JP2016194804A - 人物特定装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
(システムの構成)
車内環境や搭乗者状況から、複数のセンシング状態(照度、雑音、着座人数、着座位置分布、顔サイズ、顔安定度)と機械学習で得られた判定係数をシステムに入力する。そして、システムは最適な認証順序を決定することで、搭乗者特定の利便性を高めることができる。認証方式としては、顔認証、話者認証、および携帯電話での手動選択がある。また、実環境の利用履歴に対して、統計的機械学習により判定係数を更新させることで、搭乗者特定の信頼性を高めることができる。
図1に示すように車載機110(人物特定装置)は、蓄積部111、表示部111a、情報取得部112、カメラ112a、マイク112b、推定部113、端末検出部114、通信部115a、操作部115b、指示受付部116、判定部117、実行部118および学習部119を備えている。
図1に示すように、携帯通信端末120は、少なくとも表示部121、操作部123、通信部125を備えている。通信部125は、BLE電波を利用して自らの信号を周囲に発信する。BLE以外は、Wi−Fiを始めとした近距離無線通信方式を利用して信号を発信してもよい。表示部121は、システムが更新したレンダリング情報を、ディスプレイ上に出力する。操作部123は、搭乗者の手動選択による入力インタフェースを提供する。また、操作部123は、搭乗者の音声による入力インタフェースを提供してもよい。
図2は、人物特定システムの動作の一場面を示す概略図である。
次に、図3、図4を参照しながら、動的に認証順序を決定するアルゴリズムを説明する。図3、図4は、それぞれ車載機の動作の一例を示すフローチャートである。
図2に示すように、まず車載機110は、システム全体のトリガーとして搭乗者のスマートフォンから発信したBLE信号を検出し(ステップS101)、BLE信号が検出されたスマートフォンのユーザが登録者で尚且つ電波強度が所定値以上であれば車載機からスマートフォンに自動接続し、成功率の推定処理を起動させる。
上記のような例以外にも動的に認証順序を決定するアルゴリズムは可能である。図3に示す動作例は、各認証方式について推定した成功率に応じて、認証方式の順序を決定し、その順序に沿って人物特定の処理を行なっている。
次に、本実施形態の判定係数の学習方法について説明する。本実施形態では、成功率の推定処理にはロジスティック回帰モデルの機械学習を用いることが好ましい。SVMやパーセプトロンなどの機械学習はデータ集の分類モデルとして利用されており、判定値の正負は学習できるが、判定値の大小である「信頼度」(成功率)は学習できない。
次に、顔認証処理の詳細を説明する。上記の例では、顔認証の方式による人物特定の成功率が0.7より高ければ、車載機側のカメラを起動して運転席と助手席を撮影する。図8は、車内の取得画像P1を示す図である。
次に、話者認証処理について説明する。上記の顔認証処理と同様に、話者認証処理による人物特定の成功率が0.7と一致するか、または0.7より高ければ、話者認証による人物特定を実行する。すなわち車載機のマイクを起動して運転者とそのほかの同乗者の声を録音して、話者認証を行なう。車内の位置と関連付けるため、車載機の音声もしくは文字ガイドにしたがって一人ずつ録音することが好ましい。このようにして全員の搭乗者が特定できた場合、それぞれの搭乗者の身分と車内位置を関連付けて記録し、予め登録されたユーザプロファイルを読み込む。そして、読み込んだユーザプロファイルを用いて、その搭乗者に対する個人情報の提示が可能である。
次に、搭乗者によるスマートフォンを用いた手動確認による人物特定を説明する。上記のように、顔認証および話者認証のいずれの認証方式でも人物特定に失敗している場合、スマートフォンの入力画面に対し搭乗者は自らの身分と車内位置を補完して、フィードバックをかける。この際には、失敗例として車載機に利用履歴として追加される。また、それをきっかけに車載機の学習部による学習処理を再度実行させる。
上記の実施形態では、主に自家用車の利用シーンを想定しており、特定人物が限定されている。また、学習部と蓄積部は自家用車の車載機に設置しているが、コールセンターのサーバに設置してもよい。例えば、レンタカーに搭乗者特定技術によるパーソナライズドサービスを適用する場合、コールセンターを利用した構成を採用してもよい。その際には、多数のレンタカー利用者のデータをサーバにアップして機械学習し、その回帰係数をレンタカーにまた改めてダウンロードして利用してもよい。
上記のような人物特定システムは、以下のような用途に利用できる。特に、人物特定技術を適用する利用シーンとして、車内のどの席に誰が座っているかをさりげなく確認して、搭乗者の状況に合って、迅速な目的地設定やパソナライズな情報提示などを行なうことが可能になる。
例えば、自家用車を家族で利用する典型的な場面として、お父さんが運転する週末の家族ドライブのシーンを想定できる。お父さんが運転席、お母さんが助手席、娘さんが後席と特定すると、それぞれの興味に応じて経路上のお出かけスポット情報を異なる手段で提示できる。お父さんには車載機から音声ガイド、お母さんには車載器の画面からビジュアルガイド、娘さんには個人端末の画面からビジュアルガイド、を提供できる。
次に、お父さんの毎日の通勤の場面が想定できる。人物特定システムを利用することで、お父さんが一人の運転者であると特定すると、いつもの会社通勤ルートを自動設定できる。
お母さんと娘さんのスーパーでの買い物の場面にも利用可能である。お母さんが運転席、娘さんが後席と特定すると、普段利用する店舗を目的地の候補と提示し、運転中に近隣店舗のセールの案内を提供できる。また、渋滞発生時に迂回路の選択を行なう際に、後席にいる車載機を触れない娘さんに、個人端末の画面にメニューを提示して選択させることもできる。
110 車載機(人物特定装置)
111 蓄積部
111a 表示部
112 情報取得部
112a カメラ
112b マイク
113 推定部
114 端末検出部
115a 通信部
115b 操作部
116 指示受付部
117 判定部
118 実行部
119 学習部
120 携帯通信端末
120a、120b スマートフォン(携帯通信端末)
121 表示部
123 操作部
125 通信部
130 顔認証サーバ
140 話者認証サーバ
200 人物特定システム
210 車載機(人物特定装置)
230 コールセンター
231 実行部
233 ユーザ管理部
234 学習部
236 蓄積部
A 運転者
B 同乗者
C1 自動車内
F1 顏検出枠
F2 顏検出枠
Claims (13)
- 周囲に存在する人物を特定する処理を行なう人物特定装置であって、
現在における周囲の状況を表す情報を取得する情報取得部と、
過去における周囲の状況を表す情報および各認証方式による成否の情報を蓄積する蓄積部と、
前記取得された情報および前記蓄積された情報に基づいて、現在における前記各認証方式による成功率を推定する推定部と、
前記推定された成功率に応じて、前記各認証方式のうち実行すべき方式を判定する判定部と、
前記各認証方式のうち前記実行すべきと判定された方式を実行する実行部と、を備えることを特徴とする人物特定装置。 - 前記判定部は、前記各認証方式に予め設定された優先順位の上位から下位に向けて順に実行すべきか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の人物特定装置。
- 前記判定部は、所定の閾値を基準に、前記基準に対する前記推定された成功率の高低に応じて前記各認証方式のうち実行すべき方式を判定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の人物特定装置。
- 前記実行部は、前記各認証方式のうち前記推定された成功率が高い方式を実行することを特徴とする請求項1記載の人物特定装置。
- 前記推定部は、前記蓄積された情報に基づく係数を含む関係式を用いて、前記取得された情報に対する前記成功率を算出することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の人物特定装置。
- 前記実行されるべきと判定された認証方式により、人物特定の処理を実行した結果、人物特定に失敗したときには、前記人物特定の処理の結果を蓄積するとともに、前記蓄積された情報に基づく係数を算出し直す学習部を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の人物特定装置。
- 携帯通信端末を検出する端末検出部を更に備え、
前記端末検出部は、前記携帯通信端末の検出を契機として人物特定の処理を開始させることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の人物特定装置。 - ユーザの指示を受け付ける指示受付部を更に備え、
前記指示受付部は、前記受け付けたユーザ指示に基づいて、前記認証方式のうち実行されうる方式、または前記前記各認証方式のうち実行すべき方式の判定手順を設定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の人物特定装置。 - 前記認証方式には、映像による情報に基づく顔認証が含まれることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の人物特定装置。
- 前記認証方式には、音による情報に基づく話者認証が含まれることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の人物特定装置。
- 前記認証方式には、携帯通信端末または自装置の操作インタフェースを介したユーザ自身による指示が含まれることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の人物特定装置。
- 自動車内に設置され、前記自動車内の各席に座る人物をそれぞれ特定することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の人物特定装置。
- 周囲に存在する人物を特定する処理を行なうプログラムであって、
現在における周囲の状況を表す情報を取得する処理と、
前記取得された情報と過去における周囲の状況を表す情報および各認証方式による成否の情報とに基づいて、現在における前記各認証方式による成功率を推定する処理と、
前記推定された成功率に応じて、前記各認証方式のうち実行すべき方式を判定する処理と、
前記各認証方式のうち前記実行すべきと判定された方式を実行する処理と、を含む一連の処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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