JP2016193487A - 研磨パッド及び研磨パッドの製造方法 - Google Patents

研磨パッド及び研磨パッドの製造方法 Download PDF

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【課題】ポリウレタン樹脂からなり、研磨特性及び生産性に優れた研磨パッド及び研磨パッドの製造方法を提供すること。【解決手段】本発明に係る研磨パッド100は、基材102と、研磨層101とを具備する。研磨層101は、非水系ポリウレタン樹脂110と、熱可塑性樹脂からなる外殻を有し、非水系ポリウレタン樹脂110中に分散された中空微粒子111とを含み、基材102にコーディングされている。【選択図】図2

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂からなる研磨パッド及び研磨パッドの製造方法に関する。
ポリウレタン樹脂からなる研磨パッドには、硬質ポリウレタン樹脂からなる研磨パッドと、軟質ポリウレタン樹脂からなる研磨パッドがある。硬質ポリウレタン研磨パッドは粗研磨等に利用され、軟質ポリウレタン研磨パッドは仕上げ研磨等に利用される。軟質ポリウレタン研磨パッドはスエード(起毛皮革)に類似した質感を有し、スエードタイプ研磨パッドとも称される。
軟質ポリウレタン研磨パッドは、一般に、重合済みのポリウレタン樹脂を極性溶媒(DMF(N,N-dimethylformamide)等)に溶解させた粘体を基材上にコーティングし、水浴を通過させることによって溶媒を除去し、粘体を凝固させる製造方法によって製造されている。水浴において溶媒が水で置換され、ポリウレタン樹脂中に涙滴形状の空隙が形成される。この製造方法では水浴が利用されることから、湿式法と呼ばれる(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−101339号公報
しかしながら、湿式法により製造された研磨パッドでは、ポリウレタン樹脂の厚さ方向において空隙の形状が不均一であり、研磨の進行に伴って研磨特性が変化するおそれがある。また、研磨パッドの製造に水浴設備が必要である、水浴後にポリウレタン樹脂の洗浄工程が必要であるといった問題もある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ポリウレタン樹脂からなり、研磨特性及び生産性に優れた研磨パッド及び研磨パッドの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る研磨パッドは、基材と、研磨層とを具備する。
上記研磨層は、非水系ポリウレタン樹脂と、熱可塑性樹脂からなる外殻を有し、上記非水系ポリウレタン樹脂中に分散された中空微粒子とを含み、上記基材にコーディングされている。
この構成によれば、中空微粒子による空隙が研磨層内に形成されるため、空隙の大きさや分布が均一となり、磨耗による研磨特性の変化を防止することが可能となる。また、研磨層は基材にコーティングされることによって基材に接合されており、基材と研磨層の間に接着剤等からなる接着層が不要である。
上記熱可塑性樹脂は、上記非水系ポリウレタン樹脂が溶解する溶媒に不溶もしくは難溶な合成樹脂である。
この構成によれば、非水系ポリウレタン樹脂、中空微粒子及び溶媒が混合された混合溶液中において、中空微粒子の外殻が溶解されない。仮に中空微粒子の外殻が溶媒に可溶な熱可塑性樹脂からなる場合、中空微粒子の外殻を厚くする必要があり、研磨時においてスクラッチ(研磨傷)が発生するおそれがある。
上記溶媒はメチルエチルケトン、トルエン、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、メタノール及びエタノールのいずれかを含むものであり、上記熱可塑性樹脂はMMA・AN・MAN共重合体からなるものであってもよい。
非水系ポリウレタン樹脂はメチルエチルケトン、トルエン、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、メタノール及びエタノールのいずれかを含む溶媒に可溶であるが、MMA(メタクリル酸メチル)・AN(アクリロニトリル)・MAN(メタクリロニトリル)共重合体はメチルエチルケトン、トルエン、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、メタノール及びエタノールのいずれかを含む溶媒に難溶である。したがって、メチルエチルケトン、トルエン、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、メタノール及びエタノールのいずれかを含む溶媒に利用することにより、非水系ポリウレタン樹脂を溶解しつつ、中空微粒子の形状を維持することが可能である。
上記研磨層は、上記中空微粒子の直径よりも大きな長径を有する空隙が存在しない。
この構成によれば、中空微粒子の直径よりも大きな長径を有する空隙が存在しないため、研磨層に形成される空隙にバラつきがなくなり、研磨特性の変化を防止することができる。
上記目的を達成するため、本発明の別の形態に係る研磨パッドは、研磨層を具備する。
上記研磨層は、非水系ポリウレタン樹脂と、熱可塑性樹脂からなる外殻を有し、上記非水系ポリウレタン樹脂中に分散された中空微粒子とを含み、0.3mm以上2.0mm以下の厚さを有する。
研磨層の厚みは研磨に伴って減少するため、研磨層の厚さが0.3mm未満であると製品寿命が短くなる。また、研磨層の厚さが2.0mmより大きいと、研磨パッドの生産効率が低下すると共に非水系ポリウレタン樹脂中に中空微粒子以外の空隙が生じやすくなる。したがって、研磨層の厚さは0.3mm以上2.0mm以下が好適である。
上研磨層の厚さは0.3mm以上0.7mm以下であってもよい。
本発明に係る研磨パッドは、中空微粒子と、溶媒とを含む混合溶液を基材に塗布し、上記溶媒を除去することによって製造することが可能であり、厚みを任意に調整することができる。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る研磨パッドの製造方法は、非水系ポリウレタン樹脂と、熱可塑性樹脂からなる外殻を有する中空微粒子と、溶媒とを含む混合溶液を準備し、上記混合溶液を基材にコーティングし、上記混合溶液から上記溶媒を除去する。
上記溶媒を除去する工程では、上記混合溶液を35℃以上50℃以下の温度で乾燥させてもよい。
乾燥温度を35℃未満とすると、溶媒の除去に長時間(60分以上)を要し、生産効率が低下する。一方で乾燥温度を50℃より高くすると、混合溶液の表面に先に被膜が形成されることにより溶媒の揮発が阻害され、研磨層に空隙が生じるおそれがある。研磨層に中空微粒子以外の空隙が形成されると、研磨層内の空隙の分布が不均一となり、研磨の進行に伴う研磨特性の変化が生じる。したがって、混合溶液の乾燥温度は35℃以上50℃以下が好適である。
以上のように、本発明によれば、ポリウレタン樹脂からなり、研磨特性及び生産性に優れた研磨パッド及び研磨パッドの製造方法を提供することが可能である。
本発明の実施形態に係る研磨パッドの斜視図である。 同研磨パッドの断面図である。 同研磨パッドの研磨層に含有される中空微粒子の断面図である。 同研磨パッドの製造に用いる混合溶液の模式図である。 同研磨パッドの製造方法を示す模式図である。 本発明の実施例及び比較例に係る実験結果を示す表である。
本発明の実施形態に係る研磨パッドについて説明する。
[研磨パッドの構成]
図1は、本実施形態にかかる研磨パッド100の構成を示す斜視図であり、図2は研磨パッド100の断面図である。これらの図に示すように、研磨パッド100は、研磨層101と基材102を具備する。
研磨層101は、研磨対象物に当接し、研磨を行う層である。研磨層101の表面を研磨面101aとする。研磨層101の厚さは特に限定されないが、0.3mm以上2.0mm以下が好適であり、例えば0.3mm以上0.7mm以下とすることができる。研磨層101の構造については後述する。
基材102は、研磨層101を支持する。基材102は不織布からなるものとすることができるが、特に限定されず、クッション性を有するものが好適である。基材102が不織布のように液体の含浸性を有する場合には、液体の含浸を防止するためのバインダによるコーティングが施されていてもよい。
研磨層101は基材102に直接に接合され、即ち、研磨層101と基材102の間には接着剤等からなる接着層は設けられないものとすることができる。研磨層101と基材102の接合は後述する製造工程において実現することができる。
研磨パッド100は以上のような構成を有する。研磨パッド100は、基材102に貼付された粘着テープ等を介して研磨機に装着され、研磨に利用される。研磨パッド100の大きさ(径)は研磨機のサイズ等に応じて決定することができ、例えば直径数10cm〜1m程度とすることができる。なお、研磨パッド100の形状は図1に示すような円板状に限られず、ローラーの円筒面に貼付可能な帯状等であってもよい。なお、研磨パッド100は必ずしも基材102を備えるものでなくてもよい。
[研磨層の構成]
図2に示すように、研磨層101は、ポリウレタン樹脂110と中空微粒子111を含有する。
ポリウレタン樹脂110は、研磨層101の主たる構成材料であり、軟質ポリウレタン樹脂からなる。軟質ポリウレタン樹脂は、プレポリマーにジオール系の硬化剤を添加し、主としてウレタン結合による重合を生じさせたポリウレタン樹脂である。なお、硬質ポリウレタンはプレポリマーにジアミン系の硬化剤を添加し、主としてウレア結合による重合を生じさせたポリウレタン樹脂である。
ポリウレタン樹脂110は、有機溶媒に可溶であり、水に不溶な非水系(疎水性)ポリウレタン樹脂を利用することができる。ポリウレタン樹脂110は、市販されているものを利用することも可能であり、例えばPX−550(DIC株式会社製)を利用することができる。
中空微粒子111は、ポリウレタン樹脂110中に分散されている。図3は、中空微粒子111の模式的断面図である。同図に示すように、中空微粒子111は、熱可塑性樹脂からなる外殻111aと、外殻111aに囲まれた内部空間111bを有する。
中空微粒子111は、液状の低沸点炭化水素を熱可塑性樹脂の殻で包み、加熱することによって形成されたものとすることができる。加熱によって熱可塑性樹脂が軟化すると共に低沸点炭化水素が気体に変化し、気体の圧力によって熱可塑性樹脂が膨張することにより中空微粒子111が形成される。低沸点炭化水素は例えばイソブタンやペンタン等が用いられる。熱可塑性樹脂は、後述する溶媒に不溶もしくは難溶な合成樹脂が好適であり、例えばMMA(メタクリル酸メチル)・AN(アクリロニトリル)・MAN(メタクリロニトリル)共重合体を利用することができる。
中空微粒子111は、市販されているものを利用することも可能である。例えば920DE40d30(エクスパンセルシリーズ)を中空微粒子111として利用することができる。
中空微粒子111の大きさは特に限定されないが、直径数20μm〜200μm程度とすることができる。中空微粒子111は、研磨層101が研磨によって磨耗すると研磨面101aに露出し、研磨面101aの研磨特性に影響する。研磨層101における中空微粒子111の含有割合は特に限定されないが、例えばポリウレタン樹脂100部に対して0.7部とすることができる。
研磨層101は以上のような構成を有する。図2に示すように、研磨層101においては中空微粒子111による球状の空隙のみが存在し、それ以外の空隙(例えばポリウレタン樹脂の発泡による空隙や溶媒の揮発により発生する空隙等)は存在しない。中空微粒子以外の空隙は、大きさが中空微粒子の直径よりも大きな長径を有するもの(例えば200μmより大きなもの)や、形状が半球状、つぶれた球状、楕円体等のものが形成され、大きさや形状にバラつきがある。中空微粒子以外の空隙が研磨層101に存在すると、研磨層101の厚み方向における空隙の形状が不均一となり、研磨特性が変化するおそれがある。一方、中空微粒子111は均一な径を有するため、研磨の進行に伴う研磨特性の変化を防止することが可能である。
上述のように、研磨層101の厚さは0.3mm以上2.0mm以下が好適である。研磨層101の厚みは研磨に伴って減少するため、研磨層101の厚さが0.3mm未満であると製品寿命が短くなる。また、研磨層101の厚さが2.0mmより大きいと、研磨パッド100の生産効率が低下すると共にポリウレタン樹脂110中に中空微粒子111以外の空隙が生じやすくなる。したがって、研磨層101の厚さは0.3mm以上2.0mm以下が好適である。
[研磨パッドの製造方法]
研磨パッド100の製造方法について説明する。まず、混合溶液を準備する。図4は、混合溶液Sを示す模式図である。同図に示すように、混合溶液Sは樹脂溶液R及び中空微粒子111を含む。
樹脂溶液Rは、ポリウレタン樹脂と溶媒を含む。ポリウレタン樹脂は、既に重合が完了しているものである。溶媒は、ポリウレタン樹脂を溶解させることが可能な溶媒であり、例えばメチルエチルケトン(MEK)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン(NMP)、酢酸エチル、酢酸メチル、エタノール、メタノール、アセトン、トルエン又はイソプロピルアルコール(IPA)等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は混合溶媒として使用することができる。即ち、樹脂溶液Rはポリウレタン樹脂が溶媒に溶解した液体(もしくは粘体)である。
中空微粒子111は、上述の構成を有する。中空微粒子111の外殻111aは、上記溶媒に不溶もしくは難溶な合成樹脂からなるものとすることができる。例えば、溶媒がMEK、トルエン、IPA、酢酸メチル、酢酸エチル、メタノール及びエタノールのいずれかを含む溶媒の場合には、外殻111aはこれらの溶媒に難溶なMMA・AN・MAN共重合体からなるものとすることができる。
樹脂溶液Rに中空微粒子111を添加し、攪拌することにより、混合溶液Sを得ることができる。続いて、混合溶液Sを超音波脱泡する。
続いて、混合溶液Sを基材102にコーティングする。図5は、研磨パッド100の製造方法を示す模式図である。同図に示すように、研磨パッド100の製造装置は、コーター201及び乾燥機202を備える。
基材102は、図示しない巻き取り機構によって図中矢印方向に送り出されている。混合溶液Sは、コーター201によって基材102上にコーティングされる。コーター201はナイフ状であり、コーター201と基材102の間隔によって混合溶液Sの厚みを調整することができる。基材102及びコーティングされた混合溶液Sは乾燥機202を通過し、乾燥により混合溶液S中の溶媒が除去され、研磨層101が生成する。
乾燥温度(乾燥機202の乾燥空間内の気温)は35℃以上50℃以下が好適である。溶媒の沸点より高い温度で乾燥させる乾式成膜方法を利用して、例えば研磨層の厚さを0.3mm以上に形成する場合、溶媒が除去される前に混合溶液の表面に被膜が形成される。溶媒の除去は表面の被膜により阻害され、研磨層中に溶媒がガス状に溜まり空隙が形成される。中空微粒子以外の空隙は大きさや形状にバラつきがあることで、研磨層中の空隙に不均一となる。その結果、研磨特性が不安定となり、研磨層の厚さが0.3mm以上を有する研磨パッドを得ることができなかった。
乾燥温度を35℃未満とすると、溶媒の除去に長時間(60分以上)を要し、生産効率が低下する(実施例参照)。一方で乾燥温度を50℃より高くすると、混合溶液Sの表面に被膜が形成され、溶媒の揮発が阻害されることにより、混合溶液S中に空隙が形成される(実施例参照)。
混合溶液S中に空隙が形成されると、研磨層101内に中空微粒子111以外の空隙が生じることになる。この空隙は形状が不均一であるため、研磨層101内の空隙の分布が不均一となり、研磨の進行に伴う研磨特性の変化が生じる。したがって、混合溶液の乾燥温度は35℃以上50℃以下が好適である。
基材102及び研磨層101が積層されたシートは、所定の形状に裁断され、研磨パッド100が製造される。
上記のように、混合溶液Sが基材102上にコーティングされた後は、乾燥工程のみが必要である。軟質ポリウレタン研磨パッドの製造方法として一般的な湿式法では、ポリウレタン溶液は支持体上にコーティングされた後、水浴を通過し、支持体と剥離され、脱溶剤浴を通過し、乾燥される。即ち、研磨パッド100は、湿式法に比べて製造工程を簡略化することが可能である。
また、上記のように中空微粒子111の外殻111aはポリウレタン樹脂の溶媒に対して不溶もしくは難溶な合成樹脂からなる。一般的な湿式法では、ポリウレタン樹脂の溶媒としてジメチルホルムアミド(DMF)が利用されるが、DMFに不溶な中空微粒子は厚い外殻を有し、ポリウレタン樹脂中に涙型発泡が生じやすく、研磨時のスクラッチ(研磨傷)も生じやすい。
これに対して本実施形態のように、中空微粒子111の外殻111aを、ポリウレタン樹脂の溶媒に不溶もしくは難溶な熱可塑性樹脂からなるものとすることにより、涙型発泡の生成やスクラッチの発生を防止することが可能である。
基材上にコーティングした混合溶液の乾燥温度による研磨層への影響を実験により確認した。図6は実験結果を示す表である。
上記のように、混合溶液を基材上にコーティングし、乾燥機によって乾燥させた。図6に示すように種々の乾燥温度で乾燥させ、気泡の有無を観察した。図中「ゲル状態」及び「半ゲル状態」は、溶媒が完全には揮発しておらず、研磨層が軟らかい状態であり、「固化」は溶媒が完全に揮発し、研磨層が硬化した状態である。
「塗布厚み」は、乾燥前の混合溶液の厚みであり、「研磨層厚み」は、乾燥後の研磨層の厚みである。「空隙の有無」は溶媒の揮発が阻害されることにより研磨層中に生じた空隙の有無である。
比較例1及び2に示すように、乾燥温度が35℃未満であると、乾燥時間が60分間であっても溶媒が完全に揮発しなかった。また、比較例3乃至5に示すように、乾燥温度が50℃を超えると、60分以下の乾燥時間で混合溶液が固化するが、研磨層中に空隙が形成された。これは、混合溶液の表面に被膜が形成され、溶媒の揮発が阻害されることにより生じたものである。
一方で、実施例1乃至4に示すように乾燥温度が35℃以上50℃以下の場合、60分以下の乾燥時間で混合溶液が固化し、空隙も形成されなかった。したがって、混合溶液の乾燥温度は35℃以上50℃以下が好適である。
100…研磨パッド
101…研磨層
102…基材
110…ポリウレタン樹脂
111…中空微粒子
111a…外殻
111b…内部空間

Claims (8)

  1. 基材と、
    非水系ポリウレタン樹脂と、熱可塑性樹脂からなる外殻を有し、前記非水系ポリウレタン樹脂中に分散された中空微粒子とを含み、前記基材にコーティングされた研磨層と
    を具備する研磨パッド。
  2. 請求項1に記載の研磨パッドであって、
    前記熱可塑性樹脂は、前記非水系ポリウレタン樹脂が溶解する溶媒に不溶もしくは難溶な合成樹脂である
    研磨パッド。
  3. 請求項2に記載の研磨パッドであって、
    前記溶媒はメチルエチルケトン、トルエン、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、メタノール及びエタノールのいずれかを含むものであり、
    前記熱可塑性樹脂はMMA・AN・MAN共重合体からなる
    研磨パッド。
  4. 請求項1に記載の研磨パッドであって、
    前記研磨層は、前記中空微粒子の直径よりも大きな長径を有する空隙が存在しない
    研磨パッド。
  5. 非水系ポリウレタン樹脂と、熱可塑性樹脂からなる外殻を有し、前記非水系ポリウレタン樹脂中に分散された中空微粒子とを含み、0.3mm以上2.0mm以下の厚さを有する研磨層
    を具備する研磨パッド。
  6. 請求項5に記載の研磨パッドであって、
    前記研磨層の厚さは0.3mm以上0.7mm以下である
    研磨パッド。
  7. 非水系ポリウレタン樹脂と、熱可塑性樹脂からなる外殻を有する中空微粒子と、溶媒とを含む混合溶液を準備し、
    前記混合溶液を基材にコーティングし、
    前記混合溶液から前記溶媒を除去する
    研磨パッドの製造方法。
  8. 請求項7に記載の研磨パッドの製造方法であって、
    前記溶媒を除去する工程では、前記混合溶液を35℃以上50℃以下の温度で乾燥させる
    研磨パッドの製造方法。
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