JP2016191014A - カーボンナノチューブを含有する機能性多孔体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、多孔体基質としての高分子系材料に高濃度でカーボンナノチューブ(CNT)が分散され、高い電気伝導率、熱伝導率を有するCNT含有高分子系多孔体を提供する。【解決手段】高分子系材料の溶液にカーボンナノチューブを分散させてなる分散液から相分離して得られ、多孔質高分子系材料にカーボンナノチューブが分散して取り込まれているカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体であって、気孔率が50〜95%であり、カーボンナノチューブの含有率が10〜60wt%の範囲であり、体積抵抗率が2×103Ω・cm以下であることを特徴とするカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体である。【選択図】図1

Description

本発明は、多孔体基質としての高分子系材料に高濃度でカーボンナノチューブ(CNT)が分散されたCNT含有高分子系多孔体に関する。
多孔体はその高い比表面積を利用して、吸着剤、分離剤、電気二重層キャパシタの電極材、断熱材、静音材等、産業上広く用いられている。この多孔体の内、高分子系多孔体を簡便に得る方法としてとして、各種方法が提案されており、例えば相分離を用いる方法を用いて多孔体やネットワーク状繊維を作製可能であることが報告されている(特許文献1〜3、非特許文献1)。
特許文献1では、ポリスチレン及びその共重合体、ポリ塩化ビニル、ナイロン66など非常に幅広い熱可塑性重合体について、それぞれに適した相溶性溶媒を選択して軟化点以上の温度に加熱して均質な単一溶液を得た後、剪断ストレスを受けない条件下、適切な速度で冷却し、固体が生成されるまで冷却し続け、次いで生成固体から相溶性液体を除去することによる微孔性重合体構造体の製造方法に関して報告している。
非特許文献1では、熱誘起相分離法(TIPS法)による多孔膜の作製と構造形成のシミュレーションについて、詳細に論じており、TIPS法による多孔膜の作製において、その孔構造を有効に制御するためには、相平衡に関する熱力学的要因の解明と孔の成長に関する動力学的要因の解明が不可欠であるとし、これらの要因について記述している。
特許文献2では、ポリアクリロニトリル(PAN)を加熱して溶媒(第1の溶媒)に溶解させた溶液を得、このPAN溶液を冷却して析出した成形体を得、この成形体を別の溶媒(第2の溶媒)に浸漬させて、溶媒(第1の溶媒)と置換させ、主成分としてPANを含む多孔質体を得ることを提案している。この溶媒(第1の溶媒)は、PANに対する貧溶媒とPANに対する良溶媒とを含むとしている。
特許文献3では、ポリスチレンなどの非晶質高分子を良溶媒に溶解させた後、この溶液を急速凍結することで相分離を誘起し、良溶媒を除去することにより、ネットワーク状高分子ナノファイバーが製造可能であり、ガス吸着及び分離材として好適であると開示している。
一方で、この高分子系多孔体について機械強度の向上、導電性の付与や熱伝導率の向上といった更なる高機能化が、CNTで被覆、又は含浸することにより可能であるとする報告がなされている。
CNTは、1991年に発見された炭素原子のみからなる炭素の新物質である。CNTは、ナノメートル・オーダーの構造であること、円筒状であること、炭素原子がらせん状に配列することなど通常の物質にはない特徴をもっている。そのため、CNTは、その電気的特性、引っ張り強度、復元性、熱伝導度などに優れた特徴を示し、様々な応用技術が提案されており、前記多孔体との複合化はその一例である。
しかし、CNT、特に単層CNT(SWCNT)は、構成原子が全て表面原子であるため、隣接するCNT間のファンデルワールス力による凝集が生じやすく、複数本のCNTからなる強いバンドル構造が形成されてしまうことが知られている。この高い凝集性は、CNTの化学的・物理的操作や、CNTの産業利用への最大の障害となっており、孤立分散したCNTを得るための様々な分散方法が提案されているものの、高濃度で安定的に孤立分散させることは困難である。そのため、樹脂と複合化する場合に十分な量のCNTを樹脂に被覆、又は含侵することができず、結果として機能の発現が十分でなかった。
例えば、非特許文献2では、多孔質構造のPANのモノリス多孔体をCNT分散水溶液中に浸漬することで、多孔体表面がCNTにより被覆され、導電性の向上が見られたと報告している。しかし、本手法で用いられているCNT分散液の濃度は1.0%でしかないため、多孔体表面がCNTで十分に被覆されるとは言い難い。その上、PAN多孔体内部までCNTが入っていることが確認されたとの記載はあるものの、PAN多孔体中におけるCNT量について具体的な記載はなく、細孔の隅々まで均一に分散することは考え難い。また、CNTが多孔体表面に凝集力で付着しているだけであるため、使用過程でCNTが容易に滑落する懸念がある。
特許文献4では、エポキシ系樹脂と硬化剤とポロゲンと多層CNTと分散剤とを含む混合物を、加熱してエポキシ樹脂を重合させながらエポキシ樹脂の重合物とポロゲンとをスピノーダル相分離させて硬化物を得た後、硬化物からポロゲンを除去することにより、CNT含浸され強度が向上したエポキシ樹脂多孔体が得られると報告している。しかし、混合物の溶液粘度が高くなりすぎないようにするため、エポキシ樹脂硬化物からなる多孔体中のCNT含有率は最大10%でしかなく、この程度のCNT含有率では、発現する導電性や熱伝導性が低いレベルに留まらざるを得ない。
特許文献5では、ナノからマイクロサイズの微小カーボンと、その分散剤と分散媒体を用いて製造される微小カーボン分散物を開示する。特に、微小カーボンとしてのCNTと、その分散剤としての両性イオン界面活性剤とを含有し、両性イオン界面活性剤により形成される球状ミセルで可溶化させたCNT溶液にポリマーを分散させた後、溶媒を除去することにより、CNTが内部に分散している複合材料を製造することを開示する。しかし、この文献では水以外のCNT分散液と原料ポリマーを直接混合している例示は原料ポリマーに特定の分散剤を併用しているものしかなく、水に溶けない一般的なポリマーには適用できないという欠点があった。
特許文献6では、親水性ポリオールの分子末端がイソシアネート基含有基で封止されているプレポリマーを、CNTの存在下に水と反応させて、親水性ポリウレタンにCNTを分散担持させることを開示している。しかし、この手法では、良好な発泡体を得るには過剰量の水を使うことが推奨されており、濃度としてもポリウレタン100重量部に対し、CNTの含有量0.1〜2.0重量部程度が好適であると記載されていることからも、高濃度のCNT分散体を得るには不適である。また、この手法では懸濁重合で進行することから、CNTの水分散液がポリマーと均一にならないため、加えたCNTがポリマーに取り込まれ辛いという欠点があった。
特公平4−50339号公報 WO2011/138937号公報 特許第5637208号公報 特開2014‐88491号公報 WO2005/110594号公報 特許第4764760号公報
SEN’I GAKKAISHI(繊維と工業)Vol.59, No.8, P259-263 (2003) Electrochemistry, 81(10), 789-791 (2013)
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、CNTが各種の高分子系材料に高濃度で分散された機能性に優れる高分子系多孔体を提供することを目的とする。
上記目的を達するために、本発明者は鋭意検討を重ねた結果、高分子系材料を、その良溶媒であってCNTが高濃度分散した有機溶媒に溶解させ、貧溶媒を添加して相分離を誘起させることにより、従来よりも高気孔率であるとともに、高濃度のCNTが多孔体構造中に取り込まれた高分子系多孔体を得ることができることを見出し、本発明に到達した。
本発明は、高分子系材料の溶液にカーボンナノチューブを分散させてなる分散液から相分離して得られ、多孔質高分子系材料にカーボンナノチューブが分散して取り込まれているカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体であって、気孔率が50〜95%であり、カーボンナノチューブの含有率が10〜60wt%の範囲であり、体積抵抗率が2×10Ω・cm以下であることを特徴とするカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体である。
また、本発明は、気孔率が80〜95%であり、カーボンナノチューブの含有率が25〜40wt%の範囲である上記のカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体である。
また、本発明は、熱伝導率が0.046W/(m・K)以上である上記のカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体である。
上記高分子系材料としては、ポリアクリロニトリル、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、フェノキシ樹脂、縮合多環多核芳香族樹脂、石炭系樹脂、ポリスチレン、ジビニルベンゼン系樹脂及びポリオルガノシロキサンからなる群から選択されるものが挙げられる。
更に、本発明は、高分子系材料に対して良溶媒である有機溶媒の溶液にカーボンナノチューブを分散させてなる分散液から、貧溶媒を使用して相分離して得られる上記のカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体である。
また、本発明の他の態様としては、上記のCNT含有高分子系多孔体の高分子系材料を炭化又は黒鉛化させて全体として炭素質にしたことを特徴とするCNT含有炭素質多孔体である。
本発明のCNT含有高分子系多孔体は、高い気孔率を有しながら、各種の高分子系材料に十分に高い濃度のCNTが分散されて取り込まれており、優れた電気伝導性や熱伝導性を有する高分子系機能性多孔体を提供できる。
本発明のCNT含有高分子系多孔体は、コンデンサー、電気二重層キャパシタ、電池、燃料電池等の電気化学部品の部材(高分子電解質膜、電極層、触媒層、ガス拡散層、ガス拡散電極層、セパレーター等)、発熱体基板、水処理膜、回路用基板、電磁シールドや電磁波吸収体などの電磁波制御材、低誘電率材料、アンテナ、セパレーター、クッション材、インク受像シート、細胞培養基材、水素貯蔵剤、導電性プレート、自動車用部材、放射線遮蔽材等として好適に用いられる。
実施例1で得たCNT含有高分子系多孔体の走査型電子顕微鏡(SEM)写真(倍率:×10,000) 比較例1で得た高分子系多孔体の走査型電子顕微鏡(SEM)写真(倍率:×10,000)
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明において、多孔体基質となる高分子系材料としては、各種の高分子系材料を使用することができ、高分子系材料の前駆体やそれに類する固体であってもよい。こうした高分子系材料としては、例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、フェノキシ樹脂、縮合多環多核芳香族樹脂(COPNA樹脂)、コールタールやピッチ類からの誘導体である石炭系樹脂、ポリスチレン、ジビニルベンゼン系樹脂、ポリオルガノシロキサンなどが挙げられる。好ましくは、後述する第1の有機溶媒に可溶であり、且つ常温で固体であって、重量平均分子量が2万以上である高分子系材料である。高分子系材料が第1の溶媒に可溶でない場合はCNTの高濃度分散ができず、高分子系材料が常温で固体でない場合は多孔体が生成しない。また、分子量が2万を下回ると生成する多孔体が脆くなるので、形状を保持することが困難となる。
本発明で使用されるCNTは、一般的なものでよく、例えば直径0.4〜50nm、好ましくは0.4〜50nm、長さ0.1〜200μm、好ましくは70〜130μmである。また、そのアスペクト比が50以上、好ましくは100〜1000である。また、SWCNT、多層CNT(MWCNT)といった種類も特に限定されない。
本発明のCNT含有高分子系多孔体は、多孔体基質としての高分子系材料に、CNTが10〜60wt%、好ましくは15〜50wt%、より好ましくは25〜40wt%の高濃度で均質に分散含有されている。
本発明のCNT含有高分子系多孔体は、CNTがほぼ全量多孔体基質中に取り込まれ、多孔体基質中にCNTが高濃度で分散されている構造となっている。このCNT含有高分子系多孔体の気孔率は、50〜95%、好ましくは70〜95%、より好ましくは80〜95%である。このように本発明のCNT含有高分子系多孔体は気孔率が高く、これを構成する基質としての高分子系材料自体の体積は小さい。
そして、CNTはほぼ全量、多孔体基質としての高分子系材料に取り込まれるから、結果として多孔体中のCNT濃度が高くなる。多孔体基質としての高分子系材料が多数の細孔を有する連続的なマトリックス構造となっており、その多孔体基質中にCNTが分散して高い含有率で取り込まれていることから、CNT含有高分子系多孔体にCNTの有する導電性、伝熱性をもたらす。
なお、気孔率が下限以下であると、比表面積が大きく低下するので多孔体としての利点が失われてしまうこととなるので好ましくなく、上限を超えると多孔質高分子系材料の機械強度が著しく弱くなり取り扱いが困難となる。
また、本発明のCNT含有高分子系多孔体は、後工程で溶剤等に浸漬した状態で使用しても、CNTの流出、脱落等が発生せず、高分子系多孔体に、CNTが強固に保持されている。
本発明のCNT含有高分子系多孔体は、体積抵抗率が2×10Ω・cm以下、好ましくは1×10Ω・cm以下、より好ましくは1×10Ω・cm以下であり、熱伝導率が0.045W/(m・K)以上、好ましくは0.100W/(m・K)以上である。すなわち、優れた電気伝導性や熱伝導性を発現する。体積抵抗率及び熱伝導率は、CNT含有率が増加すると、前者は低下し、後者は増加する傾向にあるので、CNT含有率によって、これらを制御することができる。
本発明のCNT含有高分子系多孔体は、密度が0.5g/cm3以下、好ましくは0.2g/cm3以下であり、非常に軽量なものにすることができる。
次に、本発明のCNT含有高分子系多孔体を製造する方法について、説明する。
本発明のCNT含有高分子系多孔体は、CNTを第1の溶媒中に分散させる工程、CNTが分散された第1の溶媒に高分子系材料を溶解させて高分子系材料の溶解液を得る工程、該溶解液に第1の溶媒とは異なる第2の溶媒を加え、加熱後冷却し、相分離を生じさせて、CNT含有高分子系多孔体を得る工程を経る方法で製造することができる。ここで、第1の溶媒が高分子系材料に対して良溶媒であり、第2の溶媒が高分子系材料に対して貧溶媒である。
CNTを第1の溶媒中に分散させる工程において、CNTを分散させる第1の溶媒に両性分子(正電荷と負電荷の両電荷を有する材料)を混合して、分散液とし、両性分子による両性イオンの静電引力又は静電斥力を利用して、CNT凝集体を分散することが好ましい。
CNTは、高分子系材料の溶解液に高分散させることにより、本発明のCNT含有高分子系多孔体を製造することができる。この場合、CNTを高分子系材料の溶解液に分散した混合液の段階において、CNTが高分散されている必要があり、そのCNTの高分子系材料への分散状態は、高分子系材料を溶解する前後のCNT分布で示され、CNTのメジアン値の差を、以下の範囲にするとよい。ここで、CNTのメジアン値とは、その直径及び長さについて、頻度の累積が丁度50%になる値のことであり、分布の中央値に相当するものをいう。CNT分散液の中のCNTのメジアン値はCNTの大きさを示すものではなく、第一の溶媒種によって変化する。従って、CNTの分散状態は、CNT含有高分子系多孔体を製造する各工程におけるメジアン値の差を一定値以下にすることで保持される。即ち、第一に、CNTを高分子系材料の良溶媒に分散したときの分散状態を示すメジアン値((a)メジアン)、第二に、その後高分子系材料を添加したときの分散状態を示すメジアン値((b)メジアン)、第三に、その後さらに貧溶媒を添加したときの分散状態を示すメジアン値((c)メジアン)において、これら(a)、(b)及び(c)メジアン値の差が、30nm以内、より好ましくは20nm以内の範囲内になるように調整することで、分散状態は保持される。CNT分散液を作成した初期の状態((a)メジアン)が最も分散されている状態であることから、この初期の分散状態にできる限り近い状態を後工程((b)メジアン及び(c)メジアン)でも保たれていれば分散状態は保持されているという考え方に基づいている。(a)、(b)及び(c)メジアン値の差が上限超えると、得られるCNT含有高分子系多孔体において、CNTが高分子系材料に均質に分散しない傾向となる。
第1の溶媒は、高分子系材料に対して良溶媒であることが必要である。良溶媒とは、高分子系材料を溶かす能力の大きい溶媒のことを意味する。具体的には、良溶媒1Lに対して高分子量体(高分子系材料)10g以上、好ましくは20g以上、より好ましくは40g以上が溶解することを意味する。以下に高分子系材料に対する良溶媒を例示するが、こうした溶解性を満たせば例示に限られるものではない。例えば、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、ポリエチレングリコール、メタノールやエタノールといった低級アルコール類、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラヒドロフラン(THF)、アセトンやメチルエチルケン(MEK)等のケトン系溶媒、酢酸エチルや酢酸ブチル等のエステル系溶媒等から選ばれる1以上であり、分散剤の溶解性を考慮すると比較的高極性の有機溶媒がより好ましい。
CNTの分散には両性分子を用いることができる。例えば、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのポリマーやポリペプチドなどの両性高分子、或いは、3−(N,N−ジメチルステアリルアンモニオ)プロパンスルホネート、3−(N,N−ジメチルミリスチルアンモニオ)プロパンスルホネート、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS)、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロパンスルホネート(CHAPSO)、n−ドデシル−N,N'−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート、n−ヘキサデシル−N,N'−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート、n−オクチルホスホコリン、n−ドデシルホスホコリン、n−テトラデシルホスホコリン、n−ヘキサデシルホスホコリン、ジメチルアルキルベタイン、パーフルオロアルキルベタイン、レシチンなどの両性低分子などが挙げられるが、分子内に正電荷および負電荷を有するものであれば良く、ここに列挙した両性分子に限定されるものではない。両性界面活性剤であってもよい。
また、CNTの分散は界面活性剤を用いることでもできる。界面活性剤は、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤のいずれでも良いが、二種以上を組み合わせて使用することが好ましい。二種以上の界面活性剤を併用することで、界面活性剤同士が互いの特性を補い合い、一種の界面活性剤のみを用いた場合比べて、高いCNTの分散性が実現する。また二種以上の界面活性剤が同じ極性の電荷を有する親水構造部を有する場合、界面活性剤は親溶媒性を高めるだけではなく、同じ極性の電荷を有する親水構造部どうしの斥力を利用して、分散したCNT同士の再凝集を抑制し、分散状態を安定化することも可能である。但し、CNTの分散をより確実に、かつ速やかに行うためには両性分子と界面活性剤の併用が好ましい。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルフェニルエーテルスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸系界面活性剤などのスルホン酸誘導体や、ミリスチン酸ナトリウムやステアリン酸ナトリウム等の直鎖脂肪酸、生体物質である胆汁酸の成分であるコール酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、四級アンモニウム塩が挙げられる。具体的には、トリメチルセチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムハライド、ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウムハライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムハライド、牛脂アルキルトリメチルアンモニウムハライド、オクタデシルアンモニウムハライド、アルキルイミダゾリウムハライド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルポリグルコシド、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
CNTの分散状態を長期間維持するためには安定剤を使用するとよい。安定剤としては、水素結合を形成する物質、酸性高分子、塩基性高分子等を用いることができる。水素結合を形成する物質として、例えば、グリセロール、多級アルコール、ポリビニルアルコール、アルキルアミン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール、可溶性ポリイミド、可溶性ポリアミドなどが挙げられる。酸性高分子として、例えば、κ-カラギーナン、DNA、ナフィオン(登録商標)、酢酸セルロース、リン酸セルロース、スルホン酸セルロース、ゲラン、アラビアンガム、ポリリン酸、コール酸、ポリアクリル酸、ポリグリコール酸などが挙げられる。塩基性高分子としては、例えば、四級アンモニウム塩を含む高分子、キトサンの様な塩基性多糖類、アビジンの様な塩基性糖タンパク質、無水マレイン酸と不飽和結合を持つモノマーとの共重合物、例えば無水マレイン酸とイソブチレンの共重合物(クラレ製登録商標「イソバン」)、などが挙げられる。ただし、これら安定剤は、ここに例示したものに制限されるものではない。
第2の溶媒は、高分子系材料に対して貧溶媒であることが必要である。ここで、貧溶媒とは、高分子系材料を溶かす能力の小さい溶媒のことを意味する。具体的には、貧溶媒1Lに対して高分子量体1g以上が、好ましくは0.8g以上が、より好ましくは0.5g以上が溶解しないことを意味する。以下に高分子系材料に対する貧溶媒を例示するが、こうした溶解性を満たせば例示に限られるものではない。例えば、水、低級アルコール、アセトンおよびアセトニトリル、エチレングリコール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコールおよびグリセリン、n―ヘキサンやn―ヘプタン等の脂肪族炭化水素、トルエンやキシレンン等の芳香族炭化水素等からなる群から選択される1以上である。更に、第2の溶媒は第1の溶媒と混合可能であることが必要であり、第1及び第2の溶媒の沸点以下で自由混合することが好ましい。
第1の溶媒と第2の溶媒との配合割合は、相分離を誘起するためには、第1の溶媒100質量部に対して、第2の溶媒1〜25重量部、好ましくは5〜20重量部の範囲にするとよい。第1の溶媒が高分子系材料に対して良溶媒であり、かつ、第2の溶媒が高分子系材料に対して貧溶媒であることから、CNTが分散された高分子系材料の溶解液(以下、混合液Aともいう)を静置しつつ冷却することで高分子系材料の混合液Aの溶媒に対する溶解性が下がるとともに、相分離が誘起され多孔体が形成される。
この場合、加熱温度としては混合液の沸騰温度以下である。混合液Aは多孔体の基質となる高分子がほぼ飽和状態で溶解しているため、貧溶媒の添加で速やかに析出してしまい、均質な多孔体を得ることができない。このため、混合液の沸騰温度以下で加温することで、高分子の析出を抑制する。また、混合液の沸騰温度以上では、系中に沸騰による気泡が発生してしまい、相分離が均一に発生せず均一な多孔体が得られない。このため、加熱温度は好ましくは混合液の沸騰温度よりも5℃以上低い温度、より好ましくは混合液の沸騰温度よりも10℃以上低い温度である。一方、加熱後の冷却温度としては、例えば室温程度でよく、放置時間としては、特に限定されないが、例えば0.5〜24時間にするとよい。
上記までの操作でCNTが含浸された多孔体と溶媒の混合物から、貧溶媒との溶媒置換や減圧乾燥等で溶媒を除去する。
このような製造方法によって、CNTが高分子系材料に強固に保持され、且つ高濃度で含有された機能性に優れたCNT含有高分子系多孔体が得られる。
CNT含有高分子系多孔体を得た後、この多孔体を炭化又は黒鉛化させて全体として炭素質にして、CNT含有炭素質多孔体を得ることができる。この場合、炭化のための熱処理温度は、例えば800〜2000℃、黒鉛化のための熱処理温度は、例えば2500℃以上であり、必要に応じて適宜不活性雰囲気で行うとよい。
上述したCNT含有高分子系多孔体の製造方法は、CNT以外のナノカーボンを含有する高分子系多孔体を製造することにも適用できる。ここで、ナノカーボンとしては、CNTのほか、グラフェン、カーボンナノホーンなどが挙げられる。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
CNT含有高分子系多孔体中のCNT含有率は、以下の2つの方法の何れかにより求めた。
A) 予め重量を測定したCNT含有高分子系多孔体を溶媒に溶解させ、CNTを0.1μm以下のメンブレンフィルターでろ過し、回収されたCNTの重量との比から算出した。
B) 溶媒に溶解しないCNT含有高分子系多孔体については、CNTのみ除いた同一の高分子系材料(高分子材料だけでなく、その前駆体又はそれに類する固体を包含する)から得られた多孔体を別途作製し、これら二つの多孔体を元素分析に掛け、両者の炭素割合の差分から算出した。
CNT含有高分子系多孔体の体積抵抗率は、株式会社 三菱化学アナリテック製低抵抗率計「ロレスタ−GP MCP−T610」を用い、プローブはASPプローブ MCP−TP03Pを使用し、JIS K7194に基いて測定した。
CNT含有高分子系多孔体の熱伝導率は、JIS R2251−1 熱線法(直行法)により23℃アグネ製熱伝導率測定装置「ARC−TC−1000」を用いて測定した。なお、測定は作製した多孔体を2等分に切断した切断面で行った。
CNT含有高分子系多孔体の細孔分布および気孔率は、水銀圧入法を用いて測定した。具体的には島津製作所・マイクロメリティックス社製「細孔分布測定装置 オートポア9520型」を用いて測定を行った。
CNT含有高分子系多孔体の比表面積は、BET法により求めた。具体的にはユアサ アイオニクス株式会社製「全自動ガス吸着量測定装置 AUTOSORB−6AG」を用いて測定を行った。
CNT分散液の分散状態は、動的光散乱法によって確認した。具体的には株式会社堀場製作所製「動的光散乱式粒径分布測定装置 LB−550 (粘度計 LY−554付)」を用いて測定を行った。この測定は、CNTが分散された高分子系材料の溶解液(混合液A)の段階で行い、CNT粒度分布として表1に示す。表1において、(a)メジアン径とは、CNTを高分子系材料の良溶媒(DMSO)に分散したときの分散状態、(b)メジアン径とは、その後高分子材料(PAN)を添加したときの分散状態、(c)メジアン径とは、その後さらに貧溶媒(水)を添加したときの分散状態を各々示す。この場合、これら(a)、(b)及び(c)メジアン径の差が、30nm以内の範囲である場合、良好な分散状態と判断した。
実施例1
CNTとしてMWCNT(Nanocy社製品:直径9.5nm、長さ1.5μm、アスペクト比150)を40.1g、良溶媒であるDMSO1500g中に加え、十分湿らせた後、両性分子として3−(N,N−ジメチルステアリルアンモニオ)プロパンスルホネート(Fluka社試薬)を5.03g、界面活性剤としてコール酸を20.0g、更に安定剤を加え、ポットミル用陶磁容器中で良く撹拌した。その後、16時間ボールミル処理を行い、さらに4時間ビーズミル処理を施し、2.0wt%のMWCNT分散溶液を得た。
上記で得られたMWCNTの分散液9.5gに、PAN(シグマアルドリッチ社製、平均分子量150,000)0.6gを加え、ここに貧溶媒として水を1.3ml加えた。その後、密閉した状態で110℃に加熱して溶解させた後、23℃の水に容器を浸漬させ冷却し、その後上澄み液を取り除いた後、水を100ml加えて良く洗浄して、CNT含有高分子系多孔体を得た。得られた多孔体の外周及び内部ともに黒色であった。
得られたCNT含有高分子系多孔体のSEM写真(倍率:×10,000)を図1に示す。また、比較のため、比較例1で得られた高分子系多孔体(CNTを含有しないもの)のSEM写真(倍率同じ)を図2に示す。これら図1、図2から、実施例1のCNT含有高分子系多孔体は、表面にCNTが析出しておらず、多孔体基質としての高分子系材料の内部にCNTが分散して取り込まれていることが読み取れる。
実施例2、3及び参考例1
実施例1と同様にして分散液中のMWCNTの含有量がそれぞれ、実施例2では1.5wt%、実施例3では1.0wt%、参考例1では0.5wt%になるように調整したCNT分散液を用い、実施例1の多孔体の調製と同様の手順で、それぞれ実施例2、3及び参考例1の高分子系多孔体を得た。得られた多孔体の外周及び内部ともに黒色であった。
比較例1
CNTを加えずに、実施例1と同様の手順でCNTの含浸されていないPAN多孔体を得た。このPAN多孔体のSEM写真(倍率×10,000)を図2に示す。
比較例2
比較例1で得られたPAN多孔体(CNTの含浸されていないもの)を2.0%のCNT水分散液に24hr浸漬し、その後引上げて乾燥した。こうしてCNT水分散液で浸漬処理された多孔体は、その外周は黒色であったが、これを切断して切断面を確認したところ、外周部を除く内面は白色であった。よって、高分子系多孔体内部までCNTが入り込んでいなかった。
これらの実施例および比較例について、各種物性を測定した結果を表1に示す。
本発明のCNT含有高分子系多孔体は、コンデンサー、電気二重層キャパシタ、電池、燃料電池等の電気化学部品の部材(高分子電解質膜、電極層、触媒層、ガス拡散層、ガス拡散電極層、セパレーター等)、発熱体基板、水処理膜、回路用基板、電磁シールドや電磁波吸収体などの電磁波制御材、低誘電率材料、アンテナ、セパレーター、クッション材、インク受像シート、細胞培養基材、水素貯蔵剤、導電性プレート、自動車用部材、放射線遮蔽材等として利用できる。

Claims (6)

  1. 高分子系材料の溶液にカーボンナノチューブを分散させてなる分散液から相分離して得られ、多孔質高分子系材料にカーボンナノチューブが分散して取り込まれているカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体であって、気孔率が50〜95%であり、カーボンナノチューブの含有率が10〜60wt%の範囲であり、体積抵抗率が2×10Ω・cm以下であることを特徴とするカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体。
  2. 気孔率が80〜95%であり、カーボンナノチューブの含有率が25〜40wt%の範囲である請求項1に記載のカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体。
  3. 熱伝導率が0.046W/(m・K)以上である請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体。
  4. 高分子系材料が、ポリアクリロニトリル、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、フェノキシ樹脂、縮合多環多核芳香族樹脂、石炭系樹脂、ポリスチレン、ジビニルベンゼン系樹脂及びポリオルガノシロキサンからなる群から選択される一又は二以上である請求項1〜3のいずれかに記載のカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体。
  5. 高分子系材料に対して良溶媒である有機溶媒の溶液にカーボンナノチューブを分散させてなる分散液から、貧溶媒を使用して相分離して得られる請求項1〜4のいずれかに記載のカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のカーボンナノチューブ含有高分子系多孔体を炭化又は黒鉛化させて全体として炭素質にすることを特徴とするカーボンナノチューブ含有炭素質多孔体。
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