JP2016193871A - 不飽和アミンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭素数3〜6のアミノアルコールを原料として用いて、炭素数3〜6の不飽和アミンを高収率で簡単に円滑に製造する。【解決手段】本発明に係る不飽和アミンを製造する方法は、炭素数3〜6のアミノアルコールを、希土類酸化物より好ましくは酸化イッテルビウムを触媒として用いて、脱水反応させて炭素数3〜6の不飽和アミンを製造するものである。なお本発明において、触媒として用いる希土類酸化物は酸化イッテルビウム、酸化イットリウム、酸化エルビウムおよび酸化ルテチウムのいずれかを含むことが好ましい。【選択図】 なし

Description

本発明は、炭素数3〜6のアミノアルコールから、炭素数3〜6の不飽和アミンを高選択率で円滑に製造する方法に関する。より詳細には、本発明は、炭素数3〜6のアミノアルコールを特定の希土類酸化物触媒より好ましくは酸化イッテルビウム触媒に特定の条件下で接触させて脱水反応させて、炭素数3〜6の不飽和アミンを、高転化率、高選択率、高収率で製造する方法を提供するものである。
本発明の方法により得られる不飽和アミンは、その分子末端に炭素−炭素二重結合および一級アミノ基を有し、その特性・反応性を活かしてポリマー変性剤、イオン交換膜、各種化学品または医薬・農薬中間体の原料などとして有効に使用できる。
不飽和アミン、特にその分子末端に炭素−炭素二重結合(不飽和結合)および一級アミノ基を有する4−ペンテン−1−アミンの製造方法として、例えば4−ペンテンアミドを還元することで製造する方法(例えば、下記非特許文献1参照)およびブタジエンから一酸化炭素、アンモニア、水素を用いたハイドロアミノメチル化による不飽和アミンの製造方法(例えば、下記非特許文献2参照)などが知られている。
また、不飽和アミンの製造方法として、水素添加触媒および有機リン化合物の存在下において不飽和アルデヒドに第二級アミンを反応させて不飽和アミンを製造する方法(例えば、下記特許文献1参照)および、親水性ホスフィン化合物を配位子として有する水溶性の遷移金属錯体の存在下、多相系溶媒中で不飽和イミン類又は不飽和オキシム類を、水素と反応させて不飽和アミンを製造する方法(例えば、下記特許文献2参照)などが知られている。
ザ・ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(The Journal of Organic Chemistry )、78巻、3788頁(2013年) アンゲヴァンテ・ケミー・インターナショナル・エディション(Angewandte Chemie International Edition)、38巻、2372頁(1999年)
特許公開2004−217574号公報 特許公開2003−128635号公報
しかしながら、非特許文献1に記載の技術では、水素化アルミニウムリチウム試薬、テトラヒドロフランおよびエタノールなど様々な試薬、溶液が必要となる。また、非特許文献2に記載の技術では、多くの種類のガスを用いる必要がある。
また特許文献1に記載の技術では、非特許文献1と同様に多くの試薬が必要であり、上記の特許文献2に記載の技術では、高圧力で0.01〜10MPaをかけるため多くのエネルギーを必要とする技術である。また、どちらの技術も連続的な反応ではないため工業的に不向きである。
そこで、本発明の目的は、上記従来の技術課題を解決し、炭素数3〜6の不飽和アミンの製造に適した触媒と、炭素数3〜6のアミノアルコールから環状アミンや飽和アミンの生成を抑制して、効率よく製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、触媒として、希土類酸化物触媒より好ましくは酸化イッテルビウム触媒を用いることで効率よく不飽和アミンを製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一手段に係る炭素数3〜6の不飽和アミンを製造する方法は、触媒の存在下、脱水反応により炭素数3〜6のアミノアルコールを原料とし、かつ、触媒は、希土類酸化物より好ましくは酸化イッテルビウムであることを特徴の一つとする。
以上により、炭素数3〜6の不飽和アミン製造に適した触媒を提供することができるとともに、環状アミンや飽和アミンの副生成物の生成を抑制しつつ効率よく高い転化率と選択率で不飽和アミンを製造することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例の記載にのみ狭く限定されるものではない。
本実施形態に係る炭素数3〜6の不飽和アミンを製造する方法は、触媒の存在下、脱水反応により炭素数3〜6のアミノアルコールを原料とし、触媒は希土類酸化物を用いていることを特徴の一つとする。
本実施形態に係る炭素数3〜6の不飽和アミンを製造する方法は、炭素数3〜6のアミノアルコールを用いる場合において特に優れた効果を発揮することができ、炭素数3〜6のアミノアルコールとしては、両末端に官能基を有するアミノアルコール、より具体的には3−アミノ−1−プロパノ−ル、4−アミノ−1−ブタノ−ル、5−アミノ−1−ペンタノ−ル、6−アミノ−1−ヘキサノールおよび3−メチル−5−アミノ−1−ペンタノ−ルの少なくともいずれかを含むことが好ましい。なお、上記原料を用いて製造される不飽和アミンは、2−プロペン−1−アミン、3−ブテン−1−アミン、4−ペンテン−1−アミン、5−ヘキセン−1−アミン、および3−メチル−4−ペンテン−1−アミンのうち少なくともいずれかを含むものとなる。
原材料として炭素数3〜6のアミノアルコールを用いる場合、炭素数3〜6の不飽和アミンの製造において、環状アミンや飽和アミン等への分解を非常によく抑えて不飽和アミンを効率よく得ることができるといった効果がある。なお、本実施形態において原料のアミノアルコールは混合物であってもよく、この場合同時に対応する不飽和アミンの混合物を製造することができる。
また、本実施形態に係る原料のアミノアルコールには水分やその他反応に関与しない溶媒などを含ませてもよい。これらは原料の全重量に対して0重量%以上80重量%以下であれば好ましく許容することができる。
希土類酸化物としては一般に市販されているものを用いることができるが、希土類の水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩などを熱分解したものなども採用することができる。
また、本実施形態において、酸化イッテルビウムは使用の前に650℃以上850℃以下の範囲の温度で焼成して使用することが好ましく、より好ましくは700℃以上800℃以下である。650℃以上の焼成温度とすることで均質な触媒を得ることができるようになるといった効果があり、850℃以下とすることで比表面積を大きく確保して触媒活性を高く維持できるといった効果がある。なお、焼成の時間としては適宜調整可能であり限定されるわけではないが上記好ましい温度範囲において1時間以上24時間以下であることが好ましく、より好ましくは2時間以上4時間以下である。
また、この手段において、限定されるわけではないが、上記の触媒の比表面積は、5m/g以上30m/g以下であることが好ましい。触媒の比表面積が小さくなるほど触媒活性は下がる傾向となるため、5m/g以上とすることでこれを回避することができる。一方30m/g以下とすることで副反応を抑制できるため目的物の選択性を向上できる。なおここで「比表面積」とは窒素吸着によって測定されるBET比表面積を意味するものとする。
本実施形態における炭素数3〜6の不飽和アミンの製造方法における反応は300℃以上500℃以下の温度範囲で行うことが好ましく、350℃以上450℃以下の温度範囲で行うことがより好ましく、更に好ましくは375℃以上450℃以下の温度範囲である。300℃以上とすることで原料の炭素数3〜6のアミノアルコールの転化率を向上させることができ、350℃以上とすることでこの効果がより顕著となり、375℃以上とするとこの効果がさらに顕著となる。また500℃以下とすることで副生成物である環状アミンや飽和アミンの生成を効率的に抑制し、目的生成物である不飽和アミンの選択率を効率的に向上させることができ、450℃以下にすることでこの効果がより顕著となる。なお上限を425℃とするとさらにこの効果が顕著となる。
本実施形態に係る炭素数3〜6の不飽和アミンを製造する方法は、限定されるわけではないが、触媒に炭素数3〜6のアミノアルコールを気相で接触させる方法で製造することができる。
本実施形態に係る炭素数3〜6の不飽和アミンを製造する方法を実現するための装置は特に限定されないが、たとえば気相流通反応装置に触媒前駆体を所定量取り入れ、これを焼成、活性化することで触媒層とすることができる。ここに原料となる炭素数3〜6のアミノアルコールを供給することで炭素数3〜6の不飽和アミンを製造することができる。
以上、本実施形態により、炭素数3〜6の不飽和アミン製造に適した触媒を提供することができるとともに、環状アミン等の副生成物の生成を抑制しつつ効率よく高い転化率と選択率で炭素数3〜6の不飽和アミンを製造することができる。
以下、実施例および比較例により本発明の効果を具体的に説明するが、本発明は、その趣旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例、本比較例では炭素数3〜6の不飽和アミンの製造方法を実施するために固定床常圧気相流通反応装置(以下単に「本反応装置」という。)を用いた。本反応装置は、内径18mm、全長300mmの反応器を主たる構成要件として有している。反応器の上端には、キャリアガス導入口と原料流入口が形成され、下端には、ガス抜け口の形成された反応粗液捕集容器が配置されている。反応器中には触媒を含む触媒層が配置され、更に、あらかじめ原料を加熱して気化させるために原料流入口と触媒層の間に気化層を設けている。なお、反応の結果得られる反応粗液は捕集容器で捕集し、ガスクロマトグラフィー(実施例2〜10および比較例1〜18は島津製作所製GC−8A、TC−WAXキャピラリーカラムを使用、実施例11および比較例19〜20は島津製作所GC−2014、Rtx−WAXキャピラリーカラムを使用)で測定し、検量線補正後、目的物の収量、原料の残量を決定し、この値から転化率(%;モル基準)、選択率(%;モル基準)を求めた。転化率は(原料の量−原料の残量)/原料の量であり、選択率は目的物の収量/(原料の量−原料の残量)であり、それぞれ反応開始後1−5時間の平均値である。
(実施例1)
(触媒調製)
酸化ランタン(和光純薬製La、純度99.5%、比表面積3.6m/g)、硝酸セリウム六水和物(Sigma−Aldrich製CeN・6HO、純度99.5%、比表面積92.4m/g)、酸化プラセオジム(関東化学製Pr11、純度99.5%、比表面積55.2m/g)、硝酸ネオジム六水和物(Sigma−Aldrich製NdN・6HO、純度99.5%、比表面積11.3m/g)、硝酸サマリウム六水和物(Sigma−Aldrich製SmN・6HO、純度99.5%、比表面積5.7m/g)、硝酸ユウロピウム五水和物(Sigma−Aldrich製EuN・5HO、純度99.5%、比表面積12.7m/g )、硝酸ガドリニウム六水和物(Sigma−Aldrich製GdN・6HO、純度99.5%、比表面積11.6m/g)、硝酸テルビウム五水和物(Sigma−Aldrich製TbN・5HO、純度99.5%、比表面積9.0m/g)、硝酸ジスプロシウム六水和物(和光純薬製DyN・6HO、純度99.5%、比表面積13.2m/g)、硝酸ホルミウム水和物(Sigma−Aldrich製HoN・5HO、純度99.5%、比表面積11.8m/g)、硝酸イットリウム六水和物(Sigma−Aldrich製YN・6HO、純度99.5%、比表面積18.9m/g)、硝酸エルビウム六水和物(Sigma−Aldrich製ErN・5HO、純度99.5%、比表面積17.6m/g)、硝酸ツリウム五水和物(Sigma−Aldrich製TmN・5HO、純度99.5%、比表面積10.1m/g)、硝酸イッテルビウム五水和物(Sigma−Aldrich製YbN・5HO、純度99.5%、比表面積8.4m/g)、硝酸ルテチウム水和物(Sigma−Aldrich製LuN・xHO、純度99.5%、比表面積12.4m/g)および硝酸スカンジウム水和物(Sigma−Aldrich製ScN・xHO、純度99.5%、比表面積28.7m/g)を800℃で3時間焼成したもの0.5gを触媒とした。ただし、希土類酸化物それぞれの比表面積は800℃で3時間焼成したものを窒素吸着によって測定されるBET法によって測定したものである。
(実施例2〜12、比較例1〜5)
(5−アミノ−1−ペンタノールの脱水反応)
(1)上述実施例1にて調製した触媒を充填した。触媒層がある本反応装置の上部からキャリアガスとして窒素ガスを20ml/minの流速で流しながら、平均反応温度を425℃とにして1時間前処理を行った。
(2)原料である5−アミノ−1−ペンタノール(和光純薬製)を本反応装置に1.69ml/hrの供給量でキャリアガスとして窒素ガスを20ml/minの流速で流しながら連続的に供給して、425℃で脱水反応を行い、目的物である、4−ペンテン−1−アミンを含有する反応生成物を捕集した。この反応は5時間行った。
(3)捕集した目的物である4−ペンテン−1−アミンを含有する反応生成物(未反応の原料を含む反応生成物)をガスクロマトグラフィー法により分析して、5−アミノ−1−ペンタノールの転化率、4−ペンテン−1−アミンの選択率および収率を求めた。その結果を表1に示す。
上記の表1における実施例2〜12では、比較例1〜5に比較して、5−アミノ−1−ペンタノールの脱水反応における4−ペンテン−1−アミンの選択率が高い。
それに対して、上記の表1における比較例1〜8の結果をみるように、比較例1〜8では、5−アミノ−1−ペンタノールを脱水反応させたが、目的とする4−ペンテン−1−アミンの選択率は低い。
(実施例13〜15)
(1)上述実施例1にて調製した酸化イッテルビウム触媒を充填した。触媒層がある本反応装置の上部からキャリアガスとして窒素ガスを20ml/minの流速で流しながら、平均反応温度を375℃以外に、400℃および450℃にして1時間前処理を行った。
(2)原料である5−アミノ−1−ペンタノール(和光純薬製)を本反応装置に1.69ml/hrの供給量でキャリアガスとして窒素ガスを20ml/minの流速で流しながら連続的に供給して、375℃以外に、400℃および450℃で脱水反応を行い、目的物である、4−ペンテン−1−アミンを含有する反応生成物を捕集した。この反応は5時間行った。
(3)捕集した目的物である4−ペンテン−1−アミンを含有する反応生成物(未反応の原料を含む反応生成物)をガスクロマトグラフィー法により分析して、5−アミノ−1−ペンタノールの転化率、4−ペンテン−1−アミンの選択率および収率を求めた。その結果を下記の表2に示す。
上記の表2における実施例13〜15および実施例8では、反応温度を高くさせると転化率は増加するが、目的物である4−ペンテン−1−アミンの選択率は実施例8において最も高い。
(実施例16、比較例6〜8)
(1)上述実施例1に基づいて硝酸イッテルビウム五水和物(Sigma−Aldrich製YbN・5HO、純度99.5%)を焼成温度600℃以外に、700℃、900℃および1000℃で調製した触媒をそれぞれ充填した。触媒層がある本反応装置の上部からキャリアガスとして窒素ガスを20ml/minの流速で流しながら、平均反応温度を425℃にして1時間前処理を行った。
(2)原料である5−アミノ−1−ペンタノール(和光純薬製)を本反応装置に1.69ml/hrの供給量でキャリアガスとして窒素ガスを20ml/minの流速で流しながら連続的に供給して、425℃で脱水反応を行い、目的物である、4−ペンテン−1−アミンを含有する反応生成物を捕集した。この反応は5時間行った。
(3)捕集した目的物である4−ペンテン−1−アミンを含有する反応生成物(未反応の原料を含む反応生成物)をガスクロマトグラフィー法により分析して、5−アミノ−1−ペンタノールの転化率、4−ペンテン−1−アミンの選択率および収率を求めた。その結果を下記の表3に示す。
上記の表3における比較6〜8では、転化率、選択率および収率が実施例8および実施例16に比べて低い。
(実施例17〜19)
(1)上述実施例1にて調製した酸化イッテルビウム触媒を触媒量0.3g以外に、1.0gおよび1.5gをそれぞれ充填した。触媒層がある本反応装置の上部からキャリアガスとして窒素ガスを20ml/の流速で流しながら、平均反応温度を425℃とにして1時間前処理を行った。
(2)原料である5−アミノ−1−ペンタノール(和光純薬製)を本反応装置に1.69ml/hrの供給量でキャリアガスとして窒素ガスを20ml/minの流速で流しながら連続的に供給して、425℃で脱水反応を行い、目的物である、4−ペンテン−1−アミンを含有する反応生成物を捕集した。この反応は5時間行った。
(3)捕集した目的物である4−ペンテン−1−アミンを含有する反応生成物(未反応の原料を含む反応生成物)をガスクロマトグラフィー法により分析して、5−アミノ−1−ペンタノールの転化率、4−ペンテン−1−アミンの選択率および収率を求めた。その結果を下記の表4に示す。
上記の表4における実施例17〜19および実施例8では、触媒量を増加させると転化率は増加するが、目的物である4−ペンテン−1−アミンの選択率は実施例8が最大であった。
(実施例20)
(1)上述実施例1にて調製した触媒を0.5g充填した。触媒層がある本反応装置の上部からキャリアガスとして水素ガスを20ml/minの流速で流しながら、平均反応温度を425℃とにして1時間前処理を行った。
(2)原料である5−アミノ−1−ペンタノール(和光純薬製)を本反応装置に1.69ml/hrの供給量でキャリアガスとして水素ガスを20ml/minの流速で流しながら連続的に供給して、425℃で脱水反応を行い、目的物である、4−ペンテン−1−アミンを含有する反応生成物を捕集した。この反応は5時間行った。
(3)捕集した目的物である4−ペンテン−1−アミンを含有する反応生成物(未反応の原料を含む反応生成物)をガスクロマトグラフィー法により分析して、5−アミノ−1−ペンタノールの転化率、4−ペンテン−1−アミンの選択率および収率を求めた。その結果を下記の表5に示す。
上記の表5における実施例20では、窒素ガスをキャリアガスとして用いるよりも、水素ガスを用いる方が目的物である4−ペンテン−1−アミンの選択率は高い。
(実施例21)
(1)上述実施例1にて調製した触媒を0.5g充填した。触媒層がある本反応装置の上部からキャリアガスとして水素ガスを20ml/minの流速で流しながら、平均反応温度を450℃にして1時間前処理を行った。
(2)原料である6−アミノ−1−ヘキサノール(aldrich製、70%水溶液)を本反応装置に1.69ml/hrの供給量でキャリアガスとして水素ガスを20ml/minの流速で流しながら連続的に供給して、450℃で脱水反応を行い、目的物である、5−ヘキセン−1−アミンを含有する反応生成物を捕集した。この反応は5時間行った。
(3)捕集した目的物である5−ヘキセン−1−アミンを含有する反応生成物(未反応の原料を含む反応生成物)をガスクロマトグラフィー法により分析して、6−アミノ−1−ヘキサノールの転化率、5−ヘキセン−1−アミンの選択率および収率を求めた。その結果を下記の表6に示す。
上記の表6における実施例21では、酸化イッテルビウム触媒を用いることによって、6−アミノ−1−ヘキサノールを脱水反応させたことにより、目的物である5−ヘキセン−1−アミンの選択率は高い。
(実施例22)
(1)上述実施例1にて調製した触媒を0.5g充填した。触媒層がある本反応装置の上部からキャリアガスとして水素ガスを20ml/minの流速で流しながら、平均反応温度を425℃にして1時間前処理を行った。
(2)原料である4−アミノ−1−ブタノール(和光純薬製)を本反応装置に1.69ml/hrの供給量でキャリアガスとして水素ガスを20ml/minの流速で流しながら連続的に供給して、425℃で脱水反応を行い、目的物である、3−ブテン−1−アミンを含有する反応生成物を捕集した。この反応は5時間行った。
(3)捕集した目的物である3−ブテン−1−アミンを含有する反応生成物(未反応の原料を含む反応生成物)をガスクロマトグラフィー法により分析して、4−アミノ−1−ブタノールの転化率、3−ブテン−1−アミンの選択率および収率を求めた。その結果を表7に示す。
表7における実施例22では、4−アミノ−1−ブタノールを脱水反応させたが、触媒として酸化イッテルビウムを用いたことにより、主生成物として3−ブテン−1−アミンが得られた。
本発明は、不飽和アミンの製造方法、そのための触媒として産業上の利用可能性がある。

Claims (5)

  1. 炭素数3〜6のアミノアルコールを、希土類酸化物を触媒として用いて脱水反応させることを特徴とする、炭素数3〜6の不飽和アミンの製造方法。
  2. 触媒として用いる希土類酸化物は酸化イッテルビウム、酸化イットリウム、酸化エルビウムおよび酸化ルテチウムのいずれかを含む請求項1に記載の製造方法。
  3. 炭素数3〜6のアミノアルコールを、300〜500℃の温度範囲で脱水反応させる請求項1または2に記載の製造方法。
  4. キャリアガスに水素ガスを用いて炭素数3〜6のアミノアルコールの脱水反応を行なう請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 炭素数3〜6のアミノアルコールが、3−アミノ−1−プロパノ−ル、4−アミノ−1−ブタノ−ル、5−アミノ−1−ペンタノ−ル、6−アミノ−1−ヘキサノールおよび3−メチル−5−アミノ−1−ペンタノ−ルから選ばれる直鎖状の炭素数3〜6のアミノアルコールであり、脱水反応により生成する不飽和アミンが、2−プロペン−1−アミン、3−ブテン−1−アミン、4−ペンテン−1−アミン、5−ヘキセン−1−アミン、および3−メチル−4−ペンテン−1−アミンから選ばれる直鎖状の炭素数3〜6の不飽和アミンである請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。

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