JP2016192982A - ダイレーターの製造方法及びシースイントロデューサー - Google Patents

ダイレーターの製造方法及びシースイントロデューサー Download PDF

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Abstract

【課題】 良好な挿入性を有するシースイントロデューサーに用いるダイレーターの製造方法等を提供する。【解決手段】熱可塑性樹脂のチューブ材を準備する工程と、前記チューブ材に芯材を挿入する工程と、前記芯材が挿入された前記チューブ材を金型に挿入し、前記金型から前記チューブ材に熱を伝えて加工する加工工程と、を有し、前記金型は、前記チューブ材において前記加工工程で加工される部分のうち、前記加工工程で加工されない非加工部分に接続する第1チューブ部分を加工する第1金型部分を有し、前記第1金型部分の内壁面は、軸方向に平行であって前記第1チューブ部分の外表面を平滑にすることを特徴とするダイレーターの製造方法。【選択図】図3

Description

本発明は、シースと組み合わせることでシースイントロデューサーを構成するダイレーターの製造方法及びシースイントロデューサーに関する。
シースイントロデューサーは、例えば、カテーテル等の器具を経皮的に脈管等に挿入する際に、カテーテルの脈管への進入経路を確保するために使用される。シースイントロデューサーは、シース及びシースに対して着脱自在に挿入されるダイレーターによって構成される。ダイレーターの先端はシースの先端から突出しており、ダイレーターの先端が皮膚の穿孔を拡張しながら脈管内に挿入され、続いてシースの先端がダイレーターで拡張された穿孔を介して脈管内へ挿入される。
シースイントロデューサーは、使用者が迅速かつ正確な処置を実現するために、ダイレーター及びシース先端を脈管に円滑に挿入できるものが好ましい。挿入性の改善を図ったシースイントロデューサーとして、ダイレーターの先端形状を工夫したものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2008−11867号公報
しかし、従来のシースイントロデューサーでは、良好な挿入性を実現できない場合があり、特に、ダイレーターの先端が脈管内に挿入された後、シースの先端が脈管内に挿入されるまでの間の挿入抵抗が高いという問題がある。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、良好な挿入性を有するシースイントロデューサーと、そのようなシースイントロデューサーに用いるダイレーターの製造方法とを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るダイレーターの製造方法は、
シースに挿入して前記シースと組み合わせて用いられるダイレーターの製造方法であって、
熱可塑性樹脂のチューブ材を準備する工程と、
前記チューブ材に芯材を挿入する工程と、
前記芯材が挿入された前記チューブ材を金型に挿入し、前記金型から前記チューブ材に熱を伝えて加工する加工工程と、を有し、
前記金型は、前記チューブ材において前記加工工程で加工される部分のうち、前記加工工程で加工されない非加工部分に接続する第1チューブ部分を加工する第1金型部分を有し、
前記第1金型部分の内壁面は、軸方向に平行であって前記第1チューブ部分の外表面を平滑にすることを特徴とする。
本発明により製造されたダイレーターは、加工工程により外表面が平滑にされた第1チューブ部分を有する。第1チューブ部分が平滑であることにより、シースの内壁面が第1チューブ部分に対して隙間なく接触することが可能となり、また、摩擦抵抗を低減することが可能であるため、このようなダイレーターを有するシースイントロデューサーは良好な挿入性を奏する。
また、例えば、前記金型は、前記チューブ材において前記加工工程で加工される領域のうち、前記第1チューブ部分の前記非加工部分と接続する側の反対側に接続する第2チューブ部分を加工する第2金型部分を有してもよく、
前記第2金型部分の内壁面は、前記軸方向に対して傾斜しており前記第2チューブ部分の外表面が前記軸方向に対して傾斜するように、前記第2チューブ部分の外表面を変形させてもよい。
軸方向に対して傾斜する第2金型により、軸方向に対して傾斜する第2チューブ部分が形成される。軸方向に対して傾斜する第2チューブ部分は、皮膚等に形成された穿孔に挿入することで穿孔を拡張することが可能である。このような製造方法によって得られるダイレーターを有するシースイントロデューサーは、第2チューブ部分で広げられた穿孔にシースの先端が挿入されることにより、良好な挿入性を奏する。
また、例えば、前記金型は、前記非加工部分が挿入される第3金型部分を有してもよく、
前記第3金型部分の内壁面の内径は前記第1金型部分の内壁面の内径より大きく、前記第3金型部分の内壁面は、前記加工工程において前記非加工部分に接触しなくてもよい。
第3金型部分を有する金型を用いた製造方法によれば、第3金型部分を介して金型内にチューブ材を容易に挿入することが可能であるため、製造が容易である。また、このような金型を用いて製造することにより、第1チューブ部分と非加工部分との境界を精度良く形成することができる。
また、例えば、前記金型は、前記第2金型部分に対して前記第1金型部分と接続する側の反対側に接続しており前記チューブ材から露出する前記芯材が挿入される第4金型部分を有してもよい。
第4金型部分を有する金型を用いた製造方法によれば、金型内の芯材の位置精度が向上するため、チューブ材の加工精度が向上する。
本発明に係るシースイントロデューサーは、上記いずれかのダイレーターの製造方法で製造されたダイレーターと、前記シースとを備えてなるシースイントロデューサーであって
前記第1チューブ部分は、前記ダイレーターと前記シースとを組み合わせた状態において、一部が前記シースの内部に位置し、他の一部が前記シースの先端から露出することを特徴とする。
シース遠位端においてシース内壁面とダイレーター外周面の間に隙間が形成されていると、挿入方向である軸方向に関してシース遠位端での段差が大きくなり、シース遠位端を挿入する際の抵抗が増加する傾向にある。しかし、平滑な第1チューブ部分がシース遠位端に位置するシースイントロデューサーは、シース遠位端におけるシース内壁面とダイレーター外周面との隙間を小さくし、シース遠位端を挿入する際の抵抗を低減できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法で製造されたダイレーターを備えるシースイントロデューサーにおいて、ダイレーターとシースとが組み合わされた状態を示す概略図である。 図2は、図1に示すシースイントロデューサーにおいて、ダイレーターとシースとが組み合わされていない状態を示す概略図である。 図3は、図2に示すダイレーターの先端部分を拡大した部分拡大図である。 図4は、図1〜図3に示すダイレーターの製造方法に含まれる製造工程を説明した概念図である。
以下、本発明に係るダイレーター30及びシースイントロデューサー10の製造方法を、図面に示す実施形態に基づき、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法で製造されたダイレーター30を備えるシースイントロデューサー10において、ダイレーター30とシース20とが組み合わされた状態を示す概略図である。シースイントロデューサー10は、ダイレーター30とシース20とを備えてなる。
図2は、ダイレーター30とシース20とが組み合わされていない状態のシースイントロデューサー10の概略図である。シース20は、シースチューブ21と、シースチューブ21の基端に接続するシースハブ22と、シースハブ22の側部に接続された薬液注入用チューブ24と、薬液注入用チューブ24に取付けられた活栓26とを有する。シースチューブ21は、基端からシース先端20aまで貫通するシース内腔20bを有する管状の部材である。
シースハブ22は中空形状であり、基端に形成された開口はシース内腔20bに連通している。また、シースハブ22は、その外周面にねじ溝が設けられていて、ダイレーター30の後述するダイレーターハブ32の内周面に設けられた突起とねじ嵌合できるようになっている。したがって、ダイレーター30のダイレーター先端40aをシースハブ22の開口からシース内腔20bに挿入して、シースハブ22とダイレーターハブ32とをねじ嵌合することにより、ダイレーターハブ32をシースハブ22に着脱自在に固定できるようになっている。そして、ダイレーターハブ32をシースハブ22に固定したときには、図1に示すようにダイレーター先端40aがシース先端20aから所定の長さで露出されるように、シースチューブ21及び後述するダイレーターチューブ40の長さが設定されている。また、シースハブ22の内腔には、弁が設けられていて、シースハブ22側から弁を通して、ダイレーター30やカテーテル等の器具を挿入できるようにしつつ、シースハブ22内部の血液等が外部に漏れないようになっている。また、シース内腔20bには、薬液注入用チューブ24を介して、薬液等の流体を送り込むことが可能である。
シース20に含まれるシースチューブ21及びシースハブ22等を構成する材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン等のウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、等の各種合成樹脂材料を挙げることができるが、特に限定されない。また、これらの材料には、改質剤、X線造影剤、顔料等の各種添加剤を添加したものを用いてもよい。
シース20のサイズも特に限定されないが、薬液注入用チューブ24及び活栓26を除くシース20の長さはダイレーター30の全長より短く、例えば50〜1020mmとすることができる。また、シースチューブ21に形成されるシース内腔20bの内径は、シース20(シースチューブ21)に挿入されて治療等に用いられるカテーテル等の径に応じて決定すればよく、例えば1.0〜4.2mmとすることができる。シースチューブ21(シース先端20aを除く)の外径は、例えば1.3〜5.0mmとすることができる。
なお、シース先端20aにおけるシース内腔20bの内径は、それ以外の部分におけるシース内腔20bに比べて小さいことが好ましい。特に、シース先端20aにおけるシース内腔20bの内径は、図2に示すダイレーター30とシース20とが組み合わされていない状態では、ダイレーター30を組み合わせた状態で内側に位置するダイレーターチューブ40の第1チューブ部分42(図3参照)の外径よりわずかに小さいことが好ましい。これにより、シースチューブ21の弾性変形力により、シース先端20aをダイレーターチューブ40の外周面に密着させることができる。また、シース20(シースチューブ21)におけるシース先端20aの近傍は、シース先端20aに向かって外径が細くなるテーパー状になっていることが好ましい。
ダイレーター30は、基端側のダイレーターハブ32と、基端がダイレーターハブ32に固定されているダイレーターチューブ40とを有する。ダイレーターハブ32は、その内周面に、シースハブ22の外周面のねじ溝とねじ嵌合できるように突起が設けられた略有底筒状の部材であり、ダイレーターチューブ40が伸びている側と反対側にある有底筒の底の部分にダイレーターチューブ40が固定されている。したがって、前述のように、ダイレーターハブ32をシースハブ22に着脱自在に固定できるようになっている。ダイレーター30は、基端からダイレーター先端40aまで貫通する内腔40bを有する管状の部材である。ダイレーターチューブ40は、ダイレーター先端40aの近傍が、ダイレーター先端40aに向かって細くなるテーパー状になっている。
図3は、ダイレーター先端40a付近を拡大した部分拡大図である。ダイレーターチューブ40は、ダイレーター先端40aから基端側へ向かって第2チューブ部分44と、第1チューブ部分42と、非加工部分46とを有する。ダイレーター先端40aに近い第2チューブ部分44及び第1チューブ部分42は、後述する加工工程において、金型150に接触して熱により加工された加工部分であるのに対して、非加工部分46は金型150に接触せず、加工がされていない非加工部分である。
第1チューブ部分42は、ダイレーター先端40aから基端に向かう軸方向に平行な外周面を有している。第1チューブ部分42の外周面は、非加工部分46の外周面より平滑である。
第1チューブ部分42の外径は、非加工部分46の外径に対して97〜100%であることが好ましく、非加工部分46の外径と同一であることが更に好ましい。また、第1チューブ部分42と非加工部分46との間には段差が形成されていないことが、シース先端20aを第1チューブ部分42に密着させ、かつ、非加工部分46とシース内腔20bの内壁面との間に適切なギャップを形成する観点から好ましい。なお、図3に示す本実施形態においては、第1チューブ部分42の外径は、非加工部分46の外径と同一である。
第1チューブ部分42は、ダイレーター30とシース20とを図1に示すように組み合わせた状態において、一部がシース20の内部に位置し、他の一部がシース20から露出する。これにより、シースイントロデューサー10を経皮的に脈管に挿入する際、シース先端20aは、外表面が平滑な第1チューブ部分42の外側に位置する。これにより、シース先端20aにおけるシース内腔20bの内壁面と、第1チューブ部分42の外周面との間に形成される隙間が小さくなり、シース先端20aが第1チューブ部分42に密着することにより、シースイントロデューサー10の挿入性が向上する。
第2チューブ部分44は、第1チューブ部分42の先端側(非加工部分46と接続する側の反対側)に接続している。第2チューブ部分44は、基端側からダイレーター先端40aに向かって外径が小さくなるように軸方向に対して傾斜する外周面を有する。第2チューブ部分44の外周面も、金型150に接触して加工されているため、非加工部分46の外周面より平滑である。
第2チューブ部分44の外周面の軸方向に対する傾斜角度は特に限定されないが、例えば0°を超え10°以下とすることが、ダイレーター30が好適な穿孔拡張性を奏するために好ましい。また、第2チューブ部分44の外周面は、第2チューブ部分44の他の部分より軸方向に対する傾斜角度が大きく、ダイレーター先端40aに続く先端傾斜部44aを有していてもよい。先端傾斜部44aは、金型150による熱加工で形成されてもよいが、金型150による加工の後に、切削等により形成されてもよい。
非加工部分46は、第1チューブ部分42の基端側に接続している。非加工部分46は、第1チューブ部分42と同様に、軸方向に平行な外周面を有している。非加工部分46は、ダイレーターチューブ40の基端まで続いている。したがって、ダイレーター30は、ダイレーター先端40a側の第2チューブ部分44が軸方向に対して傾斜する外周面を有するテーパー状であり、基端側の第1チューブ部分42及び非加工部分46が、軸方向に平行な外周面を有する直胴状である。
ダイレーター30を構成する材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン等のウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、等の各種合成樹脂材料を挙げることができる。ダイレーターチューブ40を構成する材料は、熱加工を伴う製造工程によって製造する観点から、熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。また、樹脂材料には、改質剤、X線造影剤、顔料等の各種添加剤を添加したものを用いてもよい。さらに、ダイレーターチューブ40の材料としては、ダイレーター先端40aに十分な先端強度を付与できる点で、ポリプロピレン等の結晶性樹脂を用いることが好ましい。
ダイレーター30のサイズは特に限定されないが、ダイレーター30の全長は、シース20の長さよりも長くなるように、例えば90〜1050mmの範囲で設定される。ダイレーターチューブ40の非加工部分46(図3参照)の外径は、シースチューブ21のシース内腔20bの内径と略同一か、それよりも僅かに小さくなるように、例えば1.0〜4.2mmの範囲で設定される。ダイレーターチューブ40に形成される内腔40bの内径は、少なくともダイレーター先端40aとその近傍部分において、後述するような内腔40bに挿通するガイドワイヤの外径と略同一か、それよりも僅かに大きくなるように、例えば0.6〜1.0mmの範囲で設定される。但し、ダイレーター先端40a及びその近傍部分以外の部分においては、内腔40bがガイドワイヤの外径よりも大きくてもよい。また、第1チューブ部分の長さは、2〜20mm程度、第2チューブ部分の長さは10〜30mm程度とすることができる。
図1に示すシースイントロデューサー10は、例えばカテーテルを脈管に挿入する際に使用される。カテーテルを脈管に挿入する場合、まず、皮膚の所定位置を導入針で穿孔した後、穿孔した孔からガイドワイヤの一端を脈管内に挿入する。さらに、体外にあるガイドワイヤの他端をダイレーター先端40aから内腔40bに挿入した後、ダイレーター30とシース20とが組み合わされた状態のシースイントロデューサー10をガイドワイヤに沿って脈管内に挿入する。シースイントロデューサー10の挿入は、まずシース先端20aから露出したダイレーターチューブ40の第2チューブ部分44が、皮膚の穿孔を拡張しながら脈管内に挿入される。
さらに挿入を進め、シース先端20aを脈管内に挿入した後、ガイドワイヤ及びダイレーター30をシース20から抜去する。シース先端20aが脈管内に挿入されたシース20は、体外と脈管内をつなぐ通路として機能し、シース20のシースハブ22の内腔及びシース内腔20bを介してカテーテル等の器具を脈管内に導入することができる。また、シースハブ22の内腔に設けられている弁によって、脈管内の血液等の体液が外部に漏れることが防止される。
図4は、ダイレーター30の製造方法に含まれる製造工程を説明した概念図である。ダイレーター30の製造では、図4(a)に示すように、所定の外径を有する熱可塑性材料製のチューブ材140を準備する。チューブ材140は、例えば押出成形等によって製造されるが、チューブ材140の製造方法は特に限定されない。なお、チューブ材140の外径は、製造されるダイレーター30における非加工部分46の外径と同じである。
次に、チューブ材140の内腔140bに円棒状の芯材120を挿入する(図4(a))。さらに、芯材120を挿入したチューブ材140を、図4(b)に示すような金型150に、チューブ先端140a側から挿入する。金型150は、高周波成形機に備えられるものであり、図示しない高周波コイルにより加熱される。これにより、金型150内に挿入されたチューブ材140に熱が伝えられ、図4(c)に示すように、チューブ材140が、図2に示すダイレーターチューブ40の形状に加工される(加工工程)。なお、金型150の加熱温度は、用いるチューブ材140を構成する熱可塑性材料の溶融温度等に応じて、決定すればよい。
金型150は、図4(b)に示すように、先端側から基端側へ向かって、第4金型部分158と、第2金型部分154と、第1金型部分152と、第3金型部分156とを有する。このうち、第2金型部分154、第1金型部分152及び第3金型部分156と芯材120との間にはリング状の空間が形成され、その空間にチューブ材140が挿入される。さらに、第2金型部分154及び第1金型部分152と芯材120との間に挿入されたチューブ材140は、それぞれ第2金型部分154又は第1金型部分152に接触し、金型150から熱を伝えられる。
第1金型部分152の内壁面は、断面形状が円形であり、軸方向に平行である。第1金型部分152の内壁面は、図4(c)に示すようにチューブ材140の第1チューブ部分142に接触し、第1チューブ部分142の外表面を平滑にするように加工する。図4(b)に示すように、第1金型部分152の内径D3は、チューブ材140の外径D1と同一か、又はチューブ材140の外径D1より僅かに小さい。これにより、第1金型部分152は、第1チューブ部分142の外表面を平滑にするだけで、第1チューブ部分142の外形状をほとんど変化させない。また、第1金型部分152の内径D3は、チューブ材140の形状を大きく変化させる第2金型部分154の最大内径と同じか、第2金型部分154の最大内径より大きいことが好ましい。チューブ材140の第1チューブ部分142は、ダイレーターチューブ40の第1チューブ部分42となる部分である。第1金型部分152によって第1チューブ部分42に対して加工が施されることにより、組み立て時にシース先端20aに接触する平滑な第1チューブ部分42が形成される。
第2金型部分154は、第1金型部分152の先端側に接続している。第2金型部分154の内壁面は、断面形状が円形であり、先端側に向かって内径が小さくなるように軸方向に対して傾斜している。第2金型部分154の内壁面は、第1チューブ部分142の先端側に接続する第2チューブ部分144に接触し、第2チューブ部分144の外表面がチューブ先端140a側に向かって外径が小さくなるように、第2チューブ部分144の外表面を変形させる。チューブ材140の第2チューブ部分144は、ダイレーターチューブ40の第2チューブ部分44となる部分である。第2チューブ部分144は、第2金型部分154による加工によって、チューブ先端140aに向かって細くなる形状を有している。第2チューブ部分144(44)を形成することにより、ダイレーター30は、皮膚の穿孔を拡張しやすい形状となる。
第3金型部分156は、第1金型部分152の基端側に接続している。第3金型部分156の内壁面は、断面形状が円形であり、基端側に向かって内径が大きくなるように軸方向に対して傾斜している。第3金型部分156の内壁面の内径は、第1金型部分152の内壁面の内径D3より大きい。第3金型部分156には、図4(c)に示すように、第1チューブ部分142の基端側に接続する非加工部分146が挿入されるが、第3金型部分156の内壁面は、加工工程において非加工部分146には接触せず、非加工部分146の表面は加工されない。チューブ材140の非加工部分146は、ダイレーターチューブ40の非加工部分46となる部分であり、非加工部分46の外表面は、加工されて平滑になる第1チューブ部分42の外表面と比較すると、粗い状態となる。
第4金型部分158は、第2金型部分154に対して第1金型部分152と接続する側の反対側である先端側に接続している。第4金型部分158の内壁面は、断面形状が円形であり、軸方向に平行である。第4金型部分158には、図4(c)に示すように、チューブ材140のチューブ先端140aから露出する芯材120が挿入される。第4金型部分158の内壁面の内径D4は、芯材120の外径D2及びチューブ材120の内径と同一か又は僅かに大きい。第4金型部分158に芯材120が挿入されることにより、金型150内の芯材120の位置精度が向上するため、チューブ材の加工精度が向上する。また、第4金型部分158の内壁面と芯材120との間のギャップが極めて小さいため、この部分に溶融したチューブ材140が流れ込んでダイレーター30の寸法精度が悪化したり、金型150からの離型を阻害したりする問題を防止できる。
金型150を用いて加工されたチューブ材140に対して必要に応じて切削加工などを施すことにより図2に示すダイレーターチューブ40を得る。ダイレーターチューブ40を、別途成形等により製造されたダイレーターハブ32に固定することにより、ダイレーター30を得る。そして、このダイレーター30は、別途、常法にしたがって製造されるシース20と組み合わせて、シースイントロデューサー10を構成するために用いることができる。
以上のように、実施形態に係る製造方法により製造されたダイレーター30は、第1チューブ部分42が平滑であることにより、シース20の内壁面が第1チューブ部分42に対して隙間なく接触することが可能となり、また、皮膚等との摩擦抵抗を低減することが可能であり、このようなダイレーター30を有するシースイントロデューサー10は、良好な挿入性を奏する。特に、平滑な第1チューブ部分42がシース先端20aの内側に位置することにより、シースイントロデューサー10は、シース先端20aにおける内壁面とダイレーター30の外周面との隙間を小さくし、シース先端20aを挿入する際の抵抗を低減できる。
なお、上述した実施形態は、本発明に含まれる製造方法の一例にすぎず、実施形態に含まれる工程等を適宜変更した多くの変形例が、本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、図4(b)に示す第3金型部分156の内周壁は、基端側に向かって拡径するように軸方向に対して傾斜しているが、第3金型部分156の態様はこれに限定されず、第3金型部分156の内周壁の内径が第1金型部分152の内径より大きければ、第3金型部分156の内周壁はその少なくとも一部が軸方向に平行であってもよい。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されない。
外径(D2)2.12mm、内径1.10mmのポリプロピレン製チューブをチューブ材140として用い、図4(a)〜図4(c)に示す工程によりダイレーターチューブ40を成形し、図2に示すダイレーター30を製造した。また、第1金型部分の内径(D3)は2.11mm(チューブ材140の外径の99.5%)、第4金型部分の内径(D4)は0.93mmとし、芯材120の外径は0.92mmとし、ダイレーター30の第2チューブ部分44の長さ(金型150の第3金型部分156の長さと等しい)は20mm、第1チューブ部分42の長さ(金型150の第1金型部分152の長さと等しい)は5mmとし、金型の加熱目標温度は120℃とした。次いで、ダイレーターチューブ40を市販のシースイントロデューサー(製品名「ゼメックスイントロデューサーセット」、品番ISA1160ABAN、ゼオンメディカル社製)のシース20(シース内腔20bの内径2.23mm、シースチューブ21の外径2.56mm、シース先端20aにおけるシース内腔20bの内径2.09mm)のシース内腔20bに挿入し、第1チューブ部分42の一部がシース20の内部に位置し、第1チューブ部分42の他の一部がシース先端20aから露出する状態になるように、ダイレーター30とシース20とを固定した。ダイレーター30とシース20とを組み合わせた状態において、シース先端20aからダイレーター先端40aまでの距離は23mmとした。
このような実施例に係るシースイントロデューサー10を用いて穿孔実験を行った。穿孔実験は、膜厚0.3mmの塩化ビニルシートに外径0.85mmのガイドワイヤを挿入し、このガイドワイヤに沿ってシースイントロデューサー10のシース20のシース先端20aが塩化ビニルシート通過する際における最大抵抗値を、穿孔抵抗として測定した。穿孔実験は、3サンプルを用いて、各サンプルにつき3回ずつ行うことにより、合計9回実施した。9回の測定値の平均値を、実施例に係るシースイントロデューサー10の最大抵抗値とした。結果を表1に示す。
Figure 2016192982
参考例として、実施例と同様のダイレーター30を、実施例と同様のシース20に挿入し、ダイレーター30とシース20の固定位置を、実施例に対して変化させることにより、参考例に係るシースイントロデューサーを製造した。すなわち、参考例に係るシースイントロデューサーでは、第1チューブ部分42の全体がシース先端20aから露出する状態になるように、ダイレーター30とシース20とを組み合わせた。ダイレーター30とシース20とを組み合わせた状態において、シース先端20aからダイレーター先端40aまでの距離は35mmとした。
参考例に係るシースイントロデューサーを用いて、実施例と同様の穿孔実験を行った。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例の最大抵抗値は3.08Nであるのに対して、参考例の最大抵抗値は3.27Nであり、実施例の方が、穿孔抵抗が低い結果になった。よって、軸方向に平行な加工部分である第1チューブ部分をダイレーター30に設け、その第1チューブ部分42がシース先端20aの内側に位置するようにした実施例は、非加工部分がシース先端20aの内側に位置する参考例に比べて、優れた挿入性を奏することを確認できた。
10…シースイントロデューサー
20…シース
20a…シース先端
20b…シース内腔
30…ダイレーター
32…ダイレーターハブ
40…ダイレーターチューブ
40a…ダイレーター先端
42…第1チューブ部分
44…第2チューブ部分
46…非加工部分
120…芯材
140…チューブ材
140a…チューブ先端
140b…内腔
142…第1チューブ部分
144…第2チューブ部分
146…非加工部分
150…金型
152…第1金型部分
154…第2金型部分
156…第3金型部分
158…第4金型部分

Claims (5)

  1. シースに挿入して前記シースと組み合わせて用いられるダイレーターの製造方法であって、
    熱可塑性樹脂のチューブ材を準備する工程と、
    前記チューブ材に芯材を挿入する工程と、
    前記芯材が挿入された前記チューブ材を金型に挿入し、前記金型から前記チューブ材に熱を伝えて加工する加工工程と、を有し、
    前記金型は、前記チューブ材において前記加工工程で加工される部分のうち、前記加工工程で加工されない非加工部分に接続する第1チューブ部分を加工する第1金型部分を有し、
    前記第1金型部分の内壁面は、軸方向に平行であって前記第1チューブ部分の外表面を平滑にすることを特徴とするダイレーターの製造方法。
  2. 前記金型は、前記チューブ材において前記加工工程で加工される領域のうち、前記第1チューブ部分の前記非加工部分と接続する側の反対側に接続する第2チューブ部分を加工する第2金型部分を有し、
    前記第2金型部分の内壁面は、前記軸方向に対して傾斜しており前記第2チューブ部分の外表面が前記軸方向に対して傾斜するように、前記第2チューブ部分の外表面を変形させることを特徴とする請求項1に記載のダイレーターの製造方法。
  3. 前記金型は、前記非加工部分が挿入される第3金型部分を有し、
    前記第3金型部分の内壁面の内径は前記第1金型部分の内壁面の内径より大きく、前記第3金型部分の内壁面は、前記加工工程において前記非加工部分に接触しないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイレーターの製造方法。
  4. 前記金型は、前記第2金型部分に対して前記第1金型部分と接続する側の反対側に接続しており前記チューブ材から露出する前記芯材が挿入される第4金型部分を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のダイレーターの製造方法。
  5. 前記請求項1〜4のいずれかに記載のダイレーターの製造方法で製造されたダイレーターと、前記シースとを備えてなるシースイントロデューサーであって
    前記第1チューブ部分は、前記ダイレーターと前記シースとを組み合わせた状態において、一部が前記シースの内部に位置し、他の一部が前記シースの先端から露出することを特徴とするシースイントロデューサー。
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