JP2016186842A - 被覆導線、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール - Google Patents

被覆導線、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2016186842A
JP2016186842A JP2015065715A JP2015065715A JP2016186842A JP 2016186842 A JP2016186842 A JP 2016186842A JP 2015065715 A JP2015065715 A JP 2015065715A JP 2015065715 A JP2015065715 A JP 2015065715A JP 2016186842 A JP2016186842 A JP 2016186842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
metal powder
conductive
solar cell
coated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015065715A
Other languages
English (en)
Inventor
和憲 石川
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
奈央 佐藤
Nao Sato
奈央 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2015065715A priority Critical patent/JP2016186842A/ja
Publication of JP2016186842A publication Critical patent/JP2016186842A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

【課題】本発明の課題は、タブ線と集電電極とを一体的に形成することができる被覆導線、ならびに、この被覆導線を用いた太陽電池セルおよび太陽電池モジュールを提供することである。
【解決手段】導線と、上記導線の表面を被覆する導電性樹脂とを有する被覆導線であって、上記導電性樹脂が、金属粉末(A)と、エポキシ樹脂(B)と、フェノキシ樹脂(C)とを含有する、被覆導線。
【選択図】なし

Description

本発明は、被覆導線、太陽電池セルおよび太陽電池モジュールに関する。
太陽光のような光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池は、地球環境問題に対する関心が高まるにつれ、積極的に種々の構造・構成のものが開発されている。その中でも、シリコンなどの半導体基板を用いた太陽電池セルは、その変換効率、製造コストなどの優位性により最も一般的に用いられている。
このような太陽電池セルは、複数の隣接する太陽電池セルを接続した太陽電池モジュールとして用いることが知られている。
太陽電池セル同士の接続部材としては、一般的に、インターコネクタとして半田コートされたリボン状銅箔等からなるタブ線が用いられている。
また、このタブ線は、その一端側が一の太陽電池セルの表面電極に接続され、他端側が隣接する太陽電池セルの裏面電極に接続されることにより、各太陽電池セルを直列に接続している。
太陽電池セルとタブ線との接続に関して、例えば、特許文献1には、複数の導電性粒子を含む樹脂からなる接続層を用いる態様が記載されている([請求項1])。
また、特許文献2には、予め一面に接着層が形成された接着層付きタブ線を用いる態様が記載されている([請求項1][0013])。
更に、特許文献3には、所定の導電性粒子および熱硬化性樹脂などを含有する導電性接着剤組成物を用いて接着する態様や([請求項1][請求項9])、金属導線を導電性接着剤組成物で被覆した導電性接着剤付金属導線を接続部材(タブ線)として用いる態様が記載されている([請求項10][請求項11][0101])。
特開2008−135654号公報 特開2012−119365号公報 国際公開第2012/102076号
しかしながら、本発明者らが、特許文献1〜3などに記載された接続態様を検討したところ、従来公知の太陽電池モジュールと同様、タブ線とは別に、フィンガー電極およびバスバー電極(以下、特に区別を要しない場合はこれらをまとめて「集電電極」という。)を設ける必要があるため、使用する接着層や導電性接着剤組成物の種類によっては、タブ線と集電電極との接着が劣る場合があることが明らかとなった。
そこで、本発明は、タブ線と集電電極とを一体的に形成することができる被覆導線、ならびに、この被覆導線を用いた太陽電池セルおよび太陽電池モジュールを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、金属粉末とともにエポキシ樹脂およびフェノキシ樹脂を含有する導電性樹脂を被覆した導線を用いることにより、タブ線と集電電極を兼ねた部材を作製できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1] 導線と、上記導線の表面を被覆する導電性樹脂とを有する被覆導線であって、
上記導電性樹脂が、金属粉末(A)と、エポキシ樹脂(B)と、フェノキシ樹脂(C)とを含有する、被覆導線。
[2] 上記金属粉末(A)が、球状の金属粉末(A1)とフレーク状の金属粉末(A2)とを併用し、これらの質量比(A1:A2)が70:30〜30:70である、[1]に記載の被覆導線。
[3] 上記金属粉末(A)が、銀粉末または銀コート金属粉末である、[1]または[2]に記載の被覆導線。
[4] 上記導線が、銅線、または、Sn、Pb、Cu、Ag、Zn、Biおよびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1種でメッキされた銅線である、[1]〜[3]のいずれかに記載の被覆導線。
[5] 更に、前記導線性樹脂が、金属酸化物(D)を含有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の被覆導線。
[6] 集電電極と上記集電電極の下地層として透明導電層を具備する太陽電池セルであって、
上記集電電極が、[1]〜[5]のいずれかに記載の被覆導線で形成された、太陽電池セル。
[7] 2以上の太陽電池セルと、上記太陽電池セル同士を接続するタブ線とを有し、
上記太陽電池セルが、集電電極と上記集電電極の下地層として透明導電層を具備する太陽電池セルであり、
上記集電電極と上記タブ線とが、[1]〜[5]のいずれかに記載の被覆導線で一体的に形成された、太陽電池モジュール。
以下に示すように、本発明によれば、タブ線と集電電極とを一体的に形成することができる被覆導線、ならびに、この被覆導線を用いた太陽電池セルおよび太陽電池モジュールを提供することができる。
図1は、太陽電池セルの好適な実施態様の一例を示す模式的な断面図である。 図2は、従来の太陽電池モジュールの一例を示す模式的な斜視図である。 図3は、本発明の太陽電池モジュールの一例を示す模式的な斜視図である。
以下に、本発明の導電性組成物ならびにこれを用いて形成した集電電極を有する太陽電池セルおよび太陽電池モジュールについて説明する。
なお、本発明において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[被覆導線]
本発明の被覆導線は、導線と上記導線の表面を被覆する導電性樹脂とを有する被覆導線であって、上記導電性樹脂が、金属粉末(A)と、エポキシ樹脂(B)と、フェノキシ樹脂(C)とを含有する被覆導線である。
本発明においては、上述した通り、金属粉末とともにエポキシ樹脂およびフェノキシ樹脂を含有する導電性樹脂を被覆した導線を用いることにより、タブ線と集電電極とを一体的に形成することができる。
これは、詳細には明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
すなわち、導線を被覆している導電性樹脂として、エポキシ樹脂とともにフェノキシ樹脂を含有することにより、硬化後のエポキシ樹脂に対して柔軟性が付与され、被覆導線と透明電極との密着性も良好になったためと考えられる。
以下に、本発明の被覆導線が有する導線ならびに導電性樹脂中の各成分について詳述する。
〔導線〕
本発明の被覆導線が有する導線は、従来公知の金属導線であれば特に限定されないが、集電電極およびタブ線を兼ねた部材を構成するため、電力損失が小さい金属材料で構成されているのが好ましい。
このような金属材料としては、具体的には、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、これらを2種以上含む合金を用いてもよい。
本発明においては、電気抵抗、加工性、経済性、適度な柔らかさ等の観点から、上記導線が、銅を金属材料とする導線(以下、「銅線」ともいう。)や、Sn(錫)、Pb(鉛)、Cu(銅)、Ag(銀)、Zn(亜鉛)、Bi(ビスマス)およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1種でメッキされた銅線であるのが好ましい。
これらのうち、SnAgCu(錫・銀・銅三元合金)をメッキ層とする銅線であるのがより好ましい。
導線の形状は特に限定されず、一本の素線から形成されている単線であってもよく、素線を2本以上撚り合わせて形成されている撚り線であってもよい。
また、導線の断面形状も特に限定されず、円形状または円形状を押しつぶした形状(平角)が挙げられる。
また、導線の直径または幅(撚り線である場合は単線の直径の合計)は特に限定されないが、集電電極およびタブ線を兼ねた部材であり、また、透明導電層への受光をできるだけ阻害しない理由から、0.05〜0.5mmであるのが好ましく、0.1〜0.3mmであるのがより好ましい。
〔導電性樹脂〕
本発明の被覆導線が有する導電性樹脂は、上述した導線を被覆する樹脂であって、後述する金属粉末(A)と、エポキシ樹脂(B)と、フェノキシ樹脂(C)とを含有する導電性樹脂組成物(以下、本明細書においては形式的に「本発明の導電性組成物」ともいう。)から形成される樹脂である。
また、本発明の導電性組成物は、後述する金属酸化物(D)、カチオン系硬化剤(E)および溶媒(F)ならびに添加剤を任意に含有していてもよい。
<金属粉末(A)>
本発明の導電性組成物が含有する金属粉末(A)は、特に限定されないが、例えば、電気抵抗率が20×10-6Ω・cm以下の金属材料を用いることができる。
上記金属材料としては、具体的には、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、本発明の被覆導線を用いて形成される集電電極を兼ねた部材の体積抵抗率が低くなり、また、その効果が持続する理由から、銀粉末、または、銀以外の金属粉末(例えば、ニッケル粉末、銅粉末など)の表面の少なくとも一部に銀がコートされた銀コート金属粉末であるのが好ましい。
また、本発明においては、上記金属粉末(A)は、得られる被覆導線と透明導電層との接触抵抗が低くなる理由から、球状の金属粉末(A1)を用いるのが好ましく、球状の金属粉末(A1)とともにフレーク(鱗片)状の金属粉末(A2)を併用するのがより好ましく、球状の金属粉末(A1)とフレーク状の金属粉末(A2)とを質量比(A1:A2)が70:30〜30:70となる割合で併用するのがより好ましい。
ここで、球状とは、長径/短径の比率が2以下の粒子の形状をいい、また、フレーク状とは、長径/短径の比率が2超の形状をいう。
また、金属粉末を構成する粒子の長径および短径は、走査型電子顕微鏡(SEM)から得られる画像に基づいて求めることができる。また、「長径」とは、SEMにより得られた粒子画像内において、粒子の略重心を通過する線分のうち最も距離の長いものを指す。「短径」とは、SEMにより得られた粒子画像において、粒子の略重心を通過する線分のうち最も距離の短いものを指す。
上記金属粉末(A)としての球状金属粉末(A1)の平均粒子径は、得られる被覆導線と透明導電層との接触抵抗が低くなる理由から、0.5〜4μmであることが好ましく、1〜3μmであることがより好ましい。
ここで、球状金属粉末(A1)の平均粒子径とは、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて体積基準の粒度分布を測定して求められる、累積50%における粒子径(50%体積累積径。「平均粒子径(D50)」ともいう。)のことをいう。このようなレーザー回折式粒度分布測定装置としては、例えば、堀場製作所製のLA−500(商品名)に準ずる装置が挙げられる。
球状金属粉末(A1)としては市販品を用いることができ、例えば、AG2−1C(平均粒子径:1.0μm、DOWAエレクトロニクス社製)、AG4−8F(平均粒子径:2.2μm、DOWAエレクトロニクス社製)、AG3−11F(平均粒子径:1.4μm、DOWAエレクトロニクス社製)、AgC−102(平均粒子径:1.5μm、福田金属箔粉工業社製)、AgC−103(平均粒子径:1.4μm、福田金属箔粉工業社製)、EHD(平均粒子径:0.5μm、三井金属社製)等が挙げられる。
上記金属粉末(A)としてのフレーク状金属粉末(A2)の厚さは、得られる被覆導線の被覆層の抵抗を下げる理由から、100〜1500nmであることが好ましく、100〜1000nmであることがより好ましい。
フレーク状金属粉末(A2)の厚さは、平均厚さを指すものであり、フレーク状の金属粉末の比表面積をBET法(気体吸着法)により測定した値をS(m2/g)として、下記式(i)から算出した値をいう。
平均厚さ=0.19/S ・・・(i)
フレーク状金属粉末(A2)としては市販品を用いることができ、例えば、AgC−224(平均粒子径:9.0μm、平均厚さ:0.7μm、福田金属箔粉工業社製)、Ag−XF301K(平均粒子径:4.0μm、平均厚さ:0.1μm、福田金属箔粉工業社製)、FA−D−5(平均粒子径:2.8μm、DOWAエレクトロニクス社製)等が挙げられる。
<エポキシ樹脂(B)>
本発明の導電性組成物が含有するエポキシ樹脂(B)は、1分子中に2個以上のオキシラン環(エポキシ基)を有する化合物からなる樹脂であれば特に限定されないが、室温で固体であることが好ましい。
具体的には、エポキシ当量が400以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、下記式で表される構造式を有する3官能エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、これらのうち、硬化性、耐熱性、耐久性およびコストの観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂であるのが好ましい。
本発明においては、上記エポキシ樹脂(B)は、硬化収縮が少ないエポキシ樹脂を用いるのが好ましい。基板であるシリコンウエハは破損しやすいため、硬化収縮が大きいエポキシ樹脂を用いると、ウエハの割れや欠けの原因になる。昨今では、低コスト化のため、シリコンウエハの薄型化が進んでおり、硬化収縮の少ないエポキシ樹脂は、ウエハの反りを抑える効果も併せ持つ。
硬化収縮を低減し、また、本発明の被覆導線を用いて形成される集電電極を兼ねた部材の体積抵抗率が低くなり、更に、透明導電層との密着性が良好となる理由から、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの少なくとも一方が付加されたエポキシ樹脂を導線への被覆後に表面タックが生じない範囲で使用することが好ましい。
ここで、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの少なくとも一方が付加されたエポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF等をエピクロロヒドリンと反応させてエポキシ樹脂を調製する際に、エチレンおよびプロピレンの少なくとも一方を添加して付加(変性)することで得られる。
エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの少なくとも一方が付加されたエポキシ樹脂としては市販品を用いることができ、その具体例としては、エチレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂(BEO−60E、新日本理化社製)、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂(BPO−20E、新日本理化社製)、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP−4010S、ADEKA社製)、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP−4000S、ADEKA社製)等が挙げられる。
また、本発明においては、上記エポキシ樹脂(B)は、硬化収縮をより低減し、また、本発明の被覆導線を用いて形成される集電電極を兼ねた部材の体積抵抗率がより低くなり、更に、透明導電層との密着性がより良好となる理由から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂および多価アルコール系グリシジル型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂を含むことが好ましく、導線への被覆後に表面タックが生じない範囲において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂および多価アルコール系グリシジル型エポキシ樹脂(例えば、長瀬産業社製デナコールEXシリーズなど)の両方を含むことが好ましい。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、エポキシ当量が400g/eq以上であるものを用いることが好ましく、400〜4000g/eqであるものを用いることがより好ましい。
エポキシ当量が400g/eq以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いることで、硬化収縮を低減し、透明導電層に対する密着性も良好となる。より体積抵抗率が低くなることから、エポキシ当量が400〜4000g/eqの範囲でエポキシ当量が異なる2種以上のエポキシ樹脂を用いるのが好ましい。
上記エポキシ樹脂(B)の含有量は、本発明の被覆導線を用いて形成される集電電極を兼ねた部材の体積抵抗率が低くなり、また、透明導電層との密着性も良好となる理由から、上記金属粉末(A)100質量部に対して2〜50質量部であるのが好ましく、2〜15質量部であるのがより好ましく、2〜10質量部であるのがさらに好ましい。
<フェノキシ樹脂(C)>
本発明の導電性組成物が含有するフェノキシ樹脂(C)としては、具体的には、例えば、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂が挙げられる。
本発明においては、上記フェノキシ樹脂(C)として市販品を用いることができ、その具体例としては、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(1256、ジャパンエポキシレジン社製)、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(YP−50、東都化成社製)、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂(FX−316、東都化成社製)、ビスフェノールA型とビスフェノールF型との共重合タイプ(YP−70、東都化成社製)等が挙げられる。
上記フェノキシ樹脂(C)の含有量は、本発明の被覆導線を用いて形成される集電電極を兼ねた部材の体積抵抗率を損なわず、また、透明導電層との密着性も良好となる理由から、上記金属粉末(A)100質量部に対して0.1〜10質量部であるのが好ましく、0.5〜5質量部であるのがより好ましい。
<金属酸化物(D)>
本発明の導電性組成物は、得られる被覆導線と透明導電層との接触抵抗を低下させることができる理由から、金属酸化物(D)を含有することが好ましい。
上記金属酸化物(D)としては、具体的には、例えば、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタン等が挙げられ、透明導電層に対する接触抵抗がより低くなる理由から、酸化錫であるのが好ましい。
また、酸化錫の中でも、得られる被覆導線の体積抵抗率がより低くなり、また、透明導電層に対する接触抵抗がより低くなる理由から、ドーパント(例えば、アンチモン、リン等)によりドープされた酸化錫であるのがより好ましい。なお、ドーパントによるドープは、酸化錫100質量部に対して、0.1〜20質量部程度までドープされたものが好ましい。
上記金属酸化物(D)は、金属酸化物の分散性がより発現する理由から、その平均粒子径が10〜100nmの粒子状物であるのが好ましく、10〜50nmの粒子状物であるのがより好ましい。
ここで、金属酸化物(D)の平均粒子径とは、金属酸化物の粒子径の平均値をいい、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された50%体積累積径(D50)をいう。なお、平均値を算出する基になる粒子径は、金属酸化物の断面が楕円形である場合はその長径と短径の合計値を2で割った平均値をいい、正円形である場合はその直径をいう。
同様に、上記金属酸化物(D)は、金属酸化物の分散性がより発現する理由から、BET比表面積が10〜100m2/gであるのが好ましく、30〜100m2/gであるのがより好ましい。
ここで、BET比表面積とは、JIS K1477:2007に規定された試験方法に従い、窒素吸着によるBET法を用いて測定した測定値をいう。
上記金属酸化物(D)の形状は特に限定されないが、上述した平均粒子径を有する粒子状物であるのが好ましく、特に、形成される被覆導線の体積抵抗率がより低くなり、また、透明導電層に対する接触抵抗がより低くなる理由から、コア材料と被覆材料とを有するコア・シェル構造であるのがより好ましい。
ここで、コア・シェル構造を有する場合、コア材料は特に限定されず、被覆材料のみ上記金属酸化物で構成されていればよい。
本発明においては、上記金属酸化物(D)を含有する場合の含有量は、上記金属粉末(A)100質量部に対して0.1〜20質量部であるのが好ましく、形成される被覆導線の体積抵抗率がより低くなり、また、透明導電層に対する接触抵抗がより低くなる理由から、1〜10質量部であるのがより好ましい。
<カチオン系硬化剤(E)>
本発明の導電性組成物は、カチオン系硬化剤(E)を含有することが好ましい。カチオン系硬化剤(E)としては、特に限定されず、アミン系、スルホニウム系、アンモニウム系、ホスホニウム系の硬化剤が好ましい。
上記カチオン系硬化剤(E)としては、具体的には、例えば、三フッ化ホウ素エチルアミン、三フッ化ホウ素ピペリジン、三フッ化ホウ素トリエタノールアミン、三フッ化ホウ素フェノール、p−メトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルイオドニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラフェニルスルホニウム、テトラ−n−ブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート、(4−ヒドロキフェニル)メチル(1−ナフタニレニルメチル)スルホニウムテトラキス(2、3、4、5、6−ペンタフロロフェニル)ボレート、N−(4−メトキシベンジル)−N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(2、3、4、5、6−ペンタフロロフェニル)ボレート等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、本発明の被覆導線を用いて形成される集電電極を兼ねた部材の体積抵抗率が低くなるという理由から、三フッ化ホウ素とアミン化合物との錯体である、三フッ化ホウ素エチルアミン、三フッ化ホウ素ピペリジン、三フッ化ホウ素トリエタノールアミンからなる群より選択される少なくとも1種の錯体を用いることが好ましい。
本発明においては、上記カチオン系硬化剤(E)の含有量は、熱により活性化してエポキシ基の開環反応を十分に進行させることができるという理由から、上記エポキシ樹脂(B)100質量部に対して1〜10質量部であるのが好ましく、1〜5質量部であるのがより好ましい。
<溶媒(F)>
本発明の導電性組成物は、導線に被覆する際の塗布性が良好となる理由から、溶媒(F)を含有するのが好ましい。
上記溶媒(F)は、樹脂組成物を導線に塗布することができるものであれば特に限定されず、その具体例としては、ブチルカルビトール、メチルエチルケトン、イソホロン、α−テルピネオール等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。なお、上記溶媒(F)は、導線への被覆後に乾燥等により除去することが好ましい。
<添加剤>
本発明の導電性組成物は、必要に応じて、還元剤、脂肪酸金属塩等の添加剤を含有していてもよい。
上記還元剤としては、具体的には、例えば、エチレングリコール類等が挙げられる。
上記脂肪酸金属塩は、有機カルボン酸の金属塩であれば特に限定されず、例えば、銀、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、スズおよび鉛からなる群から選択される少なくとも1種以上の金属のカルボン酸金属塩を用いるのが好ましい。これらのうち、銀のカルボン酸金属塩(以下、「カルボン酸銀塩」ともいう。)を用いるのが好ましい。
ここで、上記カルボン酸銀塩は、有機カルボン酸(脂肪酸)の銀塩であれば特に限定されず、例えば、特開2008−198595号公報の[0063]〜[0068]段落に記載された脂肪酸金属塩(特に3級脂肪酸銀塩)、特許第4482930号公報の[0030]段落に記載された脂肪酸銀塩、特開2010−92684号公報の[0029]〜[0045]段落に記載された水酸基を1個以上有する脂肪酸銀塩、同公報の[0046]〜[0056]段落に記載された2級脂肪酸銀塩、特開2011−35062号公報の[0022]〜[0026]に記載されたカルボン酸銀等を用いることができる。
なお、任意の添加剤としては、導線への被覆後に導線同士の固着を避けるために、溶剤、可塑剤等はできるだけ含まない方が好ましい。
また、本発明の導電性組成物は、高温(700〜800℃)焼成タイプの導電性ペーストとして一般的に用いられるガラスフリットについては特に必要がなく、上記金属粉末(A)100質量部に対して0.1質量部未満であるのが好ましく、実質的に含有していないのが好ましい。
<導電性組成物の調製方法>
本発明の導電性組成物の調製方法は特に限定されず、上述した各成分を、ロール、ニーダー、万能かくはん機等により混合する方法が挙げられる。
〔被覆方法〕
本発明の被覆導線は、上述した導線の表面を上述した導電性樹脂で被覆した被覆導線であるが、上述した導電性樹脂を上述した導線の表面に被覆する方法は特に限定されず、例えば、本発明の導電性組成物を導線に塗布する方法などが挙げられる。
本発明の導電性組成物を導線に塗布する方法としては、具体的には、例えば、浸漬、押し出し法、スプレー法等が挙げられる。具体的には、本発明の導電性組成物のワニスを作成し、浸漬法により導線に被覆する方法が挙げられる。
また、導電性樹脂による被覆厚は、ワニスの粘度、浸漬速度、乾燥条件等により制御する可能であるため特に限定されないが、5〜30μmであるのが好ましく、7〜20μmであるのがより好ましい。
[太陽電池セル]
本発明の太陽電池セルは、集電電極と上記集電電極の下地層として透明導電層を具備する太陽電池セルであって、上記集電電極が上述した本発明の被覆導線を用いて形成された太陽電池セルである。
本発明の太陽電池セルの好適な態様としては、n型単結晶シリコン基板を中心にその上下にアモルファスシリコン層および透明導電層(例えば、TCO)を具備し、上記透明導電層を下地層として、上記透明導電層上に上述した本発明の被覆導線を用いて集電電極を形成した太陽電池(例えばヘテロ接合型太陽電池)セルが挙げられる。
上記太陽電池セルは、単結晶シリコンとアモルファスシリコンとをハイブリッドした太陽電池セルであり、高い変換効率を示す。
以下に、本発明の太陽電池セルの好適な態様について図1を用いて説明する。
図1に示すように、太陽電池セル10は、n型単結晶シリコン基板11を中心に、その上下にi型アモルファスシリコン層12aおよび12b、並びに、p型アモルファスシリコン層13aおよびn型アモルファスシリコン層13b、並びに、透明導電層14aおよび14b、並びに、上述した本発明の被覆導線を用いて形成した集電電極15aおよび15bを具備する。
上記n型単結晶シリコン基板は、n型を与える不純物がドープされた単結晶シリコン層である。n型を与える不純物は上述のとおりである。
上記i型アモルファスシリコン層は、ドープされていないアモルファスシリコン層である。
上記p型アモルファスシリコンは、p型を与える不純物がドープされたアモルファスシリコン層である。p型を与える不純物は上述のとおりである。
上記n型アモルファスシリコンは、n型を与える不純物がドープされたアモルファスシリコン層である。n型を与える不純物は上述のとおりである。
上記集電電極は、上述した本発明の被覆導線を用いて形成された集電電極である。集電電極の具体的な態様は上述した表面電極または裏面電極と同じである。
〔透明導電層〕
上記透明導電層の材料の具体例としては、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタンなどの単一金属酸化物;酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛、酸化インジウムチタン、酸化スズカドミウムなどの多種金属酸化物;ガリウム添加酸化亜鉛、アルミニウム添加酸化亜鉛、硼素添加酸化亜鉛、チタン添加酸化亜鉛、チタン添加酸化インジウム、ジルコニウム添加酸化インジウム、フッ素添加酸化スズなどのドーピング型金属酸化物;などが挙げられる。
〔太陽電池セルの製造方法〕
本発明の太陽電池セルの製造方法は、集電電極を形成する工程以外は特に限定されず、例えば、特開2010−34162号公報に記載の方法などで製造することができる。
具体的には、n型単結晶シリコン基板11の片方の主面上に、PECVD(plasma enhanced chemical vapor deposition)法などによって、i型アモルファスシリコン層12aを形成する。さらに、形成したi型アモルファスシリコン層12a上にPECVD法などによってp型アモルファスシリコン層13aを形成する。
次に、n型単結晶シリコン基板11のもう一方の主面上に、PECVD法などによって、i型アモルファスシリコン層12bを形成する。さらに、形成したi型アモルファスシリコン層12b上にPECVD法などによってn型アモルファスシリコン層13bを形成する。
次に、スパッタ法などによって、p型アモルファスシリコン層13a上およびn型アモルファスシリコン層13b上にITOなどの透明導電層14aおよび14bを形成する。
次に、形成した透明導電層14aおよび14b上に本発明の被覆導線を設置して集電電極の前駆体を形成し、さらに、形成した前駆体を圧力を掛けて押さえつけながら熱処理することで集電電極15aおよび15bを形成する。
以下に、前駆体を形成する工程(前駆体形成工程)および前駆体を熱処理する工程(熱処理工程)について詳述する。
(前駆体形成工程)
上記前駆体形成工程は、本発明の被覆導線を透明導電層上に設置して前駆体を形成する工程である。
(熱処理工程)
上記熱処理工程は、上記配線形成工程で形成された被覆導線を圧力を掛けて押さえつけながら熱処理して導電性の配線(集電電極)を形成する工程である。
上記熱処理は、450℃以下の温度条件であるのが好ましく、具体的には、150〜200℃の温度で、数秒〜数十分間、加熱する処理であるのが好ましい。
[太陽電池モジュール]
本発明の太陽電池モジュールは、2以上の太陽電池セルと、上記太陽電池セル同士を接続するタブ線とを有し、上記太陽電池セルが、集電電極と上記集電電極の下地層として透明導電層を具備する太陽電池セルであり、かつ、上記集電電極と上記タブ線とが、上記集電電極が上述した本発明の被覆導線を用いて一体的に形成された太陽電池モジュールである。
以下に、従来の太陽電池モジュールの構成について図2を用いて説明した後に、本発明の太陽電池モジュールの構成について図3を用いて説明する。
図2に示すように、従来の太陽電池モジュール20は、フィンガー電極21およびバスバー電極22を集電電極23とする太陽電池セル24を、タブ線25を用いて直列に接合したものである。
また、図2に示すように、従来の太陽電池モジュール20においては、バスバー電極22とタブ線25とが接続されているが、この接続態様としては、上述したように、複数の導電性粒子を含む樹脂からなる接続層を用いて接続する態様や、予め一面に接着層が形成された接着層付きタブ線などを用いて接続する態様などが知られている(特許文献1〜3など参照。)。
一方、図3に示すように、本発明の太陽電池モジュール30は、本発明の被覆導線31を用いることにより、集電電極とタブ線とを兼ねた部材を一体的に形成することができる。
また、図3に示すように、本発明の太陽電池モジュール30は、本発明の被覆導線31を用い、集電電極とタブ線とを兼ねた部材を一体的に形成することにより、集電電極としてのフィンガー電極(図2に示す符号21)も不要となるため、透明導電層の受光面を確保しつつ、製造工程の簡略化も図れるため、有用である。
以下、実施例を用いて、本発明の被覆導線について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
〔標準例〕
<導電性組成物の調製>
自転公転ミキサーに、下記第1表に示す金属粉末等を下記第1表中に示す割合(質量部)となるように添加し、これらを混合することにより、標準例に係る導電性組成物を調製した。
〔実施例1〜5、比較例1〕
<導電性組成物の調製>
ボールミルに、下記第1表に示す金属粉末等を下記第1表中に示す割合(質量部)となるように添加し、これらを混合することにより、実施例および比較例に係る導電性組成物を調製した。
<被覆導線の作製>
調製した各導電性組成物を固形分濃度が33質量%となるようにメチルエチルケトン()に溶解させ、導電性ワニスを調製した。
調製した導電性ワニス中に、導線(銅線、メッキ:錫/銅=98/2、幅:0.3mm、厚さ:0.1mm、メッキ厚:0.04mm)を浸漬させた後、乾燥させることにより、各導電性組成物を約20μmの厚さに被覆した被覆導線を作製した。
<評価サンプル:標準例>
高さ5μm前後のピラミッド型テクスチャを具備したシリコン基板(5mm×5mm)の表面および裏面に、透明導電層としてITO(Snをドープした酸化インジウム)を製膜した。
次いで、調製した導電性組成物を、表面および裏面の透明導電層上にスクリーン印刷で塗布して、80μmのフィンガー電極の前駆体を2.05mm間隔で22本、1.2mm幅のバスバー電極の前駆体を1本形成し、200℃で20分間焼成し、フィンガー電極およびバスバー電極を有する太陽電池セルを2枚作製した。なお、表面および裏面の電極は同様のパターンで設けた。
次いで、一方の太陽電池セルの裏面のバスバー電極と他方の太陽電池セルの表面のバスバー電極とを、1.0mmの半田リボン(タブ線)で接合し、太陽電池モジュールを作製した。
作製した太陽電池モジュールのサンプルについて、一方の太陽電池セルの表面のバスバー電極に太陽電池セル同士の接合に用いた半田と同様の半田リボンを接合し、引っ張り試験機に設置し、180度引張り試験を行い、バスバー電極と半田リボンとのピール強度を求めた。結果を下記第1表に示す。ピール強度が1.0N/mm以上の場合を密着十分と判断した。
同様に、作製した太陽電池モジュールのサンプルについて、ソーラーシュミレーター(YSS−160A、山下電装社製)を用いて発電効率(%)を測定した。
<評価サンプル:実施例1〜5および比較例1>
高さ5μm前後のピラミッド型テクスチャを具備したシリコン基板の表面および裏面に、透明導電層としてITO(Snをドープした酸化インジウム)を製膜した。
次いで、作製した各被覆導線を、表面および裏面の透明導電層上に3.45mm間隔で15本配置し、熱圧着することにより、太陽電池セルを2枚作製した。なお、表面および裏面における被覆導線は同様のパターンで設けた。
次いで、一方の太陽電池セルの裏面と他方の太陽電池セルの表面とを各々の被覆導線で接合し、太陽電池モジュールを作製した。
作製した太陽電池モジュールのサンプルを引っ張り試験機に設置し、被覆導線と透明導電層との180度引張り試験を行い、ピール強度を求めた。結果を下記第1表に示す。ピール強度が1.0N/mm以上の場合を密着十分と判断した。
同様に、作製した太陽電池モジュールのサンプルについて、ソーラーシュミレーター(YSS−160A、山下電装社製)を用いて発電効率(%)を測定した。
第1表中の各成分は、以下のものを使用した。
・球状金属粉末A1−1:AgC−103(形状:球状、平均粒子径:1.5μm、福田金属箔粉工業社製)
・フレーク状金属粉末A2−1:AgC−224(形状:フレーク状、平均厚さ:0.7μm、福田金属箔粉工業社製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂B−1:YD−019(新日鉄住金社製)
・多価アルコール系グリシジル型エポキシ樹脂B−2:デナコールEX−850(長瀬産業社製)
・ビスフェノールA型フェノキシ樹脂C−1:YP−50S(新日鉄住金社製)
・金属酸化物:導電性粉末4410(コア:BaSO、被覆:Sb−SnO、BET比表面積:30〜35、平均粒子径:300nm)〔三井金属鉱業社製〕
・カチオン系硬化剤:三フッ化ホウ素エチルアミン(ステラケミファ社製)
・溶媒:α−テルピネオール(ヤスハラケミカル社製)
第1表に示す結果から、フェノキシ樹脂を配合せずに調製した導電性樹脂で被覆した被覆導線を用いて太陽電池モジュールを作製すると、標準例と比較して、発電効率が劣り、密着性も劣ることが分かった(比較例1)。
これに対し、エポキシ樹脂およびフェノキシ樹脂を配合して調製した導電性樹脂で被覆した被覆導線を用いて太陽電池モジュールを作製すると、標準例と比較して、発電効率および密着性を同等程度に維持できることが分かった(実施例1〜5)。
10 太陽電池セル
11 n型単結晶シリコン基板
12a、12b i型アモルファスシリコン層
13a p型アモルファスシリコン層
13b n型アモルファスシリコン層
14a、14b 透明導電層
15a、15b 集電電極
20 太陽電池モジュール
21 フィンガー電極
22 バスバー電極
23 集電電極
24 太陽電池セル
25 タブ線
30 太陽電池モジュール
31 被覆導線

Claims (7)

  1. 導線と、前記導線の表面を被覆する導電性樹脂とを有する被覆導線であって、
    前記導電性樹脂が、金属粉末(A)と、エポキシ樹脂(B)と、フェノキシ樹脂(C)とを含有する、被覆導線。
  2. 前記金属粉末(A)が、球状の金属粉末(A1)とフレーク状の金属粉末(A2)とを併用し、これらの質量比(A1:A2)が70:30〜30:70である、請求項1に記載の被覆導線。
  3. 前記金属粉末(A)が、銀粉末または銀コート金属粉末である、請求項1または2に記載の被覆導線。
  4. 前記導線が、銅線、または、Sn、Pb、Cu、Ag、Zn、Biおよびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1種でメッキされた銅線である、請求項1〜3のいずれかに記載の被覆導線。
  5. 更に、前記導線性樹脂が、金属酸化物(D)を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の被覆導線。
  6. 集電電極と前記集電電極の下地層として透明導電層を具備する太陽電池セルであって、
    前記集電電極が、請求項1〜5のいずれかに記載の被覆導線で形成された、太陽電池セル。
  7. 2以上の太陽電池セルと、前記太陽電池セル同士を接続するタブ線とを有し、
    前記太陽電池セルが、集電電極と前記集電電極の下地層として透明導電層を具備する太陽電池セルであり、
    前記集電電極と前記タブ線とが、請求項1〜5のいずれかに記載の被覆導線で一体的に形成された、太陽電池モジュール。
JP2015065715A 2015-03-27 2015-03-27 被覆導線、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール Pending JP2016186842A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015065715A JP2016186842A (ja) 2015-03-27 2015-03-27 被覆導線、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015065715A JP2016186842A (ja) 2015-03-27 2015-03-27 被覆導線、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016186842A true JP2016186842A (ja) 2016-10-27

Family

ID=57203597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015065715A Pending JP2016186842A (ja) 2015-03-27 2015-03-27 被覆導線、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016186842A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20180138343A1 (en) * 2016-11-17 2018-05-17 Lg Electronics Inc. Solar cell panel
CN111727485A (zh) * 2018-02-21 2020-09-29 株式会社钟化 布线及使用了该布线的太阳能电池单元和太阳能电池模块

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20180138343A1 (en) * 2016-11-17 2018-05-17 Lg Electronics Inc. Solar cell panel
EP3324448A1 (en) * 2016-11-17 2018-05-23 LG Electronics Inc. Solar cell panel
JP2018082178A (ja) * 2016-11-17 2018-05-24 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 太陽電池パネル
CN108091714A (zh) * 2016-11-17 2018-05-29 Lg电子株式会社 太阳能电池板
CN108091714B (zh) * 2016-11-17 2020-12-08 Lg电子株式会社 太阳能电池板
US11757058B2 (en) 2016-11-17 2023-09-12 Shangrao Jinko Solar Technology Development Co Ltd Solar cell panel
CN111727485A (zh) * 2018-02-21 2020-09-29 株式会社钟化 布线及使用了该布线的太阳能电池单元和太阳能电池模块

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI601157B (zh) 組成物及由其所形成之導體
US20140318615A1 (en) Conductive composition, silicon solar cell including the same, and manufacturing method thereof
US20120231571A1 (en) Method for producing a solar cell
US10770601B2 (en) Electro-conductive paste, solar cell and method for producing solar cell
CN109478573A (zh) 太阳能电池用背面电极糊组合物
WO2012138186A2 (ko) 전극 형성용 은 페이스트 조성물 및 이의 제조 방법
JP5837735B2 (ja) 導電性インク組成物及び該組成物を用いて形成された太陽電池モジュール
JP2010087131A (ja) 導電性インク組成物及び該組成物を用いて形成された太陽電池モジュール
TW201739715A (zh) 用於太陽電池電極的組合物以及使用其製作的電極
JP2016160415A (ja) 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール
CN109659068B (zh) 全铝背场晶体硅太阳能电池用低温固化型背面银浆
JP2017092253A (ja) 導電性組成物
JP2016186842A (ja) 被覆導線、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール
WO2016021535A1 (ja) 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール
JP2016030794A (ja) 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール
TWI657119B (zh) 用於太陽能電池之背面電極糊料組成物
JP6620744B2 (ja) 太陽電池集電電極形成用導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール
JP6579108B2 (ja) 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール
JP2016160413A (ja) 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール
JP5877133B2 (ja) 太陽電池用導電性接着剤、並びに太陽電池モジュール、及びその製造方法
JP2016032022A (ja) 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール
JP5844091B2 (ja) 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール
WO2012111479A1 (ja) 導電性ペースト、太陽電池、及び太陽電池の製造方法
TW201547043A (zh) 電極連接套組、太陽電池的製造方法、太陽電池及太陽電池模組
WO2019230455A1 (ja) 導電性ペースト及び太陽電池