JP2016191869A - 露光装置、露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016191869A
JP2016191869A JP2015072705A JP2015072705A JP2016191869A JP 2016191869 A JP2016191869 A JP 2016191869A JP 2015072705 A JP2015072705 A JP 2015072705A JP 2015072705 A JP2015072705 A JP 2015072705A JP 2016191869 A JP2016191869 A JP 2016191869A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exposure
mask
scanning
substrate
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015072705A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6701597B2 (ja
Inventor
青木 保夫
Yasuo Aoki
保夫 青木
雅幸 長島
Masayuki Nagashima
雅幸 長島
一夫 内藤
Kazuo Naito
一夫 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2015072705A priority Critical patent/JP6701597B2/ja
Publication of JP2016191869A publication Critical patent/JP2016191869A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6701597B2 publication Critical patent/JP6701597B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】フットプリントの増大を抑制する。【解決手段】基板Pに対して照明光ILを走査(X軸)方向に走査する走査露光により、所定のパターンを基板P上に設けられた複数のショット領域S1〜S4毎に形成する液晶露光装置は、第2ショット領域S2にマスクMを対向させた状態で走査露光を行った後に、マスクMをX軸方向に駆動し、第2ショット領域S2に対してX軸方向に隣接する第3ショット領域S3にマスクMを対向させた状態で該第3ショット領域S3の走査露光を行う。【選択図】図5

Description

本発明は、露光装置、露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法に係り、更に詳しくは、物体に対してエネルギビームを所定の走査方向に走査する走査露光により、所定のパターンを物体上に形成する露光装置及び方法、並びに前記露光方法を含むフラットパネルディスプレイ又はデバイスの製造方法に関する。
従来、液晶表示素子、半導体素子(集積回路等)等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下、「マスク」と総称する)に形成されたパターンをエネルギビームを用いてガラスプレート又はウエハ(以下、「基板」と総称する)上に転写する露光装置が用いられている。
この種の露光装置としては、マスクと基板とを実質的に静止させた状態で、露光用照明光(エネルギビーム)を所定の走査方向に走査することで基板上に所定のパターンを形成するビームスキャン式の走査露光装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載の露光装置では、基板上の露光対象領域とマスクとの位置誤差を補正するために、投影光学系を露光時の走査方向と逆方向に移動させながら投影光学系を介してアライメント顕微鏡によって基板上及びマスク上のマークの計測(アライメント計測)を行い、該計測結果に基づいて基板とマスクとの位置誤差を補正している。ここで、露光精度を向上させるためには、より多くのマークを計測することが望ましいが、スループットが低下する恐れがある。
特開2000−12422号公報
本発明は、上述の事情の下でなされたもので、第1の観点からすると、露光対象の物体に対してエネルギビームを所定の走査方向に走査する走査露光により、所定のパターンを前記物体上に設けられた複数の区画領域毎に形成する露光装置であって、前記エネルギビームを前記物体上で走査する照明系と、前記所定のパターンを有するマスクを前記走査方向に駆動可能なマスク駆動系と、前記複数の区画領域のうち、第1の区画領域に前記マスクを対向させた状態で前記照明系を制御して前記走査露光を行った後に、前記マスク駆動系を制御して前記マスクを前記走査方向に平行な方向に駆動し、前記第1の区画領域に対して前記走査方向に平行な方向に関して隣接する第2の区画領域に前記マスクを対向させた状態で前記照明系を制御して前記第2の区画領域の前記走査露光を行う制御系と、を備える露光装置である。
本発明は、第2の観点からすると、露光対象の物体に対してエネルギビームを所定の走査方向に走査する走査露光により、所定のパターンを前記物体上に設けられた複数の区画領域毎に形成する露光方法であって、前記複数の区画領域のうち、第1の区画領域に前記所定のパターンを有するマスクを対向させた状態で前記第1の区画領域に対して前記走査露光を行うことと、前記マスクを前記走査方向に平行な方向に駆動して前記第1の区画領域に対して前記走査方向に平行な方向に関して隣接する第2の区画領域に対して前記マスクを対向させることと、前記第2の区画領域に対して前記走査露光を行うことと、を含む露光方法である。
本発明は、第3の観点からすると、本発明の露光方法を用いて基板を露光することと、露光された前記基板を現像することと、を含むフラットパネルディスプレイの製造方法である。
本発明は、第4の観点からすると、本発明の露光方法を用いて前記物体を露光することと、露光された前記物体を現像することと、を含むデバイス製造方法である。
第1の実施形態に係る液晶露光装置の概念図である。 図1の液晶露光装置の制御系を中心的に構成する主制御装置の入出力関係を示すブロック図である。 投影系本体、及びアライメント顕微鏡の計測系の構成を説明するための図である。 図4(a)〜図4(e)は、基板に対する走査露光時における液晶露光装置の動作を説明するための図(その1〜その5)である。 図5(a)〜図5(d)は、基板に対する走査露光時における液晶露光装置の動作を説明するための図(その6〜その9)である。 図6(a)〜図6(d)は、第2の実施形態における照明領域とマスクとの関係を説明するための図(その1〜その4)である。 図7(a)〜図7(e)は、第2の実施形態に係る液晶露光装置の走査露光時における動作を説明するための図(その1〜その5)である。 図8(a)〜図8(d)は、第3の実施形態における照明領域とマスクとの関係を説明するための図(その1〜その4)である。 図9(a)〜図9(e)は、第3の実施形態に係る液晶露光装置の走査露光時における動作を説明するための図(その1〜その5)である。
《第1の実施形態》
以下、第1の実施形態について、図1〜図5(d)を用いて説明する。
図1には、第1の実施形態に係る液晶露光装置10の概念図が示されている。液晶露光装置10は、例えば液晶表示装置(フラットパネルディスプレイ)などに用いられる矩形(角型)のガラス基板P(以下、単に基板Pと称する)を露光対象物とするステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、いわゆるスキャナである。
液晶露光装置10は、露光用のエネルギビームである照明光ILを照射する照明系20と、投影光学系40とを有している。以下、照明系20から投影光学系40を介して基板Pに照射される照明光ILの光軸と平行な方向をZ軸方向と称するとともに、Z軸に直交する平面内に互いに直交するX軸及びY軸を設定して説明を行う。また、本実施形態の座標系において、Y軸は、重力方向に実質的に平行であるものとする。従って、XZ平面は、水平面に実質的に平行である。また、Z軸回りの回転(傾斜)方向をθz方向として説明する。
ここで、本実施形態では、1枚の基板P上に複数の露光対象領域(適宜、区画領域、又はショット領域と称して説明する)が設定され、これら複数のショット領域に順次マスクパターンが転写される。なお、本実施形態では、基板P上に4つの区画領域が設定されている(いわゆる4面取り)場合について説明するが、区画領域の数は、これに限定されず、適宜変更が可能である。
また、液晶露光装置10では、いわゆるステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行われるが、スキャン露光動作時には、マスクM、及び基板Pが実質的に静止状態とされ、照明系20及び投影光学系40(照明光IL)がマスクM、及び基板Pに対してそれぞれX軸方向(適宜、走査方向と称する)に長ストロークで相対移動する(図1の白矢印参照)。これに対し、露光対象の区画領域を変更するためのステップ動作時には、マスクMがX軸方向に所定のストロークでステップ移動するとともに、基板PがY軸方向に所定のストロークでステップ移動する(それぞれ図1の黒矢印参照)。
図2には、液晶露光装置10の構成各部を統括制御する主制御装置90の入出力関係を示すブロック図が示されている。図2に示されるように、液晶露光装置10は、照明系20、マスクステージ装置30、投影光学系40、基板ステージ装置50、アライメント系60などを備えている。
照明系20は、照明光IL(図1参照)の光源(例えば、水銀ランプ)などを含む照明系本体22を備えている。スキャン露光動作時において、主制御装置90は、例えばリニアモータなどを含む駆動系24を制御することにより、照明系本体22をX軸方向に所定の長ストロークでスキャン駆動する。主制御装置90は、例えばリニアエンコーダなどを含む計測系26を介して照明系本体22のX軸方向に位置情報を求め、該位置情報に基づいて照明系本体22の位置制御を行う。本実施形態において、照明光ILとしては、例えばg線、h線、i線などが用いられる。
マスクステージ装置30は、マスクMを保持するステージ本体32を備えている。ステージ本体32は、例えばリニアモータなどを含む駆動系34によってX軸方向及びY軸方向に適宜ステップ移動可能に構成されている。X軸方向に関して露光対象の区画領域を変更するためのステップ動作時において、主制御装置90は、駆動系34を制御することにより、ステージ本体32をX軸方向にステップ駆動する。また、後述するように、露光対象の区画領域内でスキャン露光する領域(位置)をY軸方向に関して変更するためのステップ動作時には、主制御装置90は、駆動系34を制御することにより、ステージ本体32をY軸方向にステップ駆動する。駆動系34は、後述するアライメント動作時にマスクMをXY平面内の3自由度(X、Y、θz)方向に適宜微小駆動することも可能である。マスクMの位置情報は、例えばリニアエンコーダなどを含む計測系36により求められる。
投影光学系40は、等倍系で基板P(図1参照)上にマスクパターンの正立正像を形成する光学系などを含む投影系本体42を備えている。投影系本体42は、基板PとマスクMとの間に形成される空間内に配置されている(図1参照)。スキャン露光動作時において、主制御装置90は、例えばリニアモータなどを含む駆動系44を制御することにより、投影系本体42を、照明系本体22と同期するように、X軸方向に所定の長ストロークでスキャン駆動する。主制御装置90は、例えばリニアエンコーダなどを含む計測系46を介して投影系本体42のX軸方向に位置情報を求め、該位置情報に基づいて投影系本体42の位置制御を行う。
図1に戻り、液晶露光装置10では、照明系20からの照明光ILによってマスクM上の照明領域IAMが照明されると、マスクMを通過した照明光ILにより、投影光学系40を介してその照明領域IAM内のマスクパターンの投影像(部分正立像)が、基板P上の照明領域IAMに共役な照明光ILの照射領域(露光領域IA)に形成される。そして、マスクM、及び基板Pに対して、照明光IL(照明領域IAM、及び露光領域IA)が走査方向に相対移動することで走査露光動作が行われる。すなわち、液晶露光装置10では、照明系20、及び投影光学系40によって基板P上にマスクMのパターンが生成され、照明光ILによる基板P上の感応層(レジスト層)の露光によって基板P上にそのパターンが形成される。
基板ステージ装置50は、基板Pの裏面(露光面とは反対の面)を保持するステージ本体52を備えている。図2に戻り、Y軸方向に関して露光対象の区画領域を変更するためのステップ動作時において、主制御装置90は、例えばリニアモータなどを含む駆動系54を制御することにより、ステージ本体52をY軸方向にステップ駆動する。駆動系54は、後述する基板アライメント動作時に基板PをXY平面内の3自由度(X、Y、θz)方向に微小駆動することも可能である。基板P(ステージ本体52)の位置情報は、例えばリニアエンコーダなどを含む計測系56により求められる。
図1に戻り、アライメント系60は、例えば2つのアライメント顕微鏡62、64を備えている。アライメント顕微鏡62、64は、基板PとマスクMとの間に形成される空間内(Z軸方向に関して基板PとマスクMとの間の位置)に配置されており、基板Pに形成されたアライメントマークMk(以下、単にマークMkと称する)、及びマスクMに形成されたマーク(不図示)を検出する。本実施形態において、マークMkは、各区画領域の四隅部近傍それぞれに1つ(1つの区画領域につき、例えば4つ)形成されており、マスクMのマークは、投影光学系40を介してマークMkに対応する位置に形成されている。なお、マークMk、及びマスクMのマークの数、及び位置については、これに限定されず、適宜変更が可能である。また、各図面において、マークMkは、理解を容易にするため、実際よりも大きく図示されている。
一方のアライメント顕微鏡62は、投影系本体42の+X側に配置され、他方のアライメント顕微鏡64は、投影系本体42の−X側に配置されている。アライメント顕微鏡62、64は、それぞれY軸方向に離間した一対の検出視野(検出領域)を有しており、ひとつの区画領域内のY軸方向に離間した、例えば2つのマークMkを同時に検出することができるようになっている。
また、アライメント顕微鏡62、64は、マスクMに形成されたマークと、基板Pに形成されたマークMkとを同時に(換言すると、アライメント顕微鏡62、64の位置を変えずに)検出することが可能となっている。主制御装置90は、例えばマスクMがXステップ動作、又は基板PがYステップ動作を行う毎に、マスクMに形成されたマークと基板Pに形成されたマークMkとの相対的な位置ずれ情報を求め、該位置ずれを補正する(打ち消す、又は低減する)ように基板PとマスクMとのXY平面に沿った方向の相対的な位置決めを行う。なお、アライメント顕微鏡62、64は、マスクMのマークを検出(観察)するマスク検出部と、基板PのマークMkを検出(観察)する基板検出部とが、共通の筐体等によって一体的に構成されており、その共通の筐体を介して駆動系66により駆動される。あるいは、マスク検出部と基板検出部とが個別の筐体等によって構成されていても良く、その場合には、例えばマスク検出部と基板検出部とが実質的に共通の駆動系66によって同等の動作特性をもって移動できるように構成することが好ましい。
主制御装置90(図2参照)は、例えばリニアモータなどを含む駆動系66(図2参照)を制御することにより、アライメント顕微鏡62、64を、X軸方向に所定の長ストロークでそれぞれ独立に駆動する。また、主制御装置90は、例えばリニアエンコーダなどを含む計測系68を介してアライメント顕微鏡62、64それぞれのX軸方向の位置情報を求め、該位置情報に基づいてアライメント顕微鏡62、64の位置制御をそれぞれ独立して行う。また、駆動系66は、アライメント顕微鏡62、64をY軸方向に駆動するための、例えばリニアモータも併せて有している。
ここで、アライメント系60のアライメント顕微鏡62、64と、上述した投影光学系40の投影系本体42とは、物理的(機械的)に独立(分離)した要素であり、主制御装置90(図2参照)によって互いに独立して駆動(速度、及び位置)制御が行われるが、アライメント顕微鏡62、64を駆動する駆動系66と、投影系本体42を駆動する駆動系44とは、X軸方向の駆動に関して、例えばリニアモータ、リニアガイドなどの一部を共用しており、アライメント顕微鏡62、64、及び投影系本体42の駆動特性、あるいは主制御装置90による制御特性が、実質的に同等になるように構成されている。
具体的に一例をあげると、例えばムービングコイル式のリニアモータによってアライメント顕微鏡62、64、投影系本体42それぞれをX軸方向に駆動する場合には、固定子である磁性体(例えば、永久磁石など)ユニットが上記駆動系66と駆動系44とで共用される。これに対し、可動子であるコイルユニットは、アライメント顕微鏡62、64、投影系本体42それぞれが独立に有しており、主制御装置90(図2参照)は、該コイルユニットに対する電力供給を個別に行うことにより、アライメント顕微鏡62、64のX軸方向への駆動(速度、及び位置)と、投影系本体42のX軸方向への駆動(速度、及び位置)とを、独立に制御する。従って、主制御装置90は、X軸方向に関するアライメント顕微鏡62、64と投影系本体42との各々の間隔(距離)を、可変とする(任意に変化させる)ことができる。また、主制御装置90は、X軸方向に関して、アライメント顕微鏡62、64と投影系本体42とを、異なるスピードで移動させることもできる。
主制御装置90(図2参照)は、アライメント顕微鏡62及び64の少なくとも一方を用いて基板P上に形成された複数のマークMkを検出し、該検出結果(複数のマークMkの位置情報)に基づいて、公知のエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)方式によって、検出対象のマークMkが形成された区画領域の配列情報(区画領域の位置(座標値)、形状等に関する情報を含む)を算出する。
具体的には、走査露光動作において、主制御装置90(図2参照)は、該走査露光動作に先立って、投影系本体42の+X側に配置されたアライメント顕微鏡62を用いて、少なくとも露光対象の区画領域内に形成された、例えば4つのマークMkの位置検出を行って該区画領域の配列情報を算出する。主制御装置90は、算出した露光対象の区画領域の配列情報に基づいて、基板PのXY平面内の3自由度方向の精密な位置決め(基板アライメント動作)を行いつつ、照明系20、及び投影光学系40を適宜制御して、対象の区画領域に対する走査露光動作(マスクパターンの転写)を行う。
次に、投影光学系40が有する投影系本体42の位置情報を求めるための計測系46(図2参照)、及びアライメント系60が有するアライメント顕微鏡62、64の位置情報を求めるための計測系68の具体的な構成について説明する。
図3に示されるように、液晶露光装置10は、投影系本体42を走査方向に案内するためのガイド80を有している。ガイド80は、走査方向に平行に延びる部材から成る。ガイド80は、アライメント顕微鏡62の走査方向への移動を案内する機能も有する。また、図3では、ガイド80がマスクMと基板Pとの間に図示されているが、実際には、ガイド80は、Y軸方向に関して照明光ILの光路を避けた位置に配置されている。
ガイド80には、少なくとも走査方向に平行な方向(X軸方向)を周期方向とする反射型の回折格子を含むスケール82が固定されている。また、投影系本体42は、スケール82に対向して配置されたヘッド84を有している。本実施形態では、上記スケール82とヘッド84とにより、投影系本体42の位置情報を求めるための計測系46(図2参照)を構成するエンコーダシステムが形成されている。また、アライメント顕微鏡62、64は、スケール82に対向して配置されたヘッド86を各々有している(図3において、アライメント顕微鏡64は不図示)。本実施形態では、上記スケール82とヘッド86とにより、アライメント顕微鏡62、64の位置情報を求めるための計測系68(図2参照)を構成するエンコーダシステムが形成されている。ここで、ヘッド84、86は、それぞれスケール82に対してエンコーダ計測用のビームを照射し、スケール82を介したビーム(スケール82による反射ビーム)を受光して、その受光結果に基づいてスケール82に対する相対的な位置情報を出力可能となっている。
このように、本実施形態において、スケール82は、投影系本体42の位置情報を求めるための計測系46(図2参照)を構成し、アライメント顕微鏡62、64の位置情報を求めるための計測系68(図2参照)を構成する。すなわち、投影系本体42とアライメント顕微鏡62、64とは、スケール82に形成された回折格子によって設定される共通の座標系(測長軸)に基づいて位置制御が行われる。なお、投影系本体42を駆動するための駆動系44(図2参照)、及びアライメント顕微鏡62、64を駆動するための駆動系66(図2参照)は、要素が一部共通であっても良いし、完全に独立した要素により構成されていても良い。
なお、上記計測系46、68(それぞれ図2参照)を構成するエンコーダシステムは、測長軸が、例えばX軸方向(走査方向)のみであるリニア(1DOF)エンコーダシステムであっても良いし、より多くの測長軸を有しても良い。例えば、ヘッド84、86をY軸方向に所定間隔で複数配置することにより、投影系本体42、アライメント顕微鏡62、64のθz方向の回転量を求めても良い。また、スケール82にXY2次元回折格子を形成し、X、Y、θz方向の3自由度方向に測長軸を有する3DOFエンコーダシステムとしても良い。さらに、ヘッド84、86として、回折格子の周期方向と併せてスケール面に直交する方向の測長が可能な公知の2次元ヘッドを複数用いることにより、投影系本体42、アライメント顕微鏡62の6自由度方向の位置情報を求めても良い。
次に、液晶露光装置10を用いたステップ・アンド・スキャン方式の露光動作について、図4(a)〜図5(d)を用いて説明する。以下の露光動作(アライメント動作を含む)は、主制御装置90の管理下で行われる。なお、露光動作時の基板PとマスクMとの関係を説明するための図4(a)〜図5(d)では、理解を容易にするため、基板Pに形成される回路パターンをFの字で説明するものとする。
また、実際には、照明光IL(図1参照)が照射されない場合は、基板P上に露光領域IAは生成されないが、ここでは理解を容易にするため、図4(a)〜図5(d)において、露光領域IAが白く図示されている場合は、照明系20(図1参照)からの照明光ILにより基板P上に露光領域IAが生成されているものとし、露光領域IAが黒く図示されている場合は、照明光ILが照射されていないものとする。
図4(a)に示されるように、本実施形態において、露光順が最初である区画領域(以下、第1ショット領域Sと称する)は、基板Pの−X側且つ−Y側に設定されている。マスクMは、基板Pの第1ショット領域Sに対向している。主制御装置90(図4(a)〜図5(d)では不図示。図2参照)は、アライメント顕微鏡62(図2参照)を用いてマスクMと第1ショット領域Sとの相対的な位置決めを行う。具体的には、主制御装置90は、アライメント顕微鏡62を+X方向に駆動して、第1ショット領域S内に形成されたマークMk(不図示)を検出する。主制御装置90は、このアライメント顕微鏡62の検出結果に基づいて基板PのXY平面内の3自由度方向の精密な位置決めを行う。なお、主制御装置90は、他のショット領域を露光する際にも、露光前のアライメント顕微鏡62をX軸方向に駆動させマークMkを検出し、その検出結果に基づいて基板Pの微小位置決めを行うが、以下では説明を省略する。
この後、主制御装置90は、図4(b)に示されるように、露光領域IAが基板P上で+X方向に等速で移動するように、照明系本体22、及び投影系本体42(それぞれ図1及び図2参照)を+X方向に同期駆動する。
図4(c)には、第1ショット領域Sへの露光動作が終了した直後の状態が示されている。次いで、主制御装置90は、第1ショット領域Sの+Y側に設定された第2ショット領域Sに対して露光動作を行うために、図4(d)に示されるように、基板Pを−Y方向にYステップ駆動(図4(d)の黒矢印参照)する。これにより、マスクMが基板P上の第2ショット領域Sに対向する。
この後、主制御装置90は、照明系本体22、及び投影系本体42(それぞれ図1及び図2参照)を−X方向に同期駆動して、第2ショット領域Sへの露光動作を行う。このように、本実施形態では、第1回目の露光動作と、第2回目の露光動作とで、照明光IL(露光領域IA)の走査方向が逆転する。
次いで、主制御装置90は、図5(a)に示されるように、第3ショット領域S(第2ショット領域Sの+X側)に対して露光動作を行うために、マスクMを+X方向にXステップ駆動(図5(a)の黒矢印参照)する。この状態で、図5(b)に示されるように、照明光IL(露光領域IA)が+X方向に走査され、これにより、第3ショット領域SにマスクMのパターンが転写される。なお、図4(e)に示される状態から、マスクMが+X方向にXステップ駆動されているときに、照明系本体22及び投影系本体42をマスクMの+X方向にXステップ駆動が完了した後すぐに第3ショット領域SにマスクMのパターンを転写しやすい位置に駆動させておいてもよい。換言すると、マスクMをX方向にXステップ駆動させているときに、照明系本体22及び投影系本体42を第3ショット領域Sの露光開始位置まで予め駆動させておく。それに、第3ショット領域Sの露光開始までの時間を短縮することができる。
図5(c)には、第4ショット領域S(第3ショット領域Sの−Y側)に対して露光動作を行うために、図5(b)に示される状態から、基板Pが+Y方向にYステップ駆動された状態が示されている。この状態で、図5(d)に示されるように、照明光IL(露光領域IA)が−X方向に走査され、これにより、第4ショット領域Sにマスク2のパターンが転写される。
以上説明した第1の実施形態に係る液晶露光装置10によれば、走査方向に隣接する2つの区画領域に対して走査露光を行う際、基板PのX軸方向の位置を変えずにマスクMを走査方向(X軸方向)にステップ移動させるので、基板ステージ装置50(図1参照)のフットプリント、つまり液晶露光装置10の設置面積の増大を抑制できる。従って、液晶露光装置10全体をコンパクトにすることができる。
また、基板PをYステップ移動させることができるので、照明系本体22、及び投影系本体42(すなわち照明光ILの光軸)のY軸方向に対する位置を変えることなく、Y軸方向に対して異なる位置の区画領域に対して走査露光動作を行うことができる。これにより、照明系20、及び投影光学系40それぞれを単軸(X軸)ステージ装置として構成することができ、装置構成が簡単になる。また、照明系本体22、及び投影系本体42の位置制御性が向上する。
《第2の実施形態》
次に第2の実施形態に係る液晶露光装置について、図6(a)〜図7(e)を用いて説明する。第2の実施形態に係る液晶露光装置の構成は、マスクM上に形成される照明領域、及び基板P上に形成される露光領域の形状が異なる点、及び照明系20及び投影光学系40がY軸方向にステップ移動可能である点を除き、上記第1の実施形態と同じであるので、以下、相違点についてのみ説明し、上記第1の実施形態と同じ構成及び機能を有する要素については、上記第1の実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
図6(a)に示されるように、本第2の実施形態において、照明領域IAMは、Y軸方向に離間した、例えば2つの矩形の領域により形成される。照明領域IAMを構成する、例えば2つの矩形の領域それぞれのY軸方向の長さは、マスクMのY軸方向の長さの、例えば1/4程度に設定されている。また、照明領域IAMを構成する、例えば2つの矩形の領域の間の間隔も、同様にマスクMのY軸方向の長さの、例えば1/4程度に設定されている。
本第2の実施形態では、図6(b)に示されるように、マスクMの下端(−Y側の端部)と照明領域IAMの下端(−Y側の端部)とをほぼ一致された状態で、照明光IL(照明領域IAM)が+X方向に走査される。これにより、マスクM上のY軸方向に互いに離間した、例えば2つの帯状の領域が照明される。基板P(図6(b)では不図示。図1参照)は、これらの領域に対応する、Y軸方向に離間した、例えば2つの帯状の領域が露光される。
また、上記走査露光で転写されたなかったマスクパターンの残りの部分を露光するため、本第2の実施形態では、図6(c)に示されるように、照明領域IAM(及び不図示の露光領域IA)がY軸方向にYステップ移動(図6(c)の白矢印参照)する。具体的には、照明系本体22、及び投影系本体42(それぞれ図1及び図2参照)が、それぞれ駆動系24、44(それぞれ図2参照)により、同期してY軸方向に移動するように主制御装置90(図2参照)により制御される。この際、主制御装置90は、マスクM上の未露光の領域と照明領域IAMとのY軸方向に対する位置がほぼ一致するように、照明領域IAMのY軸方向の位置決めを行う。具体的には、主制御装置90により、アライメント顕微鏡62を用いて照明系本体22、投影系本体42、マスクM、及び基板Pの相対的な位置決めを行う。なお、主制御装置90は、照明系本体22、及び投影系本体42が、それぞれの駆動系24、44により、同期してY軸方向に移動させる度に、アライメント顕微鏡62を用いて照明系本体22、投影系本体42、マスクM、及び基板Pの相対的な位置決めを行うが、以下では説明を省略する。
この後、図6(d)に示されるように、照明光IL(照明領域IAM)が−X方向に走査される。これにより、上記第1回目の走査露光動作で基板P(図1参照)に転写できなかったマスクパターンが基板Pに転写される。このように、本第2の実施形態では、基板P(図1参照)上のひとつの区画領域に所望のパターンを形成するために、合計で、例えば2回の走査露光動作を行う。つまり、所望の回路パターンを区画領域に形成するために、投影系本体42をX方向へ往復駆動させて繋ぎ合わせ露光を行う。
次に、第2の実施形態における走査露光動作について、図7(a)〜図7(e)を用いて説明する。図7(a)には、第1ショット領域Sに対して露光動作を行うために、マスクMが基板P上の第1ショット領域Sに対向するように位置決めされた状態が示されている。この状態で、図7(b)に示されるように、照明光IL(露光領域IA)が+X方向に走査され、これにより、第1ショット領域Sの一部の領域(Y軸方向に互いに離間した、例えば2つの帯状の領域)にマスクMのパターンの一部が転写される。以下、図7(c)に示されるように、照明系本体22、及び投影系本体42(それぞれ図1及び図2参照)が+Y方向にYステップ移動(図7(c)の黒矢印参照)し、この後、図7(d)に示されるように、照明光IL(露光領域IA)が−X方向に走査される。これにより、第1ショット領域Sに対してマスクパターンが転写される。
以下、第2ショット領域Sに対する走査露光動作のために基板Pが−Y方向にYステップ駆動される点(図7(e)参照)、第3ショット領域Sに対する走査露光動作のためにマスクMが+X方向にXステップ駆動される点(不図示)、及び第4ショット領域Sに対する走査露光動作のために基板Pが+Y方向にYステップ駆動される点(不図示)は、それぞれ上記第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
以上説明した第2の実施形態によれば、照明領域IAM、及び露光領域IA(照明光ILの光束の断面積)が上記第1の実施形態よりも狭いので、照明系本体22、及び投影系本体42(それぞれ図1参照)を小型化、軽量化することができる。これにより、照明系本体22、及び投影系本体42の位置制御性が向上するので、高速且つ高精度の走査露光動作か可能となる。
《第3の実施形態》
次に第3の実施形態について図8(a)〜図9(e)を用いて説明する。第3の実施形態に係る液晶露光装置の構成は、マスクM上に形成される照明領域、及び基板P上に形成される露光領域の形状が異なる点を除き、上記第2の実施形態と同じであるので、以下、相違点についてのみ説明し、上記第1又は第2の実施形態と同じ構成及び機能を有する要素については、上記第1又は第2の実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
上記第2の実施形態において、マスクM上に生成される照明領域IAM、及び基板P上に生成される露光領域IAは、2つの領域により形成されていた(図6(a)、図7(a)など参照)のに対し、本第3の実施形態では、図8(a)に示されるように、照明領域IAMは、上記第1の実施形態と同様にY軸方向に延びるひとつの矩形の領域により形成される。ただし、上記第1の実施形態において、照明領域IAMの長さがマスクMのY軸方向の長さとほぼ同じであった(図1など参照)のに対し、本第3の実施形態では、照明領域IAMの長さは、マスクMのY軸方向の長さのほぼ半分である。また、本第3の実施形態でも、上記第2の実施形態と同様に、照明系本体22及び投影系本体42(図1参照)は、Y軸方向にステップ移動可能となっている。
図8(b)に示されるように、本第3の実施形態でも上記第2の実施形態と同様に、マスクMの下端(−Y側の端部)と照明領域IAMの下端(−Y側の端部)とをほぼ一致された状態で、照明光IL(照明領域IAM)が+X方向に走査され、これによりマスクMの下(−Y側)半分のマスクパターンが基板(不図示)に転写される。この後、照明系本体22、及び投影系本体42(それぞれ図1参照)が+Y方向へYステップ駆動(図8(c)の白矢印参照)されるとともに、図8(d)に示されるように、照明光IL(照明領域IAM)が−X方向に走査されること(図8(d)の黒矢印参照)により、マスクパターンの残りの部分(上側(+Y側)半分)が基板(不図示)に転写される。
次に、第3の実施形態における走査露光動作について、図9(a)〜図9(e)を用いて説明する。図9(a)には、第1ショット領域Sに対して露光動作を行うために、マスクMが基板P上の第1ショット領域Sに対向するように位置決めされた状態が示されている。この状態で、図9(b)に示されるように、照明光IL(露光領域IA)が+X方向に走査され、これにより、第1ショット領域Sの下(−Y側)半分の領域にマスクMのパターンの一部が転写される。以下、図9(c)に示されるように、照明系本体22、及び投影系本体42(それぞれ図1参照)が+Y方向にYステップ移動(図9(c)の黒矢印参照)し、この後、図9(d)に示されるように、照明光IL(露光領域IA)が−X方向に走査される。これにより、第1ショット領域Sに対してマスクパターンが転写される。
以下、第2ショット領域Sに対する走査露光動作のために基板Pが−Y方向にYステップ駆動される点(図9(e)参照)、第3ショット領域Sに対する走査露光動作のためにマスクMが+X方向にXステップ駆動される点(不図示)、及び第4ショット領域Sに対する走査露光動作のために基板Pが+Y方向にYステップ駆動される点(不図示)は、それぞれ上記第1及び第2の実施形態と同様であるので、説明を省略する。以上説明した第3の実施形態も、上記第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、以上説明した第1〜第3の各実施形態に係る構成は、適宜変更が可能である。例えば上記各実施形態では、マスクMをX軸方向(スキャン方向、走査方向)にXステップ移動させることにより、X軸方向に隣接する、例えば2つの区画領域それぞれにマスクパターンを転写したが、X軸方向に隣接する、例えば3つ以上の区画領域それぞれにマスクパターンを転写しても良い。また、上記実施形態では、基板PをY軸方向にYステップ移動させたが、X軸(スキャン)方向に隣接する複数の区画領域それぞれにマスクパターンを転写できれば、基板Pのステップ駆動機構は、必ずしも必要ではなく、基板Pの位置は固定あっても良い。
繋ぎ合わせ露光を行う場合、往路用、復路用のアライメント顕微鏡62を露光方向に対して投影系本体42の前後に配置しても良い。この場合、往路用(第1露光走査用)のアライメント顕微鏡により、マスクMと基板Pとの相対的な位置決め行うためのマークMkを検出し、復路用(第2露光走査用)のアライメント顕微鏡によって、継ぎ部近傍のマークを検出しても良い。継ぎ部近傍のマークとしては、予め基板にマークを形成しても良いし、露光済みのパターンをマークとしても良い。
なお、主制御装置90は、照明領域IAMのY軸方向の位置決めを行うためにアライメント顕微鏡62の計測結果を用いず、不図示のエンコーダ等を用いて照明系本体22、及び投影系本体42のY軸方向の位置決めを行うようにしても良い。
また、上記第2及び第3の実施形態では、照明系20(照明系本体22)及び投影光学系40(投影系本体42)がそれぞれY軸方向にステップ移動可能とされたが、これに限られず、マスクステージ装置30のステージ本体32をY軸方向に移動可能とし、マスクM、及び基板PをYステップ移動させても良い。
また、上記各実施形態では、照明系20で用いられる光源、及び該光源から照射される照明光ILの波長は、特に限定されず、例えばArFエキシマレーザ光(波長193nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの紫外光や、F2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光であっても良い。
また、上記実施形態では、光源を含む照明系本体22が走査方向に駆動されたが、これに限られず、例えば特開2000−12422号公報に開示される露光装置と同様に、光源を固定とし、照明光ILのみが走査方向に走査されるようにしても良い。
また、上記各実施形態では、投影光学系40として、等倍系が用いられたが、これに限られず、縮小系、あるいは拡大系を用いても良い。また、投影光学系を有していなくても良い。
また、照明領域IAM、露光領域IAは、上記実施形態ではY軸方向に延びる帯状に形成されたが、これに限られず、例えば米国特許第5,729,331号明細書に開示されるように、千鳥状に配置された複数の領域を組み合わせても良い。
また、上記各実施形態では、マスクM、及び基板Pが、水平面に直交するように配置(いわゆる縦置き配置)されたが、これに限られず、マスクM、及び基板Pは、水平面に平行に配置されても良い。この場合、照明光ILの光軸は、重力方向とほぼ平行とされる。
また走査露光動作時にアライメント計測の結果に応じて基板PのXY平面内の微小位置決めを行ったが、これと併せて、走査露光動作前に(あるいは走査露光動作と並行して)基板Pの面位置情報を求め、走査露光動作中に基板Pの面位置制御(いわゆるオートフォーカス制御)を行っても良い。
また、上記実施形態のように、ひとつのマスクパターンを区画領域に形成するために、投影系本体42を往復させて繋ぎ合わせ露光を行う場合、互いに異なる検出視野を有する往路用及び復路用のアライメント顕微鏡を走査方向(X方向)に関して投影系本体42の前後に配置する。この場合、往路用(1回目の露光動作用)のアライメント顕微鏡により、区画領域の四隅のマークMkを検出し、復路用(2回目の露光動作用)のアライメント顕微鏡によって、継ぎ部近傍のマークMkを検出しても良い。ここで、継ぎ部とは、往路の走査露光で露光された領域(パターンが転写された領域)と復路の走査露光で露光された領域(パターンが転写された領域)との継ぎ合わせ部分を意味する。継ぎ部近傍のマークMkとしては、予め基板PにマークMkを形成しても良いし、露光済みのパターンをマークMkとしても良い。なお、第1ショット領域Sに限らず、他のショット領域において繋ぎ合わせ露光を行う場合も同様である。上記実施形態では、投影系本体42を+X方向に駆動して走査露光動作を行う場合、往路用のアライメント顕微鏡はアライメント顕微鏡62、復路用のアライメント顕微鏡はアライメント顕微鏡64である。また、投影系本体42を−X方向に駆動して走査露光動作を行う場合、往路用のアライメント顕微鏡はアライメント顕微鏡64、復路用のアライメント顕微鏡はアライメント顕微鏡62である。
また、露光装置の用途としては、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置に限定されることなく、例えば有機EL(Electro-Luminescence)パネル製造用の露光装置、半導体製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるマスク又はレチクルを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも適用できる。
また、露光対象となる物体はガラスプレートに限られず、例えばウエハ、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど、他の物体でも良い。また、露光対象物がフラットパネルディスプレイ用の基板である場合、その基板の厚さは特に限定されず、例えばフィルム状(可撓性を有するシート状の部材)のものも含まれる。なお、本実施形態の露光装置は、一辺の長さ、又は対角長が500mm以上の基板が露光対象物である場合に特に有効である。また、露光対象の基板が可撓性を有するシート状である場合には、該シートがロール状に形成されていても良い。この場合、ステージ装置のステップ動作によらず、ロールを回転させる(巻き取る)ことによって、容易に照明領域(照明光)に対して露光対象の区画領域を変更する(ステップ移動させる)ことができる。
液晶表示素子(あるいは半導体素子)などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたマスク(あるいはレチクル)を製作するステップ、ガラス基板(あるいはウエハ)を製作するステップ、上述した各実施形態の露光装置、及びその露光方法によりマスク(レチクル)のパターンをガラス基板に転写するリソグラフィステップ、露光されたガラス基板を現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ガラス基板上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
以上説明したように、本発明の露光装置及び方法は、物体を走査露光するのに適している。また、本発明のフラットパネルディスプレイの製造方法は、フラットパネルディスプレイの生産に適している。また、本発明のデバイス製造方法は、マイクロデバイスの生産に適している。
10…液晶露光装置、20…照明系、30…マスクステージ装置、40…投影光学系、50…基板ステージ装置、60…アライメント系、M…マスク、P…基板。

Claims (14)

  1. 露光対象の物体に対してエネルギビームを所定の走査方向に走査する走査露光により、所定のパターンを前記物体上に設けられた複数の区画領域毎に形成する露光装置であって、
    前記エネルギビームを前記物体上で走査する照明系と、
    前記所定のパターンを有するマスクを前記走査方向に駆動可能なマスク駆動系と、
    前記複数の区画領域のうち、第1の区画領域に前記マスクを対向させた状態で前記照明系を制御して前記走査露光を行った後に、前記マスク駆動系を制御して前記マスクを前記走査方向に平行な方向に駆動し、前記第1の区画領域に対して前記走査方向に平行な方向に関して隣接する第2の区画領域に前記マスクを対向させた状態で前記照明系を制御して前記第2の区画領域の前記走査露光を行う制御系と、を備える露光装置。
  2. 前記物体を前記走査方向に直交する方向に駆動可能な物体駆動系を更に備え、
    前記制御系は、前記複数の区画領域のうち、第3の区画領域に対する前記走査露光を行った後、前記物体駆動系を制御して前記物体を前記走査方向に直交する方向に駆動し、前記マスクと前記第3の区画領域に対して前記走査方向に直交する方向に関して隣接する第4の区画領域とを対向させた状態で前記照明系を制御して前記第4の区画領域の前記走査露光を行う請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記照明系は、前記マスクの一部を照明することにより前記物体上に露光領域を生成し、
    前記制御系は、前記マスクと所定の区画領域とが対向した状態で前記照明系を制御して第1回目の前記走査露光を行うことにより前記マスクが有する前記パターンの一部を前記所定の区画領域の一部に形成した後、前記エネルギビームによる前記マスクの照明領域を前記走査方向に直交する方向に相対移動させ、前記照明系を制御して第2回目の前記走査露光を行うことにより前記パターンの他部を前記区画領域の他部に形成する請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 前記走査方向に直交する方向に関して、前記露光領域の長さが前記区画領域の半分である請求項3に記載の露光装置。
  5. 前記露光領域は、前記走査方向に直交する方向に関して所定間隔で離間した複数の領域から成る請求項3に記載の露光装置。
  6. 前記マスクから出射した前記エネルギビームを前記物体に投射する投影光学系を更に備え、
    前記制御系は、前記走査露光時に前記エネルギビームと共に前記投影光学系を前記走査方向に移動させる請求項1〜5の何れか一項に記載の露光装置。
  7. 前記エネルギビームの光軸が水平面に平行であり、
    前記物体は、露光面が前記水平面に対して直交した状態で配置される請求項1〜6の何れか一項に記載の露光装置。
  8. 露光対象の物体に対してエネルギビームを所定の走査方向に走査する走査露光により、所定のパターンを前記物体上に設けられた複数の区画領域毎に形成する露光方法であって、
    前記複数の区画領域のうち、第1の区画領域に前記所定のパターンを有するマスクを対向させた状態で前記第1の区画領域に対して前記走査露光を行うことと、
    前記マスクを前記走査方向に平行な方向に駆動して前記第1の区画領域に対して前記走査方向に平行な方向に関して隣接する第2の区画領域に対して前記マスクを対向させることと、
    前記第2の区画領域に対して前記走査露光を行うことと、を含む露光方法。
  9. 前記複数の区画領域のうち、第3の区画領域に対して前記走査露光を行うことと、
    前記物体を前記走査方向に直交する方向に駆動して前記第3の区画領域に対して前記走査方向に直交する方向に関して隣接する第4の区画領域に対して前記マスクを対向させることと、
    前記第4の区画領域に対して前記走査露光を行うことと、を更に含む請求項8に記載の露光方法。
  10. 前記マスクと所定の区画領域とが対向した状態で前記マスクの一部を照明して第1回目の前記走査露光を行うことにより、前記マスクが有する前記パターンの一部を前記所定の区画領域の一部に形成することと、
    前記エネルギビームによる前記マスクの照明領域を前記走査方向に直交する方向に相対移動させることと、
    第2回目の前記走査露光を行うことにより、前記マスクが有する前記パターンの他部を前記所定の区画領域の他部に形成することと、を更に含む請求項8又は9に記載の露光方法。
  11. 前記物体は、フラットパネルディスプレイに用いられる基板である請求項8〜10の何れか一項に記載の露光方法。
  12. 前記基板は、少なくとも一辺の長さ又は対角長が500mm以上である請求項11に記載の露光方法。
  13. 請求項11又は12に記載の露光方法を用いて前記基板を露光することと、
    露光された前記基板を現像することと、を含むフラットパネルディスプレイの製造方法。
  14. 請求項8〜10の何れか一項に記載の露光方法を用いて前記物体を露光することと、
    露光された前記物体を現像することと、を含むデバイス製造方法。
JP2015072705A 2015-03-31 2015-03-31 露光装置、露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法 Active JP6701597B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015072705A JP6701597B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 露光装置、露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015072705A JP6701597B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 露光装置、露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016191869A true JP2016191869A (ja) 2016-11-10
JP6701597B2 JP6701597B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=57246581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015072705A Active JP6701597B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 露光装置、露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6701597B2 (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06177009A (ja) * 1992-12-02 1994-06-24 Sony Corp 投影露光装置
US5530516A (en) * 1994-10-04 1996-06-25 Tamarack Scientific Co., Inc. Large-area projection exposure system
JPH11231549A (ja) * 1998-02-12 1999-08-27 Nikon Corp 走査型露光装置および露光方法
JP2000012422A (ja) * 1998-06-18 2000-01-14 Nikon Corp 露光装置
WO2000067302A1 (fr) * 1999-04-28 2000-11-09 Nikon Corporation Procede d'exposition, dispositif d'exposition, systeme d'exposition, masque et procede de fabrication de composants
JP2002099097A (ja) * 2000-09-25 2002-04-05 Nikon Corp 走査露光方法および走査型露光装置
JP2003270795A (ja) * 2002-03-12 2003-09-25 Chi Mei Electronics Corp 露光システム、及び該露光システムを応用した液晶パネルのカラーフィルタ形成方法。
JP2004311639A (ja) * 2003-04-04 2004-11-04 Nikon Corp 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法
JP2013221961A (ja) * 2012-04-13 2013-10-28 Nikon Corp 露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、デバイス製造方法、及び露光装置
JP2014038225A (ja) * 2012-08-17 2014-02-27 Nikon Corp 露光方法及び露光装置、並びにフラットパネルディスプレイの製造方法及びデバイス製造方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06177009A (ja) * 1992-12-02 1994-06-24 Sony Corp 投影露光装置
US5530516A (en) * 1994-10-04 1996-06-25 Tamarack Scientific Co., Inc. Large-area projection exposure system
JPH11231549A (ja) * 1998-02-12 1999-08-27 Nikon Corp 走査型露光装置および露光方法
JP2000012422A (ja) * 1998-06-18 2000-01-14 Nikon Corp 露光装置
WO2000067302A1 (fr) * 1999-04-28 2000-11-09 Nikon Corporation Procede d'exposition, dispositif d'exposition, systeme d'exposition, masque et procede de fabrication de composants
JP2002099097A (ja) * 2000-09-25 2002-04-05 Nikon Corp 走査露光方法および走査型露光装置
JP2003270795A (ja) * 2002-03-12 2003-09-25 Chi Mei Electronics Corp 露光システム、及び該露光システムを応用した液晶パネルのカラーフィルタ形成方法。
JP2004311639A (ja) * 2003-04-04 2004-11-04 Nikon Corp 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法
JP2013221961A (ja) * 2012-04-13 2013-10-28 Nikon Corp 露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、デバイス製造方法、及び露光装置
JP2014038225A (ja) * 2012-08-17 2014-02-27 Nikon Corp 露光方法及び露光装置、並びにフラットパネルディスプレイの製造方法及びデバイス製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6701597B2 (ja) 2020-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI701514B (zh) 移動體裝置、曝光裝置、平板顯示器之製造方法、元件製造方法、及移動體驅動方法
JP7176605B2 (ja) 露光装置、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法
US11392042B2 (en) Exposure apparatus and exposure method, and flat panel display manufacturing method
TWI721023B (zh) 曝光裝置及曝光方法、以及平面顯示器製造方法
WO2017057465A1 (ja) 移動体装置、露光装置、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法、並びに計測方法
WO2016159200A1 (ja) 露光装置、フラットパネルディスプレイの製造方法、デバイス製造方法、及び露光方法
TWI741654B (zh) 曝光裝置、平面顯示器之製造方法、元件製造方法、及曝光方法
JP6575796B2 (ja) 露光装置、露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法
JP6744588B2 (ja) 露光装置、フラットパネルディスプレイの製造方法、デバイス製造方法、及び露光方法
JP2014204634A (ja) モータ、移動体装置、及び露光装置
JP6701597B2 (ja) 露光装置、露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法
JP6701596B2 (ja) 露光装置、露光方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法
JP2014003211A (ja) 移動体装置及び移動体駆動方法、露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法
US20130271738A1 (en) Movable body apparatus, exposure apparatus, and device manufacturing method

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190205

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190405

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191120

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200419

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6701597

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250