JP2016191724A - 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非晶性樹脂および結晶性樹脂を含有するトナー母体粒子を含む静電荷像現像用トナーを、トナー母体粒子の断面にラメラ状結晶構造が分散して存在するように構成し、当該断面におけるラメラ状結晶構造の長径と短径とのアスペクト比(長径/短径)の平均値を1.0〜3.0とし、さらに、ラメラ状結晶構造の厚さの平均値を45〜300nmとする。
【選択図】図2
Description
本発明の一形態に係る静電荷像現像用トナーは、非晶性樹脂および結晶性樹脂を含有するトナー母体粒子を含むものである。ここで、上記トナー母体粒子の断面には、ラメラ状結晶構造が分散して存在する。そして、上記断面において、ラメラ状結晶構造の長径と短径とのアスペクト比(長径/短径)の平均値は1.0〜3.0であり、かつ、ラメラ状結晶構造の厚さの平均値は45〜300nmである点に特徴がある。かような構成を有する本発明に係るトナーによれば、トナーの低温定着性を確保しつつ、定着分離性を改善することができ、しかも、トナーの耐熱保存性および流動性といった性能を改善することが可能となる。このような効果が発現するメカニズムについて完全には明らかではないが、以下のように推定している。
本発明に係るトナー母体粒子は、結着樹脂(バインダー樹脂)として非晶性樹脂および結晶性樹脂を含有するものである。また、トナー母体粒子は、必要に応じて、離型剤、着色剤、磁性粉、荷電制御剤などの他のトナー構成成分を含有してもよい。また、本発明に係るトナー母体粒子は、水系媒体中で作製される湿式の製造方法(例えば、乳化凝集法など)により得られるものであることが好ましい。
本発明に係るトナー母体粒子は、結着樹脂(バインダー樹脂)として、非晶性樹脂および結晶性樹脂を含む。
非晶性樹脂について特に制限はなく、本技術分野における従来公知の非晶性樹脂が用いられうるが、なかでも非晶性樹脂は非晶性のビニル系樹脂を含むことが好ましい。非晶性樹脂がビニル系樹脂を含むことで、熱定着時の可塑性に優れるトナーが提供されうる。ここで、「ビニル系樹脂」とは、少なくともビニル系単量体を用いた重合により得られる樹脂である。非晶性のビニル系樹脂として、具体的には、アクリル樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂などが挙げられる。なかでも、非晶性のビニル系樹脂としては、スチレン系単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体を用いて形成されるスチレンアクリル共重合体樹脂が好ましい。
(1)スチレン系単量体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンおよびこれらの誘導体など。
(2)(メタ)アクリル酸エステル系単量体
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルおよびこれらの誘導体など。
(3)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなど。
(4)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなど。
(5)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなど。
(6)N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなど。
(7)その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体など。
結晶性樹脂についても特に制限はなく、本技術分野における従来公知の非晶性樹脂が用いられうるが、なかでも結晶性樹脂は結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましい。ここで、「結晶性ポリエステル樹脂」とは、2価以上のカルボン酸(多価カルボン酸)と、2価以上のアルコール(多価アルコール)との重縮合反応によって得られる公知のポリエステル樹脂のうち、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有する樹脂をいう。明確な吸熱ピークとは、具体的には、示差走査熱量測定(DSC)において、昇温速度10℃/minで測定した際に、吸熱ピークの半値幅が15℃以内であるピークのことを意味する。
ハイブリッド結晶性樹脂を構成するビニル系重合セグメントは、ビニル系単量体を重合して得られた樹脂から構成される。ここで、ビニル系単量体としては、ビニル系樹脂を構成する単量体として上述したものが同様に用いられうるため、ここでは詳細な説明を省略する。なお、ハイブリッド結晶性樹脂中におけるビニル系重合セグメントの含有量は、5〜30質量%の範囲内であることが好ましく、5〜20質量%の範囲内であることがより好ましく、5〜10質量%の範囲内であることがより好ましい。この含有量が下限値以上の値であると、非晶性樹脂との適度ななじみにより固定化されることで、結晶性樹脂部分の分子鎖が配列しやすくなり、高い結晶性を持ったラメラ状結晶構造を形成することができる。
ハイブリッド樹脂を構成するポリエステル重合セグメントは、多価カルボン酸と多価アルコールとを触媒の存在下で、重縮合反応を行うことにより製造された結晶性ポリエステル樹脂から構成される。ここで、多価カルボン酸および多価アルコールの具体的な種類については、上述した通りであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
「両反応性単量体」とは、ポリエステル重合セグメントとビニル系重合セグメントとを結合する単量体で、分子内に、ポリエステル重合セグメントを形成するヒドロキシ基、カルボキシ基、エポキシ基、第1級アミノ基および第2級アミノ基から選択される基と、ビニル系重合セグメントを形成するエチレン性不飽和基との双方を有する単量体である。両反応性単量体は、好ましくはヒドロキシ基またはカルボキシ基とエチレン性不飽和基とを有する単量体であることが好ましい。さらに好ましくは、カルボキシ基とエチレン性不飽和基とを有する単量体であることが好ましい。すなわち、ビニル系カルボン酸であることが好ましい。
ハイブリッド結晶性樹脂を製造する方法としては、既存の一般的なスキームを使用することができる。代表的な方法としては、次の三つが挙げられる。
(1)ポリエステル重合セグメントを予め重合しておき、当該ポリエステル重合セグメントに両反応性単量体を反応させ、さらに、ビニル系重合セグメントを形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体を反応させることにより、ハイブリッド結晶性樹脂を形成する方法。
(2)ビニル系重合セグメントを予め重合しておき、当該ビニル系重合セグメントに両反応性単量体を反応させ、さらに、ポリエステル重合セグメントを形成するための多価カルボン酸および多価アルコールを反応させることにより、ポリエステル重合セグメントを形成する方法。
(3)ポリエステル重合セグメントおよびビニル系重合セグメントをそれぞれ予め重合しておき、これらに両反応性単量体を反応させることにより、両者を結合させる方法。
・結晶性樹脂の存在形態
本発明に係るトナーにおいては、トナー母体粒子の断面に、結晶性樹脂から構成されるラメラ状結晶構造が分散して存在する点に特徴の1つがある。ここで、「ラメラ状結晶構造」とは、結晶性樹脂の分子鎖の折り畳みによる結晶化で生じた層状構造を意味する。図1は、ラメラ構造を形成している結晶性樹脂の一例である、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂の分子構造を示す模式図である。図1に示すハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂10は、主鎖となるスチレンアクリル樹脂ユニット(ビニル系重合セグメント)11に、結晶性ポリエステル樹脂ユニット(ポリエステル重合セグメント)12が、側鎖として化学的に結合した構造を有している。その結果、図1に示すように、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂10は櫛形状の分子構造を有している。このような櫛形状の分子構造は、結晶性ポリエステル樹脂ユニット11が、例えばポリエステル樹脂とは異なる樹脂中で、折りたたまれて結晶化することによりラメラ状結晶構造を構成することとなる。
本発明に係るトナーにおいて、トナー母体粒子が離型剤を含有するものとして構成される場合においては、離型剤はマトリクス相およびドメイン相のいずれに含有されていてもよいが、定着時の離型剤の表面染み出しの観点から特にマトリクス相に含有されている方が好ましい。
これらのうちでも、低温定着時の離型性の観点から、融点の低いもの、具体的には、融点が40〜90℃のものを用いることが好ましい。離型剤の含有割合は、トナー母体粒子中に1〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量%である。
本発明に係るトナーにおいて、トナー母体粒子が着色剤を含有するものとして構成される場合においては、着色剤はマトリクス相およびドメイン相のいずれに含有されていてもよいが、着色剤の分散性の観点から特にマトリクス相に含有されている方が好ましい。
本発明に係るトナーにおいて、トナー母体粒子が荷電制御剤を含有するものとして構成される場合においては、荷電制御剤はマトリクス相およびドメイン相のいずれに含有されていてもよいが、帯電制御剤の分散性の観点から特にマトリクス相に含有されている方が好ましい。
本発明に係るトナーは、トナー母体粒子に加えて、外添剤粒子を含んでもよい。外添剤粒子としては、従来公知の外添剤粒子が用いられうる。かような外添剤粒子としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子などからなる無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、光沢処理が行われていることが好ましい。
本発明に係るトナーのガラス転移点(Tg)は、25〜65℃であることが好ましく、より好ましくは35〜55℃である。本発明のトナーのガラス転移点が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および耐熱保管性が両立して得られる。トナーのガラス転移点は、測定試料としてトナーを用いたことの他は上記と同様にして測定されるものである。
本発明に係るトナーの平均粒径は、例えば体積基準のメジアン径で3〜8μmであることが好ましく、より好ましくは5〜8μmである。この平均粒径は、製造時において使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、結着樹脂(バインダー樹脂)の組成などによって制御することができる。体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、1200dpiレベルの非常に微小なドット画像を忠実に再現することなどができる。トナーの体積基準のメジアン径は「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「SoftwareV3.51」を搭載したコンピューターシステムを接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。具体的には、測定試料(トナー)0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を調製し、このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を100μmにし、測定範囲である2〜60μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径とされる。
本発明に係るトナーにおいては、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、帯電特性の安定性、低温定着性の観点から、平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、0.950〜0.995であることがより好ましい。平均円形度が上記の範囲であることにより、個々のトナー粒子が破砕しにくくなって摩擦帯電付与部材の汚染が抑制されてトナーの帯電性が安定し、また、形成される画像において画質が高いものとなる。トナーの平均円形度は、「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて測定した値である。具体的には、測定試料(トナー)を界面活性剤入り水溶液にてなじませ、超音波分散処理を1分間行って分散させた後、「FPIA−2100」(Sysmex社製)によって、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3,000〜10,000個の適正濃度で撮影を行い、個々のトナー粒子について下記式に従って円形度を算出し、各トナー粒子の円形度を加算し、全トナー粒子数で除することにより算出した値である。HPF検出数が上記の範囲であれば、再現性が得られる。
<トナーの製造方法>
〈トナー母体粒子の製造方法〉
本発明に係るトナー母体粒子は、例えば、乳化凝集法で製造することができる。本発明に係るトナー母体粒子を乳化凝集法によって製造する場合の製造方法は、例えば、非晶性樹脂微粒子を含む分散液(a)および結晶性樹脂微粒子を含む分散液(b)を水系媒体に添加して混合分散液を調製する工程と、前記混合分散液を昇温して前記非晶性樹脂微粒子および前記結晶性樹脂微粒子を凝集させてトナー母体粒子を形成する工程と、を含むものである。また、前記トナー母体粒子をコアとして、その表面にシェル層を設けることによって、コアシェル構造のトナー母体粒子とすることもできる。コアシェル構造とすることによって、耐熱保管性と低温定着性をさらに向上させることができる。なお、本明細書において、「水系媒体」とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものをいい、水以外の成分としては、水に溶解する有機溶剤を挙げることができる。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、メチルセルソルブ、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらのうち、樹脂を溶解しない有機溶剤であるメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系有機溶剤を使用することが好ましい。好ましくは、水系媒体として水のみを使用する。
(1)離型剤を含有する非晶性樹脂微粒子を含む分散液(a)を調製する、分散液(a)の調製工程、
(2)ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂を有機溶媒に溶解し、水系分散媒中に乳化分散させ、有機溶媒を除去することによりハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子を含む分散液(b)を調製する、分散液(b)の調製工程、
(3)上記(1)で調製した分散液(a)および上記(2)で調製した分散液(b)を水系媒体に添加して混合分散液を調製する、混合分散液の調製工程、
(4)上記(3)で調製した混合分散液を昇温して非晶性樹脂微粒子および結晶性樹脂微粒子を凝集させてトナー母体粒子を形成する凝集粒子形成工程、
(5)上記(4)で形成された凝集粒子を熱エネルギーにより熟成させて形状を制御し、トナー母体粒子を得る熟成工程、
(6)トナー母体粒子の分散液を冷却する冷却工程、
(7)水系媒体からトナー母体粒子を濾別し、当該トナー母体粒子から界面活性剤などを除去する濾過・洗浄工程、
(8)洗浄されたトナー母体粒子を乾燥する乾燥工程。
(外添剤添加工程)
外添剤添加工程は、乾燥処理したトナー母体粒子に外添剤粒子を添加、混合することにより、トナー粒子を調製する工程である。外添剤の添加方法としては、乾燥されたトナー母体粒子に外添剤を粉体で添加する乾式法が挙げられ、混合装置としては、ヘンシェルミキサーおよびコーヒーミルなどの機械式の混合装置が挙げられる。
本発明に係るトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。トナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる分散型キャリアなど用いてもよい。
本発明に係る静電荷像現像用現像剤は、電子写真方式の公知の種々の画像形成方法において用いることができる。例えば、モノクロの画像形成方法やフルカラーの画像形成方法に用いることができる。フルカラーの画像形成方法では、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各々に係る4種類のカラー現像装置と、一つの静電荷像担持体(「電子写真感光体」または単に「感光体」とも称する。)とにより構成される4サイクル方式の画像形成方法や、各色に係るカラー現像装置および静電荷像担持体を有する画像形成ユニットを、それぞれ色別に搭載するタンデム方式の画像形成方法など、いずれの画像形成方法も用いることができる。
〔離型剤を内包する非晶性樹脂微粒子の分散液(M)の調製例〕
(第1段重合)
撹拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8質量部およびイオン交換水3Lを仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、
・スチレン(St) 480質量部
・n−ブチルアクリレート(BA) 250質量部
・メタクリル酸(MAA) 68質量部
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂微粒子の分散液(x1)を調製した。
撹拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7gをイオン交換水3Lに溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、樹脂微粒子の分散液(x1)280質量部と、
・スチレン(St) 256質量部
・n−ブチルアクリレート(BA) 115質量部
・メタクリル酸(MAA) 21質量部
・n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 5質量部
・離型剤:ベヘン酸ベヘネート(融点73℃) 120質量部
からなる単量体混合液(離型剤を含む)を90℃にて溶解させた溶液とを添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEARMIX」(エム・テクニック社製)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
さらに、樹脂微粒子の分散液(x2)にイオン交換水400mLを添加してよく混合したのち、過硫酸カリウム11質量部をイオン交換水400mLに溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下に、
・スチレン(St) 435質量部
・n-ブチルアクリレート(BA) 157質量部
・メタクリル酸(MAA) 41質量部
・n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 13質量部
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し、ビニル樹脂からなる非晶性樹脂微粒子(m)の水系分散液(M)を調製した。
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解し、この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子(bk)が分散されてなる着色剤微粒子分散液(Bk)を調製した。着色剤微粒子分散液(Bk)における着色剤微粒子(bk)の体積基準のメジアン径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、120nmであった。
両反応性モノマーを含む、下記の付加重合系樹脂(スチレンアクリル樹脂:StAc)ユニットの原料モノマーおよびラジカル重合開始剤を滴下ロートに入れた:
スチレン 37質量部
n−ブチルアクリレート 14質量部
アクリル酸 3質量部
重合開始剤(ジ−t−ブチルパーオキサイド) 7質量部。
1,12−ドデカンジオール 283質量部。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c1)の合成例において、付加重合系樹脂(StAc)の原料モノマーおよび重合開始剤の組成を、スチレン18質量部、n−ブチルアクリレート7質量部、アクリル酸1.5質量部、重合開始剤(ジ−t−ブチルパーオキサイド)4質量部に変更したこと以外は同様にして、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c2)を得た。ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c2)の全量100質量%に対するCPEs以外の樹脂(StAc)ユニットの含有量は5質量%であり、また、StAcにCPEsがグラフト化した形態の樹脂であった。なお、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c2)の数平均分子量(Mn)は8,800であり、融点(Tc)は75℃であった。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c1)の合成例において、付加重合系樹脂(StAc)の原料モノマー(および重合開始剤)を添加しなかったこと以外は同様にして、ノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c3)を得た。ノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c3)はCPEs以外の樹脂(StAc)ユニットを含まないものである。なお、ノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c3)の数平均分子量(Mn)は8,700であり、融点(Tc)は76℃であった。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c1)の合成例において、付加重合系樹脂(StAc)の原料モノマーおよび重合開始剤の組成を、スチレン74質量部、n−ブチルアクリレート28質量部、アクリル酸6質量部、重合開始剤(ジ−t−ブチルパーオキサイド)13質量部に変更したこと以外は同様にして、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c4)を得た。ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c4)の全量100質量%に対するCPEs以外の樹脂(StAc)ユニットの含有量は20質量%であり、また、StAcにCPEsがグラフト化した形態の樹脂であった。なお、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c4)の数平均分子量(Mn)は9,100であり、融点(Tc)は76℃であった。
上記で得られたハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c1)82質量部をメチルエチルケトン72質量部に、70℃で30分攪拌し、溶解させた。次に、この溶解液に、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液2.5質量部(中和度50モル%相当)を添加した。この溶解液を撹拌器を有する反応容器に入れ、撹拌しながら、70℃に温めた水252質量部を70分間にわたって滴下混合した。滴下の途中で容器内の液は白濁化し、全量滴下後に均一に乳化状の状態を得た。この乳化液の油滴の粒径をレーザー回折式粒度分布測定器「LA−750(HORIBA製)」にて測定した結果、体積基準のメジアン径は123nmであった。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C1)の調製例において、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液量を2.2質量部(中和度45モル%相当)に変更したこと以外は同様にして、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C2)を得た。分散液(C2)に含まれるハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は148nmであった。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C1)の調製例において、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液量を1.9質量部(中和度40モル%相当)に変更したこと以外は同様にして、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C3)を得た。分散液(C2)に含まれるハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は210nmであった。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C1)の調製例において、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c1)に代えてハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c2)を用いたこと以外は同様にして、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C4)を得た。分散液(C4)に含まれるハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は75nmであった。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C1)の調製例において、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c1)に代えてハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c2)を用い、かつ、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液量を2.2質量部(中和度45モル%相当)に変更したこと以外は同様にして、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C5)を得た。分散液(C5)に含まれるハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は152nmであった。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C1)の調製例において、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c1)に代えてハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c2)を用い、かつ、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液量を1.9質量部(中和度40モル%相当)に変更したこと以外は同様にして、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C6)を得た。分散液(C6)に含まれるハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は256nmであった。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C1)の調製例において、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c1)に代えてノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c3)を用い、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液量を2.5質量部(中和度50モル%相当)に変更したこと以外は同様にして、ノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C7)を得た。分散液(C7)に含まれるノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は75nmであった。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C1)の調製例において、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c1)に代えてノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c3)を用い、かつ、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液量を2.5質量部(中和度51モル%相当)に変更したこと以外は同様にして、ノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C8)を得た。分散液(C8)に含まれるノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は52nmであった。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C1)の調製例において、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c1)に代えてハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂(c4)を用い、かつ、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液量を1.9質量部(中和度39モル%相当)に変更したこと以外は同様にして、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C9)を得た。分散液(C9)に含まれるノンハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は294nmであった。
撹拌装置、温度センサーおよび冷却管を取り付けた反応容器に、非晶性樹脂微粒子の水系分散液(M)195質量部(固形分換算)、イオン交換水2000質量部を投入した後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液(C1)に代えて、下記の表2に示す水系分散液(C2)〜(C9)のいずれかを用い、また、トナー作成時に水系分散液を添加する際の温度を下記の表2に示すように変更したこと以外は、上述した実施例1と同様にして、実施例2〜10および比較例1〜3のトナー(2)〜(13)をそれぞれ作製した。
トナー粒子10mgを下記真空電子染色装置VSC1R1(フィルジェン(株)製)を用いた条件で1〜2回曝露後、光硬化性樹脂「D−800」(日本電子社製)中に分散させ、UV光硬化させてブロックを形成した。次いで、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用いて、上記のブロックから厚さ60〜100nmの超薄切片状のサンプルを切り出した。
染色は真空電子染色装置VSC1R1(フィルジェン(株)製)を用いて行った。装置手順に従い、染色装置本体に四酸化ルテニウムが入った昇華室を設置した。作製した上記超薄切片状のサンプルを染色チャンバー内に導入後、四酸化ルテニウムによる染色条件として、室温(24〜25℃)、濃度3(300Pa)、時間10分の条件下で染色した。
下記の装置および条件で、トナー粒子の断面を観察した。
試料:四酸化ルテニウム(RuO4)によって染色したトナー粒子の切片(切片の厚さ:60〜100nm)
加速電圧:80kV
倍率:50,000倍、明視野像
なお、観察は染色後24時間以内に行い、この際、ラメラ状結晶構造の測定は、ドメイン20点について行った。
実施例1〜10および比較例1〜3で作製したトナー(1)〜(13)のそれぞれに対して、シリコーン樹脂を被覆した体積基準のメジアン径60μmのフェライトキャリアをトナー濃度が6質量%となるように添加して混合することにより、現像剤(1)〜(13)をそれぞれ作製した。
(低温定着性の評価)
画像形成装置として、市販のフルカラー複合機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタ(株)製)の現像装置に、上記で作製した現像剤を順次装填して評価を行った。なお、定着温度、トナー付着量、システム速度を自由に設定できるように改造した。評価紙としてNPi上質紙128g/m2(日本製紙製)を用い、トナー付着量11.3g/m2のベタ画像を定着速度300mm/secで定着上ベルト130〜200℃、定着下ローラーは上ベルトより20℃低く設定し5℃毎の水準で定着させた。
−折りランク−
ランク5:全く折れ目に剥離なし;
ランク4:一部折り目に従い剥離あり;
ランク3:折り目に従い細い線状の剥離あり;
ランク2:折り目に従い太い剥離あり;
ランク1:画像に大きな剥離あり;
−評価基準−
◎・・・・135℃未満
〇・・・・135℃以上150℃未満
△・・・・150℃以上165℃未満
×・・・・165℃以上。
画像形成装置として、市販のフルカラー複合機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタ(株)製)の現像装置に、上記で作製した現像剤を順次装填して評価を行った。なお、定着温度、トナー付着量、システム速度を自由に設定できるように改造した。評価紙としてOKトップコート+85g/m2(王子製紙製)を用いた。アンダーオフセットが発生しない温度(U.O.回避温度)を基準として25℃上昇させた温度(U.O.回避温度+25℃)を定着上ベルト温度、定着下ローラーを90℃に設定し、それぞれの全ベタ画像(付着量8.0g/m2)について先端余白量を変化させて画出しし、紙詰まり(ジャム)が発生した直前の先端余白の量(分離可能先端余白量)を定着分離性能の尺度として評価した。なお、分離可能先端余白量の値が小さいほど、分離性能に優れていることを意味する。本発明においては先端余白が3mm以下を合格とした。また、この試験は常温常湿環境(NN環境:25℃、50%RH)で実施した。結果を下記の表3に示す。
−評価基準−
◎・・・・先端余白が1mm以下;
〇・・・・先端余白が1mm超2mm以下;
△・・・・先端余白が2mm超3mm以下;
×・・・・先端余白が3mm超。
トナー0.5gを内径21mmの10mLガラス瓶に取り、蓋を閉めて、振とう機「タップデンサーKYT−2000」(セイシン企業社製)を用い、室温で600回振とうした後、蓋を取った状態で温度55℃、湿度35%RHの環境下に2時間放置した。次いで、トナーを48メッシュ(目開き350μm)の篩上に、トナーの凝集物を解砕しないように注意しながらのせて、「パウダーテスター」(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、送り幅1mmとなる振動強度に調整し、10秒間振動を加えた後、篩上の残存したトナー量の比率(質量%)を測定し、下記式によりトナー凝集率を算出した。この試験を、湿度は35%RHのまま、試験温度を0.1℃ずつ上げながら、トナー凝集率が50質量%を超えるまで繰り返し行った。そして、トナー凝集率が50質量%を超えない最大の試験温度(限界耐熱保管温度)を、耐熱保管性の指標として評価した。なお、本発明においては、限界耐熱保管温度が56℃以上である場合を合格とした。結果を下記の表3に示す。
−評価基準−
◎・・・・58℃以上;
〇・・・・57℃以上58℃未満;
△・・・・56℃以上57℃未満;
×・・・・56℃以下。
トナー15gを内径10cmの容器に取り、蓋を閉めて、振とう機「タップデンサーKYT−2000」(セイシン企業社製)を用い、室温で1800回振とうした後、トナーをメッシュ#330の篩上に、トナーの凝集物を解砕しないように注意しながらのせて、「パウダーテスター」(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、強度を9に調整、120秒間振動させたときの篩を通過したトナー質量を時間経過とともに測定した。そして、120秒値にて9g以上通過したトナーを合格とした。結果を下記の表3に示す。
−評価基準−
◎・・・・篩通過質量11g以上;
〇・・・・篩通過質量9g以上11g未満;
×・・・・篩通過質量9g未満。
Claims (9)
- 非晶性樹脂および結晶性樹脂を含有するトナー母体粒子を含む静電荷像現像用トナーであって、
前記トナー母体粒子の断面にラメラ状結晶構造が分散して存在し、
前記断面において、ラメラ状結晶構造の長径と短径とのアスペクト比(長径/短径)の平均値が1.0〜3.0であり、かつ、前記ラメラ状結晶構造の厚さの平均値が45〜300nmであることを特徴とする、静電荷像現像用トナー。 - 前記断面において、前記ラメラ状結晶構造の長さの平均値が45〜900nmであることを特徴とする、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記断面における前記ラメラ状結晶構造のうち、厚さが45〜300nmであるものの個数割合が50%以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記結晶性樹脂が、ポリエステル重合セグメントと他の重合セグメントとが化学結合して形成されたハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記他の重合セグメントがビニル系重合セグメントであることを特徴とする、請求項4に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂における前記他の重合セグメントの含有量が、前記ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂100質量%に対して5〜30質量%であることを特徴とする、請求項4または5に記載の静電荷像現像用トナー。
- 非晶性樹脂微粒子を含む分散液(a)および結晶性樹脂微粒子を含む分散液(b)を水系媒体に添加して、混合分散液を調製する工程と、
前記混合分散液を昇温して、前記非晶性樹脂微粒子および前記結晶性樹脂微粒子を凝集させてトナー母体粒子を形成する工程と、
を含み、
前記結晶性樹脂微粒子の体積基準のメジアン径が250nm以下であり、
前記昇温の途中で、前記分散液(b)を前記混合分散液に添加することを特徴とする、静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 前記分散液(b)を添加する際の温度が60℃以上であることを特徴とする、請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記分散液(b)を転相乳化法により調製する工程をさらに含む、請求項7または8に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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