を含む電子デバイス1。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子デバイス及び電子機器に関するものである。
近年、有機エレクトロルミネッセンス(EL:Electro Luminecent)素子や発光ポリマー素子などの有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)と呼ばれる発光素子を用いた電気光学装置の開発が進められている。
有機EL素子を形成する場合において、材料の無駄がなく微細且つ容易にパターニングできる液滴吐出法が用いた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−95614号公報
しかしながら、上述のように液滴吐出法を用いた場合、画素領域(凹部)内に残った異物によって部分的に発光ムラが生じることで画像品質を低下させてしまうといった問題が発生していた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、異物に起因する発光ムラを抑制することができる、電子デバイス及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に従えば、基体と、前記基体の主面に設けられる下地層と、前記下地層の、前記基体とは反対側の面に設けられる隔壁と、前記隔壁により側壁が形成され、少なくとも前記下地層により底面が形成されてなる少なくとも一つの凹部と、前記凹部の前記底面に配置され、液滴吐出法により形成される機能層と、を備え、前記底面の少なくとも一部は、前記基体に平行な平面に対し、前記凹部の端部に向かって傾斜している傾斜面を含む電子デバイスが提供される。
第1態様に電子デバイスによれば、凹部内において液滴吐出法により吐出された機能液の一部が傾斜面に沿って端部に流れこんで、凹部の端部に液だまりを生じさせる。このとき、凹部内に存在していた異物は機能液とともに液だまりに流れ込む。よって、液だまり以外に配置された機能液は異物を含まない状態となる。
したがって、例えば、液だまり部分を非発光領域とし、それ以外の領域を発光領域とすれば、発光領域において異物の発生が抑制された機能層が設けられているので、発光領域における異物に起因した発光ムラの発生を抑制できる。
上記電子デバイスにおいては、前記凹部の端部に配置された前記機能層は、厚さが他の部分に配置された前記機能層の厚さよりも厚く形成されるのが好ましい。
この構成によれば、凹部の端部に液だまりを良好に発生させることができる。
上記電子デバイスにおいては、前記凹部の端部に配置された前記機能層は、厚さが他の部分に配置された前記機能層の厚さの2倍以上となるように形成されるのが好ましい。
この構成によれば、凹部の端部に配置された機能層は膜厚が大きく抵抗値が非常に高くなるため、電圧が印加されても発光することが抑制される。そのため、凹部の端部が非発光領域となるので、凹部の端部を遮光膜で覆う必要が無くなる。
上記電子デバイスにおいては、前記凹部は、長手方向と短手方向とを有する平面形状を有し、前記傾斜面は、前記凹部の前記長手方向に傾斜しているのが好ましい。
この構成によれば、凹部の長手方向を利用して傾斜面を形成することができる。よって、短手方向を利用して傾斜面を形成する場合に比べて傾斜面を容易に形成することができる。また、凹部の端部へと向かう機能液の流れを生じさせる流路として十分な距離が確保されるので、凹部の端部に液だまりを良好に発生させることができる。
上記電子デバイスにおいては、前記傾斜面は、前記凹部の前記長手方向のうち一の方向に傾斜する第1の傾斜面と、前記一の方向とは反対の方向に傾斜する第2の傾斜面と、を有するのが好ましい。
この構成によれば、凹部の長手方向の両側に液だまりを形成することができる。よって、異物を液だまりに効率良く流れ込ませることができる。
上記電子デバイスにおいては、前記凹部の前記底面における前記主面からの距離が最大となる位置が、前記隔壁の厚みを超えないのが好ましい。
この構成によれば、底面が隔壁から突出することが無いので、液滴吐出法により凹部内に吐出された機能液の溢れ出しを防止できる。
上記電子デバイスにおいては、前記傾斜面の傾斜角は、1.5°以下であるのが好ましい。
この構成によれば、機能液とともに異物を液だまりに向かって良好に流れ込ませることができる。また、底面が隔壁から突出することが無いので、液滴吐出法により凹部内に吐出された機能液の溢れ出しを防止できる。
本発明の第2態様に従えば、上記第1態様に係る電子デバイスを備える電子機器が提供される。
第2態様に係る電子機器によれば、上記第1態様に係る電子デバイスを備えるので、本電子機器は表示品質に優れた信頼性の高いものとなる。
電気光学装置の回路構成を示す模式図。 画素領域の平面構造を示す透視平面図。 画素領域の断面構造を示す図。 画素領域の要部構成を示す断面図。 (a)、(b)はインクジェットヘッドの構成を示す図。 (a)、(b)は液滴吐出法による機能層の形成工程を示す図。 第2実施形態の画素領域の断面構造を示す図。 携帯電話の一例を示す斜視図。 腕時計の一例を示す斜視図。 携帯型情報処理装置の一例を示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
先ず、本発明の電子デバイスの一実施形態について説明する。本明細書において、電子デバイスとは、電気光学装置、半導体素子、その他電子的な動作を行う機能素子を含むものである。
(第1実施形態)
(電気光学装置)
本実施形態では、電子デバイスとして電気光学装置を例に挙げ、図1に示す電気光学装置1の回路構成について説明する。なお、図1は、電気光学装置1の回路構成を示す模式図である。
電気光学装置1は、図1に示すように、基体100の面上に、所定の間隔で並ぶ複数の走査線101と、複数の走査線101に対して空間を隔ててほぼ直角に交差する方向に所定の間隔で並ぶ複数の信号線102と、複数の信号線102に対して空間を隔ててほぼ平行な方向に所定の間隔で並ぶ複数の電源線103とを含む配線を備えている。また、複数の走査線101と複数の信号線102の各交点付近において、複数の画素領域Aがマトリックス状に配列した状態で設けられている。
各信号線102には、シフトレジスター、レベルシフタ、ビデオライン及びアナログスイッチを備える信号側駆動回路104が接続されている。また、各走査線101には、シフトレジスター及びレベルシフタを備える走査側駆動回路105が接続されている。
各画素領域Aには、走査線101を介して走査信号が供給されるスイッチング用TFT106と、このスイッチング用TFT106を介して信号線102から供給される画素信号を保持する保持容量107と、この保持容量107によって保持された画素信号が供給される駆動用TFT108と、この駆動用TFT108を介して電源線103に電気的に接続したときに電源線103から駆動電流が流れ込む画素電極109と、この画素電極109と対向する対向電極(陰極)110と、画素電極109と対向電極110との間に挟み込まれた機能層10とが設けられている。
以上のような構成を有する電気光学装置1では、走査線101が駆動されてスイッチング用TFT106がオンになると、そのときの信号線102の電位が保持容量107に保持される。また、この保持容量107の状態に応じて、駆動用TFT108のオン・オフの状態が決まる。
そして、駆動用TFT108のチャネルを介して、電源線103から画素電極109に電流が流れ、さらに機能層10を介して対向電極(陰極)110に電流が流れる。機能層10は、この流れる電流量に応じて発光する。このような画素領域Aでの発光を制御することで所望の画像を表示することができる。
なお、電気光学装置1には、基体100側から光を取り出すボトムエミッション構造と、基体100とは反対側から光を取り出すトップエミッション構造とがある。
近年では、電気光学装置は、TV、タブレット、スマートフォン等すべての用途において高精細化が要求されている。このように高精細になると画素開口率が低下しディスプレイの輝度低下などの品位低下を招くおそれがある。本実施形態の電気光学装置1では、これを解決するために、トップエミッション構造を採用した。これにより、配線上にも画素領域Aを形成し開口率を稼ぐことを可能とした。
次に、上記電気光学装置1の画素領域Aにおける構造について図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は、画素領域Aの平面構造を示す透視平面図である。図3は、画素領域Aの断面形状において、代表的な断面構造を模式的に一つの図で表した断面図であり、画素領域A内において生じる、各断面構造間の高さの違いを表現したものである。なお、図3においては、封止基板の図示を省略している。
本実施形態の電気光学装置1は、トップエミッション構造を採用した例であり、基体100としてガラス基板を用いている。なお、トップエミッション構造を採用した場合、基体100にはガラス基板の他にも、半導体材料(単結晶Si、Ga、Ge等)やセラミックス材料や金属材料などからなる光透過性を有しない基板を用いることができる。
具体的に、この電気光学装置1は、図2及び図3に示すように、上述した基体100の主面100a上に、駆動素子部11と、駆動素子部11を含み主面100aを覆う下地層30と、機能素子部12と、を順次積層した構造を有している。
駆動素子部11は、基体100の面上に形成された、図1で示した各種の配線101〜103や、スイッチング用TFT106、保持容量107、駆動用TFT108等を含む。本実施形態においては、駆動素子部11の構成要素を、各画素領域Aの中央部分側に優先的に配置している(図2参照)。
駆動用TFT108は、基体100の面上に形成された半導体層17と、ゲート電極13と、ソース電極14と、ドレイン電極15と、を有している。ゲート電極13は、スイッチング用TFT106のドレイン電極(図示せず。)と電気的に接続されている。半導体層17の上には、ゲート絶縁膜16を介してゲート電極13が設けられている。
ソース電極14とドレイン電極15とは、ゲート絶縁膜16に形成されたコンタクトプラグ16a,16bを介して半導体層17のソース領域とドレイン領域とに電気的に接続されている。
ゲート絶縁膜16の上には、ゲート電極13の他、駆動素子部11を構成する第1層メタル11A1、11A2、11A3が配置されている。第1層メタル11A1、11A2は、上記駆動素子部11の構成要素(例えば、図1に示した配線101〜103等の一部)を含むものである。第1層メタル11A3は、例えば、保持容量107の容量電極を構成するものである。
本実施形態では、画素領域Aの開口部40の周辺領域に駆動素子部11の構成要素を配置している。そのため、開口部40の周辺領域では、上述した各種の配線101〜103や保持容量107等が立体的に重なり合って配置されたものとなっている。
例えば、電源線103の比抵抗を抑えるため、この電源線103を2層配線とした場合や、高精細化のため配線の線幅を細くした場合には、電源線103の高さ方向の寸法が更に増加することになる。
本実施形態において、下地層30は、上記駆動素子部11の他、ゲート絶縁膜16と、第1の層間絶縁膜31と、第2の層間絶縁膜32と、第3の層間絶縁膜33と、を含む。ゲート絶縁膜16は、例えばSiOやTiOなどの無機絶縁材料から構成される。第1の層間絶縁膜31及び第2の層間絶縁膜32は、例えば、アクリル樹脂やポリイミド樹脂等の耐熱性及び絶縁性を有する有機材料から構成されている。
第1の層間絶縁膜31は、第1層メタル11A1、11A2、11A3の上に設けられている。上述のように第1層メタル11A3は、保持容量107を構成するため、第1層メタル11A1、11A2よりも上方に配置されている。
第1の層間絶縁膜31の上には、第2層メタル11B1、11B2、ソース電極14、及びドレイン電極15等が配置されている。第2層メタル11B1、11B2は、上記駆動素子部11の構成要素(例えば、配線101〜103等の一部)を含むものである。第2層メタル11B2は、第1の層間絶縁膜31を介して、第1層メタル11A2の上に配置されている。
第2の層間絶縁膜32は、第2層メタル11B1、11B2を覆った状態で第1の層間絶縁膜31の上に配置され、画素領域Aにおける開口部40の中央部分を平坦化する平坦化層である。第2の層間絶縁膜32は、例えば、厚さが400〜500nm程度に設定されている。
本実施形態において、第3の層間絶縁膜33は、第2の層間絶縁膜32の上に配置される。第3の層間絶縁膜33は、第2の層間絶縁膜32上に設けられた凸状部材41を覆っている。凸状部材41は画素領域Aの中央部分において、該画素領域Aの短手方向に沿って延在するリブから構成される。第3の層間絶縁膜33の上面は、画素領域Aの底面の一部を構成する。
画素領域Aにおいては、凸状部材41を覆う第3の層間絶縁膜33により中央部分において底面の高さが相対的に高くなっている。
すなわち、本実施形態において、各画素領域Aは、底面が高い領域と、底面が低い領域とを含んでいる。ここで、底面が高い領域および底面が低い領域とは、基体100の主面100aから画素領域Aの底面までの距離が相対的に大きい領域、又は、基体100の主面100aから画素領域Aの底面までの距離が相対的に小さい領域を意味する。
図4は画素領域Aの要部構成を示す断面図である。なお、図4においては、説明に関係のない構成を省略することで図を簡略化している。具体的に、図4では、基体100、第3の層間絶縁膜33(下地層30)、凸状部材41、隔壁24および画素電極109のみを図示している。
図4に示すように、第3の層間絶縁膜33により形成される画素領域(凹部)Aの底面は、端部に向かうにつれて基体100の主面100aまでの距離が小さくなる傾斜面A1となっている。傾斜面A1は、画素領域Aの長手方向(図3、4の左右方向)の両側に形成されている。これにより、傾斜面A1上に形成された画素電極109の表面形状も画素領域Aの長手方向に向かって傾斜した状態となっている。
基体100に平行な平面に対して、端部に向かって傾斜している傾斜面とは、基体100の主面100a内の基準点を含み、基体100に平行な平面を基準面として、基準面と垂直な方向における基準面から底面までの距離が、端部に向かうにつれて小さくなっているときの底面の形状を示している。このとき、基準面と垂直な方向における基準面から底面までの距離は、端部に向かうにつれて線形的に小さくなっていてもよいし、上に凸の曲線状に小さくなっていてもよいし、下に凸の曲線状に小さくなっていてもよい。なお、「基体100に平行な平面」とは、「基体100の主面100aを巨視的に見たときの主面100aに平行な平面」の意であり、基体100の主面に細かな凹凸等が施されていたとしてもこれらは勘案しないものとする。
本実施形態では、画素領域Aの長手方向に傾斜面A1が形成されるので、傾斜面A1から液溜まり部60へと向かう液状体R1の流れを生じさせる流路として十分な距離を確保することができる。よって、異物Mを液溜まり部60内まで確実に流し込むことができる。
ここで、画素領域Aの底面における一番高い部分(主面100aからの距離が最大となる頂点部分AP)の高さ(主面100aからの最大距離H)は、主面100aからの隔壁24の上面を超えない範囲に設定されている。
このように本実施形態では、画素領域Aの底面における頂点部分APが隔壁24の上面を超えないため、後述のようにインクジェット法により機能層10の形成材料を配置した場合でも、該形成材料の開口部40内からの溢れ出しを防止することが可能である。
この場合において、傾斜面A1の傾斜角θ、すなわち、傾斜面A1と基体100の主面100aとがなす角度θは、1.5°以下に設定するのが望ましい。
このようにすれば、上述のように主面100aからの最大距離Hを隔壁24の厚さを超えない範囲に設定することができる。また、傾斜角が必要以上に大きくならないので、機能層10の膜厚バラツキの発生を抑制することができる。
図3に戻り、機能素子部12は、下地層30上に、上述した画素電極109と、機能層10と、対向電極110とを順次積層することによって、有機EL素子部を構成している。画素電極109は、アノード電極として、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明電極材料を用いて矩形状に形成されている。
なお、本実施形態ではトップエミッション構造を採用するため、ITOなどの透明電極材料からなる画素電極109の下側に、例えばAl等の金属材料からなる光反射膜(図示せず。)が設けられている。また、画素電極109が光反射特性を有する金属材料(Al)から構成される場合は、光反射膜を省略することが可能である。
画素電極109は、一端部がドレイン電極15に電気的に接続されるとともに、第3の層間絶縁膜33の上に引き回されて形成されている。
第3の層間絶縁膜33は、上述のように画素領域A(開口部40)の中央部分の底面の高さを相対的に高くしている。そのため、第3の層間絶縁膜33上に引き回された画素電極109は、画素領域Aの中央部分において、上方に配置されたものとなっている。
対向電極110は、カソード電極として、低仕事関数の金属であるアルカリ金属やアルカリ土類金属、あるいは、MgAgやLiF、ITO(インジウム錫酸化物)などによって形成された透明導電材料からなるものであって、画素電極109に対向して設けられている。
機能層10は、少なくとも発光層9を含む複数の薄膜を積層することによって構成されている。具体的に、本実施形態の機能層10は、正孔注入層(HIL)7、正孔輸送層(HTL)8、発光層(EML)9を含む複数の薄膜を積層することによって形成されている。
正孔注入層7、正孔輸送層8は、例えば、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)の分散液、すなわち、ポリスチレンスルフォン酸を分散媒として、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェンを分散させ、さらにこれを水に分散させた分散液等の液状材料を乾燥、焼成することによって形成されている。
発光層9は、蛍光あるいは燐光を発光することが可能な公知の発光材料により形成されている。ここで、発光層9の形成材料としては、例えば、(ポリ)フルオレン誘導体(PF)、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリフェニレン誘導体(PP)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、ポリチオフェン誘導体、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)などのポリシラン系などが好適に用いられる。また、これらの高分子材料に、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素などの高分子系材料や、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等の低分子材料をドープして用いることもできる。さらに、Ir(ppy)3などの燐光材料を用いることもできる。
なお、発光層9については、カラー表示を行う場合、画素領域A毎に赤(R)、緑(G)、青(B)の各色光に対応した有機材料を含む薄膜を形成することによって、それぞれの発色を異ならせることが可能である。また、基体100の上には、この機能素子部12が形成された面上を覆うシール層及び封止基板(不図示)が設けられている。
機能素子部12は、機能層10が形成される領域を区画する隔壁24を有している。
機能層10は、この隔壁24によって形成された開口部40の内側に、薄膜毎に種類の異なる機能材料を含む機能液を塗布し乾燥、焼成することによって形成される。
隔壁24は、図3に示したように、無機隔壁24aと、無機隔壁24a上に形成された有機隔壁24bと、を含む。隔壁24は、画素電極109を画素領域Aごとに区画し、かつ画素電極109の上面を露出させる開口部(画素開口部)40が形成されている。
無機隔壁24aは、SiO等の絶縁性の無機材料によって形成されたもので、その表面に親液化処理が施され、濡れ性が向上させられたことにより、親液性を有したものとなっている。有機隔壁24bは、例えば下地層30と同じ有機材料によって形成されたもので、その表面に撥液化処理(CF処理)が施されたことにより、撥液性を有したものとなっている。
無機隔壁24aは、一端が開口部40内に入り込むように形成されており、画素電極109の端部を覆った状態で第2の層間絶縁膜32の上方に至るように形成されている。無機隔壁24aには、画素電極109の一部を露出させる画素開口24a1が形成されている。画素開口24a1は、画素電極109および対向電極110間に印加された電圧により発光層9を発光させる有効画素を規定するものである。なお、無機隔壁24aのうち開口部40内に入り込んだ部分には遮光層が設けられていてもよい。
有機隔壁24bは、無機隔壁24aを覆って形成されたもので、開口部40の開口形状を構成するものである。なお、本例では、有機隔壁24bはその開口部40の内面がテーパ面となっている。
なお、有機隔壁24bは、例えば、その高さが2μmとなっており、一方、無機隔壁24aは有機隔壁24bに比べて十分に薄く形成されている。したがって、隔壁24の高さとしては、有機隔壁24bの高さによってほぼ決定されることになる。
本実施形態では、上述のように、画素領域Aの底面に長手方向の両端部に向かうにつれて主面100aに近づく傾斜面A1を設けている。本実施形態では、画素領域Aの長手方向の両端部に、中央部に比べ、主面100aから画素領域Aの底面までの距離が小さい液溜まり部60が設けられている。
本実施形態において、機能層10は後述のように液滴吐出法を用いて形成される。機能層10は、液状の機能液を隔壁24の開口部40内に吐出(塗布)し、乾燥、焼成することによって形成する。液滴吐出法としては、例えば、インクジェット装置を用いたインクジェット法等が例示できる。
図5(a)は、液滴吐出法で液滴を吐出する装置(液滴吐出装置)に備えられた液滴吐出ヘッド51の断面図である。この液滴吐出ヘッド51には、液状体を収容する液体室52に隣接して、ピエゾ素子53が設けられている。液体室52には、液状体を収容する材料タンクを含む液状体供給系55を介して、液状体が供給されるようになっている。ピエゾ素子53は、駆動回路54に接続されており、この駆動回路54を介してピエゾ素子53に電圧を印加し、ピエゾ素子53を変形させる。これにより、液体室52を変形して内圧を高め、ノズル56から液状体の液滴を吐出する。すなわち、印加電圧の値を変化させることにより、ピエゾ素子53の歪み量を制御し、液状体の吐出量を制御するようになっている。
また、この液滴吐出ヘッド51は、図5(b)に示すようにその下面に多数のノズル56を、一定間隔で一列(あるいは複数列)に配置した、マルチノズルタイプのものである。これらノズル56からは、それぞれ独立して、機能層10の形成材料となる機能液(液状体)の液滴が吐出されるようになっている。
ところで、液滴吐出法により吐出された機能液は、異物を含んだ状態で乾燥すると機能層10の性能を大幅に低下させてしまう。
すなわち、異物を含む機能層を乾燥、焼成させることで形成した機能層10は、部分的に暗い点や明るい点を発生させてしまい、画素内での発光ムラによる発光輝度の均一性が低下してしまう。
このような異物が発生する原因としては、例えば、機能液中に含まれる材料の凝集物や、画素領域Aの底面に予め付着していたゴミ等を例示することができる。しかしながら、製造工程の途中で発生する異物を完全に無くすことは非常に難しく、現実性に乏しい。
これに対し、本実施形態では、画素領域Aの底面に長手方向の両端部に向かうにつれて主面100aに近づく傾斜面A1を設けることで、画素領域Aの長手方向の両端部に液溜まり部60が形成されている。なお、インクジェット法による塗布工程時において、基体100の主面100aは重力方向に垂直な面内に配置されるものとする。
ここで、画素領域Aを構成する開口部40内に液滴Rが吐出されると、図6(a)に示すように、傾斜面A1上に形成された画素電極109の表面に沿って液状体R1が流動する。
これにより、異物Mは、図6(b)に示すように、液状体R1の一部とともに液溜まり部60内に流れ込むことで液だまりR2を生じさせる。このとき、画素領域A内に存在していた異物Mは、液状体R1とともに液だまりR2(液溜まり部60)に集まる。
よって、液だまりR2以外の液状体R1は異物Mを含まない状態となる。このような状態で液状体R1を乾燥、焼成処理することで液溜まり部60内に異物Mを集約させることができる。
具体的に、上記液滴吐出ヘッド51を用いた液滴吐出法により、正孔注入層7及び正孔輸送層8の形成材料であるPEDOT/PSSの分散液を、開口部40内に所定量吐出する。
その後、乾燥処理、次いで、焼成処理を例えば200℃で10分間程度行うことにより、機能層10の一部の薄膜を構成する正孔注入層7及び正孔輸送層8を、例えば、厚さ20nm〜100nm程度に形成する。
本実施形態によれば、上述のように、画素領域Aの長手方向の両端部に向かう傾斜面A1によって、両端部に形成された液溜まり部60に異物を含んだPEDOT/PSSの分散液を流し込むことで液だまりR2を生じさせることができる。これにより、少なくとも有効画素として機能する画素開口24a1内には、異物を含まない分散液R2が配置されるようになる(図6(b)参照)。したがって、画素開口24a1内に異物を含まない正孔注入層7及び正孔輸送層8を形成することができる。なお、正孔注入層7及び正孔輸送層8は、液溜まり部60内にも一部が入り込んだ状態に形成される(図3参照)。
次いで、この正孔注入層7及び正孔輸送層8上に、発光層9を形成する。この発光層9の形成工程においても、上記の正孔注入層7及び正孔輸送層8の形成工程と同様に、液滴吐出法で行う。
その後、例えば、窒素雰囲気中にて130℃で30分間程度熱処理を行い、隔壁24に形成された開口部40内、すなわち画素領域A上に、機能層10を構成する機能膜となる発光層9を、厚さ50nm〜200nm程度に形成する。なお、発光層9の形成材料中に用いる溶媒としては、正孔注入層7及び正孔輸送層8を再溶解させないもの、例えば、キシレンあるいはシクロヘキシルベンゼンなどが好適に用いられる。
本実施形態によれば、上述のように、傾斜面A1に沿って異物Mを含んだ発光層9の形成材料を液溜まり部60に流し込むことができる。これにより、有効画素として機能する画素開口24a1内に配置された正孔注入層7及び正孔輸送層8上に異物を含まない発光層9の形成材料が配置されるようになる。
したがって、異物を含まない発光層9の形成材料を乾燥、焼成することで、画素開口24a1内に異物を含まない発光層9を形成することができる。なお、発光層9は、液溜まり部60内にも一部が入り込んだ状態に形成される(図3参照)。
本実施形態の電気光学装置1によれば、液滴吐出法を用いた場合であっても、画素領域Aの長手方向の両端部に向かう傾斜面A1を形成することで有効画素内において異物を含まない機能層10が形成されたものとなる。
液溜まり部60内に配置された機能層10は、画素電極109および対向電極110間に挟まれるため、リークした電界が印加されるおそれがある。そのため、液溜まり部60内に配置された機能層10を遮光膜で覆うようにしても良い。
また、機能層10のうち発光層9は抵抗体であるため、液溜まり部60内における発光層9の厚みを閾値以上に設定し、リークした電界が印加されても発光させないようにしてもよい。これによれば、遮光膜を設置する必要が無くなる。なお、上述のように液溜まり部60内において発光層9を発光させない閾値としては、例えば、液溜まり部60以外の部分において画素電極109を覆う発光層9の厚さの2倍以上に設定するのが好ましい。
次いで、発光層9及び有機隔壁24bを覆って透明導電材料を成膜し、対向電極110を形成する。この対向電極110の形成では、正孔注入層7及び正孔輸送層8や発光層9の形成とは異なり、真空蒸着法等で行うことにより、画素領域Aにのみ選択的に形成するのでなく、基体100のほぼ全面に対向電極110を形成する。
その後、対向電極110上に接着剤を用いて接着層(不図示)を形成し、さらにこの接着層によって封止基板(不図示)を接着し、封止を行う。これにより、電気光学装置1が得られる。
以上のように、本実施形態によれば、画素領域A内のうち、発光領域として機能する画素開口24a1内に形成された機能層10(正孔注入層7、正孔輸送層8、発光層9)における異物の混入が抑制されるので、異物に起因した発光ムラの発生が防止されることで表示性能を向上できる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。図7は本実施形態の電気光学装置の画素領域Aの断面構造を示す断面図である。本実施形態と上記実施形態との違いは、傾斜面を形成する構造であり、それ以外は共通である。そのため、以下では、上記実施形態と共通の部材および構成については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
上記実施形態では、凸状部材41を第3の層間絶縁膜33で覆うことで傾斜面A1を有する画素領域Aの底面を形成していた。これに対し、本実施形態では、画素領域A内において駆動素子部11によって大きな段差が生じる領域に、段差緩和補助層35を配置することで画素領域Aの底面の形状を調整することで第2の層間絶縁膜32の上面32aに所定の傾斜角度の傾斜面A2を形成している。
本実施形態において、半導体層17A上に、ゲート絶縁膜16、第1層メタル11A1、第1の層間絶縁膜31、第2層メタル11B1が順に積層されている。第1層メタル11A3の上には、第2層メタル11B2が積層されている。半導体層17B上には、メタル層が形成されないため、第2の層間絶縁膜32に大きな段差を生じさせるおそれがある。
本実施形態では、半導体層17Bを覆うゲート絶縁膜16上に段差緩和補助層35を設置した。段差緩和補助層35は、第1段差緩和補助層35A、第2段差緩和補助層35B、第3段差緩和補助層35Cおよび第4段差緩和補助層35Dを含んでいる。
第1段差緩和補助層35Aは、第1層メタル11A1、11A3の間に配置されている。なお、第1段差緩和補助層35Aは、第1の層間絶縁膜31によって覆われている。
第1段差緩和補助層35Aは、第1層メタル11A1、11A3の間に生じる段差を埋め込んで平坦化して緩和する。これにより、第1の層間絶縁膜31は、第1層メタル11A1、11A3の間に生じる段差が緩和されたものとなっている。
第1段差緩和補助層35Aの上には、第1の層間絶縁膜31を介して、第2段差緩和補助層35Bが設けられている。第2段差緩和補助層35Bは、上面の高さが第2層メタル11B1、11B2の上面よりも上方に位置している。
第2層メタル11B1と第2段差緩和補助層35Bとの間には、第3段差緩和補助層35Cが配置されている。第3段差緩和補助層35Cは、第1の層間絶縁膜31上に形成されている。第3段差緩和補助層35Cは、第2層メタル11B1と第2段差緩和補助層35Bとの間に生じる段差を緩和している。
また、第2層メタル11B2と第2段差緩和補助層35Bとの間には、第4段差緩和補助層35Dが配置されている。第4段差緩和補助層35Dは、第1の層間絶縁膜31上に形成されている。第4段差緩和補助層35Dは、第2層メタル11B2と第2段差緩和補助層35Bとの間に生じる段差を緩和している。
なお、第1段差緩和補助層35Aは、第1層メタル11A1、11A3と同じ材料あるいは異なる材料で形成されていても良い。
例えば、第1段差緩和補助層35Aを第1層メタル11A1、11A3と同じ材料である金属材料(例えば、Al、Ag等)で形成した場合、第1段差緩和補助層35Aは第1層メタル11A1、11A3を形成するパターニング工程と同じ工程で形成可能となる。よって、第1段差緩和補助層35Aを形成するためにフォトリソ工程を変更する必要が無くなるので、簡便なプロセスで形成することができる。
一方、第1段差緩和補助層35Aを第1層メタル11A1、11A3と異なる材料である、絶縁材料で形成した場合、第1段差緩和補助層35Aは第1層メタル11A1、11A3を形成するパターニング工程と別工程で形成可能である。よって、レイアウトの自由度が高くなるので、段差を良好に緩和させることが可能となる。
なお、第1段差緩和補助層35Aは絶縁性を有するため、他の配線101〜103等に接触した状態に配置することができる。よって、下地層30内の所望の位置に形成することができる。
また、第2段差緩和補助層35B、第3段差緩和補助層35Cおよび第4段差緩和補助層35Dは、第2層メタル11B1、11B2と同じ材料あるいは異なる材料で形成されていても良い。
例えば、第2段差緩和補助層35B、第3段差緩和補助層35Cおよび第4段差緩和補助層35Dを、第2層メタル11B1、11B2と同じ材料である金属材料(例えば、Al、Ag等)で形成した場合、第2段差緩和補助層35B、第3段差緩和補助層35Cおよび第4段差緩和補助層35Dは、第2層メタル11B1、11B2を形成するパターニング工程と同じ工程で形成可能となる。
よって、第2段差緩和補助層35B、第3段差緩和補助層35Cおよび第4段差緩和補助層35Dを形成するためにフォトリソ工程を変更する必要が無いので、簡便なプロセスで形成することができる。
一方、第2段差緩和補助層35B、第3段差緩和補助層35Cおよび第4段差緩和補助層35Dを、第2層メタル11B1、11B2と異なる材料である、絶縁材料で形成した場合、第2段差緩和補助層35B、第3段差緩和補助層35Cおよび第4段差緩和補助層35Dは第2層メタル11B1、11B2を形成するパターニング工程と別工程で形成可能となる。
よって、レイアウトの自由度が高くなるので、段差を良好に緩和させることができる。なお、第2段差緩和補助層35B、第3段差緩和補助層35Cおよび第4段差緩和補助層35Dは絶縁性を有するため、他の配線101〜103等に接触した状態に配置することができる。よって、下地層30内の所望の位置に形成することができる。
本実施形態において、第2の層間絶縁膜32は、第2層メタル11B1、11B2、第2段差緩和補助層35B、第3段差緩和補助層35Cおよび第4段差緩和補助層35Dを覆った状態で第1の層間絶縁膜31の上に配置されている。
本実施形態において、第2段差緩和補助層35Bの上面は、第2層メタル11B1、11B2よりも上方に設定されている。そのため、画素領域Aの中央部においては、底面の主面100aからの距離が第2段差緩和補助層35Bを覆う第2の層間絶縁膜32によって相対的に高くなっている。
第2の層間絶縁膜32により形成される画素領域Aの底面は、画素領域Aの長手方向の両端部に向かうにつれて基体100の主面100aまでの距離が小さくなる傾斜面A2となっている。
なお、本実施形態においても、画素領域Aの底面における一番高い部分の高さ(主面100aからの最大距離)は隔壁24の上面を超えない範囲に設定されている。また、傾斜面A2の傾斜角は1.5°以下に設定されている。
また、本実施形態では、画素領域Aの長手方向の両端部に、中央部に比べ、主面100aから画素領域Aの底面までの距離が小さい液溜まり部160が設けられている。
本実施形態において、画素電極109は、第2の層間絶縁膜32に形成されたコンタクトホール32bを介して、ドレイン電極15と電気的に接続されている。コンタクトホール32bは、液溜まり部160内に形成されている。これにより、コンタクトホール32bに伴って生じる凹みを液だまりとして有効利用することができる。
本実施形態においても、液滴吐出法により隔壁24の開口部40内に吐出された液状体は、傾斜面A2上に形成された画素電極109の表面に沿って流動する。これにより、液状体に含まれた異物は、液状体の一部とともに液溜まり部160内に流れ込むことで液だまりを生じさせる。このとき、画素領域A内に存在していた異物は液状体とともに液溜まり部160に生じている液だまり中に集まる。このような状態で液状体を乾燥、焼成処理することで液溜まり部160内に異物を集約させることができる。
本実施形態では、画素領域Aの底面を構成する下地層30の内部に段差緩和補助層35を埋め込むことで中央部の高さを容易に調整できるため、傾斜面A2の傾斜角度を簡便且つ確実に調整することができる。
これにより、有効画素として機能する画素開口24a1内に異物の混入が抑制された機能層10を形成することができる。なお、機能層10は、液溜まり部160内にも一部が入り込んだ状態に形成される。本実施形態においても、液溜まり部160内における発光層9の膜厚を、液溜まり部160以外の部分に配置される発光層9の厚さの2倍以上に設定することで液溜まり部160内において発光層9を発光させないようにすることができる。
(電子機器)
次に、上記電気光学装置1を備える電子機器の具体例について、図8、図9及び図10を参照して説明する。
図8は、携帯電話200の一例を示す斜視図である。携帯電話200は、図8に示すように、携帯電話本体201を備え、この携帯電話本体201に設けられた表示部202に上記電気光学装置1を用いた例である。
図9は、腕時計300の一例を示す斜視図である。腕時計300は、図9に示すように、時計本体301を備え、この時計本体301に設けられた表示部302に上記電気光学装置1を用いた例である。
図10は、パーソナルコンピューターなどの携帯型情報処理装置400の一例を示す斜視図である。携帯型情報処理装置400は、図10に示すように、装置本体401を備え、この装置本体401に設けられた表示部402に上記電気光学装置1を用いた例である。
また、上記電気光学装置1を備えた電子機器としては、それ以外にも、例えば、デジタルスチルカメラ、車載用モニター、デジタルビデオカメラ、ビューファインダー型またはモニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末機などの表示部を備えた電子機器を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、傾斜面A1,A2が画素領域Aの長手方向の両側に沿って形成される場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、傾斜面A1,A2は、画素領域Aの短手方向の両側に沿って形成されていても良いし、短手方向の一方側に沿って形成されていても良い。
また、上記実施形態では、隔壁24が無機隔壁24aと有機隔壁24bとを備えた2段構造となっているが、このような構造に必ずしも限定されるものではなく、機能膜を形成する薄膜に合わせて、段差部の構造や配置、数などを適宜変更することが可能である。
また、上記実施形態では、電気光学装置の一例として、有機EL素子を有する電気光学装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電気的な作用により光学特性が変化する電気光学装置に対して幅広く適用することが可能である。
また、上記実施形態では、アクティブマトリックス型の電気光学装置としてTFTを駆動素子やスイッチング素子として用いた場合を説明したが、駆動素子やスイッチング素子としてTFD(薄膜ダイオード)を用いることもできる。また、アクティブマトリックス型の電気光学装置ではなく、パッシブマトリックス型の電気光学装置にも同様に適用することが可能である。
A…画素領域(凹部)、A1,A2…傾斜面、θ…傾斜角、1…電気光学装置、10…機能層、11…駆動素子部、24…隔壁、30…下地層、60,160…液溜まり部、凹部、100…基体、100a…主面、108…駆動用TFT(スイッチング素子)、109…画素電極。

Claims (8)

  1. 基体と、
    前記基体の主面に設けられる下地層と、
    前記下地層の、前記基体とは反対側の面に設けられる隔壁と、
    前記隔壁により側壁が形成され、少なくとも前記下地層により底面が形成されてなる少なくとも一つの凹部と、
    前記凹部の前記底面に配置され、液滴吐出法により形成される機能層と、を備え、
    前記底面の少なくとも一部は、前記基体に平行な平面に対し、前記凹部の端部に向かって傾斜している傾斜面を含むことを特徴とする電子デバイス。
  2. 前記凹部の端部に配置された前記機能層は、厚さが他の部分に配置された前記機能層の厚さよりも厚く形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 前記凹部の端部に配置された前記機能層は、厚さが他の部分に配置された前記機能層の厚さの2倍以上となるように形成される
    ことを特徴とする請求項2に記載の電子デバイス。
  4. 前記凹部は、長手方向と短手方向とを有する平面形状を有し、
    前記傾斜面は、前記凹部の前記長手方向に傾斜している
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  5. 前記傾斜面は、
    前記凹部の前記長手方向のうち一の方向に傾斜する第1の傾斜面と、
    前記一の方向とは反対の方向に傾斜する第2の傾斜面と、を有することを特徴とする請求項4に記載の電子デバイス。
  6. 前記凹部の前記底面における前記主面からの距離が最大となる位置が、前記隔壁の厚みを超えないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  7. 前記傾斜面の傾斜角は、1.5°以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子デバイスを備えることを特徴とする電子機器。
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