JP2016193066A - スペックルイメージング装置、スペックルイメージング方法及びスペックルイメージングシステム - Google Patents

スペックルイメージング装置、スペックルイメージング方法及びスペックルイメージングシステム Download PDF

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Abstract

【課題】スペックルコントラストの代替となる、スペックルに基づいて新たな指標を用いた、撮像精度の高いイメージング技術を提供する。【解決手段】コヒーレント光を撮像対象に照射するコヒーレント光照射部11と、コヒーレント光が照射された撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像部12と、スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出部15と、を含む、スペックルイメージング装置1。【選択図】図1

Description

本技術は、スペックルイメージング装置に関する。より詳しくは、撮像対象への光の照射によって発生するスペックルを利用するスペックルイメージング装置、スペックルイメージング方法及びスペックルイメージングシステムに関する。
一般に、体内にある血管の状態や位置の確認には、血管に造影剤を注入してX線画像を取得する方法が用いられている。また、近年、コンピュータ断層撮影(Computed Tomography:CT)血管造影や磁気共鳴血管造影(Magnetic Resonance Angiography:MRA)等のように、三次画像が得られる血管造影方法も開発されている。
また、従来、光学的手法を用いて、血管等の流路を撮像する方法も提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の撮像システムでは、第一のタイミングで発光部からの光がオブジェクトに反射して干渉した光により干渉光画像を撮像し、第二のタイミングでオブジェクトから発せられた光の発光画像を撮像している。
このように、近年、医療分野等においては、光学的手法を用いた撮像方法が種々開発されており、その検出精度も、年々向上している。ここで、光学的手法を用いたイメージング技術においては、様々なノイズの発生が検出精度の低下をもたらすことが懸念されており、ノイズの一つとして、スペックルが知られている。スペックルは、照射面の凹凸形状に応じて、照射面上に斑点状の揺れ動くパターンが出現する現象である。近年では、ノイズの一つであるスペックルを利用した血管等の流路を撮像する方法に関しても技術が開発されつつある。
ところで、スペックルは、光路中の散乱等によるランダムな干渉・回折パターンである。また、スペックルの大小は、強度分布の標準偏差を強度分布の平均で割った値であるスペックルコントラストという指標で表される。コヒーレント光を用いて照明された物体を、結像光学系を用いて観察すると、像面で物体の散乱によるスペックルが観測される。そして、物体が動いたり形状変化したりすると、それに応じたランダムなスペックルパターンが観測される。
血液のような光散乱流体を観察すると、流れによる微細形状の変化によってスペックルパターンは刻一刻と変化する。その際、像面に撮像素子を設置し、スペックルパターンの変化よりも十分長い露光時間で流体を撮影すると、血液の流れている部分、即ち血管の部分のスペックルコントラストは、時間平均化することにより減少する。このようなスペックルコントラストの変化を利用することで、血管造影を行うことができる。
特開2009−136396号公報
光学的手法を用いた従来のイメージング技術では、撮像画像中の任意の面内における強度分布の標準偏差を強度分布の平均で割った値をスペックルコントラストとしている。スペックルパターンはランダム性を有しているため、任意の面内の広さを狭く限定してしまうと、統計的に十分な画素数が得られず、最終的に得られる画像のノイズが高くなる。一方、任意の面内の広さを広くしてしまうと統計的に十分な画素数が得られるが、最終的に得られる画像の解像度が低下してしまう。また、スペックルパターンには、撮像対象の輝度の濃淡も反映しているため、例えば撮像対象において流体部分と静止部分との境界面が存在する場合には、当該境界面を正しく認識することが難しかった。
そこで、本技術では、スペックルコントラストの代替となる、スペックルに基づいて新たな指標を用いて、精度の高いイメージング技術を提供することを主目的とする。
本技術では、まず、コヒーレント光を撮像対象に照射するコヒーレント光照射部と、前記コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像部と、前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出部と、を含むスペックルイメージング装置を提供する。
本技術に係るスペックルイメージング装置のスペックル強度算出部では、前記絶対値を非スペックルの輝度分布で除して前記スペックル強度を算出するようにしてもよい。
本技術に係るスペックルイメージング装置のスペックル強度算出部では、前記スペックル強度を下記数式1に基づいて算出するようにしてもよい。
[数1]
K=|I−{I}|/{I}
ここで、Iは、スペックルの輝度分布、{I}は、非スペックル度の輝度分布、|I-{I}|は、スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値である。
本技術に係るスペックルイメージング装置は、更に、インコヒーレント光を照射するインコヒーレント光照射部と、前記インコヒーレント光が照射された前記撮像対象の反射光から得られる非スペックルを撮像する非スペックル画像撮像部と、を含んでいてもよい。
本技術に係るスペックルイメージング装置は、更に、前記スペックルの輝度分布に基づいて、前記非スペックルの輝度分布を算出する非スペックル輝度分布算出部と、を含んでいてもよい。
本技術に係るスペックルイメージング装置の前記非スペックル輝度分布算出部では、サビツキー・ゴーレイ法により非スペックルの輝度分布を算出するようにしてもよい。
スペックルイメージング装置の撮像対象としては、流体が含まれていてもよい。
その場合、前記スペックル画像撮像部では、前記流体の流速を解析することも可能である。流体としては、例えば、血液を挙げることができる。
本技術では、次に、コヒーレント光を撮像対象に照射するコヒーレント光照射工程と、前記コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像工程と、前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出工程と、を含むスペックルイメージング方法を提供する。
本技術に係るスペックルイメージング方法の前記スペックル強度算出工程では、前記絶対値を非スペックルの輝度分布で除して前記スペックル強度を算出するようにしてもよい。
本技術に係るスペックルイメージング方法の前記スペックル強度算出工程では、前記スペックル強度を前記数式1に基づいて算出するようにしてもよい。
本技術に係るスペックルイメージング方法は、更に、インコヒーレント光を照射するインコヒーレント光照射工程と、前記インコヒーレント光が照射された前記撮像対象の反射光から得られる非スペックルを撮像する非スペックル画像撮像工程と、を含んでいてもよい。
本技術に係るスペックルイメージング方法は、更に、前記スペックルの輝度分布に基づいて、前記非スペックルの輝度分布を算出する非スペックル輝度分布算出工程と、を含んでいてもよい。
本技術では、撮像対象の状態を解析する状態解析プログラムであって、コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像機能と、前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出機能と、を実現させるための撮像対象状態解析用プログラムを提供する。
本技術では、コヒーレント光を撮像対象に照射するコヒーレント光照射装置と、前記コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像装置と、前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出装置と、を備えるスペックルイメージングシステムを提供する。
本技術によれば、スペックルコントラストの代替となる、スペックルに基づいて新たな指標を用いることにより、精度の高いスペックルイメージング技術を提供することができる。
なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術に係るスペックルイメージング装置の第一実施形態を模式的に示す模式概念図である。 本技術に係るスペックルイメージング装置の第二実施形態を模式的に示す模式概念図である。 一般的な平滑化法と、図2に示すスペックルイメージング装置にて用いられる非スペックル輝度分布を測定する方法の一例であるサビツキー・ゴーレイ法との比較結果を示す図面代用グラフである。 疑似血液が流れている疑似血管を、第二実施形態に係るスペックルイメージング装置を用いて撮像した画像例を示す図面代用写真である。 本技術に係るスペックルイメージング方法の第一実施形態のフロー図である。 本技術に係るスペックルイメージング方法の第二実施形態のフロー図である。 本技術に係るスペックルイメージングシステムの第一実施形態を模式的に示す模式概念図である。 本技術に係るスペックルイメージングシステムの第二実施形態を模式的に示す模式概念図である。 本技術に係るスペックルイメージング装置による粒状度と、従来のスペックルイメージング装置による粒状度と、を比較した図面代用グラフである。 サビツキー・ゴーレイ法により近似した関数と、第二実施形態に係るスペックルイメージング装置により算出されるスペックル強度と、の関係を示す図面代用写真である。
以下、本技術を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第一実施形態に係るスペックルイメージング装置1
(1)コヒーレント光照射部11
(2)スペックル画像撮像部12
(3)インコヒーレント光照射部13
(4)非スペックル画像撮像部14
(5)スペックル強度算出部15
(6)解析部16
(7)記憶部17
(8)表示部18
(9)撮像対象O
2.第二実施形態に係るスペックルイメージング装置10
(1)非スペックル輝度分布算出部19
3.スペックルイメージング方法
4.スペックルイメージングシステム
5.撮像対象状態解析用プログラム
<1.第一実施形態に係るスペックルイメージング装置>
図1は、本技術に係るスペックルイメージング装置の第一実施形態を模式的に示す模式概念図である。第一実施形態に係るスペックルイメージング装置1は、大別して、コヒーレント光照射部11、スペックル画像撮像部12、インコヒーレント光照射部13、非スペックル画像撮像部14、スペックル強度算出部15、を備える。また、必要に応じて、解析部16、記憶部17、及び表示部18などを更に備えることも可能である。以下、各部について詳細に説明する。
(1) コヒーレント光照射部11
コヒーレント光照射部11では、撮像対象Oに対するコヒーレント光の照射が行われる。コヒーレント光照射部11が発するコヒーレント光とは、光束内の任意の二点における光波の位相関係が時間的に不変で一定であり、任意の方法で光束を分割した後、大きな光路差を与えて再び重ねあわせても完全な干渉性を示す光をいう。
コヒーレント光照射部11が発するコヒーレント光の光源の種類は、本技術の効果を損なわない限り特に限定されない。一例としては、レーザー光等を挙げることができる。レーザー光を発するコヒーレント光照射部11としては、例えば、アルゴンイオン(Ar)レーザー、ヘリウム−ネオン(He-Ne)レーザー、ダイ(dye)レーザー、クリプトン(Cr)レーザー、半導体レーザー、または、半導体レーザーと波長変換光学素子を組み合わせた固体レーザー等を、1種又は2種以上、自由に組み合わせて用いることができる。
(2)スペックル画像撮像部12
スペックル画像撮像部12では、前記コヒーレント光が照射された前記撮像対象Oから得られる散乱光に基づくスペックルが映し出されたスペックル画像の撮像が行われる。
スペックル画像撮像部12が行う撮像方法は、本技術の効果が損なわれない限り特に限定されず、公知の撮像方法を1種又は2種以上選択して、自由に組み合わせて用いることができる。例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の撮像素子を用いた撮像方法を挙げることができる。
また、スペックル画像撮像部12では、撮像された撮像画像におけるスペックルの輝度分布の測定が自動的に行われる。ここで、コヒーレント光を用いて照明された物体を結像光学系により観察すると、像面で物体の散乱によるスペックルが観測される。このスペックル画像撮像部12では、例えば輝度計を用いて、撮像画像におけるスペックルの輝度分布Iが測定される。その他には、CCDやCMOSなどの撮像素子より撮影した画像からスペックル輝度分布Iを算出することが可能である。
この輝度分布Iの測定方法は、本技術の効果が損なわれない限り特に限定されず、公知の算出方法を1種又は2種以上選択して、自由に組み合わせて用いることができる。
このスペックル画像撮像部12では、例えば、疑似血液が流れている疑似血管を、前記スペックル輝度分布Iに基づいてマッピングした画像等が生成される。ここで、前述の如く、スペックルはランダムな干渉・回折パターンであるため、血液などの散乱流体が移動したり、時間的に変化すると、前記スペックルも時間的に変動する。このため、流体とそれ以外の部分の境界を観察することができる。
尚、前記スペックル画像撮像部12では、スペックルが生じている部分をより明確にするため、例えば複数のスペックル画像を用いて平準化を行い、スペックル画像のムラを低減させる構成を備えていてもよい。
(3)インコヒーレント光照射部13
インコヒーレント光照射部13では、撮像対象Oに対するインコヒーレント光の照射が行われる。インコヒーレント光照射部13が発するインコヒーレント光とは、物体光(物体波)のように干渉性を殆ど示さない光をいう。ここで、インコヒーレント光の波長は、前記コヒーレント光照射部11が発するコヒーレント光の波長と同程度であることが好ましいため、インコヒーレント光を照射する際には、バンドパスフィルターを用いてインコヒーレント光の波長の調整を行うことが可能な構成を採用することが好ましい。
インコヒーレント光照射部13が発するインコヒーレント光の光源の種類は、本技術の効果を損なわない限り特に限定されない。一例としては、発光ダイオード等を挙げることができる。また、他の光源としては、キセノンランプ、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ等も挙げられる。
(4)非スペックル画像撮像部14
非スペックル画像撮像部14では、インコヒーレント光が照射された前記撮像対象Oから得られる反射光に基づいて、撮像対象Oの撮像が行われる。ここで、インコヒーレント光は干渉性を殆ど示さない光であるため、インコヒーレント光に基づく撮像画像は、ランダムな干渉・回折パターンであるスペックルが発生しないものとなる。以下、説明の便宜上、スペックルが発生しない撮像画像を「非スペックル画像」という。この非スペックル画像撮像部14において行われる撮像方法は、スペックル画像撮像部12にて行われる撮像方法と同一であるため、ここではその説明を割愛する。
更に、非スペックル画像撮像部14では、非スペックル画像における輝度分布(以下、「非スペックル輝度分布{I}」という)の測定が自動的に行われる。この非スペックル輝度分布{I}の測定は、例えば輝度計を用いて行われる。前記非スペックル輝度分布{I}の測定方法は、本技術の効果が損なわれない限り特に限定されず、公知の算出方法を1種又は2種以上選択して、自由に組み合わせて用いることができる。
(5)スペックル強度算出部15
スペックル強度算出部15では、前記スペックル画像撮像部12により測定されたスペックル輝度分布Iと、前記非スペックル画像撮像部14により測定された非スペックル輝度分布{I}に基づいて、スペックル強度Kの算出が行われる。具体的には、下記数式1を利用して前記スペックル強度Kが算出される。
[数1]
K=|I−{I}|/{I}
具体的には、先ず、前記スペックル輝度分布Iと非スペックル輝度分布{I}との差分の絶対値を算出し、次に、この絶対値を非スペックル輝度分布{I}によって除して、スペックル強度Kが算出される。
ここで、前記スペックル輝度分布Iの分布平均と、非スペックル輝度分布{I}の分布平均が互いに異なる場合、スペックル輝度分布Iの分布平均と非スペックル輝度分布{I}の分布平均をそろえるため、その倍率λを用いて、下記数式2に基づいてスペックル強度Kを求めることが好ましい。これら二つの分布平均がそろっていない場合、スペックル強度Kの値が正しく計算できない。スペックル輝度分布Iの分布平均が、非スペックル輝度分布{I}よりも小さい場合、スペックル強度Kの大きさが本来よりも大きい値となり、逆の場合は、本来の大きさよりも小さい値が計算されてしまう。
[数2]
K=|I-λ{I}|/λ{I}
(6)解析部16
解析部16では、スペックル強度算出部15によって算出されたスペックル強度Kに基づいて、撮像対象Oの状態が解析される。この解析部16は、本技術に係るスペックルイメージング装置1に必須ではなく、スペックル強度算出部15によって生成されたスペックル強度Kに基づいて、外部の解析装置等を用いて撮像対象Oの状態を解析することも可能である。
例えば、スペックル強度算出部15によって算出されたスペックル強度Kに基づいて、撮像対象Oにおける流体部分と静止部分の境界面を明確に把握することができ、血管の位置等が解析することができる。
また、血液などの散乱流体が移動したり、時間的に変化すると、前記スペックルも時間的に変動するため、流体の流速等も解析することができる。
(7)記憶部17
本技術に係るスペックルイメージング装置1には、スペックル画像撮像部12によって撮像されたスペックル画像、非スペックル画像撮像部14によって撮像された非スペックル画像、スペックル強度算出部15によって算出されたスペックル強度K、前記解析部16によって解析された解析結果などを記憶する記憶部17を更に備えることができる。
この記憶部17は、本技術に係るスペックルイメージング装置1においては必須ではなく、例えば、外部の記憶装置を接続して、スペックル画像やスペックル強度Kを記憶することも可能である。
(8)表示部18
本技術に係るスペックルイメージング装置1には、スペックル画像撮像部12によって撮像されたスペックル画像、非スペックル画像撮像部14によって撮像された非スペックル画像、スペックル強度算出部15によって算出されたスペックル強度K、前記解析部16によって解析された解析結果などを表示する表示部18を更に備えることができる。また、この表示部18においては、非スペックル画像撮像部14によって撮像された非スペックル画像上に、前記スペックル強度Kを重畳して表示することもできる。更に、この表示部18においては、前記スペックル強度Kの大きさを例えばヒートマップのようなカラーで表示することもできる。この表示部18は、本技術に係るスペックルイメージング装置1においては必須ではなく、例えば、外部のモニター等を用いて撮像対象Oに光照射を行うことも可能である。
(9)撮像対象O
本技術に係るスペックルイメージング装置1は、様々なものを撮像対象とすることができるが、例えば、流体を含むものを撮像対象とするイメージングに、好適に用いることができる。スペックルの性質上、流体からはスペックルが発生しにくいという性質がある。そのため、本技術に係るスペックルイメージング装置1を用いて流体を含むものをイメージングとすると、流体とそれ以外の部分の境界や流体の流速等を、求めることができる。
より具体的には、撮像対象Oを生体とし、流体としては血液を挙げることができる。例えば、本技術に係るスペックルイメージング装置1を、手術用顕微鏡や手術用内視鏡などに搭載すれば、血管の位置を確認しながら手術を行うことが可能である。そのため、より安全で高精度な手術を行うことができ、医療技術の更なる発展にも貢献することができる。
このような本技術に係る第一実施形態のスペックルイメージング装置1によれば、前記スペックル強度算出部15において算出されるスペックル強度Kは、スペックル輝度分布Iと、非スペックル輝度分布{I}に基づいて算出され、撮像対象Oの背景値を推定している。すなわち、スペックル強度Kに基づいた本技術に係るスペックルイメージング装置1は、従来のスペックルコントラストを用いたスペックルイメージング装置のように空間相関ではなく、スペックル成分にのみ着目している。このため、従来のスペックルイメージング装置に比べ、スペックル画像の濃淡に起因する粒子性ノイズを可及的に低減することができる。その結果、流体部分と静止部分を含む撮像において、前記流体部分と静止部分の境界面を観察する装置として特に優れている。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
<2.第二実施形態に係るスペックルイメージング装置10>
次に、本技術に係るスペックルイメージング装置の第二実施形態について説明する。図2は、本技術に係るスペックルイメージング装置の第二実施形態を模式的に示す模式概念図である。なお、第二実施形態に係るスペックルイメージング装置10では、非スペックル輝度分布{I}を算出する構成が第一実施形態に係るスペックルイメージング装置1とは異なる。その一方で、その他の構成に関しては、第一実施形態に係るスペックルイメージング装置1と同一である。このため、以下のスペックルイメージング装置10の説明では、第一実施形態に係るスペックルイメージング装置1と相違する点を中心に説明し、共通する構成については、同一の符号を付して、それらの説明は割愛する。
(1)非スペックル輝度分布算出部19
第一実施形態に係るスペックルイメージング装置1では、インコヒーレント光が照射された撮像対象Oから得られる反射光に基づいて非スペックル画像が撮像され、これに先んじて、非スペックル輝度分布{I}が測定される。これに対し、第二実施形態に係るスペックルイメージング装置10では、非スペックル輝度分布算出部19において、前記スペックル画像撮像部12により測定されたスペックル輝度分布Iに基づいて、非スペックル輝度分布{I}が算出される。
この非スペックル輝度分布算出部19において、スペックル輝度分布Iに基づいて非スペックル輝度分布{I}を算出する方法としては、本技術の効果が損なわれない限り特に限定されず、公知の算出方法を1種又は2種以上選択して、自由に組み合わせて用いることができる。例えば、非特許文献(Smoothing and Differentiation od Date by Simplified Least Squares Procedures ;ABRAHAM SAVITZKY etc.)に開示されている、サビツキー・ゴーレイ法などの平滑化法や、公知のノイズ除去手法、撮像素子の前面にローパスフィルターを配置して撮像を行う画像処理手法などが挙げられる。その中でも、前記サビツキー・ゴーレイ法を用いていることが好ましい。
図3は、一般的な平滑化法とサビツキー・ゴーレイ法との比較結果を示すものである。図3から把握されるように、サビツキー・ゴーレイ法によりスペックル強度Kを算出した場合、移動平均など、一般的な平滑化法に比べ、高次の関数でフィッティングしているため、よりもっともらしく非スペックル輝度分布{I}を推定することができ、スペックル輝度分布Iの平滑化点を結ぶ直線(実線)上、流体部分と静止部分との境界面においてエッジが鋭く換算される。
その結果、前記境界面を明確に把握することができる。それ故、本技術に係るスペックルイメージング装置10では、特に、流体部分と静止部分とが存在する撮像対象Oを撮像する上で、非スペックル輝度分布{I}の算出にサビツキー・ゴーレイ法を用いることが好ましい。
図3に示す例では、サビツキー・ゴーレイ法を用いる場合の算出条件として、前記スペックル画像中の二軸をx軸及びy軸として定め、例えばサビツキー・ゴーレイ法で近似する関数を5次とし、平滑化点を11点とした。
ここで、サビツキー・ゴーレイ法を用いる場合の算出条件としては、これに限定されず、スペックル輝度分布Iを適切に平滑化することができるものであればよく、サビツキー・ゴーレイ法で近似する関数は、例えば、1次、3次、5次、7次、9次とすることができるが、11点のサンプリングにおいておよそ半分の次元でフィッティングすることは、測定対象の解像度・測定物の構造から好適であるため、5次とすることが好ましい。更に、平滑化点の数も特に限定されないものの、計算領域を広くし過ぎると計算量が重くなり、計算領域を狭くし過ぎると正しく計算できないため、11点とすることが好ましい。
例えば、図4は、疑似血液が流れている疑似血管を、第二実施形態に係るスペックルイメージング装置10を用いて撮像した画像例を示す図面代用写真である。先ず、スペックル画像撮像部12によりスペックル輝度分布Iを算出し、更に、非スペックル輝度分布算出部19においてサビツキー・ゴーレイ法を用いて、非スペックル輝度分布{I}を算出する。その後、前記スペックル強度算出部15において、スペックル強度Kを算出すると、図4に示すように、疑似血液が流れていない部分(血流のない部分)に多くのスペックルが観察され、疑似血液が流れている部分にはスペックルがほとんど観察されない。そして、疑似血液と疑似血管との境界面が明確に観察される。
以上のように構成された第二実施形態に係るスペックルイメージング装置10によれば、第一実施形態に係るスペックルイメージング装置1と同様、従来のスペックルイメージング装置のように空間相関ではなく、スペックル成分にのみ着目してスペックル強度Kの算出を行っている。
このため、従来のスペックルイメージング装置に比べ、スペックル画像の濃淡に起因する粒子性ノイズを可及的に低減することができる。その結果、流体部分と静止部分を含む撮像において、前記流体部分と静止部分の境界面を観察する装置として特に優れている。
更に、この第二実施形態に係るスペックルイメージング装置10によれば、前記スペックル輝度分布Iに基づく非スペックル輝度分布{I}の算出をプログラム等により自動化することで、手間を省きつつ、精度の高いイメージング技術を提供することができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
<3.スペックルイメージング方法>
次に、図5及び図6を用いて、本技術に係るスペックルイメージング方法を説明する。図5は、本技術に係るスペックルイメージング方法の第一実施形態のフロー図である。第一実施形態に係るスペックルイメージング方法は、大別して、コヒーレント光照射工程Iと、スペックル画像撮像工程IIと、インコヒーレント光照射工程IIIと、非スペックル画像撮像工程IVと、スペックル強度算出工程Vと、を行う。また、必要に応じて、解析工程VIと、記憶工程VIIと、表示工程VIIIと、を行うこともできる。
尚、コヒーレント光照射工程I、スペックル画像撮像工程II、インコヒーレント光照射工程III、非スペックル画像撮像工程IV、スペックル強度算出工程V、解析工程VI、記憶工程VII、表示工程VIIIの各工程にて行う方法は、図1に示す第一実施形態に係るスペックルイメージング装置1のコヒーレント光照射部11、スペックル画像撮像部12、インコヒーレント光照射部13、非スペックル画像撮像部14、スペックル強度算出部15、解析部16、記憶部17、表示部18で行われる方法と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
図6は、本技術に係るスペックルイメージング方法の第二実施形態のフロー図である。この第二実施形態に係るスペックルイメージング方法は、図2に示す第二実施形態に係るスペックルイメージング装置10を体現する装置である。すなわち、第二実施形態に係るスペックルイメージング方法では、非スペックル輝度分布を算出する工程が第一実施形態に係るスペックルイメージング方法と異なる。その一方で、他の工程に関しては第一実施形態に係るスペックルイメージング方法と同一であるため、同一の符号を付し、これらの説明は割愛する。
第二実施形態に係るスペックルイメージング方法では、非スペックル輝度分布算出工程IXでは、図2に示す第二実施形態に係るスペックルイメージング方法における非スペックル輝度分布算出部19と同じく、スペックル輝度分布Iに基づいて非スペックル輝度分布{I}の算出が行われる。このため、ここでは、非スペックル輝度分布算出工程IXの説明は割愛する。
<4.スペックルイメージングシステム>
図7は、本技術の第一実施形態に係るスペックルイメージングシステム100を模式的に示す模式概念図である。本技術にスペックルイメージングシステム100は、大別して、コヒーレント光照射装置110と、スペックル画像撮像装置120と、インコヒーレント光照射装置130と、非スペックル画像撮像装置140と、スペックル強度算出装置150と、を備える。また、必要に応じて、解析装置160と、サーバー170と、表示装置180と、を備えることもできる。
尚、コヒーレント光照射装置110、スペックル画像撮像装置120、インコヒーレント光照射装置130、非スペックル画像撮像装置140、スペックル強度算出装置150、解析装置160、サーバー170、表示装置180は、図1に示すスペックルイメージング装置1が備える、コヒーレント光照射部11、スペックル画像撮像部12、インコヒーレント光照射部13、非スペックル画像撮像部14、スペックル強度算出部15、解析部16、記憶部17、表示部18と同一であるため、ここではこれらの説明を割愛する。
本技術に係るスペックルイメージングシステム100では、各装置間の一部又は全部を、ネットワークを介して接続することも可能である。また、当該スペックルイメージングシステム100では、コヒーレント光照射装置110と、インコヒーレント光照射装置130とが別に設けられているが、例えば、一つの光照射装置を備え、当該光照射装置が選択的にコヒーレント光、インコヒーレント光を照射する形態であってもよい。
図8は、本技術の第二実施形態に係るスペックルイメージングシステム101を模式的に示す模式概念図である。第二実施形態に係るスペックルイメージングシステム101では、非スペックル輝度分布算出装置190の構成が図7に示すスペックルイメージングシステム100と異なる。その一方で、他の構成に関しては第一実施形態に係るスペックルイメージングシステム100と同一であるため、同一の符号を付し、これらの説明は割愛する。
そして、前記非スペックル輝度分布算出装置190は、図2に示す第二実施形態に係るスペックルイメージング装置10が備える非スペックル輝度分布算出部19と同一である。このため、ここでは、非スペックル輝度分布算出装置190の説明は割愛する。
<5.撮像対象状態解析用プログラム>
本技術に係る撮像対象状態解析用プログラムは、撮像対象の状態を解析する状態解析プログラムであって、コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像機能と、前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出機能と、を実現させるための撮像対象状態解析用プログラムである。
また、本技術に係る撮像対象状態解析用プログラムは、必要に応じて、インコヒーレント光照射機能、非スペックル輝度分布算出機能、解析機能、記憶機能、表示機能などをコンピューターに実現させることも可能である。
換言すると、本技術に係る撮像対象状態解析用プログラムは、前述した本技術に係るスペックルイメージング方法を用いて撮像対象の状態解析をコンピューターに実現させるためのプログラムである。よって、各機能の詳細は、前述したスペックルイメージング方法の各工程と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
なお、本技術は、以下のような構成も取ることができる。
(1)
コヒーレント光を撮像対象に照射するコヒーレント光照射部と、
前記コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像部と、
前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出部と、
を含むスペックルイメージング装置。
(2)
前記スペックル強度算出部では、前記絶対値を非スペックルの輝度分布で除して前記スペックル強度が算出される、(1)記載のスペックルイメージング装置。
(3)
前記スペックル強度は前記数式1に基づいて算出される、(1)又は(2)記載のスペックルイメージング装置。
(4)
更に、インコヒーレント光を照射するインコヒーレント光照射部と、
前記インコヒーレント光が照射された前記撮像対象の反射光から得られる非スペックルを撮像する非スペックル画像撮像部と、
を含む(1)から(3)のいずれかに記載のスペックルイメージング装置。
(5)
更に、前記スペックルの輝度分布に基づいて、前記非スペックルの輝度分布を算出する非スペックル輝度分布算出部と、を含む(1)から(3)のいずれかに記載のスペックルイメージング装置。
(6)
前記非スペックル輝度分布算出部では、サビツキー・ゴーレイ法により非スペックルの輝度分布が算出される、(5)記載のスペックルイメージング装置。
(7)
前記撮像対象には流体が含まれる、(1)から(6)のいずれかに記載のスペックルイメージング装置。
(8)
前記流体が血液である、(7)記載のスペックルイメージング装置。
(9)
コヒーレント光を撮像対象に照射するコヒーレント光照射工程と、
前記コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像工程と、
前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出工程と、
を含むスペックルイメージング方法。
(10)
前記スペックル強度算出工程では、前記絶対値を非スペックルの輝度分布で除して前記スペックル強度を算出する、(9)記載のスペックルイメージング方法。
(11)
前記スペックル強度は前記数式1に基づいて算出される、(9)又は(10)記載のスペックルイメージング方法。
(12)
更に、インコヒーレント光を照射するインコヒーレント光照射工程と、
前記インコヒーレント光が照射された前記撮像対象の反射光から得られる非スペックルを撮像する非スペックル画像撮像工程と、を含む(9)から(11)のいずれかに記載のスペックルイメージング方法。
(13)
更に、前記スペックルの輝度分布に基づいて、前記非スペックルの輝度分布を算出する非スペックル輝度分布算出工程と、を含む(9)から(11)のいずれかに記載のスペックルイメージング方法。
(14)
撮像対象の状態を解析する状態解析プログラムであって、
コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像機能と、前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出機能と、を実現させるための撮像対象状態解析用プログラム。
(15)
コヒーレント光を撮像対象に照射するコヒーレント光照射装置と、
前記コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像装置と、
前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出装置と、
を備えるスペックルイメージングシステム。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<実施例1>
実施例1では、疑似血液が流れている疑似血管を、従来のスペックルイメージング装置を用いて撮像した場合の粒状度と、図2に示す第二実施形態に係るスペックルイメージング装置を用いて撮像した場合の粒状度と、の比較を行った。本技術に係る第二実施形態に係るスペックルイメージング装置では、非スペックル輝度分布算出部においてサビツキー・ゴーレイ法を用いて前記非スペックル輝度分布{I}を算出し、スペックル強度Kの算出を行った。
前記粒状度は、下記数式3を用いて算出した。
ここで、前記粒状度とは、撮像画像における粒子性ノイズの指標であり、その数値が低ければ低いほど、撮像画像における粒子性ノイズが低いと言える。本実施例では、従来のスペックルイメージング装置において、画質の低下が顕著に見られる、流動している疑似血液と疑似血管との境界面に係る粒状度を測定した。
図9は、本技術に係るスペックルイメージング装置により撮像された撮像対象の粒状度と、従来のスペックルイメージング装置により撮像された撮像対象の粒状度と、を比較したものであり、紙面右側が本技術に係るスペックルイメージング装置により撮像された撮像対象の粒状度を示し、紙面左側が従来のスペックルイメージング装置により撮像された撮像対象の粒状度を示す。
図9から把握されるように、従来のスペックルイメージング装置では、前記境界面における粒状度が9.57%であったのに対し、本技術に係るスペックルイメージング装置では、粒状度が6.89%であった。すなわち、本技術に係るスペックルイメージング装置は、従来のスペックルイメージング装置よりも粒状度が低く、撮像精度が高いイメージング技術であることが確認された。
<実施例2>
実施例1により、第二実施形態に係るスペックルイメージング装置、特に非スペックル輝度分布算出部においてサビツキー・ゴーレイ法を用いてスペックル強度Kを算出する構成では、従来のスペックルイメージング装置よりも撮像精度が高いことが示された。
このため、次に、サビツキー・ゴーレイ法により近似する関数に起因した、第二実施形態に係るスペックルイメージング装置の撮像精度についての検証を行った。その結果を図10に示す。尚、本実施例において、サビツキー・ゴーレイ法により平滑化する点の数は11とし、関数のみを変動させた。
図10から把握されるように、サビツキー・ゴーレイ法により近似する関数が高ければ高い程、サビツキー・ゴーレイ法により算出された非スペックル輝度分布{I}は、コヒーレント光を照射して得られたスペックル輝度分布Iとスペックル成分が合致する。一方で、サビツキー・ゴーレイ法により近似する関数が低ければ低い程、本技術に係るスペックルイメージング装置により撮像された画像ではその濃淡分布まで平滑化される。
この結果から、サビツキー・ゴーレイ法により非スペックル輝度分布{I}を算出し、更に前記スペックル強度Kを算出する第二実施形態に係るスペックルイメージング装置においては、サビツキー・ゴーレイ法により近似する関数が5次である場合、撮像される画像において、流体部分と静止部分との境界面をより明確に観察することができる。すなわち、サビツキー・ゴーレイ法により近似する関数は5次であることが好適であることが確認された。
1、10 スペックルイメージング装置
11 コヒーレント光照射部
12 スペックル画像撮像部
13 インコヒーレント光照射部
14 非スペックル画像撮像部
15 スペックル強度算出部
16 解析部
17 記憶部
18 表示部
19 非スペックル輝度分布算出部
O 撮像対象
100、101 スペックルイメージングシステム
110 コヒーレント光照射装置
120 スペックル画像撮像装置
130 インコヒーレント光照射装置
140 非スペックル画像撮像装置
150 スペックル強度算出装置
160 解析装置
170 サーバー
180 表示装置
190 非スペックル輝度分布算出装置
I コヒーレント光照射工程
II スペックル画像撮像工程
III インコヒーレント光照射工程
IV 非スペックル画像撮像工程
V スペックル強度算出工程
VI 解析工程
VII 記憶工程
VIII 表示工程
IX 非スペックル輝度分布算出工程

Claims (15)

  1. コヒーレント光を撮像対象に照射するコヒーレント光照射部と、
    前記コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像部と、
    前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出部と、
    を含むスペックルイメージング装置。
  2. 前記スペックル強度算出部では、前記絶対値を非スペックルの輝度分布で除して前記スペックル強度を算出する、請求項1記載のスペックルイメージング装置。
  3. 前記スペックル強度は下記数式1に基づいて算出する、請求項2記載のスペックルイメージング装置。
    [数1]
    K=|I−{I}|/{I}
    Iは、スペックルの輝度分布、
    {I}は、非スペックル度の輝度分布、
    |I-{I}|は、スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値。
  4. 更に、インコヒーレント光を照射するインコヒーレント光照射部と、
    前記インコヒーレント光が照射された前記撮像対象の反射光から得られる非スペックルを撮像する非スペックル画像撮像部と、
    を含む請求項1記載のスペックルイメージング装置。
  5. 更に、前記スペックルの輝度分布に基づいて、前記非スペックルの輝度分布を算出する非スペックル輝度分布算出部と、
    を含む請求項1記載のスペックルイメージング装置。
  6. 前記非スペックル輝度分布算出部では、サビツキー・ゴーレイ法により非スペックルの輝度分布を算出する、請求項5記載のスペックルイメージング装置。
  7. 前記撮像対象には流体が含まれる、請求項1記載のスペックルイメージング装置。
  8. 前記流体が血液である、請求項7記載のスペックルイメージング装置。
  9. コヒーレント光を撮像対象に照射するコヒーレント光照射工程と、
    前記コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像工程と、
    前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出工程と、
    を含むスペックルイメージング方法。
  10. 前記スペックル強度算出工程では、前記絶対値を非スペックルの輝度分布で除して前記スペックル強度を算出する、請求項9記載のスペックルイメージング方法。
  11. 前記スペックル強度は下記数式2に基づいて算出する、請求項10記載のスペックルイメージング方法。
    [数2]
    K=|I-{I}|/{I}
    Iは、スペックルの輝度分布、
    {I}は、非スペックル度の輝度分布
    |I-{I}|は、スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値。
  12. 更に、インコヒーレント光を照射するインコヒーレント光照射工程と、
    前記インコヒーレント光が照射された前記撮像対象の反射光から得られる非スペックルを撮像する非スペックル画像撮像工程と、
    を含む請求項9記載のスペックルイメージング方法。
  13. 更に、前記スペックルの輝度分布に基づいて、前記非スペックルの輝度分布を算出する非スペックル輝度分布算出工程と、
    を含む請求項9記載のスペックルイメージング方法。
  14. 撮像対象の状態を解析する状態解析プログラムであって、
    コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像機能と、前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出機能と、を実現させるための撮像対象状態解析用プログラム。
  15. コヒーレント光を撮像対象に照射するコヒーレント光照射装置と、
    前記コヒーレント光が照射された前記撮像対象の散乱光から得られるスペックルを撮像するスペックル画像撮像装置と、
    前記スペックルの輝度分布と非スペックルの輝度分布との差分の絶対値に基づいて、スペックル強度を算出するスペックル強度算出装置と、
    を備えるスペックルイメージングシステム。
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