JP2016191646A - 撮像装置、撮像方法および培養容器 - Google Patents

撮像装置、撮像方法および培養容器 Download PDF

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Abstract

【課題】培養容器の内底部に貯留される培養液により培養される生物試料を撮像する際に、培養容器の辺縁部に存在する生物試料を良好な画像コントラストで撮像する。
【解決手段】底部の周縁に側壁部が立設されて形成される内底部で培養液を貯留する培養容器を保持する容器保持部と、容器保持部に保持される培養容器の内底部に向けて照明光を出射する照明部と、照明光のうち側壁部を透過して内底部に貯留された培養液に入射する光が進む光路上に配置される偏光部材と、内底部を挟んで照明部の反対側に配置されて内底部を透過してくる光を受光して培養液で培養される生物試料の画像を撮像する撮像部とを備えている。
【選択図】図3A

Description

この発明は、培養容器の内底部に貯留される培養液により培養される生物試料を撮像する撮像技術ならびに当該撮像に好適な培養容器に関するものである。
医療や生物科学の実験においては、例えば生体から取り出した検体組織や、液体またはゲル状の培地で培養した細胞等の生物試料を観察、計測することが行われる。従来、生物試料を撮像目的に応じた適宜の染料で染色し視認性を高めて撮像することが一般に行われてきたが、試料へのダメージを回避するため、染色を行わずに撮像することが必要な場合がある。このような目的の撮像装置の構成例として、本願出願人は、特許文献1を先に開示している。特許文献1に記載の撮像装置では、浅皿型の細胞培養ディッシュ(本発明の「培養容器」の一例に相当にする)の内底部に培養液を貯留し、当該培養液で培養された細胞(以下「接着培養細胞」という)等の生物試料の画像を撮像している。
特開2015−45598号公報(例えば、図1)
特許文献1に記載の装置は、散乱光と透過光を利用することで、接着培養細胞等の生物試料であっても、培養容器の中心部では明るくコントラストが高い画像を取得することができる。しかしながら、培養容器の辺縁部、つまり底面部から立設された側壁部付近では、過剰に明るくなってしまい、明瞭な画像を取得することが困難であった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、培養容器の内底部に貯留される培養液により培養される生物試料を撮像する際に、培養容器の辺縁部に存在する生物試料を良好な画像コントラストで撮像することのできる技術および当該技術に好適な培養容器を提供することを目的とする。
この発明の第1態様は、撮像装置であって、底部の周縁に側壁部が立設されて形成される内底部で培養液を貯留する培養容器を保持する容器保持部と、容器保持部に保持される培養容器の内底部に向けて照明光を出射する照明部と、照明光のうち側壁部を透過して内底部に貯留された培養液に入射する光が進む光路上に配置される偏光部材と、内底部を挟んで照明部の反対側に配置されて内底部を透過してくる光を受光して培養液で培養される生物試料の画像を撮像する撮像部とを備えることを特徴としている。
また、この発明の第2態様は、撮像方法であって、底部の周縁に側壁部が立設されて形成される内底部で培養液を貯留する培養容器を、照明部と撮像部との間に配置する工程と、照明部から培養容器の内底部に向けて照明光を出射する工程と、照明光のうち側壁部を透過して内底部に貯留された培養液に入射する側壁入射光の光路上で側壁入射光を偏光して偏光光を作り出し、側壁部に入射する工程と、内底部を透過してくる光を受光して培養液で培養される生物試料の画像を撮像する工程とを備えることを特徴としている。
さらに、この発明の第3態様は、底部の周縁に側壁部が立設されて形成される内底部で培養液を貯留する培養容器であって、側壁部の外周面に偏光層が設けられることを特徴としている。
培養容器は底部と底部の周縁から立設された側壁部とを有し、その内底部に貯留した培養液により生物試料が培養されている。ここで、培養容器の辺縁部、つまり側壁部に隣接した領域では、培養液のメニスカスが形成される。そして、後で詳述するように照明光のうち側壁部を介して培養液に入射してきた光は培養容器の辺縁部で集光して局部的に明るくなる。その結果、上記したように明瞭な画像を取得することが難しくなっていた。これに対し、本発明では、偏光部材や偏光層が設けられ、照明光のうち側壁部を透過して培養液に入射する光、つまり側壁入射光を偏光して偏光光とし、培養液に入射させている。このため、培養容器の辺縁部が過剰に明るくなるのを抑制し、培養容器の辺縁部に存在する生物試料を良好な画像コントラストで撮像可能としている。
本発明にかかる撮像装置の第1実施形態の主要構成を示す図である。 図1の撮像装置の分解斜視図である。 第1実施形態におけるメニスカス部分での照明光の軌跡を模式的に示す図である。 偏光部材を設けずに照明光をそのまま用いたときの照明光の軌跡を模式的に示す図である。 第2実施形態において偏光部材を設けたことによる作用効果を示すグラフである。 本発明にかかる撮像装置の第2実施形態の主要構成の分解斜視図である。 第2実施形態におけるメニスカス部分での照明光の軌跡を模式的に示す図である。 第2実施形態において偏光部材を設けたことによる作用効果を示すグラフである。 本発明にかかる撮像装置の第3実施形態の主要構成の分解斜視図である。
図1は本発明にかかる撮像装置の第1実施形態の主要構成を示す図である。また、図2は図1の撮像装置の分解斜視図である。以下の説明のために、図1に示すようにXYZ直交座標系を設定する。ここで、XY平面は水平面を表し、Z軸は鉛直軸を表す。
この撮像装置1は、撮像対象物たる生物試料を担持する浅皿型の細胞培養ディッシュ(以下、単に「ディッシュ」と称する)10を略水平姿勢に保持する保持ユニット20を挟んで、その上方に試料を照明する照明ユニット30、下方に撮像ユニット40をそれぞれ配置した構造を有するとともに、これら各部の動作を制御する制御ユニット50を備えている。図1では、装置の内部構造を明示するために、各ユニットを固定するための支持機構や筐体等の図示を省略している。
ディッシュ10はガラス、ポリスチレン、ポリカーボネートなどの透明材料により形成されており、その代表的な寸法としては、例えば直径が数十ミリメートル、周縁部の高さが数ミリメートル、底面の厚さが1ミリメートル前後であるが、これらの数値に限定されない。この実施形態において用いられるディッシュ10は、平坦面を有する底部11と、当該底部11の周縁に立設された側壁部12とを有しており、これら底部11と側壁部12とで囲まれた内底部13で培養液を貯留可能となっている。そして、当該培養液に、所定種類、所定量の培地と共に播種され培養された細胞、菌、微生物等の生物試料が予め作成されており、これらの生物試料がこの撮像装置1の撮像対象物となる。例えばディッシュ内底部13への接着培養により培養された細胞組織等を、撮像対象物とすることができる。
このように構成されたディッシュ10を位置決め保持するために、保持ユニット20が設けられている。この保持ユニット20は底面が円形であるディッシュ10の外形寸法に合わせた開口が設けられたステージ21を有している。より詳しくは、ステージ21は中央部にディッシュ10の外径より少し大きな開口21aが設けられた平板状部材であり、ステージ21の底面付近で、開口21aの内壁面が内側に突出した突起部21bとなっている。ディッシュ10がステージ21にセットされると、突起部21bによりディッシュ10の側壁部12の下方端部12a(図3A、図3B参照)が保持される。したがって、ステージ21に位置決め保持されたディッシュ10の底部11は光学的に開放されている。
このステージ21は図1に示すように制御ユニット50のステージ駆動制御部52に連結されている。そして、ステージ駆動制御部52がステージ21をX方向およびY方向に水平移動させることで、ステージ21に保持されたディッシュ10を水平方向に2次元的に移動させる。
また、ステージ21の上面21c、つまり、照明ユニット30を向いた面では、開口21aを取り囲むように偏光部材60が立設されており、ステージ21にセットされたディッシュ10の側壁部12を径方向外側より覆う。なお、偏光部材60を設けた理由および作用効果については、後で図3A、図3Bおよび図4を参照して詳述する。
上記のように構成された保持ユニット20の上方に、照明ユニット30が配置されている。図1および図2に示すように、照明ユニット30は、下向きにリング状の光(以下「リング状照明光」という)を出射面31aから出射する光源31を備えている。光源31は、白色光を出射する発光素子として例えば複数の白色LED(図示省略)がリング状に配置され、各白色LEDの出射面から出射される白色光がディッシュ10の内底部13に向かって集光され、内底部13を部分的に照明する。この実施形態では、複数の白色LEDの出射面を含むリング面を出射面31aとしている。そして、制御ユニット50に設けられた光源制御部53から光源31に点灯信号が与えられると、光源31の各白色LEDが点灯してディッシュ10の内底部13を照明する。なお、光源31からの出射光量および光源31の消灯も光源制御部53により制御される。
保持ユニット20の下方には撮像ユニット40が配置されている。撮像ユニット40は、2次元のエリアセンサー41を有している。そして、ステージ21に保持されたディッシュ10の内底部13のうち照明ユニット30により照明された領域から出射される光を受光して撮像ユニット40はディッシュ10の底面側からみた撮像対象物(生物試料)の2次元画像を部分的に撮像することができる。また、ステージ駆動制御部52によりディッシュ10がXY方向に移動される間に上記画像の撮像を繰り返し実行することで、撮像対象物の全体画像を撮像することができる。
ステージ駆動制御部52の作動によりステージ21が水平移動する際、照明ユニット30および撮像ユニット40は静止している。したがって、これらに対して、ステージ21に保持されたディッシュ10のみが移動する。相対的には、ディッシュ10およびステージ21に対して、照明ユニット30および撮像ユニット40が一体的に、水平方向に走査移動することになる。
撮像ユニット40から出力される、撮像対象物の像に対応する電気信号は、図示を省略するADコンバーターによりデジタル信号(画像データ)に変換されて制御ユニット50の画像処理部54に入力される。画像処理部54は、得られた画像データに対し種々の画像処理を施す。
制御ユニット50には画像データを記憶する例えば画像メモリなどの記憶部55がさらに設けられており、撮像ユニット40により撮像された画像に対応する画像データや、画像処理部54により生成された各種の加工画像データやその中間データなどを記憶保存する。
制御ユニット50には、上記の他に、装置の動作やその制御パラメータ設定に関しユーザや外部装置から与えられる操作入力を受け付ける入力受付部56と、装置の動作状況や撮像された画像を表示する表示部57とを備えている。
上記のように構成された撮像装置1では、入力受付部56を介して与えられるユーザまたは外部装置からの要求に応じて、制御ユニット50が予め定められた制御プログラムに基づき上記した装置各部を制御して所定の動作を行わせることにより撮像動作を実行する。
ステージ21に撮像対象物を担持するディッシュ10をセットする。このとき、ディッシュ10は、図3Aに示すように、ステージ21の突起部21bにディッシュ10の側壁部12の下方端部12aが係止されることで、ステージ21に保持される。こうして保持されたディッシュ10の底部11の上面、つまり培養液70を担持する担持面がステージ21の上面21cと同一高さに位置している。なお、図3A(および後で説明する図3B)中の符号71は、培養液70をディッシュ10に貯留した際に側壁部12の内周面側で発生するメニスカスを示している。
ステージ21へのディッシュ10のセットが完了すると、ステージ駆動制御部52を作動させてステージ21とともにディッシュ10を水平方向X、Yに移動させながら、撮像ユニット40による撮像を順次行い、ディッシュ10の内底部13、特にそこに貯留される培養液70で培養される生物試料を撮像する。
ここで、本実施形態ではリング状照明を採用しており、特許文献1に記載の発明と同様に、散乱光と透過光を利用して生物試料の撮像を行っている。つまり、照明ユニット30および撮像ユニット40で構成される光学系の光軸OA(図2参照)に対し斜め方向から培養液70に照明光Lを入射させ、散乱光成分を撮像ユニット40に受光させることで、暗視野撮像技術と同様に、画像コントラストの高い撮像を可能にしている。その一方で、光源31から培養液70を透過した透過光が撮像ユニット40に入射することをある程度許容しているため、より明るい画像が得られ、暗視野撮像画像において明るさが不足するという問題点を解消している。そして、培養液70のうちメニスカス71が発生していない領域R1では、照明光Lは設定通り安定して培養液70に入射され、培養液70で培養されている接着培養細胞が適切な明るさで良好に撮像される。
一方、培養液70のうちメニスカス71が発生している領域R2では、照明光Lの入射状態が安定化しない。しかしながら、本実施形態では偏光部材60を設けているため、メニスカス71の影響を抑えて接着培養細胞を良好に撮像することが可能となっている。その理由と作用効果について、図3A、図3Bおよび図4を参照しつつ説明する。
図3Aは図1および図2に示す実施形態におけるメニスカス部分での照明光の軌跡を模式的に示す図であり、図3Bは偏光部材を設けずに照明光をそのまま用いたときの照明光の軌跡を模式的に示す図である。ここでは、まず図3Bを参照しつつ偏光部材を設けない場合について説明した後で、本実施形態について説明する。
図3Bに示すように、光軸OA(図2参照)に対し斜め方向から培養液70に照明光Lをそのまま入射させると、照明光Lの一部の光成分が他の光成分に近づいて部分的な光量増加を招く。より詳しくは、側壁部12を通過する照明光Lのうち一度空気層(培養液70の上方空間)に出た後で培養液70のメニスカス71に入射する光L1はメニスカス71で一部反射されて反射光L1rとなるものの、残りは空気層とメニスカス71との界面で屈折される。この屈折光L1dは、照明光Lのうち側壁部12を通過して直接培養液70に入射する光L2に向かって進む。その結果、領域R2での光量が増加して過剰に明るくなってしまい、明瞭な画像を取得することが困難となる。
これに対し、本実施形態では、図3Aに示すように、側壁部12に対して偏光部材60が隣接しているため、照明光Lは偏光部材60を介して培養液70に照射される。このため、照明光Lは偏光部材60により偏光され、上記した光L1、L2はいずれも光量を削減された上で側壁部12を介して培養液70に入射される。したがって、領域R2での光量が過剰なものとなるのを防止することができる。
ここで、偏光部材60の偏光特性を調整すると、領域R2での光量をさらに低下させることができる。その理由は、以下のとおりである。一般的に、光が空気中から物質表面に入射するとき、当該物質表面で反射する光には入射面に対して垂直な成分(つまりs偏光成分)が多くなり、当該物質表面で屈折して物質中を進む光には入射面に対して平行な成分(p偏光成分)が多くなる。したがって、図3Aに示すように、照明光Lを偏光部材60によりs偏光させると、光L1、L2はいずれもs偏光成分の比率(以下「s偏光比率」という)が高いs偏光光となる。そして、それらのうちs偏光光L2はそのまま側壁部12、培養液70および底部11を通過するが、s偏光光L11は側壁部12および空気層を介してメニスカス71に入射される。このため、当該s偏光光L1の大部分は当該メニスカス71の表面で反射され、反射光L11rとして空気層に戻され、空気層とメニスカス71との界面で屈折された後で培養液70中を進む屈折光L11dの光量は大幅に低下する。その結果、領域R2での光量が偏光光L2の光量から大幅に増加するのを防止することができる。
また、本実施形態では、s偏光比率がほぼ100%となるように偏光部材60を配置しているが、偏光部材60を構成する偏光子(図示省略)の角度調整によってs偏光比率を偏光することができる。例えば、上記したように領域R2での光量増加を効果的に抑制するためには、s偏光比率を50%以上に調整するのが望ましい。また、領域R2での光量増加量は培養液70の種類や厚みなどによっても相違するため、それらに応じてs偏光比率を調整してもよい。この点については、その他の実施形態においても同様である。
ここで、本実施形態の作用効果を確認するために、偏光部材60を設けない場合(図3B)、s偏光比率が100%となるように偏光部材60を設けた(偏光部材60によりs偏光させる)場合、s偏光比率が50%となるように偏光部材60を設けた(偏光子の回転角が45゜)場合、s偏光比率が0%となるように偏光部材60を設けた(偏光部材60によりp偏光させる)場合について、領域R2および領域R1の一部(領域R2に隣接する一部領域)を撮像ユニット40で撮像した像の階調を調べた。その結果をまとめたグラフが図4である。なお、図4(および後で説明する図7)における横軸は側壁部12の内周面から内底部13の中央部に向けての距離を示し、縦軸は各距離に対応する画素の階調値を示しており、階調値が大きいほど明るいことを示している。
同図中のグラフに示すように、上記したように、
(1)偏光部材60を設けることで領域R2での光量が過剰なものとなるのを防止することができる、
(2)s偏光比率を高めることにより、領域R2での光量が過剰なものとなるのをより効果的に防止することができる。
図5は本発明にかかる撮像装置の第2実施形態の主要構成の分解斜視図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、偏光部材60を照明ユニット30の近傍位置に設けている点であり、その他の構成は第1実施形態と基本的に同一である。したがって、以下のおいては、相違点を中心に説明し、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
この第2実施形態では、図5に示すように、出射面31aに対してリング状の偏光部材61が下方側(−Z方向側)から対向して近接配置されている。このため、出射面31aから出射した光は偏光部材61で偏光され、当該偏光光が照明光Lとしてディッシュ10の内底部13に照射される。このため、ディッシュ10の側壁部12を透過して内底部13に貯留された培養液70に入射する照明光Lのうち一度空気層(培養液70の上方空間)に出た後で培養液70のメニスカス71に入射する光L1と側壁部12を通過して直接培養液70に入射する光L2とは、第1実施形態と同様に、偏光光である。したがって、領域R2での光量が過剰なものとなるのを防止することができる。
また、例えば偏光部材61により照明光Lがs偏光光となる場合、図6に示すように、s偏光光L2はそのまま側壁部12、培養液70および底部11を通過するが、s偏光光L1は側壁部12および空気層を介してメニスカス71に入射される。このため、当該s偏光光L1の大部分は当該メニスカス71の表面で反射され、反射光L11rとして空気層に戻される。したがって、空気層とメニスカス71との界面で屈折された後で培養液70中を進む屈折光L11dの光量は大幅に低下する。その結果、領域R2での光量が偏光光L2の光量から大幅に増加するのを防止することができる。
また、出射面31aに対向して偏光部材61を配置する第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。具体的には、偏光部材61を設けない場合、図6に示すようにs偏光比率が100%となるように偏光部材61を設けた(偏光部材61によりs偏光させる)場合、s偏光比率が50%となるように偏光部材61を設けた(偏光子の回転角が45゜)場合、s偏光比率が0%となるように偏光部材61を設けた(偏光部材61によりp偏光させる)場合について、領域R2および領域R1の一部(領域R2に隣接する一部領域)を撮像ユニット40で撮像した像の階調を調べた。その結果をまとめたグラフが図7である。同図中のグラフに示すように、上記したように、
(1)偏光部材61を設けることで領域R2での光量が過剰なものとなるのを防止することができる、
(2)s偏光比率を高めることにより、領域R2での光量が過剰なものとなるのをより効果的に防止することができる。
図8は本発明にかかる撮像装置の第3実施形態の主要構成の分解斜視図である。この第3実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、偏光部材としてシート状の偏光層62をディッシュ10の側壁部12の外周面に設け、偏光層62がディッシュ10の一部となっている点であり、その他の構成は第1実施形態と基本的に同一である。このように構成された第3実施形態においても、側壁部12に偏光部材(偏光層)62が隣接して設けられており(図3A参照)、その結果、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。つまり、偏光部材62を設けることで領域R2での光量が過剰なものとなるのを防止することができる。また、偏光部材62のs偏光比率を高めることにより、領域R2での光量が過剰なものとなるのをより効果的に防止することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、リング状照明を採用した撮像装置1に対して本発明を適用しているが、例えば特許文献1に記載の撮像装置、つまり照明光を出射する出射面に対して遮光部材を部分的に対向させることで光軸OAに対し斜め方向から培養液70に照明光を入射させる装置に対しても本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、照明ユニット30および撮像ユニット40を固定し、ディッシュ10を保持するステージ21を移動させることで、撮像対象物に対する撮像ユニット40の走査移動を実現している。これとは逆に、ディッシュ10を固定し、照明ユニット30と撮像ユニット40とを移動させるようにしても技術的には等価である。このようにした場合、撮像時にディッシュ10が振動して試料に及ぼす影響を低減することができる。
また、上記第1実施形態ではディッシュ10の側壁部12に隣接して、第2実施形態では光源31の出射面31aに対向して、また第3実施形態ではディッシュ10の側壁部12の外周面にそれぞれ偏光部材を設けているが、偏光部材の配設位置はこれらに限定されるものではない。要は、出射面31aから出射された照明光のうち側壁部12を透過して内底部13に貯留された培養液70に入射する光が進む光路上に偏光部材を配置すればよい。
このように、上記実施形態では、保持ユニット20およびステージ21がそれぞれ本発明の「容器保持部」および「支持部材」の一例に相当している。また、照明ユニット30および撮像ユニット40がそれぞれ本発明の「照明部」および「撮像部」の一例に相当している。また、光L1、L2が本発明の「側壁部を透過して内底部に貯留された培養液に入射する光」や「側壁入射光」の一例に相当している。また、偏光光L21、L11dが本発明の「内底部を透過してくる光」の一例に相当している。
以上、具体的な実施形態を例示して説明してきたように、本発明は、例えば偏光部材がs偏光成分を有する偏光光を作り出すように構成してもよく、s偏光成分が50%以上の偏光光を作り出すように構成するのが望ましく、これによって側壁部近傍での光量が過剰なものとなるのをより効果的に防止することができ、培養容器の辺縁部に存在する生物試料をさらに良好な画像コントラストで撮像することができる。
また、偏光部材を以下のように配置してもよい。例えば容器保持部が内底部を透過してくる光を撮像部に通過自在に培養容器を支持する支持部材を有する場合、偏光部材を支持部材に支持される培養容器の側壁部を取り囲むように支持部材に設けてもよい。また、照明部は照明光を出射する出射面を有する場合、偏光部材を出射面に対向して設けられてもよい。さらに、偏光部材を培養容器の側壁部の外周面に設けられる偏光層で構成してもよい。
この発明は、培養容器の内底部に貯留される培養液により培養される生物試料を撮像する撮像技術に好適である。
1…撮像装置
10…細胞培養ディッシュ(培養容器)
11…底部
12…側壁部
13…内底部
20…保持ユニット(容器保持部)
21…ステージ(支持部材)
30…照明ユニット(照明部)
31a…出射面
40…撮像ユニット(撮像部)
60、61…偏光部材
62…偏光層(偏光部材)
70…培養液
71…メニスカス
L…照明光
L1、L2…(側壁入射)光

Claims (8)

  1. 底部の周縁に側壁部が立設されて形成される内底部で培養液を貯留する培養容器を保持する容器保持部と、
    前記容器保持部に保持される前記培養容器の前記内底部に向けて照明光を出射する照明部と、
    前記照明光のうち前記側壁部を透過して前記内底部に貯留された培養液に入射する光が進む光路上に配置される偏光部材と、
    前記内底部を挟んで前記照明部の反対側に配置されて前記内底部を透過してくる光を受光して前記培養液で培養される生物試料の画像を撮像する撮像部と
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置であって、
    前記偏光部材はs偏光成分を有する偏光光を作り出す撮像装置。
  3. 請求項2に記載の撮像装置であって、
    前記偏光部材は、s偏光成分が50%以上の偏光光を作り出す撮像装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の撮像装置であって、
    前記容器保持部は、前記内底部を透過してくる光を前記撮像部に通過自在に前記培養容器を支持する支持部材を有し、
    前記偏光部材は、前記支持部材に支持される前記培養容器の前記側壁部を取り囲むように前記支持部材に設けられる撮像装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の撮像装置であって、
    前記照明部は前記照明光を出射する出射面を有し、
    前記偏光部材は前記出射面に対向して設けられる撮像装置。
  6. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の撮像装置であって、
    前記偏光部材は前記培養容器の前記側壁部の外周面に設けられる偏光層である撮像装置。
  7. 底部の周縁に側壁部が立設されて形成される内底部で培養液を貯留する培養容器を、照明部と撮像部との間に配置する工程と、
    前記照明部から前記培養容器の前記内底部に向けて照明光を出射する工程と、
    前記照明光のうち前記側壁部を透過して前記内底部に貯留された培養液に入射する側壁入射光の光路上で前記側壁入射光を偏光して偏光光を作り出し、前記側壁部に入射する工程と、
    前記内底部を透過してくる光を受光して前記培養液で培養される生物試料の画像を撮像する工程と
    を備えることを特徴とする撮像方法。
  8. 底部の周縁に側壁部が立設されて形成される内底部で培養液を貯留する培養容器であって、
    前記側壁部の外周面に偏光層が設けられることを特徴とする培養容器。
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