JP2016186582A - 画像形成方法 - Google Patents

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和已 吉▲崎▼
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Abstract

【課題】長期の繰り返し使用において、中間転写ベルトから転写材へのトナーの転写効率の向上と、クリーニングブレードの磨耗量の抑制を両立させる中間転写ベルトを備えた画像形成方法を提供する。【解決手段】中間転写ベルト13の表面が、該クリーニングブレード29に交差する方向に溝形状110を有し、中間転写ベルト表面の面内平均粗さが10nm以上30nm以下であり、トナーのアスペクト比が0.850以上であり、トナーのガラス転移点Tg(T)が50.0℃以上70.0℃以下であり、トナーの円相当径0.25μm以上39.5μm未満のトナー粒子に対するトナーの円相当径0.25μm以上1.98μm未満の粒子の割合が、1.0個数%以上15.0個数%以下であり、トナーがTg(N)−Tg(T)≧1.5の関係を満たす。【選択図】図3

Description

本発明は、レーザープリンター、複写機、ファクシミリ等の電子写真記録方式を利用する画像形成方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、中間転写体を用いる中間転写方式の画像形成方法がある。中間転写方式の画像形成方法では、像担持体上に形成されたトナー像が中間転写体に一次転写され、その後中間転写体上のトナー像が転写材上に二次転写される。中間転写体としては、無端状のベルトで形成された中間転写ベルトが広く用いられている。
中間転写方式の画像形成方法では、二次転写工程後に中間転写ベルト上にトナー(二次転写残トナー)が残留する。そこで、中間転写ベルト上の二次転写残トナーを除去する方式としては、二次転写部の下流に配設されたクリーニングブレードで二次転写残トナーを物理的に回収するブレードクリーニング方式が知られている。一般的に、クリーニングブレードには、ウレタンゴムなどの弾性体が用いられている。
近年、さらなる高画質化のために、トナー像を中間転写ベルトから転写材へ転写する際の転写効率の向上が求められている。特許文献1には、中間転写ベルトの表面にトナーの粒径より小さい粒径のフィラーを埋設させて表面物性を改良し、トナーが中間転写ベルトに残留し難く、転写効率が向上することが提案されている。また、特許文献2には、中間転写ベルトの表面粗さを規定することで、トナーが中間転写ベルトに残留し難く、転写効率が向上した中間転写ベルトが提案されている。
特開2009−75154号公報 特開2004−240176号公報
現在、画像形成装置は、さらなる耐久性が求められており、ブレードクリーニング方式を用いた中間転写ベルトにおいて、繰り返し使用による耐久性をより向上されることが必要である。
本発明者らの検討の結果、特許文献1の中間転写ベルトの表面にフィラーを添加する方法は、繰り返し使用によるクリーニングブレード摩耗の点で課題を有している。中間転写ベルトの表面にフィラーによる突起形状を散在させた場合、繰り返し使用によりクリーニングブレードのエッジ部は突起形状との接触点から徐々に摩耗し始める。その結果、クリーニングブレードのエッジ部が不均一に摩耗したり、クリーニングブレードのエッジ部に欠けが生じたりして、その箇所を起点にトナーのすり抜け(クリーニング不良)が発生する懸念がある。
また、特許文献2の表面粗さ値を規定した中間転写ベルトは、表面に突起形状を有するため、特許文献1のようにクリーニングブレードのエッジ部の摩耗量が増加する懸念がある。
これらのブレードクリーニング方式の中間転写ベルトは、長期使用におけるクリーニングブレードの摩耗の低減について、改良の余地があるものであった。
本発明の目的は、長期の繰り返し使用において、中間転写ベルトから転写材へのトナーの転写効率の向上と、クリーニングブレードの磨耗量の抑制を両立させる中間転写ベルトを備えた画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明は、像担持体を帯電手段により帯電する帯電工程、
帯電された該像担持体を露光して静電潜像を形成する露光工程、
該静電潜像をトナーで現像してトナー像を該像担持体上に形成する現像工程、
該トナー像を中間転写ベルトを介して転写材へ転写する転写工程、
該転写材上の該トナー像を定着させる定着工程、および
該中間転写ベルト上に残存する転写残トナーをクリーニングブレードで除去するクリーニング工程、
を有する画像形成方法であって、
該中間転写ベルトの表面が、該クリーニングブレードに交差する方向に溝形状を有し、
該トナーの重量平均粒径四方(D4μm×D4μm)における該中間転写ベルト表面の面内平均粗さが、10nm以上30nm以下であり、
該中間転写ベルトの回転方向に直交する方向における該中間転写ベルトの表面の十点平均粗さRzjisが、0.26μm以上0.67μm以下であり、
該トナーは、結着樹脂、着色剤および離型剤を含有するトナー粒子を有し、
画像処理解像度 512×512画素(1画素あたり0.19μm×0.19μm)のフロー式粒子像測定装置によって計測された該トナーのアスペクト比が、0.850以上であり、
該トナーのガラス転移点Tg(T)が、50.0℃以上70.0℃以下であり、
該トナーの円相当径0.25μm以上39.5μm未満のトナー粒子に対する、該トナーの円相当径0.25μm以上1.98μm未満のトナー粒子の割合が、1.0個数%以上15.0個数%以下であり、
該トナーが、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする画像形成方法に関する。
Tg(N)−Tg(T)≧1.5 式(1)
(式(1)中、Tg(N)は、該トナーの円相当径0.25μm以上1.98μm未満のトナー粒子のガラス転移点を示す。)
本発明によれば、長期の繰り返し使用において、中間転写ベルトから転写材へのトナーの転写効率の向上と、クリーニングブレードの磨耗量の抑制を両立させる中間転写ベルトを備えた画像形成方法を提供することができる。
中間転写ベルトを有する画像形成装置の一例の模式的な断面図である。 中間転写ベルトのベルトクリーニング方式を説明する図である(a、b)。 中間転写ベルトの断面を示す模式図(a)(b)、および中間転写ベルトを上部から見た模式図(c)を示す。 中間転写ベルトの表層の拡大図(a、b、c)を示す。 中間転写ベルトの表層とクリーニングブレードニップ部との拡大図(a、b、c、d)を示す。 本発明に係る中間転写ベルトの他の態様を示す図である。
以下、本発明に係る画像形成装置、中間転写体、及び中間転写体の製造方法を図面に則
して更に詳しく説明する。
<画像形成装置>
まず、4色のトナーを用いたカラー画像形成装置について、図1を用いて説明する。なお、図1に示す形態では、第1ステーションをイエロー(Y)、第2ステーションをマゼンタ(M)、第3ステーションをシアン(C)、第4ステーションをブラック(K)としている。第1ステーションでは、1aは像担持体としての感光ドラムで、帯電手段としての帯電ローラ2a、感光ドラム上1aに残存する転写残トナーをクリーニングするクリーニングユニット3a、及び現像手段としての現像ユニット8aを有する。現像ユニット8aは、現像スリーブ4a、非磁性一成分現像剤(トナーとも称する)5a、現像剤塗布ブレード7aを有し、上述の1a〜8aは、一体型のプロセスカートリッジ9aとなっている。不図示の露光手段は、レーザー光を多面鏡によって走査させるスキャナユニットから構成され、画像信号に基づいて変調された走査ビーム12aを感光ドラム1a上に照射する。なお、第2〜第4ステーションでのプロセスカートリッジ9b〜9dも、第1ステーションでのプロセスカートリッジ9aと同様の構成である。
次に、画像形成動作について説明する。画像形成動作がスタートすると、感光ドラム1a〜1dや中間転写ベルト13等は、所定のプロセススピードで矢印方向に回転を始める。最初に、第1ステーションの動作について説明する。まず感光ドラム1aは、帯電ローラ2aに不図示の電源から供給される電圧によって一様に負極性に帯電される。続いて、不図示の露光手段からの走査ビーム12aによって、画像情報に従った静電潜像が、感光ドラム1a上に形成される。現像ユニット8a内のトナー5aは、現像剤塗布ブレード7aによって負極性に帯電されて、現像スリーブ4aに塗布される。そして、現像スリーブ4aには、不図示の現像電圧電源より電圧が供給される。感光ドラム1a上に形成された静電潜像が、現像スリーブ4a対向部に到達すると、感光ドラム1a上の静電潜像は負極性のトナーによって可視化され、感光ドラム1a上に第1色目(図1では、Y)のトナー像が形成される。なお、第2〜第4ステーションも、第1ステーションと同様の構成としている。
一方、トナー像担持体である中間転写ベルト13は、4つの感光ドラム1a〜1d全てに対し当接する様に配置される。中間転写ベルト13は、二次転写ローラ25の対向に位置する支持ローラ24、駆動ローラ14、テンションローラ15の3本のローラにより支持されており、適当なテンションが維持されるようになっている。駆動ローラ14を駆動させることにより、中間転写ベルト13は感光ドラム1a〜1dに対して順方向(矢印a方向)に略同速度で移動する。一次転写ローラ10aは、中間転写ベルト13を介して感光ドラム1aに所定の圧力で付勢され、一次転写ニップを形成している。
各色毎に一次転写ニップ間の距離に応じて一定のタイミングで遅らせて、露光により静電潜像を各感光ドラム1a〜1d上に形成する。そして、各一次転写ローラ10a〜10dに、一次転写電源22a〜22dからトナーと逆極性の電圧を印加することにより、順に中間転写ベルト13にトナー像を転写し、中間転写ベルト13上に多重トナー像が形成される。
その後、露光による静電潜像の作像に合わせて、不図示の記録媒体カセットに積載されている転写材Sは、不図示の給紙ローラによりピックアップされ、不図示の搬送ローラによりレジストローラ18まで搬送される。転写材Sは、レジストローラ18によって、中間転写ベルト13上のトナー像に同期して、中間転写ベルト13と二次転写ローラ25とで形成される二次転写ニップ部へ搬送される。その後、二次転写電源26により、二次転写ローラ25にトナーと逆極性の電圧印加を行い、中間転写ベルト13上に担持された4色の多重トナー像は、転写材上Sに一括して二次転写される。
なお、本実施では、一次転写ローラ10a〜10dは、外径5mmのニッケルメッキ鋼棒の芯金に、外径14mmとなるよう発泡性弾性体を被覆して構成されている。なお、一次転写ローラ抵抗は、10〜10Ωの範囲であれば良好な画像形成を行うことができる。二次転写ローラ25は、外径8mmのニッケルメッキ鋼棒の芯金に、外径16mmとなるよう発泡性弾性体を被覆して構成されている。なお、二次転写ローラ抵抗は、10〜10Ωの範囲であれば良好な画像形成を行うことができる。駆動ローラ14は、アルミニウム芯金にカーボンを導電剤として分散した抵抗10Ω、肉厚0.085mmのシリコーンゴムを被覆した外径26.3mmのものを用いた。張架部材としてのテンションローラ15は、外径24mmのアルミニウムの金属棒を用いて、片側49N、総圧98Nのテンションを中間転写ベルト13に付与している。二次転写ローラ25の対向に位置する支持ローラ24は、アルミニウム芯金にカーボンを導電剤として分散した抵抗10Ω、肉厚1mmのEPDMゴムを被覆した外径18mmのものを用いた。転写材Sは、二次転写終了後に定着手段19へと搬送され、トナー像の定着を受けて画像形成物として画像形成装置外へと排出される。
<中間転写ベルトのブレードクリーニング装置>
次に、カラー画像形成装置における中間転写ベルトのクリーニングについて説明する。図2(a)に、クリーニング手段27と、中間転写ベルト13の接触する部分を模式的に示す。なお、クリーニング手段27は、ウレタンゴムで形成された弾性を有するクリーニングブレード28である。クリーニングブレード28は、メッキ鋼板を材料とする板金部30に、ポリウレタンゴムを材料とするゴム部29が接着された構成となっており、ゴム部29の厚みは、例えば2mmである。なお、ゴム部29の硬度は、JIS K6253規格で77°のものを用いた。クリーニングブレード28は揺動構成となっており、揺動軸32を不図示の中間転写ベルトユニットに固定し、加圧バネ31で板金30を加圧することで、揺動軸32を中心にクリーニングブレード28が可動する。ゴム部29に対向して、中間転写ベルト13の内側には、テンションローラ15が配置されている。クリーニングブレード28は、中間転写ベルト13の駆動回転方向に対して、カウンター方向にテンションローラ15上で接触し、ニップ部33にて転写残トナーを掻き取る(図2(b))。このようにして、二次転写を終えた後、中間転写ベルト13上に残存した転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング手段27により、その表面から除去、回収される。
なお、クリーニングブレード28の取り付け位置は、設定角θ(中間転写ベルト13とクリーニングブレードゴム部29の交点部におけるテンションローラ15接線とクリーニングブレードゴム部29がなす角。)が24°、侵入量δ(クリーニングブレードゴム部29がテンションローラ15に対し、重なる厚み方向の長さ。)が1.5mm、クリーニングブレード28の当接圧は0.6N/cmである。この設定位置にすることで、本実施例のカラー画像形成装置は、高温高湿環境下(温度30℃/湿度80%)でのクリーニングブレードのめくれやスリップ音を抑制し、良好なクリーニング性能を得ることができる。また低温低湿環境下(温度15℃/湿度10%)でのクリーニング不良を発生させることなく、良好なクリーニング性能を得ることができる。
なお、上記のクリーニング構成は、中間転写ベルト材料に応じて適宜選定されるものであるが、好ましくは、クリーニングブレードゴム部29の材料はポリウレタンゴムである。さらに、クリーニングブレードゴム部29の硬度は、JIS K6253規格で70度以上80度以下の範囲であることが好ましい。また、中間転写ベルトに対するクリーニングブレード28の当接圧は、0.4N/cm以上0.8N/cm以下が好ましい。
<中間転写ベルトの構成>
次に、本実施形態における中間転写ベルトの構成について説明する。中間転写ベルト13は、基層と表層を有する二層以上からなる無端のフィルム状部材であることが好ましい。図3(a)に中間転写ベルト13の表層近傍の回転駆動方向に直交する方向における拡大部分断面図を示す。基層101は、ポリエチレンナフタレート樹脂に抵抗調整剤としてカーボンブラックを分散した、厚み70μmの層を示す。表層102は、アクリル共重合体103に抵抗調整剤としてアンチモンドープ酸化亜鉛粒子105を分散し、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFE)粒子104を添加した、厚み3μmの層を示す。表層102に添加されたPTFE粒子104は、図3(a)に示すように最表層面に析出し、一部が露出した状態で突起形状を形成する他、表層中にも分散された状態で存在している。
また、表層102の表面は表面加工処理を施して、溝形状を有する。この溝形状は、クリーニングブレードに交差する方向である。図3(b)に表層102に形成された溝形状の断面図を示す。溝形状の幅(溝幅111)は、トナーの重量平均粒径(D4)の半分未満であることが好ましい。図3(b)において溝形状110の溝幅111は2μmである。また、溝深さ112は1μmである。また、溝形状110のピッチ113は10〜20μmである。表層102の厚みが3μmであるため、溝形状110は基層101までは届かず、表層102のみに存在している。図3(c)に中間転写ベルト13を上部から見た図を示す。溝形状110は、中間転写ベルト13の回転駆動方向に沿って中間転写ベルト13の1周全域に存在している。図3(c)において、溝形状110は、クリーニングブレードゴム部29の長手方向の当接部に対して直交する位置関係にある。
中間転写ベルト13の体積抵抗率はHiresta・UP MCP−HT450(三菱化学社製)を用いて、10〜1012Ω・cmの範囲であれば良好な画像形成を行うことができる。
<中間転写ベルトの作製方法>
次に、中間転写ベルト13の作製方法について説明する。中間転写ベルトの表層が硬化性樹脂を含有することが好ましい。硬化性樹脂として、好ましくは、アクリル共重合体である。
まず、本発明の中間転写ベルト13の基層101に使用する材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン−1、ポリスチレン、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルニトリル、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、サーモトロピック液晶ポリマー、ポリアミド酸などの熱可塑性樹脂が挙げられる。これらは混合して2種以上使用することもできる。また、これらの熱可塑性樹脂中に導電材料などを熔融混練し、次いで、インフレーション成形、円筒押出し成形、ブロー成形などの成形方法を適宜選択して、中間転写ベルト13の基層101を得ることができる。
次に、表層102の作製方法について説明する。中間転写ベルトの表面硬度と耐久性(耐摩耗性)の向上の観点から、表層は、硬化性材料を含有することが好ましい。好ましくは、硬化性樹脂である。硬化性樹脂は、硬化性モノマーおよび/またはオリゴマー成分を含有する組成物を硬化させることで得られる。硬化手段としては、紫外線や、電子線などのエネルギー線の照射による硬化、熱による硬化が挙げられる。好ましくは、紫外線や、電子線の照射による硬化である。
硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、フッ素系硬化性樹脂(含フッ素硬化性樹脂)が挙げられる。硬化性材料のうち、無機材料としては、アルコキシシラン・アルコキシジルコニウム系材料、ケイ酸塩系材料などが挙げられる。硬化性材料のうち、有機・無機ハイブリッド材料としては、無機微粒子分散有機高分子系材料、無機微粒子分散オルガノアルコキシシラン系材料、アクリルシリコン系材料、オルガノアルコキシシラン系材料などが挙げられる。
中間転写ベルト13の表層102の耐摩耗性、耐クラック性などの強度の観点から、硬化性樹脂の中でも、不飽和二重結合含有アクリル共重合体を硬化させて得られるアクリル共重合体が好ましい。不飽和二重結合含有アクリル共重合体は、例えば、アクリル系紫外線硬化型ハードコート材料であるルシフラール(商品名、日本ペイント社製)として入手可能である。
さらに、表層102には、電気抵抗の調整を目的として、導電材料(導電性フィラー、抵抗調整剤)105を添加してもよい。導電材料としては、電子導電性材料又はイオン導電性材料を用いることができる。電子導電性材料としては、例えば、カーボンブラック、PAN系炭素繊維及び膨張化黒鉛粉砕品などの粒子状、繊維状又はフレーク状のカーボン系導電性フィラーが挙げられる。また、例えば、銀、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス及び鉄などの粒子状、繊維状又はフレーク状の金属系導電性フィラーが挙げられる。また、例えば、アンチモン酸亜鉛、アンチモンドープの酸化スズ、アンチモンドープの酸化亜鉛、スズドープの酸化インジウム及びアルミニウムドープの酸化亜鉛などの粒子状の金属酸化物系導電性フィラーが挙げられる。イオン導電性材料としては、例えば、イオン液体、導電性オリゴマー及び第4級アンモニウム塩などが挙げられる。これらの導電材料の中から1種又はそれ以上が適宜選択され、電子導電性材料とイオン導
電性材料を混合して用いてもよい。これらの導電材料は1種、あるいは2種以上を混合して用いても良い。これらの中でも、サブミクロン以下の粒子状金属酸化物系導電性フィラーが好ましく、アンチモンドープ酸化亜鉛粒子などが挙げられる。
さらに、表層102には、固体潤滑剤104を添加してもよい。固体潤滑剤としては、PTFE樹脂粉体、三フッ化塩化エチレン樹脂粉体、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン樹脂粉体、フッ化ビニル樹脂粉体、フッ化ビニリデン樹脂粉体、二フッ化二塩化エチレン樹脂粉体、フッ化黒鉛などのフッ素含有粒子、及びそれらの共重合体から適宜選択して用いることができる。また、シリコーン樹脂粒子、シリカ粒子、二硫化モリブデン粉体などであってもよい。これらの中でも、粒子の表面の摩擦係数が低く、中間転写ベルトの表層102に当接する他の部材の摩耗を低減できる点で、ポリテトラフルオロエチレン)PTFE)樹脂粒子が好ましい。
表層102の作製方法の一例の概略を示せば次のとおりである。不飽和二重結合含有アクリル共重合体中に、導電材料としてのアンチモンドープの酸化亜鉛、固体潤滑剤としてのPTFE粒子を混合し、高圧乳化分散機で分散混合し、表層形成用塗工液を作製する。また、表層102を基層101上に形成する方法としては、通常のコーティング方法、例えば、ディップコート、スプレーコート、ロールコート、スピンコートなどを挙げることができる。これらの方法から適宜選択して用いることで、所望の膜厚の表層102を得ることができる。
上記方法で得られた中間転写ベルトの表層102に溝形状110の形成を行う。溝形状は、ラッピングフィルムを表層102に当接させて中間転写ベルト13を回転させるか、又はラッピングフィルムを中間転写ベルト13の回転方向に摺擦させることで、溝形状110を形成することができる。また、中間転写ベルト13の表層102に所望の表面形態を付与する方法は、ラッピングフィルムを用いた加工に限定されるものではない。例えば、表層102のコーティング前に基層101の表面に所望の表面形態を付与する方法、金型やナノインプリント技術を用いた後加工などが挙げられる。より詳しい加工方法の例は後述する。
<中間転写ベルトの表層と転写効率との関係>
中間転写ベルト13上のトナーを、転写材Sへ転写させる際の転写効率を向上させるためには、中間転写ベルト表層102が平滑である必要がある。具体的には、トナーの重量平均粒径四方(D4μm×D4μm)における、中間転写ベルト表面の面内平均粗さが10nm以上30nm以下である。
図4(a)に示すような表層102の面内平均粗さが10nm未満で、平滑部が占める割合が支配的な場合は、トナーと表層102との接触機会(接触面積)が少なく、両者は主に点接触する。その結果、トナーと表層102との間に働く物理的な付着力が弱く、トナーの離型性が良くなるため、転写効率が向上する。なお、面内平均粗さは、微小領域での表面粗さ(或いは表面の平滑性)を表すものであり、測定方法については後述する。
また、図4(b)に示すように、表層102の面内平均粗さが30nmより大きく、平滑部が存在しないと、トナーと表層との接触機会(接触面積)が多く、両者は主に多点接触する。その結果、トナーと表層との間に働く物理的な付着力が強く、トナーの離型性が悪くなるため、転写効率は低下する。
図4(c)に示すような、中間転写ベルト表面の面内平均粗さが10nm以上30nm以下であり、トナーの重量平均粒径の半分未満の溝幅111を有する溝110を形成した表層102では、例えば球形トナーの場合、トナーは溝上に存在する可能性がある。溝上のトナーは、溝幅111がトナーの粒径より小さいため、溝形状へ埋没することなく表層102と2点接触で存在する。そのため、平滑部が存在しない表層102(図4(b))に比べて、トナーと表層102との間に働く物理的な付着力は弱く、十分な転写効率を維持する。よって、後述するようにクリーニングブレードの磨耗の抑制を図ることを可能とする。
<中間転写ベルトの表層とクリーニングブレードの摩耗との関係>
中間転写ベルト13のクリーニング性能を満足するためには、中間転写ベルト表層102が適度な粗さを有する必要がある。
中間転写ベルト表層102に形成された溝形状110は、クリーニングブレードゴム部29の長手方向の当接部に対して交差する。図5(a)に、クリーニングブレードゴム部29と中間転写ベルト表層102とのニップ部近傍図を示す。クリーニングブレードゴム部29は、溝形状と接触しないため、ニップ部における中間転写ベルト13との接触面積が低減する。そのため、中間転写ベルト13の回転駆動中のニップ部における摩擦力が低減し、クリーニングブレードの摩耗が抑制される。さらに、溝形状110の溝幅111がトナーの重量平均粒径未満であると、溝形状にトナーが入り込み、クリーニングブレード21からすり抜けることが抑制され、より好ましい。一方、図5(b)に示すように、溝形状が全く存在しない表層102を有する場合、クリーニングブレードゴム部29はニップ部23において中間転写ベルト12とほぼ密着している状態となる。そのため、中間転写ベルト13の回転駆動中のニップ部における摩擦力が大きく、繰り返し使用によりブレードの摩耗が進行することで、クリーニング不良が発生する。また、図5(c)に示すように、ランダムな凹凸形状が付与された表層102を有する場合、クリーニングブレードゴム部29はニップ部にて表層102の凸部と接触する。そのため、ニップ部において、クリーニングブレードゴム部29は、表層102との接触領域部に集中的に圧力がかかり、接触領域部での摩擦力が大きくなる。その結果、繰り返し使用によりブレードの摩耗が局所的に進行し、偏摩耗や欠けが発生することで、クリーニング不良が発生する。さらに、図5(d)に示すように、フィラーの添加などにより凸形状を有する表層102の場合も、図5(c)と同様に、クリーニングブレードゴム部29はニップ部において表層102の凸部と接触する。そのため、繰り返し使用により表層102の凸部と接触するクリーニングブレードゴム部29の摩耗が局所的に進行し、偏摩耗や欠けが発生することで、クリーニング不良が発生する。
また、表層102の面内平均粗さが10nm未満であると、クリーニングブレードと中間転写ベルトの接触面積が高くなり、クリーニングブレードが摩耗しやすくなる。
ここで、中間転写ベルト搬送方向と略直交する方向におけるクリーニングブレードの範囲内(ブレードとベルトとの対向領域内)における、中間転写ベルトの表面総面積に対するクリーニングブレードの接触面積の割合をクリーニングブレードの接触面積率とする。クリーニングブレードの接触面積率は、80%以上97%以下であることが好ましい。この範囲であると、摩擦力低減効果により、良好なクリーニング性能を得ることができる。
また、中間転写ベルトの回転方向に直交する方向における中間転写ベルトの表面の十点平均粗さRzjisは、0.26μm以上0.67μm以下である。上記範囲内にすることにより、転写性とクリーニングブレードの摩耗抑制の両立を効果的に図ることができる。
以上、本発明を具体的な実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではない。
例えば、図6に示すように、中間転写ベルトの表面の移動方向に対して、略平行ではなく、一定の角度を有し、クリーニングブレードに交差する溝形状を形成した中間転写ベルトであっても、同様の効果を得ることができる。
また、単層の中間転写ベルトにおいても、中間転写ベルトの表面に特定の溝形状を形成することで、同様の効果が得られる。また、中間転写体が複数層からなる構成においても、2層に限定されるものではなく、上述の実施形態の基層に対応する層が複数層からなっていたり、上述の実施例の基層に対応する層の下層に単数又は複数の層が設けられていたりしてもよい。
また、画像形成装置は、インライン型のものに限定されるものではない。例えば、1個の感光体に対して複数の現像装置が設けられており、その感光体上に順次に形成されるトナー像を中間転写ベルトに順次に一次転写した後、中間転写ベルト上で重ね合されたトナー像を転写材に二次転写する方式の画像形成装置であってもよい。
<トナーの構成>
本発明に用いられるトナーは、結着樹脂と着色剤と離型剤を含有するトナー粒子を有し、以下4つ特徴を有する。1つ目は、画像処理解像度 512×512画素(1画素あたり0.19μm×0.19μm)のフロー式粒子像測定装置によって計測されたトナーのアスペクト比が、0.850以上である。2つ目は、トナーのガラス転移点Tg(T)が、50.0℃以上70.0℃以下ある。3つ目は、トナーの円相当径0.25μm以上39.5μm未満のトナー粒子に対する、トナーの円相当径0.25μm以上1.98μm未満のトナー粒子の割合が、1.0個数%以上15.0個数%以下である。4つ目は、トナーが下記式(1)の関係を満たすことである。
Tg(N)−Tg(T)≧1.5 式(1)
式(1)中、Tg(N)は、該トナーの円相当径0.25μm以上1.98μm未満のトナー粒子のガラス転移点を示す。
上記トナーのアスペクト比が、0.850以上の高いアスペクト比を持ったトナーを用いることで、面内平均粗さの低い表面特性を持った中間転写ベルトにおいて、効果的に転写効率を高めることができる。この理由について、本発明者らは以下のように考えている。
すなわち、トナーのアスペクト比が高いことにより、現像剤塗布ブレードによってトナーが負極性に帯電されて、現像スリーブに塗布される際に、トナーは、より均一に帯電することができる。トナーの帯電を均一にしておくことにより、中間転写ベルトから転写材へトナーが転写する際において、安定した転写が可能となるものと推測している。また、トナーのアスペクト比が高いと、トナーの円形度も高くなる傾向にある。よって、トナーと中間転写ベルトとの接触面積が小さくなりやすいことも要因として予想している。
トナーのガラス転移点Tg(T)が、50.0℃以上70.0℃以下であることにより、低温定着性と保存安定性の両立を図ることができる。
トナーの円相当径0.25μm以上39.5μm未満のトナー粒子に対する、トナーの円相当径0.25μm以上1.98μm未満のトナー粒子とは、トナー中に含まれる微粉を意味している。トナー中に、微粉が、1.0個数%以上15.0個数%以下含まれ、微粉のガラス転移点Tg(N)が、トナーのガラス転移点Tg(T)より、1.5℃以上高いことにより、転写ベルトのクリーニングブレードの磨耗量を効果的に抑制することができる。中間転写ベルトが回転駆動中において、クリーニングブレードとのニップ部に微粉が介在することにより、潤滑性が付与され、発生する摩擦力を低減させる効果があるものと予想している。また、その際、微粉の量が、トナー粒子全体に対して15.0個数%以下に制御することにより、クリーニングブレードからのトナーのすり抜けを起こすことを抑制することができる。また、微粉のガラス転移点Tg(N)が、トナーのガラス転移点Tg(T)より、1.5℃以上高いことにより、微粉がクリーニングブレードに付着、融着することが抑制され、クリーニングブレードの摩耗を抑制することができる。
微粉のガラス転移点Tg(N)をトナーのガラス転移点Tg(T)より高くする方法としては、所望の粒子をトナー中に添加する方法がある。また、本発明において、好ましい製造方法である、水系媒体中で造粒してトナーを製造する方法において、液滴を水系媒体中で安定させるための分散安定剤の量及び添加方法を調整することで制御する方法がある。
<ガラス転移点Tg(T)、Tg(N)の測定方法>
ガラス転移点Tg(T)、Tg(N)の測定方法は、示差走査熱量計(DSC)用いて測定することができる。DSCは、例えば「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTMD3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、検体であるサンプルの約2mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、下記シーケンスにて測定する。本発明のトナーにおいては、モジュレーティッドモードを用いる。また、ここでいうガラス転移点(Tg)は中点法で求める。また、Tg(N)を測定するために、円相当径0.25μm以上1.98μm未満の粒子を得るためには、気流式の分級装置を用いて得ることができる。また、遠心分離装置を用いて、下記(1)〜(5)の方法により、サンプルを得る方法もある。上記2種類の方法を組み合わせても良い。
(1)50ml遠心分離用チューブにRO水30mlと、
分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を6ml入れた後、トナー約1gを導入する。
(2)上記(1)で作製したチューブをシェイカーにセットし、振とう数6s−1、振とう時間20minの条件で振とうさせる。
(3)上記(2)で作製した振とう後の溶液を、50mlスイングローター用ガラスチューブに入れ、遠心分離機に回転数58s−1、回転時間30minの条件で遠心分離を掛け、トナーと微粉とを分離する。
(4)トナーは、下層に堆積する。微粉は、RO水とともに、上澄み液に存在する。
(5)上記(4)の上澄み液を減圧濾過器で濾過した後、乾燥機で1時間以上乾燥し、微粉を得る。
<アスペクト比、及びトナーの円相当径0.25μm以上1.98μm未満のトナー粒子個数測定方法>
トナーのアスペクト比は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定した。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。更に測定試料を約0.04g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となるように適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用いる。水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、対物レンズとして「LUCPLFLN」(倍率20倍、開口数0.40)を搭載したフロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調製した分散液をフロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて2000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.977μm以上、39.54μm未満に限定し、トナーのアスペクト比を求めた。
また、円相当径0.25μm以上1.98μ未満のトナー粒子個数は、上記2000個のトナー粒子の計測結果における、円相当径0.25μm以上1.98μm未満のトナー粒子の割合を算出することで行なうことができる。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5100A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.977μm以上、39.54μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間核でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512の画像処理解像度(一画素あたり0.19μm×0.19μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積Sや周囲長L等が計測される。アスペクト比は、トナー粒子の短径及び長径を測定し下式から求める。
アスペクト比=短径/長径
各粒子のアスペクト比を算出後、得られたアスペクト比の相加平均値を算出し、その値をトナーのアスペクト比とする。
<トナーの重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行なう。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行なった。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetra150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
本発明のトナー粒子は、懸濁重合法、懸濁造粒法の如き、水系媒体中で造粒する製造法によって製造されたものが好ましい。中でも、容易に、コア/シェル構造を持ったトナー粒子を製造することが出来る懸濁重合法が低温定着性と保存安定性を両立する点において適している。
本発明のトナーは、重量平均粒径(D4)が、3.0〜8.0μmであることが好ましい。
トナーの重量平均粒径(D4)は、トナー製造時に風力分級、篩い分けといった粒度調整工程において粒度調整することで満たすことが可能である。また、本発明の好ましい形態である、重合トナーの場合、分散安定剤の仕込み量で調整することが可能である。
トナーに用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル樹脂;メタクリル樹脂;ポリ酢酸ビニル;シリコーン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は混合して使用される。
スチレン共重合体のスチレンモノマーに対するコモノマーとしては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドジテル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドのような二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチルのような二重結合を有するジカルボン酸及びその置換体;塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルのようなビニルエステル;エチレン、プロピレン、ブチレンのようなエチレン系オレフィン;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンのようなビニルケトン;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテルが挙げられる。これらビニル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
トナーを重合方法で製造する際に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。前記ビニル系重合性単量体としては、単官能性重合性単量体或いは多官能性重合性単量体を使用することが出来る。単官能性重合性単量体としては、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンのようなスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートのようなアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートのようなメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルのようなビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンのようなビニルケトンが挙げられる。
多官能性重合性単量体としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル等が挙げられる。
前記した単官能性重合性単量体を単独で或いは2種以上組み合わせて、又は前記した単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体を組み合わせて使用する。多官能性重合性単量体は架橋剤として使用することも可能である。
トナーの機械的強度を高める目的で、架橋剤を用いてもよい。架橋剤としては、先述のジビニルベンゼンが好ましいが、以下のような架橋剤を用いることも可能である。
2官能の架橋剤としては、以下のものが挙げられる。ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200、#400、#600の各ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA日本化薬)、及び上記のジアクリレートをジメタクリレートに代えたもの。
多官能の架橋剤としては、以下のものが挙げられる。ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びそのメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート及びトリアリルトリメリテート。
これらの架橋剤の添加量は、重合性単量体100質量部に対して、0.001〜1.0質量部が好ましい。
本発明に用いられる重合開始剤としては、以下のものが挙げられる。2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル−パーオキシピバレートの如き過酸化物系重合開始剤。
これらの重合開始剤の使用量は、目的とする重合度により変化するが、一般的には、重合性単量体100質量部に対して、3〜20質量部である。重合開始剤の種類は、重合法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に選定され、単独又は混合して使用される。
本発明においては、重合性単量体の重合度を制御する為に、公知の連鎖移動剤、重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
本発明のトナーは、安定した帯電のトナーを得るため、あるいは、低温定着性と保存安定性の両立を図るために、好ましいトナーの形態であるコア/シェル構造を容易に達成させるため、極性樹脂を用いることが好ましい。
極性樹脂としては、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如き含窒素単量体の重合体もしくは含窒素単量体とスチレン−不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;アクリロニトリルの如きニトリル系単量体;塩化ビニルの如き含ハロゲン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸の如き不飽和カルボン酸;不飽和二塩基酸;不飽和二塩基酸無水物;ニトロ系単量体の重合体もしくはそれとスチレン系単量体との共重合体;ポリエステル;エポキシ樹脂;が挙げられる。より好ましいものとして、スチレン系の共重合体、マレイン酸共重合体、飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が挙げられる。
上記極性樹脂の含有量は、重合性単量体又は結着樹脂の100質量部に対して0.1〜40質量部であることが好ましい。極性樹脂は、GPCにより測定したピーク分子量Mpが5,000〜250,000、重量平均分子量Mwは5,000〜260,000であることが好ましい。さらに、極性樹脂は、示差走査熱量計(DSC)により測定したガラス転移温度Tgが60〜100℃、酸価は5〜40、Mw/Mnは1.05〜5.00であることが好ましい。
本発明に使用するトナーは、結着樹脂100質量部に対して0.5〜50質量部、好ましくは3〜30質量部の離型剤(ワックス)を含有することが好ましい。更に好ましくは5質量部〜20質量部である。離型剤の含有量が上記の範囲内であれば、長期間の保存性を維持しつつ、低温オフセットを良好に抑制することができる。また、他のトナー材料の分散を妨げることがなく、良好な流動性や画像特性を維持できる。
ワックスとしては、以下のものが挙げられる。パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタムの如き石油系ワックス及びその誘導体;モンタンワックスおよびその誘導体;フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体;ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスの如きポリオレフィンワックス及びその誘導体;カルナバワックス、キャンデリラワックスの如き天然ワックス及びその誘導体。これらの誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。さらには、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、あるいはその化合物、酸アミドワックス、エステルワックス、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックスが挙げられる。この中で特に、離型性に優れるという観点からエステルワックス及び炭化水素ワックスが好ましい。
本発明に用いられるワックスは、示差走査熱量計(DSC)により測定されるDSC曲線において、60℃以上100℃以下に、ワックスに由来する吸熱ピークを有することが低温定着性と保存安定性の両立の観点から好ましい。
本発明に好ましく使用される着色剤として、以下の有機顔料または染料、無機顔料が挙げられる。
シアン系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が利用できる。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66。
マゼンタ系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254、C.I.ピグメントバイオレット19。
イエロー系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、194。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、及び、カーボンブラックに、上記イエロー系/マゼンタ系/シアン系着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明のトナーに用いられる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナー中の分散性の点から選択される。
着色剤は、好ましくは結着樹脂100質量部に対して、1〜20質量部添加して用いられる。
本発明において、重合法を用いてトナーを得る場合には、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要がある。従って、好ましくは、表面改質、例えば、重合阻害のない物質による疎水化処理を着色剤に施しておいたほうが良い。特に、染料系やカーボンブラックは、重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。
染料系着色剤の重合阻害性を抑制する方法としては、あらかじめこれら染料の存在下に重合性単量体を重合せしめる方法が挙げられ、得られた着色重合体を重合性単量体組成物に添加する。
また、カーボンブラックについては、上記染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質、例えば、ポリオルガノシロキサンで処理を行っても良い。
本発明のトナーにおいては、必要に応じて荷電制御剤をトナー粒子に混合して用いることも可能である。荷電制御剤を配合することにより、荷電特性を安定化させ最適の摩擦帯電量のコントロールが可能となる。
荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に摩擦帯電スピードが速く、かつ、一定の摩擦帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。さらに、トナーを直接重合法により製造する場合には、重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。
上記荷電制御剤として、トナーを負荷電性に制御するものとしては、有機金属化合物、キレート化合物が挙げられる。モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸及びダイカルボン酸系の金属化合物が挙げられる。他には、芳香族オキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸無水物、エステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類が挙げられる。さらに、尿素誘導体、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、樹脂系帯電制御剤が挙げられる。
一方、荷電制御剤として、トナーを正荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。ニグロシン及び脂肪酸金属塩によるニグロシン変性物;グアニジン化合物;イミダゾール化合物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物);高級脂肪酸の金属塩;樹脂系荷電制御剤。
本発明のトナーは、これら荷電制御剤を単独で或いは2種類以上組み合わせて含有することができる。これら荷電制御剤の中でも金属を含むサリチル酸系化合物が好ましく、特にその金属がアルミニウムもしくはジルコニウムが好ましい。最も好ましい荷電制御剤としては、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物である。荷電制御剤の好ましい配合量は、結着樹脂100質量部に対して、0.01〜20.0質量部である。
本発明のトナーは、トナー粒子の流動性を向上させる目的で、外添剤をトナー粒子に添加しても良い。外添剤としては、以下の、フッ化ビニリデン微粉未、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛の如き脂肪酸金属塩;酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化亜鉛粉末の如き金属酸化物または、上記金属酸化物を疎水化処理した粉末;及び湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如きシリカ微粉末または、それらシリカにシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルの如き処理剤により表面処理を施した表面処理シリカ微粉末等が例示できる。これらの処理剤は、単独で或いは併用して用いても良い。
上記の外添剤は、トナー粒子の摩擦帯電均一化のために添加するという目的を持つ場合もある。
外添剤は、トナー粒子100質量部に対して、0.01〜5質量部を使用することが好ましい。
以下、本発明に用いられるトナー粒子を得る上で好適な懸濁重合法を例示して、該トナー粒子の製造方法を説明する。
トナー粒子は、上記結着樹脂の製造に用いられる重合性単量体、着色剤、ワックス及び必要に応じた他の添加物を、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機の如き分散機に依って均一に溶解または分散させる。特に、公知の分散方法により重合性単量体に少なくとも着色剤を分散させ着色剤含有単量体を得るという分散工程を経た後に、該分散工程において得られた着色剤含有単量体と樹脂とを混合するという調整工程を行なうことが好ましい。これに重合開始剤を溶解し、重合性単量体組成物を調製する。
次に、該重合性単量体組成物を分散剤含有の水系媒体中に懸濁して重合を行うことによってトナー粒子は製造される。上記重合開始剤は、重合性単量体中に他の添加剤を添加する時に同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に混合しても良い。また、造粒直後、重合反応を開始する前に重合性単量体あるいは溶媒に溶解した重合開始剤を加えることもできる。
上記分散剤としては、公知の無機系及び有機系の分散剤を用いることができる。
具体的には、無機系の分散剤としては、以下のものが挙げられる。リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ。
一方、有機系の分散剤としては、以下のものが挙げられる。ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプン。
また、分散剤として、市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤の利用も可能である。この様な界面活性剤としては、以下のものが挙げられる。ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム。
上記分散剤としては、無機系の難水溶性の分散剤が好ましく、しかも酸に可溶性である難水溶性無機分散剤を用いることが好ましい。
また、本発明においては、難水溶性無機分散剤を用い、水系分散媒体を調製する場合に、これらの分散剤の使用量は、重合性単量体100質量部に対して、0.2〜2.0質量部であることが好ましい。また、本発明においては、重合性単量体組成物100質量部に対して300〜3,000質量部の水を用いて水系分散媒体を調製することが好ましい。
本発明において、上記のような難水溶性無機分散剤が分散された水系分散媒体を調製する場合には、市販の分散剤をそのまま用いて分散させてもよい。また、細かい均一な粒度を有する分散剤粒子を得るために、水の如き液媒体中で、高速撹拌下、上記難水溶性無機分散剤を生成させて水系分散媒体を調製してもよい。例えば、リン酸三カルシウムを分散剤として使用する場合、高速撹拌下でリン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合してリン酸三カルシウムの微粒子を形成することが挙げられる。
以下に本発明を実施例にて説明するが、本発明は実施例によって制限されるものではない。なお、実施例中で記載されている「部」は、すべて質量部を示す。
はじめに、本発明の実施例で用いたトナーの製造例について説明する。
尚、本発明の実施例で用いたトナーは懸濁重合法により製造したトナー粒子を用いたが、本発明におけるトナー粒子は必ずしもこれに限定されるものでは無く、粉砕法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法により得られるトナー粒子も用いることができる。
<トナー1の製造例>
懸濁重合法により、以下の様にしてトナー粒子1を製造した。
(水系分散媒体の調整工程)
造粒タンクにイオン交換水350.00部、リン酸三ナトリウム15.00部、10質量%塩酸8.00部を添加しリン酸ナトリウム水溶液を作成し、60℃に加温した。次に、塩化カルシウム9.00部を溶解し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)を用いて周速25m/sにて30分撹拌することで、微細な難水溶性安定化剤Ca(POを含む水系分散媒体を調製した。更に、塩化ナトリウム2.50部を溶解させ、水系分散媒体を得た。
(重合性単量体組成物1の調製:分散工程)
・スチレン・・・・・30.00部
・C.I.ピグメントレッド122・・・・・4.50部
・C.I.ピグメントレッド150・・・・・3.50部
・負荷電性制御剤・・・・・1.00部
(3,5−ジ−ターシャリーブチルサリチル酸のアルミニウム化合物)
上記の混合物をアトライター(日本コークス社製)に導入し、半径1.25mmのジルコニアビーズを用いて200rpmにて25℃で180分間撹拌を行い、重合性単量体組成物1を得た。
(重合性単量体組成物2の調製:溶解工程)
・スチレン・・・・・44.00部
・n−ブチルアクリレート・・・・・26.00部
・極性樹脂A・・・・・10.00部
(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、Mw=15200、Tg=90℃、酸価Av=25mgKOH/g、水酸基価OHv=8mgKOH/g)
・極性樹脂B・・・・・5.00部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとテレフタル酸との重縮合物であるポリエステル樹脂、Mw=9500、Tg=74℃、酸価Av=9mgKOH/g、水酸基価OHv=25mgKOH/g)
・極性樹脂C・・・・・1.50部
(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を10%含有するスチレン−2−エチルへキシルアクリレート共重合体、Mp=18000)
上記の混合物を温度調節が可能な撹拌槽に投入し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)を用いて、周速20m/sにて180分間、混合・分散し、重合性単量体組成物2を得た。
(調整工程)
重合性単量体組成物2に、重合性単量体組成物1を投入し、周速20m/sにて、さらに、120分間、混合・分散し、重合性単量体組成物1と2の混合物を得た。引き続き、上記混合物を60℃まで昇温した。次いで、以下の材料を投入し、周速20m/sにて、さらに撹拌を60分間継続した。
・ワックス1(ベヘン酸ベヘニル 融点72℃)・・・・・15.00部
・ジビニルベンゼン・・・・・0.20部
さらに、重合開始剤(2,2’−アゾビス−イソブチロバレロニトリル)9.00部を、投入し、周速20m/sにて、さらに撹拌を5分間継続した。
(造粒工程)
水系分散媒体中に重合性単量体組成物3を投入し、温度60℃、窒素雰囲気下において、T.K.ホモミクサーにて周速20m/sで撹拌した。次いで造粒タンク下部より、造粒タンク内の混合液を連続的に抜き出しタンク上部に混合液を戻し循環させた。循環ライン中に具備したキヤビトロン(大平洋機工社製)を用いてローター周速40m/sにて重合性単量体組成物3を水系分散媒体中で分散させた。キャビトロンを通過した積算流量が、造粒タンクに仕込んだ液量の5倍となるまで循環させ、重合性単量体組成物の分散液を得た。
(重合工程)
パドル撹拌翼のついた反応タンクに、イオン交換水46.70部、リン酸三ナトリウム2.00部、10質量%塩酸1.00部を添加し、リン酸ナトリウム水溶液を作成し、60℃に加温した。次に、塩化カルシウム1.20部を溶解し、パドル撹拌翼を用いて、周速1.0m/sにて30分撹拌することで、微細な難水溶性安定化剤Ca(POを含む水系分散媒体を調製した。重合性単量体組成物の分散液を、上記反応タンクに移し、パドル撹拌翼で、周速1.5m/sにて撹拌しつつ温度70℃に昇温した。5時間反応させた後、更に85℃に昇温し、2時間反応させた。
(洗浄/濾過/乾燥/外添工程)
30℃に冷却後、塩酸を加えpHを1.4にし、Ca(POを溶解した。更に、ろ別、洗浄の後、温度40℃にて48時間乾燥させ、目開き150μmの篩を用いて粗粉を除去し、粒子径を調整してマゼンタトナー粒子1を得た。
得られたマゼンタトナー粒子100.00部に対して、
ジメチルシリコーンオイルとヘキサメチルジシラザンで表面処理された疎水性シリカ微粉体1.0部(一次粒子の個数平均粒径:7nm)と、
イソブチトリメトキシシランとジメチルシリコーンオイルで表面処理された疎水性酸化チタン微粒子(一次粒子の個数平均粒径15nm)1.0部を加えて、
ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用い、4000rpmで10分間混合してマゼンタトナー1を得た。得られたマゼンタトナーの物性を表1に示す。
<トナー2の製造例>
トナー1の製造例において、水系分散媒体の調整工程におけるリン酸三ナトリウムの添加量を10.00部に変更し、10質量%塩酸の添加量を5.30部に変更した。また、60℃に加温後に投入する塩化カルシウムの添加量を6.00部に変更し、微細な難水溶性安定化剤Ca(POを含む水系分散媒体を調製した。更に、塩化ナトリウムを添加しなかった。また、重合工程において、あらかじめ、反応タンクに、微細な難水溶性安定化剤Ca(POを含む水系分散媒体を調製しなかった。これら以外は、トナー1の製造例と同様にして、マゼンタトナー2得た。得られたマゼンタトナーの物性を表1に示す。
<トナー3の製造例>
トナー1の製造例において、水系分散媒体の調整工程におけるリン酸三ナトリウムの添加量を10.00部に変更し、10質量%塩酸の添加量を5.30部に変更した。また、60℃に加温後に投入する塩化カルシウムの添加量を6.00部に変更し、微細な難水溶性安定化剤Ca(POを含む水系分散媒体を調製した。更に、塩化ナトリウムを添加しなかった。これら以外は、トナー1の製造例と同様にして、マゼンタトナー3を得た。得られたマゼンタトナーの物性を表1に示す。
<トナー4の製造例>
トナー1の製造例において、水系分散媒体の調整工程におけるリン酸三ナトリウムの添加量を22.50部に変更し、10質量%塩酸の添加量を12.00部に変更した。また、60℃に加温後に投入する塩化カルシウムの添加量を13.50部に変更し、微細な難水溶性安定化剤Ca(POを含む水系分散媒体を調製した。更に、塩化ナトリウムを3.75部添加した。そして、溶解工程において、スチレン添加量を42.00部、n−ブチルアクリレート添加量を28.00部に変更した。これら以外は、トナー1の製造例と同様にして、マゼンタトナー4を得た。得られたマゼンタトナーの物性を表1に示す。
<トナー5の製造例>
トナー1の製造例において、溶解工程のスチレン添加量を53.00部、n−ブチルアクリレートの添加量を17.00部に変更した。それ以外は、トナー1の製造例と同様にして、マゼンタトナー5を得た。得られたマゼンタトナーの物性を表1に示す。
(実施例1)
実施例1では、基層101と表層102の2層からなる中間転写ベルト13を用いた。以下に、中間転写ベルト13の作製方法について説明する。
<基層の作製>
まず、基層の作製方法について説明する。ポリエチレンナフタレート樹脂をブロー成形することで、ボトル状成形体を得て、これを超音波カッターにより切断することで、無端状のベルト体を得た。なお、ポリエチレンナフタレート樹脂中には、抵抗調整剤としてカーボンブラックを分散している。このようにして得られた厚さ70μmのポリエチレンナフタレート樹脂ベルトを中間転写ベルト13の基層101として用いた。
<表層形成用塗工液の調製>
次に、表層形成用の塗工液の作製方法について説明する。紫外線を遮蔽した容器中に、
固体潤滑剤(粒径200nmのPTFE粒子、ルブロン:ダイキン工業社製)、
ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートを含有するアクリル系紫外線硬化型ハードコート材料であるルシフラール(商品名、日本ペイント社製)を混合した。そこにPTFE粒子の分散剤として高分子量のフッ素系グラフトポリマーGF400(商品名、東亞合成社製)とメチルイソブチルケトンを添加して、高速せん断式分散器(ホモジナイザー)で処理することにより、粗分散を行った。
その後、粗分散処理を行った液を、高圧乳化分散器(ナノベータ:吉田機械興業社製)を用いて本分散処理を行った。さらに、導電性粒子としてセルナックス(商品名、210IP:日産化学工業社製)に、分散剤として低分子量であるアミンを添加した液を撹拌しながら、PTFE粒子の本分散処理が終了した液を滴下し、表層形成用の塗工液を得た。
<表層を付与した中間転写ベルトの作製>
次に、表層の形成方法について説明する。中間転写ベルトの基層上に、表層形成用塗工液を、25℃、相対湿度60%の塗布環境でディップコートした。そして、塗工終了してから10秒後に塗工環境と同じ場所にある紫外線照射装置(商品名:UE06/81−3、アイグラフィック社製、積算光量:1000mJ/cm2)を用いて紫外線を照射し、表層102を硬化させた。その結果、厚さ3μmの樹脂硬化膜が形成され、この樹脂硬化膜を中間転写ベルト表層102とした。このようにして表層102を有する中間転写ベルト13を作製した。
<中間転写ベルトの表面の溝の形成>
次に、上述の方法で得られた中間転写ベルト表層102に溝形状110の形成を行った。中間転写ベルト13を中間転写ベルト13の内径よりも若干大きな外径を有する円筒に弾性変形させて装着する。粒度9μmの酸化アルミニウムを砥粒とするラッピングフィルム(Lapika#2000(商品名)、KOVAX社製)を、上述の円筒に装着された中間転写ベルトの表面に面圧1.96N/mmで当接させる。そして、40secの間上述の円筒を回転させ、表層102に幅幅111が2μm、溝深さ112が1μmの溝形状110が形成された中間転写ベルト8を得た。
<表層の観察評価1>
作製した中間転写ベルト13の表層102の観察視野(トナー重量平均粒径四方)における、表層102の面内平均粗さの測定を行った。測定には走査型プローブ顕微鏡(SPI3800:エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を用いた。カンチレバーはシリコーン製で、先端半径15nm以下、バネ定数15N/m、共振周波数136KHzのものを用いた。測定モードには、試料を破壊することなく、ナノオーダで精度の高い像を得ることができるダイナミックフォースモードを用いた。測定周波数は、0.3〜1.0Hzとした。トナーの重量平均粒径の測定から得られたトナーの重量平均粒径から観察視野を決定し、6μm四方における表層102の面内平均粗さ(Ra)を測定した。なお、表層102の面内平均粗さは、重複しない任意の10カ所の平均値を測定結果とした。
<表層の観察評価2>
作製した中間転写ベルト13の表層102における、十点平均粗さRzjisを測定した。測定には、表面粗さ/輪郭形状測定器サーフコム1500SD(東京精密製)を用い、規格JIS B0601:2001に準拠し、カットオフ波長0.25mm、測定基準長さ0.25mm、測定長1.25mmの条件で測定した。表層102の十点平均粗さRzjisは、中間転写ベルト13の表面の移動方向と直交する方向に測定器の触針をスキャンさせて測定し、任意の少なくとも5か所の平均値を測定結果とした。
<表層の観察評価3>
作製した中間転写ベルト13の表層102における接触面積率を測定した。測定には、コンフォーカル顕微鏡(OPTELICS、レーザーテック社製)を用いた。観察領域は100μm四方、測定波長は546nm、中間転写ベルトの厚さ方向のスキャン頻度を0.2μmとし、表層の厚さ3μmのスキャンを行った。得られた表面形状に対し、以下の方法で接触面積率を算出した。
測定領域の最表面部から0.3μmだけ基層側に閾値を設けて、最表面から0.3μm未満の領域を接触領域、最表面から0.3μm以上の領域を非接触領域と定義し、次式、
接触面積率%=(接触領域の面積/観察領域の面積)×100
により算出した。そして、上述の方法で任意の少なくとも5か所の平均値を測定結果とした。この値は、中間転写ベルトの表面の移動方向と略直交する方向におけるクリーニングブレードの範囲内における、中間転写ベルトの総面積に対するクリーニングブレードの接触面積の割合を代表することができる。
<転写効率評価>
作製した中間転写ベルト13を、図1に示す本実施形態の画像形成装置100に装着し、転写効率の評価を行った。尚、トナーは、図1に記載のYMCKで示された全てのトナー容器5に、トナー1を充填して評価を行った。画像パターンは、YMCの各ステーションより現像したベタ画像を重ね、中間転写ベルト上の単位面積当たりのトナー量を1.3mg/cmとしたものとした。この画像パターンのトナー像を、転写材Sに最適な二次転写バイアスにより二次転写した。そして、二次転写前後のトナー量から、転写効率を、次式、
転写効率%=(転写されたトナー量/転写前のトナー量)×100
により算出した。なお、転写効率の評価は、25℃、相対湿度50%環境下で、坪量75
g/mのXx4200(商品名)を転写材として用いた。このとき、転写効率が94%未満の場合、目視で確認できるレベルの画像不良(トナーの粒状感、白抜け)が発生していた。
<クリーニング性能の耐久性評価>
クリーニング性能の耐久性を調べるために、図1に示す画像形成装置を用い、作成した中間転写ベルト13を装着して通紙耐久評価を行った。具体的には、温度25℃、相対湿度50%の環境下にて、OCE社製Extra坪量80g/m、A4紙を用いて、4枚間欠印刷で120000枚まで通紙を行い、クリーニング不良の発生を確認した。その際、トナーは、YMCKの全てのカートリッジにトナー1を充填して評価した。
クリーニング性能の評価方法は、次のとおりである。二次転写電圧をオフ(0V)にした状態で2次色画像(Y、Mステーションのトナー)をA4サイズ全面に印字した後に、二次転写電圧を適正値に設定して3枚白紙状態で連続通紙する。そうすることで、二次転写部で転写材Sへほとんど転写されずに残ったY、Mステーションのトナーがクリーニングブレードに突入する。それらがクリーニングできていれば、その後通紙する3枚は全くの白紙状態で出力されるが、クリーニングできなければ、クリーニングブレードをすり抜けたトナーが白紙上に転写されてクリーニング不良画像として出力される。以上のような評価を10000枚通紙毎に行い、120000枚通紙後にクリーニングできていれば「A」、できなければ「B」とした。なお、トナーは印字が薄くなる毎にプロセスカートリッジを交換して補充を行った。
転写効率及びクリーニング性能の耐久性の評価結果を表1に示す。
(実施例2〜5)
実施例2〜5では、実施例1において使用するトナーをトナー2〜5に変更した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。各実施例で用いたトナー、転写効率評価およびクリーニング耐久性評価結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例6では、実施例1よりも溝深さ112を大きくし、溝幅111が2μm、溝深さ112が1.5μmの溝形状110が形成された中間転写ベルト13における、転写効率とクリーニング性能を確認した。表層102に溝形状110を形成する際のラッピングフィルムの当接時間を80secとした以外は、実施例1と同様にして表層102を有する中間転写ベルト13を得た。転写効率及びクリーニング性能の耐久性の評価結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例7では、実施例1よりも溝幅111を小さくし、溝幅111が1μm、溝深さ112が1μmの溝形状110が形成された中間転写ベルト13における、転写効率とクリーニング性能を確認した。表層102に溝形状110を形成する際のラッピングフィルムの押圧力を面圧0.98N/mmとした以外は、実施例1と同様にして表層102を有する中間転写ベルト13を得た。転写効率及びクリーニング性能の耐久性の評価結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例8では、実施例1よりも溝幅111を大きくし、溝幅111が2.5μm、溝深さ112が1μmの溝形状110が形成された中間転写ベルト13における、転写効率とクリーニング性能を確認した。表層102に溝形状110を形成する際のラッピングフィルムの押圧力を面圧3.92N/mmとした以外は、実施例1と同様にして表層102を有する中間転写ベルト13を得た。転写効率及びクリーニング性能の耐久性の評価結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例9では、実施例1よりも溝幅111、溝深さ112を大きくし、溝幅111が2.5μm、溝深さ112が2μmの溝形状110が形成された中間転写ベルト13における、転写効率とクリーニング性能を確認した。表層102に溝形状110を形成する際のラッピングフィルムの砥粒径を12μmとした以外は、実施例1と同様にして表層102を有する中間転写ベルト13を得た。転写効率及びクリーニング性能の耐久性の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
比較例1では、中間転写ベルトの表層102に溝形状110を形成していない中間転写ベルト13における転写効率とクリーニング性能を確認した。表層102の形成後に、ラッピングによる溝形状110を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして表層102を有する中間転写ベルト13を得た。転写効率及びクリーニング性能の耐久性の評価結果を表1に示す。
(比較例2)
本比較例では、実施例7よりもさらに溝形状110を小さくし、溝幅111が0.5μm、溝深さ112が0.3μmの溝形状110が形成された中間転写ベルト13における、転写効率とクリーニング性能を確認した。表層102に溝形状110を形成する際のラッピングフィルムの砥粒径を5μmとした以外は、実施例1と同様にして表層102を有する中間転写ベルト13を得た。転写効率及びクリーニング性能の耐久性の評価結果を表1に示す。
(比較例3)
比較例3では、実施例9よりもさらに溝形状110を大きくし、溝幅111が4μm、溝深さ112が2.5μmの溝形状110が形成された中間転写ベルト13における、転写効率とクリーニング性能を確認した。表層102に溝形状110を形成する際のラッピングフィルムの砥粒径を12μmとし、中間転写ベルト13に対するラッピングフィルムの当接時間を80secとした以外は、実施例1と同様にして表層102を有する中間転写ベルト13を得た。転写効率及びクリーニング性能の耐久性の評価結果を表1に示す。
(比較例4)
比較例4では、中間転写ベルト表層102にフィラーを添加して、ランダムな凹凸形状を付与した中間転写ベルト13を用いて転写効率とクリーニング性能を確認した。表層形成用塗工液の調製時に、表層102への形状付与を目的として、粒径1μmのスチレン・アクリル樹脂微粒子(ファインスウェア:日本ペイント社製)を樹脂の重量に対し50重量部添加した。それ以外は、比較例1と同様にして表層102を有する中間転写ベルト13を得た。転写効率及びクリーニング性能の耐久性の評価結果を表1に示す。比較例4の中間転写ベルトの表面には、クリーニングブレードに交差する方向に溝形状は観察されなかった。
(比較例5)
比較例では、比較例4よりも大粒径のフィラーを添加して、ランダムな凹凸形状を付与した中間転写ベルト13を用いて転写効率とクリーニング性能を確認した。表層形成用塗工液の調製時に、表層102への形状付与を目的として、粒径2μmのメラミンシリカ樹脂粒子(オプトビーズ:日産化学社製)を樹脂の重量に対し50重量部添加した。それ以外は、比較例1と同様にして表層102を有する中間転写ベルト13を得た。転写効率及びクリーニング性能の耐久性の評価結果を表1に示す。比較例5の中間転写ベルトの表面には、クリーニングブレードに交差する方向に溝形状は観察されなかった。
94%以上の転写効率を得るためには、実施例9と比較例3及び比較例5の結果から、トナーの平均粒径四方における面内平均粗さが30nm以下であることが必要であること
がわかる。また、クリーニング性能の耐久性を満足するためには、実施例5と比較例4の結果から、表層102の形状は、クリーニングブレードに交差する溝形状が形成されていることが必要であることがわかる。また、実施例9と比較例1及び比較例2の結果から、トナーの重量平均粒径四方における面内平均粗さが、10nm以上であることが必要であることがわかる。
1 感光ドラム
5 一次転写ローラ
8 中間転写ベルト
12 ベルトクリーニング装置
15 二次転写ローラ
21 クリーニングブレード
22 支持部材
81 中間転写ベルトの基層
82 中間転写ベルトの表層
84 溝
100 画像形成装置

Claims (11)

  1. 像担持体を帯電手段により帯電する帯電工程、
    帯電された該像担持体を露光して静電潜像を形成する露光工程、
    該静電潜像をトナーで現像してトナー像を該像担持体上に形成する現像工程、
    該トナー像を中間転写ベルトを介して転写材へ転写する転写工程、
    該転写材上の該トナー像を定着させる定着工程、および
    該中間転写ベルト上に残存する転写残トナーをクリーニングブレードで除去するクリーニング工程、
    を有する画像形成方法であって、
    該中間転写ベルトの表面が、該クリーニングブレードに交差する方向に溝形状を有し、
    該トナーの重量平均粒径四方(D4μm×D4μm)における該中間転写ベルト表面の面内平均粗さが、10nm以上30nm以下であり、
    該中間転写ベルトの回転方向に直交する方向における該中間転写ベルトの表面の十点平均粗さRzjisが、0.26μm以上0.67μm以下であり、
    該トナーは、結着樹脂、着色剤および離型剤を含有するトナー粒子を有し、
    画像処理解像度 512×512画素(1画素あたり0.19μm×0.19μm)のフロー式粒子像測定装置によって計測された該トナーのアスペクト比が、0.850以上であり、
    該トナーのガラス転移点Tg(T)が、50.0℃以上70.0℃以下であり、
    該トナーの円相当径0.25μm以上39.5μm未満のトナー粒子に対する、該トナーの円相当径0.25μm以上1.98μm未満のトナー粒子の割合が、1.0個数%以上15.0個数%以下であり、
    該トナーが、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする画像形成方法。
    Tg(N)−Tg(T)≧1.5 式(1)
    (式(1)中、Tg(N)は、該トナーの円相当径0.25μm以上1.98μm未満のトナー粒子のガラス転移点を示す。)
  2. 前記クリーニングブレードの接触面積率が、前記中間転写ベルトの表面総面積に対して80%以上97%以下である請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記溝形状の幅が、前記トナーの重量平均粒径の半分未満である請求項1または2に記載の画像形成方法。
  4. 前記中間転写ベルトは二層以上の層からなり、
    前記中間転写ベルトの表層が、硬化性樹脂を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記中間転写ベルトの表層が、アクリル共重合体を含有する請求項4に記載の画像形成方法。
  6. 前記中間転写ベルトの表層が、さらに、フッ素含有粒子を含有する請求項4または5に記載の画像形成方法。
  7. 前記フッ素含有粒子が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 前記クリーニングブレードが、ポリウレタンゴムを材料とするブレードである請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  9. 前記クリーニングブレードの硬度が、JIS K6253規格で70度以上80度以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  10. 前記クリーニングブレードが、前記中間転写ベルトに対して、カウンター方向で当接している請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  11. 前記クリーニングブレードの、前記中間転写ベルトに対する当接圧が、0.4N/cm以上0.8N/cm以下である請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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